JP2006210816A - 非水電解液 - Google Patents
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Abstract
【課題】 経時的な容量の低下や内部抵抗の増大も少ない、電気二重層キャパシタ用途として好適な非水電解液。
【解決手段】 電解質が下記式
A+・Rf1SO2N−SO2Rf2
(上記式中、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、Rf1及びRf2は炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基)で示される有機オニウム塩(例えば、ビストリフロロメタンスルホン酸アミド−トリエチルメチルアンモニウム塩)、有機溶媒が鎖状カーボネート(例えば、エチルメチルカーボネート)からなる非水電解液であり、かつ該電解液中に含まれるカルボン酸エステル類(蟻酸エチル、蟻酸メチル等)の量が、溶媒である鎖状カーボネートに対して20ppm以下である非水電解液。上記カルボン酸エステル類(多くは、鎖状カーボネートの製造時に副生成物として混入)は、鎖状カーボネートよりも低い電圧で分解するためその量を制限する。
【選択図】 なし
【解決手段】 電解質が下記式
A+・Rf1SO2N−SO2Rf2
(上記式中、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、Rf1及びRf2は炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基)で示される有機オニウム塩(例えば、ビストリフロロメタンスルホン酸アミド−トリエチルメチルアンモニウム塩)、有機溶媒が鎖状カーボネート(例えば、エチルメチルカーボネート)からなる非水電解液であり、かつ該電解液中に含まれるカルボン酸エステル類(蟻酸エチル、蟻酸メチル等)の量が、溶媒である鎖状カーボネートに対して20ppm以下である非水電解液。上記カルボン酸エステル類(多くは、鎖状カーボネートの製造時に副生成物として混入)は、鎖状カーボネートよりも低い電圧で分解するためその量を制限する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、一次もしくは二次のリチウム電池、色素増感型太陽電池、電気二重層キャパシタ、表示素子等の電気化学デバイス等において利用される非水電解液に関する。
電気化学キャパシタは、充放電効率が高く、寿命が長いこと、出力密度が高いという特徴をもち、特に近年注目を集めている。しかし、Li電池、NiH電池などの二次電池に比べてエネルギー密度が低く、エネルギー密度の向上が要求されている。その中で非水系電解液を用いた電気化学キャパシタは水系電解液を使用したキャパシタに比べて耐電圧性が高いことからエネルギー容量を高くできるとされている。現在、電気化学キャパシタ用の非水電解液として、プロピレンカーボネート溶媒に第4級アンモニウム−四フッ化ホウ素塩(例えば非特許文献1参照)を溶解させたものが実用化されている。このような電解液においては、該電解液中に含まれる各不純物がその物性に対して大きな影響を与えることが知られており、グリコール類、一価アルコール類、第三級アミン類、水分などの量を少なくすることが提案されている(例えば、特許文献1)。
また、第4級アンモウムカチオンと、ビストリフルオロメタンスルホン酸アミドアニオンとからなる塩を電解質とし、環状カーボネートなどの高誘電率溶媒を溶媒として用いる電気二重層キャパシタ用電解液も提案されている(例えば、特許文献2)。
棚橋ら、電気化学、56巻、892頁、1988年
特開2004−186246号公報
特開平7−272982号公報
しかしながら、このような非水電解液を用いた電気化学キャパシタは、その耐電圧が不充分で、かつ容量が経時的に低下し、さらに内部抵抗が増大する問題点があった。この原因の一つには、溶媒として汎用されるプロピレンカーボネートなどの環状カーボネートが耐電圧性に劣ることがある。環状カーボネートは、電解質である第4級アンモニウム四フッ化ホウ素塩の溶解性が良好であることから用いられており、該電解質を採用する限り、他の耐電圧性に優れる溶媒を用いて実用的な電解質濃度等を有する電解液を得ることは困難である。
本発明の目的は、耐電圧が高く、容量が低下せず、内部抵抗の増大も少ない、電気化学的キャパシタなどの電気化学デバイス用として有用な非水電解液を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく、鋭意検討を行なった。まず、各種有機溶媒に対して良好な溶解性を示すビストリフルオロメチルスルホン酸アミドアニオンを有する塩を選択し、また溶媒としては環状カーボネートよりも耐電圧性に優れるといわれる鎖状カーボネートであるエチルメチルカーボネートを用いて種々その性能を評価した。ところが予想に反して、このような組成の電解液でも耐電圧性に劣ることがわかり、その原因につき種々検討を行った。その結果、一般的な鎖状カーボネートに極微量含まれるエステル類が耐電圧性に極めて大きな影響を与えることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、電解質と有機溶媒を含んでなる非水電解液であって、電解質が下記式(1)
A+・Rf1SO2N−SO2Rf2 (1)
(上記式中、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、Rf1及びRf2は各々独立に、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基である)
で示される有機オニウム塩、有機溶媒が鎖状カーボネートからなる非水電解液であり、かつ該電解液中に含まれるカルボン酸エステル類の量が、鎖状カーボネートに対して20ppm以下であることを特徴とする非水電解液である。
A+・Rf1SO2N−SO2Rf2 (1)
(上記式中、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、Rf1及びRf2は各々独立に、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基である)
で示される有機オニウム塩、有機溶媒が鎖状カーボネートからなる非水電解液であり、かつ該電解液中に含まれるカルボン酸エステル類の量が、鎖状カーボネートに対して20ppm以下であることを特徴とする非水電解液である。
電解液中に含まれる有機カルボン酸エステル類が耐電圧性を低下させる原因は定かではないが、該有機カルボン酸エステル類が電極表面で電気分解し、さらに電気分解により生じた成分が、他の配合成分(電解質や溶媒)の分解を促進するのではないかと推定される。
本発明の非水電解液は耐電圧性に優れ、経時的な容量の低下や内部抵抗の増大も少なく、該非水電解液を用いた電気二重層キャパシタなどの電気化学デバイスは、信頼性に優れた高性能のデバイスとして極めて有用である。
本発明の非水電解液は、電解質として下記式(1)
A+・Rf1SO2N−SO2Rf2 (1)
(上記式中、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、Rf1及びRf2は各々独立に、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基である)
で示される有機オニウム塩を含有する。
A+・Rf1SO2N−SO2Rf2 (1)
(上記式中、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、Rf1及びRf2は各々独立に、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基である)
で示される有機オニウム塩を含有する。
上記式(1)において、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、非水電解液用として使用可能なものであれば特に制限無く用いることができる。イオン径が大きいアンモニウムイオンであるほど、その電解液の電気伝導度が小さくなる傾向がある。非水電解液として優れた電気伝導度を備える為には該アンモニウムイオンが有する全炭素数が合計12以下のものであることが好ましい。好ましい第四級アンモニウムイオンを具体的に例示すると、トリエチルメチルアンモニウム、ジエチルジメチルアンモニウム、トリメチルプロピルアンモニウム、N、N−ジメチルピロリジニウム、N−エチル−N−メチルピロリジニウム、N−メチル−N−プロピルピロリジニウム等が挙げられる。
上記式(1)において、Rf1、Rf2は共に炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基、即ち、完全フッ素化されたアルキル基であり、これらはいずれも水素原子を有していない。上記式(1)で示されるアニオンとしては、該式を満足する限り特に限定されないが、イオンが大きいほどその電解液の電気伝導度が小さくなる傾向があり、優れた電気伝導度を備える為にはRf1、Rf2(以下、どちらかを限定せずに単にRfと記載する場合がある。)は、いずれも炭素数1〜5のパーフルオロアルキル基であることが好ましい。このようなアニオンを具体的に例示すると、ビストリフルオロメタンスルホン酸イミド、トリフルオロメタンスルホン酸ペンタフルオロエタンスルホン酸イミド、ビスペンタフルオロエタンスルホン酸イミドが挙げられる。なかでも、最も小さく、また比較的安価であることからビストリフルオロメタンスルホン酸イミド(CF3SO2N−SO2CF3)がもっとも好適である。
上記式(1)で示される有機オニウム塩において、上記したカチオン部分と、カチオン部分との組み合わせは特に限定されるものではないが、電気伝導度が高く、耐電位性が高いことから、トリエチルメチルアンモニウム−ビストリフルオロメタンスルホン酸アミド塩、あるいは、ジエチルジメチルアンモニウム−ビストリフルオロメタンスルホン酸アミド塩がもっとも好適である。また本発明の非水電解液には、必要に応じて、カチオン部分及び/又はアニオン部分の異なる複数の有機オニウム塩を配合してもよい。
本発明の非水電解液における溶媒は、鎖状カーボネートである。当該鎖状カーボネートは、公知の化合物を特に制限無く用いることができる。分子量が大きいカーボネートほどその電解液の粘度が高くなり電気伝導度が低下する傾向がある為に、分子量の低いものが望ましいが、一方で、分子量が小さいほど揮発性、引火性が高くなる傾向にある。好ましい鎖状カーボネートを例示するとジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、及び、これらの二種以上の混合物を挙げることができる。中でも沸点が100℃を超え安全性がより高いエチルメチルカーボネートがもっとも好適である。
本発明の非水電解液において上記電解質(有機オニウム塩)と有機溶媒との割合は、特に限定されるものではなく、該非水電解質の用途等に応じて適宜設定すればよいが、通常は、電解質濃度が0.1〜2.0mol/Lとなるように設定すればよい。なお、従来公知の第4級アンモニウム四フッ化ホウ素塩を用いた電解液に比べ、前記有機オニウム塩を用いた本発明の電解液は、高濃度にした場合でも低温での電気伝導度の低下が少ないという利点も併せ持つ。
本発明の非水電解液は、カルボン酸エステル類の存在量が、上記溶媒である鎖状カーボネートに対して20ppm(但し、質量基準)以下でなくてはならない。該カルボン酸エステル類は、例えば、本発明の電解液を電気二重層キャパシタ用として用いたとき、電圧負荷時に、上記電解質や鎖状カーボネートよりも早く活性炭電極表面で分解し、静電容量の低下や抵抗の増加やリーク電流の増大をもたらしキャパシタ特性を劣化させると推定される。
本発明において、有機カルボン酸のエステル構造(−COO−)を有する化合物は全て上記カルボン酸エステルに該当するが、具体的に例示すると、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどを挙げることができる。なお無論のこと、炭酸エステル(カーボネート)は上記カルボン酸エステルには該当しない。
このような有機カルボン酸エステル類の非水電解液中の量は、ガスクロマトグラフ、高速液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ質量分析法などにより定量できる。
上記カルボン酸エステル類(以下、単にエステル類)は、通常、本発明の非水電解液で溶媒として用いる鎖状カーボネートの合成における副生成物として混入してくる。即ち、鎖状カーボネートの工業的な製造方法では、メタノールと一酸化炭素を反応させて炭酸ジメチルを合成し、目的物に応じて、さらに対応するアルコール類とエステル交換することにより合成されている。しかし、上記方法では、メタノールと一酸化炭素の反応の際に蟻酸メチルも同時に生成される。さらに、その後のエステル交換などでもエステル交換などにより、他のエステル類を生じ、このようなエステル化合物が前記電解液に混入する。むろん上記製法により製造された後、必要に応じて蒸留などの精製が行われ、その後各種用途向けに供給されるが、大部分の用途においては、本発明で規定するよりも遥かに高濃度でエステル類が含まれていても問題を生ぜず、よって、本発明の目的を満足するほど高純度な鎖状カーボネートは販売、流通していないのが現状である。
このようなエステル類を不純物として含む鎖状カーボネートからエステル類を除去し、最終的な電解液として、鎖状カーボネートに対して20ppm以下になる程度のエステル類しか含まない状態にする方法は特に限定されるものではなく、公知の高純度化方法を採用すればよい。例えば、鎖状カーボネートを精密蒸留する方法、鎖状カーボネートに電解質(前記有機オニウム塩に限定されない)を溶解し、この溶液に電圧を印加してエステル類を分解させ、その後、該溶液から精密蒸留により鎖状カーボネートを得る方法などが挙げられる。
また当然のことながら、本発明の非水電解液に含まれるエステル類が、鎖状カーボネートに対して20ppm以下の場合でも、耐電圧性に悪影響を与える他の不純物等が多量に存在する場合には、本発明の目的は達せられない。このような不純物としては、代表的には水および第3級アミン類がある。水は環境中からの吸湿などにより混入する。また第3級アミン類は、電解質である有機オニウム塩のカチオン部分(第4級アンモニウム)が第3級アミンから製造されることが多いため、これに由来して不純物として混入してくる場合がある。
本発明の目的を達せられる範囲で容認できるこれら不純物の含有量は他の成分の配合量などにもよるが、一般的には水が電解液中300ppm以下、好ましくは100ppm以下、特に好ましくは50ppm以下であり、第3級アミン類が電解液中50ppm以下、好ましくは20ppm以下である。
電解液中に含まれる水分量は、カールフィッシャー方などの既存の方法で測定することができる。非水電解液中の水分量を低下させる方法としては、十分に脱水した電解質(有機オニウム塩)を、十分に脱水した鎖状カーボネートに溶解させる方法が挙げられる。電解質の脱水は減圧加熱により達成することができる。鎖状カーボネートの脱水はモルキュラーシーブ等の脱水剤を加えた上蒸留することにより達成できる。
また、第三級アミン量は高速液体クロマトグラフィー等で測定することができる。第三級アミン量を低下させる方法としては、電解質塩や原料の第四級アミン塩を減圧加熱することで達成することができる。但し、加熱時の温度が高くなると第四級アンモニウムが分解し第三級アミン量増加の原因となる為に、該加熱温度は100℃以下が望ましい。
本発明の非水電解液は、一次もしくは二次のリチウム電池、色素増感型太陽電池、電気二重層キャパシタ、表示素子等の電気化学デバイス等に用いることができるが、特に繰り返し高い電圧が付与され、また活性炭のような分解反応に対する触媒作用を及ぼす活性点を多く有する物質を電極に使うため、本発明の効果が特に発揮できる点で、電気二重層キャパシタ用の非水電解液とすることが好ましい。電気二重層キャパシタ用として用いる場合、その使用方法は、従来公知の非水電解と特に変わるところはない。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお実施例、比較例で用いた原料及び物性評価方法は以下の通りである。
1.電解質
以下の方法で製造したビストリフロロメタンスルホン酸アミド−トリエチルメチルアンモニウム塩(以下、TEMA−TFSI)を用いた。即ち、市販の特級トリエチルメチル塩化物75.8gを超純水500mlに溶解し、それに市販の電子材料用のビストリフロロメタンスルホン酸アミド−リチウム塩147.5gを加え10分撹拌後に市販特級塩化メチレン200mlを加え1時間静置し塩交換を行った。静置後市販特級塩化メチレン300mlを加え、塩化メチレン層と水層を分離した。得られた塩化メチレン層に超純水250mlを加え撹拌し水層を分離した。さらに得られた塩化メチレン層に超純水250mlを加え撹拌し水層を分離した。これを計5回行った。得られた塩化メチレン層を60mmHg、35℃で減圧乾燥を行い、ビストリフロロメタンスルホン酸アミド−トリエチルメチルアンモニウム塩187.9gを得た。
以下の方法で製造したビストリフロロメタンスルホン酸アミド−トリエチルメチルアンモニウム塩(以下、TEMA−TFSI)を用いた。即ち、市販の特級トリエチルメチル塩化物75.8gを超純水500mlに溶解し、それに市販の電子材料用のビストリフロロメタンスルホン酸アミド−リチウム塩147.5gを加え10分撹拌後に市販特級塩化メチレン200mlを加え1時間静置し塩交換を行った。静置後市販特級塩化メチレン300mlを加え、塩化メチレン層と水層を分離した。得られた塩化メチレン層に超純水250mlを加え撹拌し水層を分離した。さらに得られた塩化メチレン層に超純水250mlを加え撹拌し水層を分離した。これを計5回行った。得られた塩化メチレン層を60mmHg、35℃で減圧乾燥を行い、ビストリフロロメタンスルホン酸アミド−トリエチルメチルアンモニウム塩187.9gを得た。
2.溶媒
市販の電子材料グレードのエチルメチルカーボネート、又はこれを精密蒸留して精製したものを用いた。
市販の電子材料グレードのエチルメチルカーボネート、又はこれを精密蒸留して精製したものを用いた。
市販のままのエチルメチルカーボネート中のエステル類の濃度を、ガスクロマトグラフによって分析したところ76ppmであった。
蒸留は、上記市販のエチルメチルカーボネート1000mlを理論段数約10段の精密蒸留塔を持つ蒸留器を用い、初留200mlを除去し、エチルメチルカーボネート700mlを蒸留回収した。このエチルメチルカーボネート中のエステル化合物の濃度をガスクロマトグラフによって分析したところ7ppmであった。
3.充放電特性の評価
以下のようにして電気化学キャパシタを作製して評価を行った。即ち、宝泉株式会社から購入した電気化学キャパシタ用電極(アルミ箔30μm、活性炭層150μm、静電容量16F/CC)を湿度−80℃以下のグローブボックス内で100mm2に切断し180℃にて24時間1Pa以下の減圧で乾燥した。次に前記電極2枚を180℃にて24時間1Pa以下の減圧で乾燥しておいたセパレータを介して対向配置し電極素子を作製した。次に前記電極素子をアルミラミネートセルに入れ、電解液を減圧下で含浸し作製した。
以下のようにして電気化学キャパシタを作製して評価を行った。即ち、宝泉株式会社から購入した電気化学キャパシタ用電極(アルミ箔30μm、活性炭層150μm、静電容量16F/CC)を湿度−80℃以下のグローブボックス内で100mm2に切断し180℃にて24時間1Pa以下の減圧で乾燥した。次に前記電極2枚を180℃にて24時間1Pa以下の減圧で乾燥しておいたセパレータを介して対向配置し電極素子を作製した。次に前記電極素子をアルミラミネートセルに入れ、電解液を減圧下で含浸し作製した。
上記方法により作製した電気化学キャパシタを25℃の環境下0.5mAで2.5Vまで定電流充電後2時間その電圧を印加し続けた後に、0.25mAで0Vまで定電流放電を行った。その後、内部抵抗を周波数1KHzで交流二端式法により測定し初期抵抗値とした。次に、70℃の環境下2.5Vの電圧を印加し100Hr保持した後0.25mAで0Vまで定電流放電を行い、その後、内部抵抗を周波数1KHzで交流二端式法により測定しその値を初期抵抗値で除した値を内部抵抗上昇率として算出した。
実施例1
59.5gのTEMA−TFSIを、精密蒸留したエチルメチルカーボネート62.4g(エステル類含量7ppm)に溶解し、1.5mol/LのTEMA−TFSIのエチルメチルカーボネート溶液を作製し、これを電解液とした。この電解液を用いて実施例に記した方法で電気化学キャパシタを作製し、充放電特性を測定した。その結果、内部抵抗上昇率は105.2%であった。
59.5gのTEMA−TFSIを、精密蒸留したエチルメチルカーボネート62.4g(エステル類含量7ppm)に溶解し、1.5mol/LのTEMA−TFSIのエチルメチルカーボネート溶液を作製し、これを電解液とした。この電解液を用いて実施例に記した方法で電気化学キャパシタを作製し、充放電特性を測定した。その結果、内部抵抗上昇率は105.2%であった。
比較例1
精密蒸留したエチルメチルカーボネートに代えて、市販の電子材料グレードのエチルメチルカーボネート(エステル類含量76ppm)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を作成、評価した。その結果、内部抵抗上昇率は113.4%であった。
精密蒸留したエチルメチルカーボネートに代えて、市販の電子材料グレードのエチルメチルカーボネート(エステル類含量76ppm)を用いた以外は実施例1と同様にして電解液を作成、評価した。その結果、内部抵抗上昇率は113.4%であった。
実施例2
精密蒸留したエチルメチルカーボネートに蟻酸エチルを加えて、エステル類含量18ppmのエチルメチルカーボネートを調製し、これを用いて実施例1と同様に電解液を作成、評価した。その結果、内部抵抗上昇率は105.7%であった。
精密蒸留したエチルメチルカーボネートに蟻酸エチルを加えて、エステル類含量18ppmのエチルメチルカーボネートを調製し、これを用いて実施例1と同様に電解液を作成、評価した。その結果、内部抵抗上昇率は105.7%であった。
比較例2
精密蒸留したエチルメチルカーボネートに蟻酸エチルを加えて、エステル類含量97ppmのエチルメチルカーボネートを調製し、これを用いて実施例1と同様に電解液を作成、評価した。その結果、内部抵抗上昇率は120.9%であった。
精密蒸留したエチルメチルカーボネートに蟻酸エチルを加えて、エステル類含量97ppmのエチルメチルカーボネートを調製し、これを用いて実施例1と同様に電解液を作成、評価した。その結果、内部抵抗上昇率は120.9%であった。
以上の結果を表1にまとめて示す。
上記表1に示したように、鎖状カーボネート(エチルメチルカーボネート)に対する有機カルボン酸エステル類の含有量が20ppmを越えると急激に内部抵抗上昇率が高くなり、このようなエステル類の割合を低く抑えることの効果が明らかである。
実施例3
実施例1と同じ電解液を用い、充放電特性の測定において70℃の環境下、電圧を印加し100Hr保持する際の電圧を2.8Vにした以外は同様にして評価を行った。その結果、内部抵抗上昇率は109.3%であった。
実施例1と同じ電解液を用い、充放電特性の測定において70℃の環境下、電圧を印加し100Hr保持する際の電圧を2.8Vにした以外は同様にして評価を行った。その結果、内部抵抗上昇率は109.3%であった。
比較例3
市販の電気化学キャパシタ用電解液(1.8mol/Lトリエチルメチルアンモニウム−四フッ化ホウ素塩のプロピレンカーボネート溶液)を用いて、実施例3と同様にして評価を行った。なお、該電解液のガスクロマトグラフフよる分析では、エステル類は検出されなかった。この電解液を用いた場合における内部抵抗上昇率は125.7%であった。
市販の電気化学キャパシタ用電解液(1.8mol/Lトリエチルメチルアンモニウム−四フッ化ホウ素塩のプロピレンカーボネート溶液)を用いて、実施例3と同様にして評価を行った。なお、該電解液のガスクロマトグラフフよる分析では、エステル類は検出されなかった。この電解液を用いた場合における内部抵抗上昇率は125.7%であった。
上記実施例3および比較例3の対比から、鎖状カーボネートを用いた場合に初めて、エステル類の含有量が問題になることがわかる。即ち、環状カーボネート(プロピレンカーボネート)はエステル類よりも耐電圧性が悪く、エステル類の分解よりも環状カーボネートの分解が優先的に起こるためであると推察される。
Claims (2)
- 電解質と有機溶媒を含んでなる非水電解液であって、電解質が下記式(1)
A+・Rf1SO2N−SO2Rf2 (1)
(上記式中、A+は第4級アンモニウムカチオンであり、Rf1及びRf2は各々独立に、炭素数1〜12のパーフルオロアルキル基である)
で示される有機オニウム塩、有機溶媒が鎖状カーボネートからなる非水電解液であり、かつ該電解液中に含まれるカルボン酸エステル類の量が、鎖状カーボネートに対して20ppm以下であることを特徴とする非水電解液。 - 請求項1記載の非水電解液を用いた電気化学デバイス。
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Cited By (4)
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