JP2006208069A - プラズモン共鳴蛍光を用いた生体分子相互作用検出装置及び検出方法 - Google Patents

プラズモン共鳴蛍光を用いた生体分子相互作用検出装置及び検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 生体分子相互作用を高精度で検出することができる生体分子相互作用検出装置及び検出方法を提供すること。
【解決手段】 プリズム(1)と、プリズム表面の金薄膜及び被検体検出層を有する被検体検出手段(2)と、レーザー発生手段(3)と、第1及び第2光検出手段(5、6)と備え、被検体検出層が、一方の端部に蛍光分子及び抗体が結合された鎖状の高分子材料を含み、高分子材料の他方の端部が金薄膜の表面に固定され、レーザー発生手段(3)から第1の入射角度で薄膜に入射されたレーザー光の反射強度を第1光検出手段(5)で検出し、レーザー発生装置(3)から第2の入射角度で薄膜に入射されたレーザー光によって生じるプラズモン光によって励起された蛍光分子が出力する蛍光を、第2光検出手段(6)で検出することを特徴とする生体分子相互作用検出装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表面プラズモン共鳴(Surface Plasmon Resonance、以下SPRとも記す)
法と、それによって発生する表面プラズモン光による表面プラズモン励起増強蛍光分光(Surface Plasmon Fluorescence Spectroscopy、以下SPFSとも記す)法とを用い、細
胞培養における細胞分化の過程などにおける生体分子相互作用を観測することが可能な生体分子相互作用検出装置及び検出方法に関する。
生体分子と細胞との相互作用を調べる方法として、表面プラズモン共鳴を使用した分光分析法が知られている。例えば、下記特許文献1には、表面プラズモン共鳴測定及び蛍光測定によって得られた信号を個別に分析することによって、被検体の固相への結合を判定する装置及びその方法が開示されている。
また、下記特許文献2、3、5には、表面プラズモン共鳴を用いた2次元イメージグ装置が開示されている。
また、下記特許文献4には、表面プラズモン共鳴測定、及び発生した蛍光が生じる第2のプラズモン共鳴を用いた表面プラズモン蛍光顕微鏡が開示されている。
特開平10−307141号公報 特開2001−255267号公報 特開2002−116149号公報 特開2004−156911号公報 特開2004−271337号公報
しかし、上記特許文献2、3、5では、SPRを使用しているため、信号が比較的小さく測定感度が低い問題がある。また、薄膜への吸着による反射光の強度変化を測定するので、薄膜から離れた場所での反応を検出することができない。
上記特許文献3では、円錐プリズムを用いてSPRによる測定の感度を向上させることはできるが、円錐プリズムの頂点付近でのみ観測可能であり、所定の面積範囲を測定するには、円錐プリズムの頂点を走査させる必要があり、測定に時間がかる。
また、上記特許文献1〜5の何れにおいても、観測対象の反応によって薄膜への吸着が起こっていることは検出できても、特異吸着であるのか非特異吸着であるのかを区別することができない。
本発明は、上記の課題を解決すべく、抗原抗体反応などの生体分子相互作用を高精度で検出することができ、細胞分化の過程などで発生する生体分子を検出することが可能な、SPR法及びSPFS法を用いた生体分子相互作用検出装置及び検出方法を提供することを目的とする。
本発明の目的は、以下の手段によって達成される。
即ち、本発明に係る生体分子相互作用検出装置(1)は、プリズムと、該プリズムの表
面に形成された金属を含む薄膜及び該薄膜の表面に形成された被検体検出層とを有する被検体検出手段と、レーザー発生手段と、第1光検出手段及び第2光検出手段と備え、前記被検体検出層が、一方の端部に蛍光分子及び抗体が直接又は間接に結合された鎖状の高分子材料を含み、前記高分子材料の他方の端部が、直接または間接に前記薄膜の表面に固定され、前記レーザー発生手段から前記プリズムを介して、第1の入射角度で前記薄膜に入射されたレーザー光の反射強度を、前記第1光検出手段で検出し、前記レーザー発生手段から前記プリズムを介して、第2の入射角度で前記薄膜に入射されたレーザー光によって生じるプラズモン光によって励起された前記蛍光分子が出力する蛍光を、前記第2光検出手段で検出することを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出装置(2)は、上記の生体分子相互作用検出装置(1)において、前記第2の入射角度が、前記反射強度が極小となるときの前記第1の入射角度よりも小さいことを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出装置(3)は、上記の生体分子相互作用検出装置(1)又は(2)において、前記薄膜が約30nm以上60nm以下の厚さであり、前記高分子材料によって形成される膜の厚さが約50nm以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出装置(4)は、上記の生体分子相互作用検出装置(1)〜(3)の何れかにおいて、前記高分子材料が、ポリエチレングリコール、ポリグルタミン酸、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、及び2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンからなる群の中から選択される材料であることを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出装置(5)は、上記の生体分子相互作用検出装置(1)〜(4)の何れかにおいて、前記第2光検出手段が、2次元画像撮像手段であることを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出装置(6)は、上記の生体分子相互作用検出装置(1)〜(5)の何れかにおいて、前記薄膜が、金を用いて40nm以上60nm以下の厚さに形成され、前記高分子材料が、分子量が約200,000以下のポリエチレングリコールであり、前記蛍光分子が、Cy5又はAlexaFluor647であり、前記抗体に結合され、前記レーザー光が、波長が632.8nmのHe−Neレーザーであり、前記被検体検出層が、前記薄膜の上に形成された自己組織化膜と、該自己組織化膜に結合した第1のビオチンと、該第1のビオチンに結合したストレプトアビジンと、該ストレプトアビジンに結合した第2のビオチンとを含み、前記高分子材料の前記他方の端部が、前記第2のビオチンに結合することによって、前記高分子材料が間接に前記薄膜に固定されることを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出方法(1)は、プリズムの表面に形成された薄膜と該薄膜の表面に形成された被検体検出層とを有する被検体検出手段を備え、前記被検体検出層が、一方の端部に抗体が結合された鎖状の高分子材料を含み、蛍光分子が前記抗体又は前記一方の端部に結合され、前記高分子材料の他方の端部が、直接または間接に前記薄膜の表面に固定されている生体分子相互作用検出装置を用い、前記被検体検出手段に投入された生体分子と前記抗体との相互作用を検出する方法であって、レーザー光を前記プリズムを介して第1の入射角度で前記薄膜に入射させ、反射強度を検出する処理を、前記第1の入射角度を変化させて繰り返す第1ステップと、前記反射強度が極小となる前記第1の入射角度を候補角度として決定する第2ステップと、前記候補角度から所定の角度だけ減算して得られる角度を入射角度として、レーザー光を前記プリズムを介して前記薄膜に入射し、該入射によって生じるプラズモン光によって励起された前記蛍光分子が出
力する蛍光を検出する第3ステップとを含むことを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出方法(2)は、上記の生体分子相互作用検出方法(1)において、前記被検体検出手段に投入された前記生体分子を洗浄する第4ステップをさらに含み、前記第4ステップの前後で前記第3ステップを実行して、前記蛍光分子が出力する蛍光を測定し、前記第4ステップの前後で得られた蛍光強度を比較して、特異的結合の発生を検出することを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出方法(3)は、上記の生体分子相互作用検出方法(1)又は(2)において、前記被検体検出層が、複数種類の抗体を含み、前記高分子材料の前記一方の端部に結合された前記抗体の種類に応じて蛍光波長が異なる蛍光分子が、前記一方の端部に結合され、各々の前記蛍光分子に応じた波長の複数のレーザー光を用い、前記レーザー光の波長ごとに、前記第1〜第3ステップを実行することを特徴としている。
また、本発明に係る生体分子相互作用検出方法(4)は、上記の生体分子相互作用検出方法(1)〜(3)の何れかにおいて、前記第3ステップにおいて、前記蛍光の2次元分布を測定することを特徴としている。
本発明によれば、SPR及びSPFSを用いて生体分子の相互作用を高い検出感度で、且つ効率的に検出することができる。
また、被検体検出層の抗体にのみ蛍光修飾しておけばよく、検出対象の生体分子や、抗原が融合された細胞に対する蛍光修飾が不要であり、相互作用の測定が容易となる。
また、生体分子の相互作用のうち、抗原抗体反応のように特異的結合を、in situで、
精度良く検出することが可能である。従って、細胞の裏側の抗原抗体反応の観測に有用である。特に、培養過程において分化し、細胞膜上に時間経過に伴って異なる抗原が発現するような細胞に対して、本発明は、従来の方法のように細胞を培地からとりだして調べることなく、培養した検出部上において、そのまま抗原の出現の時間経過をトレースし、in
situで抗原を特定するのに有効である。
また、蛍光分布を2次元画像として撮像することができ、走査することなく、効率的に生体分子の相互作用を検出することができる。
また、種類の異なる複数の抗体を用い、抗体の種類毎に蛍光波長が異なる蛍光分子で修飾し、対応する波長の複数のレーザー光を使用することによって、複数種類の抗原に対して同時に又は時間経過に応じて相互作用を検出することができる。さらに、1つの被検体検出部全体に対して被検体が含まれた溶液を注入すればよく、抗体の種類毎に、対応する小さい被検体検出層を区分してアレイ状に配列し、それぞれの区分領域に被検体が含まれた溶液を注入する作業が不要であり、非常に効率的に測定を行なうことができる。
以下、本発明に係る実施の形態を、添付した図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る生体分子相互作用検出装置の概略構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る生体分子相互作用検出装置は、プリズム1、プリズム1の上に形成された、検出対象の生体分子(以下、被検体と記す)を含む試料を保持する被検体検出部(以下、検出部と記す)2と、レーザー発生装置3と、レーザー発生装置3か
ら出力されるレーザー光Lの光路上に配置された偏光板41、絞り42、シャッタ43、回転ミラー44及びレンズ45で構成される光制御部4と、光検出手段である第1及び第2CCDカメラ5、6と、第1及び第2フィルター7、8とを備えている。図2は、プリズム1の上に形成される検出部2の構成の一例を示す断面図である。
プリズム1には、高屈折率の45度直角プリズムを用いることができる。検出部2は、プリズム1の表面にスパッター法あるいは蒸着法により30〜60nm(ナノメートル)(望ましくは40〜60nm、より望ましくは43〜53nm)の厚さに形成された金薄膜21と、金薄膜21表面上にスペーサ23によって周囲を囲まれて形成された、抗原と反応させる抗体を含む被検体検出層(以下、検出層と記す)24と、石英基板25と、これらを固定する固定具22とを備えている。ここで、スペーサ23、検出層24及び石英基板25によって、バッファ空間27が形成されており、石英基板25には貫通孔によって流路26a、26bが形成されている。流路26a、26bは、試料溶液をバッファ空間27に注入するために使用され、例えば、試料溶液を、流路26aからチューブ(図示せず)を介してバッファ空間27に注入し、流路26bから別のチューブ(図示せず)を介してバッファ空間27から排出させる。検出層24は、所定の蛍光分子及び抗体を結合させたポリエチレングリコール(polyethylene glycol、以下PEGと記す)を含んでい
る。さらに、蛍光分子及び抗体は共に、PEGの一方の端部に結合されており、PEGの他方の端部は、直接若しくは間接に金薄膜21表面に固定されている。尚、抗体、蛍光分子及びPEGの結合順序は任意であり、抗体及び蛍光分子がPEGの一方の端部に位置するように結合していればよい。さらに、それらの間に、別の比較的小さい高分子材料が介在していてもよい。
第1CCDカメラ5は、金薄膜による反射レーザー光を観測するためのものであり、第1フィルター7を介して反射レーザー光を受光可能な位置に配置されている。一方、第2CCDカメラ6は、検出層24に含まれている蛍光分子からの蛍光を検出するためのものであり、観測波長に適した蛍光用高感度CCDカメラと第2フィルター8とが、検出部2の上方に設置されている。ここで、第1CCDカメラ5は、少なくとも反射光強度を測定することができれば良く、2次元撮像ができなくてもよく、フォトダイオードであってもよい。
レーザー発生装置3には、例えば、He−Neレーザーを使用することができる。また、回転ミラー44は、ミラーの角度を変更することが可能であり、レーザー光Lの金薄膜21への入射角θを、例えば、θ=28〜62(度)の範囲で変化させることができる。尚、図1において、レーザー光Lが通過するプリズム表面での光路の屈曲は省略している。
レーザー発生装置3から出力されるレーザー光Lは、偏光板41によってP偏光され、絞り42を通過し、シャッタ43が開いている間、回転ミラー44、レンズ45及びプリズム1を介して検出部2の金薄膜21に入射され、その反射光が、レンズ45及びフィルタ7を介して第1CCDカメラ5で測定される。また、検出層24内の蛍光分子からの蛍光は、第2CCDカメラ6で測定される。
次に、本生体分子相互作用検出装置を用いた生体分子相互作用の検出方法を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。予め、検出部2のバッファ空間27に、検出層24に含まれる抗体に対する抗原を持つ細胞を含む溶液を注入し、この検出部2が水平に設置されているとする。
ステップS1において、初期設定として、入射角度θに最小値θminを設定する。
ステップS2において、レーザー発生装置3から出力されるレーザー光Lを、回転ミラー44のミラー表面の角度を固定し、上記のようにプリズム1を介して検出部2の金薄膜21に入射させ、その反射光を第1CCDカメラ5で測定し、反射強度を記録する。周知のように、偏光板41を介してP偏光されたレーザー光Lは、金薄膜21中の電子振動とカップリングしてSPR現象を生じた場合、反射光の強度が減少する。
ステップS3において、入射角度θが予め設定した最大値θmax以下であるか否かを判
断する。入射角度θが最大値θmax以下である場合、ステップS4に移行して、入射角度
θをΔθだけ増大させた後、ステップS2に戻る。ステップS2では、新たに決定されたθに応じて、回転ミラー44の角度を変更し、ステップS2において、反射光の強度を測定する。入射角度θが最大値θmax以下でない場合、ステップS5に移行する。これによ
って、θ=θmin〜θmaxの範囲を所定の刻みΔθの間隔で変化させて、反射光の強度を測定することができる。
ステップS5において、以上のステップで得られた測定値から反射強度が極小となるときの入射角度θdipを求める。図4は、測定した反射強度から入射光強度を基準とした反
射率を求め、入射角度θに関してプロットして得られるグラフの一例を示す図である。図4に示すように、反射率は、金薄膜21の厚さやプリズム1の屈折率などに応じた所定の角度で極小値となる。この極小となるときの角度θをθdipとして決定する。尚、図4に
は、金薄膜21の厚さが異なる場合や、金薄膜21の表面に付着物が形成された場合などに、反射率が極小値となる角度θdipが変化することを破線で示している。
ステップS6において、ステップS5で求めた角度θdipから所定の角度δを減算し、
角度θ1を求める。ここで、δは0.1〜2(度)の範囲の値である。このように、ステップS5で求めた角度θdipよりも少し小さい角度θ1を求めるのは、後述する蛍光強度のピーク位置が角度θ=θdipよりも少し小さい入射角度で生じるからである。
ステップS7において、レーザー光Lの金薄膜21への入射角度θがステップS6で求めた角度θ1になるように回転ミラー44を調節し、レーザー発生装置3からのレーザー
光Lを金薄膜21に入射する。これによって、SPRによるプラズモン光によって、検出層24内の蛍光分子が励起され、蛍光を発生する。発生した蛍光を、検出部2の上方に位置する第2CCDカメラ6で測定、即ち2次元撮像する。得られた2次元画像における各画素の輝度が、検出層上の各場所での蛍光強度に対応する。
このとき、蛍光分子の金薄膜21表面からの距離に依存して、第2CCDカメラ6で観測できる蛍光強度は図5に示したグラフのように変化する。図5において、横軸は金薄膜表面から蛍光分子までの距離、縦軸は観測される蛍光の相対強度である。従って、検出層24の中でPEGに付された抗体が抗原と結合し、界面方向にPEGが伸長された場合、PEGの抗体が付された側と同じ端部に付されている蛍光分子が金薄膜21表面から遠ざかるので、より強い蛍光が観測される。
図6に、PEGが伸長することによって、蛍光分子からの蛍光が大きく観測される様子を模式的に示す。図6の左側に示したように、PEGが縮んでおり、金薄膜21の表面近傍にある状態では、下向きの矢印で示したように、蛍光分子が発する蛍光は金薄膜21に励起エネルギー移動がおこって殆ど消光されてしまう。しかし、右側に示したようにPEGが伸長して金薄膜21の表面から遠ざかると、金薄膜21へのエネルギー移動効率が減少し、上向きの矢印で示したように、蛍光は外部に放出され、検出可能となる。図5のグラフから、PEGが伸長することによって蛍光分子が金薄膜表面から遠ざかる距離の最大値は、約50nm以下であることが望ましく、従ってPEGの長さは約50nm以下であることが望ましい。即ち、PEGの分子量は、約200,000以下であることが望まし
く、数万以下であることがより望ましい。PEGを間接に金薄膜表面に固定する場合には、固定に使用する材料の厚さも含めた値が約50nm以下であることが望ましい。
ステップS8において、終了の有無を判断し、終了しない場合にはステップS1に戻る。例えば、所定時間経過した後に再びステップS1〜S7の処理を行い、第2CCDカメラ6による撮像を行なう。これによって、蛍光強度の経時変化、即ち抗原抗体反応の経時変化を観測することができる。また、所定時間経過の後に検出部を洗浄(以下、リンスとも記す)し、再びステップS1〜S7の処理を行い、第2CCDカメラ6による撮像を行なってもよい。抗原を持つ細胞を注入する前よりも増強した蛍光強度が洗浄後にも維持されていれば、相互作用が安定であること、即ち抗原抗体反応であるといえる。
以上によって、第2CCDカメラ6による蛍光強度の測定によって、検出層24に形成した抗体と、注入した溶液中の抗原との相互作用を検出することができる。従って、例えば既知の抗体を用いて形成した検出層に対して、細胞を含む溶液を接触させることによって、その細胞の出すタンパク質(抗原)を特定することができる。
蛍光分子としては、レーザー光の波長などを考慮して適切な蛍光分子を使用すればよい。例えば、光源として波長632.8nmのHe−Neレーザーを使用する場合、Cy5、AlexaFluor647などを使用することができる。
また、上記では、PEGを用いる場合を説明したが、これに限定されず、端部に蛍光分子及び抗体を結合させることができ、長さが数〜数十nmの柔らかい鎖状の高分子材料であればよい。使用する抗体や蛍光分子に応じて適切な高分子材料を使用することができ、例えば、ポリグルタミン酸、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、あるいは2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンなどを使用することができる。
また、プリズム表面に形成される薄膜は、金薄膜に限定されず、その他の金属(銀など)や、金属酸化物(SiO2、TiO2、Al、AgOなど)の薄膜であってもよい。
また、上記では、流路を有する石英基板及びスペーサを備えた検出部を説明したが、これに限定されない。金薄膜表面上に被検体検出層が形成され、被検体の生体分子を保持することができる構造であればよい。
また、上記では、SPFS測定時のレーザー入射角度θ1を、SPRで観測した反射強
度の極小値に対応する入射角度θdipよりも少し小さい角度とする場合を説明したが、こ
れに限定されず、θdipに近い角度であればよく、θ1≧θdipであってもよい。θ1がθdipよりも少し小さいことが望ましいが、θ1がθdipに近い値(等しい場合を含む)であれ
ば、十分な強度の信号を観測することができる。
また、上記では1つの検出層を備える場合を説明したが、金薄膜上に、異なる抗体を含む複数の検出層をアレイ状に配列して検出部を形成してもよい。その場合、同じ生体分子に対して、複数の抗体との相互作用を、一度に観測することができる。
また、上記においては、1種類の蛍光分子を用いる場合を説明したが、これに限定されず、複数種類の抗体と、抗体の種類毎に、蛍光波長の異なる蛍光分子を結合させて検出部を形成してもよい。この場合、SPR測定及びSPFS測定は、蛍光分子の種類に応じた波長の異なる複数のレーザー光あるいは各種フィルタを挿入したランプを用いて行なう。この検出部を用いれば、複数種類の抗原に対して同時に又は時間経過に応じて抗原抗体反応を検出することができる。特に、培養過程において分化するような細胞の場合、細胞膜
上に時間経過に伴って、異なる抗原が発現することがあるが、従来の方法のように細胞を培地からとりだして調べるのではなく、本発明では、培養を行う検出部上で、そのまま抗原の出現の時間経過をトレースすることができ、in situで抗原を特定するのに有効であ
る。この場合、1つの検出部全体に対して被検体が含まれた溶液を注入すればよく、抗体の種類毎に、対応する小さい検出層を区分してアレイ状に配列し、それぞれの区分領域に被検体が含まれた溶液を注入する作業が不要であり、非常に効率的に測定を行なうことができる。
また、蛍光の2次元分布を測定する手段(第2CCDカメラ6)は、上記したCCDカメラに限定されず、所定の波長の蛍光を測定可能な2次元画像撮像装置であればよい。
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にする。
(本発明に係る検出部の作製)
まず、作製した本発明に係る検出部に関して説明する。
図2に示したように、プリズム1として、高屈折率の45度直角プリズムであるSCHOTT GLASS社製のLaSFN9(屈折率n=1.85)を用い、その底面にスパッター法により膜厚約48nmの金薄膜21を形成し、流路26a、26bが形成された石英基板25を、厚さ2mmのシリコンゴムのスペーサ23で挟んで金薄膜21の上に設置した。これに、ポンプを用いて、PBS緩衝液(りん酸緩衝液、pH=7.2)を注入した。このときのセル容積はおよそ160μL(マイクロリットル)であった。
11-Amino-1-undecanethiolと(+)-Biotin N-hydroxysuccinimide ester (NHS-Biotin)(何れもDojindo社製)とを、2:1のモル比で反応させ、Biotin化アルカンチオールの0.25mMPBS緩衝液を調製した。このPBS緩衝液をポンプにより、石英基板25を形成した段階の検出部に注入して約1時間放置し、金属薄膜21の表面に自己組織化膜を形成させた。
その後3〜4mLのPBS緩衝液でリンスし、続いて3μMのStreptavidinPBS緩衝液を注入した。約1時間後、Biotin(ビオチン)と結合したStreptavidin(ストレプトアビジン)の層が自己組織化膜の上に形成された。
これを、再びリンスした後、予め次の方法で調製しておいたCy5修飾Anti-GFP-PEG-BiotinのPBS緩衝液を注入した。Cy5修飾Anti-GFP-PEG-BiotinのPBS緩衝液は、まず、Anti-GFPにCy5 Antibodyラベリングキット(アマシャム社)を用いて蛍光分子としてCy5修
飾し、カラムによって単離し、次に、得られた濃度0.1mg/mLのCy5修飾Anti-GFP
0.3mLと、NHS-PEG-Biotin(分子量3400、Shearwater社)0.34mgとを混合し、ときどき攪拌しながら約半日放置することで得た。使用直前にこれをPBS緩衝液で3倍に希釈した。
Cy5修飾Anti-GFP-PEG-Biotinを注入してから約1時間後、再びリンスを行い、Streptavidinに結合したものだけを残存させた。これによって、図7に示すように、金薄膜の上に
、自己組織化膜、Streptavidin、Cy5修飾Anti-GFP-PEG-Biotinの順で積層された検出層24を形成し、検出部の作製を完了した。
(被検出対象の調整)
次に、被検出対象とした、GFP融合膜蛋白含有膜画分の調製について説明する。
EGFP−N1ベクター(Clontech社)よりEGFP遺伝子を切り出し、GluR2のアミノ末端から、シグナル配列に続けて、MycタグとEGFP遺伝子を導入し、その後にGluR2の3番目の膜貫通領域からカルボキシル末端までを含むたんぱく質をコードする遺伝子(以下、GFP−tGluR2と記す)を作成した。このGFP−tGluR2を含む発現ベクターをA6細胞にトランスフェクションし、安定発現細胞を作成した。
この安定発現細胞を培養し、膜画分を次のように調製した。即ち、安定発現細胞をPBSに懸濁し、これを超音波破砕し、遠心分離した(1000gで10分間)。その上澄みを回収し、再度遠心分離(8000gで30分間)し、沈殿を再度PBSに懸濁し、実験に用いた。
(SPR測定及びSPFS測定)
以上のように形成された検出部に、GFP融合膜蛋白含有膜画分を濃度0.69mg/mLで適用し、図3を用いて説明したように、SPR測定及びSPFS測定(2次元イメージング)を行なった。レーザー光源にはHe−Neレーザーを使用し、波長が632.8.nmのレーザー光を使用した。また、SPFS測定においては、蛍光強度が最も感度よく検出できるように、δ=0.5(度)とし、SPR測定によって決定された角度θdipを用いて、θ1=θdip−0.5(度)に入射角を固定し、蛍光強度を測定した。尚、上
記検出部の作製において、各層の形成キネティクスと最終膜厚を、SPR測定により追跡することで、確認した。
測定結果を図8に示す。図8において、横軸及び横軸はそれぞれ時間(分)及び蛍光強度である。図8に丸(●)で示したように、時間とともに蛍光強度が増大した。これは、ランダムコイル状の柔らかい鎖のPEG鎖が膜画分との結合によって、界面方向へ引っ張られ、その結果蛍光分子が金薄膜より離れたためと考えられる。図9は、この状態を示す模式図である。また、検出部へのGFP融合膜蛋白含有膜画分の適用を開始してから約1時間後、リンスを行ったが、図8から、蛍光強度が、GFP融合膜蛋白含有膜画分の投入を行なう前の値の200%以上に増大していることが分かる。このことは、蛍光強度の増大の原因、即ち、検出層と投与した膜画分との反応状態が、検出部から除去されずに残存していることを意味する。即ち、その反応が、特異的結合(抗原抗体反応)であったことが分かる。
図8には、比較実験として、GFPが融合していない膜画分を調整し、上記で作製した本発明に係る検出部に対して適用し、上記と同様にSPR測定及びSPFS測定を行なった結果を、四角(□)で示している。図8において、GFPが融合していない膜画分に関しても、GFPが融合した膜画分と同様に、膜画分の投入時から蛍光強度が増大している。これは、GFPが融合していない膜画分と検出層との非特異吸着によって、PEG鎖の形態や運動性が影響を受けたことが原因と考えられる。非特異吸着が起こっていることは、GFPが融合していない膜画分に関しても、SPRのディップの広角シフト、即ち、角度θdipが大きくなる現象が見られることで、確認された。
また、GFPが融合していない膜画分に関しては、リンスを行なった後には蛍光強度が減少している。従ってこの場合、抗原抗体反応による特異的結合は起こっておらず、PEG鎖の形態や運動性に影響を与えていた膜画分がリンスによって除去され、PEGが元の状態に戻ったことが分かる。
以上のように、本発明に係る検出部を用いて、リンス前後にSPR測定及びSPFS測定を行なうことによって、特異的結合(抗原抗体反応)が生じたか否かを検出することができる。通常の顕微鏡観察では基板に吸着あるいは結合したものを見たときに結合部分で
ある細胞の裏側は観測することが難しいが、このように、SPFS測定を用いた本発明によれば、これまでの方法では分からなかった細胞の裏側の抗原抗体反応のin situ観測に
有用である。また、検出層にさえ蛍光修飾すればよく、抗原が融合された細胞への蛍光修飾が不要なことも大きな利点である。
上記した本発明に係る検出部と異なる検出部を作製し、比較実験を行なった。
(比較実験用検出部の作製)
Biotin化PEGアルカンチオール、Streptavidin、Cy5修飾Anti-GFP-Biotinをそれぞれ次
のように結合させた。
まず、11-Amino-1-undecanethiolの1mMPBS緩衝溶液を、上記と同様に石英基板25を形成した段階の検出部に注入し、金属薄膜21の表面に自己組織化膜を形成させた。リンス後、1mMのNHS-PEG-Biotin(分子量3400、Shearwater社製)を注
入し、反応させてBiotin化PEGアルカンチオールを作製した。PBS緩衝液によるリンス
後、3μMのStreptavidinを注入し、Biotinと結合させた。最後にBiotin-Anti-GFP(コ
スモバイオ社製)にCy5 Antibodyラベリングキットを用いてCy5修飾したCy5修飾Anti-GFP-Biotinを注入し、リンスを行い、比較実験用検出部として完了させた。ここで、実施例
1との大きな違いは、本比較実験用検出部では、GFP抗体とPEGとが直接結合されていないことである。
この比較実験用検出部に、実施例1と同様に、GFP融合膜画分を投与し、SPR測定及びSPFS測定を行なった。その結果、蛍光強度は、上記のGFP融合膜画分を加えた後も増大しなかった。これは、PEGと抗体とが直接つながっておらず、GFPとの結合によって抗体が細胞膜の方向へ引っ張られる現象が起こらなかったためと考えられる。
このことから、抗原抗体反応が起こる細胞観測に関して有効である検出部は、PEG鎖と抗体とが結合しており、且つ抗体と蛍光分子とが同じ側のPEGの端部に結合されている(抗体に直接蛍光修飾されていてもよい)検出部であるといえる。
本発明の実施の形態に係る生体分子相互作用検出装置の概略構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る生体分子相互作用検出装置で使用される検出部の構成の一例を示す断面図である。 本実施の形態に係る生体分子相互作用検出装置を用いた生体分子相互作用の検出方法を示すフローチャートである。 SPRにおける入射角度と反射率の関係を示すグラフである。 SPFSにおける蛍光強度と金薄膜からの距離との関係を示すグラフである。 PEGが伸長することによって、蛍光分子からの蛍光が大きく観測される様子を示す模式図である。 形成した本発明に係る検出部を示す模式図である。 測定結果を示す図である。 形成した本発明に係る検出部と被検出膜画分との反応を示す模式図である。
符号の説明
1 プリズム
2 被検体検出部
3 レーザー発生装置
4 光制御部
5 第1CCDカメラ
6 第2CCDカメラ
7 第1フィルタ
8 第2フィルタ
21 金薄膜
22 固定具
23 スペーサ
24 被検体検出層
25 石英基板
26a、26b 流路
27 バッファ空間
41 偏光板
42 絞り
43 シャッタ
44 回転ミラー
45 レンズ

Claims (10)

  1. プリズムと、
    該プリズムの表面に形成された金属を含む薄膜及び該薄膜の表面に形成された被検体検出層とを有する被検体検出手段と、
    レーザー発生手段と、
    第1光検出手段及び第2光検出手段と備え、
    前記被検体検出層が、一方の端部に蛍光分子及び抗体が直接又は間接に結合された鎖状の高分子材料を含み、
    前記高分子材料の他方の端部が、直接または間接に前記薄膜の表面に固定され、
    前記レーザー発生手段から前記プリズムを介して、第1の入射角度で前記薄膜に入射されたレーザー光の反射強度を、前記第1光検出手段で検出し、
    前記レーザー発生手段から前記プリズムを介して、第2の入射角度で前記薄膜に入射されたレーザー光によって生じるプラズモン光によって励起された前記蛍光分子が出力する蛍光を、前記第2光検出手段で検出することを特徴とする生体分子相互作用検出装置。
  2. 前記第2の入射角度が、前記反射強度が極小となるときの前記第1の入射角度よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の生体分子相互作用検出装置。
  3. 前記薄膜が約30nm以上60nm以下の厚さであり、
    前記高分子材料によって形成される膜の厚さが約50nm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体分子相互作用検出装置。
  4. 前記高分子材料が、ポリエチレングリコール、ポリグルタミン酸、2-ヒドロキシエチ
    ルメタクリレート、及び2-メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンからなる群の
    中から選択される材料であることを特徴とする請求項1〜3の何れかの項に記載の生体分子相互作用検出装置。
  5. 前記第2光検出手段が、2次元画像撮像手段であることを特徴とする請求項1〜4の何れかの項に記載の生体分子相互作用検出装置。
  6. 前記薄膜が、金を用いて40nm以上60nm以下の厚さに形成され、
    前記高分子材料が、分子量が約200,000以下のポリエチレングリコールであり、
    前記蛍光分子が、Cy5又はAlexaFluor647であり、前記抗体に結合され、
    前記レーザー光が、波長が632.8nmのHe−Neレーザーであり、
    前記被検体検出層が、前記薄膜の上に形成された自己組織化膜と、該自己組織化膜に結合した第1のビオチンと、該第1のビオチンに結合したストレプトアビジンと、該ストレプトアビジンに結合した第2のビオチンとを含み、
    前記高分子材料の前記他方の端部が、前記第2のビオチンに結合することによって、前記高分子材料が間接に前記薄膜に固定されることを特徴とする請求項1〜5の何れかの項に記載の生体分子相互作用検出装置。
  7. プリズムの表面に形成された薄膜と該薄膜の表面に形成された被検体検出層とを有する被検体検出手段を備え、前記被検体検出層が、一方の端部に抗体が結合された鎖状の高分子材料を含み、蛍光分子が前記抗体又は前記一方の端部に結合され、前記高分子材料の他方の端部が、直接または間接に前記薄膜の表面に固定されている生体分子相互作用検出装置を用い、前記被検体検出手段に投入された生体分子と前記抗体との相互作用を検出する方法であって、
    レーザー光を前記プリズムを介して第1の入射角度で前記薄膜に入射させ、反射強度を
    検出する処理を、前記第1の入射角度を変化させて繰り返す第1ステップと、
    前記反射強度が極小となる前記第1の入射角度を候補角度として決定する第2ステップと、
    前記候補角度から所定の角度だけ減算して得られる角度を入射角度として、レーザー光を前記プリズムを介して前記薄膜に入射し、該入射によって生じるプラズモン光によって励起された前記蛍光分子が出力する蛍光を検出する第3ステップとを含むことを特徴とする生体分子相互作用検出方法。
  8. 前記被検体検出手段に投入された前記生体分子を洗浄する第4ステップをさらに含み、
    前記第4ステップの前後で前記第3ステップを実行して、前記蛍光分子が出力する蛍光を測定し、前記第4ステップの前後で得られた蛍光強度を比較して、特異的結合の発生を検出することを特徴とする請求項7に記載の生体分子相互作用検出方法。
  9. 前記被検体検出層が、複数種類の抗体を含み、
    前記高分子材料の前記一方の端部に結合された前記抗体の種類に応じて蛍光波長が異なる蛍光分子が、前記一方の端部に結合され、
    各々の前記蛍光分子に応じた波長の複数のレーザー光を用い、
    前記レーザー光の波長ごとに、前記第1〜第3ステップを実行することを特徴とする請求項7又は8に記載の生体分子相互作用検出方法。
  10. 前記第3ステップにおいて、前記蛍光の2次元分布を測定することを特徴とする請求項7〜9の何れかの項に記載の生体分子相互作用検出方法。
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