JP2006207432A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アクチュエータ用カバーに簡易な構成を付加することによりキャビテーション・エロージョン対して強い燃料噴射弁を提供する。
【解決手段】 この燃料噴射弁は、噴射される高圧の燃料を供給するための高圧燃料通路10と、燃料噴射時に前記高圧燃料通路10と連通するとともに前記高圧の燃料のうち噴射に供されない燃料を燃料噴射弁の外部へと排出するための燃料リターン通路12とを備える。また燃料噴射弁は、前記燃料リターン通路12内に設けられたアクチュエータ44と、同アクチュエータ44が燃料と接触しないようシールするとともに同アクチュエータ44の作動に応じて伸縮する蛇腹状のカバー54とを備える。燃料噴射弁は、前記燃料リターン通路12内の燃料中に発生する気泡が前記蛇腹状のカバー54の表面近傍に滞留することを抑制する滞留抑制部材60を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は内燃機関の燃料噴射弁に関する。
例えばディーゼルエンジンに用いられるコモンレール式燃料噴射装置においては、電圧印加の有無により伸縮するピエゾ素子を積層して構成されるピエゾアクチュエータを備えた燃料噴射弁が採用されている。ピエゾアクチュエータは従来のソレノイドアクチュエータと比べて駆動力が大きく、かつ時間応答性が高い等の特性を有するため、より高い圧力の燃料噴射を実現することができる。ただしこうしたピエゾアクチュエータ(ピエゾ素子)は一般に、燃料と直接触れることで劣化し、ひいてはピエゾアクチュエータの作動障害を引き起こすおそれがある。そこで通常は、図6に示されるように、ピエゾアクチュエータ(以下、アクチュエータと称する)44の外周面に蛇腹状のカバー54を備える構成を採用することで、燃料がアクチュエータ44に触れないようシールするとともに、アクチュエータ44の作動に応じて伸縮するようにしている。
ところで、こうしたディーゼルエンジンの燃料噴射弁では、図6に示されるように、コモンレールに蓄圧された高圧の燃料が高圧燃料通路10を介して同燃料噴射弁の内部に供給される。こうして供給された高圧燃料は、その全てが燃焼室内に噴射されるのではなく、燃焼室内に噴射されない一部の燃料は、燃料リターン通路12を介して燃料噴射弁の外部へと排出されるようになっている。このため燃料噴射が実行される際には、燃料リターン通路12内に高圧燃料が侵入することによって燃料の圧力分布に大きな乱れ、すなわち圧力の脈動が生じる。その結果、燃料リターン通路12内では、燃料圧力が高くなる部分と低くなる部分とが現れ、特に燃料の圧力が低くなって燃料の飽和蒸気圧を下回る部分では、液体状態の燃料の中から気泡が発生する。そして気泡が崩壊する際に発生する衝撃波が長期間にわたって繰り返して衝突することで、燃料リターン通路12の内壁等に壊食(キャビテーション・エロージョン)が生じることがある。
しかも、このような燃料リターン通路12内に上述した蛇腹状のカバー54を備える燃料噴射弁の場合、図7に示されるように、燃料噴射にともなう脈動によって発生した気泡が、特に蛇腹状のカバー54において燃料と触れる面の谷部58に侵入して滞留しやすいため、同谷部においてキャビテーション・エロージョンが起こりやすくなる。そしてこうしたキャビテーション・エロージョンの程度が大きい場合には、上記蛇腹状のカバー54が破損し、燃料が蛇腹状のカバー54内部に侵入するとともにアクチュエータ44に直接触れてしまうことでアクチュエータ44の作動障害を引き起こすおそれがある。
なお従来は、こうしたキャビテーション・エロージョンによって蛇腹状のカバーが破損しないように、キャビテーション・エロージョンに対して強い材料によって蛇腹状のカバーを形成するようにしていた。しかしながらこうした材料によって蛇腹状のカバーを形成する場合には、コストの増加といった問題が避けられないものとなっていた。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、アクチュエータ用カバーに簡易な構成を付加することによりキャビテーション・エロージョンに対して強い燃料噴射弁を提供することにある。
以下、上記目的を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、噴射される高圧の燃料を供給するための高圧燃料通路と、燃料噴射時に前記高圧燃料通路と連通するとともに前記高圧の燃料のうち噴射に供されない燃料を燃料噴射弁の外部へと排出するための燃料リターン通路と、同燃料リターン通路内に設けられたアクチュエータと、同アクチュエータが燃料と接触しないようシールするとともに同アクチュエータの作動に応じて伸縮する蛇腹状のカバーとを備える燃料噴射弁において、前記燃料リターン通路内の燃料中に発生する気泡が前記蛇腹状のカバーの表面近傍に滞留することを抑制する滞留抑制部材を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、燃料リターン通路内において燃料の圧力脈動により気泡が発生した場合であっても、滞留抑制部材を備えているので気泡が蛇腹状のカバーの表面近傍に滞留することが抑制される。このため、蛇腹状のカバーの表面近傍であって気泡が滞留しやすい部分において気泡が崩壊することが減少し、キャビテーションによって蛇腹状のカバー表面に発生するエロージョンを抑制することができる。したがって、蛇腹状のカバーをキャビテーション・エロージョンに対して強くすることができる。
具体的には、請求項2に記載されるように、前記滞留抑制部材が、前記蛇腹状のカバーにおいて前記燃料リターン通路側に突出する山部と同山部の間の谷部とのうち少なくとも同谷部に備えられるといった態様を採用することができる。上記山部と谷部とを有する蛇腹状のカバーにおいては、燃料リターン通路内の燃料中に発生した気泡が、特に上記谷部に滞留しやすいことが発明者によって確かめられている。これに対して請求項2に記載の発明によれば、少なくとも上記谷部に滞留抑制部材が備えられているので、同谷部に気泡が滞留することを好適に抑制することができるようになる。
また、請求項3に記載の発明は、これら請求項1または2に記載の燃料噴射弁において、前記滞留抑制部材が弾性材料からなることをその要旨とする。燃料噴射弁の内部では、アクチュエータの作動に起因する振動が蛇腹状のカバーに伝わり、同カバーが共振することがある。この点において上記構成によれば、弾性材料からなる滞留抑制部材がカバーの振動を好適に減衰させることによって、キャビテーション・エロージョンを抑制しつつ、同カバーの共振を抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明は、これら請求項2または3に記載の燃料噴射弁において、前記滞留抑制部材が前記谷部の全周にわたって備えられることをその要旨とする。
上記構成によれば、上記谷部の全周にわたって滞留抑制部材が備えられているため、蛇腹状のカバーの谷部に気泡が滞留することを一層抑制することができるようになる。
なお、これら請求項1〜4に記載の発明は、請求項5に記載の発明によるように、アクチュエータとしてピエゾ素子により構成されるピエゾアクチュエータを採用することができる。
ピエゾアクチュエータが搭載される燃料噴射弁では、ソレノイドアクチュエータ等と比べて燃料の噴射圧力を高くすべく高圧燃料通路に供給される燃料の圧力が一層高くされている。このように高圧燃料通路内の燃料圧力が極めて高い場合には、上述したキャビテーション・エロージョンの発生する頻度が高くなる。よって、ピエゾアクチュエータの搭載されるこうした燃料噴射弁においては、特に請求項1〜4に記載の構成を採用することが有効である。
以下、本発明の一実施の形態にかかる燃料噴射弁について図1〜図3を参照して説明する。
図1は、本実施の形態にかかる燃料噴射弁の燃料噴射停止時における縦断面の構造を示すものである。
図1に示されるように、燃料噴射弁内には、図示しないコモンレールから燃料噴射弁内に高圧燃料を供給するための高圧燃料通路10が形成されている。また燃料噴射弁内には、燃料噴射の実行時に高圧燃料通路10と連通して噴射に供されない燃料の一部を燃料噴射弁の外部へと排出するための燃料リターン通路12が形成されている。
高圧燃料通路10は、燃料噴射弁内部に形成された燃料溜まり室14、付勢室16、および制御室18とそれぞれ連通している。このため、これら燃料溜まり室14、付勢室16、および制御室18は、高圧燃料通路10から供給される高圧燃料によって満たされている。
燃料溜まり室14は、燃料噴射弁内部であって燃料噴射弁が燃焼室に露出する端部側に形成される。同端部には、高圧燃料を燃焼室へと噴射するための噴孔20a,20bが燃料噴射弁本体22を貫通して形成されている。燃料溜まり室14内には、噴孔20a,20bと燃料溜まり室14との連通および遮断を切り換えるためのニードル弁24が軸方向に往復移動可能に配設されている。
付勢室16は、上記ニードル弁24を介して燃料溜まり室14の反対側に形成される。付勢室16内には、ニードル弁24を閉弁方向、すなわち図1において下方向に付勢するためのコイルスプリング26が配設されている。
制御室18は、高圧燃料通路10と燃料リターン通路12との接続部分に形成される。制御室18内には、高圧燃料通路10と燃料リターン通路12との連通および遮断を切り換えるための制御弁28が配設されている。制御弁28は、弁部30と支持部32とからなり、支持部32が燃料噴射弁本体22内壁に支持されつつ軸方向に摺動移動可能に配設されている。
付勢室16および制御室18は、それらの一部がそれぞれ高圧燃料通路10と連通するように形成されるとともに、付勢室16と制御室18とは排出通路34によって連通されている。このため排出通路34内は、付勢室16内および制御室18内と同様に高圧燃料通路から供給される高圧燃料によって満たされている。
一方、燃料リターン通路12は、燃料噴射弁内部に形成された排出室36、リフタ室38、およびアクチュエータ室40とそれぞれ連通している。そのため、これら排出室36、リフタ室38、およびアクチュエータ室40はそれぞれ、上述した高圧燃料通路10内の燃料圧力に比べて低い圧力の燃料によって満たされている。
排出室36は、制御弁28の支持部32を介して制御室18の反対側、すなわち図1において制御室18の下側に形成される。排出室36内には、制御弁28を閉弁方向に付勢するためのコイルスプリング42が配設されている。制御室18内の燃料の一部は支持部32と燃料噴射弁本体22内壁との隙間を通って漏れることがあるが、このように漏れ出た燃料は排出室36を介して燃料リターン通路12へと排出される。
リフタ室38は、制御弁28の弁部30を介して制御室18の反対側、すなわち図1において制御室18の上側に形成される。リフタ室38内には、後述するアクチュエータ44が発生する駆動力を制御弁28へと伝達するためのリフタ46が軸方向に往復移動可能に収容されている。
アクチュエータ室40は、燃料噴射弁内部であって燃料溜まり室14の形成される部分とは反対側の端部に形成され、燃料リターン通路12の一部を成している。アクチュエータ室40内には、上記制御弁28を開弁させるための駆動力を与えるピエゾアクチュエータ(以下、単にアクチュエータと称する)44が配設されている。アクチュエータ室40内部にはアクチュエータ44と同軸上にピストン48が配設されており、ピストン48の上端部はアクチュエータ44の下端部と接続されるとともに、同ピストン48の下端部はコイルスプリング50を介してリフタ46に接続されている。
ピエゾアクチュエータ44は、電圧の印加の有無に応じて伸縮する特性を有する板状のピエゾ素子を積層して形成されている。ピエゾ素子としては例えば、チタン酸ジルコン酸鉛PZT等が採用される。ピエゾアクチュエータ44は燃料と触れることで劣化し、ひいては作動障害を起こすおそれがある。このため、アクチュエータ44に燃料が接触しないようシールするために、ピエゾアクチュエータ44の外周面には、図1に示されるようにホルダ52およびカバー54が設けられている。ホルダ52を介してアクチュエータ44の一端がアクチュエータ室40の上壁面に固定されているため、アクチュエータ44はその一端が燃料噴射弁本体22に固定されることになる。カバー54の上端部はホルダ52の下端部に接続され、カバー54の下端部はピストン48の外周面に接合されているため、アクチュエータ44が燃料と直接触れることはない。
図2は、本実施形態の燃料噴射弁について、特にピエゾアクチュエータ44およびカバー54付近の縦断面を拡大して示すものである。カバー54は、図2に示されるように、燃料リターン通路12側に向けて突出している山部56と、これとは反対にアクチュエータ44に向けて突出している谷部58とが交互に形成される形状、いわゆる蛇腹状となっている。このため、アクチュエータ44が伸縮作動した場合には、それに応じてカバー54自身も伸縮するようになっている。カバー54の材質としては、例えばステンレス鋼が採用される。
カバー54の谷部58にはそれぞれ、リング(滞留抑制部材)60が嵌め込まれている。リング60は、例えばゴム等の弾性率が高く、振動減衰定数が高い材料によって形成される。図2に示されるように、リング60の断面は円状に形成されており、カバー54の谷部58が隙間無く埋められた状態となる。リング60の断面の直径は、カバー54の谷部58の底から山部56の頂までの高さよりもやや小さくなっている。リング60の内径は、カバー54の谷部58の外径よりも小さくなるように形成されているため、ゴムによって形成されたリング60が一旦カバー54に取り付けられると、カバー54はリング60から適度な力を受けることとなる。
次に本発明にかかる燃料噴射弁の作用について、図1〜3を参照して説明する。
アクチュエータ44に対して電圧が印加されると、アクチュエータ44は噴孔20a,20b側に伸長することにより、ピストン48およびリフタ46を介して制御弁28を開弁方向、すなわち図1において下方向に移動させる。このとき蛇腹状に形成されたカバー54は、アクチュエータ44のシール性を維持しながらも、アクチュエータ44の伸長作動に応じて伸長する。制御弁28が開弁されることにより、制御室18と、リフタ室38および燃料リターン通路12とが連通され、付勢室16や制御室18といった高圧燃料通路10から高圧燃料が供給される領域では燃料圧力が低下するようになる。こうして、付勢室16内の燃料圧力が低下すると、噴孔20a,20bと燃料溜まり室14とを遮断する位置にニードル弁24を保持していた力(図1においてニードル弁24に対して下向きに作用する力)が小さくなる。したがって、燃料溜まり室14内の燃料圧力に基づいてニードル弁24を開弁方向へと押圧する力が、ニードル弁24を閉弁方向へと付勢する力よりも大きくなる。その結果、ニードル弁24は開弁方向へと移動し、燃料が噴孔20a,20bを通じて燃焼室内に噴射される。
上述した態様により燃料噴射が実行されると、高圧燃料通路10内などに存在する高圧燃料が、制御室18およびリフタ室38を経由して燃料リターン通路12内へと排出される。このため、燃料リターン通路12内では燃料の圧力分布に大きな乱れ、すなわち燃料による圧力脈動が生じる。その結果、燃料リターン通路12内には、燃料圧力が高くなる部分と低くなる部分とが現れ、そのうち燃料の圧力が低くなって、燃料の飽和蒸気圧を下回る部分では、液体状態の燃料の中から気泡が発生する。
ここで、アクチュエータ44に取り付けられたカバー54は、上述したように気泡が侵入および滞留しやすい谷部58を有してはいるものの、同谷部58には、図2に示されるように、滞留抑制部材としてのリング60が同谷部58を埋めるように嵌め込まれている。このため、上記谷部58には気泡はおろか、燃料が侵入することもなくなる。
なお燃料噴射の実行および停止に際しては、アクチュエータ44の伸縮作動にともなってピストン48が上下方向に振動し、こうした振動が蛇腹状のカバー54に伝えられてカバー54が共振することがある。図3は、カバー54が変形していない通常の状態(a)と、カバー54が圧縮されている状態(b)、およびカバー54が引張られている状態(c)の様子を示したものである。カバー54に対して圧縮力が作用する場合(図3(b))には、弾性率が高く、かつ振動減衰定数の高いリング60がこうした圧縮力を吸収するため、上述したような共振が緩和されるようになる。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)図1,2に示されるように、蛇腹状のカバー54において燃料リターン通路12側に突出する山部56と同山部56の間の谷部58とのうち少なくとも同谷部58に、滞留抑制部材としてのリング60が備えられている。燃料リターン通路12内において燃料の圧力脈動により気泡が発生した場合であっても、リング(滞留抑制部材)60を備えているので気泡が蛇腹状のカバー54の表面近傍であって気泡が滞留しやすい部分、すなわち谷部58において気泡が崩壊することがなくなる。このため、キャビテーションによって蛇腹状のカバー54表面に発生するエロージョンを抑制することができる。したがって、燃料噴射弁をキャビテーション・エロージョンに対して強くすることができる。
(2)リング(滞留抑制部材)60は弾性材料であるゴムによって形成されている。燃料噴射弁の内部では、アクチュエータ44の作動に起因する振動が蛇腹状のカバー54に伝わり、同カバー54が共振することがある。この点において上記構成によれば、弾性材料であるゴムからなるリング(滞留抑制部材)60がカバー54の振動を好適に減衰させることによって、キャビテーション・エロージョンを抑制しつつ、同カバーの共振を抑制することができる。さらに、リング(滞留抑制部材)60を弾性率が高く、且つ振動減衰定数の大きなゴムによって形成したため、同カバー54の共振をより効果的に抑制することができる。
(3)リング(滞留抑制部材)60は、蛇腹状のカバー54の谷部58全周にわたって備えられている。このため、蛇腹状のカバー54の谷部58に気泡が滞留することを一層抑えることができるようになる。
(4)図2に示されるように、リング(滞留抑制部材)60の断面は円状に形成されており、カバー54の谷部58が隙間無く埋められた状態となっている。このため、蛇腹状のカバー54の谷部58に気泡が滞留することを極力無くすことができる。
(5)図2に示されるように、リング60の断面の直径は、カバー54の谷部58の底から山部56の頂までの高さよりもやや小さく、リング60の内径は、カバー54の谷部58の外径よりも小さくなるように形成されている。このため、ゴムによって形成されたリング60が一旦カバー54に取り付けられると、カバー54はリング60から適度な力を受けるので、カバー54が振動した場合であってもカバー54とリング60との間に隙間が生じることはなく、気泡が谷部58に侵入および滞留することを好適に抑制することができる。そして、リング60の外径はカバー54の山部56の外径よりも小さくされているため、リング60自身が障害となることで燃料リターン通路12内の気泡を滞留させることもない。
なお、上記実施の形態は、以下のように変更して実施することもできる。
・本発明にかかる燃料噴射弁のアクチュエータはピエゾアクチュエータ44に限られない。例えばソレノイドアクチュエータであってもよい。要するに、アクチュエータが燃料に触れないようシールするための蛇腹状のカバー54を備えているものであればよい。
・上記滞留抑制部材の形状は、先の実施の形態において例示した形状に限られない。例えば、滞留抑制部材をC字型形状、すなわち先の実施の形態で例示したリング60の一部が繋がっていない形状としてもよい。この場合、上記滞留抑制部材を弾性材料によって形成すれば、上記蛇腹状のカバー54の谷部58に同部材を容易に嵌め込むことができるようにもなる。
・滞留抑制部材の断面形状は、先の実施の形態において例示した形状に限られない。例えば図4に示されるように、カバー54の谷部58の底部だけを埋めるように滞留抑制部材62を形成してもよい。また例えば、滞留抑制部材の断面形状が矩形であってもよい。要するに、燃料リターン通路12内に発生する気泡が蛇腹状のカバー54の谷部に滞留することを抑制するものであればよい。
・上記滞留抑制部材の材質を、他の弾性材料に変更してもよい。
・上記滞留抑制部材の備えられる位置は、先の実施の形態において例示した位置に限られない。図5に示されるように、例えばカバー54の谷部58に加えて、蛇腹状のカバー54の山部56にも滞留抑制部材64を備えるようにしてもよい。要するに、燃料リターン通路12内において気泡がカバー54の表面近傍に滞留することを抑制するように滞留抑制部材を設ければよい。
本発明にかかる燃料噴射弁の断面図。 本発明にかかる燃料噴射弁を拡大して示す部分断面図。 本発明にかかる燃料噴射弁のカバーおよびリングの変形態様を示す断面図。 本発明にかかる燃料噴射弁の変形例を拡大して示す部分断面図。 本発明にかかる燃料噴射弁の他の変形例を拡大して示す部分断面図。 従来の燃料噴射弁の断面図。 従来の燃料噴射弁を拡大して示す部分断面図。
符号の説明
10…高圧燃料通路、12…燃料リターン通路、14…燃料溜まり室、16…付勢室、18…制御室、20a,20b…噴孔、22…燃料噴射弁本体、24…ニードル弁、26,42,50…コイルスプリング、28…制御弁、30…弁部、32…支持部、34…排出通路、36…排出室、38…リフタ室、40…アクチュエータ室、44…ピエゾアクチュエータ(アクチュエータ)、46…リフタ、48…ピストン、52…ホルダ、54…カバー、56…山部、58…谷部、60…リング(滞留抑制部材)、62,64…滞留抑制部材

Claims (5)

  1. 噴射される高圧の燃料を供給するための高圧燃料通路と、燃料噴射時に前記高圧燃料通路と連通するとともに前記高圧の燃料のうち噴射に供されない燃料を燃料噴射弁の外部へと排出するための燃料リターン通路と、同燃料リターン通路内に設けられたアクチュエータと、同アクチュエータが燃料と接触しないようシールするとともに同アクチュエータの作動に応じて伸縮する蛇腹状のカバーとを備える燃料噴射弁において、
    前記燃料リターン通路内の燃料中に発生する気泡が前記蛇腹状のカバーの表面近傍に滞留することを抑制する滞留抑制部材を備える
    ことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 前記滞留抑制部材は、前記蛇腹状のカバーにおいて前記燃料リターン通路側に突出する山部と同山部の間の谷部とのうち少なくとも同谷部に備えられる請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 前記滞留抑制部材は弾性材料からなる請求項1または2に記載の燃料噴射弁。
  4. 前記滞留抑制部材は前記谷部の全周にわたって備えられる請求項2または3に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記アクチュエータは、ピエゾ素子により構成されるピエゾアクチュエータである請求項1〜4のいずれかに記載の燃料噴射弁。
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JP2010151016A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Denso Corp アクチュエータ

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