JP2006201234A - スペーサーと配向制御用突起を有する基板及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents

スペーサーと配向制御用突起を有する基板及びそれを用いた液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は高感度なネガ型感光性樹脂組成物を用いて配向制御用突起を形成し、さらにこの配向制御用突起を有する基板を用いて製作した液晶表示装置を、長時間にわたり電圧を印加した状態に置いたときに生ずる焼きつきを抑えることを課題とする。
【解決手段】対向する基板との間で液晶を挟持する液晶表示装置を構成する、少なくとも配向制御用突起を有する基板において、該配向制御用突起が、少なくともフェノール性水酸基を有する樹脂と、メラミン誘導体と、365nmおよび/または405nmに吸収を持つ光酸発生剤とからなるネガ型感光性樹脂組成物により形成されるものとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、垂直配向(VA、Vertically Aligned)型液晶ディスプレイ(LCD、Liquid Crystal Display)に係り、さらに詳しくは配向分割垂直配向(MVA、Multi Domain Vertically Aligned)型LCDに用いられるスペーサーと配向制御用突起を有する基板及びそれを用いた液晶表示装置に関するものである。
MVA−LCD(Multi−domein Vertical Alignment−Liquid Crystal Display、配向分割垂直配向型液晶表示装置、特許文献1および2、非特許文献1参照)は、1画素内で液晶分子の傾斜方向が複数になるように制御し、全方位で均一な中間調表示が出来るようにした垂直配向型液晶表示装置であり、優れたコントラスト、視野角特性、応答速度を兼ね備えた液晶表示装置と言われている。
図1(a)、(b)は、MVA−LCDの動作をその断面で模式的に示した説明図である。図1(a)、(b)に示す様に、一般的なMVA−LCD(10)は、液晶分子(15)を介して配向制御用突起(13)が設けられたTFT側基板(11)と、配向制御用突起(14)が設けられたカラーフィルタ側基板(12)とを配置した構造であるが、配向制御用突起(13)と配向制御用突起(14)は互い違いの位置になるようになっている。
図1(a)は、電圧無印加時の状態を示し、電圧無印加時に液晶分子(15)は、両基板間で垂直に配向するが、配向制御用突起(13)部及び配向制御用突起(14)部の液晶分子は突起の斜面の影響によってわずかに傾斜している。図1(b)は、電圧印加時の状態を示し、電圧を印加すると突起の斜面の液晶分子が傾斜し始め、傾斜部分以外の液晶分子も順次に同一の配向をするようになる。即ち、ラビング処理に代わり、突起を設けることによって液晶分子の配向を制御するものである。図2(c)、(d)は、MVA−LCDの断面を模式的に示した説明図である。図2に示すように一般的なMVA−LCD(40)は、配向制御用突起(25)の他にスペーサー(26)が設けられている。スペーサー(26)はカラーフィルタ側基板(20)とTFT側基板(30)の距離を一定に保持する役割を持っている。
このような配向制御用突起とスペーサーを有するパターンを形成するため、従来スペーサー形成のみ行っていた工程に、配向制御用突起を形成する新たなプロセスの追加が必要となった。これらのパターンをフォトリソグラフィ法で形成する際には、配向制御用突起の形成にはポジ型感光性樹脂組成物を、スペーサーの形成にはネガ型感光性樹脂組成物を使用するのが一般的である。この手法は、感度、パターニング特性的には優れているが、材料が異なるためにそれぞれ別々の工程で作成する必要があり、さらにレジスト液や現像液の入れ替え等プロセスが増加し、時間およびコスト削減が課題となっている。
この問題を解決するために配向制御用突起とスペーサーの一括形成方法が検討されており、この方法としては、例えば、複数回露光することにより露光量に差をつける方法(特許文献3参照)、着色画素層と遮光層のうち少なくとも2層以上を重ねることであらかじめスペーサー形成部を高くしておく方法(特許文献4参照)、光感度の異なる感光性樹脂組成物層を2層重ねて波長選択性マスクで露光する方法(特許文献5参照)等が報告されている。しかし、これらは露光量の差だけであるため形状の精度の制御が困難、着色画素層を重ねるためにスペーサーの高さ精度を保つのが困難、感光性樹脂組成物層形成のプロセスが増える等の問題があった。
特許第2947350号公報 特開平11−248921号公報 Electronic Journal 1997年10月号 P.33 特開2002−236371号公報 特許第3255107号公報 特開2003−248323号公報
また感光性樹脂組成物自体においても、前者のポジ型感光性樹脂組成物は共通欠陥が出やすいため歩留まりが悪く、一方、後者のネガ型感光性樹脂組成物は感度、パターニング特性、コスト、およびプロセス的に優れているが、配向制御用突起パターン形状や液晶の種類によっては焼きつきが起こるという問題が生じている。焼きつきとは、MVA−LCDにおいて長時間にわたり電圧を印可した状態におくと残像が発生する現象のことで、表示品位を著しく低下させるものである。
一般に、従来のネガ型感光性樹脂組成物を用いて形成された配向制御用突起の体積抵抗率は、1.0×1014〜1.0×1015Ωcm程度であり、このような体積抵抗率を有する配向制御用突起を設けたMVA−LCDは焼きつきが起こりやすいため、その解決が重要な課題となっている。
ネガ型感光性樹脂組成物は、基本的にバインダー樹脂のほかに、硬化成分としてモノマーとしてエチレン性不飽和結合を有する化合物を含有している場合が多いが、このモノマーが電気特性に悪影響を与えることが経験的にわかっているため、配向制御用突起用感光性樹脂組成物にはモノマーの低減も要求されている。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、ネガ型感光性樹脂組成物を用いてスペーサーと配向制御用突起の形成工程を簡略化して時間およびコストを大幅に削減し、かつ長時間にわたり電圧を印加した状態においても残像が発生することのない優れた表示品質を持つスペーサーと配向制御用突起を有する基板およびそれを用いた液晶表示装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明者は種々の材料と加工方法を検討した結果、スペーサーと配向制御用突起形成材料として、次に示すネガ型感光性樹脂組成物を用いることによって、目的とするスペーサーおよび配項制御用突起を同時に形成した基板を得ることができ、該基板を使用したMVA−LCDが焼きつきのない良好な表示特性と高視野角を示すことを見いだし、本発明に到達したものである。
すなわち、請求項1に係る第1の発明は、対向する基板との間で液晶を挟持する液晶表示装置を構成する少なくともスペーサーと配向制御用突起を有する基板において、該スペーサーと配向制御用突起が少なくとも
(a)バインダー樹脂、
(b)酸の作用により反応する架橋剤、
(c)エチレン性不飽和結合を有する化合物、
(d)光酸発生剤、
(e)光ラジカル発生剤
を含むネガ型感光性樹脂組成物により形成されてなり、
(e)光ラジカル発生剤が、ラジカルを発生する露光波長領域において、少なくとも(d)光酸発生剤が酸を発生しない波長領域を有することを特徴とする、スペーサーと配向制御用突起を有する基板。
請求項2に係る第2の発明は、前記(d)光酸発生剤が365nm未満の波長の光により酸を発生し、かつ365nm波長の光では酸を発生しない化合物であり、
前記(e)光ラジカル発生剤が365nm以上の波長の光によりラジカルを発生する化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のスペーサーと配向制御用突起を有する基板である。
請求項3に係る第3の発明は、前記(d)光酸発生剤が一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のスペーサーと配向制御用突起を有する基板である。
Figure 2006201234
(式中、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよい複素環基、または置換されていてもよい脂環基を表す。)
請求項4に係る第4の発明は、(a)バインダー樹脂が、フェノール性水酸基を有する樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のスペーサーと配向制御用突起を有する基板である。
請求項5に係る第5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のスペーサーと配向制御用突起を設けられた基板を、液晶を挟持する対向する基板の少なくとも一方に用いたことを特徴とする液晶表示装置である。
本発明の基板では、ネガ型感光性樹脂組成物に(d)光酸発生剤、(e)光ラジカル発生剤を含む。(d)光酸発生剤は、特定の波長(λ1とする)の露光により酸を発生して、(b)酸の作用により反応する架橋剤を反応せしめ、ネガ型感光性樹脂組成物を硬化させる。この反応は酸素による阻害を受けないため、空気にさらされる膜表面において十分な硬化性を得られる。このためこの反応は高さが必要なスペーサーを形成するのに好ましい。
また(e)光ラジカル発生剤は、特定の波長(λ2とする。λ1≠λ2)の露光によりラジカルを発生して、(c)エチレン性不飽和結合を有する化合物の重合反応に寄与し、ネガ型感光性樹脂組成物を硬化させる。この反応は酸素による重合阻害の影響を受けるため、膜表面の硬化の進行が遅れる。このため、滑らかな形状の配向制御用突起を形成するのに好ましい。またこの反応は(e)光ラジカル発生剤や、その増感剤の種類により硬化に用いる波長を選択することが可能である。
本発明では、光酸発生剤と光ラジカル発生剤を最適に組み合わせ、露光波長を制御し硬化に用いる反応系を選択することで、異なる高さと形状のパターンを有する配向制御用突起とスペーサーを、同一の材料で同時に形成することが可能となった。
例えば(d)光酸発生剤として365nm未満に吸収をもち365nmの光で酸を発生しない化合物を用い、かつ(e)光ラジカル発生剤として365nmに吸収を持つ化合物を併用した場合、全波長露光部は、両方の化合物の反応が寄与して上面および内部が硬化した膜厚が厚く上底のついたスペーサーが形成される。他方314nmの短波長光をカットした光で露光された部分は、後者の光ラジカル重合反応のみが寄与するため、膜厚が薄く上底のない配向制御用突起を形成することができる。
本発明の基板では、ネガ型感光性樹脂組成物に(b)酸の作用により反応する架橋剤を用いることで樹脂が十分硬化する。このため従来、樹脂の硬化のために用いていた(c)エチレン性不飽和結合を有する化合物の低減が可能となり、より安定で焼きつきのない配向制御用突起を有する基板および液晶表示装置とすることができた。
また(a)バインダー樹脂にフェノール性水酸基を有する樹脂を含むネガ型感光性樹脂組成物を用いることで、アルカリ水溶液で現像可能なため従来プロセスが使用可能で、かつ電気特性的に優れた特性を有し配向制御用突起表面に電荷が溜まりにくくなることから焼きつき(残像)のない良好な表示特性と広視野角を示す配向制御用突起を有する基板および液晶表示装置とすることができた。
以下に、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明は対向する基板との間で液晶を挟持する液晶表示装置を構成する、少なくともスペーサーと配向制御用突起を有する基板あるいはそれを用いた液晶表示装置に関するものであって、特に配向分割垂直配向型LCDに用いられる液晶表示装置であることを特徴とするものである。
以下、本明細書では、透光性を有する基板上にカラーフィルタ層を設け、この上にスペーサーと配向制御用突起を形成した基板について主に述べているが、これは本発明による基板または液晶表示装置が、カラーフィルタ層を必ず具備しなければならないことを意味するものではない。
本発明のスペーサーと配向制御用突起を有する基板を構成する基板としては、透光性を有する板状のものが好ましく、ガラス、あるいはポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォンやポリアクリレートなどのプラスチックのシートあるいはフィルムが挙げられる。
また、スペーサーと配向制御用突起を形成した後、加熱工程を行うことから、耐熱性に優れたガラス基板が好ましく、さらには熱膨張率が小さく加熱工程での寸法安定性に優れたガラスを選択することが好ましい。
本発明のスペーサーと配向制御用突起を有する基板にカラーフィルタ層を形成し、液晶用カラーフィルタとして用いることができる。
MVA液晶表示装置におけるカラーフィルタ機能を有するスペーサーと配向制御用突起を有する基板の構成としては、通常のカラーフィルタにおける画素(カラーフィルタ層)上に必要に応じて、透明保護膜層、さらに透明導電層を介して特定のスペーサーと配向制御用突起を有するものである。
一般的にカラーフィルタとは透光性を有する基板上にコントラスト向上のためのブラックマトリックス(K)、次いで赤(R)、緑(G)、青(B)の着色画素層を形成せしめたものであり、これを液晶用とする場合は、さらに透明導電性膜層、配向膜層を順次積層せしめたものであり、例えば薄膜トランジスタのような電極を形成した対向基板と対置させ液晶層を介してLCDを構成するものである。
この明細書中では、このブラックマトリックスと赤、緑、青の着色画素層を合わせてカラーフィルタ層と呼ぶこととする。
カラーフィルタ層を構成するブラックマトリックスは既に公知の方法を用いて形成することができる。例えば、クロムやチタンなどの金属あるいは金属酸化物の薄膜をスパッタ等の方法により基板上に形成し、それをエッチングなどの手法によりパターニングを施し形成するもの。あるいは、感光性樹脂組成物中にカーボンブラックや金属酸化物などの遮光性微粒子や複数種からなる顔料あるいは染料などの着色剤を混在させ、これを基板上に感光性樹脂層として形成しフォトリソグラフィー法により形成するもの。あるいは、後に示す赤、緑、青などからなる着色画素層を2層以上積層させこれを形成するもの、などが挙げられるが本発明においてはいずれの方法により形成しても良い。
着色画素層は前記ブラックマトリックスの開口部に設けられ、通常赤色画素パターン(R)、緑色画素パターン(G)、および青色画素パターン(B)の3原色からなる画素パターンが所望の形状により配置されたものである。その形成方法としては顔料分散法、染料法、電着法、印刷法、転写法やインクジェットにより各画素を形成する方法など既に公知の方法が挙げられ、本発明においてはいずれの方法により形成しても良い。
本発明におけるスペーサーと配向制御用突起を有する基板の一形態としては、これらカラーフィルタ層上、または透明導電性膜層上にスペーサーと配向制御用突起を設けた構成、あるいはカラーフィルタ層、透明導電性膜層、スペーサーと配向制御用突起、配向膜層の順に形成した構成、もしくは必要ならばこのいずれかの層の間に保護膜層を設けた複数の層からなることを特徴とする。
透明導電膜層は液晶表示装置に用いる、対向する基板との間で液晶を挟持する基板の少なくともいずれか一方に必須の構成である。通常は液晶の配向方向を規制する配向膜あるいは配向突起の直下に形成され、電気信号を伝達することで基板の間に挟持された液晶の挙動を制御する。もしくは配向突起の上層に蒸着等で設けることも可能である。
透明導電性膜層は、透明で導電性があり薄膜状に形成できる物質が用いられ、通常ITO(インジウムと錫の複合酸化物)膜が、他にはIZO(インジウムと亜鉛の複合酸化物)やSnO(二酸化錫)膜などが選択され、各々スパッタ法、真空蒸着法などの手法にて形成される。
本発明の液晶表示装置を構成する基板の少なくとも一方には、配向膜層が設けられ、これと配向制御用突起とはまた別のものである。配向膜層には、ネガ型液晶化合物を垂直配向させ、かつ透明で絶縁性の物質が用いられる。通常ポリイミド樹脂が用いられる。ポリイミド樹脂用液、ポリアミック酸溶液などを公知の塗布方法あるいは印刷方法にて形成し、その後焼成することにより形成される。
必要に応じて設けられる保護膜層は、ブラックマトリックス及び着色画素層を形成したときに生ずる段差を平坦化するため、あるいはブラックマトリックスや着色画素層中に含まれる成分が液晶層へ混入するのを防ぐものであり、透明性が要求される。該保護膜層を形成する材料としては、光硬化型、熱硬化型、光及び熱硬化型の樹脂組成物、エポキシ、アクリルやポリイミドなどの樹脂硬化物、あるいはスパッタや蒸着による無機化合物等、前述の目的を達成できる材料であればよい。カラーフィルタ層の表面状態を考慮して0.5から3μmの範囲にて形成することができる。
MVA−LCDに用いる基板は、通常のカラーフィルタにおける画素上に必要に応じて、透明保護層、さらに、透明導電層を介して特有のスペーサーと配向制御用突起を有するものが一般的である。
本発明のバインダー樹脂としては、焼きつき防止の観点からフェノール性水酸基を有する樹脂を用いることが好ましい。またフェノール性水酸基はアルカリ水溶液で現像可能なため、現像工程において従来プロセスを使用することができる。フェノール性水酸基を有する樹脂として例えばポリビニルフェノール、ノボラック樹脂が挙げられる。ポリビニルフェノールは下記一般式(2)に示される構造単位で表すことができ、p−ヒドロキシスチレン、2−(p−ヒドロキシフェニル)プロピレンなどのヒドロキシスチレン類の単独または2種以上の重合体が挙げられる。ポリビニルフェノール樹脂は、通常、置換基を有していてもよいヒドロキシスチレン類を単独で又は2種以上をラジカル重合開始剤またはカチオン重合開始剤の存在下で重合することにより得られる。
Figure 2006201234
なお、上記一般式(2)に示される構造単位は特に好ましい構造のものであり、上記一般式(2)で表される化合物は、なんらこれらに限定されるものではなく、例えばp−ビニルフェノールとスチレンとの共重合体など、上記一般式(2)で示される単位を含むものであればよい。
また、ノボラック樹脂は、下記一般式(3)に示される構造単位で表すことができ、特に限定するものではないが、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、ビスフェノールA等のフェノール化合物とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、サリチルアルデヒド等のアルデヒド化合物とを縮合させることにより、容易に得ることができる。この中で特に好ましいのは一般式(3)に示すクレゾールノボラック、或いは、フェノールノボラック樹脂を挙げることが出来る。
Figure 2006201234
(式中、mは0以上(二量体以上の混合物)であることを表し、Rは水素、メチル基を表す)
なお、上記一般式(3)に示される構造単位は特に好ましい構造のものであり、上記一般式(3)で表される化合物は、なんらこれらに限定されるものでない。また、用いる化合物を2種類以上含有してもよい。
本発明における酸の作用により反応する架橋剤は、光酸発生剤より発生した酸の作用によりポリビニルフェノールと該酸の作用により反応する架橋剤のとの間で脱水あるいは脱メタノール縮合反応を起こすため、該樹脂を架橋して現像液に不溶化することができる。このような酸の作用により反応する架橋剤としては、アルコキシメチル基あるいはアセチルオキシメチル基を有している化合物であればよく、溶解性、特に溶剤に対する溶解性が大きいものが好ましい。係る化合物としては、例えば、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−メチロールメラミン、あるいは、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−、ヘキサ−メトキシメチルメラミンなどのメラミン化合物、あるいはこれらの化合物とホルムアルデヒド等と反応させることにより得られるメラミン樹脂、ジ−、テトラ−、メトキシ尿素樹脂等の尿素誘導体、ジ−、トリ−、テトラ−アセチルオキシメチルベンゼン、ジ−、トリ−、テトラ−メチロールベンゼン等を挙げることができるがこの限りではない。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物に含有される酸の作用により反応する架橋剤の量は、バインダー樹脂の100重量部に対して1〜60重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは5〜50重量部である。
本発明におけるネガ型感光性樹脂組成物の光酸発生剤は、露光を行った際に発生する酸の作用により、フェノール性水酸基を有する樹脂と酸の作用により反応する架橋剤の架橋反応を進行させることとなる。特に、本発明ではスペーサーの硬化に用いるため、光源からの全波長光による露光時には働き、短波長をカットした光による露光時は働かないような吸収特性を持つものが好ましく、具体的には365nm未満に吸収をもち、かつ365nmの光では酸を発生しないものが挙げられる。さらに365nmおよび/または405nmで強い吸収を持つ光酸発生剤を用いる場合は、露光に対し非常に高感度化することができるため好ましい。係る光酸発生剤としては、上記特性を満たし、溶解性、特に溶剤に対する溶解性が大きいものであればよく、特に限定はされないが、感度、熱安定性の点から下記一般式(1)の構造を有する化合物が特に好ましい。また以下に挙げた化合物にはイオン性がないため、電気特性的により有利となった。
Figure 2006201234
(式中、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよい複素環基、または置換されていてもよい脂環基を表す。)またこれらは単独で、または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物に含有される光酸発生剤の量は、酸の作用により反応する架橋剤の100重量部に対して1〜20重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは3〜15重量部である。
本発明におけるエチレン性不飽和結合を有する化合物としては、ラジカルの作用により互いに重合反応を起こすものであればよく、例えばビニル基あるいはアリル基を有するモノマー、オリゴマー、末端または側鎖にビニル基あるいはアリル基を有するポリマーが挙げられる。このような化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどの各種アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸、スチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、ウレタンアクリレート、ウレタン基ポリエステルを有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、この限りではない。また、これらは必要に応じて2種以上を混合して用いても構わない。
これらエチレン性不飽和化合物の量は、バインダー樹脂100重量部に対して10〜120重量部の範囲をとることが可能であり、好ましくは20〜80重量部である。10重量部以下であると感度が低下し、120重量部以上であると形成される配向制御用突起の電気特性が悪くなるため焼き付きが起こりやすくなり、また塗膜のタック性も大きすぎて露光時のマスク汚染の原因となる。
また、本発明に使用する光ラジカル発生剤は、365nmの光でラジカルを発生させうるものであればよく、特に本発明の配向制御用突起形成に好適な内部硬化性の高い化合物が好ましい。光ラジカル発生剤は必要に応じて増感剤を混合することも可能である。
このような光ラジカル発生剤としては、例えばベイゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、1―ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2―ヒドロキシー2―メチル−1−フェニルプロパン−1−オンなどのα−ヒドロキシケトン類、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2―モルフォリノプロパン−1−オン、2―ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタノン−1などのα−アミノケトン類、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイドなどのビスアシルフォスフィンオキサイド類、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ−(m−メトキシフェニル)イミダゾリル二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾリル二量体などのビスイミダゾール類、N−フェニルグリシンなどのN−アリールグリシン類、4,4’−ジアジドカルコンなどの有機アジド類、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボキシル)ベンゾフェノンなどの有機過酸化物類、スルフォニウム塩、ジアゾニウム塩、フォスフォニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩、ヨードニウム塩などが挙げられるがこの限りではない。
光ラジカル発生剤に混合される増感剤としては、ミヒラーズケトン等のベンゾフェノン類、チオキサントン類、2−メルカプトベンゾキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
これらの光ラジカル発生剤の量は、エチレン性不飽和化合物100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、さらに好ましくは5〜20重量部である。
本発明のネガ型感光性樹脂組成物には前記成分以外に、感度、塗布性、密着性、耐熱性、耐薬品性の向上のためなど、必要に応じて相溶性のある添加物、例えば、可塑剤、安定剤、界面活性剤、着色料、レベリング剤、カップリング剤、充填材などを、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
このように各成分を適時選択し、任意の割合で混合して得た感光液をロールコーター、スピンコーター、ロールコーター、ダイコーター等の公知の塗工手段を用いて最上層に導電膜を設けたカラーフィルタ基板上に塗布する。
なお、感光液を調製する際には、必要に応じて適当な溶媒にて希釈しても良いが、その場合には基材上に塗布した後に乾燥を要する。上記溶剤としては、ジクロルエタン、クロロホルム、アセトン、2−ブタノン、シクロヘキサノン、エチルアセテート、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エチルエトキシアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルエーテル、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等が挙げられる。
次に、本発明のスペーサーと配向制御用突起の形成方法について説明する。透光性を有する基板上に、あるいは必要であれば上述した方法によって、カラーフィルタ層、透明導電性膜層、保護膜層が積層された基板上に、既述のネガ型感光性樹脂組成物を、バーコーター、アプリケーター、ワイヤーバー、スピンコーター、ロールコーター、スリットコーター、カーテンコーター、ダイコーター、コンマコーター等の公知の塗工方法を用い積層する。
その後所定のパターンを有したフォトマスクを介し、例えば超高圧水銀灯、高圧水銀灯、中圧水銀灯、低圧水銀灯、キセノンランプ、ハロゲンランプ等でパターン露光を行い、次いで加熱工程を加えて、光照射部分を架橋させた後、アルカリ現像液にて現像することにより、マスクパターンに忠実なスペーサーと配向制御用突起パターンを得ることができる。ここで上記所定のパターンを有したフォトマスクを介したパターン露光とは、スペーサーパターン形成部は全波長にて露光し、配向制御用突起パターン形成部は314nm以下の短波長をカットした光にて露光する露光プロセスのことである。このような方法として、例えば、所定のパターンを有した複数の異なるフォトマスクを用いて複数回露光する方法、またこれに短波長光をカットする(短波長光の透過率が低い)フィルター等を組み合わせる方法、あるいは光透過特性の異なる複数のパターンを有する1枚のフォトマスクで1回のみ露光する方法等があげられるが、なんらこれらに限定されるものではない。
本発明における感光性樹脂組成物は上記パターン露光により、スペーサーは高さが高く上面の平らな断面形状で、一方配向制御用突起は高さが低く半円形もしくは上面が平らでない順テーパー形状の断面形状という異なる断面形状のパターンを一回のフォトリソグラフィ工程にて形成することができる。
さらに上記フォトリソグラフィー工程後に熱処理を施すことにより、該パターンの硬化を促進し基板との密着性を向上せしめ、さらに耐溶剤性、耐薬品性を付与することができる。また、該配向制御用突起部は、全波長露光で硬化させたスペーサー部に比べて硬化性が低いため、熱による収縮や熱フローによって形状が滑らかになり液晶分子の配向性をより向上させることが可能となる。加熱工程は、ホットプレート、熱風炉あるいは遠赤外線炉等で熱硬化成分が十分反応する温度と時間で行うことが好ましく、200〜250℃で15〜100分行うのが最適である。
以下、本発明の実施の形態について具体的な実施例を挙げて説明するが、本発明は下述する実施例に限定されるものではない。また、本発明で用いるネガ型感光性樹脂組成物は光に対して極めて敏感であるため、自然光など不必要な光による感光を防ぐ必要があり、全ての作業を黄色、または赤色灯下で行うことは言うまでもない。
透明基板上にCr薄膜を成膜し、フォトエッチング法でブラックマトリックスを形成した。この上に、赤色感光性樹脂組成物を塗布し、露光、現像、ポストベーク処理を行い赤色画素を形成し、続いて同様の処理を緑色感光性樹脂組成物、青色感光性樹脂組成物について行い、緑色画素、青色画素を形成した。次に、全面にITO膜をスパッタにより成膜して透明導電膜層としたものをカラーフィルター基板とした。
クレゾールノボラック樹脂(旭有機材工業社製、製品名;EP6050G)20gをシクロヘキサノン(関東化学社製)140gに溶解した後、メラミン樹脂(三和ケミカル社製、製品名;ニカラックMW−30HM)3g、DPHA(東亜合成社製、製品名;アロニックスM−400)16g、光酸発生剤 (チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;CGI−263)0.5g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;イルガキュア819) 2.4gを混合溶解したネガ型感光性樹脂組成物をスピンコーターにて4.0μmの厚さでカラーフィルター基板に塗布し、プリベーク後、光透過特性の異なる複数のパターンを有する1枚のフォトマスクを介して露光(図2)、90℃にて露光後加熱、アルカリ現像処理を行い所定のパターンを形成した。続いて、230℃/30分でポストベークを行い、スペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られた基板上のパターンを観察したところ、スペーサーは高さ3.5μmの上面が平らな断面形状、一方配向制御用突起は高さ1.5μmの半円形の断面形状であった。このスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を用いてMVA―LCDを作製したところ、このMVA−LCDは高視野角を有し、かつ長時間にわたり電圧を印加した状態においても焼きつきが発生せず、良好な表示性能を示すものであった。
ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;イルガキュア819) 2.4gの代わりに、2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;イルガキュア907) 1.6gと2,4−ジエチルチオキサントン (日本化薬工業社製、製品名;DETX−S)0.4gを用いた以外は、実施例1と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物を調整し、これを用いてスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られた基板上のパターンを観察したところ、実施例1と同様に形状は良好であり、このスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を用いてMVA―LCDを作製したところ、このMVA−LCDは高視野角を有し、かつ長時間にわたり電圧を印加した状態においても焼きつきが発生せず、良好な表示性能を示すものであった。
光酸発生剤 (チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;CGI−263)0.5gの代わりに、光酸発生剤 (チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;CGI−268)0.3gを用いた以外は、実施例1と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物を調整し、これを用いてスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られた基板上のパターンを観察したところ、実施例1と同様に形状は良好であり、このスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を用いてMVA―LCDを作製したところ、このMVA−LCDは高視野角を有し、かつ長時間にわたり電圧を印加した状態においても焼きつきが発生せず、良好な表示性能を示すものであった。
クレゾールノボラック樹脂(旭有機材工業社製、製品名;EP6050G)の代わりにポリ(p−ビニルフェノール)(丸善石油化学社製、製品名;マルカリンカーM S−2)を用いた以外は、実施例1と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物を調整し、これを用いてスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られた基板上のパターンを観察したところ、実施例1と同様に形状は良好であり、このスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を用いてMVA―LCDを作製したところ、このMVA−LCDは高視野角を有し、かつ長時間にわたり電圧を印加した状態においても焼きつきが発生せず、良好な表示性能を示すものであった。
光酸発生剤 (チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;CGI−263)の代わりに、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロフォスフェートを用いた以外は、実施例1と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物を調整し、これを用いてスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られた基板上のパターンを観察したところ、実施例1と同様に形状は良好であり、このスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を用いてMVA―LCDを作製したところ、このMVA−LCDは高視野角を有し、かつ長時間にわたり電圧を印加した状態においても焼きつきが発生せず、良好な表示性能を示すものであった。
[比較例1]
光酸発生剤 (チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;CGI−263)の代わりに、N−ノナフルオロブチルスルホニルオキシ−1,8−ナフタルイミド(みどり化学社製、製品名;NAI−109)を用いた以外は、実施例2と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物を調整し、これを用いてスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られた基板上のパターンを観察したところ、配向制御用突起が上面の平らな断面形状のものとなっており、この配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を用いてMVA―LCDを作製したところ、このMVA−LCDは部分的に配向不良が発生し、視野角特性に劣るものであった。
[比較例2]
クレゾールノボラック樹脂(旭有機材工業社製、製品名;EP6050G)の代わりに、メタクリル酸/メタクリル酸2−ヒドロキシエチル/メタクリル酸ベンジル=30/20/50の比で公知の方法により共重合させたアクリル樹脂を用いた以外は、実施例2と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物を調整し、これを用いてスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られたネガ型感光性樹脂組成物はパターニング特性は良好であったものの、このスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を用いてMVA―LCDを作製したところ、焼きつきが発生してしまった。
[比較例3]
メラミン樹脂(三和ケミカル社製、製品名;ニカラックMW−30HM)と光酸発生剤 (チバスペシャリティケミカルズ社製、製品名;CGI−263)を抜いた以外は、実施例1と同様にしてネガ型感光性樹脂組成物を調整し、これを用いてスペーサーと配向制御用突起を有するカラーフィルター基板を得た。
このようにして得られた基板上のパターンを観察したところ、スペーサーの上面が平らでなく、高さも配向制御用突起とほぼ同じ高さとなってしまった。
本発明に係る方法によって配向突起を形成した液晶表示パネル用基板を示す説明図である。 本発明によってスペーサーと配向制御用突起を形成したMVA−LCD用基板を示す説明図である。
符号の説明
10 …MVA−LCD
11 …TFT側基板
12 …カラーフィルタ側基板
13 …配向制御用突起
14 …配向制御用突起
15 …液晶分子
20 …カラーフィルタ側基板
21A、21B、27A、27B……透明基板
22 …遮光層、ブラックマトリックス
23R …赤色画素層
23G …緑色画素層
23B …青色画素層
24A、24B、28A、28B……透明導電膜
25 …液晶配向制御用突起
26 …スペーサー
30 …TFT側基板
40 …MVA−LCD

Claims (5)

  1. 対向する基板との間で液晶を挟持する液晶表示装置を構成する少なくともスペーサーと配向制御用突起を有する基板において、該スペーサーと配向制御用突起が少なくとも
    (a)バインダー樹脂、
    (b)酸の作用により反応する架橋剤、
    (c)エチレン性不飽和結合を有する化合物、
    (d)光酸発生剤、
    (e)光ラジカル発生剤
    を含むネガ型感光性樹脂組成物により形成されてなり、
    光ラジカル発生剤がラジカルを発生する露光波長領域が、光酸発生剤が酸を発生しない露光波長領域を有することを特徴とする、スペーサーと配向制御用突起を有する基板。
  2. 前記(d)光酸発生剤が365nm未満の波長の光により酸を発生し、かつ365nm以上の波長の光では酸を発生しない化合物であり、
    前記(e)光ラジカル発生剤が365nm以上の波長の光によりラジカルを発生する化合物であることを特徴とする、請求項1に記載のスペーサーと配向制御用突起を有する基板。
  3. 前記(d)光酸発生剤が一般式(1)で表される化合物であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のスペーサーと配向制御用突起を有する基板。
    Figure 2006201234
    (式中、Rは置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアリール基、置換されていてもよいアラルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよい複素環基、または置換されていてもよい脂環基を表す。)
  4. (a)バインダー樹脂が、フェノール性水酸基を有する樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のスペーサーと配向制御用突起を有する基板。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のスペーサーと配向制御用突起を設けられた基板を、液晶を挟持する対向する基板の少なくとも一方に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
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