JP2006197429A - アンテナ指向性設定方法、パッチアンテナ、車載アンテナ、及び車両用インナミラー装置 - Google Patents

アンテナ指向性設定方法、パッチアンテナ、車載アンテナ、及び車両用インナミラー装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 基板の設置形態に影響を受けることなくデータ通信を良好に行うことができるアンテナ指向性設定方法、パッチアンテナ、車載アンテナ、及び車両用インナミラー装置を得る。
【解決手段】 パッチアンテナ10の指向性を設定する際、基板12に垂直な方向から車両前方かつ車両上方に傾斜したパッチアンテナ10の所望の指向方向に応じて、パッチ電極16が、グランド14の中心位置に対して基板12に垂直な方向とは直交した上記傾斜方向とは反対側へオフセットして設けられる。これにより、パッチアンテナ10の指向方向は、基板12に垂直な方向からパッチ電極16のオフセットした方向とは反対側に傾けられる。このため、パッチアンテナ10の取付位置での指向方向を、上記所望の指向方向に適合させることができ、高速道路のゲートに設けられたETC等の通信端末との間でデータ通信を良好に行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば有料道路の通行料金を無線通信によって自動的に決済する自動料金収受システム等の無線通信システムを構成する通信端末に使用されるアンテナに適用されるアンテナ指向性設定方法、パッチアンテナ、車載アンテナ、及びこれらを備えた車両用インナミラー装置に関する。
無線通信端末のアンテナとして小型のパッチアンテナが使用されることがあり、その一例が下記特許文献1に開示されている。パッチアンテナは、平板状の基板を備えており、例えばこの基板の表面(一方の板面)の中央部分には、基板よりも小さな面積とされた膜状のパッチ電極(例えば、銅箔から成るパッチ電極)が形成されている。また、この基板のパッチ電極が形成されている表面とは反対側の裏面(他方の板面)には、膜状のグランド(例えば、銅箔から成るグランド)が全面的に形成されている。このグランドは、例えば半田付けにより、高周波信号伝送用の同軸ケーブルの外部導体と導通している。
このようなパッチアンテナは、例えば、有料道路の通行料金を無線通信によって自動的に決済する自動料金収受システム(以下、ETCという)を構成するETC車載器に使用されている。このETC車載器は、自動車等の車両に取り付けられて使用される。
ETC車載器のパッチアンテナは、車載状態ではケースに収容された状態で例えば立設されており、電波を車両前方に送信(放射)したり、車両前方から受信したりすることができる。
このようなETC車載器が取り付けられた車両で有料道路を走行する際(例えば、高速道路のインターチェンジのゲートを通過する際)には、パッチアンテナを用いて、車両のETC車載器とゲート側の通信端末とで無線通信によりデータの送受信が行われる仕組みである。
しかしながら、ゲート側の通信端末は車高よりも高い位置に設置されているため、車両がゲートを通過する際には、ETC車載器は、走行中の車両からは車両前方かつ車両上方の斜め上方向に位置する通信端末と通信しなければならない。従って、パッチアンテナの指向方向が車両前方とされている場合には、データの送受信が良好には行われなくなるおそれがある。
この場合、車両のパッチアンテナ取付位置で基板の表面を斜め上向きにした状態でパッチアンテナを設置することでパッチアンテナの指向方向を斜め上方向に変更したり、あるいは複数のパッチアンテナでアレイアンテナを構成することで指向方向を変更(すなわち、アンテナ指向性そのものを変更)する等の処置を施すことが考えられる。
しかしながら、上記のような変更を行うと、例えば、パッチアンテナを収容するケースが大きくなってしまうことがあり、この場合にはETC車載器のアンテナ部分が大型となってしまう等の問題が生じる。すなわち、上記のような変更は、設計上の制約により困難となる場合がある、という欠点があった。
このため、基板の向きを変更したり、パッチアンテナ単体に比べて広い設置面積を必要とするアレイアンテナを複数のパッチアンテナで構成したりせずに、パッチアンテナの指向方向を変更させるための対策が望まれていた。
特開2004−56498号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、基板の設置形態に影響を受けることなくデータ通信を良好に行うことができるアンテナ指向性設定方法、パッチアンテナ、車載アンテナ、及び車両用インナミラー装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るアンテナ指向性設定方法は、裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行うパッチアンテナの指向性を設定するアンテナ指向性設定方法であって、前記パッチアンテナの指向方向を、前記基板に垂直な方向に対して所望の方向に傾斜させるために、前記グランドの中心位置に対して前記垂直方向とは直交した前記傾斜方向の反対側へ前記パッチ電極をオフセットさせた、ことを特徴とする。
請求項1に記載の発明に係るアンテナ指向性設定方法で取り扱われるパッチアンテナによれば、例えば、基板の表面に形成されたパッチ電極により電波の送信及び受信の少なくとも一方が行われる。これにより、外部の通信端末との間でデータ通信が行われる。
ここで、本請求項1記載のアンテナ指向性設定方法では、基板に垂直な方向から傾斜したパッチアンテナの所望の指向方向(所望の方向)に応じて、パッチ電極が、グランドの中心位置に対して上記の垂直方向とは直交した上記の傾斜方向の反対側へオフセットして設けられる。
これにより、パッチアンテナの指向方向が基板に垂直な方向から所望の方向に傾けられる。このため、パッチアンテナの取付位置での指向方向と所望の方向とを適合させることができ、外部の通信端末との間でデータ通信を良好に行うことができる。
また、本アンテナ指向性設定方法は、例えば、パッチアンテナの取付位置で基板に垂直な方向が所望の方向となるように基板を傾けて設置したり、指向方向が所望の方向に揃うように複数のパッチアンテナでアレイアンテナを構成したりしなくても、前述のように指向方向を所望の方向に揃えることができるため、パッチアンテナの設計上の制約を受けることがない。すなわち、本アンテナ指向性設定方法は、指向方向を設定するにあたって、基板の設置形態に影響を受けることがない。
請求項2に記載の発明に係るパッチアンテナは、裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行うパッチアンテナにおいて、前記グランドの中心位置に対して前記基板に垂直な方向とは直交した方向に前記パッチ電極がオフセットして設けられることで、前記パッチアンテナの指向方向が前記垂直方向から前記オフセットした方向とは反対側に傾けられた、ことを特徴とする。
請求項2に記載の発明に係るパッチアンテナによれば、基板の表面に形成されたパッチ電極により電波の送信及び受信の少なくとも一方が行われる。これにより、外部の通信端末との間でデータ通信が行われる。
ここで、本請求項2記載のパッチアンテナでは、パッチ電極が、グランドの中心位置に対して基板に垂直な方向とは直交した方向にオフセットして設けられる。
これにより、パッチアンテナの指向方向は、基板に垂直な方向からパッチ電極のオフセットした方向とは反対側に傾けられる。このため、パッチアンテナの取付位置での指向方向を所望の方向に適合させることができ、外部の通信端末との間でデータ通信を良好に行うことができる。
また、本パッチアンテナは、その取付位置で基板を傾けて設置したり、複数のパッチアンテナでアレイアンテナを構成したりしなくても、前述のように指向方向を所望の方向に揃えることができるため、パッチアンテナの設計上の制約を受けることがない。すなわち、本パッチアンテナは、指向方向を所望の方向に揃えるにあたって、基板の設置形態に影響を受けることがない。
請求項3に記載の発明に係る車載アンテナは、車両の所定の位置に設けられ、裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行う車載アンテナにおいて、前記グランドの中心位置に対して前記基板に垂直な方向とは直交した方向に前記パッチ電極がオフセットして設けられることで、前記パッチアンテナの指向方向が前記垂直方向から前記オフセットした方向とは反対側に傾けられた、ことを特徴とする。
請求項3に記載の発明に係る車載アンテナによれば、基板が車両の所定の位置、例えば、ウインドシールドガラスの裏面、ダッシュボードの表面上等に設けられた状態で、基板の表面に形成されたパッチ電極により電波の送信及び受信の少なくとも一方が行われる。これにより、外部の通信端末(例えば、高速道路のゲートに設けられたETCの通信端末)との間でデータ通信が行われる。
ここで、本請求項3記載の車載アンテナでは、パッチ電極が、グランドの中心位置に対して基板に垂直な方向とは直交した方向にオフセットして設けられる。
これにより、パッチアンテナの指向方向は、基板に垂直な方向からパッチ電極のオフセットした方向とは反対側に傾けられる。このため、パッチアンテナの取付位置での指向方向を所望の方向に適合させることができ、外部の通信端末との間でデータ通信を良好に行うことができる。
また、本車載アンテナは、その取付位置で基板を傾けて設置したり、複数のパッチアンテナでアレイアンテナを構成したりしなくても、前述のように指向方向を所望の方向に揃えることができるため、車載アンテナの設計上の制約を受けることがない。すなわち、本車載アンテナは、指向方向を所望の方向に揃えるにあたって、基板の設置形態に影響を受けることがなく、例えば、ウインドシールドガラスの裏面等に基板を傾けることなく平行に設けることができる。
請求項4に記載の発明に係る車両用インナミラー装置は、車室内に設けられ開口端近傍で後方視認用のミラーを保持するミラー本体と、基端部が車両のウインドシールドガラスの車室内側に取り付けられると共に先端部で前記ミラー本体を支持するステイと、前記ステイの前記基端部を被覆するカバーと、を備えた車両用インナミラー装置であって、裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行うパッチアンテナを前記カバーの内部に設け、しかも前記グランドの中心位置に対して前記基板に垂直な方向とは直交した方向に前記パッチ電極がオフセットして設けられることで、前記パッチアンテナの指向方向が前記垂直方向から前記オフセットした方向とは反対側に傾けられた、ことを特徴とする。
請求項4に記載の発明に係る車両用インナミラー装置では、ステイの基端部が車両のウインドシールドガラスの車室内側に取り付けられると共にカバーによって被覆される。そして、このステイの先端部によって、ミラー本体が支持される。ミラー本体は、その開口端近傍で後方視認用のミラーを保持する。このようなインナミラー装置により、乗員は、車両後方を視認することができる。
そしてさらに、本車両用インナミラー装置では、カバーの内部にパッチアンテナが設けられる。パッチアンテナでは、基板の表面に形成されたパッチ電極により電波の送信及び受信の少なくとも一方が行われる。これにより、外部の通信端末(例えば、高速道路のゲートに設けられたETCの通信端末)との間でデータ通信が行われる。
ここで、本請求項4記載の車両用インナミラー装置のパッチアンテナでは、パッチ電極が、グランドの中心位置に対して基板に垂直な方向とは直交した方向にオフセットして設けられる。
これにより、パッチアンテナの指向方向は、基板に垂直な方向からパッチ電極のオフセットした方向とは反対側に傾けられる。このため、パッチアンテナの取付位置での指向方向を所望の方向に適合させることができ、例えば、傾けられた指向方向が車両前方かつ車両上方の斜め上方向である場合には、高速道路のゲートに設けられたETCの通信端末との間でデータ通信を良好に行うことができる。
また、本車両用インナミラー装置は、カバー内部において、パッチアンテナの取付位置で基板を傾けて設置したり、複数のパッチアンテナでアレイアンテナを構成したりしなくても、前述のように指向方向を所望の方向に揃えることができる。このため、パッチアンテナ、ひいては車両用インナミラー装置の設計上の制約を受けることがない。すなわち、本車両用インナミラー装置は、パッチアンテナの指向方向を所望の方向に揃えるにあたって、基板の設置形態に影響を受けることがない。
これにより、カバーの厚さ(ウインドシールドガラスの車室内側の面からの寸法)を薄くすることができ、上記データ通信だけでなく、例えば、車室内からの見栄え等の点でも良好となり、好適である。
以上説明した如く本発明に係るアンテナ指向性設定方法、パッチアンテナ、車載アンテナ、及び車両用インナミラー装置は、基板の設置形態に影響を受けることなくデータ通信を良好に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る車載アンテナとしてのパッチアンテナ10について、図1乃至図4に基づいて説明する。
図1には、パッチアンテナ10の概略が模式図にて示されている。パッチアンテナ10は、平板状の基板12を備えている。基板12は、誘電体から成っており、図1(A)に示される如く上面視にて略正方形の薄肉の板状体とされている。
図1(B)に示されるように、基板12の裏面12B(一方の板面)には、グランド14が形成されている。グランド14は、裏面12Bの全面に亘って膜状に形成された導体とされており、例えば銅箔とされている。
一方、基板12の表面12A(他方の板面)には、パッチ電極16が基板12を介してグランド14と向い合って設けられている。パッチ電極16は、基板12の表面12A上で膜状に形成された導体とされており、例えば銅箔とされている。このパッチ電極16は、図1(A)に示される如く上面視にて略正方形に形成されており、基板12上での面積がグランド14の面積よりも小さなものとされている。
このようなパッチ電極16は、グランド14の中心位置に対して基板12に垂直な方向とは直交しかつ基板12の一対の側面同士が互いに対向する方向に沿って(矢印X参照)オフセットして設けられている。ここで、図1(A)の二点鎖線は、仮にパッチ電極16が基板12に垂直な方向にグランド14の中心位置と向い合って配置されたとした場合の仮想上の位置を示している。このようにオフセットされたパッチ電極16を形成するには、例えば、基板12の表面12A上の全面を銅箔等の導体で覆うと共に、その後に表面12A上の導体のうち上記オフセットしてパッチ電極16を形成する位置を除く他の部分を剥ぎ取ることでパッチ電極16を形成する。この場合において、例えば、表裏両面が銅箔等の導体で覆われたプリント基板を基板12として用いて、このプリント基板に上記の如く導体の剥取り処理を施してパッチアンテナ10を形成すればよい。
このようなパッチアンテナ10は、基板12の表面12Aにパッチ電極16をオフセットして設けることで、指向方向が基板12に垂直な方向(図1(B)の二点鎖線で示される矢印A1参照)からパッチ電極16のオフセットした方向(矢印X方向)とは反対側に傾けられている(図1(B)の実線で示される矢印A2参照)。
このようなパッチ電極16は、電波の送信及び受信の少なくとも一方を行う。
ここで、以上説明したようなパッチアンテナ10は、例えば、図2に示されるように、車両用インナミラー装置18に備えられて使用される。以下、本実施の形態では、パッチアンテナ10がETC車載器の一部を構成するアンテナとして使用されるものとして説明する(パッチ電極16が電波の送信及び受信の双方を行うものとして説明する)。
車両用インナミラー装置18は、ステイ22を備えている。ステイ22の基端部22Bは、ウインドシールドガラス20の裏面20Aに取り付けられている。
このステイ22は、その中間部が基端部22Bから車両後方かつ車両下方側へ突出しており、先端部がピボット機構22Aとされている。このピボット機構22Aには、略矩形箱状のミラー本体24が取り付けられており、車両に対して揺動可能に支持され、角度調整が可能な構成とされている。ミラー本体24は、開口端24Aを有しており、その開口端24A近傍で後方視認用のミラー26を保持している。またさらに、ミラー本体24は、その内部に、パッチアンテナ10と共にETC車載器の一部を構成する送受信モジュール32を備えている。
送信モジュール32には、配線34が電気的に接続されている。配線34は、ミラー本体24及びステイ22を経由して、後述のカバー28の内部に配策されている。この配線34の先端部は、基板12を経由して、配線36の一端部に電気的に接続されている。そして、配線36は、カバー28を経由して、例えば図示しないマップランプ側へと配策されている。このような配線34及び配線36は、互いに協働して、送受信モジュール32に電源を供給(例えば、マップランプ側から電源を供給)したり、送受信モジュール32のグランド線として機能したり、送受信モジュール32と配線36の他端部側の所定の装置との間で所定の信号を伝送する。
さらに、ステイ22は、パッチアンテナ10に対応したアンテナ支持部22Cを備えており、基端部22Bと一体に形成されている。アンテナ支持部22Cは、基端部22Bの車両上方に形成されている。
このような車両用インナミラー装置18では、ステイ22の基端部22B及びアンテナ支持部22Cがカバー28によって覆われている。カバー28は、略矩形箱状に形成されており、その一側面側がウインドシールドガラス20に対応して開口している。カバー28の開口した箇所の周縁部分は、図示しない固着部材によってウインドシールドガラス20の裏面20Aに密着固定されており、これにより、カバー28はウインドシールドガラス20に取り付けられている。
このようなカバー28の内部には、前述のパッチアンテナ10が設けられており、カバー28によって車室内側には露出しない状態でカバー28とウインドシールドガラス20との間の間隙に配置されている。
パッチアンテナ10のパッチ電極16は、前述のグランド14の中心位置に対して基板12の表面12Aに沿った車両下方(厳密に言えば、車両前方かつ車両下方の斜め下方向)の位置にオフセットされている(図2の図1に対応する矢印X参照)。このため、パッチアンテナ10の指向方向は、基板12に垂直な方向(矢印A1参照)よりも傾斜の急な方向(車両前方かつ車両上方の斜め上方向。矢印A2参照)に設定されている。
また、このようなパッチアンテナ10には、高周波信号伝送用の同軸ケーブル38の一端部が接続されている。同軸ケーブル38の外部導体38Aは、例えば半田付けによってパッチアンテナ10のグランド14に電気的に接続されており、グランド14と導通している。そして、同軸ケーブル38の中心導体38Bは、図3に示されるように、グランド14とは導通しないようにしてグランド14及び基板12を貫通している(例えば、グランド14のうち中心導体38Bの貫通する貫通孔には絶縁膜が形成されており、中心導体38はグランド14と絶縁された状態でグランド14及び基板12を貫通している)。この中心導体38Bの先端部は、例えば半田付けによってパッチ電極16に電気的に接続されており、パッチ電極16と導通している。このような同軸ケーブル38の他端部は、前述の送受信モジュール32に電気的に接続されており、これにより、同軸ケーブル38は、送受信モジュール32からパッチアンテナ10に給電できるようになっている。
次に、本発明の実施の形態の作用について説明する。
車両用インナミラー装置18では、ステイ22の基端部22Bが車両のウインドシールドガラス20の裏面20Aに取り付けられると共にカバー28によって被覆される。そして、このステイ22の先端部であるピボット機構22Aによって、ミラー本体24が支持される。ミラー本体24は、その開口端24A近傍で後方視認用のミラー26を保持する。このようなインナミラー装置18により、乗員は、車両後方を視認することができる。
そしてさらに、本車両用インナミラー装置18では、カバー28の内部にパッチアンテナ10が設けられる。パッチアンテナ10では、基板12の表面12Aに形成されたパッチ電極16により電波の送信及び受信が行われる。これにより、高速道路のゲートに設けられたETCの通信端末との間でデータ通信が行われる。
ここで、本車両用インナミラー装置18では、パッチアンテナ10の指向性を設定する際、基板12に垂直な方向(ここでは、車両前方かつ車両上方の矢印A1で示される斜め上方向)から傾斜したパッチアンテナ10の所望の指向方向(ここでは、車両前方かつ車両上方の矢印A2で示される斜め上方向)に応じて、パッチ電極16が、グランド14の中心位置に対して基板12に垂直な方向とは直交した方向(車両前方かつ車両下方の矢印Xで示される斜め下方向)にオフセットして設けられる。
これにより、パッチアンテナ10の指向方向は、基板12に垂直な方向からパッチ電極16のオフセットした方向とは反対側に傾けられる。このため、パッチアンテナ10の取付位置であるカバー28内部(さらに言えば、ステイ22のアンテナ支持部22C上)での指向方向を、所望の方向(ここでは、傾けられた指向方向が車両前方かつ車両上方の矢印A2で示される斜め上方向)に適合させることができ、高速道路のゲートに設けられたETCの通信端末との間でデータ通信を良好に行うことができる。
また、本車両用インナミラー装置18は、カバー28内部において、パッチアンテナ10の取付位置で基板12を傾けて設置したり、複数のパッチアンテナでアレイアンテナを構成したりしなくても、前述のように指向方向を所望の方向に揃えることができる。このため、パッチアンテナ10、ひいては車両用インナミラー装置18の設計上の制約を受けることがない。すなわち、本パッチアンテナ10及び車両用インナミラー装置18は、パッチアンテナ10の指向方向を所望の方向に揃えるにあたって、基板12の設置形態に影響を受けることがない。
これにより、カバー28の厚さ(ウインドシールドガラス20の裏面20Aからの寸法)を薄くすることができ、上記データ通信だけでなく、例えば、車室内からの見栄え等の点でも良好となり、好適である。
(変形例)
以下、パッチアンテナ10の変形例について説明する。本変形例のパッチアンテナ10は、グランド14の中心位置から基板12に垂直な方向とは直交する方向にオフセットした位置でパッチ電極16を形成した構成(図1参照)とはせずに、図4(A)及び図4(B)に示される如く、基板12(二点鎖線部分を含む基板12参照)の中心位置にパッチ電極16を形成すると共にこの基板12及びグランド14(あるいはグランド14のみ)を基板12の互いに対向する一対の側面同士の対向方向に沿って削る(矢印Y参照)ことで、パッチ電極16をグランド14の中心位置に対して基板12(二点鎖線部分を除く基板12参照)に垂直な方向とは直交する方向にオフセットして設ける構成としたものである。この場合においても前述した本発明の実施の形態と同様に、パッチアンテナ10の指向方向を基板12に垂直な方向(図4(B)の二点鎖線で示される矢印A1参照)からパッチ電極16のオフセットした方向(矢印Yとは反対向き)とは反対側へ傾斜させることができる(図4(B)の実線で示される矢印A3参照)。
なお、パッチアンテナ10は、車両用インナミラー装置18(さらに言えば、カバー28内部のステイ22のアンテナ支持部22C上)に設けられたものとしたが、これに限らない。例えば、パッチアンテナ10は、ウインドシールドガラス20の裏面20A、ダッシュボードの表面上等に設けられていても良い。このような位置にパッチアンテナ10を設置する場合、パッチアンテナ10は、前述の如く指向方向を所望の方向に揃えるにあたって基板12の設置形態に影響を受けることがないので、例えば、ウインドシールドガラス20の裏面20A(ダッシュボードの場合においては、その表面上)等に基板12を傾けることなく平行に設けることができる。
また、本実施の形態では、パッチアンテナ10を、ETC車載器の一部を構成するアンテナとして説明したが、本発明はこれに限らない。パッチアンテナ10は、例えば、VICS(道路交通情報通信システム)の受信機の一部を構成するアンテナ、RKE(リモートキーレスエントリー装置)の一部を構成するアンテナ、TPMS(タイヤ空気圧モニタリングシステム)の一部を構成するアンテナ、Bluetoothを利用した無線通信システムの一部を構成するアンテナ等、各種のアンテナとして適用可能である。
本発明の実施の形態に係るパッチアンテナの模式図であり、(A)はその上面図、(B)は側面図である。 図1のパッチアンテナを備えた車両用インナミラー装置の概略を示す側断面図である。 パッチアンテナと同軸ケーブルとの接続部分近傍を示す図2に対応した拡大図である。 パッチアンテナの変形例の図1に対応した模式図であり、(A)はその上面図、(B)は側面図である。
符号の説明
10 パッチアンテナ
12 基板
12A 表面
12B 裏面
14 グランド
16 パッチ電極
18 車両用インナミラー装置
20 ウインドシールドガラス
22 ステイ
22A ピボット機構(ステイの先端部)
22B 基端部(ステイの基端部)
24 ミラー本体
26 ミラー
28 カバー

Claims (4)

  1. 裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行うパッチアンテナの指向性を設定するアンテナ指向性設定方法であって、
    前記パッチアンテナの指向方向を、前記基板に垂直な方向に対して所望の方向に傾斜させるために、前記グランドの中心位置に対して前記垂直方向とは直交した前記傾斜方向の反対側へ前記パッチ電極をオフセットさせた、
    ことを特徴とするアンテナ指向性設定方法。
  2. 裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行うパッチアンテナにおいて、
    前記グランドの中心位置に対して前記基板に垂直な方向とは直交した方向に前記パッチ電極がオフセットして設けられることで、前記パッチアンテナの指向方向が前記垂直方向から前記オフセットした方向とは反対側に傾けられた、
    ことを特徴とするパッチアンテナ。
  3. 車両の所定の位置に設けられ、裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行う車載アンテナにおいて、
    前記グランドの中心位置に対して前記基板に垂直な方向とは直交した方向に前記パッチ電極がオフセットして設けられることで、前記パッチアンテナの指向方向が前記垂直方向から前記オフセットした方向とは反対側に傾けられた、
    ことを特徴とする車載アンテナ。
  4. 車室内に設けられ開口端近傍で後方視認用のミラーを保持するミラー本体と、基端部が車両のウインドシールドガラスの車室内側に取り付けられると共に先端部で前記ミラー本体を支持するステイと、前記ステイの前記基端部を被覆するカバーと、を備えた車両用インナミラー装置であって、
    裏面に膜状のグランドが形成された基板の前記裏面とは反対側の表面に、前記基板上での面積が前記グランドの面積よりも小さな膜状のパッチ電極が前記基板を介して前記グランドと向い合って設けられ、当該パッチ電極が電波の送信及び受信の少なくとも一方を行うパッチアンテナを前記カバーの内部に設け、しかも前記グランドの中心位置に対して前記基板に垂直な方向とは直交した方向に前記パッチ電極がオフセットして設けられることで、前記パッチアンテナの指向方向が前記垂直方向から前記オフセットした方向とは反対側に傾けられた、
    ことを特徴とする車両用インナミラー装置。
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