JP2006183801A - 二輪車等のフロントフォーク - Google Patents

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Abstract

【課題】 二輪車等のフロントフォークにおいて、耐久性及び路面入力の吸収性の優れたフリーバルブ機構を提供すること。
【解決手段】 インナチューブ12の下端部の内周に固定したバルブシート部材37の上面に形成したテーパ状のバルブシート面32aとバルブストッパ30との間に、環状のフリーバルブ33を中空パイプ22の外周との間に環状の隙間を設けて上下に移動自在に設け、フリーバルブ33の上側にフリーバルブ33をテーパ状のバルブシート面32aに付勢する板スプリングを設けたフロントフォークにおいて、板スプリング41が環状部41aと、環状部41aの内周に半径方向に延びる複数の爪部41bからなり、自由状態で平坦な形状をなすもの。
【選択図】 図3

Description

本発明は二輪車等のフロントフォークのバルブ構造に関する。
特許文献1には、本願の図8に示すように、薄板状リング体7aの中央部にシートパイプ2を挿通する孔7bを形成し、更にリング体7aの外周には径方向に延びる3個の腕部7cを形成したバルブスプリング7が開示されている。
その公報の第1図の右半分に示すように、このバルブスプリング7はフリーバルブ6がテーパ面6aに着座する状態又は初期荷重がかかった状態で、外周の各腕部7cが上方に湾曲した形状をなす。そして、荷重がかかっていない自由状態でも湾曲した形状をなすものである。
また、公報の第1図の左半分に示すように、フリーバルブ6がテーパ面6aから離座した状態、つまり荷重が増大した状態で内周の環状部7dが上方に撓む。その結果、仮想的に各腕部7cの先端部を円周方向に結ぶ外径(本出願の図8に符号Aで示す)が拡径して、バルブスプリング7が平坦になることを許容する。
しかしながら、バルブスプリング7が自由状態で湾曲した形状であると、加工時の残留応力等によりバルブスプリング7の耐久性がないという問題がある。
また、特許文献2には、本願の図9に示すように、円板状の弾性体打ち抜きによってシートパイプ2を挿通する孔7aを中央部に形成し、更に作動油を通す3個の油孔7bを形成したバルブスプリング7が開示されている。即ち、この公報の第1図に右半分に示すように、フリーバルブが着座する状態では略平坦な形状をなし、この状態からフロントフォークが圧縮すると、この公報の第1図左半分に示すようにフリーバルブ6が上動してバルブスプリング7の内周部が上方に撓む。
しかしながら、バルブスプリング7の腕部7cの内周側の先端部は内側の環状部(本出願の図9に符号7dで示す)によって連結されているので、撓み難いという問題がある。その結果、圧縮時の減衰力が高くなって路面入力の吸収性が悪くなるという不具合がある。
実公平4-7386(第1図、第2図) 実開昭63-160455(第1図、第2図)
本発明の課題は、二輪車等のフロントフォークにおいて、耐久性及び路面入力の吸収性の優れたフリーバルブ機構を提供することにある。
請求項1の発明は、インナチューブの下端部の内周に固定したバルブシート部材の上面に形成したテーパ状のバルブシート面とバルブストッパとの間に、環状のフリーバルブを中空パイプの外周との間に環状の隙間を設けて上下に移動自在に設け、フリーバルブの上側にフリーバルブを前記テーパ状のバルブシート面に付勢する板スプリングを設けたフロントフォークにおいて、前記板スプリングが、環状部と、該環状部の内周に半径方向に延びる複数の爪部からなり、自由状態で平坦な形状をなすものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記複数の爪部を前記フリーバルブの上面に係止するとともに、前記環状部を前記バルブストッパの下面側に係止し、前記フリーバルブの半径方向の係止面の幅が該バルブストッパの下面側の半径方向の係止面の幅より大きく形成されたものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記バルブストッパと前記バルブシート部材の間に、内周に筒状の支持部を形成したスペーサの鍔部を挟持し、該支持部の下面に前記平坦な板スプリングの環状部を係止するとともに、前記複数の爪部を前記フリーバルブの上面に該板スプリングに初期荷重を与えた状態で係止したものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において更に、前記フリーバルブの上面に半径方向に延びる複数の溝を形成し、該複数の溝の底部に前記板スプリングの複数の爪部を係止したものである。
請求項5の発明は、請求項4の発明において更に、前記フリーバルブの溝の底部がフリーバルブの内周部に形成した平坦部と該平坦部から外周に向かって下降する傾斜部とからなるようにしたものである。
請求項6の発明は、請求項3の発明において更に、前記バルブストッパが、環状部と、該環状部の内周に半径方向に延びる複数のストッパ部からなり、該バルブストッパが平坦な板状に形成されてなるものである。
(請求項1)
(a)板スプリングは荷重がかかっていない自由状態で平坦な形状をなすので、従来技術の如く自由状態で撓んだ形状をなす板スプリングに比べ耐久性に優れる。
(b)板スプリングの環状部の内周に形成した複数の爪部の先端部が周方向に互いに分離しているので、板スプリングは自由状態の平坦な状態から容易に上方に撓むことができる。
(請求項2)
(c)フリーバルブの半径方向の係止面の幅R1(図3)がバルブストッパの下面側の半径方向の係止面の幅R2より大きく形成されるので、平坦な板スプリングの環状部の内周に形成した複数の爪部(内爪)が上方に撓んで、仮想的に複数の爪部の先端部を結ぶ内径(図4に2点鎖線Bで示す)が縮径しても、フリーバルブとの係止が外れることがない。
(請求項3)
(d)バルブストッパとバルブシート部材の間に、内周に筒状の支持部を形成したスペーサの鍔部を挟持し、支持部の下面に平坦な板スプリングの環状部を係止するとともに、複数の爪部をフリーバルブの上面に、板スプリングに初期荷重を与えた状態で係止したので、筒状の支持部の軸方向の長さを適宜変更したスペーサを用意して板スプリングの初期荷重を調整することができる。
(請求項4)
(e)フリーバルブの上面に半径方向に延びる複数の溝を形成し、複数の溝の底部に板スプリングの複数の爪部を係止したので、
1)フリーバルブが上動した際に、フリーバルブの上面の溝内に収容した板スプリングの爪部がバルブストッパの下面に衝合することがないので、板スプリングの損傷等がなく、耐久性が向上する、
2)溝によって、フリーバルブと板スプリングの一定以上の相対回転が抑えられ、また、板スプリングは初期荷重を付与されてスペーサの下面側の係止面に当接するので、その摩擦力により板スプリングとスペーサの下面側の係止面とのフリーバルブの回転が抑えられ、その結果、フリーバルブの回転が抑えられて圧縮時の減衰力が安定する。
(請求項5)
(f)フリーバルブの溝の底部がフリーバルブの内周部に形成した平坦部と、平坦部から外周に向かって下降する傾斜部とからなる。爪部は平坦部に係止するので、板スプリングが傾斜部に沿ってスムーズに撓むことができる。その結果、フリーバルブの爪部の折損等がなくなり耐久性を向上することができる。
(請求項6)
(g)環状部と、環状部の内周に半径方向に延びる複数のストッパ部からなるバルブストッパが平坦な板状に形成されているので、バルブストッパの加工コストを低減することができる。
図1は本発明のフロントフォークを伸張状態において示す全体断面図、図2は図1の要部を示す断面図、図3は図2の要部拡大図、図4は板スプリングの平面図、図5はフリーバルブの上面図、図6は図5のA−A線における断面図、図7はバルブストッパの平面図、図8は特許文献1における板スプリングを示す平面図、図9は特許文献2における板スプリングを示す平面図である。
フロントフォーク10は、自動二輪車等に用いられ、図1に示す如く、一端が閉じ、他端が開口する車輪側のアウタチューブ11(車輪側チューブ)に、車体側のインナチューブ12(車体側チューブ)を摺動自在に挿入している。アウタチューブ11のインナチューブ12が挿入される開口端には、ガイドブッシュ13、シールスペーサ14、オイルシール15、ストッパリング16、ダストシール17、ケースカバー18が設けられる。インナチューブ12のアウタチューブ11に挿入される下端外周部には、スライドブッシュ20が設けられる。
アウタチューブ11の底部には銅パッキン21Aを介してボルト21が挿入され、このボルト21により固定される中空パイプ22が立設している。中空パイプ22は上端部に拡径部22aを備え、拡径部22aの外周の環状溝22bに嵌着したピストンリング23を介してインナチューブ12の内周に摺接する。中空パイプ22は外側に油室Sを区画し、内側に油室R1と上部の気体室R2からなる油溜室Rを区画する。
インナチューブ12の上端部にはOリング19を介してキャップボルト23が螺着され、中空パイプ22の拡径部22aに下端部を支持された懸架スプリング24の上端部をワッシャ25とスプリングカラー26を介してキャップボルト23に支持する。
インナチューブ12の下端部の内周に段差部12aを形成し、この段差部12aにバルブストッパ30、スペーサ31、オイルロックカラー32からなるバルブシート部材を順に当て止めし、インナチューブ12の先端部を加締めて、これらを固定している。
オイルロックカラー32の内周の上面にテーパ状のバルブシート面32aを形成し、バルブストッパ30との間に、環状のフリーバルブ33を中空パイプ22の外周との間に環状の隙間αを設けて上下に移動自在に設けている。また、フリーバルブ33の上面には板スプリング41を設けて、フリーバルブ33をテーパ状のバルブシート面32aに付勢している。
オイルロックカラー32は、中空パイプ22の外側に設けた油室Sを上油室S1と下油室S2に区画する。また、中空パイプ22の下端部に複数の通孔40を設けて、外側の油室Sと内側の油溜室Rを連通する。また、中空パイプ22の上端部にオリフィス孔35を設けて、油室Sと油溜室Rを連通する。
バルブストッパ30と中空パイプ22に設けた拡径部22aの間に、リバウンドスプリング36を設け、最伸張時の緩衝をなす。また、中空パイプ22の下端部とアウタチューブ11の底部との間にオイルロックピース37を挟持し、最圧縮時にオイルロックカラー32のオイルロックカラー32の下部に作動油を閉じ込めて最圧縮時の緩衝をなす。
また、オイルロックカラー32に孔32bを設け、かつインナチューブ12のオイルロックカラー32を設けた部分に孔12bを設け、アウタチューブ11のガイドブッシュ13、インナチューブ12のスライドブッシュ20、及びそれらガイドブッシュ13、スライドブッシュ20に挟まれるアウタチューブ11とインナチューブ12間のスペースS3に油室Sの作動油を供給し、ガイドブッシュ13の潤滑、両チューブ11、12間のスペースS3の容積補償を行なう。
ところで、オイルロックカラー32の上面のバルブシート面32aの上端部には、図2に示すように、環状の突部32bを軸方向に形成し、この突部32bとバルブストッパ30との間にスペーサ31を挟持する。スペーサ31は鍔部31aと鍔部31aの内周に一体に形成され、鍔部31aより下方に延設する筒状の支持部31bからなり、スペーサ31の鍔部31aをオイルロックカラー32の環状の突部32bとバルブストッパ30との間に挟持し、スペーサ31の筒状の支持部31bをオイルロックカラー32の突部32bの内周に嵌装する。スペーサ31の筒状の支持部31bの下面はバルブストッパ30の下面側の係止面を構成している。
フリーバルブ33は図5、6にも示すように、合成樹脂製の環状体からなり、断面D形状をなす。フリーバルブ33の下面は中心軸線L上に中心Oを有する球面Rの一部からなる。フリーバルブ33の内周には6つの円弧状の突部33bが等間隔に形成され、フリーバルブ33の中空パイプに対する偏心を防ぎ、中空パイプとの間に形成される環状の隙間αを一定に保つことにより流量係数が変わらないようにしている。
フリーバルブ33の上面には、半径方向に貫通して延びる3つの溝34が等間隔に形成される。溝34の底部は、図3に示すように、内周部に形成した平坦部34aとこの平坦部34aから外周に向かって下降する傾斜部34bとからなる。
バルブストッパ30は、図7に示すように、環状部30aと環状部30aの内周に半径方向に延びる4つのストッパ部30bを等間隔に形成したものからなり、平坦な板状に形成されている。また、バルブストッパ30のストッパ部30bの幅はフリーバルブ33の溝34の幅より大きく形成されている。
バルブストッパ30のストッパ部30bはフリーバルブ33の上動を規制し、4つのストッパ部30bの間に作動油の流路を形成する。
板スプリング41は、図4に示すように、環状部41aと環状部41aの内周に半径方向に延びる3つの爪部41bからなる。3つの爪部41bは等間隔に形成される。板スプリング41は自由状態、即ち、荷重がかかっていない状態で平坦な形状をしている。各爪部41bの先端部は、その先端部が周方向に互いに分離されて互いに独立している。つまり、爪部41bと爪部41bの間は内周側が開口し、図9に示す特許文献2の如く、3つの爪部41bの先端部が内側の環状部(図9に符号7dで示す)で連結されていないので、板スプリング41は容易に撓むことができる。
板スプリング41の環状部41aは、図3に示すように、スペーサ31の支持部31bの下面とオイルロックカラー32の上面に形成したテーパ状のバルブシート面32aとの間に係止されて、軸方向に固定される。また、板スプリング41の環状部41aは、オイルロックカラー32の環状の突部32bの内周にて径方向の移動を規制される。しかしながら、軸方向及び径方向に完全に固定されるわけではなく、軸方向と径方向に若干(0.1〜0.2mm程度)の隙間を有し、板スプリング41は僅かに軸方向及び径方向に移動できる。
フリーバルブ33の上面に形成された3つの溝34の底部に板スプリング41の内周の3つの爪部41bが係止される。フリーバルブ33は作動油の受圧面を形成するため、その半径方向の幅R1はスペーサ31の筒状の支持部31bの下面の半径方向の幅R2より大きく形成されている。その結果、図3に示すように、板スプリング41の内周の3つの爪部41bのフリーバルブ33の上面への係り代(当接長さ)をスペーサ31の下面への係り代(当接長さ)より大きく取ることができる。従って、圧縮行程時にフリーバルブ33が上動して板スプリング41の内周の爪部41bが上方に撓んで、板スプリング41の内径が縮径しても、フリーバルブ33の上面との係止が外れることがない(外爪にした場合には、外爪とスペーサ31の下面への係り代が小さいので外爪の係止が外れるおそれがある)。
そして、板スプリング41は、フリーバルブ33の上面とスペーサ31の筒状の支持部31bの下面、即ち、バルブストッパ30の下面側の係止面との間に初期荷重を与えた状態で係止される。
板スプリング41の内周の爪部41bは伸張行程及び静止状態では、図3に示すように平坦部34aに係止し、圧縮行程時に上動すると傾斜部34bに係止する。
フロントフォーク10にあっては、車両が受ける衝撃を懸架スプリング24と気体室R2の空気ばねによって吸収して緩和し、この衝撃の吸収に伴なう懸架スプリング24の振動を以下の減衰作用により制振する。
(圧縮行程)
フロントフォーク10の圧縮行程では、インナチューブ12が図1の伸張状態から下降すると、オイルロックカラー32の下部の下油室S2の圧力が上昇し、図2の左半分に示すように、フリーバルブ33が板スプリング41の内周の3つの爪部41bを撓めて上動し、フリーバルブ33とオイルロックカラー32の上面のテーパ状のバルブシート面32aとの間の流路を開く。下油室S2の作動油はこのフリーバルブ33とバルブシート面32aとの間の流路を通り、更にバルブストッパ30の4つのストッパ30bの間の流路を通って上油室S1の側に置換する。また、インナチューブ12の断面積×ストローク分の油が下油室S2から中空パイプ22の下部の通孔40を通って内側の油溜室Rに移動する。そして、作動油が通孔40を通るときの通路抵抗で圧縮時の減衰力を発生する。
最圧縮時には、オイルロックカラー32が中空パイプ22の下端部の外周に設けたオイルロックピース37の外周に微小隙間を介して嵌合して、オイルロックカラー32の下部に作動油を閉じ込めて最圧縮時の緩衝をなす。
(伸張行程)
フロントフォーク10の伸張行程では、インナチューブ12が圧縮状態から上昇すると、オイルロックカラー32の上部の上油室S1の圧力が上昇すること、及び、板スプリング41の付勢力により、図2の右半分に示すように、フリーバルブ33がオイルロックカラー32の上面のバルブシート面32aに着座せしめられる。上油室S1の油はフリーバルブ33の内周と中空パイプ22の間の環状隙間αから下油室S2に移動する。また、他の作動油は中空パイプ22の上部に形成したオリフィス孔35を介して中空パイプ22の内側の油溜室Rに流れる。上油室S1の油がフリーバルブ33の内周の環状隙間αを通るときの通路抵抗、及び上油室S1の油が中空パイプ22のオリフィス孔35から油溜室Rに移動する際にオリフィス孔35で生ずる通路抵抗に起因する減衰力を生ずる。
また、この伸張行程では、インナチューブ12の断面積×ストローク分の油が油溜室Rから下油室S2に補給される。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)板スプリング41は荷重がかかっていない自由状態で平坦な形状をなすので、従来技術の如く自由状態で撓んだ形状をなす板スプリングに比べ耐久性に優れる。
(b)板スプリング41の環状部41aの内周に形成した複数の爪部41bの先端部が周方向に互いに分離しているので、板スプリング41は自由状態の平坦な状態から容易に上方に撓むことができる。
(c)フリーバルブ33の半径方向の係止面の幅R1(図3)がバルブストッパ30の下面側の半径方向の係止面の幅R2より大きく形成されるので、平坦な板スプリング41の環状部41aの内周に形成した複数の爪部41b(内爪)が上方に撓んで、仮想的に複数の爪部41bの先端部を結ぶ内径(図4に2点鎖線Bで示す)が縮径しても、フリーバルブ33との係止が外れることがない。
(d)バルブストッパ30とバルブシート部材(オイルロックカラー)32の間に、内周に筒状の支持部31bを形成したスペーサ31の鍔部31aを挟持し、支持部31bの下面に平坦な板スプリング41の環状部41aを係止するとともに、複数の爪部41bをフリーバルブ33の上面に、板スプリング41に初期荷重を与えた状態で係止したので、筒状の支持部31bの軸方向の長さを適宜変更したスペーサ31を用意して板スプリング41の初期荷重を調整することができる。
(e)フリーバルブ33の上面に半径方向に延びる複数の溝34を形成し、複数の溝34の底部に板フリーバルブ41の複数の爪部41bを係止したので、
1)フリーバルブ33が上動した際に、フリーバルブ33の上面の溝34内に収容した板スプリング41の爪部41bがバルブストッパ30の下面に衝合することがないので、板スプリング41の損傷等がなく、耐久性が向上する、
2)溝34によって、フリーバルブ33と板スプリング41の一定以上の相対回転が抑えられ、また、板スプリング41は初期荷重を付与されてスペーサ31の下面側の係止面に当接するので、その摩擦力により板スプリング41とスペーサ31の下面側の係止面とのフリーバルブ33の回転が抑えられ、その結果、フリーバルブ33の回転が抑えられて圧縮時の減衰力が安定する。
(f)フリーバルブ33の溝34の底部がフリーバルブ33の内周部に形成した平坦部34aと平坦部34aから外周に向かって下降する傾斜部34bとからなり、爪部41bは伸張行程及び静止状態で平坦部34aに係止するので、板スプリング41が傾斜部34bに沿ってスムーズに撓むことができる。その結果、フリーバルブ33の爪部41bの折損等がなくなり耐久性を向上することができる。
(g)環状部30aと、環状部30aの内周に半径方向に延びる複数のストッパ部30bからなるバルブストッパ30が平坦な板状に形成されているので、バルブストッパ30の加工コストを低減することができる。
以上のように、本発明によれば、二輪車等のフロントフォークにおいて、板スプリングからなるフリーバルブ機構の耐久性及び路面入力の吸収性を向上することができる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は本発明のフロントフォークを伸張状態において示す全体断面図である。 図2は図1の要部を示す断面図である。 図3は図2の要部拡大図である。 図4は板スプリングの平面図である。 図5はフリーバルブの上面図である。 図6は図5のA−A線における断面図である。 図7はバルブストッパの平面図である。 図8は特許文献1における板スプリングを示す平面図である。 図9は特許文献2における板スプリングを示す平面図である。
符号の説明
10 フロントフォーク
11 アウタチューブ(車輪側チューブ)
12 インナチューブ(車体側チューブ)
22 中空パイプ
30 バルブストッパ
30a バルブストッパの環状部
30b バルブストッパのストッパ部
31 スペーサ
31a 鍔部
31b 支持部
32 バルブシート部材(オイルロックカラー)
32a バルブシート面
33 フリーバルブ
34 溝
34a 平坦部
34b 傾斜部
41 板スプリング
41a 板スプリングの環状部
41b 板スプリングの爪部
S 油室
R 油溜室

Claims (6)

  1. インナチューブの下端部の内周に固定したバルブシート部材の上面に形成したテーパ状のバルブシート面とバルブストッパとの間に、環状のフリーバルブを中空パイプの外周との間に環状の隙間を設けて上下に移動自在に設け、
    フリーバルブの上側にフリーバルブを前記テーパ状のバルブシート面に付勢する板スプリングを設けたフロントフォークにおいて、
    前記板スプリングが、環状部と、該環状部の内周に半径方向に延びる複数の爪部からなり、自由状態で平坦な形状をなすことを特徴とする二輪車等のフロントフォーク。
  2. 前記複数の爪部を前記フリーバルブの上面に係止するとともに、前記環状部を前記バルブストッパの下面側に係止し、
    前記フリーバルブの半径方向の係止面の幅が該バルブストッパの下面側の半径方向の係止面の幅より大きく形成されたものである請求項1に記載の二輪車等のフロントフォーク。
  3. 前記バルブストッパと前記バルブシート部材の間に、内周に筒状の支持部を形成したスペーサの鍔部を挟持し、該支持部の下面に前記平坦な板スプリングの環状部を係止するとともに、前記複数の爪部を前記フリーバルブの上面に該板スプリングに初期荷重を与えた状態で係止した請求項2に記載の二輪車等のフロントフォーク。
  4. 前記フリーバルブの上面に半径方向に延びる複数の溝を形成し、該複数の溝の底部に前記板スプリングの複数の爪部を係止した請求項1〜3のいずれかに記載の二輪車等のフロントフォーク。
  5. 前記フリーバルブの溝の底部がフリーバルブの内周部に形成した平坦部と該平坦部から外周に向かって下降する傾斜部とからなる請求項4に記載の二輪車等のフロントフォーク。
  6. 前記バルブストッパが、環状部と、該環状部の内周に半径方向に延びる複数のストッパ部からなり、該バルブストッパが平坦な板状に形成されてなる請求項3に記載の二輪車等のフロントフォーク。
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