JP2006177886A - ディスクロータの測定具 - Google Patents

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Masahiro Fujimoto
雅大 藤本
Hidefumi Hamada
英文 浜田
Toshiichi Shiotani
敏一 塩谷
Taizo Ikeda
退三 池田
Hidetoshi Nakakoshi
秀俊 中越
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Abstract

【課題】 ホイールを取り外さない状態で、ディスクロータの振れを測定することができる測定具を一時的に車両に固定する技術を実現する。
【解決手段】 測定具12は、ブレーキキャリパが固定されているサスペンション部材、または、そのサスペンション部材に固定されているブレーキキャリパに固定して用いられる。その測定具12は、支持部材17と、その支持部材の先端部に位置決めされる一対の片持部材20、21と、片持部材20、21の先端部に位置決めされる非接触式のギャップセンサ22、23を備えている。さらに支持部材17をサスペンション部材またはブレーキキャリパに固定し、一方のギャップセンサ23がディスクロータの表面に向かい合い、他方のギャップセンサ22がディスクロータの裏面に向かい合う位置に固定する固定手段14、15を備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ディスクロータが車両に装着された状態で、ディスクロータの振れを測定する技術に関するものである。
車両のサスペンション部材(例えばナックルアーム)には、ハブを介してディスクロータが回転可能に支持されている。そのサスペンション部材には、ブレーキキャリパが固定されている。
ディスクロータの表面と裏面は、回転するときに、微少ながらも回転軸方向に振れる。特許文献1には、ディスクロータの表面と裏面のそれぞれに対向して配置された一対のギャップセンサによって、ディスクロータの表面と裏面の振れを測定する技術が開示されている。
特開2004−114747号公報
しかしながら特許文献1の技術は、一対のギャップセンサを車両に永続的に設置して用いることを想定しており、測定のための測定具を車両に一時的に固定するものでない。車両に永続的にギャップセンサを配置する場合には、そのように車両を設計しておけばよい。それに対して、ギャップセンサを固定することを想定して設計されていない車両に対して一時的に測定具を固定する場合には、それを一時的に固定するための技術が必要とされる。
ホイールを取り外してしまえば、ディスクロータの表面側には大きなスペースが存在することから、ディスクロータの表面に向い合う位置にギャップセンサを固定することは難しくない。地面を基準にしてギャップセンサを固定すれば、ディスクロータの表面に向い合う位置にギャップセンサを固定することができる。
しかしながら、ホイールを取り外せば、実車の状態では計測することができない。当然に、走行しながらディスクロータの振れを測定することはできない。
ホイールを取り外さない状態で、ディスクロータの表面に向い合う位置にギャップセンサを固定することはひどく難しい。現状の技術では、ホイールを取り外さない状態で、ディスクロータの振れを測定することができない。
本発明は、ホイールを取り外さない状態で、ディスクロータの振れを測定することができる測定具を一時的に車両に固定する技術を実現するものである。
本発明の測定具は、車両のサスペンション部材に回転自在に支持されているディスクロータの振れを測定する用具であり、ブレーキキャリパが固定されているサスペンション部材、または、そのサスペンション部材に固定されているブレーキキャリパに固定して用いられる。その測定具は、支持部材と、その支持部材の先端部に位置決めされる一対の片持部材と、それぞれの片持部材の先端部に位置決めされる非接触式のギャップセンサを備えている。さらに支持部材をサスペンション部材またはブレーキキャリパに固定し、一方のギャップセンサがディスクロータの表面に向かい合い、他方のギャップセンサがディスクロータの裏面に向かい合う位置に固定する固定手段を備えている。
この測定具を利用すると、ホイールを取り外さないでも、一方のギャップセンサがディスクロータの表面に向かい合い、他方のギャップセンサがディスクロータの裏面に向かい合う位置に固定することができる。この測定具は、ディスクロータの回転と干渉しないことから、ディスクロータを回転させながら、表面側ギャップセンサからディスクロータの表面までのギャップ長の変化と、裏面側ギャップセンサからディスクロータの裏面までのギャップ長の変化を同時に測定することが可能となる。ディスクロータの振れと、ディスクロータの肉厚の変化を同時に測定することが可能となる。この測定具を利用すると、ホイールを取り外さないでもよいことから、実車状態におけるディスクロータの振れが測定可能となる。
その固定手段には、支持部材に対して位置決めされる磁石を利用することが好ましい。その磁力によって支持部材をサスペンション部材またはブレーキキャリパに固定することが好ましい。
固定手段に磁石を利用すると、実車になんらの修正を加えないでディスクロータの振れを測定することができる。また、測定具の脱着作業も簡単化される。
その固定手段はブレーキキャリパを固定するボルト頭部の平面に吸着する磁石であることが特に好ましい。
ここで、ブレーキキャリパを固定するボルトは、サスペンション部材にブレーキキャリパマウントを固定するボルトであってもよいし、ブレーキキャリパマウントにブレーキキャリパシリンダを固定するボルトであってもよい。
磁石は平面に吸着したときに強固に固定する。しかしながら、ディスクロータの裏面側には平面部が少ない。そのなかで、サスペンション部材にブレーキキャリパマウントを固定するボルトやブレーキキャリパマウントにブレーキキャリパシリンダを固定するボルトの頭部は平面部を提供する。ブレーキキャリパを固定するボルト頭部の平面に吸着する磁石を利用して支持手段を固定すると、支持手段が安定的に固定される。
固定手段に対する支持部材の角度、固定手段から支持部材までの距離、固定手段からの支持部材の突出距離、一対の片持部材間の間隔、片持部材に対するギャップセンサの位置の少なくとも一つが調節可能であることが好ましい。
複数種類の車両に対して共通の測定具を利用することができる。
固定手段に対する支持部材の角度、固定手段から支持部材までの距離、固定手段からの支持部材の突出距離、一対の片持部材間の間隔、片持部材に対するギャップセンサの位置の全てが調節可能であることが特に好ましい。
複数種類の車両に対して共通の測定具を利用することができるだけでなく、可動部を経時的に動かすことによって、障害物との干渉を避けながら、一対のギャップセンサの位置を所望の位置に調整することができる。
ディスクロータの回転角を検出する手段をさらに備えていることが好ましい。
回転角検出手段を備えていると、ディスクロータの回転角と、ディスクロータの振れを対応付けることが可能になる。
本発明の好適な実施形態を例示する
(形態1)
ブレーキキャリパが固定されている車両のサスペンション部材に回転自在に支持されているディスクロータの振れを測定する方法であり、
ディスクロータの表面と裏面のそれぞれに向かい合う一対の非接触式のギャップセンサと、ディスクロータの回転を検出するエンコーダを用いて、
ディスクロータが回転したときの一対のギャップセンサとエンコーダの出力から、ディスクロータの表面と裏面の振れを、ディスクロータの周方向の位置と対応付けながら測定する。
後述する実施例の主要な特徴を記載する。
(1)測定具は、マグネット、マグネットに回転可能でアーム長が可変なアーム、アームに対して直交方向にスライド可能なロッド、ロッド先端部にスライド可能な第2片持ブラケット、ロッド先端部に固定された第1片持ブラケット、第1片持ブラケットに進退可能な第1ギャップセンサ、第2片持ブラケットに進退可能な第2ギャップセンサを持つ。これらの部材は調整した位置に固定することができる。
(2)測定具のマグネットをブレーキキャリパの裏側に設けられているボルトの頭部の平面に吸着させると、第1ギャップセンサがディスクロータの表面に向かい合い、第2ギャップセンサがディスクロータの裏面に向かい合う位置に固定される。
(3)ディスクロータ測定システムは、測定具、エンコーダ、取付板、測定部を備えている。
(4)取付板は、ディスクロータとともに回転する。エンコーダのシャフトは、取付板に固定されている。
(5)測定部は、アンプと、それに接続された表示機を有している。第1ギャップセンサと第2ギャップセンサとエンコーダの出力は、アンプに入力される。
本発明のディスクロータ測定システムに係る一実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、ディスクロータ測定システム10は、測定具12、エンコーダ102、取付板101(図1では図示省略。図8に図示)、測定部99を備えている。
図2、図3に示すように、測定具12は、マグネット14、アーム15、サポート16、ロッド(支持部材)17、第1片持ブラケット20、第2片持ブラケット21、第1ギャップセンサ22、第2ギャップセンサ23を備えている。以下においては、説明の便宜上、図2、図3に示したx軸、y軸、z軸からなる座標軸を設定する。
マグネット14は、円柱状であり、一方側の面に取付面24が形成されている。マグネット14の他方側の面には、中央にネジ孔18(図3参照)が形成されている。
アーム15は、板状に形成されており、一方側の端部31(図4参照)に長孔25が設けられている。図4に示すように、第1スクリュウ26は、アーム15の長孔25に軸部を通過させた状態で、マグネット14のネジ孔18にねじ込まれている。長孔25の幅は、第1スクリュウ26のスクリュウ頭の径よりも小さい寸法とされている。第1スクリュウ26を締め付けると、アーム15とマグネット14が固定される。アーム15は、第1スクリュウ26を弛めることによって、長孔25に沿ってスライドすることもできるし、スクリュウ26を中心としてx軸廻りに回動することもできる。アーム15の他方の端部32には、丸孔27が形成されている。
図2、図3に良く示すように、サポート16は、円筒状に形成されている。サポート16は、アーム15に固定されている。サポート16には、円形状の貫通孔35が形成されている。サポート16の貫通孔35と、アーム15の丸孔27の径は、同寸法をされている。サポート16には、直径方向に貫通するネジ孔28(図3、図4参照)が設けられている。ネジ孔28には、第2スクリュウ30がねじ込まれている。
図2に良く示すように、ロッド17の一方側33は、丸棒状に形成されている。ロッド17の他方側34は、横断面が方形の角棒状に形成されている。ロッド17の一方側33は、サポート16の貫通孔35とアーム15の丸孔27を通過している。サポート16の第2スクリュウ30を締め付けると、ロッド17とサポート16が固定される。ロッド17の他方側34には、溝36が形成されている。図5に示すように、溝36の底部には、長孔37が形成されている。図3に示すように、ロッド17の先端部40には、y軸方向に貫通する円形状の貫通孔41が設けられている。
第1片持ブラケット20は、横断面が矩形の角棒状部材である。図3に示すように、第1片持ブラケット20の一方側の端部43には、端面に開口するネジ孔44が形成されている。第1片持ブラケット20の他方側の端部46には、厚さ方向に貫通する円形状の貫通孔45が形成されている。さらに、第1片持ブラケット20の他方側の端部46には、端面に開口するとともに、貫通孔45まで連通するネジ孔47が設けられている。ネジ孔47には、イモネジ48がねじ込まれている。
第3スクリュウ55は、ロッド17の長孔37に軸部を通過させた状態で、第1片持ブラケット20のネジ孔44にねじ込まれている。長孔37の幅は、第3スクリュウ55のスクリュウ頭の径よりも小さい寸法に設定されている。第3スクリュウ55を締め付けると、ロッド17と第1片持ブラケット20が固定される。第1片持ブラケット20は、第3スクリュウ55を弛めることによって、長孔37に沿ってx軸方向にスライドすることもできるし、y軸廻りに回動することもできる。
第1片持ブラケット20の貫通孔45には、円柱状の第1ギャップセンサ22が差し込まれている。第1ギャップセンサ22の両端部は、第1片持ブラケット20から突出している。イモネジ48を締め付けると、第1ギャップセンサ22が第1片持ブラケット20に固定される。イモネジ48を弛めると、第1ギャップセンサ22の第1片持ブラケット20に対する軸方向位置を調整することができる。第1ギャップセンサ22は、静電容量を検出するタイプのギャップセンサである。第1ギャップセンサ22には、測定面38が設けられている。第1ギャップセンサ22は、測定面38と測定対象物(本実施例では、ディスクロータ67のディスク部81(後述する))との間隔(ギャップ)を測定する。
第2片持ブラケット21は、第1片持ブラケット20と同様の形状を有している。第2片持ブラケット21の一方側の端部50にはネジ孔42が設けられており、他方側の端部52には貫通孔51とネジ孔53が設けられている。ネジ孔53には、イモネジ54がねじ込まれている。
第4スクリュウ56は、軸部がロッド17の貫通孔41を通過した状態で、第2片持ブラケット21のネジ孔42にねじ込まれている。第4スクリュウ56を締め付けると、ロッド17と第2片持ブラケット21が固定される。第4スクリュウ56を弛めると、第2片持ブラケット21をy軸廻りに回動させることができる。
第2センサ23は、第1ギャップセンサ22と同形状であるとともに同機能を有しており、第2片持ブラケット21の貫通孔51に差し込まれている。イモネジ54を締め付けると、第2センサ23が第2片持ブラケット21に固定される。イモネジ54を弛めると、第2センサ23の第2片持ブラケット21に対する軸方向位置を調整することができる。第2センサ23には、測定面39が設けられている。
第1ギャップセンサ22の測定面38と第2センサ23の測定面39は、ディスクロータ67のディスク部81の面と精度良く平行に配置する(精度良く向かい合わせる)必要がある。精度良く平行に配置されていないと、ディスク部81の振れを正確に測定することができない。このため、ブラケット20、21にセンサ22、23を取り付ける前に、第1片持ブラケット20の貫通孔45と、第2片持ブラケット21の貫通孔51の軸を精度良く一致させておく。詳しくは後述するが、ディスク部81は、第1ギャップセンサ22と第2センサ23の間に配置され、その状態で振れが測定される。従って、貫通孔45と、貫通孔51の軸を精度良く一致させておけば、第1ギャップセンサ22の測定面38とディスク部81の裏面と、第2センサ23の測定面39とディスク部81の表面とを、精度良く平行に配置することができる。
貫通孔45と、貫通孔51の軸を精度良く一致させるときには、図6に示すように、センサ22、23を取り付ける前に、スクリュウ55、56、イモネジ48、54を弛めた状態で、第1片持ブラケット20の貫通孔45と第2片持ブラケット21の貫通孔51に、軸出治具60を通過させる。軸出治具60は丸棒であり、その径は、センサ22、23の径と同じ寸法とされている。従って、貫通孔45と貫通孔51の軸は、軸出治具60が通過した状態で、精度良く一致する。スクリュウ55、56を締め付けてロッド17に第1片持ブラケット20と第2片持ブラケット21を固定し、軸出治具60を取り外してからセンサ22、23を取り付ければ、それらの軸も精度良く一致する。
図1に示すように、測定部99は、アンプ92と、アンプ92に接続された表示機93を有している。第1ギャップセンサ22と第2センサ23の出力は、アンプ92に入力される。表示機93には、例えば、パソコンを採用することができる。
本実施例では、エンコーダ102、取付板101、測定具12は、自動車のフロントサスペンションに装着される。図7は、自動車のフロントサスペンション62を示している。アッパーアーム63の一端71は、車体(図示省略)に回動可能に接続されている。アッパーアーム63の他端70は、ナックルアーム64の上端74に回動可能に接続されている。ロワーアーム65の一端73は、車体に回動可能に接続されている。ロワーアーム63の他端72は、ナックルアーム64の下端75に回動可能に接続されている。
ナックルアーム64には、スリーブ76(図7では図示省略。図8に図示)を介してハブ66が回転可能に装着されている。ハブ66には、ディスクロータ67とホイール68が取り付けられている。ホイール68には、タイヤ69が取り付けられている。タイヤ69は、スリーブ76とハブ66とホイール68を介して、アッパーアーム63とナックルアーム64とロワーアーム65が構成するリンク機構によって、上下方向に移動可能に支持されている。
図8に示すように、スリーブ76は、ボルト77によって、ナックルアーム64に固定されている(図8では、タイヤ69の図示を省略している)。スリーブ76とナックルアーム64の間には、略円板状のダストカバー79が挟み込まれている。ハブ66は、ベアリング80によって、スリーブ76に回転可能に装着されている。ハブ66には、周方向に沿って複数の貫通孔84が形成されている。
ディスクロータ67は、円板状のディスク部81と、中央部分に形成された外方側を向く段差部82を有している。段差部82には、厚さ方向に貫通するとともに、周方向に沿って配置された複数のネジ孔83が形成されている。ハブ66の貫通孔84を通過したボルト78が、ディスクロータ67の段差部82のネジ孔83にねじ込まれることによって、ハブ66にディスクロータ67が取り付けられる。
ホイール68には、周方向に沿って複数の取付孔107が形成されている。取付孔107には、ディスクロータ67の段差部82から突出しているボルト78が挿通される。
取付板101は円板状であり、周方向に沿う複数の貫通孔105を有している。そして、取付板101は、ボルト78が貫通孔105に挿入され、その状態でボルト78にナット108がねじ込まれることによって、ホイール68とディスクロータ67を介して、ハブ66に装着される。従って、取付板101は、ホイール68とディスクロータ67とともに回転する。
取付板101を取り付けない場合、すなわちディスクロータ測定システム10を用いないときには、ナット108でホイール68を直接締め付ける。
エンコーダ102は、サポート部材104に位置決めされた状態で、取付板101の外方に配置されている。詳しくは後述するが、サポート部材104は、自動車のボディに固定されている。サポート部材104は、エンコーダ102の本体を回転不能に拘束しており、フロントサスペンション62の揺動や、ステアリングが切られたことによるホイール68の角度変化にともなう取付板101の動きを吸収することができる。エンコーダ102のシャフト103は、取付板101の中心部に接続固定されている。よって、ディスクロータ67の回転角が、エンコーダ102によって検出される。図1に示すように、エンコーダ102の出力は、測定部99のアンプ92に出力される。
図1に示すように、ディスクロータ67のディスク部81を跨ぐようにして、ブレーキキャリパ91が装着されている。ブレーキキャリパ91は、内方側のキャリパマウント87と、外方側のキャリパシリンダ88を有している。ブレーキキャリパ91は、ナックルアーム64に装着されている。キャリパマウント87とキャリパシリンダ88は、2本のボルト(図1では、ボルトのボルト頭86、90が図示されている)によって固定されている。キャリパシリンダ88はピストンを内蔵している。ピストンは、油圧によって駆動されると、2枚のブレーキパッドを互いに接近させる。接近したブレーキパッドは、ディスクロータ67のディスク部81を挟み込む。ダストカバー79は、外周の一部が切欠かれている(以下、その部位を「切欠き部94」と言う)。切欠き部94に、ブレーキキャリパ91が配置されている。
ディスクロータ測定システム10を用いて、ディスクロータ67のディスク部81の振れを測定する手順について説明する。
(1)自動車をジャッキアップし、ホイール68をハブ66から取り外す。そして、ディスク部81の肉厚をノギス等によって測定する。この測定を行うのは、ディスク部81の肉厚が車種によって異なっているからである。あらかじめディスクロータ67のタイプが分かっており、ディスク部81の肉厚が既知の場合には、本測定を行う必要はない。
(2)測定具12の第1片持ブラケット20と第2片持ブラケット21の距離を、測定したディスク部81の肉厚に合わせて調整する。具体的には、第3スクリュウ55と第4スクリュウ56を弛める。そして、第1片持ブラケット20をスライドさせる。その調整にあたっては、ブラケット20、21からセンサ22、23が突き出す量を考慮して、ディスク部81をセンサ22、23が挟み込めるようにする。このときに、上述した軸出治具60を使用して、第1片持ブラケット20の貫通孔45と第2片持ブラケット21の貫通孔51の軸を精度良く一致させる。その状態で、第3スクリュウ55と第4スクリュウ56を締め付けることによって、第1片持ブラケット20と第2片持ブラケット21をロッド17に固定する。
(3)ブラケット20、21の貫通孔45、51にセンサ22、23を差し込む。第1ギャップセンサ22と第2センサ23の間隔A(図3参照)を測定したディスク部81の肉厚よりも0.5〜1.0mmだけ大きくなるように、センサ22、23をスライドさせて調整する。そして、ブラケット20、21のイモネジ48、54を締め付けて、センサ22、23を固定する。
(4)第1スクリュウ26と第2スクリュウ30を弛めた状態で、図1に示すように、ボルト頭86の頂面にマグネット14の取付面24近づけ、磁力によってマグネット14をボルト頭86に取り付ける。次に、アーム15をマグネット14の第1スクリュウ26廻りに回動させ、かつアーム15をマグネット14に対してスライドさせて、ロッド17がダストカバー79の切欠き部94を通過するようにする。その状態で、第1スクリュウ26を締め込み、アーム15をマグネット14に固定する。
(5)サポート16に対して、ロッド17をスライドさせるとともに回動させて、センサ22、23がディスク部81の径方向の測定したい部分に配置されるよう調整する。このときには、表示機93の表示を見ながら、第2センサ23とディスク部81の表面の間隔と、第1ギャップセンサ22とディスク部81の裏面の間隔が均等になるようにする。
(6)ホイール68と、取付板101と、エンコーダ102を装着する。そして、自動車をジャッキダウンする。
(7)以上でセットアップは完了した。自動車が走行することによってディスクロータ67が回転すると、ディスク部81の周方向に沿った、第2センサ23とディスク部81の表面の間隔と、第1ギャップセンサ22とディスク部81の裏面の間隔が、エンコーダ102が検出したディスクロータ67の回転角に対応付けた状態で、表示機93に表示される。表示機93は、それらのデータを同時に記憶する。測定された間隔から、ディスク部81の振れを求めることができる。ディスクロータ67の回転角から、求められた振れが、ディスク部81の周方向のどの位置のものであるかを知ることができる。
自動車をジャッキアップした状態で、ディスクロータ67を回転させることによって、ディスク部81の振れを測定することもできる。その場合、エンコーダ102のサポート部材104は、地面に固定してもよい。
図9は、測定された、第2センサ23とディスク部81の表面の間隔(以下「間隔D1」と言う)と、第1ギャップセンサ22とディスク部81の裏面の間隔(以下「D2」と言う)を例示している。横軸はエンコーダが検出したディスクロータ67の回転角(度)に対応している。縦軸は間隔D1、D2(μm)および、間隔D1と間隔D2をプラスした値に対応している。図9は、ディスクロータ67の1回転分のものである。
図9から明らかなように、全体として、間隔D1の方が間隔D2よりも大きい傾向を示している。間隔D1と間隔D2のカーブが、ディスク部81の振れを示している。間隔D1と間隔D2をプラスした値について、最大値のポイント59と、最小値のポイント58との差が、ディスク部81の最大肉厚差(厚さが最も大きい部分と、厚さが最も小さい部分との差)を示している。
測定具12のマグネット14の取付面24に、ボルト頭86の形状に対応した六角状の凹部を形成することもできる。その凹部にボルト頭86を入り込ませることによって、測定具12をより確実に装着することができる。
測定具12をナックルアーム64に固定することもできる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
セットアップされた状態のディスクロータ測定システムを示す。 測定具の斜視図。 測定具の側面図。 図3のIV−IV線矢視図。 図3のV−V線矢視図。 第1ギャップセンサと第2センサの軸を一致させる手順の説明図。 フロントサスペンションの模式図。 フロントサスペンションの詳細断面図。 第1ギャップセンサと第2センサと、ディスクロータ面との間隔測定結果を例示するグラフ。
符号の説明
10:ディスクロータ測定システム
12:測定具
14:マグネット
15:アーム
16:サポート
17:ロッド
18:ネジ孔
20:第1片持ブラケット
21:第2片持ブラケット
22:第1ギャップセンサ
23:第2センサ
24:取付面
25:長孔
26:第1スクリュウ
27:丸孔
28:ネジ孔
30:第2スクリュウ
31:一方端部
32:他方端部
33:一方側
34:他方側
35:貫通孔
36:溝
37:長孔
38、39:測定面
40:先端部
41:貫通孔
42:ネジ孔
43:端部
44:ネジ孔
45:貫通孔
46:端部
47:ネジ孔
48:イモネジ
50:端部
51:貫通孔
52:端部
53:ネジ孔
54:イモネジ
55:第3スクリュウ
56:第4スクリュウ
58:最小値ポイント
59:最大値ポイント
60:軸出治具
62:フロントサスペンション
63:アッパーアーム
64:ナックルアーム
65:ロワーアーム
66:ハブ
67:ディスクロータ
68:ホイール
69:タイヤ
70:他端
71:一端
72:他端
73:一端
74:上端
75:下端
76:スリーブ
77、78:ボルト
79:ダストカバー
80:ベアリング
81:ディスク部
82:段差部
83:ネジ孔
84:貫通孔
86:ボルト頭
87:キャリパマウント
88:キャリパシリンダ
90:ボルト頭
91:ブレーキキャリパ
92:アンプ
93:表示機
94:切欠き部
99:測定部
101:取付板
102:エンコーダ
103:シャフト
104:サポート部材
105:貫通孔
107:取付孔
108:ナット

Claims (6)

  1. ブレーキキャリパが固定されている車両のサスペンション部材に回転自在に支持されているディスクロータの測定具であり、
    支持部材と、
    その支持部材の先端部に位置決めされる一対の片持部材と、
    それぞれの片持部材の先端部に位置決めされる非接触式のギャップセンサと、
    支持部材をサスペンション部材またはブレーキキャリパに固定し、一方のギャップセンサがディスクロータの表面に向かい合い、他方のギャップセンサがディスクロータの裏面に向かい合う位置に固定する固定手段と、
    を備えているディスクロータの測定具。
  2. 固定手段は支持部材に対して位置決めされる磁石を備えており、その磁力によって支持部材をサスペンション部材またはブレーキキャリパに固定することを特徴とする請求項1の測定具。
  3. 固定手段はブレーキキャリパを固定するボルト頭部の平面に吸着する磁石を備えていることを特徴とする請求項2の測定具。
  4. 固定手段に対する支持部材の角度、固定手段から支持部材までの距離、固定手段からの支持部材の突出距離、一対の片持部材間の間隔、片持部材に対するギャップセンサの位置の少なくとも一つが調節可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれかの測定具。
  5. 固定手段に対する支持部材の角度、固定手段から支持部材までの距離、固定手段からの支持部材の突出距離、一対の片持部材間の間隔、片持部材に対するギャップセンサの位置の全てが調節可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれかの測定具。
  6. ディスクロータの回転角を検出する手段をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかの測定具。
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