JP2006175948A - 車両用ステアリングシステム - Google Patents

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宏昭 伊達
Asao Kosakai
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Abstract

【課題】 ステアリング操作部材に加えられる操作力によらずに車輪の転舵を可能とするステアバイワイヤ型のステアリングシステムの実用性を向上させる。
【解決手段】 (a)ステアリング操作部材14と連携することにより操作反力を付与する操作反力付与機構と、(b)それらの連携状態の有無を切り換える機構とを有する操作反力付与装置と、操作部材14と転舵装置24とを分離可能に連結する連結装置150とを備えさせ、操作部材14と転舵装置24とが分離されている場合に操作部材14と操作反力付与機構とを連携し、操作部材14と転舵装置24とが連結されている場合に操作部材14と操作反力付与機構との連係を解除する。操作部材14と転舵装置24が連結された場合に、操作反力が操作部材14に付与されない状態となり、ステアリング操作を比較的軽いものとすることが可能であり、その点において、実用性の高いシステムとなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に配備されるステアリングシステムに関し、詳しくは、ステアリング操作部材に加えられる操作力によらずに車輪の転舵を可能とするステアバイワイヤ型ステアリングシステムに関する。
今日では、車両が備えるステアリングシステムとして、下記特許文献1〜3に記載されているようないわゆるステアバイワイヤ型ステアリングシステム、すなわち、ステアリングホイール等のステアリング操作部材に加えられる操作力によらず、電気的な制御下、転舵装置が備える動力源の動力によって、操作部材の操作に応じた車輪の転舵が行われるステアリングシステムが検討されている。このステアリングシステムでは、通常、ステアリング操作部材と転舵装置とが動力伝達可能に連結されていないことから、ステアリング操作の操作感を考慮して、ステアリング操作に対する反力を付与する操作反力付与機構を設けることが提案されている。この操作反力付与機構として、例えば、下記特許文献1,2に記載のシステムでは、ばねの弾性力を利用してステアリング操作部材を中立位置に向かわせる操作反力を付与する機構が設けられており、特許文献1,3に記載のシステムでは、モータの駆動力を利用した操作反力を付与する機構が設けられている。また、その一方で、ステアバイワイヤ型のシステムでは、例えば、下記特許文献1,3に記載の転舵装置の異常等の場合に、ステアリング操作部材に加えられる操作力による車輪の転舵を確保すべく、ステアリング操作部材と転舵装置とを連結するための装置を設けることも提案されている。
特開2001−106111号公報 特開2004−230975号公報 特開2004−224096号公報
上記ステアリング操作部材と転舵装置とを連結する装置が設けられたステアリングシステムでは、その装置によってステアリング操作部材と転舵装置とが連結された場合、通常のステアリングシステムと同様、転舵装置からステアリング操作に対する反力が得られることになる。ところが、上記操作反力付与機構が存在するシステムでは、転舵装置からの操作反力に加え、操作反力付与機構による操作反力も負荷されることになり、ステアリング操作がかなり重たいものとなってしまう。この問題は、ステアバイワイヤ型のステアリングシステムが抱える1つの問題であるが、ステアバイワイヤ型のシステムは、そのような問題への対処を始めとして、実用性を向上させる余地が十分に残されたものとなっている。本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高いステアリングシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の車両用ステアリングシステムは、ステアリング操作部材と連携することにより操作反力を付与する操作反力付与機構と、ステアリング操作部材と転舵装置とを分離可能に連結する操作部材転舵装置連結装置とを備えたステアバイワイヤ型のシステムであって、ステアリング操作部材と転舵装置とが分離されている場合において操作反力付与機構とステアリング操作部材とが連携する状態とされ、ステアリング操作部材と転舵装置とが連結されている場合において操作反力付与機構とステアリング操作部材との連携が解除された状態とされることを特徴とする。
本発明の車両用ステアリングシステムによれば、ステアリング操作部材に加えられる操作力によらずに車輪の転舵を行う場合には、操作反力がステアリング操作部材に付与される状態となり、また、ステアリング操作部材に加えられる操作力によって車輪の転舵を行う場合には、操作反力付与機構による操作反力がステアリング操作部材に付与されない状態となることから、ステアリング操作部材と転舵装置とが連結されていない状態においても、また、ステアリング操作部材と転舵装置とが連結されている状態においても、ステアリング操作部材の操作感を適切なものとすることが可能となる。そのような利点を有することで、本発明の車両ステアリングシステムは、実用性の高いシステムとなる。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、それらの発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(4)項が請求項3に、(8)項が請求項4に、(12)項が請求項5に、(14)項が請求項6に、それぞれ相当する。
(1)ステアリング操作部材と、
転舵アクチュエータを有し、その転舵アクチュエータの駆動力によって、前記ステアリング操作部材へ加えられた操作力によらない車輪の転舵を実行する転舵装置と、
自身の作動によって、前記ステアリング操作部材に加えられる操作力による転舵を可能とすべく前記ステアリング操作部材と前記転舵装置とを連結するとともに、その連結を解除することが可能な操作部材転舵装置連結装置と、
(A)前記ステアリング操作部材と連携することでそのステアリング操作部材にそれの操作に応じた操作反力を付与する操作反力付与機構と、(B)自身の作動によって、その操作反力付与機構と前記ステアリング操作部材とが連携する状態とそれらが連携しない状態とを切り換える連携状態切換機構とを有する操作反力付与装置と、
(a)前記操作部材転舵装置連結装置によって前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との連結が解除され、前記連携状態切換機構によって前記操作反力付与機構と前記ステアリング操作部材とが連携する状態とされる第1状態と、(b)前記操作部材転舵装置連結装置によって前記ステアリング操作部材と前記転舵装置とが連結され、前記連携状態切換機構によって前記操作反力付与機構と前記ステアリング操作部材とが連携しない状態とされる第2状態とを選択的に実現すべく、前記操作部材転舵装置連結装置と前記連携状態切換機構とを制御する制御装置と
を備えた車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様では、上記操作部材転舵装置連結装置(以下、単に「連結装置」と略す場合がある)によって、ステアリング操作部材(以下、単に「操作部材」と略す場合がある)と転舵装置との連結が解除されている場合には、上記操作反力付与機構による操作反力が操作部材には付与されない状態となり、連結装置によって操作部材と転舵装置とが連結される場合には、操作反力付与機構による操作反力は、操作部材に付与されない状態となる。したがって、本項に記載の態様によれば、連結装置による操作部材と転舵装置との連結の有無によらず、適切な操作反力が操作部材に付与されることとなる。言い換えれば、連結装置によって操作部材と転舵装置が連結された場合であっても、ステアリング操作を比較的軽いものとすることが可能である。そのような利点により、本項に記載の態様の車両用ステアリングシステムによれば、実用性の高いステアバイワイヤ型のステアリングシステムが実現することとなる。
本項の態様における「ステアリング操作部材」は、ステアリングホイールが一般的なものであるが、それに限定されず、例えば、レバー,ジョイスティクといった種々のものを採用することが可能である。また、「転舵装置」も、その構成が特に限定されるものではなく、既に検討されている種々の構成のものを採用することが可能である。例えば、転舵アクチュエータとして電動モータを採用し、そのモータの駆動力によって車輪に連結された転舵ロッドを左右に移動させるような装置とすることができる。その場合、転舵ロッドを移動させる機構として、例えば、ラックピニオン機構,ボールねじ機構等を採用することが可能である。
本項の態様における「操作部材転舵装置連結装置」は、上記転舵アクチュエータの駆動力によらず、操作部材に加えられた操作力による車輪の転舵を実現するための装置であり、例えば、シャフト,ケーブル,ワイヤ等によって、機械的に操作部材と転舵装置とを連結可能なものであればよい。操作部材と転舵装置との連結を解除する機構としては、例えば、クラッチ等を採用することが可能である。「操作反力付与装置」が備える「操作反力付与機構」は、その反力がどのような力に基づいて発生させられるものであってもよく、例えば、後に説明するように、ばね等の弾性部材の弾性力、粘性流体による摩擦抵抗力等、種々の力に依拠する機構とすることが可能である。なお、操作反力付与機構は、モータ等の駆動力による反力付与機構のように、制御によって操作反力が0となるものでないことが望ましい。言い換えれば、例えば、弾性力,粘性抵抗力等に依拠する操作反力を付与する機構であって、制御によっては付与される操作反力の大きさを変更不能な機構を採用する場合に、本項の態様は特に好適である。また、「操作反力付与装置」が備える「連携状態切換機構」も、その構成が特に限定されるものではなく、制御によって作動させられて連携状態を切り換える機能を有するものである限り、操作反力付与機構の構成に応じた適切なものを採用することができる。操作反力付与装置の好適な態様については、後に詳しく説明する。
本項の態様における「制御装置」は、例えば、コンピュータを主体とする構成のものを採用することが可能である。一般的なステアバイワイヤ型のステアリングシステムは、操作部材の操作に応じた転舵を可能とすべく、転舵アクチュエータを制御作動させるための制御装置を有しており、その制御装置に、本項の態様における制御装置を兼用させることが可能である。
(2)前記操作反力付与機構が、
弾性部材を有し、その弾性部材の弾性力に依拠する操作反力を付与する弾性力依拠反力付与機構を含んで構成された(1)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、操作反力付与機構を弾性部材の弾性力を利用した操作反力を付与する機構を含むものに限定した態様である。採用可能な弾性部材は、特に限定されるものではないが、例えば、コイルスプリング,渦巻きスプリング等のばね部材を採用することが可能である。上記「弾性力依拠反力付与機構」を採用することにより、例えば、操作部材の操作量に応じた大きさの操作反力を付与可能な操作反力付与機構とすることが可能である。具体的には、例えば、操作部材の中立位置(例えば、車両が直進状態となる転舵量が実現される操作位置)への復帰の容易化を図るべく、操作部材にそれの操作位置が中立位置に向かって変化する方向の操作反力を付与することが可能となる。本項に記載の態様によれば、連結装置によって操作部材と転舵装置とが連結された状態において、弾性力依拠反力付与機構による操作反力が操作部材に付与されない状態となる。
(3)前記弾性力依拠反力付与機構が、前記弾性部材を変形させる変形強要体を有し、その変形強要体が前記ステアリング操作部材の操作に応じて変位することによって前記弾性部材に前記ステアリング操作部材の操作に応じた弾性力を発揮させる構造とされ、
前記連携状態切換機構が、前記ステアリング操作部材と前記操作反力付与機構とが連携する状態において、前記変形強要体の前記ステアリング操作部材の操作に応じた変位を実現させ、前記ステアリング操作部材と前記操作反力付与機構とが連携しない状態において、前記変形強要体の前記ステアリング操作部材の操作に応じた変位を実現させない構造とされた(2)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、弾性力依拠反力付与機構を有する操作反力付与装置を採用した場合において、それの具体的構造を限定した態様である。本項の態様において、「変形強要体」を操作部材の操作に応じて変位させる機構、すなわち、変形強要体変位機構は、特に限定されず、例えば、ねじ機構,ギヤ機構等の種々の機構を採用することが可能である。「連携状態切換機構」は、例えば、操作部材と弾性力依拠反力付与機構との間の連結・連結解除を選択的に実現するようなクラッチ的な構造のものとすることが可能であり、また、後に詳しく説明するように、先に説明した変形強要体変位機構自体をそれの機能が発揮し得る状態と発揮し得ない状態との間で変更するような構造のものすることも可能である。
(4)前記操作反力付与機構が、
粘性流体を有し、その粘性流体の粘性抵抗に依拠する操作反力を付与する粘性抵抗依拠反力付与機構を含んで構成された(1)項ないし(3)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、操作反力付与機構を粘性流体の粘性抵抗を利用した操作反力を付与する機構を含むものに限定した態様である。採用可能な粘性流体は、特に限定されるものではないが、比較的粘性の高い流体を採用することが望ましい。例えば、粘性流体が置かれる磁界,電界の大きさを変化させることで、粘性抵抗が変化するようないわゆるMR流体,ER流体等を採用することも可能である。上記「粘性抵抗依拠反力付与機構」を採用することにより、例えば、ステアリング操作の速度に応じた操作反力を付与することが可能となり、ステアリング操作の安定性を図ることが可能となる。本項に記載の態様によれば、連結装置によって操作部材と転舵装置が連結された状態において、粘性抵抗依拠反力付与機構による操作反力が操作部材に付与されない状態となる。なお、本項に記載の態様は、操作反力付与装置が先に説明した弾性力依拠反力付与機構と本粘性抵抗依拠反力付与機構との両者を備えた態様とされてもよく、また、操作反力付与装置が弾性力依拠反力付与機構を備えない態様とされてもよい。
(5)前記粘性抵抗依拠反力付与機構が、前記粘性流体を収容する収容容器と、その収容容器内に設けられてその収容容器と相対移動する移動体とを有し、その移動体が前記ステアリング操作部材の操作に応じて前記収容容器と相対移動することによってその相対移動に対する抵抗が発生する構造とされ、
前記連携状態切換機構が、前記ステアリング操作部材と前記操作反力付与機構とが連携する状態において、前記移動体の前記ステアリング操作部材の操作に応じた前記収容容器との相対移動を実現させ、前記ステアリング操作部材と前記操作反力付与機構とが連携しない状態において、前記移動体の前記ステアリング操作部材の操作に応じた前記収容容器との相対移動を実現させない構造とされた(4)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、粘性抵抗依拠反力付与機構を有する操作反力付与装置を採用した場合において、それの具体的構造を限定した態様である。本項の態様において、「移動体」は、直線的に収容容器と相対移動するものであってもよく、また、曲線的に相対移動するものであってもよい。さらに、相対回転するものであってもよい。つまり、本項における移動体の「移動」とは、回転移動を含む概念である。また、移動体が操作部材の操作に応じて収容容器と相対移動する態様としては、収容容器が固定されて移動体が移動するような態様であってもよく、逆に、移動体が固定されて収容容器が移動するような態様であってもよい。移動体と収容容器とを相対移動させる機構としては、操作部材と移動体あるいは収容容器とが一体的とされたものであってもよく、例えば、何らかの移動力伝達機構(減速機構等を含む概念である)を介して操作部材と移動体あるいは収容容器とが連結されるような態様であってもよい。「連携状態切換機構」は、例えば、操作部材と粘性抵抗依拠反力付与機構との連結・連結解除を選択的に実現するようなクラッチ的な構造のものとすることが可能であり、また、後に詳しく説明するように、移動体と収容容器とが相対移動しない状態で両者がともに操作部材の操作に応じて移動させられることで、粘性抵抗依拠反力付与機構と操作部材とが連携しない状態が実現されるような構造とされてもよい。なお、本項に記載の態様が、先に説明した弾性力依拠反力付与機構を含んで構成されるものである場合、連携状態切換機構は、粘性抵抗依拠反力付与機構と操作部材との連携に加え、弾性力依拠反力付与機構と操作部材との連携を切り換えるものであってもよく、2つの連携状態切換機構を備えて、それぞれが、粘性抵抗依拠反力付与機構と操作部材との連携と、弾性力依拠反力付与機構と操作部材との連携との各々を切り換えるような構成のものであってもよい。
(6)当該ステアリングシステムが、反力アクチュエータを有してそのアクチュエータの駆動力に依拠する操作反力を付与するアクチュエータ反力付与装置を備えた(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、前述の操作反力付与装置とは別の操作反力付与装置としての、アクチュエータ反力付与装置を備えた態様である。本項の態様において、制御装置は、アクチュエータ反力付与装置を、前述の第1状態においてアクチュエータ反力を操作部材に付与し、第2状態においてアクチュエータ反力を操作部材に付与しないように制御することも可能である。
(7)前記反力アクチュエータが、電動モータである(6)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項の態様のように、電動モータは駆動力の制御が容易であるため、反力アクチュエータを電動モータとすれば、容易に操作反力を制御することができる。例えば、車両の走行速度に応じて操作反力を変化させるような場合等、任意に操作反力を変化させたい場合,微妙に操作反力を変化させたい場合等において、電動モータを備えたアクチュエータ反力付与装置は、特に好適な操作反力変更手段となる。
(8)前記制御装置が、車両の作動状態が通常状態にある場合に、前記第1状態を実現し、前記ステアリング操作部材に加えられた操作力による車輪の転舵を実行すべき状態である操作力転舵実行状態となる場合に、前記第2状態を実現すべく、前記操作部材転舵装置連結装置と前記連携状態切換機構とを制御するものである(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
ステアバイワイヤ型のステアリングシステムでは、操作部材に加えられた操作力によらない転舵を可能とすることが目的であるため、通常状態においては、操作部材が転舵装置と連結されないことが望ましい。また、逆に、通常状態でない場合、例えば、アクチュエータの異常,制御系の失陥等の場合においては、上記操作力転舵実行状態が確保されることが望ましい。本項に記載の態様は、そのような要求を満足する態様であり、本項の態様によれば、上述したような非通常状態において、操作反力付与装置による操作反力が操作部材に付与されないようにすることが可能であり、非通常状態においても、比較的軽い操舵が実現されることになる。
(9)前記制御装置が、前記操作力転舵実行状態として、前記転舵装置が異常である場合に、前記第2状態を実現すべく、前記操作部材転舵装置連結装置と前記連携状態切換機構とを制御するものである(8)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、例えば、転舵装置の備える転舵アクチュエータによっては車輪の転舵が実行し得ない場合に、操作部材と転舵装置とを連結させて、操作部材に加えられた操作力による転舵を保証する態様が含まれる。そのような態様によれば、フェールセーフの観点において優れたステアバイワイヤ型のステアリングシステムが実現する。
(10)当該ステアリングシステムが、反力アクチュエータを有してそのアクチュエータの駆動力に依拠する操作反力を付与するアクチュエータ反力付与装置を備え、
前記制御装置が、前記操作力転舵実行状態として、前記アクチュエータ反力付与装置が異常である場合に、前記第2状態を実現すべく、前記操作部材転舵装置連結装置と前記連携状態切換機構とを制御するものである(8)項または(9)項に記載の車両用ステアリングシステム。
アクチュエータ反力付与装置を有するシステムの場合、その装置が異常となったときには、適正な操作反力が得られず、ステアリング操作の操作感が悪化することが考えられる。本項に記載の態様は、そのような場合に、操作部材と転舵装置とを連結させて、操作部材に加えられた操作力による転舵を保証するような態様が含まれる。
(11)当該ステアリングシステムが、車両の非作動時において前記第2状態が実現されるように構成された(1)項ないし(10)項に記載の車両用ステアリングシステム。
ステアバイワイヤ型のシステムでは、操作部材の操作量(操作角)および車輪の転舵量(転舵角)を検出し、検出した操作量に応じた転舵量が実現するように制御される。そのため、例えば、車両の非作動時(イグニッションスイッチがOFF状態とされている時)には、操作量と転舵量との検出が行われず、また、ステアリング操作を行っても車輪が転舵されないことから、操作量と転舵量とが整合しない状態となり得る。そのような実情に鑑みて、操作量と転舵量とのずれ防止、車両作動開始時の操作中立位置と転舵中立位置とのキャリブレーションの容易化等の理由から、車両の非作動時において、操作部材と転舵装置とを連結することが考慮されている。また、イグニッションスイッチをON状態としなくてもステアリング操作が可能であるという利点から、緊急時,故障時等を考慮して,車両非作動時に操作部材と転舵装置とを連結することも考慮されている。車両の非作動時に連結状態とされた場合において、操作反力付与装置が操作反力を付与することは無駄であるばかりか、反力付与装置に負担をかけることになる。特に、操作反力付与機構が弾性力依拠反力付与機構を含んで構成されるものである場合には、その機構が有する弾性部材への負担が大きいものとなる。本項の態様は、そのような場合に特に有効な態様であり、本項の態様によれば、操作反力付与装置への負担を軽減するという利点が得られることになる。
(12)当該ステアリングシステムが、
前記ステアリング操作部材の操作範囲を規制する操作範囲規制機構と、自身の作動によってその操作範囲規制機構による操作範囲の規制を解除する規制解除機構とを有する操作範囲規制装置を備えた(1)項ないし(12)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
ステアバイワイヤ型のシステムでは、転舵アクチュエータの駆動力によって車輪の転舵がなされる場合は、比較的小さな操作力によるステアリング操作が可能とされる。したがって、ステアリング操作の範囲は比較的小さく設定し、その範囲において操作が規制される。それに対して、連結装置によって操作部材と転舵装置とが連結された場合には、操作力による転舵を行うために、比較的大きな操作力を必要とする。そのような場合には、比較的軽い力によって車輪を転舵できるように、転舵量に対する操作量の比を大きくすることが検討されている。そのような場合において、最大転舵量となるような操作量を確保するためには、操作部材と転舵装置とが連結された場合において、操作部材の操作範囲を拡大することが望まれるのである。本項に記載の態様は、そのような実情に鑑みた態様であり、本項に記載の態様によれば、容易にステアリング操作の操作範囲を変更できることになる。
(13)前記操作範囲規制機構が、前記ステアリング操作部材の操作量に応じた量移動可能な被係止体と、前記ステアリング操作部材の操作量が設定操作量となる場合において前記被係止体を係止可能な係止体とを有し、
前記規制解除機構が、前記ステアリング操作部材が前記設定操作量を超える操作がなされる場合にも、前記被係止体が前記係止体によって係止されない状態を実現する構造とされた(12)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、操作範囲規制装置を具体的な構造のものに限定した態様である。本項に記載の態様によれば、簡単な構造によって、ステアリング操作の範囲を変更することが可能である。本項にいう「被係止体」は、移動することで変位するものであってもよく、また、自転する等、移動を伴わない変位であってもよい。つまり、本項にいう被係止体の「移動」は回転移動をも含む概念である。また、「係止体」は、特に限定されるものではないが、簡便なものとして、例えば、被係止体あるいはそれの一部を当接させることによって被係止体の移動を阻止するストッパ的な機能を果たすものとすることが可能である。また、本項の態様において、規制解除機構は、例えば、係止体を変位させることによって、操作部材の操作に応じて移動する被係止体を係止しないような構造のものであってもよく、また、例えば、被係止体の操作部材の操作に応じた移動を禁止するあるいは抑制することによって、係止体が被係止体を係止しないような構造のものであってもよい。
(14)前記制御装置が、前記第1状態を実現する際に前記規制解除機構を作動させず、前記第2状態を実現する際に前記規制解除機構を作動させる制御を実行するものとされた(12)項または(13)項に記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、制御装置によって操作範囲規制装置が制御される態様であり、本項の態様によれば、操作部材と転舵装置とが連結される場合に、操作反力付与装置による操作反力の付与がなされない状態と、操作範囲の規制が解除される状態とが、ともに実現することになる。
(15)前記操作反力付与装置が前記操作範囲規制装置として機能するものとされ、かつ、前記連携状態切換機構が前記規制解除機構として機能するものとされた(12)項ないし(14)項のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
本項に記載の態様は、平たく言えば、操作反力付与装置あるいは操作範囲規制装置が多機能化された態様と考えることができる。また、見方を変えれば、操作反力付与装置と操作範囲規制装置とが一体化された態様と考えることができる。本項に記載の態様によれば、操作部材と転舵装置とが連結される場合に操作反力付与と操作範囲規制との両者が解除されるような態様のシステムにおいて、そのシステムの構成の単純化が図られることになる。
以下、本発明のいくつかの実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、前記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。
<第1実施例>
図1に、本発明の第1実施例のステアリングシステムの概要を示す。本システムは、ステアバイワイヤ型のステアリングシステムであり、操作部10と、転舵部12とが機械的に分離され、ステアリング操作部材としてのステアリングホイール14に加えられる操作力によらずに、転舵部12に設けられた動力源の動力によって転舵車輪16(以下、単に「車輪16」という場合がある)を転舵するステアリングシステムである。なお、本システムでは、フェール時等に操作部材14に加えられる操作力による車輪16の転舵を可能とすべく、操作力を伝達する機構を含んで操作部10と転舵部12とを連結する連結部18をも備えている。
操作部10は、ステアリング操作装置20(以下、単に「操作装置20」という場合がある)を主体として構成されている。操作装置20は、運転者によって回転操作されるステアリングホイール14を備え、車体、詳しくは、インストゥルメントパネルのリインフォースメントに固定されている。後に詳しく説明するが、操作装置20は、ステアリングホイール14の操作量(操作角)を検出するためのセンサとしての機能、ステアリング操作の範囲を規制する機能、ステアリングホイール14の回転操作に対する反力、つまり、操作反力を付与する機能等を有している。なお、後に詳しく説明するが、操作反力を付与する装置として、弾性部材の弾性力に依拠する機構を有する装置、および、反力アクチュエータの駆動力に依拠する装置との2つの装置を備えており、本システムでは、前者が主たる装置とされ、後者が操作反力調整用の装置とされている。
転舵部12は、車体に固定されて転舵ロッド22を軸方向に往復移動させる転舵装置24を主体として構成されている。内部の図示は省略するが、転舵装置24は、転舵ロッド22と同軸的に設けられた転舵アクチュエータとしての転舵モータ25(電動モータである)を備えており、転舵ロッド22に形成されたボールねじに噛合するボールナットをその転舵モータ25によって回転駆動することにより、転舵ロッド22が軸方向に移動させられる構造とされている。転舵ロッド22の両端の各々は、ボールジョイント26を介して、タイロッド28に連結され、タイロッド28の他端部は、もう一種のボールジョイント30を介して、車輪16を回転可能に保持するステアリングナックル32の一部分であるナックルアーム34に連結されている。このような連結構造により、転舵ロッド22が軸方向に移動させられることで、車輪16が転舵されるのである。なお、転舵装置24には、転舵ロッド22の移動量(転舵量の一種である)を検出する転舵量センサ36が設けられている。
本ステアリングシステムは、自身が備える制御装置としてのステアリング電子制御ユニット40(ステアリングECU、以下、単に「ECU40」という場合がある)によって制御される。ECU40は、コンピュータ、各種モータ,各種アクチュエータ等のドライバ等を含んで構成されている。ECU40は、後に説明する操作量センサによって検出されたステアリングホイール14の操作量に関する信号θ、および、転舵量センサ36によって検出された転舵ロッド22の移動量に関する信号δを入手し、それらに基づいて、車輪16の転舵量がステアリングホイール14の操作量に応じた量となるように、転舵装置24が備える転舵モータ25を制御駆動する。
本ステアリングシステムは、車速感応式ステアリングシステムであり、車体速度が速い場合には、ステアリング操作を重くするために、車体速度に応じて操作反力を増加させる機能を有しており、ECU40は、そのための制御をも行う。車両には、転舵車輪16を含む各車輪に対して、車輪回転速度を検出する車輪速センサ42が設けられており(図では、1つの車輪に対するもののみを示しており、他の車輪に対するものは省略されている)、ECU40は、各車輪速センサ42によって検出された各車輪の車輪回転速度に関する信号vを入手し、それらから車体速度を求めることができるようになっている。ECU40は、求められた車体速度に基づいて、操作装置20が備える反力アクチュエータを制御駆動する。それにより、ステアリングホイール14には、車体速度に依拠した操作反力の増加分が付与されることになる。
図2に、ステアリング操作装置20の斜視図であって、車両左前方の上方側からみた斜視図を示し、図3に、その操作装置20の車両の左側からみた断面図を、図4に、その操作装置20の図3におけるA−A視の断面図を、それぞれ示す。なお、図2および図3は、ステアリングホイール14を取り外した状態を示している。
操作装置20は、ハウジング50を有し、シャフト52がハウジング50に回転可能に保持され、そのシャフト52の一端部に、ステアリングホイール14が取付られた構造をなしている。詳しく言えば、ハウジング50は、概ね円筒形状をなすチューブ54と、チューブ54の両開口端の各々に固定して設けられた前端キャップ56および後端キャップ58と、前端キャップ56の前方側においてギヤ機構等を収容する前部ケーシング60とを含んで構成されており、シャフト52は、前端キャップ56,後端キャップ58の各々に、それらに設けられたシャフト穴62に挿通する状態で、軸受64を介して回転可能に保持されている。シャフト52は、後端部66を除いて中空形状とされたものであり、後端部66にはセレーションが形成され、その後端部66が、ステアリングホイール14のボス部68にセレーション嵌合されることで、シャフト52とステアリングホイール14とが相対回転不能に連結されている。
シャフト52のチューブ54の内部に位置する部分は、外径の大きな大径部80とされており、その大径部80の外周面には、ベアリングボールが転動する2条の雄ねじ溝82が形成されることで、大径部80はボールねじとされている。一方、チューブ54内には、内周部がベアリングボールを保持するボールナットとされたスライド部材84が、シャフト52の大径部80であるボールねじと螺合する状態で配置されている。
スライド部材84は、軸方向(前後方向)の中間部に、外周径がチューブ54の内周径より僅かに小さいフランジ部86を有している。フランジ部86の外周部には、軸方向に延びる被係止溝88が、形成されている。一方、チューブ54の上部には、軸方向に延びる長穴90が形成されており、その長穴90には、下部が円弧状に形成された係止キー92が緩やかに嵌め合わされている。係止キー92は、長穴90の壁面にガイドされて、径方向(上下方向)に移動可能とされている。係止キー92は、下方に移動した状態では、上記被係止溝88に嵌り込むことが可能な状態となる。
チューブ54の外周部の軸方向における中央の上部には取付座94が形成されており、その取付座94に、ソレノイド装置96が取り付けられている。ソレノイド装置96は、ベースプレート98とカバー100とからなるケーシング内に、プランジャ102、電磁コイル104、圧縮コイルスプリング106が組み込まれた構造をなしており、プランジャ102の先端部は、係止キー92に設けられた取付穴に挿入されて係止キー92に固定的に取付られている。図3は、電磁コイル104が励磁された状態であり、この状態では、プランジャ102が前進して、係止キー92がスライド部材84に設けられた被係止溝88に係合可能な状態とされる。逆に、電磁コイル104を消磁すれば、スプリング106の弾性力によりプランジャ102は後退させられ、係止キー92と被係止溝88とは係合しない状態となる。
係止キー92と被係止溝88とが係合する状態では、スライド部材84のシャフト52の中心軸線を中心とした回転が禁止され、シャフト52の回転に応じて、つまり、ステアリングホイール14の操作量に応じて、スライド部材84が軸方向に移動する状態となる。図3に示すスライド部材84の位置は、ステアリングホイール14が操作されていない状態つまり中立状態における位置であり、ステアリング操作が開始されれば、スライド部材84は、その中立位置から、ステアリングホイール14の操作方向に従って、前方あるいは後方に移動する。ちなみに、右旋回操作の場合は、前方に、左旋回操作の場合は、後方に移動する。ステアリング操作が進行した場合、スライド部材84の端面が、ハウジング50を構成する前端キャップ56および後端キャップ58に形成された環状凸部110に当接し、スライド部材84は、それ以上の移動が禁止される。これに伴い、ステアリングホイール14はそれ以上の操作が不能とされる。つまり、スライド部材84が、ステアリングホイール14の操作量に応じた量移動可能な被係止体として機能し、環状凸部110が、ステアリングホイール14の操作量が設定操作量となる場合においてスライド部材84を係止可能な係止体として機能するものとなっており、それら、スライド部材84と環状凸部110とを含んで、ステアリングホイール14の操作範囲を規制する操作範囲規制機構が構成されているのである。ちなみに、本ステアリングシステムでは、設定操作量は、中立状態から右旋回方向、左旋回方向へ、それぞれ、概ね3/4回転となっている。
また、前端キャップ56とスライド部材84との間、後端キャップ58とスライド部材84との間のそれぞれには、弾性部材としての2つの圧縮コイルスプリング120のそれぞれが配設されている。詳しくは、それら2つのスプリング120は、互いに構造およびばね特性が等しいものとされ、各スプリング120の一方の端部が、前端キャップ56あるいは後端キャップ58の互いに向き合う端面に支持され、他方の端部が、スライド部材84のフランジ部86の前端キャップ56あるいは後端キャップ58に向き合う面に、スラスト軸受122を介して支持されている。2つのスプリング120は、それぞれの圧縮反力により、それぞれが、スライド部材84を互いに反対の方向に付勢するものとされており、スライド部材84が中立位置に位置する状態において、それぞれが圧縮された状態であり、その状態での弾性力は釣り合うものとされている。2つのスプリング120は、スライド部材84が中立位置から軸方向に移動する場合、それらの弾性力のバランスが崩れ、それらの弾性力の差分が、その移動を阻止する方向の弾性力としてスライド部材84に作用する。2つのスプリング120の弾性力の差分は、スライド部材84の移動量に応じた力、つまり、ステアリングホイール14の操作量に応じた力であり、その力は、ステアリング操作に対する反力として付与されることとなる。つまり、本ステアリングシステムの操作反力付与装置は、操作反力付与機構、詳しくは、弾性力に依拠する操作反力を付与する弾性力依拠反力付与機構を備えるものとなっている。なお、スライド部材84が、スプリング120を変形させる変形強要体として機能し、シャフト52に設けられたボールねじ,スライド部材84に設けられたボールナット,ナットの回転を禁止する被係止溝88とそれに係合する係止キー92とで構成されるボールねじ機構が、スライド部材84をステアリングホイール14の操作量に応じた量変位させる変形強要体変位機構として機能するものとなっており、それらスライド部材84,ボールねじ機構と、2つのスプリング120とを含んで、弾性力依拠反力付与機構が構成されている。
一方、係止キー92と被係止溝88とが係合しない状態においては、スライド部材84の上記回転が許容され、スライド部材84は、ステアリングホイール14の操作量に応じた移動を行わない状態となる。その状態でステアリングホイール14を操作した場合には、上記2つのスプリング120の作用により、スライド部材84は、中立位置を維持したままで、シャフト52と一体的に回転することになる。つまり、前述したところの弾性力に依拠する操作反力が発生せず、弾性力依拠反力付与機構による操作反力がステアリングホイール14に付与されない状態となる。以上のように、被係止溝88,係止キー92,ソレノイド装置96を含んでなる構成は、スライド部材84のステアリングホイール14の操作量に応じた変位を実現する状態と、それを実現しない状態とを切り換える機能を有しており、ステアリングホイール14と弾性力依拠反力付与機構とが連携する状態と、連携しない状態とを切り換える連携状態切換機構として機能するものとなっている。なお、その連携状態切換機構と、弾性力依拠反力付与機構とを含んで、操作反力付与装置が構成されているのである。
また、前述したところの被係止体としても機能するスライド部材84は、中立位置を維持したままであるため、スライド部材84の端部は、前端キャップ56および後端キャップ58の係止体として機能する環状凸部110には当接せずに、規制された操作範囲を超えた操作が可能とされる。つまり、被係止溝88,係止キー92,ソレノイド装置96を含んでなる構成は、スライド部材84が環状凸部110によって係止されない状態を実現して、前記操作範囲規制機構によるステアリングホイール14の操作範囲の規制を解除する規制解除機構として機能し、本ステアリングシステムでは、その規制解除機構の機能により、ステアリングホイール14の操作範囲が拡大されるのである。なお、それら操作範囲規制機構と規制解除機構とを含んで、操作範囲規制装置が構成されている。
なお、係止キー92と被係止溝88とが係合しない状態においては、先に説明したように、スライド部材84が軸方向における中立位置に位置させられたまま、スライド部材84とシャフト52とが一体的に回転する。つまり、係止キー92と被係止溝88とが係合しない状態においては、スライド部材84とステアリングホイール14とが一体的に回転する。一方、被係止溝88は、スライド部材84の外周において、ステアリングホイール14が中立位置となる状態で係止キー92が嵌り込む回転角度位置に設けられている。したがって、係止キー92と被係止溝88とが係合しない状態からそれらが係合可能な状態に移行した場合、ステアリングホイール14が中立位置となる回転角度において、係止キー92と被係止溝88とが係合することになる。すなわち、一旦、係止キー92と被係止溝88とが係合しない状態とされた後に、それらが係合可能な状態とされた場合であっても、ステアリングホイール14の中立位置と、弾性力依拠反力付与機構による操作反力の中立状態、つまり、2つのスプリング120による弾性力が釣り合ってステアリングホイール14に操作反力が付与されない状態とが一致させられることになる。
以上のような構造から、本ステアリングシステムにおいては、操作反力付与装置の備える連携状態切換機構が、操作範囲規制装置の備える規制解除機構として機能するものとなっており、操作反力付与装置と操作範囲規制装置とが一体化されたものとなっているのである。そのことにより、本ステアリングシステムは、コンパクトなものとなっている。
操作装置20では、前端キャップ56と前部ケーシング60とによって区画される空間内において、その空間内に延び出しているシャフト52の前端部に、出力プーリ130および大径ギヤが132が相対回転可能に設けられている。出力プーリ130には、連結部18に存在する操作部材転舵装置連結装置が有する入力プーリ(それらについては後述する)と自身とを繋ぐベルト134が捲き掛けられている。また、前部ケーシング60の前端上部には、モータ座136が形成されており、そのモータ座136に反力アクチュエータとしての反力モータ138(電動モータである)が取付けられている。反力モータ138のモータ軸140は、前部ケーシング60内に延び出す状態で、軸受142によって回転可能に保持されている。モータ軸140の先端には、小径ギヤ144が相対回転不能に設けられており、その小径ギヤ144が、上述の大径ギヤ132に噛合させられている。反力モータ138の回転によってシャフト52が回転させられる構造、言い換えれば、反力モータ138の駆動力によってシャフト52に回転トルクが与えられる構造とされており、反力モータ138がステアリングホイール14の操作に抗うような駆動力を発生させることにより、ステアリングホイール14に対して操作反力が付与される。つまり、本ステアリングシステムは、反力モータ138を主体とするところの、反力アクチュエータの駆動力に依拠する操作反力を付与するアクチュエータ反力付与装置を備えたものとなっている。このアクチュエータ反力付与装置は、先に説明したように、2つのスプリング120による弾性力依拠反力付与機構を備えた操作反力付与装置を主たる装置とした場合の、補助的な操作反力付与装置であり、操作反力の調整に利用される。なお、反力モータ138の前端部には、ステアリングホイール14の操作量(操作角)を検出するための操作量センサ146が設けられている。この操作量センサ146は、モータ軸140の回転角度を検出する回転角センサであり、モータ軸140の回転角度を検出することで、ステアリングホイール14の操作量を検出する。
次に、図1を参照しつつ、連結部18の構成について説明する。連結部18は、ステアリングホイール14に加えられる操作力による転舵を可能とすべくステアリングホイール14と転舵装置24とを連結するとともに、その連結を解除することが可能な操作部材転舵装置連結装置150を主体として構成されている。操作部材転舵装置連結装置150は、概して言えば、操作力が入力される入力プーリ152、入力プーリ152の回転力を転舵装置24に出力するための出力ローラ154、出力ローラ154と転舵装置24が備える入力ローラ156とに捲き掛けられる伝達ケーブル158、伝達ケーブル158をガイドするガイドチューブ160、入力プーリ152と出力ローラ154との連結状態と連結解除状態とを選択的に切り換える電磁クラッチ162等をを含んで構成されている。電磁クラッチ162は、消磁状態において入力プーリ152と出力ローラ154とを連結し、励磁状態においてその連結を解除するものとなっている。なお、転舵ロッド22にラックが形成されるとともに、入力ローラ156にピニオンが設けられることによって、転舵装置24は、ラックアンドピニオン機構を有するものとされており、入力ローラ156が回転させられることによって、車輪16が転舵させられるのである。ちなみに、操作部材転舵装置連結装置150による力の伝達比は、比較的小さな操作力で車輪16が転舵可能なような値とされており、ステアリングホイール14と転舵装置24とが連結されていない状態の時と同じ転舵量を確保するためには、その状態の時より大きなステアリングホイール14の操作範囲が必要となる。
上記操作部材転舵装置連結装置150および操作反力付与装置の連携状態解除機構の作動の制御(以下、「操舵状態切換制御」という場合がある)、詳しくは、電磁クラッチ162とソレノイド装置96との制御は、サスペンションECU40によって行われる。ECU40は、車両のイグニッションスイッチ164(図1参照)がON状態とされた後、通常状態においては、電磁クラッチ162とソレノイド装置96との両者を通電して励磁状態とする。そのことにより、ステアリングホイールの14に加わる操作力によらない車輪16の転舵が可能な状態となるとともに、スライド部材84の軸方向の移動が許容され、ステアリングホイール14に操作反力が付与される状態となる。つまり、ECU40は、操作部材転舵装置連結装置150によってステアリングホイール14と転舵装置24との連結を解除し、連携状態解除機構によって操作反力付与機構とステアリングホイール14とが連携する状態である第1状態を実現するのである。
本ステアリングシステムにおいては、転舵装置24の異常、例えば、転舵モータ25の異常,失陥等が起きた場合には、転舵モータ25による車輪16の転舵が実行し得ない状態となる。また、アクチュエータ反力付与装置が異常となった場合にも、適正な操作反力が得られない状態となる。このような場合、ステアリングホイール14に加えられた操作力による転舵を実行する状態、つまり、操作力転舵実行状態とする必要がある。詳しく言えば、ECU40は、電磁クラッチ162を消磁状態とし、ステアリングホイール14と転舵装置24との連結を解除することで、操作力転舵実行状態とするのである。それに加えて、ECU40は、ソレノイド装置96も消磁し、ステアリングホイール14に操作反力が付与されない状態とする。つまり、ECU40は、操作部材転舵装置連結装置150によってステアリングホイール14と転舵装置24とを連結し、連携状態解除機構によって操作反力付与機構とステアリングホイール14とが連携しない状態である第2状態を実現するのである。なお、本ステアリングシステムは、車両のイグニッションスイッチ164がOFF状態とされている車両の非作動時には電磁クラッチ162とソレノイド装置96との両者が消磁状態とされ、上記第2状態が実現されるように構成されており、弾性力依拠反力付与機構を構成する弾性部材であるスプリング120への負担が軽減されるようになっている。
本ステアリングシステムにおいては、前述したように、連携状態切換機構が、操作範囲規制装置の規制解除機構として機能するものとなっている。つまり、通常状態においては、第1状態が実現されており、操作範囲規制機構によってステアリングホイール14の操作範囲が規制されている。上記転舵装置24の異常等の場合には、第2状態が実現されるのであるが、その際の連携状態切換機構の作動が規制解除機構の作動でもあり、操作範囲規制機構の規制が解除され、ステアリングホイール14の操作範囲が拡大されて比較的軽い操舵が実現されるのである。
操舵状態切換制御、つまり、上記第1状態と第2状態との切り換えの制御は、図5にフローチャートを示す操舵状態切換制御プログラムが実行されることによって行われる。その制御プログラムは、ECU40が有するコンピュータに格納されており、車両が作動状態とされた後、具体的には、イグニッションスイッチ164がON状態とされた後、短い時間間隔(例えば、十〜数十msec)をおいて繰り返し実行される。以下、図5のフローチャートに従って、本ステアリングシステムにおける制御の内容を説明する。
操舵状態切換制御では、ステップ1(以下、「S1」と略す、他のステップも同様である)〜S4において、上述の第1状態から第2状態へ切り換えるための判定がなされるが、それらについての詳しい説明は後にし、S5〜S8を先に説明する。S6以降の処理は、車両が作動状態とされたされた際に1度だけ行われる処理である。キャリブレーションフラグは、S7におけるキャリブレーションが行われた場合にON状態とされるフラグであり、S5においては、キャリブレーションフラグがOFF状態とされている場合に、当該プログラムの1回目の実行であると判断されて、S6以降の処理が実行される。後に説明するが、S6以降の処理は、車両が通常状態(例えば、異常状態でない状態)の場合にのみ実行されるようになっている。S6では、前述した第1状態を実現するため、操作部材転舵装置連結装置150の電磁クラッチ162、および、連携状態解除機構のソレノイド装置96が励磁状態とされる。つまり、通常状態においてイグニッションスイッチ154をON状態とした場合に、まず、第1状態が実現される。
次に、S7において、キャリブレーションが行われる。キャリブレーションは、転舵装置24の中立位置、ステアリングホイール14の中立位置、先に説明した弾性力依拠反力付与機構の中立位置、つまり、スライド部材84の中立位置との3つの中立位置を整合させる処理である。転舵量センサ36はアブソリュート型のセンサであるが、操作量センサ146がインクリメンタル型のセンサであるために、キャリブレーションが必要である。キャリブレーションは、操舵状態切換制御プログラムとは別のプログラムによって、操舵状態切換制御プログラムによる処理と並行して実行される。具体的には、まず、転舵装置24において転舵モータ25を回転駆動させ、転舵ロッド22を中立位置に移動させる。次に、ステアリングホイール14、すなわち、シャフト52が反力モータ138によって回転させられ、スライド部材84に設けられた被係止溝88に、係止キー92が係合させられる。ステアリングホイール14が中立位置に位置していない状態の場合に、ソレノイド装置96が励磁状態とされても係止キー92が被係止溝88と嵌合していないが、先に説明したように、シャフト52が回転せられることでそれと一体的にスライド部材84が回転させられ、ステアリングホイール14が中立位置に位置したときに、係止キー92が被係止溝88に嵌り込むことになる。なお、ソレノイド装置96には、プランジャ102の位置を検出する位置センサ(図示省略)が設けられており、プランジャ102が下方へ前進した状態、つまり、係止キー92が被係止溝88に嵌り込んだ状態が検出される。この検出に基づいて、反力モータ138の回転が停止させられて、ステアリングホイール14が中立位置に維持させられる。そして、その状態において、操作量センサ146の検出値が0にセットされ、転舵量センサ36の検出値との整合処理がなされるのである。ちなみに、キャリブレーション中においては、ステアリングホイール14が自動的に回転する可能性を考慮して、ブザー等により運転者に注意を促すようにされている。
S7において、キャリブレーションが実行された後、S8において、キャリブレーションフラグがONにセットされる。このフラグのセットにより、次回以降の本プログラムの実行の際、S5の判定によって、S6〜S8はスキップされるようになっている。なお、キャリブレーションフラグは、不揮発性のメモリ内に設定されており、イグニッションスイッチ164がOFFとされた場合でも、セットされた内容が消去されないようにされている。
次に、先の説明において留保しているところのS1〜S4について説明する。車両が通常状態であるか否かは、S2およびS3において判定される。S2においては、転舵装置24の異常として、転舵モータ25に異常があるか否かが判定される。転舵モータ25の異常は、例えば、断線や短絡等により車輪の転舵が実行し得ない場合である。また、S3においては、アクチュエータ反力付与装置の異常として、反力モータ138に異常があるか否かが判定される。転舵モータ25,反力モータ138のいずれかが異常である場合は、システムが通常状態ではない非通常状態であると判断され、詳しくは、故障状態であると判断され、S9において、故障フラグがONにセットされ、さらに、S10において、電磁クラッチ162およびソレノイド装置96が消磁状態とされる。このS10の処理によって、前述した第2状態が実現されることになる。S2において転舵モータ25の異常が検出されず、かつ、S3において反力モータ138の異常が検出されない場合は、システムが通常状態にあると判断され、第2状態は実現されない。なお、故障フラグがONにセットされている場合には、システムに異常が発生している旨の表示がインストゥルメントパネルにおいてなされるようになっている。
上記故障フラグは、キャリブレーションフラグと同様、不揮発性のメモリ内に設定されており、イグニッションスイッチ164がOFFとされた場合でも、セットされた内容が消去されないようにされている。そのため、車両始動時に、既にシステムが非通常状態にある場合には、S1における故障フラグの判定によって、S2以降がスキップされ、第1状態への切り換えは行われないことになる。車両始動時からでなく車両作動中においてシステムに異常が発生した場合も、同様に、S2以降がスキップされて、第1状態への切り換えは行われない。
S4では、イグニッションスイッチ164がOFF状態とされているか否かが判定されることによって、車両が非作動状態とされたことが検知される。本ステアリングシステムは、車両の非作動状態においては、前述したように、第2状態を実現するようにされており、S11が実行されて、キャリブレーションフラグがOFF状態とされ、続いて、先に説明したS10において、電磁クラッチ162およびソレノイド装置96が消磁状態とされる。
<第2実施例>
図6に、第2実施例のステアリングシステムが備えるステアリング操作装置200の車両の左側からみた断面図を示す。なお、本実施例のステアリングシステムは、そのステアリング操作装置200を除き、第1実施例のシステムと略同様の構成であるため、本実施例の説明においては、第1実施例のシステムと同じ構成要素については、同じ符号を用いて対応するものであることを示し、それらの説明は省略するあるいは簡略に行うものとする。
操作装置200は、2つのハウジング202,204を有している。それらハウジングの一方である第1ハウジング202は、円筒形状をなすチューブ206と、チューブ206の両開口端の各々に固定して設けられた前端キャップ208および後端キャップ210と、前端キャップ208の前方側に固定して設けられたケーシング212とを含んで構成されている。シャフト52は、前端キャップ208,後端キャップ210およびケーシング212の各々に、それらに設けられたシャフト穴214を挿通する状態で、前端キャップ208,後端キャップ210との各々の間に設けられた軸受216を介して支持されており、第1ハウジング202とシャフト52とは、相対回転可能とされている。なお、シャフト52は、第1実施例のものと同様に、後端部66にステアリングホイール14を相対回転不能に保持している(図6は、ステアリングホイール14を取り外した状態である)。
シャフト52は、第1実施例のものと略同様のものであり、チューブ206の内部に位置する大径部80が、雄ねじ溝82が形成されたボールねじとされている。一方、チューブ206内には、内周部がベアリングボールを保持するボールナットとされたナット部材220が、シャフト52の大径部80であるボールねじと螺合する状態で配設されており、そのナット部材220は、軸方向(前後方向)の中間部に、フランジ部222を有する形状とされている。また、チューブ206内には、2つの環状のスライド部材224,226が、軸方向に移動可能に配置されている。図は、ナット部材220が中立状態の位置に位置する状態であり、その状態において、ナット部材220のフランジ部222より車両前方側,後方側に突出する部分の各々が、スライド部材224,226の各々を挿通するようにされており、前方側スライド部材224の後方側の面,後方側スライド部材226の前方側の面が、それぞれ、フランジ部222の車両前方側の面,後方側の面に当接する状態とされている。なお、チューブ206内には、1対のガイドロッド228が、2つのスライド部材224,226およびナット部材220のフランジ部222を貫通して設けられており、それらナット部材220およびスライド部材224,226は、第1ハウジング202に対して回転不能とされている。
また、前方側スライド部材224と前端キャップ208との間,後方側スライド部材226と後端キャップ210との間のそれぞれには、互いに構造およびばね特性が等しい2つの圧縮コイルスプリング230の各々が配設されている。2つのスプリング230は、弾性部材として機能し、それぞれの圧縮反力により、スライド部材224,226の各々を付勢すものとされている。スライド部材224,226の各々は、チューブ206内周部に設けられたストッパ232によって、それぞれ、中立状態の位置からの車両後方側,車両前方側への移動が禁止されており、図に示すように、ナット部材220が中立位置に位置している状態では、スライド部材224,226の両者が、ストッパ232によって係止される状態となっている。その状態では、それらスライド部材224,226によって、ナット部材220のフランジ部222が、ちょうど挟まれる状態となっている。
第1ハウジング202は、前述したように、ケーシング212が前端キャップ208の前方側に固定して設けられ、シャフト52がケーシング212の車両前方外側、つまり、第1ハウジング202の車両前方外側に突出する構造とされている。ケーシング212と前端キャップ208とによって区画される空間内には、ドーナツ状のディスク部材240がシャフト52に固定して設けられており、その空間内には、粘性流体242が充填されている。なお、ケーシング212および前端キャップ208のシャフト穴214には、シール244が設けられており、そのシール244によって、粘性流体242が上記空間内から漏れ出ることが防止されている。
もう一方のハウジングである第2ハウジング204は、有底円筒形状のチューブ250と、チューブ250の車両後方側の開口端に固定して設けられたキャップ252と、チューブ250の底部の前方側において操作部材転舵装置連結装置150の一部分を収容するケーシング254とを含んで構成されている。第1ハウジング202がチューブ250内に収容されるとともに、シャフト52が、チューブ250の底部,キャップ252の各々に、それらに設けられたシャフト穴256を挿通する状態で、軸受258を介して回転可能に保持されている。この第2ハウジング204が、車体の一部であるインストゥルメントパネルのリインフォースメントに固定されることで、操作装置200が、車体に固定される。
第1ハウジング202と第2ハウジング204の間、詳しくは、第1ハウジング202を構成する後端キャップ210の後方側端面と第2ハウジング204のキャップ252の前方側の面との間には、電磁クラッチ270が設けられている。この電磁クラッチ270は、後端キャップ210とキャップ252との各々に固定された環状のクラッチ板272,274と、電磁石を主体としてクラッチ板274を軸方向に移動させるクラッチ板移動器276をと含んで構成されている。この電磁クラッチ270は、クラッチ板移動器276の電磁石を消磁することによって、クラッチ板272,274とが離間する状態となり(図に示す状態であり、以下、電磁クラッチ270の「消磁状態」と言う場合がある)、励磁することによって、クラッチ板272,274が互いに押え付け合って接触する状態(以下、電磁クラッチ270の「励磁状態」という場合がある)となるように作動する。
上記クラッチ板272,274が互いに接触する状態、つまり、電磁クラッチ270が励磁状態にある場合には、第1ハウジング202の回転が禁止される。したがって、その状態でステアリングホイール14が操作されれば、ナット部材220は、図に示す中立位置から、ステアリングホイール14の操作方向に従って、前方あるいは後方に移動する。そのナット部材220の移動に伴って、移動方向側のスライド部材224(226)が移動し、それによって、スプリング230が収縮させられて、スライド部材224(226)を介してナット部材220に、それの移動を阻止する方向の弾性力が作用する。そのスプリング230の弾性力は、スライド部材224(226)およびナット部材220の移動量に応じた力、つまり、ステアリングホイール14の操作量に応じた力であり、その力は、ステアリング操作に対する反力として付与されることとなる。つまり、本ステアリングシステムの操作反力付与装置は、弾性部材の弾性力に依拠する操作反力を付与する弾性力依拠反力付与機構を備えるものとなっている。なお、ナット部材220,スライド部材224,226が、スプリング230を変形させる変形強要体として機能し、シャフト52に設けられたボールねじ,ナット部材220に設けられたボールナットとで構成されるボールねじ機構が、変形強要体をステアリングホイール14の操作量に応じた量変位させる変形強要体変位機構として機能するものとなっており、それらナット部材220,スライド部材224,226,ボールねじ機構と、2つのスプリング230とを含んで、弾性力依拠反力付与機構(操作反力付与機構の一種である)が構成されているのである。
電磁クラッチ270が励磁状態にある場合において、ステアリング操作が進行した場合、ナット部材220の端面が、第1ハウジング202を構成する前端キャップ208および後端キャップ210の各々に形成された環状凸部280に当接し、ナット部材220およびスライド部材224,226は、それ以上の移動が禁止される。これに伴い、ステアリングホイール14はそれ以上の操作が不能とされる。つまり、本操作装置200では、ナット部材220が、ステアリングホイール14の操作量に応じた量移動可能な被係止体として機能し、環状凸部280が、ステアリングホイール14の操作量が設定操作量となる場合においてナット部材220を係止可能な係止体として機能するものとなっており、それら、ナット部材220と環状凸部280とを含んで、ステアリングホイール14の操作範囲を規制する操作範囲規制機構が構成されているのである。
また、電磁クラッチ270が励磁状態にある場合には、第1ハウジング202は、回転が禁止されているため、ステアリング操作によるシャフト52の回転に伴ってディスク部材240が回転すれば、ディスク部材240と第1ハウジング202とが相対回転することになる。それらが相対回転する場合、ディスク部材240には、ケーシング212と前端キャップ208とによって区画される空間内に充填させられている粘性流体242の粘性抵抗が作用する。その粘性抵抗に依拠する力は、ディスク部材240の回転速度に応じた大きさの力、つまり、ステアリングホイール14の操作速度に応じた大きさの力であり、その力は、ステアリング操作に対する反力として付与されることとなる。つまり、本ステアリングシステムの操作反力付与装置は、前記弾性力依拠反力付与機構に加えて、粘性抵抗に依拠する操作反力を付与する粘性抵抗依拠反力付与機構(操作反力付与機構の一種である)を備えるものとなっている。なお、第1ハウジング202のうちのケーシング212と前端キャップ208とを含んで粘性流体242を収容する部分が、収容容器として機能し、ディスク部材240が、その収容容器と相対移動する移動体として機能するものとなっており、それらケーシング212,前端キャップ208,円盤部材240とを含んで、粘性抵抗依拠反力付与機構が構成されているのである。
一方、図5に示す状態である電磁クラッチ270の消磁状態においては、クラッチ板272,274が離間させられており、その状態でステアリングホイール14が操作されれば、第1ハウジング202の回転が許容されて、第1ハウジング202とシャフト52とは、あたかも一体とされた状態で回転する。そのような状態では、ナット部材220は、前述したところの前後方向への移動がなされず、中立位置を維持したままとなる。なお、ステアリングホイール14を回転させた状態で電磁クラッチ270が消磁状態とされた場合であっても、ナット部材220は、スプリング230の弾性力により第1ハウジング202の回転を伴って中立位置に移動させられ、中立位置を維持した状態となる。つまり、ステアリング操作に対してスプリング230の弾性力が発生しないため、弾性力依拠反力付与機構による操作反力がステアリングホイール14に付与されない状態となる。以上のように、2つのハウジング202,204と、電磁クラッチ270とを含んでなる構成は、ナット部材220,スライド部材224,226のステアリングホイール14の操作量に応じた変位を実現する状態と、それを実現しない状態とを切り換える機能を有しており、ステアリングホイール14と弾性力依拠反力付与機構とが連携する状態と、連携しない状態とを切り換える連携状態切換機構として機能するものとなっている。
また、電磁クラッチ270の消磁状態においては、前述したところの被係止体としても機能するナット部材220は、中立位置を維持したままとなるため、ナット部材220の端部は、前端キャップ208および後端キャップ210の係止体として機能する環状凸部280には当接せずに、規制された操作範囲を超えた操作が可能とされる。つまり、2つのハウジング202,204と、電磁クラッチ270とを含んでなる構成は、ナット部材220が環状凸部280によって係止されない状態を実現して、前記操作範囲規制機構によるステアリングホイール14の操作範囲の規制を解除する規制解除機構として機能し、本ステアリングシステムでは、その規制解除機構の機能により、ステアリングホイール14の操作範囲が拡大されるのである。なお、操作範囲規制機構と規制解除機構とを含んで、操作範囲規制装置が構成されている。
さらに、電磁クラッチ270の消磁状態においては、ステアリング操作によるシャフト52の回転に伴って、ディスク部材240が回転させられるが、第1ハウジング202も回転させられるため、ケーシング212と前端キャップ208とを含んで構成される収容容器に対して相対移動しない状態となる。つまり、粘性流体242の粘性抵抗が発生しないため、粘性抵抗依拠反力付与機構による操作反力がステアリングホイール14に付与されない状態となる。以上のように、2つのハウジング202,204と、電磁クラッチ270とを含んでなる構成は、ディスク部材240のステアリングホイール14の操作速度に応じた収容容器との相対移動を実現する状態と、それを実現しない状態とを切り換える機能を有しており、ステアリングホイール14と粘性抵抗依拠反力付与機構とが連携する状態と、連携しない状態とを切り換える連携状態切換機構として機能するものとなっている。なお、ステアリング操作によってシャフト52が回転させられる場合には、厳密に言えば、第1ハウジング202の有するイナーシャの影響により、シャフト52と第1ハウジング202とが若干ではあるが相対回転させられる。この相対回転は、ステアリング操作に対して違和感を与えるものとなる。本操作装置200では、シャフト52と第1ハウジング202との相対回転に対して、上記流体242の粘性抵抗が、その相対回転を抑制するように作用するため、上記違和感が緩和されることになる。
以上のような構造から、本ステアリングシステムにおいては、弾性力依拠反力付与機構の連携状態切換機構が、粘性抵抗依拠反力付与機構の連携状態切換機構としても機能するものとなっており、弾性力依拠反力付与機構,粘性抵抗依拠反力付与機構,それらに共通の連携状態切換機構とを含んで、操作反力付与装置が構成されているのである。また、その操作反力付与装置の連携状態切換機構は、操作範囲規制装置が備える規制解除機構としても機能するものとなっており、本ステアリングシステムは、コンパクトな構造とされているのである。
操作装置200では、第2ハウジング204のチューブ250の底部とケーシング254とによって区画される空間内において、その空間内に延び出しているシャフト52の前端部に、操作部材転舵装置連結装置150を構成する出力プーリ130および大径ギヤ132が相対回転可能に設けられている。操作部材転舵装置連結装置150は、第1実施例と同様の構成であり、電磁クラッチ162が消磁状態においてステアリングホイール14と転舵装置24とが連結され、電磁クラッチ162を励磁状態とすることでその連結を解除するものである。また、ケーシング254には、反力アクチュエータとしての反力モータ138が取り付けられ、第1実施例と同様の構造とされたアクチュエータ反力付与装置が設けられている。つまり、本ステアリングシステムも、反力モータ138の駆動力によって、ステアリングホイール14に操作反力が付与されるものとなっている。
本実施例のステアリングシステムにおいても、第1実施例の場合と同様、操作部材転舵装置連結機構150と,操作反力付与装置の連携状態切換機構および操作範囲規制装置の規制解除機構とは、詳しくは、操作部材転舵装置連結機構150の電磁クラッチ162と、連携状態切換機構および規制解除機構の電磁クラッチ270とは、制御装置であるECU40によって作動させられる。具体的には、通常状態においては、電磁クラッチ162,270との両者を励磁状態とすることで、ステアリングホイール14と転舵装置24との連結を解除し、ステアリングホイール14と操作反力付与機構とが連携する状態である第1状態を実現するとともに、ステアリングホイール14の操作範囲を規制する。転舵装置24の異常等が起きた場合には、電磁クラッチ162,270との両者を消磁状態とすることで、ステアリングホイール14と転舵装置24とを連結し、ステアリングホイール14と操作反力付与機構とが連携しない状態である第2状態を実現するとともに、操作範囲の規制を解除し、ステアリングホイール14の操作範囲を拡大して比較的軽い操舵を実現する。
また、第1状態と第2状態の切換の制御は、第1実施例の操舵切換制御プログラムと略同様のプログラムが実行されることによって行われる。ただし、第1実施例のステアリングシステムは、弾性力依拠反力付与機構が、つまり、スライド部材84が中立位置にある状態でのみ、ステアリングホイール14と連携可能なものであったが、本ステアリングシステムは、弾性力依拠反力付与機構が、つまり、ナット部材220がどの位置にあったとしても、連携状態切換機構の電磁クラッチ270によってステアリングホイール14と連携可能なものとなっており、本ステアリングシステムのキャリブレーションは、第1実施例のものとは異なるものとなる。具体的には、本ステアリングシステムのキャリブレーションは、電磁クラッチ270が消磁状態において、開始される。まず、ステアリングホイール14、すなわち、シャフト52が反力モータ138によって回転させられる。ステアリングホイール14には、中立位置センサ(図示省略)が設けられており、ステアリングホイール14が中立位置となる状態が検出される。この検出に基づいて、反力モータ138の回転が停止させられて、ステアリングホイール14が中立位置に維持させられる。そして、電磁クラッチ270を励磁状態とすることで、ステアリングホイール14と弾性力依拠反力付与機構、つまり、ナット部材220との中立位置が整合させられるのである。また、その状態において、操作量センサ146の検出値が0にセットされ、中立位置とされた転舵装置24の転舵量センサ36の検出値との整合処理がなされるのである。
本発明の第1実施例のステアリングシステムを示す概要図である。 図1に示すステアリング操作装置を示す斜視図である。 図1に示すステアリング操作装置の車両左方側を視点とする断面図である。 図1に示すステアリング操作装置の図3におけるA−A視の断面図である。 図1に示すステアリング電子制御ユニットによって実行される操舵状態切換制御プログラムを表すフローチャートである。 第2実施例のステアリングシステムが備えるステアリング操作装置の車両左方側を視点とする断面図である。
符号の説明
10:操作部 12:転舵部 14:ステアリングホイール(ステアリング操作部材) 18:連結部 24:転舵装置 25:転舵モータ(転舵アクチュエータ) 36:転舵量センサ 40:ステアリング電子制御ユニット(制御装置) 52:シャフト 84:スライド部材(変形強要体,係止体) 88:被係止溝 92:係止キー 96:ソレノイド装置(連携状態切換機構,規制解除機構) 110:環状凸部(被係止体) 120:圧縮コイルスプリング(弾性部材) 138:反力モータ(反力アクチュエータ) 146:操作量センサ 150:操作部材転舵装置連結装置 162:電磁クラッチ 164:イグニッションスイッチ 202:第1ハウジング 204:第2ハウジング 220:ナット部材(変形強要体,係止体) 224:前方側スライド部材(変形強要体) 226:後方側スライド部材(変形強要体) 230:圧縮コイルスプリング(弾性部材) 240:ディスク部材(移動体) 242:粘性流体 270:電磁クラッチ(連携状態切換機構,規制解除機構) 280:環状凸部(被係止体)

Claims (6)

  1. ステアリング操作部材と、
    転舵アクチュエータを有し、その転舵アクチュエータの駆動力によって、前記ステアリング操作部材へ加えられた操作力によらない車輪の転舵を実行する転舵装置と、
    自身の作動によって、前記ステアリング操作部材に加えられる操作力による転舵を可能とすべく前記ステアリング操作部材と前記転舵装置とを連結するとともに、その連結を解除することが可能な操作部材転舵装置連結装置と、
    (A)前記ステアリング操作部材と連携することでそのステアリング操作部材にそれの操作に応じた操作反力を付与する操作反力付与機構と、(B)自身の作動によって、その操作反力付与機構と前記ステアリング操作部材とが連携する状態とそれらが連携しない状態とを切り換える連携状態切換機構とを有する操作反力付与装置と、
    (a)前記操作部材転舵装置連結装置によって前記ステアリング操作部材と前記転舵装置との連結が解除され、前記連携状態切換機構によって前記操作反力付与機構と前記ステアリング操作部材とが連携する状態とされる第1状態と、(b)前記操作部材転舵装置連結装置によって前記ステアリング操作部材と前記転舵装置とが連結され、前記連携状態切換機構によって前記操作反力付与機構と前記ステアリング操作部材とが連携しない状態とされる第2状態とを選択的に実現すべく、前記操作部材転舵装置連結装置と前記連携状態切換機構とを制御する制御装置と
    を備えた車両用ステアリングシステム。
  2. 前記操作反力付与機構が、
    弾性部材を有し、その弾性部材の弾性力に依拠する操作反力を付与する弾性力依拠反力付与機構を含んで構成された請求項1に記載の車両用ステアリングシステム。
  3. 前記操作反力付与機構が、
    粘性流体を有し、その粘性流体の粘性抵抗に依拠する操作反力を付与する粘性抵抗依拠反力付与機構を含んで構成された請求項1または請求項2に記載の車両用ステアリングシステム。
  4. 前記制御装置が、車両の作動状態が通常状態にある場合に、前記第1状態を実現し、前記ステアリング操作部材に加えられた操作力による車輪の転舵を実行すべき状態である操作力転舵実行状態となる場合に、前記第2状態を実現すべく、前記操作部材転舵装置連結装置と前記連携状態切換機構とを制御するものである請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
  5. 当該ステアリングシステムが、
    前記ステアリング操作部材の操作範囲を規制する操作範囲規制機構と、自身の作動によってその操作範囲規制機構による操作範囲の規制を解除する規制解除機構とを有する操作範囲規制装置を備えた請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の車両用ステアリングシステム。
  6. 前記制御装置が、前記第1状態を実現する際に前記規制解除機構を作動させず、前記第2状態を実現する際に前記規制解除機構を作動させる制御を実行するものとされた請求項5に記載の車両用ステアリングシステム。
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