JP2006174552A - アキシャルギャップ型回転電機のロータ構造 - Google Patents

アキシャルギャップ型回転電機のロータ構造 Download PDF

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Abstract

【課題】 ロータ厚を拡大したり部品点数を増大することなく、永久磁石の保持強度を高めることができると共に、コギングトルクを軽減することができるアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を提供すること。
【解決手段】 永久磁石12,12を配置したロータ2と、ステータコア14とステータコイル16を有するステータ3,3と、を備え、前記ロータ2と前記ステータ3,3が軸方向に配設されたアキシャルギャップ型回転電機において、前記ロータ2に配置される永久磁石12,12は、円周方向に極性を交互に異ならせながらロータプレート11に複数個装着され、且つ、前記永久磁石12,12の前記ロータプレート11に対する装着面を、ロータ軸方向に対して傾斜角θ1を持たせた傾斜装着面12a,12aとした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ステータとロータが軸方向に対向配置されるアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造の技術分野に属する。
永久磁石をロータ内部に埋め込んだ埋込磁石同期モータ(IPMSM:Interior Permanent Magnet Synchronus Motor)や永久磁石をロータ表面に張り付けた表面磁石同期モータ(SPMSM:Surface Permanent Magnet Synchronus Motor)は、損失が少なく、効率が良く、出力が大きい(マグネットトルクのほかにリラクタンストルクも利用できる)等の理由により、電気自動車用モータやハイブリッド車用モータ等の用途にその応用範囲を拡大している。
このような永久磁石同期モータであって、ステータとロータが軸方向に対向配置されるアキシャルギャップ型モータは、薄型化が可能であり、レイアウトに制限がある用途に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−187635号公報
しかしながら、従来のアキシャルギャップ型モータにあっては、永久磁石をロータプレートの表面に装着したり、軸方向に挿入して嵌合により装着していたため、永久磁石のロータプレート装着面がロータ軸方向と一致するし、永久磁石の装着面積がロータの厚みにより制限を受けて狭くなるため、ロータプレートに対する永久磁石の保持強度が低く、磁石装着部にて剥離が発生したり、永久磁石の軸方向抜けが発生する可能性がある、という問題があった。
また、永久磁石がロータプレートに対し周方向に複数個配設されるが、永久磁石部分とロータプレート部分との境目において、磁気吸引力の差が大きく発生するため、ロータ位置によるステータとロータの静的な磁気吸引力の差を原因とするコギングトルクの発生が大きくなってしまう、という問題があった。
そして、これらの問題は、アキシャルギャップ型モータの高速回転化や高トルク化に対する大きな課題となっている。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、ロータ厚を拡大したり部品点数を増大することなく、永久磁石の保持強度を高めることができると共に、コギングトルクを軽減することができるアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、永久磁石を配置したロータと、ステータコアとステータコイルを有するステータと、を備え、前記ロータと前記ステータが軸方向に配設されたアキシャルギャップ型回転電機において、
前記ロータに配置される永久磁石は、円周方向に極性を交互に異ならせながらロータプレートに複数個装着され、且つ、前記永久磁石の前記ロータプレートに対する装着面を、ロータ軸方向に対して傾斜角を持たせた傾斜装着面とした。
よって、本発明のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造にあっては、円周方向に極性を交互に異ならせながらロータプレートに複数個装着される永久磁石は、ロータプレートに対する装着面が、ロータ軸方向に対して傾斜角を持たせた傾斜装着面とされる。すなわち、永久磁石のロータプレート装着面がロータ軸方向(磁石抜け方向)と一致しないし、永久磁石の装着面積をロータ厚みを変えることなく広い面積を確保できるため、ロータプレートに対する永久磁石の保持強度が高くなる。また、永久磁石は、ロータプレートに対し周方向に複数個配設されるが、永久磁石部分とロータプレート部分との境目領域においては、永久磁石の傾斜装着面により、磁気吸引力が周方向位置変化に対し滑らかに変化する特性を示し、コギングトルクの発生が抑えられる。この結果、ロータ厚を拡大したり部品点数を増大することなく、永久磁石の保持強度を高めることができると共に、コギングトルクを軽減することができる。
以下、本発明のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例4に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
図1は実施例1のロータ構造が適用された1ロータ・2ステータ型のアキシャルギャップ型回転電機を示す全体断面図、図2は実施例1のロータ構造が適用されたアキシャルギャップ型回転電機のステータを示す正面図である。
実施例1のアキシャルギャップ型回転電機は、ロータ軸1と、ロータ2と、一対のステータ3,3と、回転電機ケース4と、を備えていて、前記ロータ2と前記一対のステータ3,3とは軸方向に対向して配設されている。
前記ロータ軸1は、回転電機ケース4(フロント側サイドケース4a)との間に設けられた第1軸受け5と、回転電機ケース4(リヤ側サイドケース4b)との間に設けられた第2軸受け6と、によって回転自在に支持されている。このロータ軸1には、軸心油路7と、該軸心油路7に連通してフロント側のステータ3を冷却する第1径方向油路8と、前記軸心油路7に連通してリヤ側のステータ3と第2軸受け6を冷却する第2径方向油路9と、前記軸心油路7に連通して前記第1軸受け5を冷却する第3径方向油路10と、が形成されている。
前記ロータ2は、前記ロータ軸1に対し固定され、その固定位置は前記一対のステータ3,3により挟まれた位置とされる。このロータ2は、ロータ軸1に固定された強磁性体によるロータプレート11と、前記一対のステータ3,3との対向面位置に周方向に複数埋め込まれた永久磁石12,12と、を有して構成されている。そして、一対のステータ3,3から与えられる回転磁束に対し、永久磁石12,12に反力を発生させ、ロータ軸1を中心に回転するように、前記複数の永久磁石12,12は、隣接する表面磁極(N極,S極)が、互いに相違するよう配置されている。ここで、ロータ2とステータ3,3との間には、エアギャップと呼ばれる軸方向隙間が存在し、互いに接触することはない。
前記ステータ3,3は、前記回転電機ケース4のフロント側サイドケース4aとリヤ側サイドケース4bとにそれぞれ固定され、その固定位置は前記ロータ2の両側位置とされる。このステータ3は、前記両サイドケース4a,4bにボルト固定されるステータケース13と、積層鋼鈑によるステータコア14と、絶縁体15を介してステータコア14に巻かれたステータコイル16と、を有して構成されている。前記ステータコイル16付きステータコア14は、図2に示すように、周方向に等間隔で12個配列される。前記ステータ3には、上記構成要素以外に、前記ステータコア14の基部に設けられるコアベース17と、前記ステータコイル16への給電構造であるバスバー積層体18と、該バスバー積層体18に接続された送電端子19と、前記ステータケース13に形成された冷媒ギャラリー20と、前記ステータコイル16付きステータコア14と前記バスバー積層体18の空間を埋める樹脂モールド部21と、を有する。なお、前記送電端子19は、モータモードの場合、バッテリからの直流を、インバータを有する図外の強電ユニットを介して三相交流に変換し、この三相交流をバスバー積層体18を介してステータコイル16に給電する。また、ジェネレータモードの場合、ステータコイル16にて発電した三相交流を、インバータを有する図外の強電ユニットに給電し、強電ユニットにて直流に変換し、バッテリへ充電する。
前記回転電機ケース4は、フロント側サイドケース4aと、リヤ側サイドケース4bと、両サイドケース4a,4bにボルト結合された外周ケース4cにより構成されている。前記フロント側サイドケース4aと前記リヤ側サイドケース4bには、図1に示すように、前記冷媒ギャラリー20に対し冷媒(例えば、冷却オイル)を供給する冷媒供給ポート22と、前記冷媒ギャラリー20においてステータ3から熱を奪った冷媒を排出する冷媒排出ポート23と、が形成されている。
図3は実施例1のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図、図4は実施例1のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図3のA方向矢視図である。以下、実施例1のロータ構造を説明する。
前記ロータ2に配置される永久磁石12,12は、円周方向に極性(N極とS極)を交互に異ならせながらロータプレート11に複数個装着され、且つ、前記永久磁石12,12の前記ロータプレート11に対する装着面を、図4に示すように、ロータ軸方向に対して傾斜角θ1を持たせた傾斜装着面12a,12aとしている。
前記ロータプレート11には、図3に示すように、外周側から内周側に向かって切除することで、一対の傾斜嵌合面32a,32aと径方向ストッパ面32bとで3方を囲まれた磁石装着溝32を円周方向に複数形成する。
前記永久磁石12は、前記磁石装着溝32への嵌合により、前記一対の傾斜嵌合面32a,32aに装着される一対の傾斜装着面12a,12aと、前記径方向ストッパ面32bに装着される内径装着面12bと、前記ロータプレート11のステータ対向面11a,11aと同一面となる磁極面12cと、を有する。
前記ロータ2は、一対のステータ3,3に挟まれて軸方向に対向配置され、前記ロータプレート11の磁石装着溝32に、ロータ軸1に直交するロータ中心面を互いの結合面Cとする極性の異なる一対の永久磁石12,12を嵌合している。
次に、作用を説明する。
従来のアキシャルギャップ型モータは、永久磁石をロータプレートの表面に装着したり、軸方向に挿入して嵌合により装着していたため、永久磁石のロータプレート装着面がロータ軸方向と一致するし、永久磁石の装着面積がロータの厚みにより制限を受けて狭くなるため、ロータプレートに対する永久磁石の保持強度が低く、磁石装着部にて剥離が発生したり、永久磁石の軸方向抜けが発生する可能性がある。
また、永久磁石がロータプレートに対し周方向に複数個配設されるが、永久磁石部分とロータプレート部分とが周方向において完全に分けられているため、永久磁石部分とロータプレート部分との境目において、磁気吸引力の差が大きく発生する。このため、ロータ位置によるステータとロータの静的な磁気吸引力の差を原因とするコギングトルクの発生が大きくなってしまう。
そして、これらの問題は、アキシャルギャップ型モータを、例えば、ハイブリッド車や電気自動車等の動力源として採用しようとする場合、高速回転化や高トルク化に対する大きな課題となっている。
これに対し、実施例1のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造では、前記ロータ2に配置される永久磁石12,12は、円周方向に極性を交互に異ならせながらロータプレート11に複数個装着され、且つ、前記永久磁石12,12のロータプレート11に対する装着面を、ロータ軸方向に対して傾斜角θ1を持たせた傾斜装着面12a,12aとした。
よって、永久磁石12,12のロータプレート装着面がロータ軸方向(磁石抜け方向)と一致しないし、永久磁石12,12の装着面積をロータ厚みを変えることなく広い面積を確保できるため、ロータプレート11に対する永久磁石12,12の保持強度が高くなる。例えば、前記傾斜角θ1を45°とした場合には、同じロータ厚で装着面積は2倍となる。
また、永久磁石12,12は、ロータプレート11に対し周方向に複数個配設されるが、永久磁石部分とロータプレート部分との境目領域においては、永久磁石12の傾斜装着面12a,12aにより、ロータ軸方向の磁石厚を減らしながらロータプレート部分へ移行してゆくというように、磁気吸引力(磁束)が周方向位置変化に対し滑らかに変化する特性を示し、コギングトルクの発生が低く抑えられる。
さらに、実施例1のロータ構造では、前記ロータプレート11には、外周側から内周側に向かって切除することで、一対の傾斜嵌合面32a,32aと径方向ストッパ面32bとで3方を囲まれた磁石装着溝32を円周方向に複数形成しているため、磁石装着溝32の溝加工がロータプレート11の外周側から容易に行うことができる。
実施例1のロータ構造では、永久磁石12は、磁石装着溝32への嵌合により、一対の傾斜嵌合面32a,32aに装着される一対の傾斜装着面12a,12aと、径方向ストッパ面32bに装着される内径装着面12bと、ロータプレート11のステータ対向面11a,11aと同一面となる磁極面12cと、を有するため、ロータプレート11の表面に凹凸が全く形成されることなく、永久磁石12,12を一体とするロータ2を構成することができる。
実施例1のロータ構造では、ロータ2は、一対のステータ3,3に挟まれて軸方向に対向配置され、前記ロータプレート11の磁石装着溝32に、ロータ軸1に直交するロータ中心面を互いの結合面Cとする極性の異なる一対の永久磁石12,12を嵌合しているため、ステータ対向面11a,11aを軸方向に貫く同じ磁石装着溝32に対し、一対の永久磁石12,12を嵌合するだけで、容易に軸方向両面の磁石面積を等しくすることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 永久磁石12,12を配置したロータ2と、ステータコア14とステータコイル16を有するステータ3,3と、を備え、前記ロータ2と前記ステータ3,3が軸方向に配設されたアキシャルギャップ型回転電機において、前記ロータ2に配置される永久磁石12,12は、円周方向に極性を交互に異ならせながらロータプレート11に複数個装着され、且つ、前記永久磁石12,12の前記ロータプレート11に対する装着面を、ロータ軸方向に対して傾斜角θ1を持たせた傾斜装着面12a,12aとしたため、ロータ厚を拡大したり部品点数を増大することなく、永久磁石12,12の保持強度を高めることができると共に、コギングトルクを軽減することができる。
(2) 前記ロータプレート11には、外周側から内周側に向かって切除することで、一対の傾斜嵌合面32a,32aと径方向ストッパ面32bとで3方を囲まれた磁石装着溝32を円周方向に複数形成し、前記永久磁石12は、前記磁石装着溝32への嵌合により、前記一対の傾斜嵌合面32a,32aに装着される一対の傾斜装着面12a,12aと、前記径方向ストッパ面32bに装着される内径装着面12bと、前記ロータプレート11のステータ対向面11a,11aと同一面となる磁極面12cと、を有するため、磁石装着溝32の溝加工が容易であると共に、永久磁石12,12を一体とする表面凹凸の無いロータ2を構成することができる。
(3) 前記ロータ2は、一対のステータ3,3に挟まれて軸方向に対向配置され、前記ロータプレート11の磁石装着溝32に、ロータ軸1に直交するロータ中心面を互いの結合面Cとする極性の異なる一対の永久磁石12,12を嵌合したため、同じ磁石装着溝32に対する一対の永久磁石12,12の嵌合だけで、容易に軸方向両面の磁石面積を等しくすることができる。
実施例2は、ロータ軸方向に対する傾斜角をロータ軸直交方向に対する傾斜角よりも大きな角度に設定すると共に、磁極面を傾斜装着面として磁性の異なる永久磁石を円周方向に交互に配列した例である。
図5は実施例2のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図、図6は実施例2のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図5のA方向矢視図である。以下、実施例2のロータ構造を説明する。
前記永久磁石12,12の傾斜装着面12a,12aは、ロータ軸方向に対する傾斜角θ1を、ロータ軸直交方向に対する傾斜角θ2よりも大きな角度に設定している。
前記ロータ2は、一対のステータ3,3に挟まれて軸方向に対向配置され、前記ロータプレート11の磁石装着溝32に、図6に示すように、一対の傾斜装着面12a,12aからの距離が等しい平行中心面Dを互いの結合面とする極性の異なる一対の永久磁石12,12を嵌合している。つまり、永久磁石12,12の磁極面を、傾斜装着面12a,12aとしている。
そして、前記ロータプレート11の溝間部11bを挟む同じ極性による一組みの永久磁石12,12を磁石単位とし、該磁石単位の極性を交互に異ならせながら円周方向に連続して配列している。例えば、図6の場合、溝間部11bを挟むN極の一組みの永久磁石12,12により磁石単位が構成され、N極の磁石単位とS極の磁石単位とが円周方向に重なり合いを持ちながら平行中心面Dを境に交互に配列される。なお、他の構成は実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明すると、実施例2のロータ構造は、永久磁石12,12の傾斜装着面12a,12aは、ロータ軸方向に対する傾斜角θ1を、ロータ軸直交方向に対する傾斜角θ2よりも大きな角度に設定している。この傾斜角関係θ1>θ2の設定により、永久磁石12に作用する軸方向の電磁力によって生じる永久磁石12とロータプレート11との界面摩擦力が大きくなり、実施例1に比べ、さらに永久磁石12,12の保持強度を高めることができる。
前記ロータ2は、一対のステータ3,3に挟まれて軸方向に対向配置され、ロータプレート11の磁石装着溝32に、一対の傾斜装着面12a,12aからの距離が等しい平行中心面Dを互いの結合面とする極性の異なる一対の永久磁石12,12を嵌合し、且つ、ロータプレート11の溝間部11bを挟む同じ極性による一組みの永久磁石12,12を磁石単位とし、この磁石単位の極性を交互に異ならせながら円周方向に連続して配列している。これにより、円周方向に隣接する永久磁石12,12間の洩れ磁束経路(例えば、図6に示すように、N極の溝間部11bから隣のS極の溝間部11bへの磁束洩れ経路)に磁気抵抗の高い空気層が設けられることで、実施例1に比べ、洩れ磁束が低減され、トルクが増大する。
また、一組みの永久磁石12,12に作用する力(図6の矢印)が、ロータプレート11に対し互いに異なる方向に作用するので、2つの力は互いにキャンセルされる。このため、ロータプレート11の変形や振動を低減することができる。なお、他の作用は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
次に、効果を説明すると、実施例2のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(4) 前記永久磁石12,12の傾斜装着面12a,12aは、ロータ軸方向に対する傾斜角θ1を、ロータ軸直交方向に対する傾斜角θ2よりも大きな角度に設定したため、実施例1に比べ、さらに永久磁石12,12の保持強度を高めることができる。
(5) 前記ロータ2は、一対のステータ3,3に挟まれて軸方向に対向配置され、前記ロータプレート11の磁石装着溝32に、一対の傾斜装着面12a,12aからの距離が等しい平行中心面Dを互いの結合面とする極性の異なる一対の永久磁石12,12を嵌合し、且つ、前記ロータプレート11の溝間部11bを挟む同じ極性による一組みの永久磁石12,12を磁石単位とし、該磁石単位の極性を交互に異ならせながら円周方向に連続して配列したため、洩れ磁束の低減によりトルクを増大できると共に、ロータプレート11の変形や振動を低減することができる。
実施例3は、実施例2において、一対の永久磁石を半径方向から視て長方形状とした例である。
図7は実施例3のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図、図8は実施例3のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図7のA方向矢視図である。以下、実施例3のロータ構造を説明する。
実施例3の磁石装着溝32に装着される一対の永久磁石12,12は、半径方向から視た形状が長方形状であり、前記磁石装着溝32の溝幅とほぼ一致する短辺と、前記ロータプレート11の両側に形成された一対のステータ対向面11a,11aから突出しない長辺を有する。なお、他の構成は実施例2と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用を説明すると、実施例3の磁石装着溝32に装着される一対の永久磁石12,12は、半径方向から視た形状を長方形状としたため、実施例2において、永久磁石12,12の強度上不利な三角柱の部分が排除され、永久磁石12,12の強度が確保される。また、永久磁石12,12の製造に際し、実施例2のように傾斜面を有する場合には、複雑な形状の型を要するし、材料充填にも時間を要することで、コスト増を招くのに対し、長方形状としたことで、コストの低減も行うことができる。なお、他の作用は、実施例2と同様である。
次に効果を説明すると、実施例3のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造にあっては、実施例2の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(6) 前記磁石装着溝32に装着される一対の永久磁石12,12は、半径方向から視た形状が長方形状であり、前記磁石装着溝32の溝幅とほぼ一致する短辺と、前記ロータプレート11の両側に形成された一対のステータ対向面11a,11aから突出しない長辺を有するため、永久磁石12,12の強度を確保できると共に、コスト低減も達成することができる。
実施例4は、実施例3では永久磁石を磁石装着溝に装着するのに対し、永久磁石を磁石装着穴に装着するようにしたした例である。
図9は実施例4のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図、図10は実施例4のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図9のB−B線断面図である。以下、実施例4のロータ構造を説明する。
前記ロータプレート11には、両側に形成された一対のステータ対向面11a,11aを貫通して切除することで、一対の傾斜嵌合面33a,33aと一対の径方向ストッパ面33b,33bとで4方向を囲まれた磁石装着穴33を円周方向に複数形成し、前記永久磁石12,12は、前記磁石装着穴33への嵌合により、前記一対の傾斜嵌合面33a,33aに装着される一対の傾斜装着面12a,12aと、前記一対の径方向ストッパ面33b,33bに装着される一対の内外径装着面12d,12eと、を有する。なお、他の構成は実施例3と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
次に、作用について説明すると、実施例4のロータ構造では、永久磁石12に作用する遠心力がステータプレート11自体で支持され、高回転域においてする永久磁石12のステータプレート11に対する保持強度を高めることができる。また、この場合のステータプレート11の製造方法については、無垢材からの削りだし、薄板の電磁鋼板を位相を周方向にずらして積層する、あるいは、焼結材などによって製造することが可能である。なお、他の作用は実施例3と同様であるの説明を省略する。
次に効果を説明すると、実施例4のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造にあっては、実施例3の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
(7) 前記ロータプレート11には、両側に形成された一対のステータ対向面11a,11aを貫通して切除することで、一対の傾斜嵌合面33a,33aと一対の径方向ストッパ面33b,33bとで4方向を囲まれた磁石装着穴33を円周方向に複数形成し、前記永久磁石12,12は、前記磁石装着穴33への嵌合により、前記一対の傾斜嵌合面33a,33aに装着される一対の傾斜装着面12a,12aと、前記一対の径方向ストッパ面33b,33bに装着される一対の内外径装着面12d,12eと、を有するため、高回転域においてする永久磁石12のステータプレート11に対する保持強度を高めることができる。
以上、本発明のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を実施例1〜実施例4に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施例1〜4では、1つのロータの両側にステータを有する例を示したが、片側にのみステータを有する場合には、本形状以外にも、永久磁石とロータプレートが軸方向にラップする傾斜装着面を有する形状であれば、同様の作用効果が得られる。
実施例4では、実施例3において磁石装着溝に代え磁石装着穴とした例を示したが、実施例1において磁石装着溝に代え磁石装着穴としても良いし、実施例2において磁石装着溝に代え磁石装着穴としても良い。
実施例1〜4では、アキシャルギャップ型回転電機として、ロータとステータとの間に軸方向のエアギャップを有する例を示したが、ロータとステータとの間には、例えば、油膜によるアキシャルギャップが存在するだけで、実質的にエアギャップが存在しないようなアキシャルギャップ型回転電機に対しても適用することができる。
実施例1〜4では、アキシャルギャップ型回転電機と述べているが、それはアキシャルギャップ型モータとして適用しても良いし、また、アキシャルギャップ型ジェネレータとして適用しても良い。また、実施例1〜4では、1ロータ・2ステータ型のアキシャルギャップ型回転電機への適用例を示したが、1ロータ・1ステータ型や2ロータ・1ステータ型や2ロータ・2ステータ型のアキシャルギャップ型回転電機等、ステータとロータの数が実施例とは異なるアキシャルギャップ型回転電機にも適用することができる。
実施例1のロータ構造が適用されたアキシャルギャップ型回転電機を示す全体断面図である。 実施例1のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造が適用されたステータを示す図である。 実施例1のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図である。 実施例1のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図3のA方向矢視図である。 実施例2のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図である。 実施例2のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図5のA方向矢視図である。 実施例3のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図である。 実施例3のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図7のA方向矢視図である。 実施例4のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す斜視図である。 実施例4のアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造を示す図9のB−B線断面図である。
符号の説明
1 ロータ軸
2 ロータ
3 ステータ
4 回転電機ケース
5 第1軸受け
6 第2軸受け
7 軸心油路
8 第1径方向油路
9 第2径方向油路
10 第3径方向油路
11 ロータプレート
11a ステータ対向面
12 永久磁石
12a 傾斜装着面
12b 内径装着面
12c 磁極面
12d,12e 内外径装着面
13 ステータケース
14 ステータコア
15 絶縁体
16 ステータコイル
17 コアベース
18 バスバー積層体
19 送電端子
θ1,θ2 傾斜角
32 磁石装着溝
32a 傾斜嵌合面
32b 径方向ストッパ面
33 磁石装着穴
33a 傾斜嵌合面
33b 径方向ストッパ面

Claims (7)

  1. 永久磁石を配置したロータと、ステータコアとステータコイルを有するステータと、を備え、前記ロータと前記ステータが軸方向に配設されたアキシャルギャップ型回転電機において、
    前記ロータに配置される永久磁石は、円周方向に極性を交互に異ならせながらロータプレートに複数個装着され、且つ、前記永久磁石の前記ロータプレートに対する装着面を、ロータ軸方向に対して傾斜角を持たせた傾斜装着面としたことを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造。
  2. 請求項1に記載されたアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造において、
    前記ロータプレートには、外周側から内周側に向かって切除することで、一対の傾斜嵌合面と径方向ストッパ面とで3方を囲まれた磁石装着溝を円周方向に複数形成し、
    前記永久磁石は、前記磁石装着溝への嵌合により、前記一対の傾斜嵌合面に装着される一対の傾斜装着面と、前記径方向ストッパ面に装着される内径装着面と、前記ロータプレートのステータ対向面と同一面となる磁極面と、を有することを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造。
  3. 請求項2に記載されたアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造において、
    前記ロータは、一対のステータに挟まれて軸方向に対向配置され、
    前記ロータプレートの磁石装着溝に、ロータ軸に直交するロータ中心面を互いの結合面とする極性の異なる一対の永久磁石を嵌合したことを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造。
  4. 請求項2または3に記載されたアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造において、
    前記永久磁石の傾斜装着面は、ロータ軸方向に対する傾斜角を、ロータ軸直交方向に対する傾斜角よりも大きな角度に設定したことを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造。
  5. 請求項4に記載されたアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造において、
    前記ロータは、一対のステータに挟まれて軸方向に対向配置され、
    前記ロータプレートの磁石装着溝に、一対の傾斜装着面からの距離が等しい平行中心面を互いの結合面とする極性の異なる一対の永久磁石を嵌合し、且つ、前記ロータプレートの溝間部を挟む同じ極性による一組みの永久磁石を磁石単位とし、該磁石単位の極性を交互に異ならせながら円周方向に連続して配列したことを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造。
  6. 請求項4または5に記載されたアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造において、
    前記磁石装着溝に装着される一対の永久磁石は、半径方向から視た形状が長方形状であり、前記磁石装着溝の溝幅とほぼ一致する短辺と、前記ロータプレートの両側に形成された一対のステータ対向面から突出しない長辺を有することを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造。
  7. 請求項1に記載されたアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造において、
    前記ロータプレートには、両側に形成された一対のステータ対向面を貫通して切除することで、一対の傾斜嵌合面と一対の径方向ストッパ面とで4方向を囲まれた磁石装着穴を円周方向に複数形成し、
    前記永久磁石は、前記磁石装着穴への嵌合により、前記一対の傾斜嵌合面に装着される一対の傾斜装着面と、前記一対の径方向ストッパ面に装着される一対の内外径装着面と、を有することを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機のロータ構造。
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