JP2006173271A - 半導体発光装置、照明装置、携帯通信機器、及びカメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】半導体発光素子110と、前記半導体発光素子110を覆う蛍光体120とを備え、前記半導体発光素子110は、第1の発光出力部と前記第1の発光出力部より発光出力が高い第2の発光出力部とを有し、前記半導体発光素子110の主発光面と平行な方向において、前記第1の発光出力部から前記蛍光体120の膜厚の最薄部までの距離は、前記半導体発光素子110の第2の発光出力部から前記蛍光体120の膜厚の最薄部までの距離に比べて短い半導体発光装置100とした。
【選択図】 図1
Description
上記半導体発光装置は、青色光を出力する半導体発光素子と、青色光を補色である黄緑色光に変換する蛍光物質を透光性樹脂に混入させた蛍光体とを備え、半導体発光素子が発光し透光性樹脂を透過する青色光の一部と、蛍光物質により変換される黄緑色光とを、適度な割合で同時に出力することにより、白色に見える光を出力する。
また、蛍光体の厚さにばらつきが無くても半導体発光素子の発光出力にばらつきがあるため、発光出力が低い部分は発光出力が高い部分よりも、透過する青色光の割合が少なくなり黄色味がかった色に見えてしまうので、色むらが生じてしまうという課題があった。
ここで、半導体発光装置において、前記第1の発光出力部は、前記半導体発光素子の発光出力が最も低い部分であることを特徴とすることもできる。
これにより、より色むらの少ない白色光を出力する半導体発光装置を提供することができる。
これにより、白色光をバランスよく出力することができる。
ここで、半導体発光装置において、前記第1の発光出力部は、半導体発光素子の角部であることを特徴とすることができる。
ここで、半導体発光装置において、前記主発光面は、四角形であることを特徴とすることができる。
これにより、蛍光体が四角形であれば、四辺の最薄部と第1の発光出力部とを近接させやすい。
これにより、従来ならば色むらが顕著になる条件の元においても色むらを抑えることができ、特に顕著な効果が得られる。
ここで、半導体発光装置において、前記蛍光体の膜厚の最薄部は、前記蛍光体の膜厚の最厚部に対し60〜80%の厚さであることを特徴とすることができる。
ここで、半導体発光装置において、半導体発光素子は、サブマウントの上に配置されていることを特徴とすることができる。
これにより、このサブマウントを基準にサブマウント上に半導体発光素子と蛍光体との位置関係を定めることができるので、製造が容易となる。
これにより、主発光面側に電極がないので、より色むらの少ない白色光を出力する半導体発光装置を提供することができる。
ここで、半導体発光装置において、前記サブマウントの上面に電極と前記電極よりも光の反射率の高い反射膜とが設けられていることを特徴とすることができる。
ここで、半導体発光装置において、サブマウントと、前記サブマウントの上方に位置し、主発光面が四角形の半導体発光素子と、前記半導体発光素子を覆い、主発光面と平行な面が四角形の蛍光体とを有し、前記半導体発光素子の1辺は、前記蛍光体の1辺に対して、45度ずれていることを特徴とすることができる。
ここで、照明装置において、上記半導体発光装置と、前記半導体発光装置の主発光方向に配置されるレンズ部とを備えたことを特徴とする。
ここで、携帯通信機器において、上記半導体発光装置、または、上記照明装置を備えたことを特徴とする。
これにより、デジタルスチルカメラや銀鉛カメラ用のストロボ、ビデオカメラ用の照明等、各種カメラにおいても、従来よりも色むらの少ない白色光を出力することができ、ひいては正しい色彩で撮影できるという効果が期待できる。
<構成>
本発明の実施の形態1に係る半導体発光装置は、半導体発光素子と蛍光体とを相対的に回転させてサブマウント上に配置し、半導体発光素子の最も発光出力が低い部分である第1の発光出力部を、蛍光体の膜厚の最も薄い部分である最薄部と近接させることにより、従来よりも色むらの少ない白色光を出力することができる。
図2は、半導体発光素子110を、上側(前記Z軸方向+側)、即ち主に光を出力する方の主面(以下、「主発光面」という)側から見た平面図である。
図3に示すように、半導体発光素子110は、サブマウント130に対して略45度の角度を付けて、ボンディングペースト140により固定されている。
ここで半導体発光素子110は、主発光面上において発光出力が最も低い第1の発光出力部と、前記第1の発光出力部より発光出力が高い第2の発光出力部とを有する。主発光面が角部を有する場合、前記角部が第1の発光出力部である。
第2の発光出力部は、第1の発光出力部以外の部分全体、又は、前記第1の発光出力部分以外の部分の一部である。ここでは図3(a)および(b)における斜線部分以外の部分である。
図1に示すように、蛍光体120は、半導体発光素子110の全部とその周辺を覆うようにして、前記半導体発光素子110に対して略45度の角度を付けて、サブマウント130上に配置されている。なお、蛍光体120は、半導体発光素子110の全部を覆っているが、必ずしも全部を覆わなくてもよく、少なくとも発光部分の一部を覆っていればよい。
図3に示すように、蛍光体120は、半導体発光素子110の主発光面と平行な方向(前記Z軸と直交する面と平行な方向)において、第1の発光出力部から蛍光体120の膜厚の最薄部までの距離が、前記半導体発光素子110の第2の発光出力部から前記蛍光体120の膜厚の最薄部までの距離に比べて短かくなるように配置されている。
図4(a)及び(b)を用いて最薄部をさらに説明すると、例えば図4(a)に示すように、蛍光体120が平面視長方形の場合、最薄部は、半導体発光素子110の頂点部分A1との距離が最短となるB1で示す部分、及び、頂点部分A2との距離が最短となるB2で示す部分である。また、図4(b)に示すように、蛍光体120が平面視楕円形の場合、最薄部は、半導体発光素子110の頂点部分A1との距離が最短となるB1で示す部分、及び、頂点部分A2との距離が最短となるB2で示す部分である。なお、最厚部は、図4(a)においてC1〜C4で示す部分、および、図4(b)においてC1で示す部分である。
なお、第1の発光出力部の発光出力が第2の発光出力部の発光出力に対して60〜80%の場合に、特に顕著な効果が得られる。また、蛍光体120の膜厚の最薄部が前記蛍光体120の膜厚の最厚部に対し60〜80%の厚さである場合に、特に顕著な効果が得られる。
なお、ここでは、サブマウントと半導体発光素子とが45度ずれているが、サブマウントと蛍光体とが45度ずれていてもよい。図5(a)は、サブマウント210と蛍光体220とが45度ずれている半導体発光装置200の外観を示す斜視図であり、図5(b)は、前記半導体発光装置200の平面図であり、図5(c)は、前記半導体発光装置200の側面図である。
図6(a)は、組立前のサブマウント130を、上側(前記Z軸方向+側)、即ち半導体発光素子110を搭載する搭載面側から見た平面図であり、図6(b)は、図6(a)に示したサブマウント130のA−A'線断面を、右側(前記Y軸方向−側)から見たA−A'線縦断面図である。
ここでは、保護用ダイオードであるサブマウント130と、発光ダイオードである半導体発光素子110とを、逆極性の電極同士で接続している。このように発光ダイオードに保護用ダイオードを接続しているため、発光ダイオードに逆方向電圧を印加しようとしても、電流が保護用ダイオードに順方向に流れるので発光ダイオードにはほとんど逆方向電圧が印加されず、また発光ダイオードに過大な順方向電圧を印加しようとしても、保護用ダイオードの逆方向ブレイクダウン電圧(ツェナー電圧)以上の順方向電圧は印加されない。
電極131は、半導体発光素子110の正電極112に、ボンディングワイヤ141によって電気的に接続され、同様に、電極132は、半導体発光素子110の負電極111に、ボンディングワイヤ142によって電気的に接続される。
このようにサブマウントの配置面に、従来からあるAuやAl等の電極とは別に、電極よりも反射率の高いAg等の金属からなる反射部133を設けているため、その金属が電極として適しているか否かにかかわらず、これを用いて、半導体発光素子が出力する青色光や紫外光、及び、蛍光物質により変換された黄緑色光等を効率良く外部に出力することができる。
このように、電極とは別に電界の影響を受けないように、反射率が高い材料で反射部を設けることによって、反射率が高い材料がエレクトロマイグレーションが起こり易いか否かにかかわらず、これを用いて、半導体発光素子が出力する青色光や紫外光、及び、蛍光物質により変換された黄緑色光等を効率良く外部に出力することができ、電極に反射膜としての機能を持たせる方法よりも、より効果的に半導体発光素子が出力する光を外部に出力することができる。
実施の形態1に係る半導体発光装置100の動作及び作用について説明する。
電極131と電極132との間に電圧を印加すると、電極131、ボンディングワイヤ141、正電極112、負電極111、ボンディングワイヤ142、電極132の順に電流が流れ、半導体発光素子110から青色光が出力される。出力された青色光の一部が蛍光体により変換されて黄緑色光となり、蛍光体により変換されなかった青色光と共に出力されて、白色に見える光となる。
図7は、本発明の実施の形態1における半導体発光装置100の製造方法の概略を示す図である。
以下に図7を用いて、半導体発光装置100の製造方法を説明する。
(1)セラミックの平板上に、エッチング加工等により、Auで電極131と電極132とを形成し、Agで反射部133を形成して、サブマウント130を製造する(ステップS11)。
(3)サブマウント130を、ダイボンディング機の所定位置に固定する(ステップS13)。
(4)半導体発光素子110を、サブマウント130の各辺と半導体発光素子110の各辺とが略45度の位置関係になるように、ダイボンディング機の所定位置に固定する(ステップS14)。
(6)ダイボンディング機で、各サブマウント130のボンディング位置に半導体発光素子110をダイボンディングする。ここで、サブマウント130の各辺と半導体発光素子110の各辺とが略45度の位置関係になるようにダイボンディングする(ステップS16)。
(8)ワイヤボンディング機において、負電極111と電極132との間をワイヤボンディングしてボンディングワイヤ142を生成し、同様に、正電極112と電極131との間をワイヤボンディングしてボンディングワイヤ141を生成する(ステップS18)。
(10)ポッティング印刷機において、各サブマウント130上の半導体発光素子110とその周辺を覆うポッティングすべき位置に蛍光体120を、四角錐台形状になるようにポッティング印刷する。ここで、蛍光体120の各底辺が、サブマウント130の各辺と角度を付けず、かつ半導体発光素子110の各辺と略45度の位置関係になるようにポッティング印刷する(ステップS110)。
<まとめ>
以上のように、本発明の実施の形態1の半導体発光装置によれば、半導体発光素子の発光出力が低い第1の発光出力部と、蛍光体の膜厚の薄い最薄部とを近接させたので、出力が低いことによる色特性と、蛍光体が薄いことによる色特性とがうち消しあい、色むらを抑えることができる。
(実施の形態2)
<構成>
実施の形態1が半導体発光素子の主発光面側に電極を有するフェイスアップ型であるのに対し、実施の形態2は半導体発光素子の主発光面の対面側に電極を有するフリップチップ型である点が異なる。
図8(a)は、本発明の実施の形態2における半導体発光装置400の外観を示す斜視図であり、図8(b)は、図8(a)に示した半導体発光装置400の平面図であり、図8(c)は、図7(b)に示した半導体発光装置400のA−A'線縦断面図である。
図10(a)は、組立前のサブマウント410の平面図であり、図10(b)は、図10(a)に示したサブマウント410のA−A'線縦断面図である。
なお、図8〜図10におけるX軸、Y軸及びZ軸が示す方向は、図1(a)における各軸の定義に準ずる。
図9に示すように、半導体発光素子310は、サブマウント410に面した一方の主面に負電極311と正電極312とを備え、もう一方の主面に主に光を出力する主発光部がある。半導体発光素子310は、直方体形状の外形を有し、主面の形状が0.3mm角の正方形、厚さが0.1mm程度であって、サブマウント410上に図8に示すように配置されるものとする。蛍光体320は、半導体発光素子310の全部とその周辺を覆うように、サブマウント410上に図8に示すように配置される。
正電極411は、半導体発光素子310の負電極311に、マイクロバンプ420によって電気的に接続され、同様に、負電極412は、半導体発光素子310の正電極312に、マイクロバンプ421〜424によって電気的に接続され、正電極411と負電極412との間に電圧が印加される。
ここで、正電極411、負電極412、及び、マイクロバンプ420〜424を合わせて電極部と称する。電極部は、発光時等における電圧の印加が大きいので、電界の影響も大きく、エレクトロマイグレーションが起こり易い為、エレクトロマイグレーションが起こりにくい金属であることが望ましい。
裏面電極414の材質は金属であって、例えば、Au、Pt、Cu、Ni、Rh、Al、Agのうちの何れか1つ、複数の組み合わせ、又はこれらを含む合金等である。
図11は、本発明の実施の形態2における半導体発光装置400の製造方法の概略を示す図である。
以下に図11を用いて、半導体発光装置400の製造方法を説明する。なお、実施の形態1の製造方法と、同様の作業を行うステップについては、簡略して説明する。
(2)各サブマウント410上の、半導体発光素子310をバンプ接続すべき位置に、マイクロバンプ420〜424を生成する(ステップS21)。
(3)サブマウント410に半導体発光素子310をバンプ接続する。ここで、サブマウント410の各辺と半導体発光素子310の各辺とが略45度の位置関係になるようにバンプ接続する(ステップS22)。
<まとめ>
以上のように、本発明の実施の形態2の半導体発光装置によれば、実施の形態1と同様に、半導体発光素子の発光出力が低い第1の発光出力部と、蛍光体の厚さが薄い最薄部とを近接させたので、出力が低いことによる色特性と、蛍光体が薄いことによる色特性とがうち消しあい、色むらを抑えることができる。
(実施の形態3)
<構成>
本発明の実施の形態3は、実施の形態2の半導体発光装置を改良したものであって、反射部等の形状を、半導体発光素子から遠い部分が近い部分よりも、発光方向側に対して高くなるように傾斜させ、半導体発光素子から遠くなる程減衰して弱くなる光を、効率よく回収することにより輝度むらや色むらを抑える半導体発光装置である。
図12(a)は、組立前のサブマウント510の平面図であり、図12(b)は、半導体発光装置500を、図12(a)に示したサブマウント510のA−A'の位置において切断したA−A'線縦断面図であり、図12(c)は、半導体発光装置500を、図12(a)に示したサブマウント510のB−B'の位置において切断したB−B'線縦断面図である。なお、図12におけるX軸、Y軸及びZ軸が示す方向は、図1(a)における各軸の定義に準ずる。
<製造方法>
サブマウント510の配置面に傾斜を付けるには、例えばポジ型のフォトレジストを傾斜を付ける前のサブマウント上に塗布し、グラデーションマスクを介して露光し、フォトレジストを現像及びリンスすることにより、フォトレジストによる傾斜のある表面形状パターンをこの基板上に形成した後、これをマスクとしてフォトレジストとこの基板に対して異方性ドライエッチングやサンドブラスト等を行い、フォトレジストの表面形状パターンをこの基板表面に掘り写して転写すればよい。
以上のように、本発明の実施の形態3によれば、正電極及び反射部の形状を、少なくとも透光性樹脂に覆われている部分において、半導体発光素子から遠い部分が近い部分よりも、発光方向側に対して高くなるように傾斜させたので、半導体発光素子から遠くなる程減衰して弱くなる光を、効率よく回収することができ、輝度むらや色むらを抑えることができる。
(実施の形態4)
<構成>
本発明の実施の形態4は、実施の形態2の半導体発光装置を改良したものであって、反射部の表面に凹凸を設け、表面積を増やすことにより反射効率を向上させ、また乱反射させることにより波長の変換効率を向上させ、さらに、半導体発光素子から遠い部分の凹凸を近い部分の凹凸よりも大きくして、半導体発光素子から遠くなる程減衰して弱くなる光を、遠い部分程多く乱反射させることにより、さらに、輝度むらや色むらを抑える半導体発光装置である。
図13(a)は、組立前のサブマウント610の平面図であり、図13(b)は、半導体発光装置600を、図13(a)に示したサブマウント610のA−A'の位置において切断したA−A'線縦断面図であり、図13(c)は、半導体発光装置600を、図13(a)に示したサブマウント610の、B−B'の位置において切断したB−B'線縦断面図である。なお、図13におけるX軸、Y軸及びZ軸が示す方向は、図1(a)における各軸の定義に準ずる。
ここで正電極には凹凸を設けていないが、反射部611と同様に、凹凸を設けてもよい。
サブマウント610の配置面に凹凸を付けるには、例えばポジ型のフォトレジストを凹凸を付ける前のサブマウント上に塗布し、グラデーションマスクを介して露光し、フォトレジストを現像及びリンスすることにより、フォトレジストによる凹凸のある表面形状パターンをこの基板上に形成した後、これをマスクとしてフォトレジストとこの基板に対して異方性ドライエッチングやサンドブラスト等を行い、フォトレジストの表面形状パターンをこの基板表面に掘り写して転写すればよい。
以上のように、本発明の実施の形態4によれば、反射部の表面に凹凸を設けたので、表面積が増え反射効率が向上し、また乱反射することにより波長の変換効率が向上する。
さらに、半導体発光素子から遠い部分の凹凸を近い部分の凹凸よりも大きくしたので、半導体発光素子から遠くなる程減衰して弱くなる光を、遠い部分程多く乱反射させることにより、輝度むらや色むらを抑えることができる。
(実施の形態5)
<構成>
本発明の実施の形態5は、実施の形態2の半導体発光装置を改良したものであって、反射部の表面に球面を設け、表面積を増やすことにより反射効率を向上させ、また乱反射させることにより波長の変換効率を向上させ、さらに、半導体発光素子から遠い部分の球面の曲率を近い部分よりも大きくして、半導体発光素子から遠くなる程減衰して弱くなる光を、遠い部分程多く乱反射させることにより、さらに、輝度むらや色むらを抑える半導体発光装置である。
図14(a)は、組立前のサブマウント710を、半導体発光素子310を配置する配置面側から見た斜視図であり、図14(b)は、半導体発光装置700を、図14(a)に示したサブマウント710のA−A'の位置において切断したA−A'線縦断面図であり、図14(c)は、半導体発光装置700を、図14(a)に示したサブマウント710の、B−B'の位置において切断したB−B'線縦断面図である。なお、図14におけるX軸、Y軸及びZ軸が示す方向は、図1(a)における各軸の定義に準ずる。
ここで正電極には球面を設けていないが、反射部711と同様に、球面を設けてもよい。
サブマウント710に球面を設けるには、例えば、従来のバンプを形成する方法により加工すればよい。
また、サブマウント710の配置面に半球の形状を設けるのであれば、例えばポジ型のフォトレジストを半球の形状を設ける前のサブマウント上に塗布し、グラデーションマスクを介して露光し、フォトレジストを現像及びリンスすることにより、フォトレジストによる半球の形状のある表面形状パターンをこの基板上に形成した後、これをマスクとしてフォトレジストとこの基板に対して異方性ドライエッチングやサンドブラスト等を行い、フォトレジストの表面形状パターンをこの基板表面に掘り写して転写すればよい。
以上のように、本発明の実施の形態5によれば、反射部の表面に球面を設けたので、表面積が増え反射効率が向上し、また乱反射することにより波長の変換効率が向上する。
さらに、半導体発光素子から遠い部分の球面の曲率を近い部分よりも大きくしたので、半導体発光素子から遠くなる程減衰して弱くなる光を、遠い部分程多く乱反射させることにより、輝度むらや色むらを抑えることができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態6は、本発明の半導体発光装置と、前記半導体発光装置の主発光方向に配置されるレンズ部とを備えた照明装置である。
図15は、半導体発光装置400を有する照明装置800を示す図である。
図15に示す照明装置800は、リードフレーム801、802上に各1個の半導体発光装置400を、Agペースト805を用いてダイボンディングし、リードフレーム803、804と各半導体発光装置400上のボンディングパッド415とをAu線806、807によりワイヤーボンディングし、透明エポキシ樹脂808によりモールドした後、レンズ部としての全反射パラボラ付きマイクロレンズ809を取り付けたものである。
<まとめ>
本発明の実施の形態6の照明装置によれば、実施の形態1〜5の半導体発光装置の効果と同様の効果が得られる。特に、従来よりも色むらの少ない白色光を出力することができるので、室内用照明や卓上用照明においては高品質な照明として販売促進効果が期待でき、また、携帯用照明においては色彩を正しく認識できるという効果が期待できる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態7は、本発明の半導体発光装置を照明用光源とする携帯通信機器である。
図16は、照明装置800を照明用光源とする携帯通信機器810である。
なお、本発明の半導体発光装置を搭載する携帯通信機器は、図16に示した携帯通信機器810に限られず、例えば、本発明の半導体発光装置を、携帯通信機器の液晶画面のバックライト、携帯通信機器に内蔵するデジタルカメラの静止画用のストロボや動画用の照明等のいかなる用途に用いた携帯通信機器であってもよい。
本発明の実施の形態7の携帯通信機器によれば、実施の形態1〜5の半導体発光装置の効果と同様の効果が得られる。特に、従来よりも色むらの少ない白色光を発することができるので、液晶画面のバックライトにおいては色彩を正しく出力でき、また、静止画用のストロボや動画用の照明においては色彩を正しく撮影できるという効果が期待できる。
(実施の形態8)
本発明の実施の形態8は、本発明の半導体発光装置を撮影用光源とするカメラである。
図17は、照明装置800を撮影用光源とするカメラ820である。
なお、本発明の半導体発光装置を搭載するカメラは、図17に示したカメラ820に限られず、例えば、静止画用のストロボや動画用の照明等に、本発明の半導体発光装置を用いた、デジタルスチルカメラや銀鉛カメラ、ビデオカメラ等の、いかなるカメラであってもよい。
本発明の実施の形態8のカメラによれば、実施の形態1〜5の半導体発光装置の効果と同様の効果が得られる。特に、従来よりも色むらの少ない白色光を出力することができるので、色彩を正しく撮影できるという効果が期待できる。
なお、本発明の半導体発光素子は、青色光を出力する素子に限られず、例えば、紫外光を出力する素子でもよく、この様な場合には、透光性樹脂は、半導体発光素子により出力される紫外光から、青色光と、赤色光と、緑色光とを励起させる蛍光物質を含み、この蛍光物質により励起された青色光と、赤色光と、緑色光とを透過する樹脂材料からなる透光性を備えた蛍光体となる。
110 半導体発光素子
111 負電極
112 正電極
120 蛍光体
130 サブマウント
131 電極
132 電極
133 反射部
134 ベース基板
140 ボンディングペースト
141 ボンディングワイヤ
142 ボンディングワイヤ
200 半導体発光装置
210 サブマウント
310 半導体発光素子
311 負電極
312 正電極
320 蛍光体
400 半導体発光装置
410 サブマウント
411 正電極
412 負電極
413 反射部
414 裏面電極
415 ボンディングパッド
416 シリコン基板
420〜424 マイクロバンプ
500 半導体発光装置
510 サブマウント
511 正電極
512 反射部
513 シリコン基板
600 半導体発光装置
610 サブマウント
611 反射部
612 シリコン基板
700 半導体発光装置
710 サブマウント
711 反射部
712 シリコン基板
800 照明装置
801〜804 リードフレーム
805 ペースト
806,807 Au線
808 透明エポキシ樹脂
809 マイクロレンズ
810 携帯通信機器
820 カメラ
Claims (14)
- 半導体発光素子と、前記半導体発光素子を覆う蛍光体と、を備え、
前記半導体発光素子は、第1の発光出力部と前記第1の発光出力部より発光出力が高い第2の発光出力部とを有し、
前記半導体発光素子の主発光面と平行な方向において、前記第1の発光出力部から前記蛍光体の膜厚の最薄部までの距離は、前記半導体発光素子の第2の発光出力部から前記蛍光体の膜厚の最薄部までの距離に比べて短い半導体発光装置。 - 前記第1の発光出力部は、前記半導体発光素子の発光出力が最も低い部分である請求項1記載の半導体発光装置。
- 前記主発光面と平行な面において、前記主発光面の中央部分から前記第1の発光出力部へ向かう方向と、前記主発光面の中央部分から前記蛍光体の膜厚の最薄部へ向かう方向とが一致している請求項1または請求項2に記載の半導体発光装置。
- 前記第1の発光出力部は、半導体発光素子の角部である請求項1から請求項3のいずれか1項記載の半導体発光装置。
- 前記主発光面は、四角形である請求項1から請求項4のいずれか1項記載の半導体発光装置。
- 前記第1の発光出力部の発光出力は、前記第2の発光出力部の発光出力に対し60〜80%である請求項1から請求項5のいずれか1項記載の半導体発光装置。
- 前記蛍光体の膜厚の最薄部は、前記蛍光体の膜厚の最厚部に対し60〜80%の厚さである請求項1から請求項6のいずれか1項記載の半導体発光装置。
- 半導体発光素子は、サブマウントの上に配置されている請求項1から請求項7のいずれか1項記載の半導体発光装置。
- 前記半導体発光素子は、前記サブマウントの上にフリップチップ配置されている請求項8記載の半導体発光装置。
- 前記サブマウントの上面に電極と前記電極よりも光の反射率の高い反射膜とが設けられている請求項8または請求項9に記載の半導体発光装置。
- サブマウントと、
前記サブマウントの上方に位置し、主発光面が四角形の半導体発光素子と、
前記半導体発光素子を覆い、主発光面と平行な面が四角形の蛍光体と、を有し、
前記半導体発光素子の1辺は、前記蛍光体の1辺に対して、45度ずれている半導体発光装置。 - 請求項1から請求項11のいずれか1項記載の半導体発光装置と、前記半導体発光装置の主発光方向に配置されるレンズ部とを備えた照明装置。
- 請求項1から請求項11のいずれか1項記載の半導体発光装置、または、請求項12に記載の照明装置を備えた携帯通信機器。
- 請求項1から請求項11のいずれか1項記載の半導体発光装置、または、請求項12に記載の照明装置を備えたカメラ。
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