JP2006172001A - 車両検知システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両感知器を個別に設置しなくても車両を検知することができる車両検知システムを提供する。
【解決手段】 信号機の制御情報を電磁波で送信する第1無線手段120と、路面上の特定位置に形成されて、第1無線手段120の電磁波を反射する感知領域と、その感知領域からの反射波を受信する第2無線手段220と、この感知領域に車両が進入した際、その進入に伴う反射波の変化を利用して車両を検知する検知手段222とを有する。信号機の制御のために行われる通信用の電磁波を利用して車両を検知することにより、車両感知器を別途設置することなく車両を検知することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は車両検知システムに関するものである。特に、車両感知器を設置することなく車両の検知を行なうことができる車両検知システムに関するものである。
従来より、交通流の監視などのために超音波式、ループ式、ドップラレーダ式車両感知器が利用されている。例えば、非特許文献1に示されるドップラレーダ式車両感知器は、波動が移動物体で反射すると、移動物体の速度に比例した周波数偏移を受けるという、いわゆるドップラ効果を利用したもので、単一の感知器で車両の台数、速度、車種(大型車か小型車かなど)を同時に計測することができる。
通常、このような車両感知器は、図11に示すように、道路上に設置されており、その感知器410での感知データは、下流に位置する信号機200の信号制御器210に無線手段420から第2無線手段220を介して、または有線で伝送される。信号制御器210は、伝送された感知データを利用して高度な交通信号制御を行う。
その制御方式の一つとして、いわゆるジレンマ感応制御方式が実用化されている(例えば非特許文献2)。ジレンマ感応制御方式は、黄信号開始直後の追突事故や出会い頭事故などの防止を狙いとした信号制御方式である。この方式では、図12に示すように、信号機200の設置された交差点から約150m上流に車両感知器410を設置し、その感知器410の感知領域を通過する車両の速度を検出する。その際、車両が感知された速度のままで交差点に進入すると仮定し、黄信号開始時における当該車両走行位置とその速度から、その車両が黄信号表示中に停止線で安全に停止できるか、黄信号表示中に交差点を安全に通過できるかを判定する。
この判定基準をグラフ化すると、図12に示すグラフとなる。このグラフにおいて、ジレンマ領域はジレンマゾーンdZとオプションゾーンoZとから構成される。ジレンマゾーンdZは、通常の減速度では黄信号表示中に停止線で安全に停止することも交差点を通過することもできない領域のことである。一方、オプションゾーンoZは、黄信号表示中に停止線で安全に停止することも交差点を通過することもできる領域、換言すれば、運転者により「停止」か「通過」かの判断が異なる車両が混在する領域のことである。ジレンマ感応制御方式は、このジレンマ領域における車両を極力少なくするために、青信号終了時点(黄信号開始時点)を延長する制御方式である。
「ドップラレーダ式車両感知器」高阪悠二、谷本雅顕、浅田正俊著、昭和54年2月「住友電気」第114号、205-211ページ 「空間感知器を用いたジレンマ感応制御方式の開発」齋藤威、板倉誠司、高橋義典、北川朝靖著、「交通工学」2004年5月号(Vol.39、No.3)63-72ページ、社団法人交通工学研究会
しかし、上記の車両感知器を用いた車両検知システムでは次のような問題があった。
(1)車両感知器を設置する必要がある。
上述した車両検知システムでは、信号制御器とは別に車両感知器を設置しなければならない。特に、ジレンマ感応制御を行う場合、車両速度の検出が必要であり、ドップラレーダ方式やカメラ画像処理方式などの高価な車両感知器が必要である。
(2)ジレンマ感応制御を効果的かつ経済的に行うことが難しい。
上述したように、ジレンマ感応制御方式は、車両感知器で感知した車速のままで交差点に車両が進入するとの仮定に基づいて黄信号開始時の車両の走行位置を推定する制御方式である。そのため、この仮定が成立しない場面では適用できないか適用効果の低下を招く。
ジレンマ感応制御により青信号終了時点を延長するにも限度があり、ジレンマ領域に車両が存在しても、青信号終了時点の延長を打ち切らざるを得ないことがある。
ジレンマ領域に車両が存在するか否かの検出精度は、車両感知器での車速の検知精度に依存するため、その車速の検知には非常に高い精度が求められる。
一方で、ジレンマ感応制御をより効果的に実現するため、走行する車両を撮像し、その画像からリアルタイムの車速検知を行う方式も実用化されている。しかし、その場合、検知箇所にカメラが必要となる上、撮像した画像の処理装置が非常に高価で経済性に乏しい。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その主目的は、車両感知器を個別に設置しなくても車両を検知することができる車両検知システムを提供することにある。
本発明の別の目的は、ジレンマ感応制御を効果的かつ経済的に行うことが可能な車両検知システムを提供することにある。
本発明は、信号機の制御情報の無線通信を利用して車両を検知することにより上記の目的を達成する。
本発明車両検出システムは、信号機の制御情報を電磁波で送信する第1無線手段と、路面上の特定位置に形成されて、第1無線手段の電磁波を反射する感知領域と、その感知領域からの反射波を受信する第2無線手段と、この感知領域に車両が進入した際、その進入に伴う反射波の変化を利用して車両を検知する検知手段とを有することを特徴とする。
この構成によれば、信号機の制御のために行われる通信用の電磁波を利用して車両を検知することにより、車両感知器を別途設置することなく車両を検知することができる。
以下、本発明システムをより詳しく説明する。
第1無線手段は、少なくとも信号機の制御情報を電磁波で送信する送信部を有すれば良い。特に下流側の信号機の制御情報を送信できる構成が好ましい。通常、後述する第2無線手段と双方向に通信するための受信部も有することが好ましい。
一方、第2無線手段は、少なくとも第1無線手段からの電磁波を受信できる受信部を有すれば良い。通常、第1無線手段と双方向に通信するための送信部も有することが好ましい。
上記第1無線手段に設けた送信部、あるいは必要に応じて第2無線手段に設けた送信部は、指向性を持ったアンテナを備えることが好ましい。このアンテナの指向性により、次述する感知領域に向けて電磁波を送信することができる。
通常、第1無線手段、第2無線手段は各々別の信号機あるいは信号機の近傍に設置される。ただし、第1無線手段、第2無線手段の設置箇所は、信号機あるいは信号機の近傍に限定されるものではなく、他の場所であっても良い。特に、信号機とは機能的に関係のない構造物に第1無線手段、第2無線手段を設置してもよい。
感知領域は道路上の特定位置に形成される。代表的には、隣接する信号機の間をつなぐ道路の路面上に感知領域を形成すれば良いが、必ずしも交差点間である必要はない。指向性の強いアンテナから送信を行っても、電磁波はある程度拡がるが、この感知領域で反射した電磁波を第2無線手段で受信することにより信号機間の通信を行う。例えば、第1信号機の制御情報を次の第2信号機に送信することで、第2信号機側では、受信した制御情報に対応して第2信号機の切替を制御することができる。
感知領域は、通常の路面のままでもよいが、反射量が不足する場合は、電磁波の反射に優れた構成の反射板を設置することが好ましい。この反射板の設置により、第1・第2無線通信手段の間でより安定した通信を実現することができる。
この感知領域に車両が進入した際、その進入に伴う反射波の変化を利用し、検知手段にて車両を検知する。反射波の変化には、(1)反射波のレベルの変動によるものと、(2)反射波のドップラ効果による周波数偏移によるものとがある。
前者の場合、検知手段は、感知領域を車両が通過する前後における第2無線手段の受信した電磁波のレベル変化から判定する車両有無判定手段を有する。一般に、感知領域に車両が存在しない場合、第2無線手段で受信した反射波レベルは乱れが少なくほぼ一定に安定している。一方、感知領域に車両が進入すると、第1無線手段からの電磁波は路面で反射するのではなく、車両で反射して第2無線手段へと伝播され、第2無線手段で受信した反射波のレベルが乱れて増減する。そのため、例えば車両が感知領域に存在しない状態の反射波レベルと同等のレベルが継続する時間をしきい値として車両の不存在を感知し、その不存在を車両の切れ目とすることで、車両台数を計測することができる。
後者の場合、検知手段は、感知領域を車両が通過する際、ドップラ効果により第2無線手段の受信した電磁波の周波数が変化することを利用して車両速度を演算する車速演算手段を有する。この構成では、車速に応じたドップラシフト(周波数偏移量)を検出することで、車両の進入および車速を計測することができる。その計測を行う際の動作原理は前述した非特許文献1に記載の技術と同様である。ドップラシフトを検出するには、第2無線手段側で参照用の基準信号を用意する必要があるが、この基準信号は別途第1無線手段側から供給するか、第2無線手段が送信部を有している場合は、その送信部からの信号を基準信号として利用すれば良い。
また、信号機の制御情報を受信する車載無線手段を有することが好ましい。信号機の制御情報に信号の切替情報(あと何秒で青から黄に切り替わるかなど)を含め、この制御情報を受信する無線手段を車両側に設けることで、車両側でも信号の切り替わり状況を認識することができる。特に、この信号の制御情報を表示する表示手段を設けることが好適である。例えば、この信号の制御情報に基づいて、次の信号の青の点灯時間があと何秒かといった情報を車載のモニタに表示したり音声案内として流すことが可能である。従って、信号機の制御による危険回避に加えて、運転者への通知による危険回避も同時に実現することができる。
その他、前記制御情報に含まれる信号機の切替情報と、車速情報と、車両位置情報とから車両が特定の信号機を安全に通過または停止できるかどうかを判定する通過判定手段を有することが好ましい。制御情報に切替情報が含まれているので、さらに車速と車両位置がわかれば、黄信号開始時の車両の位置を演算で予測でき、ジレンマ感応制御を行なうことができる。その際、通過判定手段の判定の結果、特定の信号機を安全に通過または停止できないと判断された場合に、その旨を運転者に警告する車載警告手段を有することが望ましい。より具体的には、運転者に対して注意喚起を促すような音声案内や画面表示を行うことが挙げられる。この構成によれば、信号機側のジレンマ感応制御による危険回避に加えて、車両側(運転者側)にも注意喚起を促すことができるため、より一層の危険回避が期待できる。特に、ジレンマ感応制御では、青信号終了時点の延長を打ち切らざるを得ない場合があるが、その場合であっても直接運転者に注意喚起を促すことができる点で危険回避の程度が改善できると考えられる。この通過判定手段は信号機側に設けても車両側に設けてもいずれでもよい。
上記の通過判定手段による判定には、車速情報や車両位置情報の取得の仕方により種々の態様が考えられる。
例えば、車載無線手段が車両の車速情報を第2無線手段に送信する車両情報送信部を有し、通過判定手段は、車両情報送信部からの車速情報を利用して判定を行うことが挙げられる。車両にはスピードメータが設置されて自車の走行速度を認識できるように構成されている。そのため、車載無線手段に送信機能を持たせ、車両が自ら検知した車速情報を送信し、第2無線手段で受信させることにより、信号機側で正確に車速を把握することができる。従って、従来のドップラレーダによる車速検知よりも高精度に信号機側で車速を把握することができ、ジレンマ感応制御を行った場合に制御効果を高めることができる。
また、検知手段は、感知領域を車両が通過する際、ドップラ効果により第2無線手段の受信した電磁波の周波数が変化することを利用して車両速度を演算する車両速度演算手段を有し、通過判定手段は、車速演算手段で求めた車速情報を利用して判定を行うことも好ましい。この構成によれば、車載無線手段を有していない場合であっても、車速情報を信号機側(第2無線手段側)に認識させることができる。従って、車両側の搭載装置構成を簡略化することができる。
さらに、車両の走行位置を検知する車載位置検知システムを利用してもよい。その場合、車載無線手段は、この車載位置検知システムで求めた車両位置情報を第2無線手段に送信する車両情報送信部を有し、前記通過判定手段は、車両情報送信部からの車両位置情報を利用して判定を行うこととすれば良い。車載位置検知システムは、広くカーナビゲーションなどで利用されているGPS(Global Positioning System)が好適に利用できる。車載位置検知システムがあれば、検知した車両の位置情報を車載無線手段から第2無線手段に送信することにより、信号機側で車両の位置情報を把握することができる。特に、車両が感知領域以外に位置しても、車両の位置情報を信号機側に把握させることができる。なお、カーナビゲーションシステムでは、信号機の有無を含む道路地図情報を持っている場合が多く、車両位置情報から特定の信号機までの距離を演算することも可能であるから、車両から特定の信号機までの距離を直接第2無線手段側に送信しても構わない。
その他、通過判定手段における車両位置情報は、感知領域と特定の信号機までの設定距離から取得することも可能である。感知領域は路面上の特定位置に形成されているので、感知領域から特定の信号機までの距離は既知の値として予め設定しておくことができる。そのため、GPSなどの車載位置検知システムがない場合であっても、車両が感知領域に進入したことに基づいて、車両の走行位置を信号機側に把握させることができる。
本発明システムによれば、次の効果を奏することができる。
(1)本発明システムによれば、信号機間の制御情報通信などに用いられている電磁波と、この電磁波を路面上の特定位置で反射する感知領域とを用い、感知領域への車両の進入に伴う反射波の変化を利用して車両を検知することができる。そのため、車両感知器を別途設置することなく車両検知を行なうことができる。
(2)感知領域を車両が通過する前後における第2無線手段の受信した電磁波のレベル変化を利用すれば、容易に車両の有無を判定することができる。
(3)ドップラ効果により第2無線手段の受信した電磁波の周波数が変化することを利用して車両速度を演算する車両速度演算手段を設けることで、車両の有無のみならず、車速情報も同時に得ることができる。
(4)信号機の切替情報と、車速情報と、車両位置情報とから車両が特定の信号機を安全に通過または停止できるかどうかを判定する通過判定手段を設けることで、いわゆるジレンマ感応制御を行なうことができる。
(5)信号機の制御情報を受信する車載無線手段を設けることで、信号機の切替情報を運転者に通知することができる。それにより、一層の危険回避が期待できる。
(6)さらに、通過判定手段の判定の結果、特定の信号機を安全に通過または停止できないと判断された場合に、その旨を運転者に警告する車載警告手段を設けることで、運転者の注意を喚起して、一層の危険回避が期待できる。
(7)車載無線手段で車両の車速情報を送信することにより、非常に高精度に車速情報を信号機側で把握することができる。それに伴って、ジレンマ感応制御の精度も向上させることができる。
(8)ドップラ効果を利用して車速情報を求める車両速度演算手段を設け、求めた車速情報を通過判定手段の車速情報として用いることで、車載無線手段で車両の車速情報を送信しなくとも信号機側で車速情報を把握することができる。
(9)車両の走行位置を検知する車載位置検知システムを用い、検知された位置情報を利用して通過判定手段での判断を行うことで、車両が感知領域以外の位置であっても車両の位置情報を信号機側に把握させ、ジレンマ感応制御が実施できる。
(10)通過判定手段における車両位置情報として、感知領域と特定の信号機までの設定距離から取得することで、車載位置検知システムを有しない場合でも車両の位置情報を信号機側に把握させることができる。
(11)電磁波を反射しやすい反射板を感知領域に設けることで、反射波の強度が低い場合でもより確実に車両の検知を行うことができる。
(12)信号機の制御情報を受信する車載無線手段を設けることで、信号機の切替情報を運転者に送信することができ、さらにその制御情報の表示手段を設けることで、運転者に対して制御情報を認識させることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。ここでは、上流側の交差点に設けられた第1信号機から下流側の交差点に設けられた第2信号機に向かって走行する車両を検知する場合を例として以下の各実施形態を説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、第1信号機100と第2信号機200には各々第1信号制御器110、第1無線手段120、第2信号制御器210、第2無線手段220が設置されている。いずれの信号機100,200も第1・第2信号制御器110,210の制御情報に基づいて、赤・黄・青の切替が行われる。
また、図2に示すように、互いの信号機の制御情報をそれぞれ第1無線手段120、第2無線手段220を通じて双方向に通信できるように、各無線手段120,220は制御情報を電波で送信する送信部と電波を受信する受信部とを有している。そして、各無線手段120,220は各々アンテナ121,221を有しており、各アンテナ121,221は次述する感知領域に対して電波を送信できるように指向性を持っている。
一方、両信号機100,200をつなぐ道路の特定位置には感知領域Sが設定されている(図1参照)。この感知領域Sは、一方の無線手段からの電波を反射し、その反射波を他方の無線手段に伝播させる。反射波の強度が十分に得られない場合、必要に応じて感知領域の路面に反射板S1を設置しても良い。反射板S1は、電波の反射しやすい材料、例えば良導体の金属板で構成すれば良い。
さらに、上記の第2無線手段220には、検知手段222が設けられている(図2参照)。この検知手段222は、感知領域Sを車両が通過する前後における第2無線手段220の受信した電磁波のレベル変化から車両の有無を判定する車両有無判定手段を有する。
このようなシステムにおいて、感知領域Sに車両が進入していない場合(図1(A)参照)、感知領域からの反射波はレベルがほぼ一定しており、第2無線手段で受信された反射波レベルはほぼ平坦な状態として認識される。これに対して、感知領域に車両が進入してきた場合(図1(B)参照)、第1無線手段からの電波は車両で反射され、その反射波が第2無線手段で受信されることになる。その際、第2無線手段で受信される反射波レベルは大きく変動する(図3参照)。従って、感知領域Sに車両が存在しない場合の反射波レベルと同等のレベルが連続する時間をしきい値として、車両の不存在を感知し、それを車両の切れ目として車両台数を計数することにより車両の有無を検知することができる。
以上のように、信号機間の制御情報の通信を利用して車両検知を行うことにより、車両感知器を設置することなく車両検知を行なうことができる。
(実施の形態2)
次に、車速を検知できる本発明の実施の形態を説明する。本実施形態は、実施の形態1における車両有無判定手段を、ドップラレーダを利用した車速演算手段に置換した構成である(図示を省略する)。この車速演算手段は、感知領域を車両が通過する際、車両からの反射波にはドップラ効果により車速に応じたドップラシフトが生じるため、そのドップラシフトを検出することで車速を演算している。例えば、図4のグラフに示すように、車両が感知領域に進入した場合、第2無線手段の受信する電波の周波数が、車速に応じたドップラシフトを伴って変位する。この変位から車速を演算すると共に車両の有無を検知している。
本実施形態においても、実施の形態1と同様に車両感知器を設置することなく、信号機間の制御情報の通信を利用して車両検知を行なうことができる。
(実施の形態3)
次に、車両側でも信号機の制御情報を受信可能な実施の形態を図5、図6に基づいて説明する。
この実施形態は、図5、図6に示すように、車両側に車載無線手段320を具えている。その車載無線手段320は、アンテナ321を介して第1・第2無線手段120,220と通信するために送信部と受信部を有し、さらに車両信号処理部310と表示手段330とを具えている。一方、第1信号機100または第2信号機200側の各構成は実施の形態1または2と同様である。検知手段222は反射波レベルの変化を検知するものでも、ドップラシフトを検知するものでもいずれでも良い。
ここで、第2信号機側の検知手段222で車両が感知領域に進入したことを検知すると、その感知領域Sから第2信号機までの距離は既知の値であるから、第2信号機の制御情報に切替情報を含めることで、あと何秒間青信号が続くかといった情報を第1(第2)無線手段120,220から車載無線手段320に通信することができる。その情報を車両側では表示手段330に表示することで、運転者に信号の切替情報を通知することができる。
この実施形態によれば、信号機側で車両の検出を行うのみならず、車両側にも信号機の切替情報を通知することで、運転者に注意を喚起することができる。
(実施の形態4)
次に、ジレンマ感応制御を行なうことができる実施の形態を図7に基づいて説明する。
システムの概略構成は図5と同様であり、実施の形態3との第1の相違点は、第2信号機側に、検知手段222として車速演算手段を具え、さらに信号機の切替情報と、車速情報と、車両位置情報とから車両が特定の信号機を安全に通過または停止できるかどうかを判定する通過判定手段223を有する点にある。また、第2の相違点は、車両側において、通過判定手段223の判定結果を警告する警告手段340を有することにある。
このようなシステムにおいて、車両が感知領域に進入すると、第2信号機側では、ドップラレーダを用いた車速演算手段により車速を演算して車速情報を把握する。また、信号の切替情報は第2信号制御器210から取得でき、車両位置情報は感知領域Sと第2信号機200との距離が既知であることから予め設定値としておけば、必要に応じて読み出すことで取得できる。この信号機200の切替情報と、車速情報と、車両位置情報とから車両が第2信号機200を安全に通過または停止できるかどうかを、公知のジレンマ感応制御方式を利用して、通過判定手段223により判定することができる。
このようなシステムにおいて、通過判定手段223により、いわゆるジレンマ領域に車両が存在していると判断された場合、第2信号機200の青信号終了時点(黄信号開始時点)を延長する。さらに、この青信号終了時点の延長を打ち切らざるを得ない場合などでも、車両が第2信号機200を安全に通過または停止できないと判定された結果を、第2無線手段220を介して車載無線手段320に送信する。通過判定手段223の判定結果を受信した車載無線手段320は、警報手段340により、通過判定手段223の判定結果を表示し、運転者に注意を喚起することができる。
従って、本実施形態によれば、信号機側で車両の検出とジレンマ感応制御を行うのみならず、車両側にも信号機の切替情報および通過判定手段の判定結果を通知することで、運転者に注意を喚起することができる。
(実施の形態5)
次に、車速情報の取得の仕方が実施の形態4とは異なる実施形態を図8に基づいて説明する。
本実施形態は、車速演算手段で車速情報を求めるのではなく、車両自体が検知した車速情報を第2信号機側に送信し、同信号機側で受信した車速情報を元にジレンマ感応制御を行う。
実施の形態4と共通する構成部材は同一の符号にて図8に示している。一般に、車両はスピードメータを具えており、自車の車速を把握することができる。この車速情報は、例えばECU(Engine(Electronic) Control Unit)350からの車速信号として取得することができるため、その信号を車載無線手段320を介して第2無線手段220に送信する。車速情報を受信した第2無線手段220では、その車速情報に加え、実施の形態4と同様に取得できる第2信号機200の切替情報と車両位置情報を用いて黄信号開始時点の車両位置を予測し、いわゆるジレンマ感応制御を行えばよい。そして、ジレンマ感応制御を行う際に用いた通過判定手段の判定結果を第2無線手段を介して車載無線手段に通知する。判定結果を受信した車載無線手段320では、その判定結果を警報手段340で表示し、運転者に注意を喚起することができる。
本実施形態によれば、実施の形態4の効果に加えて、車両自らが検知した正確な車速情報を元にジレンマ感応制御を行なうことができるため、同制御を一層正確に行なうことができる。
なお、本実施形態の変形例として、車両の位置情報を車載のGPSから得て、その位置情報を車速情報と共に車載無線手段320から第2無線手段220に送信することで、信号機側に設置されている通過判定手段223により通過判定を行なうこともできる。
(実施の形態6)
次に、GPSを用いた本発明実施の形態を図9に基づいて説明する。
本実施形態は、GPSを用いると共に、通過判定手段を車両側に搭載した構成である。図9において、図8と共通する構成は同一符号を付している。このシステムでは、車両がGPS370を搭載している。このGPS370により得られた車両の位置情報とECU350から得た車速情報とを車載の通過判定手段360が取得する。一方、第2信号機200の切替情報は、車載無線手段320を介して通過判定手段360が取得する。そして、これらの車両の位置情報、車速情報、信号機の切替情報から通過判定手段360により通過判定を行って、その判定結果を車載無線手段320から第2信号機の第2無線手段220に送信する。つまり、GPS370により車両の位置情報が把握できれば、その車両位置から第2信号機200までの距離を求めることができ、その距離と車速情報および信号機200の切替情報を利用すれば、車両側の通過判定手段360を用いてジレンマ感応制御を行なうことができる。
従って、本実施形態によれば、車両の位置情報がGPS370により検知されるため、感知領域以外の位置に車両が存在する場合でもジレンマ感応制御を行なうことができる。
(実施の形態7)
次に、車載無線手段から車両の走行情報を送信する場合、送信の仕方に工夫を施した実施形態を図10に基づいて説明する。
本実施形態は図8または図9の構成を有し、車載無線手段320から車速情報あるいは位置情報を第2無線手段220に向けて送信する。
その際、第2無線手段220では、第1無線手段120からの受信信号と車載無線手段320からの受信信号とを区別する必要がある。この区別を行うには、図10に示すように、第1無線手段と第2無線手段との通信において、送受信されるデータに車載無線手段からの通信のための通信スロットおよびその通信スロットの空き状況を通報する空き情報スロットを設ける。車載無線手段側では、第1・第2無線手段間の通信を受信した場合、感知領域に進入したことを検知して、空き情報スロットを受信し、これに基づいて車載無線手段からの通信のための空いている通信スロットに対応するタイミングで車速情報や位置情報を通知すれば良い。
本実施形態によれば、「第1無線手段と第2無線手段との通信」と「車載無線手段と第1・第2無線手段との通信」とを区別してデータのやり取りを行なうことができる。なお、他の変形例としては、例えば「第1無線手段と第2無線手段との通信」と「車載無線手段と第1・第2無線手段との通信」とを別周波数の電波や光により行っても良い。
本発明システムは、道路における交通流の監視・調整に好適に利用することができる。
実施の形態1のシステム概略図である。 実施の形態1のシステムの機能ブロック図である。 車両からの反射波のレベル変動例を示すグラフである。 ドップラシフトの変動例を示すグラフである。 実施の形態3のシステム概略図である。 実施の形態3のシステムの機能ブロック図である。 実施の形態4のシステムの機能ブロック図である。 実施の形態5のシステムの機能ブロック図である。 実施の形態6のシステムの機能ブロック図である。 実施の形態7のシステムにおける第1・第2無線手段間の通信データを示す模式図である。 従来のシステムの概略図である。 ジレンマ感応制御方式の模式説明図である。
符号の説明
100 第1信号機 110 第1信号制御器 120 第1無線手段 121 アンテナ
200 第2信号機 210 第2信号制御器 220 第2無線手段 221 アンテナ
222 検知手段 223 通過判定手段
310 車両信号処理部 320 車載無線手段 321 アンテナ 330 表示手段
340 警報手段 350 ECU 360 通過判定手段 370 GPS
410 車両感知器 420 無線手段

Claims (12)

  1. 信号機の制御情報を電磁波で送信する第1無線手段と、
    路面上の特定位置に形成されて、第1無線手段の電磁波を反射する感知領域と、
    その感知領域からの反射波を受信する第2無線手段と、
    この感知領域に車両が進入した際、その進入に伴う反射波の変化を利用して車両を検知する検知手段とを有することを特徴とする車両検出システム。
  2. 前記検知手段は、感知領域を車両が通過する前後における第2無線手段の受信した電磁波のレベル変化から車両の有無を判定する車両有無判定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の車両検知システム。
  3. 前記検知手段は、感知領域を車両が通過する際、ドップラ効果により第2無線手段の受信した電磁波の周波数が変化することを利用して車両速度を演算する車両速度演算手段を有することを特徴とする請求項1に記載の車両検知システム。
  4. 前記制御情報に含まれる信号機の切替情報と、車速情報と、車両位置情報とから車両が特定の信号機を安全に通過または停止できるかどうかを判定する通過判定手段を有することを特徴とする請求項1に記載の車両検知システム。
  5. 前記信号機の制御情報を受信する車載無線手段を有することを特徴とする請求項4に記載の車両検知システム。
  6. 前記通過判定手段の判定の結果、特定の信号機を安全に通過または停止できないと判断された場合に、その旨を運転者に警告する車載警告手段を有することを特徴とする請求項5に記載の車両検知システム。
  7. 前記車載無線手段は、車両の車速情報を第2無線手段に送信する車両情報送信部を有し、
    前記通過判定手段は、車両情報送信部からの車速情報を利用して判定を行うことを特徴とする請求項5に記載の車両検知システム。
  8. 前記検知手段は、感知領域を車両が通過する際、ドップラ効果により第2無線手段の受信した電磁波の周波数が変化することを利用して車両速度を演算する車両速度演算手段を有し、
    前記通過判定手段は、車両速度演算手段で求めた車速情報を利用して判定を行うことを特徴とする請求項4に記載の車両検知システム。
  9. 車両の走行位置を検知する車載位置検知システムを有し、
    前記車載無線手段は、この車載位置検知システムで求めた車両位置情報を第2無線手段に送信する車両情報送信部を有し、
    前記通過判定手段は、車両情報送信部からの車両位置情報を利用して判定を行うことを特徴とする請求項5に記載の車両検知システム。
  10. 前記通過判定手段における車両位置情報は、感知領域と特定の信号機までの設定距離から取得することを特徴とする請求項4に記載の車両検知システム。
  11. 前記感知領域に、路面だけの場合に比べて電磁波の反射を向上させる反射板を具えることを特徴とする請求項1に記載の車両検知システム。
  12. 前記信号機の制御情報を受信する車載無線手段と、
    受信した制御情報を表示する表示手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の車両検知システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014048855A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 交通情報測定装置および交通情報測定方法
CN106875679A (zh) * 2017-03-14 2017-06-20 东软集团股份有限公司 识别伴随车辆的方法及装置
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