JP2006170811A - 多層膜反射鏡、euv露光装置、及び軟x線光学機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 多層膜反射鏡の酸化防止剤として貴金属類を使用しながら、貴金属類の多層膜中への拡散を防止し、長時間に亘って酸化防止作用を持たせることが可能な多層膜反射鏡を提供する。
【解決手段】 基板4の上に、スパッタリング法で、Si層2とMo層3を交互に積層して多層膜を形成する。最上層のSi層2の上に、酸化防止層として、SiO2中にPt微粒子を分散させたサーメット薄膜1を形成する。Ptを微粒子としてセラミクスの中に閉じ込めて固定するため、Ptが容易に多層膜中へ拡散することを効果的に防止することができる。また、Pt微粒子の一部は表面に露出しているため、酸化物のみからなる酸化防止層と比べて、炭素コンタミネーションの付着を効果的に抑止することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 基板4の上に、スパッタリング法で、Si層2とMo層3を交互に積層して多層膜を形成する。最上層のSi層2の上に、酸化防止層として、SiO2中にPt微粒子を分散させたサーメット薄膜1を形成する。Ptを微粒子としてセラミクスの中に閉じ込めて固定するため、Ptが容易に多層膜中へ拡散することを効果的に防止することができる。また、Pt微粒子の一部は表面に露出しているため、酸化物のみからなる酸化防止層と比べて、炭素コンタミネーションの付着を効果的に抑止することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明はEUV露光装置、および軟X線顕微鏡、軟X線分析装置などの軟X線光学機器に使用される多層膜反射鏡、及びEUV露光装置、軟X線光学機器に関するものである。なお、本明細書及び特許請求の範囲では、EUV光及び軟X線は同じ意味に用い、光の波長換算で1nm〜100nmの光又はX線を言う。
近年、半導体集積回路の微細化に伴い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を向上させるために、従来の紫外線に代えてこれより短い波長(11〜14nm)のEUV光を使用した投影リソグラフィ技術が開発されている(例えば、D.Tichenor, et al, SPIE 2437 (1995) 292:非特許得文献1参照)。この技術は、最近ではEUV(Extreme UltraViolet)リソグラフィと呼ばれており、従来の波長190nm程度の光線を用いた光リソグラフィでは実現不可能な、70nm以下の解像力を得られる技術として期待されている。
EUV光の波長領域での物質の複素屈折率nは、n=1−δ−ik(iは複素記号)で表わされる。この屈折率の虚部kは極端紫外線の吸収を表す。δは1に比べて非常に小さいため、この領域での屈折率の実部は1に非常に近い。又、kは大きな値となり吸収が非常に大きい。したがって従来のレンズのような透過屈折型の光学素子を使用できず、反射を利用した光学系が使用される。
このようなEUV露光装置の概要を図4に示す。EUV光源31から放出されたEUV光32は、照明光学系33に入射し、コリメータミラーとして作用する凹面反射鏡34を介してほぼ平行光束となり、一対のフライアイミラー35aおよび35bからなるオプティカルインテグレータ35に入射する。一対のフライアイミラー35aおよび35bとして、たとえば特開平11−312638号公報(特許文献1)に開示されたフライアイミラーを用いることができる。なお、フライアイミラーのさらに詳細な構成および作用については、特許文献1に詳しく説明されており、かつ、本発明と直接の関係がないので、その説明を省略する。
こうして、第2フライアイミラー35bの反射面の近傍、すなわちオプティカルインテグレータ35の射出面の近傍には、所定の形状を有する実質的な面光源が形成される。実質的な面光源からの光は、平面反射鏡36により偏向された後、マスクM上に細長い円弧状の照明領域を形成する(円弧状の照明領域を形成するための開口板は図示を省略している)。照明されたマスクMのパターンからの光は、複数の反射鏡(図4では例示的に6つの反射鏡M1〜M6)からなる投影光学系PLを介して、ウエハW上にマスクパターンの像を形成する。なお、マスクMはマスクステージ、ウエハWはウエハステージに保持され、このマスクステージ、ウエハステージを移動(走査)させることにより、マスクM面のパターン像全体をウエハWに転写するが、マスクステージ、ウエハステージの図示を省略している。
このようなEUV露光装置をはじめ、軟X線顕微鏡、軟X線分析装置などの軟X線光学機器に使用される反射鏡としては、基板の上に多層膜を形成し、界面での微弱な反射光を位相を合わせて多数重畳させて高い反射率を得る多層膜反射鏡が一般的に使用されている。
13.4nm付近の波長域では、モリブデン(Mo)層とシリコン(Si)層を交互に積層したMo/Si多層膜を用いると垂直入射で67.5%の反射率を得ることができ、波長11.3nm付近の波長域では、Mo層とベリリウム(Be)層を交互に積層したMo/Be多層膜を用いると垂直入射で70.2%の反射率を得ることができる(例えば、C. Montcalm、「Proceedings of SPIE」、1998年、第3331巻、p.42 :非特許文献2参照)。
これら、EUV光や軟X線用の反射鏡は、空気による吸収を防ぐために真空中で使用される。
しかしながら、露光装置内は完全な真空にはなっておらず、炭化水素等の有機物系のガス等が常に存在する環境にある。炭化水素を含んだ残留ガスには、真空排気系(真空ポンプ)に用いられるオイルに起因するもの、装置内部の可動部分の潤滑材に起因するもの、装置内部で使用される部品(例えば電気ケーブルの被覆材料など)に起因するものなどがある。
EUV露光装置の場合は、フォトレジストを塗布したウェハが装置内部の真空中に導入される。ここにEUV光が照射されると、残留していた溶剤の蒸発やレジストを構成する樹脂の分解脱離などにより、炭化水素を含んだガスが放出される。
炭化水素を含んだ残留ガス分子は、多層膜反射鏡の表面に物理吸着する。物理吸着したガス分子は、脱離と吸着を繰り返しており、そのままでは厚く成長することはない。
しかし、ここにEUV光が照射されると、反射鏡の基板内部で二次電子が発生し、この二次電子が表面に吸着している炭化水素を含んだガス分子を分解して炭素を析出させる。
吸着したガス分子がどんどん分解されて析出していくので、多層膜反射鏡の表面には炭素層が形成され、その厚さはEUV光の照射量に比例して増加していく(K. Boller et al., Nucl. Instr. and Meth. 208 (1983) 273 :非特許文献3参照)。
多層膜反射鏡の表面に炭素層が形成されると、反射鏡の反射率が低下してしまうという問題点が発生する。
図2に、Mo/Si多層膜(最上層Si)の表面に炭素層が形成されたときの反射率の変化を示す。厚さ2nmまでは反射率の低下はないが、6nm付くと6%以上も反射率が低下してしまうのがわかる。
なお、炭素層が薄い(〜2nm)場合に反射率の低下が生じないのは、表面に付着した炭素層の光学定数が多層膜を構成する重原子層(モリブデン層)と近いので、炭素層が多層膜の重原子層と同様の役割を果たすためである。
EUV露光装置においては、多層膜反射鏡のわずかな反射率低下が、露光装置のスループットに大きな影響を与える。図3は、実際のEUV露光装置を想定して、照明系6枚、反射マスク、投影系6枚の合計13枚の多層膜反射鏡を用いたシステムにおいて、多層膜反射鏡1枚あたりの反射率低下(ΔR)が光学系全体の透過率(スループット)に対してどの程度影響するかを計算した結果である。例えば、多層膜反射鏡1枚あたりの反射率が6%低下すると、光学系全体の透過率は元の値の3割にまで著しく低下してしまう。
このような炭素層析出による光学素子のコンタミネーションを防止するために、使用雰囲気中に酸素または水蒸気を導入する技術が開発されている。(M. Malinowski et al., Proc. SPIE 4343 (2001) 347 :非特許文献4参照)
この技術によれば、EUV光照射により酸素または水蒸気が分解されて酸素ラジカルが生成される。酸素ラジカルは光学素子表面に物理吸着した炭化水素を含んだガス分子、および表面に析出した炭素層と反応して炭酸ガスとなる。炭酸ガスは気体なので、真空ポンプで排気されて炭素のコンタミネーションは除去される。
この技術によれば、EUV光照射により酸素または水蒸気が分解されて酸素ラジカルが生成される。酸素ラジカルは光学素子表面に物理吸着した炭化水素を含んだガス分子、および表面に析出した炭素層と反応して炭酸ガスとなる。炭酸ガスは気体なので、真空ポンプで排気されて炭素のコンタミネーションは除去される。
しかしながら、この方法は酸素ラジカルによる酸化反応を利用しているので、表面に析出した炭素だけでなく多層膜表面も酸化させてしまう。その結果、表面酸化による反射率の低下が無視できなくなる。
多層膜の表面酸化を抑制するために、酸素または水蒸気と同時にエタノールを導入する方法が提案されている(H. Meiling et al., abstract of 2nd International Workshop on EUV Lithography, San Francisco (2000) p. 17 :非特許文献5参照)。これは、炭素の析出と酸化による除去とをバランスさせようという試みである。
しかしながら、この方法は、原理実験では効果が示されているが、実際の光学系においては、多層膜反射鏡の面内にEUV光強度の分布があり、炭素層の析出速度は一様ではないため、全ての場所で析出速度と酸化除去速度をバランスさせることが困難であり、実用的ではないと考えられる。
結局、酸化性雰囲気を使用して炭素層析出による光学素子コンタミネーションを除去したり、付着防止することを前提とすると、多層膜表面の酸化を防ぐ対策が必要である。金(Au)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)等の貴金属類は、安定な金属材料であり酸化されにくいことは良く知られている。これらの物質からなる層を多層膜の最上層形成しておけば、多層膜の酸化を防ぐことができると当然考えられる。
酸化を防ぐ目的からは、初めから酸化物を用いる方法も有効である。しかし、放射光ビームラインに使用される斜入射ミラーにおいて、SiO2製コート無しのミラーよりも、Pt等の貴金属薄膜を表面にコートしたミラーの方が、EUV光照射による炭素コンタミネーションの付着が少ないことが経験的に知られている。すなわち、酸化物よりも貴金属の方が、多層膜反射鏡のコンタミネーション防止の観点から優れている。
しかしながら、これらの貴金属材料からなる層を多層膜の最上層へ形成すると、時間の経過とともに貴金属原子が多層膜中に拡散して散逸してしまい、多層膜の最上層物質が露出してしまうようになり酸化防止効果が失われてしまうという問題点があった。
安定である(化学反応性が低い)ということは、他の物質と結合しにくいということと同義である。貴金属類は、他の分子との結合が弱いために、一般に物質中を容易に拡散する性質がある。
例えばモリブデン(Mo)とシリコン(Si)の交互層からなる多層膜の最上層のSi層の上に酸化防止層としてPt層を形成すると、時間が経つにつれてPt原子がSi層の内部へ拡散して行き、徐々に表面のPt層が無くなってSi層が表面に露出してきてしまい、露出したSi表面が酸化してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、多層膜反射鏡の酸化防止剤として貴金属類を使用しながら、貴金属類の多層膜中への拡散を防止し、長時間に亘って酸化防止作用を持たせることが可能な多層膜反射鏡、及びこの多層膜反射鏡を使用したEUV露光装置、及び軟X線光学機器を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、最上層に、セラミクス中に貴金属、又は貴金属を主成分とする合金の微粒子を分散させたサーメット薄膜からなる酸化防止層を設けたことを特徴とする多層膜反射鏡(請求項1)である。
本手段においては、多層膜の最上層に設ける酸化防止層として、従来の貴金属薄膜あるいは酸化物薄膜に代えて、貴金属又は貴金属を主成分とする合金の微粒子をセラミクス中に分散させた、いわゆるサーメット(Cermet:Ceramics + Metalの複合語)薄膜を用いている。
本手段においては、貴金属を微粒子としてセラミクスの中に閉じ込めて固定するため、従来のように貴金属が容易に多層膜中へ拡散することを効果的に防止することができる。また、貴金属微粒子の一部は表面に露出しているため、酸化物のみからなる酸化防止層と比べて、炭素コンタミネーションの付着を効果的に抑止することができる。貴金属としては、Au,Pt,Th,Pd,Ag,Ru,Os,Ir等を用いることができ、2種以上の貴金属や、その合金を用いてもよい。セラミクスも2種類以上を用いてもよい。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段であって、前記セラミクスが、酸化物系セラミクスであることを特徴とするもの(請求項2)である。
前述のように、セラミクスは、貴金属を微粒子としてその中に閉じ込めて固定するものであるので、このような作用を有するものを任意に選んで使用することができるが、特に、酸化物系のセラミクスは、それ自身が酸化物であるので、それ以上酸化されることが無く、貴金属を微粒子として安定な状態で閉じこめることができる。このような、酸化物系セラミクスとして、酸化ケイ素(SiO2)、酸化ジルコニウム(ZnO)、酸化セリウム(CeO2)、酸化チタン(TiO2)、酸化ハフニウム(HfO2)等を使用することができる。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第1の手段又は第2の手段の多層膜反射鏡を少なくとも1枚備えたことを特徴とするEUV露光装置(請求項3)である。
前述のように、EUV露光装置内では、特にコンタミネーションの影響が問題となるので、前記第1の手段又は第2の手段である多層膜反射鏡を使用することが有効であり、これにより、反射鏡の反射率がコンタミネーションによって低下するのを防ぎ、スループットの低下を、長期間に亘って防止することができる。
前記課題を解決するための第4の手段は、前記第1の手段又は第2の手段の多層膜反射鏡を少なくとも1枚備えたことを特徴とする軟X線光学機器(請求項4)である。
EUV露光装置以外の、軟X線顕微鏡、軟X線分析装置などの軟X線光学機器においても、コンタミネーションの付着による反射鏡反射率の低下が問題となるときは、前記第1の手段又は第2の手段である多層膜反射鏡を使用することが有効である。
本発明によれば、多層膜反射鏡の酸化防止剤として貴金属類を使用しながら、貴金属類の多層膜中への拡散を防止し、長時間に亘って酸化防止作用を持たせることが可能な多層膜反射鏡、及びこの多層膜反射鏡を使用したEUV露光装置、軟X線光学機器を提供することができる。
図1に、本発明の実施例である多層膜反射鏡の断面図を示す。なお、簡単のために多層膜の積層数を実際よりも少なく描いてある。また、一般に多層膜反射鏡は曲率を持っているが、図では簡略化のために平面鏡として描いてある。
基板4として、低熱膨張ガラスであるコーニング社製ULEを用いた。ショット社製Zerodur等の他の低熱膨張ガラスを用いてもよい。基板4の表面粗さによる反射率低下を防ぐために、基板表面は0.3nm(RMS)以下の表面粗さに研磨した。
この基板4の上にスパッタリング法でMo/Si多層膜を成膜した。成膜中は基板を水冷して室温に保った。Si層2の厚さは4.6nmとし、Mo層3の厚さは2.3nmとした。従って、多層膜の一周期の厚さ(周期長)は6.9nmである。Si層2とMo層3を交互に積層して多層膜を形成した。Si層2から始めて、Si層2を46層、Mo層3を45層形成した。
46層目のSi層2の上に、酸化防止層として、SiO2中にPt微粒子を分散させたサーメット薄膜1を形成した。
サーメット薄膜1は、Mo/Si多層膜と同一の成膜装置で、以下のようにして形成することができる。多層膜を形成するときと同様にSiO2薄膜とPt薄膜とを交互に積層する。このとき、成膜時間を短くすることにより、一回あたりのPt薄膜の成膜量を極端に小さくする。
例えば、一回あたり0.1〜0.2nm程度の厚さしか付かないように成膜時間を設定すると、このような極端に薄い金属薄膜は連続的な薄膜になることができず、島状に成長する。その結果、SiO2中にPt微粒子が分散した構造を形成することができる。
Pt微粒子の寸法は、一回あたりに成膜するPt層の厚さ(成膜時間)によって制御することができる。(一回当り成膜時間を長くするほど微粒子径は大きくなる。更に長くすると連続薄膜となり、Pt/SiO2多層膜が形成される。)
Mo/Si多層膜と、Pt−SiO2サーメット薄膜からなるサーメット薄膜(酸化防止層)1は、同一の成膜装置内で真空を破らずに連続して成膜した。
Mo/Si多層膜と、Pt−SiO2サーメット薄膜からなるサーメット薄膜(酸化防止層)1は、同一の成膜装置内で真空を破らずに連続して成膜した。
本実施例ではサーメット薄膜中に分散させる金属材料としてPtを用いたが、それ以外に、Au,Rh,Pd,Ag,Ru,Os,Irなどの他の貴金属材料や、これらの貴金属材料の少なくとも一つを主成分とする合金、混合物等を用いてもよい。
又、本実施例ではサーメット薄膜のセラミクス材料としてSiO2を用いたが、それ以外に、ZnO,CeO2,TiO2,HfO2の他の酸化物を使用してもよい。また、酸化物以外にも、窒化物、炭化物などの他のセラミクス材料を使用することもできる。
このようにして、製造した多層膜反射鏡を、図4に示すようなEUV露光装置の投影光学系の反射鏡として使用した。比較例として、表面にコーティングを施さない、従来のMo/Si多層膜反射反射鏡を使用して、露光を繰り返し、両者におけるウエハへの光量の低下を比較した。
投影光学系の雰囲気中に水蒸気を1x10−6Torrの分圧だけ導入した。その結果、反射鏡表面に析出する炭素コンタミネーションは酸化して除去された。
比較例の多層膜反射反射鏡を用いた場合には、露光を繰り返すとウェハへ到達する光量は徐々に低下したが、上記のようにして製造した本発明の実施例の多層膜反射鏡を用いた場合には、ウェハへ到達する光量の低下は生じなかった。比較例において、ウエハへ到達する光量が低下したのは、Mo/Si多層膜の表面が酸化したためであった。それに対し、実施例の多層膜反射鏡においては、反射鏡表面の多層膜の酸化は見られなかった。
なお、本実施例においては、コンタミネーションの酸化剤として水蒸気を用いたが、酸素や、過酸化水素水の蒸気を使用してもよい。
1…サーメット薄膜、2…Si層、3…Mo層、4…基板
Claims (4)
- 最上層に、セラミクス中に貴金属、又は貴金属を主成分とする合金の微粒子を分散させたサーメット薄膜からなる酸化防止層を設けたことを特徴とする多層膜反射鏡。
- 前記セラミクスが、酸化物系セラミクスであることを特徴とする請求項1に記載の多層膜反射鏡。
- 請求項1又は請求項2に記載の多層膜反射鏡を少なくとも1枚備えたことを特徴とするEUV露光装置。
- 請求項1又は請求項2に記載の多層膜反射鏡を少なくとも1枚備えたことを特徴とする軟X線光学機器。
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