JP2006169836A - 木造建物の耐震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】水平面に沿って枠組みされた骨組の四隅部に夫々取り付けるコーナー補強金具に、壁面側筋交いも取り付けるようして、大規模地震に十分耐え得る耐震構造を簡単に施工できるようにする。
【解決手段】前後の胴差し6,6と左右の胴差し7,7とが隅部の柱1を挟んで水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組Aの四隅部に夫々コーナー補強金具9を取り付け、この四隅部の対角線状に対向するコーナー補強金具9,9間に水平面側筋交い10を水平に掛け渡して、各水平面側筋交い10にターンバックル11を設け、各コーナー補強金具9には、胴差し6,7及び柱1を含む壁面に沿って枠組みされた壁面側骨組Bの柱1,1間に掛張される壁面側筋交い12,13の一端部を取り付けるようにしてなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、木造建物の耐震構造に関する。
木造の建物を耐震構造とするのに、従来より、骨組のコーナー部に三角形の補強金具を取り付けたり、また前後に対向する一対の柱と梁材等の横材とで枠組みされる壁面側の骨組に筋交いを設ける方法が行なわれているが、このような方法だけでは、例えば震度5以上の大規模地震発生時に、特に横揺れに対して弱く、建物の倒壊を防ぐことができない。そこで、本願発明の発明者は、以前に、特許文献1に記載のような耐震構造を提案した。これは、前後に配置する胴差しと左右に配置する胴差しとが隅部の柱を挟んで水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組の四隅部に夫々コーナー補強金具を取り付け、この四隅部の対角線状に対向するコーナー補強金具間に水平面用平筋交いを水平に掛け渡すようにしたものである。この構造によれば、比較的簡単な施工により、大規模地震発生の際の特に横揺れに十分耐えられて、木造建物の倒壊を防止することができる。
特開2003−336317号公報
本発明は、上記特許文献1に記載の耐震構造に改良を加えたもので、水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組の四隅部に夫々取り付けるコーナー補強金具に、壁面側筋交いも取り付け、この壁面側筋交いと水平面側筋交いとによって大規模地震に十分耐え得る耐震構造を簡単に施工できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1に係る発明の耐震構造は、前後に配置する胴差し6と左右に配置する胴差し7とが隅部の柱1を挟んで水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組Aの四隅部に夫々コーナー補強金具9を取り付け、この四隅部の対角線状に対向するコーナー補強金具9,9間に水平面側筋交い10を水平に掛け渡して、各水平面側筋交い10にターンバックル11を設けると共に、各コーナー補強金具9には、前記胴差し6,7及び柱1を含む壁面に沿って枠組みされた壁面側骨組Bの柱1,1間に掛張される壁面側筋交い12,13の一端部を取り付けるようにしてなることを特徴とする。尚、前後の胴差し6と左右の胴差し7によって水平面側骨組Aを形成するとしているが、胴差し6,7は、梁であってもよいし、桁であってもよい。
請求項2は、請求項1に記載の木造建物の耐震構造において、前記コーナー補強金具9は、前記水平面側骨組Aの各隅部で互いに直交する胴差し6,7の内側面に当接する直角側板15と、この直角側板15の上下両端部に夫々水平に配設される上下一対の三角形補強板16,17と、直角側板15の夫々側板部15a,15aの下端から延設した側板延設部18,18とからなり、直角側板15を胴差し6,7にボルト42止めし、上下何れかの三角形補強板16,17に水平面側筋交い10の一端部をボルト27止めし、側板延設部18に壁面側筋交い12,13の一端部をボルト30,36止めするようにしてなることを特徴とする。
請求項3は、請求項1に記載の木造建物の耐震構造において、前記コーナー補強金具9には上部三角形補強板16の直角側板15側端部に、先端部に釘孔23を有し且つ互いに直交する胴差し6,7の上端面で支持される補強金具仮止め用突片24を複数個取り付けてなることを特徴とする。
上記解決手段による発明の効果を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、
請求項1に係る発明によれば、前後の胴差し6と左右の胴差し7とが隅部の柱1を挟んで水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組Aの四隅部に夫々コーナー補強金具9を取り付け、この四隅部の対角線状に対向するコーナー補強金具9,9間に水平面側筋交い10を水平に掛け渡し、各水平面側筋交い10にターンバックル11を設けたものであるから、水平面側骨組Aは、四隅部に夫々取り付けたコーナー補強金具9による補強作用と、これら4つのコーナー補強金具9に対角線状に掛け渡してターンバックル11で緊張させた1対の水平面側筋交い10,10による補強作用との相乗効果によって、きわめて堅固な剛体構造となる。
また、胴差し6,7及び柱1を含む壁面に沿って枠組みされた壁面側骨組Bの柱1,1間に壁面側筋交い12,13を掛張し、これら壁面側筋交い12,13の夫々一端部を前記コーナー補強金具9に取り付けるているから、壁面側骨組Bは壁面側筋交い12,13により補強されて、水平面側骨組Aと同様に剛体構造となる。従って、このような水平面側骨組A及び壁面側骨組Bによって構成される建物躯体は、例えば震度5以上の大規模地震の発生により地盤が大きく横揺れして躯体に大きな水平荷重がかかっても、損壊したり倒壊する可能性がきわめて少なくなる。
そして、この耐震構造では、壁面側骨組Bの柱1,1間に掛張される壁面側筋交い12,13の一端部をコーナー補強金具9に取り付けることによって、1個のコーナー補強金具9で水平面側筋交い10と壁面側筋交い12,13が取り付けできるから、耐震構造の部材点数が少なくなり、構造の簡素化を図ることができる。
請求項2に係る発明によれば、コーナー補強金具9は、水平面側骨組Aの各隅部で互いに直交する胴差し6,7の内側面に当接する直角側板15と、この直角側板15の上下両端部に水平に配設された上下一対の三角形補強板16,17と、直角側板15の夫々側板部15a,15aの下端から延設した側板延設部18,18とからなるもので、直角側板15を胴差し6,7にボルト42止めし、上下何れかの三角形補強板16,17に水平面側筋交い10の一端部をボルト27止めし、側板延設部18に壁面側筋交い12,13の一端部をボルト30,36止めするようにしているから、構造的にきわめて頑強で、大きな外力に十分に耐えることができ、しかも水平面側骨組Aの隅部に対する取付け、水平面側筋交い10の取付け、及び壁面側筋交い12,13の取付けが夫々簡単容易となって、耐震構造の施工能率の向上を図ることができる。
請求項3に係る発明によれば、コーナー補強金具9には、上部三角形補強板16の直角側板15側端部に、先端部に釘孔23を有し且つ互いに直交する胴差し6,7の上端面で支持される補強金具仮止め用突片24を複数個取り付けているから、コーナー補強金具9を水平面側骨組Aの四隅部に取り付けるに際に、補強金具仮止め用突片24を胴差し6,7の夫々上端面に支持させ、各突片24の釘孔23より胴差し6,7に釘41を打ち込んで、コーナー補強金具9を仮止めすることによって、胴差し6,7に対する直角側板15のボルト42止め作業を容易にして且つ安全に行うことができる。
以下に本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明すると、図1は本発明に係る耐震構造を有する例えば2階建て木造建物の2階と1階との境界部に形成された水平面側骨組Aを示す概略平面図、図2は図1に示す木造建物の耐震構造の縦断側面図、図3は同耐震構造の斜視図、図4の(a) はコーナー補強金具9の斜視図、(b) は三角補強金物14の斜視図であり、図5はコーナー補強金具の取付状態を示す一部断面平面図である。また図6はコーナー補強金具を所定位置に仮止めしようとしている状態を図5の矢印X方向から見た側面図である。
図1及び図2において、1は柱、2は間柱であり、建物の隅部や中間所要部に配置される柱1は基礎3に土台4を介して支持され、その他の柱1や間柱2は大引き5上に支持される。6及び7は、柱1及び間柱2の夫々中間高さ位置に横架される胴差しで、1階と2階との境界部に配設される。尚、図示は省略するが、柱1及び間柱2の上端部をつなぐ軒桁には梁が横架されると共に、その梁の上に垂木が載設される。これらの柱1、間柱2、土台4、大引き5、胴差し6,7、梁、垂木、その他の部材によって建物の躯体が構成される。
上記した建物躯体の耐震構造について説明すると、この耐震構造は、先ず、図1に示すように、前後に配置される胴差し6,6と左右に配置される胴差し7,7とが柱1を挟んで水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組Aの四隅部には夫々コーナー補強金具9を取り付け、この四隅部の対角線状に対向するコーナー補強金具9,9間に水平面側筋交い10を水平に掛け渡して、各水平面側筋交い10にターンバックル11を設ける。そして、各コーナー補強金具9には、図2に示すように、前記胴差し6,7、柱1及び間柱2を含む壁面に沿って枠組みされた壁面側骨組Aにおける柱1,1間及び柱1と間柱2との間に掛張される壁面側筋交い12,13の一端部を取り付ける。
一端部をコーナー補強金具9に取り付けた壁面側筋交い12の他端部は、図2に示すように大引き5と柱1との内隅部に取り付けた三角補強金物14に取り付け、この壁面側筋交い12にはターンバックル11を設ける。また、同じく一端部をコーナー補強金具9に取り付けた壁面側筋交い13の他端部は、図2に示すように間柱2と大引き5との内隅部に取り付ける。
上記耐震構造について更に詳しく説明すると、図3及び図4から分かるように、各コーナー補強金具9は、互いに直交するように突き合わされ、前記水平面側骨組Aの各隅部で互いに直交する胴差し6,7の内側面6a,7aに当接する直角側板15と、この直角側板15の上下両端部をつなぐ上下一対の三角形補強板16,17と、直角側板15の夫々側板部15a,15aの下端から下方へ延設した側板延設部18,18と、からなるもので、直角側板15は、2枚の矩形状側板部15a,15aを直角に突き合わせて山形にしたものであり、上下各三角形補強板16,17は、直角側板15の内隅部に嵌合するように直角三角形に形成されている。
そして、直角側板15の各側板部15aには、その3箇所にボルト挿通孔19が設けられ、各三角形補強板16,17にはその中央部の1箇所にボルト挿通孔20が設けられている。また、各側板延設部18には、壁面側筋交い12,13の夫々一端部をボルト止めするためのボルト挿通孔21,22が穿設されている。
また図3及び図4に示すように、コーナー補強金具9には上部三角形補強板16の直角側板15側端部に、先端部に釘孔23を有し且つ互いに直交する胴差し6,7の上端面で支持される補強金具仮止め用突片24が複数個取り付けられている。
しかして、コーナー補強金具9を製作するには、厚肉の鉄板で2枚の矩形状側板15a,15aと、2枚の三角形補強板16,16と、2枚の側板延設部18,18を形成し、2枚の矩形状側板15a,15aを互いに直角に突き合わせ溶接することによって直角側板15を形成し、この直角側板15の上下両端部に夫々三角形補強板16,17を嵌合させて溶接し、また直角側板15を形成する2枚の矩形状側板15a,15aの下端には、例えば図示のような台形状の側板延設部18,18を、矩形状側板15aと面一状か又は矩形状側板15aより板厚分内側へ位置するように溶接すると共に、両側板延設部18,18の直角突き合わせ端部を突き合わせ溶接し、更に上部三角形補強板16の直角側板15側端部所定位置に補強金具仮止め用突片24を溶接すればよい。この場合、直角側板15の各側板部15aは、その上下方向の幅が胴差し6,7の上下方向幅より若干広くなるように形成する。
尚、この実施形態では、直角側板15の側板部15aと側板延設部18とを別個に形成して溶接により一体化しているが、直角側板15の各側板部15aと側板延設部18とを図6に示すように一枚の鉄板で一体に形成してもよい。
水平面側筋交い10は、金属製の丸棒材25と、これの両端部に固着された取付プレート26,26と、丸棒材25の一端部側に介装されたターンバックル11とからなるもので、各取付プレート26は、図3〜図5に示すように、コーナー補強金具9の上下三角形補強板16,17の何れか一方(ここでは下部三角形補強板17の下面側)にそのボルト挿通孔20を介してボルト27・ナット28により連結されるようになっている。
壁面側筋交い12は、図2、図3、図4及び図6から分かるように、金属製帯状板材29と、この帯状板材29の一端部側に介装されたターンバックル11とからなるもので、帯状板材29の一端部は、コーナー補強金具9の側板延設部18にそのボルト挿通孔21を介してボルト30・ナット31により連結され、また帯状板材29の他端部は、柱1と大引き5との内隅部に取り付けられた三角補強金物14にボルト挿通孔32(図4の(b)
参照)を介してボルト33止めされるようになっている。
壁面側筋交い13は、図2、図3、図4及び図6から分かるように、壁面側筋交い12の帯状板材29より幅広の金属製帯状板材35のみからなるもので、この帯状板材35の一端部は、コーナー補強金具9の側板延設部18にそのボルト挿通孔22を介してボルト36・ナット37(図6参照)により連結され、その他端部は、図2に示すように、間柱2と大引き5との隅部に例えば釘止めによって固定される。尚、帯状板材35の他端部については、例えば間柱2と大引き5との内隅部に三角補強金物14を取り付けておいて、その三角補強金物14に帯状板材35の他端部をボルト止めしてもよい。
三角補強金物14は、図2、図3及び図4の(b) に示すように、柱1と胴差し6,7との内隅部、あるいは柱1と大引き5との隅部に当接支持される直角板片38と、この直角板片38を補強する三角板39とからなるもので、直角板片38には柱1や胴差し6,7等にボルト止めするためのボルト挿通孔40が設けられ、また三角板39には壁面側筋交い12の帯状板材29をボルト止めするためのボルト挿通孔32が設けられている。
上記のように構成される耐震構造の施工にあたっては、先ず、図1に示すような水平面側骨組Aの各隅部において互いに直交する胴差し6,7の夫々所定位置にボルト挿通孔34(図5及び図6参照)を穿設する。そして、各隅部にコーナー補強金具9を嵌め込むと共に、図6に示すように、コーナー補強金具9の上部三角形補強板16側に設けてある補強金具仮止め用突片24を胴差し6,7の夫々上端面に支持させ、各突片24の釘孔23より胴差し6,7に釘41を打ち込むことによって、コーナー補強金具9を仮止めする。尚、釘41は、後から抜き取るため、その一部分だけ打ち込むようにする。
こうしてコーナー補強金具9を水平面側骨組Aの隅部所定位置に仮止めした後、図6に示すように胴差し6,7のボルト挿通孔34から、直角側板15の各側板部15aに設けてあるボルト挿通孔19にボルト42を挿通して、その突出端部にナット43を螺合し、締め付けることにより、コーナー補強金具9を水平面側骨組Aの各隅部に取り付け固定する。その後、前記各突片24の釘孔23より打ち込んだ仮止め用の釘41を抜き取る。
上記のように水平面側骨組Aの四隅部に夫々コーナー補強金具9を取り付けたならば、これら4つのコーナー補強金具9…の対角線方向に対向するものどうし間に水平面側筋交い10を水平に掛け渡す。この水平面側筋交い10の掛け渡しにあたっては、対角線方向に対向して位置する2つのコーナー補強金具9,9の一方のコーナー補強金具9の下部三角形補強板17の下面側に、水平面側筋交い10の一端側の取付プレート26を当て付けて、その三角形補強板17のボルト挿通孔20から取付プレート26のボルト挿通孔にボルト27を通してナット28で締め付けることにより、水平面側筋交い10の一端部を一方のコーナー補強金具9に取り付け、またこの水平面側筋交い10の他端側の取付プレート26も同様にして他方のコーナー補強金具9の下部三角形補強板17にボルト27・ナット28で取り付ける。
こうして水平面側骨組Aの四隅部にある4つのコーナー補強金具9…の対角線方向に対向するものどうし間に夫々水平面側筋交い10を水平に掛け渡した後、各水平面側筋交い10のターンバックル11を回して、丸棒材25を緊張させる。
次に、図2に示すように、水平面側骨組Aの胴差し6,7、柱1及び間柱2を含む壁面に沿って枠組み形成されている壁面側骨組Bの、前記コーナー補強金具9と対角線状に対向する隅部に三角補強金物14を取り付け、この三角補強金物14とコーナー補強金具9とに亘って壁面側筋交い12を掛け渡す。即ち、三角補強金物14は柱1と大引き5との内隅部に嵌め込んでボルト止めし、壁面側筋交い12は、その帯状板材29の一端部をコーナー補強金具9の側板延設部18にボルト30止めし、他端部を三角補強金物14にボルト33止めした後、ターンバックル11を回して帯状板材29を緊張させる。また、壁面側筋交い13の一端部をコーナー補強金具9の側板延設部18にボルト36止めし、その他端部を間柱2と大引き5との隅部に例えば釘止め等によって取り付ける。
図2は胴差し7の下方側に形成される壁面側骨組Bの補強構造を図示しているが、この図2に示す胴差し7の上方側に形成されるの補強構造も、この図2に示す補強構造と同様に構成される。即ち、図2の上部側及び図3に一部示すように胴差し7と柱1との内隅部に三角補強金物14をボルトで取り付け、この三角補強金物14と対角線状に位置する壁面側骨組Bの隅部に取り付けられているコーナー補強金具9の側板延設部18と、前記三角補強金物14との間に壁面側筋交い12,13を取り付ければよい。また、胴差し7の下方側に形成されていて前後又は左右に隣り合う各壁面側骨組Bの補強構造も上記同様に構成される。
上記のような耐震構造によれば、前後に配置する胴差し6と左右に配置する胴差し7とが隅部の柱1を挟んで水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組Aの四隅部に夫々コーナー補強金具9を取り付け、この四隅部の対角線状に対向するコーナー補強金具9,9間に水平面側筋交い10を水平に掛け渡して、各水平面側筋交い10にターンバックル11を設けたものであるから、水平面側骨組Aは、四隅部に夫々取り付けたコーナー補強金具12による補強作用と、これら4つのコーナー補強金具12に対角線状に掛け渡してターンバックル14で緊張させた1対の水平面側筋交い10,10による補強作用との相乗効果によって、きわめて堅固な剛体構造となる。
また、前記胴差し6,7及び柱1を含む壁面に沿って枠組みされた壁面側骨組Bの柱1,1間に壁面側筋交い12,13を掛張し、これら壁面側筋交い12,13の夫々一端部を前記コーナー補強金具9に取り付けるているから、壁面側骨組Bは壁面側筋交い12,13により補強されて、水平面側骨組Bと同様に剛体構造となる。従って、このような水平面側骨組A及び壁面側骨組Bによって構成される建物躯体は、例えば震度5以上の大規模地震の発生により、地盤が横揺れして躯体Kに大きな水平荷重がかかっても、損壊したり倒壊する可能性がきわめて少なくなる。
そして、この耐震構造では、壁面側骨組Bの柱1,1間に掛張される壁面側筋交い12,13の一端部を前記コーナー補強金具9に取り付けることによって、1個のコーナー補強金具9で水平面側筋交い10と壁面側筋交い12,13が取り付けできるから、部材点数が少なくなり、構造の簡素化が図られることになる。
また、この耐震構造に使用するコーナー補強金具9は、水平面側骨組Aの各隅部で互いに直交する胴差し6,7の内側面に当接する直角側板15と、この直角側板15の上下両端部に夫々水平に配設される上下一対の三角形補強板16,17と、直角側板15の夫々側板部15a,15aの下端から延設した側板延設部18,18とからなるもので、直角側板15を胴差し6,7にボルト42止めし、上下何れかの三角形補強板16,17に水平面側筋交い10の一端部をボルト27止めし、側板延設部18に壁面側筋交い12,13の一端部をボルト30,36止めするようにしているから、構造的にきわめて頑強で、大きな外力に十分に耐えることができ、しかも水平面側骨組Aの隅部に対する取付け、水平面側筋交い10の取付け、及び壁面側筋交い12,13の取付けが夫々簡単容易となって、耐震構造の施工能率の向上を図ることができる。
また、コーナー補強金具9には、上部三角形補強板16の直角側板15側端部に、先端部に釘孔23を有し且つ互いに直交する胴差し6,7の上端面で支持される補強金具仮止め用突片24を複数個取り付けているから、このコーナー補強金具9を水平面側骨組Aの四隅部に取り付けるにあたり、補強金具仮止め用突片24を胴差し6,7の夫々上端面に支持させ、各突片24の釘孔23より胴差し6,7に釘41を打ち込んで、コーナー補強金具9を仮止めすることによって、胴差し6,7に対する直角側板15のボルト42止め作業を容易にして且つ安全に行うことができる。
本発明に係る耐震構造は、建物躯体の1階と2階との境界部分に形成される水平面側骨組Aにのみ施工しても十分な耐震強度が確保されるが、2階の天井部にもこの耐震構造を施し、更に二階の壁面に形成される全ての壁面側骨組Bに耐震構造を施すことによって、より一層十分な耐震強度が確保されることになる。
尚、2階の天井部に耐震構造を施す場合、コーナー補強金具9は、水平面側骨組Aにおける互いに直交する梁と梁との内隅部、あるいは梁と桁との内隅部に取り付けられることになる。
この実施形態では、コーナー補強金具9の側板延設部18に2本の壁面側筋交い12,13を取り付けるようにしているが、何れか1本でもよいし、あるいは2本以上、例えば2本きの壁面側筋交い12と1本の壁面側筋交い13を取り付けるようにしてもよい。
本発明に係る耐震構造を有する例えば2階建て木造建物の2階と1階との境界部に形成された水平面側骨組を示す概略平面図である。 図1に示す木造建物の耐震構造の縦断側面図である。 同耐震構造の斜視図である。 (a) はコーナー補強金具の斜視図、(b) は三角補強金物の斜視図である。 コーナー補強金具の取付状態を示す一部断面平面図である。 コーナー補強金具を所定位置に仮止めしようとしている状態を図5の矢印X方向から見た側面図である。
符号の説明
1 柱
2 間柱
6,7 胴差し
9 コーナー補強金具
10 水平面側筋交い
12,13 壁面側筋交い
14 三角補強金物
15 直角側板
15a 側板部
16、17 三角形補強板
18 側板延設部
24 補強金具仮止め用突片

Claims (3)

  1. 前後に配置する胴差しと左右に配置する胴差しとが柱を挟んで水平面に沿って枠組みされた水平面側骨組の四隅部に夫々コーナー補強金具を取り付け、この四隅部の対角線状に対向するコーナー補強金具間に水平面側筋交いを水平に掛け渡して、各水平面側筋交いにターンバックルを設けると共に、各コーナー補強金具には、前記胴差し及び柱を含む壁面に沿って枠組みされた壁面側骨組の柱間に掛張される壁面側筋交いの一端部を取り付けるようにしてなる木造建物の耐震構造。
  2. 前記コーナー補強金具は、前記水平面側骨組の各隅部で互いに直交する胴差しの内側面に当接する直角側板と、この直角側板の上下両端部に夫々水平に配設される上下一対の三角形補強板と、直角側板の夫々側板部の下端から下方へ延設した側板延設部とからなり、直角側板を胴差しにボルト止めし、上下何れかの三角形補強板に水平面側筋交いの一端部をボルト止めし、側板延設部に壁面側筋交いの一端部をボルト止めするようにしてなる請求項1に記載の木造建物の耐震構造。
  3. 前記コーナー補強金具には上部三角形補強板の直角側板側端部に、先端部に釘孔を有し且つ互いに直交する胴差しの上端面で支持される補強金具仮止め用突片を複数個取り付けてなる請求項2に記載の木造建物の耐震構造。
JP2004364562A 2004-12-16 2004-12-16 木造建物の耐震構造 Withdrawn JP2006169836A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008110092A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Nanami:Kk 山形状の遊戯具

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