JP2006166432A - 電子ドキュメントの証跡を監査するシステム、方法およびプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】電子ドキュメントの証跡を監査するシステムと電子ドキュメントの証跡を監査する方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】電子ドキュメントの管理規則を表すグリフデータを生成し、生成されたグリフデータと電子ドキュメントとから合成ドキュメントデータを形成する。グリフデータで定められるグリフ画像は、合成ドキュメントを視覚化しても、一般的には人間によって検知されないようにグリフデータを生成する。しかしグリフ画像から管理規則を抽出する手段によって合成ドキュメントの管理規則を抽出し、電子ドキュメントの証跡を監査する。
【選択図】図２

Description

本発明は、電子ドキュメントの証跡を監査するシステムおよび方法に関し、特に、ドキュメント管理システムとともに使用し、前記ドキュメント管理システムの外部に配信されるドキュメントの配信または管理を追跡するシステム、方法およびプログラムに関する。

ドキュメント管理システムは、ユーザがドキュメントを生成し、生成されたドキュメントを他のユーザ、装置またはシステムと共有し、あるいはそれらへ渡すことを可能にする。しばしばこれらのドキュメントは、電子的な形式もしくは印刷された形式、またはそれらの両方の形式によって配信される。また、他のユーザ、装置またはシステムに対するそれらのドキュメントの配信は、しばしば、それらのドキュメントが選択された相手以外へ配信されないという認識の下で行われる。しかしながら、選択された相手以外または一般大衆に対してドキュメントが配信される場合には、ドキュメント配信についての非公式な規則を遵守させるためにできることは、殆ど無い。

確立された配信もしくは管理の規則を用いて、目立たない方法でドキュメントにマークまたはラベルを付ける仕組みがあることが望ましい。ドキュメントが配信された後、そのドキュメントが権限のない者に所有されることになった場合にも、追跡データを読み出すか、あるいは抽出して開示の源を明らかにすることができるからである。

本発明は、上記の従来の問題点に鑑みてなされたもので、電子ドキュメントの証跡を監査するシステム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。

本発明による電子ドキュメントの証跡を監査するシステムは、電子ドキュメントの管理規則を表すグリフデータを生成するグリフ符号化手段と、前記電子ドキュメントと前記グリフデータとを関連づけ、合成ドキュメントデータを形成する手段と、前記合成ドキュメントデータをその視覚的レンダリングを行うデータ出力装置へ伝達する手段とを有する。ここで、前記視覚的レンダリングは、前記グリフデータによって定まるグリフ画像の目に見えるレンダリングを含む。

また、本発明による電子ドキュメントの証跡を監査するシステムは、さらに、前記グリフ画像を受け取る手段と、受け取った前記グリフ画像から前記管理規則を抽出する手段とを有する。

さらに、本発明による電子ドキュメントの証跡を監査するシステムの前記グリフ符号化手段は、人間が前記グリフ画像を観察することによっては一般的には検知されないような前記グリフデータを生成する手段を含む。

本発明によれば、電子ドキュメントの証跡を監査するシステム、方法およびプログラムを提供される。

本発明は、ドキュメント管理システムとともに使用して、前記ドキュメント管理システムの外部に配信されるドキュメントの配信または管理を追跡するシステム、方法およびプログラムに関する。

以下、適宜、図面を参照しながら本発明による実施形態の説明を行う。

図１は本発明を実施するためのネットワーク環境を例示したブロック図である。このシステムは、ＬＡＮもしくはＷＡＮ環境を例示するデータ伝送ネットワーク１００を有する。データ伝送ネットワーク１００は、任意の適当なネットワークであり、イーサネット（ETHERNET（登録商標））、トークンリング、IEEE802.11(x) といった既存のデータ伝送メカニズム、あるいはその他の適切な有線ベースもしくは無線のデータ通信メカニズムによって例示されるように、物理レイヤおよびトランスポートレイヤを含む。

データ伝送ネットワーク１００には、ドキュメント管理システム１０２が接続されている。このドキュメント管理システムは、少なくとも１つのコンピュータ１０４および少なくとも１つの画像生成装置１０６に対してサービスを提供するように動作する。ドキュメント管理システム１０２は、好ましくは、単一もしくは共同作業グループの両方における具体化に適しているクライアント／サーバシステムであるが、その種の環境に限定されない。またデータ伝送ネットワーク１００には、コンピュータ１０４も接続されている。コンピュータ１０４は、Windows（登録商標）NT、同2000、同 XP、Unix、Linux、Macintosh（登録商標）等のＯＳ（オペレーティングシステム）、あるいは任意のＯＳ上において適切に動作するサーバもしくはクライアントである。

少なくとも１つの画像生成装置１０６が、データ伝送ネットワーク１００に接続されている。画像生成装置は、適切な任意の有形媒体（tangible medium）内に画像出力を生成できる装置、例えばプリンタ、ファクシミリ装置、スキャナ装置、複写機、多機能周辺装置、あるいはその他の類似の周辺装置である。画像生成装置１０６は、その適切な動作を確保するために必要なハードウエアならびにソフトウエアを備え、完全に機能的なサーバとして適切に動作する内部デバイスコントローラを有する。それに加えて、画像生成装置１０６は、適切なハードディスクおよびＲＡＭなどのアクセス可能な記憶媒体を含む。この種の記憶媒体は、画像生成装置１０６内に組み込まれるか、あるいは画像生成装置に関連付けされたメディア内に配置される。

ドキュメント管理システム１０２は、ドキュメント配信モジュール１０８およびドキュメント管理モジュール１１０を含む。ドキュメント管理モジュール１１０の主要な機能は、中央の、または連帯的にアクセス可能なドキュメント倉庫（repository）内へのドキュメントの保存、およびドキュメントの修正、ドキュメントを編集する際の共働、そして保存済みドキュメントの検索とロケートを、ユーザが行う能力の促進である。ドキュメント配信モジュール１０８の主要な機能は、画像生成装置、サーバ、コンピュータ、ドキュメント・リポジトリ等の行き先へジョブをルーティングすることである。

ドキュメント管理システム１０２は、インターフェース１１２を介してデータ伝送ネットワーク１００と接続する。したがって、ドキュメント管理システム１０２、コンピュータ１０４および少なくとも１つの画像生成装置１０６は、共用通信（shared communication）を行う。

また、ドキュメント管理システムは、電子ドキュメントの管理または配信規則を表すグリフデータを生成するグリフエンコーダ等の追跡データジェネレータとデータ通信を行う。このエンコーダは、グリフデータを生成するための分野で公知の任意の適切な手段とすることができる。適切な手段には、フォント、テキストタイプ、テキストサイズ、間隔、色、インデント内のかすかな変化のエンコーディング、または見せかけのランダムもしくは追加のマークもしくはウォーターマーク（watermark）の生成が含まれるが、これらに限定されるものではない。一実施態様においては、グリフエンコーダが、画像生成装置１０６に関連付けされるか、その一部となり、グリフデータがイメージ生成プロセスの一部として生成される。他の実施態様においては、グリフエンコーダが別体のコンポーネントとなり、画像生成装置とデータ通信を行って、生成したグリフデータを画像生成装置へ伝達する。したがって、追跡ジェネレータは、ドキュメントの履歴を表すデータを取得する手段と、その種の情報を前述したように無害な方法（innocuous way）で符号化する手段を含む。

このドキュメント管理システムは、グリフデータを受け取り、その解釈のためにグリフデータを抽出する手段と通信する。一実施態様においては、グリフデータ抽出手段がグリフエンコーダに組み込まれるか、その一部となる。他の実施態様においては、グリフデータ抽出手段が別体のコンポーネントになる。グリフデータは、任意の適切な手段を介して、グリフデータ抽出手段に受け取られる。例えば、グリフデータを含むドキュメントがグリフデータ抽出手段に向けて伝送され、グリフデータが解釈されて管理規則が判断される。

図２に、本発明にしたがってグリフデータを生成するための方法を例示したフローチャートを示す。２０２においては、ユーザが任意の適切な手段を介して配信されるドキュメントにアクセスするか、それを作成する。例えば、一実施態様においては、ユーザがコンピュータ１０４上のユーザインターフェースを介してドキュメントにアクセスするか、それを作成する。他の実施態様においては、画像生成装置に関連付けされているユーザインターフェースを介してドキュメントにアクセスするか、任意の適切な手段を介してドキュメントを画像生成装置１０６へ送る。

２０４では、ユーザまたはシステム管理者が、そのドキュメントのための管理または配信規則を任意の適切な手段を介して提供する。一実施態様においては、管理規則がコンピュータのユーザインターフェースを介して入力される。他の実施態様においては、画像生成装置に関連付けされたユーザインターフェースを介して管理規則が入力される。管理規則は、ユーザもしくはシステム管理者の名前、その管理規則の満了日、および与えられることになる権利、例えばコピーの作成が許されるか否か、いずれの形式でドキュメントの配信が許されるか、さらにはそのドキュメントの修正が許されるか否かといった権利ならびにその権利が与えられる者のうちの少なくとも１つを含む。

２０６では、選択された管理規則を含むグリフデータがグリフエンコーダによって生成される。２０８では、グリフデータが画像生成装置へ送られ、任意の適切な手段を介して、そのグリフデータが関係するドキュメントに関連付けされる。２１０では、選択されたドキュメントがグリフデータを伴って生成される。すなわち、選択されたドキュメントと、このドキュメントに関連づけられたグリフデータとからなる合成ドキュメントデータが形成される。

好ましくはグリフデータが、一般的には人間の目に検知されないようにドキュメントとともに生成される。一実施態様においては、グリフデータが、ドキュメント上のグリフ画像におけるフォントの位置決め、フォントのサイズ、およびフォントのタイプのうちの少なくとも１つに対する修正として現れるように生成される。他の実施態様においては、グリフデータが、ドキュメント上のウォーターマーク（watermark）として現れるように生成される。さらに他の実施態様においては、グリフデータが、ドキュメント上の視覚的なアーティファクト（artifact）として現れるように生成される。

その後、２１２では、グリフデータを含む合成ドキュメントデータが、任意の適切な手段を介して、出力され、配信される。合成ドキュメントデータの伝達先は、例えば、合成ドキュメントデータの視覚的レンダリングを行うデータ出力装置である。このとき、視覚的レンダリングは、グリフデータによって定まるグリフ画像の目に見えるレンダリングを含む。

図３は、配信または管理規則のデータを含む合成ドキュメントデータから、配信または管理規則のデータの抽出を例示したフローチャートである。３０２では、管理規則を示すグリフデータを含む合成ドキュメントデータが、検査のために、適切な手段を介して、呈示される。３０４では、任意の適切な手段を介して、合成ドキュメントデータからグリフデータが抽出される。インテリジェント・リーダ・システムには、有形ドキュメント（tangible document）のグリフデータの存在を認識するインテリジェンスを伴って、予めプログラムされた適切な手段が提供されており、ドキュメントの履歴データを有形ドキュメントから復号する。３０６では、グリフデータが解釈されて、関連付けされたドキュメントのための管理規則が判断される。

好ましい実施態様では、本発明はソフトウエアによって具体化されるが、ハードウエア、またはソフトウエアとハードウエアとの組み合わせによって具体化することもできる。

以上、好ましい実施態様を詳細に説明してきたが、特許請求の範囲の記載によって定められる本発明の技術的思想ならびに範囲から逸脱することなく、種々の変更、置換、および変形が可能である。本発明の本質を説明するために説明し、例示した詳細および構成、動作における種々の変更が、特許請求の範囲の記載に明示されるとおりの本発明の原理および範囲内において、当業者によって行われ得ることは明らかである。

本発明を実施するためのネットワーク環境を例示したブロック図である。 本発明の一実施形態によってグリフデータを生成する動作を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態によって合成ドキュメントデータから管理規則データを抽出する動作を示すフローチャートである。

符号の説明

１００ データ伝送ネットワーク
１０２ ドキュメント管理システム
１０４ コンピュータ
１０６ 画像生成装置
１０８ ドキュメント配信モジュール
１１０ ドキュメント管理モジュール
１１２ インターフェース

Claims (20)

1. 電子ドキュメントの管理規則を表すグリフデータを生成するグリフ符号化手段と、
   前記電子ドキュメントと前記グリフデータとを関連づけ、合成ドキュメントデータを形成する手段と、
   前記合成ドキュメントデータをその視覚的レンダリングを行うデータ出力装置へ伝達する手段とを有し、
   前記視覚的レンダリングは、前記グリフデータによって定まるグリフ画像の目に見えるレンダリングを含むことを特徴とする電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
2. さらに、
   前記グリフ画像を受け取る手段と、
   受け取った前記グリフ画像から前記管理規則を抽出する手段と
   を有することを特徴とする請求項１に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
3. 前記グリフ符号化手段は、人間が前記グリフ画像を観察することによっては一般的には検知されないような前記グリフデータを生成する手段を含むことを特徴とする請求項１に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
4. 前記グリフ符号化手段は、前記グリフ画像におけるフォントの位置決め、またはフォントのサイズ、またはフォントのタイプについての修正として前記グリフデータを生成する手段を含むことを特徴とする請求項３に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
5. 前記グリフ符号化手段は、ウォーターマーク（watermark）として前記グリフデータを生成する手段を含むことを特徴とする請求項３に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
6. 前記グリフ符号化手段は、視覚的なアーティファクトとして現れるように前記グリフデータを生成する手段を含むことを特徴とする請求項３に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
7. さらに、前記電子ドキュメントの前記管理規則データを受け取る手段を有することを特徴とする請求項１に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
8. 前記電子ドキュメントの前記規則データは、前記電子ドキュメントの所有者の名前、電子ドキュメントの満了日または前記電子ドキュメントに関連付けされた権利を含むことを特徴とする請求項７に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するシステム。
9. 電子ドキュメントの管理規則を表すグリフデータを生成するグリフ符号化ステップと、
   前記電子ドキュメントと前記グリフデータとを関連づけ、合成ドキュメントデータを形成するステップと、
   前記合成ドキュメントデータをその視覚的レンダリングを行うデータ出力装置へ伝達するステップとを有し、
   前記視覚的レンダリングは、前記グリフデータによって定まるグリフ画像の目に見えるレンダリングを含むことを特徴とする電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
10. さらに、
    前記グリフ画像を受け取るステップと、
    受け取った前記グリフ画像から前記管理規則を抽出するステップと
    を有することを特徴とする請求項９に記載の電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
11. 前記グリフ符号化ステップは、人間が前記グリフ画像を観察することによっては一般的には検知されないような前記グリフデータを生成するステップを含むことを特徴とする請求項９に記載の電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
12. 前記グリフ符号化ステップは、前記グリフ画像におけるフォントの位置決め、またはフォントのサイズまたはフォントのタイプについての修正として前記グリフデータを生成するステップを含むことを特徴とする請求項１１に記載の電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
13. 前記グリフ符号化ステップは、ウォーターマーク（watermark）として前記グリフデータを生成するステップを含むことを特徴とする請求項１１に記載の電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
14. 前記グリフ符号化ステップは、視覚的なアーティファクトとして現れるように前記グリフデータを生成するステップを含むことを特徴とする請求項１１に記載の電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
15. さらに、前記電子ドキュメントの管理規則データを受け取るステップを有することを特徴とする請求項９に記載の電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
16. 前記電子ドキュメントの前記規則データは、前記電子ドキュメントの所有者の名前、電子ドキュメントの満了日または前記電子ドキュメントに関連付けされた権利を含むことを特徴とする請求項１５に記載の電子ドキュメントの証跡を監査する方法。
17. 電子ドキュメントの証跡を監査するシステム内のコントローラに
    電子ドキュメントの管理規則を表すグリフデータを生成するグリフ符号化手順と、
    前記電子ドキュメントと前記グリフデータとを関連づけ、合成ドキュメントデータを形成する手順と、
    前記合成ドキュメントデータをその視覚的レンダリングを行うデータ出力装置へ伝達する手順とを実行させ、
    前記視覚的レンダリングは、前記グリフデータによって定まるグリフ画像の目に見えるレンダリングを含むことを特徴とする電子ドキュメントの証跡を監査するプログラム。
18. さらに、
    前記グリフ画像を受け取る手順と、
    受け取った前記グリフ画像から前記管理規則を抽出する手順と
    を有することを特徴とする請求項１７に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するプログラム。
19. 前記グリフ符号化手順は、人間が前記グリフ画像を観察することによっては一般的には検知されないような前記グリフデータを生成する手順を含むことを特徴とする請求項１７に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するプログラム。
20. さらに、前記電子ドキュメントの管理規則データを受け取る手順を有することを特徴とする請求項１７に記載の電子ドキュメントの証跡を監査するプログラム。