JP2006165975A - 撮像素子、撮像装置、画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 実効感度の高い撮像素子、撮像装置、画像処理方法を提供する。
【解決手段】 撮像素子10を、分光特性の異なるR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが配設されたカラー画素と、該カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有し、モノクロ画素の画素数がカラー画素の総数に比して多くなるように、R(赤),G(緑),B(青)の各カラー画素を、複数のモノクロ画素の中に分散的に複数配置する構成とした。
【選択図】 図4
【解決手段】 撮像素子10を、分光特性の異なるR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが配設されたカラー画素と、該カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有し、モノクロ画素の画素数がカラー画素の総数に比して多くなるように、R(赤),G(緑),B(青)の各カラー画素を、複数のモノクロ画素の中に分散的に複数配置する構成とした。
【選択図】 図4
Description
本発明は、複数の画素がマトリックス状に配列されてなる撮像素子の技術分野に属し、特に、カラーフィルタが配設されたカラー画素と、前記カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有する撮像素子、この撮像素子を搭載する撮像装置、及び前記撮像素子から得られる画素信号を用いた画像処理方法に関する。
一般に、分光特性の異なる例えばR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが1:2:1の比率で配設されてなるベイヤー配列の撮像素子は、各カラーフィルタが各画素の光電変換部に導かれる光を減衰させるため、カラーフィルタが配設されていない撮像素子に比して実効感度が低い。そして、近年では、撮像素子の小型化・高画素化に伴って1つの画素の大きさが縮小化され、1画素あたりの受光光量がさらに少なくなることにより、撮像素子の実効感度が一層低下するとともに、ダイナミックレンジが小さくなる傾向にある。
そのため、受光光量を確保すべくフラッシュを照射する必要が頻繁に生じ、その結果、消費電力が増大して撮影枚数が減少したり、所謂手ぶれ補正機能が搭載されている場合に、該手ぶれ補正を実行してもその補正効果が小さかったり、あるいは、各画素から得られる画素信号の増幅率を増大することによりS/N比が悪化(低下)するなど、様々な問題が生じている。
下記特許文献1には、撮像素子の実効感度を向上することを目的として、撮像素子において、半分の画素にはR(赤)又はB(青)のカラーフィルタを配置し、残りの半分の画素にはカラーフィルタを配置しないように構成する技術が開示されている。
特開平9−116913号公報
しかしながら、前記特許文献1の技術においては、カラーフィルタを有しない画素が撮像素子全体の画素の半分しか無いため、 実効感度の大幅な向上は望めない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、実効感度の高い撮像素子、撮像装置、画像処理方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、複数の画素がマトリックス状に配列されてなり、少なくとも3種類のカラーフィルタが配設された画素を有する撮像素子において、前記カラーフィルタが配設されたカラー画素と前記カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有し、前記モノクロ画素の総和が前記カラー画素の総和に比して多く備えられており、前記カラー画素を前記カラーフィルタの種類毎に予め定められた数だけそれぞれ有してなる画素群を1組とするとき、前記各カラー画素又は前記各組の画素群が、前記モノクロ画素を介して分散的に配置されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、カラーフィルタが配設されたカラー画素のみが配設された撮像素子や、モノクロ画素の総和が前記カラー画素の総和以下に設定された従来の撮像素子に比して、撮像素子の実効感度を向上することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の撮像素子において、前記各画素群において、異なるカラーフィルタが配設されたカラー画素が隣接して配列されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、各画素群において、異なるカラーフィルタが配設されたカラー画素を隣接して配列したので、偽色(色モアレ)の発生を防止又は抑制することができる。
なお、前記カラー画素が隣接して配列されている形態としては、例えば、カラー画素が互いに隣接して配列されている形態や、カラー画素が一列に(連続的に)配列されている形態が想定される。
請求項3に記載の発明は、被写体の光像を結像する撮影光学系と、前記撮影光学系の結像面上に撮像面が配置された請求項1又は2に記載の撮像素子と、前記撮像素子に露光動作の開始及び終了の指示を入力するための入力操作部と、前記撮像素子の露光動作により得られた画素信号から画像を生成する画像生成部と、前記画像生成部により生成された画像を表示する画像表示部とを備えることを特徴とする撮像装置である。
この発明によれば、撮像素子の実効感度が向上されているので、撮影感度の高い撮像装置を構成することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の撮像装置において、前記画像生成部は、前記モノクロ画素から得られる画素信号に基づき、該モノクロ画素の位置における第1輝度データを生成するとともに、前記カラー画素の位置における第2輝度データを、前記第1輝度データを用いた補間処理により生成し、且つ、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第1色データを生成するとともに、前記モノクロ画素の位置における第2色データを、前記第1色データを用いた補間処理により生成することを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、複数の画素がマトリックス状に配列されてなり、少なくとも3種類のカラーフィルタが配設された画素を有する撮像素子のうち、前記カラーフィルタが配設されたカラー画素と前記カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有するとともに、前記モノクロ画素の総和が前記カラー画素の総和に比して多く備えられており、前記カラー画素を前記カラーフィルタの種類毎に予め定められた数だけそれぞれ有してなる画素群を1組とするとき、前記各カラー画素又は前記各組の画素群が、前記モノクロ画素を介して分散的に配置されている撮像素子から得られる画素信号を用いて画像を生成する画像処理方法であって、前記画像生成部が、前記モノクロ画素から得られる画素信号に基づき、該モノクロ画素の位置における第1輝度データを生成するステップと、前記カラー画素の位置における第2輝度データを、前記第1輝度データを用いた補間処理により生成するステップと、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第1色データを生成するステップと、前記モノクロ画素の位置における第2色データを、前記第1色データを用いた補間処理により生成するステップとを有することを特徴とするものである。
これらの発明によれば、比較的高感度のモノクロ画素から得られる画素信号に基づき、該モノクロ画素の位置における第1輝度データを生成するとともに、カラー画素の位置における第2輝度データを、前記第1輝度データを用いた補間処理により生成するので、撮像素子の見かけ上の実効感度を向上することができる。また、カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第1色データを生成するとともに、前記モノクロ画素の位置における第2色データを、前記第1色データを用いた補間処理により生成するので、色データを持たないモノクロ画素が過半を占める画素構成であっても、カラーの画像を生成することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の撮像装置において、前記画像生成部は、更に、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第3輝度データを生成するとともに、前記モノクロ画素の位置における第4輝度データを、前記第3輝度データを用いた補間処理により生成し、輝度が所定の閾値を超えるモノクロ画素の画像を、前記第1輝度データ及び前記第4輝度データを合成して生成することを特徴とすることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の画像処理方法において、更に、前記画像生成部が、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第3輝度データを生成するステップと、前記モノクロ画素の位置における第4輝度データを、前記第3輝度データを用いた補間処理により生成するステップと、輝度が所定の閾値を超えるモノクロ画素の画像を、前記第1輝度データ及び前記第4輝度データを合成して生成するステップとを有することを特徴とするものである。
これらの発明によれば、モノクロ画素に対して感度域がシフトした(ずれた)前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第3輝度データを生成するとともに、前記モノクロ画素の位置における第4輝度データを、前記第3輝度データを用いた補間処理により生成し、輝度が所定の閾値を超えるモノクロ画素の画像を、前記第1輝度データ及び前記第4輝度データを合成して生成するようにしたので、輝度の階調を簡単に拡大することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項3ないし5のいずれかに記載の撮像装置において、前記撮像素子に所定の周期で複数回露光動作を実行させるモードを有し、前記画像生成部は、前記モードにおいては、一方向に複数の画素が並んでなる複数の画素列のうち、前記カラー画素及びモノクロ画素の両方が存在する画素列を選定し、この画素列に属する各画素の位置における輝度データ及び色データを用いて画像を生成することを特徴とするものである。
この発明によれば、撮像素子に所定の周期で複数回露光動作を実行させるモードにおいては、一方向に複数の画素が並んでなる複数の画素列のうち、前記カラー画素及びモノクロ画素の両方が存在する画素列を選定し、この画素列に属する各画素の位置における輝度データ及び色データを用いて画像を生成するようにしたので、その選定された画素列のみで色データを取得できる。
請求項7に記載の発明は、請求項3ないし6のいずれかに記載の撮像装置において、前記撮像素子の露光条件を決定する露光条件決定部を有し、前記露光条件決定部は、前記モノクロ画素の位置における輝度データのみを用いて前記露光条件を決定することを特徴とするものである。
この発明によれば、モノクロ画素の輝度データのみを用いて露光条件を決定するので、カラー画素の輝度データを用いて露光条件を決定する場合に比して、モノクロ画素の感度が高い分だけ暗い被写体でも露光制御を正確に行うことができる。
また、例えばR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタがベイヤー配列された従来の撮像素子では、これらのカラー画素から得られる画素信号から、画素にカラーフィルタの無い状態での輝度データを生成し、この輝度データに基づいて露光制御を行うが、この輝度データの生成処理において、実際の被写体の輝度と誤差が生じる虞がある。
これに対して、本発明では、画素にカラーフィルタの無い状態での輝度データは、モノクロ画素から得られるため、前述のような輝度データの生成処理が不要となり、その結果、該生成処理により発生し得る前述の誤差が生じなくなる。この点からも、露光制御を正確に行うことができる。
請求項1に記載の発明によれば、撮像素子の実効感度が向上するため、高感度の撮影が可能となり、S/N比が良好で(大きい)綺麗な画像を得ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、偽色の発生を防止又は抑制することができるため、綺麗な画像を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、実行感度の高い撮像素子を搭載するため、高感度の撮影を行うことができ、明るく綺麗な画像を得ることができる。
請求項4,8に記載の発明によれば、撮像素子の見かけ上の実効感度を向上することができるため、明るく綺麗な画像を得ることができるとともに、モノクロ画素の位置における色データを、カラー画素の位置における色データを用いた補間処理により生成するため、色データを持たないモノクロ画素が過半を占める画素構成であっても、カラーの画像を生成することができ、人間の眼は色(色相や彩度)に対する感度(解像度)が低いことから、前記のように生成されたカラー画像であっても、高画質として認識される撮影画像を生成することができる。
請求項5,9に記載の発明によれば、輝度の階調を簡単に拡大することができるため、階調性の豊かな画像を得ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、画素信号を間引いて(選定して)画像を生成する場合でも、その選定された画素列のみで色データを取得できるため、カラーの画像(動画)を生成することができる。なお、ここでいう動画とは、撮像素子に所定の周期で複数回露光動作を実行させることにより、各露光動作で得られる画素信号から画像をそれぞれ生成し、これらの画像を所定の周期で更新的に切り替え表示される一連の画像をいう。
請求項7に記載の発明によれば、露光制御を正確に行うことができる。
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、撮像装置1の正面図、図2は、撮像装置1の背面図である。
図1、図2に示すように、撮像装置1は、電源ボタン2と、光学系3と、LCD(Liquid Crystal Display)4と、光学ファインダー5と、内蔵フラッシュ6と、モード設定スイッチ7と、4連スイッチ8と、シャッターボタン9とを備える。
電源ボタン2は、撮像装置1の電源のオンオフを切り替えるものである。光学系3は、ズームレンズや図略のメカニカルシャッター等を備えてなり、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子10(図3参照)の撮像面に、被写体の光学像を結像するものである。
LCD4は、ライブビュー画像及び後述する画像記憶部17(図3参照)に記録する画像(記録画像)の表示や、画像記憶部に記録された画像の再生表示等を行うものである。なお、LCD4に代えて、有機ELやプラズマの表示装置であってもよい。
ライブビュー画像は、被写体の画像を記録するまでの期間において、一定の周期(1/30秒)でLCD4に切換表示される一連の画像をいい、このライブビュー画像により、被写体の状態が略リアルタイムでLCD4に表示され、撮影者は被写体の状態をLCD4で確認することができる。
光学ファインダー5は、被写体が撮影される範囲を光学的に観察できるようにするものである。内蔵フラッシュ6は、撮像素子10への露光量が不足している場合等に、図略の放電灯を放電させることにより被写体に照明光を照射するものである。
モード設定スイッチ7は、被写体像の静止画撮影を行なう「静止画撮影モード」と、被写体像の動画撮影を行なう「動画撮影モード」と、画像記憶部17(図3参照)に記録された撮影画像をLCD4に再生表示する「再生モード」との間でモードの切換設定を行うためのスイッチである。モード設定スイッチ7は、上下方向にスライドする3接点のスライドスイッチからなり、下にセットすると撮像装置1が再生モードに設定され、中央にセットすると静止画撮影モードに設定され、上にセットすると動画撮影モードに設定される。
4連スイッチ8は、詳細には説明しないが、各種機能の設定を行うためのメニューモードの設定、ズームレンズの光軸方向への移動、露光補正、あるいはLCD4に再生する記録画像のコマ送り等を行うためのスイッチである。
シャッターボタン9は、2段階(半押し及び全押し)で押圧操作されるボタンであり、露光制御のタイミングを指示するためのものである。撮像装置1は、静止画を撮影する静止画撮影モードと、動画を撮影する動画撮影モードとを有し、静止画撮影モード及び動画撮影モードの設定時において、シャッターボタン9が操作されていない状態では、1/30(秒)毎に被写体の光学像が取り込まれ、LCD4へのライブビュー画像の表示が行われる。
また、静止画撮影モードにおいては、シャッターボタン4の半押し操作が行われることで、露出制御値(シャッタースピード及び絞り値)等の設定が行われる撮像待機状態に設定され、全押し操作が行われることで、画像記憶部17(図3参照)に記録する被写体の画像を生成するための撮像素子15による露光動作(記録用露光動作)が開始される。
動画撮影モードにおいては、シャッターボタン4の全押し操作が行われることで記録用露光動作が開始され、周期的に画素信号が取り出されて該画素信号により順次画像が生成され、再度全押し操作が行われることで、その記録用露光動作が停止する。
図3は、撮像装置1の電気的な構成を示すブロック構成図である。同図において、図1,図2に示した部材と同一部材には同一の番号を付している。
撮像装置1は、光学系3と、LCD4と、撮像素子10と、タイミングジェネレータ11と、信号処理部12、A/D変換部13と、画像メモリ14と、VRAM(Video Random Access Memory)15と、操作部16と、画像記憶部17と、制御部18とを備えて構成されている。
光学系3は、図1に示す光学系3に相当するものであり、前述したようにメカニカルシャッターを備える。LCD4は、図2に示すLCD4に相当するものである。
撮像素子10は、例えばフォトダイオード等で構成される複数の光電変換素子(以下、画素という)がマトリックス状に2次元配列されたCCDカラーエリアセンサである。
ここで、分光特性の異なる例えばR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが1:2:1の比率で配設されてなる従来のベイヤー配列のカラーエリアセンサの場合には、各カラーフィルタが各画素のフォトダイオードに導かれる光を減衰させるため、撮像素子の実効感度が低いという問題がある。特に、小型化及び高画素化された撮像素子にあっては、各画素の大きさ(受光面積)が小さく各画素の受光光量が少ないことから、この実効感度の低下がより一層大きい。
そこで、本実施形態の撮像素子10は、このような不具合を解消すべく、図4(a)に示すように、分光特性の異なるR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが受光面に配設された画素(以下、カラー画素という)と、該カラーフィルタが配設されていない画素(以下、モノクロ画素という 図4(a)では「R」,「G」,「B」の文字が表記されていない画素)とを備え、モノクロ画素の画素数をWs、カラー画素の画素数をCsとしたとき、Ws>Csを満たすように、R(赤),G(緑),B(青)の各カラー画素を1つずつ有してなる1組の画素群が、複数のモノクロ画素の中に分散的に複数配置された構成を有している。
すなわち、図4(a)に示す例では、撮像素子10の受光面のうち一部の受光領域(縦9列×横16列からなる領域)に注目し、横方向(水平方向)に左から順に番号を付し、また、縦方向(垂直方向)に上から順に番号を付したとき、R(赤)のカラー画素は、縦方向及び横方向ともに(6n+1)で表される位置と、縦方向及び横方向ともに(6n+4)で表される位置に配置されている。また、G(緑)のカラー画素は、R(赤)のカラー画素の右側に隣接する位置に、B(青)のカラー画素は、G(緑)のカラー画素の下側に隣接する位置にそれぞれ配置されており、それ以外の全ての画素がカラーフィルタを有さないモノクロ画素とされている。
モノクロ画素の感度は、G(緑)のカラー画素の例えば3倍、R(赤)、B(青)のカラー画素の例えば5倍の感度を有する。
撮像素子11は、光学系3により結像された被写体の光像をアナログの電気信号に変換し、この電気信号を画素信号として出力する。カラー画素から出力される画素信号により、R(赤),G(緑),B(青)各色成分のアナログの色データ及び輝度データが得られ、モノクロ画素から出力される画素信号により輝度データが得られる。
撮像素子10は、例えば、フォトダイオード等からなる受光部、垂直転送部、及び水平転送部等を備えてなるインターライン型の撮像素子であり、プログレッシブ転送方式により各画素の電荷が取り出される。すなわち、各受光部で蓄積された電荷は、垂直同期信号により垂直転送部に転送され、各垂直転送部に転送された電荷は、水平同期信号により水平転送路に近い画素から順に該水平転送路に転送されることにより画素信号として取り出される。このような撮像素子10における各画素の出力信号の読出し(水平同期、垂直同期)等の撮像動作や、撮像素子10による露光動作の開始及び終了のタイミングは、後述のタイミングジェネレータ11等により制御される。
後述するように、本実施形態においては、ライブビュー画像を生成しLCD4に表示するとき(撮像準備期間)及び動画撮影モードが設定されているときと、静止画撮影モードが設定されているときとで画像の生成方法が異なる。
タイミングジェネレータ11は、制御部18から送信される基準クロックCLK0に基づいて、撮像素子10の駆動制御信号、例えば積分開始/終了(露光開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号,垂直同期信号等)等のクロック信号を生成し、撮像素子10に出力する。
信号処理部12は、撮像素子10から出力されるアナログの画素信号に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理部12は、CDS(相関二重サンプリング)回路とAGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画素信号のノイズの低減を行い、AGC回路により画素信号のレベル調整を行う。
A/D変換部13は、信号処理部12により出力されたアナログの画素信号を、複数のビットからなるデジタルの画素信号にそれぞれ変換するものである。
画像メモリ14は、A/D変換部13から出力される画素信号を一時的に格納するとともに、この画像信号に対して制御部18により後述の処理を行うための作業領域として用いられるメモリである。
VRAM15は、LCD4に再生表示される画像の画素信号のバッファメモリであり、LCD4の画素数に対応した画素信号の記録容量を有する。操作部16は、シャッターボタン9のレリーズ操作を検出するスイッチ、モード設定スイッチ7及び4連スイッチ8等を含むものである。
制御部18は、例えば制御プログラムを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAMからなる図略の記憶部が内蔵されたマイクロコンピュータからなり、上述した各部材の駆動を関連付けて制御するものである。
ところで、各カラー画素から出力される画素信号を用いることでも、各画素の位置における輝度データが得られる。しかし、カラー画素及びモノクロ画素の位置における輝度データを、そのカラー画素の画素信号を用いて得られた輝度データを用いて導出するよりも、モノクロ画素については、該モノクロ画素から出力される画素信号を用いて導出し、また、前述したように、モノクロ画素の感度がカラー画素の感度に比して多いことから、カラー画素については、当該カラー画素の周辺に位置するモノクロ画素の輝度データを用いた補間処理により導出する方が、S/N比の悪化を回避しながら明るく綺麗な画像を生成することができると考えられる。
そこで、本実施形態では、このように、各画素の位置における輝度データをモノクロ画素から得られる輝度データを用いて導出するようにしている。
また、モノクロ画素にはカラーフィルタが配設されていないため、該モノクロ画素からは、当該モノクロ画素の位置におけるR(赤)、G(緑)、B(青)の各色の色データは得られない。そこで、本実施形態では、モノクロ画素の位置における色データを、当該モノクロ画素の周辺に位置するカラー画素から得られる色データを用いた補間処理により導出するようにしている。
なお、前述の各補間処理は、ライブビュー画像及び動画撮影モードにおける動画像の生成時と静止画撮影モードにおける静止画の生成時とで異なるため、夫々の場合に分けて説明する。
このような機能を実現すべく、図3に示すように、制御部18は、機能的に、ライブビュー画像/動画像生成部19と静止画像生成部24とを備えている。
ライブビュー画像/動画像生成部19は、撮像準備期間及び動画設定モードに設定された場合に、撮像素子10に一定の周期で露光動作を行わせて、LCD4に表示するライブビュー画像や、画像記憶部17に記憶される一連の画像(動画像)を生成するものであり、第1間引き処理部20と、第1輝度データ補間部21と、第1色データ補間部22と、第2間引き処理部23とを有する。
ライブビュー画像及び動画像は、撮像画像の画角等をLCD7で撮影者が確認できる程度の画像でよく、解像度はそれほど要求されないことから、第1間引き処理部20は、撮像素子10における複数の画素のうち、カラー画素及びモノクロ画素の両方を含む一部の水平画素列を選定し、さらにその水平画素列の中から一部の水平画素列を選定し、その選定した水平画素列に属する画素の輝度データ又は色データを抽出するものである。例えば、図4に示すように、輝度データ又は色データの抽出対象画素列として、垂直方向における1,2,7,8列目の水平画素列が選定される。
第1輝度データ補間部21は、第1間引き処理部20により選定された画素のうち、R(赤)、G(緑)、B(青)の各カラーフィルタが配設されたカラー画素の位置における輝度データを、そのカラー画素の周辺に位置するモノクロ画素から得られる輝度データを用いた補間処理により導出するものである。
例えば図4及び図5において、矢印Aで示すように、第1間引き処理部20により選定された画素を、隣接するR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素を含む、例えば縦2(個)×横4(個)の画素からなる大ブロックに区分する。このとき、R(赤)、G(緑)、B(青)の各カラー画素を含む縦2(個)×横2(個)の画素からなる小ブロックが前記大ブロックの中心に位置するように、前記大ブロックの画素を区分する。
そして、第1輝度データ補間部21は、前記大ブロックに属する各カラー画素の位置における輝度データとして、この大ブロック中の当該カラー画素に隣接するモノクロ画素から得られる輝度データに設定する。
すなわち、図5に示すように、前記大ブロックに属する各画素に対して、P1〜P8までの番号を付したとき、R(赤)のカラー画素P2の位置における輝度データを、該R(赤)のカラー画素P2の左側に隣接するモノクロ画素P1の輝度データとする。また、第1輝度データ補間部21は、G(緑)のカラー画素P3の位置における輝度データを、該G(緑)のカラー画素P3の右側に隣接するモノクロ画素P4の輝度データとし、B(青)のカラー画素P7の位置における輝度データを、該B(青)のカラー画素P7の右側に隣接するモノクロ画素P8の輝度データとする。
なお、図5中の矢印は、各カラー画素の位置における輝度データとして、水平方向に隣接するモノクロ画素の輝度データを代替として利用することを示している。
第1色データ補間部22は、第1間引き処理部20により選定された各画素の位置における色データを、その画素の周辺に位置するカラー画素から得られる色データを用いた補間処理により導出するものである。
例えば図4及び図6(a)において、矢印Bで示すように、第1色データ補間部22は、第1間引き処理部20により選定された画素を、隣接するR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素を含む縦2(個)×横6(個)の画素からなる大ブロックに区分する。このとき、R(赤)、G(緑)、B(青)の各カラー画素を含む縦2(個)×横2(個)の画素からなる小ブロックが前記大ブロックの中心に位置するように、前記大ブロックの画素を区分する。
そして、第1色データ補間部22は、それぞれの大ブロックにおいて、モノクロ画素の位置における各色の色データを、当該ブロックに含まれる各色のカラー画素から得られた色データを用いて補間する。
すなわち、図6(b)に示すように、各大ブロックにおいて、各モノクロ画素の位置における赤色の色データとして、当該ブロックに含まれる赤色のカラー画素から得られた赤色データとする。また、第1色データ補間部22は、各大ブロックにおいて、G(緑)のカラー画素及びB(青)のカラー画素の位置における赤色の色データとして、当該大ブロックに含まれる赤色のカラー画素から得られた赤色データとする。
さらに、図6(c)に示すように、第1色データ補間部22は、各大ブロックにおいて、前記各モノクロ画素の位置における緑色の色データとして、当該ブロックに含まれる緑色のカラー画素から得られた緑色データとし、R(赤)のカラー画素及びB(青)のカラー画素の位置における緑色の色データとして、当該大ブロックに含まれる緑色のカラー画素から得られた緑色データとする。
また、図6(d)に示すように、第1色データ補間部22は、各大ブロックにおいて、モノクロ画素の位置における青色の色データとして、当該大ブロックに含まれる青色のカラー画素から得られた青色データとし、R(赤)のカラー画素及びG(緑)のカラー画素の位置における青色の色データとして、当該大ブロックに含まれる青色のカラー画素から得られた青色データとする。
なお、図6(b)〜(d)中の矢印は、各モノクロ画素の位置における色データとして、ブロック内の各カラー画素の位置における色データを代替として利用することを示している。
第2間引き処理部23は、第1間引き処理部20と同じ間引き率だけ、水平方向の画素数を間引くものである。例えば、図4に示す例で説明すると、第1間引き処理部20は、規則的に垂直方向に2/6に水平画素列を間引いているので、第2間引き処理部23は、規則的に水平方向に2/6に垂直画素列を間引く。
静止画像生成部24は、静止画撮影モードに設定された場合に、予め設定された露光時間(シャッタースピード)による露光動作を撮像素子10に行わせ、高解像度の画像を生成するべく略全ての画素から得られる画素信号を用いて、画像(静止画像)を生成するものであり、第2輝度データ補間部25と、第2色データ補間部26とを有する。
第2輝度データ補間部25は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各カラーフィルタが配設されたカラー画素の位置における輝度データを、その画素の周辺に位置するモノクロ画素の輝度データを用いて補間処理により導出するものである。以下、R(赤)のカラー画素の位置における輝度データを例に挙げ、この輝度データの算出方法について説明する。
例えば図4(a),(b)において、矢印Cで示すように、隣接するR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素を含む縦4(個)×横4(個)の画素に着目し、図4(c)に示すように、これらの画素に対して、P1〜P16までの番号を付したとき、R(赤)のカラー画素P6の位置における輝度データは、例えば図7(a)に示すように、該カラー画素P6を中心とする縦3(個)×横3(個)の画素からなるブロックに属するモノクロ画素の輝度データを用いて補間する。
すなわち、本実施形態では、このブロックにおいて、上下方向、左右方向及び斜め方向のいずれかにおいて、補間対象のカラー画素P6を挟む1対のモノクロ画素の組合せ(P2,P10)と(P3,P9)を導出する。
次に、各組合せにおいて、2つのモノクロ画素の輝度値の差をそれぞれ算出し、この輝度差と閾値αとの大小をそれぞれ判定する。その結果、一方の輝度差が前記閾値αより大きく、他方の輝度差が前記閾値αより小さい場合(パターン1,2)には、補間対象のカラー画素P6の位置における輝度データは、輝度差が小さい方の組合せにおける両モノクロ画素の輝度データに近似すると考えられることから、閾値αより小さい輝度差の組合せにおける2つのモノクロ画素の輝度値の平均値を算出し、この平均値を当該カラー画素の位置における輝度値(輝度データ)とする。
例えば、画素P1〜P16の輝度値をw1〜w16とすると、図7(a)に示すように、前記2つの組合せ(P2,P10)と(P3,P9)とについて、|w2−w10|≧α,|w3−w9|<αのときには、カラー画素P6の輝度値w6は、(w3+w9)/2となり、|w2−w10|<α,|w3−w9|≧αのときには、(w2+w10)/2となる。
両方の組合せにおける各輝度差がいずれも前記閾値αより小さい場合(パターン3)には、輝度差が小さい方の組合せにおける2つのモノクロ画素の輝度値の平均値を算出し、この平均値を当該カラー画素の輝度値(輝度データ)とする。
両方の組合せにおける各輝度差がいずれも前記閾値αより大きい場合(パターン4)には、前記縦3(個)×横3(個)の画素からなるブロックにおける全てのモノクロ画素P1〜P3,P5,P9,P10の輝度値の平均値を算出し、この平均値を補間対象のカラー画素P6の位置における輝度値(輝度データ)とする。
例えば前述の例で説明すると、|w2−w10|<α,|w3−w9|<αの場合において、|w2−w10|<|w3−w9|のときには、カラー画素P6の輝度値w6は、(w2+w10)/2となり、|w2−w10|>|w3−w9|のときには、(w3+w9)/2となる。また、|w2−w10|≧α,|w3−w9|≧αのときには、カラー画素P6の輝度値w6は、(w1+w2+w3+w5+w9+w10)/6となる。
同様にして、図7(b)に示すように、G(緑)のカラー画素の位置における輝度データは、上下方向、左右方向及び斜め方向のいずれかにおいて、補間対象のカラー画素P7を挟む1対のモノクロ画素の組合せ(P2,P12)と(P4,P10)とについて、また、図7(c)に示すように、B(青)のカラー画素の位置における輝度データは、補間対象のカラー画素P11を挟む1対のモノクロ画素の組合せ(P8,P14)と(P10,P12)とについて、それぞれ2つのモノクロ画素の輝度差を算出し、この輝度差と所定の閾値との大小の判定結果に応じて導出することができる。
第2色データ補間部26は、モノクロ画素の位置における色データを、その画素の周辺に位置するカラー画素の色データを用いた補間処理により導出するものである。以下、各モノクロ画素の位置におけるR(赤)の色データの算出方法を例に挙げて説明する。
図8に示すように、菱形状に並ぶ4つのR(赤)のカラー画素、及び、このカラー画素により形成される菱形の辺上又は菱形内に位置するモノクロ画素に着目する。これらのカラー画素及びモノクロ画素に対して、図8に示すようにP1〜P25までの番号を付したとき、まず、前記菱形の中心に位置するモノクロ画素P13の位置におけるR(赤)の色データを、菱形の頂点に位置する各カラー画素P1,P10,P16,P25のR(赤)の色データを用いた補間処理により導出する。
本実施形態では、モノクロ画素P13の位置におけるR(赤)の色データは、カラー画素P1,P10,P16,P25の色データの平均値とする。すなわち、各画素P1〜P25のR(赤)の色データが示す値をr1〜r25と表すものとすると、モノクロ画素P13の位置におけるR(赤)の色データが示す値r13は、(r1+r10+r16+r25)/4となる。
次に、この菱形を対角線で4つの3角形状の領域に分割し、前記モノクロ画素P13以外の他のモノクロ画素の位置におけるR(赤)の色データを、当該モノクロ画素が属する3角形の頂点に位置する画素(カラー画素P1,P10,P16,P25及びモノクロ画素P13のうちのいずれかの画素)の色データを用いた補間処理により導出する。以下、3角形の頂点に位置する画素を、頂点画素という。
その際、補間対象のモノクロ画素が、その3角形の辺上に位置するものであるときには、その辺上に存在する頂点画素を導出し、この導出した各頂点画素と補間対象のモノクロ画素との距離に応じた重み係数を算出する。そして、導出した頂点画素の色データをこの重み係数を用いて加重平均し、この平均値を補間対象のモノクロ画素の色データとする。
例えば、図8に示すように、モノクロ画素P2は、カラー画素P1とカラー画素P10とを結ぶ辺上に位置するため、このカラー画素P1とカラー画素P10とを前記頂点画素として導出し、モノクロ画素P2の位置におけるR(赤)の色データを、カラー画素P1及びカラー画素P10のR(赤)の色データから導出する。
また、モノクロ画素P2とカラー画素P1との距離の逆数と、モノクロ画素P2とカラー画素P10との距離の逆数とをそれぞれ算出し、各逆数の総和に対する各逆数の割合「2/3」と「1/3」とを重み係数とする。このようにしているのは、補間対象のモノクロ画素の位置における色データは、該モノクロ画素に近い頂点画素の色データに近似すると考えられるからであり、本実施形態では、距離の逆数に比例して近似するものと仮定して行っている。
そして、各距離に対応する頂点画素の色データr1,r10にそれぞれ対応する重み係数を乗じた値、すなわち、「(2/3)・r1」と「(1/3)・r10」とを加算し、この加算値をモノクロ画素P2の位置における色データr1とする。
同様にして、菱形の辺上に位置する他のモノクロ画素P3〜P5,P7,P9,P11〜P15(P13を除く),P17,P19,P21〜P24の位置におけるR(赤)の色データも算出することができる。
また、菱形の辺上に存在しないモノクロ画素P6,P8,P18,P20については、それらのモノクロ画素が属する3角形を構成する3つの頂点画素をそれぞれ導出し、この頂点画素の色データを用いた補間処理により導出する。
例えば、図8に示すように、モノクロ画素P6は、カラー画素P1,P10とモノクロ画素P13を頂点とする3角形内に存在するものであるから、モノクロ画素P6の位置における色データを、カラー画素P1,P10及びモノクロ画素P13の位置における各色データを用いた補間処理により導出する。
ここで、本実施形態では、モノクロ画素P6の位置における色データは、その3角形の中心に位置しているものとみなし、前記頂点画素P1,P10,P13の色データの平均値(r1+r10+r13)/3とする。なお、カラー画素P1,P10及びモノクロ画素P13の各頂点画素とモノクロ画素P6との実際の距離に応じて、補間対象であるモノクロ画素P6の位置における色データを導出するようにしてもよい。同様にして、菱形の辺上に存在しない他のモノクロ画素P8,P18,P20の位置におけるR(赤)の色データも算出することができる。
さらに、モノクロ画素の位置におけるG(緑)、B(青)の色データも同様の導出方法により算出することができる。なお、ライブビュー画像/動画像生成部21及び静止画像生成部24は、特許請求の範囲における画像生成部に相当する。
画像処理部27は、ライブビュー画像/動画像生成部19及び静止画像生成部24により生成された各画像に対し、黒レベルを基準の黒レベルに補正する黒レベル補正、光源に応じた白の基準に基づいて、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色成分のデジタル信号のレベル変換を行うホワイトバランスの調整、R(赤),G(緑),B(青)の各色のデジタル信号のγ特性を補正するγ補正を行うものである。
表示制御部28は、ライブビュー画像/動画像生成部19から出力される画像をLCD4に表示させるべく、その画像の画素データをVRAM15に転送するものである。これにより、本露光動作が開始されるまでの期間、LCD4に被写体の状態をライブビュー画像としてリアルタイムで表示することができる。
画像圧縮部29は、画像処理部27により上記各種の処理が施された記録画像の画素データに、2次元DCT(Discrete Cosine Transform)変換、ハフマン符号化等のJPEG(Joint Picture Experts Group)方式による所定の圧縮処理を施して圧縮画像データを生成し、この圧縮画像データに、撮影画像に関する情報(圧縮率等の情報)を付加した画像ファイルを画像記憶部に記録するものである。
画像記憶部17には、画像データが時系列的に配列して記録され、各コマ毎に、JPEG方式により圧縮された圧縮画像が、撮影画像に関するインデックス情報(コマ番号、露出値、シャッタースピード、圧縮率、撮影日、撮影時のフラッシュのオンオフのデータ、シーン情報等の情報)とともに記録される。
次に、本実施形態の撮像装置1による一連の撮像処理を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
図9に示すように、撮像装置1の使用者が撮影モードに設定すると、制御部18は、自己の初期設定、撮像用各種回路への電源供給等の各種設定処理を実行するとともに、撮像素子10に露光動作を開始させる(ステップ♯1)。そして、制御部18は、その露光動作により得られる画像信号に基づき、露出制御値(シャッタースピード、絞り値)及び信号処理部におけるゲインの設定やホワイトバランスの補正演算等を行い(ステップ♯2)、ライブビュー画像の生成処理を行う(ステップ♯3)。
そして、シャッターボタン9の半押し操作が図略のスイッチS1により検出されたか否かを判定し(ステップ♯4)、前記半押し操作が行われていない場合には(ステップ♯4でNO)、ステップ♯2の処理に戻って、ステップ♯2,♯3の処理を実行する一方、前記半押し操作が行われると(ステップ♯4でYES)、焦点調節動作を実行する(ステップ♯5)。
そして、シャッターボタン9の全押し操作が図略のスイッチS2により検出されたか否かを判定し(ステップ♯6)、前記全押し操作が行われていない場合には(ステップ♯6でNO)、ステップ♯2の処理に戻って、ステップ♯2〜♯5の処理を実行する一方、前記全押し操作が行われると(ステップ♯6でYES)、例えばステップ♯2で設定された露出制御値等の変更など記録用露光動作のための各種設定を行った後(ステップ♯7)、記録用画素信号の生成・格納処理を実行する(ステップ♯8)。
図10は、図9に示すフローチャートのステップ♯3のサブルーチンを示すフローチャートである。
図10に示すように、制御部18は、シャッターボタン9の半押し操作が行われるまでの撮像準備期間においては、ステップ♯31〜♯35の処理を繰り返し実行する。まず、制御部18は、撮像素子10に露光動作を行わせ、該露光動作により得られる画素データを取得する(ステップ♯31)。次に、制御部18は、カラー画素の位置における輝度データを、その周囲に位置するモノクロ画素の輝度データを用いて補間した後(ステップ♯32)、モノクロ画素及びカラー画素の位置における輝度データに対してホワイトバランスの調整を行う(ステップ♯33)。この補間処理方法としては、例えば図5に示した補間処理方法が採用される。
次に、制御部18は、モノクロ画素の位置におけるR(赤)、G(緑)、B(青)の各色データを、その周囲に位置するR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素の色データを用いて補間する(ステップ♯34)。この補間処理方法としては、例えば図6に示した補間処理方法が採用される。そして、制御部18は、各画素の位置における補間後の輝度データ及び色データに基づき、ライブビュー画像を生成する(ステップ♯35)。
図11は、図9に示すフローチャートのステップ♯8のサブルーチンを示すフローチャートである。
図11に示すように、制御部18は、シャッターボタン9の全押し操作が行われると、制御部18は、撮像素子10に露光動作を行わせ、該露光動作により得られる画素データを取得する(ステップ♯81)。次に、制御部18は、カラー画素の位置における輝度データを、その周囲に位置するモノクロ画素の輝度データを用いて補間した後(ステップ♯82)、モノクロ画素及びカラー画素の位置における輝度データに対してホワイトバランスの調整を行う(ステップ♯83)。この補間処理方法として、静止画撮影モードの場合には、例えば図7に示した補間処理方法が採用され、動画撮影モードの場合には、例えば図5に示した補間処理方法が採用される。
次に、制御部18は、モノクロ画素の位置におけるR(赤)、G(緑)、B(青)の各色データを、その周囲に位置するR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素の色データを用いて補間する(ステップ♯84)。この補間処理方法として、静止画撮影モードの場合には、例えば図8に示した補間処理方法が採用され、動画撮影モードの場合には、例えば図6に示した補間処理方法が採用される。そして、制御部18は、各画素の位置における補間後の輝度データ及び色データに基づき、記録用の画像(静止画像又は動画像)を生成する(ステップ♯85)。
そして、制御部18は、前記記録用の画像に対して前述の圧縮処理等を施した後(ステップ♯86)、画像記憶部17に該圧縮画像を格納する(ステップ♯87)。そして、設定されている撮影モードが静止画撮影モードの場合には(ステップ♯88でYES)、図9に示すフローチャートのステップ♯2の処理に戻る。
一方、制御部18は、動画撮影モードの場合には(ステップ♯88でNO)、シャッターボタン9の全押しが図略のスイッチS2により再度検出されたか否かを判定し(ステップ♯89)、再度の全押しが行われていない場合には(ステップ♯89でNO)、ステップ♯81の処理に戻ってステップ♯81〜♯88の処理を繰り返し行う一方、再度の全押しが行われた場合には(ステップ♯89でYES)、図9に示すフローチャートのステップ♯2の処理に戻る。
以上のように、撮像素子10を、分光特性の異なるR(赤),G(緑),B(青)のカラーフィルタが配設されたカラー画素と、該カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有し、モノクロ画素の画素数がカラー画素の画素数より多くなるように、R(赤),G(緑),B(青)の各カラー画素を、複数のモノクロ画素の中に分散的に複数配置した構成としたので、撮像素子10の実効感度を向上することができる。
なお、モノクロ画素の数に比してカラー画素の数が少ないが、人間の眼は色(色相や彩度)に対する感度が低いことから、モノクロ画素の位置における色データを、その周囲に位置するカラー画素の色データを補間して画像を生成するようにしても、高画質として認識される撮影画像を生成することができる。
さらに、ライブビュー画像及び動画像の生成時においては、モノクロ画素とカラー画素との両方が存在する水平方向の画素列に属する画素を、そのライブビュー画像及び動画像生成するための画素として選定したので、カラーのライブビュー画像及び動画像を生成することができる。
なお、本件は、上記実施形態に限らず、次の変形形態[1]〜[8]も採用可能である。
[1]カラー画素の位置における輝度データの補間処理は、前記実施形態のものに限らず、次のような形態も採用可能である。図12は、カラー画素の位置における輝度データの補間処理の変形形態を示す図である。
図4、図12に示すように、隣接するR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素を含む縦4(個)×横4(個)の画素に対して、P1〜P16までの番号を付したとき、R(赤)のカラー画素P6の位置における輝度データは、該カラー画素P6を中心とする縦3(個)×横3(個)の画素からなるブロックに属する全てのモノクロ画素の輝度データを用いて補間するようにしてもよい。
例えば図12(a)に示すように、R(赤)のカラー画素P6の位置における輝度データを導出する場合、このカラー画素P6を中心とする縦3(個)×横3(個)の画素からなるブロックにおいて、モノクロ画素P1〜P3,P5,P9,P10の輝度データを抽出する。そして、これらのモノクロ画素P1〜P3,P5,P9,P10の輝度データの平均値(w1+w2+w3+w5+w9+w10)/6を算出し、この平均値をR(赤)のカラー画素P6の位置における輝度データとする。
また、同様にして、G(緑)のカラー画素の位置における輝度データを導出する場合、図12(b)に示すように、このカラー画素P7を中心とする縦3(個)×横3(個)の画素からなるブロックにおけるモノクロ画素P2〜P4,P8,P10,P12の輝度データの平均値(w2+w3+w4+w8+w10+w12)/6を算出し、この平均値をG(緑)のカラー画素P6の位置における輝度データとする。
B(青)のカラー画素の位置における輝度データを導出する場合、図12(c)に示すように、このカラー画素P11を中心とする縦3(個)×横3(個)の画素からなるブロックにおけるモノクロ画素P8,P10,P12,P14〜P16の輝度データの平均値(w8+w10+w12+w14+w15+w16)/6を算出し、この平均値をB(青)のカラー画素P11の位置における輝度データとする。
このように、補間対象のカラー画素の位置における輝度データを、当該カラー画素に隣接する全てのモノクロ画素の輝度データの平均としてもよい。
[2]モノクロ画素だけでなくカラー画素からも輝度データを得ることができることから、モノクロ画素とカラー画素との両方の画素から得られる各輝度データを用いると、輝度の階調を拡大することができる。図13は、モノクロ画素及びカラー画素についての受光光量Pに対する出力値(輝度値)Sの特性を示すグラフである。
図13に示すように、モノクロ画素(図13では「Wの画素」と表記)は、受光光量Pが0<P<P2の範囲では、出力値が略一定の割合で増加し、受光光量PがP2となると出力が飽和する特性を有する。
一方、カラー画素は、受光光量Pが0<P<P3(P3>P2)の範囲では、受光光量Pが0<P<P2の範囲におけるモノクロ画素の出力値の増加率よりも小さい一定の増加率で出力値が増加し、P3<P<P4の範囲では、その増加率が0<P<P3における増加率より小さくなり、受光光量PがP4(>P3)となると出力が飽和する特性を有する。
このように、モノクロ画素では出力値が飽和する受光光量であってもカラー画素では出力値が飽和しない範囲があり、図13では、カラー画素についての適度な出力S(輝度値)が得られる受光光量Pの範囲(感度域)はP1<P<P2である一方、モノクロ画素の感度域は0<P<P1であり、カラー画素の感度域は、モノクロ画素の感度域に対してずれている(シフトしている)。
そこで、例えば受光光量P1に相当するカラー画素の出力値S1又はモノクロ画素の出力値S2を境界として、各画素の位置における、モノクロ画素の輝度データ又はモノクロ画素からの補間により求めた輝度データが0<S<S2の範囲、又は、カラー画素のみから求めた輝度データ又はこの輝度データを用いた補間処理により求めた輝度データが0<S<S1の範囲にある画素については、モノクロ画素から得られた輝度データのみを用いて画像を生成する。
また、各画素の位置における、モノクロ画素の輝度データ又はモノクロ画素からの補間により求めた輝度データがS>S2の範囲、又は、カラー画素のみから求めた輝度データ又はこの輝度データを用いた補間処理により求めた輝度データがS>S1の範囲にある比較的輝度が高い画素については、モノクロ画素とカラー画素との両方の画素から得られる輝度データを合成、本実施形態では加算して画像を生成する。
これにより、モノクロ画素から得られる輝度データのみで画像を生成する場合に比して、ダイナミックレンジが0<P<P2の範囲から0<P<P3の範囲に拡大し、図13の矢印Aで示す範囲に相当する、受光光量PがP1<P<P3の範囲の分だけ輝度の高い被写体像(に相当)についても階調を表現することができる。その結果、輝度の階調を拡大することができる。また、前述のような簡単な合成処理で輝度の階調拡大を行うことができる。
なお、カラー画素から得られる画素信号を用いて輝度データを生成する方法としては、例えば次のような方法が採用される。
例えば図4に示すカラー画素及びモノクロ画素の配列形態において、図14(a)に示すように、菱形状に並ぶ4つのG(緑)のカラー画素と、これらのカラー画素に隣接するR(赤),B(青)のカラー画素とに注目し、各G(緑)のカラー画素の位置に、該G(緑)のカラー画素に隣接するR(赤),B(青)のカラー画素が存在するものとみなし、このR(赤),B(青)の各カラー画素から得られる画素信号と、当該G(緑)のカラー画素から得られる画素信号とを用いて輝度データを導出する。
このようにして、各G(緑)のカラー画素の位置における輝度データが算出されると、図14(b)に示すように、これらの輝度データに基づき、前記菱形の中央に位置するモノクロ画素P13の位置における輝度データを導出し、前記菱形内における他のモノクロ画素P2〜P9,P11,P12,P14,P15,P17〜P24の位置における輝度データを、前記5つの画素P1,P10,P13,P16,P25の位置における輝度データを用いた補間処理により導出する。なお、この輝度データの補間処理方法については、例えば図11に示す方法と同様であるから、その説明は省略する。
なお、モノクロ画素とカラー画素とから得られる輝度データを合成するか否かを判定する前記境界の輝度値は、前記輝度値S1,S2に限らずモノクロ画素が飽和しない範囲で適宜設定可能である。
[3]カラー画素の配列形態は、前記実施形態のもの(図4参照)に限られず、次に説明する図15〜図29に示すようなカラー画素の配列形態も採用可能である。すなわち、カラー画素をカラーフィルタの種類毎に予め定められた数だけそれぞれ有してなる画素群を1組とするとき、各カラー画素又は前記各組の画素群が、モノクロ画素を介して分散的に配置されていればよい。
図15、図16に示すカラー画素の配列形態は、カラー画素がモノクロ画素を介して分散的に配置された例を示すものであり、カラー画素が縦横それぞれ所定個(図15では3個、図16では1個)のモノクロ画素を介して配列されているとともに、カラー画素のみに着目したときにそれらのカラー画素がベイヤー配列された形態である。
図17に示すカラー画素の配列形態は、R(赤)、G(緑)、B(青)の各カラー画素をカラーフィルタの種類毎に予め定められた数だけそれぞれ有してなる画素群の各組が、モノクロ画素を介して分散的に配置された例を示すものであり、4つのカラー画素からなるカラー画素群が、縦横それぞれ所定個(図17では4個)のモノクロ画素を介して配列されているとともに、各カラー画素群において、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が1:2:1の比率でベイヤー配列された形態である。
この場合、カラー画素のみがベイヤー配列された従来の撮像素子(モノクロ画素を有しない撮像素子)の画素信号を処理する処理系を採用することが可能となる。
図18に示すカラー画素の配列形態は、左上の画素から順に水平方向及び垂直方向に番号を付したとき、水平方向及び垂直方向の位置(座標)が(4m+1,4n+1)(m,nは整数)で表される位置、又は、水平方向及び垂直方向の位置が(4m+3,4n+3)(m,nは整数)で表される位置にカラー画素が配設されているとともに、水平方向には同色のカラー画素が並び、垂直方向にはR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が順番に繰り返し並ぶように配設された形態である。
図19に示すカラー画素の配列形態は、カラー画素が縦横それぞれ所定個(図19では2個)のモノクロ画素を介して配列されているとともに、カラー画素が配設されている水平方向及び垂直方向の画素列に着目したとき、いずれの方向にも、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が順番に繰り返し並ぶように配列された形態である。
この場合、水平方向に延びる1の画素列中に、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が配設されているため、ライブビュー画像を生成するときには、このカラー画素が配設されている画素列のみを選定し、この画素列に属する画素から画素データを取り出してライブビュー画像を生成するようにすればよい。
図20に示すカラー画素の配列形態は、左上の画素から順に水平方向及び垂直方向に番号を付したとき、水平方向及び垂直方向の位置が(4m+1,4n+1)(m,nは整数)で表される位置又は、水平方向及び垂直方向の位置が(4m+3,4n+3)(m,nは整数)で表される位置にカラー画素が配設されているとともに、垂直方向には同色のカラー画素が並び、水平方向にはR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が順番に繰り返し並ぶように配設された形態である。
図21に示すカラー画素の配列形態は、カラー画素のみに着目したときベイヤー配列となるようにR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が角部に配設された縦n(個)×横n(個)の画素群(図21ではnは3)が、水平方向に所定の画素列(図21では5列)を介して複数配設されているとともに、このように配設されてなる画素列が、垂直方向に所定数の画素列(図21では3列)を介して複数配設され、且つ、上下に位置する前記縦n(個)×横n(個)の画素群に対して水平方向に所定の画素数(図21では1個)だけずれた位置関係にある形態である。
図22に示すカラー画素の配列形態は、同色のカラー画素が水平方向に所定個のモノクロ画素(図22では2個)を介して配列されてなる画素列が、R(赤)、G(緑)、B(青)の各カラー画素について設けられているとともに、このカラー画素を有する画素列が、垂直方向にn列おきに(図22では1列おきに)配設され、且つ、R(赤)、G(緑)、B(青)の各カラー画素が水平方向に互いに異なる位置に位置するように配列された形態である。
図23に示すカラー画素の配列形態は、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が1つずつ水平方向に並んでなる画素群が所定個(図23では3個)のモノクロ画素を介して水平方向に配設してカラー画素列を構成し、このカラー画素列を垂直方向に所定数の画素列(図23では2列)を介して配設され、且つ、カラー画素列のみに着目したとき、垂直方向に隣接する2つのカラー画素列において、前記画素群が水平方向に交互に配列された形態である。
この場合、1つの画素群におけるR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が隣接して(固まって)配置されているため、1つの画素群におけるR(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が離間して配置されている場合に比して、輝度データや色データをより正確に補間することができ、偽色の発生が少なくなる。
すなわち、例えば同色のカラーフィルタが配設されたカラー画素(以下、第1、第2カラー画素という)が互いに離間して配列されている場合に、それらのカラー画素の画素信号を用いて、該カラー画素間に位置する異なる色のカラーフィルタが配設されたカラー画素の位置における画素信号(色信号)を補間するとき、色の境界がこの補間対象の画素に対して第1カラー画素側に存在する場合と第2カラー画素側に存在する場合とで、前記補間で導出される色信号が大きく異なる場合があり、その結果、補間対象のモノクロ画素の位置における色を正確に再現できないことがある。
これに対し、本発明では、異なるカラーフィルタが配設されたカラー画素を隣接して配列するため、カラー画素の位置における当該カラー画素と異なる色の色信号を、当該カラー画素と隣接するカラー画素で補間することができるため、このような不具合を回避又は抑制することができる。
図24に示すカラー画素の配列形態は、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が、水平方向及び垂直方向のそれぞれの方向に所定数のモノクロ画素(図24では水平方向には3個、垂直方向には1個)を介して順番に繰り返し配設されている形態である。
図25に示すカラー画素の配列形態は、図21に示すカラー画素の配列形態を説明する際に定義した縦n(個)×横n(個)の画素群において、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素を角部に配設する代わりに、この画素群で構成される4角形の各辺の中心に位置する画素(菱形を形成するように並ぶ画素)をカラー画素とした形態である。なお、図25では、各画素群において、前記菱形の左右に並ぶ2の頂点位置に位置する画素をG(緑)のカラー画素とし、その上側及び下側に位置する頂点位置に位置する画素をR(赤)及びB(青)のカラー画素としている。
図26に示すカラー画素の配列形態は、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が1つずつ垂直方向に並んでなる画素群が所定個(図23では3個)のモノクロ画素を介して垂直方向に配設してカラー画素列を構成し、このカラー画素列を水平方向に所定数の画素列(図23では1列)を介して配設され、且つ、カラー画素列のみに着目したとき、水平方向に隣接する2つのカラー画素列において、前記画素群が垂直方向に交互に配列された形態である。
図27に示すカラー画素の配列形態は、G(緑)のカラー画素と、該カラー画素に対して上側で隣接するR(赤)のカラー画素と、前記G(緑)のカラー画素に対して1個のモノクロ画素を介して右側に位置するB(青)のカラー画素とを有してなる第1画素群X1と、G(緑)のカラー画素と、該カラー画素に対して下側で隣接するR(赤)のカラー画素と、前記G(緑)のカラー画素に対して1個のモノクロ画素を介して右側に位置するB(青)のカラー画素とを有してなる第2画素群X2とが、垂直方向に並ぶ2列の画素列中において、水平方向に所定数のモノクロ画素列を介して(図27では3列)交互に配列されているとともに、この第1、第2画素群X1,X2を有する2列の画素列が、垂直方向に複数設けられており、且つ、前記2列の画素列を1組の画素群として上下2組の画素群に着目したとき、下側に位置する画素群は、上側に位置する画素群に対して各画素の位置が所定数の画素列(図27では2列)だけ水平方向に(図27では左側に)ずれた関係にある形態である。
図28に示すカラー画素の配列形態は、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が1つずつ水平方向に並んでなる画素群が所定個(図28では1個)のモノクロ画素を介して水平方向に配設された画素列が設けられており、この画素列が垂直方向に所定数の画素列(図28では1列)を介して配設され、且つ、このカラー画素が配設された画素列のうち隣り合う2つの画素列に着目したとき、各画素群の端部に位置する画素が、隣接する画素列における画素群の反対側の端部に位置する画素と、水平方向に同じ位置に位置するように配設された形態である。
図29に示すカラー画素の配列形態は、R(赤)、G(緑)、B(青)のカラー画素が1つずつ垂直方向に並んでなる画素群が所定個(図29では1個)のモノクロ画素を介して垂直方向に配設された画素列が設けられており、この画素列が水平方向に所定数の画素列(図29では1列)を介して配設され、且つ、このカラー画素が配設された画素列のうち隣り合う2つの画素列に着目したとき、各画素群の端部に位置する画素が、隣接する画素列における画素群の反対側の端部に位置する画素と、垂直方向に同じ位置に位置するように配設された形態である。
[4]モノクロ画素の位置における色データの補間処理は、前述のものに限らず、例えば次のようなものも採用可能である。
図30に示すように、図8と同様に、菱形状に並ぶ4つのR(赤)のカラー画素に注目し、このカラー画素により形成される菱形の辺上又は菱形内に位置するモノクロ画素を抽出する。これらのカラー画素及びモノクロ画素に対して、P1〜P25までの番号を付したとき、まず、前記菱形の中心に位置するモノクロ画素P13のR(赤)の色データを、菱形の頂点に位置する各カラー画素P1,P10,P16,P25のR(赤)の色データを用いた補間処理により導出する。
その際、本実施形態では、モノクロ画素P13の位置におけるR(赤)の色データは、当該モノクロ画素P13を挟んで対向する、前記菱形の頂点に位置する1対のR(赤)のカラー画素の組合せ(P1,P25)と(P10,P16)を導出する。
次に、各組合せ(P1,P25)と(P10,P16)において、2つのカラー画素の色データの差を算出し、この色データと閾値βとの大小を判定する。その結果、一方の色データの差が前記閾値βより大きく、他方の色データの差が前記閾値βより小さい場合には、色データの差が小さい方の組合せにおける2つのカラー画素の色データの平均値を算出し、この平均値を当該モノクロ画素P13の位置における色データとする。
これは、図30(a),(b)に示すように、閾値βより大きい方の組合せに属する2つのカラー画素間のいずれかの位置を色の境界線が通る可能性が高く、一方、閾値βより小さい方の組合せに属する2つのカラー画素間を色の境界線が通る可能性は低いと考えられるからである。
また、色データの差が両方とも前記閾値βより小さい場合にも、色データの差が小さい方の組合せに属する2つのカラー画素の色データの平均値を算出し、この平均値を当該モノクロ画素P13の位置における色データとし、また、色データの差が両方とも前記閾値βより大きい場合には、全てのカラー画素P1,P10,P16,P25の色データの平均値を算出し、この平均値を当該モノクロ画素P13の位置における色データとする。
その他のモノクロ画素P2〜P9,P11,P12,P14,P15,P17〜P24の位置における色データは、図8で説明した補間方法と同様であるから、その説明は省略する。また、同様にして、モノクロ画素の位置におけるG(緑)、B(青)の色データも算出することができる。
なお、色の境界は、輝度(濃度)の変化に基いて予測することもできる。例えば前述の例では、各組合せ(P1,P25)と(P10,P16)において、2つのカラー画素の位置における輝度データの差を算出したとき、この輝度データの差が大きい方の組合せに属する2つのカラー画素間のいずれかの位置を色の境界線が通る可能性が高く、一方、輝度データの差が小さい方の組合せに属する2つのカラー画素間を色の境界線が通る可能性は低いと考えることができる。
[5]モノクロ画素から得られる輝度データのみを用いて露光制御を行うようにすると、カラー画素から得られる輝度データに基づいて露光制御を行うようにする場合に比して、露光制御を正確に行う(シャッタースピード及び絞り値等の設定を正確に行う)ことができる。
すなわち、R(赤),G(緑),B(青)のカラー画素のみで構成された従来の撮像素子では、これらのカラー画素により得られる画素データから輝度データを生成し、この輝度データに基づいて露光制御を行うが、この輝度データの生成処理により、実際の被写体の輝度と誤差が生じる虞がある。
また、本件のように、記録用画像を得るための画素の大半がモノクロ画素である場合においては、感度が大きく異なるモノクロ画素とカラー画素とからそれぞれ得られる各輝度データ間には大きな輝度差があるため、これらを混合して露光制御に利用することも前記誤差が生じる原因となる。
これに対し、本実施形態では、モノクロ画素のみから得られる輝度データを用いるため、前述のような輝度データの生成処理が不要となり、その生成処理により発生し得る前述の誤差が生じない。これにより、露光制御を正確に行うことができる。また、モノクロ画素を有することにより撮像素子10の実効感度が高いため、暗い画像でも露光制御を正確に行うことができる。なお、この露光制御は、制御部18内の露光条件決定部(特許請求の範囲における露光条件決定部に相当)により行われる。
[6]前述の撮像素子に代えて、複数の画素の中から任意の画素を指定して、この指定した画素に画素信号を出力させるタイプの撮像素子を用いると、例えば始めにモノクロ画素から画素信号を読み出した後、カラー画素から画素信号を読み出すというように、モノクロ画素からの画素信号を読み出しと、カラー画素からの画素信号を読み出しとを分離して行うことができ、モノクロ画素からの画素信号とカラー画素からの画素信号とが混在している場合に比して、画素信号の処理が簡単となり、処理時間の短縮化を図ることができるとともに、その信号処理系の構成を簡素化することができる。
[7]信号処理部12、A/D変換部13及び画像メモリ14を1組備える形態を本発明の第1の実施形態として説明したが、これに限らず、信号処理部12、A/D変換部13及び画像メモリ14を2組備えるようにしてもよい。
このようにすれば、例えば、カラー画素から得られる画素信号の処理と、モノクロ画素から得られる画素信号の処理とを並行して行うことができ、また、別の信号処理部12において、モノクロ画素から得られる画素信号とカラー画素から得られる画素信号とで異なる増幅率での増幅処理を行うことで、S/N比の向上を図ることができる。
さらに、モノクロ画素からの画素信号とカラー画素からの画素信号とを分離して該画素信号の処理を行うことができるから、それらの画素信号が混在している場合に比して、画素信号の処理が簡単となり、処理時間の短縮化を図ることができるとともに、その信号処理系の構成を簡素化することができ、例えばカラー画素から得られる画素信号のみによるホワイトバランスの調整を簡単に行うことができる。
[8]前記実施形態では、カラー画素に配設されるカラーフィルタの色をR(赤)、G(緑)、B(青)としたが、これに限らず、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、G(グリーン)としてもよい。この場合、例えば、カラー画素の配列は、図15〜図17、図21、図25のように、1個のR(赤)のカラー画素、2個のG(緑)のカラー画素、1個のB(青)のカラー画素からなる画素群に対し、これらカラー画素に代わりにC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、G(グリーン)の各カラーフィルタが配設されたカラー画素を配置するとよい。
10 撮像素子
19 ライブビュー画像/動画像生成部
24 静止画像生成部
19 ライブビュー画像/動画像生成部
24 静止画像生成部
Claims (9)
- 複数の画素がマトリックス状に配列されてなり、少なくとも3種類のカラーフィルタが配設された画素を有する撮像素子において、
前記カラーフィルタが配設されたカラー画素と前記カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有し、前記モノクロ画素の総和が前記カラー画素の総和に比して多く備えられており、
前記カラー画素を前記カラーフィルタの種類毎に予め定められた数だけそれぞれ有してなる画素群を1組とするとき、前記各カラー画素又は前記各組の画素群が、前記モノクロ画素を介して分散的に配置されていることを特徴とする撮像素子。 - 前記各画素群において、異なるカラーフィルタが配設されたカラー画素が隣接して配列されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
- 被写体の光像を結像する撮影光学系と、
前記撮影光学系の結像面上に撮像面が配置された請求項1又は2に記載の撮像素子と、
前記撮像素子に露光動作の開始及び終了の指示を入力するための入力操作部と、
前記撮像素子の露光動作により得られた画素信号から画像を生成する画像生成部と、
前記画像生成部により生成された画像を表示する画像表示部とを備えることを特徴とする撮像装置。 - 前記画像生成部は、前記モノクロ画素から得られる画素信号に基づき、該モノクロ画素の位置における第1輝度データを生成するとともに、前記カラー画素の位置における第2輝度データを、前記第1輝度データを用いた補間処理により生成し、且つ、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第1色データを生成するとともに、前記モノクロ画素の位置における第2色データを、前記第1色データを用いた補間処理により生成することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 前記画像生成部は、更に、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第3輝度データを生成するとともに、前記モノクロ画素の位置における第4輝度データを、前記第3輝度データを用いた補間処理により生成し、
輝度が所定の閾値を超えるモノクロ画素の画像を、前記第1輝度データ及び前記第4輝度データを合成して生成することを特徴とする請求項4に記載の撮像装置。 - 前記撮像素子に所定の周期で複数回露光動作を実行させるモードを有し、前記画像生成部は、前記モードにおいては、一方向に複数の画素が並んでなる複数の画素列のうち、前記カラー画素及びモノクロ画素の両方が存在する画素列を選定し、この画素列に属する各画素の位置における輝度データ及び色データを用いて画像を生成することを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記撮像素子の露光条件を決定する露光条件決定部を有し、前記露光条件決定部は、前記モノクロ画素の位置における輝度データのみを用いて前記露光条件を決定することを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の撮像装置。
- 複数の画素がマトリックス状に配列されてなり、少なくとも3種類のカラーフィルタが配設された画素を有する撮像素子のうち、前記カラーフィルタが配設されたカラー画素と前記カラーフィルタが配設されていないモノクロ画素とを有するとともに、前記モノクロ画素の総和が前記カラー画素の総和に比して多く備えられており、前記カラー画素を前記カラーフィルタの種類毎に予め定められた数だけそれぞれ有してなる画素群を1組とするとき、前記各カラー画素又は前記各組の画素群が、前記モノクロ画素を介して分散的に配置されている撮像素子から得られる画素信号を用いて画像を生成する画像処理方法であって、
前記画像生成部が、前記モノクロ画素から得られる画素信号に基づき、該モノクロ画素の位置における第1輝度データを生成するステップと、前記カラー画素の位置における第2輝度データを、前記第1輝度データを用いた補間処理により生成するステップと、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第1色データを生成するステップと、前記モノクロ画素の位置における第2色データを、前記第1色データを用いた補間処理により生成するステップとを有することを特徴とする画像処理方法。 - 請求項8に記載の画像処理方法において、更に、前記画像生成部が、前記カラー画素から得られる画素信号に基づき、該カラー画素の位置における第3輝度データを生成するステップと、前記モノクロ画素の位置における第4輝度データを、前記第3輝度データを用いた補間処理により生成するステップと、輝度が所定の閾値を超えるモノクロ画素の画像を、前記第1輝度データ及び前記第4輝度データを合成して生成するステップとを有することを特徴とする画像処理方法。
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