JP2006165000A - ダイシング用フイルム - Google Patents

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Masayuki Yokoi
正之 横井
Koji Funazaki
浩司 船崎
Akira Mita
明 三田
Muneharu Yagi
宗治 八木
Kazuto Tonoi
和人 御宿
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Abstract

【課題】より優れた拡張性と使用済み該シ−トのラック収納・回収性とを有する単層または3層ダイシング用フイルムの提供
【解決手段】次ぎの3手段。その1<軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となっている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂(PAA樹脂粒)90〜97質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂(水添SD軟質樹脂)10〜3質量%とのブレンド樹脂Aからなる無延伸フイルムA>。その2<PAA樹脂粒80〜90質量%と水添SD軟質樹脂20〜10質量とのブレンド樹脂100質量部に対してペンテル樹脂5〜23質量部含有のブレンド樹脂Bからなる無延伸フイルムB>。その3<無延伸フイルムBを中間層、無延伸フイルムAを表裏層とする3層フイルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体ウェハ等をチップ状にダイシングするための改良されたダイシング用フイルムに関する。
予め大面積で作られた半導体ウェハは、チップ状にダイシング(切断)されるが、そのダイシングに際して、該ウェハを固定する必要がある。この固定とダイシングにダイシングシ−トが使用される。
該シ−トは、基本的には該ウェハを固定する粘着層とダイシングカッタ−の切り込みを受ける樹脂層(ダイシング基体フイルム)とから構成されている。このダイシング基体フイルムとしては、一般にポリオレフィン系フイルム又はポリ塩化ビニル系フイルムが使用されているが、ポリ塩化ビニル系フイルムは、特に環境問題等で衰退にあるのが実情である。
半導体ウェハ(以下単にウェハと呼ぶ。)のダイシングにおいて問題となるのは、主として次の二つである。
その一つがダイシング時に発生する、ダイシングフイルムの切り屑(ダイシング屑)と割れ(ダイシングクラック)である。これを課題として解決を計ろうとする特許技術も公開されている。例えばポリエチレン、エチレンとビニルモノマとのコポリマ、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂によるフイルムに、1〜80Mradの電子線又はγ線を照射したものをダイシング基体フイルムとするもの、エチレンを主成分とするメチルメタアクリレ−トとのコポリマをダイシング基体フイルムとするものである(例えば、特許文献1、同2参照。)。
そして、そのニつとしてダイシング後の拡張性である。つまり粘着層上でチップ状にカットされたウェハは、ピックアップされて次の工程に送られるが、このピックアップを容易に行うためには、一定の隙間を空ける必要がある。この一定の隙間は、同時に縦方向・横方向に、可能な限り均一に拡張することにある。この拡張性と合わせて滑り性に関する特許技術も公開されている。
例えば、一定の表面粗度と伸張前後に一定の面内位相差をもってなるポリオレフィン系フイルムをダイシング基体フイルムとして特定し、該フイルムを結晶性ポリエチレンを主とする層を両サイドに、その中間にエチレン、プロピレン、又はブテンー1のいずれかのモノマ成分を40重量%以上含む非晶性ポリオレフィンによる層をもって積層したもので達成すると言うものである(例えば、特許文献3参照。)。
また、エチレンを主成分(60重量%以上)として、これにメタクリル酸及び(メタ)アクリル酸アルキルエステル(C3〜C8のアルキル基)を共重合した弾性を有する3元共重合樹脂をダイシング基体フイルムとして、これに粘着層を設けて2層からなるダイシングテ−プ又は該ダイシング基体フイルムに、更にポリエチレンとか、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体を積層して3層からなるダイシングテ−プとするものである(例えば、特許文献4参照。)。
また、軟質(弾性)アクリル系樹脂を内部に、硬質アクリル系樹脂を最外層とする多層構造重合体粒子叉はこれに0〜50質量%の熱可塑性樹脂、例えば極性の高いエチレン系樹脂、スチレン系樹脂(例えば、ポリスチレン(一般叉はハイインパクト)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ABS、AAS、ACS、MBS等)、アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、ナイロン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、PVA系樹脂等をブレンドしたものからなるフイルムを基体として、この片面に粘着剤層を設けてダイシング用としたものである(例えば、特許文献5参照。)。
特開平5−211234号公報 特開平5−156214号公報 特開2001−232683号公報 特開平7−230972号公報 特開2004−79916号公報
ところで、最近の更なるウェハの小片化(例えば10×10mmが1×1mmにまで小片化)に伴って、現状のダイシングシ−トでは対応できなくなり、新たな問題も発生している。それは次の二つの点である。
まずその一つが、より小サイズカットが故に、縦と横の方向に均一により広く円滑に拡張(裂けるとか、切れるようなことなく)する必要があるが、この対応が困難になっている。
もう一つが、使用済みのダイシングシ−トの回収である。一般にウェハは、まずテープ状のダイシングシ−トの粘着面に固定されて、これがラックに収納されてダイシング工程に送られる。そしてここで、まずダイサ−によって所定サイズにカットされる(ダイシング)。次に該シ−トは拡張され、ピックアップし易いように一定の隙間がつくられる。そして、ピッカ−によってピックアップされて、主たる工程が終了する。ここで残るのは使用済みのダイシングシ−トであり、これを効率的に回収する必要がある。この効率的回收の1つが該ラックへの収納回収である。
このラックヘの効率的回収は、使用済み該シ−トを所定温度に加熱収縮して収納する事にあるが、前記一般に知られているダイシングシ−トでは、該温度での加熱収縮が小さいので、該ラック内への収納が困難であった。この困難さは、ウェハのカットサイズが小さくなれば成る程困難になる。つまりカットサイズが小さくなる程、該シ−トの拡張はより大きくすることになり、従って回収における加熱収縮もより大きく収縮させないことには、該ラック内に収納できないことになる。
そこで、この問題解決の手段として、使用後の該シ−トをある温度で加熱して、少なくともラックに容易に収納できるサイズに迄収縮させて回収収納すると言う方法である。
上記するように、一般に知られている該シ−トでは、ある程度までは加熱収縮できても限度があることで、この方法による回収は、ほとんどなされていない。ましてや該ウェハのより小サイズカット化では、より一層困難になり、これによる回収は不可能であると言うのが実情である。
本発明は、前記のより小サイズカット化に伴って必要とされる、より広く均一に拡張ができて(以下このことを拡張性と呼ぶ。)、且つ使用済みのダイシングシ−トのラックへの回収が、より迅速に、容易に(より低温で、より大きく収縮復元する特性の発現で得られる。)行える(以下このをラック回收性と呼ぶ。)、ダイシング用フイルムを見出すことを主たる課題として、見出されたものである。
尚、該ラックは当業界で呼んでいる名前であり、他にシッパ−とかケ−スとも呼んでいる。本発明ではラックと呼ぶことにする。
まず本発明は、下記のブレンド樹脂Aが無延伸フイルムAによってなるダイシング用単層フイルムであることを特徴とする。
<ブレンド樹脂A>
軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂90〜97質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂10〜3質量%とのブレンド樹脂
また、本発明は、下記のブレンド樹脂Bが無延伸フイルムBによってなるダイシング用単層フイルムであることも特徴とする。
<ブレンド樹脂B>
軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂80〜90質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂20〜10質量%とのブレンド樹脂100質量部に対して、テルペン樹脂が5〜23質量部含有されてなるブレンド樹脂
また、本発明は、下記のブレンド樹脂Cによる無延伸フイルムCを中間層(M)とし、ブレンド樹脂Dによる無延伸フイルムDを表裏層(L)としてなるダイシング用3層フイルムであることも特徴とする。
<ブレンド樹脂C>
軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂80〜90質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂20〜10質量%とのブレンド樹脂100質量部に対して、テルペン樹脂が5〜23質量部含有されてなるブレンド樹脂
<ブレンド樹脂D>
軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂90〜97質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂10〜3質量%とのブレンド樹脂
また、本発明は、前記単層叉は3層のダイシング用フイルムは、60℃で10秒間加熱して収縮した場合の縦方向と横方向の復元率が95%以上であることも特徴とする。
より優れた拡張性を有するダイシング用フイルムが得られるようになり、半導体ウェハ等をより小片にダイシングし、ピックアップすることが容易に、且つ確実にできるようにもなった。
又、使用済みダイシングフイルムのラックヘの収納回收が、より迅速に、容易に行えるようになった。
その他に、ダイシングにおけるカット深さをより深く設定することもできるようになり(カットがし易くなる)、又ダイシング時に使用する受け部材(押圧部材)に対する滑性も良い。
まず前記単層フイルム、3層フイルムを問わず、無延伸フイルム形成のベ−スとなる前記粒状の熱可塑性アクリル系樹脂(以下PAA樹脂粒と呼ぶ。)から説明する。
PAA樹脂粒は、軟質のアクリル酸エステル系樹脂(以下E−PAA樹脂と呼ぶ。)をコア層に、半硬質ないし硬質のメタクリル酸エステル系樹脂(以下H−PAA樹脂と呼ぶ。)をシェル層に、つまりE−PAA樹脂がH−PAA樹脂によって包み込まれた粒状の形状をもってなっている。
ここで、該軟質、半硬質及び硬質の意味は概略次のようなことである。
一般に樹脂の硬さの区分、つまり軟質―半硬質―硬質に区分されている領域と同じであり、硬度では軟質がショアA硬度(例えば20〜80度)、半硬質―硬質がショアD硬度(例えば30度以上)で表される。そして、これを曲げ弾性率で区分すれば、70MPa未満が軟質、70〜700MPa未満が半硬質、700MPa以上が硬質と区分される。
又、粒状の意味は、一般に微細と言う概念であり、丸状から楕円状、無定形にまで至る。この粒状は、上記の通り、2層をもってなるものを基本とするが、これにE−PAA樹脂及び/又はH−PAA樹脂のみの単層粒子が混合されていても良い。しかしこの場合の混合割合は、50質量%未満でなければならない。
尚、軟質硬度はショアAで表される。
前記コアのE−PAA樹脂層は、無延伸フイルムの中で、主として拡張性と熱収縮性の発現を、シェルの半硬質ないし硬質のH−PAA樹脂層は、ブレンドする前記スチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂との相容性(ブレンド性)発現を助勢するように作用する。
また、E−PAA樹脂自身の取り扱い難さが、取り扱いの良いH−PAA樹脂で包み込まれ、それが粒状であることで、取り扱いもより一層容易なものにもなる。
尚、PAA樹脂粒による作用効果は、E−PAA樹脂及びH−PAA樹脂の種類(構成成分、結合状態等に起因する硬度の差等)とか、コア層とシェル層の組成比とかによってもある程度変動する。従って、最良の条件は、これ等の因子についても事前に十分検討し確認しておくことも求められるが、参考までに、この条件範囲を次に記しておく。
まず、E−PAA樹脂は、基本的にはベ−スモノマとしてC4以上のアクリル酸アルキルエステルが使用され、これに2個以上のビニル基を持つアクリル系ビニルモノマ(例えばアリルメタクリレ−ト)の少量添加の下で、エマルジョン状で重合することで得られる。該C4以上のアクリル酸アルキルエステルが使用されることで軟質化する。これに、例えば少量の該アリルメタクリレ−トが加わると架橋構造をとることで弾性を有するようになる。この際他のアクリル酸エステル系モノマ、例えば、アクリル酸や、メタクリル酸のメチルエステル又はエチルエステルをマイナ−量共存の下で共重合しても良い。この共重合では該樹脂のショアA硬度を適宜変えるができ、成形性の良化にも繋がるので好ましい。
尚、この重合における反応比は、次の通り例示できる。
該アクリル酸アルキルエステルに対する2個以上のビニル基を持つアクリル系ビニルモノマの添加量は、アクリル酸アルキルエステルに対して0.01〜5質量%である。
また、前記共重合する場合の他のアクリル酸アルキルエステルの量は、該アクリル酸アルキルエステル100質量%に対して90質量%以下である。そしてこの場合の2個以上のビニル基を持つアクリル系ビニルモノマの添加量は、アクリル酸アルキルエステルと他のアクリル酸アルキルエステルとの合計量に対して0.01〜5質量%である。
一方、H−PAA樹脂であるが、まず硬質は、一般にメタクリル酸のメチルエステル、エチルエステル又はプロピルエステルの重合により得られる。つまり基本的には、C3以下のより短鎖の該アルキルエステル程より硬質の樹脂となる。
そして半硬質は、上記硬質をつくるモノマに他のメチル又はエチルのアクリレ−トを共重合させるとか、更にはC4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルも加えて2元共重合(一般にランダム構造)するとか、更には、分子量を制御することでも可能である。この分子量制御は、分子量調整剤(一般的ラジカル捕捉剤)、例えば微量のアルキルメルカプタンの添加で可能である。
尚、この重合における反応比は、次の通り例示できる。
該メタクリル酸のメチルエステル、エチルエステル又はプロピルエステルの量は、50質量%よりも多くし、共重合する場合の他のC4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルは50質量%以下、好ましくは20質量%以下に抑える。また、反応系に分子量調整剤を添加する場合は、該メタクリル酸のメチルエステル、エチルエステル又はプロピルエステルに対して、0.5〜1.5質量%程度とする。
更に、前記両樹脂によるコア層とシェル層の組成比は、コア層のE−PAA樹脂が30〜90質量%、シェル層のH−PAA樹脂が70〜10質量%の範囲が例示できる。好ましいのは前者を多くして、得られるPAA樹脂粒自身が軟質、好ましくは弾性を有する半硬質ないし硬質の領域に入るようにするのが良い。
尚、該H−PAA樹脂層は、硬質よりも半硬質のPAA樹脂によりなるのが望ましい。
PAA樹脂粒の製造手段は、種々考えられるが、一般には、まず前記E―PAA樹脂のモノマをエマルジョン状にして重合する。エマジョン状で該樹脂が得られるので、引き続きこの系の中に、前記H−PAA樹脂のモノマを添加して同様に重合する。分離析出し乾燥することで粒状のPAA樹脂が得られる。シェル層となるH−PAA樹脂は余り高分子量化して、必要以上の硬さにならぬように、例えば分子量調整剤の添加の下で重合するのも良い。
ここで共重合の場合、反応比の多いモノマはその余分だけ単独で重合し、単独ポリマの形で混合されている状態であってもよい。
又、PAA樹脂粒は、基本的には2層からなっているが、繰り返し重合すれば4層にも6層にもなる。この時モノマ成分を変えることもできる。
尚、詳細な製造方法については、例えば特開平11−292940号公報叉は開2004−79916号公報に記載されているので、更なる詳細記載は割愛する。
PAA樹脂粒によるフイルムは、前記の通り、作用効果を発現するものであるが、しかしながら、これ単独でのダイシング用フイルムとしての問題として、特に急に、且つより広く均一に拡張しようとする場合に、裂けたり、切れたりすることである。この問題を一挙に解決できる手段が、スチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂(以下水添SD軟質樹脂と呼ぶ。)のブレンドにある。以下この水添SD軟質樹脂について説明する。
まず水添SD軟質樹脂は、基本的には、硬質部分を形成するスチレンによる重合セグメント部分と軟質部分を形成する脂肪族ジエンによる重合セグメント部分が水添(水素原子の付加)されたセグメント、つまりエチレンブチレン重合セグメント部分とからなる。
そして、軟質にあることで、基本的には、脂肪族ジエン成分にも基づくセグメント量は、スチレンに基づくセグメント量と同等以上の組成比でもってなっているが、しかし、あまりにも多いと、主として前記ラック回収に関るより優れた復元性の発現が困難になると共に、PAA樹脂粒との相容性(均一ブレンド性)も悪くなるので良くない。一方、スチレンに基づくセグメント量もあまりにも多いと、より優れた拡張性の発現を困難にするので良くない。この両者の効果の両立に有効な組成範囲を例示すると、スチレンによる重合セグメントが5〜50質量%、脂肪族ジエンに基づく水添セグメントが95〜50質量%である。そして、これを硬度(ショアA)範囲で示すと約40〜98度である。
尚、この軟質性は、基本的には、スチレンに対する該ジエンの重合割合と分子量とによって左右されが、他には結合形式、つまり、該樹脂中のスチレン成分による重合セグメントと該ジエン成分による水添重合セグメントとの結合が、ランダムか交互か、、両末端がスチレン成分による重合セグメントであるかによっても差がでる。本発明では、基本的には、このような結合形式には関係なく、フイルム成形性に優れている該軟質樹脂であれば良い。但し、ゴム弾性的性質を有する軟質樹脂は好ましくない。これは無外力での拡張状態が維持でき難くなるからでもある。
尚、非水添SD軟質樹脂でも使用できないことはなが、好ましいものではない。それは耐熱、耐候性の面で良くないからである。
前記スチレンには、50質量%未満であれば、核アルキル化スチレンが混合されていても良い。一方の脂肪族ジエンは、両末端に2重結合を有する鎖状ダイマ−であるが、好ましいのはC4〜C6、更にはC4の肪族ジエン、つまり1,3−ブタジエン、1,3−イソプレンである。
尚、前記スチレン成分に変えて、例えばプロピレン成分を使う軟質ポリオレフィン(例えばプロピレンエラストマ−樹脂)は勿論、一般ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン等も本発明に言う効果は得られるものではない。
前記の通り、本発明のフイルムは、PAA樹脂粒と水添SD軟質樹脂とのブレンドによってのみ有効に達成されるが、更には、そのブレンドにあって、特にPAA樹脂粒を主体にして、水添SD軟質樹脂を少なくしたブレンド樹脂であるのがより有効になる。そのブレンド比は、PAA樹脂粒90〜97質量%、好ましくは92〜95質量%、水添SD軟質樹脂は10〜3質量%、好ましくは8〜5質量%である。
ここでPAA樹脂粒が90質量%未満、つまり水添SD軟質樹脂が10質量%を超えると、特に前記加熱収縮復元率を有するフイルムになり難い。逆に、97質量%を超えると、つまり水添SD軟質樹脂が3質量%未満であると、前記拡張における裂けとか、切れの発生するフイルムになり易い。
以上のPAA樹脂粒と水添SD軟質樹脂とのブレンド樹脂Aは、無延伸状態の単層フイルムとなり、改良された前記復元性と拡張性とを有し、有効にダイシング用として使用される。しかしながら、該単層フイルムの場合、使用条件(つまりユ−ザの要求)によっては、特に拡張性において十分な性能ではないことがある。従って、いかなる使用条件にあっても対応できる、より優れた拡張性をもって半導体ウェハ等のダイシングが容易に行われ、使用後のラック回収もできる該フイルムも必要になる。つまり、より優れた拡張性とラック回収性とが両立している該フイルムも必要である。これを解決する手段が、次ぎのものである。
つまり、次ぎのブレンド樹脂Bが無延伸フイルムBによってなる該単層フイルムである。
これは、前記PAA樹脂粒80〜90質量%、好ましくは83〜88質量%と前記水添SD軟質樹脂20〜10質量%、好ましくは17〜12質量%のブレンド樹脂100質量部に対して、テルペン樹脂が5〜23質量部、好ましくは8〜20質量部含有されてなるブレンド樹脂Bを使用することにある。
前記するように、より優れた拡張性は、基本的には、水添SD軟質樹脂10質量%以下であるのが良い。しかしながら、テルペン樹脂が併用されると、特に10質量%以上と多い範囲でもラック回収性実質的低下はなく、拡張性はより一層向上することが判明し、これがこの3成分共存による単層フイルムの発明に至ったというものである。
前記テルペン樹脂は、一般にテルペン樹脂は粘着性付与剤として各種樹脂にブレンドして粘着性樹脂をつくるが、ことPAA樹脂粒80〜90質量%と水添SD軟質樹脂20〜10質量%との範囲にあるブレンド樹脂の中では、ラック回収性の実質的低下はなく、拡張性のより一層向上という、異質の作用を司るものである。
このテルペン樹脂は、一般に知られているように、テルペンモノマ、つまりα−ピネン、β−ピネンまたはジペンテンを骨格とするテルペン樹脂、これを骨格とするスチレン変性テルペン樹脂またはこれを骨格とするフエノ−ル変性テルペン樹脂である。他にこれ等テルペン樹脂を水添して飽和テルペン樹脂もある。
これ等テルペン樹脂は、分子量約500〜1400、軟化点約80〜150℃、ガラス転移点約40〜90℃でもある。
本発明にあっては、基本的には、(作用効果にある程度の差はあるが)いずれの該樹脂でも良いが、前記ラック回収性に対して及び該PAA樹脂粒と水添SD軟質樹脂とのブレンド樹脂に対してのより高い相容性でブレンドできるものは該フエノ−ル変性共重合テルペン樹脂で、且つガラス転移点約55〜90℃にあるものである。
テルペン樹脂は、前記拡張性とラック回収性との更なる向上のためにブレンドされるが、しかしながら、まずPAA樹脂粒と水添SD軟質樹脂とのブレンド樹脂特性を失うようなブレンド量であってならないことも重要である。このブレンド樹脂特性を失うこともなく、この両特性が最も有効に得られるブレンド範囲は、該ブレンド樹脂100質量部に対して、テルペン樹脂が5〜23質量部、好ましくは、7〜20質量部、更には10〜17質量部である。つまり23質量部を超えると、特に拡張性への悪影響が大きなり、ダイシングにおいて必要な滑り性も悪くなる。5質量部未満では、この両特性の更なる向上がほとんど見られない。
前記の通り、水添SD軟質樹脂をより多くしたPAA樹脂粒とのブレンド樹脂に対して、所定のテルペン樹脂をブレンドして得られた無延伸の単層フイルムは、より高いレベルで拡張性とラック回収性とが両立した特性を有したダイシング用フイルムということになるが、この単層フイルムは、これを中間層(M)として、その両面、つまり表裏層(L)を積層した3層フイルムとしても使用できる。
つまり、その3層フイルムは、次ぎのブレンド樹脂Cによる無延伸フイルムを中間層(M)とし、ブレンド樹脂Dによる無延伸フイルムを表裏層(L)として積層されてなる該フイルムである。
<ブレンド樹脂C>
PAA樹脂粒80〜90質量%と水添SD軟質樹脂20〜10質量%とのブレンド樹脂100質量部に対して、テルペン樹脂が5〜23質量部含有されてなるブレンド樹脂
<ブレンド樹脂D>
PAA樹脂粒90〜97質量%と水添SD軟質樹脂10〜3質量%とのブレンド樹脂とのブレンド樹脂
つまりこの3層フイルムは、前記テルペン樹脂のブレンドされたPAA樹脂粒と水添SD軟質樹脂との3成分ブレンド樹脂による無延伸フイルムを中間層(M)とし、該テルペン樹脂のブレンドされないPAA樹脂粒と水添SDとの2成分ブレンド樹脂による無延伸フイルムを表裏層(L)としたものである。
前記3層フイルムであることの効果は次ぎの通りである。
前記テルペン樹脂含有による単層フイルムが有する優れたラック回収性が、更に向上する。他に該テルペン樹脂のブレンド量が多い範囲側で見られる該フイルムの若干の滑り性の低下が、テルペン樹脂非含有の表裏層(L)で被覆される状態にもあるので、その懸念は全くない滑り性にも優れたものになっている。更には、テルペン樹脂含有により中間層(L)は、若干硬質化する方向にあるが、表裏層でもってこの傾向を緩和し、全体としてのフイルム腰硬さを適正なものに調整もする。
前記単層または3層フイルムは、いずれも縦横にも延伸されない無延伸フイルムである。これはダイシング用として使用するための必要条件である。つまり拡張がいずれの方向でも均一に円滑に行うことができ、且つそれを加熱して収縮し迅速にラックにに回収するのには延伸してはならないことである。
尚、ここで無延伸とは、この拡張とラック回収とに悪影響がでるような延伸であってはならないと言う意味である。
前記単層または3層フイルムの厚さ構成を例示すると、次ぎの通りである。
単層では約60〜100μm、3層では全厚は約60〜100μmとし、中間層(M)は約50〜80μm、表裏層(L)各約5〜10μm範囲で同じ厚さにする。
前記単層または3層フイルムは、いずれも優れた拡張性とラック回収性とを有しているが、例えばより低温で、より迅速に且つより大きく復元する特性を、一つのパラメ−タ−で示すと、予め縦方向と横方向に40%伸長しておいた該フイルムを、60℃で10秒間加熱して収縮させると縦方向と横方向の復元率が、原伸長の40%を再び95%以上に復元できる。
尚、条件として、まず40%伸長とするのは、極小の半導体ウェハをカットしても、縦横40%伸長拡張できれば、ピックアップに支障はないからであり、そして60℃で10秒間加熱で95%以上収縮できるのであれは、迅速にして円滑に既存のラックに回収ができるからである。
次に、前記単層または3層フイルムの製造手段について説明する。
まず、好ましい製造手段には、Tダイまたは丸ダイを使っての方法があるが、好ましいのは、Tダイによる方法であるので、以下この方法によるフイルム成形を説明する。
前記単層フイルムの場合は、次ぎの通りである。
まず前記ブレンド範囲内でPAA樹脂粒と水添SD軟質樹脂またはPAA樹脂粒と水添SD軟質樹脂とテルペン樹脂とをドライブレンドまたは溶融混練して得たブレンド樹脂Aまたはブレンド樹脂Bをバレル温度約170〜210℃に加熱制御された単軸押出機に供給し、200℃前後に制御されたTダイから押出して、縦横延伸動作することなく、25〜40℃に調整された冷却ロ−ルに通して冷却固化して引き取る。
一方、3層フイルムの場合は、次ぎの通りである。
まず前記ブレンド樹脂Bをブレンド樹脂Cとし、これを1台の単軸押出機に供給し、前記ブレンド樹脂Aをブレンド樹脂Dとし、これを2台の単軸押出機に供給する。そして、この3台の単軸押出機は1個の3層Tダイに繋がれ、該樹脂Cが中間に、該樹脂Dが両面になるように共押出しされる。ここで一挙に3層積層されて吐出されるので、これも縦横延伸動作することなく、25〜40℃に調整された冷却ロ−ルに通して冷却固化して引き取る。ここで各押出機のバレル温度、3層Tダイの温度は、前記単層の場合の各温度範囲で行われる。
尚、前記ブレンドの際に、該フイルムの前記特性を損なわない範囲で、例えば酸化防止剤、着色剤、帯電防止剤(例えばポリオキシアルキレン鎖を分子中に有する高分子樹脂)の添加は許容であきる。
尚、前記単層または3層フイルムは、ダイシング用の基体となるフイルムであり、実際の使用にあたっては、片面に粘着層卯が設け、その上に離型紙を張ってて、必要な形態(例えばテ−プ状)にカットされて使用される。
以下に比較例と共に実施例でより詳細に説明する。
尚、以下の各例での拡張性、ラック回收性の判断は、次の測定によって行った。
●拡張性
まず各例で得られたフイルムを内径約500mmにカットし、これを内径200mmのリング状枠に張って固定する。そしてこの張った該フイルムの面内径150mmの全面に、5×5mm角で深さ30μmの切れ目(ダイサーとして使用されるデスコ製の27HEDGブレ−ドによる)を刻設する(このリング状枠全体は水平固定されている)。次ぎに、このリング状枠の下中央に位置するように、外径150mmの円板を配置し、その円板を200cm/分の速度で30mm、35mm、40mm、45mm、50mmの5段階で順次押し上げる。各押し上げ段階でのフイルムの裂けの有無を確認する。40mm未満は不合格で×、従って40mm以上は合格で○とする。
●ラック回收性
得られたフイルムの縦方向と横方向について以下の測定を行う。
幅10mmで縦方向にカットしたもの、幅10mmで横方向にカットしたものの2枚をサンプルとする。そしてこの各々について、株式会社島津製作所製の引張試験機“AGS100A”にチャック間距離40mm(サンプルの標線間距離40mmと同じ意味)でセットし、引張速度200mm/分にて、まず40%伸長する。そしてその伸長で1分間保持したら、この伸長状態を解放する。そして解放した各サンプルに60℃の温風を10秒間吹き付ける。常温に戻したら各々長さを測定し、40%伸長に対する縦及び横方向の復元率(%)を求める。復元率が縦及び横方向の復元率が95%以上であれば、1×1mmカットサイズの小片ウェハに対しても、ダイシングシ−トのラックへの収納回収が迅速・容易にできるものとして○、95%未満であれば、これがはできないものとして×とする。
(実施例1)(テルペン樹脂非含有単層フイルムの場合)
PAA樹脂粒として、株式会社クラレ製、パラペット、品種SA−D(ビカット軟化点70℃、ショアA硬度93、MFR22g/10分(230℃、98.07N))93質量%と、水添SD軟質樹脂としてJSR株式会社製、商品名ダイナロン 品種4630P(スチレン含量10質量%弱、ショアA硬度78、Tg−45℃、MFR5.6g/10分(230℃、21.2N)7質量%とをドライブレンドした樹脂Aをバレル温度170〜205℃に制御した単軸押出機に供給し、200℃のTダイから押出し、これを無延伸状態で冷却ロ−ル(30℃)にて冷却しながら引き取って無延伸の単層フイルムAを得た。
得られたフイルムの厚さは80μmであった。そして該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(実施例2)(テルペン樹脂含有単層フイルムの場合)
PAA樹脂粒として、株式会社クラレ製、商品名パラペット、品種SA−D(ビカット軟化点70℃、ショアA硬度93、MFR22g/10分(230℃、98.07N))85量%と、水添SD軟質樹脂としてJSR株式会社製、商品名ダイナロン 品種4630P(スチレン含量10質量%弱、ショアA硬度78、Tg−45℃、MFR5.6g/10分(230℃、21.2N)15質量%とをドライブレンドした樹脂100質量部に対して、フェノ−ル変性テルペン樹脂(ヤスハラケミカル株式会社製、品種YSポリスタ−T115、平均分子量600、Tg57℃)15質量部をドライブレンド後、更に溶融混練して得たチップを樹脂Bとして、これを、実施例1と同じ条件でフイルム成形して、無延伸の単層フイルムBを得た。
得られたフイルムの厚さは80μmであった。そして該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(実施例3)(3層フイルムの場合)
実施例2と同じ樹脂Bを樹脂Cとして、これを1台の単軸押出機(バレル温度は実施例2と同じ)に、そして実施例1と同じ樹脂Aを樹脂Dとして、これを2台の単軸押出機(バレル温度は実施例1と同じ)に各々共給して、200℃の3層Tダイから共押出し、これを無延伸状態で冷却ロ−ル(30℃)にて冷却しながら引き取って無延伸の3層フイルムを得た。
得られた3層フイルムの厚さは全厚80μmで、中、中間層M64μm、表裏層Lは各々8μmであった。そして該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(比較例1)(対実施例1)
実施例1において、PAA樹脂粒のみを使用する以外は、同じ条件でフイルム成形して、厚さ80μmの無延伸単層フイルムを得た。該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(比較例2)(対実施例1)
実施例1と同じPAA樹脂粒85質量%と同じ水添SD軟質樹脂15質量%とをドライブレンドした樹脂を使って、同じ条件でフイルム成形して、厚さ80μmの比較用の無延伸単層フイルムを得た。該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(比較例3)(対実施例2)
実施例2において、PAA樹脂粒100質量部に対して、フェノ−ル変性テルペン樹脂15質量部を使用する以外は同じ条件でフイルム成形して、厚さ80μmの無延伸単層フイルムを得た。得られたフイルムの厚さは80μmであった。そして該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(参考例1)
実施例1で使用したのと同じドライブレンド樹脂A100質量部に対して、実施例2と同じフェノ−ル変性テルペン樹脂15質量部とをドライブレンド後、更に溶融混練して得たチップを実施例2と同じ条件でフイルム成形して、無延伸の単層フイルムを得た。
得られたフイルムの厚さは80μmであった。そして該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(参考例2)
実施例2で使用したのと同じドライブレンド樹脂A100質量部に対して、実施例2と同じフェノ−ル変性テルペン樹脂27質量部とをドライブレンド後、更に溶融混練して得たチップを実施例2と同じ条件でフイルム成形して、無延伸の単層フイルムを得た。
得られたフイルムの厚さは80μmであった。そして該フイルムの拡張性及びラック回收性を測定し、結果を表1にまとめた。
(表1)
Figure 2006165000

Claims (4)

  1. 下記のブレンド樹脂Aが無延伸フイルムAによってなることを特徴とするダイシング用単層フイルム。
    <ブレンド樹脂A>
    軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂90〜97質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂10〜3質量%とのブレンド樹脂。
  2. 下記のブレンド樹脂Bが無延伸フイルムBによってなることを特徴とするダイシング用単層フイルム。
    <ブレンド樹脂B>
    軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂80〜90質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂20〜10質量%とのブレンド樹脂100質量部に対して、テルペン樹脂が5〜23質量部含有されてなるブレンド樹脂。
  3. 下記のブレンド樹脂Cによる無延伸フイルムCを中間層(M)とし、ブレンド樹脂Dによる無延伸フイルムDを表裏層(L)としてなることを特徴とするダイシング用3層フイルム。
    <ブレンド樹脂C>
    軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂80〜90質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂20〜10質量%とのブレンド樹脂100質量部に対して、テルペン樹脂が5〜23質量部含有されてなるブレンド樹脂。
    <ブレンド樹脂D>
    軟質のアクリル酸エステル系樹脂がコア層、半硬質ないし硬質のメタアクリル酸エステル系樹脂がシェル層となって形成されている粒状の熱可塑性アクリル系樹脂90〜97質量%とスチレンと脂肪族ジエンとからなる共重合軟質樹脂の水添樹脂10〜3質量%とのブレンド樹脂。
  4. 縦方向と横方向に40%伸長し、これを60℃で10秒間加熱して収縮した場合の縦方向と横方向の復元率が95%以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の単層叉は3層からなるダイシング用フイルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009231570A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Furukawa Electric Co Ltd:The ウエハ加工用テープ

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