JP2006164555A - 燃料電池の出力制限装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池から出力可能な最大出力を取り出すことができるとともに、燃料電池温度が耐熱温度を超えない燃料電池の出力制限装置を提供する。
【解決手段】 燃料電池の出力制限装置であるコントローラ12は、燃料電池2の温度を検出する燃料電池入口冷却水温度センサ7による温度に基づいて燃料電池2からの取出電力または取出電流の制限値である出力制限値を演算する出力制限値演算手段14と、燃料電池2の劣化の程度を検出する劣化検出手段13と、劣化検出手段13が検出した劣化の程度に基づいて出力制限値を補正する出力制限値補正手段15とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池の出力制限装置に関する。
燃料電池車は、圧縮水素ボンベ、液体水素タンク、水素吸蔵合金など、水素貯蔵装置を車両に搭載、または炭化水素系(メタノールなど)燃料を改質し、そこから供給される水素と酸素を含む大気を燃料電池に送り込んで反応させ、得られた電力を駆動力にする車両であり、電気エネルギへの変換効率の高さとクリーンさにおいて注目されている。
この燃料電池の実用化への課題の一つとして、燃料電池の性能劣化による影響が挙げられる。劣化の生じた燃料電池はその劣化の進行に伴い出力電圧の減少を引き起こす。一般に燃料電池で発生した直流電力は直交変換装置によって交流電力に変換して車両の動力となるモータへ伝達する機構になっているが、劣化の進行している燃料電池で一定の電力を確保するためには出力電圧が減少している分、より多くの出力電流が流れることになり、燃料電池の劣化を見込んで直交変換装置などをあらかじめ大型・大容量化するなどの対応が必要になっていた。
このため、特許文献1記載の技術では、出力電圧と許容電圧を比較し、出力電圧が許容電圧を下回ると出力制限量を調整して劣化に対応している。
また、燃料電池の劣化診断技術としては、燃料電池スタックの出力電圧/出力電流比から燃料電池スタックの劣化を診断する方法が公知である(例えば、特許文献2)。
特開平07−142079号公報(第5頁、図1) 特開平11−195423号公報(第7頁、図2)
しかしながら、燃料電池の劣化によって引き起こされる出力電圧の低下は、化学エネルギーから電気エネルギーへの変換効率の低下が生じているということであり、これはつまり燃料電池での発熱量の増加を意味する。このために、燃料電池システムの熱収支が悪化し、燃料電池の温度が上昇してしまうという問題点があった。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池から出力可能な最大出力を取り出すとともに、燃料電池温度が耐熱温度を超えない燃料電池の出力制限装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、本発明は、燃料電池の温度を検出または推定する温度検出手段と、該温度検出手段による燃料電池の温度に基づいて燃料電池からの取出電力または取出電流の制限値である出力制限値を演算する出力制限値演算手段と、を備えた燃料電池の出力制限装置において、燃料電池の劣化の程度を検出する劣化検出手段と、前記劣化検出手段が検出した劣化の程度に基づいて前記出力制限値を補正する出力制限値補正手段と、をさらに備えたことを要旨とする。
本発明によれば、燃料電池温度による出力制限に対して、燃料電池の劣化の程度に応じた補正を行うことができるので、劣化の少ない燃料電池に対して無駄に出力制限をかけることなく、可能な最大出力を取り出すことができるという効果がある。
また、劣化が進行した際に、燃料電池の温度が耐熱温度を超えるのを防止することができるという効果がある。
次に図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。尚、以下に説明する各実施例は、特に限定されないが燃料電池車両に好適な燃料電池の出力制限装置である。
図1は、本発明に係る燃料電池の出力制限装置の実施例1を備えた燃料電池システムの概略構成を示す概略構成図である。
図1において、燃料電池システム1は、燃料電池2と、空気の流量を制御するコンプレッサ3、空気の圧力を制御するスロットル4、高圧水素の流量を制御する可変バルブ5、冷却水の流量を制御する冷却水ポンプ6、燃料電池の入口冷却水温度を検出するための燃料電池入口冷却水温度センサ(燃料電池入口冷却水温度検出手段)7、燃料電池の入口冷却水圧力を検出するための燃料電池入口冷却水圧力センサ8、燃料電池の出口冷却水圧力を検出するための燃料電池出口冷却水圧力センサ9、冷却水を冷却するためのラジエータ10、燃料電池から電流を取り出す負荷装置(パワーマネージャ)11、燃料電池システム全体を制御するとともに負荷装置11が燃料電池2から取り出す電流を制限するコントローラ12を備えている。
コンプレッサ3では空気が圧縮されて燃料電池2のカソード2aへ送り込まれる。高圧水素は可変バルブ5で流量が制御され燃料電池2のアノード2bへ送られる。
燃料電池2では送り込まれた空気と水素を反応させて発電を行う。燃料電池2で反応に使用した残りの空気はスロットル4で圧力制御が行われた後、排出される。また、燃料電池の冷却を行う冷却水は冷却水ポンプ6によって圧送されて燃料電池2の冷却部2cへ送り込み、燃料電池を冷却する。冷却水はラジエータ10によって冷却する。
コントローラ12は、ここには図示しない燃料電池2の目標発電電流、燃料電池入口冷却水温度センサ7、燃料電池入口冷却水圧力センサ8、燃料電池出口冷却水圧力センサ9の信号を取り込み、内蔵された制御ソフトウエアに基づいてコンプレッサ3、スロットル4、可変バルブ5、冷却水ポンプ6を制御することにより、燃料電池システム1全体を制御する。
また、コントローラ12は、燃料電池2の温度を検出する燃料電池入口冷却水温度センサ7による温度に基づいて燃料電池2からの取出電力または取出電流の制限値である出力制限値を演算する出力制限値演算手段14と、燃料電池2の劣化の程度を検出する劣化検出手段13と、劣化検出手段13が検出した劣化の程度に基づいて出力制限値を補正する出力制限値補正手段15とを備えた燃料電池の出力制限装置を兼ねている。
コントローラ12は、特に限定されないが、本実施例では、CPUと、プログラムROMと、作業用RAMと、入出力インタフェースを備えたマイクロプロセッサで構成され、燃料電池の出力制限装置としての機能は、ROMに格納された制御プログラム及び各種制御データにより実現されている。
図2は、コントローラ12内部のブロック構成を説明するブロック図である。図2において、コントローラ12は、劣化検出手段13と、冷却水流量検出手段203と、出力制限手段204と、目標ガス流量演算部210と、減算手段211と、目標冷却水流量補正演算部212と、加算手段213とを備えている。
冷却水流量検出手段203は、燃料電池入口冷却水圧力センサ8及び燃料電池出口冷却水圧力センサ9の検出値に基づいて、燃料電池2の冷却部2cに流れる冷却水の流量を検出する。
出力制限手段204は、劣化による出力制限値補正量演算部205と、燃料電池入口冷却水温度による出力制限値演算部206と、冷却水流量による出力制限値補正量演算部207と、加算手段208と、最終出力制限値演算部209とを備えている。
劣化による出力制限値補正量演算部205は、燃料電池2の劣化の程度を検出する劣化検出手段13の出力に基づき、燃料電池2の劣化による出力制限値補正量を演算する。
燃料電池入口冷却水温度による出力制限値演算部206は、燃料電池入口冷却水温度検出手段(図1の燃料電池入口冷却水温度検出センサ)7の検出値に基づき、燃料電池入口冷却水温度による出力制限値を演算する。冷却水流量による出力制限値補正量演算部207は、冷却水流量検出手段203が検出した冷却水流量に基づき冷却水流量による出力制限値補正量を演算する。
最終出力制限値演算部209は、劣化による出力制限値補正量演算部205、燃料電池入口冷却水温度による出力制限値演算部206、及び冷却水流量による出力制限値補正量演算部207の各出力を加算手段208で全て足し合わされて補正された出力制限値が入力される。
本実施例によれば、燃料電池の劣化による補正成分の出力制限値補正量をすべて演算して足し合わせるので、すべての成分が出力制限値に統一され、各成分による出力制限の大小関係が明確になる。
最終出力制限値演算部209では、燃料電池入口冷却水温度検出手段7が検出した温度が所定値以下の場合、または、入力された出力制限値が目標発電電流よりも大きい場合は目標発電電流を目標取出電流として負荷装置11へ出力し、そうでない場合には、出力制限値を目標取出電流として負荷装置11へ出力する。
また、目標ガス流量演算部210では、出力制限後の目標取出電流値に基づき目標水素流量と目標空気流量を演算する。このように、出力制限された電力または電流に応じて目標ガス流量を演算するようにしたので、取出電力または取出電流に見合ったガス流量を燃料電池に供給することができ、ガス供給過剰による水収支の悪化やガス供給不足を起こさないようにすることができる。
目標冷却水流量補正演算部212では目標発電電流と出力制限値の偏差に基づき目標冷却水流量補正値を演算し、ここには図示しない目標冷却水流量演算部にて演算される目標冷却水流量に目標冷却水流量補正値を足し合わせ、目標冷却水補正流量を出力する。
本実施例によれば、出力制限が行われている際に冷却水流量の増量を行うことができるので、燃料電池の温度を下げて出力制限を緩和することができる。また、出力制限が行われていないときには冷却水流量を下げて無駄なエネルギを使うことが無い。
図3は、コントローラ12内部で行われる制御のメインフローチャートを示す。この処理は、例えば10[msec]に一度演算する。
まず、ステップ(以下、ステップをSと略す)301で燃料電池の劣化の程度を示す劣化率kを求める。本発明では、劣化率kは、燃料電池2が全く劣化していない場合の基準性能値(例えば、基準発電電流における発電電圧)を1(100%)とし、この基準性能値に対する燃料電池2の現状の性能値の比率を劣化率kで表すものとする。劣化率kは、別途コントローラ12で計測している燃料電池の総稼働時間から、予めコントローラ12に記憶した計算式、或いは制御マップを参照して求める。この計算式、或いは制御マップは、あらかじめ実験や机上検討から決定した燃料電池の劣化特性から近似計算式を求めたり制御マップを作成し、コントローラ12のROMに記憶させるとする。
次いで、S302で燃料電池入口冷却水温度センサ7から燃料電池入口冷却水温度Tinを読み込む。このように、燃料電池の温度として燃料電池入口冷却水温度を用いることで、燃料電池内部に温度センサを設けることなく正確に燃料電池の温度を推定することができる。
S303で燃料電池入口冷却水圧力センサ8から燃料電池入口冷却水圧力Pin、燃料電池出口冷却水圧力センサ9から燃料電池出口冷却水圧力Poutを読み込み、PinからPoutで引いた差圧値(圧損)から、図4に示すような制御マップを参照して、冷却水流量Qを演算する。図4の制御マップは、あらかじめ実験や机上検討から決定した冷却水の燃料電池圧損に対する冷却水流量の特性をコントローラ12のROMに記憶させたものである。
次いで、S304で劣化率k、燃料電池入口冷却水温度Tin、冷却水流量Qを用いて電流制限値Clを求める。詳細の演算方法は後述する。
S305では、燃料電池入口冷却水温度Tinが所定値Tth以下ならば、負荷装置11へ指示する最終的な目標取出電流Cleに目標発電電流を代入する。燃料電池入口冷却水温度Tinが所定値Tthよりも大きいならば、目標発電電流と電流制限値Clを比較し、値の小さい方を最終的な目標取出電流Cleとして選択する。ここで電流制限値Clの値が目標発電電流よりも小さければ出力制限が行われ、大きい場合には目標取出電流Cle=目標発電電流となり、出力制限はかからないことになる。所定値Tthは電流制限をかける必要の無い冷却水温度をあらかじめ実験や机上検討から決定する。
S306では、あらかじめ実験や机上検討から決定した目標取出電流に対する目標水素流量と目標空気流量の特性から、目標水素流量と目標空気流量を目標取出電流Cleを用いて演算する。
S307で図5に示すような予めコントローラ12に記憶した、電流制限量と目標冷却水流量補正量の特性マップを参照して、目標冷却水流量補正量を目標発電電流と電流制限値Clとの差を用いて演算し、演算結果を目標冷却水流量に加えて補正する。
図5の特性は、目標発電電流が電流制限値よりも大きければ大きいほど冷却水流量補正量を大きくして燃料電池の耐圧許容温度を超えにくくし、逆に目標発電電流が電流制限値よりも小さければ小さいほど燃料電池の耐熱許容温度を超えない範囲で冷却水補正流量を減少させるように、あらかじめ実験や机上検討から決定する。
図6は、S304での電流制限値Clの演算方法を示したフローチャートである。まず、S601で図7に示すような、予め実験や机上検討から決定した劣化率に対する電流制限値補正量の特性マップを参照して、劣化による電流制限値補正量Cldを劣化率kを用いて演算する。
次いで、S602で図8に示すような、予め実験や机上検討から決定した燃料電池入口冷却水温度に対する燃料電池入口冷却水温度による電流制限値の特性マップを参照して、燃料電池入口冷却水温度による電流制限値Clcを燃料電池入口冷却水温度Tinを用いて演算する。
次いで、S603で図9に示すような、予め実験や机上検討から決定した冷却水流量に対する冷却水流量による電流制限値補正量の特性マップを参照して、冷却水流量による電流制限値補正量Clqを冷却水流量Qを用いて演算する。
S601〜S603で参照する図7〜図9の各特性マップは、予めコントローラ12のROMに記憶されているものである。
S604で電流制限値Clを以下の式(1)を用いて演算する。
Cl = Cld + Clc + Clq …(1)
本実施例では、燃料電池の出力制限を取出電流で行っているが、取出電力で出力制限してもよい。この場合、コントローラ12に記憶した燃料電池の電流電圧特性を参照して、目標発電電力から目標発電電流を算出することにより、取出電力による出力制限は、取出電流による制限に置き換えることができる。
また本実施例では、燃料電池の劣化を燃料電池の総稼働時間から演算しているが、車両の総走行距離や、燃料電池の取出電流に対する出力電圧の関係から演算するなど、燃料電池の劣化を検出する他のいかなる手法を用いても良い。
本実施例では劣化率を用いて電流制限値を補正したが、図10に示すような予め実験や机上検討から決定した劣化率と劣化によって増加する燃料電池の発熱量の特性から、劣化率kを用いて増加発熱量を演算し、この増加発熱量で電流制限値の補正を行ってもよい。燃料電池の発熱量は、同一出力電流においても劣化が進むと増加する。燃料電池の劣化率から増加する発熱量を演算し、この増加発熱量で電流制限値の補正を行うと、さらに精度の高い出力制限値を演算することができるという効果がある。
本実施例では、S305にて燃料電池入口冷却水温度Tinが所定値Tth以下ならば、最終的な目標取出電流Cleに目標発電電流を代入するようにして、出力制限を行わないようにしているが、燃料電池入口冷却水温度による電流制限値Clcを燃料電池入口冷却水温度Tinが小さければ小さいほど大きな値を与える特性にすることで同様の機能を実現することもできる。
本実施例では燃料電池入口圧力センサ8と燃料電池出口圧力センサ9の出力の差から冷却水実流量を演算したが、どちらか片方の圧力センサのみで演算してもよい。また、冷却水ポンプ6に消費電流センサや実回転数センサを備えているものならば、その出力を用いて冷却水流量を演算しても良い。
以上の項目は以降の実施例でも同様である。
次に、本発明に係る燃料電池の出力制限装置の実施例2を説明する。実施例2が適用される燃料電池システム全体の概略構成図は、図1に示した実施例1と同様である。
図11は、実施例2のコントローラ12の内部構成を説明するブロック構成図であり、実施例1の図2と比べると、劣化による出力制限値補正量演算部205が削除され、冷却水流量による出力制限値補正量演算部207が冷却水流量減少率演算部1101に置き換わっている。さらに、図2の加算手段208が乗算手段1102に置き換わっている。その他の構成は、図2と同様である。
冷却水流量減少率演算部1101は、冷却水流量検出手段203に基づき冷却水流量減少率を演算する。最終出力制限値演算部209には、劣化率と、冷却水流量減少率と、燃料電池入口冷却水温度による出力制限値演算部206の出力とを乗算手段1102で全て掛け合わせた出力制限値が入力される。
実施例2のメインフローチャートは、実施例1の図3と変わりないが、S304における電流制限値Clの演算方法が変更になっており、図12に演算内容のフローチャートを示す。
まずS1201において、図8に示すようなあらかじめ実験や机上検討から決定した燃料電池入口冷却水温度に対する燃料電池入口冷却水温度による電流制限値の特性マップを参照して、燃料電池入口冷却水温度による電流制限値Clcを燃料電池入口冷却水温度Tinを用いて演算する。
次いで、S1202であらかじめ実験や机上検討にて決定した冷却水流量の設計値からの冷却水流量減少率Qkを冷却水流量Qを用いて演算する。
次いで、S1203で電流制限値Clを以下の式(2)を用いて演算する。
Cl = Clc × k × Qk …(2)
冷却水フィルタつまりなど冷却系の経時劣化によって冷却水の流量が低下すると、燃料電池の入口出口の温度差が開き、燃料電池の温度上昇を招きやすい。本実施例では、冷却水流量を出力制限値の補正演算に用いるので、冷却水流量が低下したときに燃料電池発熱量を抑える出力制限をかけることができる。
次に、本発明に係る燃料電池の出力制限装置の実施例3を説明する。実施例3が適用される燃料電池システム全体の概略構成図は、図1に示した実施例1と同様である。
図13は、実施例3のコントローラ12の内部構成を説明するブロック構成図であり、実施例1の図2と比べると、冷却水流量検出手段203、劣化による出力制限値補正量演算部205、冷却水流量による出力制限値補正量演算部207が削除され、燃料電池入口冷却水温度による出力制限値演算部206が出力制限値演算部1303に置き換わっている。その他の構成は、図2と同様である。
出力制限値演算部1303は劣化検出手段13が検出した燃料電池2の劣化率と、燃料電池入口冷却水温度検出手段7が検出した燃料電池2の温度とに基づいて、出力制限値としての電流制限値を演算し、演算結果を最終出力制限値演算部209へ出力する。
実施例3のメインフローチャートを図14に示す。実施例1の図3と比べてS303が削除され、S304がS1504に置き換わっている。
S1504では、図15に示すようなあらかじめ実験や机上検討にて決定した劣化率と燃料電池入口冷却水温度に対する電流制限値の特性マップを参照して、電流制限値Clを劣化率kと燃料電池入口冷却水温度Tinとを用いて演算する。
本実施例では、劣化率のみによって補正を行ったが、あらかじめ実験や机上検討にて冷却水流量と燃料電池入口冷却水温度に対する電流制限値特性マップを準備し、冷却水流量による電流制限値を燃料電池入口冷却水温度Tinと冷却水流量Qによって演算し、この演算結果と電流制限値Clとの何れか小さい方を選択(セレクトロー)しても良い。
次に、本発明に係る燃料電池の出力制限装置の実施例4を説明する。実施例4が適用される燃料電池システム全体の概略構成図は、図1に示した実施例1と同様である。
図16は、実施例4のコントローラ12の内部構成を説明するブロック構成図であり、実施例3の図13と比べると、燃料電池入口冷却水温度検出手段7が検出した温度を劣化検出手段13が検出した劣化率で除算する除算手段1601が追加され、出力制限値演算部1303が出力制限値演算部1603に置き換わっている。その他の構成は、図13と同様である。
出力制限値演算部1603は、燃料電池入口冷却水温度検出手段7が検出した温度を劣化検出手段13の出力によって補正した温度値に基づいて、出力制限値を演算し、演算結果を最終出力制限値演算部209へ出力する。
実施例4のメインフローチャートを図17に示す。実施例3の図14と比べて、S1703が追加され、S1504がS1704に置き換わっている。
S1703で以下の式(3)を用いて燃料電池入口冷却水温度Tinを劣化率kによって補正し、燃料電池入口冷却水補正温度Tinaを演算する。
Tina = Tin ÷ k …(3)
S1704で図18に示すようなあらかじめ実験や机上検討にて決定した燃料電池入口冷却水補正温度と電流制限値の特性から電流制限値Clを燃料電池入口冷却水補正温度Tinaを用いて演算する。
本実施例によれば、燃料電池の温度を劣化による補正成分によって補正するので、劣化の影響によって増加した発熱量を加味した正確な燃料電池温度を把握することができる。
尚、本実施例は劣化率kのみによって補正を行ったが、実施例2に示した冷却水流量減少率Qkをさらに補正に用いてもよい。
本発明に係る燃料電池の出力制限装置が適用される燃料電池システムの概略構成図である。 実施例1におけるコントローラの内部構成を説明するブロック構成図である。 実施例1のメインフローチャートである。 冷却系燃料電池圧損−冷却水流量特性を示すマップの例である。 電流制限量−目標冷却水流量補正量特性示すマップの例である。 実施例1における出力制限値演算のフローチャートである。 劣化率−劣化による電流制限値補正量特性を示すマップの例である。 燃料電池入口冷却水温度−燃料電池入口冷却水温度による電流制限値特性を示すマップの例である。 冷却水流量−冷却水流量による出力制限値補正量特性を示すマップの例である。 劣化率−劣化による増加発熱量特性を示すマップの例である。 実施例2におけるコントローラの内部構成を説明するブロック構成図である。 実施例2における出力制限値演算のフローチャートである。 実施例3におけるコントローラの内部構成を説明するブロック構成図である。 実施例3のメインフローチャートである。 劣化率と燃料電池入口冷却水温度に対する出力制限値特性を示すマップの例である。 実施例4におけるコントローラの内部構成を説明するブロック構成図である。 実施例4のメインフローチャートである。 燃料電池入口冷却水補正温度−出力制限値特性を示すマップの例である。
符号の説明
1:燃料電池システム
2:燃料電池
3:コンプレッサ
4:スロットル
5:可変バルブ
6:冷却水ポンプ
7:燃料電池入口冷却水温度センサ
8:燃料電池入口冷却水圧力センサ
9:燃料電池出口冷却水圧力センサ
10:ラジエータ
11:負荷装置
12:コントローラ
13:劣化検出手段
14:出力制限値演算手段
15:出力制限値補正手段

Claims (11)

  1. 燃料電池の温度を検出または推定する温度検出手段と、
    該温度検出手段による燃料電池の温度に基づいて燃料電池からの取出電力または取出電流の制限値である出力制限値を演算する出力制限値演算手段と、
    を備えた燃料電池の出力制限装置において、
    燃料電池の劣化の程度を検出する劣化検出手段と、
    前記劣化検出手段が検出した劣化の程度に基づいて前記出力制限値を補正する出力制限値補正手段と、をさらに備えたことを特徴とする燃料電池の出力制限装置。
  2. 前記劣化検出手段が検出した劣化の程度に基づいて、劣化による前記燃料電池の増加発熱量を演算する増加発熱量演算部をさらに有し、
    前記出力制限値補正手段は、
    前記増加発熱量に基づいて前記出力制限値を補正することを特徴とする請求項1記載の燃料電池の出力制限装置。
  3. 燃料電池の冷却水の流量を検出する冷却水流量検出手段をさらに有し、
    前記出力制限値補正手段は、
    前記冷却水流量検出手段が検出した冷却水量に基づいて、前記出力制限値を補正することを特徴とする請求項1または請求項2記載の燃料電池の出力制限装置。
  4. 前記出力制限値補正手段は、
    前記温度検出手段による温度に基づく出力制限値を前記劣化検出手段が検出した劣化の程度によって補正し、この補正結果を前記燃料電池からの取出電力または取出電流の制限値とする演算を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池の出力制限装置。
  5. 前記出力制限値補正手段は、
    前記温度検出手段による温度に基づく出力制限値と前記劣化検出手段が検出した劣化の程度に基づく補正値を加算し、この加算結果を前記燃料電池からの取出電力または取出電流の制限値とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池の出力制限装置。
  6. 前記出力制限値補正手段は、
    前記温度検出手段による温度を前記劣化検出手段が検出した劣化の程度によって補正し、この補正された温度値を用いて前記燃料電池からの取出電力または取出電流の制限値を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池の出力制限装置。
  7. 前記出力制限値補正手段は、
    前記温度検出手段による温度が所定値以下のときに、前記燃料電池の出力制限を行わないことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の燃料電池の出力制限装置。
  8. 前記温度検出手段は、
    燃料電池冷却水の燃料電池入口における温度を検出する燃料電池入口温度検出手段であることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の燃料電池の出力制限装置。
  9. 前記出力制限値演算手段の出力に応じて燃料電池に供給する燃料ガスあるいは酸化ガスの少なくとも一方の目標流量を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の燃料電池の出力制限装置。
  10. 前記出力制限値演算手段によって前記取出電力または前記取出電流の制限が実施されているときに、燃料電池冷却水の目標冷却水流量を補正する目標冷却水流量補正手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の燃料電池の出力制限装置。
  11. 前記目標冷却水流量補正手段は、
    前記出力制限値演算手段による前記取出電力または前記取出電流の制限が大きいほど補正を大きくすることを特徴とする請求項10記載の燃料電池の出力制限装置。
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