JP2006160160A - 運転環境音調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 運転に必要な車外音、特に、危険状況を認知するために必要な音を、必要以上に大音量を発することなく、ドライバーに確実に届けて車両運転時の安全性を高める。
【解決手段】 車外集音装置11および車内集音装置12により収集された車外音A1と車内音A2の各音データの波形をそれぞれ、ドライバー位置特定装置13から入力されるドライバー両耳の座標情報に対応する場所で、その各音データが元の音声波形に対して位相が180度反転するように変換して元の音声波形に重畳させると共に、変換した各音データの振幅を音量調整することにより、車外音および車内音の各音量比率を最適に調整することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば踏切音、横断信号音、周囲を走行する車両音およびクラクション音など、車両走行中に周囲の危険状況を確認するために必要な音を確実にドライバーが聞き取ることができるように運転環境音を調整する運転環境音調整装置に関する。
近年、自動車産業においては、ドライバーや同乗者の安全を守るために、エアーバッグや後方確認用カメラなど、各種セーフティー機能が搭載され始めている。また、ドライバーが安全に運転することを補助するために、自動走行システム、居眠り検出・警報発生システムなどが徐々に実現化されている。
自動車を運転する際に、ドライバーには、運転に必要な情報が含まれる音と、運転には関係ない音が混在した状態で音が届く。ドライバーにとって、運転に必要な音は車外から届き、車内の音は概ね運転そのものには不要である。よって、車内の音や音声が車外の音に比べて大きい場合、重要な情報をドライバーが得られないことが多々ある。
音量の調節方法として、例えば特許文献1には、ドライバーと同乗者とを認識し、予め記憶されている個人の聞き取り能力などの個人情報を参照することによって、ラジオなどの音量を調節する車載音量調整装置が開示されている。
特開2001−60095号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている従来技術では、車内でラジオなどの音量を調節することを目的としているため、車外で発生する音をノイズとして扱っている。このため、例えば踏切音、横断信号音、周囲走行車両音およびクラクション音など、危険状況が発生した際に、これらの運転環境音がドライバーに認知されないという運転に対する危険性を有している。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、車両を運転する際に、運転に必要な車外の運転環境音、特に、危険状況を認知するために必要な音を、必要以上に大音量を発することなく、ドライバーに確実に届け、かつ、車内の音もドライバーに届けることにより、車両運転時の安全性を高めることができる運転環境音調整装置を提供することを目的とする。
本発明の運転環境音調整装置は、車外音を集音する車外集音手段と、車内音を集音する車内集音手段と、ドライバーの耳位置を特定するドライバー位置特定手段と、該車外集音手段および該車内集音手段で集音した車外音および車内音をそれぞれ、該ドライバー位置特定手段からのドライバーの耳位置情報に対応した各音量比率に調整する音合成手段と、該音合成手段で音合成した音をドライバーの耳位置に出力する音出力手段とを有しており、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における音合成手段は、前記集音した車外音および車内音を、前記ドライバーの耳位置情報に対応する場所でそれぞれの音データの位相が180度反転するように変換すると共に、該変換する各音データの振幅を調整することにより、前記車外音および車内音の各音量比率を調整する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における車外集音手段および前記車内集音手段はそれぞれ、前記ドライバーに対して、車両の右側に設けられた右側用集音手段と、該車両の左側に設けられた左側用集音手段とを有し、前記音合成手段は、前記集音した該右側および該左側の音をそれぞれ、前記ドライバー位置特定手段からのドライバーの両耳位置情報に対応した各音量比率に調整する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における音合成手段に対して、前記車外音および車内音の各音量比率と右側および左側音の各音量比率とのうち少なくともいずれかの各音量比率を指定可能とする音量比率指定手段を更に有する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における音合成手段は、前記車外音および車内音のうち該車内音を打ち消して該車外音を強調するように音合成する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における音合成手段は、前記右側および左側音の各音量比率を調整して音源の位置および方向性を調整可能とする。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における音出力手段は、ドライバー右耳側に配置されて該ドライバー右耳に右耳用の音出力を行う右耳用音出力手段と、ドライバー左耳側に配置されて該ドライバー左耳に左耳用の音出力を行う左耳用音出力手段とを有する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における右耳用音出力手段は、前記右側用集音手段からの音信号に基づいて右耳用に音出力し、前記左耳用音出力手段は、前記左側用集音手段からの音信号を用いて左耳用に音出力する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における右耳用音出力手段および前記左耳用音出力手段はそれぞれ、指向性を有するスピーカである。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置におけるドライバー位置特定手段は、前記ドライバーの顔正面に対して光を発光する発光手段と、該ドライバーの正面顔を撮像するカメラ手段と、該カメラ手段で撮像したドライバーの正面顔の撮像情報から両耳の位置座標を算出する座標演算手段と、該座標演算手段で算出した座標情報を前記音合成手段に出力する座標出力手段とを有する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における発光手段は、非可視光の近赤外光を発光する発光素子である。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置におけるカメラ手段は、前記ドライバーの両眼で反射した光を、その撮像画像上で二つの隣り合った光点として撮像する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における座標演算手段は、前記カメラ手段による撮像画像上でドライバー両眼反射光のドライバー両眼位置からドライバー両耳の位置座標を算出する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置における座標演算手段は、前記カメラ手段で撮像した撮像画像上からドライバー正面顔の輪郭を探し出し、該ドライバー正面顔の輪郭に基づいてドライバー両耳の位置情報を算出する。
さらに、好ましくは、本発明の運転環境音調整装置におけるドライバー位置特定手段は、前記ドライバーの両耳にそれぞれ配置された発信機と、該発信機から発信した電波から発信源の両耳の位置を算出する座標演算手段と、該座標演算手段で算出した座標情報を前記音合成手段に出力する座標出力手段とを有する。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明の運転環境音調整装置において、車外集音手段は、車内が静かであればドライバーが聞き取り可能である車外音を収集し、音信号に変換後、音合成手段に出力する。また、車内集音手段は車内の音を収集し、音信号に変換後、音合成手段に出力する。さらに、ドライバー位置特定装置は、ドライバーの耳の位置情報(座標)を特定して、これを音合成手段に出力する。
例えば、ドライバーの正面付近に設置された近赤外光の発光手段からドライバーの顔正面に向かって近赤外光を照射し、これをカメラ手段によって、ドライバーの眼で反射した反射光を撮像する。この反射光は、カメラ手段の撮像画像上で二つの隣り合って光る点として現れるため、座標演算手段によって、撮像画像上から二つの隣り合って光る点をドライバーの両眼の位置として検出し、この検出された両眼の位置からドライバーの両耳の位置を算出することが可能となる。
音合成手段は、車外集音手段および車内集音手段により収集されたそれぞれオリジナルの音を、ドライバー位置特定装置から入力されるドライバーの両耳の位置情報に対応する場所でそれぞれの音データの位相が180度反転するように変換すると共に、この変換した各音データの振幅を調整することにより、車外および車内の各音量比率を調整することが可能となる。例えば、音量を小さくしたい場合には、調整された出力音の位相を元の音の位相に対して180°反転させて耳に届く音の振幅を小さくすればよい。また、オリジナルの音を完全に打ち消したい場合には、調整された出力音とオリジナルの音(元の音)の振幅を同じにして位相を180°反転させればよい。さらに、音量を大きくしたい場合には、調整された出力音の位相を元の音の位相に対して180°反転させて耳に届く音の振幅を大きくすればよい。
音出力手段としてのスピーカは、指向性を有しており、ドライバーに対して音データを出力する。例えば、右耳用スピーカおよび左耳用スピーカを設けて、ドライバーの耳の近くに配置することによって、音量調整効果がドライバーにのみ作用し、その他の同乗者には通常と変わらない音を聴取させることが可能となる。
さらに、車両の左側と右側にそれぞれ車外集音手段および車内集音手段をそれぞれ設けて、右側集音手段からの音を右耳用スピーカから出力し、左側集音手段からの音を左耳用スピーカから出力することによって、音源の位置や方向性も確認することが可能となる。
以上により、本発明によれば、車外音および車内音の各音量比率を調整してドライバーに出力するため、例えば、車外音の音量比を車内音の音量比よりも高く設定することによって、車外音の運転環境音、特に、例えば踏切音、横断信号音、周囲走行車両音およびクラクション音など、危険状況を認知するための各種環境音を、必要以上に大音量にすることなく、ドライバーに確実に届け、かつ、車内音も必要に応じてドライバーに届けることにより、車両運転時の安全性を高めることができる。
以下に、本発明の車両環境音調整装置の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る車両環境音調整装置の要部構成例を示すブロック図である。なお、ここでは、実線の矢印は電気信号を表し、点線の矢印は音や光を表している。
図1において、車両環境音調整装置10は、車外音を集音する車外集音手段としての車外集音装置11と、車内音を集音する車内集音手段としての車内集音装置12と、ドライバーの位置を特定するドライバー位置特定手段としてのドライバー位置特定装置13と、ドライバーの位置に応じて車外音と車内音を音声合成する音合成手段としての音合成装置14と、音声合成した音を出力する指向性を持つ音出力手段としてのスピーカ15a,15bとを備えている。
車外集音装置11は、車外音A1を収集して音信号に変換後、音合成装置14に出力する。
車内集音装置12は、車内音A2を収集して音信号に変換後、音合成装置14に出力する。なお、車内外の音には、クラクション、会話、音楽、騒音などが含まれており、ドライバーにとって有用な音や不要な音が混在しているため、車外集音装置11および車内集音装置12には、人間の音声やサイレン、クラクションなどの音を強調する機能やノイズをキャンセルする機能を持たせてもよい。このような集音装置の具体的な実現方法は、例えば特願平5−231468号公報「音声出力回路」などに詳しく記載されているため、ここではその説明を省略する。
ドライバー位置特定装置13は、ドライバーの両耳の位置座標を特定し、その特定した位置座標を音合成装置14に出力する。このドライバー位置特定装置13は、様々な実現方法が挙げられるが、その一例として、非可視光の近赤外光を発光する発光手段としての近赤外光発光ダイオード(LED)13a、ドライバーの顔正面を撮像すると共に、その両眼で反射した近赤外光を撮像するカメラ手段としてのカメラ13b、撮像したドライバーの両眼の位置から両耳の位置座標を算出する座標演算手段としての座標演算器13cおよび、その算出結果(両耳の座標情報)を音合成装置14に出力する座標出力手段としての座標出力部13dによって構成されている。
ドライバー位置特定装置13では、ドライバーの正面付近に設置された近赤外光LED13aがドライバーに向かって発光する。この近赤外光LED13aからの近赤外光は、非可視光であるため、ドライバーの注意をそらすことなく、ドライバーの正面を照射することができる。ドライバーに照射された近赤外光LED13aからの光は、ドライバーの眼(眼底)で反射される(赤眼現象の応用)。人の顔を通常に撮像した場合には、図2(a)に示すような画像が得られるが、近赤外光LED13aからの近赤外光を照射してドライバーの顔正面に設置されたカメラ13bの絞りを絞って撮像された画像は、図2(b)に示すように、眼(黒眼)の部分が二つの隣り合う光った点として現れる。この画像情報(画像信号)を用いて、座標演算器13cによって、画像上から二つの隣り合う光った点を眼として特定し、眼の位置からドライバーの両耳の位置座標を算出し、その算出結果(座標情報)を座標出力部13dから音合成装置14に出力する。
なお、近赤外光LED13aは、非可視光を発光しており、可視光を発光しない方が好ましく、可視光を発光する場合には、その可視光がドライバーに認識されないように減衰させるように可視光を透過させないフィルタなどを発光源に被せることが好ましい。また、近赤外光LED13aは、一つのLEDで充分な照度が得られない場合に、複数のLEDを並べて設置してもよい。
音合成装置14は、内部で音信号を変換してスピーカ15a,15bからそれぞれ出力させる機能を有している。音合成装置14は、車外集音装置11および車内集音装置12によって収集されたそれぞれオリジナルな音(元の音)を、ドライバー位置特定装置13から入力されたドライバーの両耳の座標情報に対応する場所でそれぞれの音データの位相が元の音180度反転するように変換すると共に、変換する音データの振幅を調整することにより、車外音および車内音の音量比率をそれぞれ適宜調整してスピーカ15a,15bに音信号をそれぞれ出力する。このときの音量比率は、予め複数種定められて選択的に用いてもよく、音量比率を外部から入力指定可能とする音量比率指定手段(図示せず)を設けることも可能である。
図3(a)は、本実施形態の車両環境音調整装置10において、各処理を行う構成部材の設置例を模式的に示す側面図、図3(b)はその平面図である。
図3(a)および図3(b)に示すように、車両外側の右側に車外集音装置11aが設けられ、車両内側でドライバーの右側に右側用車内集音手段としての車内集音装置12aが設けられており、車両外側の左側に車外集音装置11bが設けられ、車両内側でドライバーの左側に左側用車内集音手段としての車内集音装置12bが設けられている。また、車外集音装置11aおよび車内集音装置12aで集音された音A1,A2は音合成装置14から右耳用音出力手段としてのスピーカ15aを介してドライバーの右耳に音B1として音声出力され、車外集音装置11bおよび車内集音装置12bで集音された音A1,A2は音合成装置14を介して左耳用音出力手段としてのスピーカ15bからドライバー(運転者)の左耳に音B2として音声出力される。この構成により、音源の方向性を損なうことなく、ドライバーに音量や音出力位置を調整後の音を聞かせることが可能となる。
また、本実施形態では、図3に示すように、二つのスピーカ15a,15bが設けられており、スピーカ15aはドライバーの右耳の近くに配置されて右耳に音データを音声出力し、スピーカ15bはドライバーの左耳の近くに配置されて左耳に音データを音声出力する。この構成により、スピーカ15a,15bから発する音の拡散を抑えることが可能となり、また、各スピーカ15a,15bに指向性を持たせることにより、ドライバーのみに必要な音のみ届き、この各スピーカ15a,15bからの音が同乗者に届かないようにして、同乗者の会話やラジオ聴取にも影響を与えないようにできる。
さらに、本実施形態では、図3に示すように、ドライバー前方の車体の屋根裏(天井側)にカメラ13bがドライバーの顔正面を向くように設置されている。この構成によって、ドライバー正面の顔付近の撮影を可能にし、眼および耳の位置を特定することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、ドライバーの位置を特定し、スピーカ15a,15bから音を音声出力することによって、イヤホンなどが不要(コードレス)となり、運転時にドライバーの動作の自由度を高めることができる。
さらに、本実施形態によれば、車内外から集めた各種音の位相を反転して音声合成することによってドライバーの耳に聞こえる音を相殺することや音量を調節することが可能となり、運転に必要な音情報を確保しつつ、車内の会話やラジオ視聴を成立させることができる。
図4に、元の音の波形と音合成装置14による音調整後の音の波形との関係を示している。なお、ここでは、横軸は時間、縦軸は振幅を示している。
図4(a)は元の音の波形であり、図4(b)はそれを相殺するためにタイムラグ(実際にドライバーの耳に音が届くまでの時間差の補正分t1−t0)を加味して波形を反転させたものである。元の音を相殺するためには、元の波形から180度反転させて振幅は元の音と同じに設定する必要がある。
図4(c)は元の音を弱める場合の波形の例を示しており、図4(d)は元の音を強める場合の波形の例を示している。元の音を弱める場合には、元の波形から180度反転させて振幅は元の音よりも小さく設定する。また、元の音を強める場合には、元の波形から180度反転させて振幅は少なくとも元の音の2倍以上に設定する。
図4(e)は、図4(d)の波形を用いてドライバーの耳に入る音を強めた場合の波形を示している。破線は元の音と図4(d)の波形であり、実線は図4(d)の波形によって強められた波形である。
なお、ここでは、集音された場所からドライバーの両耳に届くまでの音の減衰は加味していないが、減衰を加味した波形を出力することは容易である。
以上のように、本実施形態によれば、車外集音装置11および車内集音装置12により収集された車外音A1と車内音A2の各音データの波形をそれぞれ、ドライバー位置特定装置13から入力されるドライバー両耳の座標情報に対応する場所で、その各音データが元の音声波形に対して位相が180度反転するように変換して元の音声波形に重畳させると共に、変換した各音データの振幅を音量調整することにより、車外音および車内音の各音量比率を最適に調整することができる。この場合に、音量を小さくする場合は位相を180°反転させて振幅を小さくし、オリジナルの音を完全に打ち消す場合は振幅を同じにして位相を180°反転させ、音量を大きくする場合は位相を180°反転させて振幅を大きくする。また、指向性を有するスピーカ15a、15bをドライバーの耳の近くに配置してドライバーに音B1,B2を出力することができる。例えば、車外音の音量比を車内音の音量比よりも高く設定することによって、車外音、特に、踏切音や横断信号の音、周囲を走行する車両が発するクラクション音などの危険状況を認知するための各種環境音を、必要以上に大音量を発することなく、ドライバーに確実に届け、かつ、車内音も必要最小限にドライバーに届けることにより、自動車運転時の安全性を高めることができる。したがって、運転に必要な車外音、特に、危険状況を認知するために必要な音を、必要以上に大音量を発することなく、ドライバーに確実に届けて車両運転時の安全性を高めることができる。
なお、本実施形態では、ドライバー位置特定装置13として、カメラ13b、近赤外光LED13a、座標演算器13cおよび座標出力部13dによって両耳の座標位置を演算する構成例を示したが、他の両耳の位置演算手法を用いることも可能であり、例えば正面顔の輪郭を画像中から探し出して両耳の位置を算出したり、ドライバーに発信機を付けて発信機から発振した電波から両耳の位置を算出する方法など本発明では両耳の位置演算手法は問わない。
また、本実施形態では、音源の方向を加味するために車外集音装置11および車内集音装置12を左右に二つずつ設けたが、単に集音するだけであれば一つでも良く、また、さらに多くを設置(複数位置に複数の車外集音装置11および複数の車内集音装置12を設置)して精密に音を再現できるようにしてもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、ドライバーや同乗者の安全を守るために自動車やトラック、さらには電車などの車両に搭載される車両搭載装置の分野において、車外音および車内音の各音量比率を調整してドライバーの両耳への音入力を最適化することが可能となり、踏切音や横断信号音、周囲を走行する車両が発するクラクション音など、車両走行中に周囲の危険状況を確認するために必要な各種環境音を確実にドライバーが聞き取ることができるように音量調整して、車両運転時の安全性をより高めることができる。
本発明の実施形態に係る車両環境音調整装置の要部構成例を示すブロック図である。 赤目を利用した両眼位置の抽出を説明するための概念図であり、(a)は、人の顔を正面から通常に撮像した場合の画像例を示す図であり、(b)は、LEDからの近赤外光を顔正面に照射して顔正面に設置したカメラの絞りを絞って撮像した場合の画像例を示す図である。 (a)は、本実施形態の車両環境音調整装置において、各処理を行う構成部材の設置例を模式的に示す側面図、(b)はその平面図である。 元の音の波形と音合成装置による音調整後の波形との関係を示す波形図であり、(a)は元の音の波形を示す波形図、(b)は元の音を相殺するための音調整後の波形を示す波形図、(c)は元の音を弱める場合の波形例を示す波形図、(d)は元の音を強める場合の波形例を示す波形図、(e)は(d)の波形を用いてドライバーの耳に入る音を強める場合の波形例を示す波形図である。
符号の説明
10 車両環境音調整装置
11,11a,11b 車外集音装置
12,12a,12b 車内集音装置
13Dライバー位置特定装置
13a 近赤外光LED
13b カメラ
13c 座標演算器
13d 座標出力部
14 音合成装置
15a,15b スピーカ
A1,A2 音源から発せられた音
B1,B2 本発明により調整された音

Claims (15)

  1. 車外音を集音する車外集音手段と、
    車内音を集音する車内集音手段と、
    ドライバーの耳位置を特定するドライバー位置特定手段と、
    該車外集音手段および該車内集音手段で集音した車外音および車内音をそれぞれ、該ドライバー位置特定手段からのドライバーの耳位置情報に対応した各音量比率に調整する音合成手段と、
    該音合成手段で音合成した音をドライバーの耳位置に出力する音出力手段とを有する運転環境音調整装置。
  2. 前記音合成手段は、前記集音した車外音および車内音を、前記ドライバーの耳位置情報に対応する場所でそれぞれの音データの位相が180度反転するように変換すると共に、該変換する各音データの振幅を調整することにより、前記車外音および車内音の各音量比率を調整する請求項1に記載の運転環境音調整装置。
  3. 前記車外集音手段および前記車内集音手段はそれぞれ、前記ドライバーに対して、車両の右側に設けられた右側用集音手段と、該車両の左側に設けられた左側用集音手段とを有し、
    前記音合成手段は、前記集音した該右側および該左側の音をそれぞれ、前記ドライバー位置特定手段からのドライバーの両耳位置情報に対応した各音量比率に調整する請求項1または2に記載の運転環境音調整装置。
  4. 前記音合成手段に対して、前記車外音および車内音の各音量比率と右側および左側音の各音量比率とのうち少なくともいずれかの各音量比率を指定可能とする音量比率指定手段を更に有する請求項1〜3のいずれかに記載の運転環境音調整装置。
  5. 前記音合成手段は、前記車外音および車内音のうち該車内音を打ち消して該車外音を強調するように音合成する請求項2または4に記載の運転環境音調整装置。
  6. 前記音合成手段は、前記右側および左側音の各音量比率を調整して音源の位置および方向性を調整可能とする請求項3または4に記載の運転環境音調整装置。
  7. 前記音出力手段は、ドライバー右耳側に配置されて該ドライバー右耳に右耳用の音出力を行う右耳用音出力手段と、ドライバー左耳側に配置されて該ドライバー左耳に左耳用の音出力を行う左耳用音出力手段とを有する請求項1または3に記載の運転環境音調整装置。
  8. 前記右耳用音出力手段は、前記右側用集音手段からの音信号に基づいて右耳用に音出力し、前記左耳用音出力手段は、前記左側用集音手段からの音信号を用いて左耳用に音出力する請求項7に記載の運転環境音調整装置。
  9. 前記右耳用音出力手段および前記左耳用音出力手段はそれぞれ、指向性を有するスピーカである請求項7または8に記載の運転環境音調整装置。
  10. 前記ドライバー位置特定手段は、前記ドライバーの顔正面に対して光を発光する発光手段と、該ドライバーの正面顔を撮像するカメラ手段と、該カメラ手段で撮像したドライバーの正面顔の撮像情報から両耳の位置座標を算出する座標演算手段と、該座標演算手段で算出した座標情報を前記音合成手段に出力する座標出力手段とを有する請求項1に記載の運転環境音調整装置。
  11. 前記発光手段は、非可視光の近赤外光を発光する発光素子である請求項10に記載の運転環境音調整装置。
  12. 前記カメラ手段は、前記ドライバーの両眼で反射した光を、その撮像画像上で二つの隣り合った光点として撮像する請求項10または11に記載の運転環境音調整装置。
  13. 前記座標演算手段は、前記カメラ手段による撮像画像上でドライバー両眼反射光のドライバー両眼位置からドライバー両耳の位置座標を算出する請求項10〜12のいずれかに記載の運転環境音調整装置。
  14. 前記座標演算手段は、前記カメラ手段で撮像した撮像画像上からドライバー正面顔の輪郭を探し出し、該ドライバー正面顔の輪郭に基づいてドライバー両耳の位置情報を算出する請求項10〜12のいずれかに記載の運転環境音調整装置。
  15. 前記ドライバー位置特定手段は、前記ドライバーの両耳にそれぞれ配置された発信機と、該発信機から発信した電波から発信源の両耳の位置を算出する座標演算手段と、該座標演算手段で算出した座標情報を前記音合成手段に出力する座標出力手段とを有する請求項1に記載の運転環境音調整装置。
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