JP2006159646A - 画像処理装置、インクジェット記録装置及びキャリブレーション方法 - Google Patents

画像処理装置、インクジェット記録装置及びキャリブレーション方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 往方向と復方向との両方についてキャリブレーションが必要な場合に、ユーザの負担を軽減する。
【解決手段】 複数色のインク各々に対応したノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置の記録データを生成する際に、記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートを記録し、複数のパッチからユーザが選択したパッチの情報に応じて、往方向走査用と復方向走査用との変換テーブルのパラメータを補正する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、画像処理装置、インクジェット記録装置及びキャリブレーション方法に関し、より詳細には、複数色のインク各々に対応したノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置において、往復各方向で記録する画像の色味を略等しくするためのキャリブレーションに関するものである。
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては、所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを用紙等の記録媒体の搬送方向と交差する方向に往復走査させながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
このようなシリアル型のインクジェットプリンタでカラー記録を行なう際には、使用するインクの色数に相当する記録ヘッドをキャリッジに搭載し、各色記録ヘッドから吐出された複数のインク滴によって記録媒体上の画素を構成する。
複数の記録ヘッドが走査方向に並んでキャリッジに搭載された状態で往復両方向へ走査し、この往復両方向の走査で記録を行なうプリンタでは、往方向走査と復方向走査とでインクの重なり順が異なり、色味が異なってしまう場合が生じる。
この問題を解決するために、所定の条件を満たすときに、走査方向に応じて記録データの生成に用いる変換テーブルを切り換えて、走査方向による色味の差を抑制する手法が考えられる。
また、インクジェットプリンタに限らず記録装置には固体差があり、同じデータを記録しても同じ色にはならない場合がある。このため個々の装置毎に調整が必要となる。
このような調整のために、キャリブレーション(校正)機能を備えている記録装置も提案されている(特許文献1参照)。
キャリブレーションは、測色機等を用いて数値的に行う手法の他に、ユーザが実際に記録したパターン等を見た結果に応じて、パラメータを更新する手法もある。
例えば、現在の設定でグレーとなるパッチを中心に、その周りに各色の吐出量をそれぞれ変化させた複数のパッチを並べたテストパターンを記録し、ユーザがグレーに該当するパッチとして選択したパッチに応じてパラメータを更新するような手法や、コントロールパネルからユーザが各色の使用量の増減を指定することで、パラメータを更新する手法もある。
特開2002−326431号公報
しかしながら、前述のようにパス毎にテーブルを切り替えると、往方向のみならず、複方向用についてもキャリブレーションを行う必要がある。
この場合、両方向間での色味の差が小さくなるパラメータを選択する必要があるため、単純に往方向と複方向のそれぞれについてキャリブレーションを行うよりも作業が煩雑となり、手間や時間がかかりユーザの負担が増大してしまう。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、往方向と復方向との両方についてキャリブレーションが必要な場合に、ユーザの負担を軽減することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一態様としての画像処理装置は、複数色のインク各々に対応した複数のノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、前記所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置において使用される記録データを生成する画像処理装置であって、
前記記録データを生成する際に、往方向走査用と復方向走査用とで異なる画像処理を実行する画像処理手段と、
前記記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって記録された、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートからユーザが選択したパッチの情報に応じて、前記往方向走査用と復方向走査用との画像処理のパラメータを補正するキャリブレーション手段と、を備える。
また、上記目的を達成する本発明の別の態様としてのインクジェット記録装置は、複数色のインク各々に対応した複数のノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、前記所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記記録データを生成する際に、往方向走査用と復方向走査用とで異なる画像処理を実行する画像処理手段と、
前記記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートを記録するチャート記録手段と、
前記複数のパッチからユーザが選択したパッチの情報に応じて、前記往方向走査用と復方向走査用との画像処理のパラメータを補正するキャリブレーション手段と、を備える。
更に、上記目的は、複数色のインク各々に対応したノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、前記所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置で使用される記録データの生成に関するキャリブレーション方法であって、
前記記録データを生成する際に、往方向走査用と復方向走査用とで異なる画像処理を実行する画像処理工程と、
前記記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートを記録するチャート記録工程と、
前記複数のパッチからユーザが選択したパッチの情報に応じて、前記往方向走査用と復方向走査用との画像処理のパラメータを補正するキャリブレーション工程と、を備えるキャリブレーション方法によっても達成される。
すなわち、本発明では、複数色のインク各々に対応したノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置で使用される記録データを生成する際に、往方向走査用と復方向走査用とで異なる画像処理を実行するようにし、記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートを記録し、複数のパッチからユーザが選択したパッチの情報に応じて、往方向走査用と復方向走査用との画像処理のパラメータを補正する。
このようにすると、複数色のインク各々に対応したノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを所定方向へ走査させて記録を行うにあたり、その往方向と復方向との両方の走査で記録を行うインクジェット記録装置において、キャリブレーションを行う際に、ユーザが往復記録用のキャリブレーションと復方向記録用のキャリブレーションとを二回実施する必要が無くなる。
従って、キャリブレーションが容易となり短時間で行えるので、キャリブレーションに関するユーザの負担が軽減する。
なお、画像処理手段は、往方向走査用と復方向走査用とで異なる変換テーブルを用いて画像処理を実行し、キャリブレーション手段は、往方向走査用と復方向走査用との変換テーブルに対する補正テーブルを複数備えており、選択したパッチの情報に応じて2つの変換テーブルそれぞれに対して用いる補正テーブルを決定してもよい。
この場合、キャリブレーション手段は、選択したパッチの情報に対応して2つの変換テーブルそれぞれに対して用いる補正テーブルが定義されたテーブルを備えていてもよい。
複数のパッチは、少なくとも1色のインク、あるいは2色のインクの吐出量をそれぞれ異ならせて記録されているのがよく、複数色のインクが、黒インクと複数のカラーインクとを含む場合には、複数のパッチについて、黒インクの吐出量は一定であるのが良い。
また、上記の目的は、上述のキャリブレーション方法をコンピュータ装置で実現させるコンピュータプログラム、及び該コンピュータプログラムを格納した記憶媒体によっても達成される。
本発明によれば、複数色のインク各々に対応したノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを所定方向へ走査させて記録を行うにあたり往方向と復方向との両方の走査で記録を行うインクジェット記録装置において、キャリブレーションを行う際に、ユーザが往方向記録用のキャリブレーションと復方向記録用のキャリブレーションとを二回実施する必要が無くなる。
従って、キャリブレーションが容易となり短時間で行えるので、キャリブレーションに関するユーザの負担が軽減する。
以下に、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきもので、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
<概略ブロック図>
図1は、本発明に係る記録システムの制御構成例を示す概略ブロック図である。図示したように本発明に係る記録システムは、インクジェット記録装置と、該記録装置に接続され記録すべきデータを送信するホスト機器とを含んでおり、ホスト機器には例えばデジタルカメラ等の外部機器が接続可能である。
インクジェット記録装置は、MPU、ROM、RAMなどで構成され記録装置全体を制御する主制御部101と、記録ヘッドに転送する前の記録データをラスタ形式で格納する記録バッファ102と、記録バッファに格納された記録データに従ってインクを選択的に吐出する記録ヘッド103と、キャリッジの駆動や記録媒体の給紙、排紙用のモータを制御するモータ制御部104と、ホスト機器との通信を行なうインタフェース(I/F)部105と、ホスト機器から受信した記録データを一時的に格納しておくデータバッファ106とを有している。また、107は主制御部101と各部を接続するシステムバスである。
一方、インクジェット記録装置に対して制御データや記録データを送信する、PC等のホスト機器は、MPU、ROM、RAM等で構成され画像データの生成や主な演算を司る主制御部108と、インクジェット記録装置と通信を行なうインタフェース(I/F)部109と、メインのメモリ110と、接続された外部機器と通信する外部I/F部111と、主制御部108と各部を接続するシステムバス112とを有している。
インクジェット記録装置とホスト機器とのインタフェース、及びホスト機器と外部機器とのインタフェースは、有線、無線を問わず様々な仕様のものが使用できる。代表的な仕様としては、セントロニクスインタフェース、USB(1.0及び2.0)、IEEE1394、IrDA、Bluetooth、有線及び無線の各種LAN規格などがあり、使用形態や装置の構成に合わせて適切なものが適宜選択される。
ホスト機器に外部機器などから入力された画像データや、ホスト機器のアプリケーションで作成された画像データ、ネットワークを介してダウンロードされた各種変換テーブル(例えば、後段処理を行う変換テーブル)などは、メインメモリ110に格納される。画像データをインクジェット記録装置によって記録するようにアプリケーションで指示された場合、プリンタドライバが起動され、設定に従って、主制御部108がメインメモリ110に格納された画像データに対して、所定の画像処理を施して記録装置に送信する記録データを生成する。すなわち、本実施形態のホスト機器は、本発明に係る画像処理装置として動作する。
ホスト機器がメインメモリに格納する画像データは、液晶画面やCRT等の表示部に表示するのに適したRBGの三原色を用いた加法混色のデータとなっている。一方、インクジェット記録装置は、CMYの三原色のインクを含む減法混色で記録媒体(記録紙)へ記録を行なう。そこで、画像処理装置では、RGBの画像データを、プリンタで使用されるCMYの三原色を含むインクに対応した記録データに変換するための色変換処理を含む所定の画像処理を行う必要がある。さて、この所定の画像処理の一例としては、以下で詳述するように、RGBで表現される画像データを使用するインクの種類に対応させたデータ(色分解データともいう)へ変換する色変換処理(後段処理)や、この後段処理で得られた色分解データを量子化する誤差拡散処理等が含まれる。この記録データの生成処理は、メインメモリ110から所望の変換テーブル(例えば、後段処理を行う変換テーブル)を主制御部108のバッファメモリに読み出し、画像データをメインメモリ110から例えば1回の走査で記録するサイズ(1バンド)を単位として読み出してデータ変換処理を繰り返すことによって行なわれる。
なお、メインメモリ110に格納された画像データから記録装置に送信する記録データを生成する際に用いる変換テーブル(後段処理を行う変換テーブル)を変更する(切り換える)場合には、メインメモリ110にアクセスして変換テーブルを読み出す処理が必要となる。つまり、往復方向で変換テーブルの切り換えを行う場合、パス毎にメインメモリ110にアクセスして、変換テーブルを読み出す処理を行うのである。
<インクジェット記録装置の説明>
図10は、本発明に係るインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
図10に示すように、インクジェット記録装置(以下、単に記録装置ともいう)は、インクジェット方式に従ってインクを吐出して記録を行なう記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2にキャリッジモータM1によって発生する駆動力を伝達機構4より伝え、キャリッジ2を矢印A方向に往復移動させるとともに、例えば、記録紙などの記録媒体Pを給紙機構5を介して給紙し、記録位置まで搬送し、その記録位置において記録ヘッド3から記録媒体Pにインクを吐出することで記録を行なう。
また、記録ヘッド3の状態を良好に維持するためにキャリッジ2を回復装置10の位置まで移動させ、間欠的に記録ヘッド3の吐出回復処理を行う。
記録装置のキャリッジ2には記録ヘッド3を搭載するのみならず、記録ヘッド3に供給するインクを貯留するインクカートリッジ6を装着する。インクカートリッジ6はキャリッジ2に対して着脱自在になっている。
図10に示した記録装置はカラー記録が可能であり、そのためにキャリッジ2にはマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロ(Y)、ブラック(K)のインクを夫々、収容した4つのインクカートリッジを搭載している。これら4つのインクカートリッジは夫々独立に着脱可能である。
さて、キャリッジ2と記録ヘッド3とは、両部材の接合面が適正に接触されて所要の電気的接続を達成維持できるようになっている。記録ヘッド3は、記録信号に応じてエネルギーを印加することにより、複数の吐出口からインクを選択的に吐出して記録する。特に、この実施形態の記録ヘッド3は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット方式を採用し、熱エネルギーを発生するために電気熱変換体を備え、その電気熱変換体に印加される電気エネルギーが熱エネルギーへと変換され、その熱エネルギーをインクに与えることにより生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させる。この電気熱変換体は各吐出口のそれぞれに対応して設けられ、記録信号に応じて対応する電気熱変換体にパルス電圧を印加することによって対応する吐出口からインクを吐出する。
図10に示されているように、キャリッジ2はキャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝達機構4の駆動ベルト7の一部に連結されており、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されるようになっている。従って、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の正転及び逆転によってガイドシャフト13に沿って往復移動する。また、キャリッジ2の移動方向(矢印A方向)に沿ってキャリッジ2の絶対位置を示すためのスケール8が備えられている。この実施形態では、スケール8は透明なPETフィルムに必要なピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ9に固着され、他方は板バネ(不図示)で支持されている。
また、記録装置には、記録ヘッド3の吐出口(不図示)が形成された吐出口面に対向してプラテン(不図示)が設けられており、キャリッジモータM1の駆動力によって記録ヘッド3を搭載したキャリッジ2が往復移動されると同時に、記録ヘッド3に記録信号を与えてインクを吐出することによって、プラテン上に搬送された記録媒体Pの全幅にわたって記録が行われる。
さらに、図10において、14は記録媒体Pを搬送するために搬送モータM2によって駆動される搬送ローラ、15はバネ(不図示)により記録媒体Pを搬送ローラ14に当接するピンチローラ、16はピンチローラ15を回転自在に支持するピンチローラホルダ、17は搬送ローラ14の一端に固着された搬送ローラギアである。そして、搬送ローラギア17に中間ギア(不図示)を介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラ14が駆動される。
またさらに、20は記録ヘッド3によって画像が形成された記録媒体Pを記録装置外ヘ排出するための排出ローラであり、搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動されるようになっている。なお、排出ローラ20は記録媒体Pをバネ(不図示)により圧接する拍車ローラ(不図示)により当接する。22は拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダである。
またさらに、記録装置には、図10に示されているように、記録ヘッド3を搭載するキャリッジ2の記録動作のための往復運動の範囲外(記録領域外)の所望位置(例えば、ホームポジションに対応する位置)に、記録ヘッド3の吐出不良を回復するための回復装置10が配設されている。
回復装置10は、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構11と記録ヘッド3の吐出口面をクリーニングするワイピング機構12を備えており、キャッピング機構11による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の吸引手段(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させ、それによって、記録ヘッド3のインク流路内の粘度の増したインクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行う。
また、非記録動作時等には、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピング機構11によるキャッピングすることによって、記録ヘッド3を保護するとともにインクの蒸発や乾燥を防止することができる。一方、ワイピング機構12はキャッピング機構11の近傍に配され、記録ヘッド3の吐出口面に付着したインク滴を拭き取るようになっている。
これらキャッピング機構11及びワイピング機構12により、記録ヘッド3のインク吐出状態を正常に保つことが可能となっている。
<画像処理の流れ>
次に、本実施形態のインクジェット記録システム(インクジェット記録装置とホスト機器を含むシステム)における画像処理の流れについて図2を用いて説明する。なお、上述のように、ここで説明する画像処理の一部、詳しくは、ホスト機器で実行される画像処理は、ホスト機器で画像データの記録が指示されたときに、プリンタドライバが起動され、設定に従って主制御部108によって実行される。
図2は、本実施形態のインクジェット記録システムにおける画像データ変換処理の流れを示したブロック図である。本実施形態で適用するインクジェット記録装置は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のインクを用いて記録を行うものであり、そのためにこれら4色のインクを吐出する記録ヘッドが用意されている。図2に示すように、ここに示す各処理は、記録装置とホスト機器としてのパーソナルコンピュータ(PC)によって構成されるものとする。
ホスト装置のオペレーティングシステムで動作するプログラムとしてアプリケーションやプリンタドライバがあり、アプリケーションJ0001は記録装置で記録される画像に対応した画像データを作成する処理を実行する。実際の記録時にはアプリケーションで作成された画像データがプリンタドライバに渡される。
本実施形態におけるプリンタドライバはその処理として、前段処理J0002、後段処理J0003、γ補正J0004、多値量子化であるハーフトーニングJ0005、および記録データ作成J0006を有するものとする。ここで、各処理を簡単に説明すると、前段処理J0002は色域(Gamut)のマッピングを行う。例えば、sRGB規格の画像データであれば、sRGB規格の画像データR、G、Bによって再現される色域を、記録装置によって再現される色域内に写像するためのデータ変換を行う。具体的にはR、G、Bのそれぞれが8bitで表現されたデータを3次元ルックアップテーブル(3DLUT)を用いることにより、記録装置で表現可能な色域に依存したR、G、Bの8bitデータに変換する。
後段処理J0003は、前段処理J0002で得られた8bitデータR、G、Bを、このRGBデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した色分解データ(ここでは、8bitデータC、M、Y、K)に変換する処理を行う。ここでは、RGBデータとインクに対応したCMYKデータとが1対1に対応付けられた変換テーブル(例えば、3次元ルックアップテーブル)を用いるにより、RGBデータをCMYKデータに変換する。詳しくは、3次元ルックアップテーブルにおいては、それぞれが8bit(0〜255)で表現されるR、G、Bの値と、それぞれが8bit(0〜255)で表現されるCMYKの値とが予め対応付けられており、
(R,G,B)=(0〜255,0〜255,0〜255)から
(C,M,Y,K)=(0〜255,0〜255,0〜255,0〜255)
への変換が行われる。
例えば、
(R,G,B)=(0,0,0)であれば、
(C,M,Y,K)=(0,0,0,255)に変換され、また、
(R,G,B)=(255,255,255)であれば、
(C,M,Y,K)=(0,0,0,255)に変換され、また、
(R,G,B)=(0,128,0)であれば、
(C,M,Y,K)=(0,128,128,0)に変換される。
なお、本実施形態では、このような変換テーブルが少なくとも2種類設けられており、後述する条件に応じて変換テーブルを切り換えている。
γ補正J0004は、後段処理J0003により得られた色分解データの各インク色データごとにその階調値変換を行う。具体的には、記録装置の各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、上記色分解データが記録装置の階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。
ハーフトーニングJ0005は、8ビットの色分解データY、M、C、Kそれぞれについて2ビットのデータに変換する量子化を行う。本実施形態では、多値の誤差拡散法を用いて256階調の8ビットデータを、3階調の2ビットデータに変換する。この2ビットデータは、記録装置で行われるドット配置パターン化処理における配置パターンを示すためのインデックスとなるデータである。
プリンタドライバで行う処理の最後には、記録データ作成処理J0006によって、上記2ビットのインデックスデータを内容とする記録イメージデータに記録制御情報を加えた記録データを作成する。ホスト機器は、この記録データを記録装置へ送信する。
記録装置は、ホスト機器から送信された記録データに対し、ドット配置パターン化処理J0007を行う。
ここで、ドット配置パターン化処理J0007について説明する。上述したハーフトーン処理では、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を3値の階調値情報(2ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際に本実施形態のインクジェット記録装置が記録できる情報は、インクを記録するか否かの2値情報である。ドット配置パターン化処理では、0〜2の3値レベルをドットの有無を決定する2値レベルまで低減する役割を果たす。具体的には、このドット配置パターン化処理J0007では、ハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜2の2ビットデータで表現される画素ごとに、その画素の階調値(レベル0〜2)に対応したドット配置パターンを割当て、これにより1画素内の複数のエリア各々にドットのオン・オフを定義し、1画素内の各エリアに「1」または「0」の1ビットの吐出データを配置する。
図11は、本実施形態のドット配置パターン化処理で変換する、入力レベル0〜2に対する出力パターンを示している。図の右に示した各レベル値は、ハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜レベル2に相当している。左側に配列した縦2エリア×横1エリアで構成される領域は、ハーフトーン処理で出力された1画素(ピクセル)の領域に対応するもので、縦横ともに600ppi(ピクセル/インチ;参考値)の画素密度に対応する大きさとなっている。また、1画素内の各エリアは、ドットのオン・オフが定義される最小単位に相当するもので、縦が1200dpi(ドット/インチ;参考値)、横が600dpiの記録密度に対応する。本実施形態の記録装置では、上記記録密度に対応した、縦が約20μm、横が約40μmで表現される1つのエリアに対し、所定量のインク滴が1つ記録されて所望の濃度が得られる様に設計されている。図において、塗りつぶしたエリアがドットの記録を行うエリアを示しており、レベル数が上がるに従って、記録するドット数が1つずつ増加している。
入力レベル1の場合、パターンは2種類用意されている。すなわち、縦に2つ並ぶエリアのうち、上のエリアを記録するパターンと、下のエリアを記録するパターンである。このように、同値の濃度を表現できるパターンが複数存在する場合、固定されたパターンのみで濃度表現を行ってしまうと、画像上にテクスチャーや擬似輪郭が発生する場合がある。よって、本実施形態では、同値の濃度を表現する場合にも複数のパターンを混在して配列させる構成が採用されている。
再度図2を参照するに、ドット配置パターン化処理が施された各色の2値データは、次に駆動回路J0009に入力すれる。駆動回路J0009に入力された各色の1bitデータは、記録ヘッドJ0010の駆動パルスに変換され、各色の記録ヘッドJ0010より所定のタイミングでインクが吐出される。
<記録ヘッドの構成と記録走査による色味の差>
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置で使用される記録ヘッド3の各色ノズル列の配置を模式的に示す図である。この図では、記録ヘッド3を上方から見た場合のノズル列の配置を示している。
図中、301〜304はそれぞれ、インクを吐出するノズル列を示しており、301がブラックインク、302がシアンインク、303がマゼンタインク、304がイエローインクを吐出するノズル列をそれぞれ示している。図示した構成では、各ノズル列を構成するノズルの数は等しく、例えば256個のノズルを含んでいる。
なお、記録ヘッドのノズル列の配置は、図3に示した例に限定されず、並び順や各列に含まれるノズル数が異なるものなど様々な形態のものが使用可能である。また、図3の例では、各色のノズル列が1つのチップに一体形成された形態のヘッドであるが、各色ノズル列は別チップに別体形成された形態のヘッドであってもよい。また、4色(CMYK)のうちある1色(例えば、K)のノズル列と残り3色(例えば、CMY)のノズル列とが別チップに形成された形態であってもよい。
図4は、1枚の記録媒体に記録を行なう際の記録ヘッドによる走査の例を示す図である。図示した例では、記録媒体Pは矢印F方向に搬送され、先端側からS1、S2、S3、S4でそれぞれ示す4回の走査(パス)で記録される。ここで、S1及びS3で示す走査は記録ヘッドが左から右へ移動する往方向走査であり、S2及びS4で示す走査では左から右へと記録ヘッドが移動する復方向走査である。
図3に示したようなノズル列を有する記録ヘッドを用いて、このような記録走査を行なうと、S1及びS3の走査では、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの順にインク滴が吐出され、S2及びS4の走査では、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの順にインク滴が吐出されるので、走査方向によって記録媒体に吐出される(打ち込まれる)インクの順序が異なる。その為、複数色のインクで表現される画素については、各インクを同じ量だけ吐出したとしても、色味が異なってしまう。この色味の差(色差)が大きくなると色ムラと知覚される。
これを補正するために、図2の後段処理J0003における変換テーブルを、往復それぞれに対応して用意しておき、パス毎に後段処理で使用するテーブルを切り替えることで往復両方向の走査での色味の差異を緩和する。この場合、色ムラが発生しずらい画像データの場合には第1の変換テーブルを使用する一方で、色ムラが発生しやすい画像データの場合には走査方向に応じて使用する変換テーブルを切り換えるようにしてもよい。
ここで、変換テーブルの数は2種類に限られるものではない。例えば、3種類の変換テーブル(変換テーブルA〜C)を設けておき、色ムラが目立ちにくい場合には走査方向に関わらず基本テーブル(変換テーブルA)を使用し、色ムラが目立ちやすい場合には走査方向に応じて2種類の色差低減変換テーブル(変換テーブルB、C)を切り換える構成であってもよい。いずれにせよ、色ムラが目立ちやすい場合に、走査方向に応じた2種類の変換テーブルの切り換えが行われればよい。
変換テーブルを切り換えるか否かを決定する基準としては、色差が所定以上となる特定の色の画素が所定数以上含まれているか否か、あるいは画像データに黒以外の画素(カラーデータ)が所定数含まれているか否か等が考えられる。また、一般にインクジェット方式の記録装置で走査方向による色の違いが顕著となるのは、インクの使用量が多い場合であるので、変換テーブルを切り換えるか否かの判定基準を、インクの使用量が所定以上の画素が所定数以上含まれているか否かとしてもよい。ここで、所定数は1以上の整数である。
更に、走査方向に応じて切り換える変換テーブルは、RGBで表現されるデータから使用インクに対応したCMYKで表現されるデータへの色変換処理を行う変換テーブルに限定されるものではない。図2に示したような画像処理で使用される変換テーブルの少なくとも1つであればよく、例えば、前段処理J0002で使用される変換テーブルを切り換えるようにしてもよい。
また、往復の色ムラを低減させる処理としては変換テーブルの変更に限られるものではない。要は、往復の色ムラを低減させるためには、記録画素の色(色相、明度、彩度の少なくとも1つ)を変えることができればよいので、ハーフトーン処理の手法を変えたり、ドット配置パターンのドット配置の仕方を変えたりしてもよい。
<キャリブレーション>
次に、本実施形態におけるキャリブレーション処理について説明する。
図5は、本実施形態で用いるキャリブレーション用の記録パターン(チャート)の一例を模式的に示す図である。
図示されたチャートには5×5のパッチが配置されており、それぞれのパッチを横方向の符号(a〜e)と縦方向の番号(1〜5)を用いて、a−1,a−2のように識別する。中心に位置するc−3のパッチは、設計上の特定の明るさにおけるグレーに対応するように、インクの打ち込み量が決められている。それぞれのパッチにおけるイエロー及びブラックのインクの打ち込み量は固定されており、aからeの方向に推移するに従ってシアンインクの打ち込み量が所定の割合で増加し、1から5の方向に推移するに従ってマゼンタインクの打ち込み量が所定の割合で増加するように設定されている。
このようなキャリブレーション用のチャートの記録データは、予め記録装置の種類(機種)毎に記録装置内部のメモリに記憶されているか、あるいはプリンタドライバなどのプログラムと共にホスト機器にインストールされる。
これら25個のパッチの中から、最もグレーのバランスが良いと思われるパッチをユーザが選択し、選択されたパッチに応じて各色に適用する補正値を決定する。ここで、記録ヘッドの状態が、色変換テーブルの設計時における理想的状態に近ければ、c−3のパッチが選択される可能性が高いが、記録ヘッドの状態が理想的状態から変化していれば、その他のパッチが最もグレーに適切なパッチとして選択されるであろう。
本実施形態では、このキャリブレーション用のチャートを往方向走査のみで記録し、復方向走査での補正については、往方向での補正値と復方向での補正値との対応関係を予め求めておき、この対応関係に従って補正値を設定する。
図6及び図7は、本実施形態で用いる補正テーブルの例を示す図である。本実施の形態では、各色毎の一次元ルックアップテーブルを参照して補正値を求めるが、図6はそのルックアップテーブルの特性例を示すグラフであり、横軸が入力値を、縦軸が出力値を示している。
図7は、選択されたパッチと図6のテーブルA〜Fとの対応例を示す表である。例えば、ユーザが選択したパッチがa−1であれば、補正に使用されるテーブルはシアンに対しては往方向ではEのテーブル、復方向ではFのテーブルを用い、マゼンタに対しては往方向及び復方向の両方でEのテーブルを用いる。また、ユーザが選択したパッチがa−2であれば、シアンに対しては往方向ではDのテーブル、復方向ではEのテーブルを用い、マゼンタに対しては往方向ではEのテーブル、復方向ではDのテーブルをそれそれ用いる。
このように本実施の形態においては、往方向で記録したチャートから、どのパッチが選択されたかに応じて、シアン及びマゼンタのそれぞれについて、往方向で用いる補正テーブルと、複方向で用いる補正テーブルとを決定する。往方向で用いるテーブルと復方向で用いるテーブルとの対応関係は、図7に示したようなテーブル形式で予め記憶しておくのが好ましいが、所定の演算等によって算出しても良い。
図8は、キャリブレーション用のチャートを用いたキャリブレーション処理のフローチャートである。この処理は、記録装置に接続され当該記録装置用のプリンタドライバがインストールされたホスト機器で実行される。
処理が始まると先ずステップS801で、図5に示したようなキャリブレーション用のチャートを記録装置に記録させるために、チャート記録を指示するための信号を記録装置へ送信する。次に、ステップS802では、記録装置により記録されたチャートからユーザがグレーに最も好ましいと考えるパッチを選択し、そのパッチに対応した番号または番号に対応した情報が、ホスト機器のプリンタドライバにおけるプロパティ画面を介して入力されるのを待つ。この番号は、図7の表の一番左に示されている1〜25のいずれかの番号である。
番号が入力されると、ステップS803でキャンセルを示す入力がなされたか否かをチェックし、キャンセルを示す入力があればそのまま処理を終了し、キャンセルを示す入力がなければステップS804に処理を進める。ステップS804では、入力された番号の情報を主制御部108の内部メモリ(電気的に書き換え可能なROM等)にセットする。
なお、ここでは記録装置に接続されたホスト機器を介して、ユーザが選択したパッチの番号または番号に対応した情報を入力し、入力された番号の情報がホスト機器内のメモリに記憶される場合について説明したが、ユーザに対する表示とユーザが入力や指示を行うためのユーザインタフェースを記録装置が備えている場合には、記録装置側でこれらの処理を行ってよい。その場合、ユーザが選択したパッチの番号または番号に対応した情報は記録装置内のメモリに記憶されても良い。
図9は、本実施形態における、キャリブレーションに関して記憶したパッチの番号を用いた画像データの変換処理の例を示したフローチャートである。この処理は、記録装置に接続され当該記録装置用のプリンタドライバがインストールされたホスト機器で実行される。
まずステップS901で1パス分の画像データが入力されると、ステップS902で記録(走査)の方向を判別する。現在処理を行っているのが往方向で記録するデータであれば、ステップS903にてメインメモリ110より往方向用の変換テーブルを読み出し、主制御部108の内部メモリよりユーザが選択したパッチの番号に対応する往方向の補正用一次元ルックアップテーブルを読み出す。一方、ステップS902で復方向で記録するデータであると判定された場合、ステップS904に進み、復方向用の変換テーブルとユーザが選択したパッチの番号に対応する復方向の補正用一次元ルックアップテーブルを読み出す。
その後、ステップS905にて読み出したパラメータを用いて図2に関して説明した画像データの変換処理を行って記録データを生成する。具体的には、往方向用の記録データを生成する場合には、往方向用の変換テーブルにより変換されたCMYKの8bitデータを往方向の補正用一次元ルックアップテーブルに基づいて補正し、これにより補正された8bitデータを得て、その後、図2で説明したような手順により往路用の記録データを得る。復方向用の記録データを生成する場合も同様である。そして、ステップS906で記録装置に記録データを転送する。
ステップS907では、全てのパスについての処理が終了したか否かを確認し、まだ終わっていなければステップS901に戻って処理を繰り返し、全てのパスについての処理が終了していれば当該画像データの変換処理を終了する。
なお、図8の処理でユーザが選択したパッチの番号または番号に対応した情報が記録装置内のメモリに記憶されている場合には、ステップS904において、記録装置と接続されていることが必要であり、記録装置と通信してその番号の情報を受信すればよい。
以上説明したように本実施形態によれば、往方向と復方向との両方で記録を行うインクジェット記録装置において、キャリブレーションを行う際に、予め往方向と復方向との補正用パラメータの対応付けを行っておくことにより、ユーザが往方向記録用のキャリブレーションと復方向記録用のキャリブレーションとを二回実施する必要が無くなり、ユーザの負担を軽減することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記の実施形態では、キャリブレーション処理ではユーザが選択したパッチの番号を記憶し、画像データ変換処理で記憶した番号に対応した補正用一次元ルックアップテーブルを読み出すものとしたが、キャリブレーション処理で、ユーザが選択したパッチの番号に対応した補正用一次元ルックアップテーブルに関する情報(対応する番号、アドレスやポインタなど)を記憶するようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、キャリブレーション用のチャートを記録する方向を往方向としたが、この方向は2つの方向のいずれでもよいのは明らかである。
また、上記の実施形態では、往方向記録で用いる補正用一次元ルックアップテーブルと復方向記録で用いる補正用一次元ルックアップテーブルとを必要に応じて異ならせる手法を例にあげて説明したが、一方の方向のキャリブレーションで得られた情報に基づいて、必要に応じて他方の方向のキャリブレーションデータの少なくとも一部(特定のインクの吐出パラメータなど)を切り替えるようにしてもよい。
更にまた、上記の実施形態では、CMYKの4種類のインクを用いる形態について説明したが、用いるインクの種類がこれに限定されないことはいうまでもない。例えば、CMYKの4種類にLC(ライトシアン)、LM(ライトマゼンタ)のインクを加えた6種類のインクを使用する形態であってもよい。この場合、後段処理で使用される変換テーブルは、RGBで表現されるデータを、上記6種類のインクに対応した色分解データに変換する。
加えて、上記の実施形態では、図2で説明した通り、ホスト機器内(プリンタドライバ)で後段処理J0003、γ補正処理J0004、ハーフトーン処理J0005、記録データ作成処理J0006を行い、インクジェット記録装置側でドットパターン配置処理J0007を行う形態であったが、これら処理J0003〜J0007はホスト機器とインクジェット記録装置のいずれで行っても良い。例えば、ホスト機器で前段処理J0002まで行い、後段処理J0003以降の画像処理を記録装置側で行う場合には、後段処理で用いる変換テーブルを走査方向に応じて切り換える処理を記録装置側で実行する。
このように、本発明は、上記のように複数の機器から構成される記録システムに適用しても良いし、また、例えば、記憶媒体を挿入可能なスロットや、デジタルカメラ等の画像入力器を接続可能なインタフェースを有し、ホスト機器を接続せずに記憶媒体や画像入力機器に格納された画像データを直接記録することが可能な、いわゆるダイレクトプリンタのようなインクジェット記録装置に適用しても良い。ホスト機器を接続しないダイレクトプリンタの場合、前段処理J0002〜ドットパターン配置処理J0007を含む画像処理は全てインクジェット記録装置で行われる。このような記録装置においては、図8及び図9の処理全体も記録装置内部で実行される。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(本実施形態では図8及び図9に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範囲に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
本発明に係る記録システムの実施形態の概略構成を示すブロック図である。 実施形態の記録システムにおける画像処理の流れを説明するための図である。 記録ヘッドのノズル列の配置を示す図である。 記録媒体に記録を行なう際の記録ヘッドによる走査の例を示す図である。 キャリブレーション用のチャートの例を示す図である。 キャリブレーション用の一次元ルックアップテーブルの特性を示すグラフである。 選択されたパッチと図6のルックアップテーブルとの対応を示す表である。 本発明におけるキャリブレーション処理のフローチャートである。 本発明における画像データ変換処理のフローチャートである。 本発明に係るインクジェット記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。 階調レベル0〜2に対するドット配置パターンを示す図である。

Claims (8)

  1. 複数色のインク各々に対応した複数のノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、前記所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置において使用される記録データを生成する画像処理装置であって、
    前記記録データを生成する際に、往方向走査用と復方向走査用とで異なる画像処理を実行する画像処理手段と、
    前記記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって記録された、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートからユーザが選択したパッチの情報に応じて、前記往方向走査用と復方向走査用との画像処理のパラメータを補正するキャリブレーション手段と、を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像処理手段は、往方向走査用と復方向走査用とで異なる変換テーブルを用いて画像処理を実行し、
    前記キャリブレーション手段は、前記往方向走査用と復方向走査用との変換テーブルに対する補正テーブルを複数備えており、前記選択したパッチの情報に応じて2つの変換テーブルそれぞれに対して用いる補正テーブルを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記キャリブレーション手段は、前記選択したパッチの情報に対応して2つの変換テーブルそれぞれに対して用いる補正テーブルが定義されたテーブルを備えることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記複数のパッチは、少なくとも1色のインクの吐出量をそれぞれ異ならせて記録されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記複数のパッチは、少なくとも2色のインクの吐出量をそれぞれ異ならせて記録されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記複数色のインクが、黒インクと複数のカラーインクとを含み、前記複数のパッチは、黒インクの吐出量を一定として記録されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置。
  7. 複数色のインク各々に対応した複数のノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、前記所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置であって、
    前記記録データを生成する際に、往方向走査用と復方向走査用とで異なる画像処理を実行する画像処理手段と、
    前記記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートを記録するチャート記録手段と、
    前記複数のパッチからユーザが選択したパッチの情報に応じて、前記往方向走査用と復方向走査用との画像処理のパラメータを補正するキャリブレーション手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. 複数色のインク各々に対応したノズル列が所定方向に配置された記録ヘッドを、前記所定方向に記録媒体上で往復走査させて記録を行うインクジェット記録装置で使用される記録データの生成に関するキャリブレーション方法であって、
    前記記録データを生成する際に、往方向走査用と復方向走査用とで異なる画像処理を実行する画像処理工程と、
    前記記録ヘッドの往方向及び復方向の一方の走査によって、複数のパッチを含むキャリブレーション用のチャートを記録するチャート記録工程と、
    前記複数のパッチからユーザが選択したパッチの情報に応じて、前記往方向走査用と復方向走査用との画像処理のパラメータを補正するキャリブレーション工程と、を備えることを特徴とするキャリブレーション方法。
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