JP2006152484A - 艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙 - Google Patents

艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙 Download PDF

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Abstract

【課題】印刷光沢が良好で、かつインキセット、インキ乾燥性が良好で、印刷作業性の良好な艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙を提供する。
【解決手段】主として顔料とバインダーとからなり、顔料は全顔料100質量%中に重質炭酸カルシウムを60質量%以上含有し、且つバインダーは、下記共重合体からなるコア部70〜95質量部と、下記共重合体からなるシェル部30〜5質量部とを備え、光散乱法による平均粒子径150nm以下のコア−シェル型共重合体を含有する共重合体ラテックスを含む艶消し塗工紙用組成物である。コア部:脂肪族共役ジエン単量体45〜70質量%、シアン化ビニル単量体30〜55質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体0〜2質量%、共重合可能な他の単量体0〜25質量%。シェル部:芳香族ビニル単量体50〜95質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体5〜20質量%、及び共重合可能な他の単量体0〜45質量%。
【選択図】なし

Description

本発明は、艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙に関する。
近年、艶消し塗工紙は、文字が読みやすく、印刷物に質感や高級感を醸し出す特徴を有しているため、例えば、ポスター、カレンダー、広告をはじめ、雑誌の表紙あるいは本文等の書籍等にも幅広く使用されている。
このような艶消し塗工紙(マットコート紙)は、その印刷面のインキ光沢により、2つに分類されており、一方は、白紙光沢もインク光沢も低くなるようにしたマットマット調の艶消し塗工紙であり、もう一方は、白紙部分の光沢が低く、印刷部分の光沢を高くなるようしたマットグロス調の艶消し塗工紙がある。特に、マットグロス調の艶消し塗工紙は、高級感を出し易いため、多く使用されている。
艶消し塗工紙は、顔料として炭酸カルシウムを多く使用すると、白色度が向上して、白紙光沢は低くなり、また、コスト的にも望ましくなるが、反面、印刷光沢が低下する。そして、印刷光沢を高めようとすると、インキセット、インキ乾燥性が遅くなり、印刷時にトラブルを起こし易いという問題点があった。特に、炭酸カルシウムを多く用いる艶消し塗工紙では、この問題が深刻であった。
例えば、印刷光沢を向上させようとして、バインダー部数を増加すると、一層、インキセットは遅くなる。印刷時、印刷された紙は順次積み重ねられていくが、インキセットが遅いと、印刷面のインキが次に印刷された紙の裏面に転移する「裏移り」が起こり易くなる。裏移りが起きると、印刷物の商品としての価値は著しく低下してしまう。
更に、印刷後のインキの乾燥が遅く、皮膜が充分硬化しないうちに取り扱うと、印刷面と白紙面が擦れ合った時に、インキが白紙面に転移する「擦れ汚れ」が生じる。そのため、インキ乾燥性が遅いと印刷作業性が低下してしまう。
以上の問題点を解消するため、重質炭酸カルシウムの一部を軽質の炭酸カルシウムに替えたり、微粒の重質炭酸カルシウムを使用することが行われている。この場合、インキセットは速くなるが、やはり印刷光沢が低下傾向を示す。
また、特許文献1に示すように、炭酸カルシウムを球形化処理するような提案もなされているが、コストが高くなる。一方、バインダーからの問題解決も考えられ、使用するバインダー量を減少する、あるいはアクリロニトリル(AN)を含まないラテックスを使用するなどの手段が試みられたが、この場合も、インキセットは速くなるが、印刷光沢が低下してしまうという問題点があった。
特開平8−188985号公報
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、印刷光沢が良好で、かつインキセット、インキ乾燥性が良好で、裏移りや擦れ汚れがなく、印刷作業性の良好な艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明によれば、
主として顔料とバインダーとからなり、
前記顔料は全顔料100質量%中、重質炭酸カルシウムを60質量%以上含有し、且つ
前記バインダーは、下記構造単位を有する共重合体からなるコア部70〜95質量部と、下記構造単位を有する共重合体からなるシェル部30〜5質量部(コア部+シェル部=100質量部)とを備え、光散乱法による平均粒子径150nm以下のコア−シェル型共重合体を含有する共重合体ラテックスを含む、
艶消し塗工紙用組成物、が提供される。
コア部:
脂肪族共役ジエン単量体由来の構造単位45〜70質量%、
シアン化ビニル単量体由来の構造単位30〜55質量%、
エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位0〜2質量%、
及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜25質量%(コア部全体を100質量%とする)。
シェル部:
芳香族ビニル単量体由来の構造単位50〜95質量%、
エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位5〜20質量%、
及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜45質量%(シェル部全体を100質量%とする)。
但し、コア部とシェル部の合計は、以下の条件を満たす。
(a)脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位35〜80質量%
(b)芳香族ビニル単量体((b’)単量体)由来の構造単位3〜40質量%
(c)シアン化ビニル単量体((c’)単量体)由来の構造単位20〜55質量%
(d)エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位0.2〜10質量%
(e)(a’)〜(d’)単量体と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位0〜41.8質量%
((a)構造単位+(b)構造単位+(c)構造単位+(d)構造単位+(e)構造単位=100質量%)。
本発明の艶消し塗工紙用組成物においては、前記ラテックスの光散乱法による平均粒子径が、40〜100nmであることが好ましい。
また、本発明によれば、塗工原紙と、前記塗工原紙に塗工液が塗工されてなる塗工層とを備える艶消し塗工紙であって、前記塗工液が上記の艶消し塗工紙用組成物である艶消し塗工紙が提供される。
本発明の艶消し塗工紙においては、75度白紙光沢が45%以下であり、塗工量が片面当たり4〜30g/m2であることが好ましい。
本発明の艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙は、印刷光沢が良好で、かつインキセット、インキ乾燥性が良好で、裏移りや擦れ汚れがなく、印刷作業性も良好である。
以下、艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
(艶消し塗工紙用組成物)
本発明に係る艶消し塗工紙用組成物は、主として顔料とバインダーとからなり、顔料が全顔料100質量%中に重質炭酸カルシウムを60質量%以上含有し、且つバインダーが、下記構造単位を有する共重合体からなるコア部70〜95質量部と、下記構造単位を有する共重合体からなるシェル部30〜5質量部(コア部+シェル部=100質量部)とを備え、光散乱法による平均粒子径150nm以下のコア−シェル型共重合体を含有する共重合体ラテックスを含むものである。コア部を構成する構造単位:脂肪族共役ジエン単量体由来の構造単位45〜70質量%、シアン化ビニル単量体由来の構造単位30〜55質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位0〜2質量%、及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜25質量%(コア部全体を100質量%とする。)。シェル部を構成する構造単位:芳香族ビニル単量体由来の構造単位50〜95質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位5〜20質量%、及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜45質量%(シェル部全体を100質量%とする。)。但し、コア部とシェル部の合計は、以下の条件を満たす。
(a)脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位35〜80質量%
(b)芳香族ビニル単量体((b’)単量体)由来の構造単位3〜40質量%
(c)シアン化ビニル単量体((c’)単量体)由来の構造単位20〜55質量%
(d)エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位0.2〜10質量%
(e)(a’)〜(d’)単量体と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位0〜41.8質量%
((a)構造単位+(b)構造単位+(c)構造単位+(d)構造単位+(e)構造単位=100質量%)
本発明の艶消し塗工紙用組成物の主な特徴は、塗工原紙に塗工液が塗工されてなる塗工層を備える艶消し塗工紙を製造するに当たり、重質炭酸カルシウムの割合を多く用いる場合、上記ラテックスと組み合わせることにより、艶消し塗工紙への裏移りや擦れ汚れ、特に、塗工量の多い場合における艶消し塗工紙の擦れ汚れを効果的に防止することができることにある。尚、本発明で用いるラテックスは、重質炭酸カルシウムだけでなく、軽質の炭酸カリウムやカオリンクレーと組み合わせても勿論使用することができるが、特に、重質炭酸カルシウムの割合を多く用いた場合により効果的であることを新たに見い出した。また、本発明の艶消し塗工紙用組成物は、微塗工紙、軽量コート紙、コート紙からアート紙に至るまで適用することができる。
本発明で用いる顔料中の重質炭酸カルシウムの含有量は、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、75〜100質量%であることが更に好ましい。これは、重質炭酸カルシウムの含有量が少なすぎると、白色度が低下するだけでなく、コストが高くなってしまうからである。
尚、本発明で用いる重質炭酸カルシウムは、特に限定されないが、紙塗工に使用される通常の重質炭酸カルシウムを適宜使用することができる。一般的には、平均粒子径2μm以下が60%以下のもの、75%以下のもの、90%以下のもの、95%以下のものなどが市販されており、これらの重質炭酸カルシウムを好適に用いることができる。
また、本発明の組成物100質量部に対するバインダーである上記ラテックスの含有量は、3〜20質量部であることが好ましく、5〜15質量部であることがより好ましく、7〜12重量部であることが更に好ましい。上記ラテックスの平均粒子径は、150nm以下、好ましくは40〜100nm、更に好ましくは、50〜90nmである。これは、上記ラテックスの平均粒子径が大きすぎる(平均粒子径が150nmを超過する)と、白紙光沢が高くなり、印刷光沢が低下するだけでなく、強度、特にウエット強度が低下してしまうからである。一方、上記平均粒子径が小さすぎる(平均粒子径が40nm未満である)と、生産が困難になるからである。
尚、本発明の艶消し塗工紙用組成物に含有される顔料は、重質炭酸カルシウムを主成分とし、カオリン、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト等を適宜配合して使用することができる。これらの中でも、重質炭酸カルシウム単独又はカオリンと重質炭酸カルシウムとを使用することがより好ましい。
また、本発明の艶消し塗工紙用組成物に含有されるバインダーは、上記ラテックスを含有するが、その他にも、澱粉(スターチ)、カゼイン、大豆蛋白等を含有してもよい。これらの中では、澱粉が好ましい。澱粉としては、燐酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテ ル化澱粉、酸化澱粉、酵素変性澱粉等の加工澱粉を使用することができる。これらは、1種単独で又は2種以上を併用することができる。
更に、本発明の艶消し塗工紙用組成物に含有される顔料とバインダーとの質量比は、特に限定されるものではないが、顔料100質量部に対して、バインダー1〜35質量部(固形分として)であることが好ましい。バインダーが、顔料100質量部に対して1質量部より少ないと、バインダーとしての充分な接着機能を発現し難くなり、35質量部より多いと、塗工紙の白色度を損ねたり、過度な粘着性に起因する塗工紙製造プロセスや塗工紙印刷プロセスでの操業トラブルの原因となることがある。ここで、バインダーの固形分とは、バインダーから、分散媒あるいは溶媒である水を除いた成分をいう。
このとき、本発明の艶消し塗工紙用組成物に含有される顔料とバインダーとの合計量は、紙塗工用組成物全体に対して90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることが更に好ましい。
尚、本発明の艶消し塗工紙用組成物は、上記顔料及びバインダーに加えて、耐水性改良剤、顔料分散剤、粘度調節剤、着色顔料、蛍光染料及びpH調節剤等一般に使用されている種々の添加剤を任意に配合することができる。顔料、バインダー、その他添加剤を含む紙塗工用組成物の固形分濃度は、30〜70質量%であることが好ましい。
(艶消し塗工紙)
また、本発明に係る艶消し塗工紙は、塗工原紙と、塗工原紙に塗工液が塗工されてなる塗工層とを備える塗工紙であって、上述した本発明の艶消し紙塗工用組成物を塗工液として使用したものである。
(艶消し塗工紙−塗工原紙)
本発明の艶消し塗工紙を構成する塗工原紙は特に限定されず、本発明の紙塗工用組成物を塗工することにより本実施の形態の塗工紙として使用可能であればよい。塗工原紙の原料パルプの種類は特に限定されず、例えば、機械パルプ、化学パルプ、古紙パルプ(DIP)等が挙げられる。また、塗工原紙には、内添剤として炭酸カルシウム、クレー及びタルク等の顔料、アルキルケテンダイマー、ロジン酸石鹸及び硫酸バンド等のサイズ剤、カチオン澱粉及びポリアクリルアミド等の紙力増強剤、並びに嵩高剤等を使用することもできる。更に、上記塗工原紙の表面には、サイズプレス、ゲートロールコーター、メータードサイズプレス等を使用して、アクリルアミド又はアクリル−スチレンポリマー等の表面サイズ剤を塗布することもできる。
(艶消し塗工紙−塗工層)
本発明の艶消し塗工紙を構成する塗工層は、艶消し塗工紙用組成物の片面当たりの塗工量が、好ましくは、1〜50g/m2、より好ましくは、4〜30g/m2、更に好ましくは、9〜20g/m2である。これは、1g/m2より少ないと、塗工した効果が得られないことがあり、50g/m2より多いとコストの割りに品質の向上が小さくなることがあるからである。
(艶消し塗工紙の製造)
本発明の艶消し塗工紙の製造方法は、上述した艶消し塗工紙用組成物(塗工液)を塗工原紙に、下記塗工方法により塗工するものである。艶消し塗工紙用組成物(塗工液)を塗工原紙に塗工する塗工方法としては、一般の塗工紙の製造方法において用いられている方法を採用することができる。例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ゲートロールコーター、チャンプレックスコーター、サイズプレスコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等を使用して塗工することができる。
本発明の艶消し塗工紙を製造する方法としては、塗工原紙に塗工液を塗工する塗工工程以外に、紙塗工用組成物を塗工して未乾燥塗工紙を作製した後に、その未乾燥塗工紙を乾燥させる乾燥工程を有することが好ましい。また、上記乾燥工程の後に更に、カレンダー工程を設けてもよい。カレンダーはマット用カレンダーを用いるのが望ましいがスーパーカレンダーを軽く掛けてカレンダー処理を行うこともできる。更に、上述の工程以外に適宜所望の工程を有してもよい。
本発明により得られる艶消し塗工紙の白紙光沢度は、75度白紙光沢で、好ましくは45%以下、より好ましくは、40%以下、更に好ましくは、35%以下である。これは、45%を超えると、艶消し塗工紙の艶消し効果が不十分になることがあるからである。
尚、本発明の艶消し塗工紙は、特に枚葉オフセット印刷用として、また輪転オフセット印刷用としても好適に使用することができる。更に、その他の平版印刷用、グラビア印刷等の凹版印刷用、及び凸版印刷用としても使用することができる。
次に、本発明で用いるラテックスについて更に詳細に説明する。
本発明で用いるラテックスは、下記構造単位を有する共重合体からなるコア部70〜95質量部と、下記構造単位を有する共重合体からなるシェル部30〜5質量部(コア部+シェル部=100質量部)とを備えるコア−シェル型共重合体を含有し、そのコアシェル型共重合体の平均粒子径が150nm以下(好ましくは40〜100nm、更に好ましくは、50〜90nm)の共重合体ラテックスである。コア部を構成する構造単位:脂肪族共役ジエン単量体由来の構造単位45〜70質量%、シアン化ビニル単量体由来の構造単位30〜55質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位0〜2質量%、及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜25質量%(コア部全体を100質量%とする。)。シェル部を構成する構造単位:芳香族ビニル単量体由来の構造単位50〜95質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位5〜20質量%、及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜45質量%(シェル部全体を100質量%とする。)。但し、コア部とシェル部の合計は、以下の条件を満たす。
(a)脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位35〜80質量%
(b)芳香族ビニル単量体((b’)単量体)由来の構造単位3〜40質量%
(c)シアン化ビニル単量体((c’)単量体)由来の構造単位20〜55質量%
(d)エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位0.2〜10質量%
(e)(a’)〜(d’)単量体と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位0〜41.8質量%
((a)構造単位+(b)構造単位+(c)構造単位+(d)構造単位+(e)構造単位=100質量%)
本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)は、粒子状のコア−シェル型共重合体が水中に分散してなるものである。ここで、平均粒子径とは、動的光散乱法を利用して測定したものであり、キュムラント法による平均粒子径である。この測定は例えば、大塚電子社製の「レーザー粒径解析システムLP−510、モデルPAR−III」によって測定することができる。
(コア部)
コア部の中で、脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、クロロプレン等に由来する構造単位が挙げられるが、好ましくは1,3−ブタジエン由来の構造単位である。これらの脂肪族共役ジエン単量体由来の構造単位は、1種単独で、あるいは2種以上を併用して使用することができる。脂肪族共役ジエン単量体由来の構造単位は、コア部に適度な柔軟性と伸びを与え、耐衝撃性を付与するために有用な成分であり、その使用割合はコア部全体に対して45〜70質量%であり、45〜67質量%であることが好ましく、47〜65質量%であることが更に好ましい。45質量%未満であると、コア部が硬くなり過ぎ、接着強度が悪化する。70質量%を超えると、軟らかくなり過ぎ、べとつき防止性(塗工操業性)が悪化する。
コア部の中で、シアン化ビニル単量体((c’)単量体)由来の構造単位としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等に由来する構造単位が挙げられ、特にアクリロニトリル由来の構造単位が好ましい。その使用量は、コア部全体に対して30〜55質量%であり、30〜52質量%であることが好ましく、32〜50質量%であることが更に好ましい。30質量%未満であると、インク溶剤の吸収が高くなり過ぎ印刷光沢が低下する。55質量%を超えると、コア部が硬くなり過ぎ接着強度が低下する。
コア部の中で、エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等に由来する構造単位が挙げられる。これらのエチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位は、1種単独で、あるいは2種以上を使用することもできる。エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位の使用割合は、コア部全体に対して0〜2質量%である。2質量%を超えると、コア−シェル型共重合体としたときのコア−シェル構造の安定性が低くなる。
コア部の中で、上記単量体(脂肪族共役ジエン単量体、シアン化ビニル単量体及びエチレン性不飽和カルボン酸単量体)と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位としては、以下のものが挙げられ、その使用割合は、コア部全体に対して0〜25質量%である。上記他の単量体由来の構造単位としては芳香族ビニル単量体、アルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、アクリルアミド系化合物、N−メチロールアクリルアミド、水酸基を有する単量体等に由来する構造単位が挙げられる。これらのうち、芳香族ビニル単量体由来の構造単位としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン等に由来する構造単位が挙げられ、特にスチレン由来の構造単位が好ましい。アルキル(メタ)アクリレート由来の構造単位としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート等に由来する構造単位が挙げられ、特にメチルメタクリレート由来の構造単位が好ましい。更にアクリルアミド系化合物由来の構造単位としては、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等に由来する構造単位が挙げられる。また、水酸基を有する単量体由来の構造単位としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレート等に由来する構造単位が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもかまわない。
共重合体ラテックスに含有されるコア部を構成する各単量体由来の構造単位の分析は、熱分解ガスクロマトグラフによる組成分析であり、例えば、日本分析工業社製の熱分解装置「JHP3型キュリーポイントパイロライザー」および島津製作所社製「GC2010ガスクロマトグラフ」によって測定することができる。
(シェル部)
シェル部の中で、芳香族ビニル単量体((b’)単量体)由来の構造単位としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレン等に由来する単量体が挙げられ、特にスチレン由来の単量体が好ましい。その使用量は、シェル部全体に対して50〜95質量%であり、55〜92質量%であることが好ましく、60〜90質量%であることが更に好ましい。50質量%未満であると、ガラス転移点の制御とインク溶剤との親和性のバランスがくずれ、べとつき防止性(塗工操業性)と印刷光沢のバランスが低下する。95質量%を超えると、エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位の量が減少することになり、結果として本実施の形態の共重合体ラテックスの機械的安定性及び化学的安定性が低下する。
シェル部の中で、エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等に由来する構造単位が挙げられる。これらのエチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位は、1種単独で、あるいは2種以上を使用することもできる。エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位の使用割合は、シェル部全体に対して5〜20質量%であり、8〜17質量%であることが好ましく、10〜15質量%であることが更に好ましい。5質量%未満であると、本実施の形態の共重合体ラテックスの機械的安定性及び化学的安定性が低下する。20質量%を超えると、本実施の形態の共重合体ラテックスの粘度が高くなり過ぎ、作業性が低下する。
シェル部の中で、上記単量体(芳香族ビニル単量体及びエチレン性不飽和カルボン酸単量体)と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位としては、以下のものが挙げられ、その使用割合は、シェル部全体に対して0〜45質量%である。上記他の単量体由来の構造単位としては脂肪族共役ジエン系単量体、シアン化ビニル単量体、アルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、アクリルアミド系化合物、N−メチロールアクリルアミド、水酸基を有する単量体等に由来する構造単位が挙げられる。これらのうち、脂肪族共役ジエン系単量体由来の構造単位としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、クロロプレン等に由来する構造単位が挙げられるが、好ましくは1,3−ブタジエン由来の構造単位である。シアン化ビニル単量体由来の構造単位としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等に由来する構造単位が挙げられ、好ましくはアクリロニトリル由来の構造単位である。アルキル(メタ)アクリレート由来の構造単位としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−シアノエチル(メタ)アクリレート等に由来する構造単位が挙げられ、好ましくはメチルメタクリレート由来の構造単位である。更にアクリルアミド系化合物由来の構造単位としては、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等に由来する構造単位が挙げられる。また、水酸基を有する単量体由来の構造単位としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレート等に由来する構造単位が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもかまわない。
シェル部の厚さは、0.5〜10nmであることが好ましく、1〜8nmであることが更に好ましく、2〜5nmであることが特に好ましい。0.5nmより薄いと、インク溶剤との親和性が低下し、印刷光沢が低下することがある。また、べとつき防止性(塗工操業性)が悪化することがある。10nmより厚いと、インク溶剤の吸収が高くなり過ぎ印刷光沢が低下することがある。
(コア−シェル型共重合体)
本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)に含有されるコア−シェル型共重合体は、上述したコア部と、その周囲を覆うように配設(形成)されたシェル部とを備えるものである。本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)において、コア−シェル型共重合体は水中に分散する微粒子でありその平均粒子径は、150nm以下、好ましくは40〜100nm、更に好ましくは、50〜90nmにすることが好ましい。これは、上記ラテックスの平均粒子径が大きすぎる(平均粒子径が150nmを超過する)と、白紙光沢が高くなり、印刷光沢が低下するだけでなく、強度、特にウエット強度が低下してしまうからである。一方、上記平均粒子径が小さすぎる(平均粒子径が40nm未満である)と、ラテックス粘度が高くなりすぎるため、生産が困難になるからである。
コア−シェル型共重合体を構成するコア部とシェル部の質量比は、[コア部/シェル部]が[70/30]〜[95/5]である。コア部が70質量%未満であると、インク溶剤の吸収が高くなり過ぎ、印刷光沢が低下する。コア部が95質量%を超えると、インク溶剤との親和性が低下し印刷光沢が低下する。
上述したコア部を形成する各単量体由来の構造単位とシェル部を形成する各単量体由来の構造単位は、その合計が以下の条件を満たす必要がある。
(a)脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位35〜80質量%
(b)芳香族ビニル単量体((b’)単量体)由来の構造単位3〜40質量%
(c)シアン化ビニル単量体((c’)単量体)由来の構造単位20〜55質量%
(d)エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位0.2〜10質量%
(e)(a)〜(d)単量体と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位0〜41.8質量%
((a)構造単位+(b)構造単位+(c)構造単位+(d)構造単位+(e)構造単位=100質量%)
そして、上述した、コア部を形成する各単量体由来の構造単位とシェル部を形成する各単量体由来の構造単位は、その合計が以下の条件を満たすことが好ましい。
(a)脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位40〜69質量%
(b)芳香族ビニル単量体((b’)単量体)由来の構造単位5〜30質量%
(c)シアン化ビニル単量体((c’)単量体)由来の構造単位25〜50質量%
(d)エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位1〜8質量%
(e)(a)〜(d)単量体と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位0〜29質量%
((a)構造単位+(b)構造単位+(c)構造単位+(d)構造単位+(e)構造単位=100質量%)
共重合体ラテックスの中で、脂肪族共役ジエン単量体由来の構造単位が、35質量%未満であると、共重合体が硬くなり過ぎ、接着強度が悪化する。80質量%を超えると、軟らかくなり過ぎ、べとつき防止性が悪化する。芳香族ビニル単量体由来の構造単位が、3質量%未満であると、ガラス転移点が低くなり、べとつき防止性が低下する。40質量%を超えると、共重合体が硬くなり過ぎ接着強度が悪化する。シアン化ビニル単量体が、20質量%未満であると、インク溶剤の吸収が高くなり過ぎ印刷光沢が低下する。55質量%を超えると、共重合体が硬くなり過ぎ接着強度が低下する。エチレン性不飽和カルボン酸単量体が、0.2質量%未満であると、共重合体の機械的安定性及び化学的安定性が低下し多量の凝集物の発生を招く。10質量%を超えると、共重合体の粘度が高くなり過ぎ、作業性が低下する。
本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)においては、コア部のガラス転移温度が−30〜−10℃の範囲にあり、シェル部のガラス転移温度が20℃以上であることが好ましい。また、シェル部のガラス転移温度は、100℃以下であることが好ましい。コア部のガラス転移温度が−30℃未満であると、共重合体が軟らかくなり過ぎ、べとつき防止性が悪化することがあり、−10℃を超えると共重合体が硬くなり過ぎ、接着強度が悪化することがある。また、シェル部のガラス転移温度が20℃未満であると、共重合体が軟らかくなり過ぎ、べとつき防止性が悪化することがある。
(共重合体ラテックスの製造方法)
本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)の製造方法は、下記単量体組成(A)70〜95質量部を共重合して得られる粒子状のコア部の存在下で、下記単量体組成(B)30〜5質量部(単量体組成(A)+単量体組成(B)=100質量部)を乳化重合するものである。単量体組成(A):脂肪族共役ジエン単量体45〜70質量%、シアン化ビニル単量体30〜55質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体0〜2質量%、及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体0〜25質量%。単量体組成(B):芳香族ビニル単量体50〜95質量%、エチレン性不飽和カルボン酸単量体5〜20質量%、及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体0〜45質量%。
但し、単量体組成(A)と単量体組成(B)の合計は、以下の条件を満たす。
(a’)脂肪族共役ジエン単量体35〜80質量%
(b’)芳香族ビニル単量体3〜40質量%
(c’)シアン化ビニル単量体20〜55質量%
(d’)エチレン性不飽和カルボン酸単量体0.2〜10質量%
(e’)(a’)〜(d’)成分と共重合可能な他の単量体0〜41.8質量%
((a’)+(b’)+(c’)+(d’)+(e’)=100質量%)
ここで使用する単量体組成(A)及び単量体組成(B)は、上述した本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)における、コア−シェル型共重合体のコア部及びシェル部を構成する各「単量体由来の構造単位」に対応する各「単量体」と同様のものを使用することが好ましく、それにより同様の効果を得ることができる。例えば、本実施の形態における「(a’)脂肪族共役ジエン単量体」は、上述した本発明の共重合体ラテックスにおける「(a)脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位」に対応する「脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)」と同様とすることが好ましい。
本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)の製造方法は、単量体組成(A)を乳化重合してコア部を形成し、その重合液に単量体組成(B)等を添加して更に乳化重合することにより、粒子状のコア−シェル型共重合体が水中に分散する共重合体ラテックスを製造するものであることが好ましい。
単量体組成(A)及び単量体組成(B)を乳化重合するに際しては、水性媒体中で乳化剤、重合開始剤、分子量調節剤などを用いて重合することができる。ここで、乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤などを単独で、あるいは2種以上を併用して使用できる。ここで、アニオン性界面活性剤としては、例えば高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、ポリエチレングリコールアルキルエーテルの硫酸エステルなどが挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型などが用いられる。両性界面活性剤としては、アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、燐酸エステル塩を、カチオン部分としてはアミン塩、第4級アンモニウム塩を持つものが挙げられ、具体的にはラウリルベタイン、ステアリルベタインなどのベタイン類、ラウリル−β−アラニン、ステアリル−β−アラニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチルジ(アミノエチル)グリシン、などのアミノ酸タイプのものなどが用いられる。
重合開始剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの水溶性重合開始剤、過酸化ベンゾイル、ラウリルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルなどの油溶性重合開始剤、還元剤との組み合わせによるレドックス系重合開始剤などが、それぞれ単独であるいは組み合わせで使用できる。
分子量調節剤、キレート化剤、無機電解質なども公知のものが使用できる。分子量調節剤としては、クロロホルム、四臭化炭素などのハロゲン化炭化水素類、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸などのメルカプタン類、ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイドなどのキサントゲン類、ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー、1,1−ジフェニルエチレンなど通常の乳化重合で使用可能なものを全て使用できる。
重合方法としては、単量体組成(A)をまず乳化重合してコア部を生成させる。単量体組成(A)の重合方法としては、単量体組成(A)の一部を重合した後、その残りを連続的にあるいは断続的に添加する方法、あるいは単量体組成(A)を重合のはじめから連続的に添加する方法が好ましい。このような単量体組成(A)の乳化重合により、粒子状のコア部が水中に分散した重合液が得られる。このときの重合転化率は、90%以上であることが好ましい。次に、この重合液に単量体組成(B)を連続的に添加しながら乳化重合を行うことが好ましい。これにより、コア部の周囲に単量体組成(B)がグラフト重合して、コア部からなるコア部とその周囲に形成されたシェル部とを備える粒子状のコア−シェル型共重合体が形成される。そして、本実施の形態の共重合体ラテックスを得ることができる。
重合温度は、単量体組成(A)及び単量体組成(B)のいずれの重合においても、通常20〜85℃、好ましくは25〜80℃である。重合時間は、単量体組成(A)及び単量体組成(B)の重合時間を合計したときに、通常5〜30時間、好ましくは8〜25時間である。
上記製造方法により製造された共重合体ラテックスに含有されるコア−シェル型共重合体のコア部とシェル部の質量比は、上述した本発明の共重合体ラテックスに含有されるコア−シェル型共重合体の場合と同様であり、それにより、同様の効果を得ることができる。
また、上記製造方法により得られた共重合ラテックスに含有されるコア−シェル型共重合体の平均粒子径は、上述した本発明で用いるラテックス(共重合体ラテックス)に含有されるコア−シェル型共重合体の場合と同様であることが好ましく、それにより、同様の効果を得ることができる。
本発明を実施例に基づいて、更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。尚、実施例において割合を示す「部」及び「%」は、それぞれ質量部及び質量%を意味する。
(共重合体ラテックス[コア−シェル型共重合体]の製造:ラテックスA〜C、ラテックスa及びラテックスb)
攪拌装置および温度調節機を備えた耐圧反応容器に、表1に示す1段目成分を仕込み、窒素で重合系内を置換した。その後、重合系内の温度を40℃に昇温し、この温度で1.5時間重合を行った。次いで、表1に示す2段目成分と、還元剤水溶液の2/5量(20.545部×(2/5))とを8時間かけて連続的に重合系内に添加し、重合を進めコア部を形成した。ここで、重合転化率が90%以上に到達したのを確認した後、重合系内の温度を55℃に昇温し、シェル部成分及び還元剤水溶液の2/5量を1.5時間かけて連続的に重合系内に添加した。重合を完結させるために、残り1/5量の還元剤水溶液を2時間かけて連続的に添加した。最終的な重合転化率は98%であった。得られたコア−シェル型共重合体を含有する共重合体ラテックスを、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムを用いて、25℃においてpH7.5に調整した後、水蒸気を吹き込んで未反応単量体を除去し、さらに加熱水蒸気蒸留によって、表2に示す固形分濃度50%の共重合体ラテックスをそれぞれ得た。
(共重合体ラテックス[非コア−シェル型共重合体]の製造:ラテックスc)
攪拌装置および温度調節機を備えた耐圧反応容器に、表1に示す1段目成分を仕込み、窒素で重合系内を置換した。その後、重合系内の温度を65℃に昇温し、この温度で2時間重合を行った。次いで、表1に示す2段目成分を10時間かけて連続的に重合系内に添加して重合を進め、重合を完結させるためにさらに2時間反応を続けた。最終的な重合転化率はいずれも98%であった。得られたコア−シェル型ではない共重合体ラテックスを、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムを用いて、25℃においてpH7.5に調整した後、水蒸気を吹き込んで未反応単量体を除去し、さらに加熱水蒸気蒸留によって、表2に示す固形分濃度50%の共重合体ラテックスを得た。
Figure 2006152484
得られた共重合体ラテックスについて、以下に示す方法で、平均粒子径、シェル部の厚み、トルエン不溶分、及びガラス転移温度を求めた。以上の結果を表2に示す。
Figure 2006152484
(平均粒子径)
共重合体ラテックスのコア−シェル型共重合体の平均粒子径は、粒子径測定装置(レーザー粒径解析システムLP−510、モデルPAR−III:大塚電子社製)を用いて動的光散乱法を利用して求めた。
(シェル部の厚み)
共重合体ラテックスの上記平均粒子径、単量体組成(A)の質量、およびコア部重合体の重合転化率から計算により求めた。
(トルエン不溶分)
共重合体ラテックスをpH8.0に調整した後、イソプロパノールで凝固し、この凝固物を洗浄、乾燥した後、所定量(約0.03g)の試料を所定量(100ml)のトルエンに20時間浸漬した。その後、120メッシュの金網でろ過し、得られる残存固形分の仕込の全固形分に対する質量%を求め、トルエン不溶分とした。
(ガラス転移温度(Tg))
共重合体ラテックスを100℃で20時間真空乾燥し、フィルムを作製した。この乾燥フィルムを示差走査熱量計(DSC6100:セイコーインスツルメンツ社製)を用いてASTM法に準じて測定した。
(艶消し塗工紙用組成物の調製)
得られた共重合体ラテックスを用いて表3及び表4に示す配合処方で艶消し塗工紙用組成物を調製した。調製に際しては、表3及び表4に示す配合処方の原料に、全固形分が66%となるように水を加え、ミキサーを用いて均一に混合して艶消し塗工紙用組成物とした。
Figure 2006152484
Figure 2006152484
(艶消し塗工紙の製造:実施例1〜5、比較例1〜5)
得られた紙塗工用組成物を塗工原紙上に、塗工量が片面15.0±0.5g/m2とな
るように、ラボブレードコーター(SMT社製)で塗工し、150℃で4時間乾燥した。得られた塗工紙を温度23℃、湿度60%の恒温恒湿槽に1昼夜放置し、その後、線圧50kg/cm、ロール温度40℃の条件でスーパーカレンダー処理を1回行うことにより、艶消し塗工紙をそれぞれ製造した。得られた艶消し塗工紙について、以下に示す方法で、性能評価を行った。以上の結果を表4に示す。
(ドライピック強度)
RI印刷機(明製作所製)で印刷したときのピッキングの程度を肉眼で判定し、1.0〜5.0の得点範囲で評価を行った。ピッキング現象の少ないものほど高得点とした。数値は測定回数6回の平均値で示した。
(ウエットピック強度)
上記RI印刷機を用いて、塗工紙表面を給水ロールで湿してから、RI印刷機で印刷したときのピッキングの程度を肉眼で判定し、ピッキング現象の少ないものほど高得点とした。数値は測定回数6回の平均値で示した。
(インキ転移性)
オフセット印刷時の湿し水がついた後のインキ転移性を評価するために、以下のテストを実施した。上記RI印刷機を用いて、塗工紙表面を給水ロールで湿してから、上記RI印刷機でピッキングを起こさない条件で印刷し、印刷後のインキ濃度を測定した。
(インキセット)
上記RI印刷機を用いて印刷し、印刷機上で印刷面に合成紙を当てロールで圧着する。このとき、端から段階的に20秒後、40秒後、60秒後、80秒後、100秒後に圧着して合成紙に転移してくるインキ濃度を測定した。表4には5段階の平均濃度を乗せたが、インキ濃度が高いほど、インキセットは遅い。
(白紙光沢)
村上式光沢計を使用して、75度の角度で(入射角75°、反射角75°)測定した。数字が大きい程、光沢が高いことを示す。
(印刷光沢−1回刷[単色])
上記RI印刷機を用いて市販のマットコート用のオフセット印刷用墨インクを1回ベタ塗りし、村上式光沢計を使用して60度の角度(入射角60°、反射角60°)で測定した。数字が大きい程、光沢が高いことを示す。
(印刷光沢−2回刷[重色])
上記RI印刷機を用いて市販のマットコート用のオフセット印刷用墨インクを2回連続(インターバル30秒)してベタ塗りし、村上式光沢計を使用して60度の角度で測定した。数字が大きい程、光沢が高いことを示す。
(擦れ汚れ)
上記RI印刷機を用いて、市販のマットコート用のオフセット印刷用墨インクを塗工紙表面に印刷して1昼夜放置した後、非印刷コート面を重ね合わせて一定の力を掛けて擦り、インキが擦りとられないかを目視で評価判定し、下記で表した。重ね合わせて擦った紙にインキが全く転移しない場合に○、よくみるとインキが転移していることが判る程度に僅かに汚れがある場合を△、×は一見してインキが転移していることが判るような汚れの場合を×とした。
実施例1〜5で得られた艶消し塗工紙は、顔料に重質炭酸カルシウムが60質量%以上含有されていても、バインダーにラテックスA〜C(コア−シェル型共重合体)が含有された艶消し塗工紙用組成物を用いることにより、いずれも、各評価結果が良好であった。一方、比較例1〜3で得られた艶消し塗工紙は、ラテックスa及びラテックスb(コア−シェル型共重合体)のシェル部にアクリロニトリルが含有された塗工紙用組成物(表1参照)が用いられているため、インキセットが遅く、擦れ汚れも発生した。また、比較例4では、非コア−シェル型共重合体であるラテックスcが含有された艶消し塗工紙用組成物を使用しているため、インキセットが速く、擦れ汚れの心配もないが、インキ転移性や印刷光沢(特に、重色)が著しく悪かった。更に、比較例5では、比較例3のラテックスbの配合処方を1質量部減らし艶消し塗工紙用組成物を用いたものであり、インキセットも早く、擦れ汚れの心配もないが、インキ転移性や印刷光沢(特に、重色)が著しく悪かった。
本発明の艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙は、塗工操業性に優れ、かつ、表面強度、印刷光沢、インク乾燥性等の印刷適性に優れ、更に広い印刷速度範囲にわたって上記の優れた印刷適性を有する艶消し塗工紙を得るために有効に利用することができる。そして、本発明の艶消し塗工紙は、安価で、擦れ汚れ、ドライピック強度、白紙光沢及び印刷光沢が良好であり、例えば、ポスター、カレンダー、広告、雑誌の表紙等の書籍等に好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. 主として顔料とバインダーとからなり、
    前記顔料は全顔料100質量%中に重質炭酸カルシウムを60質量%以上含有し、且つ
    前記バインダーは、下記構造単位を有する共重合体からなるコア部70〜95質量部と、下記構造単位を有する共重合体からなるシェル部30〜5質量部(コア部+シェル部=100質量部)とを備え、光散乱法による平均粒子径150nm以下のコア−シェル型共重合体を含有する共重合体ラテックスを含む、
    艶消し塗工紙用組成物。
    コア部:
    脂肪族共役ジエン単量体由来の構造単位45〜70質量%、
    シアン化ビニル単量体由来の構造単位30〜55質量%、
    エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位0〜2質量%、
    及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜25質量%(コア部全体を100質量%とする)。
    シェル部:
    芳香族ビニル単量体由来の構造単位50〜95質量%、
    エチレン性不飽和カルボン酸単量体由来の構造単位5〜20質量%、
    及びこれらの単量体と共重合可能な他の単量体由来の構造単位0〜45質量%(シェル部全体を100質量%とする)。
    但し、コア部とシェル部の合計は、以下の条件を満たす。
    (a)脂肪族共役ジエン単量体((a’)単量体)由来の構造単位35〜80質量%
    (b)芳香族ビニル単量体((b’)単量体)由来の構造単位3〜40質量%
    (c)シアン化ビニル単量体((c’)単量体)由来の構造単位20〜55質量%
    (d)エチレン性不飽和カルボン酸単量体((d’)単量体)由来の構造単位0.2〜10質量%
    (e)(a’)〜(d’)単量体と共重合可能な他の単量体((e’)単量体)由来の構造単位0〜41.8質量%
    ((a)構造単位+(b)構造単位+(c)構造単位+(d)構造単位+(e)構造単位=100質量%)
  2. 前記ラテックスの平均粒子径が、40〜100nmである請求項1に記載の艶消し塗工紙用組成物。
  3. 塗工原紙と、前記塗工原紙に塗工液が塗工されてなる塗工層とを備える艶消し塗工紙であって、前記塗工液が請求項1又は2に記載の艶消し塗工紙用組成物である艶消し塗工紙。
  4. 75度白紙光沢が、45%以下であり、塗工量が、片面当たり4〜30g/m2である請求項3に記載の艶消し塗工紙。
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