JP2006152421A - 電解めっき装置及び電解めっき方法 - Google Patents

電解めっき装置及び電解めっき方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 初期の表面状態やめっきの進行等によって分極曲線が変わっても、常に一定の膜質のめっき膜を安定して形成することができるようにする。
【解決手段】 アノード134と、基板の表面に形成されめっきの際にカソードとなる導電層との間で三電極系を構成する参照電極140と、導電層のカソード電位を参照電極140の電位を基準として制御するポテンショスタット144を有する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、電解めっき装置及び電解めっき方法に係り、特に半導体ウエハ等の基板の表面に設けた配線用凹部に銅や銀等の導電体(配線材料)を埋込んで埋込み配線を形成するのに使用される電解めっき装置及び電解めっき方法に関する。
近年、半導体基板上に配線回路を形成するための金属材料として、アルミニウムまたはアルミニウム合金に代えて、電気抵抗率が低くエレクトロマイグレーション耐性が高い銅(Cu)を用いる動きが顕著になっている。この種の銅配線は、基板の表面に設けた微細な配線用凹部の内部に銅を埋込むことによって一般に形成される。この銅配線を形成する方法としては、CVD、スパッタリング及びめっきといった手法があるが、いずれにしても、基板のほぼ全表面に銅を成膜し、化学的機械的研磨(CMP)により不要の銅を除去するようにしている。
図1は、この種の銅配線基板Wの一製造例を工程順に示す。先ず、図1(a)に示すように、半導体素子を形成した半導体基材1上の導電層1aの上にSiOからなる酸化膜やLow−k材膜等の絶縁膜2を堆積し、この絶縁膜2の内部に、リソグラフィ・エッチング技術により、配線用凹部としてのビアホール3とトレンチ4を形成する。その上にTa,TaN,TiN,WN,SiTiN,CoWPまたはCoWB等からなるバリア層5、更にその上に電解めっきの給電層としてシード層(導電層)7を形成する。
そして、図1(b)に示すように、基板Wのシード層7の表面に銅めっきを施すことで、ビアホール3及びトレンチ4内に銅を充填するとともに、絶縁膜2上に銅膜6を堆積する。その後、化学的機械的研磨(CMP)により、絶縁膜2上の銅膜6、シード層7及びバリア層5を除去して、ビアホール3及びトレンチ4に充填させた銅膜6の表面と絶縁膜2の表面とをほぼ同一平面にする。これにより、図1(c)に示すように、銅膜6からなる配線が形成される。
半導体デバイスの集積化が進むにつれ、基板の表面に形成した微細なトレンチやビアホール等の配線用凹部内へ銅等の配線材料を確実に埋込むことが要求され、この銅等の埋込みを電解めっきで行うためには、精密なめっき技術が要求される。そのため、基板表面でのめっき金属の析出を制御する抑制剤や、トレンチ底部でのめっき金属の析出を促進する促進剤等の添加剤を添加しためっき液を使用し、微細な配線用凹部の底部からめっき金属を選択的に析出させることで、埋込み性を向上させることが一般に行われている。
図2は、いわゆるフェースアップ方式を採用した、従来の一般的な電解めっき装置の概要を示す。この電解めっき装置は、例えば図1(a)に示すシード層7等の導電層を表面に有する基板Wを保持する基板保持部130と、この基板保持部130で保持した基板Wの表面の導電層(シード層)に接触して該導電層がカソードとなるように給電する電気接点132と、基板保持部130で保持した基板Wの上方に配置されたアノード134を有している。そして、基板保持部130で保持した基板Wとアノード134との間にめっき液136を満たし、アノード134を電源138の陽極に、電気接点132を介して基板Wの表面の導電層を電源138の陰極にそれぞれ接続し、アノード134と基板Wの表面の導電層(カソード)との間に所定の電圧を印加して電流を流すことで、導電層(カソード)の表面にめっき膜を成膜する。
この種の電解めっき装置にあっては、アノード134と基板Wの表面の導電層(カソード)との間を流れる電流が一定となるように、アノード134と基板Wの表面の導電層(カソード)との間に印加する電圧を変化させることで、めっき反応を制御するようにしている。また、前述のように、めっき液中に添加剤を添加した場合は、添加剤の残量を分析し、減少した添加剤に見合った量の添加剤を補給しながら、めっき液を繰り返し使用することも広く行われている。
例えば、トレンチ等の配線用凹部を有する基板の表面に銅めっきを施して、配線用凹部内へ銅等の配線材料を埋込む場合、配線用凹部の密度(データ率)の違いによって、めっき面積が異なる。例えば、直径200mmで、表面に300nmの絶縁膜(酸化膜)を形成し、この絶縁膜に幅0.2μmのトレンチを0.2μmの間隔で設けたデータ率が20%の基板の表面積(めっき面積)は、直径200mmで、表面に配線用凹部のない、つまりデータ率0%の基板の表面積の1.5倍となる。
このため、電解めっきによって基板表面にめっきを行うと、実質的なめっき面積の違いによって、めっき時の分極曲線(電位−電流曲線)が変動する。例えば、図3に示すように、前述のデータ率20%の基板表面に、Cu−Cl水溶液系のめっき液を用いてめっきを行った場合の分極曲線Aは、データ率0%の基板表面に、Cu−Cl水溶液系のめっき液を用いてめっきを行った場合の分極曲線Bに比較して、全体として右側に移動する。このため、図2に示す電解めっき装置を使用し、電流を一定(例えば、0.07V)に制御してめっきを行うと、カソードとなる基板表面の電位(カソード電位)は、データ率0%の基板にあっては約0.18V(vs.NHE)、データ率20%の基板にあっては約0.12V(vs.NHE)となる。
このように、分極曲線が異なるにも拘わらず、電流を一定に制御しながらめっきを行うと、支配する電気化学的反応(めっき反応)が変化して、めっき膜の膜質(例えば、結晶粒径や結晶配向性)の違いに繋がり、めっきによって得られる配線の信頼性を確保することが困難となる。つまり、Cu−Cl(塩素)系の水溶液中で電気化学反応を支配する式は、下記の表1に示す通りであり、基板表面の電位(カソード電位)が約0.18V(vs.NHE)の時、表1中の反応式(4)〜(6)は→のように進み、反応式(1)〜(3)は→のように進まない。このため、めっき析出に係わる電気化学的反応は、式(4)〜(6)が支配的となる。しかし、基板表面の電位(カソード電位)が約0.12V(vs.NHE)の時には、表1中の反応式(4)〜(6)は→のように進み、反応式(2)〜(3)も→のように進む。このため、めっき析出に係わる電気化学的反応は、式(2)〜(6)が支配的となる。このように、めっき析出に支配的となる電気化学的反応が異なることで、めっき膜の膜質が変化する。
Figure 2006152421
このため、例えばデータ率0%の基板に対して最適な電流に設定しためっき条件でデータ率20%の基板の表面にめっきを行うと、分極曲線の違いによって、基板表面の電位(カソード電位)が変わり、この結果、支配的となる電気化学的反応が異なり、予期せぬ反応が起こって、所望の膜質と異なる膜質のめっき膜(配線)が形成される。
このことは、めっき液中の添加剤の残量を分析し、減少した添加剤に見合った量の添加剤をめっき液に補給しながらめっき液を繰り返し使用する場合においても同様である。つまり、めっき液中に含まれる添加剤の量の変化や、生成される副生成物の量の時間的な変動等により、分極曲線(電位−電流曲線)が変動する。このため、電流を一定にしてめっきを行うと、予期せぬ反応が起こって、所望の膜質と異なる膜質のめっき膜(配線)が形成されることがある。
なお、実質的なめっき面積の違いは、基板表面の初期状態の違いばかりでなく、めっきの進行に伴って、トレンチ等の配線用凹部内に銅等の配線材料が徐々に埋込まれている途中や、完全に埋込まれる前後においても生じる。このため、めっきの進行中にも、分極曲線(電位−電流曲線)が変動し、全体に亘って均一な膜質のめっき膜を形成することが益々困難となる。
前述のように、めっき液の特性が添加剤へ大きく依存してきており、多量の有機・無機化合物からなる添加剤をめっき液中に混合させるようになってきている。また、配線の微細化に伴い、電解めっきに必要なシード層が徐々に薄膜化し、シード層をめっき液に接触させた時にシード層が溶解するのを防止するなど、めっき初期の反応を制御することが重要となっている。
ところで、例えば、電気化学の分野では、参照電極(基準電極)を用い、それを基準とした電位で電気化学反応を制御することが広く知られている。一方、電解めっきは、電気化学的反応により被めっき対象物の表面に膜形成を行う技術であり、これも古くから産業上重要な技術でよく知られている。
ここで、めっき液は、一般に強酸であり、高濃度の金属イオンや電解質が多く含まれている。このため、めっき液中に長時間に亘って参照電極を浸漬させておくと、参照電極が激しく劣化するばかりでなく、参照電極内の電解液にめっき液の成分が拡散して基準電位が変化してしまう。そして、基準電位が変化した参照電極を用いて反応を起こさせようとすると、電気化学的反応の基準が変化するので、予期した反応以外の反応が起こってしまう。このように、参照電極は、従来の電解めっき装置において、安定性や寿命の点から一般に使用されていなかった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、初期の表面状態やめっきの進行等によって分極曲線が変わっても、常に一定の膜質のめっき膜を安定して形成することができるようにした電解めっき装置及び電解めっき方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、アノードと、基板の表面に形成されめっきの際にカソードとなる導電層との間で三電極系を構成する参照電極と、前記導電層のカソード電位を前記参照電極の電位を基準として制御するポテンショスタットを有することを特徴とする電解めっき装置である。
このように、めっきの際にカソードとなる、例えばシード層等の導電層の電極電位(カソード電位)を一定に制御しつつ、アノードと導電層(カソード)の両電極間に電流を流してめっきを行うことで、進めたくない反応を起こさせることなく、常に同じ電気化学的反応を起こさせて、膜質(結晶粒径や結晶配向性)を制御しつつ、導電層の表面に膜質が一定のめっき膜を形成することができる。しかも、抑制剤や加速剤等の添加剤が入っているめっき液を用いた場合は、このめっき液の特性を考慮して導電層の電極電位(カソード電位)を制御することで、例えばトレンチやビアホールの底だけにめっき膜を選択的に析出させて、ボイドやシームのない、埋込み性に優れためっきを行うことができる。
請求項2に記載の発明は、非めっき時に前記参照電極を浸漬させる電解液を保持する電解液槽を有することを特徴とする請求項1記載の電解めっき装置である。
このように、非めっき時に参照電極を電解液に接触させ、めっき液に触れないようにすることで、参照電極の劣化を抑制することができる。
請求項3に記載の発明は、前記アノードと前記参照電極とを備えた移動自在な電極ヘッドと、非めっき時に前記アノードを浸漬させるめっき液を保持するめっき液トレーを有し、前記電解液槽は、前記めっき液トレー内またはその近傍に設けられて、前記アノードを前記めっき液トレー内のめっき液に、前記参照電極を前記電解液槽内の電解液に同時に浸漬させることを特徴とする請求項2記載の電解めっき装置である。
これにより、参照電極を移動させるための移動機構を別途設ける必要をなくして、構造の簡素化を図ることができる。
請求項4に記載の発明は、前記電解液槽は、前記参照電極の内部電解液と同一の電解液を保持することを特徴とする請求項3記載の電解めっき装置である。
これにより、参照電極内の電解液に該参照電極を浸漬させている電解液の成分が拡散しても、参照電極の基準電位が変化しないようにすることができる。
請求項5に記載の発明は、前記電解液槽は、前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれを測定するための電位測定用電極を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電解めっき装置である。
これにより、非めっき時に参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれ(差)を求め、このずれ差を是正することで、制御されるシード層等の電位(カソード電位)が、基準となる参照電極のずれに伴って、経時的にずれてしまうことを防止することができる。この電極測定用電極は、例えば別の参照電極からなる。
請求項6に記載の発明は、前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれが一定値以上になった時に警報を発生する警報器を有することを特徴とする請求項5記載の電解めっき装置である。
これにより、参照電極が寿命に達したことを素早く検知して、参照電極の取り替えを促すことができる。
請求項7に記載の発明は、前記基板表面の導電層、前記アノード及び前記参照電極を浸漬させるめっき液を、該基板が変わる毎に交換するめっき液交換部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電解めっき装置である。
このように、基板毎にめっき液を交換する、いわゆる枚葉式の電解めっき装置に適用することで、添加液の劣化などによる電気化学的変化が生じることを防止できる。
請求項8に記載の発明は、めっきの際に前記アノードと前記基板との間に配置される高抵抗構造体を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電解めっき装置である。
アノードと基板との間に高抵抗構造体を配置し、めっき液側の抵抗を、シード層等の導電層の電気抵抗の影響を無視できる程度に高くしてめっきを行うことで、基板表面の導電層(シード層)の電気抵抗による電流密度の面内差を小さくして、めっき膜の面内均一性を向上させることができる。
請求項9に記載の発明は、基板の表面に形成され、めっきの際にカソードとなる導電層のカソード電位を、参照電極を基準として制御しつつ、導電層とアノードとの間に電流を流して導電層の表面にめっき金属を析出させることを特徴とする電解めっき方法である。
請求項10に記載の発明は、めっき時に流れる電流をモニタして得られる電位−電流曲線の勾配が最も小さくなるように前記導電層のカソード電位を制御することを特徴とする請求項9記載の電解めっき方法である。
めっき時に流れる電流をモニタすることで、電位−電流曲線が得られるが、この曲線はめっき液に固有である。例えば、めっきを行うために導電層のカソード電位を負側にしていくと電流値が上昇する。この電位−電流曲線は、めっき液の流れ状態や添加剤の種類・混合量などの液条件によって変化する。この電位−電流曲線の勾配が最も小さくなる領域の電位でめっきを行うことで、めっき膜厚の基板面内の均一性を向上させることができる。
請求項11に記載の発明は、非めっき時に前記参照電極をめっき液以外の電解液中に浸漬させることを特徴とする請求項10記載の電解めっき方法である。
請求項12に記載の発明は、前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれを測定し、このずれを考慮に入れて、前記導電層のカソード電位を制御することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の電解めっき方法である。
請求項13に記載の発明は、前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれを非めっき時に測定することを特徴とする請求項12記載の電解めっき方法である。
請求項14に記載の発明は、前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれが一定値以上になった時に警報を発することを特徴とする請求項12または13記載の電解めっき方法である。
本発明によれば、例えばシード層等の導電層の電位(カソード電位)を制御しながらめっきを行うことで、進めたくない反応を起こさないように、電気化学的反応を制御することができる。これによって、めっきによって成膜されるめっき膜の結晶粒径や結晶配向性等の膜質が一定となるように制御したり、めっき膜の内部応力を制御したりすることができる。
特に、抑制剤(サプレッサ)や加速剤(アクセレレータ)などの添加剤が入っているめっき液においては、例えばトレンチやビアの底と基板表面との添加剤の吸着状態の違いにより、カソード電位によるめっき析出速度が異なるが、この特性を考慮してカソード電位を制御することで、効果的にトレンチやビアの底だけに選択的にめっき金属を析出させ、ボイドやシームの無い、埋め込み性に優れためっきを行うことができる。
更に、めっき時に流れる電流をモニタして得られる電位−電流曲線の勾配が最も小さくなるように導電層のカソード電位を制御することで、めっき膜厚の基板面内の均一性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。以下の例では、図1(a)で示すように、表面に導電層としてのシード層7を有する基板Wを用意し、このシード層(導電層)7をカソードとして銅めっきを行うことで、図1(b)に示すように、シード層7の表面に銅膜6を成膜する例について説明する。
図4は、本発明の実施の形態の電解めっき装置の概要を示す。この電解めっき装置は、表面にシード層(導電層)7を有する基板Wを上向きで保持する基板保持部130と、この基板保持部130で保持した基板Wの表面のシード層7に接触して該シード層7がカソードとなるように給電する電気接点132と、基板保持部130で保持した基板Wの上方に配置されたアノード134を有している。更に、めっきの際に、基板Wの表面のシード層(カソード)7とアノード134との間で三電極系を構成する参照電極140が備えられ、これらの3電極7,134,140で電極セルが構成されている。そして、基板Wの表面のシード層(カソード)7とアノード134は、ポテンショスタット142の電流測定回路144に接続され、基板Wの表面のシード層(カソード)7と参照電極140は、ポテンショスタット142の電位制御回路146に接続されている。
これにより、ポテンショスタット142により、参照電極140を基準として、基板表面のシード層7の電位(カソード電位)を一定に制御しつつ、シード層7をカソードとしためっきを行って、シード層7の表面にめっき膜を成膜する。つまり、参照電極140とシード層7との間の電位差が予め設定した一定の値となるように制御しつつ、シード層(カソード)7とアノード134との間にめっき反応によって生じる電流が流れるようにしてめっきを行う。
参照電極140としては、めっき液に類似した電解液や、めっき反応に影響を及ぼさない成分からなる電解液を内部電解液としたものが用いることが好ましい。参照電極140の具体例としては、水銀/硫酸水銀電極、銀/塩化銀電極または飽和カロメル電極などが挙げられる。銅めっき液として一般的に用いられているのは、硫酸銅−硫酸水溶液系であり、その時は、参照電極140として、水銀/硫酸水銀電極を用いることが好ましい。
この電解めっき装置にあっては、基板保持部130で保持した基板Wとアノード134との間にめっき液136を満たし、このめっき液136中に参照電極140を浸漬させる。この状態で、アノード134を電源の陽極に、電気接点132を介して基板Wの表面のシード層7を電源の陰極にそれぞれ接続して、図1(b)に示すように、シード層(カソード)7の表面に銅膜6を成膜する。この時、ポテンショスタット142により、参照電極140を基準として、シード層7の電位(カソード電位)が一定となるように制御して、シード層(カソード)7とアノード134との間にめっき反応によって生じる電流が流れるようにする。
このように、めっきの際にカソードとなる、例えばシード層7等の導電層の電極電位(カソード電位)を一定に制御しつつ、アノードとカソード(導電層)の両電極間に電流を流してめっきを行うことで、進めたくない反応を起こさせることなく、常に同じ電気化学的反応を起こさせて、膜質(結晶粒径や結晶配向性)を制御しつつ、カソード(導電層)の表面に膜質が一定のめっき膜を形成することができる。
この例にあっては、参照電極140として水銀/硫酸水銀電極を、めっき液としてCu−Cl系の水溶液をそれぞれ使用し、この参照電極(水銀/硫酸水銀電極)136を基準として、基板Wの表面のシード層(導電層)7の電位(カソード電位)を、ポテンショスタット142により、−0.45V(vs.Hg/HgSO)に一定に制御するようにしている。Hg/HgSO電極は、標準水素電極(NHE)を基準とすると0.61V(vs.NHE)であるから、−0.45V(vs.Hg/HgSO)は、0.16V(vs.NHE)に当たる。
このように、基板表面のシード層7の電位(カソード電位)を0.16V(vs.NHE)と一定に制御してめっきを行うと、前述の表1中の反応式(4)〜(6)は→のように進み、反応式(1)〜(3)は→のように進まない。このため、めっき析出に係わる電気化学的反応は、式(4)〜(6)のみが支配的となる。このことは、実質的なめっき面積が変化し、分極曲線が変化しても同様で、前述の表1中の反応式(2)〜(3)が支配的となることはない。この結果、膜質は常に一定となる。
つまり、図3に示すように、前述のデータ率20%の基板表面に、Cu−Cl水溶液系のめっき液を用いて電解めっきを行った場合の分極曲線Aは、データ率0%の基板表面に、Cu−Cl水溶液系のめっき液を用いてめっきを行った場合の分極曲線Bに比較して、全体として右側に移動する。しかし、図4に示す電解めっき装置を使用し、カソードとなるシード層7の電位(カソード電位)を一定(0.16V(vs.NHE))に制御してめっきを行うことで、アノード134とシード層(カソード)7との間を流れる電流は異なるものの、常に同じ電気化学的反応(めっき反応)が支配的となるようにして、シード層7の表面に成膜されるめっき膜の膜質を常に一定にすることができる。
このことは、めっき液中の添加剤が添加されている場合に、添加剤の残量を分析し、減少した添加剤に見合った量の添加剤をめっき液に補給しながらめっき液を繰り返し使用する場合においても同様である。つまり、めっき液中に含まれる添加剤の量の変化や、生成される副生成物の量の時間的な変動等により、分極曲線(電位−電流曲線)が変動しても、カソードとなる導電層の電位(カソード電位)を一定に制御してめっきを行うことで、予期せぬ反応が起こって、所望の膜質と異なる膜質のめっき膜(配線)が形成されることを防止することができる。
また、めっきの進行に伴って、トレンチ等の配線用凹部内に銅等の配線材料が徐々に埋込まれている途中や、完全に埋込まれる前後においても同様で、めっきの進行中に、実質的なめっき面積が変わって、分極曲線(電位−電流曲線)が変動しても、カソードとなる導電層の電位(カソード電位)を一定に制御しつつめっきを行うことで、全体に亘って均一な膜質のめっき膜を形成することができる。
トレンチ等の配線用凹部を有する基板の表面に、添加剤を添加しためっき液を用いた電解めっきを行って銅等の埋込みを行うと、添加剤の作用によって、トレンチ等の配線用凹部の上面と底部で分極曲線が異なる。例えば、図5に示すように、前述と同様な、直径200mmで、表面に300nmの絶縁膜(酸化膜)200を形成し、この絶縁膜200に幅0.2μmのトレンチ202を0.2μmの間隔で設けた、データ率20%の基板Wの表面に、Ta/TaNからなるバリア層204とシード層206を順次設けた基板Wを用意する。そして、Cu−Cl系の水溶液からなり、添加剤として、抑制剤(サプレッサ)と促進剤(アクセレレータ)を添加しためっき液を使用し、シード層206をカソードしためっきを行って、シード層206の表面にめっき膜を成膜する場合を考える。
めっき液208中に添加され、イオンの析出を抑制する抑制剤210としては、一般に、トレンチ202の内部に侵入しない分子体積を有する高分子化合物、具体的には、ポリエチレングリコールなどが用いられる。このため、抑制剤210は、トレンチ202の上面Uに位置するシード層206の表面のみに吸着して該表面でのめっき膜の析出を抑制する。しかし、抑制剤210は、トレンチ202の内部には入り込まず、このため、トレンチ202の内部に位置するシード層206の表面に対するめっき成膜の抑制効果は作用しない。一方、めっき液208中に添加される促進剤212は、トレンチ202の内部に容易に入り込んでトレンチ202の底部に溜まる。このため、促進剤212は、主に、トレンチ202の底部におけるめっき膜の成膜を促進する。
このため、トレンチ202の上面Uにおける分極曲線は、図6(a)に示すようになり、トレンチ202の底部Dにおける分極曲線は、図6(b)に示すようになる。つまり、トレンチ202の底部Dにおける分極曲線は、トレンチ202の上面Uにおける分極曲線を全体として左側に移動したようになる。
めっき速度は、電極間を流れる電流に比例するため、めっきの際の分極曲線の違いによって、トレンチ202の底部Dにおけるめっき速度は、トレンチ202の上面Uにおけるめっき速度より速くなる。このため、図6に示すように、トレンチ202の上面Uのめっき速度がほぼゼロとなり、トレンチ202の底部Dのみにめっきが進行するように、シード層206の電位(カソード電位)を、例えば0.3V(vs.NHE)の一定に制御しつつ、シード層(カソード)206とアノードとの間に電流を流してめっきを行うことで、トレンチ202の底部のみにめっき膜を析出させ、ボイドやシームのない、埋込み性に優れためっきを行うことができる。この場合にあっても、電気化学的反応が制御されて、めっき膜の膜質は一定となる。また、めっき膜の内部応力を制御することもできる。
また、使用するめっき液の電位−電流曲線において、電流勾配が最も小さくなるようにカソードとなるシード層7の電位(カソード電位)を制御しつつめっきを行うことで、シード層7の表面に成膜されるめっき膜の膜厚の面内均一性を向上させることができる。図6(c)は、実際のめっき液の電位−電流曲線の一部を拡大したグラフを示す。このように、電位−電流曲線には、一般に、その一部において、電流勾配が最も小さくなる電位が存在する。この電流勾配が小さい電位Aで銅膜を500nm析出させ、基板面内361点で膜厚を測定したときの偏差率は、1.38%であった。一方、従来の方法でめっきした場合、膜厚のバラツキ度合いである偏差率は1.98%であった。このことから、電位Aでめっきした時の膜厚均一性が従来法に比べ大きく向上することがわかった。このことから、トレンチやビアホールへの埋め込みを完了させた後、電流勾配が最も小さくなるようにカソードとなるシード層7の電位(カソード電位)を制御しつつめっきを行って、基板面内におけるめっき膜の膜厚を均一にすることで、埋め込み性に対しても、後工程のCMP効率に対しても、より好ましい結果が得られる。
次に、めっき膜の膜質の制御について説明する。
例えば、めっきにより形成した銅膜は、室温に放置しておくだけで結晶化が進む。この現象はセルフアニーリングといわれる。この原因は特定されていないが、めっき膜中へ取り込まれたガスが抜けることで起こるとも、あるいは、めっき膜の内部応力により生じるとも、様々な説がある。めっき膜のセルフアニーリングが進行するとめっき膜の緻密化が進むこととなり、それに伴うめっき膜の内部応力の発生が懸念される。めっき膜の内部応力は、ストレスマイグレーションの発生に関連する考とえられており、好ましくない。
めっきにより銅を析出させる場合、様々な電気化学反応が関連する。一例として、先にあげた表1の電極反応例で、反応(1)まで左から右に進行するようにカソード電位を−0.015V(vs.NHE)に制御して銅の析出を行った場合と、反応(4)まで左から右に進行するようにカソード電位を0.275V(vs.NHE)に制御して銅の析出を行った場合のめっき膜(銅)の電気抵抗の変化を調べた。ここで、めっき膜の電気抵抗の変化は、めっき膜の結晶粒の繋がり度合いの変化を表す。カソード電位を−0.015V(vs.NHE)に制御してめっきを行った時のめっき膜(銅)における電気抵抗の変化率は、4.1%であったが、カソード電位を0.275V(vs.NHE)に制御してめっきを行った時のめっき膜(銅)における電気抵抗の変化率は、2.8%であった。これにより、カソード電位を制御することで、電気抵抗の変化率を抑えることができる。電気抵抗の変化率の小さいめっき膜は、もともと結晶粒が緻密に形成されストレスマイグレーションを回避する可能性が高くなる。
従来例のように、電流を制御しながらめっきを行うと、特定のカソード電位が保てず、このため、トレンチの底等から、選択的にめっき膜を析出させることは困難である。そのため、添加剤の性能に大きく依存していた。本発明によれば、カソード電位を制御することで、電気化学的反応を制御でき、表面状態に左右されず、常に一定の膜質のめっき層を形成することができる。特に、めっき液内に抑制剤などの添加剤を加えた場合にカソード電位を制御しつつめっきを行うと、トレンチ等の底部と表面での析出反応の違いにより、選択的なめっき膜の析出が可能となる。
図7は、本発明の他の実施の形態の電解めっき装置の要部を示す。この電解めっき装置は、上下動且つ水平方向に移動自在な可動アーム150の自由端に取付けられた電極ヘッド152と、この電極ヘッド152の下方に配置され、内部にめっき液154を保持してめっきを行うめっき槽156と、このめっき槽156の側方の電極ヘッド152が到達可能な位置に配置され、内部に電解液158を保持する電解液槽160を有している。
電極ヘッド152は、下方に開口し、内部にアノード162を収納したハウジング164を有し、このハウジング164の側部に参照電極166が下方に突出して取付けられている。これにより、参照電極166は、アノード162と一体となって移動し、めっき槽156内のめっき液154及びに電解液槽160内の電解液158にアノード162と共に同時に浸漬される。このように、参照電極166がアノード162と一体に移動するようにすることで、参照電極166のみを移動させるための移動機構を別途設ける必要をなくして、構造の簡素化を図ることができる。
めっき槽156には、この内部にめっき液154を注入するめっき液注入部168と、めっき槽156内のめっき液154を排出するめっき液排出部170が設置され、これによって、めっき液交換部が構成されている。そして、下面中央部には、貫通孔156aが設けられ、この貫通孔156aは、表面を上向きにして基板Wを保持し、電気接点172を介して、基板Wの表面の導電層としてのシード層(図1(a)参照)に通電して該シード層をカソードとする基板保持部174によって水密的にシールされる。
電解液槽160は、非めっき時に参照電極166をアノード162と共に内部の電解液158に浸漬させるためのもので、参照電極166の自然電極電位の初期電位とのずれ(差)を測定するための電位測定用電極176が電解液158に浸漬されて備えられている。この例では、電位測定用電極176として、別の参照電極を使用している。このように、非めっき時に参照電極166を電解液槽160内の電解液158に浸漬させ、参照電極166がめっき槽156内のめっき液154に触れないようにすることで、参照電極166の劣化を抑制することができる。しかも、電解液槽160に参照電極166の自然電極電位の初期電位とのずれを測定するための電位測定用電極176を設けることで、非めっき時に参照電極166の自然電極電位の初期電位とのずれを測定することができる。
そして、アノード162、参照電極166、基板保持部174の電気接点172及び電位測定用電極(他の参照電極)176は、配線を介してポテンショスタット178にそれぞれ接続され、このポテンショスタット178は、制御部180に接続されている。更に、この制御部180からの信号は、警報器182に入力されるようになっている。
この例によれば、先ず、表面を上向きにして基板Wを保持した基板保持部174を上昇させ、この基板保持部174でめっき槽156の貫通孔156aを水密的にシールする。この状態で、めっき槽156の内部にめっき液注入部168からめっき液154を注入し、めっき槽156内をめっき液154で満たす。この時、電極ヘッド152のアノード162及び参照電極166は、電解液槽160内の電解液158に浸漬された状態にある。
次に、電極ヘッド152を一旦上昇させ、めっき槽156の直上方まで移動させた後、下降させて、電極ヘッド152のアノード162及び参照電極166をめっき槽156内のめっき液154に浸漬させる。
この状態で、アノード162を電源の陽極に、電気接点172を介して基板Wの表面のシード層7を電源の陰極にそれぞれ接続して、図1(b)に示すように、シード層(カソード)7の表面に銅膜6を成膜する。この時、ポテンショスタット178により、参照電極166を基準として、シード層7の電位(カソード電位)が、例えば前述と同様に、0.16V(vs.NHE)の一定となるように制御して、シード層(カソード)7とアノード162との間にめっき反応によって生じる電流が流れるようにする。
めっき終了後、アノード162及び電気接点172を電源から切り離す。そして、電極ヘッド152を一旦上昇させ、電解液槽160の直上方に移動させた後、下降させて、電極ヘッド152のアノード162及び参照電極166を電解液槽160内の電解液158に浸漬させる。このように、参照電極166を非めっき時にめっき液154から引き抜くことで、参照電極166が劣化したり、めっき液の成分が参照電極166内の電解液に拡散したりすることを抑制することができる。
参照電極166が電解液槽160内の電解液158に浸漬されている間に、電位測定用電極176を使用して、参照電極166の自然電極電位の初期電位との差を測定して初期電位とのずれ(差)を求め、このずれを是正する。例えば、電位測定用電極176として、別の参照電極を使用した場合、めっきに使用する参照電極166が正常であれば、参照電極166と電解液槽160に設置した電位測定用電極(別の参照電極)176の電位差は常に一定である。しかし、例えば参照電極166を長期間めっきに使用することで参照電極166が劣化すると、参照電極166と電位測定用電極(別の参照電極)176との間の電位差にずれが生じる。そこで、このずれを補正できるように、電源にフィードバックをかけながら、電解めっきに必要な電位となるように、シード層の電位(カソード電位)を制御する。これによって、シード層の電位(カソード電位)が、基準となる参照電極166のずれに伴って、経時的にずれてしまうことを防止する。そして、測定された参照電極166の自然電極電位と初期電位とのずれが一定値以上となった時、警報器182に信号に送って警報を発することで、参照電極166が使用不能になったことを知らせる。
この電解めっき装置を使用して、長時間めっきを行った結果、めっき成膜速度及びめっき膜の膜質は常に一定であった。新品の参照電極を用いて、電解めっき装置に使用していた参照電極自身の電位を測定すると、基準電位は初期と変わらなかった。このことから、この電解めっき装置では参照電極の劣化が抑えられることが分かった。
なお、めっき膜の成膜のために電位(カソード電位)を−0.45V(vs.Hg/HgSO)に設定し、参照電極をめっき液中に浸漬させた状態で継続的に使用し続けた。そして、3日後、再度成膜を行うと、成膜速度と膜質が始めの状態と異なってきた。新しい参照電極との比較を行うと、本来の電位から−0.005Vずれていた。そのために、析出速度および膜質に変化が生じたと考えられる。
図8に示すように、内部にめっき液154を保持し、非めっき時にアノード162をめっき液154に浸漬させて、アノード162のアイドリングを行うめっき液トレー184を有する場合がある。このような場合には、めっき液トレー184の内部、或いは周囲に電解液槽186を設け、アノード162をめっき液トレー184内のめっき液154に浸漬させると同時に、参照電極166を電解液槽186内に保持した電解液188に浸漬させるようにすることが好ましい。
この場合、電解液槽186内に保持する電解液188として、参照電極166の内部電解液と同一の電解液を使用することが好ましく、これにより、参照電極166内の電解液に電解液槽186内の電解液188の成分が拡散しても、参照電極166の基準電位が変化しないようにすることができる。
なお、図示していないが、電解液槽186内の電解液188に接触する位置に電位測定用電極176(図7参照)を設置して、図7に示す例と同様に、非めっき時に参照電極166の自然電極電位の初期電位との差を測定して初期電位とのずれを求め、このずれを是正するようにすることが好ましい。
図9は、本発明の更に他の実施の形態の電解めっき装置を備えた基板処理装置の全体配置図を示す。図9に示すように、この基板処理装置には、同一設備内に位置して、内部に複数の基板Wを収納する2基のロード・アンロード部10と、電解めっき処理及びその付帯処理を行う2基の電解めっき装置12と、ロード・アンロード部10と電解めっき装置12との間で基板Wの受渡しを行う搬送ロボット14と、めっき液タンク16を有するめっき液供給設備18が備えられている。
電解めっき装置12には、図10に示すように、めっき処理及びその付帯処理を行う基板処理部20が備えられ、この基板処理部20に隣接して、めっき液を溜めるめっき液トレー22が配置されている。また、回転軸24を中心に揺動する可動アーム26の先端に保持されて基板処理部20とめっき液トレー22との間を揺動する電極ヘッド28を有する電極アーム部30が備えられている。更に、基板処理部20の側方に位置して、プレコート・回収アーム32と、純水やイオン水等の薬液、更には気体等を基板に向けて噴射する固定ノズル34が配置されている。この実施の形態にあっては、3個の固定ノズル34が備えられ、その内の1個を純水の供給用に用いている。
基板処理部20には、図11に示すように、表面(被めっき面)を上向きにして基板Wを保持する基板保持部36と、この基板保持部36の上方に該基板保持部36の周縁部を囲繞するように配置された電極部38が備えられている。更に、基板保持部36の周囲を囲繞して処理中に用いる各種薬液の飛散を防止する有底略円筒状の飛散防止カップ40が、エアシリンダ(図示せず)を介して上下動自在に配置されている。
ここで、基板保持部36は、エアシリンダ44によって、下方の基板受渡し位置Aと、上方のめっき位置Bと、これらの中間の前処理・洗浄位置Cとの間を昇降し、図示しない回転モータ及びベルトを介して、任意の加速度及び速度で電極部38と一体に回転するように構成されている。この基板受渡し位置Aに対向して、電解めっき装置12のフレーム側面の搬送ロボット14側には、基板搬出入口(図示せず)が設けられ、また基板保持部36がめっき位置Bまで上昇した時に、基板保持部36で保持された基板Wの周縁部に下記の電極部38のシール材90と電気接点88が当接するようになっている。一方、飛散防止カップ40は、その上端が基板搬出入口下方に位置し、図11に仮想線で示すように、上昇した時に基板搬出入口を塞いで電極部38の上方に達するようになっている。
めっき液トレー22は、めっき処理を実施していない時(非めっき時)に、電極アーム部30の下記の高抵抗構造体110及びアノード98をめっき液で湿潤させるアイドリングを行うためのもので、この高抵抗構造体110が収容できる大きさに設定され、図示しないめっき液供給口とめっき液排水口を有している。また、フォトセンサがめっき液トレー22に取付けられており、めっき液トレー22内のめっき液の満水、即ちオーバーフローと排水の検出が可能になっている。
電極アーム部30は、図示しないサーボモータからなる上下動モータとボールねじを介して上下動し、旋回モータを介して、めっき液トレー22と基板処理部20との間を旋回(揺動)するようになっている。
また、プレコート・回収アーム32は、図12に示すように、上下方向に延びる支持軸58の上端に連結されて、ロータリアクチュエータ60を介して旋回(揺動)し、エアシリンダ(図示せず)を介して上下動するよう構成されている。このプレコート・回収アーム32には、その自由端側にプレコート液吐出用のプレコートノズル64が、基端側にめっき液回収用のめっき液回収ノズル66がそれぞれ保持されている。そして、プレコートノズル64は、例えばエアシリンダによって駆動するシリンジに接続されて、プレコート液がプレコートノズル64から間欠的に吐出され、また、めっき液回収ノズル66は、例えばシリンダポンプまたはアスピレータに接続されて、基板上のめっき液がめっき液回収ノズル66から吸引されるようになっている。
基板保持部36は、図13乃至図15に示すように、円板状の基板ステージ68を備え、この基板ステージ68の周縁部の円周方向に沿った6カ所に、上面に基板Wを水平に載置して保持する支持腕70が立設されている。この支持腕70の1つの上端には、基板Wの端面に当接して位置決めする位置決め板72が固着され、この位置決め板72を固着した支持腕70に対向する支持腕70の上端には、基板Wの端面に当接し回動して基板Wを位置決め板72側に押付ける押付け片74が回動自在に支承されている。また、他の4個の支持腕70の上端には、回動して基板Wをこの上方から下方に押付けるチャック爪76が回動自在に支承されている。
ここで、押付け片74及びチャック爪76の下端は、コイルばね78を介して下方に付勢した押圧棒80の上端に連結されて、この押圧棒80の下動に伴って押付け片74及びチャック爪76が内方に回動して閉じるようになっており、基板ステージ68の下方には、押圧棒80に下面に当接してこれを上方に押上げる支持板82が配置されている。
これにより、基板保持部36が図11に示す基板受渡し位置Aに位置する時、押圧棒80は支持板82に当接し上方に押上げられて、押付け片74及びチャック爪76が外方に回動して開き、基板ステージ68を上昇させると、押圧棒80がコイルばね78の弾性力で下降して、押付け片74及びチャック爪76が内方に回転して閉じるようになっている。
前記電極部38は、図16及び図17に示すように、支持板82(図15等参照)の周縁部に立設した支柱84の上端に固着した環状の枠体86と、この枠体86の下面に内方に突出させて取付けた、この例では6分割された電気接点88と、この電気接点88の上方を覆うように枠体86の上面に取付けた環状のシール材90とを有している。この電気接点88は、めっきの際に、基板保持部36で保持した基板Wの表面のシード層(導電層)7(図1(a)参照)に接触して該シード層7をカソードとなす。シール材90は、その内周縁部が内方に向け下方に傾斜し、かつ徐々に薄肉となって、内周端部が下方に垂下するように構成されている。
これにより、図19に示すように、基板保持部36がめっき位置Bまで上昇した時に、この基板保持部36で保持した基板Wの周縁部に電気接点88が押付けられて通電し、同時にシール材90の内周端部が基板Wの周縁部上面に圧接し、ここを水密的にシールして、基板Wの上面(被めっき面)に供給されためっき液が基板Wの端部から染み出すのを防止するとともに、めっき液が電気接点88を汚染することを防止するようになっている。
なお、この実施の形態において、電極部38は、上下動不能で基板保持部36と一体に回転するようになっているが、上下動自在で、下降した時にシール材90が基板Wの被めっき面に圧接するように構成しても良い。
前記電極アーム部30の電極ヘッド28は、図18及び図19に示すように、可動アーム26の自由端にボールベアリング92を介して連結した電極ホルダ94と、この電極ホルダ94の下端開口部を塞ぐように配置された高抵抗構造体110とを有している。すなわち、この電極ホルダ94は、下方に開口した有底カップ状に形成され、この下部内周面には、凹状部94aが、高抵抗構造体110の上部には、この凹状部94aに嵌合するフランジ部110aがそれぞれ設けられ、このフランジ部110aを凹状部94aに嵌入することで、電極ホルダ94に高抵抗構造体110が保持されている。これによって、電極ホルダ94の内部に中空のめっき液室100が区画形成されている。
この高抵抗構造体110は、例えばアルミナ,SiC,ムライト,ジルコニア,チタニア,コージライト等の多孔質セラミックスまたはポリプロピレンやポリエチレンの焼結体等の硬質多孔質体、あるいはこれらの複合体、更には織布や不織布で構成される。例えば、アルミナ系セラミックスにあっては、ポア径30〜200μm、SiCにあっては、ポア径30μm以下、気孔率20〜95%、厚み1〜20mm、好ましくは5〜20mm、更に好ましくは8〜15mm程度のものが使用される。この例では、例えば気孔率30%、平均ポア径100μmでアルミナ製の多孔質セラミックス板から構成されている。そして、この内部にめっき液を含有させることで、つまり多孔質セラミックス板自体は絶縁体であるが、この内部にめっき液を複雑に入り込ませ、厚さ方向にかなり長い経路を辿らせることで、めっき液の電気伝導率より小さい電気伝導率を有するように構成されている。
このように高抵抗構造体110をめっき液室100内に配置し、この高抵抗構造体110によって大きな抵抗を発生させることで、シード層7(図1(a)参照)の抵抗の影響を無視できる程度となし、基板Wの表面の電気抵抗による電流密度の面内差を小さくして、めっき膜の面内均一性を向上させることができる。
前記めっき液室100内には、高抵抗構造体110の上方に位置して、内部に上下に貫通する多数の通孔98aを有するアノード98が配置されている。そして、電極ホルダ94には、めっき液室100の内部のめっき液を吸引して排出するめっき液排出部103が設けられ、このめっき液排出部103は、めっき液供給設備18(図1参照)から延びるめっき液排出管106に接続されている。更に、電極ホルダ94の周壁内部には、アノード98及び高抵抗構造体110の側方に位置して上下に貫通するめっき液注入部104が設けられている。このめっき液注入部104は、この例では、下端をノズル形状としたチューブで構成され、めっき液供給設備18(図9参照)から延びるめっき液供給管102に接続されている。このめっき液注入部104とめっき液排出部103でめっき液交換部が構成されている。
このめっき液注入部104は、基板保持部36がめっき位置B(図11参照)にある時に、基板保持部36で保持した基板Wと高抵抗構造体110の隙間が、例えば0.5〜3mm程度となるまで電極ヘッド28を下降させ、この状態で、アノード98及び高抵抗構造体110の側方から、基板Wと高抵抗構造体110との間の領域にめっき液を注入するためのもので、シール材90と高抵抗構造体110に挟まれた領域で下端のノズル部が開口するようになっている。また、高抵抗構造体110の外周部には、ここを電気的にシールドするゴム製のシールドリング112が装着されている。
これにより、めっき液注入時にめっき液注入部104から注入されためっき液は、基板Wの表面に沿って一方向に流れ、このめっき液の流れによって、基板Wと高抵抗構造体110との間の領域の空気が外方に押し出されて外部に排出され、この領域がめっき液注入部104から注入された新鮮で組成が調整されためっき液で満たされて、基板Wとシール材90で区画された領域に溜められる。
電極ホルダ94の側部には、前述のようにして、基板Wと高抵抗構造体110との間の領域にめっき液を注入した時に該めっき液に浸漬され、めっきの際に電気接点88と接触してカソードとなる基板表面のシード層(導電層)7とアノード98との間で三極電極系を構成する参照電極114が取付けられている。そして、電気接点88、アノード98及び参照電極114は、配線を介してポテンショスタット116に接続され、このポテンショスタット116は、制御部118に接続されている。これにより、ポテンショスタット116により、参照電極114を基準として、めっきの際にカソードとなる基板表面のシード層(導電層)7の電位(カソード電位)を一定に制御するようになっている。
図10に示すように、めっき液トレー22の内部には、参照電極114の内部電解液と同一の電解液120を保持し、非めっき時にアノード98及び高抵抗構造体110をめっき液トレー22内のめっき液で湿潤させると同時に、参照電極114を電解液120に浸漬させる電解液槽122が設置されている。これにより、非めっき時に、参照電極114がめっき液に触れないようにすることで、参照電極114の劣化を抑制し、しかも参照電極114内の電解液に電解液槽122内の電解液120の成分が拡散しても、参照電極114の基準電位が変化しないようになっている。
更に、電解液槽122内の電解液120に浸漬される位置に、例えば別の参照電極からなる電位測定用電極124が設置され、この電位測定用電極124は、ポテンショスタット116に接続されている。これにより、非めっき時に、電位測定用電極124を使用して、参照電極114の自然電極電位の初期電位との差を測定して初期電位とのずれを求め、このずれを是正することで、シード層の電位(カソード電位)が、基準となる参照電極114のずれに伴って、経時的にずれてしまうことを防止する。そして、測定された参照電極114の自然電極電位と初期電位とのずれが一定値以上となった時、制御部118に接続された警報器126に信号に送って警報を発することで、参照電極114が使用不能になったことを知らせるようになっている。
ここで、アノード98は、スライムの生成を抑制するため、含有量が0.03〜0.05%のリンを含む銅(含リン銅)で構成されているが、不溶解の不溶性アノードを使用するようにしてもよい。
次に、この実施の形態の電解めっき装置12を備えた基板処理装置の操作について説明する。
先ず、ロード・アンロード部10からめっき処理前の基板Wを搬送ロボット14で取出し、表面(被めっき面)を上向きにした状態で、フレームの側面に設けられた基板搬出入口から一方の電解めっき装置12の内部に搬送する。この時、基板保持部36は、下方の基板受渡し位置Aにあり、搬送ロボット14は、そのハンドが基板ステージ68の真上に到達した後に、ハンドを下降させることで、基板Wを支持腕70上に載置する。そして、搬送ロボット14のハンドを、前記基板搬出入口を通って退去させる。
搬送ロボット14のハンドの退去が完了した後、飛散防止カップ40を上昇させ、同時に基板受渡し位置Aにあった基板保持部36を前処理・洗浄位置Cに上昇させる。この時、この上昇に伴って、支持腕70上に載置された基板は、位置決め板72と押付け片74で位置決めされ、チャック爪76で確実に把持される。
一方、電極アーム部30の電極ヘッド28は、この時点ではめっき液トレー22上の通常位置にあって、高抵抗構造体110あるいはアノード98がめっき液トレー22内に位置しており、この状態で飛散防止カップ40の上昇と同時に、めっき液トレー22及び電極ヘッド28にめっき液の供給を開始する。そして、基板のめっき工程に移るまで、新しいめっき液を供給し、併せてめっき液排出管106を通じた吸引を行って、高抵抗構造体110に含まれるめっき液の交換と泡抜きを行う。この時、参照電極114は、電解液槽122内の電解液120に浸漬されており、めっき液に浸漬されることはない。飛散防止カップ40の上昇が完了すると、フレーム側面の基板搬出入口は飛散防止カップ40で塞がれて閉じ、フレーム内外の雰囲気が遮断状態となる。
飛散防止カップ40が上昇するとプレコート処理に移る。即ち、基板Wを受取った基板保持部36を回転させ、待避位置にあったプレコート・回収アーム32を基板と対峙する位置へ移動させる。そして、基板保持部36の回転速度が設定値に到達したところで、プレコート・回収アーム32の先端に設けられたプレコートノズル64から、例えば界面活性剤からなるプレコート液を基板の表面(被めっき面)に間欠的に吐出する。この時、基板保持部36が回転しているため、プレコート液は基板Wの表面の全面に行き渡る。次に、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板保持部36の回転速度を増して、遠心力により基板Wの被めっき面のプレコート液を振り切って乾燥させる。
プレコート完了後にめっき処理に移る。先ず、基板保持部36を、この回転を停止、若しくは回転速度をめっき時速度まで低下させた状態で、めっきを施すめっき位置Bまで上昇させる。すると、基板Wの周縁部は、電気接点88に接触して通電可能な状態となり、同時に基板Wの周縁部上面にシール材90が圧接して、基板Wの周縁部が水密的にシールされる。
一方、搬入された基板Wのプレコート処理が完了したという信号に基づいて、電極アーム部30をめっき液トレー22上方からめっき処理を施す位置の上方に電極ヘッド28が位置するように水平方向に旋回させ、しかる後、電極ヘッド28を電極部38に向かって下降させる。この時、高抵抗構造体110を基板Wの表面に接触することなく、0.5mm〜3mm程度に近接した位置とする。電極ヘッド28の下降が完了した時点で、 めっき液注入部104から基板Wと高抵抗構造体110との間の領域にめっき液を注入して該領域をめっき液で満たす。
この状態で、アノード98を電源の陽極に、電気接点132を介して基板Wの表面のシード層7を電源の陰極にそれぞれ接続して、図1(b)に示すように、シード層(カソード)7の表面に銅膜6を成膜する。この時、ポテンショスタット116により、参照電極114を基準として、シード層7の電位(カソード電位)が、例えば前述と同様に、0.16V(vs.NHE)の一定となるように制御して、シード層(カソード)7とアノード98との間にめっき反応によって生じる電流が流れるようにする。
めっき処理が完了すると、電極アーム部30を上昇させ旋回させてめっき液トレー22上方へ戻し、通常位置へ下降させる。これにより、参照電極114を電解液槽122内の電解液120に浸漬させて、参照電極114がめっき液に浸漬されたままになることを防止し、同時に、電位測定用電極124を介して、参照電極114の自然電極電位の初期電位との差を測定して初期電位とのずれを求め、電源にフィードバックしてこのずれを是正する。
次に、プレコート・回収アーム32を待避位置から基板Wに対峙する位置へ移動させて下降させ、めっき液回収ノズル66から基板W上のめっき液の残液を回収する。この残液の回収が終了した後、プレコート・回収アーム32を待避位置へ戻し、基板めっき面のリンスのために、純水用の固定ノズル34から基板Wの中央部に純水を吐出し、同時に基板保持部36をスピードを増して回転させて基板Wの表面のめっき液を純水に置換する。このように、基板Wのリンスを行うことで、基板保持部36をめっき位置Bから下降させる際に、めっき液が跳ねて、電極部38の電気接点88が汚染されることが防止される。
リンス終了後に水洗工程に入る。即ち、基板保持部36をめっき位置Bから前処理・洗浄位置Cへ下降させ、純水用の固定ノズル34から純水を供給しつつ基板保持部36及び電極部38を回転させて水洗を実施する。この時、電極部38に直接供給した純水、又は基板Wの面から飛散した純水によってシール材90及び電気接点88も基板と同時に洗浄することができる。
水洗完了後にドライ工程に入る。即ち、固定ノズル34からの純水の供給を停止し、更に基板保持部36及び電極部38の回転スピードを増して、遠心力により基板表面の純水を振り切って乾燥させる。併せて、シール材90及び電気接点88も乾燥される。ドライ工程が完了すると基板保持部36及び電極部38の回転を停止させ、基板保持部36を基板受渡し位置Aまで下降させる。すると、チャック爪76による基板Wの把持が解かれ、基板Wは、支持腕70の上面に載置された状態となる。これと同時に、飛散防止カップ40も下降させる。
以上でめっき処理及びそれに付帯する前処理や洗浄・乾燥工程の全て工程を終了し、搬送ロボット14は、そのハンドを基板搬出入口から基板Wの下方に挿入し、そのまま上昇させることで、基板保持部36から処理後の基板Wを受取る。そして、搬送ロボット14は、この基板保持部36から受取った処理後の基板Wをロード・アンロード部10に戻す。
銅配線基板Wの一製造例を工程順に示す図である。 従来の電解めっき装置の概要を示す図である。 実質的にめっき面積が違う場合におけるめっき時の分極曲線(電位−電流曲線)を示すグラフである。 本発明の実施の形態の電解めっき装置の概要を示す図である。 めっき液中に添加される添加剤の作用の説明に付する図である。 (a)は、めっき液中に添加剤を添加した時の配線用凹部(トレンチ)の上面における分極曲線を示すグラフで、(b)は、配線用凹部(トレンチ)の底部における分極曲線を示すグラフで、(c)はめっき液の分極曲線の一部を拡大して示すグラフである。 本発明の他の実施の形態の電解めっき装置の概要を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態の電解めっき装置のめっき液トレーと電極ヘッドを示す図である。 本発明の更に他の実施の形態の電解めっき装置を備えた基板処理装置の全体を示す平面図である。 図9に示す電解めっき装置の平面図である。 図9に示す電解めっき装置の基板保持部及び電極部の拡大断面図である。 図9に示す電解めっき装置のプレコート・回収アームを示す正面図である。 図9に示す電解めっき装置の基板保持部の平面図である。 図13のB−B線断面図である。 図13のC−C線断面図である。 図9に示す電解めっき装置の電極部の平面図である。 図16のD−D線断面図である。 図9に示す電解めっき装置の電極アーム部の平面図である。 図9に示す電解めっき装置の電極ヘッド及び基板保持部を概略的に示す電解めっき時における断面図である。
符号の説明
3 ビアホール(配線用凹部)
4,202 トレンチ(配線用凹部)
5,204 バリア層
6 銅膜
7,206 シード層
10 ロード・アンロード部
12 電解めっき装置装置
18 めっき液供給設備
20 基板処理部
22,184 めっき液トレー
26,150 可動アーム
28,152 電極ヘッド
30 電極アーム部
32 プレコート・回収アーム
34 固定ノズル
36,130,174 基板保持部
38 電極部
68 基板ステージ
70 支持腕
76 チャック爪
88,132,172 電気接点
90 シール材
92 ボールベアリング
94 電極ホルダ
98,134,162 アノード
103,170 めっき液排出部
104,168 めっき液注入部
110 高抵抗構造体
112 シールドリング
114,140,166 参照電極
116,142,178 ポテンショスタット
118,180 制御部
120,158,188 電解液
122,160,186 電解液槽
124,176 電位測定用電極
126,182 警報器
130 基板保持部
136,154,208 めっき液
144 電流測定回路
146 電位制御回路
156 めっき槽
210 抑制剤
212 促進剤

Claims (14)

  1. アノードと、基板の表面に形成されめっきの際にカソードとなる導電層との間で三電極系を構成する参照電極と、
    前記導電層のカソード電位を前記参照電極の電位を基準として制御するポテンショスタットを有することを特徴とする電解めっき装置。
  2. 非めっき時に前記参照電極を浸漬させる電解液を保持する電解液槽を有することを特徴とする請求項1記載の電解めっき装置。
  3. 前記アノードと前記参照電極とを備えた移動自在な電極ヘッドと、非めっき時に前記アノードを浸漬させるめっき液を保持するめっき液トレーを有し、前記電解液槽は、前記めっき液トレー内またはその近傍に設けられて、前記アノードを前記めっき液トレー内のめっき液に、前記参照電極を前記電解液槽内の電解液に同時に浸漬させることを特徴とする請求項2記載の電解めっき装置。
  4. 前記電解液槽は、前記参照電極の内部電解液と同一の電解液を保持することを特徴とする請求項3記載の電解めっき装置。
  5. 前記電解液槽は、前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれを測定するための電位測定用電極を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の電解めっき装置。
  6. 前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれが一定値以上になった時に警報を発生する警報器を有することを特徴とする請求項5記載の電解めっき装置。
  7. 前記基板表面の導電層、前記アノード及び前記参照電極を浸漬させるめっき液を、該基板が変わる毎に交換するめっき液交換部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電解めっき装置。
  8. めっきの際に前記アノードと前記基板との間に配置される高抵抗構造体を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電解めっき装置。
  9. 基板の表面に形成され、めっきの際にカソードとなる導電層のカソード電位を、参照電極を基準として制御しつつ、導電層とアノードとの間に電流を流して導電層の表面にめっき金属を析出させることを特徴とする電解めっき方法。
  10. めっき時に流れる電流をモニタして得られる電位−電流曲線の勾配が最も小さくなるように前記導電層のカソード電位を制御することを特徴とする請求項9記載の電解めっき方法。
  11. 非めっき時に前記参照電極をめっき液以外の電解液中に浸漬させることを特徴とする請求項9または10記載の電解めっき方法。
  12. 前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれを測定し、このずれを考慮に入れて、前記導電層のカソード電位を制御することを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の電解めっき方法。
  13. 前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれを非めっき時に測定することを特徴とする請求項12記載の電解めっき方法。
  14. 前記参照電極の自然電極電位の初期電位とのずれが一定値以上になった時に警報を発することを特徴とする請求項12または13記載の電解めっき方法。
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