JP2006144048A - 希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法、これを用いたボンド磁石用組成物、およびボンド磁石 - Google Patents
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Abstract
【課題】希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成され、高い磁気特性を有する二相分離型の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末を効率的に製造できる方法、これを用いたボンド磁石用組成物、およびボンド磁石を提供する。
【解決手段】希土類−遷移金属系合金粉末を窒化処理して得られる、一般式:RaFe(100−a−b−c)MbNc(Rは希土類元素、MはCu、Mn、Co、Cr、Ti、Ni又はZrから選択される遷移金属元素)で表される希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法において、合金粉末を窒化処理する際に、窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスを含む含窒素雰囲気中、270〜650℃の温度で窒化して、希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成する第一の窒化工程と、引き続き、該合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化する第二の窒化工程とを含む。
【選択図】なし
【解決手段】希土類−遷移金属系合金粉末を窒化処理して得られる、一般式:RaFe(100−a−b−c)MbNc(Rは希土類元素、MはCu、Mn、Co、Cr、Ti、Ni又はZrから選択される遷移金属元素)で表される希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法において、合金粉末を窒化処理する際に、窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスを含む含窒素雰囲気中、270〜650℃の温度で窒化して、希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成する第一の窒化工程と、引き続き、該合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化する第二の窒化工程とを含む。
【選択図】なし
Description
本発明は、希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法、これを用いたボンド磁石用組成物、およびボンド磁石に関し、さらに詳しくは、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成され、高い磁気特性を有する二相分離型の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末を効率的に製造できる方法、これを用いたボンド磁石用組成物、およびボンド磁石に関する。
近年、さまざまな装置や電子機器等の小型化、高効率化の開発が激しさを増している。これら電子機器等に用いられる希土類磁石は、フェライト磁石に比較するとその磁気特性が数10倍であり、上記のニーズに答える材料として市場を拡大してきている。そして、このような機器等の小型化、高効率化の要求は現在も留まることを知らず、希土類磁石の一層の高特性化が望まれている。
希土類磁石には、Sm−Co系、Nd−Fe−B系などがあるが、SmCo5、Sm2Co17などのSm−Co系はコストが高いうえ、Coの安定供給も不安視されている。Nd−Fe−B系は、耐熱性、耐食性に劣り、耐食性改善のためには成形品にNiなどのコーティングをしなければならない。さらに、耐熱特性、例えば保磁力の温度係数を上げることは、該Nd−Fe−B系磁石材料の固有の値を上げることになり、根本的改善は困難である。Nd−Fe−B系磁石材料にはDyを添加して温度係数を改善した材料もあるが、Dyが高価なため、磁石材料の値段が高くなってしまうという欠点があった。
そのような中、これらに匹敵する高特性を有し、かつ比較的安価な希土類磁石材料として、希土類−遷移金属−窒素系磁石材料、例えば、Sm−Fe−N系、Sm−Fe−Mn−N系磁石が知られている。Sm−Fe−N系磁石は、理論上、Nd−Fe−Bに匹敵する磁気特性を有するとされているが、現状ではその値の80%程度にしか至っていない。
こうした希土類−遷移金属−窒素系磁石材料の磁気特性が、まだ理論値よりかなり低い値に留まっている原因には、窒化前合金粉末の組成のばらつき、各粉末の表面性のばらつき、粉末形状のばらつき、窒化条件のばらつきなどが挙げられる。
その中でも特に重要な原因は、合金粉末を均一に窒化し難いことであり、数10〜数100μmの粒子を内部まで均一に窒化することは、一般的に困難であり、例えば、Sm−Fe磁石粉末を窒素ガスやアンモニア−水素混合ガスで窒化する場合、窒素は粉末表面から進入していくが、粒子が粗い場合、内部まで窒素が入り込む前に表面付近が過窒化になってしまう。表面付近が過窒化にならないように窒化すると粉末内部に窒素が十分に入りきらない、という状況が起きてしまう。
その中でも特に重要な原因は、合金粉末を均一に窒化し難いことであり、数10〜数100μmの粒子を内部まで均一に窒化することは、一般的に困難であり、例えば、Sm−Fe磁石粉末を窒素ガスやアンモニア−水素混合ガスで窒化する場合、窒素は粉末表面から進入していくが、粒子が粗い場合、内部まで窒素が入り込む前に表面付近が過窒化になってしまう。表面付近が過窒化にならないように窒化すると粉末内部に窒素が十分に入りきらない、という状況が起きてしまう。
このため希土類−遷移金属系合金粗粉を、窒素雰囲気中、高温下で、窒化若しくは窒素侵入により崩壊する該含窒素合金を篩い分けし、篩い下の一定粒度以下の含窒素合金を高温部から除去しながら窒化処理して含窒素合金とし、必要によって微粉砕する希土類−遷移金属−窒素系永久磁石原料の製造方法が提案されているが(例えば、特許文献1参照)、生産性に課題が残されていた。
また、Sm−Fe系合金の粉末を窒化してSm−Fe−N系粉末磁石材料を製造する方法において、キルン内部に軸方向に走る複数のフィンを設けたロータリーキルン内にSm−Fe系合金の粉末を入れ、窒化ガスとしてアンモニア−水素混合ガスをキルン内部に供給しつつ、ロータリーキルンを回転させて、フィンで粉末を掻き上げては落とす操作を繰り返すことにより、粉末とガスとを均一に接触させつつ窒化することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような方法で均一な窒化を実現すれば、各組成の磁石合金において到達できる最高度の磁気特性を有する粉末磁石材料が得られるものと期待される。ところが、希土類−遷移金属−窒素系磁石材料母合金は、希土類元素を主成分の一つとしているため、希土類元素は選択酸化され易く、母合金粉末表面は酸化膜に覆われており、全ての粉末の表面酸化膜を同じ状態に作り上げることは現実的に難しい。このため、各母合金粉末への窒素の進入速度にはばらつきがあり、どうしても過窒化な粒子や未窒化な粒子が発生していた。
一方、Sm−Fe−Mn−N系磁石は、Sm−Co系磁石に匹敵する磁気特性、耐熱性を有するが、理論値では最大エネルギー積(BH)maxで40〜50MGOe以上と推測されており、まだその半分程度にしか至っていないのが実状である。
それは、Sm−Fe−Mn−N系磁石を得るための窒化工程において、主相とアモルファス相の二層を作り上げなければならず、さらに均一な窒化は難しくなるためである。実際に、Sm−Fe−Mn合金を窒化する際は、含窒素雰囲気であるアンモニア−水素混合ガス中で温度、アンモニア分圧を一定に設定しており、主相、アモルファス相を同じ窒化条件で作っている(例えば、特許文献3参照)。
それは、Sm−Fe−Mn−N系磁石を得るための窒化工程において、主相とアモルファス相の二層を作り上げなければならず、さらに均一な窒化は難しくなるためである。実際に、Sm−Fe−Mn合金を窒化する際は、含窒素雰囲気であるアンモニア−水素混合ガス中で温度、アンモニア分圧を一定に設定しており、主相、アモルファス相を同じ窒化条件で作っている(例えば、特許文献3参照)。
この方法において、主相のSm2(Fe,Mn)17N3を作る困難さは、Mnが添加されているもののSm2Fe17N3を作るのと大きく変わらないと考えられるが、高磁気特性を得るためのアモルファス相を作ることは、主相Sm2(Fe,Mn)17N3相を作った後にさらに過剰に窒素を入れ、主相中に、筋状または網目状に形成しなければならないため、高磁気特性を得るためのSm2(Fe,Mn)17N3主相とアモルファス相の二相分離組織を得ることは非常に困難である。
つまり、Sm2(Fe,Mn)17N3を作り上げる条件の延長上でアモルファス相を作っても、均一に窒化された粉末を作り高特性粉末を作り上げることは難しく、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成され、高い磁気特性を有する二相分離型の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末を効率的に製造できる方法の出現が切望されていた。
特開平7−288205号公報
特開2003−173907号公報
特開平8−55712号公報
本発明の目的は、上記のような状況に鑑み、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成され、高い磁気特性を有する二相分離型の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末を効率的に製造できる方法、これを用いたボンド磁石用組成物、およびボンド磁石を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、高磁気特性の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末を得るため、Sm2(Fe,Mn)17N3主相とアモルファス相の二相分離組織を形成させるうえで重要な窒化工程の条件を種々検討することにより、希土類−遷移金属系合金粉を一定の温度、一定のアンモニア分圧のもとで窒化するのではなく、予め希土類−遷移金属系合金粉末を所望の含窒素雰囲気、窒化温度で窒化後、引き続き、反応条件を変えて主相の周囲にアモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化することにより、さらなる高磁気特性化を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、 希土類−遷移金属系合金粉末を窒化処理して得られる、次の一般式: RaFe(100−a−b−c)MbNc …(1)
(式中、Rは一種または二種以上の希土類元素、MはCu、Mn、Co、Cr、Ti、NiおよびZrからなる群から選択される一種または二種以上の遷移金属元素であり、また、a、b、cは原子%で、4≦a≦18、0.3≦b≦23、15≦c≦25を満たす。)で表される希土類−遷移金属−窒素系合金からなる希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法において、希土類−遷移金属系合金粉末を窒化処理する際に、窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスのいずれかを含む含窒素雰囲気中、270〜650℃の温度で窒化して、希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成する第一の窒化工程と、引き続き、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化する第二の窒化工程とを含むことを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
(式中、Rは一種または二種以上の希土類元素、MはCu、Mn、Co、Cr、Ti、NiおよびZrからなる群から選択される一種または二種以上の遷移金属元素であり、また、a、b、cは原子%で、4≦a≦18、0.3≦b≦23、15≦c≦25を満たす。)で表される希土類−遷移金属−窒素系合金からなる希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法において、希土類−遷移金属系合金粉末を窒化処理する際に、窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスのいずれかを含む含窒素雰囲気中、270〜650℃の温度で窒化して、希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成する第一の窒化工程と、引き続き、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化する第二の窒化工程とを含むことを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、第一の窒化工程が、窒素ガス雰囲気中で行われ、第二の窒化工程が、アンモニア−水素混合ガス雰囲気中で行われることを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、第二の窒化工程を第一の窒化工程と同じ含窒素雰囲気中で行い、その際、含窒素ガス分圧及び/又は温度を高めることを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第3の発明において、第二の窒化工程において、アンモニアの分圧を0.30atm以上とすることを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第3の発明において、第二の窒化工程において、含窒素雰囲気の温度を第一の窒化工程よりも5℃以上高くすることを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法が提供される。
一方、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明の製造方法で得られ、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成されていることを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明に係る希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末に、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれかを樹脂バインダーとして配合してなるボンド磁石用組成物が提供される。
一方、本発明の第8の発明によれば、第7の発明に係り、樹脂バインダーが熱可塑性樹脂であるボンド磁石用組成物を射出成形してなる希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石が提供される。
さらに、本発明の第9の発明によれば、第7の発明に係り、樹脂バインダーが熱硬化性樹脂であるボンド磁石用組成物を圧縮成形又は射出成形してなる希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石が提供される。
本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法によれば、希土類−遷移金属系合金粉を窒化する時、希土類−遷移金属系合金粉末を所望の含窒素雰囲気下、特定の温度で窒化して希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成し、その後、窒素ガスをアンモニア−水素混合ガスに切り替えたり、含窒素ガス分圧を上げるなど窒化条件を変えて処理することによりアモルファス相を形成するため、均一かつ高特性の磁石粉末を製造できる。
また、得られた高い磁気特性を有する希土類−遷移金属―窒素系磁石粉末を用い、樹脂バインダーを配合しボンド磁石用組成物を調製すれば、電子機器などの小型化、高効率化に応え得るボンド磁石を提供することができる。
また、得られた高い磁気特性を有する希土類−遷移金属―窒素系磁石粉末を用い、樹脂バインダーを配合しボンド磁石用組成物を調製すれば、電子機器などの小型化、高効率化に応え得るボンド磁石を提供することができる。
本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法、これを用いたボンド磁石用組成物、およびボンド磁石について、図面を用いて以下に詳細に説明する。
1.希土類−遷移金属系合金粉末
(希土類元素)
本発明において、希土類−遷移金属系合金粉末を構成する主要成分の希土類元素は、磁気異方性を発現させ、保磁力を発生させる上で本質的な役割を果たす元素である。
(希土類元素)
本発明において、希土類−遷移金属系合金粉末を構成する主要成分の希土類元素は、磁気異方性を発現させ、保磁力を発生させる上で本質的な役割を果たす元素である。
希土類元素としては、Yを含むランタノイド元素のいずれか1種または2種以上であり、例えば、Y、La、Ce、Pr、Nd、およびSmの群から選ばれる少なくとも一種以上の元素が挙げられ、これらの少なくとも一種と、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、およびYbの群から選ばれる少なくとも一種の元素とからなるものを組み合わせれば、磁気特性を高めることができる。希土類元素は、磁石粉末としたとき、4原子%以上18原子%以下であることが必要である。4原子%よりも少なければ、合金中に軟磁性相であるαFeが多く存在するようになり高い保磁力が得にくくなり、18原子%を超えると主相となる合金相の体積が減少してしまい飽和磁化が低下するため好ましくない。
希土類元素の中でも、特に、Smが好ましく、Smが希土類元素の50原子%以上含むと高い保磁力を持つ材料が得られる。ここで用いる希土類元素は、工業的生産により入手可能な純度でよく、製造上、混入が避けられない元素、例えば、O、H、C、Al、Si、F、Na、Mg、Ca、Liなどが含まれていても差し支えない。
(遷移金属)
本発明において希土類−遷移金属系合金粉末の原料として用いられる主要な遷移金属粉末としては、Fe、Ni、Coなどが挙げられるが、磁気特性からFeが最も好ましい。Feは、希土類−遷移金属系合金粉末の必須成分であるが、磁気特性を損なうことなく温度特性や耐食性を改善する目的で、その一部をCoまたはNiの一種以上で置換してもよい。粒度分布は、目標製品粒度に近い分布のものを用いることが好ましい。
本発明において希土類−遷移金属系合金粉末の原料として用いられる主要な遷移金属粉末としては、Fe、Ni、Coなどが挙げられるが、磁気特性からFeが最も好ましい。Feは、希土類−遷移金属系合金粉末の必須成分であるが、磁気特性を損なうことなく温度特性や耐食性を改善する目的で、その一部をCoまたはNiの一種以上で置換してもよい。粒度分布は、目標製品粒度に近い分布のものを用いることが好ましい。
Feは、強磁性を担う基本元素であり、磁石粉末としたとき、34原子%以上、約81原子%以下含有する必要がある。34原子%より少ないと磁化が低くなり好ましくない。81原子%を超えると希土類元素の割合が少なくなりすぎ高い保磁力が得られず好ましくない。Fe成分の組成範囲が55〜80原子%であれば、保磁力と磁化のバランスのとれた材料となり特に好ましい。
(添加元素M)
本発明において、希土類−遷移金属系合金粉末には、粗い合金粉末でありながら高い保磁力を出すために、添加元素Mとして、Mn、Cu、Co、Cr、Ti、Ni、Zr、Hfの少なくとも一種以上を示す元素が含有されることが必要である。このうち、Mn、又はCu、特にMnが含有されることが好ましい。
本発明において、希土類−遷移金属系合金粉末には、粗い合金粉末でありながら高い保磁力を出すために、添加元素Mとして、Mn、Cu、Co、Cr、Ti、Ni、Zr、Hfの少なくとも一種以上を示す元素が含有されることが必要である。このうち、Mn、又はCu、特にMnが含有されることが好ましい。
添加元素Mの含有量は、磁石粉末としたとき、0.3〜23原子%であることが好ましい。添加元素Mが0.3原子%より少ないと、結晶部分を残さずに大部分がアモルファス化してしまい磁気特性が低くなってしまう。23原子%より多いと非磁性相の割合が多くなりすぎ、磁化が低くなってしまう。
添加元素Mを添加して作製した母合金粉末を用い、これに過剰に窒素を入れて希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末を製造すると、粒子内部で部分的にアモルファス化し、その中に数〜数100nmの結晶が微細に混在した状態になる。このような微結晶構造になるとアモルファス部は非磁性であるため粒子内の各微結晶間の磁気的な結合が切られ、粗粉が粉砕され微粉になった場合と同様の状態になり高い保磁力が得られると考えられている。さらに、上記微結晶部は飽和磁化の高いSm2Fe17N3に近い強磁性相となっているため、希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は粗い合金粉末であっても高い飽和磁化、保磁力が得られることになる。保磁力発生機構は、Sm2Fe17N3磁石材料のニュークリエーション型とは異なり、ピンニング型であると考えられている。
2.希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法
本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法は、(1)希土類−遷移金属系合金粉末を用意し、(2)これを含窒素雰囲気中で窒化処理して、特定の組成を有する希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法であって、窒化時に主相とアモルファス相、それぞれの相に最適な窒化条件で窒化を行うことを特徴としている。
本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法は、(1)希土類−遷移金属系合金粉末を用意し、(2)これを含窒素雰囲気中で窒化処理して、特定の組成を有する希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法であって、窒化時に主相とアモルファス相、それぞれの相に最適な窒化条件で窒化を行うことを特徴としている。
(1)希土類−遷移金属系合金粉末(母合金粉末)の製造方法
本発明において採用される母合金粉末の製造法は特に限定されない。例えば、母合金粉末は溶解鋳造法、液体急冷法、もしくは還元拡散法で製造できる。
本発明において採用される母合金粉末の製造法は特に限定されない。例えば、母合金粉末は溶解鋳造法、液体急冷法、もしくは還元拡散法で製造できる。
溶解鋳造法では、希土類金属、遷移金属、その他の添加金属を所定の比率で調合して、不活性ガス雰囲気中で高周波溶解し、得られた合金インゴットを均一化熱処理した後、ジョークラッシャー等で所定の粒度に粉砕して製造される。また、液体急冷法では、上記合金インゴットから合金薄帯を作製、これを粉砕して磁性粉末を製造する。
これに対して、還元拡散法では、希土類酸化物粉末、還元剤、遷移金属粉(鉄粉)、その他の添加金属粉及び/又は金属酸化物を出発原料として製造する。すなわち、希土類酸化物粉末、鉄粉、添加金属粉と前記希土類酸化物を還元するのに足る量の還元剤とを混合し、この混合物を酸素が実質的に存在しない雰囲気下で加熱処理させて還元反応を起こさせ、生成した希土類金属を鉄粉中に拡散させて希土類−遷移金属合金を生成させ、室温まで冷却する。その後、該還元生成物を水中に投入し、デカンテーションにより洗浄し、次いで酸洗、固液分離、乾燥を行い希土類−遷移金属合金粉末を製造する。
(還元剤)
還元剤としては、Li及び/又はCa、あるいはこれらの元素とNa、K、Mg、Sr又はBaから選ばれる少なくとも一種からなるアルカリ金属又はアルカリ土類金属元素が使用できる。
還元剤としては、Li及び/又はCa、あるいはこれらの元素とNa、K、Mg、Sr又はBaから選ばれる少なくとも一種からなるアルカリ金属又はアルカリ土類金属元素が使用できる。
これら還元剤は、還元剤としての投入量、還元剤および希土類酸化物の粉体性状、各種原料粉末の混合状態、還元拡散反応の温度と時間を注意深く制御することによって使用される。なお、上記還元剤の中では、取り扱いの安全性とコストの点から、金属Li又はCaが好ましく、特にCaが好ましい。還元剤の投入量は、反応当量よりも若干過剰とすることが好ましい。
(還元拡散方法)
上記希土類酸化物粉末、鉄粉末、添加元素M粉末、及び、上記希土類酸化物を還元するための還元剤が配合されている混合物は、非酸化性雰囲気中において、上記還元剤が溶融状態になる温度まで昇温保持し加熱焼成する。
上記希土類酸化物粉末、鉄粉末、添加元素M粉末、及び、上記希土類酸化物を還元するための還元剤が配合されている混合物は、非酸化性雰囲気中において、上記還元剤が溶融状態になる温度まで昇温保持し加熱焼成する。
Caの融点は838℃、沸点は1480℃であるので、実際の処理温度は1000〜1250℃程度とする。この温度であれば還元剤は溶解するが、蒸気にはならないで処理できる。これにより、上記希土類酸化物が希土類元素に還元されるとともに、該希土類元素が鉄粉中に拡散された希土類−遷移金属合金が合成される。
(水素処理)
この希土類−遷移金属合金を含んだ反応生成物(以下、還元物ということもある)は、非常に硬いため粉砕が困難である。さらに水中での崩壊性を改善するためには、通常水素処理を行うことが望ましい。
水素処理では、希土類−遷移金属合金を含んだ還元物をステンレス容器に入れ、アルゴンガスを封入し、その後、水素に置換し、所定の時間水素ガスを流し続けることで還元物が粉状にされる。
この希土類−遷移金属合金を含んだ反応生成物(以下、還元物ということもある)は、非常に硬いため粉砕が困難である。さらに水中での崩壊性を改善するためには、通常水素処理を行うことが望ましい。
水素処理では、希土類−遷移金属合金を含んだ還元物をステンレス容器に入れ、アルゴンガスを封入し、その後、水素に置換し、所定の時間水素ガスを流し続けることで還元物が粉状にされる。
(水洗、デカンテーション、酸洗)
その後、得られた還元物を、還元物1kgあたり約1リットルの水の割合で水中に投入し、1〜3時間攪拌し還元物を崩壊させる。その後、得られたスラリーを粗い篩を通し水洗槽に移入する。このときスラリー溶液のpHは11〜12程度であり、還元物はほとんど崩壊しており、篩上に残るロス分は非常に少なくなる。
この後、デカンテーションを5〜10回程度繰り返す。デカンテーション条件は、例えば、該スラリー溶液に注水し、攪拌1分、静置分離2分、排水することを1回とすることが好ましい。
その後、スラリーのpHが5〜6になるように酢酸を添加し、酸洗を行い固液分離し、乾燥して希土類−遷移金属合金粉末を得る。還元剤として用いたCaは非磁性であり、希土類−遷移金属合金粉末粒界や粒子表面に存在するCaは磁気特性を下げるのでできるだけ少ない方が好ましい。
その後、得られた還元物を、還元物1kgあたり約1リットルの水の割合で水中に投入し、1〜3時間攪拌し還元物を崩壊させる。その後、得られたスラリーを粗い篩を通し水洗槽に移入する。このときスラリー溶液のpHは11〜12程度であり、還元物はほとんど崩壊しており、篩上に残るロス分は非常に少なくなる。
この後、デカンテーションを5〜10回程度繰り返す。デカンテーション条件は、例えば、該スラリー溶液に注水し、攪拌1分、静置分離2分、排水することを1回とすることが好ましい。
その後、スラリーのpHが5〜6になるように酢酸を添加し、酸洗を行い固液分離し、乾燥して希土類−遷移金属合金粉末を得る。還元剤として用いたCaは非磁性であり、希土類−遷移金属合金粉末粒界や粒子表面に存在するCaは磁気特性を下げるのでできるだけ少ない方が好ましい。
上記で得られた希土類−遷移金属合金粉は、窒化処理により磁石粉にされるが、窒化を効率よく行うためには、通常100μm程度以下の粒子を用いることが好ましい。凝集・融着部を実質的に含まない平均粒径10〜100μmの粉末であればなおよい。必要により解砕を行うことが好ましく、粒径の大きな希土類−遷移金属系合金粉末をさらに微粉化(解砕を含む)して製造してもよい。粒径が10μmよりも細かいと発火し易く取り扱いが難しくなる。また、粒径が粗くなるに従い均一な窒化を行いずらくなり、磁気特性が低くなってしまう。
合金粉末を微粉化する方法は、特に制限されず、例えば、湿式粉砕法ではボールミル粉砕や媒体攪拌型ミル粉砕等を、乾式粉砕法では不活性ガスによるジェットミル粉砕等を用いることができる。これらの中でも、粉末の凝集が少ないジェットミル粉砕が特に好ましい。また、粉末の凝集をさらに少なくするため、例えば、ジェットミル粉砕では、不活性ガス中に5vol%以下の酸素を導入して微粉化することができ、また、ボールミル粉砕や媒体攪拌ミル粉砕等では、小径の粉砕ボール、あるいはステンレス鋼等ではなくジルコニア等の低比重のセラミックス粉砕ボールを用いて微粉化することができる。
(2)窒化処理
合金粉末の窒化処理は、予め窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスのいずれかを含む含窒素雰囲気中、特定の温度で窒化して、微結晶状態の希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成する第一の窒化工程と、引き続き、微結晶状態の希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化する第二の窒化工程を含んでいる。
合金粉末の窒化処理は、予め窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスのいずれかを含む含窒素雰囲気中、特定の温度で窒化して、微結晶状態の希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成する第一の窒化工程と、引き続き、微結晶状態の希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化する第二の窒化工程を含んでいる。
Sm2(Fe,Mn)17母合金を窒化した材料では、窒素が重要な役割を果たしている。その役割については、次のように説明される。Sm2(Fe,Mn)17母合金を窒化した場合、窒素はSm2(Fe,Mn)17単位格子当たり5〜6個までであれば結晶構造を壊すことなく格子を広げ侵入型として固溶する。そして、窒素が単位格子あたり3個入った場合、強い一軸磁気異方性が発現するとともに、飽和磁化、キュリ−温度も上昇する。さらに窒化を進め窒素が単位格子当たり5〜6個を超えて入るとこの結晶構造が壊れはじめ、結晶がアモルファス化していく。アモルファス相は非磁性だと考えられており、このアモルファス相がSm2(Fe,Mn)17N3結晶を取り囲むように形成されていくと、粉末内部で微結晶化が進み、さらにアモルファス相により各微結晶間の磁気的な結合が切断され、粗い粉末であっても高い保磁力を発現させることができると考えられている。
本発明における希土類−遷移金属合金粉末の窒化では、主相(上記の例ではSm2(Fe,Mn)17N3)の形成条件とアモルファス相の形成条件とが異なることが特徴であり、アモルファス相を形成させる際の窒化は、Sm2(Fe,Mn)17N3を形成させる場合より窒素が入り易い条件で行うことが重要である。そのような条件で窒化を行うことにより、主相を微結晶の状態で残しつつ、それを取り囲むように窒素リッチなアモルファス相が網目状にできた組織を有する高特性の磁石粉末が得られる。
このために含窒素雰囲気は、窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスを含む窒化ガスのいずれかで形成される。含窒素雰囲気中に水素を共存させると、結晶構造が安定なまま窒化できる。また反応を制御するために、アルゴン、ヘリウム、ネオンなどの不活性ガスなどを共存させてもよい。最も好ましい含窒素雰囲気は、アンモニア−水素混合ガスであり、そのアンモニアガス分圧は0.25atm以上とすることが好ましい。0.25atmよりも低いと合金粉末を均一に窒化することができない。
また、窒化反応を行う反応装置は、特に限定されず、横型、縦型の管状炉、回転式反応炉、密閉式反応炉などが挙げられる。何れの装置においても、本発明の磁性粉末を調製することが可能であるが、特に窒素組成分布の揃った粉体を得るためにはキルンのような回転式反応炉を用いるのが好ましい。
窒化工程は、希土類−遷移金属系合金粉末を、含窒素雰囲気中270〜650℃で窒化することにより、主相であるSm2(Fe,Mn)17N3合金を形成させる第一の窒化工程、その後、主相を生成する第一の窒化工程よりも、含窒素ガス成分を窒化効率の高いものに変更したり、含窒素ガス分圧を上げるなど、主相を多く残した状態でアモルファス相を形成できるように反応条件を変えて窒化する第二の窒化工程からなる。
第一の窒化工程における窒化反応は、含窒素雰囲気ガス組成、加熱温度、加熱処理時間、圧力を調節することで制御し得る。本発明においては、含窒素雰囲気ガス組成、加熱温度が重要であり、希土類−遷移金属系合金粉末を、含窒素雰囲気中270〜650℃で窒化すること以外に、特別な操作を必要としない。
加熱温度は、母合金組成、含窒素雰囲気によっても異なるが、270〜650℃とするのが望ましい。270℃未満であると窒化が進まず、650℃を越えると主原料相が分解して、菱面体晶または六方晶の結晶構造を保ったまま窒化することができない。窒化効率と主相の含有率を高くするために、さらに好ましい温度範囲は300〜600℃である。加熱処理時間は、反応装置の種類、合金粉末の量、加熱温度などによって異なり、一概に言えないが、例えば、3〜10時間の範囲で調節することができる。
窒化ガスは、ガス組成を一定に保ちながら1気圧以上の気流を反応炉へ送り込む気流方式、ガスを常圧の反応容器に加圧力0.01〜70気圧の領域で封入する封入方式、或いはそれらの組合せなどで供給することができる。
第一の窒化工程で希土類−遷移金属−窒素系合金主相が形成された合金粉末は、引き続き、第二の窒化工程で処理され、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化される。
第二の窒化工程における窒化反応は、第一の窒化工程よりも希土類−遷移金属系合金粉末に窒素が入りやすい条件であれば特に制限されない。第一の窒化工程で窒素ガスを用いる場合、第二の窒化工程も窒素ガスで行うことができ、第二の窒化工程では、温度及び/又は窒素ガス圧力を高める手段が採用される。より好ましいのは、第二の窒化工程で、含窒素雰囲気を窒素ガスからアンモニア−水素混合ガスに変更する方法である。この方法は、窒素ガスよりも、アンモニア−水素混合ガスを含む含窒素雰囲気の方が、窒化効率が高いことを利用している。この際、窒化温度に応じてアンモニア分圧を調整することが望ましい。適当な窒化温度、アンモニア分圧を選択することにより、高特性化だけでなく、熱処理時間を短くでき、例えば、第一の窒化工程よりも短くすることが可能で、具体的には1〜6時間とすることができる。
一方、第一の窒化工程で、すでにアンモニア−水素混合ガスを含む含窒素雰囲気を用いている場合、第二の窒化工程では、含窒素雰囲気を変更せずに、温度及び/又は含窒素ガス圧力、すなわち含窒素雰囲気中のアンモニア濃度(分圧)を高める手段が採用される。温度は、そのまま維持してもよいが、5℃以上高めることがさらに好ましい。また、温度を上昇させるのであれば、アンモニア分圧はそのまま維持してもよいが、0.30atm以上に上昇させることがさらに好ましい。これら条件に変更することで、主相への窒化が促進されアモルファス相が効率的に形成されることになる。
これに対して、第二の窒化工程で、第一の窒化工程よりも、加熱温度や含窒素ガス分圧を低下させると、所望のアモルファス相を形成できない。加熱温度や含窒素ガス分圧を低下させないまでも、加熱温度を5℃以上高めなかったり、アンモニア分圧が0.30atm未満では効率的にアモルファス相を形成できない場合がある。
ここで、Sm2(Fe,Mn)17NX磁石粉末を例に挙げて、第一の窒化工程、第二の窒化工程ともアンモニア−水素混合ガスを用いて窒化する方法を具体的に説明する。
まず、希土類−遷移金属合金Sm2(Fe,Mn)17粉末をキルンに投入し、キルンを回転させながら、含窒素雰囲気とする。アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.25atmで流し、例えば440℃まで上げ6時間程度保持し窒化を行う。この条件の窒化で、主相であるSm2(Fe,Mn)17N3合金が形成される。
まず、希土類−遷移金属合金Sm2(Fe,Mn)17粉末をキルンに投入し、キルンを回転させながら、含窒素雰囲気とする。アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.25atmで流し、例えば440℃まで上げ6時間程度保持し窒化を行う。この条件の窒化で、主相であるSm2(Fe,Mn)17N3合金が形成される。
その後、例えば、含窒素雰囲気の温度を480℃まで上げ、480℃に達したら、アンモニア分圧を前記の値よりも高い0.30〜0.60atmとし、数時間窒化を行う。同じ窒素を合金中に入れる場合、アンモニア分圧が高いほど窒素が入り易いため、窒化時間は短くてよい。ただし、650℃を超えると希土類元素の窒化物と鉄に分解してしまうため、それ以下の温度で窒化しなければならない。このように主相を生成する窒化条件よりも、窒化温度または/および含窒素ガス分圧を上げて窒化することにより主相を多く残した状態でアモルファス相を形成できる。
(水素アニール、アルゴンアニール)
窒化終了後、例えば水素アニールを0.5〜2時間、アルゴンアニールを0.3〜1時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然または強制冷却をする。水素アニールは、主相、アモルファス相に過剰に入った窒素を、アルゴンアニールは水素を抜く効果があるため実施することが好ましい。
なお、上記のように、アンモニア−水素混合ガス中で窒化した後の合金粉中に水素含有量が多く残留していると、磁気特性が低下するため、必要によっては真空加熱を行うなどの方法で十分に除去しておく必要がある。
窒化終了後、例えば水素アニールを0.5〜2時間、アルゴンアニールを0.3〜1時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然または強制冷却をする。水素アニールは、主相、アモルファス相に過剰に入った窒素を、アルゴンアニールは水素を抜く効果があるため実施することが好ましい。
なお、上記のように、アンモニア−水素混合ガス中で窒化した後の合金粉中に水素含有量が多く残留していると、磁気特性が低下するため、必要によっては真空加熱を行うなどの方法で十分に除去しておく必要がある。
(窒化処理前の熱処理)
なお、上記希土類−遷移金属母合金を粉砕処理して得られた合金粉末には、粉砕により生じた結晶の歪みが残留し、次の窒化工程においてαFe等の軟磁性相が発生する原因となる場合がある。αFe等の軟磁性相が発生すると保磁力や角型性が低下するため、さらに磁気特性を向上させるためには、粉砕により得られた合金微粉末を、窒化処理に先立って、アルゴン、ヘリウム、真空等の非酸化性かつ非窒化性雰囲気中、600℃以下で熱処理し、結晶の歪みを除去しておくことが好ましい。
特に、窒化処理と同時に400〜600℃で熱処理を行うと処理コストを下げられるためメリットが大きい。窒化処理と同時の場合は、熱処理温度が400℃未満であると、残留する結晶の歪みを除去する効果が十分でなく、一方、600℃を超えると、合金が希土類元素の窒化物と鉄に分解するので好ましくない。
なお、上記希土類−遷移金属母合金を粉砕処理して得られた合金粉末には、粉砕により生じた結晶の歪みが残留し、次の窒化工程においてαFe等の軟磁性相が発生する原因となる場合がある。αFe等の軟磁性相が発生すると保磁力や角型性が低下するため、さらに磁気特性を向上させるためには、粉砕により得られた合金微粉末を、窒化処理に先立って、アルゴン、ヘリウム、真空等の非酸化性かつ非窒化性雰囲気中、600℃以下で熱処理し、結晶の歪みを除去しておくことが好ましい。
特に、窒化処理と同時に400〜600℃で熱処理を行うと処理コストを下げられるためメリットが大きい。窒化処理と同時の場合は、熱処理温度が400℃未満であると、残留する結晶の歪みを除去する効果が十分でなく、一方、600℃を超えると、合金が希土類元素の窒化物と鉄に分解するので好ましくない。
3.得られる希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末
本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は、上記の製造方法により得られ、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成された次の一般式(1)で表される希土類−遷移金属−窒素系合金からなる磁石粉末である。
本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は、上記の製造方法により得られ、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成された次の一般式(1)で表される希土類−遷移金属−窒素系合金からなる磁石粉末である。
RaFe(100−a−b−c)MbNc …(1)
(式中、Rは一種または二種以上の希土類元素、MはCu、Mn、Co、Cr、Ti、NiおよびZrからなる群から選択される一種または二種以上の遷移金属元素であり、また、a、b、cは原子%で、4≦a≦18、0.3≦b≦23、15≦c≦25を満たす。)
(式中、Rは一種または二種以上の希土類元素、MはCu、Mn、Co、Cr、Ti、NiおよびZrからなる群から選択される一種または二種以上の遷移金属元素であり、また、a、b、cは原子%で、4≦a≦18、0.3≦b≦23、15≦c≦25を満たす。)
希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末には、窒素が15〜25原子%含有されている。窒素が25原子%を超えると非磁性と考えられるアモルファス相の割合が多くなりすぎ、保磁力は高くなるものの磁化が低くなりすぎてしまう。15原子%よりも少ないと軟磁性体に近い状態となり、高い保磁力を得ることができない。
本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は、上記のように添加元素Mが添加され、過剰に窒素が入っているので、図1に示すように粒子内部で部分的にアモルファス化し、その中に数〜数100nmの結晶が微細に混在した状態になっている。このような微結晶構造になると、アモルファス部は非磁性であるため粒子内の各微結晶間の磁気的な結合が切られ、粗粉が粉砕され微粉になった場合と同様の状態になり高い保磁力が得られるようになる。さらに、上記微結晶部は飽和磁化の高いSm2Fe17N3に近い強磁性相となっているため、本発明の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は、粗い合金粉末であっても高い飽和磁化、保磁力が得られ、保磁力発生機構はSm2Fe17N3磁石材料のニュークリエーション型とは異なり、ピンニング型であると考えられる。
この希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は、空気中、温度や湿度の高い雰囲気中に置かれると錆びたり劣化して磁気特性が低下するので、燐酸や、チタネート系、アルミニウム系、シラン系など各種カップリング剤によって表面処理することが望ましい。
4.希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石用組成物
本発明による希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は、バインダー成分として熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれかを配合することにより、優れた特性を有するボンド磁石用組成物となる。
本発明による希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末は、バインダー成分として熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれかを配合することにより、優れた特性を有するボンド磁石用組成物となる。
バインダー成分としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、キシレン樹脂、ユリア樹脂、メラニン樹脂、熱硬化型シリコーン樹脂、アルキド樹脂、フラン樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、熱硬化型フッ素樹脂、ユリア樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ケイ素樹脂などの熱硬化性樹脂;または、4−6ナイロン、12ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ふっ素樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルエーテルケトンなどの熱可塑性樹脂を用いることができる。
さらに、バインダー成分の種類にもよるが、フェノール、重合禁止剤、低収縮化剤、反応性樹脂、反応性希釈剤、未反応性希釈剤、変性剤、増粘剤、滑剤、カップリング剤、離型剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤、無機充填剤や顔料などを添加することができる。
5.希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石
上記のボンド磁石用組成物は、所定の方法で混練され、下記の要領で成形されて希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石とすることができる。
上記のボンド磁石用組成物は、所定の方法で混練され、下記の要領で成形されて希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石とすることができる。
熱硬化性樹脂を配合したボンド磁石用組成物を用いる場合は、圧縮成形または射出成形によることが好ましい。圧縮成形の場合は、ボンド磁石全重量に対する樹脂量としては1〜5重量%、射出成形では、樹脂粘度の調整や金型の温度等の最適条件を選択する必要があるが、7〜15重量%が好ましい。
圧縮成形する場合は、前記混合比で、例えば、混合機(例えば、井上製作所(製))で混合し、金型に磁界を印加するための電磁石を具備したプレス装置を用い、金型に800kA/m(10kOe)以上の磁界を印加しながら4ton/cm2の圧力でプレス成形する。また、射出成形の場合では、前記混合比で加熱加圧ニーダー装置を用いて混合し、金型に磁界を印加するための電磁石を具備したプレス装置を用いて成形する。熱硬化性樹脂を配合したボンド磁石用組成物を用いる場合は、組成物を例えば30〜80℃の成形温度に加温したシリンダー中で溶融し、800kA/m(10kOe)以上の磁界が印加された金型中に射出成形して、樹脂の硬化温度まで加熱し、一定時間保持して硬化させる。
また、熱可塑性樹脂を配合したボンド磁石用組成物を用いる場合は射出成形によることが好ましく、樹脂量としては5〜20重量%が好ましい。熱可塑性樹脂を配合したボンド磁石用組成物は、溶融温度、例えば210℃以上に加温したシリンダー中で組成物を溶融し、800kA/m(10kOe)以上の磁界が印加された金型中に射出成形し、冷却後、固まった成形物を取り出せば良い。
次に実施例、比較例を用いて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
原料として純度99.4%のSm2O3((株)トーメン製)、純度99.5%の電解鉄(Hoganas製)、純度99.3%(ミンテックジャパン(株)製)のCa、MnO2(東ソー(製))を所定の割合で混合機を用い混合した。そして、還元拡散用の容器に上記Sm2O3、MnO2、Fe、Caの混合物を入れた。この容器を電気炉(還元拡散炉)に装入し、アルゴン置換を行った後、アルゴン流量1〜2L/分、1200℃で8時間保持し、酸化物を還元しFe中に拡散させSmFeMn合金の還元物を製造した。
還元物1kgあたり1Lの水を還元物とともに容器に入れ、1時間攪拌し崩壊させた。崩壊した還元物1kgあたり10Lの水とともに水槽にいれ、1分攪拌後2分放置し、上澄みを抜き、抜いた水の量だけまた水を入れた。この作業を5回繰り返してCaを除去した。その後、攪拌しながらpH=5〜5.5で50分酸洗を行い、アルコールでデカンテーション、固液分離し、酸とアルカリの反応溶液を除去した。このようにしてできたスラリー状の合金粉末を真空中100℃で5時間乾燥し、SmFeMn合金粉末を製造した。
次に、この合金を篩で篩って、#150アンダーの合金粉末をキルンに投入し、キルンを回転させながら、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ6時間保持し窒化を行った。さらにそこから、4℃/分で480℃まで上げ、480℃に達したら、アンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.3L/分)まで上げ、3時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe68.7Mn3.6N19.2である合金粉末を製造した。このようにして作製した粉末(以下、この合金粉末を試料1という)の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
原料として純度99.4%のSm2O3((株)トーメン製)、純度99.5%の電解鉄(Hoganas製)、純度99.3%(ミンテックジャパン(株)製)のCa、MnO2(東ソー(製))を所定の割合で混合機を用い混合した。そして、還元拡散用の容器に上記Sm2O3、MnO2、Fe、Caの混合物を入れた。この容器を電気炉(還元拡散炉)に装入し、アルゴン置換を行った後、アルゴン流量1〜2L/分、1200℃で8時間保持し、酸化物を還元しFe中に拡散させSmFeMn合金の還元物を製造した。
還元物1kgあたり1Lの水を還元物とともに容器に入れ、1時間攪拌し崩壊させた。崩壊した還元物1kgあたり10Lの水とともに水槽にいれ、1分攪拌後2分放置し、上澄みを抜き、抜いた水の量だけまた水を入れた。この作業を5回繰り返してCaを除去した。その後、攪拌しながらpH=5〜5.5で50分酸洗を行い、アルコールでデカンテーション、固液分離し、酸とアルカリの反応溶液を除去した。このようにしてできたスラリー状の合金粉末を真空中100℃で5時間乾燥し、SmFeMn合金粉末を製造した。
次に、この合金を篩で篩って、#150アンダーの合金粉末をキルンに投入し、キルンを回転させながら、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ6時間保持し窒化を行った。さらにそこから、4℃/分で480℃まで上げ、480℃に達したら、アンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.3L/分)まで上げ、3時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe68.7Mn3.6N19.2である合金粉末を製造した。このようにして作製した粉末(以下、この合金粉末を試料1という)の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1と同様の方法でSmFeMn合金粉末を得て、さらに同様に#150アンダーのSmFeMn合金粉末を用い、窒化条件の後半の480℃での窒化時間だけを5時間に延ばし、他の条件は実施例1と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。
合金粉末の組成はSm8.4Fe67.6Mn3.6N20.4であった。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法でSmFeMn合金粉末を得て、さらに同様に#150アンダーのSmFeMn合金粉末を用い、窒化条件の後半の480℃での窒化時間だけを5時間に延ばし、他の条件は実施例1と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。
合金粉末の組成はSm8.4Fe67.6Mn3.6N20.4であった。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(比較例1)
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、窒化温度440℃で窒化条件は変えずに窒化を行った。つまり、SmFeMn合金粉末を、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ10時間保持し窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe68.4Mn3.6N19.5である合金粉末(以下、この合金粉末を試料3という)を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、窒化温度440℃で窒化条件は変えずに窒化を行った。つまり、SmFeMn合金粉末を、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ10時間保持し窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe68.4Mn3.6N19.5である合金粉末(以下、この合金粉末を試料3という)を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(比較例2)
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、表1に示すように、440℃での窒化を13時間に延ばし、窒化条件は変えずに窒化を行った。組成がSm8.4Fe67.9Mn3.6N20.1であるSmFeMnN合金を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、表1に示すように、440℃での窒化を13時間に延ばし、窒化条件は変えずに窒化を行った。組成がSm8.4Fe67.9Mn3.6N20.1であるSmFeMnN合金を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(比較例3)
次に、アモルファス相を形成する際のアンモニア分圧が0.25atmよりも低い例としてアンモニア分圧0.20atmの比較例を示す。
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、この合金粉末をキルンに投入しキルンで回転させながら、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ6時間保持し窒化を行った。その後、4℃/分で480℃まで上げ、480℃に達したら、アンモニア分圧0.20atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.15L/分、水素ガス0.6L/分)に下げ、15時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.7Fe69.9Mn3.7N17.7である合金粉末を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
次に、アモルファス相を形成する際のアンモニア分圧が0.25atmよりも低い例としてアンモニア分圧0.20atmの比較例を示す。
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、この合金粉末をキルンに投入しキルンで回転させながら、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ6時間保持し窒化を行った。その後、4℃/分で480℃まで上げ、480℃に達したら、アンモニア分圧0.20atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.15L/分、水素ガス0.6L/分)に下げ、15時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.7Fe69.9Mn3.7N17.7である合金粉末を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、表1に示すように、480℃での窒化時間だけを25時間に延ばし、他の条件は比較例3と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。合金粉末の組成はSm8.4Fe68.2Mn3.6N19.8であった。このようにして作製した粉末(以下、この合金粉末を試料4という)の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、表1に示すように、480℃での窒化時間だけを25時間に延ばし、他の条件は比較例3と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。合金粉末の組成はSm8.4Fe68.2Mn3.6N19.8であった。このようにして作製した粉末(以下、この合金粉末を試料4という)の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、この合金粉末をキルンに投入しキルンで回転させながら、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ3時間保持し窒化を行った。その後、2℃/分で400℃まで下げ、400℃に達したら、アンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.30L/分)に上げ、5時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe69.7Mn3.7N18.1である合金粉末を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、この合金粉末をキルンに投入しキルンで回転させながら、表1に示すように、アンモニア−水素混合ガスをアンモニア分圧0.33atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.25L/分、水素ガス0.5L/分)で流し、4℃/分の昇温速度で440℃まで上げ3時間保持し窒化を行った。その後、2℃/分で400℃まで下げ、400℃に達したら、アンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.30L/分)に上げ、5時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe69.7Mn3.7N18.1である合金粉末を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(比較例6)
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、表1に示すように、400℃での窒化時間だけを8時間に延ばし、他の条件は比較例5と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。合金粉末の組成はSm8.5Fe68.9Mn3.6N19.0であった。このようにして作製した粉末(以下、この合金粉末を試料4’’’という)の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の製造方法で製造した#150アンダーのSmFeMn合金を使い、表1に示すように、400℃での窒化時間だけを8時間に延ばし、他の条件は比較例5と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。合金粉末の組成はSm8.5Fe68.9Mn3.6N19.0であった。このようにして作製した粉末(以下、この合金粉末を試料4’’’という)の磁気特性を試料振動型磁力計(以下VSMと記す)で測定した。結果を表2に示す。
(実施例3)
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備した。そして、この合金粉末をキルンに投入し、キルンで回転させながら窒素ガス(合金1kgあたり0.8L/分)を流し、4℃/分の昇温速度で460℃まで上げ15時間保持し窒化を行った。その後、表1に示すように、同じ温度を維持したまま、アンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.3L/分)で3時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe69.0Mn3.6N18.9であるSmFeMnN合金粉末(以下、この合金粉末を試料2という)を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備した。そして、この合金粉末をキルンに投入し、キルンで回転させながら窒素ガス(合金1kgあたり0.8L/分)を流し、4℃/分の昇温速度で460℃まで上げ15時間保持し窒化を行った。その後、表1に示すように、同じ温度を維持したまま、アンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.3L/分)で3時間窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.5Fe69.0Mn3.6N18.9であるSmFeMnN合金粉末(以下、この合金粉末を試料2という)を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備し、アンモニア−水素混合ガスでの窒化時間だけ6時間延ばし、他の条件は実施例3と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。合金粉末の組成はSm8.3Fe67.3Mn3.5N20.9であった。このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備し、アンモニア−水素混合ガスでの窒化時間だけ6時間延ばし、他の条件は実施例3と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。合金粉末の組成はSm8.3Fe67.3Mn3.5N20.9であった。このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
(比較例7)
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備し、表1に示すように、含窒素雰囲気としてアンモニア−水素混合ガスのみで一定条件で窒化を行った。つまり、キルンに合金粉末を投入し、キルンを回転させながらアンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.3L/分)、4℃/分の昇温速度で460℃まで上げ8時間保持し窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.6Fe69.3Mn3.6N18.5であるSmFeMnN合金粉末(以下、この合金粉末を試料5という)を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備し、表1に示すように、含窒素雰囲気としてアンモニア−水素混合ガスのみで一定条件で窒化を行った。つまり、キルンに合金粉末を投入し、キルンを回転させながらアンモニア分圧0.60atm(合金1kgあたりアンモニアガス0.45L/分、水素ガス0.3L/分)、4℃/分の昇温速度で460℃まで上げ8時間保持し窒化を行った。
その後、水素アニール(水素流量は合金1kgあたり1L/分)を1時間、アルゴンアニール(アルゴン流量は合金1kgあたり1L/分)を0.5時間行い、アルゴンを流した状態で室温まで自然冷却した。このようにして組成がSm8.6Fe69.3Mn3.6N18.5であるSmFeMnN合金粉末(以下、この合金粉末を試料5という)を製造した。このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
(比較例8)
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備し、アンモニア−水素混合ガスで窒化時間を10時間に延ばし、他の条件は比較例3と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。組成はSm8.4Fe67.6Mn3.6N20.4であった。
このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様の方法で#150アンダーのSmFeMn合金粉末を準備し、アンモニア−水素混合ガスで窒化時間を10時間に延ばし、他の条件は比較例3と同じ条件でSmFeMnN合金粉末を製造した。組成はSm8.4Fe67.6Mn3.6N20.4であった。
このようにして作製した粉末の磁気特性をVSMで測定した。結果を表2に示す。
(実施例5、6、比較例9〜11)
実施例1、3で製造した合金磁石粉末(試料1、2)、比較例1、4、7で製造した合金磁石粉末(試料3〜5)のいずれか一種を91.0重量%採り、これに熱可塑性樹脂(PA12(宇部興産(株)製)を9.0重量%の割合で混合し、ボンド磁石用組成物を調製した。
次に、このボンド磁石用組成物をナカタニ混練機(ナカタニ製)で190℃−1パス、その後、シリンダー温度210℃、成形圧力1tonでφ20×13mmの形状に射出成形した。得られた射出成形ボンド磁石の磁気特性を表3に示す。比較例9〜11に対し、実施例5、6は磁気特性が高いことが分かる。
実施例1、3で製造した合金磁石粉末(試料1、2)、比較例1、4、7で製造した合金磁石粉末(試料3〜5)のいずれか一種を91.0重量%採り、これに熱可塑性樹脂(PA12(宇部興産(株)製)を9.0重量%の割合で混合し、ボンド磁石用組成物を調製した。
次に、このボンド磁石用組成物をナカタニ混練機(ナカタニ製)で190℃−1パス、その後、シリンダー温度210℃、成形圧力1tonでφ20×13mmの形状に射出成形した。得られた射出成形ボンド磁石の磁気特性を表3に示す。比較例9〜11に対し、実施例5、6は磁気特性が高いことが分かる。
Claims (9)
- 希土類−遷移金属系合金粉末を窒化処理して得られる、次の一般式:
RaFe(100−a−b−c)MbNc …(1)
(式中、Rは一種または二種以上の希土類元素、MはCu、Mn、Co、Cr、Ti、NiおよびZrからなる群から選択される一種または二種以上の遷移金属元素であり、また、a、b、cは原子%で、4≦a≦18、0.3≦b≦23、15≦c≦25を満たす。)
で表される希土類−遷移金属−窒素系合金からなる希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法において、
希土類−遷移金属系合金粉末を窒化処理する際に、窒素ガス又はアンモニア−水素混合ガスのいずれかを含む含窒素雰囲気中、270〜650℃の温度で窒化して、希土類−遷移金属−窒素系合金主相を形成する第一の窒化工程と、引き続き、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲に、アモルファス相が形成されるのに十分な反応条件で窒化する第二の窒化工程とを含むことを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法。 - 第一の窒化工程が、窒素ガス雰囲気中で行われ、一方、第二の窒化工程が、アンモニア−水素混合ガス雰囲気中で行われることを特徴とする請求項1に記載の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法。
- 第二の窒化工程を第一の窒化工程と同じ含窒素雰囲気中で行い、その際、含窒素ガス分圧及び/又は温度を第一の窒化工程よりも高めることを特徴とする請求項1に記載の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法。
- 第二の窒化工程において、アンモニアの分圧を0.30atm以上に高めることを特徴とする請求項3に記載の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法。
- 第二の窒化工程において、含窒素雰囲気の温度を第一の窒化工程よりも5℃以上高くすることを特徴とする請求項3に記載の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法で得られ、希土類−遷移金属−窒素系合金主相の周囲にアモルファス相が形成されていることを特徴とする希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末。
- 請求項6に記載の希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末に、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれかを樹脂バインダーとして配合してなるボンド磁石用組成物。
- 樹脂バインダーが熱可塑性樹脂であるとき、請求項7に記載のボンド磁石用組成物を射出成形してなる希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石。
- 樹脂バインダーが熱硬化性樹脂であるとき、請求項7に記載のボンド磁石用組成物を圧縮成形又は射出成形してなる希土類−遷移金属−窒素系ボンド磁石。
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JP2004332898A JP2006144048A (ja) | 2004-11-17 | 2004-11-17 | 希土類−遷移金属−窒素系磁石粉末の製造方法、これを用いたボンド磁石用組成物、およびボンド磁石 |
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---|---|---|---|---|
JP2009088121A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Sumitomo Metal Mining Co Ltd | 希土類−鉄−マンガン−窒素系磁石粉末 |
JP2010263093A (ja) * | 2009-05-08 | 2010-11-18 | Hitachi Ltd | 永久磁石材料 |
JP2018127716A (ja) * | 2017-02-06 | 2018-08-16 | 国立大学法人東北大学 | 希土類鉄窒素系磁性粉末とその製造方法 |
CN110277211A (zh) * | 2019-07-17 | 2019-09-24 | 徐靖才 | 一种钐铁氮磁纳米管的制备方法 |
-
2004
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