JP2006142217A - 木材の光触媒塗膜及び光触媒塗膜形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い光触媒活性を有しつつ、木材との定着性を改善して、優れた光触媒機能を木材表面にも付与できる光触媒塗膜、並びに木材表面に各種塗剤を適切な順序で塗布して光触媒の塗膜を効率よく確実に形成できる光触媒塗膜形成方法を提供する。
【解決手段】 木材基材10の表面に非透水性ながら表面は親水性の非透水塗膜層2が塗布形成されると共に、この非透水塗膜層2上に光触媒不活性の酸化チタンを含む中間塗膜層3が形成され、さらに、この中間塗膜層3上に光触媒活性の酸化チタンを含む光触媒塗膜層4が形成され、非透水塗膜層2でこれに上塗りされる各塗剤の木材への吸込みを抑えつつ、中間塗膜層3が光触媒作用の木材への波及を防ぐことから、木材基材10の表面上に中間塗膜層3及び光触媒塗膜層4を順次容易且つ確実に塗布形成でき、光触媒を木材基材10上に丈夫な塗膜として適切に配置できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塗料の吸込み性が大きい木材素地上にも確実に形成できると共に、優れた光触媒活性を有して有機物分解能力の高い木材の光触媒塗膜及びその形成方法に関する。
酸化チタンの光触媒としての働きは従来から広く知られており、太陽光や蛍光灯からの光に含まれる紫外線が照射されうる各種製品の表面に酸化チタンのコート膜を配置して、光触媒による有機物の分解作用に伴う抗菌性や消臭性、防汚性、親水性等を付与することが盛んに行われている。
物体の表面に酸化チタンのコーティングを行うには、従来、酸化チタン又は他のチタン化合物を含む塗剤を塗布後、焼成する他、スパッタリング、CVD、プラズマ溶射等の方法が用いられたが、対象となる物体が高熱に耐えうるものに限られたり、工程の関係上高コストとなったりするなど問題が多かった。近年、酸化チタンを含む水溶液を塗布して乾燥硬化させるだけで、付着性に優れ且つ緻密な塗膜を形成できる光触媒用塗剤が実用化され、各種用途への応用が広がっている。こうした光触媒用塗剤の一例として、特許第2938376号公報に記載されるものがある。
前記従来の光触媒用塗剤は、チタンを含む水溶液と塩基性物質から形成した水酸化チタンゲルに過酸化水素水を作用させた後、所定の加熱処理により得られる、アナターゼからなる酸化チタン微粒子の分散された液体である。
上記光触媒用塗剤は、以前よりも比較的密度の高い密着性に優れた結晶性チタニア膜が低温で作成可能であり、また、1回の塗布で1μm以上の緻密な膜を形成できるなど膜の作製工程上の利点も多く、低温でのコーティングが要求される金属や様々な材料への光触媒活性の付与などを実現できる。
特許第2938376号公報
従来の光触媒用塗剤は前記特許文献1に示される構成となっており、得られた塗膜はその光触媒作用で優れた有機物分解能力を有しているが、プラスチック等の有機物素材の表面に塗膜を形成させようとする場合、活性状態の光触媒における酸化作用により有機物が侵され、素材表面が劣化してしまい、塗膜が表面から剥離してしまうなどといった問題が生じていた。
このため、常温下では光触媒活性を起こさず、且つその塗膜が光触媒活性のある酸化チタン溶液の塗布性に優れるものとなる不活性酸化チタン水溶液、例えば、ペルオキソチタン酸水溶液をあらかじめ有機物表面に塗布し、有機物素材と光触媒層との間に中間層を介在させて光触媒膜の剥離を防ぐ手法が試みられてきた。
しかし、こうした不活性酸化チタン水溶液は、有機物素材のうち、木材のように吸込み性の大きい材質上では、溶液中の水分が急速に吸込まれることとなり、基材上に有効な塗膜として定着させるのが難しく、この不活性酸化チタン塗膜からなる中間層を確実に形成できないことから、この上層に形成される光触媒としての塗膜の定着が、依然木材表面の侵食を止められないことも相俟って、適切に行えないという課題を有していた。
本発明は、前記課題を解消するためになされたもので、高い光触媒活性を有しつつ、木材との定着性を改善して、優れた光触媒機能を木材表面にも付与できる光触媒塗膜、並びに木材表面に各種塗剤を適切な順序で塗布して光触媒の塗膜を効率よく確実に形成できる光触媒塗膜形成方法を提供することを目的とする。
本発明に係る木材の光触媒塗膜は、木材基材の表面に塗布形成される表面親水性の非透水塗膜層と、当該非透水塗膜層上にペルオキソチタン酸水溶液と増粘剤との混合水溶液を塗布して形成される中間塗膜層と、当該中間塗膜層上にペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合水溶液を塗布して形成される光触媒塗膜層とを備えるものである。
このように本発明によれば、木材基材の表面に非透水性ながら表面は親水性の非透水塗膜層が塗布形成されると共に、この非透水塗膜層上に光触媒不活性の酸化チタンを含む中間塗膜層が形成され、さらに、この中間塗膜層上に光触媒活性の酸化チタンを含む光触媒塗膜層が形成され、非透水塗膜層でこれに上塗りされる各塗剤の木材への吸込みを抑えつつ、中間塗膜層が光触媒作用の木材への波及を防ぐことにより、木材基材の表面上に中間塗膜層及び光触媒塗膜層を順次容易且つ確実に塗布形成でき、光触媒を木材基材上に丈夫な塗膜として適切に配置できることとなり、光触媒活性を備える木材製品が得られ、木材製品の活用の幅を広げられる。
また、本発明に係る木材の光触媒塗膜は必要に応じて、前記増粘剤が、無機シリカ化合物であり、前記ペルオキソチタン酸水溶液に対し2.5質量%添加されるものである。
このように本発明によれば、増粘剤としての無機シリカ化合物をペルオキソチタン酸水溶液に対し適切な添加割合として、溶液に適度なチクソトロピック性を付与することにより、塗布の際は非透水塗膜層のある塗布対象面に塗剤が伸びよく広がる一方、塗布後は粘度が高くなって未乾燥塗剤の偏りや垂れが生じにくくなり、塗布作業性を向上させると共に取扱い性、仕上り性状に優れる。
また、本発明に係る木材の光触媒塗膜は必要に応じて、前記光触媒塗膜層の基となる混合水溶液をなすペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合割合が、6:4ないし8:2とされるものである。
このように本発明によれば、中間塗膜層上に塗布されるペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合溶液における両者の割合が6:4ないし8:2の範囲で混合されて塗布使用されることにより、ペルオキソ改質アナターゼゾル由来のアナターゼ型酸化チタン成分で光触媒活性を確保しつつ、塗布対象面への結合力に優れるペルオキソチタン酸水溶液で確実な定着力を得、光触媒としての機能と膜強度とのバランスのとれた最適な塗膜を形成できる。
また、本発明に係る木材の光触媒塗膜形成方法は、木材基材の表面に硬化後非透水性となる所定の塗料を塗布して表面が親水性の非透水塗膜を形成した後、当該非透水塗膜上にペルオキソチタン酸水溶液と増粘剤との混合水溶液を上塗りし、乾燥硬化させた後さらにペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合水溶液を塗布して乾燥硬化させるものである。
このように本発明によれば、木材基材の表面に非透水性ながら表面は親水性の非透水塗膜を形成して上塗りされる塗剤の木材への吸込みを抑え、この非透水塗膜上にペルオキソチタン酸水溶液と増粘剤との混合水溶液を塗布して光触媒作用の木材表面への波及を防ぐ中間塗膜を形成し、この中間塗膜上にペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合水溶液を塗布して光触媒活性の表層を形成することにより、木材基材の表面上に各塗膜を順次容易且つ確実に塗布形成でき、光触媒を木材基材上に丈夫な塗膜として適切に配置できることとなり、光触媒活性を備える新規な木材製品が得られ、木材製品の活用の幅を広げられる。
以下、本発明の一実施の形態を図1に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る光触媒塗膜の拡大断面図である。
前記図1において本実施の形態に係る木材の光触媒塗膜1は、木材基材10の表面に非透水性下塗り塗料を塗布して形成される表面親水性の非透水塗膜層2と、この非透水塗膜層2の上に光触媒不活性の酸化チタンを含む塗剤を塗布して形成される中間塗膜層3と、この中間塗膜層3上に光触媒活性の酸化チタンを含む塗剤を塗布して形成される光触媒塗膜層4とを備える構成である。
前記木材基材10は、天然木の単板の他、集成材、天然木突板を貼付けた合板など木製で素地が表面にあらわれるものであればどのようなものでもかまわない。そして、この木材基材10に対する前記非透水塗膜層2、中間塗膜層3、光触媒塗膜層4の各塗膜形成方法としては、刷毛塗りやローラ塗り、エアブラシを用いた塗布の他、どぶ浸け、流し掛け等の方法を用いてもかまわない。特に合板の場合には、ロール(ロールコーター)で塗布するのが好ましい。
前記非透水塗膜層2を形成するための下塗り塗料としては、木材に浸透して表面を確実に覆い、上塗り塗料の吸込みを防ぎつつ、塗膜表面に水溶性塗剤の塗布、定着を可能にする親水性を備えるもの、例えば、ウレタン樹脂塗料を用いる。この木材基材1上に塗布する下塗り塗料の塗布量は、30cm2当り7〜10ml程度とするのが好ましい。
前記中間塗膜層3を形成するための塗剤としては、密着性に優れた公知の光触媒用塗剤であり、光触媒膜を有機物上にコーティングする際のアンダーコート剤としての使用が既知であるペルオキソチタン酸(以下、PTAと略称)水溶液と、無機シリカ化合物系の増粘剤との混合水溶液が使用される。前記PTA水溶液は常温では塗膜形成前後いずれでも不活性であるため、非透水塗膜層2のある木材基材10上に確実に定着させられ、強固な塗膜を形成できると共に、得られた塗膜は光触媒活性のあるコーティング用溶液との密着性に優れることとなり、上塗り塗膜を確実に定着させられる。
この中間塗膜層3の平均膜厚は、0.3μm以上とするのが好ましいが、最適には約0.5μmである。この中間塗膜層3の平均膜厚が0.3μmを下回ると、光触媒塗膜層4下で光触媒の影響を非透水塗膜層2及び木材基材10側へ及さない遮断機能が十分発揮されない恐れがある。
前記光触媒塗膜層4を形成するための塗剤としては、酸化チタンが結晶化した状態で含まれ、常温での乾燥後、塗膜が高い光触媒機能を発揮できる公知の光触媒用塗剤であるペルオキソ改質アナターゼ(以下、PAと略称)ゾルと、前記PTA水溶液との混合溶液を用いる。PTA水溶液を一定量混合することで、光触媒活性を十分確保しつつ、塗布対象面への密着性を改善している。
この光触媒塗膜層4の平均膜厚は、約0.7〜1.0μmが好ましい。この光触媒層4の平均膜厚が0.7μmを下回ると、光触媒性能が確保できないおそれがあり、また1.0μmを上回ると、塗膜表面の凸凹が拡大し、基材素地の色味ににじみやぼかしがあらわれたり、成膜した酸化チタン結晶が剥離しやすくなるといった問題が生じる。
次に、本実施の形態に係る光触媒塗膜の塗布形成工程について説明する。まず、木材基材10表面に対し、下塗り塗料を塗布して乾燥硬化させ、非透水塗膜層2を形成する。下塗り塗料の塗布範囲は、少なくとも光触媒としての機能を付与しようとする木材基材10表面が全て覆われて非透水性を有する状態となるように設定する。
続いて、前記非透水塗膜層2上に、PTA水溶液と増粘剤との混合水溶液からなる塗剤を塗布し、乾燥硬化させて光触媒としては不活性の中間塗膜層3を形成する。この中間塗膜層3をなす塗剤の塗布範囲は、光触媒としての機能を付与しようとする範囲の非透水塗膜層2が全て覆われる状態となるように設定する。
さらに、前記中間塗膜層3上に、PAゾルとPTA水溶液との混合水溶液からなる塗剤を塗布し、乾燥硬化させて光触媒塗膜層4を形成する。このPAゾルとPTA水溶液との混合水溶液を塗布して形成された光触媒塗膜層4は、酸化チタンが超微粒子であるため膜密度を高められることと、バインダーとなる他の物質を介さずに定着状態を得ていることから、光触媒としての反応効率が高く、優れた光触媒活性を発揮できる。
上記工程で得られた光触媒塗膜1は、光触媒塗膜層4が非透水塗膜層2及び中間塗膜層3を介して確実に木材基材10上に定着されることから、耐候性に優れ、屋内外で使用される種々の木材製品に光触媒機能を付与できる汎用性を有している。また、中間塗膜層3と光触媒塗膜層4において、塗膜が他からの影響を受けることなく確実に硬化、定着することから、木材基材10に対する光触媒塗膜形成処理が短時間で大量に行え、製造コストの低下を実現させられる。
このように、本実施の形態に係る木材の光触媒塗膜においては、木材基材10の表面に非透水性ながら表面は親水性の非透水塗膜層2が塗布形成されると共に、この非透水塗膜層2上に光触媒不活性の酸化チタンを含む中間塗膜層3が形成され、さらに、この中間塗膜層3上に光触媒活性の酸化チタンを含む光触媒塗膜層4が形成され、非透水塗膜層2でこれに上塗りされる各塗剤が木材へ吸込まれるのを抑えつつ、中間塗膜層3が光触媒作用の木材への波及を防ぐことから、木材基材10の表面上に中間塗膜層3及び光触媒塗膜層4を順次容易且つ確実に塗布形成でき、光触媒を木材基材10上に丈夫な塗膜として適切に配置できることとなり、光触媒活性を備える木材製品が得られ、木材製品の活用の幅を広げられる。
なお、前記実施の形態に係る木材の光触媒塗膜においては、前記非透水塗膜層2、中間塗膜層3及び光触媒塗膜層4の各層が非常に薄くほぼ透明となり、木材基材10表面が透けてあらわれ、得られる木材製品を木目が活かされた外観にできる構成としているが、これに限らず、最終製品として得たい外観によっては、非透水塗膜層2の基となる下塗り塗料の性状を適宜設定してつや有り、つや消し、透明着色、不透明着色など、塗膜の外観を変化させる構成としてもかまわない。
本発明に係る光触媒塗膜が形成された木材について、光触媒による抗菌作用の評価結果を説明する。
本発明に係る光触媒塗膜の実施例として、天然木突板が表面に配置された合板試験体に順次塗剤を塗布し、三層構造の光触媒塗膜を得た。各塗剤は、具体的には、試験体表面の木材基材上に直接塗布する下塗り塗料として、ウレタン樹脂塗料を用い、二層目の中間塗膜層を形成するための塗剤には、PTA水溶液を主成分とし、増粘剤としてサンノプコ株式会社製SNシックナー4050を2.5質量%加えたものを用いた。また、三層目の光触媒塗膜層4を形成するための塗剤には、PAゾルとPTA水溶液との混合水溶液を用いた。各コート剤の塗布量は、下塗り塗料が30cm2当り7〜10ml、その上に塗布するPTA水溶液+増粘剤を1m2当り30ml、さらに上塗りするPAゾル+PTA水溶液をそれぞれ1m2当り70mlとした。また、合板試験体の塗布面の大きさは、50mm×50mmである。
上記の様に各塗剤を塗布して塗膜を形成した合板試験体について、黄色ブドウ球菌を接種して24時間後の黄色ブドウ球菌の生菌数を測定する抗菌力試験を行った。この測定結果を表1に示す。表1には、実施例及び比較例における黄色ブドウ球菌の生菌数が示されている。なお、黄色ブドウ球菌を用いる抗菌力試験は、抗菌製品技術協議会の試験法III(2003年度版)「光照射フィルム密着法」に基づき、光照射条件の区分を(II)生活空間の光を利用する場合で比較的光量の多い場合、として実施し、同条件の二つの試験体について別に生菌数測定を行った。ただし、試験菌には黄色ブドウ球菌のみを用いている。そして、接種用菌液には、1/500NB培地(pH調整時にリン酸緩衝液を希釈液として使用)を用いている。
比較例として、合板試験体の代りに対照として規定されている下敷きフィルム(ポリエチレンフィルム)を用いた二つの試料について前記同様に生菌数を測定している。なお、接種直後の対照として規定されている前記同様のポリエチレンフィルム製下敷きフィルムを用いた二つの試料について、前記同様の生菌数測定を接種直後に行い、生菌数増減の基準としている。
Figure 2006142217
光触媒作用による抗菌力を示す黄色ブドウ球菌の生菌数については、表1から、光触媒塗膜を有する合板は、光が照射される環境で接種から24時間後の生菌数を有効検出下限数未満に抑えていることがわかる。
一方、比較例から、同じ環境条件で光触媒の存在しない場合には大部分の菌がそのまま生存することがわかる。
以上のように本発明に係る光触媒塗膜では、木材基材上に非透水塗膜層及び中間塗膜層を介して設けられた光触媒塗膜層がその光触媒作用により、優れた抗菌力を有していることが認められる。
これによって、本発明に係る光触媒塗膜は、木材基材上において非透水塗膜層、中間塗膜層を介して光触媒塗膜層が光触媒活性状態で確実に定着していることにより、有機物である木材表面においても塗膜の剥離等の悪影響無く光触媒作用に伴う高い有機物分解力を継続的に発揮させられることが確認できた。
本発明の一実施の形態に係る光触媒塗膜の拡大断面図である。
符号の説明
1 光触媒塗膜
2 非透水塗膜層
3 中間塗膜層
4 光触媒塗膜層
10 木材基材

Claims (4)

  1. 木材基材の表面に塗布形成される表面親水性の非透水塗膜層と、当該非透水塗膜層上にペルオキソチタン酸水溶液と増粘剤との混合水溶液を塗布して形成される中間塗膜層と、当該中間塗膜層上にペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合水溶液を塗布して形成される光触媒塗膜層とを備えることを
    特徴とする木材の光触媒塗膜。
  2. 前記請求項1に記載の木材の光触媒塗膜において、
    前記増粘剤が、無機シリカ化合物であり、前記ペルオキソチタン酸水溶液に対し2.5質量%添加されることを
    特徴とする木材の光触媒塗膜。
  3. 前記請求項1又は2に記載の木材の光触媒塗膜において、
    前記光触媒塗膜層の基となる混合水溶液をなすペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合割合が、6:4ないし8:2とされることを
    特徴とする木材の光触媒塗膜。
  4. 木材基材の表面に硬化後非透水性となる所定の塗料を塗布して表面が親水性の非透水塗膜を形成した後、当該非透水塗膜上にペルオキソチタン酸水溶液と増粘剤との混合水溶液を上塗りし、乾燥硬化させた後さらにペルオキソ改質アナターゼゾルとペルオキソチタン酸水溶液との混合水溶液を塗布して乾燥硬化させることを
    特徴とする木材の光触媒塗膜形成方法。
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