JP2006138309A - 内部燃焼エンジン用の高圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 負担が大きいメンテナンスを頻繁に行う必要がない高圧ポンプ及び内部燃焼エンジンを提供することを目的とする。
【解決手段】 圧縮された燃料を内部燃焼エンジンに供給するためのポンプであって、
本体と、上記本体内に設けられたコンパートメントと、燃料の圧力を上昇させるために、上記コンパートメント内に可動様式で設けられたポンプ部と、上記ポンプ部に燃料を配送するための燃料供給手段と、上記本体内に設けられ、外部供給源から直接燃料が供給され、さらに上記ポンプの潤滑・冷却のために上記燃料を上記コンパートメントに供給するように上記コンパートメントに流体的に接続された入口とを有するポンプにおいて、上記燃料供給手段が別の入口を含み、上記別の入口は、上記本体に設けられ、さらに上記外部供給源から直接受けた燃料をポンプ部に供給するため、上記ポンプ部に流体的に接続されていることを特徴とするポンプとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部燃焼エンジンのための高圧ポンプ及び圧縮装置に関する。
燃料を蓄積するためのタンクと、燃料を圧縮するためのシステムとを備える燃料注入システムは、内部燃焼エンジンの分野において知られている。この燃料圧縮システムは、タンクに流体的に接続されており、さらに、エンジンが燃料を予め設定された圧力で使用することができるようにするために設けられている。
特に、この圧縮システムは、一般的に、タンク内に含まれる燃料のための吸引ポンプと、圧縮装置とを備える。この圧縮装置は、共通の配管を介して、エンジンの各燃焼チャンバに接続されている複数の注入部に対して燃料を利用可能とするためのものである。
上述の圧縮システムを操作することにより、吸引ポンプが、タンクから燃料を吸い上げ、そしてさらなる圧縮のための圧縮装置に対して低い圧力で燃料を利用可能とすることになるだろう。この圧縮装置は、燃料を、燃焼チャンバに注入するための最適圧力値とするためのものである。
より詳細に説明すると、この圧縮装置は高圧ポンプと分配回路とを備える。この分配回路は、上記吸引ポンプと高圧ポンプとの間に設置され、燃料を高圧ポンプに対して利用可能とする。
さらに詳細に説明すると、この高圧ポンプは、中空状のチャンバ(ガードと称される。)が中に設けられた一般に鋳鉄製の本体を有する。
このガードは、燃料を圧縮するために設計された複数のポンプ部と、内部燃焼エンジン若しくは補助モータにより駆動する、ポンプ部を制御するためのシャフトの一部と、シャフトから各ポンプ部に対して動作を伝えるために設計されたカムとを備える。
特に、各ポンプ部は、分配回路により、圧縮された燃料の配送を調整するための吸い込みバルブと、エンジンに対して圧縮された燃料を排出するための放出バルブとを有する。
既知のタイプの高圧ポンプにおいては、ポンプ部において圧縮されるのに加え、燃料が、ガード、シャフト、カム、及びポンプ部を潤滑し冷却する。
このため、分配回路から燃料を配送するためのパイプが、高圧ポンプの本体を横切り、この本体内に形成された単一の入口とこのガードとを接続する。
既知のタイプの高圧ポンプの第1の実施形態では、各ポンプ部に供給するための複数のパイプが、この入口とガードとの間のある位置において、この配送パイプから枝分かれし、各ポンプ部まで延びる。
別の実施の形態では、この配送パイプは、全く枝分かれをせず、また各ポンプ部まで延びる複数の供給パイプが設けられている。
上述の両実施形態では、各供給パイプは、高圧ポンプの本体内に形成され、各供給パイプにより、対応する吸い込みバルブを介して、対応するポンプ部に供給する。
既知のタイプの圧縮装置において、燃料がポンプ部の呼び込みバルブを通過する時、高圧ポンプの本体、若しくはガード内に設けられた部材による伝導により加熱され、燃料は高温となる。
結果的に、高圧ポンプの効率の減少をもたらすような深刻なリークが発生する。さらに、特に高い回転数においては、エンジンが、ガード内に存在する燃料に回転動作を与えてしまい、それにより燃料がポンプ部に向かうような流れを妨害し、高圧ポンプの効率をさらに低下させてしまう。
さらに、ガードが直接冷却された後、燃料がポンプ部に達するような実施形態に関しては、燃料が、相互に接触した部材の一部の脱離により発生するような、可能性として考えられる機械削りくずや不純物により汚染されるかもしれない。このような環境下においては、高圧ポンプの誤った動作を引き起こす可能性があり、また負担が大きく頻繁にメンテナンスを行う必要がある。
本発明は、既知の高圧ポンプに関連する欠点、及び上述の欠点を有することが無い内部燃焼エンジンのための高圧ポンプを提供することを目的とする。
上述の目的は、請求項1に定義された高圧ポンプに関する本発明により達成することができる。
同様に、本発明は、請求項3に定義された内部燃焼エンジンのための圧縮装置に関する。
本発明を良く理解するために、好ましい実施の形態を次に記載している。この実施の形態は、添付の図面を参照して、限定的でない具体例のみにより与えられる。この添付の図面には、高圧ポンプと圧縮装置とを有する内部燃焼エンジンの注入システムが部分的に示されている。
添付の図面に関していえば、内部燃焼エンジン(それ自身既知であり、図示されていない)のための注入システムが、全体を通して1で示されている。
このシステム1は、本発明の理解のために必要とされる範囲で例示されている。このシステム1は、基本的に、燃料のためのタンク2と、このタンク2に流体的に接続され、タンク2から取り込まれた燃料を圧縮するように設計されており、所望の圧力において内部燃焼エンジンに利用可能とすることができる圧縮システム3とを有する。
特に、この圧縮システム3は、タンク2に浸漬された吸引ポンプ4と、この吸引ポンプ4に流体的に接続された圧縮装置5とを備える。この圧縮装置5は、予め設定された圧力値に燃料を圧縮するためのものである。
この圧縮装置5は、吸引ポンプ4に流体的に接続された、燃料を分配するための回路6と、この回路6により供給され、内部燃焼エンジンに流体的に接続された高圧ポンプ7とを備える。
この回路6は、熱伝導が低い材料からなり、吸引ポンプ4と高圧ポンプ7との間に流体的に配置され、そして、吸引ポンプ4に接続されたパイプ9と、高圧ポンプ7に燃料を供給するための1以上の供給パイプ8(この場合2つ示している)と、高圧ポンプ7の潤滑/冷却のためのパイプ10とを備えることが好ましい。
特に、このパイプ9は、T字結合部11と吸引ポンプ4とを接続する。そして、このT字結合部11から、潤滑/冷却パイプ10と接続用パイプ30とに分離している。
この接続用パイプ30は、さらに別のT字結合部12に対応する位置において終了し、このT字結合部12から、供給パイプ8が分離している。この供給パイプ8は高圧ポンプ7まで延びる。
この供給パイプ8は、高圧ポンプ7の外側にあり、互いに分離し、さらに潤滑/冷却パイプ10と分離していることが好ましい。
一定の断面積を有する流量調整装置23は、さらにT字結合部11と高圧ポンプ7との間のある位置であって、潤滑/冷却パイプ10上に設けられる。
上述の流量調整装置23は、高圧ポンプ7を潤滑/冷却するに十分な流量の燃料を通過させることができるような高圧ポンプ7の設計特性を基にしてサイズ調整が行われる。
この高圧ポンプ7は、少なくとも1つのポンプ部13を備える(この場合2つ設けられている)。このポンプ部13は、燃料を予め設定された圧力まで圧縮するために設けられており、内部燃焼エンジンに操作可能に接続されたシャフト19によりカム18を介して作動する。
より詳細には、各ポンプ部13は、対応する供給パイプ8から来る、圧縮された燃料を分配するための呼び込みバルブ14と、内部燃焼エンジンに対して、圧縮された燃料を外部に放出するための放出バルブ15とを備える。
さらに、各ポンプ部13は、放出バルブ15の下流において、各配送パイプ25に接続されている。この配送パイプ25は、少なくとも部分的に高圧ポンプ7の外側に設置されている。
より詳細には、この高圧ポンプ7は、一般的に熱伝導性材料からなり、さらに空洞部(後の部分では「ガード」17という用語により称される)が内部に形成された本体16により規定される。このガード17は、ポンプ部13、カム18、及びシャフト19の端部とを有する。
より詳細には、このガード17は、本体16内の重心に設置され、シャフト19、カム18及びポンプ部13の一部を備えるように設計されたチャンバ32を有する。
このガード17は、チャンバ32と連通する一対の線状部33を備える。この線状部33のそれぞれは、各ポンプ部13の動作のための位置を規定し、ポンプ部13に作用するリターンスプリングを有する。
各線状部33は、呼び込みパイプ34及び放出パイプ36を介して、各ポンプ部13の呼び込みバルブ14及び放出バルブ15のそれぞれと流体的に接続されている。これらの呼び込みパイプ34及び放出パイプ36は、それぞれ本体16内に形成されている。
この本体16は入口20を有し、この入口20により潤滑/冷却パイプ10を介して燃料の配送を可能とし、ガード17を冷却/潤滑する。
特に、この潤滑/冷却パイプ10は、本体16内に部分的に設けられ、ガード17で終端している。
この本体16は一以上の入口21を有し(この場合2つを有する)、この入口21により各供給パイプ8を介して燃料を配送することができ、各ポンプ部13に供給することができる。この燃料は、特定の場合タンク2により規定される外部供給源から直接来る。
より詳細には、各吸い込みバルブ14は、各供給パイプ8と各ポンプ部13とを接続し、各入口21の近辺の本体16内に設置されている。
さらに、本体16は出口22を有し、ガード17とタンク2とを接続する循環パイプ24がこの出口22を通過し、さらにガード17を冷却し潤滑するために使用された燃料をタンク2に戻すように設計されている。
最後に、本体16は、各ポンプ部13により圧縮される燃料を各配送パイプ25を介して外側に流すことを可能とする1以上の出口27を有する(この場合2つ有する)。
さらに詳細には、各放出バルブ15は、各ポンプ部13と各配送パイプ25との間に流体的に設置され、各出口27の近隣であって、高圧ポンプ7の本体16の内に設けられている。
この配送パイプ25は、T字結合部29において合流する。このT字結合部29から単一のエンジン供給パイプ28が始まる。
使用時において、タンク2に存在する燃料は吸い上げられ、吸引ポンプ4により予め圧縮され、回路6を介して高圧ポンプ7まで送られる。
特に、吸引ポンプ4から排出された燃料はパイプ9を満たし、その後T字結合部11を介して、流量調整装置23により規定された割合に従って、一部は潤滑/冷却パイプ10及び残りの一部は接続用パイプ30に流れる。
潤滑/冷却パイプ10に流れる燃料は、入口20を介して高圧ポンプ7の本体16に到着し、その後ガード17を満たし、ポンプ部13、カム18及びシャフト19を潤滑し冷却する。
ガード17を冷却し潤滑する燃料は、循環パイプ24を満たし、そして出口22を介して、本体16から排出され、タンク2に再び送られる。
また、接続用パイプ30を流れる燃料は、T字結合部12を介して各供給パイプ8を満たし、そして各入口21を介して本体16に達する。
各入口21を介して本体16に入った燃料は、各吸い込みバルブ14を通って、各ポンプ部13に供給され、各ポンプ部13により所定の圧力まで圧縮される。
圧縮された燃料は、各放出バルブ15を通って、各ポンプ部13から放出され、各出口27を介して本体16から排出され、各配送パイプ25を満たす。
各配送パイプ25内を通過した燃料は、T字結合部29を介して、内部燃焼エンジン供給パイプ28に集められる。
本発明に従って作製された高圧ポンプ7及び圧縮装置5の特性を実験することにより、それらが可能とする利点は明らかである。
具体的には、高圧ポンプ7に入る燃料が、各ポンプ部13の吸い込みバルブ14を通過し、それはガード17を通過しない。
その上、燃料は、タンク2に存在するときと同じ温度のレベルにあり、回転動作が現れない。言い換えれば、燃料は吸い込みバルブ14に比較的「低温で」供給され、高圧ポンプ7を予め通過したことによる加熱はなされない。
それゆえ、このポンプの効率は、吸い込みバルブ14の出口における燃料が高温であること、また燃料の回転動作が存在することによる効率の低下を受けない範囲で、最適化されている。
さらに、ポンプ部13内で圧縮された燃料は、可能性として考えられる機械削りくず、若しくはガード17内に存在する不純物により汚染されない。
そのため、高圧ポンプ7の操作は、燃料中に不純物が存在することにより発生する欠点が無く、そのためメンテナンスを頻繁に行う必要が無く、費用が掛からない。
最後に、この明細書に記載され例示された高圧ポンプ7及び圧縮装置5を、次の請求項により定義される保護の範囲から離れない範囲で修正、変更しても良い。
特に、回路6は、断熱性を有さない部材から形成されており、断熱性接続手段を介して高圧ポンプ7に接続されていても良い。
さらに、回路6は、断熱性を有さない部材により形成され、その部材が、高圧ポンプ7から十分離れたところに設置された1以上の中間装置に接続され、この中間装置によりポンプ7内に取り込まれる前に燃料を加熱しても良い。
高圧ポンプと圧縮装置とを有する内部燃焼エンジンの注入システムが部分的に示されている。

Claims (6)

  1. 圧縮された燃料を内部燃焼エンジンに供給するためのポンプ(7)であって、
    本体(16)と、
    上記本体(16)内に設けられたコンパートメント(17)と、
    燃料の圧力を上昇させるために、上記コンパートメント(17)内に可動様式で設けられた少なくとも1つのポンプ部(13)と、
    上記ポンプ部(13)に燃料を配送するための燃料供給手段(21、14)と、
    上記本体(16)内に設けられ、外部供給源(2)から直接燃料が供給され、さらに上記ポンプ(7)の潤滑及び/又は冷却のために上記燃料を上記コンパートメント(17)に供給するように上記コンパートメント(17)に流体的に接続された入口(20)とを有するポンプ(7)において、
    上記燃料供給手段(21、14)が、少なくとも1つの別の入口(21)を含み、上記別の入口(21)は、上記本体(16)に設けられ、さらに上記外部供給源(2)から直接受けた燃料をポンプ部(13)に供給するため、上記ポンプ部(13)に流体的に接続されていることを特徴とするポンプ。
  2. 上記燃料供給手段(21、14)が、吸い込みバルブ(14)を含み、上記吸い込みバルブ(14)が、上記の別の入口(21)と上記ポンプ部(13)とを流体的に接続し、さらに、別の入口(21)の近隣に設置されていることを特徴とする請求項1記載のポンプ。
  3. 上記吸い込みバルブ(14)が、上記別の入口(21)に対応する位置に設置されていることを特徴とする請求項2記載のポンプ。
  4. 内部燃焼エンジンに加圧された燃料を供給するための圧縮装置であって、
    上記装置(5)は、
    燃料の圧力を上昇させるためのポンプ(7)と、
    上記ポンプ(7)が、圧縮された燃料を利用することができるようにするための分配手段(6)とを備え、
    上記ポンプ(7)は、
    本体(16)と、
    上記本体(16)内に設けられたコンパートメント(17)と、
    燃料の圧力を上昇させるために、上記コンパートメント(17)内に可動様式で設けられた少なくとも1つのポンプ部(13)と、
    上記ポンプ部(13)に燃料を配送するための燃料供給手段(21)と、
    上記本体(16)内に設けられ、さらに上記ポンプ(7)の潤滑及び/又は冷却のために上記燃料を上記コンパートメント(17)に供給するように上記コンパートメント(17)に流体的に接続された第1入口(20)と、
    上記ポンプ(7)の第1入口(20)に供給するための第1流体ライン(10)を有する分配手段(6)とを備える圧縮装置(5)において、
    上記圧縮装置(5)は、
    上記流体供給手段(21、14)が少なくとも1つの第2入口(21)を含み、上記第2入口(21)は、上記ポンプ(7)の上記本体(16)内に設けられ、さらに上記ポンプ部(13)に流体的に接続され、
    上記分配手段(6)が、上記第1流体ライン(10)から分離した少なくとも1つの第2流体ライン(8)を備え、上記第2流体ライン(8)は、上記ポンプ(7)の第2入口(21)に供給し、そして上記ポンプ(7)の本体(16)の外側に設置されていることを特徴とする圧縮装置。
  5. 上記第2流体ライン(8)に沿って、上記燃料と協力する熱の伝導が低い手段を備えることを特徴とする請求項4記載の圧縮装置。
  6. 上記の熱伝導が低い手段が、上記第2流体ライン(8)を構成する部材により規定されることを特徴とする請求項5記載の圧縮装置。
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