JP2006133994A - 解析装置、解析プログラム、および解析プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

解析装置、解析プログラム、および解析プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】 回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析できる。
【解決手段】 解析装置100は、物性を表わす情報、配置を表わす情報、電気的な特性を表わす情報、ならびに接続情報を受付け、複数の情報に分割する管理部102と、電界の大きさおよび磁界の大きさ、物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出する算出部140と、電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換する変換部142と、電流値および電圧値のいずれか、分割された複数の情報のいずれか、ならびに電気的な特性を表わす情報を用いて、管理部102が分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出する回路解析部106とを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、解析装置、解析プログラム、および解析プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関し、特に、マクスウェル微分方程式を差分化して時間領域で解く有限差分時間領域法(以下FDTD法:Finite Differnce Time Domain)とSPICE(Simulation Program with Integrated Circuit Emphasis:カリフォルニア大学バークレイ校開発)に代表される回路解析法とを連携させて電流値、電圧値、電界強度、および磁界強度を求める解析装置、解析プログラム、および解析プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
従来の解析システムは、特許文献1に開示されるように、ネットワークを介して接続され、解析の対象となる領域を分割して並列に処理する、複数の情報処理装置からなる解析システムである。解析システムは、分割された解析の対象となる領域を、FDTD法に基づき、電界と磁界とについて解析する少なくとも2つの情報処理装置と、分割された解析の対象となる領域の等価回路を、回路シミュレーションによって解析する少なくとも2つの情報処理装置とを有する。電界と磁界とを解析する情報処理装置は、オーバーラップ領域の計算上の所定の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算する第1の演算回路と、第1の演算回路により演算された、計算上の時刻におけるオーバーラップ領域の電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を、隣接する領域を解析する情報処理装置に送信する送信回路と、送信回路によって行われる送信と並列に、分割された解析対象となる領域のうちの、オーバーラップ領域以外の領域の計算上の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算する第2の演算回路とを有する。
この解析システムにおいては、回路シミュレータにより解析する素子の寸法が波長に比べて十分小さいとし、1つのセル内に軸に平行に存在するとする。式(1)で表されるアンペアの法則は素子を含むFDTDセルに対して式(2)のように書き換えられる。
Figure 2006133994
Figure 2006133994
ここでVはチップに印加される電圧、C=εA/ΔzはFDTDセルの静電容量(A=Δx・ΔyはFDTDのセル面積、Δzはその高さ)、I(V)(=AJ(E))は素子を流れる電流、Iは全セル電流A・∇×Hn+1/2である。すなわち、FDTD法に基づき解析する情報処理装置と回路シミュレータとの結合は、並列に接続されたコンデンサC、定電流源I、素子の等価回路により表される。図9にその等価回路を示す。
次に、等価電流源法における、FDTD法に基づき解析する情報処理装置と回路シミュレータとのデータの受け渡しについて説明する。図10はFDTD法に基づき解析する情報処理装置と回路シミュレータとのデータの流れを、時間を追って示したものである。
時刻(n−1)Δtemにおける電界強度En−1および時刻(n−3/2)Δtemにおける磁界強度Hn−3/2が既知であるとする。時刻(n−1/2)Δtemにおける磁界強度Hn−1/2はEn−1、Hn−3/2を後述する式(4)に代入し求めることができる。しかしながら、時刻nΔtemにおける電界強度Eは素子を含むセルと含まないセルとで算出方法が異なる。素子を含まないセルの場合、電界強度Eは後述する式(3)にEn−1およびHn−1/2を代入することにより算出される。素子を含むセルの場合、電界強度Eは回路シミュレータを用いた回路解析により算出される。回路シミュレータは、図9の等価回路において、コンデンサの初期電圧値をVn−1=E n−1Δz、等価電流源値をI=A・∇×Hn−1/2として、時刻(n−1)ΔtemよりnΔtemまで(時間の刻み幅は十分細かく取られる)の回路シミュレーションを行なうことにより、電界強度Eを算出する。時刻nΔtemにおける素子の電圧値Vは素子を含むセルの電界強度E =V/Δzに変換されてFDTD法に基づき解析する情報処理装置へと引き渡される。
等価電圧源法においても、同様にFDTD法で求めた電界から等価電圧源値を求め、FDTD法で磁界を求める時刻における電流値を回路シミュレータにより解析し、磁界に変換してFDTD法に基づき解析する情報処理装置に渡して解析を進める。
回路シミュレータについて簡単に説明する。回路シミュレータは、非線形素子を含む電気回路の過渡状態を解析するツールとして一般的に利用されている。また、集積回路を含む非常に多くのサブ回路をカバーするライブラリが、製造業者、ソフトウェア会社、大学関係者などにより提供されている。回路シミュレータにおける解析方法は、次の通りである。まず、解析対象となる回路の節点における電流/電圧値を変数とし、回路素子間の接続情報および回路素子のパラメータが記述されたネットリストに対して修正節点解析法を適用することで、非線形連立微分方程式を導出する。これを時間領域における差分とニュートン反復法とを用いて代数方程式に変換する。この代数方程式を解くことで解析時刻における回路の電流/電圧値を求めることができる。その後、時間領域における差分の分だけ解析時刻を進め、上記計算を繰返すことにより回路の電圧/電流の過渡状態を求める。
上記のような方法(FDTD法と回路シミュレータとを時間領域で連携させた数値シミュレーションにより、非線形回路素子を含む解析領域の電界強度、磁界強度、および回路過渡応答を解析する方法。以下「ハイブリット法」と称する。)を用いた解析では、FDTD法における電界強度および磁界強度と回路シミュレータにおける電流値および電圧値とが関係付けられる。
さらに、特許文献1では、高速に解析することを目的として、ハイブリット法をネットワークを介した複数の情報処理装置により構成される回路解析システムに拡張し、数値計算を並列に処理する方法について説明されている。
以下、特許文献1におけるハイブリット法について図11を用いて説明する。なお、図11は、各情報処理装置に対するハイブリット法処理の分配を説明する図である。
まず、FDTD法に基づき解析するコンピュータ(1)およびコンピュータ(2)の演算能力に応じて、回路素子を含む解析対象を複数の領域に分割し、上記コンピュータに割り当てる。この例ではコンピュータ(1)およびコンピュータ(2)に対して5対4の割合で分配している。また、このとき各領域の境界にオーバーラップ領域130を設ける。また、各領域の外周に吸収境界領域132を設ける。
電磁界解析を行なう各コンピュータでは、各領域の磁界強度を計算した後に、オーバーラップ領域130の磁界強度、ついでオーバーラップ領域130の電界強度の計算を優先して行い、そのオーバーラップ領域130の電界強度および磁界強度を、隣接する領域をFDTDに基づき解析するコンピュータに転送する。その後、領域(1)、領域(2)における電界強度、ついで磁界強度の計算がコンピュータ(1)およびコンピュータ(2)により並列に処理される。磁界強度の計算後、隣接する領域を解析したコンピュータよりオーバーラップ領域130の電界強度および磁界強度を受取り、次時刻におけるオーバーラップ領域130の磁界強度、ついで電界強度を計算する。以降、所望の時刻になるまで繰返し電磁界解析を行なう。
このとき、ハイブリット法で使用する回路解析もコンピュータ(3)およびコンピュータ(4)に領域毎に割り当てられる。回路解析は、以下の順序でFDTD法と並列して行われる。まず、オーバーラップ領域130の磁界強度を計算した後に素子(A)134および素子(B)136の周辺の磁界強度からハイブリット法における定電流値を算出する。次に各領域の回路方程式を並列して解くことにより、素子(A)134および素子(B)136の電圧値を算出する。次に素子(A)134および素子(B)136の電圧値を電界強度(素子を含むセルにおける電界強度)に変換する。次に、FDTD法を行なうコンピュータ(1)およびコンピュータ(2)に、電界強度を転送する。以降、上記のように各コンピュータによって繰返し並列に演算処理が進められる。
この発明によると、解析システム(ネットワークを介した複数の情報処理装置により構成される)において、ハイブリット法が適用されることにより、高速化を図ることができる。
特許文献2に係る情報処理装置は、複数の他の情報処理装置とともに、解析の対象となる領域を分割して、FDTD法により電界および磁界を解析する情報処理装置である。情報処理装置は、分割された領域であって、複数の他の情報処理装置のうちの少なくとも1つの情報処理装置が、電界または磁界を個々に解析するオーバーラップ領域の、計算上の所定の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算する第1の演算装置と、オーバーラップ領域を解析する他の情報処理装置への、第1の演算装置により演算された、計算上の時刻におけるオーバーラップ領域の磁界の強さおよび電界の強さの少なくとも一方の送信を制御する送信制御装置と、送信制御装置により制御された送信と並列に、分割された領域のうちの、オーバーラップ領域が除外された領域の、計算上の時刻における電界の強さおよび磁界の強さの少なくとも一方を演算する第2の演算装置とを含む。
この発明によると、精度を劣化させることなく、複数の情報処理装置を用いて、より迅速に、FDTD法により、電界および磁界を解析できる。
非特許文献1は、FDTD法を用いて電子機器から放射される電磁波をシミュレーションするハイブリット法を開示する。この発明によると、簡単なアルゴリズムにより容易に電磁波をシミュレーションすることができる。
FDTD法について図12を用いて簡単に説明する。FDTD法では電子機器のプリント基板やキャビティなどの構成物と周囲の空間を解析領域とすると、その解析領域を図12に示すセルと呼ばれる微小な直方体に分割する。このとき、各セルに対して、セルを構成する物質に応じて透磁率、誘電率および導電率が与えられる。セルのx,y,z方向の各辺の長さはそれぞれΔx,Δy,Δzとする。
次に、ベクトル量である電界強度Eおよび磁界強度Hの一方(以下の説明の場合は電界強度)のx,y,zの各成分(E,E,E)をセルの格子の各辺上に、もう一方(以下の説明の場合は磁界強度)のx,y,zの各成分(H,H,H)をセルの格子面の中央に格子面に対して垂直に配置する。
微分形式のマクスウェルの方程式に、時間および空間についての中心差分を用いることで、次の2式が得られる。
Figure 2006133994
Figure 2006133994
ここでσ,ε,μはそれぞれ導電率、誘電率、透磁率を表わす。
図13にFDTD法において時間の経過に対応する電界強度および磁界強度を算出する順序を示す。時間刻み幅をΔtemとし、時刻(n−1)Δtemでの電界強度En−1、時刻(n−1/2)Δtemでの磁界強度Hn−1/2が既知であるとする。時刻nΔtemでの電界強度Eは式(3)にEn−1、Hn−1/2を代入することにより算出される。続いて、磁界強度Hn+1/2は時刻(n+1/2)Δtemにて、式(4)にE、Hn−1/2を代入することにより算出される。このように、FDTD法における電界強度Eおよび磁界強度Hは時間的に交互に算出される。
このとき、FDTD法における時間刻み幅Δtemは、セルのサイズに対して式(5)に示すCourant安定条件を満たす必要がある。
Figure 2006133994
ここでcは光速である。時間刻み幅に対して式(5)が満たされない場合、算出された値が発散してしまうことが一般に知られている。
また、開放領域の問題を扱う場合は解析領域の外壁で反射を生じてしまい誤差が生じるという問題がある。この問題は、FDTD法が閉領域の解析手法であるために生じる問題である。この問題に対して、解析領域の外壁に反射を生じさせないよう吸収境界と呼ばれる仮想的な境界を設ける必要がある。非特許文献1でもこれまでに提案された様々な吸収境界条件が紹介されている。
しかし、前述の特許文献1に開示された発明では、回路解析で扱う素子数が増大した場合、回路素子を数多く含む解析対象を高速に解析できないという問題点がある。回路解析に要する時間が増大するためである。特許文献2に開示された発明にも、同様の問題点がある。この問題点についてより具体的に説明する。回路シミュレータによる解析の過程で、変換された代数方程式は行列演算を用いて計算される。このときの行列の次数は回路の節点数に等しくなる。一般にn元の線形連立方程式をガウスの消去法などの解法を用いて解いた場合の計算量はn/3+Ο(n)程度となる。解析対象の回路規模が大きくなり節点数が増加するにつれ、計算量が急激に増大する。これが、解析時間を増大させる理由である。解析時間が増大することにより、計算コストも増大する。
非特許文献1に開示された発明では、素子数に関わらず、計算時間がCPU(Central Processing Unit)やメモリの動作速度によりほぼ決まってしまい、高速に解析することができないという問題点がある。
特開2004−54642号公報 特開2003−223426号公報 宇野亨,「FDTD法による電磁界及びアンテナ解析」,第1版,コロナ社,1998年2月,p2−10
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析できる解析装置、解析プログラム、および解析プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のある局面にしたがうと、解析装置は、基板および配線を構成する材料の物性を表わす情報、材料の配置を表わす情報、複数の素子の電気的な特性を表わす情報、ならびに複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を受付けるための受付手段と、素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出するための第1の算出手段と、電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換するための変換手段と、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割するための分割手段と、第1の算出手段が算出した電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかから変換手段が変換した電流値および電圧値のいずれか、分割手段が分割した複数の情報のいずれか、ならびに電気的な特性を表わす情報を用いて、分割手段が分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出するための第2の算出手段とを含む。
すなわち、第1の算出手段は、素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出する。第2の算出手段は、第1の算出手段が算出した電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかから変換手段が変換した電流値および電圧値のいずれか、分割手段が分割した複数の情報のいずれか、ならびに電気的な特性を表わす情報を用いて、分割手段が分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出する。これにより、分割手段が分割した複数の情報のいずれかを用いて、分割手段が分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、電流値および電圧値のいずれかが算出されるので、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に電流値および電圧値のいずれかを算出できる。その結果、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析できる解析装置を提供することができる。
また、上述の第2の算出手段は、修正接点解析法により電流値および電圧値のいずれかを算出するための手段を含むことが望ましい。
また、上述の分割手段は、素子がつながる配線を表わす情報が素子ごとに異なるように、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割するための手段を含むことが望ましい。
すなわち、分割手段は、素子がつながる配線を表わす情報が素子ごとに異なるように、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割する。素子がつながる配線を表わす情報を素子ごとに異なるようにすることは容易なことである。これにより、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす複数の情報に、容易に分割できる。複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を分割することが容易なので、簡単な構造の装置によって複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を分割できる。その結果、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析でき、かつ装置を簡単な構造にできる解析装置を提供することができる。
また、上述の複数の情報に分割するための手段は、素子がつながる配線を表わす情報が配線の位置を表す情報を含むことにより、素子がつながる配線を表わす情報が素子ごとに異なるように、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割するための手段を含むことが望ましい。
すなわち、複数の情報に分割するための手段は、素子がつながる配線を表わす情報が配線の位置を表す情報を含むことにより、素子がつながる配線を表わす情報が素子ごとに異なるように、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割する。これにより、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす複数の情報に、より容易に分割できる。複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を分割することがより容易なので、より簡単な構造の装置によって複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を分割できる。その結果、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析でき、かつ装置をより簡単な構造にできる解析装置を提供することができる。
また、上述の第1の算出手段は、有限差分時間領域法により前記電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出するための手段を含むことが望ましい。
また、上述の第2の算出手段は、複数の素子それぞれについて、ニュートン反復法を利用するか否かを判断するための判断手段と、判断手段がニュートン反復法を利用すると判断した素子について、ニュートン反復法を利用して電流値および電圧値のいずれかを算出するための手段とを含むことが望ましい。
すなわち、電流値および電圧値を算出するための手段は、判断手段がニュートン反復法を利用すると判断した素子について、電流値および電圧値のいずれかを算出する。これにより、さらに高速に電流値および電圧値のいずれかを算出できる。その結果、回路解析で扱う素子数が増大しても、さらに高速に回路を解析できる解析装置を提供することができる。
また、上述の第1の算出手段および第2の算出手段は、それぞれ別個の少なくとも1台以上の計算機を含むことが望ましい。
本発明の他の局面にしたがうと、解析プログラムは、基板および配線を構成する材料の物性を表わす情報、材料の配置を表わす情報、複数の素子の電気的な特性を表わす情報、ならびに複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を受付ける受付ステップと、素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出する第1の算出ステップと、電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換する変換ステップと、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割する分割ステップと、第1の算出ステップにおいて算出した電界の大きさおよび磁界の大きさから変換ステップにおいて変換した電流値および電圧値のいずれか、分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれか、ならびに電気的な特性を表わす情報を用いて、分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出する第2の算出ステップとを含む各ステップをコンピュータに実行させる。
すなわち、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析できる解析プログラムを提供することができる。
本発明の他の局面にしたがうと、記録媒体は、解析プログラムを記録した、コンピュータ読取り可能な記録媒体である。記録媒体は、基板および配線を構成する材料の物性を表わす情報、材料の配置を表わす情報、複数の素子の電気的な特性を表わす情報、ならびに複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を受付ける受付ステップと、素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさを算出する第1の算出ステップと、電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換する変換ステップと、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割する分割ステップと、第1の算出ステップにおいて算出した電界の大きさおよび磁界の大きさから変換ステップにおいて変換した電流値および電圧値のいずれか、分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれか、ならびに電気的な特性を表わす情報を用いて、分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出する第2の算出ステップとを含む各ステップをコンピュータに実行させるための解析プログラムを記録した、コンピュータ読取り可能な記録媒体である。
すなわち、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析できる解析プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体を提供することができる。
本発明に係る解析装置、解析プログラム、および解析プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体は、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析できる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
本実施の形態における解析装置100は、物理構造情報、回路解析用情報、および各端子の配置情報で表される回路/電磁界連携情報をもとに、回路および電磁界を連携して解析する解析装置である。物理構造情報は、材料(プリント基板や配線など)の物性を表わす物性情報とそれらの材料の配置を表わす配置情報とで構成される情報である。回路解析用情報は、素子名、素子の電気的特性を表す情報、および素子の接続情報を対応付けたものを1つの単位とした、情報の集合である。接続情報は、素子に存在する端子と接続される配線のネット名とを対応付けたものである。これにより、複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線が表わされる。
図1を参照して、本実施の形態における解析装置100は、管理部102と、電磁界解析部104と、回路解析部106とを含む。
管理部102は、解析対象の問題を電磁界解析副問題と複数の回路解析副問題に分解し、電磁界解析部104および回路解析部106にそれぞれ分配する。その際、管理部102は、接続情報を、素子に存在する端子と接続される配線のネット名が対応付けられた(すなわち、素子および素子がつながる配線を表わす)、複数の情報に分割する。その後、管理部102は、各副問題のパラメータから適切な同期タイムステップを導出し、ループカウンタを初期化する。その後はループカウンタを増加させながら同期タイミング毎に制御情報を送る。この制御情報は、電磁界解析部104と回路解析部106との間で連携処理や計算処理を行なわせるための情報である。このとき各ループにおいて、打ち切り時間や内部エネルギーの閾値などを判断材料として、終了判定が行なわれる。このようにして管理部102は全体の解析処理や計算処理の進捗を管理する。管理部102は、解析のために必要な情報の一部を記憶する装置でもある。管理部102が記憶する情報は、「リスト」と呼ばれるグループに対応付けられる。このようなグループに対応付けることで、管理部102は情報を効率的に処理する。「リスト」には、「処理前素子リスト」、「接続素子リスト」、および「連携ネット名リスト」が含まれる。
電磁界解析部104は、まず管理部102からの制御情報に基づき、回路解析部106と電圧値や電流値を交換する処理などの連携処理を行なう。その後、管理部102からの制御情報をもとに管理部102の指定した同期タイミングまで電磁界解析副問題を計算する。このとき、内部計算は独自の時間ステップを用いて行い、指定された同期タイミングに達するまで計算を繰返す。このように、電磁界解析部104は、連携処理と同期タイミングまでの計算とを繰返す。
回路解析部106は、管理部102からの制御情報に基づき、電磁界解析部104と電圧値や電流値を交換する処理などの連携処理を行なう。次に、管理部102からの制御情報をもとに独立した複数の回路解析副問題計算を計算する。その後、与えられた各々の回路解析副問題について独立した時間ステップを用いて計算を進め、同期タイミングに達するまで計算を進める。ただし、「独立した時間ステップ」の値が上述の同期タイミングを超える場合は、同期タイミングでの計算値が求められるよう「独立した時間ステップ」を調整する。以上のようにすべての回路解析副問題について同期タイミングまで計算を進める。このように、回路解析部106は、同期タイミングまでの副問題の計算と連携処理とを繰返す。
電磁界解析部104は、算出部140と、変換部142とを含む。算出部140は、素子における電流値および電圧値のいずれか、物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさを算出する。変換部142は、電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換する。
この解析装置100は、図2に示すコンピュータハードウェアとCPU622により実行されるソフトウェアとにより実現される。図2を参照して、上述のコンピュータハードウェアは、液晶からなるディスプレイ610と(ディスプレイ610は、CRT(Cathode-Ray Tube)からなるディスプレイであってもよい。しかし本実施の形態では、ディスプレイ610は液晶からなることとする)、コンピュータハードウェア自体を集中的に管理し、かつ制御するCPU622と、ROM(Read Only Memory)またはRAM(Random Access Memory)を含んで構成されるメモリ624と、固定ディスク626と、FD(Flexible Disk)632が着脱自在に装着されて、装着されたFD632にアクセスするFD駆動装置630と、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)642が着脱自在に装着されて、装着されたCD−ROM642にアクセスするCD−ROM駆動装置640と、通信ネットワークとコンピュータハードウェアとを接続し、かつ通信するための通信インターフェィス680と、キーによる入力を受付けるキーボード650とを含む。これらの各部はバスを介して通信・接続される。コンピュータハードウェアには、カセット形式の磁気テープを着脱自在に装着してアクセスする磁気テープ装置が設けられてもよい。ただし本実施の形態では、そのような装置は設けられていないこととする。一般的にこうしたソフトウェアは、FD632やCD−ROM642などの記録媒体に格納されて流通し、FD駆動装置630やCD−ROM駆動装置640などにより記録媒体から読取られて固定ディスク626に一旦格納される。さらにメモリ624に読出されて、上述したCPU622により実行される。上述したコンピュータのハードウェア自体は一般的なものである。したがって、本発明の最も本質的な部分は、FD632やCD−ROM642などの記録媒体に記録されたソフトウェアである。
図3を参照して、解析装置100で実行されるプログラムは、回路ならびに電界および磁界の解析に関し、以下のような制御構造を有する。
まず、ステップ200(以下、ステップをSと略す。)にて、管理部102(実際にはキーボード650)は物理構造情報と回路解析用情報とを受付ける。すなわち、管理部102は、基板および配線を構成する材料の物性を表わす情報、材料の配置を表わす情報、複数の素子の電気的な特性を表わす情報、ならびに複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を受付ける。物理構造情報と回路解析用情報とが受付けられると、管理部102(実際にはCPU622およびメモリ624)は、その物理構造情報をもとに、次のステップを経て電磁界解析副問題(セルに関する情報のデータテーブル)を生成する。第1のステップにて、管理部102(実際にはCPU622)は、電磁界解析を実施しようとする回路の電磁界解析領域をセルに分割する。セルに分割するために、管理部102は、その電磁界解析領域に対し、配置情報をもとに、x,y,z方向にメッシュを切る。すなわち、管理部102(実際にはCPU622)は、各セルに固有の番号と各セルのx,y,z方向の座標とを対応付けたデータテーブルを作成する(実際には、作成したデータテーブルをメモリ624が記憶する)。FDTD法により電磁界解析を行なうからである。電磁界解析領域をセルに分割するためのアルゴリズムは特に限定されない。第2のステップにて、管理部102(実際にはCPU622)は、各セルと各セルに存在する物質の物性情報とを関連付ける。すなわち、管理部102(実際にはCPU622)は、第1のステップにて作成したデータテーブルを、各セルに固有の番号、各セルの座標、および各セルに存在する物質の物性情報を対応付けたデータテーブルに改造する。このようにして改造されたデータテーブルが本実施の形態における電磁界解析副問題である。このとき、管理部102(実際にはCPU622)は、各セルが次のルールを満たすか否かを判断する。第1のルールは、同一のセルに、配置情報付きネット名(後述する)が同一となる素子が含まれないことである。第2のルールは、素子の間に空間がある場合、その空間に少なくとも1つのセルが存在することである。これにより、接続されていないはずの端子間が短絡されないように各セルのサイズが調整される。上述したルールが満たされていない場合、管理部102(実際にはCPU622)は、再び第1のステップに戻り、各セルのサイズがより小さくなるようにメッシュを切り直す。第3のステップにて、管理部102(実際にはCPU622)は、配置情報が存在する端子のネット名を新たなネット名に付け替える。新たなネット名は、もとのネット名に端子の配置情報を付加したものである。この配置情報は、素子と配線とを結ぶ端子の位置を表わす配置情報である。以下、この新たなネット名を「配置情報付きネット名」と呼ぶ。また、管理部102(実際にはメモリ624)は、配置情報付きネット名と実際の配置情報とを関連付けて登録する。このようにネット名を付け替えることで、それまで1つのネット名により一括して取扱われていた配線が、複数の別の配線として取扱われることとなる。複数の別の配線として取扱われるのは、配置情報が存在する(実在する素子に接続された)配線である。等価回路の素子に接続された配線は引き続き1つのネット名により取扱われる。実在する素子ごとに電圧値や電流値などを解析することができる。その結果、1つの物理構造情報から、複数の回路解析用情報が生成される。次に管理部102(実際にはCPU622およびメモリ624)は、上述の手順により生成された回路解析用情報から、複数の回路解析副問題を生成する。また、電磁界解析副問題と回路解析用情報とから、回路/電磁界解析連携情報を生成する。この回路解析副問題および回路/電磁界解析連携情報を生成するための処理は、後述するS220〜S234の処理に相当する。
S202にて、管理部102(実際にはCPU622)は、S200の処理により生成した、複数の回路解析副問題を回路解析部106(実際にはCPU622)へ、電磁界解析副問題を電磁界解析部104(実際にはCPU622)へ分配する。S204にて、管理部102(実際にはCPU622)は電磁界解析副問題、回路解析副問題の同期ステップΔtsyncを決定する。この同期ステップはΔtsync=kΔtem(k=1,2,・・・)のように定めることができる。求められる精度によりkに様々な値を取ることができるが、よりkを小さくするほどより高精度な結果を得ることができる。また、ループ変数iを「0」に初期化する。全体の同期処理は時刻iΔtsync(i=0,1,2,・・・)に行なう。
S206にて、管理部102(実際にはCPU622)は、配置情報が存在する端子での電流値および電圧値と、その端子が含まれるセルの時刻iΔtsyncにおける電界の値や磁界の値から等価電流源法や等価電圧源法により計算される電流値および電圧値とを交換することで、回路/電磁界解析連携処理を行なうよう制御信号を送信する(実際には、CPU622において、制御信号の送信があったとみなす旨のステップを実施する)。変換部142(実際にはCPU622)は、管理部102から制御信号を受信すると、自らが等価電流源法や等価電圧源法により変換した電流値および電圧値を回路解析部106(実際にはCPU622)へ送信する(実際には、CPU622において、制御信号の送信があったとみなす旨のステップを実施する)。回路解析部106は、管理部102から制御信号を受信すると、配置情報が存在する端子での電流値および電圧値を算出し(特に事情がある場合、いずれか一方であってもよいが、本実施の形態では両方を算出することとする)変換部142へ送信する。
S208にて、管理部102(実際にはCPU622)は、電磁界解析部104に電磁界解析副問題の時刻iΔtsyncから時刻(i+1)Δtsyncまでの解析計算を行なうよう制御信号を送信する。算出部140(実際にはCPU622)は解析計算を実施する。すなわち、変換部142は、回路解析部106が送信した配線および素子が互いに接続する位置における電流値および電圧値(いずれか一方であってもよいが、本実施の形態では両方を送信することとする)を、素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさに変換する(電流値および電圧値のいずれか一方が送信されたのであれば、その一方に対応する電界の大きさまたは磁界の大きさに変換されるが、本実施の形態では両方に変換されることとなる)。算出部140は、素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさ(特に事情がある場合、いずれか一方であってもよいが、本実施の形態では両方を送信することとする)を、基板および配線の位置ごとに算出する。電界の大きさおよび磁界の大きさが算出されると、変換部142は、算出部140が算出した電界の大きさおよび磁界の大きさを、配線および素子が互いに接続する位置における配線の電流値および電圧値に変換する。管理部102は、回路解析部106に複数の回路解析副問題それぞれの時刻iΔtsyncから時刻(i+1)Δtsyncまでの解析計算を行なうよう制御信号を送信する。回路解析部106(実際にはCPU622)は解析計算を実施する。本実施の形態の場合、回路解析部106は、回路方程式のうち非線形素子を含まない回路方程式の解法に関して、ニュートン反復法を省略する。これにより解析を更に高速化させることができる。図4は本実施の形態における解析装置100で行われる各副問題の計算処理の進め方を表したものである。このように、どの時刻での状態を解析するかは、共通の同期タイミングでの状態を解析する場合を除き、副問題毎に独立して決定することができる。
S210にて、管理部102(実際にはCPU622)は、予め設定された時刻の閾値tthを(i+1)Δtsyncが超えたか否かを判断する。閾値tthを(i+1)Δtsyncが超えたかと判断した場合(S210にてYES)、処理は終了する。もしそうでないと(S210にてNO)、処理はS212へと移される。S212にて、管理部102(実際にはCPU622)は、ループ変数iに「1」を加える。
図5を参照して、解析装置100で実行されるプログラムは、回路解析副問題および回路/電磁界解析連携情報の生成に関し、以下のような制御構造を有する。
S220にて、管理部102(実際にはメモリ624)は副問題リストを空にする。管理部102(実際にはメモリ624)は処理前素子リストにすべての素子を登録する。S222にて、管理部102(実際にはメモリ624)は、接続素子リスト、連携ネット名リストを空に(初期化)する。管理部102(実際にはCPU622)は、処理前素子リストから素子をひとつ取り出し、取り出した素子を探索基点素子に設定する。管理部102(実際にはCPU622)は、探索基点素子を接続素子リストに登録する。S224にて、管理部102(実際にはCPU622)は、探索基点素子の各端子に接続されている端子のネット名を抽出する。ネット名が抽出されると、管理部102(実際にはメモリ624)は、そのネット名に対応する端子に接続されているすべての素子のうち、接続素子リストに登録済みでない素子を接続素子リストに登録する。また、抽出したネット名が配置情報付きネット名であり、かつすでに連携ネット名リストに登録済みでなければ、管理部102(実際にはメモリ624)は、抽出したネット名を連携ネット名リストに登録する。S226にて、管理部102(実際にはメモリ624)は、処理前素子リストから探索基点素子を抹消する。
S228にて、管理部102(実際にはCPU622)は、接続素子リストと処理前素子リストの両方に登録されている素子がないか否かを判断する。接続素子リストと処理前素子リストの両方に登録されている素子がないと判断した場合(S228にてYES)、処理はS230へと移される。もしそうでないと(S228にてNO)、処理はS234へと移される。
S230にて、管理部102(実際にはメモリ624)は、接続素子リストに登録された素子、接続素子リストに登録された素子の端子に接続されているネット名、および接続素子リストに登録された素子の電気的特性を、回路解析副問題として登録する。管理部102(実際にはメモリ624)は、連携ネット名リストを複写し、これを登録した回路解析副問題と関連付ける。これ(回路解析副問題およびこれに関連付けられた連携ネット名リスト)が、各回路解析副問題と電磁界解析副問題を連携させるときに用いられる回路/電磁界解析連携情報となる。
S232にて、管理部102(実際にはCPU622)は、処理前素子リストが空か否かを判断する。処理前素子リストが空と判断した場合(S232にてYES)、処理は終了する。もしそうでないと(S232にてNO)、処理はS222へと移される。
S234にて、管理部102(実際にはCPU622)は、接続素子リストと処理前素子リストの両方に登録されている素子の任意の一つを探索基点素子に設定する。
図6を参照して、以上のような構造およびフローチャートに基づく、解析装置100の動作について説明する。
図6はプリント基板128の上に素子(1)110および素子(2)112が実装されている回路の回路図である。図6に示す回路において、素子(1)110は理想的な抵抗素子、素子(2)112は非線形特性を持つダイオードとし、これらはハイブリット法において回路解析により電流/電圧の過渡応答を求めるものとする。また、素子(1)110は節点(1)116で配線(1)114と、節点(2)118で配線(2)120と接続されている。同様に素子(2)112は節点(3)122で配線(2)120と、節点(4)124で配線(3)126と接続されているものとする。
管理部102は図6に示す回路の物理構造情報と回路解析用情報とを受付ける。上述したように、物理構造情報は、物性情報と配置情報とを含む。図6に示す回路の物性情報は、素子(1)110、素子(2)112、配線(1)114、節点(1)116、節点(2)118、配線(2)120、節点(3)122、節点(4)124、配線(3)126、ならびにプリント基板128の誘電率および透磁率を含む。配置情報は、素子(1)110、素子(2)112、配線(1)114、配線(2)120、配線(3)126、ならびにプリント基板128の頂点の座標と、配線(2)120の屈曲点の座標と、節点(1)116、節点(2)118、節点(3)122、および節点(4)124の中心の座標とを含む。上述したように、回路解析用情報は、素子名、素子の電気的特性を表す情報、および素子の接続情報を対応付けたものを1つの単位とした、情報の集合である。本実施の形態における素子の電気的特性をあらわす情報は素子種別(抵抗、キャパシタ、インダクタ、トランジスタモデルなど。トランジスタモデルにはBSIM(Berkeley Short-Channel IGFET Model)モデルなどが含まれる)と素子種別ごとに必要な抵抗値、キャパシタンス、インダクタンス、BSIMモデルのパラメータなどの具体的な値である。たとえば素子種別が抵抗であれば、「素子種別ごとに必要な値」は抵抗値である。素子種別は素子名の頭文字などによって暗黙的に与えられてもよい。素子の接続情報は素子に存在する端子と接続される配線のネット名を対応付けたものである。本実施の形態においては、図6に示す回路に対応する回路解析用情報は次の表1のような形式で表される。
Figure 2006133994
表1の1行目は素子(1)110の素子定義情報である。1列目に素子名「R1」が記載されている。ここで、素子名の頭文字「R」は素子種別が抵抗であることを示している。2列目に端子(1)と接続される配線(1)114のネット名「line1」が、3列目に端子(2)と接続される配線(2)120のネット名「line2」が記載されている。4列目は素子種別が抵抗である場合のパラメータとして素子(1)110の抵抗値50(オーム)が記載されている。
表1の2行目は素子(2)112の素子定義情報である。1行目と同様に1列目に素子名「D1」が記載されている。また素子名の頭文字「D」により素子種別がダイオードであることを示している。2列目にアノード側端子に接続される配線(2)120のネット名「line2」が、3列目にカソード側端子に接続される配線(3)126のネット名「line3」が記載されている。4桁目は素子種別がダイオードである場合のパラメータとして飽和電流値ISに1.1×10−14(アンペア)を指定している。
また、素子(1)110の端子(2)に接続されるネット名「line2」と、素子(2)112のアノード側端子に接続されるネット名「line2」が同一であることで、素子(1)110の端子(2)と素子(2)112のアノード側端子が接続されていることを表している。
物理構造情報と回路解析用情報とが受付けられると、管理部102は、電磁界解析を実施しようとする回路の電磁界解析領域をセルに分割する。その結果、図6に示す回路の場合、碁盤の目のようにメッシュが切られることとなる。電磁界解析領域がセルに分割されると、管理部102は、各セルと各セルに存在する物質の物性情報とを関連付ける。この関連付けにより、1つのセルについては、各セルに固有の番号、各セルの座標、ならびに各セルに存在する物質の誘電率および透磁率が関連付けられることとなる。
関連付けが終了すると、管理部102は、各セルが上述したルールを満たすか否かを判断する。ルールが満たされていなければ、管理部102は、各セルのサイズがより小さくなるようにメッシュを切り直す。最終的には上述したルールが満たされることとなるので、管理部102は、配置情報が存在する端子のネット名を配置情報付きネット名に付け替える。
図6に示す回路の場合、表1の各ネット名の置き換えは以下の様に行われる。
端子(1)に接続されているネット名「line1」を、端子(1)が実際に接続されている接点(1)116の配置情報(x,y,z)=(1,1,1)を付加した配置情報付きネット名「line1_x(1)_y(1)_z(1)」に置き換える(端子(1)は表1の1行目のうち2桁目に記載されている)。このとき、管理部102は置き換えによって生成された配置情報付きネット名「line1_x(1)_y(1)_z(1)」と実際の配置情報(x,y,z)=(1,1,1)を関連付けて登録する。このようなネット名置き換え処理により、新たな配置情報付きネット名が生成されるたびに、配置情報付きネット名と実際の配置情報と関連付けて登録する処理が行われるが、以降の説明では記載を省略する。同様に端子(2)に接続されているネット名「line2」を端子が実際に接続されている接点(2)118の配置情報(x,y,z)=(2,1,1)を付加した配置情報付きネット名「line2_x(2)_y(1)_z(1)」に置き換える(端子(2)は表1の1行目のうち3桁目に記載されている)。
表1の2行目も同様な置き換えを行うと、最終的に表1は表2のように置き換えられる。
Figure 2006133994
表2では素子(1)110の端子(2)に接続されるネット名「line2_x(2)_y(1)_z(1)」と、素子(2)112のアノード側端子に接続されるネット名「line2_x(3)_y(1)_z(1)」とが異なっているため、表1で表現されていた素子(1)110の端子(2)と素子(2)112のアノード側端子との接続がこの置き換え作業により分断されたことになる。図6の例では存在しないが、実在の配線でなく、ある素子の等価回路を表現する時に用いられるネット名が存在する場合、そのようなネット名に関連付け得る配置情報が存在しないため、ネット名の置き換えは起こらず、回路が分断されることもない。
ネット名の置き換え処理が終了すると、管理部102は副問題リストを空にする。管理部102は処理前素子リストに全ての素子を登録する(S220)。図6で表される回路においては、表2における素子名「R1」の素子(1)110と素子名「D1」の素子(2)112の2つを処理前素子リストに登録する。
登録が終了すると、管理部102は、接続素子リスト、連携ネット名リストを空に(初期化)する。管理部102は、処理前素子リストから素子をひとつ取り出し、取り出した素子を探索基点素子に設定する。図6で示される回路においては、2つの素子のどちらか一方、たとえば素子名「R1」の素子(1)110を探索基点素子に設定する。その後管理部102は探索基点素子を接続素子リストに登録する(S222)。次に管理部102は探索基点素子の各端子に接続されているネット名を抽出する。この例においては、表2を参照して素子名「R1」の素子(1)110の各端子に接続されているネット名として「line1_x(1)_y(1)_z(1)」、「line2_x(2)_y(1)_z(1)」の2つを抽出する。
ネット名を抽出すると、管理部102は、それらのネット名が端子に接続されている全ての素子のうち、接続素子リストに登録済みでない素子を接続素子リストに登録する。これにより、探索基点素子の各端子と同一のネット名で接続された素子全てが接続素子リストに登録されていることになる。図6で示される回路の例においては、「line1_x(1)_y(1)_z(1)」、「line2_x(2)_y(1)_z(1)」の何れかが端子に接続されている素子は素子名「R1」の素子(1)110のみである。これはすでに接続素子リストに登録済みである。このため、接続素子リストに新たな素子は登録されない。また管理部102は、抽出したネット名のうち配置情報付きネット名であり、かつすでに連携ネット名リストに登録済みでないものを連携ネット名リストに登録する(S224)。この例の場合、「line1_x(1)_y(1)_z(1)」、「line2_x(2)_y(1)_z(1)」の2つを連携ネット名リストに登録する。登録が完了すると、管理部102は処理前素子リストから探索基点素子(素子名「R1」の素子(1)110)を抹消する(S206)。探索基点素子が抹消されると、管理部102は接続素子リストと処理前素子リストの両方に登録されている素子が無いか否かを判断する(S228)。この場合接続素子リストは素子名「R1」の素子(1)110の1つが登録された状態、処理前素子リストは素子名「D1」の素子(2)112の1つが登録された状態にあるので、(S228にてYES)、管理部102は、接続素子リストに登録された素子、接続素子リストの各端子に接続されたネット名、及び接続素子リストに登録された素子の電気的特性をあらわす情報を、回路解析副問題として登録する。管理部102は連携ネット名リストを複写し、これを登録した回路解析副問題と関連付ける(S230)。この例においては表3で表される回路と、連携ネット名リストの複写「line1_x(1)_y(1)_z(1)」、「line2_x(2)_y(1)_z(1)」とが関連付けられる。
Figure 2006133994
Figure 2006133994
関連付けが終了すると、管理部102は、処理前素子リストが空か否かを判断する(S232)。まだ素子名「D1」の素子(2)112が登録されているので(S232にてNO)、S222〜S232の処理が繰り返される。これにより表3と表4の2つの回路解析副問題と連携ネット名リストの複写「line1_x(1)_y(1)_z(1)」、「line2_x(2)_y(1)_z(1)」と「line2_x(3)_y(1)_z(1)」、「line3_x(4)_y(1)_z(1)」とがそれぞれ関連付けて生成される。
最終的に処理前素子リストが空になる(素子(1)110および素子(2)112についての回路解析副問題が生成される)と(S232にてYES)、管理部102は、素子(1)110および素子(2)112についての回路解析副問題を回路解析部106へ、電磁界解析副問題を電磁界解析部104へ分配する(S202)。副問題が分配されると、管理部102は電磁界解析副問題、回路解析副問題の同期ステップΔtsyncを決定する。また、管理部102はループ変数iを「0」に初期化する(S204)。変数が初期化されると、管理部102は、制御信号を送信する。変換部142は、管理部102から制御信号を受信すると、等価電流源法や等価電圧源法により計算される電流値および電圧値を回路解析部106へ送信する。このとき、素子(1)110および素子(2)112が存在するセルについては電流値および電圧値が計算されない。節点(1)116、節点(2)118、節点(3)122、および節点(4)124についての電流値および電圧値が回路解析部106へ送信される。回路解析部106は、管理部102から制御信号を受信すると、配置情報が存在する端子での電流値および電圧値を変換部142へ送信する(S206)。
ここで、等価電流源法における、算出部140、変換部142、および回路解析部106のデータの受け渡しについて説明する。時刻(n−1)Δtemにおける電界強度En−1および時刻(n−3/2)Δtemにおける磁界強度Hn−3/2が既知であるとする。時刻(n−1/2)Δtemにおける磁界強度Hn−1/2はEn−1、Hn−3/2を式(4)に代入し求めることができる。しかしながら、時刻nΔtemにおける電界強度Eは素子を含むセルと含まないセルとで算出方法が異なる。素子を含まないセルの場合、電界強度Eは式(3)にEn−1およびHn−1/2を代入することにより算出される。素子を含むセルの場合、電界強度Eは回路解析部106の回路解析により算出される。回路解析部106は、図7の等価回路において、コンデンサの初期電圧値をVn−1=E n−1Δz、等価電流源値をI=A・∇×Hn−1/2として、時刻(n−1)ΔtemよりnΔtemまで(時間の刻み幅は十分細かく取られる)の回路シミュレーションを行なうことにより、時刻nΔtemにおける素子の電圧値Vを算出する。時刻nΔtemにおける素子の電圧値Vは変換部142によって素子を含むセルの電界強度E =V/Δzに変換される。変換された電界強度E は、算出部140へと引き渡される。
等価電圧源法においても、同様にFDTD法で求めた電界から等価電圧源値を求め、FDTD法で磁界を求める時刻における電流値を回路解析部106により解析し、変換部142が磁界に変換して、算出部140に渡して解析を進める。これにより、算出部140は、有限差分時間領域法(本実施の形態の場合、FDTD法)により電界および磁界のいずれかの大きさを算出することとなる。
電流値および電圧値が送信されると、管理部102は、電磁界解析部104に電磁界解析副問題の時刻iΔtsyncから時刻(i+1)Δtsyncまでの解析計算を行なうよう制御信号を送信する。管理部102は、回路解析部106に複数の回路解析副問題それぞれの時刻iΔtsyncから時刻(i+1)Δtsyncまでの解析計算を行なうよう制御信号を送信する(S208)。
素子(2)112のダイオードの電圧−電流特性は式(6)で表されるものとする。
Figure 2006133994
ただしIは電流値である。Vは電圧値である。qは電気素量である。Tは絶対温度である。
回路解析部106が、節点(1)116、節点(2)118、節点(3)122、節点(4)124について修正節点解析法を適用すると以下の連立微分方程式を得る。
Figure 2006133994
ただしV(n=1,2,3,4)は電圧値である。IおよびIは静電容量である。CおよびCは静電容量である。Rは抵抗である。
ここで、式(7)の第一式と第二式および第三式と第四式は符号が異なるだけで同一の式である。また、VおよびVはFDTD法において電圧の基準点となるセルから電界を積分することにより求められる電位であるため定数として扱ってもよい。回路シミュレータはFDTD法に対して素子端に発生する電圧差を送ればよいので、V−V=V、V−V=Vとすると式(7)は式(8)に書き換えられる。
Figure 2006133994
これより、式(8)の第一式と第二式は互いに独立な変数であるため、それぞれの方程式を分離して解くことが可能である。すなわち、回路解析部106は、算出部140が算出した電界の大きさおよび磁界の大きさから変換部142が変換した電流値および電圧値のいずれか、管理部102が分割した複数の情報のいずれか、ならびに電気的な特性を表わす情報を用いて、管理部102が分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出することができる。また、回路解析部106は、修正節点解析法により電流値および電圧値のいずれかを算出することとなる。また、式(8)の第一式のように非線形素子を含まない回路においてはニュートン反復法を用いることなく解くことが可能である。式(8)の第一式と第二式を連立して解いた場合は、第二式が非線形特性の項を含んでいるため、本来ニュートン反復法を適用する必要のない第一式についてもニュートン反復法が適用されてしまい、計算コストが増加する。両式を分離して解いた場合は、第二式にのみニュートン反復法を適用することで、両式を連立して解いた場合と比較して、さらに計算コストを減少することが可能となる。回路解析部106は、解析計算として、それぞれの方程式を分離して解く。このため、回路解析部106は、予め複数の素子それぞれについて、ニュートン反復法を利用するか否かを判断する。その判断の後、回路解析部106は、自らがニュートン反復法を利用すると判断した素子について、ニュートン反復法を利用して電流値および電圧値のいずれかを算出する。式(8)の第一式と第二式は互いに独立な変数となる理由は、回路上で節点(2)118と節点(3)122が配線(2)120により繋がっていても、配線(2)120の部分をFDTD法によって解析することにより、回路解析上、異なる変数として扱えるためである。
制御信号が送信されると、管理部102は、予め設定された時刻の閾値tthを(i+1)Δtsyncが超えたか否かを判断する(S210)。当初は閾値tthを(i+1)Δtsyncが超えないので(S210にてNO)、管理部102は、ループ変数iに「1」を加える(S212)。変数に「1」が加えられると、S206〜S212の処理が繰返された後、ふたたび管理部102は、予め設定された時刻の閾値tthを(i+1)Δtsyncが超えたか否かを判断する(S210)。最終的には閾値tthを(i+1)Δtsyncが超えるので(S210にてYES)、管理部102は、電磁界解析部104および回路解析部106(この場合、実際にはCPU622およびディスプレイ610)に解析計算の結果を出力させ、処理は終了する。
以上のようにして、本案施の形態に係る解析装置は、プリント基板とその上に実装された部品の挙動とを求める回路/電磁界連携解析において、回路設計後に回路解析を行なうための回路解析用情報などから、複雑な回路に対する解析の問題を、独立して計算できかつ単純に計算できる、電磁界解析副問題と複数の回路解析副問題とに効率的に分割する。解析の問題が分割されるので、回路方程式の連立数を低減させることができる。連立数が低減されると、回路の解析に要する解析時間は高速化する。また、本案施の形態に係る解析装置は、共通の同期タイミングで副問題同士の情報を交換する。同期タイミングの合間では、本案施の形態に係る解析装置は、各副問題の計算処理をそれぞれ独立して行なう。上述したように、一般にn元の線形連立方程式をガウスの消去法などの解法を用いて解いた場合の計算量はn/3+Ο(n)程度となる。第2項は解法によって異なるが、nが大きい場合は第1項が計算コストに対して支配的となるため、ここでは第1項のみ考慮し、n/3とする。仮に回路方程式を2つに分割できたとすると、これら分割した回路方程式を1つの情報処理装置により逐次的に解いたときに要する計算コストは2・(n/2)/3=n/12程度となり、回路方程式を分割せずに解いた場合に比べて1/4程度に計算コストを削減できる。また、回路方程式を分割しているため、複数の情報処理装置を用いて並列に計算することも可能である。これにより、本案施の形態に係る解析装置は、回路を高速に解析することができる。その結果、回路解析で扱う素子数が増大しても、高速に回路を解析できる解析装置を提供できる。
なお、解析装置100は、管理部102、電磁界解析部104、および回路解析部106をそれぞれ別個の少なくとも1台以上の計算機を含むように構成してもよい。この場合、各計算機はネットワークにより接続される。解析された情報はネットワークの間の通信により交換される。このような構成の一部の例について説明する。第1の計算機および第2の計算機が、それぞれ電磁界解析部104として動作することとする。第1の計算機および第2の計算機は、次の手順により計算上の時刻における電界の強さおよび磁界の強さを演算する。第1の手順は、電界または磁界を解析するオーバーラップ領域の、計算上の所定の時刻における電界の強さを演算する手順である。第2の手順は、第1の計算機が第2の計算機にオーバーラップ領域の電界の強さを送信する手順である。第2の手順は、第2の計算機が、送信と並列に、分割された領域のうちの、オーバーラップ領域が除外された領域の、計算上の時刻における電界の強さおよび磁界の強さを演算する手順である。
また、解析装置100を複数の計算機により構成する場合、電磁界解析部104としての処理と回路解析部106としての処理をともに担当する計算機を含んでもよい。これにより、ネットワークを介さずに、回路/電磁界連携解析の情報を交換できる。電磁界解析部104としての処理と回路解析部106としての処理をともに担当するための処理を実現するためのプログラムが読込まれることにより、計算機が電磁界解析部104としての処理と回路解析部106としての処理をともに担当することとなってもよい。電磁界解析部104としての処理と回路解析部106としての処理をともに担当する計算機は、回路解析部106として単純な回路の挙動計算を行なう計算機であってもよい。これにより、単純な回路については複雑な回路の挙動を計算する計算機と連携することなく解析を実施できる。
また、回路解析部106を構成する計算機は、複数の回路解析副問題をそれぞれ計算する複数の計算機を含んでもよい。たとえば、ある2台の計算機が、上述したS208にて、それぞれ式(8)の第一式と第二式とを解いてもよい。これにより、各計算機で担当する回路方程式は領域全体の回路方程式に比べて連立数が減少するため、ガウスの消去法に要する計算量を考慮すると、回路規模が増大した場合の計算量を抑えることが可能となる。
また、回路解析部106を構成する1台の計算機が複数の回路解析副問題を計算する場合、その計算機は、いくつかの回路解析により得られた値を外部記録装置(不揮発メモリなど)に保存し、これらの値を入れ替えることにより、任意の数の回路解析を並行して計算してもよい。
また、変換部142は、回路解析部106に含まれていてもよい。変換部142は、電磁界解析部104および回路解析部106から独立した回路であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る解析装置の全体構成図である。 本発明の実施の形態に係る解析装置を実現するコンピュータハードウェアの全体構成図である。 本発明の実施例に係る回路ならびに電界および磁界の解析処理の制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る各副問題の計算処理の進め方を表わす図である。 本発明の実施例に係る回路解析副問題および回路/電磁界解析連携情報の生成処理の制御の手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態において解析される回路の回路図である。 本発明の実施の形態において解析される素子(1)の等価回路図である。 本発明の実施の形態において解析される素子(2)の等価回路図である。 従来例に係るFDTD法と回路シミュレータとを結合させた処理の等価回路を表わす図である。 従来例に係るFDTD法と回路シミュレータとのデータの流れを時間を追って示した図である。 従来例に係る各情報処理装置に対する処理の分配を説明する図である。 従来例に係る解析方法を説明する図である。 従来例に係る電界強度および磁界強度を時間の経過に対応させて算出する順序を示す図である。
符号の説明
100 解析装置、102 管理部、104 電磁界解析部、106 回路解析部、110 素子(1)、112 素子(2)、114 配線(1)、116 節点(1)、118 節点(2)、120 配線(2)、122 節点(3)、124 節点(4)、126 配線(3)、128 プリント基板、130 オーバーラップ領域、132 吸収境界領域、134 素子(A)、136 素子(B)、140 算出部、142 変換部、610 ディスプレイ、622 CPU、624 メモリ、626 固定ディスク、630 FD駆動装置、632 FD、640 CD−ROM駆動装置、642 CD−ROM、650 キーボード、680 通信インターフェース。

Claims (9)

  1. 基板および配線を構成する材料の物性を表わす情報、前記材料の配置を表わす情報、複数の素子の電気的な特性を表わす情報、ならびに前記複数の素子および前記複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を受付けるための受付手段と、
    前記素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、前記物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、前記基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出するための第1の算出手段と、
    電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換するための変換手段と、
    前記複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、前記素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割するための分割手段と、
    前記第1の算出手段が算出した電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかから前記変換手段が変換した電流値および電圧値のいずれか、前記分割手段が分割した複数の情報のいずれか、ならびに前記電気的な特性を表わす情報を用いて、前記分割手段が分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、前記予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出するための第2の算出手段とを含む、解析装置。
  2. 前記第2の算出手段は、修正接点解析法により前記電流値および電圧値のいずれかを算出するための手段を含む、請求項1に記載の解析装置。
  3. 前記分割手段は、前記素子がつながる配線を表わす情報が前記素子ごとに異なるように、前記複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、前記素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割するための手段を含む、請求項1に記載の解析装置。
  4. 前記複数の情報に分割するための手段は、前記素子がつながる配線を表わす情報が前記配線の位置を表す情報を含むことにより、前記素子がつながる配線を表わす情報が前記素子ごとに異なるように、前記複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、前記素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割するための手段を含む、請求項1に記載の解析装置。
  5. 前記第1の算出手段は、有限差分時間領域法により前記電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出するための手段を含む、請求項1に記載の解析装置。
  6. 前記第2の算出手段は、
    前記複数の素子それぞれについて、ニュートン反復法を利用するか否かを判断するための判断手段と、
    前記判断手段が前記ニュートン反復法を利用すると判断した素子について、前記ニュートン反復法を利用して前記電流値および電圧値のいずれかを算出するための手段とを含む、請求項1に記載の解析装置。
  7. 前記第1の算出手段および第2の算出手段は、それぞれ別個の少なくとも1台以上の計算機を含む、請求項1に記載の解析装置。
  8. 基板および配線を構成する材料の物性を表わす情報、前記材料の配置を表わす情報、複数の素子の電気的な特性を表わす情報、ならびに前記複数の素子および前記複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を受付ける受付ステップと、
    前記素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、前記物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、前記基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれかを算出する第1の算出ステップと、
    電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換する変換ステップと、
    前記複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、前記素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割する分割ステップと、
    前記第1の算出ステップにおいて算出した電界の大きさおよび磁界の大きさから前記変換ステップにおいて変換した電流値および電圧値のいずれか、前記分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれか、ならびに前記電気的な特性を表わす情報を用いて、前記分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、前記予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出する第2の算出ステップとを含む各ステップをコンピュータに実行させるための解析プログラム。
  9. 基板および配線を構成する材料の物性を表わす情報、前記材料の配置を表わす情報、複数の素子の電気的な特性を表わす情報、ならびに前記複数の素子および前記複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を受付ける受付ステップと、
    前記素子における電流および電圧により生じる電界の大きさおよび磁界の大きさ、前記物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、前記基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさを算出するための第1の算出手段と、
    前記素子における電流値および電圧値のいずれか、前記物性を表わす情報、および配置を表わす情報を用いて、前記基板および配線それぞれの、予め定められた時点の電界の大きさおよび磁界の大きさを算出する第1の算出ステップと、
    電界の大きさおよび磁界の大きさのいずれか、ならびに電流値および電圧値のいずれかを、相互に変換する変換ステップと、
    前記複数の素子および複数の素子同士をつなぐ配線を表わす情報を、前記素子および素子がつながる配線を表わす、複数の情報に分割する分割ステップと、
    前記第1の算出ステップにおいて算出した電界の大きさおよび磁界の大きさから前記変換ステップにおいて変換した電流値および電圧値のいずれか、前記分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれか、ならびに前記電気的な特性を表わす情報を用いて、前記分割ステップにおいて分割した複数の情報のいずれかが表わす素子について、前記予め定められた時点の電流値および電圧値のいずれかを算出する第2の算出ステップを含む各ステップをコンピュータに実行させるための解析プログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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