JP2006129584A - トラクション制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発進時の初期スリップを防止することができるトラクション制御装置を提供する。
【解決手段】 トラクション制御装置1は、発進時に車両HVの駆動輪10FL,10FRを駆動する電動モータ40と、路面の摩擦係数μを推定する路面摩擦係数推定部71aと、路面摩擦係数μに基づいて、発進時の駆動トルク制限値Tlを設定する発進トルク算出部71bと、駆動輪10FL,10FRの駆動トルクTを検出する駆動トルク検出部73aと、車両発進時に、駆動トルクTが駆動トルク制限値Tl以上となった場合に電動モータ40の出力上昇を抑制するモータECU73とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、駆動輪のスリップを防止する車両用のトラクション制御装置に関する。
従来から、車両の駆動輪がスリップしたときに、エンジン出力やモータ出力等を調節して駆動輪のスリップ量を所定値以下に抑制するトラクション制御技術が知られている。このようなトラクション制御技術の一つとして、駆動輪のスリップが検出された場合に、電気自動車用走行用モータの出力トルクを制御することによりスリップを是正する技術が下記特許文献1に記載されている。
特開平8−182119号公報
従来のトラクション制御技術は、駆動輪のスリップが検出されたときに走行用モータ等の出力を調節することにより、既に発生しているスリップを抑制するものであるため、発進時の初期スリップを防止することができない。特に、磁気ピックアップ式の車輪速センサを用いた場合には、低車速の検出ができないため、初期スリップが大きくなる。例えば、雪の登坂路における発進では、一度車輪をスリップさせてしまうと雪が圧雪され路面摩擦係数が低下することによって、発進できなくなるおそれがある。そのため、発進時の初期スリップを防止することのできる技術が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、発進時の初期スリップを防止することができるトラクション制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るトラクション制御装置は、車両の駆動輪を駆動する駆動力源と、路面の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、車両走行中に、路面摩擦係数推定手段により推定された路面摩擦係数に基づいて、発進時の駆動トルク制限値を設定する発進トルク算出手段と、駆動輪の駆動トルクを検出する駆動トルク検出手段と、車両発進時に、駆動トルク検出手段により検出された駆動トルクが、前回走行中に設定された駆動トルク制限値以上となる場合に駆動力源の出力の増大を抑制する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るトラクション制御装置によれば、車両発進時に、駆動輪の駆動トルクが駆動トルク制限値、即ち直近の推定路面摩擦係数から求められる路面に伝達可能な駆動トルク以上となる場合、駆動力源の出力上昇が抑制されるので、発進時の初期スリップを防止することができる。
また、本発明に係るトラクション制御装置は、車両の駆動輪を駆動する駆動力源と、駆動輪のスリップを検出するスリップ検出手段と、車両の加速度を検出する加速度検出手段と、車両走行中に、スリップ検出手段により駆動輪のスリップが検出されたときに加速度検出手段により検出された加速度に基づいて、発進時の駆動トルク制限値を設定する発進トルク算出手段と、駆動輪の駆動トルクを検出する駆動トルク検出手段と、車両発進時に、駆動トルク検出手段により検出された駆動トルクが、前回走行中に設定された駆動トルク制限値以上となる場合に駆動力源の出力の増大を抑制する制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るトラクション制御装置によれば、車両発進時に、駆動輪の駆動トルクが駆動トルク制限値、即ちスリップ時の車両加速度から求められる路面に伝達可能な駆動トルク以上となる場合、駆動力源の出力上昇が抑制されるので、発進時の初期スリップを防止することができる。
また、本発明に係るトラクション制御装置は、アクセルペダルの操作量に基づいて、運転者が要求する要求駆動トルクを算出する要求駆動トルク算出手段を備え、制御手段が、駆動輪の駆動トルクが駆動トルク制限値から要求駆動トルクに徐々に近づくように駆動力源の出力を制御することが好ましい。
この場合、駆動輪の駆動トルクが、駆動トルク制限値から運転者の要求する駆動トルクまで、急激な駆動トルク変化が抑制されて徐々に上昇されることにより、駆動輪がスリップしないように発進することができると共に、加速時のスリップ量の急激な増大が抑制される。そのため、発進加速時の車両安定性を向上することができる。
また、本発明に係るトラクション制御装置では、発進トルク算出手段が、車両発進時に駆動トルク検出手段により検出された駆動トルクが駆動トルク制限値以上となった場合、駆動トルク制限値に所定の初期値を設定することが好ましい。
この場合、所定の初期値として、例えば最大路面摩擦係数相当の駆動トルク値を設定することにより、走行中に走行路面の摩擦係数が上昇した場合であっても、次回発進する時に駆動トルク不足となることを防止することができる。なお、走行中に推定された路面摩擦係数が所定の初期値より小さい場合には、推定された路面摩擦係数に基づく駆動トルクが発進時の駆動トルク制限値として再設定される。
また、本発明に係るトラクション制御装置では、上記駆動力源が、電動モータであることが好ましい。
駆動力源が電動モータの場合、出力トルクの制御遅れが少なく、かつ出力トルクを正確に推定することができるので、駆動輪の駆動トルクを適切に制御することができる。
本発明によれば、車両発進時に、駆動輪の駆動トルクが路面摩擦係数に基づいて求められた駆動トルク制限値を超えた場合に駆動力源の出力の増大を抑制する構成としたので、発進時の初期スリップを防止することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。
まず、図1を用いて、本実施形態に係るトラクション制御装置1を搭載したハイブリッド車両HVの主要構成について説明する。図1は、トラクション制御装置1を搭載したハイブリッド車両HVの主要構成を示すブロック図である。ハイブリッド車両HVは、駆動輪である左前輪10FL、右前輪10FR、従動輪である左後輪10RL、右後輪10RR、左右の駆動輪10FL,10FRを駆動する駆動トルクを出力するパワープラント20、及びこのパワープラント20の運転を総合的に制御することにより駆動輪10FL,10FRの駆動トルクを制御する電子制御装置70を備えている。
パワープラント20は、内燃機関であるエンジン21と、電動モータ40とを有して構成されている。また、ハイブリッド車両HVは、エンジン21からの駆動トルクを変換して出力する自動変速トランスミッション28、車両旋回時に左右の駆動輪10FL,10FRの回転速度を変えるとともに両駆動輪10FL,10FRに均等な駆動力を伝達するディファレンシャル30、エンジン21及び電動モータ40からの駆動トルクをディファレンシャル30に伝達するトランスファ32、電動モータ40からの駆動トルクをトランスファ32に伝達するプロペラシャフト34、及びディファレンシャル30から出力された駆動トルクを駆動輪10FL,10FRに伝達するドライブシャフト36L,36Rとを有している。
エンジン21では、吸入された吸入空気が、インテークマニホールド24を介してエンジン21に形成された各気筒22に吸入される。各気筒22には、燃料を噴射するインジェクタ23が設けられており、各インジェクタ23には高圧燃料が導かれている。そして、各気筒22内で吸入空気と燃料との混合ガスが燃焼することにより駆動トルクが発生する。燃焼後の排気ガスはエキゾーストマニホールド25へ排気される。
電動モータ40は、交流同期モータであり、インバータ50から出力される交流電力によって駆動される。また、電動モータ40は、駆動輪10FL,10FRの回転を利用して発電(回生発電)することもできる。
インバータ50は、高圧バッテリ60に蓄えられた電力を直流から交流に変換して、電動モータ40に供給すると共に、電動モータ40により回生発電された電力を、交流から直流に変換して高圧バッテリ60に蓄える。
エンジン21から出力された駆動トルクは、トランスミッション28を介してトランスファ32に伝達される。一方、電動モータ40から出力された駆動トルクは、プロペラシャフト34を介してトランスファ32に伝達される。このように、エンジン21及び電動モータ40は、トランスファ32により接続されており、トランスファ32に入力されたエンジン21及び電動モータ40の駆動トルクは、並列にディファレンシャル30に伝達され、さらにドライブシャフト36L,36Rを介して左右の駆動輪10FL,10FRに伝達される。
ハイブリッド車両HVは電動モータ40によって発進する。加速時には、エンジン21の出力に電動モータ40の出力が加えられて駆動輪10FL,10FRに付与される。また、通常走行時には、走行状態等に応じてエンジン21と電動モータ40とが使い分けられる。
パワープラント20を制御する電子制御装置70は、駆動輪10FL,10FRの目標駆動トルクTtを設定する電子制御ユニット(以下「TRC ECU」という)71と、車両HVの運転状態及びTRC ECU71により設定された目標駆動トルクTtに応じてエンジン21と電動モータ40それぞれの目標出力を設定すると共に、設定された目標エンジン出力Teに基づいてエンジン21の運転を制御するハイブリッドECU(以下「HV ECU」という)72と、HV ECU72により設定された目標モータ出力Tmに基づいて電動モータ40を駆動制御するモータECU73とを備えている。
TRC ECU71、HV ECU72、及びモータECU73それぞれは、その内部に演算を行うマイクロプロセッサ、このマイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラムを記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM及び12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM等を有している。また、TRC ECU71、HV ECU72、及びモータECU73それぞれは、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信回線76で接続されており、相互にデータの交換が可能となるように構成されている。
TRC ECU71には、車両HVの前後加速度Gx及び左右加速度Gyを検出する前後左右加速度センサ77や、駆動輪10FL,10FR及び従動輪10RL,10RRそれぞれの車輪速を検出する車輪速センサ78FL,78FR,78RL,78RR等が接続されている。
また、TRC ECU71の内部には、車両HVの前後加速度Gx及び左右加速度Gyから路面摩擦係数μを推定する路面摩擦係数推定部71a、路面摩擦係数推定部71aで推定された路面摩擦係数μから発進時の駆動トルク制限値Tlを算出する発進トルク算出部71b等が構築されている。即ち、TRC ECU71は、路面摩擦係数推定手段及び発進トルク算出手段として機能する。
TRC ECU71は、HV ECU72から通信回線76を介して入力された運転者の要求駆動トルクTd、及び発進トルク算出部71bで算出された駆動トルク制限値Tlに基づいて、駆動輪10FL,10FRの目標駆動トルクTtを設定する。具体的には、発進時に、駆動輪10FL,10FRの駆動トルクが駆動トルク制限値Tl以上となる場合、電動モータ40の出力上昇が抑制されるように目標駆動トルクTtを設定するスタンバイトラクション制御を行う。このとき、設定された目標駆動トルクTtは、通信回線76を介してHV ECU72に出力される。
また、TRC ECU71は、従動輪速と駆動輪速との差に応じて駆動輪10FL,10FRのスリップ率を算出し、このスリップ率を目標スリップ率に一致させるように制動力、モータ出力及びエンジン出力を調節する、いわゆる基本的なトラクション制御(以下「基本トラクション制御」という)を行う。
ここで、基本トラクション制御について説明する。TRC ECU71は、車輪速センサ78RL,78RRによって検出された従動輪10RL,10RRの車輪速の平均値を演算し、その演算結果を推定車体速度とする。そして、この推定車体速度と駆動輪10FL,10FRの車輪速との差に応じて駆動輪10FL,10FRのスリップ率を算出する。
TRC ECU71は、算出されたスリップ率に基づいて、駆動輪10FL,10FRに付加される制動力及び駆動輪10FL,10FRに伝達される駆動トルクの双方または何れか一方を調節することにより、駆動輪10FL,10FRのスリップ量を適切な値に制御する。
HV ECU72には、アクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ79や自動変速トランスミッション28のシフト位置を検出するシフトポジションセンサ等が接続されている。
また、HV ECU72の内部には、アクセル開度やシフト位置等に基づいて運転者が要求する要求駆動トルクTdを算出する要求駆動トルク算出部72aが構築されている。即ち、HV ECU72は、要求駆動トルク算出手段として機能する。算出された要求駆動トルクTdは、通信回線76を介してTRC ECU71に出力される。
HV ECU72は、車両HVの運転状態、及びTRC ECU71から入力した目標駆動トルクTtに応じてエンジン21と電動モータ40それぞれの目標出力を設定する。そして、設定された目標エンジン出力Teに基づいて、吸入空気量、燃料噴射量や点火時期等を調節することによりエンジン21の運転を制御する。一方、設定された目標モータ出力Tmは、通信回線76を介してモータECU73に出力される。
モータECU73には、電動モータ40のインナーロータ及びアウターロータそれぞれの回転数を検出するレゾルバ41及び三相線45に流れる相電流を検出する電流センサ51等が接続されている。
また、モータECU73の内部には、検出された相電流から算出される電動モータ40の駆動トルクに基づいて駆動輪10FL,10FRの駆動トルクTを求める駆動トルク検出部73aが構築されている。また、モータECU73は、上記センサからの入力信号とHV ECU72により設定された目標モータ出力Tmとに基づいてインバータ50のスイッチング制御を行うことにより、電動モータ40を駆動する。ここで、車両発進時には、ハイブリッド車両HVは電動モータ40のみによって駆動されるので、本実施形態においてモータECU73は、駆動トルク検出手段及び制御手段として機能する。
次に、図2を参照してトラクション制御装置1の動作について説明する。ここで、図2は、トラクション制御装置1によるスタンバイトラクション制御の処理手順を示すフローチャートである。これらの処理は、TRC ECU71、HV ECU72、及びモータECU73の電源がオンされてからオフされるまでの間、所定のタイミングで繰り返し実行される。
ステップS100では、基本トラクション制御及びスタンバイトラクション制御が共に制御停止中であるか否かについての判断が行われる。ここで、基本トラクション制御及びスタンバイトラクション制御が共に制御停止中である場合には、ステップS102に処理が移行する。一方、基本トラクション制御及びスタンバイトラクション制御のいずれか一方又は双方が実行中であるときには、ステップS110に処理が移行する。
ステップS102では、車両HVの速度Vxが所定値Va以上であり、かつ所定値Vbより低いか否かについての判断が行われる。ここで、車両HVの速度Vxが所定値Va以上であり、かつ所定値Vbより低い場合には、ステップS104に処理が移行する。一方、車両HVの速度Vxが所定値Vaより低いとき、又は所定値Vb以上のときには、スタンバイトラクション制御が実行されることなくステップS110に処理が移行する。なお、発進時の低速領域でスタンバイトラクション制御を開始するため、例えば、所定値Vaは0.5km/hに、所定値Vbは5km/hに設定される。
ステップS104では、駆動輪10FL,10FRの駆動トルクTが駆動トルク制限値Tl以上であるか否かについての判断が行われる。駆動トルクTが駆動トルク制限値Tl以上である場合には、ステップS106に処理が移行する。一方、駆動トルクTが駆動トルク制限値Tl未満のときには、スタンバイトラクション制御が実行されることなくステップS110に処理が移行する。
ここで、図3を参照して、駆動トルク制限値Tlの求め方を説明する。図3は、駆動トルク制限値Tlの算出処理の手順を示すフローチャートである。なお、本処理は、車両走行中に所定のタイミングで繰り返し実行され、走行中に設定された駆動トルク制限値Tlは、車両停止後の次回発進時に使用される。
ステップS200では、基本トラクション制御が実行中であるか否かについての判断が行われる。ここで、基本トラクション制御が実行中の場合、即ち駆動輪10FL,10FRがスリップしているときには、ステップS202に処理が移行する。一方、基本トラクション制御が実行中ではない場合、即ち駆動輪10FL,10FRがスリップしていないときには、ステップS204に処理が移行する。
ステップS202では、車両HVの前後加速度Gx及び左右加速度Gyから、路面摩擦係数μが次式により算出される。なお、路面摩擦係数μが上昇するときには応答性良く上昇し、低下するときにはなだらかに低下するように、適切なフィルタリング処理を実施してもよい。
Figure 2006129584
そして、算出された路面摩擦係数μから、駆動トルク制限値Tlが次式により算出される。
Figure 2006129584
ここで、Wは車両重量、rはタイヤ半径である。なお、車両重量W及びタイヤ半径rは既知の値である。
路面摩擦係数μに基づいて、駆動トルク制限値Tlを算出した後、本処理から一旦抜ける。なお、駆動トルク制限値Tlは、車両HVの前後加速度Gxを上記(2)式に代入することにより算出してもよい。
ステップS204では、車両HVが後退しているか否かについての判断が行われる。ここで、車両HVが後退している場合には、ステップS206に処理が移行する。一方、車両HVが前進している場合には、ステップS208に処理が移行する。
ステップS206では、上記(1)式及び(2)式により算出された路面摩擦係数μ相当トルクと、前後加速度Gxを上記(2)式に代入することにより算出された前後加速度Gx相当トルクに係数kを乗じたトルク値のいずれか大きいほうを駆動トルク制限値Tlとして設定する。その後、本処理から一旦抜ける。
ステップS208では、スタンバイトラクション制御が実行中か否かについての判断が行われる。ここで、スタンバイトラクション制御が実行中の場合は、ステップS210に処理が移行する。一方、スタンバイトラクション制御が実行中ではないときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS210では、駆動トルク制限値Tlに所定の初期値が設定される。ここで、所定の初期値には、例えば、最大路面摩擦係数(例えば、1.0)相当の駆動トルク値が用いられる。その後、本処理から一旦抜ける。
図2に戻り、スタンバイトラクション制御の処理手順について引き続き説明する。駆動トルクTが駆動トルク制限値Tl以上である場合、ステップS106では、スタンバイトラクション制御が実行される。
ここで、図4にスタンバイトラクション制御中の駆動トルク変化を示す。スタンバイトラクション制御が実行されない場合には、破線で示される要求駆動トルクTdと駆動輪10FL,10FRの駆動トルクTとが一致するように電動モータ40の出力が制御される。一方、スタンバイトラクション制御が実行された場合、図4に実線で示されるように、駆動輪10FL,10FRの実駆動トルクTの上昇が、駆動トルク制限値Tlにより制限される。その後、実駆動トルクTが駆動トルク制限値Tlから要求駆動トルクTdまで徐々に上昇するように電動モータ40の出力が制御される。なお、駆動トルクTが徐々に上昇されていくときに駆動輪10FL,10FRにスリップが発生した場合には、スタンバイトラクション制御が停止され、基本トラクション制御が実行される。
図2に戻り、スタンバイトラクション制御の処理手順について引き続き説明する。ステップS110では、スタンバイトラクション制御が実行中であるか否かについての判断が行われる。ここで、スタンバイトラクション制御が実行中の場合には、ステップS112に処理が移行する。一方、スタンバイトラクション制御が実行中ではないときには、本処理から一旦抜ける。
ステップS112では、基本トラクション制御が実行中であるか否かについての判断が行われる。ここで、基本トラクション制御が実行中の場合には、ステップS120に処理が移行する。一方、基本トラクション制御が実行中ではないときには、ステップS114に処理が移行する。
ステップS114では、車両HVの速度Vxが所定値Vcより大きいか否かについての判断が行われる。ここで、車両HVの速度Vxが所定値Vcより大きい場合には、ステップS120に処理が移行する。一方、車両HVの速度Vxが所定値Vc以下のときには、ステップS116に処理が移行する。なお、スタンバイトラクション制御を所定の低速領域でのみ実行するため、所定値Vcは、例えば10km/hに設定される。
ステップS116では、スタンバイトラクション制御が開始された後所定時間経過したか否かについての判断が行われる。ここで、スタンバイトラクション制御開始後所定時間経過した場合には、ステップS120に処理が移行する。スタンバイトラクション制御実行中は駆動トルクが要求駆動トルクよりも低く抑えられるため、ドライバビリティの悪化を防止するために時間ガードを設けるものである。一方、まだ所定時間経過していないときには、ステップS118に処理が移行する。
ステップS118では、車両HVの前後加速度Gxから求められる路面摩擦係数μが所定値より大きいか否かについての判断が行われる。ここで、路面摩擦係数μが所定値より大きい場合には、ステップS120に処理が移行する。ドライバビリティの悪化を防止するために、所定値以上の加速が得られる路面の場合には、スタンバイトラクション制御を停止するためである。一方、路面摩擦係数μが所定値以下のときには、スタンバイトラクション制御が停止されることなく、本処理から一旦抜ける。
ステップS112,S114,S116,S118のいずれかが肯定された場合、ステップS120では、スタンバイトラクション制御が停止される。その後、本処理から一旦抜ける。
本実施形態によれば、車両発進時に、駆動輪10FL,10FRの駆動トルクTが駆動トルク制限値Tl、即ち直近の推定路面摩擦係数μ又はスリップ時の車両前後加速度Gxから求められる路面に伝達可能な駆動トルク以上となる場合、電動モータ40の出力上昇が抑制されるので、発進時の初期スリップを防止することが可能となる。
本実施形態によれば、駆動輪10FL,10FRの駆動トルクTが、駆動トルク制限値Tlから要求駆動トルクTdまで徐々に上昇されることにより、駆動輪10FL,10FRがスリップしないように発進することができると共に、車両加速時のスリップ量の急激な増大が抑制される。そのため、発進加速時の車両安定性を向上することが可能となる。
また、本実施形態によれば、スタンバイトラクション制御が実行される毎に、駆動トルク制限値Tlに最大路面摩擦係数相当の駆動トルク値が設定され、駆動トルク制限値Tlがリセットされるので、走行中に路面摩擦係数μが上昇した場合であっても、次回発進する時に駆動トルク不足となることを防止することができる。その結果、ドライバビリティの悪化を防止することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、電動モータ40により発進するので、出力トルクの制御遅れが少なく、かつ出力トルクを正確に推定することができる。そのため、駆動輪10FL,10FRの駆動トルクを適切に制御することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、トラクション制御装置1をハイブリッド車両HVに搭載したが、ハイブリッド車両HVのパワープラント20の構成は上記実施形態に限定されない。また、ハイブリッド車両以外に、電気自動車やエンジンのみの出力で駆動される車両に搭載することもできる。
また、上記実施形態では、通信回線76を介して結合されたTRC ECU71、HV ECU72及びモータECU73により電子制御装置70を構成したが、上記構成に限られることなく、例えば単一のECUで構成してもよい。
本実施形態に係るトラクション制御装置を搭載したハイブリッド車両の主要部分の構成を示すブロック図である。 実施形態に係るトラクション制御装置によるスタンバイトラクション制御の処理手順を示すフローチャートである。 スタンバイトラクション制御に用いられる駆動トルク制限値の算出処理の手順を示すフローチャートである。 実施形態に係るトラクション制御装置によるスタンバイトラクション制御中の駆動トルク変化を示す図である。
符号の説明
1…トラクション制御装置、10FL…左前輪、10FR…右前輪、20…パワープラント、21…エンジン、28…トランスミッション、30…ディファレンシャル、32…トランスファ、34…プロペラシャフト、36L,36R…ドライブシャフト、40…電動モータ、50…インバータ、60…高圧バッテリ、70…電子制御装置、71…TRC ECU、72…HV ECU、73…モータECU、77…前後左右加速度センサ、78FR,78FL,78RR,78RL…車輪速センサ、79…アクセルポジションセンサ、HV…ハイブリッド車両。

Claims (5)

  1. 車両の駆動輪を駆動する駆動力源と、
    路面の摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、
    車両走行中に、前記路面摩擦係数推定手段により推定された路面摩擦係数に基づいて、発進時の駆動トルク制限値を設定する発進トルク算出手段と、
    前記駆動輪の駆動トルクを検出する駆動トルク検出手段と、
    車両発進時に、前記駆動トルク検出手段により検出された前記駆動トルクが、前回走行中に設定された前記駆動トルク制限値以上となる場合に前記駆動力源の出力の増大を抑制する制御手段と、を備えることを特徴とするトラクション制御装置。
  2. 車両の駆動輪を駆動する駆動力源と、
    前記駆動輪のスリップを検出するスリップ検出手段と、
    前記車両の加速度を検出する加速度検出手段と、
    車両走行中に、前記スリップ検出手段により前記駆動輪のスリップが検出されたときに前記加速度検出手段により検出された加速度に基づいて、発進時の駆動トルク制限値を設定する発進トルク算出手段と、
    前記駆動輪の駆動トルクを検出する駆動トルク検出手段と、
    車両発進時に、前記駆動トルク検出手段により検出された前記駆動トルクが、前回走行中に設定された前記駆動トルク制限値以上となる場合に前記駆動力源の出力の増大を抑制する制御手段と、を備えることを特徴とするトラクション制御装置。
  3. アクセルペダルの操作量に基づいて、運転者が要求する要求駆動トルクを算出する要求駆動トルク算出手段を備え、
    前記制御手段は、前記駆動輪の駆動トルクが前記駆動トルク制限値から前記要求駆動トルクに徐々に近づくように前記駆動力源の出力を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のトラクション制御装置。
  4. 前記発進トルク算出手段は、車両発進時に前記駆動トルク検出手段により検出された前記駆動トルクが前記駆動トルク制限値以上となった場合、前記駆動トルク制限値に所定の初期値を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のトラクション制御装置。
  5. 前記駆動力源は、電動モータであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のトラクション制御装置。
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