JP2006123288A - ガスバリア性フィルム、並びにこれを用いたディスプレイ用基板及びディスプレイ - Google Patents

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Abstract

【課題】
加工時や使用時の熱などに対し寸法安定性が高く、水蒸気や酸素などのガスバリア性に優れ、かつ、光学異方性が少なく、光線透過率に優れたガスバリア性フィルム、並びにこれを用いたディスプレイ用基板及びディスプレイを提供する。
【解決手段】
荷重たわみ温度150℃以上の基材の両面へ、線膨張係数が100ppm/K以下であり、かつ前記基材と前記硬化型樹脂の屈折率差nが0.03≦n≦0.18である硬化型樹脂層を設けて、さらに、必要に応じて、少なくとも片側の面へ、1又は複数層のガスバリア層及び/又は平滑化層を設けてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ガスバリア性フィルムに関し、さらに詳しくは、例えば、ディスプレイ用基板向け、もしくはディスプレイの被覆用途に適し、加工時や使用時に熱に耐え、かつ、ガスバリア性に優れるガスバリア性フィルム、並びにこれを用いたディスプレイ用基板及びディスプレイに関するものである。
本明細書において、配合を示す「比」、「部」、「%」などは特に断わらない限り質量基準であり、「/」印は一体的に積層されていることを示す。
また、「遮断性」は「バリア性」、「EL」は「エレクトロルミネッセンス」、「LCD」は「液晶ディスプレイ」、「パネル」は「素子」、「PET」は「ポリエチレンテレフタレート」、「PC」は「ポリカーボネート」、の略語、機能的表現、通称、又は業界用語である。
(主なる用途)本発明のガスバリア性フィルムの主なる用途としては、ディスプレイ用フィルム基板であるが、食品や医薬品等の包装材料はもとより、タッチパネル、照明用フィルム基板、太陽電池用フィルム基板、サーキットボード用フィルム基板、電子ペーパー等にも使用することができ、ガスバリア性を要する用途であれば、特に限定されるものではない。
(背景技術)近年、種々の表示方式のディスプレイが使用され、また実用化が検討されている。ブラウン管タイプを除くと、いずれも薄型化を目指すものであり、さらには、フレキシブルなものも求められるようになってきている。そこで、従来、ディスプレイを構成していたガラス基板に代わって、合成樹脂シート、もしくは合成樹脂フィルムを用いることが検討されている。あるいは、ディスプレイの寿命を伸ばす目的で、外界からの酸素や水蒸気を遮断するガスバリア性フィルムを用いたディスプレイ用基板も検討されている。
ディスプレイ用基板の素材としての合成樹脂フィルムには、機械的強度、平滑性、およびガスバリア性等に加え、合成樹脂フィルムにディスプレイ機能を付与するための種々の層を積層する加工、もしくはガスバリア層を付与する加工等における耐熱性もしくは耐湿性が要求される。しかし、一般的な合成樹脂フィルムは、耐熱性もしくは耐湿性が、ガラス基板にくらべて格段に劣るので、蒸着等による金属薄膜の形成工程における加熱や熱硬化性樹脂塗料のコーティング後の加熱硬化工程等における加熱による変形、または金属薄膜のエッチング工程もしくはレジストの現像工程における水溶液の接触により吸湿を生じて起きる変形が避けられず、得られるディスプレイ、もしくはガスバリア性フィルムの平面性が損なわれたり、積層した金属薄膜とのズレに基づく剥離が生じたり、もしくは予め設定した寸法とのズレが生じる等の支障が起こる。また、液晶表示パネルやEL表示パネル等のディスプレイでは、形成されている素子が、水蒸気に触れると、性能劣化し、発光しない等の支障が起こる。
このために、ディスプレイ、ディスプレイ用基板に用いるガスバリア性フィルムは、加工時や使用時の発熱や加熱時の張力などにより、伸びやたわみを生じにくく寸法安定性を高まるために、150℃以上の耐熱性、かつ、特に液晶表示パネルやEL表示パネル等のディスプレイでは、形成されている素子が、水蒸気や酸素などに触れて性能劣化しないように、超高度なガスバリア性とが求められている。
(先行技術)従来、ガスバリア性フィルムは、高分子樹脂基材上に、無機化合物蒸着層と、水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤の塗布層との、2層からなるガスバリア性被膜とからなるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ガスバリア性積層フィルムは、高分子樹脂基材上に、無機化合物蒸着層と、1種以上の金属アルコキシド或いはその加水分解物と、分子中に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート化合物との混合溶液を主剤とし、好ましくは塩化錫、メラミン、メラミン樹脂、ホルムアルデヒドを含むコーティング剤の塗布層の、2層からなるものが知られている(例えば、特許文献2参照。)。
さらに、透明性耐熱性基材上にスパッタ法を用いてガス遮断層を形成するものが知られている(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、特許文献1〜3のいずれの文献も、耐水性及び耐湿性を有し、ある程度の変形に耐えられる可撓性を有し、かつガスバリア性を示すが、その実施例に記載されているように酸素透過度が1cc/m2・day・atm程度、良くても水蒸気透過度が0.1g/m2・day、酸素透過度が0.3cc/m2・day・atm程度であり、有機EL素子などの発光層等の劣化を防止するには不十分であるという欠点があり、さらに、150℃以上の耐熱性、及び耐薬品性、低線膨張性については記載も言及もされていない。
また、特許文献4では、ディスプレイ基板として必要な塗工材料の耐熱性や光学異方性、耐薬品性、ガスバリア性については記載も言及もされていない。
特開7−164591号公報 特開平7−268115号公報 特開平11−222508号公報 特開平8−54615号公報
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、150℃以上の耐熱性を持ち、加工時や使用時の熱などで伸びやたわみが生じにくいので、寸法安定性が高く、かつ、耐薬品性が高いので、加工時や使用時の薬品などで変質が生じにくく安定したガスバリア性膜が形成できるので、水蒸気や酸素などのガスバリア性に優れ、ガスバリア層及び平滑化層の多層化に起因する基材応力によるガスバリア性の劣化を防止すると共に、光学異方性が殆どなく光線透過率に優れたガスバリア性フィルム、並びにこれを用いたディスプレイ用基板及びディスプレイを提供することである。
上記の課題を解決するために、
請求項1の発明に係わるガスバリア性フィルムは、基材の両面に硬化型樹脂層を設けてなるガスバリア性フィルムにおいて、前記基材が荷重たわみ温度150℃以上の樹脂であり、前記硬化型樹脂層の線膨張係数が100ppm/K以下であり、かつ前記基材と前記硬化型樹脂の屈折率差nが0.03≦n≦0.18であるように、したものである。
請求項2の発明に係わるガスバリア性フィルムは、少なくとも片側の上記硬化型樹脂層面へ、第1ガスバリア層を設けてなるように、したものである。
請求項3の発明に係わるガスバリア性フィルムは、少なくとも片側の上記第1ガスバリア層面へ、第1平滑化層を設けてなるように、したものである。
請求項4の発明に係わるガスバリア性フィルムは、少なくとも片側の上記第1平滑化層面へ、第2ガスバリア層を設けてなるように、したものである。
請求項5の発明に係わるガスバリア性フィルムは、少なくとも片側の上記第2ガスバリア層面へ、第2平滑化層を設けてなるように、したものである。
請求項6の発明に係わるガスバリア性フィルムは、上記基材が荷重たわみ温度160℃以上の炭酸エステル骨格を持つ線状高分子の芳香族ポリカーボネートであるように、したものである。
請求項7の発明に係わるガスバリア性フィルムは、上記硬化型樹脂層が、電離放射線硬化型樹脂であるように、したものである。
請求項8の発明に係わるガスバリア性フィルムは、上記第1ガスバリア層及び/又は第2ガスバリア層が、無機酸化物、無機酸化窒化物、無機酸化炭化物又は無機酸化窒化炭化物の群から選択したいずれかであるように、したものである。
請求項9の発明に係わるガスバリア性フィルムは、上記平滑化層がカルドポリマーを含有する層、アクリル骨格ポリマーを含有する層、有機官能基と加水分解基を有するシランカップリング剤および前記シランカップリング剤が有する有機官能基と反応する有機官能基を有する架橋性化合物とを少なくとも原料として構成された塗料組成物の塗膜である層、又はエポキシ骨格ポリマーを含有する層、であるように、したものである。
請求項10の発明に係わるディスプレイ用基板は、請求項1〜9のいずれかに記載のガスバリア性フィルムを用いてなるように、したものである。
請求項11の発明に係わるディスプレイ用基板は、請求項1〜9のいずれかに記載のガスバリア性フィルムの、ガスバリア層又は平滑化層面へ、透明導電膜を形成したように、したものである。
請求項12の発明に係わるディスプレイは、請求項10〜11のいずれかに記載のディスプレイ用基板を用いてなるように、したものである。
請求項13の発明に係わるディスプレイは、請求項10〜11のいずれかに記載のディスプレイ用基板を用いてなるように、したものである。
請求項14の発明に係わるディスプレイは、請求項10〜11のいずれかに記載のディスプレイ用基板を用いてなるように、したものである。
(発明のポイント)本発明者らは、鋭意研究を進め、基本的には、荷重たわみ温度150℃以上の樹脂フィルム基材、特に好ましくは、荷重たわみ温度160℃の芳香族ポリカーボネート基材の両面へ、硬化型樹脂層の線膨張係数が100ppm/K以下で、かつ前記基材との屈折率差nが0.03≦n≦0.18である硬化型樹脂層を設けて、さらにガスバリア層、平滑化層、又はガスバリア層/平滑化層を組として1又は複数を設ける。
まず、光学異方性が少なく光学特性に優れる芳香族ポリカーボネート基材の両面に、基材との屈折率差nが0.03≦n≦0.18の硬化型樹脂層を設けることで、光線透過率が2〜3%も向上させることができる。
さらに、高い荷重たわみ温度の芳香族ポリカーボネート基材の両面に、線膨張係数が100ppm/K以下の硬化型樹脂層を設けることで、該硬化型樹脂層面に設ける無機物層(機能的にはガスバリア層)との密着性を著しく向上し、耐熱性、特に150℃以上の繰り返しの熱負荷に対する耐熱性が向上する。
ディスプレイの加工や組立には、熱負荷、通常150℃以上の熱が繰り返し負荷されるので、平面性が損なわれたり、積層した無機物層とのズレに基づく剥離が生じたり、もしくは予め設定した寸法とのズレが生じる等の危険が多いが、これらが解消される。勿論、該硬化型樹脂も、基材と同様に150℃以上の熱が繰り返し負荷されても耐え得ることが必要であり、基材の両面に該硬化型樹脂層をコート後の荷重たわみ温度が150℃以上で、好ましくは160℃以上、更に好ましくは180℃以上である。
さらにまた、芳香族ポリカーボネート基材の両面に、硬化型樹脂層を設けることで、該硬化型樹脂層面に設ける無機物層(機能的にはガスバリア層)と密着性よく安定して成膜できるので、超高度なガスバリア性が発現させることができる。また、該ガスバリア層面に平滑化層/第2ガスバリア層を設けること、相乗的にガスバリア性が向上できる。
このように、本発明によれば、合成樹脂フィルムを基材にしても、光線透過率、耐熱性、及びガスバリア性を両立することのできることを見出して、課題を解決することができた。
請求項1の本発明によれば、水蒸気や酸素などのガスバリア性を高める、ガスバリア層及び平滑化層などの複数層を設けても、層間の密着性がよく長寿命であり、応力緩和機能もあるので層に起因する基材応力によるガスバリア性の劣化防止し、さらに、基材との屈折率差nが0.03≦n≦0.18の硬化型樹脂層を設けることで、光線透過率を向上させて優れた光線透過率のガスバリア性フィルムが提供される。
請求項2の本発明によれば、請求項1の効果に加えて、物性が基材の僅かな突起を平滑化することで、ガスバリア層の持つ本来の機能を発現させ、水蒸気や酸素などのガスバリア性に超高度に優れるガスバリア性フィルムが提供される。
請求項3〜5の本発明によれば、請求項1〜2の効果に加えて、平滑化層及びガスバリア層の1組又は複数組を設けることで、ガスバリア層の持つ本来の機能を一層発現させ、水蒸気や酸素などのガスバリア性に超高度に優れるガスバリア性フィルムが提供される。
請求項6の本発明によれば、請求項1〜5の効果に加えて、高耐熱性により加工時や使用時の発熱や加熱時での寸法安定性に優れ、光学異方性が殆どなく光線透過率に優れたガスバリア性フィルムが提供される。
請求項7の本発明によれば、請求項1〜6の効果に加えて、既存の設備、公知の技術で安定して生産できるガスバリア性フィルムが提供される。
請求項8の本発明によれば、請求項2〜7の効果に加えて、物性がより安定し、容易に製造できるガスバリア性フィルムが提供される。
請求項9の本発明によれば、請求項3〜8の効果に加えて、被塗布層との親和性、濡れ性、レベリング性がよいため、孔、凹部、及びクラック(割れ)などの欠陥を埋め、覆い、塞いで、乾燥後の表面はより平滑となるので、ガスバリア性に優れ、また高強度で強靭だが、特に低温でも脆くならず、高硬度で耐擦傷性も有するガスバリア性フィルムが提供される。
請求項10〜11の本発明によれば、水蒸気や酸素などのガスバリア性に超高度に優れ、高耐熱性により加工時や使用時の発熱や加熱時での寸法安定性に優れ、光学異方性が殆どなく光線透過率に優れたディスプレイ用基板が提供される。
請求項12の本発明によれば、高耐熱性により加工時や使用時の発熱や加熱時での寸法安定性に優れ、超高度なガスバリア性により素子の性能劣化しにくく、光学異方性が殆どなく光線透過率に優れた長寿命の各種表示ディスプレイが提供される。
請求項13の本発明によれば、高耐熱性により加工時や使用時の発熱や加熱時での寸法安定性に優れ、超高度なガスバリア性により素子の性能劣化しにくく、光学異方性が殆どなく光線透過率に優れた長寿命の液晶表示ディスプレイが提供される。
請求項14の本発明によれば、高耐熱性により加工時や使用時の発熱や加熱時での寸法安定性に優れ、超高度なガスバリア性により素子の性能劣化しにくく、光学異方性が殆どなく光線透過率に優れた長寿命の有機EL表示ディスプレイが提供される。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1は、本発明のガスバリア性フィルムの1実施例を示す断面図である。
図2は、本発明のディスプレイ用基板の1実施例を示す断面図である。
(物の発明)本発明のガスバリア性フィルム10は、図1に示すように、荷重たわみ温度150℃以上、好ましくは荷重たわみ温度160℃以上の炭酸エステル骨格を持つ線状高分子の芳香族ポリカーボネート基材の両面に、硬化型樹脂層の線膨張係数が100ppm/K以下で、かつ前記基材との屈折率差nが0.03≦n≦0.18である硬化型樹脂層を設ける。さらに必要に応じて、該硬化型樹脂層面へ、ガスバリア層、平滑化層、又はガスバリア層/平滑化層を組として1又は複数の組を設ける。
即ち、図1(A)の硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B、図1(B)の第1ガスバリア層13A/硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B、図1(C)の第1平滑化層15A/第1ガスバリア層13A/硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B、図1(D)の第2ガスバリア層17A/第1平滑化層15A/第1ガスバリア層13A/硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B/第2ガスバリア層17B、図示していないが第2平滑化層/第2ガスバリア層17A/第1平滑化層15A/第1ガスバリア層13A/硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B/第2ガスバリア層17B/第2平滑化層、硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B/第2ガスバリア層17B、第1ガスバリア層13A/硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B/第2ガスバリア層17B、などの層構成である。
但し、上記の層構成は、反りや変形の点でよい対称構成を例示したが、少なくとも片側にあればよく、非対称でもよい。また、ガスバリア層/平滑化層を1組として、該組を複数繰り返して積層してもよく、ガスバリア性を著しく向上させることができる。しかしながら、多ければ多い方がガスバリア性の点では好ましいが、生産性及びそれに見合ったガスバリア性が得られないので、好ましい層構成は、第2ガスバリア層17A/第1平滑化層15A/第1ガスバリア層13A/硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B/第2ガスバリア層17B、である。
また、生産性を考慮すると、硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B/第2ガスバリア層17B、も好ましい。更に、基材11の片側へ4層以上積層することは、膜応力の発生によるクラック発生でガスバリア性の劣化を引き起こしたり、加工工程が増加し生産性の観点から好ましくない。
さらに、膜の応力を相殺するように、応力緩和層を基材フィルムの少なくとも一方の面側に形成してもよい。応力緩和の機能を、硬化型樹脂層12A及び/又は硬化型樹脂層12Bへ兼ねさせることが、膜応力に合わせた調整の容易さ、及び生産性の観点から好ましい。
さらにまた、図2に示すように、平滑化層又はガスバリア層面へ、透明電極層21や、必要に応じて補助電極層23や他の層を設けることで、ディスプレイ用基板とすることができる。即ち、硬化型樹脂層を介して、ガスバリア層/平滑化層、又は平滑化層/ガスバリア層の1組が必須であり、これ以外の層間には、他の層を設けたり、挟持したりしてもよい。
また、硬化型樹脂層12Aと硬化型樹脂層12B、第1ガスバリア層13Aと第1ガスバリア層13B、第1平滑化層15Aと第1平滑化層15A、及び、第2ガスバリア層17Aと第2ガスバリア層17Bとは、同じものを用いても、異なるものを用いてもよい。
(材料)本発明のガスバリア性フィルムに使用する材料、及び形成方法について詳細に説明する。
(基材)本発明の基材11は、従来の厚く、重く、割れやすいガラス基板のディスプレイに代わって、薄く、軽く、割れにくく、フレキシブルで薄型化できる透明樹脂フィルムで、さらに、耐熱性が高く、寸法安定性の良いもので、150℃以上の耐熱性を得るために、耐熱性としては荷重たわみ温度が150℃以上、好ましくは160℃以上で、寸法安定精度としては線膨張係数が1ppm〜100ppm/K程度、好ましくは1ppm〜80ppm/K、さらに好ましくは1〜50ppm/Kである。
透明樹脂フィルムの例として、ポリ(メタ)アリレート(PAR)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリシロキサン系、エチレン−四フッ化エチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂等を挙げることができる。
また、透明樹脂フィルムの材料の熱的性質は、特に外力に対する挙動としては、より実用的な指標であるJIS K7191に規定された荷重たわみ温度で150℃以上の、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN);155℃、ポリカーボネート樹脂;160℃、ポリアリレート樹脂;175℃、ポリエーテルスルホン樹脂;210℃、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン(株)製、商品名;「ゼオノア」);150℃、もしくはノルボルネン系樹脂(JSR(株)製、商品名:「アートン」);155℃などが適用でき、好ましくは、光学異方性も少なく最高連続使用温度も160℃以上のポリカーボネート樹脂フィルム、最も好ましくは、炭酸エステル骨格を持つ線状高分子の芳香族ポリカーボネートである。
(硬化型樹脂層)基材11の少なくとも片面へ、第1ガスバリア層13A又は第2ガスバリア層13Bを形成面には、該層との濡れ性や密着性を向上させるために、必須に硬化型樹脂層12A及び/又は硬化型樹脂層12Bを設ける。該硬化型樹脂層12A及び硬化型樹脂層12B(まとめて、硬化型樹脂層12と呼称する)は、目的により、接着促進層、プライマ層、アンダーコート層、アンカーコート層などとも呼称される。
硬化型樹脂層12は、該硬化型樹脂と基材との屈折率差nが0.03≦n≦0.18であることが好ましく、さらに好ましくは0.06≦n≦0.15である。屈折率差nが0.03未満では光線透過率の向上は殆ど認められず、0.18を超えると塗工斑が際立って目立ち、外観や表示画像が歪む恐れがある。硬化型樹脂層12は、電離放射線硬化型樹脂、好ましくは、既存の設備が使用でき、安定した工程で作業できる紫外線硬化樹脂である。
また、両面へ硬化型樹脂層12A及び硬化型樹脂層12Bを設けることにより、片側だけ膜を形成した際に発生する応力を相殺或いは緩和して、加熱を含む後加工工程での歪み、反り(湾曲、カールともいう)などを防止することができるので、直角精度、寸法精度、部分場所における寸法精度が向上されることができる。また、例えば、電極形成などの後工程にて、必要とされるパターニング時のアライメント取りの不具合が解消される。さらに、フレキシブル性の偏りがなくなり、利用上の不具合がなくなる。
(電離放射線硬化型樹脂)電離放射線硬化型樹脂としては、具体的にはアクリレート系の官能基を有するもの、即ち、アクリル骨格を有するもの、エポキシ骨格を有するものが適当であり、塗膜の硬度や耐熱性、耐溶剤性、耐擦傷性を考慮すると、高い架橋密度の構造とすることが好ましく、2官能以上のアクリレートモノマー、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。なお上記においては、アクリレート、および/または、メタアクリレートは(メタ)アクリレートと記載した。
上記の電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエートなどや、光増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチリルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィンなどを単独ないし混合物として用いることができる。光重合開始剤や光増感剤の添加量は一般に、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部程度である。
(微粒子)硬化型樹脂層12には、微粒子を添加してもよく、シリカ微粒子や高分子粒子を用いることが好ましい。基材の屈折率は1.45〜1.65の範囲であるため、容易に最適な屈折率の粒子を添加することで、所望の屈折率に合せることができる。微粒子の屈折率は、高分子バインダー(硬化型樹脂)と同じ程度の1.43〜1.60の範囲が、硬化型樹脂層12の屈折率を調整しやすい為に、好ましい。
(ガスバリア層)硬化型樹脂層12面へ、ガスバリア層13A、13B(まとめてガスバリア層13という)を設ける。該ガスバリア層13の材料としては、ガスバリア性を有するものであれば特に制限はなく、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、鉄、コバルト、亜鉛、金、銀、銅等の金属;硅素、ゲルマニウム、炭素等の半導体;酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化インジウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ハフニウム、酸化バリウム等の無機酸化物;窒化珪素、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化マグネシウム等の窒化物;炭化珪素等の炭化物、硫化物等が適用できる。また、それらから選ばれた二種以上の複合体である、酸化窒化物や、さらに炭素を含有してなる酸化炭化物層、無機窒化炭化物層、無機酸化窒化炭化物等も適用できる。
好ましいのは、酸化アルミニウム、酸化硅素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の無機酸化物(MOx)、無機窒化物(MNy)、無機炭化物(MCz)、無機酸化炭化物(MOxCz)、無機窒化炭化物(MNyCz)、無機酸化窒化物(MOxNy)、無機酸化窒化炭化物(MOxNyCz)で、好ましいMは、Si、Al、Tiなどの金属元素である。また、それらに金属や半導体等を添加あるいは置換したもの、またはそれらの混合物等である。
なお、ガスバリア層13の組成について、例えば、光電子分光光度計、X線光電子分光装置(Xray Photoelectron Spectroscopy、XPS)、二次イオン質量分析装置(Secondary Ion Mass Spectroscopy、SIMS)等の表面分析装置を用い、深さ方向にイオンエッチングする等して分析する方法を利用して、酸化珪素膜の元素分析を行うことより、上記のような構成比や物性を確認することができる。
(無機酸化物)該無機酸化物膜としては、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等のように金属酸化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOx、AlOx、MgOx等のようにMOx(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。また、上記のxの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0.1〜2、アルミニウム(Al)は、0.1〜1.5、マグネシウム(Mg)は、0.1〜1、カルシウム(Ca)は、0.1〜1、カリウム(K)は、0.1〜0.5、スズ(Sn)は、0.1〜2、ナトリウム(Na)は、0.1〜0.5、ホウ素(B)は、0.1〜1、5、チタン(Ti)は、0.1〜2、鉛(Pb)は、0.1〜1、ジルコニウム(Zr)は0.1〜2、イットリウム(Y)は、0.1〜1.5の範囲の値をとることができる。なお、上記式において、x=0の場合は完全な金属であり、透明ではなく使用することができない、また、xの範囲の上限は完全に酸化した値である。好ましい本発明の金属酸化物としては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)の酸化物が好ましく、xの値としては、例えばケイ素(Si)であれば1.0〜2.0が、アルミニウム(Al)であれば0.5〜1.5が、チタン(Ti)であれば1.3〜2.0の範囲のものを使用することができる。
(酸化珪素)本発明において、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスを使用して、真空成膜法で形成される酸化珪素の無機酸化物膜は、有機珪素化合物等の蒸着モノマ−ガスと酸素ガス等とが化学反応し、その反応生成物が、基材フィルムの一方の面に密接着し、緻密な、柔軟性等に富む薄膜を形成するものであり、通常、一般式SiOx(ただし、xは0.1〜2の数を表す)で表される酸化珪素を主体とする連続状の薄膜である。該酸化珪素の無機酸化物膜としては、透明性、難燃性等の点から、一般式SiOx(ただし、xは1.3〜2の数を表す。)で表される酸化珪素の無機酸化物膜を主体とする薄膜であることが好ましい。xの値は、蒸着モノマ−ガスと酸素ガスのモル比、プラズマのエネルギー等により変化するが、一般的に、xの値が小さくなれば膜自身は緻密になり酸素透過率は低下するが、膜自身が黄色性を帯び、透明性が悪くなる。
また、酸化珪素膜は、酸化珪素を主体とし、これに、更に、炭素、水素、珪素または酸素の1種類、または、その2種類以上の元素からなる化合物を少なくとも1種類を化学結合等により含有してもよい。例えば、C−H結合を有する化合物、Si−H結合を有する化合物、または、炭素単位がグラファイト状、ダイヤモンド状、フラーレン状等になっている場合、更に、原料の有機珪素化合物やそれらの誘導体を化学結合等によって含有する場合があるものである。具体例を挙げると、CH3部位を持つハイドロカ−ボン、SiH3シリル、SiH2シリレン等のハイドロシリカ、SiH2OHシラノ−ル等の水酸基誘導体等を挙げることができる。上記以外でも、蒸着過程の条件等を変化させることにより、酸化珪素の無機酸化物膜中に含有される化合物の種類、量等を変化させることができる。
上記の化合物が、酸化珪素膜中に含有する含有量としては、0.1〜50%位、好ましくは、5〜20%位が望ましいものである。上記において、含有率が、0.1%未満であると、酸化珪素の無機酸化物膜の耐衝撃性、延展性、柔軟性等が不十分となり、曲げなどにより、擦り傷、クラック等が発生し易く、難燃性を安定して維持することが困難になり、また、50%を越えると、ディスプレイ用途に使用する際に要求される難燃性が低下するので好ましくない。さらに、本発明においては、酸化珪素膜において、上記の化合物の含有量が、酸化珪素の無機酸化物膜の表面から深さ方向に向かって減少させることが好ましく、これにより、酸化珪素の無機酸化物膜の表面においては、上記の化合物等により耐衝撃性等を高められ、他方、基材フィルムとの界面においては、上記の化合物の含有量が少ないために、基材フィルムと酸化珪素膜との密接着性が強固なものとなるという利点を有するものである。
(無機窒化物)該無機窒化物膜としては、基本的に金属の窒化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の窒化物の無機窒化物膜を使用することができ、好ましくは、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等の金属の窒化物である。無機窒化物膜は、ケイ素窒化物、アルミニウム窒化物、チタン窒化物等のように金属窒化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiNy、AlNy、TiNy等のようにMNy(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、yの値は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。また、上記のyの値の範囲としては、ケイ素(Si)はy=0.1〜1.3、アルミニウム(Al)はy=0.1〜1.1、チタン(Ti)はy=0.1〜1.3、すず(Sn)はy=0.1〜1.3の範囲の値をとることができる。なお、上記式において、y=0の場合は完全な金属であり、透明ではなく使用することができない、また、y=の範囲の上限は完全に窒化した値である。好ましい本発明の金属窒化物としては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)の酸化物が好ましく、y=の値としては、例えばケイ素(Si)であればy=0.5〜1.3、アルミニウム(Al)であればy=0.3〜1.0、チタン(Ti)であればy=0.5〜1.3、スズ(Sn)であればy=0.5〜1.3、の範囲のものを使用することができる。但し、着色した膜であっても、3〜15nmであれば透明性を保持できるために、用いられることがある。
(無機酸化窒化物膜)該無機酸化窒化物膜としては、基本的に金属の酸化窒化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化窒化物の無機酸化窒化物膜を使用することができ、好ましくは、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等の金属の酸化窒化物である。無機酸化窒化物膜は、ケイ素酸化窒化物、アルミニウム酸化窒化物、チタン酸化窒化物等のように金属酸化窒化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOxNy、AlOxNy、TiOxNy等のようにMOxNy(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、X及びyの値は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。また、上記のx及びyの値の範囲としては、ケイ素(Si)はx=1.0〜2.0、y=0.1〜1.3、アルミニウム(Al)はx=0.5〜1.0、y=0.1〜1.0、マグネシウム(Mg)はx=0.1〜1.0、y=0.1〜0.6、カルシウム(Ca)はx=0.1〜1.0、y=0.1〜0.5、カリウム(K)はx=0.1〜0.5、y=0.1〜0.2、スズ(Sn)はx=0.1〜2.0、y=0.1〜1.3、ナトリウム(Na)はx=0.1〜0.5、y=0.1〜0.2、ホウ素(B)はx=0.1〜1.0、y=0.1〜0.5、チタン(Ti)はx=0.1〜2.0、y=0.1〜1.3、鉛(Pb)はx=0.1〜1.0、y=0.1〜0.5、ジルコニウム(Zr)はx=0.1〜2.0、y=0.1〜1.0、イットリウム(Y)はx=0.1〜1.5、y=0.1〜1.0の範囲の値をとることができる。なお、上記式において、x=0の場合は完全な金属であり、透明ではなく使用することができない、好ましい本発明の金属窒化物としては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、スズ(Sn)の酸化物が好ましく、x及びyの値としては、例えばケイ素(Si)であればx=1.0〜2.0、y=0.1〜1.3、アルミニウム(Al)であればx=0.5〜1.0、y=0.1〜1.0、チタン(Ti)であればx=1.0〜2.0、y=0.1〜1.3の範囲のものを使用することができる。但し、着色した膜であっても、3〜50nmであれば透明性を保持できるために、用いられることがある。
(無機酸化炭化物膜)該無機酸化炭化物膜としては、該無機酸化炭化物膜としては、基本的に金属の酸化炭化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化炭化物の無機酸化炭化物膜を使用することができ、好ましくは、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等の金属の酸化炭化物である。無機酸化炭化物膜は、ケイ素酸化炭化物、アルミニウム酸化炭化物、マグネシウム酸化炭化物等のように金属酸化炭化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOxCz、AlOxCz、TiOxCz等のようにMOxCz(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、x及びzの値は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。また、上記のx及びzの値の範囲としては、ケイ素(Si)はx=0.1〜1.95、z=0.1〜2.0、アルミニウム(Al)はx=0.1〜1.5、z=0.1〜2.0、マグネシウム(Mg)はx=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、カルシウム(Ca)はx=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、カリウム(K)はx=0.1〜0.5、z=0.1〜1.0、スズ(Sn)はx=0.1〜2.0、z=0.1〜2.0、ナトリウム(Na)はx=0.1〜0.5、z=0.1〜1.0、ホウ素(B)はx=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、チタン(Ti)はx=0.1〜2.0、z=0.1〜2.0、鉛(Pb)はx=0.1〜1.0、z=0.1〜2.0、ジルコニウム(Zr)はx=0.1〜2.0、z=0.1〜2.0、イットリウム(Y)はx=0.1〜1.5、z=0.1〜2.0の範囲の値をとることができる。なお、上記式において、x=0、z=0の場合は完全な金属であり、透明ではなく使用することができない、好ましい本発明の金属酸化炭化物としては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)の酸化炭化物が好ましく、x及びzの値としては、例えばケイ素(Si)であればx=1.0〜1.95、z=0.1〜2.0、アルミニウム(Al)であればx=1.0〜1.5、z=0.1〜2.0、チタン(Ti)であればx=1.0〜2.0、z=0.1〜2.0、の範囲のものを使用することができる。
(一般式SiOxCz)好ましい炭素を含有する酸化珪素膜は、酸化珪素を主体としさらに、炭素元素を含有するものである。その一般式SiOxCzにおいて、炭素が少ない(z値が小さい)場合には基材フィルムとの密着性に欠け、炭素が多い(z値が大きい)場合には透湿度、酸素透過度が大きくなって難燃性が低下するので、一般式SiOxCzにおいて、x=0.1〜1.95、z=0.1〜2.0とすることが好ましい。
(無機窒化炭化物膜)該無機窒化炭化物膜としては、該無機窒化炭化物膜としては、基本的に金属の窒化炭化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の窒化炭化物の無機窒化炭化物膜を使用することができ、好ましくは、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)等の金属の窒化炭化物である。無機窒化炭化物膜は、ケイ素窒化炭化物、アルミニウム窒化炭化物、チタン窒化炭化物等のように金属窒化炭化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiNyCz、AlNyCz、TiNyCz等のようにMNyCz(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、y及びzの値は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。また、上記のy及びzの値の範囲としては、ケイ素(Si)はy=0.1〜1.3、z=0.1〜2.0、アルミニウム(Al)はy=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、マグネシウム(Mg)はy=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、カルシウム(Ca)はy=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、カリウム(K)はy=0.1〜0.3、z=0.1〜1.0、スズ(Sn)はy=0.1〜1.3、z=0.1〜2.0、ナトリウム(Na)はy=0.1〜0.3、z=0.1〜1.5、ホウ素(B)はy=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、チタン(Ti)はy=0.1〜1.3、z=0.1〜2.5、鉛(Pb)はy=0.1〜1.0、z=0.1〜1.5、ジルコニウム(Zr)はy=0.1〜1.3、z=0.1〜2.0、イットリウム(Y)はy=0.1〜1.0、z=0.1〜2.0の範囲の値をとることができる。なお、上記式において、x=0の場合は完全な金属であり、透明ではなく使用することができない、好ましい本発明の金属窒化炭化物としては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)の窒化炭化物が好ましく、y及びzの値としては、例えばケイ素(Si)であればy=1.0〜1.4、z=0.1〜2.0、アルミニウム(Al)であればy=0.5〜1.0、z=0.1〜2.0、チタン(Ti)であればy=1.0〜1.3、z=0.1〜2.0、の範囲のものを使用することができる。但し、着色した膜であっても、3〜30nmであれば透明性を保持できるために、用いられることがある。
(無機酸化窒化炭化物膜)好ましい炭素含む無機酸化窒化物(無機酸化窒化炭化物)は、酸化窒化珪素や酸化窒化チタンを主体としさらに、炭素元素を含有するものである。その一般式MOxNyCzにおいて、炭素が少ない(z値が小さい)場合には基材フィルムとの密着性に欠け、炭素が多い(z値が大きい)場合には透湿度及び酸素透過度が大きくなって難燃性が低下する。M元素としては、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)などの金属を使用することができ、好ましくは、Si、Al、Tiである。但し、着色した膜であっても、3〜50nmであれば透明性を保持できるために、用いられることがある。
好ましい無機酸化窒化炭化物としては、例えば、一般式SiOxNyCzにおいて、x=0.1〜1.95、y=0.1〜1.2、z=0.1〜2.0とすることが好ましい。
また、一般式AlOxNyCzにおいて、x=0.1〜1.4、y=0.1〜0.9、z=0.1〜2.0の範囲の組成にすることにより、その酸化窒化アルミニウム薄膜の残留炭素成分の比率が低い薄膜となり、酸化窒化チタン薄膜の酸化による性能劣化を抑えることができ、透明性が高く、被CVD材(基材フィルム)との密着性に優れたものが得られる。
さらに、一般式TiOxNyCzにおいて、x=1.0〜1.8、y=0.5〜1.0、z=0.3〜1.5の範囲の組成にすることにより、その酸化窒化チタン薄膜の残留炭素成分の比率が低い薄膜となり、酸化窒化チタン薄膜の酸化による性能劣化を抑えることができ、透明性が高く、被CVD材(基材フィルム)との密着性に優れたものが得られる。該薄膜層を構成する材料には、四塩化チタンやテトライソプロポオキシドなどの有機チタン化合物が好適である。
x値がこの範囲未満ではTi−O結合が減少して膜応力が大きくなり、基材フィルムからの剥離や薄膜に欠けが生じて、バリア性が低下し、この範囲を超えると薄膜の酸化が進行して官能基が多く形成されるために、耐熱性や耐湿性に欠ける薄膜となって、難燃性が劣化する。
y値がこの範囲未満では膜密度が小さく緻密な膜ができないので、バリア性が低下し、この範囲を超えるとTi−N結合が増加して薄膜が硬質化するので、可とう性に欠けて外力によってバリア性が低下しやすく、難燃性が劣化する。
z値がこの範囲未満では基材フィルムとの界面での炭素含有成分が減少して、基材フィルムとの密着性が低下し、この範囲を超えると炭素含有成分が増加して、膜吸収により着色が発生する。
ガスバリア層13の膜厚は、気体漏洩防止性(ガスバリア性)として有用な厚さであれば特に制限はないが、好ましくは30〜10000Å、さらに好ましくは100〜5000Å、さらに好ましくは300〜2500Åである。また、透過色相及び/又は反射色相は無色が好ましいが、全光線透過率が70%以上であれば、色についても特に無色である必要はない。30Å未満では、ディスプレイ用基板としてのガス遮断性が十分でなく、10000Åを超えると、それ自身の応力が大きくなり、フレキシビリティが損なわれる。
(ガスバリア層の製法)ガスバリア層13の製法としては特に制限はないが、望ましくは真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の方法や、Cat−CVD法やプラズマCVD法、大気圧プラズマCVD法を適用して形成される。成膜材料の種類、成膜のし易さ、工程効率等を考慮して選択すればよい。例えば蒸着法とは、抵抗加熱、高周波誘導加熱、電子線やイオンビーム等のビーム加熱等により、るつぼに入った材料を加熱、蒸発させて可撓性基材(プラスチックフィルム等)に付着させ、薄膜を得る方法である。その際、材料、目的等により加熱温度、加熱方法が異なり、酸化反応等を起こさせる反応性蒸着法も使用できる。
(平滑化層)ガスバリア層13面へ、平滑化層15A、15B(まとめて平滑化層15という)を設ける。該平滑化層15は表面を平坦化させる目的で塗工するものであれば、ゾルーゲル材料、電離放射線硬化型樹脂、熱硬化型樹脂、フォトレジスト材料でも良いが、好ましくは、ガスバリア機能を保有させたり、塗工性能に優れたものである。塗工性能を向上させる為には、電離放射線硬化型樹脂が好ましく、紫外線(UV)や電子線(EB)を照射することにより、架橋重合反応を起こして3次元の高分子構造に変化する樹脂、すなわち、分子中に重合性不飽和結合、または、エポキシ基をもつ反応性のプレポリマー、オリゴマー、および/または、単量体を適宜混合したものである電離放射線硬化型樹脂、あるいは、塗布適性等を考慮して前記電離放射線硬化型樹脂に必要に応じてウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、ブチラール系、ビニル系等の熱可塑性樹脂を混合して液状となした液状組成物などを用いてロールコート法、ミヤバーコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法で塗布・乾燥・硬化させることにより形成することができる。
(電離放射線硬化型樹脂)電離放射線硬化型樹脂としては、具体的にはアクリレート系の官能基を有するもの、即ち、アクリル骨格を有するもの、エポキシ骨格を有するものが適当であり、塗膜の硬度や耐熱性、耐溶剤性、耐擦傷性を考慮すると、高い架橋密度の構造とすることが好ましく、2官能以上のアクリレートモノマー、たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。なお上記においては、アクリレート、および/または、メタアクリレートは(メタ)アクリレートと記載した。
上記の電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、光重合開始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエートなどや、光増感剤として、n−ブチルアミン、トリエチリルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィンなどを単独ないし混合物として用いることができる。光重合開始剤や光増感剤の添加量は一般に、電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部程度である。このほか塗料組成物には、上記以外のシラン化合物、溶媒、硬化触媒、濡れ性改良剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤等の無機、有機系の各種添加剤を必要に応じて添加することができる。
塗布量としては、固形分として概ね0.5〜15g/m2が適当である。なお、硬化に用いる紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、190〜380nmの波長域を使用することができるし、また、電子線源としては、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、あるいは、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器を用いることができる。
(ゾルーゲル法)本発明における平滑化層の材料としては、上記バリア層との密着性を得る為に、同材料系の塗膜を形成できるゾルーゲル法を用いたゾル−ゲル材料も好適である。ゾルーゲル法とは、有機官能基と加水分解基を有するシランカップリング剤および前記シランカップリング剤が有する有機官能基と反応する有機官能基を有する架橋性化合物とを少なくとも原料として構成された塗料組成物の塗工方法及び塗膜のことである。有機官能基と加水分解基を有するシランカップリング剤(以降、単にシランカップリング剤と言うことがある。)としては、例えば、特開2001−207130号公報に開示される下記一般式(a)で表されるアミノアルキルジアルコキシシラン、もしくはアミノアルキルトリアルコキシシランである。
Figure 2006123288
(但し、A1はアルキレン基を表す。R4は水素原子、低級アルキル基、または、下記一般式(b)で表される。)
Figure 2006123288
(ただし、A2は直接結合またはアルキレン基を表し、R8、R9は水素原子または低級アルキル基を表す)で表される基を表す。R5は水素原子または低級アルキル基を表す。R6は炭素数1〜4のアルキル基、アリール基または不飽和脂肪族残基を表す。分子中にR6が複数存在する場合、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。R7は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基またはアシル基を表し、水素原子、炭素数1〜3のアルキル基またはアシル基であることが好ましい。分子中にR7が複数存在する場合、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。ただし、R4、R5、R8、R9のうちの少なくとも一つが水素原子である。wは0、1、2のいずれかであり、zは1〜3の整数であり、かつw+z=3である。)
上記の式(a)で表される、アミノアルキルジアルコキシシラン、もしくはアミノアルキルトリアルコキシシランの具体例としては、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリブトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジイソプロポキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルエチルジブトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリブトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジブトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジイソプロポキシシラン、γ−アミノプロピルエチルジブトキシシラン、γ−アミノプロピルトリアセトキシシラン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
前記シランカップリング剤が有する有機官能基と反応する有機官能基を有する架橋性化合物(単に、架橋性化合物と言うことがある。)とは、アミノ基と反応しうる官能基である、グリシジル基、カルボキシル基、イソシアネート基、もしくはオキサゾリン基等を有するもので、具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエーテル、o−フタル酸ジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル等のジグリシジルエーテル類;グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等のトリグリシジルエーテル類;ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等のテトラグリシジルエーテル類;その他ポリグリシジルエーテル類あるいはグリシジル基を官能基として有する重合体類;酒石酸、アジピン酸等のジカルボン酸類;ポリアクリル酸等の含カルボキシル基重合体;ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等のイソシアネート類;オキサゾリン含有重合体;脂環式エポキシ化合物等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を用いることができるが、反応性の面からグリシジル基を2個以上有している化合物が好ましく用いられる。
上記の架橋性化合物の使用量は、シランカップリング剤に対して0.1〜300%(質量基準、以降も同じ)が好ましく、より好ましくは1〜200%である。架橋性化合物が0.1%より少ないと、塗膜のフレキシビリティが不充分となり、300%を超えて使用すると、ガスバリア性が低下するおそれがある。シランカップリング剤と架橋性化合物とは、必要に応じて加熱しつつ攪拌して、塗料組成物とする。この、シランカップリング剤および架橋性化合物を原料とする塗料組成物を薄膜層4上に塗工、乾燥することで、シランカップリング剤の加水分解・縮合と、架橋性化合物による架橋とが進行し、架橋構造を有するポリシロキサンの塗膜が得られる。
上記の組成物は、さらに、加水分解基を有し、アミノ基等の有機官能基を有しないシラン化合物を含有してもよく、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
上記の加水分解基を有し、アミノ基等の有機官能基を有しないシラン化合物を含有するときは、アミノ基等の有機官能基と加水分解基を有するシランカップリング剤との共加水分解・縮合と、架橋性化合物による架橋とが進行し、架橋構造を有するポリシロキサンの塗膜が得られる。
塗料組成物は、さらにアミノ基等の有機官能基と加水分解基を有するシランカップリング剤および/または加水分解基を有し、アミノ基等の有機官能基を有しないシラン化合物の(共)加水分解縮合物を含有していてもよい。このほか塗料組成物には、上記以外のシラン化合物、溶媒、硬化触媒、濡れ性改良剤、可塑剤、消泡剤、増粘剤等の無機、有機系の各種添加剤を必要に応じて添加することができる。
(カルドポリマー)平滑化層の材料としては、カルドポリマーを含有させることが好ましい。該カルドポリマーは、下記のカルド構造を有するポリマーで、カルド構造を有するモノマーと他の重合性モノマーとから合成され、カルドポリエステル系ポリマー、カルドアクリル系ポリマー、カルドエポキシ系ポリマーなどが適用でき、好ましくはカルドエポキシ系ポリマーである。平滑化層は主成分としてカルドポリマーを含有していればよい。
また、平滑化層には、必要に応じて、可塑剤、充填剤、帯電防止剤、滑剤、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの添加剤、更には、改質用樹脂などを添加してもよい。
Figure 2006123288
該カルドポリマーは、高分子の主鎖骨格にカルド構造という独特な構造を有しており、該カルド構造は、芳香族環を多数有し、その立体障害のために、フルオレン骨格部分と主鎖方向がネジレ位置関係にあり、そのため中心にある炭素原子部分が、比較的自由に結合角を変えられるので、高強度で強靭だが、特に低温でも脆くならず、高硬度で耐擦傷性をも有していると推定される。
また、カルドポリマーを含む層は、レベリング性がよいために、欠陥を埋めて覆い、乾燥後の表面はより平滑となる。また、無機化合物(本発明のガスバリア層13A)とは、親和性、濡れ性がよいため、孔、凹部、及びクラック(割れ)などの欠陥を埋め、覆い、塞いだりするので、この親和性とレベリング性の相乗効果で超平滑化機能が発揮され、平滑化、即ち、表面のRaおよびRmaxを著しく低下させることができる。
このように、表面平滑性を高くすることで、ガス透過は、材料表面へのガスの吸着、材料への溶解、材料中を拡散し、反対面へ放散と進行するので、酸素又は水蒸気などの吸着サイト(表面積)が減少することで、第1段階の表面への吸着が大幅に減少させることができるので、ガスバリア性が著しく向上させることができる。
(組構成の層構成)前述のように、層構成としては、図1(D)の第2ガスバリア層17A/第1平滑化層15A/第1ガスバリア層13A/硬化型樹脂層12A/基材11/硬化型樹脂層12B/第1ガスバリア層13B/第1平滑化層15B/第2ガスバリア層17Bなどのように、ガスバリア層17及び/又は平滑化層15を複数層を形成する場合には、ガスバリア層17及び/又は平滑化層15と同様の材料を用い、同様の形成方法を複数回繰り返せばよい。
(ディスプレイ用基板)さらにまた、図2に示すように、硬化型樹脂層12、ガスバリア層13又は平滑化層15面へ、透明電極層21や、必要に応じて補助電極層23や必要に応じて他の層を設けることで、ディスプレイ用基板20とすればよい。
(太陽電池)また、有機太陽電池や色素増感太陽電池などの耐湿性が求められたり、内容物保護が必要となったりする太陽電池への適用にも好適である。
(ディスプレイ)本発明のガスバリア性フィルム10をディスプレイの基板20として用いる場合には、各々のディスプレイの方式において必要な層を、ガスバリア性フィルム10の表裏のいずれかに積層することもでき、場合によっては、基材フィルムとガスバリア性層の間に、それらの層を積層することもあり得るので、本発明のガスバリア性フィルム10は、基材フィルムと薄膜層との間に、ディスプレイの機能を持たせるための層が介在するものも含むものとする。
ディスプレイとしては、上記のディスプレイ基板を用いたものであればよく、プラズマディスプレイパネル(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)、有機又は無機エレクトロルミネセンスディスプレイ(ELD)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などの奥行きの少ない薄型に好適に適用できる。
(LCD)液晶ディスプレイは、一般的には、二枚のガラス基板に、いずれも内側に透明電極を配置し、配向層等を伴なった間に液晶が挟まれ、周囲がシールされたものであり、カラー化するためのカラーフィルターを伴なう。このような液晶ディスプレイのガラス基板の外側に、本発明のガスバリア性フィルム10を適用することができ、あるいは、ガラス基板の代りに、本発明のガスバリア性フィルム10を用いることもできる。特に、二枚のガラス基板を、いずれも、本発明のガスバリア性フィルム10で置き換えれば、全体がフレキシブルなディスプレイとすることができる。
なお、液晶の種類によっては光学異方性があり、エポキシ樹脂を使用できないものもあるが、偏光板を使用しなかったり、液晶層の位置を変更することで適用が可能となり、例えば、プラスチック液晶や、高分子分散型液晶である。
プラスチック液晶は、携帯情報端末、通信機器(携帯電話など)、ノートパソコン(PC)、アミューズメント(ハンディゲーム機)などのモバイル機器に用いるディスプレイ用で、軽量(ガラスの約1/3)、薄型(ガラスの約1/2)、耐久性(ガラスの約10倍)、高表示容量、視差のない表示(反射モードでも2重像無し)などの高機能化でき、電池容量の小型化に対応した低消費電力にも対応できる。
高分子分散型液晶は、高分子中に分散している液晶の小粒子に電界を加えることによって配向し、光シャッターとして使用する。TN液晶と異なり、散乱−非散乱状態を使うので、原理的に偏光板は不要で、偏光板が不要な分明るく、画像表示動作速度が速く、液晶注入工程が不要、セルギャップコントロールが容易、ラビングが不要、などの利点があり、さらには、投射型にも適用することができる。
(有機EL)有機ELディスプレイは、やはり、二枚の基板に、いずれも内側に透明電極を配置し、間に、例えば、(a)注入機能、(b)輸送機能、および(c)発光機能の各機能を持つ層を積層した複合層等からなる有機EL素子層が挟まれ、周囲がシールされたものである。ELディスプレイを構成する場合には、例えば、本発明の薄型ディスプレイ用基板(パターン化透明導電層・補助電極層を含む)/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極/封止層からなる層構成を挙げることができる。該層構成は、特に限定されるものではなく、具体的には、陽極/発光層/陰極、陽極/正孔注入層/発光層/陰極、陽極/発光層/電子注入層/陰極、陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極、陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極などの多くの層構造に対応できる。この構成に限定されるものではなく、カラー化するためのカラーフィルターもしくはそのほかの複数の手段(層)を伴なうことがある。液晶ディスプレイにおけるのと同様、ガラス基板の外側に、本発明のガスバリア性フィルム10を適用することができ、あるいは、ガラス基板の代りに、本発明のガスバリア性フィルム10を用いることもでき、二枚のガラス基板を、いずれも本発明のガスバリア性フィルム10で置き換えれば、全体がフレキシブルなディスプレイとすることができる。特に、有機EL素子は、蛍光発光を利用するために化学的に不安定であり、また、湿気に極度に弱いため、製品となった後の高度な水蒸気バリア性が望まれ、ガスバリア性フィルムの積層構造の水蒸気バリア性を確実なものにするためにも、ガスバリア性フィルムの基材フィルムとして、荷重たわみ温度150℃以上、好ましくは160℃以上のものが好ましい。
以下、実施例及び比較例により、本発明を更に詳細に説明するが、これに限定されるものではない。
実施例及び比較例に用いる各層の材料及び形成方法を、まとめて記載する。
(基材)実施例の基材として、厚さが200μmの荷重たわみ温度160℃のパンライトフィルムAD−5503(帝人社製、ポリカーボネート:フィルム商品名)を用いた。
(硬化型樹脂層)硬化型樹脂層12としては、基材の表裏面に、下記のUV硬化型樹脂組成物を塗布し、120℃、2分間乾燥させた後に、高圧水銀灯を用いて紫外線(UV)を照射しUV硬化させて、膜厚が2μmの硬化型樹脂層を形成した。
(実施例用)
・<屈折率0.05差の第1のUV硬化型樹脂組成物>
・パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート;新中村化学社製 50部
・光重合開始剤(イルガキュアー184;チバガイギー社製) 5部
・溶媒(トルエン) 50部
該硬化型樹脂層の屈折率は1.55で、基材との屈折率差は0.05であった。
・<屈折率0.09差の第2のUV硬化型樹脂組成物>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート;日本化薬社製 50部
・光重合開始剤(イルガキュアー184;チバガイギー社製) 2部
・溶媒(トルエン) 50部
該硬化型樹脂層の屈折率は1.51で、基材との屈折率差は0.09であった。
・<屈折率0.14差の第3のUV硬化型樹脂組成物>
・FA129A(ノナンジオールジアクリレ−ト;日立化成社製) 50部
・光重合開始剤(イルガキュアー184;チバガイギー社製) 5部
・溶媒(イソプロピルアルコール:メチルエチルケトン=1:1) 80部
該硬化型樹脂層の屈折率は1.46で、基材との屈折率差は0.14であった。
(比較例用)
・<屈折率0.02差以下の第4のUV硬化型樹脂組成物>
・HR−041(日本化薬製) 60部
・光重合開始剤(イルガキュアー184;チバガイギー社製) 5部
・溶媒(イソプロピルアルコール:メチルエチルケトン=1:1)100部
該硬化型樹脂層の屈折率は1.60で、基材との屈折率差は0.00であった。
・<屈折率0.18以上差の第5のUV硬化型樹脂組成物>
・JSR(株)製、商品名;「TM086」 60部
・光重合開始剤(イルガキュアー184;チバガイギー社製) 5部
・溶媒(トルエン) 50部
該硬化型樹脂層の屈折率は1.41で、基材との屈折率差は0.19であった。
(ガスバリア層)実施例及び比較例のガスバリア層13の形成法は、次の通りである。
SiOxは、マグネトロンスパッタリング装置の成膜室内に配置し、ターゲットにはシリコンを使用し、以下の成膜条件にて酸化珪素(SiOx、x=1.6)の膜厚が100nmとなるようにガスバリア層を設けた。
<成膜条件>
・成膜圧力 :2.7×10-1Pa
・アルゴンガス流量:30sccm
・酸素ガス流量 :10sccm
・印加電力 :2.0kW
SiONは、マグネトロンスパッタリング装置の成膜室内に配置し、ターゲットには窒化珪素を使用し、以下の成膜条件にて酸化窒化珪素(SiOxNy、x=1.0、y=0.4)の膜厚が100nmとなるようにガスバリア層を設けた。
<成膜条件>
・成膜圧力 :2.5×10-1Pa
・アルゴンガス流量:30sccm
・酸素ガス流量 :5sccm
・RF電源周波数 :13.56MHz
・印加電力:1.2kW
SiOCは、プラズマCVD装置の成膜室内に配置し、原料ガスにはHMDSOを使用し、以下の成膜条件にて酸化炭化珪素の膜厚が100nmとなるようにガスバリア層を設けた。
<成膜条件>
・成膜圧力 :10Pa
・アルゴンガス流量:10sccm
・酸素ガス流量 :30sccm
・RF電源周波数 :13.56MHz
・印加電力 :1.8kW
SiNCは、プラズマCVD装置の成膜室内に配置し、原料ガスにはHMDSNを使用し、以下の成膜条件にて酸化炭化珪素の膜厚が100nmとなるようにガスバリア層を設けた。
<成膜条件>
・成膜圧力 :10Pa
・アルゴンガス流量:10sccm
・窒素ガス流量 :20sccm
・RF電源周波数 :13.56MHz
・印加電力 :1.2kW
(平滑化層)また、実施例及び比較例の平滑化層17の形成法は、次の通りである。
平滑化層として用いるゾルゲル層としては、アミノアルキルトリアルコキシシランを主剤としたコ−ティング剤をスピンコ−ト法により塗布し、ホットプレ−トで120℃で2分間、次いで乾燥機で160℃で1時間乾燥させ、膜厚1μmのゾルゲル層(平坦化層)を形成する。
平滑化層として用いるUV硬化樹脂層としては、光重合開始剤を添加したUV硬化型アクリレートを塗布し、ホットプレートで120℃、2分間乾燥させた後に、高圧水銀灯を用いて紫外線(UV)を照射しUV硬化させて、膜厚が2μmの平滑化層を形成する。
平滑化層として用いるカルドポリマー層としては、カルドポリマーを主剤としたコーティング剤V−259−EH(新日鐵化学社製、商品名)をスピンコーティング法により塗布し、120℃で2分間乾燥し、さらに160℃で60分間熱風乾燥し、膜厚が1μmの平滑化層を形成する。
上記の条件で各層を形成して、硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
上記の条件で各層を形成して、硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
上記の条件で各層を形成して、硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例1で得たフィルムの片面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例2で得たフィルムの片面へ、前述のの条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiOC)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例3で得たフィルムの片面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiNC)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例4で得たフィルムのガスバリア層面へ、前述の条件で平滑化層を形成して、硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例5で得たフィルムのガスバリア層面へ、前述の条件で平滑化層を形成して、硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiOC)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例6で得たフィルムのガスバリア層面へ、前述の条件で平滑化層を形成して、硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiNC)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例4で得たフィルムのガスバリア層面へ、前述の条件で平滑化層を形成して、硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(カルドポリマ)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例5で得たフィルムのガスバリア層面へ、前述の条件で平滑化層を形成して、硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiOC)/平滑化層(カルドポリマ)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例6で得たフィルムのガスバリア層面へ、前述の条件で平滑化層を形成して、硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiNC)/平滑化層(カルドポリマ)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例7で得たフィルムの平滑化層面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例8で得たフィルムの平滑化層面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiOC)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiOC)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例9で得たフィルムの平滑化層面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiNC)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiNC)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例10で得たフィルムの平滑化層面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(カルドポリマ)ガスバリア層(SiOC)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例11で得たフィルムの平滑化層面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiOC)/平滑化層(カルドポリマ)/ガスバリア層(SiOC)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例12で得たフィルムの平滑化層面へ、前述の条件でガスバリア層を形成して、硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第3のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiNC)/平滑化層(カルドポリマ)/ガスバリア層(SiNC)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例13で得たフィルムの反対面にも、対称となるように、前述の条件で層を形成して、ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)ガスバリア層(SiON)硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)からなるガスバリア性フィルムを得た。
実施例14で得たフィルムを用いる以外は、実施例19と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
実施例15で得たフィルムを用いる以外は、実施例19と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
実施例16で得たフィルムを用いる以外は、実施例19と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
実施例17で得たフィルムを用いる以外は、実施例19と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
実施例18で得たフィルムを用いる以外は、実施例19と同様にして、ガスバリア性フィルムを得た。
実施例19のガスバリア性フィルムの、ガスバリア層(SiON)面上に、スパッタ法により透明電極(インジウム亜鉛酸化物)を全面成膜した。このインジウム亜鉛酸化物上に、レジスト剤「OFRP−800」(商品名、東京応化社製)を塗布した後、フォトリソグラフ法にてパターニングを行い、それぞれの色の蛍光変換層に相当する位置に、幅0.094mm、間隙0.016mm、および膜厚100nmのストライプパターンを有する透明電極層を形成して、ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)ガスバリア層(SiON)硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/透明電極層(ITO)からなる実施例12のディスプレイ用基板を得た。
得られたディスプレイ用基板の特性を評価した結果、水蒸気透過率が0.01g/m2・day以下、酸素透過率が0.01cc/m2・day・atm以下と、十分なガスバリア性を有し、かつ、著しい伸びやたわみもなかった。
実施例22のガスバリア性フィルムを用いる以外は、実施例13と同様にして、ディスプレイ用基板を得た。
得られたディスプレイ用基板の特性を評価した結果、水蒸気透過率が0.01g/m2・day以下、酸素透過率が0.01cc/m2・day・atm以下と、十分なガスバリア性を有し、かつ、著しい伸びやたわみもなかった。、
実施例21のディスプレイ用基板を用い、周知の技術及び構成で、液晶ディスプレイを作製し、該LCDディスプレイを、100時間の連続駆動を行ったが、問題なく良好に表示できた。
(1)基板11として、荷重たわみ温度が160℃で、厚み200μmのシート状(30cm×21cm)のポリカーボネート(PC)フィルムを用いた。
(2)青色カラーフィルタ層の形成
前記ポリカーボネート(PC)フィルム上に、青色フィルタ材料(カラーモザイクCB−7001:商品名、富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)を、スピンコート法を用いて塗布した。その塗膜を、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm、ピッチ(周期)0.33mm、膜厚6μmのストライプパターンを有する青色カラーフィルタ層を形成した。
(3)緑色変換層の形成
蛍光色素としてクマリン6(0.7質量部)を、溶媒としてのプロピレングリコールモノエチルアセテート(PEGMA)120質量部中へ溶解させた。得られた溶液に対して、光重合性樹脂としての「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社製)100質量部を加えて溶解させて塗布溶液を得た。
前記工程で得られた青色カラーフィルタ層が形成されている透明支持基板上に、上記のように調製した塗布溶液をスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm、ピッチ(周期)0.33mm、膜厚10μmのストライプパターンを有する緑色変換層を形成した。
(4)赤色変換層の形成
蛍光色素として、クマリン6(0.6質量部)、ローダミン6G(0.3質量部)、ベーシックバイオレット11(0.3質量部)を、溶媒としてのプロピレングリコールモノエチルアセテート(PEGMA)120質量部中へ溶解させた。該溶液に対して、光重合性樹脂の「V259PA/P5」(商品名、新日鐵化成工業株式会社製)100質量部を加えて溶解させて、塗布溶液を得た。
青色カラーフィルタ層および緑色変換層を形成した透明支持基板上に、上記のように調製した塗布溶液をスピンコート法を用いて塗布し、フォトリソグラフ法によりパターニングを実施し、線幅0.1mm、ピッチ(周期)0.33mm、膜厚10μmのストライプパターンを有する赤色変換層を形成した。
上記のように形成された赤色変換層、緑色変換層および青色カラーフィルタ層のライン状パターンは、それぞれの間の間隙幅を0.01mmとして平行に配置され、各色変換層を形成している。
(5)ガスバリア層及び平滑化層の形成
前記工程で形成された色変換層を含む基材の両面に、実施例19と同様に各層を順次形成して、ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)ガスバリア層(SiON)硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/カラーフィルタ層/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)を得た。
(6)透明電極層の形成
前記ガスバリア層(SiON)面上に、スパッタ法により透明電極(インジウム亜鉛酸化物)を全面成膜した。このインジウム亜鉛酸化物上に、レジスト剤「OFRP−800」(商品名、東京応化社製)を塗布した後、フォトリソグラフ法にてパターニングを行い、それぞれの色の蛍光変換層に相当する位置に、幅0.094mm、間隙0.016mm、および膜厚100nmのストライプパターンを有する透明電極層を形成した。
(7)有機EL関連層の形成
上記透明電極層面へ、抵抗加熱蒸着装置内で、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子注入層を、真空を破らずに順次全面成膜した。成膜に際して、真空槽内圧を1×10−4Paまで減圧した。正孔注入層として、銅フタロシアニン(CuPc)を膜厚が100nmとなるように積層した。正孔輸送層として、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(−NPD)を膜厚が20nmとなるように積層した。有機発光層として、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)ビフェニル(DPVBi)を膜厚が30nmとなるように積層した。電子注入層として、アルミニウムキレート(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム錯体、Alq)を膜厚が20nmとなるように積層した。
次に、真空を破ることなしに、陽極(透明電極層)のストライプパターンと直交する幅0.30mm、間隔0.03mmのパターンが得られるマスクを用いて、厚さ200nmのMg/Ag(質量比10/1)層からなる陰極を形成した。こうして得られた有機EL発光素子をグローブボックス内乾燥窒素雰囲気下(酸素および水分濃度ともに10ppm以下)において、封止ガラスとUV硬化接着剤を用いて封止して、ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)ガスバリア層(SiON)硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/カラーフィルタ層/硬化型樹脂層(第1のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/平滑化層(硬化型樹脂層(第2のUV硬化型樹脂組成物)/ガスバリア層(SiON)/透明電極層/正孔注入層/正孔輸送層/有機発光層/電子注入層/陰極の層構成からなる、有機ELカラーディスプレイを得た。
該有機ELカラーディスプレイを、100時間の連続駆動を行ったが、問題なく良好に表示できた。
(比較例1)上記の条件で各層を形成して、硬化型樹脂層(第4のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第4のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
(比較例2)上記の条件で各層を形成して、硬化型樹脂層(第5のUV硬化型樹脂組成物)/基材フィルム/硬化型樹脂層(第5のUV硬化型樹脂組成物)からなるガスバリア性フィルムを得た。
(比較例3) 基材として、荷重たわみ温度が120℃で、厚みが200μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム(東洋紡(株)製)を用いる以外は、実施例1と同様にして、ガスバリア性フィルムを作成した。
(評価)評価は、下記の測定法で、ガスバリア性フィルム状態、及び有機EL素子状態での、水蒸気透過率及び酸素透過率を測定し、その結果を表1に示す。
水蒸気透過率は、測定温度37.8℃、湿度100%Rhの条件下で、水蒸気透過率測定装置(米国MOCON社製、PERMAT RAN−W 3/31:商品名)を用いて測定した。なお、検出限界は0.01g/m2・dayであり、該検出限界未満の場合は0.01g/m2/day以下と表わす。
酸素透過率は、測定温度23℃、湿度90%Rhの条件下で、酸素ガス透過率測定装置(米国MOCON社製、OX−TRAN 2/20:商品名)を用いて測定した。なお、検出限界は0.01cc/m2・day・atmであり、該検出限界未満の場合は0.01cc/m2/day以下と表わす。また、検出限界最大以上の場合は、(−)で表す。
測定結果を表1に示す。
Figure 2006123288
(評価結果)実施例1〜3のガスバリア性フィルムの水蒸気透過率は30.8〜32.0g/m2・day、かつ酸素透過率は大きく検出限界以上であり、実施例4〜6のガスバリア性フィルムの水蒸気透過率は0.23〜0.35g/m2・day、酸素透過率も2.1〜2.3cc/m2・day・atmと向上し、実施例7〜24では水蒸気透過率が0.01g/m2・day以下、酸素透過率も0.01cc/m2・day・atm以下と、十分なガスバリア性を有し、かつ、著しい伸びやたわみもなかった。
比較例1〜3のガスバリア性フィルムの特性を評価した結果は、水蒸気透過率が31.3〜31.7g/m2・day、酸素透過率は大きく検出限界以上であり、ディスプレイ基板として、使用できるレベルではなかった。
なお、全光線透過率はいずれも良好であった。
本発明のガスバリア性フィルムの1実施例を示す断面図である。 本発明のディスプレイ用基板の1実施例を示す断面図である。
符号の説明
10:ガスバリア性フィルム
11:基材
12A、12B:硬化型樹脂層
13A、13B:第1ガスバリア層
15A、15B:第1平滑化層
17A、17B:第2ガスバリア層
19A、19B:第2平滑化層
20:ディスプレイ基板
21:受容層

Claims (14)

  1. 基材の両面に硬化型樹脂層を設けてなるガスバリア性フィルムにおいて、前記基材が荷重たわみ温度150℃以上の樹脂であり、前記硬化型樹脂層の線膨張係数が100ppm/K以下であり、かつ前記基材と前記硬化型樹脂の屈折率差nが0.03≦n≦0.18であることを特徴とするガスバリア性フィルム。
  2. 少なくとも片側の上記硬化型樹脂層面へ、第1ガスバリア層を設けてなることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア性フィルム。
  3. 少なくとも片側の上記第1ガスバリア層面へ、第1平滑化層を設けてなることを特徴とする請求項2に記載のガスバリア性フィルム。
  4. 少なくとも片側の上記第1平滑化層面へ、第2ガスバリア層を設けてなることを特徴とする請求項3記載のガスバリア性フィルム。
  5. 少なくとも片側の上記第2ガスバリア層面へ、第2平滑化層を設けてなることを特徴とする請求項4記載のガスバリア性フィルム。
  6. 上記基材が荷重たわみ温度160℃以上の炭酸エステル骨格を持つ線状高分子の芳香族ポリカーボネートであることを特徴とする請求項1〜5いずれかに請求項1記載のガスバリア性フィルム。
  7. 上記硬化型樹脂層が、電離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  8. 上記第1ガスバリア層及び/又は第2ガスバリア層が、無機酸化物、無機酸化窒化物、無機酸化炭化物又は無機酸化窒化炭化物の群から選択したいずれかであることを特徴とする請求項2〜7いずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  9. 上記平滑化層がカルドポリマーを含有する層、アクリル骨格ポリマーを含有する層、有機官能基と加水分解基を有するシランカップリング剤および前記シランカップリング剤が有する有機官能基と反応する有機官能基を有する架橋性化合物とを少なくとも原料として構成された塗料組成物の塗膜である層、又はエポキシ骨格ポリマーを含有する層、であることを特徴とする請求項3〜8のいずれかに記載のガスバリア性フィルム。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載のガスバリア性フィルムを用いてなることを特徴とするディスプレイ用基板。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載のガスバリア性フィルムの、ガスバリア層又は平滑化層面へ、透明導電膜を形成したことを特徴とするディスプレイ用基板。
  12. 請求項10〜11のいずれかに記載のディスプレイ用基板を用いてなることを特徴とするディスプレイ。
  13. 請求項10〜11のいずれかに記載のディスプレイ用基板を用いてなることを特徴とする液晶表示装置。
  14. 請求項10〜11のいずれかに記載のディスプレイ用基板を用いてなることを特徴とする有機EL素子。
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