JP2006122743A - マイクロリアクタ装置 - Google Patents

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Yoshiyuki Nakagawa
良幸 中川
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Abstract

【課題】マイクロリアクタの微細な流路内に残存する気泡を容易に除去することができるマイクロリアクタ装置を提供する。
【解決手段】マイクロリアクタ装置1において、ボルト43を回動させると、ヒンジ45の軸を中心として傾斜板42を傾斜させることができる。このとき、傾斜板42の上面に固定されたマイクロリアクタ10も一体的に傾斜し、導入口111よりも排液口112が高い傾斜状態となる。このため、マイクロリアクタ10の流路120内に残存する気泡は、浮力の作用によって排液口112側へ移動し、排液口112から外部へ容易に排出される。
【選択図】図7

Description

本発明は、マイクロリアクタを備えたマイクロリアクタ装置に関する。
マイクロリアクタは、内部に形成された微細な流路に薬液等の流体を導入して、化学的処理を行うためのデバイスである。具体的には、内部の流路に複数の薬液を導入して化学反応を行わせたり、流路内に導入した薬液に光照射や加熱を行うことにより、化学的処理を行う。マイクロリアクタを利用すれば、少量の薬液によって、均一で効率のよい化学的処理を行うことができるため、化学業界や製薬業界において実用化が期待されている。
このようなマイクロリアクタは、薬液を供給する供給系や処理後の液体を回収する回収系を備えたマイクロリアクタ装置に組み込まれて使用される。マイクロリアクタを備えた従来のマイクロリアクタ装置については、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2003−311697号公報
上記のように、マイクロリアクタは内部に微細な流路を有し、その流路内において薬液の処理を行う。このため、流路内に気泡が存在すると、流路内における薬液の流れが不均一となったり、目的とする化学反応に悪影響を及ぼしたりする問題があった。この問題は、目的とする化学反応により必然的に気泡が発生するような場合には、特に深刻な問題であった。また、マイクロリアクタ内に複数の流路を並列に設け、各流路の流れを均一にして処理を行うべき場合にも、特に深刻な問題であった。一方、マイクロリアクタの流路は、外部から隔離された微細な空間であるため、一旦流路内に残存した気泡を外部へ排出することは非常に困難であった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、マイクロリアクタの微細な流路内に残存する気泡を容易に除去することができるマイクロリアクタ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、内部に流路を有し、前記流路の両端に流体導入口と流体排出口とを有するマイクロリアクタと、前記マイクロリアクタを支持する支持手段と、を備えたマイクロリアクタ装置であって、前記支持手段は、前記マイクロリアクタを前記流体導入口より前記流体排出口が高い傾斜状態に保持する傾斜手段を有することを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載のマイクロリアクタ装置であって、前記傾斜手段は、前記傾斜状態のほか、前記流体挿入口の高さと前記流体排出口の高さとがほぼ等しい水平状態にも前記マイクロリアクタを保持可能であることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載のマイクロリアクタ装置であって、前記流路は、複数の並列な分岐流路を含むことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から3までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、前記支持手段は、固定部と、マイクロリアクタを支持しつつ傾斜可能な傾斜部とを有し、前記傾斜手段は、前記固定部に対して前記傾斜部を傾斜状態に固定する手段であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1から4までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、前記傾斜手段は、前記マイクロリアクタを二軸周りに傾斜させる手段であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1から5までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、前記傾斜手段を所定のタイミングで動作させる制御部をさらに備えることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1から6までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、前記流体導入口と前記流体排出口の少なくとも一方は、前記マイクロリアクタの底面に設けられており、前記支持手段は、前記マイクロリアクタを、支柱を介して下方から支持する手段であることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項1から7までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、前記マイクロリアクタへ流体を供給する流体供給系と、前記マイクロリアクタから処理後の流体を回収する流体回収系と、をさらに備え、前記流体供給系と前記流体回収系は、それぞれ着脱可能な中間コネクタを介して前記マイクロリアクタと接続されることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載のマイクロリアクタ装置であって、前記マイクロリアクタと前記流体供給系および前記流体回収系との間の複数の前記中間コネクタのうちの一部または全部は、並列に配置されていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項8または9に記載のマイクロリアクタ装置であって、前記流体供給系または前記流体回収系の配管内に存在する流体を抜き出す手段をさらに備えたことを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項8から10までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、前記中間コネクタの下方に、流体を受ける手段をさらに備えたことを特徴とする。
請求項1〜8に記載の発明によれば、マイクロリアクタを流体導入口より流体排出口が高い傾斜状態に固定することができる。このため、マイクロリアクタ内に存在する気泡を、浮力の作用によって容易に流体排出側へ移動させることができ、流体排出口からマイクロリアクタの外部へ排出することができる。
特に、請求項2に記載の発明によれば、マイクロリアクタを傾斜状態に固定するだけでなく、水平状態に固定することもできる。このため、処理の段階や気泡の発生状況に応じて、必要な場合にのみマイクロリアクタを傾斜させることができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、複数の並列な分岐流路から容易に気泡を除去することができ、各分岐流路における流体の流れを均等に保つことができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、支持手段が固定部と傾斜部とを有するため、傾斜部および傾斜部に支持されたマイクロリアクタ等のみを傾斜させることができ、傾斜させる部位を限定することができる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、マイクロリアクタを任意の方向に傾斜させることができる。このため、マイクロリアクタ内の流路が曲折している場合にも、その流路の方向に合わせてマイクロリアクタを傾斜させることができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、制御部により所定のタイミングで自動的に傾斜手段を動作させ、マイクロリアクタを傾斜させることができる。
特に、請求項7に記載の発明によれば、マイクロリアクタの下方に空間が確保される。このため、作業者は、マイクロリアクタの底面に設けられた流体導入口や流体排出口を、装置外部から目視することができ、液漏れ等の異常を容易に確認することができる。
特に、請求項8に記載の発明によれば、中間コネクタ部分の着脱によってマイクロリアクタ装置からマイクロリアクタを容易に取り外すことができる。このため、メンテナンス時の作業効率が向上する。
特に、請求項9に記載の発明によれば、マイクロリアクタ装置からマイクロリアクタを取り外すときには、並列に配置された中間コネクタ部分を順に着脱すればよい。このため、メンテナンス時の作業効率がさらに向上する。
特に、請求項10に記載の発明によれば、流体供給系または流体回収系の配管内に存在する流体を抜き出した後に、中間コネクタ部分の着脱を行うことができる。このため、中間コネクタ部分の着脱時に、流体の飛散を低減することができる。
特に、請求項11に記載の発明によれば、中間コネクタ部分の着脱時に流体が飛散したとしても、その流体を所定の箇所に受けることができる。したがって、流体が意図しない箇所に付着することを防止することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.マイクロリアクタの構成>
まず、本発明のマイクロリアクタ装置に組み込まれるマイクロリアクタの構成について説明する。本発明のマイクロリアクタ装置には、種々のマイクロリアクタを組み込むことができるが、以下には、その例としてマイクロリアクタ10,20,30の構成を説明する。
図1(a),(b)は、マイクロリアクタ10の構成を示した上面図および縦断面図である。図1(a),(b)に示したように、マイクロリアクタ10は、主として底面基板11と、リアクタ板12と、透明板13と、上面基板14とを備えている。底面基板11は、ステンレス等の剛性材料を平板状に切り出したものである。リアクタ板12は、金属薄板であり、その表面にエッチング等の精密加工を施して微細な流路120を形成している。透明板13は、ガラス等の透明材料を平板状に切り出したものである。上面基板14は、ステンレス等の平板であり、その厚み方向に貫通する複数の窓部141が形成されている。
マイクロリアクタ10は、これらの底面基板11,リアクタ板12,透明板13,上面基板14をこの順に重ね合わせ、ネジ等(図示省略)で固定している。リアクタ板12の上面には、透明板13が貼り合わされるため、リアクタ板12に形成された流路120の上面は透明板13により塞がれ、流路120は外部から隔離された空間となる。
底面基板11には、流路120へ薬液を導入するための導入口111a,111b(以下、これらをまとめて「導入口111」と称する。)と、リアクタ内で処理された後の液体を排出するための排液口112とが形成されている。導入口111と排液口112は、いずれも底面基板11に厚み方向へ貫くねじ加工を施し、そこへ送液コネクタをねじ込んで形成される。外部から供給される薬液は、マイクロリアクタ10の下方から、導入口111を通って流路120へ導入される。また、処理後の液体は、流路120から、排液口112を通ってマイクロリアクタ10の下方へ排出される。
流路120は、数10μm〜数mm程度の径を有する微細流路である。このマイクロリアクタ10では、流路120は、2液混合型のパターンを有している。すなわち、2本の流路121,122が下流側で1本の流路123に合流している。2本の流路121,122の上流側の端部は、それぞれ導入口111a,111bに接続され、流路123の下流側の端部は、排液口112に接続される。導入口111a,111bから導入された別個の薬液は、それぞれ流路121,122を通って、流路123において混合されて反応し、排液口112から排出される。
流路120の上面は透明板13で塞がれており、その上方を覆う上面基板14には窓部141が形成されている。このため、マイクロリアクタ10の上方から流路120内部へ、光が到達可能である。たとえば、マイクロリアクタ10の上方から光を照射した場合には、その光は流路120内を流れる薬液にまで到達する。また、流路120内を流れる液体を、マイクロリアクタ10の上方から観察することが可能となる。
底面基板11の底面には、セラミックヒータ等のヒータ113が、複数個貼付されている。ヒータ113は、所定の電気信号に基づいて動作し、底面基板11、リアクタ板12を介して流路120内の液体を加熱することができる。
図2(a),(b)は、マイクロリアクタ20の構成を示した上面図および縦断面図である。図2(a),(b)に示したように、マイクロリアクタ20は、主として底面基板21と、リアクタ板22と、上面基板23とを備えている。上記のマイクロリアクタ10と異なり、リアクタ板22の上面には、透明板を介することなく上面基板23が貼り合わされる。そして、導入口211は底面基板21に形成され、排液口231は上面基板23に形成される。上面基板23には、窓部は形成されない。
このマイクロリアクタ20では、薬液は下方から導入口211を通って流路220へ導入され、処理後の液体は排液口231を通って上方へ排出される。すなわち、導入口211および排液口231付近は、低位置から高位置へ向かう流れとなる。このため、流路220内に存在する気泡が排液側へ排出されやすい構成となっている。このマイクロリアクタ20では、流路220の直上位置に、ネジ加工が容易なステンレス等の上面基板23が配置されるため、排液口231を上面側に設けることが可能となっている。マイクロリアクタ20のその他の構成については、上記のマイクロリアクタ10と同等である。
図3(a),(b)は、マイクロリアクタ30の構成を示した上面図および縦断面図である。マイクロリアクタ30は、流路320のパターンが、上記のマイクロリアクタ10と異なっている。図4は、マイクロリアクタ30の流路320の拡大図である。流路320は、複数(たとえば16本)の並行な分岐流路320a,320b,320c,…を有している。この流路320において、1つの導入口311から導入された薬液は、分岐流路320a,320b,320c,…を通って流れ、再び合流して1つの排液口312から排出する。複数の分岐流路320a,320b,320c,…を流れる薬液は、各流路に沿って直線的に、ほぼ同じ速度で流れる。このため、このマイクロリアクタ30では、薬液に光や熱を均等に与えることができる。マイクロリアクタ30の他の構成については、上記のマイクロリアクタ10と同等である。
<2.マイクロリアクタ装置の構成>
続いて、上記のマイクロリアクタ10を組み込んだマイクロリアクタ装置1の構成について説明する。図5は、マイクロリアクタ装置1の構成を模式的に示した側面図である。また、図6は、マイクロリアクタ装置1の上面図である。
マイクロリアクタ装置1は、主としてマイクロリアクタ10と、マイクロリアクタ10を支持する支持台40と、マイクロリアクタ10へ光を照射する照射灯50と、マイクロリアクタ10へ薬液やリンス液を供給する供給系60と、マイクロリアクタ20から処理後の液体を回収する回収系70と、制御部80とを備える。
支持台40は、水平に固定された固定板41と、固定板に対して傾斜可能な傾斜板42と、傾斜板42を傾斜させるボルト43と、傾斜板42の上面に立設されてマイクロリアクタ10を下方から支持する支柱44と、を備えている。傾斜板42は、固定板41の上方に重ねて載置され、固定板41と傾斜板42の一端は、ヒンジ45を介して接続されている。また、傾斜板42の他端側には、ボルト43が螺合している。ボルト43は、傾斜板42を厚み方向に貫き、その先端が固定板41の上面に当接している。このため、ボルト43を回動させると、図7に示すように、ヒンジ45の軸を中心として傾斜板42およびマイクロリアクタ10を傾斜させることができる。
傾斜板42の上面には、支柱44を介してマイクロリアクタ10が取り付けられている。すなわち、マイクロリアクタ10は、傾斜板42の上方に、空間SPを介して支持される構成となっている。このため、作業者は、マイクロリアクタ10の裏面に設けられた導入口111や排液口112を、装置外部から容易に目視することができる。微細流路120との境界部分である導入口111や排液口112付近は、液体の圧力変化が大きく、液漏れが発生する恐れの高い箇所である。本装置のようにマイクロリアクタ10の下方に空間SPを設けておけば、導入口111や排液口112における液漏れを容易に確認することが可能となる。さらに、マイクロリアクタ10と傾斜板42との距離を100mm程度以上確保しておけば、マイクロリアクタ10裏面に対するコネクタ着脱等の作業を容易に行うことができる。
照射灯50は、マイクロリアクタ10の上方に設けられ、支柱を介して傾斜板42に固定されている。傾斜板42が傾斜したときには、照射灯50も一体的に傾斜する。照射灯50は、マイクロリアクタ10の上方からマイクロリアクタ10へ向けて、紫外線等の光を照射することができる。
供給系60は、薬液供給源611とリンス液供給源612とから、それぞれ薬液とリンス液とを供給するための配管系である。薬液供給源611には、配管621が接続されており、バルブ631を介して配管64へ連結されている。一方、リンス液供給源612には、配管622が接続されており、バルブ632を介して配管64へ連結されている。このため、バルブ631,632を切り替えることにより、配管64へ薬液とリンス液とを選択的に供給することができる。配管64には、薬液またはリンス液を圧送するためのポンプ65と、三方弁66とが介挿されている。三方弁66の他のポートは、廃液槽90へ接続されている。
配管64は、中間コネクタ67と補助配管68とを介して、マイクロリアクタ10の導入口111へ接続される。中間コネクタ67は、ユニオン継ぎ手などで構成されており、補助配管68を着脱することができる。このため、マイクロリアクタ10を支持台40から取り外すときには、補助配管68ごと中間コネクタ67から取り外すことができる。補助配管68を取り外すときには、まず、三方弁66のポンプ65側のポートを閉じ、他の2つのポートを開けた状態で、中間コネクタ67と補助配管68との接続を緩めていく。このようにすれば、三方弁66と中間コネクタ67との間の配管64内に残存する薬液等は、自重により廃液槽90へ流れ、中間コネクタ67から補助配管68を取り外したときに、中間コネクタ67の接続口から薬液等の飛散を低減させることができる。
また、中間コネクタ67は、傾斜板42の上面に設けられた受け皿671の上部に取り付けられている。このため、補助配管68を着脱する際に薬液が飛散したとしても、その薬液は受け皿671に受けられる。したがって、薬液が受け皿671以外の箇所に付着して、腐食等を起こすことを防止することができる。
なお、図5においては一組の供給系60のみを示しているが、実際には、マイクロリアクタ10には2つの導入口111a,111bがあるため、各導入口111a,111bに対して、それぞれ供給系60a,60bが設けられている。特に、中間コネクタ67a,67bと補助配管68a,68bとは、図6の上面図に示すように並列に設けられ、着脱作業を効率よく行うことができる構成となっている。
回収系70は、マイクロリアクタ10から排出された処理後の液体や気泡を、回収槽771や廃液槽772へ回収するための配管系である。マイクロリアクタ10の排液口112は、補助配管71と中間コネクタ72とを介して、配管73へ接続されている。配管73には三方弁74が介挿されており、三方弁74の他のポートは、廃液槽90へ接続されている。また、配管73は2本の配管751,752に分岐し、一方の配管751は、バルブ761を介して回収槽771へ、他方の配管752は、バルブ762を介して廃液槽772へ接続されている。
中間コネクタ72は、上記の中間コネクタ67と同じように、ユニオン継ぎ手などで構成され、補助配管71を脱着することができる。また、中間コネクタ72は、上記の中間コネクタ67と同じように、傾斜板42の上面に設けられた受け皿721の上部に取り付けられている。
制御部80は、ボルト43、照射灯50、バルブ631,632,761,762、ポンプ65、三方弁66,74等と電気的または機械的に接続されており、所定のタイミングでこれらの動作を制御することができる。
<3.マイクロリアクタ装置の動作>
次に、上記のような構成を有するマイクロリアクタ装置1の動作について、説明する。なお、以下に説明する動作は、制御部80がボルト43、照射灯50、バルブ631,632,761,762、ポンプ65、三方弁66,74等の動作を電気的または機械的に制御することにより、進行する。
図8は、マイクロリアクタ装置1の基本的動作の流れを示したフローチャートである。図8に示したように、このマイクロリアクタ装置1は、薬液処理(ステップS1)を行った後、リンス処理(ステップS2)を行う。
薬液処理(ステップS1)においては、まず、バルブ632,762を閉じた状態でバルブ631,761を開く。三方弁66,74は、それぞれ廃液槽90方向のポートを閉じておく。そして、ポンプ65を動作させ、薬液供給源611から薬液を圧送する。薬液は、薬液供給源611から配管621,配管64,補助配管68を通って、導入口111からマイクロリアクタ10内の流路120へ圧送される。マイクロリアクタ10内では、薬液の混合や、ヒータ113による加熱や、照射灯50による光照射灯の処理が行われる。処理後の液体は、排液口112から排出され、補助配管71,配管73,配管751を通って、回収槽771へ回収される。
なお、薬液処理(ステップS1)のときには、ボルト43は動作させず、傾斜板42およびマイクロリアクタ10は、水平状態に保っておく(図5の状態)。マイクロリアクタ10を水平状態とすれば、流路120内における温度勾配を小さくすることができ、化学反応を均一に行うことができる。
所定時間の薬液処理が終了すると、ポンプ65を停止し、バルブ631,761を閉じて、薬液処理(ステップS1)を終了する。続いて、リンス処理(ステップS2)を行う。
リンス処理(ステップS2)においては、まず、ボルト43を回動させ、傾斜板42を傾斜させる(図6の状態)。そして、バルブ631,761を閉じた状態でバルブ632,762を開く。三方弁66,74は、それぞれ廃液槽90方向のポートを閉じておく。このような状態において、ポンプ65を動作させ、リンス液供給源612からリンス液を圧送する。リンス液は、リンス液供給源612から配管622,配管64,補助配管68を通って、導入口111からマイクロリアクタ10内の流路120へ、圧送される。マイクロリアクタ10内では、リンス液によって流路120が洗浄される。その後、リンス液は、排液口112から排出され、補助配管71,配管73,配管752を通って、廃液槽772へ回収される。
このリンス処理(ステップS2)においては、導入口111よりも排液口112が高い傾斜状態に、マイクロリアクタ10を保持している。このため、流路120内に気泡が残存している場合には、その気泡は、浮力の作用により排液口112側へ移動し、排液口112からマイクロリアクタ10外へ容易に排出される。排液口112から排出された気泡は、リンス液とともに補助配管71,配管73,752を通って、廃液槽772へ回収される。
<4.その他>
上記のように、このマイクロリアクタ装置1では、導入口111よりも排液口112が高い傾斜状態に、マイクロリアクタ10を固定することができる。このため、マイクロリアクタ10の流路120内に気泡が存在する場合にも、その気泡を、浮力の作用によって容易に排液口112側へ移動させ、外部へ排出することができる。なお、気泡排出作業時に、マイクロリアクタ10に振動等を与えることで、より排出作業を効果的に実現できるようにしてもよい。
上記の例では、薬液処理(ステップS1)のときにはマイクロリアクタ10を水平状態とし、リンス処理(ステップS2)のときにはマイクロリアクタ10を傾斜状態としたが、薬液処理中にマイクロリアクタ10を傾斜状態としてもよい。このようにすれば、薬液処理中に、随時に流路内の気泡を除去することができる。特に、薬液処理中に気泡が発生するような処理を行う場合には、その気泡を除去しつつ処理を行う必要があるため、マイクロリアクタ10を傾斜状態としておくことが望ましい。上記のマイクロリアクタ装置1では、照射灯50は傾斜板42の上面に固定されているため、傾斜状態においてもマイクロリアクタ10へ光照射を均一に行うことができる。
また、上記の例では、マイクロリアクタ10を傾斜させる手段として、ボルト43を用いたが、他の公知の手段を用いてもよい。たとえば、エアシリンダによって傾斜板42の一方を持ち上げるようにしてもよい。
また、上記の例では、マイクロリアクタ10を一軸周りにのみ傾斜させる構成としたが、二軸周りに傾斜可能な構成としてもよい。たとえば、傾斜板42の上面に、傾斜板42に対して異なる軸周りに傾斜可能な第2の傾斜板をさらに設け、その上面にマイクロリアクタ10を固定するようにする。このようにすれば、第2傾斜板を任意の方向に傾けることが可能となる。したがって、マイクロリアクタ10の流路が複雑に曲折しているような場合にも、その流路の方向に合わせてマイクロリアクタ10を傾けることができる。
また、上記の例では、マイクロリアクタ10を組み込んだマイクロリアクタ装置1について説明したが、マイクロリアクタ装置1は、マイクロリアクタ20,30などの他のマイクロリアクタを組み込んでいてもよい。マイクロリアクタ20を組み込んだマイクロリアクタ装置では、排液口231が流路220の上方側に設けられているので、より効率よく気泡を排出することができる。また、マイクロリアクタ30を組み込んだマイクロリアクタ装置では、複数の分岐流路320a,320b,320c,…から容易に気泡を除去することができ、各分岐流路320a,320b,320c,…における薬液の流れを均等に保つことができる。
また、多数の導入口および排液口を有するマイクロリアクタを用いる場合には、図9に示すように、各導入口および各排液口に対応する中間コネクタ67c,67d,67e,72a,72b,72cを並列に配置することが望ましい。このような構成とすれば、中間コネクタ部分の着脱を順に素早く行うことができ、メンテナンス時の作業効率が向上する。
マイクロリアクタの構成を示した上面図および縦断面図である。 マイクロリアクタの構成を示した上面図および縦断面図である。 マイクロリアクタの構成を示した上面図および縦断面図である。 マイクロリアクタの流路の拡大図である。 マイクロリアクタ装置の構成を模式的に示した側面図である。 マイクロリアクタ装置の上面図である。 マイクロリアクタを傾斜させた状態を示した側面図である。 マイクロリアクタ装置の基本的動作の流れを示したフローチャートである。 多数の中間コネクタを有するマイクロリアクタ装置の上面図である。
符号の説明
1 マイクロリアクタ装置
10,20,30 マイクロリアクタ
111,211,311 導入口
112,231,312 排液口
120,220,320 流路
40 支持台
41 固定板
42 傾斜板
43 ボルト
44 支柱
60 供給系
67 中間コネクタ
68 補助配管
671 受け皿
70 回収系
71 補助配管
72 中間コネクタ
721 受け皿

Claims (11)

  1. 内部に流路を有し、前記流路の両端に流体導入口と流体排出口とを有するマイクロリアクタと、
    前記マイクロリアクタを支持する支持手段と、
    を備えたマイクロリアクタ装置であって、
    前記支持手段は、前記マイクロリアクタを前記流体導入口より前記流体排出口が高い傾斜状態に保持する傾斜手段を有することを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  2. 請求項1に記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記傾斜手段は、前記傾斜状態のほか、前記流体挿入口の高さと前記流体排出口の高さとがほぼ等しい水平状態にも前記マイクロリアクタを保持可能であることを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  3. 請求項1または2に記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記流路は、複数の並列な分岐流路を含むことを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記支持手段は、固定部と、マイクロリアクタを支持しつつ傾斜可能な傾斜部とを有し、
    前記傾斜手段は、前記固定部に対して前記傾斜部を傾斜状態に固定する手段であることを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記傾斜手段は、前記マイクロリアクタを二軸周りに傾斜させる手段であることを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  6. 請求項1から5までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記傾斜手段を所定のタイミングで動作させる制御部をさらに備えることを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  7. 請求項1から6までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記流体導入口と前記流体排出口の少なくとも一方は、前記マイクロリアクタの底面に設けられており、
    前記支持手段は、前記マイクロリアクタを、支柱を介して下方から支持する手段であることを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  8. 請求項1から7までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記マイクロリアクタへ流体を供給する流体供給系と、
    前記マイクロリアクタから処理後の流体を回収する流体回収系と、
    をさらに備え、
    前記流体供給系と前記流体回収系は、それぞれ着脱可能な中間コネクタを介して前記マイクロリアクタと接続されることを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  9. 請求項8に記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記マイクロリアクタと前記流体供給系および前記流体回収系との間の複数の前記中間コネクタのうちの一部または全部は、並列に配置されていることを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  10. 請求項8または9に記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記流体供給系または前記流体回収系の配管内に存在する流体を抜き出す手段をさらに備えたことを特徴とするマイクロリアクタ装置。
  11. 請求項8から10までのいずれかに記載のマイクロリアクタ装置であって、
    前記中間コネクタの下方に、流体を受ける手段をさらに備えたことを特徴とするマイクロリアクタ装置。
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