JP2006119678A - 分散シフト光ファイバ - Google Patents

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Abstract

【課題】最近の光通信システムの大容量化、長距離伝送の要求に伴い、さらに長距離システムや波長多重伝送に適した高性能の分散シフト光ファイバを提供する。
【解決手段】中心コア部と、階段コア部と、クラッドとからなる屈折率分布形状を有し、コア径として細径解を採用した分散シフト光ファイバにおいて、中心コア部の半径をr1、階段コア部の半径をr2、クラッドの屈折率を基準にしたときの中心コア部の比屈折率差をΔ1、階段コア部の比屈折率差をΔ2とし、r2/r1をx、Δ2/Δ1をyとしたとき、5.0≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、かつ0.8%≦Δ1≦1.2%であり、Aeffが65〜95μm、分散スロープが0.08〜0.14ps/km/nm、曲げ損失が100dB/m以下、波長分散値の絶対値が0.5〜8.0ps/km/nmである。
【選択図】図1

Description

本発明は分散シフト光ファイバに関し、大きな有効コア断面積を有し、かつ小さい分散スロープを有するものである。
従来、光ファイバ増幅器を用いた光増幅中継伝送システムなどの長距離システムにおいては、非線形光学効果を低減することが重要である。非線形光学効果は非線形定数でほぼ決定される。非線形定数はn2/Aeffで示される。ここで、n2は非線形屈折率、Aeffは有効コア断面積である。n2は材料を決定すると大きく変化しないため、Aeffを拡大することは非線形光学効果を低減するのに効果的な手法である。
一方、大容量伝送が可能な波長多重伝送システムにおいては、分散スロープが小さい方が好ましい。分散スロープとは、波長分散値の波長依存性を示すもので、横軸に波長(nm)、縦軸に波長分散値(ps/km/nm)をとって波長分散値をプロットした際の曲線の勾配である。波長多重伝送システムにおいて、伝送路(光ファイバ)の分散スロープが大きいと、各波長間の波長分散値の差が大きくなり、伝送状態がばらつくため、全体の伝送特性が劣化し、伝送距離が制限される。
また、光通信システムの伝送路としては、実質的にシングルモードであることや、曲げ損失を100dB/m以下に保つことが最低限の条件として要求されている。
そこで、最近では、例えば特開平10−62640号公報、特開平10−293225号公報、特開平8−220362号公報、特開平10−246830号公報などにおいて、様々な屈折率分布形状(屈折率プロファイル)を用いて、ある程度Aeffの拡大を図る提案がなされてきた。
図5(a)〜図5(c)はこのような分散シフト光ファイバの屈折率分布形状の例を示したものである。
図5(a)はデュアルシェイプコア型(階段型)の屈折率分布形状の一例を示したもので、符号11は中心コア部であり、その外周上に、この中心コア部11よりも低屈折率の階段コア部12が設けられてコア14が形成されている。そして、このコア14の外周上に、前記階段コア部12よりも低屈折率のクラッド17が設けられている。
本出願人は、デュアルシェイプコア型の屈折率分布形状において、Aeffの拡大を目指したものとして、細径解を用いた分散シフト光ファイバを特開平8−220362号公報に開示した。
なお、従来、波長1.55μmにおいて、分散シフト光ファイバのコア径を、屈折率分布形状の相似形を保ったまま拡大していくと、波長分散値が所望の値になる解が2つ以上存在することが知られている。このとき、曲げ損失やカットオフ波長などの特性が比較的実用的な範囲になる解のうち、相対的にコア径が細い解を細径解、太い解を太径解とよんでいる。
図5(b)は、セグメントコア型の屈折率分布形状の一例を示したもので、高屈折率の中心コア部21の外周上に低屈折率の中間部22が設けられ、この中間部22の外周上に、この中間部22よりも高屈折率で、かつ前記中心コア部21よりも低屈折率のリングコア部23が設けられてコア24が構成されている。さらにこのリングコア部23の外周上に、前記中間部22よりも低屈折率の第1クラッド25が設けられ、この第1クラッド25の外周上に、この第1クラッド25よりも高屈折率で、かつ前記中間部22よりも低屈折率の第2クラッド26が設けられてクラッド27が構成されている。
図5(c)は、Oリング型の屈折率分布形状の一例を示したもので、中心の低屈折率の中心コア部31の外周上に高屈折率の周辺コア部32が設けられて2層構造のコア34が構成されている。そして、このコア34の外周上に、前記周辺コア部32よりも低屈折率のクラッド37が設けられることにより、クラッド37を含めて3層構造の凹型の屈折率分布形状が構成されている。
特開平10−62640号公報 特開平10−293225号公報 特開平8−220362号公報 特開平10−246830号公報
そして、最近の光通信システムの大容量化、長距離伝送の要求に伴い、さらに長距離システムや波長多重伝送に適した高性能の分散シフト光ファイバの提供が望まれている。
本発明者らが上述の事情を鑑て鋭意検討した結果、デュアルシェイプコア型の屈折率分布形状を有し、細径解を用いた分散シフト光ファイバにおいて、さらに高性能のもの、あるいは個々の光通信システムの要求に対応可能なものを得るためには、Aeffの拡大と、分散スロープの制御に関し、中心コア部の半径r1と階段コア部の半径r2の比率であるr2/r1と、クラッドを基準としたときの中心コア部の比屈折率差Δ1と階段コア部の比屈折率差Δ2の比率であるΔ2/Δ1とΔ1の値に、制限があることを見い出した。
すなわち、前記課題を解決するために、本発明においては、以下のような解決手段を提案する。
第1の発明は、高屈折率の中心コア部と、その外周上に設けられた、該中心コア部よりも低屈折率の階段コア部と、該階段コア部の外周上に設けられた一律の屈折率を有する一層構造の、該階段コア部よりも低屈折率のクラッドとからなる屈折率分布形状を有し、コア径として細径解を採用し、使用波長帯は1530〜1570nmの範囲から適度な波長幅の波長帯が選択される分散シフト光ファイバにおいて、
中心コア部の半径をr1、階段コア部の半径をr2、クラッドの屈折率を基準にしたときの中心コア部の比屈折率差をΔ1、階段コア部の比屈折率差をΔ2とし、r2/r1をx、Δ2/Δ1をyとしたとき、5.0≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、かつ0.8%≦Δ1≦1.2%であり、
ゼロ分散波長が約1540nm以下であり、
1550nmにおいて、波長分散値が正の値であって、Aeffが65〜95μm、分散スロープが0.08〜0.14ps/km/nm、曲げ損失が100dB/m以下、波長分散値の絶対値が0.5〜8.0ps/km/nmであることを特徴とする分散シフト光ファイバである。
第2の発明は、第1の発明の分散シフト光ファイバにおいて、CCITTの2m法によるカットオフ波長が1120〜1560nmであり、1530〜1570nmから任意に選択される使用波長帯において、実質的にシングルモード伝搬となることを特徴とする分散シフト光ファイバである。
第3の発明は、第1または第2の発明の分散シフト光ファイバにおいて、5.0≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、(−0.02x+0.24)≦y≦(−0.02x+0.34)、0.8%≦Δ1≦1.2%であり、かつ、Aeffが65〜75μm、分散スロープが0.110ps/km/nm以下であることを特徴とする分散シフト光ファイバである。
第4の発明は、第1または第2の発明の分散シフト光ファイバにおいて、5.5≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、(−0.02x+0.25)≦y≦(−0.02x+0.33)、0.8%≦Δ1≦1.2%であり、かつ、Aeffが70〜80μm、分散スロープが0.115ps/km/nm以下であることを特徴とする分散シフト光ファイバである。
第5の発明は、第1または第2の発明の分散シフト光ファイバにおいて、6。0≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、(−0.02x+0.26)≦y≦(−0.02x+0.35)、0.8%≦Δ1≦1.2%であり、かつ、Aeffが75〜85μm、分散スロープが0.125ps/km/nm以下であることを特徴とする分散シフト光ファイバである。
本発明においては、使用波長帯の波長分散値が零になることなく、一定範囲内に制御され、かつ、Aeffが拡大されているため、非線形効果が発生しにくく、光ファイバ増幅器を用いた光増幅中継伝送システムなどの長距離システムに適した分散シフト光ファイバを提供することができる。また、分散スロープが小さく制御され、波長多重伝送に適用可能である。
また、波長分散値を正あるいは負の値のいずれかに調整することができるため、光通信システムに応じて波長分散値の符号を設定することができる。
図1は、本発明の分散シフト光ファイバの屈折率分布形状の一例を示したもので、この屈折率分布形状は、中心コア部1の外周上に階段コア部2が設けられてなるコア4と、その外周上に設けられた一律の屈折率を有する一層構造のクラッド7とから構成されている。
前記中心コア部1は最も高屈折率であり、前記階段コア部2はこの中心コア部1よりも低屈折率であり、また、クラッド7はこの階段コア部2よりも低屈折率である。
図中符号r1、r2は、それぞれ、中心コア部1と階段コア部2の半径を示し、Δ1、Δ2は、それぞれ、クラッド7の屈折率を基準にしたときの中心コア部1の比屈折率差と階段コア部2の比屈折率差を示している。
この例において、例えば中心コア部1と階段コア部2は屈折率を上昇させる作用を有するゲルマニウムを添加したゲルマニウム添加石英ガラス、クラッド7は純石英ガラスから構成されている。
なお、分散シフト光ファイバの屈折率分布形状においては、各層(中心コア部1、階段コア部2、クラッド7)の境界が明確ではなく、丸みを帯びた、いわゆるだれを生じた状態であってもよく、実効的に本発明の分散シフト光ファイバとしての特性を得ることができれば特に限定することはない。
本発明の分散シフト光ファイバの使用波長帯は1490〜1610nmの範囲から適度な波長幅の波長帯が選択される。例えば、光通信システムに用いる光ファイバ増幅器による増幅波長帯などによって、1490〜1530nmの範囲から所定の波長幅を有する波長帯(例えば1500〜1520nm)が選択される。または、1530〜1570nmの範囲から所定の波長幅を有する波長帯(例えば1540〜1565nm)が選択される。または、1570〜1610nmの範囲から所定の波長幅を有する波長帯(例えば1570〜1600nm)が選択される。これらの中でも近年多く用いられているのは1530〜1570nmの範囲である。
Aeffは以下の式から求められるものである。
Figure 2006119678
本発明においては、使用波長帯におけるAeffが65〜95μmであるため、非線形効果の抑制が可能となる。95μmをこえるものは製造が困難である。
また、使用波長帯における分散スロープは0.08〜0.14ps/km/nmとされる。この範囲内であれば、波長多重伝送において、分散スロープに起因する大きな伝送劣化を防ぐことができる。
曲げ損失は、使用波長帯において曲げ直径(2R)が20mmの条件の値をいうものとする。
曲げ損失は小さい程好ましく、本発明において、曲げ損失は100dB/m以下、好ましくは50dB/m以下とされる。100dB/mをこえると、分散シフト光ファイバに加えられる僅かな曲がりなどによって伝送損失が劣化しやすく、敷設時や取り扱い時に余分な損失を生じやすくなるため不都合である。
波長分散値の絶対値は0.5〜8.0ps/km/nmとされる。絶対値が0.5ps/km/nmよりも小さいと、波長分散値が零に近くなり、非線形効果のひとつである4光子混合が発生しやすくなるため不都合である。また、8.0ps/km/nmよりも大きいと、波形歪みが生じ、伝送特性の劣化が大きくなる場合がある。
また、具体的には後述するが、波長分散値を正の値、あるいは負の値に制御することができるため、種々の光通信システムの要求に対応することができ、例えばソリトン伝送を用いたシステムなどにも適用可能なものを設計することができる。
また、本発明の分散シフト光ファイバはシングルモード光ファイバであるため、使用波長帯において、実質的にシングルモード伝搬を保証するカットオフ波長を有する必要がある。通常のカットオフ波長は、CCITTの2m法(以下2m法と記す)による値によって規定されている。しかし、実際の長尺の使用状態においては、この値が使用波長帯の下限値よりも長波長側であってもシングルモード伝搬が可能である。
したがって、本発明の分散シフト光ファイバにおいて、2m法で規定されるカットオフ波長は、分散シフト光ファイバの使用長さと使用波長帯によってシングルモード伝搬可能であるように設定する。具体的には、例えば2m法におけるカットオフ波長が1.8μmであれば、5000m程度以上の長尺の状態で、上述の使用波長帯におけるシングルモード伝搬を実現することができる。
本発明においては、上述のようにコア径として細径解を用いる。具体的には、シミュレーションによって後述するr2、r1、Δ2、Δ1という4つの構造パラメータを設定するにおいて、コア径が細径解になるように、かつ、上述の所望の使用波長帯において、Aeff、分散スロープなどの特性値を満足する設計条件を定める。なお、本発明の分散シフト光ファイバの実際の製造方法としては、CVD法、VAD法などの従来法を適用することができる。
図2は分散シフト光ファイバの構造パラメータに関する解析結果を示したグラフであって、r2/r1が5.0、7.0、9.0のそれぞれの場合において、△2/△1と△1を変化させたときの細径解の軌跡を示している。
Δ2/Δ1の曲線は、Δ2/Δ1を各曲線上に示された値に固定し、Δ1を変化させたときの特性を示している。また、Δ1の曲線は、Δ1を各曲線上に示された値に固定し、Δ2/Δ1を変化させたときの特性を示している。
例えばr2/r1が9.0のとき、Δ2/Δ1=0.14の曲線上を、グラフ中右から左に移動するとき、Δ1は0.9から2.0に変化している。そして、例えばΔ2/Δ1=0.14の曲線と、Δ1=1.4の曲線が交わる点は、Δ2/Δ1を0.14、Δ1を1.4としたときの分散シフト光ファイバの特性を示している。
なお、解析条件は、使用波長が1550nmであり、使用波長の波長分散値が−2.0ps/km/nmである。ゼロ分散波長は、分散スロープが異なるため、一定ではないが、ほぼ1565nm以上であり、使用波長(帯)よりも長波長側である。
図3、図4は、それぞれ、r2/r1が7.0、9.0の場合に、図2に示したグラフと同様に、Δ2/Δ1とΔ1の変化に伴う特性値の分布を示したグラフである。これらのグラフにおいては、さらにカットオフ波長(λc)と分散スロープの分布が示されている。
すなわち、Δ2/Δ1が0.10、0.12、0.14、0.16の各曲線上には、カットオフ波長の分布が併せて示されている。例えばΔ2/Δ1が0.10の場合、カットオフ波長は1.0〜1.1の範囲に分布している。一方、Δ2/Δ1が0.12の場合、カットオフ波長は1.1〜1.2の範囲と、1.2〜1.3の範囲に分布している。そして、Δ2/Δ1が一定の場合は、Δ1を大きくすることによってカットオフ波長が短くなることがわかる。
また、分散スロープの曲線は逆U字状であり、等高線状に分布している。そして、この等高線状の分布の外側である程分散スロープが小さく、内側である程大きい。
よって、例えば図3に示したグラフにおいて、Δ2/Δ1が0.14、Δ1が1.4(Δ2/Δ1=0.14の曲線と、Δ1=1.4の曲線が交わる点)の場合、カットオフ波長は1.3〜1.4μm、分散スロープは0.122〜0.124ps/km/nmの範囲のものが得られる。
図3に示したグラフより、r2/r1を5倍程度以上に設定することによって、Aeffが65μm以上の領域で、実用的な曲げ損失が得られる。
一方、r2/r1が大きいと、より大きなAeffが得られる。しかし、図3、図4に示したグラフを比較してわかるように、r2/r1が大きいと分散スロープが大きくなる傾向がある。波長多重システムに適したものを得るには、使用波長帯における分散スロープが0.14ps/km/nm以下であると望ましく、そのため、r2/r1は10以下とされる。
したがって、r2/r1=xとしたとき、5≦x≦10の範囲が望ましい。
また、△2/△1が小さすぎると曲げ損失が大きくなり、実用不可能となるため、Δ2/Δ1は0.08以上とされる。一方、△2/△1が大きすぎるとカットオフ波長が長くなり、使用波長帯におけるシングルモード伝搬が確保できなくなるため、Δ2/Δ1は0.22以下とされる。
したがって、Δ2/Δ1=yとしたとき、0.08≦y≦0.22の範囲が望ましい。
Δ2/Δ1(y)は、さらに個々の光通信システムにおいて許容される曲げ損失と要求されるカットオフ波長によって調整可能である。
Δ1は0.6〜1.2%とされる。0.6%未満の場合は曲げ損失が大きくなりすぎ、また、波長分散値を所望の値に制御できない場合がある。1.2%をこえるとAeffを十分に拡大することができず、また、レイリー損失が大きくなる場合がある。
これらのr2/r1(x)、Δ2/Δ1(y)、Δ1の好ましい範囲は、ゼロ分散波長が使用波長帯よりも短波長側の場合も同様である。
そして、これらの数値範囲からの構造パラメータの組み合わせにおいて、本発明の分散シフト光ファイバの特性を満足するものを選択して設計する。
なお、本発明の分散シフト光ファイバにおいて、r2、すなわちコアの半径は特に限定することはないが、通常4〜12μmの範囲となる。また、クラッド7(分散シフト光ファイバ)の外径は、通常約125μmとされる。
また、本発明の分散シフト光ファイバにおいては、使用波長帯よりも長波長側にゼロ分散波長を有するか、短波長側にゼロ分散波長を有するかによって、構造パラメータの制限が異なる。
使用波長帯よりも、長波長側にゼロ分散波長を有する場合は、以下のような制限が与えられる。
すなわち、Aeff65〜75μm、分散スロープ0.125ps/km/nm以下の分散シフト光ファイバを得るためには、以下の条件を満足すると好ましい。
r2/r1をx、Δ2/Δ1をyとしたとき、
6≦x≦7、
0.1≦y≦0.18、
y≧(−0.02x+0.24)、
0.6%≦Δ1≦1.2%。
Aeff70〜80μm、分散スロープ0.130ps/km/nm以下の分散シフト光ファイバを得るためには、以下の条件を満足すると好ましい。
7≦x≦8、
0.1≦y≦0.16、
y≧(−0.016x+0.21)、
0.6%≦Δ1≦1.2%。
Aeff75〜85μm、分散スロープ0.135ps/km/nm以下の分散シフト光ファイバを得るためには、以下の条件を満足すると好ましい。
7≦x≦8.5、
0.1≦y≦0.16、
(−0.02x+0.26)≦y≦(−0.02x+0.32)、
0.6%≦Δ1≦1.2%。
一方、使用波長帯よりも短波長側にゼロ分散波長を有する場合は、以下のような制限が与えられる。
すなわち、Aeff65〜75μm、分散スロープ0.110ps/km/nm以下の特性を得るためには、以下の条件を満足すると好ましい。
5≦x≦8、
0.12≦y≦0.22、
(−0.02x+0.24)≦y≦(−0.02x+0.34)、
0.6%≦Δ1≦1.2%。
ここで、x(r2/r1)、y(△2/△1)がこの範囲を満足してても、xが大きく、かつyが小さい場合は、△1を大きく設定する必要があり、その結果、レイリー損失の増大によって伝送損失が悪化する可能性がある。
これを防ぐためにΔ1を制限する。つまり、△1を上述の範囲に設定すると、実用上問題のない伝送損失が得られる。以下の場合のΔ1の制限も同様の理由による。
Aeff70〜80μm、分散スロープ0.115ps/km/nm以下の分散シフト光ファイバを得るためには、以下の条件を満足すると好ましい。
5.5≦x≦8、
0.12≦y≦0.20、
(−0.02x+0.25)≦y≦(−0.02x+0.33)、
0.6%≦Δ1≦1.2%。
Aeff75〜85μm、分散スロープ0.125ps/km/nm以下の分散シフト光ファイバを得るためには、以下の条件を満足すると好ましい。
6≦x≦8、
0.12≦y≦0.20、
(−0.02x+0.26)≦y≦(−0.02x+0.35)、
0.6%≦Δ1≦1.2%。
なお、使用波長帯、およびゼロ分散波長の設定条件などによって、上述の範囲内で、さらにr1、r2、Δ1、Δ2の具体的な数値を調整する必要があることは言うまでもない。
以下、設計例を示して具体的に説明する。
表1、2は、CVD法によって試作した、細径解を用いた分散シフト光ファイバの構造パラメータと特性値を示したものである。表中、λcはカットオフ波長、MFDはモードフィールド径である。
Figure 2006119678
表1中のNo.1〜9の分散シフト光ファイバは、1550nmにおいて、波長分散値が負の値であって、−2ps/km/nm前後、ゼロ分散波長が約1565nm以上で、ゼロ分散波長を使用波長帯よりも長波長側に設計したものである。
No.1〜3は、Aeffが70μm前後の分散シフト光ファイバの設計例である。いずれの分散シフト光ファイバも上述の好ましい構造パラメータの条件を満足している。そして、分散スロープは0.125ps/km/nm以下の値が得られている。
No.4〜6はAeffが75μm前後の分散シフト光ファイバの設計例である。このとき、分散スロープは0.130ps/km/nm以下の値が得られている。
No.7〜9はAeffが80μm前後の分散シフト光ファイバの分散シフト光ファイバの設計例である。このとき、分散スロープは0.135ps/km/nm以下の値が得られている。
表2中のNo.10〜18の分散シフト光ファイバは、1550nmにおいて、波長分散値が正の値であって、2ps/km/nm前後、ゼロ分散波長が約1540nm以下で、ゼロ分散波長を使用波長(帯)よりも短波長側に設計したものである。
Figure 2006119678
No.10〜12は、Aeffが70μm前後の分散シフト光ファイバの設計例である。このとき、分散スロープは0.110ps/km/nm以下の値が得られている。
No.13〜15は、Aeffが75μm前後の分散シフト光ファイバの設計例である。このとき分散スロープは0.115ps/km/nm以下の値が得られている。
No.16〜18は、Aeffが80μm前後の分散シフト光ファイバの設計例である。このとき分散スロープは0.125ps/km/nm以下の値が得れている。
図1は、本発明の分散シフト光ファイバの屈折率分布形状の例を示した図である。 図2は、r2/r1が5.0、7.0、9.0のそれぞれの場合において、△2/△1と△1を変化させたときの細径解の軌跡を示した解析結果のグラフである。 図3は、r2/r1が7.0の場合のΔ2/Δ1とΔ1の変化に伴う特性値の分布を示したグラフであるである。 図4は、r2/r1が9.0の場合のΔ2/Δ1とΔ1の変化に伴う特性値の分布を示したグラフである。 図5は、図5(a)〜図5(c)は、従来の分散シフト光ファイバの屈折率分布形状の例を示した図である。
符号の説明
1…中心コア部、2…階段コア部、4…コア、7…クラッド。

Claims (5)

  1. 高屈折率の中心コア部と、その外周上に設けられた、該中心コア部よりも低屈折率の階段コア部と、該階段コア部の外周上に設けられた一律の屈折率を有する一層構造の、該階段コア部よりも低屈折率のクラッドとからなる屈折率分布形状を有し、コア径として細径解を採用し、使用波長帯は1530〜1570nmの範囲から適度な波長幅の波長帯が選択される分散シフト光ファイバにおいて、
    中心コア部の半径をr1、階段コア部の半径をr2、クラッドの屈折率を基準にしたときの中心コア部の比屈折率差をΔ1、階段コア部の比屈折率差をΔ2とし、r2/r1をx、Δ2/Δ1をyとしたとき、5.0≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、かつ0.8%≦Δ1≦1.2%であり、
    ゼロ分散波長が約1540nm以下であり、
    1550nmにおいて、波長分散値が正の値であって、Aeffが65〜95μm、分散スロープが0.08〜0.14ps/km/nm、曲げ損失が100dB/m以下、波長分散値の絶対値が0.5〜8.0ps/km/nmであることを特徴とする分散シフト光ファイバ。
  2. 請求項1に記載の分散シフト光ファイバにおいて、CCITTの2m法によるカットオフ波長が1120〜1560nmであり、1530〜1570nmから任意に選択される使用波長帯において、実質的にシングルモード伝搬となることを特徴とする分散シフト光ファイバ。
  3. 請求項1又は2に記載の分散シフト光ファイバにおいて、5.0≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、(−0.02x+0.24)≦y≦(−0.02x+0.34)、0.8%≦Δ1≦1.2%であり、かつ、Aeffが65〜75μm、分散スロープが0.110ps/km/nm以下であることを特徴とする分散シフト光ファイバ。
  4. 請求項1又は2に記載の分散シフト光ファイバにおいて、5.5≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、(−0.02x+0.25)≦y≦(−0.02x+0.33)、0.8%≦Δ1≦1.2%であり、かつ、Aeffが70〜80μm、分散スロープが0.115ps/km/nm以下であることを特徴とする分散シフト光ファイバ。
  5. 請求項1又は2に記載の分散シフト光ファイバにおいて、6.0≦x≦7.5、0.14≦y≦0.18、(−0.02x+0.26)≦y≦(−0.02x+0.35)、0.8%≦Δ1≦1.2%であり、かつ、Aeffが75〜85μm、分散スロープが0.125ps/km/nm以下であることを特徴とする分散シフト光ファイバ。



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