JP2006113109A - ズームレンズ - Google Patents

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Yoshimitsu Ohara
由充 大原
Yasuhiko Abe
泰彦 阿部
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Abstract

【課題】携帯電話機等に搭載されるズームレンズの小型化を図る。
【解決手段】負の屈折力をもつ第1レンズ群、正の屈折力をもつ第2レンズ群、正の屈折力をもつ第3レンズ群が、広角端から望遠端へのズーミングに際してそれぞれ光軸方向に移動するように形成され、第1レンズ群は、両方に凹状の非球面をもつ第1レンズ1からなり、第2レンズ群は、物体側に有効径を開口絞りとする凸状の非球面及び像面側に凹状の非球面をもつ第2レンズ2、正の屈折力をもつ第3レンズ3、第3レンズ3の像面側に接合された負の屈折力をもつ第4レンズ4とからなり、第3レンズ群は、像面側に凸状の非球面をもつメニスカス形状の第5レンズ5からなる。これにより、2.5倍程度のズーム倍率を確保でき、レンズの全長が広角端での焦点距離の4倍以下となり、モバイルカメラ等に搭載可能な小型のズームレンズが得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、CCD等の固体撮像素子を備えたデジタルカメラ等に適用されるズームレンズに関し、特に、携帯電話機、携帯型パーソナルコンピュータ等の携帯情報端末機に搭載される小型のモバイルカメラ等に好適なズームレンズに関する。
近年、携帯電話機等の市場においては、CCD等の固体撮像素子を用いたモバイルカメラを搭載するものが多数存在するようになり、モバイルカメラに搭載されるレンズにおいても小型化が求められている。また、携帯電話機等の製品に付加価値を付けるために、単焦点レンズよりも広角〜望遠での撮影が可能なズームレンズの適用が望まれている。
しかしながら、ズームレンズでは、レンズを相対的に光軸方向に移動させて撮影範囲を変化させるため、レンズを配置するスペースとは別に、レンズを移動させるスペースを確保しなければならず、その小型化が困難であった。
通常のデジタルカメラにおいては、レンズユニットに沈胴機構を設けることでスペース上の問題を解決しているものの、この沈胴機構は衝撃に弱いため、落下等により衝撃を受ける頻度が高い携帯電話機等に対して、同様の沈胴機構を採用するのは困難である。
これに対処するべく、一つ一つのレンズの屈折力を高めて、少ない移動量で所定のズーム比を得ることも可能であるが、レンズの屈折力を高めると、レンズの形状がきつくなって諸収差の補正が困難になり、又、レンズのコバ厚を十分に取れず、さらにはレンズの有効径を十分確保することができない、等の問題が発生する。
一方、デジタルカメラに好適とされる従来のズームレンズとして、第1レンズ群、第2レンズ群、及び第3レンズ群を備え、各々のレンズ群が独立して移動するものが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特開2003−177315号公報 特開平11−211984号公報
ところで、上記特許文献1に開示のズームレンズにおいては、接合レンズを用いていないため色収差の補正が十分ではなく、全体として諸収差を良好に補正することができない。また、特許文献2に開示のズームレンズにおいては、接合レンズを用いているものの、第2レンズ群が4枚のレンズにより構成されており、又、開口絞りも第2レンズ群の最も物体側のレンズの前方に配置されているため、第2レンズ群の光軸上にける距離が長くなって小型化が困難であり、又、レンズを移動させるスペースを確保できないためズーム比が低くなってしまう。
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、3群5枚というシンプルな構成であるにも拘わらず、解像力等の光学性能を低下させることなく、2.5倍程度のズーム比(ズーム倍率)を確保でき、レンズ系の全長が広角端での焦点距離の4倍以下となり、諸収差が良好に補正されて高い光学性能を有し、モバイルカメラ等に搭載可能な寸法に小型化でき、特に携帯電話機等のモバイルカメラに好適なズームレンズを提供することにある。
本発明のズームレンズは、物体側から像面側に向けて順に、負の屈折力をもつ第1レンズ群と、正の屈折力をもつ第2レンズ群と、正の屈折力をもつ第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、上記第1レンズ群、第2レンズ群、及び第3レンズ群は、広角端から望遠端へのズーミングに際してそれぞれ光軸方向に移動し、上記第1レンズ群は、物体側及び像面側の両方に凹状の非球面をもつ第1レンズからなり、上記第2レンズ群は、物体側に有効径を開口絞りとする凸状の非球面及び像面側に凹状の非球面をもつ第2レンズと、正の屈折力をもつ第3レンズと、第3レンズの像面側に接合された負の屈折力をもつ第4レンズとからなり、上記第3レンズ群は、像面側に凸状の非球面をもつメニスカス形状の第5レンズからなる、ことを特徴としている。
この構成によれば、第1レンズ群,第2レンズ群,及び第3レンズ群がそれぞれ光軸方向に移動する3群ズーム方式とし、第1レンズ群に負の屈折力,第2レンズ群に正の屈折力,第3レンズ群に正の屈折力をもつものを適切にパワー配置した3群5枚のレンズ構成を採用することにより、バックフォーカスの長さを適度な長さに抑えてレンズ系の全長を短縮でき、又、第1レンズ,第2レンズ,及び第5レンズに非球面を設けたことにより、解像力等の光学性能を低下させることなく、2.5倍程度のズーム比を確保でき、レンズの全長が広角端での焦点距離の4倍以下となり、モバイルカメラ等に搭載可能な寸法に小型化でき、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
上記構成において、第1レンズ群は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側から像面側に向けて移動し途中から物体側に移動する、構成を採用することができる。
この構成によれば、広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群を併せて光軸方向に可動させることにより、レンズ系の全長をより短縮することができる。
上記構成において、第1レンズの物体側に形成された非球面は、中心から周辺部に向かうに連れて負の屈折力が弱くなるように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズにおける物体側の非球面を周辺部の屈折力が小さくなるように形成することで、特に歪曲収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成において、第3レンズのアッベ数をν3、第4レンズのアッベ数をν4とするとき、次の条件式(1)
(1) ν3−ν4>20
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第2レンズ群を構成する接合レンズ(第3レンズ及び第4レンズ)が条件式(1)を満足するように形成することで、諸収差、特に球面収差等の軸上収差を良好に補正でき、又、倍率色収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成において、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第2レンズ群の焦点距離をfG2、第3レンズの焦点距離をfg3とするとき、次の条件式(2),(3)
(2) 0.510<fG2/│fG1│<0.570
(3) 0.890<fg3/fG2<0.920
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ群が条件式(2)を満足しかつ第2レンズ群が条件式(3)を満足するように形成することで、レンズ系の短縮化、小型化を達成しつつ、所望のズーム比を確保でき、諸収差、特に、コマ収差(上コマ収差、下コマ収差)、球面収差等の軸上収差、倍率色収差等を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成において、第1レンズの物体側の面の曲率半径をR1、第1レンズの像面側の面の曲率半径をR2とするとき、次の条件式(4)
(4) 0.300<│R1│/R2<0.320
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、第1レンズ群における第1レンズが条件式(4)を満足するように形成することで、諸収差、特にコマ収差(上コマ収差、下コマ収差)を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成において、広角端における第1レンズの物体側の面から像面までの光軸上の距離をDw、第1レンズ群の焦点距離をfG1、第2レンズ群の焦点距離をfG2とするとき、次の条件式(5),(6)
(5) 1.79<Dw/│fG1│<1.85
(6) 3.34<Dw/fG2<3.39
を満足する、構成を採用することができる。
この構成によれば、3群5枚のレンズ構成において、条件式(5),(6)を満足するパワー配置とすることで、諸収差、特に非点収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成において、第1レンズ及び第5レンズは、プラスチック材料により形成され、第2レンズ、第3レンズ及び第4レンズは、ガラス材料により形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、コストの低減を図りつつ、所望のズーム比を確保しつつ、レンズの形状を緩やかに形成でき、諸収差、特に色収差を良好に補正でき、又、レンズの有効径を大きくでき、より明るい画像を得ることができる。
以上述べたように、本発明のズームレンズによれば、小型化、薄型化、軽量化、低コスト化等が行え、携帯電話機等の携帯情報端末機に搭載されるモバイルカメラに好適なズームレンズを得ることができる。
特に、3群5枚構成であるにも拘わらず、パワー配置、非球面を施す位置等を適切に設定したことにより、ズーム比が約2.5倍程度、レンズ系の全長が広角端での焦点距離の4倍以下となる、小型かつ薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズを得ることができる。
以下、本発明の最良の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図12は、本発明に係るズームレンズの一実施形態を示す基本構成図である。
このズームレンズにおいては、図1に示すように、物体側から像面側に向けて、全体として負の屈折力を有する第1レンズ群(I)と、全体として正の屈折力を有する第2レンズ群(II)と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群(III)とが、順次に配列されている。
そして、広角端から望遠端へのズーミングに際しては、図1中の軌道線で示すように、第1レンズ群(I)は物体側から像面側へ移動すると共に途中から物体側に移動し、第2レンズ群(II)は像面側から物体側に単調に移動し、第3レンズ群(III)は物体側から像面側に単調に非直線的軌道で移動する。
第1レンズ群(I)は、図1に示すように、負の屈折力をもつ一つの第1レンズ1により構成されている。
第2レンズ群(II)は、図1に示すように、物体側から像面側に向けて順に配列された、正の屈折力をもつ第2レンズ2、正の屈折力をもつ第3レンズ3、第3レンズ3の像側の面に接合されると共に負の屈折力をもつ第4レンズにより構成されている。そして、第2レンズ2は、物体側の面の有効径を開口絞りSD(の口径)とするように形成されている。
第3レンズ群(III)は、図1に示すように、正の屈折力をもつ一つの第5レンズ5により構成されている。
また、上記配列構成において、第3レンズ群(III)の第5レンズ5よりも像面側寄りには、赤外線カットフィルタ、ローパスフィルタ等のガラスフィルタ6,7が配置され、ガラスフィルタ7の後方に固体撮像素子としてのCCDの結像面Pが配置される。
すなわち、このズームレンズは、独立して光軸方向にそれぞれ移動する3つのレンズ群と、レンズ群全体を形成する5枚のレンズからなる、3群5枚構成をなすものである。
このように、3つのレンズ群(I),(II),(III)がそれぞれ独立して移動する3群ズーム方式を採用することで、レンズ系の全長を短縮しつつ、2.5倍程度の適切なズーム比を確保することができる。
また、第1レンズ群(I)に負の屈折力、第2レンズ群(II)に正の屈折力、第3レンズ群(III)に正の屈折力をもつものを適切にパワー配置することで、バックフォーカスBFを適切な長さに抑えて、全長を短く設定することができ、又、ガラスフィルタ6,7を配置しつつも、結像面Pの近くに第5レンズ5を配置することができ、諸収差の補正が容易になる。
ここで、第1レンズ群(I)の焦点距離はfG1、第2レンズ群(II)の焦点距離はfG2、広角端におけるレンズ系(第1レンズ1の前面〜結像面)の焦点距離はfw、望遠端におけるレンズ系の焦点距離はft、中間領域におけるレンズ系の焦点距離はfm、第1レンズ1の焦点距離はfg1、第3レンズ3の焦点距離はfg3で表す。
また、第1レンズ1〜第5レンズ5、ガラスフィルタ6,7においては、図1に示すように、それぞれの面をSi(i=1〜13)、それぞれの面Siの曲率半径をRi(i=1〜13)、d線に対する屈折率をNi及びアッベ数をνi(i=1〜7)で表す。
さらに、第1レンズ1〜ガラスフィルタ7までのそれぞれの光軸L上での距離(厚さ、空気間隔)はDi(i=1〜12)、広角端におけるレンズ系の全長(第1レンズ1の物体側の面S1からの結像面(像面)Pまでの光軸上の距離)をDw、ガラスフィルタ7から結像面Pまでの距離すなわちバックフォーカスをBFで表す。
第1レンズ1は、プラスチック材料により形成されて、物体側に凹面S1及び像面側に凹面S2を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。尚、第1レンズ1はガラス材料により形成されてもよい。
そして、物体側の凹面S1及び像面側の凹面S2は、共に非球面をなすように形成されている。また、物体側の凹面S1は、中心から周辺部に向かうに連れて負の屈折力が弱くなるように形成されてもよい。これにより、特に歪曲収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
第2レンズ2は、ガラス材料により形成されて、物体側に凸面S3及び像面側に凹面S4を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。尚、第2レンズ2はプラスチック材料により形成されてもよい。
そして、物体側の凸面S3及び像面側の凹面S4は、共に非球面をなすように形成されている。また、物体側の凸面S3の有効径が開口絞りSD(の口径)となるように形成されている。
第2レンズ2においては、特に、ガラス材料を用いて形成することで、高いズーム比を確保するために厳しくなるレンズ形状を緩やかにすることができ、それ故に、色収差を良好に補正でき、又、レンズの有効径を大きく設定でき、より明るい画像を得ることができる。
第3レンズ3は、ガラス材料により形成されて、物体側に凸面S5及び像面側に凸面S6を向けた正の屈折力をもつ両凸形状のレンズである。ここで、凸面S5,S6は、共に球面に形成されている。
第4レンズ4は、ガラス材料により形成されて、物体側に凹面S6及び像面側に凹面S7を向けた負の屈折力をもつ両凹形状のレンズである。ここで、凹面S6、S7は、共に球面に形成されている。
そして、第3レンズ3と第4レンズ4とは、面S6にてお互いに接合された接合レンズとして形成されている。このように、第2レンズ群(II)において、接合レンズ(第3レンズ3及び第4レンズ4)を採用することで、特に色収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
第5レンズ5は、プラスチック材料により形成されて、物体側に凹面S8及び像面側に凸面S9を向けた正の屈折力をもつメニスカス形状のレンズである。そして、物体側の凹面S8は球面に形成され、像面側の凸面S9は非球面をなすように形成されている。
ここで、第1レンズ1、第2レンズ2、及び第5レンズ5において、非球面を表す式としては、次式で規定される。
Z=Cy/[1+(1−εC1/2]+Dy+Ey+Fy+Gy10
ただし、Z:非球面の頂点における接平面から,光軸Lからの高さがyの非球面上の点までの距離、y:光軸からの高さ、C:非球面の頂点における曲率(1/R)、ε:円錐定数、D,E,F,G:非球面係数である。
また、上記構成においては、第2レンズ群(II)に関して、第3レンズ3のアッベ数ν3と第4レンズ4のアッベ数ν4とが、好ましくは、次の条件式(1)
(1) ν3−ν4>20
を満足するように形成される。
条件式(1)は、良好な光学性能を得るために、接合レンズを構成する第3レンズ3及び第4レンズ4のアッベ数に関する条件を規定したものである。ν3−ν4の値が、条件式(1)から逸脱すると、広角端及び望遠端での軸上収差、倍率色収差等を同時に補正するのが困難になり、所望の光学性能が得にくくなる。
したがって、条件式(1)を満足するように形成することで、諸収差、特に球面収差等の軸上収差を良好に補正でき、又、倍率色収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成においては、第1レンズ群(I)の焦点距離fG1、第2レンズ群(II)の焦点距離fG2、及び第3レンズ3の焦点距離fg3が、好ましくは、次の条件式(2),(3)
(2) 0.510<fG2/│fG1│<0.570
(3) 0.890<fg3/fG2<0.920
を満足するように形成される。
条件式(2)は、第1レンズ群(I)と第2レンズ群(II)との焦点距離に関する条件を規定したものである。fG2/│fG1│の値が、条件式(2)を上回ると、第1レンズ群(I)のパワーが弱すぎて、所望のズーム比を確保しようとすると全長が長くなって小型化が困難になり、一方、条件式(2)を下回ると、第2レンズ群(II)のパワーが強すぎて、焦点距離が必要以上に短くなり、バックフォーカスBFの確保が困難になる。また、第2レンズ群(II)のレンズ形状がきつくなってしまい、全ての像高の上限光線において上コマ収差が発生し、十分な光学性能が得られない。
したがって、条件式(2)を満足するように形成することで、レンズ系の短縮化、小型化を達成しつつ、所望のズーム比を確保でき、諸収差、特に、コマ収差(上コマ収差)、球面収差等の軸上収差、倍率色収差等を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
条件式(3)は、第2レンズ群(II)内部でのパワー配置に関する条件を規定したものである。fg3/fG2の値が、条件式(3)を上回ると、第2レンズ群(II)のパワーが弱すぎて、広角端及び望遠端での軸上収差、倍率色収差等を同時に補正するのが困難になり、又、全像高の上限光線の上コマ収差及び下限光線の下コマ収差が発生し、十分な光学性能を得るのが困難になり、一方、条件式(3)を下回ると、第2レンズ群(II)のパワーが強くなりすぎて、レンズのコバ厚が取れなくなって製造が困難になり、又、全像高の上限光線の下コマ収差が発生し、十分な光学性能を得るのが困難になる。
したがって、条件式(3)を満足するように形成することで、レンズ系の全長の短縮化、小型化を達成しつつ、所望のズーム比を確保でき、諸収差、特に、コマ収差(上コマ収差、下コマ収差)、球面収差等の軸上収差、倍率色収差等を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成においては、第1レンズ1の物体側の面S1の曲率半径R1、第1レンズ1の像面側の面S2の曲率半径R2が、好ましくは、次の条件式(4)
(4) 0.300<│R1│/R2<0.320
を満足するように形成される。
条件式(4)は、第1レンズ群(I)における第1レンズ1の形状に関する条件を規定したものである。│R1│/R2の値が、条件式(4)を上回ると、8割像高より上の像高での下限光線の上コマ収差が発生し、十分な光学性能を得るのが困難になり、一方、条件式(4)を下回ると、全ての像高での下限光線の下コマ収差が発生し、十分な光学性能を得るのが困難になる。
したがって、条件式(4)を満足するように形成することで、諸収差、特にコマ収差(上コマ収差、下コマ収差)を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成においては、広角端における第1レンズ1の物体側の面S1から像面Pまでの光軸上の距離Dw、第1レンズ群(I)の焦点距離fG1、第2レンズ群(II)の焦点距離fG2が、好ましくは、次の条件式(5),(6)
(5) 1.79<Dw/│fG1│<1.85
(6) 3.34<Dw/fG2<3.39
を満足するように形成される。
条件式(5),(6)は、第1レンズ群(I)及び第2レンズ群(II)のパワー配置のバランスに関する条件を規定したものである。
Dw/│fG1│の値が、条件式(5)を上回ると、メリジオナル断面方向の5割像高より上の像高で結像面P側に倒れてしまい、一方、条件式(5)を下回ると、メリジオナル断面方向の6割像高より上の像高で物体側に倒れてしまい、十分な光学性能を得るのが困難になる。
また、Dw/fG2の値が、条件式(6)を上回ると、メリジオナル断面方向の5割像高より上の像高で物体側に倒れてしまい、一方、条件式(6)を下回ると、サジタル断面方向、メリジオナル断面方向の9割像高より上の像高で結像面P側に倒れてしまい、十分な光学性能を得るのが困難になる。
したがって、条件式(5),(6)を満足するように形成することで、諸収差、特に非点収差を良好に補正でき、高い光学性能を得ることができる。
上記構成からなるズームレンズの具体的な数値による実施例を、実施例1、実施例2として以下に示す。
実施例1における主な仕様諸元は表1に、種々の数値データ(設定値)は表2に、非球面に関する数値データは表3に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ系の焦点距離(広角端fw、中間位置fm、望遠端ft)、光軸L上での距離(間隔)D2,D7,D9に関する数値データは表4にそれぞれ示される。
また、条件式(1)〜(6)の数値データは、
(1)ν3−ν4=49.2−25.5=23.7
(2)fG2/│fG1│=5.046/│−9.344│=0.540
(3)fg3/fG2=4.563/5.046=0.904
(4)│R1│/R2=│−6.311│/20.254=0.312
(5)Dw/│fG1│=16.998/│−9.344│=1.819
(6)Dw/fG2=16.998/5.046=3.369
となる。
さらに、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディスト−ション)、倍率色収差に関する収差線図は、図2、図3、図4に示されるような結果となる。尚、図2ないし図4において、gはg線による収差、dはd線による収差、cはc線による収差をそれぞれ示し、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
Figure 2006113109
Figure 2006113109
Figure 2006113109
Figure 2006113109
以上の実施例1では、広角〜中間〜望遠のそれぞれの位置において、レンズ系の全長(第1レンズ1の前面S1〜像面P)が16.998mm〜15.837mm〜16.393mm、バックフォーカスBF(ガラスフィルタ7の後面S13から結像面Pまでの距離)が0.592mm(一定値)、ズーム倍率が2.470(一定値)、Fナンバーが3.062〜4.110〜5.422、画角(2ω)が64.1°〜39.0°〜26.4°となり、小型、薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
実施例2における主な仕様諸元は表5に、種々の数値データ(設定値)は表6に、非球面に関する数値データは表7に、広角端,中間位置,望遠端におけるそれぞれのレンズ系の焦点距離(広角端fw、中間位置fm、望遠端ft)、光軸L上での距離(間隔)D2,D7,D9に関する数値データは表8にそれぞれ示される。
また、条件式(1)〜(6)の数値データは、
(1)ν3−ν4=49.2−25.5=23.7
(2)fG2/│fG1│=5.065/│−9.389│=0.539
(3)fg3/fG2=4.584/5.065=0.905
(4)│R1│/R2=│−6.308│/20.244=0.312
(5)Dw/│fG1│=16.992/│−9.389│=1.810
(6)Dw/fG2=16.992/5.065=3.355
となる。
さらに、広角端、中間位置、望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差(ディスト−ション)、倍率色収差に関する収差線図は、図5、図6、図7に示されるような結果となる。尚、図5ないし図7において、gはg線による収差、dはd線による収差、cはc線による収差をそれぞれ示し、Sはサジタル平面での収差、Mはメリジオナル平面での収差を示す。
Figure 2006113109
Figure 2006113109
Figure 2006113109
Figure 2006113109
以上の実施例2では、広角〜中間〜望遠のそれぞれの位置において、レンズ系の全長(第1レンズ1の前面S1〜像面P)が16.992mm〜15.831mm〜16.837mm、バックフォーカスBF(ガラスフィルタ7の後面S13から結像面Pまでの距離)が0.592mm(一定値)、ズーム倍率が2.470(一定値)、Fナンバーが3.061〜4.108〜5.419、画角(2ω)が64.1°〜39.0°〜26.4°となり、小型、薄型で、諸収差が良好に補正された光学性能の高いズームレンズが得られる。
以上述べたように、本発明のズームレンズは、小型化、薄型化、軽量化、低コスト化等が達成されるため、小型化が要求される携帯電話機等のモバイルカメラ等に好適であるのは勿論のこと、小型化が要求される通常のデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等を含め、ズーミング撮影を行うその他のレンズ光学系においても有用である。
本発明に係るズームレンズの一実施形態を示す構成図である。 実施例1に係るズームレンズにおいて、広角端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。 実施例1に係るズームレンズにおいて、中間位置での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。 実施例1に係るズームレンズにおいて、望遠端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。 実施例2に係るズームレンズにおいて、広角端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。 実施例2に係るズームレンズにおいて、中間位置での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。 実施例2に係るズームレンズにおいて、望遠端での球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差の各収差図を示す。
符号の説明
I 第1レンズ群
II 第2レンズ群
III 第3レンズ群
1 第1レンズ(第1レンズ群)
2 第2レンズ(第2レンズ群)
3 第3レンズ(第2レンズ群、接合レンズ)
4 第4レンズ(第2レンズ群、接合レンズ)
5 第5レンズ(第3レンズ群)
6,7 ガラスフィルタ
SD 開口絞り
D1〜D12 光軸上の距離
Dw 広角端におけるレンズ系の全長
R1〜R13 曲率半径
S1〜S13 面
fG1 第1レンズ群の焦点距離
fG2 第2レンズ群の焦点距離
fg3 第3レンズの焦点距離
ν3 第3レンズのアッベ数
ν4 第4レンズのアッベ数
R1 第1レンズの物体側の面の曲率半径
R2 第1レンズの像面側の面の曲率半径
L 光軸

Claims (8)

  1. 物体側から像面側に向けて順に、負の屈折力をもつ第1レンズ群と、正の屈折力をもつ第2レンズ群と、正の屈折力をもつ第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、
    前記第1レンズ群、第2レンズ群、及び第3レンズ群は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、それぞれ光軸方向に移動し、
    前記第1レンズ群は、物体側及び像面側の両方に凹状の非球面をもつ第1レンズからなり、
    前記第2レンズ群は、物体側に有効径を開口絞りとする凸状の非球面及び像面側に凹状の非球面をもつ第2レンズと、正の屈折力をもつ第3レンズと、前記第3レンズの像面側に接合された負の屈折力をもつ第4レンズと、とからなり、
    前記第3レンズ群は、像面側に凸状の非球面をもつメニスカス形状の第5レンズからなる、
    ことを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第1レンズ群は、広角端から望遠端へのズーミングに際して、物体側から像面側に向けて移動し途中から物体側に移動する、
    ことを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
  3. 前記第1レンズの物体側に形成された非球面は、中心から周辺部に向かうに連れて負の屈折力が弱くなるように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
  4. 前記第3レンズのアッベ数をν3、前記第4レンズのアッベ数をν4とするとき、次の条件式(1)を満足する、ことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載のズームレンズ。
    (1) ν3−ν4>20
  5. 前記第1レンズ群の焦点距離をfG1、前記第2レンズ群の焦点距離をfG2、前記第3レンズの焦点距離をfg3とするとき、次の条件式(2),(3)を満足する、ことを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載のズームレンズ。
    (2) 0.510<fG2/│fG1│<0.570
    (3) 0.890<fg3/fG2<0.920
  6. 前記第1レンズの物体側の面の曲率半径をR1、前記第1レンズの像面側の面の曲率半径をR2とするとき、次の条件式(4)を満足する、ことを特徴とする請求項1ないし5いずれかに記載のズームレンズ。
    (4) 0.300<│R1│/R2<0.320
  7. 広角端における前記第1レンズの物体側の面から像面までの光軸上の距離をDw、前記第1レンズ群の焦点距離をfG1、前記第2レンズ群の焦点距離をfG2とするとき、次の条件式(5),(6)を満足する、ことを特徴とする請求項1ないし6いずれかに記載のズームレンズ。
    (5) 1.79<Dw/│fG1│<1.85
    (6) 3.34<Dw/fG2<3.39
  8. 前記第1レンズ及び第5レンズは、プラスチック材料により形成され、
    前記第2レンズ、第3レンズ及び第4レンズは、ガラス材料により形成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし7いずれかに記載のズームレンズ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007156385A (ja) * 2005-06-15 2007-06-21 Olympus Imaging Corp ズーム光学系及びそれを備えた撮像装置
JP2007327991A (ja) * 2006-06-06 2007-12-20 Olympus Imaging Corp ズームレンズ及びそれを備えた撮像装置
WO2010071077A1 (ja) * 2008-12-19 2010-06-24 株式会社タムロン 撮像レンズ

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