JP2006112841A - 液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法および飛翔液滴速度測定装置 - Google Patents

液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法および飛翔液滴速度測定装置 Download PDF

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裕二 鶴岡
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孝志 毛利
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正治 岡部
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Abstract

【課題】液体吐出方式の記録ヘッドから吐出される液滴の速度を高精度で測定する。
【解決手段】記録ヘッド13から吐出される液滴1に、ストロボ光源17からパルス光を照射してCCDカメラ15で撮像すると同時に、2つのレーザダイオード(LD1 26、LD2 27)からレーザ光束2a、2bを照射し、液滴1による反射光3をフォトセンサ14に入射させ、液滴1が各レーザ光束2a、2bを通過するタイミングの差と、レーザ光束2a、2b間の離間距離Lによって液滴1の速度を計測する。また、上流側のレーザ光束2aを液滴1が通過したタイミングに合わせて、下流側のLD2 27のパルス発光タイミングを制御することで、液滴1の速度変化に対応する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェットプリンタ等の液体吐出記録装置に用いる液体吐出ヘッドの吐出性能を評価するために、吐出された飛翔液滴の速度を測定する液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法および飛翔液滴速度測定装置に関するものである。
従来、液体吐出方式のインクジェットプリンタ等の液体吐出記録装置に用いる液体吐出ヘッドの液滴吐出速度や吐出方向などの吐出特性を測定する装置としては、特許文献1および特許文献2に開示されたものがある。両者とも液体吐出ヘッドから吐出された飛翔液滴を側面からストロボ光源でパルス照明し、その瞬間の画像を反対側に設けた対物レンズを通してCCDカメラで撮像して液滴の画像を取得し、その液滴の中心位置から吐出速度あるいは吐出方向を求めるというもので、両者の違いは吐出速度および吐出方向の求め方にある。
特許文献1に開示されたものは、液滴位置を求める前に、予め液滴が吐出されるノズル位置を求めておき、その位置を基準としたときの液滴位置と吐出タイミングからストロボ光源を発光させるまでの時間により吐出速度および吐出方向を求めている。一方、特許文献2に開示されたものは、時間差を設けてストロボ光源を複数回発光させ、各々のタイミングで撮像した複数枚の液滴画像から液滴の中心位置を求め、複数の液滴中心間の相対位置とそれぞれのタイミングの時間差とから吐出速度および吐出方向を求めている。しかし、どちらの場合においても、CCDカメラで撮像した画像から速度を測定するため、液体吐出ヘッドから数10kHzで連続的に吐出されるすべての液滴の吐出速度を測定することは不可能であった。
特開平11−105307号公報 特開平11−227172号公報
そこで、液滴の飛翔経路に所定の間隔を置いて光束を絞った2本のレーザビームを照射し、各レーザビームによる照明位置を液滴が通過したときの反射光をフォトセンサで受光して、各レーザビームによる反射光を検知した時間差から吐出速度を測定する方法が提案されている。この方法は、液体吐出ヘッドから吐出される液滴の速度が測定中にそれほど変化しない場合には問題なく測定することができるが、吐出速度が20%以上変化するような場合には測定不能になることがあった。例えば、液体吐出ヘッドをしばらく吐出させないで放置して吐出させた場合、最初に吐出される液滴の速度は最終的に落ち着く速度に対して著しく低下することが一般的で、このような場合に測定することは不可能であった。また、液体吐出ヘッドから吐出された液滴の一部が霧状になって飛散するミストによる誤検知やセンサ信号のノイズによる誤検知が多く、場合によっては液体吐出ヘッドの吐出特性を正しく評価できないこともあった。
本発明は上記従来の技術の有する未解決の課題に鑑みてなされたものであり、液体吐出ヘッドの吐出速度がどのように変化しても、吐出された液滴の速度を常時正確に測定することのできる液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法および飛翔液滴速度測定装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明の液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法は、液体吐出ヘッドから吐出される液滴の飛翔経路上の異なる複数の照明位置を、それぞれパルス発光する複数の照明手段によって照明する照明工程と、前記複数の照明位置をそれぞれ液滴が通過したタイミングを検出する検出工程と、前記複数の照明位置における液滴通過のタイミングの時間差および前記複数の照明位置の離間距離から液滴の速度を算出する算出工程と、を有する液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法であって、前記照明工程では、前記複数の照明位置のうちで前記飛翔経路の上流側の照明位置を液滴が通過したタイミングに同期して、下流側の照明位置を照明することを特徴とする。
本発明の飛翔液滴速度測定装置は、液体吐出ヘッドから吐出される液滴の飛翔経路上の異なる位置をそれぞれ照明する複数の照明手段と、前記複数の照明手段をそれぞれパルス発光させるための照明制御手段と、前記複数の照明手段による前記飛翔経路上の複数の照明位置をそれぞれ液滴が通過したタイミングを検出する検出手段と、を有し、前記検出手段の出力に基づいて、前記複数の照明位置における液滴通過のタイミングの時間差および前記複数の照明位置の離間距離から液滴の速度を算出する飛翔液滴速度測定装置であって、前記照明制御手段が、前記複数の照明位置のうちで前記飛翔経路の上流側の照明位置を液滴が通過したタイミングに同期して、下流側の照明位置を照明する照明手段をパルス発光させることを特徴とする。
2本のレーザビーム等のパルス光を液滴の飛翔経路に照射し、各照明位置を液滴が通過するタイミングを、液滴による反射光を用いて検出する構成であるため、液体吐出ヘッドから連続的に吐出されるすべての液滴について、その飛翔中の速度を高精度で測定することができる。
そして、上流側の照明手段による照明位置を液滴が通過したタイミングに合わせて、下流側の照明手段の発光タイミングを制御する照明制御手段を設けることで、液体吐出ヘッドの吐出開始直後のように液滴の速度が低い場合や、吐出中に液滴の速度が大きく変化した場合に測定不能となるのを回避する。
このようにして、いかなる速度変化にも対応できる高精度で信頼性の高い飛翔液滴速度測定装置を実現することができる。
図1は、一実施の形態による飛翔液滴速度測定装置に用いられる光学系を示すもので、液体吐出ヘッドである記録ヘッド13から吐出される液滴1の飛翔状態を観察するための液滴観察系と、飛翔中の液滴1の速度を計測するための速度測定系を含んでいる。以下に、液滴観察系と速度測定系に分けて説明する。
(液滴観察系)
図1の(a)に示すように、記録ヘッド13から吐出された液滴1は、記録ヘッド13の吐出口近傍において吐出方向に対して概ね直交する方向からストロボ照明手段であるストロボ光源17により照明される。ストロボ光源17と対向する側には対物レンズ25、2分割鏡筒23および観察手段であるCCDカメラ15が設けられている。したがって、CCDカメラ15にはストロボ光源17が発光した瞬間の液滴1の飛翔画像がシルエット像としてCCDカメラ15に撮像される。ストロボ光源17の発光タイミングは、記録ヘッド13から液滴1を吐出するために記録ヘッド13が駆動されるタイミングから任意の時間を設定できるようになっている。図6は、このときの撮像画像の一例を示すもので、駆動タイミングから所定の時間後の飛翔位置にある液滴を液滴像4のように静止状態で観察することができる。なお、画面の左端に見えるのは記録ヘッド13のヘッドフェイス面5である。
(速度測定系)
速度測定系では記録ヘッド13から吐出される液滴1の飛翔速度を計測するため、光源としてレーザ光源21を採用している。このレーザ光源21はストロボ光源17の光軸に対して8°〜10°の角度を持って配置され、そのレーザ光は飛翔している液滴1に照射されるように位置調整がなされている。レーザ光源21には2つの照明手段であるレーザダイオード1(LD1 )26およびレーザダイオード2(LD2 )27が液滴1の吐出方向に対して所定の間隔を置いて配置されている。
よって、図1の(b)に示すように、液滴1は、その飛翔過程において、LD1 26によるレーザ光束2aを通過したあと、しばらく飛翔してからLD2 27のレーザ光束2bを通過することになる。これら2つのレーザ光束2a、2bを液滴1が通過したときに生じる反射光3は、対物レンズ25を通して2分割鏡筒23で直角に折り曲げられ一方は検出手段であるフォトセンサ14に受光され、もう一方はCCDカメラ15に撮像される。図7は、LD1 26およびLD2 27を連続発光させた場合の撮像画像の一例で、LD1 26、LD2 27の照射域(照明位置)6、7において液滴1の反射光3が液滴軌跡像8、9として観察できることが示されている。なお、このときストロボ光源17を同時発光させれば図6の液滴画像上に液滴反射光の軌跡が重畳して図8のように表示される。
(速度測定方法)
図1の(b)は記録ヘッド13から吐出された液滴1の速度測定方法を説明するために、(a)の速度測定系をさらに簡略化した図である。前述のように、液滴1の飛翔経路を照射するように2本のレーザ光束2a、2bが吐出方向に対して間隔(離間距離)Lで出射される。記録ヘッド13から吐出された液滴1は最初にLD1 26のレーザ光束2aを通過して、その反射光3がフォトセンサ14に到達して検知され、しばらく飛翔した後、今度はLD2 27のレーザ光束2bを通過して同様にしてフォトセンサ14でその反射光3が検知される。したがって、フォトセンサ14の出力信号から液滴1が2つのレーザ光束2a、2bを通過した時間差Tを求めれば、液滴1の速度Vは以下の式
V=L/T (1)
から求めることができる。
すなわち、記録ヘッド13から吐出される液滴1の飛翔経路の異なる位置をLD1 26、LD2 27でパルス照明し、飛翔経路上の各照明位置を液滴1が通過したときの反射光3を検知して、液滴1の通過タイミングをそれぞれ検出する。そして、隣接する2つの照明位置を液滴1が通過したタイミングの時間差と2つの照明位置間の距離から液滴速度を算出する。
このような飛翔液滴速度測定装置において、隣接する2つの照明位置のうちで、液滴1が最初に通過するほうの上流側のLD1 26の照明位置を液滴1が通過したタイミングに同期して、もう一方の下流側のLD2 27をパルス発光させる照明制御手段を設けて、測定中に液滴1の速度が著しく変化した場合でも2つのレーザダイオード、LD1 26、LD2 27の発光タイミングは液滴1の吐出速度に追従して自動的に設定されるように構成する。これによって、液滴1の吐出速度がどのように変化しても常に吐出速度を正確に測定することができる。
さらにノイズによる誤動作を低減するため、液滴が通過したときの反射光による信号のしきい値や反射光による信号を積分した積分値をもとに液滴の重心位置が通過したタイミングを求めることにより、ミストなどによる誤検知の防止と測定精度の向上を図ることができる。
その結果、ミストやノイズによる誤検知が極めて少なく、どのような吐出特性の記録ヘッドに対しても吐出速度を正しく測定することが可能となる。また、重心検知による液滴速度測定により、測定精度が向上し、しかも、測定対象によって変更する必要のある設定パラメータがほとんど無く、速度測定の自動化が可能となる。
さらに、液滴を観察しながらパラメータの設定と実測定ができるので、オペレーションミスによる誤測定を解消することができる。
図2は、一実施例による液滴速度測定装置の全体構成を示すもので、以下に液滴観察系と速度測定系に分けて説明する。ここで、図2に示された液滴速度測定装置の液滴観察系を例えばホームポジションに備え、記録ヘッドの走査系や記録がなされる記録媒体の搬送系等を具備する液体吐出記録装置を構成することもできる。
(液滴観察系)
パソコン10はヘッドコントローラ12に対して記録ヘッド13に所望の吐出をさせるための吐出条件を送信する。ヘッドコントローラ12はその吐出条件にしたがって記録ヘッド13に配設された吐出ヒータ(不図示)を駆動する信号を作成して記録ヘッド13を駆動する。吐出ヒータの駆動により記録ヘッド13から吐出された液滴は記録ヘッド13の吐出口近傍において吐出方向に対して概ね直交する方向からストロボ光源17により照明される。ストロボ光源17と対向する側には対物レンズ25、2分割鏡筒23およびCCDカメラ15が設けられており、ストロボ光源17により透過照明された液滴のシルエット像がCCDカメラ15に撮像される。
CCDカメラ15のビデオ出力はパソコン10の拡張スロットに実装された画像グラバー29を経由してモニタ16に送られる。したがって、ストロボ光源17がパルス発光した瞬間の飛翔液滴画像をモニタ16上で観察することができる。ストロボ光源17および後述するLD1 26およびLD2 27のパルス発光タイミングは照明制御手段である同期回路11により制御される。同期回路11はヘッドコントローラ12からの駆動タイミングと、パソコン10から指定される発光遅延時間とにより駆動タイミングから発光遅延時間経過したトリガー信号をストロボ電源18に出力する。よって、ストロボ光源17は駆動タイミングから発光遅延時間経過した瞬間にパルス発光することになる。
なお、ストロボ光源17の発光時間は約100nsであるため、通常の記録ヘッドから吐出される液滴速度(=数10m/s程度)では、液滴像にブレが生じることはほとんどない。また、CCDカメラの1フレーム内で複数回ストロボ発光すると複数の液滴の多重画像となって見にくくなるため、本実施例では図4のタイミングチャートに示すように、駆動タイミングから発光遅延時間経過したトリガー信号すなわちストロボ発光タイミング信号をCCDカメラ15のカメラ同期信号に対して1回だけ出力するように間引いている。この間引き回路は同期回路11に設けられており、この機能によりストロボ光源17は1フレーム内で1回しかパルス発光しない。
(速度測定系)
記録ヘッド13から吐出される液滴を照明する手段として前項で説明したストロボ光源17とは別に、速度測定系ではLDドライバ19、20を備えたレーザ光源21が用意されている。レーザ光源21はストロボ光源17と同様に液滴の吐出方向に対して概ね直交する方向から液滴を照明する。レーザ光源21にはLDドライバ19、20によってそれぞれ駆動される2つのレーザダイオード、LD1 26およびLD2 27が液滴の吐出方向に対して所定の間隔を置いて配置されている。よって、1液滴の飛翔過程において、液滴はLD1 26によるレーザ光束2aを通過したあと、しばらく飛翔してからLD2 27のレーザ光束2bを通過することになる。これら2つのレーザ光束2a、2bを液滴が通過したときに生じる反射光は対物レンズ25を通して2分割鏡筒23で直角に折り曲げられフォトセンサ14に到達する。よって、フォトセンサ14の出力信号には液滴によって生じた反射光に比例した信号が得られる。
ここで、LD1 26およびLD2 27からの2つのレーザ光束2a、2bを1つのフォトセンサ14で検知しているため、LD1 26とLD2 27が同時に発光していると、レーザ光束2a、2bのうちのどちらを液滴が通過したのか判断がつかない。そこで、液滴が各レーザ光束2a、2bを通過するタイミングに合わせてLD1 26とLD2 27が順次パルス発光するようにLDドライバ19、20によるパルス発光タイミングを制御する。
図3は、フォトセンサ14の出力信号を受けて液滴を検出するための液滴検出回路22の内部構成を示すもので、図5は速度測定系のタイミングチャートを示すものである。フォトセンサ14の出力信号はアンプ24で増幅され、A/Dコンバータ28で8ビットのデジタル信号に変換された後、立ち上がり検知回路31、41、立ち下がり検知回路32、42、そして積分器33、43のそれぞれの入力に接続される。立ち上がり検知回路31および立ち下がり検知回路32はともにゲート手段である検出ゲート1がHighの区間(アクティブ区間)で検知動作が行われる。
図5に示すように検出ゲート1のアクティブ区間は発光ゲート1の区間内に設定されているため、立ち上がり検知回路31および立ち下がり検知回路32はLD1 26のレーザ光束2aが検知した信号についてのみ検知処理がなされることになる。よって、検出ゲート1の区間において、立ち上がり検知回路31はしきい値(検知しきい値)1を最初に越えたタイミングtr1を検知し、立ち上がり検知回路32はしきい値1を最初に下回ったタイミングtf1を検知する。積分器33はtr1からtf1までの区間でセンサ出力をデジタル積算し、tf1のタイミングで積算値の最終データをレジスタ37に記憶する。一方、この積算値はコンパレータ34でパソコン10から指定された積分しきい値1と常時比較され、積分しきい値1をオーバーしたタイミングts1をカウンタ35に出力する。カウンタ35は駆動タイミングからタイミングts1までを50MHzのクロックでカウントし、その経過時間ts1をカウント値としてメモリ36に記憶する。
同様にして、LD2 27のレーザ光束2bが検知した信号についても立ち上がり検知回路41および立ち下がり検知回路42がtr2およびtf2を検知し、積分器34はtr2からtf2までの区間でセンサ出力をデジタル積算して、最終値をレジスタ47に記憶する。また、コンパレータ44も同様にして、積分しきい値2をオーバーしたタイミングまでの経過時間ts2をメモリ46に記憶する。前述のように経過時間は50MHzのクロックでカウントされるため、分解能が20nsとなり、通常の場合の経過時間が数10μsであるのに対して充分な分解能を持っている。
なお、経過時間ts1、ts2は連続的に吐出している液滴毎に検出される。そのため、メモリ36および46のアドレスバスには駆動タイミング信号をカウンタ30によりカウントしたカウント値が接続されており、吐出液滴の順番にしたがってアドレスがインクリメントされるようになっている。したがって、最初に吐出した液滴のデータがアドレス=0に書き込まれ、次々と吐出される液滴の経過時間データがアドレス順に記憶されることになる。このようにしてメモリ36および46に書き込まれた内容はパソコン10から自由に読み出すことができるようになっている。なお、レジスタ37および47に記憶された積分値は測定中でも随時パソコンから読み出すことができるようになっているが、メモリ36および46の経過時間は一連の計測が終了まで読み出すことはできない。
(検知しきい値と積分しきい値の設定方法)
図5により検知しきい値と積分しきい値の設定方法について説明する。検知しきい値は記録ヘッド13から吐出されたときに液滴の一部が霧状になって飛散する一般にミストと呼ばれる微小液滴による誤検知と、センサ信号のノイズによる誤検知を防止するのが目的である。そこで、図5に示されたミストによる信号やノイズレベルより高いレベルに多少のマージンをとって設定する。一方、積分しきい値は液滴の重心位置を検知するためのしきい値である。そこで、実際の測定前に事前に液滴を吐出させ、積分値s1およびs2を複数回それぞれレジスタ37、47から読み込みんでその平均値を求め、平均値のほぼ1/2の値を設定するようにしている。なお、検知しきい値および積分しきい値ともLD1 26とLD2 27の光量差や光学系の調整ばらつきがあるため、それぞれ別個に設定できるようにしている。
(吐出速度の算出方法)
2つのレーザ光束2a、2bを液滴が通過する時間差が求まれば、両レーザ光束2a、2bの離間距離Lが既知なので吐出速度を算出することはできる。また、立ち上がり検知タイミングtr1およびtr2の時間差、または立ち下がり検知タイミングtf1およびtf2の時間差から求めることも可能である。しかし、立ち上がり検知や立ち下がり検知はミストやノイズによる誤検知の可能性が高く、今までも吐出速度の測定値に異常値を検出することがしばしばあった。そこで、誤検知を低減するためセンサ出力の積分値をもとに、液滴の重心位置がLD1 26およびLD2 27のレーザ光束2a、2bを通過するまでの経過時間ts1およびts2を求めている。よって、液滴速度Vは以下の式
V=L/(ts2−ts1) (2)
から算出することができる。
(発光ゲートおよび検出ゲートの設定方法)
発光ゲート1および検出ゲート1は、図5で示すように駆動タイミングから遅延時間f1およびm1だけ経過したタイミングでアクティブになる。遅延時間f1は記録ヘッド13の駆動タイミングからLD1 26が発光を開始するまでの時間である。よって、記録ヘッド13が駆動されてから液滴が最大速度で吐出した時に液滴がLD1 26のレーザ光束2aに到達するまでの時間より小さい値を設定すれば良い。
前述したように、一般的にインクジェット方式等の記録ヘッドではしばらく吐出させないで放置した後、吐出を開始すると最初に吐出される数発〜数10発の液滴の速度は最終的に落ち着く速度に対して遅いが、数10発以上連続的に吐出させていると吐出速度はほぼ安定して、そのあと速度が大幅に変動することはない。そこで、遅延時間f1を設定する方法として本実施例では、まず測定する液滴を連続吐出して吐出速度を安定させておき、LD1 26およびLD2 27を連続発光した状態で、図9に示すようなストロボ照明17による液滴像4とLD1 26およびLD2 27による液滴軌跡像8、9の重畳画面を見ながらストロボ光源17の発光遅延時間をパソコン10から変更していく。そして、LD1 26による液滴軌跡像8のすぐ左にストロボ光源17による液滴像4が来るように調整して、そのときのストロボ光源17の発光遅延時間を遅延時間f1としてパソコン10から設定すれば良い。
一方、遅延時間m1はLD1 26が発光したときに発生するノイズによる誤検知を防止するのと、LD1 26の発光が安定するまで計測動作状態にならないようにするのが目的であるため、遅延時間f1にレーザダイオードの発光安定化時間(約1μs程度)をプラスした値を設定する。以上のような設定により、LD1 26の発光によるレーザ光束2aを液滴が通過して、センサ出力の立ち下がりタイミングtf1を検知すると、直ちに発光ゲート1と検出ゲート1が終了する。
そして、立ち下がりタイミングtf1から遅延時間f2およびm2を経過した時点で発光ゲート2および検出ゲート2がアクティブとなる。ここで、遅延時間f2はLD1 26とLD2 27の同時発光を防止するためのパラメータであるため、発光安定化時間(約1μs程度)を設定すれば良い。また、遅延時間m2はそのタイミングからさらに発光安定時間分待たなければならないため、発光安定化時間の2倍の値を設定する必要がある。
このような設定によりLD2 27が発光を開始して立ち下がり検出タイミングtf2を検知すると、そのタイミングで発光ゲート2および検出ゲート2が終了して、1回の検出動作が終了する。なお、遅延時間f1、f2、m1、m2はすべて上記のようにしてパソコン10から設定されるパラメータである。
以上説明したように立ち下がり検知タイミングtf1に同期して次の発光ゲートと検出ゲートが自動的に開始し、立ち下がり検知タイミングtf1およびtf2で自らの発光ゲートと検出ゲートを終了させることにより、測定中に液滴の吐出速度が著しく変化した場合でも自動的にそれぞれのゲートが吐出速度に追従して自動設定されるため、吐出速度がどのように変化しても常に正確な速度測定を行うことが可能となる。
なお、本実施例では立ち下がりタイミングtf1に追従して次のゲート設定をしているが、tf1の代わりに重心検知までの経過時間ts1や立ち上がりタイミングtr1に追従させても特に問題ない。
また、本実施例では2つのレーザダイオード(LD1 26およびLD2 27)を液滴の吐出方向に対して所定の間隔を置いて配置しているが、2つに限定する必要はなく、複数のレーザダイオードを配置して、飛翔経路の区間毎に液滴速度を測定することも可能である。この場合でも隣接するレーザダイオード間で1つ前の液滴検知タイミング信号に追従させて次のゲート制御を行うことが可能で、本実施例と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施例では2つレーザダイオードに対してフォトセンサが1個であるが、複数のレーザダイオードのそれぞれに対してそれぞれフォトセンサを設け、フォトセンサを複数個配置した場合でも、同様の効果を得ることができる。
一実施の形態を説明するもので、(a)は飛翔液滴速度測定装置の光学系全体を説明する模式斜視図、(b)は(a)の速度測定系を簡略化して示す模式立面図である。 一実施例による液滴速度測定装置の全体を示すブロック図である。 液滴検出回路を示すブロック図である。 同期回路のタイミングチャートを示す図である。 速度測定系のタイミングチャートを示す図である。 ストロボ照明による液滴の観察画像を示す図である。 レーザ照明による液滴の軌跡画像を示す図である。 ストロボ照明とレーザ照明による重畳画像を示す図である。 発光ゲート設定に用いられる画面を示す図である。
符号の説明
1 液滴
2a、2b レーザ光束
3 反射光
10 パソコン
11 同期回路
12 ヘッドコントローラ
13 記録ヘッド
14 フォトセンサ
15 CCDカメラ
16 モニタ
17 ストロボ光源
18 ストロボ電源
19、20 LDドライバ
21 レーザ光源
22 液滴検出回路
23 2分割鏡筒
24 アンプ
25 対物レンズ
26 レーザダイオード1(LD1
27 レーザダイオード2(LD2
28 A/Dコンバータ
29 画像グラバー
30、35、45 カウンタ
31、41 立ち上がり検知回路
32、42 立ち下がり検知回路
33、43 積分器
34、44 コンパレータ
36、46 メモリ
37、47 レジスタ

Claims (11)

  1. 液体吐出ヘッドから吐出される液滴の飛翔経路上の異なる複数の照明位置を、それぞれパルス発光する複数の照明手段によって照明する照明工程と、
    前記複数の照明位置をそれぞれ液滴が通過したタイミングを検出する検出工程と、
    前記複数の照明位置における液滴通過のタイミングの時間差および前記複数の照明位置の離間距離から液滴の速度を算出する算出工程と、
    を有する液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法であって、
    前記照明工程では、前記複数の照明位置のうちで前記飛翔経路の上流側の照明位置を液滴が通過したタイミングに同期して、下流側の照明位置を照明することを特徴とする液体吐出ヘッドの吐出特性測定方法。
  2. 液体吐出ヘッドから吐出される液滴の飛翔経路上の異なる位置をそれぞれ照明する複数の照明手段と、前記複数の照明手段をそれぞれパルス発光させるための照明制御手段と、前記複数の照明手段による前記飛翔経路上の複数の照明位置をそれぞれ液滴が通過したタイミングを検出する検出手段と、を有し、前記検出手段の出力に基づいて、前記複数の照明位置における液滴通過のタイミングの時間差および前記複数の照明位置の離間距離から液滴の速度を算出する飛翔液滴速度測定装置であって、
    前記照明制御手段が、前記複数の照明位置のうちで前記飛翔経路の上流側の照明位置を液滴が通過したタイミングに同期して、下流側の照明位置を照明する照明手段をパルス発光させることを特徴とする飛翔液滴速度測定装置。
  3. 前記検出手段は、検出動作をON/OFF制御するゲート手段を有し、前記複数の照明位置のうちで上流側の照明位置を液滴が通過したタイミングに同期して、下流側の照明位置を液滴が通過したタイミングを検出するための検出ゲートを設定することを特徴とする請求項2記載の飛翔液滴速度測定装置。
  4. 前記検出手段は、各照明位置を液滴が通過したときに生じる反射光を検知し、その検知信号から液滴通過のタイミングを検出することを特徴とする請求項2または3記載の飛翔液滴速度測定装置。
  5. 前記検知信号が前記検出ゲートの区間において、所定のしきい値以上になったタイミングを液滴通過のタイミングとすることを特徴とする請求項4記載の飛翔液滴速度測定装置。
  6. 前記検知信号が前記検出ゲートの区間において、所定のしきい値以下になったタイミングを液滴通過のタイミングとすることを特徴とする請求項4記載の飛翔液滴速度測定装置。
  7. 前記検知信号を前記検出ゲートの区間において積分し、その積分信号が所定のしきい値を越えたタイミングを液滴通過のタイミングとすることを特徴とする請求項4記載の飛翔液滴速度測定装置。
  8. 前記所定のしきい値が、前記検知信号を前記検出ゲートの区間において積分した最終値の約1/2の値であることを特徴とする請求項7記載の飛翔液滴速度測定装置。
  9. 前記照明位置を液滴が通過したときに生じる反射光を受光して液滴の軌跡像を観察するための観察手段を具備していることを特徴とする請求項4ないし8いずれか1項記載の飛翔液滴速度測定装置。
  10. 前記観察手段が、飛翔する液滴をパルス照明するためのストロボ照明手段を有し、前記ストロボ照明手段がパルス発光した瞬間の液滴像を前記液滴の軌跡像とともに観察自在であることを特徴とする請求項9記載の飛翔液滴速度測定装置。
  11. 請求項2記載の飛翔液滴速度測定装置と、液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドによって記録がなされる記録媒体の搬送系と、を具備することを特徴とする液体吐出記録装置。
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