JP2006105586A - 再生選択触媒還元により、燃焼ガスから物質を除去するシステムおよび方法 - Google Patents

再生選択触媒還元により、燃焼ガスから物質を除去するシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

【課題】既存の産業活動に容易に取り組むことができ、燃焼ガスから効果的にNOを除去でき、かつ、熱効率が高く、設置および/または作動のコストを最小限にできるような選択触媒還元工程を実現する。
【解決手段】ガス中のNO濃度を、ガスを反応物質と混合することにより減少させ、その後、ガスを処理のために、RSCR装置に入れる。処理は、ガスを加熱し、ガスを1つまたは複数の触媒反応をさせ、その後、ガスを熱伝達領域に通過させ、ガスがこの熱伝達領域に熱を与え、その熱がRSCR工程の引き続く循環工程において、利用される。
【選択図】図1

Description

発明の詳細な説明
〔技術分野〕 本発明は、燃焼ガスから、物質を除去するシステムおよび方法に関し、とりわけ、再生選択触媒還元(RSCR)により、燃焼ガスの脱窒(すなわち、燃焼ガスから窒素酸化物を除去する)システムおよび方法に関する。
〔発明の背景〕
高温燃焼工程およびその他の類似の技術は、産業界において非常に重要な役割を果たしている。しかし、しばしば、この工程による不幸な副産物として、汚染物質が生成され、この汚染物質が排気される燃焼ガスに含まれ、大気中に放出される。この汚染物質の中でも最も有害な物質は、窒素酸化物(以下では、「NO」と称する)であり、これは、米国環境保護省(EPA)が、汚染物質と指定している物質である。窒素酸化物の放出は、スモッグおよびいわゆる酸性雨の発生にも関係している。これゆえに、排出される燃焼ガス中のNOなどの汚染物質量を許容レベルにまで減らすことが、産業界の共通の目標となっている。
長年、NO排出を削減するために一般的に採用されてきた技術は、例えば、燃焼ガスの再循環により燃焼工程自体を変えることであった。しかし、このような技術の結果は一般に満足されるものではなかった(すなわち、NO除去率は、50%以下である)ために、最近では、これに代えて、様々な燃焼ガスの脱窒工程(すなわち、燃焼ガスが大気中に放出される前に、燃焼ガスから窒素を除去する工程)に焦点が当てられるようになってきた。
燃焼ガスの脱窒工程は、いわゆる「湿式」方法(吸収技術を利用する方法)と、「乾式」方法(吸収技術の代わりに、触媒による分解および/または触媒による還元に依存する方法)とに、区分される。現在、広く行なわれている脱窒工程は、選択触媒還元(SCR)であり、この方法は「乾式」脱窒方法で、反応物質(例えば、NH)を入れることにより、NOの還元を行い、NOが、例えば、窒素および水といった、無害な反応生成物に変えられる。SCR工程における、還元工程は、通常、以下の化学反応により代表される。
4NO+4NH+O → 4N+6H
2NO+4NH+O → 3N+6H
SCRに関連する技術により、SCR工程を実施する装置を、物理的にどこに設置するかについては、柔軟に考えてよい。すなわち、SCR工程の化学反応は、燃焼システム全体の中で、特定の段階または特定の位置で行う必要はない。最も一般的な2つの設置場所は、全体システムの中心部(すなわち、「高温側」)にあるか、全体システムのいわゆる「最終段階」にあるか(すなわち、「低温側」)である。
しかしながら、残念なことに、SCRを高温側に設置した場合でも、低温側に設置した場合でも、工業的設定(industrial setting)において、重要な問題が生じる。例えば、高温側でのSCR工程では、薪燃焼装置(wood-fired burner)と共に用いる場合には、不適切である。この理由は、薪の中にある灰は、アルカリを含み、SCR工程の際に、一方の方向へのガス流動が起こることにより、触媒に損傷を与えてしまうからである。この問題は、低温側でのSCR工程では起こらないが、低温側でのSCR工程では、間接的な熱交換機に頼っているために、熱効率が悪くなってしまう。
したがって、既存の産業活動の中で容易に実行することができ、燃焼ガスから効果的にNOを除去でき、かつ、熱効率が高く、設置および/または作動のコストを最小限にできるような選択触媒還元工程が必要とされている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、再生選択触媒還元(RSCR)により、燃焼ガスから物質を除去するためのシステムおよび方法を提供することにより、上述の目的を達成し、他の必要性を満足させることにある。このようなシステムおよび方法により、高い除去効率を達成できるという利点がある。さらに、このようなシステムおよび方法を実施した際、高コストの設計変更も不要であり、実施した際に受容できないほどの熱の非効率性が生じることもない。
本発明のRSCR工程は、NOなどの汚染物質を生成する大規模な機器の、「高温側」または「低温側(すなわち、最終段階)」に設置可能であるRSCR装置を中心にして行われる。このRSCR装置は、複数のチャンバーを備え、通常、この複数のチャンバーの各々が、1つまたは複数の熱伝達領域と、1つまたは複数の触媒領域とを有する。このRSCR装置は、また、中空空間(例えば、頭隙領域)を有し、この中空空間内で、ガスが、熱伝達領域と触媒領域との間を行き来する。
各熱伝達領域の目的は、流入するガスに熱を与え、流出するガスから熱を取り去ることである。触媒領域の目的は、NO含有ガス内のNOを無害な成分に変化させる触媒還元を引き起こすことである。
RSCR工程は、複数または多数の処理サイクルを必要とし、各サイクル(循環工程)中で、NO含有ガスが装置中に入り、NOの除去のために処理され、大気中に放出される。ガスは、処理装置中に入れられる前に、少なくとも1つの、ガス内には存在していない反応物質(例えば、アンモニア)と混合される。
各サイクルは、汚染ガスをRSCR装置中に入れることにより始まる。ガスの温度が、触媒作用のために十分高くなるように、熱伝達領域で、熱がガスに対して与えられる。本発明の各サイクルでは、熱伝達領域が予め加熱されるか、または、余熱を有し、その熱の少なくとも一部をガスに伝達する。
加熱されたガスは、その熱伝達領域と同じチャンバー中の触媒領域に進み、ここで触媒作用が起こる。その後、ガスは、このチャンバーを離れ、別のチャンバーに入るが、ここで、ガスの流動方向は変更される。好ましくは、別のチャンバーに入る前に、ガスは1つまたは複数の加熱装置(例えば、1つまたは複数のバーナー)により熱せられる。別のチャンバーでは、ガスに対して、さらに触媒反応が起こり、ガスは、その後、別の熱伝達領域に入り、ガスの温度がこの別の熱伝達領域の温度よりも高いため、ガスがこの別の熱伝達領域に熱を与える。この別の熱伝達領域中の余熱は、次に、本発明のRSCR工程の第2サイクルに関する処理のために、装置中に入る別のNO含有ガスに与えられる。
したがって、RSCR工程の各サイクルでは、NOガスを除去するだけではなく、工程の次のサイクルを容易にするために加熱も行なわれる。その結果、RSCR工程は、連続的に実施可能になる。
本発明のRSCR工程には、従来の選択触媒還元(SCR)工程に比べて、いくつかの重要な利点がある。例えば、工程の各サイクルで、触媒を通過するガスの流動方向は、複数必要である。この結果、本発明では、適切な熱伝達の段階を経るために間接的な加熱機器に頼らねばならなかった従来の「低温側」のSCR工程ではなされていなかった熱伝達および熱回収の段階を経ることができる。さらに、本発明のRSCR工程では、処理されるガスが、複数の触媒領域を通って異なる方向に動くにもかかわらず、アンモニアが脱離(ammonia slip)する濃度は、過剰に高くならない。このことは、ほとんど予期されないことであった。本発明の発明者は、理論により拘束されることなく、アンモニアの脱離が過剰に生じない一つの理由は、触媒に吸収されたアンモニアが、実際は、予想より少なく脱離(desorb)されたためである、と考えている。
本発明のこれ以外の点および実施例を以下に説明する。
〔発明の詳細説明〕
図1〜図3は、再生選択触媒還元(RSCR)装置10を示す。RSCR装置10は、気中物質(例えば、燃焼ガス)を大気中に放出する(不図示の)他の産業機器の中に設置される。このような産業機器の例は、特に限定されるものではないが、高温燃焼機器および発電機器が挙げられる。このような産業機器内でのRSCR装置10の特定の位置は、種々可能であるが、本発明の現時点での好適な実施例では、RSCR装置は、産業機器のいわゆる「最終段階」(すなわち、「低温側」)に設けられる。RSCR機器の別の位置の例は、特に限定されるものではないが、いわゆる「高温側」、例えば、「高温側で、低ダスト」の位置である。
RSCR装置10は、複数のチャンバー20(密閉容器、筐体、ユニット、または、部分としても知られている)を有し、汚染物質(例えば、NO)を含む燃焼ガスは、このチャンバーに入り、また、このチャンバーから出る。後述するように、このチャンバーで、ガスは加熱され、熱を発散し、このガスに対して触媒還元が行なわれる。RSCR装置10中のチャンバー20の数は様々であってよい。その具体的な数は、いくつかの要因、すなわち、特に限定されるものではないが、RSCR装置10の寸法、RSCR装置が設置される機器の寸法、汚染物質含有ガス中の汚染物質の濃度、触媒の選択、および/または、反応物質の選択に基づいて決められる。
本発明の実施例では、チャンバー20の数は、2以上9以下である。チャンバー20の数は、7以下であることが現時点では好ましい。図1〜図3で示すように、RSCR装置が、3つのチャンバー20、すなわち、第1チャンバー20A、第2チャンバー20B、および、第3チャンバー20Cを有することが、現時点では最も好ましい。
各チャンバー20は、1つまたは複数の熱伝達領域30および/または1つまたは複数の触媒領域40を有する。必ずしも必要ではないが、通常、RSCR装置10中の熱伝達領域30の全数は、装置中の触媒領域40の全数に等しい。RSCR装置10中の熱伝達領域30の全数が、装置中の触媒領域40の全数と異なる場合、熱伝達領域の全数が、触媒領域の全数よりも多いことが、現時点では好ましい。
各チャンバー20は、中空空間の領域をも有している。この中空空間は、1つのチャンバーから他のチャンバーへとガスが入り流れる領域として定義されるものであり、1つまたは複数の頭隙領域50を含む。図1〜図3の実施例で示すように、第1チャンバー20Aは、第1頭隙領域50Aを有し、第2チャンバー20Bは、第2頭隙領域50Bを有し、第3チャンバー20Cは、第3頭隙領域50Cを有する。熱伝達領域30の全てまたはいずれかの上方および/または下方や、触媒領域40の全てまたはいずれかの上方および/または下方など、これ以外の中空空間領域が設けられていてもよい。
本発明の現在の時点での好適な実施形態によれば、頭隙領域50中には、熱伝達領域30や、触媒領域30は設置されていない。しかし、1つまたは複数の頭隙領域50中に、これ以外の1つまたは複数の装置を設けてもよい。例えば、図1〜図3に示すように、1つまたは複数の加熱装置60を、1つまたは複数の頭隙領域50中に設けてもよい。加熱装置60は、当該分野で知られている装置のいずれでもよく、例えば、1つまたは複数のバーナーであってもよい。
頭隙領域50の内部に、1つまたは複数のバーナー60を設置することが、現時点では好ましい。特に、反応物質がアンモニアである本発明の実施例については、この構成が好ましい。この構成により、アンモニアが不都合にも酸化され、NO含有ガスがさらに形成される危険性を最小限に抑えることができる。
頭隙領域50内にあるバーナー60の数は、いくつかの要因(例えば、チャンバー20に入るまたはチャンバー20から出るガスの温度を変える必要性/温度)により、変わり得る。しかし、頭隙領域50中のバーナー60の全数は、通常、チャンバーの全数以下である。1つまたは複数のバーナー60は、頭隙領域50に加えて、または、これに代えて、RSCR装置10の別の領域に設置されてもよく、この領域としては、特に限定されるものではないが、熱伝達領域30と触媒領域40との間の領域も含まれる。
熱伝達領域30は2つの機能のうちの1つの機能を実施する。これは、RSCR工程中で生じている具体的なサイクル/段階と、その熱伝達領域が置かれている具体的なチャンバー20との両方に応じて異なる。例えば、後述するように、同じ熱伝達領域30が、入ってくるガスに熱を供給/伝達し、または、出て行くガスから熱を取る/移すことが可能である。
本発明の現時点での好ましい実施例によれば、図1〜図3に示すように、各チャンバー20は、1つの熱伝達領域30を有し、すなわち、第1チャンバー20Aは、第1熱伝達領域30Aを有し、第2チャンバー20Bは、第2熱伝達領域30Bを有し、第3チャンバー20Cは、第3熱伝達領域30Cを有する。
熱伝達領域30は高い熱容量を有する1つまたは複数の材料から構成されており、上記材料は、効率的に熱を吸収および放出することができ、かつ、ガスが通過できるような材料である。すなわち、各熱伝達領域30が作られる1つまたは複数の材料は、(a)ガスが熱伝達領域の温度よりも高い温度である場合には、熱伝達領域を通過するガスから熱を奪い、(b)熱伝達領域がガスの温度よりも低い温度である場合には、熱伝達領域を通過するガスに熱を与えることができる。
熱伝達領域30の材料の例は、特に限定されるのではないが、シリカ、アルミナ、または、これらの混合物のセラミック媒体(ceramic media)であり、ここでの好適な材料は、高シリカ構造化媒体(high silica structured media)である。熱伝達領域30の一部または全てを、同じ材料で作ることも可能であるが、必ずしもその必要はない。すなわち、全てではないが、一部の熱伝達領域を、同じ材料の組み合わせで作ることもできるし、各熱伝達領域を、異なる材料の組み合わせで作ることもできる。
一部または全ての熱伝達領域30は、実質的に均一の温度を有してもよいし(例えば、熱伝達領域の入口、出口、および中央部が、実質的に同じ温度を有する)、非均一な温度を有(例えば、熱伝達領域の入口、出口、および/または中央部のうちの1つまたは複数が、異なる温度を有する)してもよい。熱伝達領域30が非均一的な温度を有する実施例では、熱伝達領域の入口(すなわち、ガスが入ってくる部分)の温度が、熱伝達領域の出口(すなわち、ガスが出て行く部分)の温度より高いことが、現時点では好ましい。
RSCR装置10は、1つまたは複数の触媒領域40も備えている。触媒領域40は、1つまたは複数の熱伝達領域30同様に、1つまたは複数のチャンバー20の内部に位置している。触媒領域40の目的は、還元反応が起こるのに必要な温度を低くすることである。これにより、還元工程に必要なエネルギーは小さくなり、RSCR工程をより省エネにて行うことができる。
各触媒領域40にガスが入ってきたら(すなわち、通りぬけたら)、触媒還元が起こり、NO含有ガス中のNOが、以下の例となる反応により、無害な成分に変換される。しかし、以下の反応に代えて、または、以下の反応に加えて、他の反応が起こってもよい。
4NO+4NH+O→4N+6H
2NO+4NH+O→3N+6H
触媒工程の間に、下記の副反応が起こってもよい。
4NH+3O → 2N+6H
4NH+3O → 4NO+6H
触媒領域40の数は、様々である。しかし、本発明の現時点での好適な実施例によれば、図1〜図3に示すように、各チャンバー20は、1つの触媒領域40を備え、第1チャンバー20Aが、第1触媒領域40Aを備え、第2チャンバー20Bが、第2触媒領域40Bを備え、第3チャンバー20Cが、第3触媒領域40Cを備えている。
触媒領域40は、様々な材料からなっていてよく、また、様々な形と構成とを備えることができる。触媒領域40は、同じ材料でできていてもよいが、必ずしもその必要はなく、すなわち、触媒領域のうちの一部、または、すべてが、同じ材料の組み合わせでできていてもよいし、各触媒領域が異なる材料の組み合わせからできていてもよい。
本発明の現時点での好適な実施例によれば、各触媒領域40は、セラミック材料よりなり、それぞれ蜂の巣形状または皿形状を有する。セラミック材料は、通常、1つまたは複数の担体材料(例えば、チタンの酸化物)と、活性成分(active component)(バナジウムの酸化物および/またはタングステンの酸化物)との混合物である。
通常、触媒領域40の形状の選択により、触媒領域40の他の構成/形成が影響を受ける。例えば、触媒領域40が蜂の巣の形状を有している場合、触媒領域40は、特に限定されないが、押出し成形により形成されたセラミックに触媒が構造全体に均一に設けられ、または、基板上で触媒がコーティングされる。触媒領域40が皿形状である場合、支持材(support material)は、通常触媒材料によりコーティングされている。
触媒領域40は、1つまたは複数の台(bed)/層の形状を取ることもできる。台の数は、通常、2以上4以下の範囲である。
熱伝達領域30に対する触媒領域40の位置も、様々でありうる。本発明の現時点での好適な実施例によれば、図1〜図3に図示すように、チャンバー20に最初に入ってくるNO含有ガスが、所定の熱伝達領域30に入り、この熱伝達領域を通り過ぎた後に、この熱伝達領域と同じチャンバー内にある触媒領域40に入るように、RSCR装置10が設計されている。
図1〜図3では、第1熱伝達領域30A、第2熱伝達領域30B、および、第3熱伝達領域30Cが、互いにほぼ整列して示され、かつ、第1触媒領域30A、第2触媒領域30B、および、第3触媒領域30Cが、互いにほぼ整列して示されている。これらの配置のいずれか、または、両方とも可能ではあるが、しかし、本発明の必須要件ではない。すなわち、熱伝達領域30は、互いに整列している必要はなく、触媒領域30も互いに整列している必要はない。
RSCR装置10では、図1〜図3で示すように、再生選択触媒反応(RSCR)が生じる。ここで、図1は、工程の第1サイクルを示し、図2は、第2サイクルを示し、図3は、第3サイクルを示す。本発明では、RSCR工程を完結するために、サイクルがいくつあるかに関しては、具体的に何によって1サイクルが構成されるかという定義により異なりうる。
通常、RSCR工程のサイクルは、所定の量/体積のNO含有ガスが、RSCR装置10に入り、選択触媒還元が行なわれ、装置から排出されるのにかかる時間により定義される。サイクルの回数は、予め設定可能で、予め設定される場合には、10サイクルから数千サイクルまでの範囲でありうる。また、RSCR装置10の設計により、RSCR工程は、実質的に持続し/連続して起こることができ、サイクルの回数は固定されない。
RSCR工程の第1サイクルの開始前に、NO含有ガスが最初に接触する熱伝達領域30を、所定の温度まで加熱する。この所定の温度は、NO含有ガスが、予選択された熱伝達領域を通過して、同じチャンバー20内の触媒領域に入った際に、NO含有ガスが、触媒反応を起こすことができる範囲の温度になるように選択される。すなわち、NO含有ガスが、まず、第1熱伝達領域30Aを通過する場合では、ガスが第1熱伝達領域30Aを通過した後で、ある温度にまで予め加熱されるが、この温度は、このガスが第1触媒領域40Aに到達した際に、触媒反応が起こることができるような温度である。
触媒領域40で触媒反応が生じるように、本発明の実施例では、NO含有ガスは、触媒領域に入る際に、約600°F〜約800°Fの範囲となっていなければならない。したがって、ガスが最初に接触する熱伝達領域30は、約600°F〜約800°Fの範囲で予め設定温度に加熱されるべきで、現時点での好適な温度は、約625°Fである。
ガスが最初に接触する熱伝達領域30(すなわち、指定された熱伝達領域)を予め加熱するための技術は、当業者には公知である。RSCR装置10内の周囲の空気の温度は、装置に設けられる1つ、複数、または、全てのバーナー60を作動させることにより、上昇させることができ、特に限定されるものではない。これに代えて、天然ガスをRSCR装置10に入れて、1つ、複数、または、全てのバーナー60により加熱してもよい。1つまたは複数の温度計器(不図示)または他の温度計を、指定された熱伝達領域30の内部またはこれにつながる位置に設け、これにより、加熱された空気/ガスが、問題なく、指定された熱伝達領域30の温度を閾値温度に上昇させたか否かを確認することができる。
所定量の1つまたは複数の反応物質を、RSCR装置10用に定められたNO含有ガスと混合して、ガスと反応物質との混合ガスを形成する。触媒領域30において、所望の触媒反応を起こすという前提条件を守る限り、反応物質は、どのようなものから選択してもかまわない。
通常、ガスと反応物質との混合ガスを入れる前に、反応物質を含有しない所定量のガスを、RSCR装置10に入れる。ここで、反応物質を含有しないガスの量を、および/または、混合されていないガスが装置10に導入する時間の長さを変更することは可能である。
本発明の現時点での好適な実施例によれば、単一の反応物質を、NO含有ガスに加える/導入する。この反応物質はアンモニア(すなわち、NH)である。他の適切な反応物質としては、特に限定されるものではないが、メタンとプロパンとが挙げられる。
NO含有ガスに加えられる反応物質の量/濃度は、いくつかの要因により異なりうる。この要因として、例えば、RSCR装置10に導入される前におけるガスに含まれるNO含有ガスの想定される濃度が挙げられる。本発明の代表的なRSCR工程では、NO含有ガスに導入されるアンモニアの濃度は、約100ppm(100万分率)以上約300ppm以下であり、現時点で好適な濃度は、200ppmである。
反応物質は、当該分野では周知の方法で、NO含有ガスと混合、または、その他の方法で接触させることができる。特に限定的な例ではないが、例えば、複数の混合部材、例えば、静的ミキサー(不図示)を、反応物質源(不図示)とガス源(不図示)との付近に設置する。作動方法としては、この混合部材が、ガス源からのNO含有ガスと、反応物質源からの反応物質とを、当該分野では公知の方法で混合し、ガスと反応物質とが、ほぼ均一な温度と濃度とを有するように、適切に混合する。
混合直後では、ガスと反応物質との混合ガスは、通常、約200°F〜約400°Fの範囲であり、現時点で好ましくは、約300°F〜約350°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約325°Fである。この際のガスと反応物質との混合ガスの濃度は、通常、約540ppm〜約270ppmであり、現時点で好ましい濃度は、約416ppm〜約360ppmである。
決められた熱伝達領域30を、適切な温度まで、予め加熱し、反応物質が、NO含有ガスと混合された後、ガスと反応物質との混合ガスが、RSCR装置に入れられ、RSCR工程の第1サイクルが開始する。
図1に示すように、本発明のRSCR工程の第1循環工程では、NO含有ガスと反応物質との混合ガスを、導管またはその他の類似の搬送媒体70Aを介して、RSCR装置10の第1チャンバー20Aに導入される。ガスと反応物質との混合ガスは、第1ダンパー/バルブ80Aを通過した後、第1チャンバー20Aに導入される。
NO含有ガスと反応物質との混合ガスは、必ずしも、RSCR工程の第1サイクルで、第1チャンバー20Aに導入される必要はない、すなわち、ガスと反応物質との混合ガスは、第1チャンバー20Aに入る代わりに、第2チャンバー20Bに入ってもよいし、第3チャンバー20Cに入っても良い。しかし、ガスと反応物質との混合ガスが、まず、いずれのチャンバー20に入るにせよ、そのチャンバー内の熱伝達領域30は、上述したように、予め加熱されていなければならない。
図1〜図3に示すように、通常、1つまたは複数の導管70が、RSCR装置の各チャンバー20とつながっている。何れかの導管、または、現時点で好適な構成では、すべての導管が、チャンバー20に入る前に、バルブ/ダンパー80を通過している。したがって、第1チャンバー20Aは、第1導管70A、第2導管70B、および、第3導管70Cとつながっていて、これらが、それぞれ、第1ダンパー80A、第2ダンパー80B、および第3ダンパー80Cを通過している。第2チャンバー20Bは、第4導管70D、第5導管70E、および、第6導管70Fとつながっていて、これらが、それぞれ、第4ダンパー80D、第5ダンパー80E、および、第6ダンパー80Fを通過している。第3チャンバー20Cは、第7導管70G、第8導管70H、および、第9導管70Iとつながっていて、これらが、それぞれ、第7ダンパー80G、第8ダンパー80H、および、第9ダンパー80Iを通過している。
本発明では、バルブ/ダンパー80の数は、変更可能である。例えば、図1〜図3では、各線/導管70は、それぞれ、1つのダンパーを有するものとして示されているが、本発明では、各導管が、1つ以上のダンパーを有することも可能であるし、および/または、導管によってはダンパーを有さないものがあることも可能である。
本発明に関して用いるのに適したダンパーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、メイン州、オーバーン在のバッハマン・インダストリーズ株式会社(Bachmann Industries Inc.)が販売しているダンパー、および、オハイオ州、シンシナティ在の、エフォックス株式会社(Effox Inc.)が販売しているダンパーがある。本発明に関して用いるのに適したバルブとしては、特に回転バルブに限定されるものではないが、例えば、イリノイ州、クリスタルレイク在の、アイゼンマン有限会社(Eisenmann Corp.)が販売している、VRTO回転バルブがある。
ガスと反応物質との混合ガスは、第1チャンバー20Aに入ると、第1方向、図1に図示するところでは、上方向に流れる。しかし、これに代えて、第1方向は、下方向でもよい。ガスの流動方向は、1または複数あるのガス流動作用装置90A(例えば、1つまたは複数のファン)と、様々なダンパー/バルブ80のいずれか開いているものとの両方によって、決まったり、または影響を受ける。
例えば、NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、第1チャンバー20Aに入った際、確実に所望の第1方向(例えば、上方向)に流れるようにするために、第5ダンパー80Eを除いた全てのダンパー80を閉鎖する。これにより、ガス流動作用装置90Aが作動すれば(すなわち、スイッチが入れられれば)、RSCR装置10内のガスは、最も直接的な経路を通って、開いたバルブ80Eの方向へと流れる、すなわち、開いたダンパー80Eの位置に基づき、ガスは、第1チャンバー20Aを通って、第1方向(すなわち、上方向)に流れ、第1頭隙50Aに入りこれを通過し、第2頭隙50Bに入りこれを通過し、その後、第2方向である逆方向(すなわち、下方向)で、第2チャンバー20Bに入り、第5導管70Eを通って、第2チャンバーから出る。
RSCR工程の第1サイクル(図1に図示)について、もう一度言及する。NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、RSCR装置10の第1チャンバー20Aに入ると、この混合ガスが、第1熱伝達領域30Aに接触し入る。ここで、第1熱伝達領域30Aが上述のように、ガスと反応物質との混合ガスより高い温度に、予め熱せられている。そのため、NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、第1熱伝達領域30Aを通過する際に、熱伝達領域の熱は、ガスと反応物質との混合ガスに伝達され、これにより、ガスと反応物質との混合ガスの温度が上昇する。
通常、ガスと接触する直前の、第1熱伝達領域30Aの温度は、約600°F〜約800°Fの範囲であり、現時点での好適な温度は、約610°F〜約650°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約625°Fである。他方、熱が、熱伝達領域から、熱伝達領域を流動するガスに伝達された直後の、第1熱伝達領域の温度は、通常、約550°F〜約750°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約575°F〜約600°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約580°Fである。
第1熱伝達領域30Aに接触し入る際のガスの温度は、通常、約200°F〜約400°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約300°F〜約350°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約325°Fである。一方、ガスに熱が伝達された後で、ガスが第1熱伝達領域から出る際における、ガスの温度は、通常、約600°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約600°F〜約640°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約610°Fである。
ガスと反応物質との混合ガスが、第1熱伝達領域30Aを通過、または、通り越した後、ガスと反応物質との混合ガスは、同じ方向(すなわち、図1で示した実施形態では上方向)に進み(流れ)、第1触媒領域40Aに至る。ガスと反応物質との混合ガスの温度が、第1熱伝達領域30Aにおいて上昇しているので、第1触媒領域40Aにおける触媒反応が可能である。この反応の例を以下に示すが、これ以外の反応を、この反応に代えて、または、この反応に追加して起こすことも可能である。ここで生じる反応は、NO含有ガスと反応物質との混合ガス内のNOを、完全に、または、少なくとも部分的に無害な成分のガスに変化させるために効果的である。
4NO+4NH+O → 4N+6H
2NO+4NH+O → 3N+6H
触媒工程の間に、下記の副反応が起こってもよい。
4NH+3O → 2N+6H
4NH+3O → 4NO+6H
第1触媒領域40Aを離れ処理されたガスは、第1頭隙領域50Aに入り、第2頭隙領域50Bに流れ込み、その後、第2チャンバー20Bに入る。第2チャンバー20B内では、ガスは、第1チャンバー20A内の流動の方向とは逆方向に流れる。現時点における本発明の第1サイクルの好適な実施形態では、第1チャンバー20A中の流動方向は、上方向であり、第2チャンバー20Bの流動方向は下方向である。しかし、本発明の第1循環工程の際、第1チャンバー20A中のガスの流れ、および、第2チャンバー20B中のガスの流れは、どの方向であってもかまわない。
第2チャンバー20B中に、流入したガスは、まず、第2触媒領域40Bに入り、その後、第2熱伝達領域30Bに入る。上述のように、ガスがこの具体的な経路を確実に取るために、少なくとも1つのダンパー/バルブが開いており、ガス流動作用装置90Aが作動していることが、現時点では好ましい。第1サイクルの場合、開いているダンパーは、一箇所(例えば、第5ダンパー80E)であり、このダンパーが、1つの導管(例えば、第5導管70E)とつながっていて、この導管が、第2チャンバー20Bとつながっている。これにより、確実に、ガスが、第1チャンバー20Aから、最も直接的な経路/道筋を通って、第2チャンバー20Bへ向かう。
任意選択事項であるが、本発明の第1サイクルの現時点における好適な実施例によれば、少なくとも1つのバーナー60が、第1頭隙領域50A内、第2頭隙領域50B内、または、第1頭隙領域50Aと第2頭隙領域50Bとの間、のうちの1つまたは複数の位置に設けられている。少なくとも1つのバーナー60により、ガスは、第2触媒領域40Bにおいて、さらに触媒反応を起こるために適切な温度に再度加熱される。RSCR装置を、特に、1つまたは複数の熱伝達領域30を、さらに加熱するために、少なくとも1つのバーナー60のうちのいずれか、または、すべてを作動させてもよい。
本発明の模範的な実施例では、バーナーに接触する際のガスの温度は、通常、約500°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約580°Fである。一方、ガスに接触するバーナー60の温度は、通常、約900°F〜約1600°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約1000°Fである。第2触媒領域40Bに到達した際の、バーナーで加熱されたガスの温度は、通常、約620°F〜約820°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約625°Fである。
第2触媒領域40Bに到達すると、ガスに対して、さらなる触媒反応が行なわれ、ガスからさらにNOが除去される。本発明をより発展させるために行なわれた実験では、第1触媒領域40A、および、第2触媒領域40Bにおいて、ガスに対して、良好に触媒反応を起こす目的でガス中にアンモニア(NH)が十分な濃度で存在するにもかかわらず、本発明のRSCR工程ではアンモニアが脱離する(ammonia slip)濃度(level)は過剰に高くはないことが観察された。このことは、非常に有益で、全く予期しないことであった。
第2触媒領域40Bにおける触媒反応の後で、ガスは、第2熱伝達領域30Bに移動する。ガスが第2熱伝達領域30Bに到達した際、第2熱伝達領域の温度は、ガスの温度より低い。したがって、ガスが、第2熱伝達領域30Bを通過している間に、熱が、ガスから第2熱伝達領域に伝達され、第2熱伝達領域の温度を高める。
通常、ガスに接触する直前の第2熱伝達領域30Bの温度は、約550°F〜約750°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約570°F〜約600°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約580°Fである。一方、流動するガスの通過により熱が伝達された直後の第2熱伝達領域の温度は、通常、約600°F〜約800°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約610°F〜約650°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約625°Fである。
第2熱伝達領域30Bに接触し入る際のガスの温度は、通常、約620°F〜約820°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約625°F〜約650°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約625°Fである。一方、第2熱伝達領域に熱を伝達した後に、第2熱伝達領域を出る際のガスの温度は、通常、約215°F〜約415°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約315°F〜約365°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約340°Fである。
第2熱伝達領域30Bを通過した後、第5ダンパー80Eが開いているため、かつ、ガス流動作用装置90Aが作動している(すなわち、スイッチが入れられている)ために、ガスは、第5導管70Eに流れ込む。ガスは、その後、第5導管70Eを通り、第5ダンパー80Eを通過し、最終的には排出領域(例えば、排気筒)100を通って、大気中に放出される。
処理されたガスが、第2熱伝達領域30Bに熱を伝達するために、ガスの温度は、処理のために、最初にRSCR装置10に入って来た際の温度と類似しており、ほぼ同じである。これにより、RSCRシステム中でエネルギー損失がほとんど生じない、または、全く生じないので、有益である。
さらに、処理されたガスが、RSCR装置に入ってきた際の温度と比較して、高い温度にならないので、排出領域100を、特別な材料で構築する必要がない。SCRシステムの「最終段階での」場合、ガスが、比較的より高温になるために、この高温ガスに耐えられるような特別な材料で、排出領域を作る必要がある場合もある。しかし、本発明によれば、既存の排出領域100の設計、または、既存の排出領域100の構築材料を変更する必要がない。
(RSCR工程の第2循環工程(図2))
RSCR工程の第1サイクルが終了したのに続いて、第2サイクルが開始する。ここで、さらなるNO含有ガスが、処理のために、RSCR装置10に入ってくる。第1サイクル終了後に第2サイクルを開始するにあたっての決まった期限はない。しかし、第2サイクルを開始するための、現時点で好ましいタイミングは、第1サイクルの終了後約3分以内である。この理由は、第1サイクルの終了と、第2サイクルの開始との間が、時間的に近ければ、当該方法が、第2熱伝達領域30Bに残り、第1サイクルにより生じた余熱を利用できるという利点があるからである。
第2サイクルの目的は、第1サイクルの目的と同じであり、すなわち、RSCR装置10に入ってくるガスの汚染物質(例えば、NO)を除去することである。第2サイクルを開始する前に、反応物質(例えば、NH)を、ガスと混合する。混合工程、混合機器、および、混合条件は、通常、工程の第1サイクルが始まる前での混合工程、混合機器、および、混合条件と同じである。
しかし第1サイクルとは異なり、当該方法において、第2サイクルの準備のために、RSCR装置10のいずれの熱伝達領域30をも、事前に加熱する必要はない。この理由は、第2熱伝達領域30B(第1サイクルで処理されたガスが、RSCR装置10を出る直前に通過した領域)が、処理されたガスの余熱を留めているからである。続いて、本発明の第2サイクルでは、ガスと反応物質との混合ガスは、第4導管70Dを通って、装置の第2チャンバー20Bに供給され、ガスと反応物質との混合ガスは、まず、余熱で加熱された第2熱伝達領域30Bに入る。
図2に示すように、本発明のRSCR工程の第2サイクルでは、NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、導管またはその他の類似の搬送媒体70Dを介して、RSCR装置10の第2チャンバー20Bに導入される。ガスと反応物質との混合ガスは、ダンパー/バルブ80Dを通過した後、第2チャンバー20Bに導入される。
ガスと反応物質との混合ガスは、第2チャンバー20Bに入ると、第1方向、図2に図示するところでは、上方向に流れる。しかし、これに代えて、第1方向は、下方向でもよい。ガスの流動方向は、1つまたは複数のガス流動作用装置90A(例えば、1つまたは複数のファン)と、様々なダンパー/バルブ80のいずれか開いているものとの両方によって、決まったり、または影響を受ける。
例えば、NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、第2チャンバー20Bに入った際、確実に第1方向(例えば、上方向)に流れるようにするために、第8ダンパー80Hを除いた全てのダンパー80を閉鎖する。これにより、ガス流動作用装置90Aが作動すれば(すなわち、スイッチが入れられれば)、RSCR装置10内のガスは、最も直接的な経路を通って、開いたダンパー80Hの方向へと流れる、すなわち、開いたダンパー80Hの位置に基づき、ガスは、第2チャンバー20Bを通って、第1方向(すなわち、上方向)に流れ、第2頭隙50Bに入りこれを通過し、第2頭隙50Cに入りこれを通過し、その後、第2方向である逆方向(すなわち、下方向)で、第3チャンバー20Cに入り、第8導管70Hを通って、第3チャンバーから出る。
RSCR工程の第2サイクル(図2に図示)について、もう一度言及する。NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、装置10の第2チャンバー20Bに入り、ガスが、第2熱伝達領域30Bに接触し入る。この第2熱伝達領域は、上述のように、第1循環工程における余熱を留めていて、第2熱伝達領域の温度は、ガスと反応物質との混合ガスより高い温度となっている。NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、第2熱伝達領域30Bを通過する際に、第2熱伝達領域の熱は、ガスと反応物質との混合ガスに伝達され、これにより、ガスと反応物質との混合ガスの温度が上昇する。
通常、ガスと接触する直前の段階で、第2熱伝達領域30Bの温度は、約600°F〜約800°Fの範囲であり、現時点での好適な温度は、約610°F〜約650°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約625°Fである。他方、熱が、熱伝達領域から、熱伝達領域を流動するガスに伝達された直後の、第2熱伝達領域の温度は、通常、約550°F〜約775°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約575°F〜約600°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約580°Fである。
第2熱伝達領域30Bに接触し入る際のガスの温度は、通常、約200°F〜約400°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約300°F〜約350°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約325°Fである。一方、ガスに熱が伝達された後で、ガスが第2熱伝達領域から出る際の、ガスの温度は、通常、約600°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約600°F〜約640°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約610°Fである。
ガスと反応物質との混合ガスが、第2熱伝達領域30Bを通過、または、通り越した後、ガスと反応物質との混合ガスは、同じ方向(すなわち、図2で示した実施形態では上方向)に進み(流れ)、第2触媒領域40Bに至る。ガスと反応物質との混合ガスの温度が、第2熱伝達領域30Bにおいて上昇しているので、第2触媒領域40Bにおける触媒反応が可能である。この反応の例を以下に示すが、これ以外の反応を、この反応に代えて、または、この反応に追加して起こすことも可能である。ここで生じる反応は、NO含有ガスと反応物質との混合ガス内のNOを、完全に、または、少なくとも部分的に無害な成分のガスに変化させるために効果的である。
4NO+4NH+O → 4N+6H
2NO+4NH+O → 3N+6H
触媒工程の間に、下記の副反応が起こってもよい。
4NH+3O → 2N+6H
4NH+3O → 4NO+6H
第2触媒領域40Bを出た、処理されたガスは、第2頭隙領域50Bに入り、第3頭隙領域50Cに流れ込み、その後、第3チャンバー20Cに入る。第3チャンバー20C内では、ガスは、第1チャンバー20B内の流動の方向とは逆方向に流れる。現時点における本発明の第2循環工程の好適な実施形態では、第2チャンバー20B中の流動方向は、上方向であり、第3チャンバー20Cの流動方向は下方向である。しかし、本発明の第2サイクルの際、第2チャンバー20B中のガスの流れ、および、第3チャンバー20C中のガスの流れは、どの方向であってもよい。
任意選択事項であるが、本発明の第2サイクルの現時点における好適な実施例によれば、少なくとも1つのバーナー60が、第2頭隙領域50B内、第3頭隙領域50C内、または、第2頭隙領域50Bと第3頭隙領域50Cとの間、のうちの1つまたは複数の位置に設けられている。少なくとも1つのバーナー60により、ガスは、第3触媒領域40Cにおいて、さらに触媒反応を行なうのに適切な温度に再度暖められる。
本発明の模範的な実施例では、バーナーに接触する際のガスの温度は、通常、約500°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約580°Fである。一方、ガスに接触するバーナー60の温度は、通常、約900°F〜約1600°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約1000°Fである。第3触媒領域40Cに到達した際の、バーナーで加熱されたガスの温度は、通常、約620°F〜約820°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約625°Fである。
第3チャンバー20C内では、流動ガスは、まず第3触媒領域40Cに入り、次に第3熱伝達領域30Cと接触する。第2サイクル中に、第3触媒領域40Cに到達すると、ガスに対して、さらなる触媒反応が行なわれ、ガスからさらにNOが除去される。本発明をより発展させるために行なわれた実験では、第2触媒領域40B、および、第3触媒領域40Cにおいて、ガスに対して、うまく触媒反応を起こす目的でガス中にアンモニア(NH)が十分な濃度で存在するにもかかわらず、本発明のRSCR工程ではアンモニアが脱離(ammonia slip)する濃度は過剰に高くはないことが観察された。このことは、非常に有益で、全く予期しないことであった。
第3触媒領域40Cにおける触媒反応の後で、ガスは、第3熱伝達領域30Cに移動する。ガスが第3熱伝達領域30Cに到達した際、第3熱伝達領域の温度は、ガスの温度より低い。したがって、ガスが、第3熱伝達領域30Cを通過している間に、熱が、ガスから第3熱伝達領域に伝達され、第3熱伝達領域の温度を高める。
通常、ガスに接触する直前の第3熱伝達領域30Cの温度は、約550°F〜約750°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約570°F〜約600°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約580°Fである。一方、流動するガスの通過により熱が伝達された直後の第3熱伝達領域の温度は、通常、約600°F〜約800°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約610°F〜約650°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約625°Fである。
第3熱伝達領域30Cに接触し入る際のガスの温度は、通常、約620°F〜約820°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約625°F〜約650°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約625°Fである。一方、第3熱伝達領域に熱を伝達した後に、第3熱伝達領域を出る際のガスの温度は、通常、約215°F〜約415°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約315°F〜約365°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約340°Fである。
第3熱伝達領域30Cを通過した後、第8ダンパー80Hが開いているため、かつ、ガス流動作用装置90Aが作動している(すなわち、スイッチが入れられている)ために、ガスは、第8導管70Hに流れ込む。ガスは、その後、第8導管70Hを通り、第8ダンパー80Hを通過し、最終的には排出領域(例えば、排気筒)100を通って、大気中に放出される。
処理されたガスが、第3熱伝達領域30Cに熱を伝達するために、ガスの温度は、処理のために、最初にRSCR装置10に入って来た際の温度と類似しており、ほぼ同じである。このことは、第1サイクルに関して上述した理由により、有益である。
(RSCR工程の第3サイクル(図3))
RSCR工程の第2サイクル終了に続いて、第3サイクルが開始する。ここで、さらなるNO含有ガスが、処理のために、RSCR装置10に入ってくる。第2サイクル終了後に第3サイクルを開始するにあたっての決まった期限はない。しかし、第3サイクルを開始するための、現時点で好ましいタイミングは、第2サイクルの終了後約3分以内である。この理由は、第2サイクルの終了と、第3サイクルの開始との間が、時間的に近ければ、工程が、第3熱伝達領域30Cに残る、第2サイクルにより生じた余熱を利用できるという利点があるからである。
第3サイクルの目的は、第1および第2サイクルの目的と同じであり、すなわち、RSCR装置10に入ってくるガスの汚染物質(例えば、NO)を除去することである。第1および第2サイクルと同様に、第3サイクルの開始の前に、反応物質(例えば、NH)を、NO含有ガスと混合する。第3サイクルの混合工程、混合機器、および、混合条件は、通常、当該方法の第1および第2サイクルが始まる前での混合工程、混合機器、および、混合条件と同じである。
しかし第2サイクルと同様で、かつ、第1サイクルとは異なり、工程の第3サイクルの準備のために、装置のいずれの熱伝達領域30をも、事前に加熱する必要はない。この理由は、第3熱伝達領域30C(第2サイクルで処理されたガスが、装置10を出る直前に通過した領域)が、処理されたガスの余熱を留めているからである。続いて、本発明の第3サイクルでは、ガスと反応物質との混合ガスは、第7導管70Gを通って、装置の第3チャンバー20Cに供給され、ガスと反応物質との混合ガスは、まず、余熱で暖められた第3熱伝達領域30Cに接触し入る。
一般に、第3サイクルは、第1サイクルおよび第2サイクルと同じように進行するが、関連するチャンバーが異なる。具体的には、第3サイクルでは、第3チャンバーは、第1サイクルにおける第1チャンバー、および、第2サイクルにおける第2チャンバーと同様の機能を果たす。第3サイクルでは、第1チャンバーは、第1サイクルにおける第2チャンバー、および、第2サイクルにおける第3チャンバーと同様の機能を達成する。
図3に示すように、本発明のRSCR工程の第3サイクルでは、NO含有ガスと反応物質との混合ガスを、導管またはその他の類似の搬送媒体70Gを介して、RSCR装置10の第3チャンバー20Cに入れる。ガスと反応物質との混合ガスは、ダンパー/バルブ80Gを通過した後、第3チャンバー20Cに入る。
ガスと反応物質との混合ガスは、第3チャンバー20Cに入ると、第1方向、図3に図示するところでは、上方向に流れる。しかし、これに代えて、第1方向は、下方向でも良い。ガスの流動方向は、1つまたは複数のガス流動作用装置90A(例えば、1つまたは複数のファン)と、様々なダンパー/バルブ80のいずれが開いているかとの両方によって、決まったり、または影響を受ける。
例えば、NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、第3チャンバー20Cに入った際に、確実に第1方向(例えば、上方向)に流れるようにするために、第2ダンパー80Bを除いた全てのダンパー80を閉鎖する。これにより、ガス流動作用装置90Aが作動すれば(すなわち、スイッチが入れられれば)、RSCR装置10内のガスは、最も直接的な経路を通って、開いたダンパー80Bの方向へと流れる、すなわち、開いたダンパー80Bの位置に基づき、ガスは、第3チャンバー20Cを通って、第1方向(すなわち、上方向)に流れ、第3頭隙領域50Cに入り、これを通過し、第2頭隙領域50Bに入りこれを通過し、次に第1頭隙領域50Aに入りこれを通過する。ガスは、その後、第2方向である逆方向(すなわち、下方向)で、第1チャンバー20Aに入り、第2導管70Bを通って、第1チャンバーから出る。
RSCR工程の第3サイクル(図3に図示)について、もう一度言及する。NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、RSCR装置10の第3チャンバー20Cに入り、ガスが、第3熱伝達領域30Cに接触し入る。この第3熱伝達領域は、上述のように、第2サイクルにおける余熱を留めていて、第3熱伝達領域の温度は、ガスと反応物質との混合ガスより高い温度となっている。NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、第3熱伝達領域30Cを通過する際に、第3熱伝達領域の熱は、ガスと反応物質との混合ガスに伝達され、これにより、ガスと反応物質との混合ガスの温度が上昇する。
通常、ガスと接触する直前の段階で、第3熱伝達領域30Cの温度は、約600°F〜約800°Fの範囲であり、現時点での好適な温度は、約610°F〜約650°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約625°Fである。他方、熱が、熱伝達領域から、熱伝達領域を流動するガスに伝達された直後の、第3熱伝達領域の温度は、通常、約550°F〜約775°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約575°F〜約600°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約580°Fである。
第3熱伝達領域30Cに接触し入る際のガスの温度は、通常、約200°F〜約400°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約300°F〜約350°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約325°Fである。一方、ガスに熱が伝達された後で、ガスが第3熱伝達領域から出る際の、ガスの温度は、通常、約600°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約600°F〜約640°Fであり、現時点で最も好ましいのは、約610°Fである。
ガスと反応物質との混合ガスが、第3熱伝達領域30Cを通過、または、通り越した後、ガスと反応物質との混合ガスは、同じ方向(すなわち、図3で示した実施形態では上方向)に進み(流れ)、第3触媒領域40Cに至る。ガスと反応物質との混合ガスの温度が、第3熱伝達領域30Cにおいて上昇しているので、第3触媒領域40Cにおける触媒反応が可能である。この反応の例を以下に示すが、これ以外の反応を、この反応に代えて、または、この反応に追加して起こすことも可能である。ここで生じる反応は、NO含有ガスと反応物質との混合ガス内のNOを、完全に、または、少なくとも部分的に無害な成分のガスに変化させるために効果的である。
4NO+4NH+O → 4N+6H
2NO+4NH+O → 3N+6H
触媒工程の間に、下記の副反応が起こってもよい。
4NH+3O → 2N+6H
4NH+3O → 4NO+6H
第3触媒領域40Cを離れ処理されたガスは、第3頭隙領域50Cに入り、第2頭隙領域50Bに入り、その後、第1頭隙領域50Aに流れ込み、その後、第1チャンバー20Aに入る。第1チャンバー20A内では、ガスは、第3チャンバー20C内の流動の方向とは逆方向に流れる。現時点における本発明の第3循環工程の好適な実施形態では、第3チャンバー20C中の流動方向は、上方向であり、第1チャンバー20Aの流動方向は下方向である。しかし、本発明の第3サイクルの際、第3チャンバー20C中のガスの流れ、および、第1チャンバー20A中のガスの流れは、どの方向であってもよい。
任意選択事項であるが、本発明の第3サイクルの現時点における好適な実施例によれば、少なくとも1つのバーナー60が、第3頭隙領域50C内、第2頭隙領域50B内、または、第1頭隙領域50A、またはこれらの間、のうちの1つまたは複数の位置に設けられていれる。少なくとも1つのバーナー60により、ガスは、第1触媒領域40Aにおいて、さらに触媒反応が起こるために適切な温度に再度加熱される。
図3に示すように、第3頭隙領域50Cと第2頭隙領域50Bとの間には、バーナー60が設置され、第2頭隙領域50Bと第1頭隙領域50Aとの間には、別のバーナー60が設置されている。上述のように、第1頭隙領域50Aと第2頭隙領域50Bとの間に位置するバーナー60は、第1サイクル中、ガスが第2触媒領域40Bに入る前に、ガスを加熱する。一方、第2頭隙領域50Bと第3頭隙領域50Cとの間に位置するバーナー60は、第2サイクル中、ガスが第3触媒領域40Cに入る前に、ガスを加熱する。
第3サイクルに関しては、ガスが第3触媒領域40Cを出る時点と、さらなる処理のために第1チャンバー20Aに入る時点との間で、ガスが加熱されることが、現時点では好ましい。他方において、ガスが、図3に示したバーナーの両方で加熱されないことが、現時点では好ましい。したがって、本発明の現時点におけるRSCR工程の第3サイクルの好適な実施例では、第3チャンバー20Cを出るガスの加熱は、第2頭隙領域50Bと第1頭隙領域50Aとの間に位置するバーナー60のみを用いて行なう。これにより、ガスは、第1触媒領域40Aに接触し入る前に、確実に適切な量の熱を保持しうる。
本発明のRSCRの第3循環工程において、第3チャンバー20Cを出るガスを、両方のバーナー60を用い、または、第3頭隙領域50Cと第2頭隙領域50Bとの間にあるバーナーのみを用いて加熱することも可能である。しかし、これらの方法はいずれも、現時点では好適ではない。この理由は、両方のバーナーを用いてガスを加熱すれば、ガスが第1触媒領域40Aに入る際に、ガスの温度が好ましくないほど高い温度になってしまう。また、第3頭隙領域50Cと第2頭隙領域50Bとの間にあるバーナーのみを用いて、ガスを加熱すれば、第1触媒領域40Aに接触し入る際には、ガスが好ましくないほど低い温度になってしまう。バーナー60を選択的に作動、および、非作動にする方法は、一般に当該分野で知られており、例えば、コンピュータ制御により達成される。
本発明の模範的な実施例では、第2頭隙領域50Bと第1頭隙領域50Aとの間に位置するバーナー60に接触する際のガスの温度は、通常、約500°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約580°Fである。一方、第2頭隙領域50Bと第1頭隙領域50Aとの間に位置し、ガスに接触するバーナー60の温度は、通常、約900°F〜約1600°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約1000°Fである。第2触媒領域40Bに到達した際の、バーナーで加熱されたガスの温度は、通常、約620°F〜約820°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約625°Fである。
本発明の模範的な実施例では、第2頭隙領域50Bと第1頭隙領域50Aとの間に位置するバーナー60に接触する際のガスの温度は、通常、約500°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約580°Fである。一方、第2頭隙領域50Bと第1頭隙領域50Aとの間に位置し、ガスに接触したバーナー60の温度は、通常、約900°F〜約1600°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約1000°Fである。第1触媒領域40Cに到達した際の、バーナーで加熱されたガスの温度は、通常、約620°F〜約820°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約625°Fである。
第1チャンバー20A内では、流動ガスは、まず第1触媒領域40Aに接触し入り、次に第1熱伝達領域30Aに入る。第3サイクル中に、第1触媒領域40Aに到達すると、ガスに対して、さらなる触媒反応が行なわれ、ガスからさらにNOが除去される。本発明をより発展させるために行なわれた実験では、第3触媒領域40C、および、第1触媒領域40Aにおいて、ガスに対して、良好に触媒反応を起こす目的でガス中にアンモニア(NH)が十分な濃度で存在するにもかかわらず、本発明のRSCR工程ではアンモニアが脱離する(ammonia slip)濃度は過剰に高くはないことが観察された。このことは、非常に有益で、全く予期しないことであった。
第1触媒領域40Aにおける触媒反応の後で、ガスは、第1熱伝達領域30Aに移動する。ガスが第1熱伝達領域30Aに到達した際、第1熱伝達領域の温度は、ガスの温度より低い。したがって、ガスが、第1熱伝達領域を通過している間に、熱が、ガスから第1熱伝達領域30Aに伝達され、第1熱伝達領域の温度を高める。
通常、ガスに接触する直前の第1熱伝達領域30Aの温度は、約600°F〜約800°Fの範囲で、現時点での好適な温度は、約610°F〜約650°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約625°Fである。一方、流動するガスの通過により熱が伝達された直後の第1熱伝達領域の温度は、通常、約550°F〜約775°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約575°F〜約600°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約580°Fである。
第1熱伝達領域30Aに接触し入る際のガスの温度は、通常、約200°F〜約400°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約300°F〜約350°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約325°Fである。一方、第1熱伝達領域に熱を伝達した後に、第1熱伝達領域を出る際のガスの温度は、通常、約600°F〜約800°Fの範囲であり、現時点で好ましいのは、約600°F〜約640°Fであり、現時点で最も好適な温度は、約610°Fである。
第1熱伝達領域30Aを通過した後、第2ダンパー80Bが開いているため、かつ、ガス流動作用装置90Aが作動している(すなわち、スイッチが入れられている)ために、ガスは、第2導管70Bに流れ込む。ガスは、その後、第2導管70Bを通り、第2ダンパー80Bを通過し、最終的には排出領域(例えば、排気筒)100を通って、大気中に放出される。
処理されたガスが、第1熱伝達領域30Aに熱を伝達するために、ガスの温度は、処理のために、最初にRSCR装置10に入って来た際の温度と類似しており、ほぼ同じである。このことは、第1サイクルに関して上述した理由により、有益である。
(上記工程に引き続くサイクル)
RSCR工程で上記工程に引き続くサイクルが存在する場合、第1、第2、および、第3サイクルと同じようなパターンを取る。第3サイクルの終了に引き続くために、第4サイクルは(第4サイクルがある場合であるが)第1サイクルと同様に進行するのだが、第1熱伝達領域30Aには余熱があるので、第1サイクルの開始前に実施された第1チャンバーを予め加熱することはなされない。その代わりに、第4サイクルの前には、第1チャンバーは余熱を有している。
同じく、RSCR工程の第4サイクルの終了に引き続くために、第5サイクルは(第5サイクルがある場合であるが)第2サイクルと同様に進行するのだが、第2熱伝達領域30Bには余熱があるので、ガスは第2チャンバー20Bに入り、予め加熱された第2熱伝達領域に接触し入る。また、RSCR工程の第5サイクルの終了に引き続くために、第6サイクルは(第6サイクルがある場合であるが)第3サイクルと同様に進行するのだが、第3熱伝達領域30Cには余熱があるので、ガスは第3チャンバー20Cに入り、予め加熱された第1熱伝達領域に接触し入る。
さらに、第7、第10、および、第13…サイクルがある場合、これらのサイクルは、第1および第4サイクルと同じである。第8、第11、および、第14…サイクルがある場合、これらのサイクルは、第2および第5サイクルと同じである。第9、第12、および、第15…サイクルがある場合、これらのサイクルは、第3および第6サイクルと同じである。したがって、RSCR装置10は、複数または多数のサイクルを有するRSCR工程で、断続的に作動/利用可能である。
(残留反応物質の除去)
任意選択事項であるが、本発明の現時点における好適な実施例によれば、図1〜図3のRSCR工程では、定期的に除去工程が行われる。この除去工程により、残留反応物質(例えば、NH)が、RSCR装置10から除去される。この除去工程の目的は、反応物質を排出領域100から大気中を放出しないようにすること、または、少なくとも放出量を最小限に抑えることである。
RSCR工程の各サイクルでは、通常、RSCR装置10に存在するチャンバー20の数よりも少ない数のチャンバーが用いられているので、通常、その時点でRSCR工程に用いられていない1つまたは複数のチャンバー内で除去が行われるように、除去サイクルのタイミングが設定される。例えば、第1サイクル(および、もし実施されるのであれば、第4サイクル、第7サイクル、第10サイクル、等々)では、第1チャンバー20Aと、第2チャンバー20Bとが用いられる。したがって、この第1サイクル中に、ダンパー80(例えば、第9ダンパー80I)を開け、ガス流動作用装置90B(例えば、ファン)を作動させ、第3チャンバー20C中の反応物質を、第3チャンバーから除去する。
本発明の現時点における好適な実施形態によれば、ガス流動作用装置90Bの作動のタイミングは、第1サイクル中のガスの所望の経路を妨げないように選択される。例えば、ガスが第1頭隙領域50Aから第2頭隙領域50Bに動いている間に、第9ダンパー80Iが開かれると、ガスは、所望の経路で、第2チャンバー20Bに入らないかもしれない。したがって、ガスが第2チャンバー20Bに入った後に初めて、ガス流動作用装置90Bを作動させることが、現時点では好ましい。
除去サイクルに関する機器のタイミングと作動との制御に関しては、当業者には公知の技術および機器により制御され、特に限定されないが、コンピュータ制御も可能である。
第1サイクルにおける除去サイクルと同様、第2サイクルにおける除去サイクルおよび第3サイクルにおける除去サイクルも、そのサイクルで用いられていないチャンバー20から反応物質を除去することに焦点をおいている。例えば、第2サイクル(および、もし実施されるのであれば、第5サイクル、第8サイクル、第11サイクル、等々)では、第2チャンバー20Bと、第3チャンバー20Cとが用いられる。したがって、この第2サイクル中に、ダンパー80(第3ダンパー80C)を開け、ガス流動作用装置90B(例えば、ファン)を作動させ、第1チャンバー20A中の反応物質を、第1チャンバーから除去する。同様に、第3サイクル(および、もし実施されるのであれば、第6サイクル、第9サイクル、第12サイクル、等々)では、第3チャンバー20Cと、第1チャンバー20Aとが主に用いられる。したがって、この第3循環工程中に、ダンパー80(例えば、第6ダンパー80F)を開け、ガスの移動に影響を与える装置90B(例えば、ファン)を作動させ、第2チャンバー20B中の反応物質を、チャンバーから除去する。
また、第1サイクルにおける除去サイクルと同様に、RSCR工程の第2サイクルと第3サイクルとのタイミングは、ガスの所望の経路/道筋を妨げないように選択される。したがって、第2サイクルにおける除去サイクルでは、ガスが第3チャンバー20Cに入った後で初めて、ガス流動作用装置90Bを作動させることが、現時点では好ましい。また、第3サイクルの除去サイクルでは、ガスが第1チャンバー20Aに入った後で初めて、ガス流動作用装置90Bを作動させることが、現時点では好ましい。
任意選択事項であるが、本発明の現時点における好適な実施形態では、RSCR装置10から除去された残留反応物質を、RSCR工程の次の1つまたは複数のサイクルにおいて活用する。図1〜図3で示すように、除去された反応物質は、導管70(すなわち、第1サイクルでは導管70I、第2サイクルでは導管70C、および、第3循環工程では導管70F)を介して、RSCR装置から除去され、この反応物質は、反応物質の供給源(不図示)に供給され、この反応物質が、RSCR工程のさらなるサイクルで用いられる反応物質に追加され、供給される。このような実施形態は、現時点で好ましく、反応物質がアンモニアである場合には、特に好ましい。その理由は、アンモニアは、RSCR装置10中に残留していれば、アンモニアが脱離(ammonia slip)する可能性を高めるので、そのようなアンモニアを除去できるというのみならず、工程中で必要なアンモニアの総量を低減することにより、コストを抑えることができるからである。
本発明の別の実施例によれば、RSCR工程のいずれかのサイクルまたは全サイクル中に、RSCR装置10の初期段階(すなわち、装置の外)で、反応物質を供給するのに代えて、あるいは、それに追加して、RSCR装置10の1つのチャンバー20中に、直接1つまたは複数の反応物質を入れることができる。この場合、熱伝達領域30と触媒領域40との間の位置で、1つまたは複数の反応物質を入れるのが、現時点において好ましい。当業者に公知である様々な技術および機器により、その位置に1つまたは複数の反応物質を適切に入れることができる。このような技術としては、特に限定されないが、格子(grid)を介して反応物質を入れる技術が挙げられる。
本発明の別の実施例によれば、1つまたは複数の触媒領域40が、複数の層/台(bed)を有し、触媒領域が、NOに加えて(またはNOに代えて)別の有害な汚染物質を還元することができるような2段階触媒作用を実施することができる。このような実施例によれば、特に限定されないが、例えば、1つまたは複数の触媒領域40が、少なくとも1つの酸化触媒の層または台を有し、一酸化炭素および/またはいわゆる揮発性有機化合物(VOC)の還元が行われる。酸化触媒の例は、貴金属酸化触媒が挙げられる。
本発明のRSCR工程は、従来の選択触媒還元(SCR)工程と比較して、いくつかの重要な利点がある。例えば、本発明によれば、サイクル毎に90%までのNO還元が観察された。従来のSCR工程では、通常、最大還元率は75%とされていたので、これは著しい改善である。
従来のSCR工程に対する、本発明の別の利点は、本発明のRSCR工程の各循環工程で、あるチャンバー20中ではNO含有ガスが第1方向に流動し、別のチャンバーでは実質的に逆の方向に流動することに由来する。従来のSCR工程では、ガスの流動方向は1方向であったので、別の機器(例えば、管状板(tubular plate)、熱交換機、または、それ以外の間接的な加熱機器)に依存し、適切な熱伝達の水準を達成する必要があった。しかし、上記のような本発明のRSCR工程では、従来のSCR工程にない水準の熱伝達および熱回収を達成している。従来技術における上記のような別の機器は、占有空間およびその機器が消費するエネルギーがあるゆえに、工程に必要な費用が大幅に上昇していた。
さらに、前記RSCR装置10の設計を用いることにより、当業者が予想するであろう問題は生じなかった。例えば、アンモニアを反応物質として、NO含有ガスに加えた際、高濃度のNOを除去することができたにもかかわらず、過剰に高濃度のアンモニアの脱離は観察されなかった。このことは、本発明のRSCR工程により、NO含有ガスと反応物質との混合ガスが、複数の触媒領域を異なる方向で移動した場合にも該当する。
過剰に高い濃度でアンモニアスの脱離が生じることなく、NOの還元を高い水準で確実に行なうことができることは、まったく予期しなかったことであり、本発明の重要な利点である。理論に拘束されることなく、本発明の発明者は、過剰なアンモニアの脱離が生じない少なくとも1つの理由は、アンモニアを触媒の初期段階で加えたためである、すなわち、ガスがRSCR装置10に入る前に、反応物質(例えば、アンモニア)をNO含有ガスに加えたためである、と考えている。
本発明を、現時点における好適な実施例の詳細に関連させて説明したが、この詳細は、請求項に明記されない限り、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。すなわち、本発明の上述の説明は、例示的であるのみであり、様々な変更および修正を、請求項に述べた本発明の範囲および精神から離れることなく、実施することができると理解される。さらに、本願中で言及した文献はすべて、その全体を、参考文献とし、かつ、本願中で言及した文献中で言及したこれ以外の文献のいずれも、参考文献とする。
本発明の一実施例の再生選択触媒還元(RSCR)装置の、RSCR工程の第1サイクルにおける概略図である。 図1に示すRSCR装置の、RSCR工程の第2サイクルにおける概略図である。 図1および図2示すRSCR装置の、RSCR工程の第3サイクルにおける概略図である。

Claims (21)

  1. (a)所定の濃度を有する少なくとも1つの反応物質を、所定の量の汚染物質含有ガスと混合し、混合ガスを形成する工程と、
    (b)前記混合ガスを処理装置に導入する工程と、
    (c)前記処理装置が複数の熱伝達領域と複数の触媒領域とを備えており、前記混合ガス中の汚染物質の濃度を下げるために、前記処理装置内で前記混合ガスを処理する工程とを含み、
    前記混合ガスを処理する工程(c)は、
    (i)前記混合ガスが、前記複数の熱伝達領域のうちの少なくとも第1熱伝達領域から熱を得、前記複数の熱伝達領域のうちの少なくとも第2熱伝達領域に対して熱を供給する工程、
    (ii)前記混合ガスを、前記複数の触媒領域のうちの少なくとも第1触媒領域と第2触媒領域とに接触させ導入し、前記混合ガスに対して少なくとも前記第1触媒領域と前記第2触媒領域との各々で触媒還元を行なう工程、および、
    (iii)前記混合ガスを、前記処理の間、前記処理装置内で、第1方向と、第1方向とは異なる第2方向とに流動させる工程、を含む再生選択触媒方法。
  2. 前記混合ガスを、前記第1方向では、前記複数の熱伝達領域のうちの前記第1熱伝達領域から、前記複数の触媒領域の前記第1触媒領域への方向へ流動させ、かつ、前記第2方向では、前記複数の熱伝達領域のうちの前記第2熱伝達領域から、前記複数の触媒領域の前記第2触媒領域への方向へ流動させる請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  3. 前記処理装置が、複数のチャンバーを備え、前記複数の熱伝達領域のうちの前記第1熱伝達領域と、前記複数の触媒領域の前記第1触媒領域とが、前記複数のチャンバーのうちの第1チャンバーに設けられ、前記複数の熱伝達領域のうちの前記第2熱伝達領域と、前記複数の触媒領域のうちの前記第2触媒領域とが、前記複数のチャンバーのうちの第2チャンバーに設けられる請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  4. 前記複数の熱伝達領域のうちの前記第1熱伝達領域が、混合ガスに熱を供給し、前記複数の熱伝達領域のうちの前記第2熱伝達領域が、混合ガスから熱を得る請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  5. 前記工程(b)の前に、前記複数の熱伝達領域のうちの前記第1熱伝達領域を、所定の温度に加熱する請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  6. 前記所定の温度は、約600°Fから約800°Fである、請求項5に記載の再生選択触媒方法。
  7. 前記工程(c)の終了に続いて、前記混合ガスを前記処理装置から排出する工程を含む、請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  8. 前記混合ガスを排出する工程は、前記処理装置の複数のチャンバーのうちの少なくとも1つとつながっているガス流動作用装置を作動することにより行なう請求項7に記載の再生選択触媒方法。
  9. 前記ガス流動作用装置が、ファンである請求項8に記載の再生選択触媒方法。
  10. 前記ガス流動作用装置が、導管を介して、少なくとも1つのチャンバーとつながっている請求項8に記載の再生選択触媒方法。
  11. 前記導管はダンパーを有し、前記ガス流動作用装置が作動している際に、前記ダンパーは開いている請求項10に記載の再生選択触媒方法。
  12. 前記工程(c)に引き続いて、反応物質を前記装置から一掃する工程を含む請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  13. 前記処理装置が、少なくとも1つの加熱装置を有する請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  14. 前記少なくとも1つの加熱装置は、所定の場所に設けられ、前記混合ガスが前記複数の触媒領域のうちの一箇所に接触する前に、前記混合ガスに対して熱を供給する請求項13に記載の再生選択触媒方法。
  15. 前記少なくとも1つの加熱装置は、バーナーである請求項13に記載の再生選択触媒方法。
  16. 前記少なくとも1つの加熱装置の温度は、混合ガスと触れる際に、約900°Fから約1600°Fの範囲である請求項13に記載の再生選択触媒方法。
  17. 前記少なくとも1つの反応物質は、アンモニアである請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  18. 前記混合ガスの温度は、前記工程(a)後、約200°Fから約400°Fの範囲である請求項1に記載の再生選択触媒方法。
  19. 前記混合ガスの温度は、前記工程(a)後、約300°Fから約350°Fの範囲である請求項18に記載の再生選択触媒方法。
  20. 前記混合ガスの温度は、前記工程(a)後、約325°Fである、請求項19に記載の再生選択触媒方法。
  21. 前記汚染物質含有ガスは、窒素酸化物(NO)を含む、請求項1に記載の再生選択触媒方法。
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