JP2006103276A - ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法 - Google Patents

ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法 Download PDF

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Abstract

【要約】
【課題】 少なくとも二種類以上のポリイミド系化合物ワニスを用い、三層以上の液膜を形成させ、得られた積層液膜を基体上で加熱乾燥させることによりポリイミド系化合物の多層フィルムを製造する方法において、加熱乾燥時の液膜の収縮剥離を防いで、得られる多層フィルムの層構造が破壊されないポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法は、多層ダイ12が備える流路14のそれぞれにポリイミド系化合物ワニスを供給し、基体18上にそれぞれのポリイミド系化合物ワニスを流延、積層して製膜する工程と、得られるポリイミド系化合物ワニスの積層液膜10を乾燥炉20で加熱・乾燥する工程とを含んで構成される。積層液膜10は、二つの最外層の端部が、互いに接触した会合部を有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリイミド系化合物多層フィルムを製造する際の層間の剥離が防止されたポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法に関する。特に、化学脱水剤と触媒を利用して、高耐熱性ポリイミド系化合物から構成されるフィルムの両面に熱可塑性ポリイミド系化合物を含有して構成される接着層を設けてなる接着フィルムの製造方法に関する。
近年、エレクトロニクス製品の軽量化、小型化、高密度化にともない、各種プリント基板の需要が伸びているが、中でも、フレキシブル積層板(フレキシブルプリント配線板(以下、「FPC」と言う。)等とも呼ばれる。)の需要が特に伸びている。
かかるフレキシブル積層板は、絶縁性フィルム上に金属箔からなる回路が形成された構造を有しており、一般的に、各種絶縁材料により形成され、かつ柔軟性を有する基体フィルムの表面に、各種接着材料を介して金属箔を加熱・圧着して貼りあわせることにより製造される。ここで、基体フィルムとしては、ポリイミドフィルム等が好ましく用いられている。また、接着材料としては、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化性接着剤が一般的に用いられており(熱硬化性接着剤を用いて構成されるフレキシブル積層板を、以下「3層FPC」と言う。)、かかる熱硬化性接着剤には、比較的低温での接着が可能であるという利点がある。
その一方で、今後、耐熱性、屈曲性、電気的信頼性といった要求特性が厳しくなるに従い、熱硬化性接着剤を用いた3層FPCでは、熱硬化性接着剤の耐熱性や電気特性が劣るため、かかる要求に十分対応することが困難になると考えられた。
これに対し、絶縁性フィルムに直接金属層を積層させたフレキシブル積層板や、接着材料として熱可塑性ポリイミド系化合物を使用したフレキシブル積層板(以下、「二層FPC」と言う。)が提案されている。この二層FPCは、耐熱性、屈曲性、電気的信頼性に優れるポリイミド系化合物を主成分に絶縁性フィルムが構成されるため、3層FPCより優れた特性を有し、産業上有用な製品となることが期待される。
かかる二層FPCの作製方法としては、金属箔上にポリイミド系化合物の前駆体であるポリアミド酸を流延、塗布した後イミド化するキャスト法、スパッタ、メッキによりポリイミドフィルム上に直接金属層を設けるメタライジング法、熱可塑性ポリイミド系化合物を介してポリイミドフィルムと金属箔とを貼り合わせるラミネート法を挙げることができる。中でも、ラミネート法は、対応できる金属箔の厚み範囲がキャスト法よりも広く、装置に要するコストがメタライジング法よりも低いという点で優れている。なお、ラミネート法には、ロール状の材料を繰り出しながら連続的にラミネートする熱ロールラミネート装置またはダブルベルトプレス装置等が用いられる。
ここで、ラミネート法に用いられる絶縁性フィルムとしては、ポリイミドフィルムの少なくとも片面に熱可塑性ポリイミド系化合物層を設けた接着フィルムが広く用いられている。
かかる接着フィルムの製造方法としては、基体フィルムとなる高耐熱性のポリイミドフィルムの片面または両面に、溶液状態の熱可塑性ポリイミド系化合物若しくはその前駆体を塗工し乾燥させて製造する塗工法と、基体フィルムとなる高耐熱性のポリイミドフィルムの片面または両面に熱可塑性ポリイミドフィルムを加熱貼合せ加工して製造する熱ラミネート法があげられる。
しかしながら、かかる方法で得られる接着フィルムは、高耐熱性のポリイミドフィルムと熱可塑性ポリイミドフィルムと言う、種類の異なるポリイミドフィルムを接着させる必要があるところ、一般に異種のポリイミドフィルム間の接着性は悪く、十分な強度の接着フィルムを得ることが困難である場合が多かった。
ここで、異種のポリイミドフィルム間の接着性を高める方法として、ポリイミド系化合物及び/又はその前駆体の溶液(以下、「ポリイミド系化合物と該ポリイミド系化合物の前駆体との少なくとも一方を溶質とする溶液」、又は「ポリイミド系化合物ワニス」と言う。)を多層構造の液膜とし、この液膜を基体上で加熱乾燥してポリイミド系多層フィルムを作製する方法が有用である。かかる多層構造の液膜を形成する方法として、多層ダイを用いて押出し成型する共押出製膜法(例えば、特許文献1及び2参照)や、スライドダイを用いた方法(例えば、特許文献3参照)、あるいは逐次塗工法等が開示されている。
また、ポリイミド系化合物ワニスを加熱乾燥させてポリイミドフィルムを得る方法においては、ポリイミド系化合物ワニスをそのまま加熱乾燥させて行うこともできるが、ポリイミド系系化合物ワニスの中に脱水剤や触媒を添加すると乾燥速度が向上して生産性が高まることが知られている。
かかる従来の方法で作製されるポリイミド系化合物ワニスの多層液膜は、図6に示すように、多層液膜100の端部まで多層構造が形成されることとなった。しかしながら、かかる態様の多層液膜100を、基体102上で加熱乾燥させると、最下層の液膜が基体102に密着し、それより上部にある多層膜が加熱収縮してしまうため、各フィルムが剥離することとなって、図7に示すように、得られるポリイミド系化合物の多層フィルム104の層構造が破壊されてしまうと言う問題があった。特に、ポリイミド系化合物ワニスに脱水剤や触媒が添加される態様にあっては、脱水剤や触媒を添加したポリイミド系化合物ワニスから構成される層から反応液や溶剤が染み出して液膜間に蓄積することとなって、層間の剥離や多層構造の破壊が著しいものとなり、製膜が非常に困難となった。
特許第2946416号公報 特開平7−214637号公報 特開2003−342390号公報
本発明の目的は、少なくとも2種類以上のポリイミド系化合物ワニスを用い、3層以上の液膜を形成させ、得られた積層液膜を基体上で加熱乾燥させることによりポリイミド系化合物の多層フィルムを製造する方法において、かかる方法を、二つの最外層の液膜の端部を、それぞれ互いに接触、又は一体化させて行うことにより、加熱乾燥時の液膜の収縮剥離を防いで、得られる多層フィルムの層構造が破壊されないポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法を提供することにある。特に、脱水剤や触媒が添加されたポリイミド系化合物ワニスを用いて、共押出製膜法によって3層以上の液膜を形成させる場合に有用なポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の要旨とするところは、複数の液膜から3層以上に積層された積層液膜を形成する工程と該積層液膜を加熱乾燥する工程とを含んで構成される多層フィルムの製造方法であって、
ポリイミド系化合物と該ポリイミド系化合物の前駆体とから選択される樹脂の溶液で構成される、少なくとも2種以上の液膜を準備する工程と、
前記積層液膜の一の最外層に位置することとなる前記液膜の端部と、他の最外層に位置することとなる前記液膜の端部とを互いに接触又は一体化させつつ前記少なくとも2種以上の液膜から前記積層液膜を形成する工程と、
前記積層液膜を基体上で加熱乾燥する工程とを含んで構成されるポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法であることにある。
又、本発明の要旨とするところは、複数の液膜から3層以上に積層された積層液膜を形成する工程と該積層液膜を加熱乾燥する工程とを含んで構成される多層フィルムの製造方法であって、
ポリイミド系化合物と該ポリイミド系化合物の前駆体とから選択される樹脂の溶液で構成される、少なくとも2種以上の液膜を準備する工程と、
前記積層液膜の一の最外層に位置することとなる前記液膜の端部と、他の最外層に位置することとなる前記液膜の端部とを互いに接触又は一体化させる工程と、
前記少なくとも2種以上の液膜から前記積層液膜を形成する工程と、
前記積層液膜を基体上で加熱乾燥する工程とを含んで構成されるポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法であることにある。
更に、本発明の要旨とするところは、複数の液膜から3層以上に積層された積層液膜を形成する工程と該積層液膜を加熱乾燥する工程とを含んで構成される多層フィルムの製造方法であって、
ポリイミド系化合物と該ポリイミド系化合物の前駆体とから選択される樹脂の溶液で構成される、少なくとも2種以上の液膜を準備する工程と、
前記少なくとも2種以上の液膜から前記積層液膜を形成する工程と、
前記積層液膜の一の最外層に位置する前記液膜の端部と、他の最外層に位置する前記液膜の端部とを互いに接触又は一体化させる工程と、
前記積層液膜を基体上で加熱乾燥する工程とを含んで構成されるポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法であることにある。
かかる各前記ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の構成により、積層液膜を基体上で加熱乾燥した際に、かかる基体と接する最下層の液膜の収縮が基体によって抑制されるとともに、かかる抑制が、会合部を介して最上層の液膜の収縮にも及ぶこととなる。
前記ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法においては、前記一の最外層に位置する又は前記一の最外層に位置することとなる前記液膜の端部と、前記他の最外層に位置する又は前記他の最外層に位置することとなる前記液膜の端部とが互いに接触又は一体化されてなる会合部が、前記積層液膜の長手方向に延びて設けられ得、幅が5〜20mmであり得る。
かかる構成により、積層液膜の加熱乾燥時において、会合部が乖離することが確実に防げることとなり、原料ロスも少ない。
前記ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法においては、少なくとも1の前記液膜が、高耐熱性ポリイミド化合物と該高耐熱性ポリイミド化合物の前駆体とから選択された樹脂の溶液から形成され得、かつ、前記一の最外層の液膜と前記他の最外層の液膜とが、熱可塑性ポリイミド系化合物と該熱可塑性ポリイミド系化合物の前駆体とから選択された樹脂の溶液からそれぞれ形成され得る。
かかる構成は、最外層が熱可塑性ポリイミド系化合物により構成されるので、ポリイミド系化合物多層フィルムの少なくとも一方の表面に金属箔を積層した場合の、接着性を良好なものとすることができ、さらに、層間剥離の抑制がより効果的になされかつ耐熱性に優れたポリイミド系化合物多層フィルムが得られる。
前記ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法においては、少なくとも1の前記液膜が、各該液膜を構成する溶液に化学脱水剤及び/又は触媒を添加してなり得る。
かかる構成により、積層液膜を加熱乾燥した際に、液膜の乾燥速度が向上するとともに、液膜から反応液や溶剤が染み出して液膜間に蓄積することとなっても、最上層の液膜の収縮が抑制されているため、かかる作用が層間の剥離を抑制することとなる。
前記各液膜を構成する溶液に対する前記化学脱水剤の添加量は、該溶液に含まれるアミド酸ユニット1モルに対して、0.7〜3モルであり得る。
前記各液膜を構成する溶液に対する前記触媒の添加量は、該溶液に含まれるアミド酸ユニット1モルに対して、0.1〜1モルであり得る。
又、本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の要旨とするところは、3以上の流路を有する多層ダイから、前記液膜を構成する溶液をそれぞれ各該流路を経て前記基体上に流延して積層し、前記積層液膜が形成される前記ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法であることにある。
前記一の最外層の液膜に対応する前記流路の幅と前記他の最外層の液膜に対応する前記流路の幅は、その他の前記流路の幅に比して長くされ得る。
本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法は、多層化された液膜を基体上で加熱乾燥した際の収縮が、最下層の液膜のみならず最上層の液膜においても抑制されているため、最外層の液膜以外の中間層の液膜も、加熱乾燥時に収縮することが防がれる。その結果、層間の剥離や層構造の破壊がない、均一で強固な接着強度を有するポリイミド系化合物多層フィルムを製造することができる。
本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法は、二つの最外層の端部が、互いに強固に会合して構成されるため、最下層の液膜による最上層の液膜の収縮抑制を、より効果的に行うことができる。
本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法は、特に、脱水剤や触媒が添加されたポリイミド系化合物ワニスを用いて、共押出製膜法によって3層以上に積層された積層液膜を形成させる場合に、層間の剥離や層構造の破壊がない、均一で強固な接着強度を有するポリイミド系化合物多層フィルムを製造することができるという上述の効果が得られて有用なポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法を提供することができる。
図1は、本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の第1実施形態の要部を示す。また、図2は、図1のA−A’断面を示す。また、図3(a)は、図1のB−B’断面を示す。また、図3(b)は、図1のC−C’断面を示す。図4は、本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の第2実施形態の要部を示す。図5は、本発明における積層液膜に関する他の実施形態の断面を示す。
図1に従えば、本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法は、多層ダイ12が備える流路14のそれぞれにポリイミド系化合物ワニスを供給し、リップ16を経て基体18上にそれぞれのポリイミド系化合物ワニスを流延、積層して製膜する工程と、得られるポリイミド系化合物ワニスの積層液膜10を乾燥炉20で加熱乾燥する工程とを含んで構成される。各流路14は各マニホールド24と各マニホールド24の下流のランド26とから成る。符号14bは中央層の液膜を形成する溶液の流路、符号14a、14cは最外層の液膜を形成する溶液の流路である。符号24bは中間層の液膜を形成する溶液のマニホールド、符号24a、24cは最外層の液膜を形成する溶液のマニホールドであり、符号26bは中央層の液膜を形成する溶液のランド、符号26a、26cは最外層の液膜を形成する溶液のランドである。マニホールド24aとランド26aとで流路14aが、マニホールド24cとランド26cとで流路14cが、マニホールド24bとランド26bとで流路14bが、それぞれ構成される。ここで、得られるポリイミド系化合物ワニスの積層液膜10は、図2に示すように、二つの最外層の端部が、互いに接触又は一体化した会合部22を有して構成される。
本発明にかかる多層ダイ12の種類は、特に限定されるものではないが、膜の厚み精度の高いマルチマニホールド型の多層ダイであることが好ましい。マルチマニホールド型の多層ダイでは、ダイの上部から導入された各ポリイミド系化合物ワニスは、マニホールド24と呼ばれる空間で幅方向に均一に展開された後、マニホールド24から所望の厚みを持ったランド26で液膜を形成し、更に各ランド26の合流部28にて各ポリイミド系化合物のワニスが合流し、リップ16から流延されて多層構造の積層液膜10を形成することとなる。
本発明において用いられる多層ダイ12は、図3(a)(b)に示すように、マニホールド24a、24cやランド26a、24cの幅方向の長さが、マニホールド24bやランド26bの幅方向の長さに比べて長くなるように構成されている。
かかる多層ダイ12の製造は、特に限定されるものではなく、例えば、最外層に対応して最外層の液膜を形成する流路14a、14cの幅方向の長さが、残りの層(中間層)に対応して残りの層の液膜を形成する流路14bの幅方向の長さに比べて長くなるように削って行ってもよいし、一度全ての流路14の幅方向の長さを同じに加工した後、中間層の液膜を形成する流路14bの端部に詰め物30をして、その幅方向の長さを短くして行ってもよい。かかる詰め物30は、一般にインナーディッケルと呼ばれるが、インナーディッケルを使用した方法は、各流路の幅方向の長さを自由に調整することができるので好ましい。
二つの最外層の液膜は、同種のポリイミド系化合物ワニスから構成されることが好ましい。同種のポリイミド系化合物ワニスから構成される液膜は、加熱乾燥の際の互いの密着性および接着性が高い。このため、会合部22を有する二つの最外層が同種のポリイミド系化合物ワニスから構成されることによって、積層液膜10を加熱乾燥しても会合部22が乖離することが防がれて、その結果、最下層の液膜の収縮のし難さが最上層の液膜にも十分に及ぶこととなって、層間の剥離を効果的に防止することが出来る。ここで言う、同種のポリイミド系化合物のワニスとは、含有されるポリイミド系化合物及び/又はその前駆体の化学的な骨格の構成単位が50%以上同一であることを言う。その他のポリイミド系ワニスの組成、例えば溶剤、固形分濃度などについては任意で良いし、添加剤を別途添加することも任意である。
共押出ダイにおいて多層膜を生成する際に、特定の1種類の層を長くして端部を合一させる技術自体は公知の技術である。例えば、特開平11−5244号公報では、熱可塑性樹脂と接着剤とを共押出ダイを用いて多層化する際に、端部の接着剤層をインナーディッケルを用いて熱可塑性樹脂層よりも短くし、短くなった接着剤層の部分に熱可塑性樹脂を充填する方法である。しかし、特許文献4は、フィルムの端部をリサイクルする為に、端部を多層構造にせずに熱可塑性樹脂のみから形成される構造にするものであり、フィルム全体に渡り発生してしまう層間剥離を防止するために端部を特殊な構造にせしめる本発明とは、目的や技術思想が全く異なるものである。
本発明においては、かかる多層ダイ12を用いて得られた積層液膜10が有する会合部22は積層液膜10の長手方向に延びて形成される。会合部22のこの長手方向に直交する幅Lは、積層液膜10を加熱乾燥した際に会合部22が乖離しなければ、任意の長さでよいが、短すぎると層間の剥離防止の効果が弱くなるし、長すぎると本来の目的の構造である多層構造の部分が少なくなり、得られる多層フィルムを無駄にしてしまうことになる。従って、かかる幅Lは、1mm以上30mm以下であることが好ましく、5mm以上20mm以下であることがより好ましい。
本発明に用いられる基体18は、多層ダイ12から流延、製膜された積層液膜10を、その多層構造を維持しつつ載置できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、回転ローラー、回転ベルト、移動板等を挙げることができるが、その後の乾燥炉20への積層液膜10の搬入の容易さから、回転ベルトを使用することが好ましい。回転ローラー、回転ベルト、移動板の材質としては、金属製、布製、樹脂製、ガラス製あるいはこれら素材の複合材等のものを使用することができるが、フィルムの構造が安定することから金属製のものが好ましく、加熱乾燥後の基体18からのフィルムの剥離のし易さや耐腐食性の観点からステンレス製のものがより好ましい。更に、かかるフィルムの剥離性や耐腐食性金属製をより向上させるために、金属製の回転ローラー、回転ベルト、移動板の表面には、クロム系やニッケル系等のメッキがされることが好ましい。
本発明において、乾燥炉20で加熱乾燥する工程は、基体18上に流延された積層液膜10を乾燥して、ゲル状フィルムに成型し得るものであれば、いずれの態様でなされてもよいが、乾燥の温度が低すぎると乾燥が十分なされず、高すぎると含有される溶剤が沸騰して平滑なフィルムの形成を阻害することとなるため、100℃以上150℃以下が好ましい。
ここで、本発明のポリイミド系化合物の多層フィルムの作製に用いられるポリイミド系化合物、及びその前駆体は、ポリイミド骨格またはポリアミド酸骨格を有する物質であれば、特に限定されるものではなく、従来公知のものを使用することができる。例えば、無水ピロメリット酸とジアミノフェニルエーテルを、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と言う。)やN,N−ジメチルアセトアミド(以下、「DMAc」と言う。)等の溶媒に溶解して重合し、得られる前駆体(ポリアミド酸)を化学的に若しくは熱的に脱水することにより得られるポリイミド系化合物であってよい。また、上記の無水ピロメリット酸とジアミノフェニルエーテルに、必要に応じて、他の酸二無水物系化合物やジアミン系化合物やその他の化合物を共重合することにより得られるポリイミド系化合物であってもよい。
一般的に、ポリイミド系化合物は、各種の有機溶剤への溶解度が低い場合が多い。このため、使用するポリイミド系化合物が、有機溶剤に対して十分な溶解度を有する場合には、ポリイミド系化合物は有機溶剤に溶解して使用すれば良い。その一方、使用するポリイミド系化合物が、有機溶剤に対して十分な溶解度を有しない場合には、対応するポリイミド系化合物の前駆体であるポリアミド酸を有機溶剤に溶解して使用すれば良い。
本発明のポリイミド系化合物の多層フィルムは、少なくとも2種以上のポリイミド系化合物のフィルムを積層して構成されることが好ましい。そして、その一方のフィルムは、高耐熱性ポリイミド系化合物から構成されることが好ましい。かかる構成により、本発明のポリイミド系化合物の多層フィルムは、耐熱性を有することとなる。また、他の一方のフィルムは、熱可塑性のポリイミド系化合物から構成されることが好ましい。かかる構成により、本発明のポリイミド系化合物の多層フィルムは、熱可塑性のポリイミド系化合物が高温下において接着剤の役割を担うこととなる。このため、本発明の多層ダイ12の各流路14に、高耐熱性ポリイミド系化合物と熱可塑性ポリイミド系化合物とを、それぞれ別個に供給して、多層フィルムを作製すれば、絶縁性フィルム(高耐熱性フィルム)を銅箔等に熱圧着法で貼り付けることが容易になり、高性能なプリント基板用ポリイミドフィルムを作製することが可能となる。
本発明に用いられる高耐熱性ポリイミド系化合物、及びその前駆体であるポリアミド酸系化合物の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンとを、実質的等モル量、有機溶媒中に溶解させ、得られたポリアミド酸有機溶媒溶液を、制御された温度条件下で上記酸二無水物とジアミンの重合が完了するまで攪拌することによって製造することができる。これらのポリアミド酸溶液は通常5〜35wt%、好ましくは10〜30wt%の濃度で得られる。この範囲の濃度である場合に適当な分子量と溶液粘度を得ることができる。
重合方法としては、あらゆる公知の方法、及びそれらを組み合わせた方法を用いることができる。一般的に、ポリアミド酸の特性は、そのモノマーの添加順序によって決まる。従って、このモノマーの添加順序を制御することにより、得られる高耐熱性ポリイミド系化合物の諸物性を制御することができる。本発明において、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンとの重合には、いかなるモノマーの添加方法を用いても良い。代表的な重合方法として次の四つの方法が挙げられる。
すなわち、第1の方法は、芳香族ジアミンを有機極性溶媒中に溶解し、これと実質的に等モルの芳香族酸二無水物を反応させて重合する方法である。
また、第2の方法は、芳香族酸二無水物とこれに対し過小モル量の芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させ、芳香族ジアミンの両末端に酸無水物基を有するプレポリマーを得る。続いて、全工程において芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンが実質的に等モルとなるように芳香族ジアミンを用いて重合させる方法である。
また、第3の方法は、芳香族酸二無水物とこれに対し過剰モル量の芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で反応させ、芳香族酸二無水物の両末端にアミノ基を有するプレポリマーを得る。続いてここに芳香族ジアミンを追加添加後、全工程において芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンが実質的に等モルとなるように芳香族酸二無水物を用いて重合する方法である。
また、第4の方法は、芳香族酸二無水物を有機極性溶媒中に溶解及び/又は分散させた後、実質的に等モルとなるように芳香族ジアミンを用いて重合させる方法である。
なお、芳香族酸二無水物と芳香族ジアミンとの重合には、これらの方法を単独で用いて行っても良いし、部分的に組み合わせて用いて行ってもよい。また、本発明のポリアミド酸系化合物の製造方法は、上記のいかなる重合方法を用いて得られたポリアミド酸系化合物を用いて行っても良く、重合方法は特に限定されるのものではない。
本発明にかかる接着フィルムに使用するのに適した物性を有する高耐熱性ポリイミド系化合物のフィルムを得るためには、パラフェニレンジアミンや置換ベンジジンに代表される剛直構造を有するジアミン成分を用いてプレポリマーを得る重合方法を用いることが好ましい。かかる方法を用いることにより、弾性率が高く、吸湿膨張係数が小さいポリイミドフィルムが得やすくなる傾向がある。
かかる方法において、プレポリマー調製時に用いる剛直構造を有するジアミンと酸二無水物のモル比は100:70〜100:99若しくは70:100〜99:100であることが好ましく、100:75〜100:90若しくは75:100〜90:100であることがより好ましい。この比が上記範囲を下回ると弾性率および吸湿膨張係数の改善効果が得られにくく、上記範囲を上回ると熱膨張係数が小さ過ぎたり、引張伸びが小さ過ぎたりする等の弊害が生じることがある。
ここで、本発明にかかる高耐熱性ポリイミド系化合物の前駆体のポリアミド酸組成物に用いられる材料について説明する。本発明において用いうる適当な酸無水物としては、ピロメリット酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、オキシジフタル酸二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、p−フェニレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)、ビスフェノールAビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)及びそれらの類似物等から選択される1又は複数の酸無水物を挙げることができる。
本発明にかかる接着フィルムに使用するのに適した物性を有する高耐熱性ポリイミド系化合物層を得るためには、これら酸無水物の中でも、特にピロメリット酸二無水物及び/又は3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び/又は4,4’−オキシフタル酸二無水物及び/又は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を選択することが好ましい。
これら酸無水物の中で3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び/又は4,4’−オキシフタル酸二無水物の好ましい使用量は、全酸無水物に対して、60mol%以下、より好ましくは55mol%以下、更に好ましくは50mol%以下である。3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物及び/又は4,4’−オキシフタル酸二無水物の使用量がこの範囲を上回ると高耐熱性ポリイミド系化合物層のガラス転移温度が低くなりすぎたり、熱時の貯蔵弾性率が低くなりすぎて製膜そのものが困難になる場合がある。
また、ピロメリット酸二無水物を用いる場合、好ましい使用量は、全酸無水物に対して、40〜100mol%、さらに好ましくは45〜100mol%、特に好ましくは50〜100mol%である。ピロメリット酸二無水物をこの範囲で用いることによりガラス転移温度および熱時の貯蔵弾性率を使用または製膜に好適な範囲に保ちやすくなる。
本発明にかかる高耐熱性ポリイミド系化合物の前駆体のポリアミド酸組成物において使用し得る適当なジアミンとしては、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ベンジジン、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3‘−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジメトキシベンジジン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、1,5−ジアミノナフタレン、4,4’−ジアミノジフェニルジエチルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルシラン、4,4’−ジアミノジフェニルエチルホスフィンオキシド、4,4’−ジアミノジフェニルN−メチルアミン、4,4’−ジアミノジフェニル N−フェニルアミン、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジアミノベンゼン、1,2−ジアミノベンゼン、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、ビス{4−(3−アミノフェノキシ)フェニル}スルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン及びそれらの類似物等から選択される1又は複数のジアミンを挙げることができる。
これらジアミン類をジアミノベンゼン類、ベンジジン類等に代表されるいわゆる剛直構造のジアミンと、エーテル基、スルホン基、ケトン基、スルフィド基等柔構造を有するジアミンとに分類して考えると、剛構造と柔構造のジアミンの使用比率はモル比で80/20〜20/80、好ましくは70/30〜30/70、特に好ましくは60/40〜30/70である。剛構造のジアミンの使用比率が上記範囲を上回ると、得られる層の引張伸びが小さくなる傾向にあり、またこの範囲を下回ると、ガラス転移温度が低くなり過ぎたり、熱時の貯蔵弾性率が低くなりすぎて製膜が困難になる等の弊害を伴うことがある。
本発明において用いられる高耐熱性ポリイミド系化合物及び/又はその前駆体は、上記の範囲の中で所望の特性を有する層となるように適宜芳香族酸二無水物および芳香族ジアミンの種類、配合比を決定して用いることにより得ることができる。尚、これらの高耐熱性ポリイミド系化合物の前駆体には、必要に応じて無機あるいは有機物のフィラーを添加しても良い。
本発明で用いられる熱可塑性ポリイミド系化合物としては、熱可塑性ポリイミド、熱可塑性ポリアミドイミド、熱可塑性ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリエステルイミド等を挙げることができる。中でも、低吸湿特性の点から、熱可塑性ポリエステルイミドが特に好適に用いられる。また、既存の装置でラミネートが可能であり、かつ得られるフレキシブル積層板の耐熱性を損なわないという点から考えると、本発明における熱可塑性ポリイミド系化合物は、150〜300℃の範囲にガラス転移温度(Tg)を有していることが好ましい。なお、本発明では、Tgとは、動的粘弾性測定装置(DMA)により測定した貯蔵弾性率の変曲点の値から求めた値を言う。
熱可塑性ポリイミド系化合物の前駆体のポリアミド酸についても、特に限定されるわけではなく、公知のあらゆるポリアミド酸を用いることができる。その製造に関しても、公知の原料や反応条件等を用いることができる(例えば、後述する実施例参照)。尚、これらの熱可塑性ポリイミド系化合物の前駆体には、必要に応じて無機あるいは有機物のフィラーを添加しても良い。
本発明で用いる溶媒は、ポリイミド系化合物又はポリアミド酸系化合物を溶解する溶媒であれば、特に限定されるものではなく、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等のピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール等のフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等から選択される1又は複数の溶媒を挙げることができるが、更にはキシレン、トルエンのような芳香族炭化水素も使用可能である。中でも、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド等のホルムアミド系溶媒が特に好ましく用い得る。なお、溶媒中の水の含有は、ポリアミド酸の分解を促進するため、可能な限り溶媒内から除去されることが好ましい。
以上、本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の実施態様を詳述したが、本発明は上述の実施態様に限定されるものではなく、その他の態様によっても実施し得るものである。
本発明における3層以上の積層液膜10は、一の最外層の液膜の端部と他の最外層の液膜の端部との会合部22を設けて構成されるものであれば、多層ダイ12を用いた共押出製膜法により得られるものに限定されず、図4に示すように、単層ダイ32を複数、積層液膜10の流れ方向に対して直列に設け、それぞれのダイからポリイミド系化合物ワニスを流延、積層して積層液膜10が得られてもよい。なお、かかる態様にあっては、積層液膜10の流れ方向の最上流と最下流に配されるダイの流路14の幅方向の長さは、他のダイの流路14の幅方向の長さよりも長いことを要する。また、スライドダイを用いた製膜法や、エッジコーターを複数並べる方法であってもよい。なお、積層液膜10の安定性や生産性の高さから、共押出製膜法を用いることが最も好ましい。
本発明においては、最上層の液膜が、最下層の液膜によって、加熱乾燥時の収縮を抑制される上述の態様であれば、最上層と最下層(すなわち、最外層)の液膜が、その端部において接触して構成される態様に限定されるものではなく、最外層の液膜が内層の液膜を包みこむような態様であればよい。従って、図5(a)に示すように、ポリイミド系化合物から構成されるチューブ状の液膜10aの中に、他のポリイミド系化合物から構成される液膜10bが挿入されることにより、最外層の液膜の端部が一体化されて構成される態様であってもよい。あるいは、図5(b)に示すように、中間層の液膜10b及び最下層の液膜10eの端部からはみだして形成された最下層の液膜10dの端部を、液膜10bの端部及び液膜10eの端部を包むようにまくりあげて液膜10eの端部と接触させた構成であってもよい。
本発明においては、ポリイミド系化合物ワニスの少なくとも1種に、化学脱水剤や触媒が添加されて構成されることが好ましい。かかる構成により、ポリイミド系化合物ワニスの乾燥速度が向上するため、ポリイミド系化合物多層フィルムの生産性を高めることができる。
本発明に使用する化学脱水剤とは、ポリアミド酸に対する脱水閉環剤であり、その主成分として、脂肪族酸無水物、芳香族酸無水物、N,N′−ジアルキルカルボジイミド、低級脂肪族ハロゲン化物、ハロゲン化低級脂肪族酸無水物、アリールスルホン酸ジハロゲン化物、チオニルハロゲン化物から選択される1又は複数の脱水閉環剤を好ましく用いることができる。その中でも特に、脂肪族酸無水物及び芳香族酸無水物が、具体例としては無水酢酸が良好に作用する。
化学脱水剤の好ましい添加量は、化学脱水剤及び触媒を含有せしめるポリイミド系化合物ワニスに含まれるポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.5〜5モル、好ましくは0.7〜3モルである。化学脱水剤が多すぎると、積層液膜10が急激に硬化してしまうため、積層液膜10を適切な形状に制御することが困難になる。また、化学脱水剤が少なすぎると、加熱乾燥時にポリイミドの前駆体のポリイミド化が十分進行せず、所望のフィルムを得ることが出来ない。
本発明に用いる触媒とは、ポリアミド酸に対する化学脱水剤の脱水閉環作用を促進する効果を有する成分であるが、例えば、脂肪族3級アミン、芳香族3級アミン、複素環式3級アミンを挙げることができる。そのうち、イミダゾ−ル、ベンズイミダゾ−ル、イソキノリン、キノリン、またはβ−ピコリンなどの含窒素複素環化合物であることが特に好ましい。
触媒の好ましい添加量は、化学脱水剤及び触媒を含有せしめる溶液に含まれるポリアミド酸中のアミド酸ユニット1モルに対して、0.05〜3モル、好ましくは0.1〜1モルである。触媒が多すぎると、積層液膜10が急激に硬化してしまうため、積層液膜10を適切な形状に制御することが困難になる。また、触媒が少なすぎると、加熱乾燥時にポリイミドの前駆体のポリイミド化が十分進行せず、所望のフィルムを得ることが出来ない。
なお、多くのフィルム製造装置では、フィルムの幅方向の両端部はテンター炉(延伸乾燥工程)での支持部分として用いられ、乾燥工程後、フィルムを巻き取り回収する前に、幅方向の両端部は切り落として製品にしており、会合部22を設けたことによって多層とならない多層フィルムの端部は取り除かれることとなるため、本発明の多層フィルムの製造方法において、かかる会合部22はなんら支障を来たさない。
本発明で言う液膜の端部とは、キャスティングされた液膜の走行方向に平行な端部であり、当然のことながら、キャスティングの最初と最後に形成される、キャスティングされた液膜の走行方向に直交する方向の端部については、フィルムの生産上、剥離が生じても大きな問題が生じないのであれば、特に考慮する必要はない。
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施しうるものである。
以下に、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
(合成例1;高耐熱性ポリイミド系化合物の前駆体のポリアミド酸の合成)
10℃に冷却したN,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」と言う。)239kgに4,4’−オキシジアニリン(以下、「ODA」と言う。)6.9kg、p−フェニレンジアミン(以下、「p−PDA」と言う。)6.2kg、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン(以下、「BAPP」と言う。)9.4kgを溶解した後、ピロメリット酸二無水物(以下、「PMDA」と言う。)10.4kgを添加し1時間撹拌して溶解させた。ここに、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(以下、「BTDA」と言う。)20.3kgを添加し1時間撹拌させて溶解させた。
別途調製しておいたPMDAのDMF溶液(PMDA:DMF=0.9kg:7.0kg)を上記反応液に徐々に添加し、粘度が3000ポイズ程度に達したところで添加を止めた。1時間撹拌を行って固形分濃度18重量%、23℃での回転粘度が3500ポイズの、高耐熱性ポリイミド系化合物の前駆体のポリアミド酸溶液(以下、「高耐熱性ポリイミド系化合物ワニス」と言う。)を得た。
(合成例2;熱可塑性ポリイミド系化合物の前駆体のポリアミド酸の合成)
容量2000mlのガラス製フラスコにDMFを780g、BAPPを115.6g加え、窒素雰囲気下で攪拌しながら、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下、「BPDA」と言う。)を78.7g徐々に添加した。続いて、エチレンビス(トリメリット酸モノエステル酸無水物)(以下、「TMEG」と言う。)を3.8g添加し、氷浴下で30分間撹拌した。2.0gのTMEGを20gのDMFに溶解させた溶液を別途調製し、これを上記反応溶液に、粘度に注意しながら徐々に添加、撹拌を行った。粘度が3000ポイズに達したところで添加、撹拌をやめ、熱可塑性ポリイミド系化合物の前駆体のポリアミド酸溶液(以下、「熱可塑性ポリイミド系化合物ワニス」と言う。)を得た。
(実施例1)
図1に示す構造を有するマルチマニホールド式の共押出ダイを用い、ポリイミド系化合物ワニスの3層共押出製膜を実施した。この共押出ダイの中間層に対応する流路の端部に約1cmの詰め物をして流路を塞ぎ、中間層の流路が最外層の流路の端部より1cmづつ短い構造になるように調整した。ダイのリップの間隔は0.8mmで、リップ出口の幅は最外層の流路の幅と同じで、12cmである。
合成例1で得られた高耐熱性ポリイミド系化合物ワニスに、化学脱水剤(高耐熱性ポリイミド系化合物ワニスのアミド酸ユニット1モルに対して1モルの無水酢酸)及び触媒(高耐熱性ポリイミド系化合物ワニスのアミド酸ユニット1モルに対して0.5モルのイソキノリン)と溶媒であるDMFを含有せしめて、脱泡した。得られた高耐熱性ポリイミド系化合物ワニス1は、黄色透明であり、粘度は800ポイズで、固形分濃度は11%であった。
合成例2で得られた熱可塑性ポリイミド系化合物ワニスにDMFを添加して希釈した。得られた熱可塑性ポリイミド系化合物ワニス1は、無色透明であり、粘度は600ポイズで固形分濃度は14重量%であった。
共押出ダイを予め−5℃に冷却した後に、上記の高耐熱性ポリイミド系化合物ワニス1を共押出ダイの中央層に15ml/分の速度で注入し、同時に熱可塑性ポリイミド系化合物ワニス1を共押出ダイの外層に2.1ml/分の速度で注入した。リップ間隔から両方のポリイミド系化合物ワニスが膜状に流出されと同時に、流出したポリイミド系化合物ワニスを50cm/分の速度で移動する基体(アルミ箔)の上に流延し、共押出製膜実験を実施した。
得られた積層液膜は、中央部が黄色透明の膜であり高耐熱性ポリイミド系化合物のワニスが熱可塑性ポリイミド系化合物のワニスと層構造を形成していることが推定された。また得られた積層液膜の両端は、約1cmに渡り無色透明であったことから、熱可塑性ポリイミド系化合物のワニスのみから形成されていることが確認された。
このポリイミド系化合物ワニスの膜を130℃×100秒の条件で加熱乾燥すると、自己支持性のゲル膜となった。このゲル膜には、図7に示したような層間の剥離は観察されず、良好なゲル膜を得られた。得られたゲル膜をアルミ箔から引き剥がしてテンタークリップに固定し、300℃×10秒、450℃×30秒で乾燥・イミド化させると、両外層が熱可塑性ポリイミド系化合物であり、中央層が高耐熱性ポリイミド系化合物からなるフィルムが得られた。
(実施例2)
図1に示す構造を有するマルチマニホールド式の共押出ダイを用い、ポリイミド系化合物ワニスの3層共押出製膜を実施した。この共押出ダイの中間層の流路の端部に約1cmの詰め物をして流路を塞ぎ、中間層の流路が最外層の流路の端部より1cmづつ短い構造になるように調整した。ダイのリップの間隔は0.8mmで、リップ出口の幅は最外層の流路の幅と同じで、12cmである。
合成例1で得られた高耐熱性ポリイミド系化合物ワニスに、溶媒としてDMFを添加して脱泡した。得られた高耐熱性ポリイミド系化合物ワニス2は、黄色透明であり、粘度は800ポイズで、固形分濃度は11%であった。
合成例2で得られた熱可塑性ポリイミド系化合物ワニスにDMFを添加して希釈した。得られた熱可塑性ポリイミド系化合物ワニス2は、無色透明であり、粘度は600ポイズで固形分濃度は14重量%であった。
共押出ダイを予め−5℃に冷却した後に、上記の高耐熱性ポリイミド系化合物ワニス2を共押出ダイの中央層に20ml/分の速度で注入し、同時に熱可塑性ポリイミド系化合物ワニス2を共押出ダイの外層に3ml/分の速度で注入した。リップ間隔から両方のポリイミド系化合物ワニスが膜状に流出されと同時に、流出したポリイミド系化合物ワニスを50cm/分の速度で移動するアルミ箔の上に流延し、共押出製膜実験を実施した。
得られた積層液膜は、中央部が黄色透明の膜であり高耐熱性ポリイミド系化合物のワニスが熱可塑性ポリイミド系化合物のワニスと層構造を形成していることが推定された。また得られた積層液膜の両端は、約1cmに渡り無色透明であったことから、熱可塑性ポリイミド系化合物のワニスのみから形成されていることが確認された。
このポリイミド系化合物ワニスの膜を140℃×100秒の条件で加熱乾燥すると、自己支持性のゲル膜となった。このゲル膜には、図7に示したような層間の剥離は観察されず、良好なゲル膜を得られた。得られたゲル膜をアルミ箔から引き剥がしてテンタークリップに固定し、300℃×10秒、450℃×30秒で乾燥・イミド化させると、両外層が熱可塑性ポリイミド系化合物であり、中央層が高耐熱性ポリイミド系化合物からなるフィルムが得られた。
(比較例1)
図1に示す構造を有するマルチマニホールド式の共押出ダイを用い、ポリイミド系化合物ワニスの3層共押出製膜を実施した。中間層の詰め物を外し、中間層と最外層の流路の幅が同じ幅であること以外は、実施例1と同じ実験を行った。
その結果、得られた積層液膜は、全ての領域で黄色透明の膜であり、全面に渡り高耐熱性ポリイミド系化合物のワニスが熱可塑性ポリイミド系化合物のワニスと層構造を形成していることが推定された。
このポリイミド系化合物ワニスの膜を130℃×100秒の条件で加熱乾燥すると、最下層の熱可塑性ポリイミド系化合物はアルミ箔に固定化されていたが、中間層の高耐熱性ポリイミド系化合物と最上層の熱可塑性ポリイミド系化合物は収縮して、剥離してしまった。
本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の第1実施形態の要部を示す。 図1のA−A’断面を示す。 (a)図1のB−B’断面を示す。(b)図1のC−C’断面を示す。 本発明のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法の第2実施形態の要部を示す。 本発明にかかる積層液膜に関する他の実施形態の断面を示す。 従来の多層液膜の実施形態の断面を示す。 従来の多層液膜の加熱乾燥後の断面を示す。
符号の説明
10:積層液膜
12:多層ダイ
14:流路
16:リップ
18、102:基体
20:乾燥炉
22:会合部
24:マニホールド
26:ランド
28:合流部
30:詰め物
32:単層ダイ
100:多層液膜
104:多層フィルム

Claims (10)

  1. 複数の液膜から3層以上に積層された積層液膜を形成する工程と該積層液膜を加熱乾燥する工程とを含んで構成される多層フィルムの製造方法であって、
    ポリイミド系化合物と該ポリイミド系化合物の前駆体とから選択される樹脂の溶液で構成される、少なくとも2種以上の液膜を準備する工程と、
    前記積層液膜の一の最外層に位置することとなる前記液膜の端部と、他の最外層に位置することとなる前記液膜の端部とを接触又は一体化させつつ前記少なくとも2種以上の液膜から前記積層液膜を形成する工程と、
    前記積層液膜を基体上で加熱乾燥する工程とを含んで構成されるポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
  2. 複数の液膜から3層以上に積層された積層液膜を形成する工程と該積層液膜を加熱乾燥する工程とを含んで構成される多層フィルムの製造方法であって、
    ポリイミド系化合物と該ポリイミド系化合物の前駆体とから選択される樹脂の溶液で構成される、少なくとも2種以上の液膜を準備する工程と、
    前記積層液膜の一の最外層に位置することとなる前記液膜の端部と、他の最外層に位置することとなる前記液膜の端部とを接触又は一体化させる工程と、
    前記少なくとも2種以上の液膜から前記積層液膜を形成する工程と、
    前記積層液膜を基体上で加熱乾燥する工程とを含んで構成されるポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
  3. 複数の液膜から3層以上に積層された積層液膜を形成する工程と該積層液膜を加熱乾燥する工程とを含んで構成される多層フィルムの製造方法であって、
    ポリイミド系化合物と該ポリイミド系化合物の前駆体とから選択される樹脂の溶液で構成される、少なくとも2種以上の液膜を準備する工程と、
    前記少なくとも2種以上の液膜から前記積層液膜を形成する工程と、
    前記積層液膜の一の最外層に位置する前記液膜の端部と、他の最外層に位置する前記液膜の端部とを接触又は一体化させる工程と、
    前記積層液膜を基体上で加熱乾燥する工程とを含んで構成されるポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
  4. 前記一の最外層に位置する又は前記一の最外層に位置することとなる前記液膜の端部と、前記他の最外層に位置する又は前記他の最外層に位置することとなる前記液膜の端部とが接触又は一体化されてなる会合部が、前記積層液膜の長手方向に延びて設けられ、幅が5〜20mmである請求項1乃至3のいずれかに記載のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
  5. 少なくとも1の前記液膜が、高耐熱性ポリイミド化合物と該高耐熱性ポリイミド化合物の前駆体とから選択された樹脂の溶液から形成され、かつ、前記一の最外層の液膜と前記他の最外層の液膜とが、熱可塑性ポリイミド系化合物と該熱可塑性ポリイミド系化合物の前駆体とから選択された樹脂の溶液からそれぞれ形成される請求項1乃至4のいずれかに記載のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
  6. 少なくとも1の前記液膜が、各該液膜を構成する溶液に化学脱水剤及び/又は触媒を添加してなる請求項1乃至5いずれかに記載のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
  7. 前記各液膜を構成する溶液に対する前記化学脱水剤の添加量が、該溶液に含まれるアミド酸ユニット1モルに対して、0.7〜3モルである請求項6に記載のポリイミド系化合物多層膜フィルムの製造方法。
  8. 前記各液膜を構成する溶液に対する前記触媒の添加量が、該溶液に含まれるアミド酸ユニット1モルに対して、0.1〜1モルである請求項6に記載のポリイミド系化合物多層膜フィルムの製造方法。
  9. 3以上の流路を有する多層ダイから、前記液膜を構成する溶液をそれぞれ各該流路を経て前記基体上に流延して積層し、前記積層液膜が形成される請求項1乃至8のいずれかに記載のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
  10. 前記一の最外層の液膜に対応する前記流路の幅と前記他の最外層の液膜に対応する前記流路の幅が、その他の前記流路の幅に比して長くされた請求項9に記載のポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法。
JP2004296647A 2004-10-08 2004-10-08 ポリイミド系化合物多層フィルムの製造方法 Withdrawn JP2006103276A (ja)

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