JP2006103254A - ノズルプレートの製造方法、ノズルプレート及びインクジェットヘッド - Google Patents

ノズルプレートの製造方法、ノズルプレート及びインクジェットヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】 加工精度の高いノズルを、安価に且つ容易に製造できるノズルプレートの製造方法、またこの製造方法で製造されたノズルプレート及び、この製造方法で製造されたノズルプレートを備えるインクジェットヘッドを提供する。
【解決手段】 あらかじめノズル11aの位置に対応して貫通孔17が穿設された基板12の一面50に、ポリアミック酸シート51と撥水層52と感光層53とを順次積層する工程と、感光層53にノズル11aに対応した孔形状55を含むパターンを形成する工程と、感光層53のパターンの孔形状55に従って、撥水層52及びポリアミック酸シート51にウエットエッチングでノズルを加工する工程と、感光層53を除去する工程と、熱処理によりポリアミック酸をイミド化する工程とが備えられている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法、この製造方法で製造されたノズルプレート、及びこのノズルプレートを備えるインクジェットヘッドに関するものである。
流体を吐出するノズルプレートとしては、例えば、インクジェットプリンタのインク吐出用のノズルプレート等が知られている。このインクジェットプリンタのノズルプレートでは、ノズルの穴あけ加工に、レーザー加工装置やパンチ加工装置等を用いることが知られている。
例えば、特許文献1には、基板に貼り付けられたポリイミドフィルムに、レーザー光を照射してノズルを穿設する技術が記載されている。
特開2003−231260号公報(図1参照)
インクジェットプリンタのノズルプレート等は、その孔径が小さいうえに高い加工精度が要求される。そのため、このような高精度なノズル加工に対応するためには、レーザー加工装置やパンチ加工装置も高価なものが必要であった。
また、インクジェットプリンタでは、記録の高密度化や高速度化のために、ノズルプレートに穿設されるノズル数が増加する傾向にある。しかしながら、レーザー加工装置やパンチ加工装置では、一度に加工できるノズル数に限界があるため、ノズル数が多くなるほど、1枚のノズルプレートにかかる加工時間が長くなるという問題もあった。
本発明は、上記課題を解消するものであり、加工精度の高いノズルを、安価に且つ容易に製造できるノズルプレートの製造方法、またこの製造方法で製造されたノズルプレート及び、このノズルプレートを備えるインクジェットヘッドを提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるノズルプレートの製造方法は、流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法において、あらかじめノズルの位置に対応して貫通孔が穿設された基板の一面に、ポリアミック酸シートと撥水層と感光層とを順次積層する工程と、前記感光層に、前記ノズルに対応した孔形状を含むパターンを形成する工程と、前記感光層のパターンの孔形状に従って、撥水層及びポリアミック酸シートにウエットエッチングでノズルを加工する工程と、前記感光層を除去する工程と、熱処理によりポリアミック酸をイミド化する工程とが備えられることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明におけるノズルプレートの製造方法は、流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法において、あらかじめノズルの位置に対応して貫通孔が穿設された基板の一面に、感光性を有するポリアミック酸シートと感光性を有する撥水層とを順次積層する工程と、前記ポリアミック酸シート及び前記撥水層に、前記ノズルを形成するためのパターンを露光する工程と、前記撥水層及び前記ポリアミック酸シートにウエットエッチングでノズルを加工する工程と、熱処理によりポリアミック酸をイミド化する工程とが備えられることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法において、前記撥水層は、熱処理前にはポリアミック酸を含有していることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明におけるノズルプレートの製造方法は、流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法において、あらかじめノズルの位置に対応する貫通孔が穿設された基板の一面に、撥水性成分が不均一に分散されたポリアミック酸シートと感光層とを順次積層する工程と、前記感光層に前記ノズルに対応した孔形状を含むパターンを形成する工程と、前記感光層のパターンの孔形状に従って、撥水性成分を含むポリアミック酸シートにウエットエッチングでノズルを加工する工程と、前記感光層を除去する工程と、熱処理によりポリアミック酸をイミド化する工程とが備えられ、前記ポリアミック酸シートでは、撥水性成分が前記基板の一面に近い側で含有されずに前記一面に遠い側で含有されるように分散されていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のノズルプレートの製造方法において、前記基板の貫通孔は、前記流体をノズルに供給する流路となることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明におけるノズルプレートは、請求項1から5のいずれかの製造方法で製造されたものである。
また、請求項7に記載の発明におけるインクジェットヘッドは、請求項1から5のいずれかの製造方法で製造されたノズルプレートを備えるものである。
請求項1に記載の発明によれば、ポリイミドではなく、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸のシートを用いているから、レーザー加工装置等の高価な加工装置を用いなくても、ウエットエッチングにより容易に加工でき、製造コストを削減できる。そして、ポリアミック酸は、ノズルの加工後に熱処理されてポリイミドになるから、耐インク性に優れたノズルを得ることができる。
また、ウエットエッチングでは、ノズル数が増加しても加工時間が増加しないから、ノズル数の多いノズルプレートの加工に好適となる。
請求項2に記載の発明によれば、ポリイミドではなく、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸のシートを用いているから、レーザー加工装置等の高価な加工装置を用いなくても、ウエットエッチングにより容易に加工でき、製造コストを削減できる。そして、ポリアミック酸は、ノズルの加工後に熱処理されてポリイミドになるから、耐インク性に優れたノズルを得ることができる。
また、ウエットエッチングでは、ノズル数が増加しても加工時間が増加しないから、ノズル数の多いノズルプレートの加工に好適となる。
さらに、ポリアミック酸シート及び撥水層が感光性を有しているから、感光層の成膜、パターニング、除去等の作業が不要となり、工数の削減によるコストダウンが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、撥水層はポリアミック酸を含んでいるから、ポリアミック酸シートのエッチング時に、同時にエッチングすることができ、また、ポリアミック酸シートと撥水層との親和性が高いために、層間の密着力が高められる。
請求項4に記載の発明によれば、ポリイミドではなく、ポリイミドの前駆体であるポリアミック酸のシートを用いているから、レーザー加工装置等の高価な加工装置を用いなくても、ウエットエッチングにより容易に加工でき、製造コストを削減できる。そして、ポリアミック酸は、ノズルの加工後に熱処理されてポリイミドになるから、耐インク性に優れたノズルを得ることができる。
また、ウエットエッチングでは、ノズル数が増加しても加工時間が増加しないから、ノズル数の多いノズルプレートの加工に好適となる。
さらに、ポリアミック酸シート自体に、撥水性成分が含まれ、この撥水性成分の分散率を基板の一面側に近い側と遠い側とで変えている。すなわち、後にノズルの前面となる側(流体の出口側)に撥水性成分が多く含有され、ノズルの後面となる側(流体の入口側)に撥水成分が少なく含有されているから、1枚のポリアミック酸シートで、基板に対する密着力を備えながら、流体の吐出に対する撥水性を十分に発揮することができる。これにより、撥水層の塗布やエッチング等の工数を削減することによるコストダウンが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、基板は、ポリアミック酸シートの加工時には補強材として使用される。そして、そのままノズルに連続する流路を備えたプレートとして利用されるので、取り外す必要もない。
請求項6に記載の発明によれば、容易に且つ簡単な工程で精度の高いノズルプレートを実現できる。
請求項7に記載の発明によれば、容易に且つ簡単な工程で精度高く製造されたノズルプレートを備えたインクジェットヘッドを実現できる。
以下に、本発明の基本的な実施形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明のノズルプレートが適用されたキャビティユニットの分解斜視図、図2(a)〜図2(g)は第1実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図、図3(a)〜図3(c)は第2実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図、図4(a)〜図4(g)は第3実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図、図5は本発明のノズルプレートを用いたヘッドユニットの部分断面図である。
実施形態として図1に示すノズルプレート11は、後述するインクジェットプリンタ100のキャビティユニット10に適用したもので、キャビティユニット10の表面(前面、図1では最下面)側に取り付けられ、その表面から流体としてのインクを吐出するように構成されている。そして、ノズルプレート11には、多数のノズル11aが列状に設けられている。
このノズルプレート11の製造方法について図2(a)〜図2(d)に基づいて説明する。
まず、図2(a)に示すように、あらかじめノズルの位置に対応する貫通孔17が穿設された基板12の一面50に、ポリアミック酸シート51と撥水層52と感光層53とを順次積層する。
ポリアミック酸シート51は、ポリアミック酸をシート状に成形したもので、基板12の一面50に転写により積層される。ポリアミック酸は、ポリイミドの前駆体であり、後述する熱処理によって、耐インク性に優れたポリイミド樹脂となる。また、上記転写では、外周にポリアミック酸シート51が形成されたローラ体を、基板12上に押圧して相対的に転動させることで、ポリアミック酸シート51を基板12上に積層させている。基板12にはあらかじめ貫通孔17が穿設されているため、シート状のポリアミック酸を使用することで、孔の内部へのポリアミック酸の入り込み等の不都合を生じる心配が無い。ポリアミック酸シートとしては、デュポン社製のPyralux(登録商標)PCシリーズ、新日鉄化学社製のエパネックス(登録商標)SFPシリーズが好適である。
撥水層52は、あらかじめポリアミック酸の溶液に粉状の撥水性成分57を分散させたものを、ポリアミック酸シート51上に塗布することで成膜している。この撥水層52はあらかじめシート状に成形しておいて、ポリアミック酸シート51上に転写してもよい。撥水性成分57としては、例えば、FEP樹脂(4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合樹脂)や、PFA樹脂(4フッ化エチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂)、PCTFE樹脂(3フッ化塩化エチレン樹脂)、PTFE樹脂(4フッ化エチレン樹脂)等のフッ素系樹脂が好適である。この撥水層52は、最終的にはノズルプレート11の前面に配置されるので、特に流体が液体の場合には、濡れによる液体の拡がり等が防止されて、吐出性能の向上に効果を発揮する。
感光層53は、フォトレジストであり、撥水層52上に塗布することで成膜している。ここでは、ポジ型のフォトレジストを使用するものとする。
次に、感光層53の上面を露光して現像を行い、図2(b)に示すように、感光層53に、ノズル11aに対応した孔形状55を含むパターンを形成する。感光層53はポジ型のフォトレジストなので、貫通孔17と対応する位置において孔形状55の部分が選択的に露光されて潜像が形成されるようなフォトマスクが使用される。
次に、感光層53の上面(基板12と反対側の面)にエッチング液をシャワー状に供給し、図2(c)に示すように、感光層53の孔形状55に従って、撥水層52及びポリアミック酸シート51をウエットエッチングする。これにより、ノズルプレート11のノズル11aが全て同時に貫通加工される。エッチング液には、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等が好適である。
次に、感光層53を除去した後に、熱処理が施され、ポリアミック酸シート51及び撥水層52に含まれるポリアミック酸がイミド化し、ポリイミド樹脂になる。これにより、図2(d)に示すように、ノズルプレート11が基板12上に積層された状態で完成される。なお、感光層53はフォトレジストであるため、専用のフォトレジスト除去液(アルカリ溶液)等が使用される。また、熱処理温度は、ポリアミック酸がイミド化する脱水縮合反応のために、350℃以上が必要である。
このように、上記製造方法によると、ノズル11aがウエットエッチングにより加工され、全てのノズル11aを同時に加工できるので、1枚のノズルプレート11に必要とされるノズル11aが多数化しても、加工時間は増加しないので、製造コストが嵩む心配がない。
また、ノズルプレート11の撥水層52には、熱処理前に、その下層のポリアミック酸シート51と同じポリアミック酸が含有されている。一般的に撥水層52をウエットエッチングで加工することが困難であるが、本発明では、撥水層をポリアミック酸の溶剤により、エッチングすることが可能となった。また、撥水層52はその下地と同じ成分を有していることで、熱処理後に下層に対する密着力が高くなるという効果も発揮する。
次に、本発明のノズルプレートの製造方法に係る第2実施形態を、図面に基づいて説明する。図3(a)〜図3(c)は第2実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図である。第1実施形態と同様の説明には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第2実施形態では、まず、図3(a)に示すように、第1実施形態と同様の基板12の一面50に、感光性を有するポリアミック酸シート51aと感光性を有する撥水層52aとを順次積層する。
ポリアミック酸シート51aは、ポリアミック酸に感光性を付与してシート状に成形したものである。撥水層52aは、感光性が付与されたポリアミック酸の溶液に、第1実施形態と同様の粉状の撥水性成分57を分散させたもので、ポリアミック酸シート51aに塗布される。なお、ポリアミック酸シート51a及び撥水層52aの感光性をポジ型であるとするが、ネガ型であってもよい。
次に、前記撥水層52aの上面から撥水層52a及びポリアミック酸シート51aを露光する。これらはポジ型の感光性であるため、ノズル11aに対応する部分が選択的に露光されるようなフォトマスクが使用される。これにより、撥水層52a及びポリアミック酸シート51aの内部には、ノズル11aに対応する形状の潜像56が形成される。
次に、撥水層52aの上面にエッチング液をシャワー状に供給することで、図3(c)に示すように、潜像56部分がウエットエッチングされ、ノズル11aが貫通加工される。エッチング液には、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等が好適である。
この第2実施形態では、ポリアミック酸シート51a及び撥水層52aが、いずれも感光性を有しているので、感光剤を塗布、露光、現像等するための工程が不要となり、工数の削減によるコストダウンを図ることができる。その他の作用、効果は第1実施形態と同様である。
次に、本発明のノズルプレートの製造方法に係る第3実施形態を、図面に基づいて説明する。図4(a)〜図4(d)は第3実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図である。第1実施形態と同様の説明には同一符号を付して詳細な説明を省略する。
第3実施形態では、まず、図4(a)に示すように、第1実施形態と同様の基板12の一面50に、撥水性成分57が不均一に分散されたポリアミック酸シート51bと、感光層53とを順次積層する。
このポリアミック酸シート51bは、ポリアミック酸の溶液に、粉状の撥水性成分57を分散させたものであるが、シート状に成形するに際して、シートの一方面側では、撥水性成分57の分散率がゼロで、シートの他方面側では、撥水性成分57が多く分散されるように成形している。そして、前記撥水性成分57の分散率がゼロである一方面が、前記基板12の一面50に重なるように転写されている。
次に、第1実施形態と同様に、感光層53の上面を露光して現像を行い、図4(b)に示すように、感光層53に、ノズル11aに対応した孔形状55を含むパターンを形成する。
次に、第1実施形態と同様に、感光層53の上面にエッチング液をシャワー状に供給し、図4(c)に示すように、感光層53の孔形状55に従って、ポリアミック酸シート51bをウエットエッチングし、ノズル11aを貫通加工する。エッチング液には、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)等が好適である。
次に、感光層53を除去した後に、熱処理が施され、ポリアミック酸シート51bに含まれるポリアミック酸がイミド化し、ポリイミド樹脂になる。これにより、図4(d)に示すように、ノズルプレート11が基板12上に積層された状態で完成される。
この第3実施形態では、ポリアミック酸シート51b自体が撥水性を備え、且つその撥水性がシートの厚み方向で異なるように、撥水性成分57を不均一に分散させているから、撥水層を別途に積層する工程が不要となり、工数の削減によるコストダウンを図ることができる。その他の作用、効果は第1実施形態と同様である。
次に、上述した本発明の実施形態に係るノズルプレート11の適用例であるキャビティユニット10について説明する。キャビティユニット10は、図1に示すように、ノズル11aが多数設けられた長尺型であり、ノズルプレート11の裏面側に、2枚のマニホールドプレート12、12、スペーサプレート13及びベースプレート14の4枚の薄い金属板をそれぞれ接着剤にて重ね接合した構造に構成されている。上述のポリアミック酸シート51が積層される基板12(図2、図3及び図4参照)は、図1に示す2枚のマニホールドプレートのうちの下側のマニホールドプレート12に相当する。
ノズルプレート11のノズル11aは、図1に示すように、全体としてノズルプレート11の長辺方向(後述するY方向)に延びる2列の千鳥配列(合計4列)状に設けられている。
前記下側のマニホールドプレート12にはノズルプレート11が接着され、各ノズル11aに連通する多数の貫通孔17が、上下両マニホールドプレート12、12及びスペーサプレート13の各々の長辺方向に沿って、ノズル11aに対応する2列の千鳥配列状に一定ピッチで設けられている。そして、2枚のマニホールドプレート12、12には、インク通路12a、12bが、前記貫通孔17の各列の両側に沿って延びるように穿設されている。但し、下側のマニホールドプレート12におけるインク通路12bは、このマニホールドプレート12の上側のみに開放するように凹み形成されている。このインク通路12a、12bの上面は、上側のマニホールドプレート12に対する前記スペーサプレート13の積層により閉鎖される構造になっている。また、これらインク通路12a、12bは、ノズル11aの4列に対応して、4個設けられており、それぞれ両短辺側の端部から異なる色のインクを供給できるようになっている。
また、前記ベースプレート14には、各ノズル11aと同数個の圧力室16がノズル11aの列と対応して4列に穿設されている。この各圧力室16の先端は、前記スペーサプレート13及び両マニホールドプレート12、12に穿設されている貫通孔17、17、17を介して各ノズル11aに連通している。一方、前記各圧力室16の他端は、前記スペーサプレート13に穿設された連通孔18を介して、前記両マニホールドプレート12、12におけるインク通路12a、12bに連通している。
これにより、前記ベースプレート14及びスペーサプレート13の短辺寄りの両端部に穿設のインク供給口19a、19bから前記インク通路12a、12b内に流入したインクは、このインク通路12aから前記各連通孔18を通って前記各圧力室16内に分配されたのち、この各圧力室16内から前記貫通孔17、17、17を通って、この圧力室16に対応するノズル11aに至るという構成になっている(図5参照)。なお、前述したように4個のインク通路12a、12bには異なる色が供給されるため、ノズル11aの各列からはそれぞれ異なる色のインクが吐出される。
前記インク供給口19aは、図1に示すように、各インク通路12a、12b毎に設けられ、インク供給源であるインクカートリッジ(図示せず)に接続される。そしてインク供給口19aは、その上面にそれぞれインク中の塵除去のためのフィルタ29が接着剤にて固定されている。
ヘッドユニットは、図5に示すように、前記長尺型のキャビティユニット10と、このキャビティユニット10に対して接着剤または接着シートを介して接着し積層されるプレート型の圧電アクチュエータ20と、その背面(上面)に外部機器との電気的接続のために重ね接合されたフレキシブルフラットケーブル40とにより構成されている。圧電アクチュエータ20は、フレキシブルフラットケーブル40を介して供給される電気信号に基づき、圧力室16と対応する箇所を選択的に変形して、圧力室16内のインクに吐出圧力を与えることができる。
本発明のノズルプレート11は、前述した製造方法により、多数のノズル数であっても、加工コストが嵩むことなく製造されている。そのため、このノズルプレート11を用いているインクジェットプリンタでは、記録密度や記録速度を向上させるためにノズル数を多くしても、ノズルプレートに係る部品コストの増加を抑制することができる。
また、ノズルプレート11の撥水層52が下層に対して高い密着力で付着しているため、公知のように、ワイパ部材で、ノズルプレート11の表面のインクの拭き取り作業が繰り返されても、優れた耐久性を発揮することができる。
なお、本発明のノズルプレート11は、インクジェットプリンタの構成に限定して使用されるものではなく、さらにインク以外の任意の流体の吐出にも使用できることは言うまでもない。
本発明のノズルプレートが適用されたキャビティユニットの分解斜視図である。 (a)〜(g)は第1実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は第2実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図である。 (a)〜(g)は第3実施形態のノズルプレートの製造工程を示す断面図である。 本発明のノズルプレートを用いたヘッドユニットの部分断面図である。
符号の説明
10 キャビティユニット
11 ノズルプレート
11a ノズル
12 基板(マニホールドプレート)
50 一面
51 ポリアミック酸シート
51a 感光性を有するポリアミック酸シート
51b 撥水成分が分散されたポリアミック酸シート
52 撥水層
52a 感光性を有する撥水層
53 感光層
55 孔形状
56 潜像
57 撥水性成分

Claims (7)

  1. 流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法において、
    あらかじめノズルの位置に対応して貫通孔が穿設された基板の一面に、ポリアミック酸シートと撥水層と感光層とを順次積層する工程と、
    前記感光層に、前記ノズルに対応した孔形状を含むパターンを形成する工程と、
    前記感光層のパターンの孔形状に従って、撥水層及びポリアミック酸シートにウエットエッチングでノズルを加工する工程と、
    前記感光層を除去する工程と、
    熱処理によりポリアミック酸をイミド化する工程とが備えられることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  2. 流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法において、
    あらかじめノズルの位置に対応して貫通孔が穿設された基板の一面に、感光性を有するポリアミック酸シートと感光性を有する撥水層とを順次積層する工程と、
    前記ポリアミック酸シート及び前記撥水層に、前記ノズルを形成するためのパターンを露光する工程と、
    前記撥水層及び前記ポリアミック酸シートにウエットエッチングでノズルを加工する工程と、
    熱処理によりポリアミック酸をイミド化する工程とが備えられることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  3. 前記撥水層は、熱処理前にはポリアミック酸を含有していることを特徴とする請求項1または2に記載のノズルプレートの製造方法。
  4. 流体が吐出されるノズルを有するノズルプレートの製造方法において、
    あらかじめノズルの位置に対応する貫通孔が穿設された基板の一面に、撥水性成分が不均一に分散されたポリアミック酸シートと感光層とを順次積層する工程と、
    前記感光層に前記ノズルに対応した孔形状を含むパターンを形成する工程と、
    前記感光層のパターンの孔形状に従って、撥水性成分を含むポリアミック酸シートにウエットエッチングでノズルを加工する工程と、
    前記感光層を除去する工程と、
    熱処理によりポリアミック酸をイミド化する工程とが備えられ、
    前記ポリアミック酸シートでは、撥水性成分が前記基板の一面に近い側で含有されずに前記一面に遠い側で含有されるように分散されていることを特徴とするノズルプレートの製造方法。
  5. 前記基板の貫通孔は、前記流体をノズルに供給する流路となることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のノズルプレートの製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれかの製造方法で製造されたノズルプレート。
  7. 請求項1から5のいずれかの製造方法で製造されたノズルプレートを備えるインクジェットヘッド。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016190431A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド、及び、液体吐出装置
CN109422237A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置
CN109422236A (zh) * 2017-08-21 2019-03-05 船井电机株式会社 三维结构、制作三维结构的方法、及流体喷射装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016190431A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 ブラザー工業株式会社 液体吐出ヘッド、及び、液体吐出装置
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