JP2006103111A - 印刷制御装置、印刷制御システム、印刷制御方法、印刷制御プログラム、並びに、ドット形成量データを作成する装置、方法およびプログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御システム、印刷制御方法、印刷制御プログラム、並びに、ドット形成量データを作成する装置、方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させるとともに、印刷制御の処理時間を短縮させ、記憶させるデータの量を少なくさせることを課題とする。
【解決手段】画像データを構成する画素毎にプリンタ20で使用されるインクの使用量を表す入力階調データから複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データに変換する際、基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように入力階調データと出力階調データとの対応関係を規定したドット振分テーブル(ドット形成量データ)14cを参照することにより変換し、対象印刷媒体を使用するプリンタ20に対して変換後の出力階調データに対応したインクの複数種類のドットを同対象印刷媒体上に形成させて印刷画像を印刷させる制御を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷媒体上にインクを付着させてドットを形成可能な印刷装置に対して色ずれを修正させる印刷制御装置、印刷制御システム、印刷制御方法、印刷制御プログラム、並びに、ドット形成量データを作成する装置、方法およびプログラムに関する。
従来、この種の印刷制御装置では、色変換LUT(色変換テーブル)を参照してRGB(赤、緑、青)毎の階調値からなる画像データを例えばCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)毎の階調値からなる画像データに色変換し、カラープリンタで形成可能なドットの大きさ毎のドット記録率を決定し、決定したドット記録率に基づいて各ドットの大きさ毎にドットの形成有無を判断し、該判断結果に基づいてプリンタに対して印刷用紙(印刷媒体)上に各ドットを形成させている。各色の階調をできるだけ正確に再現するため、単位面積当たりに吐出されるインクの重量をできるだけ正確にさせる工夫がなされている。
特許文献1記載の技術では、インクの要素色CMYK毎に、基準プリンタで吐出されるインクの重量に対するキャリブレーション対象のプリンタで吐出されるインクの重量のずれを補償している。
特許文献2記載の技術では、インクのサイズ毎に、プリンタで吐出されるインクの重量の誤差を補償している。
特許文献3記載の技術では、プリンタにカラー測色器を設け、メディア(印刷媒体)の地色を補正するためメディアの地色のみに基づく補正情報を作成し、色変換直後のCMYK毎のインクの使用量を表すCMYKデータを同補正情報で補正した後、CMYK毎にドットの形成量を表すデータに変換して、プリンタに対する印刷制御を行っている。具体的には、メディアの地色を同カラー測色器で測色して地色測色データを取得し、基準メディア用のメディアプロファイルを参照して同地色測色データをCMYK毎の階調値からなる第一の出力画像データに変換し、一方、印刷プロファイルと基準メディア用メディアプロファイルとを参照してCMYK毎の階調値が全て0とされた入力画像データを第二の画像データに変換し、第二の画像データの各階調値から第一の画像データの各階調値を差し引いたCMYK毎の階調値からなる情報を補正情報としている。そして、CMYK毎の階調値からなる画像データをプロファイル情報に基づいてCMYK毎にインクの使用量を表すCMYKデータに変換し、各階調データを同補正情報により補正している。
特開2001−246783号公報 特開2003−182120号公報 特開2003−271327号公報
インクを付着させる印刷媒体のロットを変更すると、印刷媒体自体の色が違ったり、印刷媒体上でのインクの広がりが違ったりする等により、印刷媒体に付着させるインクの重量が同じでも印刷画像の色が同じにならないという色ずれが生じることがあった。そこで、使用する印刷媒体のロットが変わっても、基準色に対する良好な色再現性を維持したいという希望があった。
上記特許文献3記載の発明では、印刷媒体の地色成分は補正されるものの、印刷媒体上でのインクの広がりが違ったりする等により地色は同じでもインクの発色度合が異なることがあった。そこで、印刷媒体にロット間のばらつきがあっても色再現性を向上させたいという希望があった。また、CMYKデータを補正情報で補正した後、CMYK毎にドット形成量を表すデータに変換するので、印刷制御の処理に時間がかかっていた。さらに、補正情報を記憶させる必要があるため、記憶させるのデータの量が大きくなってしまう。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させるとともに、印刷制御の処理時間を短縮させ、記憶させるデータの量を少なくさせることを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記目的を達成するため、本発明の印刷制御装置は、インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置に対して印刷制御を行う際、画像データを構成する画素毎に同印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データから複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データに変換し、変換後の出力階調データを用いて印刷制御を行う印刷制御装置であって、上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、ドット振分手段と印刷制御手段とを具備することを特徴とする。
上記ドット振分手段にて、ドット形成量データが参照され、入力階調データが出力階調データに変換される。このドット形成量データは、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定したデータとされている。これにより、出力階調データは、基準印刷媒体に対する対象印刷媒体での画像の色ずれが補償されたデータとされる。そして、上記印刷制御手段にて、上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して上記ドット振分手段による変換後の出力階調データに対応した上記インクの複数種類のドットを同対象印刷媒体上に形成させて印刷画像を印刷させる制御が行われる。すると、対象印刷媒体に印刷する印刷装置で対象印刷媒体上に印刷される印刷画像は、印刷媒体間の画像の色ずれが補償された画像となる。
以上のように、印刷対象の対象印刷媒体について基準の色を発色する基準印刷媒体に対する画像の色ずれが生じなくなる。従って、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。また、インク使用量を表す階調データからドット形成量を表す階調データに変換する際、ドット形成量データを参照するだけで印刷媒体のロットの違いによる色ずれも補償される。これにより、印刷制御の処理時間を短縮させ、記憶させるデータの量を少なくさせることが可能となる。さらに、印刷媒体のロットを変更する場合でも色変換テーブルを作り直す必要がなくなるので、対象印刷媒体を用いるときのキャリブレーション作業を迅速化させることが可能となる。さらに、複数の印刷媒体を交換して使用する場合でも複数の色変換テーブルを記憶しておく必要がなくなるので、この点でも記憶させるデータの量を少なくさせることが可能となる。
ここで、上記インクは、液体でも固体でもよく、インクジェットノズルから吐出されるインクでもよいし、レーザープリンタで使用されるトナーインクでもよい。
上記ドット形成量は、印刷媒体上で単位面積当たりに形成されるインクドットの数が表された量でもよいし、同インクドットの数の比が表されたドット記録率でもよい。
上記標準画像は、インク一種類で形成される画像でもよいし、インク二種類以上で形成される画像でもよい。ここで、標準画像を全体が一様な無地の画像とすると、より正確に測色データを得ることができるので、対象印刷媒体について基準色に対する良好な色再現性を得ることができる。
上記画素は画像を表現できる数があればよく、上記画像データは例えば4×4画素、8×8画素のような小画像を表現するものでもよい。
上記ドット形成量データは、情報テーブル形式のドット振分テーブル、変換式のパラメータ群、等とすることができる。また、同ドット形成量データは、入力階調データと各階調における複数種類のドットの形成量を同種類別に表す出力階調データとの対応関係を規定したデータとすることができ、入力階調データの全階調におけるドット形成量を規定したデータでもよいし、入力階調データの一部の階調におけるドット形成量を規定したデータでもよい。
上記印刷媒体には、光沢紙等が含まれる塗被紙の印刷媒体、普通紙や再生紙等が含まれる非塗被紙の印刷媒体がある。非塗被紙のほうが、印刷媒体自体の色のばらつきや、印刷媒体上でのインクの広がりのばらつきが生じやすいので、本発明を適用すると特に好適である。
上記ドット形成量データは、上記基準印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量の標準画像を所定の色空間で測色して得られる基準測色データと、上記対象印刷媒体上に印刷される同標準のドット形成量の標準画像を同所定の色空間で測色して得られる測色データと、の差異を少なくさせるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定したデータとされている構成としてもよい。より客観的に評価可能な測色データからドット形成量データの対応関係が規定されるのでドット形成量データはより正確に基準印刷媒体と対象印刷媒体とで画像の色の違いを少なくさせるデータとされている。従って、より正確に印刷媒体の違いによる色ずれが少なくされた印刷画像を得ることが可能となる。
上記測色データの差異は、所定の色空間での色差、明度等の明るさの差、等とすることができる。
上記標準の記録量を一種類にすると、より迅速にキャリブレーション作業を行うことが可能となる。
上記基準測色データと上記測色データとを対比し、当該対比結果から上記ドット形成量データを作成するデータ作成手段をさらに備える構成としてもよい。自動的にドット形成量データが作成されるので、利便性を向上させることができる。
上記入力階調データは、基準とした基準印刷装置で上記基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータとされ、上記出力階調データは、印刷制御の対象とした対象印刷装置で上記対象印刷媒体に印刷を行うときの上記複数種類のドットの形成量が同種類毎に表されたデータとされ、上記データ作成手段は、上記基準印刷装置で印刷媒体上に付着するインクの量に対する上記対象印刷装置で印刷媒体上に付着するインクの量のずれも上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させてもよい。すると、キャリブレーション対象の対象印刷装置について基準の色を再現する基準印刷装置に対するインク量の誤差による色ずれも生じなくなる。従って、基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。
上記データ作成手段は、基準とした基準ドット形成量データの出力階調データについてインク付着量を補償するように修正して第一の中間データを生成し、同基準ドット形成量データの入力階調データについて印刷媒体の違いによる印刷画像の色ずれを補償するように修正して第二の中間データを生成し、第二・第一(第二および第一)の中間データを対応付けてドット形成量データを作成してもよい。これにより、良好な色再現性を有する印刷画像を印刷可能とするドット形成量データを容易に作成することができる。
上記入力階調データは、基準とした基準インクを使用して上記基準印刷媒体に印刷を行うときの同基準インクの使用量が表されたデータとされ、上記出力階調データは、上記印刷装置の使用対象の対象インクを使用して上記対象印刷媒体に印刷を行うときの上記複数種類のドットの形成量が同種類毎に表されたデータとされ、上記データ作成手段は、上記基準インクを使用したときにインクの発色を比較するためのインク比較基準印刷媒体上に印刷される上記標準のドット形成量の標準画像に対する上記対象インクを使用したときに同インク比較基準印刷媒体上に印刷される同標準のドット形成量の標準画像の色ずれも補償させるように、上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成してもよい。使用対象の対象インクについて基準の色を発色する基準インクに対する発色の誤差による色ずれが生じなくなる。従って、基準色に対する色再現性をさらに向上させることが可能となる。
上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して同対象印刷媒体に上記インクの使用量を変化させた複数の上記標準画像を印刷させる標準画像印刷制御手段と、上記対象印刷媒体に印刷された標準画像のそれぞれを上記所定の色空間で測色して得られる測色データを取得する測色データ取得手段とをさらに備え、上記データ作成手段は、上記基準測色データと上記測色データ取得手段にて取得された測色データとを対比し、当該対比結果から上記ドット形成量データを作成してもよい。同標準画像印刷制御手段が同インクの使用量について所定の使用量より少ない範囲におけるインクの使用量の変化量を同所定の使用量より多い範囲におけるインクの使用量の変化量よりも少なくさせて同複数の標準画像を印刷させる制御を行うと、対象印刷媒体を用いるときのキャリブレーション作業を迅速に行いながら、効率よく基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。
画像を画素毎に第一要素色毎の階調データで表現した第一画像データを上記印刷装置で使用されるインクの色に対応した第二要素色毎の階調データで表現した第二画像データに色変換する際、同第一要素色毎の階調データと、上記基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が同第二要素色毎に表された階調データと、の対応関係を規定した色変換データを参照して色変換する色変換手段をさらに備え、上記ドット振分手段は、上記ドット形成量データを参照して上記第二画像データを構成する画素毎の階調データを上記入力階調データとして上記出力階調データに変換する構成としてもよい。これにより、印刷する印刷媒体のロットを変更する場合でも色変換手段が参照する色変換データを作り直す必要がないので、色ずれを補償するキャリブレーション作業を迅速化させることが可能となる。また、印刷媒体のロット毎にドット形成量データを記録する場合でも色変換手段が参照する色変換データを複数記録しておく必要がないので、記録させるデータの量が少なくて済む。
上記色変換データは、情報テーブル形式の色変換テーブル、変換式のパラメータ群、等とすることができる。
上記データ作成手段は、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを表す媒体誤差情報を記録した記録媒体から同媒体誤差情報を取得する誤差情報取得手段を備え、取得した媒体誤差情報を用いることにより、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成する構成としてもよい。すると、印刷媒体のロット間で生じる印刷画像の色のばらつきをユーザに意識させることなく、容易に対象印刷媒体を用いて基準色に対する良好な色再現性を得ることが可能となる。
また、上記データ作成手段は、上記対象印刷媒体のロットを識別可能とするロット情報を取得する識別情報取得手段と、同対象印刷媒体のロット毎に対応する同ロット情報と上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを表す媒体誤差情報とを対応付けて記憶するとともに入力されるロット情報に対応する媒体誤差情報を読み出して外部に出力するサーバに双方向通信可能な通信網を介して同取得したロット情報を出力する識別情報出力手段と、同通信網を介して同サーバから出力される媒体誤差情報を取得する誤差情報取得手段とを備え、取得した媒体誤差情報を用いることにより、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成する構成としてもよい。媒体誤差情報を記録媒体に記録する場合にはデータ量が制限されたり、記録媒体のデータ量を増やす必要があるが、サーバからインクロットに対応した媒体誤差情報を取得する構成にすることにより、記録媒体のデータ量を増やすことなく媒体誤差情報をデータ量の多い情報とすることができる。従って、対象印刷媒体を用いて基準色に対するより良好な色再現性を得ることが可能となる。
上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して同対象印刷媒体に上記インクのドット形成量を変化させた複数の上記標準画像のそれぞれを複数の色成分を色成分量とする所定の色空間で測色して得られる測色データを取得する測色データ取得手段と、上記変化させたドット形成量よりも細かく変化させた各ドット形成量での上記標準画像の測色データを上記色成分毎に所定の補間演算により補間しながら求める補間手段とをさらに備え、上記データ作成手段は、上記補間手段にて求められた測色データの各ドット形成量について上記基準印刷媒体上に印刷される各標準画像の基準測色データと、上記補間手段にて求められた測色データと、の差異を各ドット形成量について最も少なくさせるように、上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定して上記ドット形成量データを作成する構成としてもよい。すると、より確実に印刷媒体の違いによる印刷画像の色ずれを少なくさせることができ、対象印刷媒体を用いて基準色に対する色再現性をさらに向上させることが可能となる。
ここで、n次多項式(nは2以上の整数)の近似式を求めて上記補間演算を行い、求めた測色データを構成する各色成分量についてドット形成量の変化に対して前後両方の色成分量よりも大きくなった色成分量または前後両方の色成分量よりも小さくなった色成分量が存在するとき、少なくとも当該色成分量についてスプライン補間または線形補間により色成分量を求め直してもよい。すると、全体として高精度に補間された測色データを求めることができ、対象印刷媒体を用いて基準色に対する色再現性をさらに向上させることが可能となる。
なお、上記色空間と色成分と色成分量は、国際照明委員会(CIE)で規定されたCIE L***色空間であればL*,a*,b*の各色成分とこれらの各値、CIE L***色空間であればL*,u*,v*の各色成分とこれらの各値、CIE XYZ色空間であればX,Y,Zの各色成分とこれらの各値、RGB色空間であればR,G,Bの各色成分とこれらの各値、等、様々な組み合わせが考えられる。ここで、L*は明度(明るさ)を表す要素色であり、a*,b*,u*,v*は色相および彩度を表す要素色である。以下、「*」を省略して記載する。
ところで、印刷制御装置と、通信網を介して同印刷制御装置と双方向通信可能に接続されるサーバとを備えた印刷制御システムであっても、同様の作用により、誤差情報をデータ量の多い情報とすることができ、対象印刷媒体を用いて基準色に対するより良好な色再現性を得ることが可能となる。
また、インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データと、当該二以上の種類のうち少なくとも一部である複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データと、の対応関係を規定してあるとともに同入力階調データを同出力階調データに変換する際に参照するためのドット形成量データを作成するドット形成量データ作成装置を構成してもよい。
以上の装置で作成されたドット形成量データを参照して入力階調データを出力階調データに変換し、変換後の出力階調データを用いて印刷制御を行うことにより、印刷対象の対象印刷媒体について印刷画像の色ずれが生じなくなる。従って、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。
上述した印刷制御装置やドット形成量データ作成装置は、ある機器に組み込まれた状態で他の方法とともに実施されることもある等、各種の態様を含む。例えば、印刷装置を備える印刷システムとしても適用可能である。また、上記印刷制御装置やドット形成量データ作成装置の構成に対応した所定の手順に従って処理を進めていくことも可能であるので、本発明は制御方法としても適用可能であり、請求項13、16にかかる発明も、同様の作用、効果を有する。さらに、上記装置にて制御プログラムを実行させる場合もあるので、請求項14、17に記載したプログラムや、同プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体としても適用可能であり、同様の作用、効果を有する。むろん、請求項2〜12に記載した構成を上記方法やプログラムや記録媒体に適用可能である。
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態を説明する。
(1)印刷システムおよびドット形成量データ作成装置の構成:
(2)ドット形成量データ作成方法および作成処理:
(3)ドット形成量データを用いた印刷制御処理:
(4)変形例:
(1)印刷システムおよびドット形成量データ作成装置の構成:
図1は本発明の一実施形態である印刷制御装置U0の構成を模式的に示す図であり、図2は本実施形態において本発明の印刷制御装置およびドット形成量データ作成装置となるパーソナルコンピュータ(PC)10、印刷装置(印刷手段)となるカラー印刷可能なインクジェットプリンタ20、等から構成された印刷システムを示している。図3は、ドット形成量データ作成方法を模式的に示す図である。むろん、本発明に用いられるコンピュータは、PCに限定されない。
PC10では、CPU11がシステムバス10aを介してPC全体を制御する。同バス10aには、ROM12、RAM13、CD−ROMドライブ15、フレキシブルディスク(FD)ドライブ16、各種インターフェイス(I/F)17a〜e等が接続され、ハードディスクドライブを介して磁気ディスクであるハードディスク(HD)14も接続されている。RAM13には、一時的に、画像データ13a、基準測色データ13b、測色データ13c、等が格納される。
HD14にはオペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラム(APL)等が記憶されており、実行時にCPU11によって適宜RAM13に転送され、実行される。HD14は、本発明の印刷制御プログラムやドット形成量データ作成プログラム、各種情報テーブル14a〜c、媒体誤差情報14d、標準インク使用量データ14e、各種閾値、等を記憶(記録)した所定の記憶領域(データ記録領域)とされている。印刷制御装置を含む印刷システムの場合、I/F17a(例えばUSB I/F)には、デジタルカメラ等を接続可能である。
ドット形成量データ作成装置を含む印刷システムの場合、I/F17aにはカラー測色機40を接続しておく。この測色機40は、測色する対象に色検出部40aを向けることにより、CIE(1976)規格におけるLab表色系に基づく複数の色成分L,a,bを色成分量(色彩値)として取得可能であり、取得した色成分量L,a,bをPC10に対して出力可能である。ここで、CIE Lab色空間(所定の色空間)は、複数の色成分L,a,bを色成分量とするデバイスに依存しない均等色空間である。なお、Lは明度(明るさ)を表し、a,bは色相および彩度を表す色座標である。むろん、測色する色空間は、CIE XYZ色空間、CIE Luv色空間、RGB色空間、等であってもよい。
CRTI/F17bにはカラー画像データに基づいて当該データに対応する画像を表示するディスプレイ18aが接続され、入力I/F17cにはキーボード18bやマウス18cが操作用入力機器として接続され、プリンタI/F17eには例えばシリアルI/Fケーブルを介してプリンタ20が接続されている。
プリンタ20は、CMYRVK(シアン、マゼンタ、イエロー、レッド、バイオレット、ブラック)の各色に対応してそれぞれ設けられた6個のインクカートリッジ28に充填された6色のインクを印刷ヘッドから吐出して、印刷用紙(印刷媒体)にインクを付着させてドットを形成することによりカラー画像を表現した印刷データに対応する印刷画像を印刷する。むろん、ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトブラック、ダークイエロー、無着色インク、等も使用するプリンタを採用してもよいし、CMYRVKのいずれかのインクを使用しないプリンタを採用してもよい。また、インク通路内に泡を発生させてインクを吐出するバブル方式のプリンタや、トナーインクを使用して印刷媒体上に印刷画像を印刷するレーザープリンタ等、種々の印刷装置を採用可能である。印刷装置が使用するインクは、液体でも固体でもよい。本実施形態の各インクは、水性の溶媒に微細な顔料からなる色材を混合したインクとされているが、染料からなる色剤を混合したインクとしてもよいし、油性の溶媒を用いたインクとしてもよい。
本プリンタ20では、CPU21、ROM22、RAM23、通信I/O24、コントロールIC25、ASIC26、I/F27、等がバス20aを介して接続され、CPU21がROM22に書き込まれたプログラムに従って各部を制御する。また、プリンタ20は所定サイズの印刷用紙を多数重ねて収容する所定のトレイを備えており、このトレイ内に複数の印刷用紙を重ねたまま入れると、紙送り機構27bにて所定の印字位置まで1枚ずつ印刷用紙が給紙されるようになっている。
キャリッジ機構27aにて主走査方向に往復動するキャリッジには、各インクカートリッジ28をそれぞれ所定の装着箇所にて装着可能なカートリッジホルダ32が設けられているとともに、印刷ヘッドユニット29が搭載されている。本実施形態のホルダ32は、全6種類のインクのそれぞれに対応する6箇所の装着箇所が形成されている。各カートリッジ28は、対応する色のインクを充填可能な所定の充填室が形成され、ホルダ32の各装着箇所に対して着脱可能に装着されている。
印刷ヘッドユニット29は、CMYRVKの6種類のインク毎に設けられた印刷ヘッド29a〜fと半導体メモリ31を備えている。このメモリ31は、例えばEEPROMとすることができ、印刷媒体上に付着するインクの量のずれを表す重量誤差情報31aを記録した記録媒体としてもよい。プリンタに組み付けられた各印刷ヘッド29a〜fは対応する色のインクを吐出して印刷用紙上に付着させることが可能であり、プリンタ20はインクの種類毎に対応する印刷ヘッド29a〜fを用いて印刷用紙上にドットを形成して印刷画像を印刷する。
各カートリッジ28にも半導体メモリ28aがそれぞれ設けられており、各メモリ28aは電気的にコントロールIC25と接続されている。このメモリ28aは、例えばEEPROMとすることができ、標準画像の色ずれを表す発色誤差情報28bを記録した記録媒体としてもよい。
通信I/O24は、PCのプリンタI/F17eと接続されている。プリンタ20は、通信I/O24を介して、PC10から送信される色別のラスタデータを受信したり、メモリ28a,31から誤差情報28b,31aを読み出して外部のPC10に対して出力することが可能である。ASIC26は、CPU21と所定の信号を送受信しつつヘッド駆動部26aに対してラスタデータに対応する印加電圧データを出力する。同ヘッド駆動部26aは、同印加電圧データから印刷ヘッド29a〜fに内蔵されたピエゾ素子への印加電圧パターンを生成し、印刷ヘッド29a〜fに6色のインクをドット単位で吐出させる。I/F27に接続されたキャリッジ機構27aや紙送り機構27bは、上記トレイから上記印字位置まで給紙された印刷用紙上で、印刷ヘッドユニット29を主走査させたり、適宜改ページ動作を行いながら印刷用紙を順次送り出して副走査を行ったりする。
印刷ヘッド29a〜fには各色毎に複数個のインクジェットノズルが設けられ、同ノズルのそれぞれに対応してピエゾ素子が配置されている。特開2003−182120号公報(特に段落0024〜0025)に記載されているように、ピエゾ素子は、ノズルまでインクを導くインク通路に接する位置に設置され、同ピエゾ素子の両端に設けられた電極間に電圧が印加されると伸張し、インク通路の一側壁を変形させる。すると、インク通路の収縮分に相当するインクがインク滴となってノズルの先端から吐出され、印刷媒体に染み込むことによりドットが形成されて印刷が行われる。そして、印加電圧の駆動波形の電圧差が大きいほど、ドットは大きくなる。
本プリンタ20は、インク量(例えばインク滴の重量。インク滴の体積でもよい)が異なる大中小の3種類(二以上の種類)のドットを印刷媒体上に形成可能であり、色毎に同じ印刷ヘッドから異なる複数段階のインク量のインクを吐出し、当該複数段階のインク量に対応する大きさのドットを形成する。PCがプリンタに送信するラスタデータには3種類(複数種類)のドットの種類を識別するための識別情報が付加されており、プリンタは識別情報に対応する種類のドットを形成する。そして、ラスタ毎にドットの種類を表現するドットデータからなるラスタデータを入力すると、プリンタはラスタデータに対応してインク量の異なる複数種類のドットを印刷媒体上に形成する。
印刷媒体には、光沢紙等が含まれる塗被紙の印刷媒体、光沢紙よりも光沢の弱い普通紙や再生紙等が含まれる非塗被紙の印刷媒体がある。非塗被紙のほうが、ロット間のばらつきが生じやすいので、本発明を適用すると特に好適である。
PC10では、OSにプリンタI/F17eを制御するプリンタドライバ等が組み込まれ、各種の制御を実行する。プリンタドライバは、APLの印刷機能の実行時に稼働され、プリンタI/F17eを介してプリンタ20と双方向の通信を行うことが可能であり、OSを介してAPLから印刷データを受け取ってラスタデータに変換し、プリンタ20に送出する。なお、本発明の印刷制御プログラムは、OS、APL、OSとAPL、のいずれにより構成してもよい。同プログラムを記録した媒体は、HD14以外にも、CD−ROM、FD16a、半導体メモリ、等でもよい。また、通信I/F17dをインターネット網に接続し、所定のサーバから本発明のプログラムをダウンロードして実行してもよい。
図1に示す印刷制御装置U0は、データ記録領域を有するHD14と各部U1〜U6を備えている。HD14には、印刷対象の印刷媒体のロットに関係なく共通とされた色変換テーブル(色変換データ)14a、基準印刷媒体に対して設けられた基準ドット振分テーブル(基準ドット形成量データ)14b、印刷対象の対象印刷媒体のロットに対して生成したドット振分テーブル(ドット形成量データ)14cを記憶している。ドット振分テーブルは、ドット分解テーブルとも呼ばれる。
画像入力部U1は、画像データDA1を入力し、画像をRGB(第一要素色)毎の複数の画素で階調表現したRGBデータ(第一画像データ)DA2に変換する。色変換部(色変換手段)U2は、HDに記憶されている色変換LUT14aを参照して、RGBデータDA2を、画像をCMYRVK(第二要素色)毎の複数の画素で階調表現したCMYRVKデータ(第二画像データ)DA3に色変換する。ドット振分部(ドット振分手段)U3は、HDに記憶されているドット振分テーブル14cを参照して、CMYRVKデータDA3を構成する画素毎にプリンタ20で使用されるインクの使用量を表すCMYRVK毎の入力階調データから3種類のドットの形成量を同種類毎に表すCMYRVK毎の出力階調データに変換し、CMYRVKの色毎かつドットの大きさ毎のドット量データDA4を生成する。ハーフトーン処理部(印刷制御手段の一部)U4は、ドット量データDA4に対して所定のハーフトーン処理を行い、色毎かつドットの大きさ毎のハーフトーンデータDA5を生成する。ラスタライズ処理部(印刷制御手段の一部)U5は、ハーフトーンデータDA5に対して所定のラスタライズ処理を行い、色毎かつドットの大きさ毎のラスタデータDA6を生成してプリンタに送出する。これらの各部U4,U5が行う処理により、ドット量データDA4に対応する印刷画像をプリンタに対して印刷させる制御が行われる。
図4に示すように、ドット振分テーブル14b,cは、CMYRVK毎に、プリンタ20で使用されるインクの使用量を第一の階調数(例えば256階調)で表現する入力階調データD1,D2と、ドットの種類別にドット形成量を第二の階調数(例えば256階調)で表現する出力階調データD3,D4と、の対応関係を規定した情報テーブルである。同ドット振分テーブルは、入力階調データD1,D2を構成する入力階調値の各階調におけるドットの形成量がドット種類別に表された出力階調値が格納され、HD14に記憶されている。ここで、基準ドット振分テーブル14bは、インクの吐出重量(付着量)の基準とした基準プリンタ(基準印刷装置)で基準とした基準印刷媒体に印刷するときのインクの使用量が表された入力階調データD1と、複数種類のドットの形成量が同種類毎に表された出力階調データD3と、の対応関係を規定した情報テーブルとされている。対象ドット振分テーブル(ドット形成量データ)14cは、基準プリンタで基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表された第一の階調数の入力階調データD2と、対象プリンタ(対象印刷装置)で印刷対象の対象印刷媒体に印刷を行うときのドット種毎の形成量が表された第二の階調数の出力階調データD4と、の対応関係を規定した情報テーブルとされている。入力階調データD1,D2は、ともに色ずれの修正前の色が表された階調データであり、出力階調データD4は色ずれの修正後の色が表された階調データである。
ここで、プリンタが吐出するインク滴の重量には、プリンタ機体毎にばらつきが存在する。また、プリンタが印刷する印刷媒体には印刷媒体のロット毎にばらつきが存在し、その結果、印刷媒体上に印刷された画像の色には、印刷媒体のロット毎にばらつきが存在する。そこで、プリンタ機体毎のインク付着量の誤差を補償し、印刷媒体のロット毎の色ずれを補償するために、ドット形成量データ作成装置となる対応関係規定部U6を設けている。
対応関係規定部U6は、各部U11〜U14を備えている。データ作成部(データ作成手段)U12は、基準印刷媒体上に印刷される画像に対する対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように入力階調データと出力階調データとの対応関係を規定してドット振分テーブルを作成する。
標準画像印刷制御部(標準画像印刷制御手段)U13は、基準印刷媒体M3を使用するプリンタに対して同基準印刷媒体M3にインクのドット形成量を変化させた複数のパッチ(標準画像)P1を印刷させ、対象印刷媒体M4を使用するプリンタに対して同対象印刷媒体M4にインクのドット形成量を変化させた複数のパッチ(標準画像)P2を印刷させる。
測色データ取得部(測色データ取得手段)U14は、印刷媒体M3,M4に印刷されたパッチP1,P2のそれぞれを所定の色空間で測色して得られる基準測色データDA11、測色データDA12を取得する。
データ作成部U12は、両測色データDA11,DA12を対比し、当該対比結果が表された媒体誤差情報を生成して所定の記録媒体に記録する。同媒体誤差情報は、印刷媒体上に印刷される画像の色ずれが表された情報である。
誤差情報取得部(誤差情報取得手段)U11は、媒体誤差情報等の誤差情報DA7を記録した記録媒体から同誤差情報DA7を取得する。FD16aやCD−ROMや半導体メモリに媒体誤差情報を記憶させている場合、これらのFD16aやCD−ROMや半導体メモリが媒体誤差情報を記録した記録媒体となるが、HD14に媒体誤差情報を記憶させた場合、このHD14が媒体誤差情報を記録した記録媒体となる。
データ作成部U12は、誤差情報DA7を用いることにより、基準印刷媒体M3上に印刷される画像に対する対象印刷媒体M4上に印刷される画像の色ずれを補償させるように入力階調データと出力階調データとの対応関係を規定したドット振分テーブル14cを作成する。以下、同テーブル14cを作成する手順を説明する。
(2)ドット形成量データ作成方法および作成処理:
図3に示した本実施形態のドット形成量データ作成方法では、予め基準ドット振分テーブルを用意したうえで、工程S1〜S8を順番に実施して、プリンタで使用されるインクの使用量を表す入力階調データと、複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データと、の対応関係を規定したドット形成量データを作成する。
まず、図5に示すフローチャートを参照して、ドット形成量データ作成装置が行う基準ドット振分テーブルの作成処理について説明する。PC10には、予め、CMYRVKの各基準インクを充填した各インクカートリッジを装着した基準プリンタを接続しておく。本実施形態では、インク量の最も多い最大ドット(大ドット)を他のインク量のドット(小中ドット)で代替させることにしてドットの各種類におけるドット形成量を決定しており、色毎に処理を行う。まず、CMYRVKの各色に対応させた数値を格納するポインタの値を更新等することにより、CMYRVKの6色の中からデータ作成対象のインク色を設定し、対象のインク色について、インク量の異なる各種類のドットの形成量(階調値)と所定の印刷媒体上での明度との相関を表す相関データを作成し、グラフとして表示する(ステップS105。以下、ステップの記載を省略)。印刷媒体の種類毎に基準ドット振分テーブルを作成する場合、同テーブルを作成する対象の印刷媒体上に複数段階の標準のドット形成量とされた無地のパッチ(標準画像。色票とも呼ばれる)を印刷し、CIE Lab色空間等の所定の色空間で測色して明度Lを取得して、ドット形成量と明度Lとを対応付けて相関データとする。
図6はCインクについて作成したドット形成量と明度との相関データを示すグラフ形式の図であり、横軸がドット形成量、縦軸が明度L(0≦L≦100)である。明度Lは、デバイスに依存しない均等色空間であるCIE Lab色空間(CIE Luv色空間等も可)における明度としている。例えば、JIS Z8701にも規定されたCIE XYZ表色系における三刺激値のYおよび完全拡散反射面の標準の光によるYの値Ynから明度Lを求めることができるが、CIE X101010表色系における三刺激値のY10および完全拡散反射面の標準の光によるY10の値Yn等から明度Lを求めてもよい。
ドット形成量は、0(ドット記録率0%)〜255(ドット記録率100%)の階調値で各ドットを記録しない状態から単位面積当たりのデューティ制限(インク量制限)の上限までドットを記録する状態を指定している。グラフの各曲線には、ドットの大きさを付している。ドット形成量はドット記録率と比例しており、ドット形成量を最大階調値255で除算するとドット記録率となる。実際には、3種類のドットについて各ドット形成量でのパッチを表現する画像データを作成し、ハーフトーン処理とラスタライズ処理を行ってラスタデータを作成してプリンタに対して出力し、所定の印刷媒体上に印刷された各パッチの測色結果を取得してドット形成量と明度とを対応させることにより、グラフを作成することができる。ここで、作業者は、PC10に明度Lを測定可能な測色機40を接続しておき、測色機の検出部40aを各パッチに順次押し当てて測色させることにより、同PCに測色結果を取得させることができる。
図に示すように、ドットの明度レンジは、インク量が最も小さい最小ドット(小ドット)で一番狭く、インク量が多くなるほど広くなる。各種類のドットにおいてグラフは下に凸であり、低インク形成量において最大ドットでの明度変化率が一番大きく、インク量が少なくなるほど明度変化率が小さくなる。C以外の色についても、明度レンジに差異はあるものの同様の傾向を示す。
次に、最大ドットを除いた各種類のドットの形成量をパラメータX(X>1)で除し、最大ドットの相関データに最も合致するパラメータXcを取得する(S110)。図6のグラフでは、ドット形成量をXで除して最大ドットのグラフに合致させることになる。
図7は、ドット形成量をパラメータXで除して小中ドットのグラフを最大ドットのグラフに合致させる様子の説明図である。同図においても横軸がドット形成量、縦軸が明度Lであり、ドット形成量をパラメータXで除する前のグラフを破線で示している。ドット形成量をXで除するとグラフ上の破線が左方向に縮小されるので、Xを調整することによって最大ドットの明度変化の一部に他のドットの明度変化を合わせることができる。
小ドットの場合、パラメータX1で除して小ドットの明度変化を最大ドットの明度変化に合致させたとき、同じ明度値における除算前後のドット形成量の比率がa1・X1:a1(0<a1<255)となる。パラメータX1は、1より大きい値から順次設定値を大きくしていき、各設定値において各ドット形成量での明度値の差の絶対値を足し合わせた値を求め、当該値が最小になる設定値にする等により決定することができる。
上記処理は、最大ドットを除いた小中ドットのそれぞれについて、最大ドットの相関データに最も合致するパラメータX1c,X2cを決定する。得られたパラメータXcは最大ドットを代替する他のドットの形成量を表しているので、最大ドット1個を他のドットXc個で代替すればドットのインク量の差異を補償した代替を行うことができる。
中ドットの場合、パラメータX2で除して中ドットの明度変化を最大ドットの明度変化に合致させたとき、同じ明度値における除算前後のドット形成量の比率がa2・X2:a2(a1<a2<255)となる。
S110終了後、まず最大ドットのみについて入力階調値とドット形成量との相関を表す相関データを作成する(S115)。ここで、入力階調値は、プリンタで使用されるインクの使用量が表された色変換後のCMYRVKデータ(入力階調データ)を構成する階調値であり、インクの色別の値である。
図8は、Cインクの場合における入力階調値と複数種類のドットの形成量との対応関係を示すグラフ形式の図である。各図において横軸が入力階調値、縦軸がドット形成量(階調値)である。これらの対応関係を規定した情報テーブルが基準ドット振分テーブル14bとされることになり、横軸の階調値が基準ドット振分テーブルの入力階調値とされ、縦軸の各ドットの形成量が出力階調値とされる。MYRVKの場合も同様のグラフとなり、同様のテーブルを作成することができる。図の破線に示すように、最大ドットのみでは入力階調値が0〜255までリニア(直線的)に増加するとドット形成量が0〜255までリニアに増加(比例)する相関であるとして相関データを作成している。
その後、最大ドットの形成量を他のドットの形成量に振り分ける処理を行う(S120)。ここで、小中ドットの形成量をそれぞれ最大とする入力階調値G1,G2は、例えば各種類に対応するドットの相関データから、所定のドット形成量Gd(0<Gd<255、より好ましくは128<Gd<255)での基準明度Ldを小中ドットの種類別に取得し、最大ドットの相関データが同基準明度Ldとなるドット形成量とすることができる。
小ドットについては、代替比がa1・X1:a1と決められているので、最大ドットの形成量a1に対してドット形成量をa1・X1とする。破線で示す最大ドットのみの相関が傾き1の直線であるので、小ドットについては傾きX1の直線になる。そこで、小ドットでは入力階調値0〜G1について傾きX1の直線とし、入力階調値G1〜G2について傾き−X1・G1/(G2−G1)の直線とする。この結果、入力階調値0〜G1まで最大ドットの形成量は0になり、入力階調値G1〜G2において図の二重線に示すドット形成量となる。
次に入力階調値G1〜G2において小ドット振り分け後の最大ドット(二重線で図示)の形成量を中ドットの形成量で代替する。中ドットの代替比をa2・X2:a2と決定したものとすると、図の二重線の傾きG2/(G2−G1)のX2倍の傾きを有する直線を中ドットの形成量とする。そこで、中ドットでは入力階調値G1〜G2について傾きX2・G2/(G2−G1)の直線とし、入力階調値G2〜255については傾き−X2・G2/(255−G2)の直線とする。
なお、小ドットと大ドットとを混在させて形成させるようにしてもよい。また、各ドット種類のグラフにおけるピークの高さやドットを形成する範囲等は様々な態様が考えられる。さらに、グラフの一部あるいは全部を曲線とすることもできる。
S120終了後、基準ドット振分テーブル14bを作成し、HD14に記憶する(S125)。図4を用いて説明すると、基準ドット振分テーブル14bに、入力階調値0〜255の各階調値に対応させて、小中大ドットの形成量D1s(0)〜D1s(255),D2m(0)〜D2m(255),D3l(0)〜D3l(255)を格納する。これにより、0〜255の入力階調値256段階全てについて、入力階調データとドット種類毎の出力階調データとの対応関係が決定され、ドット種類別の出力階調値がテーブル14bに格納される。作成されたテーブル14bは、基準プリンタにおいて、基準インクの使用量が表された入力階調データと、各階調における同基準インクのドット形成量がドットの種類毎に表された出力階調データと、の対応関係を規定したデータとされる。また、基準インクにより印刷媒体上に印刷される画像を高画質にさせるデータでもある。
その後、CMYRVKの全色について基準ドット振分テーブルを作成したか否かを判断し(S130)、条件不成立時にはS105〜S130を繰り返し、条件成立時にはフローを終了する。
次に、図9〜図11に示すフローチャートを参照して、ドット形成量データ作成装置が対象ドット振分テーブルを作成する処理について説明する。ここで、S202〜S206がインク量誤差測定工程S1、S208〜S210が標準画像印刷制御工程S2、S212,S216が測色データ取得工程S3、S214,S218が補間工程S4、S220〜S222が媒体誤差算出工程S5、S302が誤差情報取得工程S6、S304〜S308が補償工程S7、S310〜S312がドット形成量データ決定工程S8に対応している。また、S208〜S210の処理を行うPCが標準画像印刷制御手段、S212,S216の処理を行うPCが測色データ取得手段、S214,S218の処理を行うPCが補間手段、S302の処理を行うPCが誤差情報取得手段を構成している。以下、図3を参照しながら説明する。
誤差情報記録処理を開始すると、まず、CMYRVKの色毎かつドットの種類毎に、基準プリンタのインク吐出重量W1を取得する(S202)。例えば、基準インクのインクカートリッジを装着した基準プリンタをPCに接続しておき、重量を測定する対象の色およびドット種について、所定数Nwのインク滴を吐出させる制御を行う。吐出されたインク滴の合計重量WN1を測定して同所定数Nwで除し、得られる値(例えばng単位)を吐出重量W1としてPCに入力すると、PCにて吐出重量W1を取得することができる。これを、CMYRVKの各色と大中小の各ドットの組み合わせについて繰り返す。次に、色毎かつドットの種類毎に、対象プリンタのインク吐出重量W2を取得する(S204)。例えば、基準インクのインクカートリッジを装着した対象プリンタをPCに接続しておき、対象の色およびドット種について、所定数Nwのインク滴を吐出させ、吐出されたインク滴の合計重量WN2を測定して同所定数Nwで除し、得られる値を吐出重量W2としてPCに入力する。なお、基準プリンタの印刷ヘッドを対象プリンタの印刷ヘッドに交換した装置で吐出重量W2を取得してもよい。この装置で吐出されるインクの重量と実際に印刷するために用いられる対象プリンタで吐出されるインクの重量とは相関が大きいため、取得した吐出重量W2を用いてインク吐出重量を補償して色ずれを修正することができる。
さらに、色毎かつドットの種類毎に、吐出重量W1,W2に基づいて、インク吐出重量の誤差を表す重量誤差情報31aを生成し、対象プリンタのメモリ31に記憶させる(S206)。重量誤差情報は、吐出重量の比W2/W1、吐出重量の差W2−W1、所定の1次元LUTに規定された差W2−W1を対応する情報、1より大きい所定係数Awを用いたAw×{(W2/W1)−1}を求めて小数点以下を切り捨てた値、等とすることができる。重量誤差情報をメモリ31に記憶させる際には、PCではプリンタに対して重量誤差情報を出力し、プリンタでは同重量誤差情報を入力してメモリ31に書き込む処理を行えばよい。
その後、基準印刷媒体を所定のトレイ内に収容した基準プリンタをPCに接続しておき、PC10では、CMYRVKの色毎に、複数段階とした標準のドット形成量(例えば印刷媒体上の単位面積当たりのドット形成数)のパッチ(標準画像)P1を基準印刷媒体上に印刷させる制御を行う(S208)。基準プリンタの代わりに、上記対象プリンタを用いてもよい。HD14には標準インク使用量データ14eが記憶されており、同データ14eを構成する複数段階のインク使用量(例えば、インク記録率RIi、iは1〜nの整数、nは2以上の整数)を表す入力階調値(0〜255の階調値ではRIi×255/100)から対応する複数の無地のパッチを表現した標準ドット量データを生成し、当該標準ドット量データを用いてパッチを印刷させる。その際、HDに記憶されている基準ドット振分テーブルを参照することにより、画像データを構成する画素毎に、基準インクのインク使用量が表された入力階調値から複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調値に変換してドット種類毎のドット量データに変換する。当該標準ドット量データは、インクの色別かつドット種類別にパッチをドットマトリクス状である多数の画素で階調表現したデータである。標準ドット量データに対して所定のハーフトーン処理、所定のラスタライズ処理を行ってラスタデータを生成し、このラスタデータをプリンタに送出することにより、複数のパッチP1が印刷される。各パッチP1は、インクを一種類のみ使用した一次色からなる印刷画像であり、印刷された全体が一様な無地の画像である。
図12は、Cインクのパッチの色成分量bを例にとって、印刷媒体に印刷される複数のパッチの各インク記録率と測色値との関係をプロットしたグラフ形式の図である。S208でプリンタに対して印刷媒体にインク記録率RIiを変化させた複数のパッチを印刷させる際、インク使用量XIiについて所定の使用量Xpより少ない範囲(所定の高明度領域R1)におけるインク使用量の変化量ΔXI1iを同所定の使用量Xpより多い範囲(所定の低明度領域R2)におけるインク記録率の変化量ΔXI2iよりも少なくさせて複数のパッチを印刷させる。図の例では、0〜255の階調値の略中間値128を所定の使用量Xpとし、インク使用量XdがXpより小さい高明度領域では変化量ΔXI1iを7とし、インク使用量XdがXp以上の高明度領域では変化量ΔXI1iを14としている。
図に示すように、インク使用量の変化に対する測色値の変化は低明度領域よりも高明度領域の方が大きい。低明度領域のインク使用量の変化量を比較的少なくさせて印刷および測色するパッチを比較的多くさせることにより、インク使用量の変化に対する測色データの変化を高精度にて求めることができ、低明度領域において基準色に対する色再現性を向上させることができる。一方、高明度領域のインク使用量の変化量を比較的多くさせて印刷および測色するパッチを比較的少なくさせても十分に高精度にてインク使用量の変化に対する測色データの変化を求めることができ、高明度領域において迅速にパッチを測色することができる。従って、キャリブレーション作業を迅速に行いながら、効率よく基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。
むろん、所定の使用量Xpは、インク記録率略25%相当の64など様々な値とすることができる。所定の使用量を複数段階設け、インク使用量が少ない範囲となるほどインク使用量の変化量を少なくさせてもよい。また、インク使用量の各範囲でインク使用量が少なくなるほどインク使用量の変化量を少なくさせてもよいし、インク使用量の全範囲でインク使用量が少なくなるほどインク使用量の変化量を少なくさせてもよい。いずれの場合であっても、キャリブレーション作業を迅速に行いながら、効率よく基準色に対する色再現性を向上させる効果が得られる。
次に、上記トレイ内の印刷媒体を対象印刷媒体に交換し、PC10では、基準プリンタに対して、色毎に、上記パッチP1と同じ複数段階とした標準のドット形成量(インク記録率RIi)のパッチ(標準画像)P2を対象印刷媒体上に印刷させる制御を行う(S210)。その際、図12で示したように、プリンタに対して印刷媒体にインク記録率RIiを変化させた複数のパッチを印刷させる際、インク使用量XIiについて所定の使用量Xpより少ない範囲(所定の高明度領域R1)におけるインク使用量の変化量ΔXI1iを同所定の使用量Xpより多い範囲(所定の低明度領域R2)におけるインク記録率の変化量ΔXI2iよりも少なくさせて複数のパッチを印刷させる。すると、上述したのと同じ作用により、キャリブレーション作業を迅速に行いながら、効率よく基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。
S210の処理も、HDに記憶されている標準インク使用量データ14eを用いてS208と同様にして行うことができる。すなわち、HDに記憶されている基準ドット振分テーブルを参照することにより、画像データを構成する画素毎に、基準インクのインク使用量が表された入力階調値から複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調値に変換してドット種類毎のドット量データに変換する。そして、標準ドット量データに対して所定のハーフトーン処理、所定のラスタライズ処理を行ってラスタデータを生成し、このラスタデータをプリンタに送出することにより、複数段階とした標準のドット形成量のパッチP2が印刷される。同パッチP2も、インクを一種類のみ使用した一次色からなる印刷画像であり、印刷された全体が一様な無地の画像である。
なお、標準インク使用量データに基づいて基準ドット振分テーブルを参照して標準ドット量データを生成することにより、形成される大中小の各ドット数が標準のインク使用量から一義的に決まるので、基準パッチや色補償用パッチは複数段階とした標準のドット形成量のパッチとなっている。
その後、測色機40を用いて基準印刷媒体上の各パッチP1をLab色空間(所定の色空間)で測色し、PC10では、印刷された各パッチP1毎の測色データである色成分量L,a,bを測色機40から取得する(S212)。例えば、全パッチの測色操作を終了したことを確認させるボタンをディスプレイに表示し、当該ボタンのマウス操作を受け付けたときに測色機に測色データを出力させる信号を送出して、送出後に測色機から出力される測色データを取得する構成とすることができる。以下も、同様である。
各色成分量L,a,bは、JIS Z8105にも規定されたCIE(1976)Lab色空間を定義する色彩値であるL量、a量、b量としている。以下も、同様である。ここで得られる測色データが、基準印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量の標準画像を所定の色空間で測色して得られる基準測色データである。
次に、後述する補間処理(図11)を行い、変化させたドット形成量よりも細かく変化させた各ドット形成量でのパッチP1の基準測色データDA11を色成分L,a,b毎に所定の補間演算により補間しながら求める(S214)。
また、測色機40を用いて対象印刷媒体上の各パッチP2をLab色空間で測色し、PC10では、印刷された各パッチP2毎の測色データである色成分量L,a,bを測色機40から取得する(S216)。ここで得られる測色データが、対象印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量の標準画像を同所定の色空間で測色して得られる測色データ測色データである。
次に、補間処理(図11)を行い、変化させたドット形成量よりも細かく変化させた各ドット形成量でのパッチP2の測色データDA12を色成分L,a,b毎に所定の補間演算により補間しながら求める(S218)。
図11に示す補間処理を開始すると、まず、L,a,bの各色成分に対応させた数値を格納するポインタの値を更新等することにより、補間処理を行う対象の色成分をL,a,bの中から設定する(S402)。次に、変化させたドット形成量を表すパラメータXdと、S212,S216で得られた色成分量L,a,bとから、n次多項式(nは2以上の整数)の近似式を求める(S404)。パラメータXdは、例えばパッチP1,P2を印刷させた色のインクの使用量を所定階調数(例えば256階調)で表す階調値とすることができる。インク使用量が異なれば、大中小各ドット毎の形成数のいずれかが異なるので、変化させたドット形成量を一義的に表すことができる。
図12には、Cインクを例に、階調表現されたインク使用量Xdに対するb量の測色結果を黒丸でプロットし、Xdからbを求める近似関数を曲線で示している。ここで、横軸はXd、縦軸はCIE Lab色空間で規定されるb値である。Xdから各色成分量cを求める近似式c=c(Xd)は、2次以上の高次多項式としてあり、プロットされた各点(黒丸)からの距離の二乗の総和を最小にさせる曲線を描く式として求めている。
なお、補間前の測色データのうち最高階調値と最低階調値とに対応する測色データについては、他の測色データよりも重みを大きくして近似式を求めてもよい。例えば、最高階調値と最低階調値とに対応する測色データが複数存在することにして、すなわち、最高階調値と最低階調値とに対応する点(黒丸)が一つではなく二以上有るとして、プロットされた各点(黒丸)からの距離の二乗の総和を最小にさせる曲線を描く近似式を求めればよい。すると、最高階調値(インク使用量最大)と最低階調値(インク使用量最小)とに対応する点に対してより近くを通る曲線を描く近似式が決定される。インク使用量が最大および最小であるときのインクの発色度合を重視することにより、インクロット間の発色度合のずれを補償したときにより良好な色再現性が得られる。
近似式を決定すると、当該近似式を用いてより細かく変化させた各ドット形成量でのパッチP1,P2の測色データを色成分L,a,b毎に求める補間演算を行う(S406)。補間するインク使用量Xdを近似式c=c(Xd)に代入して色成分量cを求めることにより、インク使用量Xdの値のとりうる範囲内で任意の階調値に対応する測色データを補間することができる。例えば、補間前の測色データに無い全階調のインク使用量について、色成分量を求め、測色データを補間する。
高次多項式によって描かれる曲線には、本来存在しないと思われる極大点や極小点が生じることが経験則上認められる。そこで、求めた測色データを構成する処理対象の色成分量について、ドット形成量の変化に対して前後両方の色成分量よりも大きくなった色成分量または前後両方の色成分量よりも小さくなった色成分量が存在するか否かを判断する(S408)。インク使用量Xdの全階調について測色データを求める場合、c(Xd)>c(Xd−1)かつc(Xd)>c(Xd+1)となる曲線c=c(Xd)上の点と、c(Xd)<c(Xd−1)かつc(Xd)<c(Xd+1)となる曲線c=c(Xd)上の点とを跳ね点として、この跳ね点が有るか否かを判断する。条件不成立時にはS412に進むが、条件成立時、少なくとも跳ね点を含む所定範囲の点の色成分量についてスプライン補間または線形補間といった別の補間演算を用いて色成分量を求め直す(S410)。跳ね点を含む所定範囲は、跳ね点のみでもよいし、跳ね点と跳ね点からパラメータXdのより小さい前Np個の点と跳ね点からパラメータXdのより大きい後Np個の点(Npは1以上の整数)とを含む範囲としてもよい。スプライン補間や線形補間によると、一般的に高次多項式よりも補間精度は低いもの跳ね点が生成され難いため、全体としての測色データの補間精度を向上させることができ、対象プリンタで対象インクを使用して基準色に対する色再現性をさらに向上させることが可能となる。なお、跳ね点が出現した所定の領域については、先ずスプライン補間に切換えて色成分量の補間を行い、それでも跳ね点が検出される場合、同跳ね点が出現した所定の領域について線形補間を行ってもよい。すると、より補間精度を向上させることができ、色再現性をさらに向上させることが可能となる。
以上説明した、n次多項式の近似式を用いた補間演算、スプライン補間による補間演算、線形補間による補間演算が、所定の補間演算である。
S412では、全色成分について設定したか否かを判断し、条件不成立時にはS402〜S412を繰り返し、条件成立時には補間処理を終了する。
その後、図9のS220にて、CMYRVKの色毎に、補間処理にて求められた基準測色データDA11と測色データDA12とを対応付けることにより、基準印刷媒体に印刷されたパッチのインク使用量と対象印刷媒体に印刷されたパッチのインク使用量とを対応付けた媒体対応データDA13を生成する。ここで、両印刷媒体でのパッチの測色データを対応付けることが基準測色データと測色データとを対比することであり、生成される媒体対応データが当該対比結果である。
図13は、Cインクを例にとって、基準印刷媒体上の印刷画像の色と対象印刷媒体上の印刷画像の色とを対応付ける様子を示している。ここで、横軸はLab色空間におけるa値、縦軸はb値であり、測色データをab平面上に投影して示している。また、黒丸は基準印刷媒体を使用した補間前の基準測色データ、白丸は対象印刷媒体を使用した補間前の測色データ、実線は補間された両測色データをそれぞれ線で繋いで示している。拡大図A1内の数値は、インク使用量が表された上記パラメータXdを示している。
本実施形態では、L1,a1,b1を基準測色データの各色成分量、L2,a2,b2を対象インクでの測色データの各色成分量として、補間された両測色データの色差
ΔE={(L2−L1)2+(a2−a1)2+(b2−b1)21/2 …(1)
が最小となるように、補間された基準測色データDA11のパラメータXdと補間された測色データDA12のパラメータXdとを対応付け、媒体対応データDA13を生成する。
例えば、補間後の基準測色データの各ドット形成量すなわちパラメータXdの全階調の中から測色データDA12との対応付けを行う階調値Xd1を順次設定し、それぞれ、補間後の測色データDA12の曲線上で階調値Xd1での基準測色データDA11の点と最も近くなる点を求める。その際、階調値Xd1での色成分量をL1,a1,b1として、補間後の測色データDA12の各ドット形成量すなわちパラメータXdの各階調について色差ΔEを算出し、色差ΔEが最小となる階調値Xd2を求め、さらに、階調表現されたパラメータXdの変化単位よりも細かい変化量で順次色差ΔEを算出し、色差ΔEが最小となる値Xd3を求める。図の例では、階調値Xd1=77に対してΔEが最小となる値Xd3=80.24が求められたことが示されている。そして、値Xd1,Xd3に基づいて、図3に示す媒体対応データDA13を生成する。図3の例では、横軸を基準印刷媒体での基準測色データDA11のインク使用量、縦軸を対象印刷媒体での測色データDA12のインク使用量として、基準印刷媒体でのインク使用量の全階調にわたって(Xd1,Xd3)の位置を結ぶ曲線で両印刷媒体でのインク使用量の対応関係が規定されていることが示されている。媒体対応データDA13としては、色毎に各(Xd1,Xd3)の組み合わせを格納した情報テーブルとすることができる。
ここで、値Xd3は小数点以下で求められているので、対応関係を高精度に規定することができる。
そして、色毎に、媒体対応データDA13に基づいて、基準印刷媒体上に印刷される画像に対する対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを表す媒体誤差情報を生成し、CD−ROMやFD等の所定の記録媒体に記録して(S222)、誤差情報記録処理を終了する。媒体誤差情報は、測色データを対比した対比結果であり、媒体対応データDA13と同じ情報すなわち全階調の誤差量を有する情報、これらの全階調のうち一部の階調のみの誤差量を有する情報、媒体対応データの近似関数の係数、等とすることができる。媒体誤差情報をCD−ROMやFDに記憶させる際には、CD−ROMやFDを対応するドライブに挿入し、媒体誤差情報を書き込む処理を行えばよい。
誤差情報記録処理を終了すると、図10に示す対象ドット振分テーブル作成処理を行う。まず、所定のトレイ内に対象印刷媒体を収容した対象プリンタをPCに接続しておき、PC10では媒体誤差情報と重量誤差情報31aを取得する(S302)。媒体誤差情報を取得する際には、例えば、媒体誤差情報を記録したCD−ROMやFDから媒体誤差情報を読み込んでRAM13に格納する。また、予めCD−ROMやFDから媒体誤差情報14dを読み込んでHD14に記憶させている場合には、HD14から媒体誤差情報14dを読み込んでRAM13に格納する。重量誤差情報を取得する際には、例えば、PCでは同対象プリンタに対して重量誤差情報を出力させる指示情報を出力し、対象プリンタでは同指示情報を入力するとメモリ31から重量誤差情報を読み出して両誤差情報をPCに対して出力し、PCでは対象プリンタから出力される重量誤差情報を取得する。次に、CMYRVKの6色の中から対象ドット振分テーブルを作成する処理対象の色をポインタの更新等により設定する(S304)。
さらに、処理対象の色について、図4で示したような基準ドット振分テーブル14bをHD14からRAM13に読み出し、複数種類のドットのそれぞれについて、インクの吐出重量のずれが表された重量誤差情報に基づいてインク吐出重量のずれを補償させるように出力階調値を修正し、修正出力値Aout(第一の中間データ)を生成する(S306)。ここで、基準ドット振分テーブルの出力階調値をBoutとし、上述した基準プリンタのインク吐出重量W1と対象プリンタのインク吐出重量W2を用いると、以下の式に従って修正出力値Aoutを求めることができる。
Aout = Bout×(W1/W2) …(2)
重量誤差情報として(W2/W1)が記録されている場合には、上記式(2)を変形したAout=Bout/(W2/W1)より修正出力値を算出すればよい。
求められる修正出力値Aoutからなる第一の中間データは、インクの色毎かつドットの種類毎に、基準ドット振分テーブル14bの出力階調データD3からプリンタの機体差によるインクの量のずれを補償させる対応関係(式(2)で表される関係)で修正されたデータとされる。同第一の中間データは、基準ドット振分テーブルの出力階調データD3よりも変化単位の細かい小数点以下の単位で表現している。
図14は、基準ドット振分テーブル14bを修正する様子を示している。同図の上段はインク付着量を修正する様子を示してあり、横軸が入力階調値、縦軸が出力階調値(ドット形成量)、実線が基準ドット振分テーブルの入出力間の対応関係、破線がインク吐出重量を補償した後の入出力間の対応関係である。本実施形態では、インク吐出重量のずれを補償する際に出力階調値を修正しているため、出力階調値が変化している。
以上のように修正された基準ドット振分テーブルは、基準プリンタで基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表された入力階調データと、対象プリンタで基準印刷媒体に印刷を行うときの複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データと、の対応関係を規定した情報テーブルとなっている。
また、処理対象の色について、基準測色データと対象インクでの測色データとの差異、すなわち、印刷媒体上に印刷される画像の色ずれが表された媒体誤差情報に基づいて印刷画像の色ずれを補償させるように入力階調値を修正し、修正入力値Ain(第二の中間データ)を生成する(S308)。ここで、基準ドット振分テーブルの入力階調値をBinとし、上記媒体対応データDA13で規定される基準印刷媒体および対象印刷媒体でのドット形成量をそれぞれC1,C2とすると、以下の式に従って修正入力値Ainを求めることができる。
Ain = Bin×(C1/C2) …(3)
媒体誤差情報として媒体対応データDA13が記録されている場合には、基準ドット振分テーブルの入力階調データの階調毎に、媒体対応データDA13を参照して基準印刷媒体でのドット形成量C1と対象印刷媒体でのドット形成量C2との組み合わせを取得し、上記式(3)を用いて修正入力値を算出すればよい。媒体対応データの全階調のうち一部の階調のみの誤差量を有する媒体誤差情報や、媒体対応データの近似関数の係数が記録されている場合には、記録されている媒体誤差情報に基づいて媒体対応データDA13を復元し、上記式(3)を用いて修正入力値を算出すればよい。
求められる修正入力値Ainからなる第二の中間データは、基準ドット振分テーブル14bの入力階調データD1から基準測色データと対象印刷媒体での測色データとの差異を少なくさせる対応関係(式(3)で表される関係)、すなわち、両印刷媒体上の印刷画像の色ずれを補償させる対応関係で修正されたデータとされる。同第二の中間データは、基準ドット振分テーブルの入力階調データD2よりも変化単位の細かい小数点以下の単位で表現している。
図14の下段は印刷媒体の違いによる印刷画像の色ずれを修正する様子を示してあり、横軸が入力階調値、縦軸が出力階調値(ドット形成量)、実線がインク付着量補償後の基準ドット振分テーブルの入出力間の対応関係、破線がさらに印刷画像の色ずれを補償した後の入出力間の対応関係である。本実施形態では、印刷画像の色ずれのずれを補償する際に入力階調値を修正しているため、入力階調値が変化している。
ここで、修正入力値Ainと修正出力値Aoutとは小数点以下の単位で表されており、データ量を少なくさせ、後述するドット振分処理を高速にて行うために、修正後の基準ドット振分テーブルについて、修正入力値Ainと修正出力値Aoutとの対応関係で入力側を整数の入力階調値g1に変換するとともに出力側を整数の出力階調値D(g1)に変換する(S310)。修正入力値を整数表現の階調値に変換する際、対応する修正出力値については所定の補間演算を用いて補間により生成する。簡易な構成として、線形補間により対応する修正出力値を生成することができる。例えば、修正出力値を生成する対象の入力階調値g1を全階調にわたって順次設定するとともに、設定した入力階調値g1について、g1より小さくて最もg1に近い修正入力値をA1in、対応する修正出力値をA1out、g1より大きくて最もg1に近い修正入力値をA2in、対応する修正出力値をA2outとして、Aout(g1)=A1out+(A2out−A1out)×{(g1−A1in)/(A2in−A1in)}より対応する修正出力値Aout(g1)を求める。そして、Aout(g1)の小数点以下を四捨五入する等して、Aout(g1)を整数化し、出力階調値D(g1)を求める。
階調毎に入力階調値g1とドット種類毎の出力階調値D(g1)を生成すると、図4で示した対象ドット振分テーブル14cのフォーマットで各階調値を格納し、HD14に記憶する(S312)。
以上により作成される対象ドット振分テーブル14cは、基準プリンタで基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表された入力階調データと、対象プリンタで対象印刷媒体に印刷を行うときの複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データと、の対応関係を規定した情報テーブルとなっている。
そして、CMYRVKの全色について設定したか否かを判断し(S314)、条件不成立時にはS302〜S314を繰り返し、条件成立時には対象ドット振分テーブル作成処理を終了する。
以上により作成された対象ドット振分テーブルを用いて対象印刷媒体に印刷する対象プリンタに対する印刷制御を行うと、基準印刷媒体用の色変換LUTを用いてRGBデータをCMYRVKデータに色変換し、同対象ドット振分テーブルを参照してCMYRVKデータを色毎かつドット種類毎のドット量データに変換することができる。ここで、当該ドット量データは、対象プリンタで対象印刷媒体に印刷したときに印刷媒体上に印刷される画像の色ずれをドットの各種類について補償させるデータとされている。すると、対象プリンタに対して当該ドット量データに対応する色毎の小中大ドットを対象印刷媒体上に形成させる制御を行うと、プリンタ間のインク付着量のずれが補償され、かつ、印刷媒体間の発色のずれが補償された印刷画像を印刷させることができる。従って、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。また、プリンタに使用させる印刷媒体のロットを変更する場合でも色変換LUTを作り直す必要がないので、対象プリンタのキャリブレーション作業を迅速に行うことができる。
さらに、印刷媒体について複数のロットを交換して使用する場合でもドット振分テーブルを変更すれば共通の色変換データを使用することができるので、複数の色変換データを記録しておく必要がなくなり、記録させるデータの量を少なくさせることが可能となる。
(3)ドット形成量データを用いた印刷制御処理:
図15は、上記ドット振分テーブル作成処理により作成された対象ドット振分テーブル(ドット形成量データ)を用いてプリンタに対する印刷制御を行う印刷制御処理を示すフローチャートである。本処理を行うPC10は印刷制御装置を構成し、S510が色変換手段、S515が変換手段、S520〜S530が印刷制御手段に対応している。以下、図1も参照して説明する。
まず、PC10は、多数(所定数)の画素別とされて複数の要素色に対応した階調データから構成された画像データDA1を入力し、画像をRGB毎の複数の画素で階調表現した広域RGB色空間内のRGBデータDA2に変換する(S505)。その際、データを部分的に読み込んでもよいし、データの受け渡しに利用されるバッファ領域を表すポインタの受け渡しだけでもよい。画像データDA1は、画像をドットマトリクス状である多数の画素で階調表現したデータであり、sRGB色空間で定義されるRGBから構成された画像データや、YUV表色系におけるYUVから構成された画像データ、等がある。画像データの各成分も様々な階調数とされているので、sRGBやYUV表色系等の定義に従って、画像データを広域RGB色空間内のRGB各256階調のRGBデータに変換する。同RGBデータは、複数の要素色RGBで画像を表現した印刷データである。
次に、RGBデータを構成する各画素の階調データを変換対象として順次対象画素を移動させながら、色変換LUT14aを参照して、画像を画素毎にRGB毎の階調データで表現したRGBデータ(第一画像データ)DA2を、プリンタで使用されるインクの色に対応したCMYRVK毎の階調データで表現したCMYRVKデータ(第二画像データ)DA3に色変換する(S510)。色変換LUT14aは、RGB毎の階調データと、プリンタで使用される基準インクの使用量がCMYRVK毎に表された階調データと、の対応関係を複数の参照点について規定した情報テーブルである。入力したRGBデータのRGB毎の階調データに一致するCMYRVKデータが色変換LUTに格納されていない場合には、当該RGB毎の階調データに近い複数のRGB毎の階調データに対応するCMYRVKデータのCMYRVK毎の階調データを取得し、体積補間等の補間演算により入力したRGB毎の階調データに対応するCMYRVK毎の階調データに変換する。CMYRVKデータDA3は、RGBデータDA2と同じく画像をドットマトリクス状の多数(所定数)の画素で階調表現した印刷データであり、画素毎の階調データはプリンタ20が印刷ヘッドから吐出する各インクの使用量を表すCMYRVK各256階調のデータであるとする。
その後、CMYRVKデータDA3を構成する各画素の階調データを変換対象として順次対象画素を移動させながら、対象印刷媒体用のドット振分テーブル14cを参照することにより、CMYRVKデータを構成するCMYRVK色別の階調データ(入力階調データ)を、インク量の異なる複数種類のドット形成量を同種類別に表すドット量データ(出力階調データ)DA4に変換するドット振り分け処理を行う(S515)。ドット量データは、色毎に、小ドット用ドット量データ、中ドット用ドット量データ、大ドット用ドット量データから構成される。これらのドット量データも、CMYRVKデータと同じく画像をドットマトリクス状の多数(所定数)の画素で階調表現したデータであり、画素毎の階調データはプリンタが印刷ヘッドから吐出する各ドットのインク使用量を表すCMYRVK各256階調のデータであるとする。
基準印刷媒体と対象印刷媒体とが異なる場合、対象ドット振分テーブル14cが用いられる。当該テーブルは、基準プリンタで基準印刷媒体を使用したときに印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量のパッチに対する対象プリンタで対象印刷媒体を使用したときに印刷媒体上に印刷される同標準のドット形成量のパッチの色ずれを複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように(少なくさせるように)入出力階調データの対応関係が入力階調データの各階調において規定されている。従って、変換後のドット量データは、プリンタ間のインク付着量のずれを補償させ、かつ、印刷媒体間の印刷画像の色ずれを補償させるデータとされる。
ドット量データDA4を生成すると、ドット振分部による変換後の出力階調データからなるドット量データDA4を構成する画素毎に、ドットの大きさ毎のドット量データに対して誤差拡散法やディザ法や濃度パターン法といった所定のハーフトーン処理を行っていき、CMYRVKデータDA3の画素数と同じ画素数であるCMYRVK別のハーフトーンデータDA5を生成する(S520)。ハーフトーンデータは、ドットの形成状況をドットの形成有無として表すデータであり、例えば階調値「1」をドット形成有り、階調値「0」をドット形成無しに対応させて二値化した2階調の二値化データとすることができる。むろん、4階調等のデータとしてもよい。
また、生成したハーフトーンデータDA5に対して所定のラスタライズ処理を行ってプリンタで使用される順番に並べ替え、CMYRVK別のラスタデータDA6を生成し(S525)、対象印刷媒体を使用する対象プリンタに対して出力して(S530)、フローを終了する。すると、対象プリンタは、画像を表現するラスタデータを入手し、これらのデータに基づいて印刷ヘッドを駆動してインクを吐出して対象印刷媒体M1上に付着させ、RGBデータDA2に対応する印刷画像I1を形成する。ラスタデータはCMYRVK毎かつドット種類毎にプリンタ間のインク吐出重量のずれを補償させ(少なくさせ)、かつ、基準印刷媒体インクによる印刷画像に対する対象印刷媒体による印刷画像の色ずれを補償させる(少なくさせる)データであるので、印刷画像は基準印刷媒体に印刷する基準プリンタで印刷される印刷画像に対する色ずれが補償された画像となる。
上記S520〜S530により、対象プリンタに対して、ドット量データDA4を構成する画素毎に、ドット量データDA4の各画素の出力階調データに対応した対象インクの複数種類のドットを印刷媒体上に形成させて印刷させる制御を行うことができる。なお、ハーフトーン処理を実行可能なプリンタであれば多階調のドット量データをプリンタに送出し、当該ドット量データに基づく印刷を実行させるようにすればよい。
以上説明したように、対象プリンタについて基準プリンタに対するインク付着量の誤差による色ずれが生じなくなり、かつ、印刷対象の対象印刷媒体について基準印刷媒体上に印刷される画像に対する色ずれが生じなくなる。従って、プリンタ間のインク付着量のばらつきがあっても基準色に対する良好な色再現性を維持するとともに、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。また、ドット振分テーブルを参照するだけで印刷媒体のロットの違いによる色ずれも補償される。これにより、印刷制御の処理時間を短縮させ、記憶させるデータの量を少なくさせることが可能となる。さらに、印刷媒体のロットを変更する場合でも色変換テーブルを作り直す必要がなくなるので、対象印刷媒体を用いるときのキャリブレーション作業を迅速化させることが可能となる。さらに、複数の印刷媒体を交換して使用する場合でも複数の色変換テーブルを記憶しておく必要がなくなるので、この点でも記憶させるデータの量を少なくさせることが可能となる。
さらに、ドット形成量を変化させた複数のパッチの測色データを取得し、変化させたドット形成量よりも細かく変化させた各ドット形成量でのパッチの測色データを色成分毎に近似式にて補間しながら求めた後、基準印刷媒体での基準測色データと対象印刷媒体での測色データとの差異を補償するようにドット形成量データを作成している。これにより、より正確かつ確実に印刷媒体のロット間のばらつきによる色ずれを少なくさせることができ、対象プリンタで対象印刷媒体を使用して基準色に対する色再現性をさらに向上させることが可能となる。
すなわち、測色データを補間することなく測色データを対比し、両印刷媒体でのインク使用量について対応関係を得て、同対応関係を参照してドット振分テーブルを作成することも考えられるが、測色データの個々の測色値(色成分量L,a,b)には誤差が存在し、この誤差がドット振分テーブルに影響を与え、基準色に対する色再現性に影響を与えることになる。また、ドット振分テーブルの入力階調データの全階調について補間演算を行いながら出力階調値を決定する際には、階調値という1次元の情報のみに基づいて補間処理を行うことになるため、補間精度に限界がある。
本実施形態では、誤差を有する各測色値を用いながらも近似式にて補間しながら全体として誤差を無くす処理を行っているので、印刷媒体のロット間のばらつきによる色ずれがより確実に少なくなるのである。また、測色値は、それぞれ対応する階調値とL値、a値、b値の4次元の情報によって特定されるため、4次元の情報に基づいて新たな測色値が求められ、両印刷媒体でのインク使用量についての対応関係が求められる。その結果、インク使用量を表すCMYRVKデータ(入力階調データ)の全階調にわたって、非常に良好な色再現性を得ることが可能となる。
なお、図3において補間工程S4を省略すると上記効果が得られないことにはなるが、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持する本発明の根本的な効果が得られることに変わりはない。この意味で、補間工程(図9のS214,S218)を省略可能である。
なお、L,a,bについて近似式を求める代わりに、(L2+a2+b21/2、(a2+b21/2、等について近似式を求めてもよい。この場合、媒体誤差算出工程で両印刷媒体でのインク使用量を対応付けて媒体対応データを生成する際には、例えば、パラメータXdの全階調の中から測色データDA12との対応付けを行う階調値Xd1を順次設定し、基準印刷媒体上に印刷されたパッチP1における設定階調値Xd1での(L2+a2+b21/2を算出し、対象印刷媒体上に印刷されたパッチP2において当該算出値となる階調値Xd4を求め、色毎に各(Xd1,Xd4)の組み合わせを格納して媒体対応データとすればよい。
(4)変形例:
ところで、本発明を実施する際に使用可能なコンピュータと周辺装置は、様々な構成が可能である。例えば、印刷装置は、コンピュータと一体化されたものでもよい。単色画像のみ印刷する印刷装置でもよい。上述したフローについては、一部または全部を印刷装置、専用の画像処理装置、外部のサーバ、等で実行してもよい。
上記色変換LUTの代わりに、第一要素色毎の階調データと、印刷装置で使用されるインクの使用量が第二要素色毎に表された階調データと、の対応関係を規定した色変換用の変換式を用いるとともに、当該変換式に使用する複数のパラメータを色変換パラメータ情報テーブルとしてHD等に記録しておいてもよい。
本発明は、インク使用量が表された入力階調データから印刷装置にて形成可能なドットの全3種類に対応した出力階調データに変換する印刷制御装置以外にも、印刷装置にて形成可能なドットの一部の種類(例えば小と大のドット)のみに対応した出力階調データに変換する装置に適用可能である。小大ドットのみに対応した出力階調データに変換する場合、印刷装置はインク量の異なる二以上の小中大ドットを形成可能な装置であり、変換手段は入力階調データから小大ドット(複数種類のドット)の形成量を小大ドット毎に表す出力階調データに変換する手段となる。そして、上記ドット振分テーブルは、小大ドットのみに対応した出力階調データを格納した情報テーブルとしておけばよい。
上記ドット振分テーブルの代わりに、印刷装置で使用されるインク使用量を表す入力階調データと複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データに変換する変換式を用いるとともに、当該変換式に使用する複数のパラメータをドット振分パラメータ情報テーブルとしてHD等に記録しておいてもよい。
また、図16に示すように、図5で示した基準ドット振分テーブル作成処理を行い(S605)、図9で示した誤差情報記録処理を行い(S610)、図10で示した対象ドット振分テーブル作成処理を行い(S615)、その後、図15で示した印刷制御処理を行う(S620)構成としてもよい。
以上の構成でも、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させることが可能となる。
上述した各場合において、例えば、以下の変形例が考えられる。
基準ドット振分テーブルを予め用意しておけば、基準ドット振分テーブル作成処理を省略可能である。
基準プリンタのインク付着量(吐出重量W1)を予め求めておけば、図9のS202を省略可能である。
パッチを予め基準印刷媒体上に印刷しておけば、図9のS208を省略可能である。
基準印刷媒体上のパッチの基準測色データを予め生成しておけば、図9のS208,S212を省略可能である。
図9のS208,S210でパッチを印刷させる際、重量誤差情報に基づいてインク付着量のずれを補償させるように基準ドット振分テーブルを修正し、修正後のドット振分テーブルを参照してインク使用量が表された入力階調値からドット形成量が表された出力階調値に変換し、パッチを印刷させてもよい。
媒体誤差情報に基づいて印刷媒体のロット間のばらつきによる印刷画像の色ずれを補償させるように基準ドット振分テーブルを修正する際、入力階調値の各階調に対応するドット種毎の出力階調値全てを修正するようにしてもよい。
誤差情報取得工程S6を省略し、誤差情報を記録することなく、対象ドット振分テーブルを作成してもよい。この場合、図9のS206,S222、図10のS302を省略したうえで、対象ドット振分テーブル作成処理の前に誤差情報記録処理を行えばよい。
図10で示した対象ドット振分テーブル作成処理において、S306とS308の順序を入れ替えてもよい。S306では、基準ドット振分テーブルの入力階調値を修正してインク付着量の誤差を補償するようにしてもよい。S308では、基準ドット振分テーブルの出力階調値を修正して印刷画像の色ずれを補償するようにしてもよい。
インク付着量の誤差を補償するインク量誤差測定工程S1を省略してもよい。この場合、図9のS202〜S206、図10のS306を省略し、S302では媒体誤差情報のみを取得し、S310では修正入力値Ainと基準出力値Boutとの対応関係でドット振分テーブルを作成すればよい。
図11で示した補間処理において、跳ね点による印刷画像の色ずれ補償の精度が低下する可能性があるものの、S408〜S410の処理を省略した補間処理を行うようにすることも可能である。
図15で示した印刷制御処理において、画像データがCMYRVKの色毎の階調データから構成されていれば、S505〜S510を省略可能である。
図17〜図19に示すように、インクの発色度合の誤差を補償し、かつ、印刷媒体上の印刷画像の色ずれを補償するようにしてもよい。ここで、S208〜S210,S224〜S226が標準画像印刷制御工程S11、S212,S216,S228,S232が測色データ取得工程S12、S214,S218,S230,S234が補間工程S13、S220〜S222が媒体誤差算出工程S14、S236〜S238が発色誤差算出工程S15、S302が誤差情報取得工程S16、S304,S316が補償工程S17、S318,S312がドット形成量データ決定工程S18に対応している。
誤差情報記録処理を開始すると、まず、図9のS208〜S222の処理を行い、媒体誤差情報を所定の記録媒体に記録する。次に、CMYRVKの基準インクのインクカートリッジを装着したインク比較基準プリンタをPCに接続しておき、PC10では、CMYRVKの色毎に、複数段階とした標準のドット形成量(インク記録率RIi)の基準パッチ(標準画像)P3を基準印刷媒体上に印刷させる制御を行う(S224)。インク比較基準プリンタは、インクの発色を比較するためのプリンタであり、上記インク量基準プリンタでも、上記対象プリンタでも、第三の基準プリンタでもよい。さらに、インクカートリッジをCMYRVKの対象インクのインクカートリッジに交換し、PC10では、インク比較基準プリンタに対して、色毎に、基準パッチP1と同じ複数段階とした標準のドット形成量(インク記録率RIi)の色補償用パッチ(標準画像)P4を基準印刷媒体上に印刷させる制御を行う(S226)。その後、測色機40を用いて印刷媒体上の各基準パッチP3をLab色空間で測色し、PC10では、印刷された各パッチP3毎の測色データである色成分量L,a,bを測色機40から取得して(S228)、図11で示した補間処理を行う(S230)。S228で得られる測色データが、インク比較基準プリンタで基準インクを使用したときに印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量の標準画像を所定の色空間で測色して得られる基準測色データである。
また、測色機40を用いて印刷媒体上の各色補償用パッチP4をLab色空間で測色し、PC10では、印刷された各パッチP4毎の色成分量L,a,bを測色機40から取得して(S232)、図11で示した補間処理を行う(S234)。S232で得られる測色データが、インク比較基準プリンタで対象インクを使用したときに印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量の標準画像を所定の色空間で測色して得られる測色データである。
その後、色毎に、補間処理にて求められた基準測色データDA14と測色データDA15とを対応付けることにより、基準インクと対象インクとのドット形成量を対応付けたインク対応データDA16を生成する(S236)。そして、色毎に、インク対応データDA16に基づいて、インクの発色誤差を表す発色誤差情報28bを生成し、対象インクを充填したインクカートリッジのメモリ28aに記憶させ(S238)、誤差情報記録処理を終了する。発色誤差情報は、測色データを対比した対比結果であり、インク対応データDA16と同じ情報すなわち全階調の誤差量を有する情報、これらの全階調のうち一部の階調のみの誤差量を有する情報、インク対応データの近似関数の係数、等とすることができる。発色誤差情報をメモリ28bに記憶させる際には、PCでは対象インクを充填したインクカートリッジを装着したプリンタに対して発色誤差情報を出力し、プリンタでは同発色誤差情報を入力してメモリ28aに書き込む処理を行えばよい。
対象ドット振分テーブル作成処理では、対象インクを充填したインクカートリッジを装着した対象プリンタをPCに接続しておき、PC10では媒体誤差情報と発色誤差情報28bを取得する(S302)。S304で処理対象の色を設定すると、両誤差情報に基づいてインクの発色度合のずれを補償させ、かつ、印刷媒体の違いによる印刷画像の色ずれを補償するように入力階調値を修正し、修正入力値Ain(第二の中間データ)を生成する(S316)。ここで、基準ドット振分テーブルの入力階調値をBinとし、上記インク対応データDA16で規定される基準インクおよび対象インクのドット形成量をそれぞれC3,C4とすると、以下の式に従って修正入力値Ainを求めることができる。
Ain = Bin×(C1/C2)×(C3/C4) …(4)
ここで、修正入力値Ainは小数点以下の単位で表されており、データ量を少なくさせ、ドット振分処理を高速にて行うために、修正後の基準ドット振分テーブルについて、修正入力値Ainと基準出力値Boutとの対応関係で入力側を整数の入力階調値g1に変換するとともに出力側を整数の出力階調値D(g1)に変換する(S318)。その後、S312〜S314の処理を行うことにより、基準とした基準インクを使用して基準印刷媒体に印刷を行うときの同基準インクの使用量が表された入力階調データと、印刷装置の使用対象の対象インクを使用して対象印刷媒体に印刷を行うときの複数種類のドットの形成量が同種類毎に表された出力階調データと、の対応関係を規定したドット振分テーブルが作成される。
以上により、使用対象の対象インクについて基準の色を発色する基準インクに対する発色の誤差による色ずれも生じなくなる。従って、基準色に対する色再現性をさらに向上させることが可能となる。
図20は、印刷制御装置と、インターネット網(通信網)60を介して印刷制御装置と双方向通信可能に接続されるサーバコンピュータ50とを備えた印刷制御システムを対象印刷装置とともに示している。
サーバ50は、CPU、ROM、RAM、通信I/F、記憶媒体、等を備えた一般的なコンピュータで構成されている。同記憶媒体には、対象印刷媒体のロット毎に当該ロットを識別可能とするロット情報D11と、基準印刷媒体に対する対象印刷媒体の印刷画像の色ずれを表す媒体誤差情報D12と、を対応付けて格納した媒体誤差情報テーブルD10が記憶されている。同サーバ50は、通信I/Fを介して、入力されるロット情報に対応する媒体誤差情報を読み出して外部に出力可能である。
本変形例のロット情報D11は、インクカートリッジの製造会社を識別可能とする製造会社キー情報、印刷媒体の種類を識別可能とする用紙キー情報、製造会社と印刷媒体の種類が識別されたときに印刷媒体のロットを識別可能とするロットキー情報、とから構成されている。本発明にいうロット情報は、製造会社と印刷媒体の種類の情報を含めた広義のロットを識別可能とする情報である。
PC10では、予めCD−ROMやFD等の所定の記録媒体からロット情報14f〜hを読み出してHD14に記憶させている。同ロット情報は、製造会社キー情報14f、用紙キー情報14g、ロットキー情報14h、とから構成されている。
PC10は、図1で示した各部U1〜U5を備えるとともに、対応関係規定部U6を構成する各部U15〜U17を備えている。識別情報取得部(識別情報取得手段)U15は、ロット情報14f〜hを取得する。識別情報出力部(識別情報出力手段)U16は、サーバ50に双方向通信可能なインターネット網60を介して同取得したロット情報14f〜hを出力する。すると、サーバ50は、PC10から出力されたロット情報14f〜hを入力し、媒体誤差情報テーブルD10から同ロット情報14f〜hに対応する媒体誤差情報D12を読み出し、インターネット網60を介して同読み出した媒体誤差情報D12をPC10に対して出力する。
誤差情報取得部(誤差情報取得手段)U17は、インターネット網60を介してサーバ50から出力される媒体誤差情報D12を取得する。
その後は、上記媒体誤差情報D12と重量誤差情報31aとを用いて、図10で示した対象ドット振分テーブル作成処理を行うと、印刷媒体上に付着するインクの量のずれを補償させ、かつ、印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを補償させるように、入力階調データと出力階調データとの対応関係を規定して対象ドット振分テーブルを作成することができる。そして、図15で示した印刷制御処理を行うと、プリンタ間のインク付着量のずれが補償され、かつ、印刷媒体間の印刷画像のずれが補償された印刷画像を対象印刷媒体上に印刷することができる。
媒体誤差情報を記録媒体に記録するとデータ量が制限されたり、記録媒体のデータ量を増やすためにコストアップになったりするが、サーバからインクロットに対応した媒体誤差情報を取得するので、大容量の記録媒体を用いることなく媒体誤差情報をデータ量の多い情報とすることができる。また、印刷媒体を交換した時に自動的に印刷媒体のロットの違いによる印刷画像の色ずれが補償されるので、ロット間の印刷画像の色ばらつきをユーザに意識させない。従って、容易に対象プリンタで対象印刷媒体を使用して基準色に対する良好な色再現性を得ることが可能となる。また、頻繁に媒体誤差情報を更新することができるので、この点で色再現性を向上させることができる。
むろん、重量誤差情報についても、サーバから取得するようにしてもよい。この場合、サーバ50の記憶媒体には、対象プリンタを個別に識別可能とするヘッド情報D21と、印刷媒体上に付着するインクの量のずれを表す重量誤差情報D22と、を対応付けて格納した重量誤差情報テーブルD20を記憶させておけば、同様にして重量誤差情報を更新し、インク付着量のばらつきを補償させることができる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、印刷媒体のロットが変わっても基準色に対する良好な色再現性を維持し、基準色に対する色再現性を向上させるとともに、印刷制御の処理時間を短縮させ、記憶させるデータの量を少なくさせることが可能となる。
印刷制御装置の構成を模式的に示す図。 印刷システムの構成を示すブロック図。 ドット形成量データ作成方法を模式的に示す図。 ドット振分テーブルの構造を模式的に示す図。 基準ドット振分テーブルの作成処理を示すフローチャート。 ドット形成量と明度との相関データを示すグラフ形式の図。 小中ドットのグラフを大ドットのグラフに合致させる様子を説明する図。 入力階調値と複数種類のドットの形成量との対応関係を示す図。 誤差情報記録処理を示すフローチャート。 対象ドット振分テーブル作成処理を示すフローチャート。 補間処理を示すフローチャート。 インク使用量に対する色成分量を補間して求める様子を示す図。 基準印刷媒体と対象印刷媒体の印刷画像の色を対応付ける様子を示す図。 基準ドット形成量データを修正する様子を示す図。 本印刷制御装置が行う印刷制御処理を示すフローチャート。 変形例において、印刷制御処理を示すフローチャート。 ドット形成量データ作成方法の変形例を模式的に示す図。 誤差情報記録処理の変形例を示すフローチャート。 対象ドット振分テーブル作成処理の変形例を示すフローチャート。 変形例において、印刷制御システムの概略を示すブロック図。
符号の説明
10…パーソナルコンピュータ(PC)、14…ハードディスク(HD)、14a…色変換LUT(色変換データ)、14b…基準ドット振分テーブル(基準ドット形成量データ)、14c…ドット振分テーブル(ドット形成量データ)、14d…媒体誤差情報、14f〜h…ロット情報、20…インクジェットプリンタ、28a,31…半導体メモリ(記録媒体)、28b…発色誤差情報、31a…重量誤差情報、40…カラー測色機、50…サーバ、60…インターネット網(通信網)、D1,D2…入力階調データ、D3,D4…出力階調データ、D10…媒体誤差情報テーブル、D11…ロット情報、D12…媒体誤差情報、DA2…RGBデータ(第一画像データ)、DA3…CMYRVKデータ(第二画像データ)、DA4…ドット量データ、DA7…誤差情報、DA11…基準測色データ、DA12…測色データ、DA13…媒体対応データ、I1…印刷画像、M1,M4…対象印刷媒体、M3…基準印刷媒体、P1…パッチ(基準印刷媒体上の標準画像)、P2…パッチ(対象印刷媒体上の標準画像)、U0…印刷制御装置、U1…画像入力部、U2…色変換部(色変換手段)、U3…ドット振分部(ドット振分手段)、U4,U5…印刷制御手段、U6…対応関係規定部(対応関係規定手段)、U11,U17…誤差情報取得部(誤差情報取得手段)、U12…データ作成部(データ作成手段)、U13…標準画像印刷制御部(標準画像印刷制御手段)、U14…測色データ取得部(測色データ取得手段)、U15…識別情報取得部(識別情報取得手段)、U16…識別情報出力部(識別情報出力手段)

Claims (17)

  1. インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置に対して印刷制御を行う際、画像データを構成する画素毎に同印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データから複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データに変換し、変換後の出力階調データを用いて印刷制御を行う印刷制御装置であって、
    上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、
    上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定したドット形成量データを参照することにより、上記入力階調データを上記出力階調データに変換するドット振分手段と、
    上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して上記ドット振分手段による変換後の出力階調データに対応した上記インクの複数種類のドットを同対象印刷媒体上に形成させて印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 上記ドット形成量データは、上記基準印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量の標準画像を所定の色空間で測色して得られる基準測色データと、上記対象印刷媒体上に印刷される同標準のドット形成量の標準画像を同所定の色空間で測色して得られる測色データと、の差異を少なくさせるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定したデータとされていることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 上記基準測色データと上記測色データとを対比し、当該対比結果から上記ドット形成量データを作成するデータ作成手段をさらに備え、
    上記ドット振分手段は、上記データ作成手段にて作成されたドット形成量データを参照することにより、上記入力階調データを上記出力階調データに変換することを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 上記入力階調データは、基準とした基準印刷装置で上記基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータとされ、
    上記出力階調データは、印刷制御の対象とした対象印刷装置で上記対象印刷媒体に印刷を行うときの上記複数種類のドットの形成量が同種類毎に表されたデータとされ、
    上記データ作成手段は、上記基準印刷装置で印刷媒体上に付着するインクの量に対する上記対象印刷装置で印刷媒体上に付着するインクの量のずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させ、かつ、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように、上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成することを特徴とする請求項3に記載の印刷制御装置。
  5. 上記データ作成手段は、上記基準印刷装置で上記基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が第一の階調数で表された入力階調データと上記複数種類のドットの形成量が同種類毎に第二の階調数で表された出力階調データとの対応関係を規定した基準ドット形成量データから、同基準印刷装置で同基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が同第一の階調数で表された上記入力階調データと上記対象印刷装置で同対象印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が同第二の階調数で表された上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成するとともに、当該作成の際、上記複数種類のドットのそれぞれについて上記インクの量のずれに基づいて同基準ドット形成量データの出力階調データから上記インクの量のずれを補償させる対応関係で修正された第一の中間データを生成し、上記基準測色データと上記測色データとの差異に基づいて同基準ドット形成量データの入力階調データから同基準測色データと測色データとの差異を少なくさせる対応関係で修正された同入力階調データよりも細かい変化単位の第二の中間データを生成し、同第二の中間データと同第一の中間データとの対応関係で同基準印刷装置で同基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表された同第一の階調数の入力階調データと同対象印刷装置で同対象印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表された同第二の階調数の出力階調データとの対応関係を規定して上記ドット形成量データを作成することを特徴とする請求項4に記載の印刷制御装置。
  6. 上記入力階調データは、基準とした基準インクを使用して上記基準印刷媒体に印刷を行うときの同基準インクの使用量が表されたデータとされ、
    上記出力階調データは、上記印刷装置の使用対象の対象インクを使用して上記対象印刷媒体に印刷を行うときの上記複数種類のドットの形成量が同種類毎に表されたデータとされ、
    上記データ作成手段は、上記基準インクを使用したときにインクの発色を比較するためのインク比較基準印刷媒体上に印刷される上記標準のドット形成量の標準画像に対する上記対象インクを使用したときに同インク比較基準印刷媒体上に印刷される同標準のドット形成量の標準画像の色ずれを補償させ、かつ、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように、上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成することを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれかに記載の印刷制御装置。
  7. 上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して同対象印刷媒体に上記インクの使用量を変化させた複数の上記標準画像を印刷させる際、同インクの使用量について所定の使用量より少ない範囲におけるインクの使用量の変化量を同所定の使用量より多い範囲におけるインクの使用量の変化量よりも少なくさせて同複数の標準画像を印刷させる制御を行う標準画像印刷制御手段と、
    上記対象印刷媒体に印刷された標準画像のそれぞれを上記所定の色空間で測色して得られる測色データを取得する測色データ取得手段とをさらに備え、
    上記データ作成手段は、上記基準測色データと上記測色データ取得手段にて取得された測色データとを対比し、当該対比結果から上記ドット形成量データを作成することを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれかに記載の印刷制御装置。
  8. 画像を画素毎に第一要素色毎の階調データで表現した第一画像データを上記印刷装置で使用されるインクの色に対応した第二要素色毎の階調データで表現した第二画像データに色変換する際、同第一要素色毎の階調データと、上記基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が同第二要素色毎に表された階調データと、の対応関係を規定した色変換データを参照して色変換する色変換手段をさらに備え、
    上記ドット振分手段は、上記ドット形成量データを参照して上記第二画像データを構成する画素毎の階調データを上記入力階調データとして上記出力階調データに変換することを特徴とする請求項3〜請求項7のいずれかに記載の印刷制御装置。
  9. 上記データ作成手段は、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを表す媒体誤差情報を記録した記録媒体から同媒体誤差情報を取得する誤差情報取得手段を備え、取得した媒体誤差情報を用いることにより、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成することを特徴とする請求項3〜請求項8のいずれかに記載の印刷制御装置。
  10. 上記データ作成手段は、上記対象印刷媒体のロットを識別可能とするロット情報を取得する識別情報取得手段と、同対象印刷媒体のロット毎に対応する同ロット情報と上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを表す媒体誤差情報とを対応付けて記憶するとともに入力されるロット情報に対応する媒体誤差情報を読み出して外部に出力するサーバに双方向通信可能な通信網を介して同取得したロット情報を出力する識別情報出力手段と、同通信網を介して同サーバから出力される媒体誤差情報を取得する誤差情報取得手段とを備え、取得した媒体誤差情報を用いることにより、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成することを特徴とする請求項3〜請求項8のいずれかに記載の印刷制御装置。
  11. 上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して同対象印刷媒体に上記インクのドット形成量を変化させた複数の上記標準画像のそれぞれを複数の色成分を色成分量とする所定の色空間で測色して得られる測色データを取得する測色データ取得手段と、
    上記変化させたドット形成量よりも細かく変化させた各ドット形成量での上記標準画像の測色データを上記色成分毎に所定の補間演算により補間しながら求める補間手段とをさらに備え、
    上記データ作成手段は、上記補間手段にて求められた測色データの各ドット形成量について上記基準印刷媒体上に印刷される各標準画像の基準測色データと、上記補間手段にて求められた測色データと、の差異を各ドット形成量について最も少なくさせるように、上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定して上記ドット形成量データを作成することを特徴とする請求項3〜請求項10のいずれかに記載の印刷制御装置。
  12. インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置に対して印刷制御を行う際に画像データを構成する画素毎に同印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データから複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データに変換して変換後の出力階調データを用いて印刷制御を行う印刷制御装置と、通信網を介して同印刷制御装置と双方向通信可能に接続されるサーバとを備えた印刷制御システムであって、
    上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、
    上記印刷制御装置は、
    上記基準印刷媒体上に印刷される標準のドット形成量の標準画像を所定の色空間で測色して得られる基準測色データと、上記対象印刷媒体上に印刷される同標準のドット形成量の標準画像を同所定の色空間で測色して得られる測色データと、の差異を少なくさせるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定したドット形成量データを作成するデータ作成手段と、
    作成されたドット形成量データを参照することにより、上記入力階調データを上記出力階調データに変換するドット振分手段と、
    上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して上記ドット振分手段による変換後の出力階調データに対応した上記インクの複数種類のドットを同対象印刷媒体上に形成させて印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御手段とを具備し、
    上記サーバは、上記対象印刷媒体のロット毎に当該ロットを識別可能とするロット情報と上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを表す媒体誤差情報とを対応付けて記憶するとともに、入力されるロット情報に対応する媒体誤差情報を読み出して外部に出力し、
    上記データ作成手段は、上記ロット情報を取得する識別情報取得手段と、上記サーバに双方向通信可能な通信網を介して同取得したロット情報を出力する識別情報出力手段と、同通信網を介して同サーバから出力される媒体誤差情報を取得する誤差情報取得手段とを備え、取得した媒体誤差情報を用いることにより、上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する上記対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定した上記ドット形成量データを作成することを特徴とする印刷制御システム。
  13. インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置に対して印刷制御を行う際、画像データを構成する画素毎に同印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データから複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データに変換し、変換後の出力階調データを用いて印刷制御を行う印刷制御方法であって、
    上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、
    上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定したドット形成量データを参照することにより、上記入力階調データを上記出力階調データに変換するドット振分工程と、
    上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して上記ドット振分工程による変換後の出力階調データに対応した上記インクの複数種類のドットを同対象印刷媒体上に形成させて印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御工程とを具備することを特徴とする印刷制御方法。
  14. インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置に対して印刷制御を行う際、画像データを構成する画素毎に同印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データから複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データに変換し、変換後の出力階調データを用いて印刷制御を行う機能をコンピュータに実現させる印刷制御プログラムであって、
    上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、
    上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定したドット形成量データを参照することにより、上記入力階調データを上記出力階調データに変換するドット振分機能と、
    上記対象印刷媒体を使用する上記印刷装置に対して上記ドット振分機能による変換後の出力階調データに対応した上記インクの複数種類のドットを同対象印刷媒体上に形成させて印刷画像を印刷させる制御を行う印刷制御機能とを実現させることを特徴とする印刷制御プログラム。
  15. インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データと、当該二以上の種類のうち少なくとも一部である複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データと、の対応関係を規定してあるとともに同入力階調データを同出力階調データに変換する際に参照するためのドット形成量データを作成するドット形成量データ作成装置であって、
    上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、
    上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定して上記ドット形成量データを作成することを特徴とするドット形成量データ作成装置。
  16. インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データと、当該二以上の種類のうち少なくとも一部である複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データと、の対応関係を規定してあるとともに同入力階調データを同出力階調データに変換する際に参照するためのドット形成量データを作成するドット形成量データ作成方法であって、
    上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、
    上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定して上記ドット形成量データを作成することを特徴とするドット形成量データ作成方法。
  17. インク量の異なる二以上の種類のドットを印刷媒体上に形成可能な印刷装置で使用されるインクの使用量を表す入力階調データと、当該二以上の種類のうち少なくとも一部である複数種類のドットの形成量を同種類毎に表す出力階調データと、の対応関係を規定してあるとともに同入力階調データを同出力階調データに変換する際に参照するためのドット形成量データを作成する機能をコンピュータに実現させるドット形成量データ作成プログラムであって、
    上記入力階調データは、基準とした基準印刷媒体に印刷を行うときのインクの使用量が表されたデータであり、
    上記基準印刷媒体上に印刷される画像に対する印刷対象の対象印刷媒体上に印刷される画像の色ずれを上記複数種類のドットのそれぞれについて補償させるように上記入力階調データと上記出力階調データとの対応関係を規定して上記ドット形成量データを作成する機能を実現させることを特徴とするドット形成量データ作成プログラム。
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