JP2006100499A - 導体形成用シートおよび導体の形成方法ならびに電子部品の製造方法 - Google Patents

導体形成用シートおよび導体の形成方法ならびに電子部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 デラミネーションがなく、高寸法精度でかつ高精度な導体を形成することができる導体形成用シートおよび電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】 導体形成用シート1は、導体ペーストを用いて導体を表面に形成するための導体形成用シート1であって、導体形成用シート1は溶剤の浸透しない樹脂成形体から成り、導体2が形成される表面の算術平均粗さRaが0.15乃至1.2μmである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、積層セラミック配線基板のような電子部品の製造に用いられる導体形成用シート、および導体の形成方法、ならびに電子部品の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化に伴い、この電子機器に用いられる積層コンデンサや積層セラミック配線基板のような電子部品においても小型化及び高性能化が望まれている。例えば、積層コンデンサにおいては小型化及び高容量化のために、より薄い誘電体層及び導体層を多層化したものが求められている。また、積層セラミック配線基板においては小型化及び配線導体の高密度化のために、より薄い絶縁層及び配線導体層を多層に形成し、配線導体層の幅及び間隔もより微細なものが求められている。
このような電子部品は、セラミック粉末に有機バインダー、可塑剤、溶剤等を加えてスラリーとし、ドクターブレード等によりセラミックグリーンシート(以下、グリーンシートともいう)を成形した後、金属粉末を含有する導体ペーストを印刷するなどしてグリーンシート上に導体層を形成し、次に複数枚の導体層が形成されたグリーンシートを積層して加圧することにより圧着して積層体を得て、この積層体を焼成することで得られる。
ところが、電子部品に対する前述の要求に対応して導体層が形成されたグリーンシートを多数積層すると、導体層が形成された領域が重なる部分とそうでない部分ではその厚み差が大きくなる。このため、積層されたグリーンシートを厚み方向に加圧した場合、導体層が形成された領域が重なる部分においては加圧力が十分に加わるものの、そうでない部分においては加圧力が十分に加わりにくくなるので、不十分な圧着となり易い。その結果、そのような積層体を焼成すると、圧着が不十分な部分でデラミネーション(層間剥離)が発生するという問題があった。
このようなデラミネーションが電子部品の内部に存在すると、容量値の変化や絶縁破壊が起りやすくなるので電気的な特性が確保できないという問題があった。
またデラミネーションの発生を抑えるため、導体層が形成されたグリーンシートを多数積層する際、圧力を上げると、それにともないグリーンシートの変形が大きくなり、高寸法精度を確保することができなくなるという問題もあった。
このような問題に対して特許文献1では、加圧された際の流動性が高い高流動性部分を有する積層体を用いることが提案されている。積層体を厚み方向に加圧した際に、内部電極が積層されている領域に存在する高流動性部分が残りの部分に移動して残りの部分の厚みが増大しようとすることにより、加圧力が全体に均一に加わることとなるので、デラミネーションが生じ難くなるものである。
それに対して、特許文献2に記載されているような、導体が表面に形成された支持体上にセラミックスラリーを塗布し、乾燥後剥離することにより平坦なシートを形成する製法が提案されている。この製法によればグリーンシート積層時に不均一な圧力によりデラミネーションが発生することがないので、電気的な特性を確保することができる。また導体層が形成されたグリーンシートを多数積層する際、低圧で積層できるため、積層変形を抑えることができ、グリーンシート積層体の高寸法精度を確保することができる。
特許第3344100号公報 特開昭50−64768号公報
しかしながら、従来の高流動性部分を有する積層体を用いる方法においては、高流動性部分を移動させてデラミネーションが発生しないような圧着を行なうためには、例えば厚み方向に180MPaという高い圧力を加える必要がある。このような高い圧力を導体層が形成されたグリーンシートに加えると、グリーンシートや導体パターンの形状が変形してしまうこととなる。その結果、基板の所望の寸法精度が得られないために基板上への部品実装が困難となったり、設計通りの導体パターンの形状が得られないために、特に高周波用配線基板等ではインピーダンス整合等の電気的特性が得られなくなるという問題があった。さらに、導体パターンの間隔が微細な場合の導体層の周囲に発生する空隙の問題は解決されないままであった。
さらには、キャビティを有するような電子部品を製造する場合は、キャビティとなる貫通穴を形成したグリーンシートとキャビティの底部となる貫通穴が形成されていないグリーンシートとを積層して圧着すると、グリーンシート積層体のキャビティ底部が反ってしまうという問題があった。これは、圧着するための加圧によりキャビティの周囲だけに圧力が加わり、キャビティ周囲のリーンシートが加圧により伸びるのに対して、キャビティ底部には圧力が加わらないので、キャビティ底部のグリーンシートは周囲から押されることによるものである。これは、電子部品がより小型でキャビティ底部の厚みがより薄い場合により発生し易いものであった。キャビティ底部が反ると、水晶振動子やICチップ等の電子素子を搭載することが困難となる。搭載できても搭載された部品が傾いてしまうので、CCDやC−MOS等の光半導体素子を搭載した場合は受光精度が悪くなるという問題があった。
また、導体が表面に形成された支持体上にセラミックスラリーを塗布し、乾燥後剥離することにより平坦なシートを形成する製法では、導体層が形成された領域が重なる部分とそうでない部分ではその厚み差がなく、導体層周囲や導体層間に空隙が発生することなくグリーンシート同士が密着することとなり、グリーンシート積層体を焼成して得られる電子部品はデラミネーションの発生のないものとなるものの、導体ペーストにより支持体上に導体を形成すると、導体ペースト内の導体粒子と溶剤が支持体上にぬれ広がるため、実際に設計した幅よりも導体幅が広がる(以下、ニジミともいう)という問題を有していた。そのため、電子部品の内部に上記のような導体のニジミが存在すると、電気的な容量値や抵抗値が実際の設計値からずれるため、上記の製造方法により製造された電子部品は、電気特性の規格値を満足することができないという問題があった。
さらに、配線導体の高密度化にともない、導体間のギャップを100μm以下に狭くした場合、導体にニジミによる短絡(ショート)が発生し易くなり電気的な特性を確保できないという不具合を誘発することから、従来の特許文献2に記載されている方法では、配線導体の幅や間隔が微細なものの製造は困難であった。
本発明は、上記の問題点を解決するために完成されたものであり、デラミネーションが抑えられ、高寸法精度な導体を形成できる導体形成用シート、および導体の形成方法、ならびに電子部品の製造方法を提供することにある。
本発明は、導体用ペーストを用いて導体を表面に形成するための導体形成用シートであって、該導体形成用シートは溶剤の浸透しない樹脂成形体から成っており、少なくとも前記導体が形成される表面の算術平均粗さRaが0.15乃至1.2μmであることを特徴とする。
本発明の導体の形成方法は好ましくは、本発明の導体形成用シート上に前記導体用ペーストを印刷することにより前記導体を形成する方法であって、前記導体用ペースト内の導体粒子の大きさが0.5乃至30μmであることを特徴とする。
本発明の電子部品の製造方法は、本発明の導体形成用シートを用いて電子部品を製造する電子部品の製造方法であって、前記導体形成用シート上に前記導体ペーストで前記導体を形成する工程と、前記導体の形成された前記導体形成用シートを支持体として、該支持体上にセラミックグリーンシートを形成し、前記導体と前記セラミックグリーンシートから成る導体付きセラミックグリーンシートを形成する工程と、前記導体付きセラミックグリーンシートを複数枚積層しセラミックグリーンシート積層体を形成する工程と、前記セラミックグリーンシート積層体を焼成する工程とを具備しており、前記導体形成用シートは、溶剤の浸透しない樹脂成形体から成り、前記導体が形成される表面の算術平均粗さRaが0.15乃至1.2μmであり、前記導体ペーストに含まれる導体粒子の大きさが0.5乃至30μmであることを特徴とする。
本発明の電子部品の製造方法は好ましくは、前記導体付きセラミックグリーンシートを成す前記セラミックグリーンシートは、第1および第2のセラミックグリーンシート層から成り、前記セラミックグリーンシート積層体は、前記導体付きセラミックグリーンシートを複数枚積層し加熱することによって形成されており、前記第2のセラミックグリーンシート層は、前記セラミックグリーンシート積層体を作製する際の加熱時に溶融状態となる溶融成分を含有していることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の製造方法は好ましくは、前記導体付きセラミックグリーンシートは、前記導体が形成された支持体上に第1のセラミックスラリーおよびその上に第2のセラミックスラリーを塗布し乾燥することにより形成されており、前記第1のセラミックスラリーの溶解度パラメータと前記第2のセラミックスラリーの溶解度パラメータとの差が2以上であることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の製造方法は好ましくは、前記導体付きセラミックグリーンシートは、前記導体が形成された支持体上に第1のセラミックグリーンシート層を作製する工程と、第2のセラミックグリーンシート層を作製する工程と、前記第1のセラミックグリーンシート層と前記第2のセラミックグリーンシート層とを積層して加熱することによって形成されており、前記溶融成分は前記導体付きセラミックグリーンシートを作製する際および前記セラミックグリーンシート積層体を作製する際の加熱時に溶融状態となることを特徴とする。
また、本発明の電子部品の製造方法は好ましくは、前記溶融成分は、融点が35乃至100℃であることを特徴とする。
本発明の導体形成用シートは、導体形成用シートに導体ペーストにより導体を形成した際、導体形成用シートを溶剤が浸透しないものとしたことから、溶剤浸透により導体形成用シートが膨潤するによって発生するセラミックグリーンシートの寸法変動を抑えることができる。さらに、導体形成用シートの表面が算術平均粗さRaで0.15乃至1.2μmと適度に凹凸を有するものとしたことから、導体形成用シートの表面の凹部が導体ペーストを成形した際の溶剤のぬれ広がりを促進する一方で、凸部が導体粉末の広がりを抑制するため、導体形成用シート上に印刷された導体ペーストの粘度が急速に上昇しニジミの発生を防止することができるとともに、導体を均一な厚みで形成でき、かつ導体表面のピンホールや欠け等の外観不良を抑えることができる。
本発明の導体の形成方法において、導体形成の導体ペースト内の導体粒子の大きさを0.5乃至30μmとした場合、導体形成用シートの凸部による導体粉末の広がり抑制の作用が顕著となり、より一層効果的に導体のニジミの発生を防止することができるため、導体間のギャップの狭いパターンが形成できる。
また、本発明の電子部品の製造方法において、導体形成用シート上に導体ペーストで導体を形成し、導体を形成した導体形成用シート上にセラミックグリーンシートを形成する工程を具備していることから、導体層が形成された領域が重なる部分とそうでない部分ではその厚み差がなく、導体層周囲や導体層間に空隙が発生することなくセラミックグリーンシート同士が密着することとなり、セラミックグリーンシート積層体を焼成して得られる電子部品はデラミネーションの発生のないものとなる。また、セラミックグリーンシートを低圧で積層することができ、セラミックグリーンシートおよびその上に形成された導体パターン形状が変形することがなく、得られるセラミックグリーンシート積層体およびそれを焼成して得られる電子部品は高い寸法精度を有するものとなる。
また、第2のセラミックグリーンシート層は加熱時に溶融する溶融成分を含有しているため、セラミックグリーンシート同士を積層する際に高い圧力をかける必要はなく、積層したセラミックグリーンシートが位置ずれしない程度の圧力で積層すればよい。従って、積層圧力による変形がなく高寸法精度を維持することができるので、より好ましいものとなる。
第1のセラミックグリーンシート層は加熱時に溶融する溶融成分を含有しないことから、第1のセラミックグリーンシートは加熱時に変形することはなく、かつ積層の際の、積層したセラミックグリーンシートが位置ずれしないように押さえる程度の圧力では変形しないものである。よって、第1のセラミックグリーンシート層および導体層の形状が変形することがないため、得られるセラミックグリーンシート積層体およびそれを焼成して得られる電子部品はデラミネーションがなく、かつ高い寸法精度を有するものとなる。
また、加熱時に溶融する溶融成分の融点が35℃乃至100℃であるものを用いた場合、常温では第2のセラミックグリーンシート層が軟化して変形することはないので、積層工程までのハンドリングが容易となり、加熱時にセラミックグリーンシート中の有機バインダーや可塑剤等の有機成分が分解することがないので、分解ガスによりデラミネーションが発生することがなく、より好ましいものとなる。
また、本発明の電子部品によれば、絶縁層間に空隙がなく、絶縁層や導体層の変形も少ないことから、デラミネーションがなく、高い寸法精度を有しかつ高精度なパターンが形成された電子部品を提供することができる。
さらに、キャビティを有する電子部品を製造する場合、大きな加圧力によりセラミックグリーンシートを圧着させる必要がないので、キャビティ周囲部とキャビティ底部との加圧によるセラミックグリーンシートの伸びの違いによるキャビティ底部の反りの発生を抑えることができ、キャビティ底部に電子素子を精度よく確実に搭載することが可能な電子部品を得ることができる。
本発明の電子部品の製造方法について以下に詳細に説明する。
図1は本発明の電子部品の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の断面図であり、1は導体形成用シート、2は導体、3はセラミックグリーンシート(グリーンシート)、4は導体付きグリーンシート、5はグリーンシート積層体である。
まず、図1(a)に示すように、導体形成用シート上に導体2を形成し、さらに図1(b)に示すように、導体2を形成した導体形成用シート1を支持体として、支持体上にグリーンシート3を形成する。
本発明の導体形成用シート1は溶剤の浸透しない樹脂成形体から成っており、導体が形成される表面の算術平均粗さRaが0.15乃至1.2μmである。算術平均粗さRaが0.15μmより小さい場合、導体ペーストの広がりによるニジミが発生し、1.2μmより大きい場合、導体形成用シートの表面の凹凸による欠けやピンホール等の外観不良が発生する。
また、導体形成用シート1表面の算術平均粗さRaが上記範囲内において、算術平均粗さRaを上記範囲内に設定した場合、二乗平均粗さ(RMS)と算術平均粗さRaとの差が0.01μm乃至3.0μmの範囲であればより好ましい。これは、算術平均粗さRaを固定した場合、導体形成用シート1の表面粗さのピークの間隔に応じてRMSと算術平均粗さRaの差が変化し、ピークの間隔が狭いほどRMSと算術平均粗さRaの差は大きくなるからである。
前記RMSと前記Raの差を上記範囲に設定すると、導体形成用シート1上に前記導体ペーストにて導体2を形成した際、前記導体ペースト内の粒子等は導体形成用シート1表面に追従することなく導体形成用シート1表面の凸部上に保持されるか、または粗さの凸間に保持されるため広がりにくくなるが、逆に導体ペースト内の溶剤は導体形成用シート1表面の凹凸に追従し導体形成用シート1上に広がるため、導体2のニジミを抑えることができる。但し、RMSが大きくなりすぎると、導体形成用シート1表面のピークの間隔が狭すぎるため、溶剤が支持体1’表面の凹凸に追従して広がりにくくなるうえ、表面粗さが支持体1’の搬送や加工時に変形し粗さを維持することが困難であるため、各々のRaにおいては、RMSとRaの差を3.0μm以下にすることが好ましい。
RMSとRaの差が0.01μmより小さい場合、導体形成用シート1の表面粗さの凸部の間隔が広いため、溶剤とともに導体用粒子も導体形成用シート1上に広がり、導体2のニジミが発生する。更に、導体形成用シート1表面の粗さに追従するため導体2表面の粗さが大きくなり、導体2の平坦度の低下及びピンホール等の特性及び外観不良が発生する。
ここで、RaおよびRMSとは、JISの粗さ形状パラメーター(JIS B0601−1994)での算術平均粗さおよび二乗平均粗さを示すもので、物質表面の粗さを示す指標として用いられる。本発明の導体形成用シート1のRaおよびRMSは、原子間力顕微鏡(AFM)などの3次元表面粗さ測定器で測定したデータを使用した。
本発明における導体形成用シート1は、溶剤の浸透しない樹脂成形物であり、従来から用いられているポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート−イソフタレート共重合体等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン樹脂、ポリフッ化エチレン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル樹脂等の樹脂を用いた樹脂成形物を用いることができる。
導体2を形成する導体形成用シート1の表面には、グリーンシート3成形後に導体形成用シート1からの剥離性を向上させるため、離型層を形成してもよい。離型層の種類としては、大別してシリコーン系の離型剤と、非シリコーン系の離型剤があり、非シリコーン系の離型剤としてはフッ素系などを用いることができる。この離型剤としては、商品形態別にいえば無溶剤型、エマルジョン型、溶剤型のいずれでも使用し得る。またこの離型層は、用いられる離型剤の種類により異なるが、グリーンシート3を導体2形成用シートから剥がすことができ、かつ離型剤により導体2形成時に導体ペーストのハジキが発生しない程度の厚みであればよい。
導体形成用シート1の表面のRa及びRMSの形成方法としては、例えば研磨、ウォータージェット、ケミカルブラスト、サンドブラスト、ウェットブラスト(砥粒と水とを空気圧により噴射させる方法)等が挙げられる。また、導体形成用シート1内に空孔や無機粒子等を混合し埋め込むことにより形成する方法なども適用できる。また、Ra及びRMSの形成は、離型層の性能が維持できる範囲であれば、離型層の形成前でも後でもよい。また、導体形成用シート1上に離型層を形成する場合、離型層を成形する際の条件を変更することにより、表面にRa及びRMSを形成することができる。これによれば、支持体にRa及びRMSを形成する必要がなく、適用可能な導体形成用シート1の種類が広がり、かつ廉価なものが使用できることから、より好ましい。
本発明における導体ペーストは、導体粉末、有機バインダー、溶剤等を混合したものが用いられ、導体粒子の分散性や導体層2の硬度や強度を調整するために分散剤や可塑剤を添加してもよい。導体形成用シート1上に導体層2を形成する方法としては、例えば導体材料粉末をペースト化したものをスクリーン印刷法やグラビア印刷法、またはインクジェットなどの方法が適用できる。
ここで、導体2を形成する際に使用する導体ペースト内の導体粒子の大きさが0.5乃至30μmであることが重要である。0.5μmより小さい場合、導体形成用シート1の表面のRaによらず導体ペーストの広がりによるニジミが発生し、30μmより大きい場合、導体2の幅及び厚みのバラツキが発生し、導体2の形成が困難である。
なお、導体粒子の大きさは、レーザ回折散乱法による粒度測定器を用いて測定した、全ての粒子の測定値を用いた。また、導体粉末の形状は、導体粒子を製造する工程により変化し、球状に近い形状の他、針状、鱗状等の異方性形状も適用できる。なお、導体粒子の形状はより球状に近い方が、導体2を形成した際の導体粒子の流れやすさが、導体粒子の方向により異なる異方性を示すことがなく、導体粒子で形成した導体2内に導体粒子の充填度のばらつきによる特性ばらつきが発生しないため、好ましい。
導体材料としては、例えばW,Mo,Mn,Au,Ag,Cu,Pd(パラジウム),Pt(白金)等の1種または2種以上が挙げられ、2種以上の場合は混合、合金、コーティング等のいずれの形態であってもよい。その導体粉末はアトマイズ法、還元法等により製造されたものであり、必要により酸化防止、凝集防止等の処理をおこなってもよい。また、分級等により微粉末または粗粉末を除去し粒度分布を調整したものであってもよい。本発明の導体粉末の粒度はマイクロトラック等の粒度測定器により測定した値を使用した。
有機バインダーとしては、従来より導体ペーストに使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル系(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体,具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等),ポリビニルブチラ−ル系,ポリビニルアルコール系,アクリル−スチレン系,ポリプロピレンカーボネート系,セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。焼成工程での分解、揮発性を考慮すると、アクリル系、アルキド系の有機バインダーがより好ましい。また、有機バインダーの添加量としては、導体粒子により異なるが、有機バインダーの分解性に問題なく、かつ導体粒子を分散できる量であればよい。
溶剤としては、上記の導体粉末と有機バインダーとを良好に分散させて混合できるようなものであればよく、テルピネオールやブチルカルビトールアセテート及びフタル酸等の可塑剤などが使用可能であるが、導体2形成後の溶剤の乾燥性を考慮し、テルピネオール等の低沸点溶剤などが好ましい。
次に、図1(b)のように、導体2の形成された導体形成用シート1を支持体として、前記支持体上にグリーンシート3を形成し、導体2とグリーンシート3から成る導体付きグリーンシート4を形成する。
本発明における、グリーンシート3は、セラミック粉末、有機バインダー、溶剤等を混合したセラミックスラリーを、導体2を形成した導体形成用シート1を前記支持体として、前記支持体上に成形して形成することが可能である。セラミック粉末の分散性やグリーンシート3の硬度や強度を調整するために分散剤や可塑剤を添加してしてもよい。また、グリーンシート3は、第1のグリーンシート層と溶融成分を含む第2のグリーンシート層で形成することも可能である。
この場合、前記第1のグリーンシート層上に前記第2のグリーンシート層を形成する方法は、(1)導体2の形成された前記支持体上の前記第1のグリーンシート層と、別の支持体上に成形した前記第2のグリーンシート層を、前記第1のグリーンシート層の上に積層して形成する方法、(2)導体2の形成された前記支持体上に、形成された前記第1のグリーンシート層上に前記第2のグリーンシートのスラリーを塗布して形成する方法、(3)導体2の形成された前記支持体上に塗布された前記第1のグリーンシート層のスラリー上に前記第2のグリーンシート層のスラリーを塗布して形成する方法が挙げられる。
この中で、方法(2)及び(3)については、前記第1のグリーンシート層と、前記第2のグリーンシート層を同時に成形することができるので、工程数、積層数の増加による、工期の長期化、コストアップ、歩留まり低下、層間の導体接続信頼性の低下、といった問題を発生させることなく高流動性層を形成することが可能となる。また、高流動性層の積層工程がないので、高流動性層の積層時の空気の巻き込みがなく、かつ導体層は積層グリーンシート(前記第1のグリーンシート層と前記第2のグリーンシート層を積層したもの)内に形成されるため、前記積層グリーンシートは導体層の段差がなく平坦となるため、デラミネーションのない高信頼性の電子部品を得ることが可能となる。
また、方法(1)については、前記第1のグリーンシート層と前記第2のグリーンシート層とを別々に形成し、積層して加熱することによって導体層2及び前記第1及び第2のグリーンシート層からなる前記積層グリーンシートを作製することから、グリーンシート3を形成する際に混合、同一化することがなく、より広い溶解度パラメーターのグリーンシートまたはセラミックスラリーを使用することができる。
前記溶融成分は上記のものの中でも、その融点が35乃至100℃であるものが好ましい。これは、この範囲の融点のものを用いると、常温では前記第2のグリーンシート層が軟化して変形することはないので、積層工程までのハンドリングが容易となり、グリーンシート積層体5を作製する工程における加熱時にグリーンシート積層体5中の有機バインダーや可塑剤等の有機成分が分解することがないので、分解ガスによりデラミネーションが発生することがないからである。融点が35乃至100℃である溶融成分としては具体的には、ヘキサデカノール,ポリエチレングリコール,ポリグリセロール,ステアリルアミド,オレイルアミド,エチレングリコールモノステアレート,パラフィン,ステアリン酸,シリコーン等が挙げられる。
前記第2のグリーンシート層に含有される溶融成分の含有量は、使用する有機バインダー成分及びその量や、使用する溶融成分により異なるが、前記溶融成分が溶融した状態で第2のグリーンシート層が軟化し、その下に位置する前記積層グリーンシートの前記第1のグリーンシート層及びその中に埋め込まれて形成された導体2と隙間無く接触するような量であればよい。
また、別の支持体上に形成したグリーンシートを、導体2を形成した導体形成用シート1を支持体として、前記支持体上に積み重ねて加圧、加温した後、支持体を剥がすことによりグリーンシートを転写し、導体付きグリーンシート4を形成することも可能である。
セラミックスラリーに用いられるセラミック粉末としては、例えばセラミック配線基板であれば、Al,AlN,ガラスセラミック粉末(ガラス粉末とフィラー粉末との混合物)等が挙げられ、積層コンデンサであればBaTiO系,PbTiO系等の複合ペロブスカイト系セラミック粉末が挙げられ、電子部品に要求される特性に合わせて適宜選択される。
ガラスセラミック粉末のガラス成分としては、例えばSiO−B系、SiO−B−Al系,SiO−B−Al−MO系(ただし、MはCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−Al−MO−MO系(ただし、MおよびMは同じまたは異なってCa,Sr,Mg,BaまたはZnを示す),SiO−B−Al−MO−MO系(ただし、MおよびMは上記と同じである),SiO−B−M O系(ただし、MはLi、NaまたはKを示す),SiO−B−Al−M O系(ただし、Mは上記と同じである),Pb系ガラス,Bi系ガラス等が挙げられる。
また、ガラスセラミック粉末のフィラー粉末としては、例えばAl,SiO,ZrOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物,TiOとアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物,AlおよびSiOから選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル,ムライト,コージェライト)等のセラミック粉末が挙げられる。
有機バインダーとしては、従来よりグリーンシートに使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル系(アクリル酸,メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体,具体的にはアクリル酸エステル共重合体,メタクリル酸エステル共重合体,アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等),ポリビニルブチラ−ル系,ポリビニルアルコール系,アクリル−スチレン系,ポリプロピレンカーボネート系,セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。焼成工程での分解、揮発性を考慮すると、アクリル系バインダーがより好ましい。
溶剤としては、上記のセラミック粉末と有機バインダーとを良好に分散させて混合できるようなものであればよく、トルエン,ケトン類,アルコール類の有機溶媒や水等が挙げられる。これらの中で、トルエン,メチルエチルケトン,イソプロピルアルコール等の蒸発係数の高い溶剤はスラリー塗布後の乾燥工程が短時間で実施できるので好ましい。
セラミックスラリーを塗布してグリーンシート3を形成する方法としては、ドクターブレード法,リップコーター法,ダイコーター法等が挙げられる。特にダイコーター法やスロットコーター法、カーテンコーター法等の押し出し式の方法を用いると、これらは非接触式の塗布方法なので、導体2を物理的な力で混合させてしまうことなくグリーンシート3を形成することができるのでよい。また、グリーンシート3の厚さは、導体層2の厚みより厚くなるように形成される。
なお、必要に応じて上下の層間の導体層2同士を接続するためのビアホール導体やスルーホール導体等の貫通導体を形成してもよい。これら貫通導体は、パンチング加工やレーザ加工等によりグリーンシート3に形成した貫通孔に、導体材料粉末をペースト化した導体ペーストを印刷やプレス充填により埋め込む等の手段によって形成される。貫通穴加工は、グリーンシート3が厚い場合、パンチング加工がグリーンシート3の表裏の貫通穴径に差異がなく、好ましい。また、貫通穴を加工する際、グリーンシート3は支持体1’から剥がして行なってもよいが、支持体1’上に保持したまま行なうとグリーンシート3の変形を防止できるのでより好ましい。
次に、図1(c)に示すように、導体付きグリーンシート4を前記支持体から剥がし、導体付きグリーンシート4同士を位置合わせして積み重ね、加熱及び加圧して圧着することでグリーンシート積層体5を作製する。前記支持体を剥がす際に必要に応じて加熱等の処理を施すことも可能である。また、圧着の際の加熱加圧の条件は用いる有機バインダー等の種類や量により異なるが、概ね30〜100℃、2〜20MPaである。このとき、導体付きグリーンシート4同士の接着性を向上させるために、溶剤と有機バインダーや可塑剤等を混合した接着剤を用いることも可能である。
位置合わせして積み重ねた導体付きグリーンシート4について、このとき積層した導体付きグリーンシート4が位置ずれしないように、また導体付きグリーンシート4が確実に積層できるために押さえる程度の加圧(0.1〜1MPa)を行なうと、より精度よく確実な圧着が可能となる。
グリーンシート積層体5を作製する工程において、導体付きグリーンシート4は導体2の周囲や導体2間に空隙が発生することなく導体付きグリーンシート4同士が密着することとなり、グリーンシート積層体5を焼成して得られる電子部品はデラミネーションの発生のないものとなる。
導体付きグリーンシート4は、確実に積層できるために押さえる程度の加圧程度では変形しないものである。よって、導体付きグリーンシート4及びその上に形成された導体2の形状が変形することがなく、さらに加圧による導体付きグリーンシート4への歪がなく得られるグリーンシート積層体5、及びそれを焼成して得られる電子部品は、高い寸法精度を有するものとなる。
例えば、グリーンシート3上に導体2を形成したグリーンシートを用いた場合、グリーンシート積層体5及び電子部品の寸法精度は±0.5%(寸法誤差)程度であったが、本発明の導体形成用シート1上に導体2及びグリーンシートを形成した導体付きグリーンシート4を用いた場合、グリーンシート積層体5及び電子部品の寸法精度は±0.2%程度となり、大幅に向上することが実験により判明した。
また、キャビティを有する電子部品を製造する場合、大きな加圧力によりグリーンシートを圧着させる必要がないので、キャビティ周囲部とキャビティ底部との加圧によるグリーンシートの伸びの違いによるキャビティ底部の反りの発生を抑えることが可能となり、キャビティ底部に電子素子を精度よく確実に搭載することが可能な電子部品を得ることができる。
図1(c)の最下部に位置するグリーンシートとしては、導体のないグリーンシートのみで構成されるグリーンシートを用いればよい。積層コンデンサのように表面に導体層2が露出しないような電子部品の場合、図1(c)の最上部に位置するグリーンシート3には導体2が形成されていないグリーンシート3を用いればよく、積層セラミック配線基板のような両面に導体2が露出するような電子部品の場合、最下部のグリーンシート3の両面に導体2を形成したものを用いればよい。
そして最後に、グリーンシート積層体5を焼成することにより、本発明の電子部品が作製される。焼成する工程は、有機成分の除去とセラミック粉末の焼結とから成る。有機成分の除去は、100〜800℃の温度範囲でグリーンシート積層体5を加熱することによって行い、有機成分を分解、揮発させるものである。また、焼結温度は、セラミック組成により異なり、約800〜1600℃の範囲内で行なう。焼成雰囲気は、セラミック粉末や導体材料により異なり、大気中、還元雰囲気中、非酸化性雰囲気中等で行なわれ、有機成分の除去を効果的に行なうために水蒸気等を含ませてもよい。
焼成後の電子部品は、その表面に露出した導体2の表面に、導体2の腐食防止のために、または半田や金属ワイヤ等の外部基板や電子部品との接続手段の良好な接続のために、NiやAuのめっきを施すとよい。
セラミック材料としてガラスセラミックスのような低温焼結材料を用いる場合、グリーンシート積層体5の上下面にさらに拘束グリーンシートを積層して焼成し、焼成後に拘束シートを除去するようにすれば、より高寸法精度のセラミック基板を得ることが可能となる。拘束グリーンシートは、Al等の難焼結性無機材料を主成分とするグリーンシートであり、焼成時に収縮しないものである。この拘束グリーンシートが積層された積層体は、収縮しない拘束グリーンシートにより積層平面方向(xy平面方向)の収縮が抑制され、積層方向(z方向)にのみ収縮するので、焼成収縮に伴う寸法ばらつきが抑制される。
また、拘束グリーンシートには難焼結性無機成分に加えて、焼成温度以下の軟化点を有するガラス成分、例えばグリーンシート3中のガラスと同じガラスを含有させるとよい。焼成中にこのガラスが軟化してグリーンシート3と結合することにより、グリーンシート3と拘束グリーンシートとの結合が強固となり、より確実な拘束力が得られる。このときのガラス量は、難焼結性無機成分とガラス成分を合わせた無機成分に対して外添加で、0.5乃至15質量%とするとよく、拘束力が向上し、かつ拘束グリーンシートの焼成収縮が0.5%以下に抑えられる。
焼成後、拘束シートを除去する。除去方法としては、例えば研磨、ウォータージェット、ケミカルブラスト、サンドブラスト、ウェットブラスト(砥粒と水とを空気圧により噴射させる方法)等が挙げられる。
以上のような方法で作製された電子部品は、その内部にデラミネーションを有さず寸法精度が高く、かつ高精度な導体を有しており、電子部品として要求される優れた電気特性や気密性の高いものとなる。
本発明の実施例について以下に詳細に説明する。
まず、表1のように導体粒子としてCu粉末の粒度を変更したものを使用し、Cu粉末100質量%に対して外添加で、アクリル樹脂を10質量%、溶剤としてテルピネオールを3質量%添加し、混合することにより導体ペーストを作製した。その導体ペーストを用いて、表1のように表面のRa及びRMSを変更したPETフィルム上に、スクリーン印刷にて導体の幅及びギャップが75μmの導体を形成した。PETフィルムは事前にウェットブラスト処理を施し、処理速度、ブラスト砥粒の粒度及びブラストの圧力を変更し、種々の表面粗さを形成した。支持体表面の算術平均粗さRaは、3次元粗さ測定器AFMで測定した。印刷後、ガラス粉末と有機成分を混合したセラミックスラリーを、導体を形成したPETフィルム上に塗工し、グリーンシートを形成した。グリーンシートからPETフィルムを剥がした後、グリーンシートの導体層を双眼顕微鏡にて観察した。
なお、表1における「○」は、導体のニジミ、ショート及び欠けが見られず優れていたことを示す。「△」は、導体の形成に問題は無いものの、導体のニジミ、ショート及び欠けが見られたことを示す。
Figure 2006100499
表1より、Cu粒子の粒度が0.5μmより小さい場合、どの表面のRaにおいてもニジミによるショートが発生した。また、Cu粉末の粒度が30μmより大きい場合、どの表面のRaにおいても導体の欠けが発生した。
これに対して、Cu粒子の粒度が0.5乃至30μmであり、かつ支持体の表面のRaが0.15乃至1.2μmの場合には、ニジミによるショート及び欠けの発生が見られず、良好な結果を得た。
(a)〜(c)は、本発明の電子部品の製造方法の実施の形態の一例を示す工程毎の断面図である。
符号の説明
1・・・導体形成用シート
2・・・導体
3・・・グリーンシート
4・・・導体付きグリーンシート
5・・・グリーンシート積層体

Claims (7)

  1. 導体ペーストを用いて導体を表面に形成するための導体形成用シートであって、該導体形成用シートは溶剤の浸透しない樹脂成形体から成り、前記導体が形成される表面の算術平均粗さRaが0.15乃至1.2μmであることを特徴とする導体形成用シート。
  2. 請求項1記載の導体形成用シート上に前記導体ペーストを印刷することにより前記導体を形成する方法であって、前記導体ペーストに含まれる導体粒子の大きさが0.5乃至30μmであることを特徴とする導体の形成方法。
  3. 請求項1記載の導体形成用シートを用いて電子部品を製造する電子部品の製造方法であって、前記導体形成用シート上に前記導体ペーストで前記導体を形成する工程と、前記導体の形成された前記導体形成用シートを支持体として、該支持体上にセラミックグリーンシートを形成し、前記導体と前記セラミックグリーンシートから成る導体付きセラミックグリーンシートを形成する工程と、前記導体付きセラミックグリーンシートを複数枚積層しセラミックグリーンシート積層体を形成する工程と、前記セラミックグリーンシート積層体を焼成する工程とを具備しており、前記導体形成用シートは、溶剤の浸透しない樹脂成形体から成り、前記導体が形成される表面の算術平均粗さRaが0.15乃至1.2μmであり、前記導体ペーストに含まれる導体粒子の大きさが0.5乃至30μmであることを特徴とする電子部品の製造方法。
  4. 前記導体付きセラミックグリーンシートを成す前記セラミックグリーンシートは、第1および第2のセラミックグリーンシート層から成り、前記セラミックグリーンシート積層体は、前記導体付きセラミックグリーンシートを複数枚積層し加熱することによって形成されており、前記第2のセラミックグリーンシート層は、前記セラミックグリーンシート積層体を作製する際の加熱時に溶融状態となる溶融成分を含有していることを特徴とする請求項3記載の電子部品の製造方法。
  5. 前記導体付きセラミックグリーンシートは、前記導体が形成された支持体上に第1のセラミックスラリーおよびその上に第2のセラミックスラリーを塗布し乾燥することにより形成されており、前記第1のセラミックスラリーの溶解度パラメータと前記第2のセラミックスラリーの溶解度パラメータとの差が2以上であることを特徴とする請求項4記載の電子部品の製造方法。
  6. 前記導体付きセラミックグリーンシートは、前記導体が形成された支持体上に第1のセラミックグリーンシート層を作製する工程と、第2のセラミックグリーンシート層を作製する工程と、前記第1のセラミックグリーンシート層と前記第2のセラミックグリーンシート層とを積層して加熱することによって形成されており、前記溶融成分は前記導体付きセラミックグリーンシートを作製する際および前記セラミックグリーンシート積層体を作製する際の加熱時に溶融状態となることを特徴とする請求項4記載の電子部品の製造方法。
  7. 前記溶融成分は、融点が35乃至100℃であることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
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