JP2006097665A - 可変容量型圧縮機における容量制御弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】供給通路の一部となる弁孔と排出通路の一部となる弁孔とが同時に開かないようにする。
【解決手段】交流室38内の伝達ロッド45の部位に一体形成された第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んで第1弁孔36を閉鎖可能である。交流室38内の第2弁体40は、弁座35の座面351に当接して第2弁孔37を閉鎖可能である。圧縮ばね47は、第2弁孔37を閉じる閉位置に向けて第2弁体40を付勢している。第2弁体40は、伝達ロッド45の段差451に当接可能である。段差451と、第1弁体39の円柱部391とテーパ部392との境界393との距離H1は、弁座35の座面351に対向する弁孔形成壁34の対向面341と座面351との距離K1よりも大きくしてある。
【選択図】 図2
【解決手段】交流室38内の伝達ロッド45の部位に一体形成された第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んで第1弁孔36を閉鎖可能である。交流室38内の第2弁体40は、弁座35の座面351に当接して第2弁孔37を閉鎖可能である。圧縮ばね47は、第2弁孔37を閉じる閉位置に向けて第2弁体40を付勢している。第2弁体40は、伝達ロッド45の段差451に当接可能である。段差451と、第1弁体39の円柱部391とテーパ部392との境界393との距離H1は、弁座35の座面351に対向する弁孔形成壁34の対向面341と座面351との距離K1よりも大きくしてある。
【選択図】 図2
Description
本発明は、吐出圧領域の冷媒を制御圧室に供給すると共に、前記制御圧室の冷媒を吸入圧領域に排出して前記制御圧室内の調圧を行い、前記制御圧室内の調圧によって吐出容量を制御する可変容量型圧縮機における容量制御弁に関するものである。
傾角可変に斜板を収容する制御圧室を備えた可変容量型圧縮機においては、制御圧室の圧力が高くなると斜板の傾角が小さくなり、制御圧室の圧力が低くなると斜板の傾角が大きくなる。斜板の傾角が小さくなると、ピストンのストロークが小さくなって吐出容量が小さくなり、斜板の傾角が大きくなると、ピストンのストロークが大きくなって吐出容量が大きくなる。
特許文献1には、吐出圧領域からクランク室(制御圧室)へ冷媒を供給する供給通路を開閉するための第1弁体と、クランク室から吸入圧領域へ冷媒を排出するための排出通路を開閉するための第2弁体とを備えた容量制御弁が開示されている。容量制御弁は、単一のソレノイドと、吸入圧に感応して第1弁体を作動させる感圧手段とを備えている。感圧手段は、ソレノイドを構成するプランジャに固定された第1ロッドに連結されている。第1弁体は、供給通路の一部となる第1弁孔を開く方向へ感圧手段から付勢力を受けており、第2弁体は、排出通路の第2弁孔を閉じる方向へ吐出圧を受けている。第1弁体には第2ロッドが固定されており、第1弁体が第1弁孔を開く位置側から弁孔を閉じる位置側へ移動したときの第2ロッドの移動方向は、第2弁体が第2弁孔を閉じる位置側から第2弁孔を開く位置側へ移動する方向である。第1弁孔は、可動弁座に設けられており、第1弁体、可動弁座及び第2ロッドは、第1弁孔が閉じられた状態で変位可能である。
容量制御弁は、第1弁体が第1弁孔を開く位置に配置された状態と、第2弁体が第2弁孔を開く位置に配置される状態とが同時に生じないように、構成されている(特許文献1の図面の図4参照)。つまり、第2弁体が第2弁孔を開いているときには、第1弁体は、第1弁孔を閉じており、第1弁体が第1弁孔を開いているときには、第2弁体は、第2弁孔を閉じている。第1弁孔と第2弁孔とが同時に開かない構成では、目標吸入圧に対応するソレノイドの電磁力の強さに調整したときにもたらされる吸入圧が目標吸入圧に安定する。つまり、目標吸入圧が精度良く設定される。
特開2000−249050号公報
特許文献1に開示の容量制御弁では、第1弁体が第1弁孔を閉じているときには、第2弁体は、第2弁孔を開いており、第2弁体が第2弁孔を閉じているときには、第1弁体は、第1弁孔を開いている。つまり、第1弁体が第1弁孔を閉じる位置にあり、かつ第2弁体が第2弁孔を閉じる位置にある状態は、第2ロッドが特定の位置(第1弁体が可動弁座に当接し、かつ可動弁座が弁座規定部に当接しているときの第2ロッドの位置)にあるときにだけもたらされる。しかし、容量制御弁の構成部品の寸法誤差や組み付け誤差等のため、第2ロッドが特定の位置にあるときにのみ第1弁体が第1弁孔を閉じ、かつ第2弁体が第2弁孔を閉じるように構成することは難しく、第1,2弁孔が共に開いてしまう状態が生じる構成となってしまうおそれがある。第1,2弁孔が共に開いてしまうと、吐出圧領域から制御圧室を経由して吸入圧領域へ無駄に流れる冷媒流量が多くなり、圧縮機の運転効率が悪くなる。
本発明は、供給通路の一部となる弁孔と排出通路の一部となる弁孔とが同時に開かないようにすることを目的とする。
本発明は、供給通路を介して吐出圧領域の冷媒を制御圧室に供給すると共に、排出通路を介して前記制御圧室の冷媒を吸入圧領域に排出して前記制御圧室内の調圧を行い、前記制御圧室内の調圧によって吐出容量を制御する可変容量型圧縮機における容量制御弁を対象とし、請求項1の発明では、往復変位される往復体と、前記供給通路の一部となる第1弁孔と、前記往復体の変位を伝達されて前記第1弁孔を開閉する第1弁体と、前記排出通路の一部となる第2弁孔と、前記往復体の変位を伝達されて前記第2弁孔を開閉する第2弁体とを備えた容量制御弁を構成し、前記往復体が所定の変位範囲内にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じ、かつ前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる両閉状態をもたらし、前記往復体が前記所定の変位範囲外にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じる状態と、前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる状態とのいずれか一方のみをもたらすようにした。
往復体が所定の変位範囲外から所定の変位範囲内へ移行すると、第1,2弁孔のいずれか一方のみが閉じた状態から両方が閉じた状態へ移行する。所定の変位範囲は、幅があるため、容量制御弁の構成部品の寸法誤差や組み付け誤差等がある場合にも、幅のある所定の変位範囲は、確実に確保できる。つまり、第1弁孔が開き、かつ第2弁孔が閉じている状態と、第2弁孔が開き、かつ第1弁孔が閉じている状態との一方の状態から他方の状態への移行の途中では、第1,2弁孔の両方が同時に閉じられ、第1,2弁孔の両方が同時に開くことはない。
請求項2の発明では、請求項1において、前記第1弁体と前記第2弁体との間隔が前記往復体の変位位置に応じて変更されるように、前記第1弁体と前記第2弁体との少なくとも一方が弁孔を閉じる一定位置にて前記往復体に対して前記往復体の移動方向とは反対方向へ相対変位可能とした間隔変更手段を備えた容量制御弁を構成し、前記間隔変更手段は、前記往復体が前記所定の変位範囲内にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じ、かつ前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる両閉状態をもたらし、前記往復体が前記所定の変位範囲外にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じる状態と、前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる状態とのいずれか一方のみをもたらすようにした。
往復体が所定の変位範囲内にあるときには、往復体に対して相対変位可能な弁体が弁孔を閉じる一定位置にあり、かつ他方の弁体が他方の弁孔を閉じる位置にある。往復体に対して相対変位可能な弁体が弁孔を閉じる位置から弁孔を開く位置へ移行するように往復体が所定の変位範囲内から所定の変位範囲外へ移行したときには、他方の弁体が弁孔を閉じている。
請求項3の発明では、請求項2において、前記第1弁体と前記第2弁体とのいずれか一方のみを前記往復体に固定し、前記往復体が所定の変位範囲内にあるときには、前記往復体に固定された弁体が該弁体に対応する弁孔の内部で該弁孔を閉じ、かつ他方の弁体が他方の弁孔を閉じる両閉状態がもたらされるようにした。
前記往復体が所定の変位範囲内にあるときには、往復体に対して相対変位可能な弁体が弁孔を閉じる位置にあり、かつ往復体に対して固定された弁体が他方の弁孔を閉じる位置にある。往復体に対して相対変位可能な弁体が弁孔を閉じる位置から弁孔を開く位置へ移行するように往復体が所定の変位範囲内から所定の変位範囲外へ移行したときには、往復体に固定された弁体が弁孔を閉じている。
請求項4の発明では、請求項3において、前記往復体に固定された弁体には該弁体に対応する弁孔に出入りするテーパ部を設けた。
供給通路の一部である第1弁孔あるいは排出通路の一部である第2弁孔における通路断面積をきめ細かく変更すれば、きめ細かな容量制御が行える。テーパ部は、弁孔に入り込んだ弁体の位置に応じて弁孔における通路断面積をきめ細かに変更する上で好適な構成である。
供給通路の一部である第1弁孔あるいは排出通路の一部である第2弁孔における通路断面積をきめ細かく変更すれば、きめ細かな容量制御が行える。テーパ部は、弁孔に入り込んだ弁体の位置に応じて弁孔における通路断面積をきめ細かに変更する上で好適な構成である。
請求項5の発明では、請求項3及び請求項4のいずれか1項において、前記往復体に固定された弁体とは別の弁体を前記往復体にスライド可能に嵌合し、前記往復体にスライド可能に嵌合された弁体の閉位置側から該弁体の開位置側への前記往復体の変位を前記別の弁体に当接して伝達する変位伝達部を前記往復体に設け、前記変位伝達部と、前記往復体にスライド可能に嵌合された弁体を前記変位伝達部に当接する位置に向けて弾性力で付勢する付勢手段とを備えた前記間隔変更手段を構成した。
往復体が所定の変位範囲外にあり、かつ往復体に固定されていない弁体に変位伝達部が当接していない状態では、この弁体は、付勢手段によって弁孔を閉じている。変位伝達部及び付勢手段を備えた間隔変更手段は、往復体が所定の変位範囲内にあるときには、第1弁体が第1弁孔を閉じ、かつ第2弁体が第2弁孔を閉じる両閉状態をもたらす手段として好適である。
請求項6の発明では、請求項2において、前記第1弁体と前記第2弁体とを前記往復体にスライド可能に嵌合し、前記第1弁体の閉位置側から前記第1弁体の開位置側への前記往復体の変位を前記第1弁体に当接して伝達する第1変位伝達部を前記往復体に設け、前記第2弁体の閉位置側から前記第2弁体の開位置側への前記往復体の変位を前記第2弁体に当接して伝達する第2変位伝達部を前記往復体に設け、前記第1変位伝達部と、前記第2変位伝達部と、前記第1弁体を前記第1変位伝達部に当接する位置に向けて弾性力で付勢する第1付勢手段と、前記第2弁体を前記第2変位伝達部に当接する位置に向けて弾性力で付勢する第2付勢手段とを備えた前記間隔変更手段を構成した。
第1変位伝達部が第1弁体に当接していない状態では、第1弁体は、第1付勢手段によって弁孔を閉じている。第2変位伝達部が第2弁体に当接していない状態では、第2弁体は、第2付勢手段によって弁孔を閉じている。往復体が所定の変位範囲外にあるときには、第1,2弁体のいずれか一方が付勢手段の弾性力によって弁孔を閉じている。
請求項7の発明では、請求項1において、前記第1弁体と前記第2弁体との両方を前記往復体に固定し、前記往復体が所定の変位範囲内にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔の内部で前記第1弁孔を閉じ、かつ第2弁体が前記第2弁孔の内部で前記第2弁孔を閉じる両閉状態がもたらされるようにした。
往復体が所定の変位範囲内にあるときには、往復体に固定された各弁体は、弁孔を閉じる位置にある。往復体が所定の変位範囲内から所定の変位範囲外へ移行したときには、両弁体の一方が弁孔を開き、他方の弁体が弁孔を閉じている。
請求項8の発明では、請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、前記第1弁孔と前記第2弁孔との間には、前記第1弁孔と前記第2弁孔とに接続するように交流室を区画し、前記交流室には前記制御圧室を連通し、前記第1弁孔には前記吐出圧領域を連通し、前記第2弁孔には前記吸入圧領域を連通し、前記第1弁体が前記第1弁孔を開いているときには、前記吐出圧領域と前記交流室とが前記第1弁孔を介して連通し、前記第2弁体が前記第2弁孔を開いているときには、前記交流室と前記吸入圧領域とが前記第2弁孔を介して連通するようにした。
往復体が所定の変位範囲内にあるときには、吐出圧領域の冷媒が交流室を経由して制御圧室へ流れることはなく、かつ制御圧室の冷媒が交流室を経由して吸入圧領域へ流出することはない。往復体が所定の変位範囲外にあって第1弁孔が開いているときには、吐出圧領域の冷媒が交流室を経由して制御圧室へ流入可能であるが、制御圧室の冷媒が交流室を経由して吸入圧領域へ流出することはない。往復体が所定の変位範囲外にあって第2弁孔が開いているときには、制御圧室の冷媒が交流室を経由して吸入圧領域へ流出可能であるが、吐出圧領域の冷媒が交流室を経由して制御圧室へ流入することはない。
請求項9の発明では、請求項1乃至請求項7のいずれか1項において、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを前記往復体の周面に設けた区画体によって隔絶し、前記制御圧室と前記吐出圧領域とを前記第1弁孔を介して接続し、前記制御圧室と前記吸入圧領域とを前記第2弁孔を介して接続し、前記第1弁体が前記第1弁孔を開いているときには、前記吐出圧領域と前記制御圧室とが前記第1弁孔を介して連通し、前記第2弁体が前記第2弁孔を開いているときには、前記制御圧室と前記吸入圧領域とが前記第2弁孔を介して連通するようにした。
往復体が所定の変位範囲内にあるときには、吐出圧領域の冷媒が第1弁孔を経由して制御圧室へ流れることはなく、かつ制御圧室の冷媒が第2弁孔を経由して吸入圧領域へ流出することはない。往復体が所定の変位範囲外にあって第1弁孔が開いているときには、吐出圧領域の冷媒が第1弁孔を経由して制御圧室へ流入可能であるが、制御圧室の冷媒が第2弁孔を経由して吸入圧領域へ流出することはない。往復体が所定の変位範囲外にあって第2弁孔が開いているときには、制御圧室の冷媒が第2弁孔を経由して吸入圧領域へ流出可能であるが、吐出圧領域の冷媒が第1弁孔を経由して制御圧室へ流入することはない。
請求項10の発明では、請求項8及び請求項9のいずれか1項において、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを間に挟むように第1吐出圧室と第2吐出圧室とを設け、前記往復体の一端側が前記第1弁孔を貫通すると共に前記第1吐出圧室の圧力を受けるようにし、前記往復体の他端側が前記第2弁孔を貫通すると共に前記第2吐出圧室の圧力を受けるようにし、前記第1吐出圧室の圧力と前記第2吐出圧室の圧力とを前記往復体を介して対抗させた。
往復体の往動方向に往復体に作用する吐出圧の作用力と、往復体の復動方向に往復体に作用する吐出圧の作用力とが相殺される。
請求項11の発明では、請求項8及び請求項9のいずれか1項において、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを間に挟むように吐出圧導入室と吸入圧導入室とが設けられており、前記往復体の一端側が前記第1弁孔を貫通すると共に前記吐出圧導入室の圧力を受けており、前記往復体の他端側が前記第2弁孔を貫通すると共に前記吸入圧導入室の圧力を受けており、前記吐出圧導入室の圧力と前記吸入圧導入室の圧力とが前記往復体を介して対抗している。
請求項11の発明では、請求項8及び請求項9のいずれか1項において、前記第1弁孔と前記第2弁孔とを間に挟むように吐出圧導入室と吸入圧導入室とが設けられており、前記往復体の一端側が前記第1弁孔を貫通すると共に前記吐出圧導入室の圧力を受けており、前記往復体の他端側が前記第2弁孔を貫通すると共に前記吸入圧導入室の圧力を受けており、前記吐出圧導入室の圧力と前記吸入圧導入室の圧力とが前記往復体を介して対抗している。
往復体を介して吐出圧導入室の圧力と吸入圧導入室の圧力とを対抗させた構成は、吐出圧と吸入圧との差圧のみを制御対象とする。
請求項12の発明では、請求項11において、前記第2弁孔側から前記第1弁孔側へ前記往復体を付勢するソレノイドが設けられており、前記第1弁孔側から前記第2弁孔側へ前記往復体を付勢する第1付勢ばねと第2付勢ばねとが設けられている。
請求項12の発明では、請求項11において、前記第2弁孔側から前記第1弁孔側へ前記往復体を付勢するソレノイドが設けられており、前記第1弁孔側から前記第2弁孔側へ前記往復体を付勢する第1付勢ばねと第2付勢ばねとが設けられている。
第1付勢ばねのばね力と第2付勢ばねのばね力とは、ソレノイドの電磁力に対抗する。一対のばね力をソレノイドの電磁力に対抗させる構成は、第1弁孔及び第2弁孔における開度を良好に制御する上で好適である。
請求項13の発明では、請求項1乃至請求項12のいずれか1項において、前記第1弁孔と前記第2弁孔との間には制御圧導入室が前記制御圧室と前記第1弁孔と前記第2弁孔とに接続するように区画されており、前記第1弁孔の径と前記第2弁孔の径とが同一にされている。
第1弁孔が開いているときには、吐出圧が第1弁孔を介して制御圧導入領域に波及し、第1弁孔が閉じているときには、制御圧室の圧力(制御圧)が制御圧導入領域に波及する。制御圧導入領域内の制御圧は、往復体に作用するが、第1弁孔の径と第2弁孔の径とが同一であるので、制御圧が往復体をその変位方向に変位させる要素となることはない。
請求項14の発明では、請求項1乃至請求項12のいずれか1項において、前記第1弁孔と前記第2弁孔との間には第1制御圧導入領域が前記制御圧室と前記第1弁孔と前記第2弁孔とに接続するように区画されており、第2制御圧導入領域が前記第2弁孔と前記第1制御圧導入領域とに接続するように区画されており、前記第1制御圧導入領域内の圧力と前記第2制御圧導入領域内の圧力とが前記往復体を介して対抗し、第1弁孔の径と前記第2弁孔の径とが異ならされている。
第1弁孔が閉じているときには、制御圧室の圧力(制御圧)が第1制御圧導入領域及び第2制御圧導入領域に波及する。第1制御圧導入領域内の制御圧及び第2制御圧導入領域内の制御圧は、往復体に作用するが、往復体の往動方向に往復体に作用する制御圧の作用力と、往復体の復動方向に往復体に作用する制御圧の作用力とが相殺し合う。つまり、第1弁孔の径と前記第2弁孔の径とが異なっている場合にも、制御圧が往復体をその変位方向に変位させる要素となるおそれが少なくなる。
請求項15の発明では、請求項14において、前記第2弁孔の径は、前記第1弁孔の径よりも大きくしてある。
第2弁孔の径を前記第1弁孔の径よりも大きくした構成は、第2弁孔における通路断面積を適正に確保して良好な可変制御を遂行する上で有効である。
第2弁孔の径を前記第1弁孔の径よりも大きくした構成は、第2弁孔における通路断面積を適正に確保して良好な可変制御を遂行する上で有効である。
請求項16の発明では、請求項14及び請求項15のいずれか1項において、前記第2弁孔は、前記往復体を貫通させる貫通孔及び前記貫通孔に連通する連通路を介して前記吸入圧領域に接続されており、前記往復体は、前記第2弁孔が閉じているときには前記第2制御圧導入領域が前記連通路から遮断されるように、前記貫通孔に貫通されている。
第2弁孔が開いているときには、制御圧室内の冷媒が第2弁孔、貫通孔及び連通路を介して吸入圧領域へ流出する。
請求項17の発明では、請求項16において、前記貫通孔の断面積は、前記第2弁孔の断面積と同一にされている。
請求項17の発明では、請求項16において、前記貫通孔の断面積は、前記第2弁孔の断面積と同一にされている。
貫通孔の断面積と第2弁孔の断面積とを同一にした構成では、第1弁孔及び第2弁孔における開度制御は、制御圧室の圧力(制御圧)の影響を受けるが、この影響は、往復体に対する圧力荷重として、吐出圧と制御圧との差の形で現れる。貫通孔の断面積と第2弁孔の断面積とを異ならせた構成では、往復体に対する圧力荷重として、吐出圧と制御圧との差の形以外にも制御圧と吸入圧との差の形が現れる。つまり、貫通孔の断面積と第2弁孔の断面積とを同一にした構成では、制御圧と吸入圧との差の形が往復体に対する圧力荷重として現れない。このような構成は、第1弁孔及び第2弁孔における開度制御を良好に行なう上で好ましい。
請求項18の発明では、請求項16において、前記第2弁孔の断面積は、前記第1弁孔の断面積よりも大きくしてあり、前記貫通孔の断面積は、前記第2弁孔の断面積から前記第1弁孔の断面積を減算した値と同一にされている。
このような構成では、第1弁孔及び第2弁孔における開度制御は、制御圧室の圧力(制御圧)の影響を受けない。
本発明は、供給通路の一部となる弁孔と排出通路の一部となる弁孔とを確実に両閉状態とし、容量制御弁内で吐出圧領域から吸入圧領域へと洩れる冷媒を制御することで、可変容量型圧縮機の性能を向上させることができるという優れた効果を奏する。
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、シリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が接合されている。シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバルブプレート14、弁形成プレート15,16及びリテーナ形成プレート17を介して接合固定されている。シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、可変容量型圧縮機10の全体ハウジングを構成する。
図1に示すように、シリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が接合されている。シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバルブプレート14、弁形成プレート15,16及びリテーナ形成プレート17を介して接合固定されている。シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、可変容量型圧縮機10の全体ハウジングを構成する。
制御圧室121を形成するフロントハウジング12とシリンダブロック11とには回転軸18がラジアルベアリング19,20を介して回転可能に支持されている。制御圧室121から外部へ突出する回転軸18は、電磁クラッチ(図示略)を介して外部駆動源である車両エンジンEから駆動力を得る。
回転軸18には回転支持体21が止着されていると共に、斜板22が回転軸18の軸方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。回転支持体21に形成されたガイド孔211には斜板22に設けられたガイドピン23がスライド可能に嵌入されている。斜板22は、ガイド孔211とガイドピン23との連係により回転軸18の軸方向へ傾動可能かつ回転軸18と一体的に回転可能である。斜板22の傾動は、ガイド孔211とガイドピン23とのスライドガイド関係、及び回転軸18のスライド支持作用により案内される。
斜板22の半径中心部が回転支持体21側へ移動すると、斜板22の傾角が増大する。斜板22の最大傾角は回転支持体21と斜板22との当接によって規制される。図1に実線で示す斜板22は、最大傾角状態にあり、鎖線で示す斜板22は、最小傾角状態にある。斜板22の最小傾角は、0°よりも僅かに大きくしてある。
シリンダブロック11に貫設された複数のシリンダボア111内にはピストン24が収容されている。斜板22の回転運動は、シュー25を介してピストン24の前後往復運動に変換され、ピストン24がシリンダボア111内を往復動する。
リヤハウジング13内には吸入室131及び吐出室132が区画形成されている。バルブプレート14及び弁形成プレート16には吸入ポート141が形成されており、バルブプレート14及び弁形成プレート15には吐出ポート142が形成されている。弁形成プレート15には吸入弁151が形成されており、弁形成プレート16には吐出弁161が形成されている。吸入圧領域である吸入室131内の冷媒は、ピストン24の復動動作(図1において右側から左側への移動)により吸入ポート141から吸入弁151を押し退けてシリンダボア111内へ流入する。シリンダボア111内へ流入したガス状の冷媒は、ピストン24の往動動作(図1において左側から右側への移動)により吐出ポート142から吐出弁161を押し退けて吐出圧領域である吐出室132へ吐出される。吐出弁161は、リテーナ形成プレート17上のリテーナ171に当接して開度規制される。
吸入室131へ冷媒を導入する吸入通路26と、吐出室132から冷媒を排出する吐出通路27とは、外部冷媒回路28で接続されている。外部冷媒回路28上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器29、膨張弁30、及び周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器31が介在されている。膨張弁30は、熱交換器31の出口側のガス温度の変動に応じて冷媒流量を制御する温度式自動膨張弁である。吐出通路27より下流、かつ熱交換器29よりも上流の外部冷媒回路(以下、外部冷媒回路28A,28Bと記す)の途中には絞り281が設けられている。外部冷媒回路28Aは、絞り281の上流にあり、外部冷媒回路28Bは、絞り281の下流にある。
リヤハウジング13には電磁式の容量制御弁32が組み付けられている。
図2(a)に示すように、容量制御弁32のソレノイド41を構成する固定鉄心42は、コイル43への電流供給による励磁に基づいて可動鉄心44を引き付ける。ソレノイド41は、制御コンピュータC(図1に図示)の電流供給制御(本実施形態ではデューティ比制御)を受ける。可動鉄心44には伝達ロッド45が止着されている。
図2(a)に示すように、容量制御弁32のソレノイド41を構成する固定鉄心42は、コイル43への電流供給による励磁に基づいて可動鉄心44を引き付ける。ソレノイド41は、制御コンピュータC(図1に図示)の電流供給制御(本実施形態ではデューティ比制御)を受ける。可動鉄心44には伝達ロッド45が止着されている。
容量制御弁32を構成するバルブハウジング33内には弁孔形成壁34及び弁座35が設けられている。弁孔形成壁34には第1弁孔36が形成されており、弁座35には第2弁孔37が形成されている。弁座35と固定鉄心42との間には室46が区画形成されている。伝達ロッド45は、室46及び第2弁孔37を通っている。室46内の伝達ロッド45の部位にはばね受け55が設けられており、ばね受け55と弁座35との間には付勢ばね56が介在されている。伝達ロッド45は、付勢ばね56のばね力によって可動鉄心44を固定鉄心42から遠ざける方向へ付勢されている。室46は、通路57を介して吸入室131に連通している。
図2(b)に示すように、弁孔形成壁34と弁座35との間(第1弁孔36と第2弁孔37との間)には交流室38が第1弁孔36と第2弁孔37とに接続するように区画形成されている。交流室38は、通路58を介して制御圧室121に連通している。
伝達ロッド45には第1弁体39が一体形成されている(固定されている)。第1弁体39は、円柱部391とテーパ部392とからなる。テーパ部392は、第2弁孔37側から第1弁孔36側へ向かうにつれて縮径してゆく形状である。
交流室38内には第2弁体40が収容されている。第2弁体40は、伝達ロッド45にスライド可能に嵌合されている。第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んで第1弁孔36を閉鎖可能であり、第2弁体40は、弁座35の座面351に当接して第2弁孔37を閉鎖可能である。
弁孔形成壁34の対向面341と第2弁体40との間には圧縮ばね47が介在されている。圧縮ばね47は、第2弁孔37を閉じる閉位置(弁座35の座面351に当接する位置)に向けて第2弁体40を付勢している。伝達ロッド45には段差451が形成されている。第2弁体40は、段差451に当接可能である。第2弁体40は、圧縮ばね47のばね力によって段差451に向けて付勢されている。
段差451と、第1弁体39の円柱部391とテーパ部392との境界393との距離H1〔図2(b)に図示〕は、第1弁孔36の開口縁361と座面351との距離K1〔図2(b)に図示〕よりも大きくしてある。
図2(a)に示すように、容量制御弁32内に感圧室48,49を区画するベローズ50の不動端は、バルブハウジング33を構成する端壁51に連結されており、ベローズ50の可動端には可動体52が連結されている。可動体52には伝達ロッド45の端面452が常時当接している。
感圧室48は、通路53Aを介して絞り281よりも上流の外部冷媒回路28Aに連通されており、感圧室49は、通路53Bを介して絞り281よりも下流の外部冷媒回路28Bに連通されている。つまり、感圧室48内は、絞り281よりも上流の外部冷媒回路28Aの圧力になっており、感圧室49内は、絞り281よりも下流、かつ熱交換器29よりも上流の外部冷媒回路28Bの圧力になっている。感圧室48内の圧力と、感圧室49内の圧力とは、ベローズ50を介して対抗している。
感圧室48,49及びベローズ50は、絞り281よりも上流の外部冷媒回路28Aの圧力と、絞り281より下流、かつ熱交換器29よりも上流の外部冷媒回路28Bの圧力との差圧に感応する感圧手段54を構成する。外部冷媒回路28A,28Bに冷媒流が生じていれば、絞り281よりも上流の外部冷媒回路28Aの圧力は、絞り281より下流、かつ熱交換器29よりも上流の外部冷媒回路28Bの圧力よりも大きくなる。外部冷媒回路28A,28B(吐出圧領域)における冷媒流量が増大すると、絞り281の前後の圧力の差が増大し、外部冷媒回路28A,28B(吐出圧領域)における冷媒流量が減少すると、絞り281の前後の圧力の差が減少する。絞り281の前後の圧力差が増大すると、感圧室48,49間の差圧が増大し、絞り281の前後の圧力差が減少すると、感圧室48,49間の差圧が減少する。感圧室48,49間の差圧は、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ向けて可動体52及び伝達ロッド45を付勢する力となる。
図1に示すように、容量制御弁32のソレノイド41に対して電流供給制御(デューティ比制御)を行なう制御コンピュータCは、空調装置作動スイッチ59のONによってソレノイド41に電流を供給し、空調装置作動スイッチ59のOFFによって電流供給を停止する。制御コンピュータCには室温設定器60及び室温検出器61が信号接続されている。空調装置作動スイッチ59がON状態にある場合、制御コンピュータCは、室温設定器60によって設定された目標室温と、室温検出器61によって検出された検出室温との温度差に基づいて、ソレノイド41に対する電流供給を制御する。
図1及び図2(a),(b)は、空調装置作動スイッチ59がON状態にあって、室温設定器60の操作によって設定された目標室温と、室温検出器61によって検出された検出室温との温度差に応じた通電制御(デューティ比制御)が行われている状態を示す。図1及び図2(a),(b)では、ソレノイド41に対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。この状態では、可動鉄心44が固定鉄心42に最接近している。伝達ロッド45の段差451は第2弁体40に当接しており、第2弁体40が弁座35の座面351から離れた開位置にある。第2弁孔37が開いているため、交流室38内の冷媒は、第2弁孔37を経由して室46へ流出する。つまり、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。一方、第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んでおり、第1弁孔36が閉鎖されている。第1弁孔36が閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒は、第1弁孔36を経由して交流室38へ流入することはなく、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図1及び図2(a),(b)では、容量制御弁32は、外部冷媒回路28B(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10は、最大容量運転を行なう。
図2(c)、図3(a)及び図3(b)は、空調装置作動スイッチ59がON状態にあって、室温設定器60の操作によって設定された目標室温と、室温検出器61によって検出された検出室温との温度差に応じた通電制御(デューティ比制御)が行われている状態を示す。
図2(c)の状態では、デューティ比が100%に満たないが、比較的大きな比率のデューティ比制御が行われている。この状態では、伝達ロッド45の段差451は第2弁体40に当接しており、第2弁体40が弁座35の座面351から離れた開位置にある。第2弁孔37が開いているため、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。一方、第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んでおり、第1弁孔36が閉鎖されている。第1弁孔36が閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図2(c)では、容量制御弁32は、外部冷媒回路28B(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。
図2(c)における第2弁孔37の開度は、図2(b)における第2弁孔37の開度よりも小さく、図2(c)の状態では、斜板22の傾角が最大傾角以下の中間容量運転が行なわれている。
図3(a)の状態では、図2(c)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、伝達ロッド45の段差451が第2弁体40に当接しており、第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内に入り込んでいる(境界393が第1弁孔36内に入り込んでいる)。第2弁体40は、弁座35の座面351に当接する位置(第2弁孔37を閉じる閉位置)にあり、第2弁孔37が第2弁体40によって閉じられている。
図3(b)の状態では、図3(a)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、伝達ロッド45の段差451が第2弁体40から離れており、第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内に入り込んでいる(境界393が第1弁孔36内に入り込んでいる)。第2弁体40は、弁座35の座面351に当接する位置(第2弁体37を閉じる閉位置)にあり、第2弁孔37が第2弁体40によって閉じられている。
図3(a),(b)は、いずれも、第1弁体39が第1弁孔36を閉じる閉位置に配置され、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる閉位置に配置された状態にある。図3(a)の状態(伝達ロッド45の端面452が位置W1にある状態)からソレノイド41の電磁力を弱めてゆくと、伝達ロッド45の端面452が位置W1から第1弁孔36側へ移行してゆき、段差451が第2弁体40から離間してゆく。図3(b)の状態(伝達ロッド45の端面452が位置W2にある状態)からソレノイド41の電磁力を強めてゆくと、伝達ロッド45の端面452が位置W2から位置W1側へ移行してゆき、段差451が第2弁体40に接近してゆく。伝達ロッド45の端面452が位置W1から位置W2に至る変位範囲〔W1,W2〕内にある場合には、第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内に入り込んでおり(境界393が第1弁孔36内に入り込んでおり)、かつ第2弁体40が弁座35の座面351に当接する位置(第2弁孔37を閉じる閉位置)にある。
変位範囲〔W1,W2〕は、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45の所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、段差451と境界393との距離H1を開口縁361と座面351との距離K1よりも大きくしたことによって実現可能となっている。
図3(a),(b)では、第2弁孔37が閉じているため、制御圧室121内の冷媒が吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。一方、第1弁孔36が閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図3(a),(b)では、容量制御弁32は、外部冷媒回路28B(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。
図3(b)から更にデューティ比を小さくすると、図3(c)に示すような状態となる(デューティ比0も含む)。この状態では、この制御は、可変容量型圧縮機10を低容量の状態で運転する場合や、空調装置作動スイッチ59がON状態にあって、例えば車両エンジンEの回転数が急激に上昇したとき等の場合に行われる。
伝達ロッド45の段差451は第2弁体40から離れており、第2弁体40が弁座35の座面351に接する位置(第2弁孔37を閉じる閉位置)にある。第2弁孔37が閉じているため、交流室38内の冷媒が第2弁孔37を経由して室46へ流出することはない。つまり、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。一方、第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内から抜け出ており、第1弁孔36が開いている。第1弁孔36が開いているため、感圧室49内の冷媒は、第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。つまり、容量制御弁32は、外部冷媒回路28B(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させる状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
図3(c)では、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、第1弁体39が第1弁孔36を開き、第2弁体40が第2弁孔37を閉じている。図2(b),c)では、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、第2弁体40が第2弁孔37を開いている。つまり、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36を閉じる状態と、第2弁体40が第2弁孔37を閉じる状態とのいずれか一方のみがもたらされる。
図2(c)あるいは図3(a),(b)の状態において、可変容量型圧縮機10の回転数が高くなると、外部冷媒回路28A,28Bにおける冷媒流量が増大し、外部冷媒回路28A内の冷媒圧力と外部冷媒回路28B内の冷媒圧力との差圧が大きくなる。感圧手段54は、この差圧の増大に応じて伝達ロッド45を第1弁孔36側から第2弁孔37側へ移動させる。第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内から抜け出すと、第1弁孔36が開く。第1弁孔36が開くと、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。そうすると、制御圧室121内の圧力が上昇し、斜板22の傾角が減少して吐出容量が減る。
図3(a),(b),(c)の状態において、可変容量型圧縮機10の回転数が低くなると、外部冷媒回路28A,28Bにおける冷媒流量が減少し、外部冷媒回路28A内の冷媒圧力と外部冷媒回路28B内の冷媒圧力との差圧が小さくなる。これにより伝達ロッド45が第2弁孔37側から第1弁孔36側へ移動する。伝達ロッド45の段差451が第2弁体40に当接して第2弁体40が弁座35の座面351から離間すると、第2弁孔37が開く。第2弁孔37が開くと、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流室38、第2弁孔37及び通路57を経由して吸入室131へ流出する。そうすると、制御圧室121内の圧力が低下し、斜板22の傾角が増大して吐出容量が増える。
第1弁孔36における開閉具合は、ソレノイド41で生じる電磁力、付勢ばね56のばね力、感圧手段54の付勢力のバランスによって決まる。第2弁孔37における開閉具合は、ソレノイド41で生じる電磁力、付勢ばね56のばね力、圧縮ばね47のばね力、感圧手段54の付勢力のバランスによって決まる。第1弁孔36は、通路53B、感圧室49、交流室38及び通路58と共に、外部冷媒回路28B(吐出圧領域)の冷媒を制御圧室121に供給する供給通路を構成する。第2弁孔37は、通路58、交流室38、室46及び通路57と共に、制御圧室121の冷媒を吸入室131(吸入圧領域)に排出する排出通路を構成する。
容量制御弁32は、電磁力を変える(デューティ比を変える)ことによって、第1弁孔36及び第2弁孔37における通路断面積を連続的に調整可能な弁開度可変型の制御弁である。空調装置作動スイッチ59、室温設定器60、室温検出器61及び制御コンピュータCは、容量制御弁32における電磁力を変更する電磁力変更手段を構成する。
なお、本実施形態では、冷媒として二酸化炭素が用いられている。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1−1)伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外から所定の変位範囲〔W1,W2〕内へ移行すると、第1弁孔36と第2弁孔37とのいずれか一方のみが閉じた状態から両方が閉じた状態へ移行する。所定の変位範囲〔W1,W2〕の幅は、段差451と境界393との距離H1と、開口縁361と座面351との距離K1との差(H1−K1)>0となる。所定の変位範囲〔W1,W2〕は、幅があるため、容量制御弁32の構成部品の寸法誤差や組み付け誤差等がある場合にも、所定の変位範囲〔W1,W2〕は、確実に確保できる。つまり、第1弁孔36が開き、かつ第2弁孔37が閉じている状態と、第2弁孔37が開き、かつ第1弁孔36が閉じている状態との一方の状態から他方の状態への移行の途中では、第1弁孔36と第2弁孔37との両方が必ず同時に閉じられる。換言すると、第1弁孔36と第2弁孔37との両方が同時に開くことはない。
第1の実施形態では以下の効果が得られる。
(1−1)伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外から所定の変位範囲〔W1,W2〕内へ移行すると、第1弁孔36と第2弁孔37とのいずれか一方のみが閉じた状態から両方が閉じた状態へ移行する。所定の変位範囲〔W1,W2〕の幅は、段差451と境界393との距離H1と、開口縁361と座面351との距離K1との差(H1−K1)>0となる。所定の変位範囲〔W1,W2〕は、幅があるため、容量制御弁32の構成部品の寸法誤差や組み付け誤差等がある場合にも、所定の変位範囲〔W1,W2〕は、確実に確保できる。つまり、第1弁孔36が開き、かつ第2弁孔37が閉じている状態と、第2弁孔37が開き、かつ第1弁孔36が閉じている状態との一方の状態から他方の状態への移行の途中では、第1弁孔36と第2弁孔37との両方が必ず同時に閉じられる。換言すると、第1弁孔36と第2弁孔37との両方が同時に開くことはない。
(1−2)第2弁体40が第2弁孔37を閉じる閉位置(弁座35の座面351に当接する一定位置)にあるときには、第2弁体40は、伝達ロッド45が第1弁孔36側から第2弁孔37側へ移動する方向とは反対方向へ伝達ロッド45に対して相対変位可能である。第2弁体40が第2弁孔37を閉じる閉位置にあるときに伝達ロッド45が第1弁孔36側から第2弁孔37側へ移動すると、第1弁体39の境界393と座面351との間隔が変更(短く)される。つまり、第1弁体39と第2弁体40との間隔が伝達ロッド45の変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第2弁体40が第2弁孔37を閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、かつ伝達ロッド45の段差451が第2弁体40に当接していない状態では、第2弁体40は、圧縮ばね47のばね力によって第2弁孔37を閉じている。第2弁孔37を閉じる閉位置から第2弁体40を離すための変位伝達部としての段差451と、弁座35に第2弁体40を当接させるための付勢手段としての圧縮ばね47とを備えた間隔変更手段は、第1弁体39と第2弁体4
0との間隔を伝達ロッド45の変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
0との間隔を伝達ロッド45の変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
(1−3)伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36内に入り込んで第1弁孔36を閉じている。伝達ロッド45に固定された第1弁体39を第1弁孔36内に入り込ませて第1弁孔36を閉じる構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには第1弁孔36を閉じるようにする上で、簡便な構成である。
(1−4)供給通路の一部である第1弁孔36における通路断面積をきめ細かく変更すれば、きめ細かな容量制御が行える。第1弁体39は、テーパ部392を有しており、テーパ部392は、第1弁孔36に出入り可能である。テーパ部392は、第1弁孔36に入り込んだ第1弁体39の位置に応じて第1弁孔36における通路断面積をきめ細かに変更する上で好適な構成である。又、テーパ部392は、第1弁孔36から抜け出ている円柱部391を第1弁孔36内に円滑に入り込ませる上で有利である。
(1−5)吐出圧領域の圧力と制御圧室121内の圧力との差圧、及び制御圧室121内の圧力と吸入圧領域内の圧力との差圧が大きいほど、吐出圧領域から供給通路、制御圧室121及び排出通路を介して吸入圧領域へ冷媒が流出し易い。冷媒が吐出圧領域から供給通路を介して制御圧室121へ流れると同時に、冷媒が制御圧室121から排出通路を経由して吸入圧領域へ流れる状態は、圧縮機の運転効率を悪くする冷媒の無駄な流れである。吐出圧領域から制御圧室121を経由して吸入圧領域へ無駄に流れる冷媒が多くなるほど、圧縮機の運転効率が悪くなってゆく。
二酸化炭素を冷媒として用いた場合の冷媒圧力は、フロンガスを冷媒として用いた場合の冷媒圧力よりもかなり高圧となる。つまり、吐出圧領域の圧力と制御圧室121内の圧力との差圧、及び制御圧室121内の圧力と吸入圧領域(吸入室131)内の圧力との差圧は、二酸化炭素を冷媒として用いた場合の方がフロンガスを冷媒として用いた場合よりもかなり大きくなる。つまり、冷媒として二酸化炭素を用いた場合には、吐出圧領域から制御圧室121を経由して吸入圧領域へ冷媒が無駄に流れたときの圧縮機の運転効率に対する影響が非常に大きい。
第1弁孔36と第2弁孔37とが同時に開くことがない本実施形態では、冷媒である二酸化炭素が吐出圧領域から制御圧室121を経由して吸入圧領域へ無駄に流れることがない。つまり、第1弁孔36と第2弁孔37とを同時に開かせない容量制御弁32は、二酸化炭素を冷媒とした可変容量型圧縮機10に用いる容量制御弁として特に好適である。
(1−6)伝達ロッド45に第1弁体39を一体形成した構成は、部品点数減及び弁機構の簡素化をもたらす。
次に、図4(a),(b)の第2の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図4(a),(b)の第2の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
弁孔形成壁34と弁座35との間は、区画体62によって第1室63と第2室64とに区画されている。第1室63は、第1弁孔36に接続されており、第2室64は、第2弁孔37に接続されている。第1室63は、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2室64は、通路66を介して制御圧室121に連通している。区画体62と第2弁体40との間に介在されている圧縮ばね47は、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ第2弁体40を付勢する。段差451と境界393との距離H1は、開口縁361と弁座35の座面351との距離K1よりも大きくしてある。
第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36から抜け出ているときには、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、第1室63及び通路65を経由して制御圧室121へ流入する。第2弁体40が座面351から離間しているときには、制御圧室121内の冷媒が通路66、第2室64、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131に流出する。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる。
第2の実施形態では、第1の実施形態における(1−1)〜(1−6)項と同様の効果が得られる。
次に、図5,6の第3の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図5,6の第3の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図5(a),(b)に示すように、弁座69と弁孔形成板70との間の交流室38内には第1弁体67が収容されている。第1弁体67は、伝達ロッド45に形成された摺動部453にスライド可能に嵌合されている。
伝達ロッド45には第2弁体68が一体形成されている(固定されている)。第2弁体68は、円柱部681とテーパ部682とからなる。テーパ部682は、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ向かうにつれて縮径してゆく形状である。第2弁体68の円柱部681は、第2弁孔37内に入り込んで第2弁孔37を閉鎖可能であり、第1弁体67は、弁座69の座面691に当接して第1弁孔36を閉鎖可能である。
弁孔形成板70と第1弁体67との間には圧縮ばね71が介在されている。圧縮ばね71は、第1弁孔36を閉じる閉位置(弁座69の座面691に当接する位置)に向けて第1弁体67を付勢している。
感圧手段54の可動体52には補助ロッド72が結合面722を介して止着されている。補助ロッド72の端面721は、伝達ロッド45の端面454に常時当接している。伝達ロッド45と共に往復体を構成する補助ロッド72の端面721の径は、摺動部453の端面454の径よりも大きくしてある。補助ロッド72の端面721は、第1弁体67に当接可能であり、第1弁体67は、圧縮ばね71のばね力によって端面721に向けて付勢されている。
端面721と、第2弁体68の円柱部681とテーパ部682との境界683との距離H2〔図5(b)に図示〕は、第2弁孔37の開口縁371と座面691との距離K2〔図5(b)に図示〕よりも大きくしてある。
図5(a),(b)では、ソレノイド41に対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。補助ロッド72の端面721は、第1弁孔36から最も離れており、第2弁体68が第2弁孔37から離れた開位置にある。第2弁孔37が開いているため、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。一方、第1弁体67は、弁座69の座面691に当接しており、第1弁孔36が閉鎖されている。第1弁孔36が閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図5(a),(b)では、容量制御弁32は、外部冷媒回路28A(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10は、最大容量運転を行なう。
図5(c)の状態では、デューティ比が100%に満たないが、比較的大きな比率のデューティ比制御が行われている。この状態では、第2弁体68のテーパ部682が第2弁孔37内に入り込んでいるが、境界683は第2弁孔37内に入り込んでいない。つまり、第2弁体68は、第2弁孔37を開いた開位置にある。第2弁孔37が開いているため、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。一方、第1弁体67は、座面691に当接しており、第1弁孔36が閉鎖されている。第1弁孔36が閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図5(c)では、容量制御弁32は、外部冷媒回路28B(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。
図5(c)における第2弁孔37の開度は、図5(b)における第2弁孔37の開度よりも小さく、図5(c)の状態では、斜板22の傾角が最大傾角以下の中間容量運転が行なわれている。
図6(a)の状態では、図5(c)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、補助ロッド72の端面721が第1弁体67から離間しており、第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37内に入り込んでいる(境界683が第2弁孔37内に入り込んでいる)。第1弁体67は、弁座69の座面691に当接する位置(第1弁孔36を閉じる閉位置)にあり、第1弁孔36が第1弁体67によって閉じられている。
図6(b)の状態では、図6(a)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、補助ロッド72の端面721が第1弁体67に当接しており、第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37内に入り込んでおり(境界683が第1弁孔36内に入り込んでおり)、第2弁孔37が第2弁体68によって閉じられている。第1弁体67は、弁座69の座面691に当接する位置(第1弁孔36を閉じる閉位置)にあり、第1弁孔36が第1弁体67によって閉じられている。
図6(a)の状態(可動体52に対する補助ロッド72の結合面722が位置W1にある状態)からソレノイド41の電磁力を弱めてゆくと、補助ロッド72の端面721が第1弁体67に接近してゆく。図6(b)の状態(結合面722が位置W2にある状態)からソレノイド41の電磁力を強めてゆくと、補助ロッド72の端面721が位置W2側から位置W1側へ移行してゆく。補助ロッド72の結合面722が位置W1から位置W2に至る変位範囲〔W1,W2〕内にある場合には、第1弁体67が弁座69の座面691に当接する位置(第1弁孔36を閉じる閉位置)にあり、かつ第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37に入り込んでいる(境界683が第2弁孔37内に入り込んでいる)。
変位範囲〔W1,W2〕は、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45の所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、端面721と境界683との距離H2を座面691と開口縁371との距離K2よりも大きくしたことによって実現可能となっている。
図6(b)から更にデューティ比を小さくすると、図6(c)に示すような状態となる(デューティ比0も含む)。補助ロッド72の端面721は第1弁体67に当接しており、第1弁体67は、座面691から離れている。つまり、第1弁孔36は、開いている。第1弁孔36が開いているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。一方、第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37内に入り込んでおり、第2弁孔37が閉じられている。第2弁孔37が閉じているため、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。つまり、容量制御弁32は、外部冷媒回路28B(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させる状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
図6(c)では、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、第1弁体67が第1弁孔36を開き、第2弁体68が第2弁孔37を閉じている。図5(b),(c)では、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、第2弁体68が第2弁孔37を開いている。つまり、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じる状態と、第2弁体68が第2弁孔37を閉じる状態とのいずれか一方のみがもたらされる。
第3の実施形態では、第1の実施形態における(1−1)項及び(1−5)項と同様の効果が得られる。又、以下の効果が得られる。
(3−1)第1弁体67と第2弁体68との間隔が伝達ロッド45の変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
(3−1)第1弁体67と第2弁体68との間隔が伝達ロッド45の変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、かつ補助ロッド72の端面721が第1弁体67に当接していない状態では、第1弁体67は、圧縮ばね71のばね力によって第1弁孔36を閉じている。第1弁孔36を閉じる閉位置から第1弁体67を離すための端面721と、弁座69に第1弁体67を当接させるための圧縮ばね71とを備えた間隔変更手段は、第1弁体67と第2弁体68との間隔を伝達ロッド45の変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
(3−2)伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第2弁体68が第2弁孔37内に入り込んで第2弁孔37を閉じている。伝達ロッド45に固定された第2弁体68を第2弁孔37内に入り込ませて第2弁孔37を閉じる構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには第2弁孔37を閉じるようにする上で、簡便な構成である。
(3−3)排出通路の一部である第2弁孔37における通路断面積をきめ細かく変更すれば、きめ細かな容量制御が行える。第2弁体68は、テーパ部682を有しており、テーパ部682は、第2弁孔37に出入り可能である。テーパ部682は、第2弁孔37に入り込んだ第2弁体68の位置に応じて第2弁孔37における通路断面積をきめ細かに変更する上で好適な構成である。又、テーパ部682は、第2弁孔37から抜け出ている円柱部681を第2弁孔37内に円滑に入り込ませる上で有利である。
(3−4)伝達ロッド45に第2弁体68を一体形成した構成は、部品点数減及び弁機構の簡素化をもたらす。
次に、図7の第4の実施形態を説明する。図4の第2の実施形態及び図5,6の第3の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図7の第4の実施形態を説明する。図4の第2の実施形態及び図5,6の第3の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
弁座69と弁孔形成板70との間は、区画体73によって第1室74と第2室75とに区画されている。第1室74は、第1弁孔36に接続されており、第2室75は、第2弁孔37に接続されている。第1室74は、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2室75は、通路66を介して制御圧室121に連通している。区画体73と第1弁体67との間に介在されている圧縮ばね76は、第2弁孔37側から第1弁孔36側へ第1弁体67を付勢する。端面721と境界683との距離H2は、座面691と開口縁371との距離K2よりも大きくしてある。
第1弁体67が座面691に接していないときには、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36、第1室74及び通路65を経由して制御圧室121へ流入する。第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37から抜け出ているときには、制御圧室121内の冷媒が通路66、第2室75,第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131に流出する。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる。
第4の実施形態では、第3の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図8(a),(b)の第5の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態及び図5,6の第3の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図8(a),(b)の第5の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態及び図5,6の第3の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
第5の実施形態では、第1の実施形態における第1弁体39と、第3の実施形態における第2弁体68とが併せて用いられている。つまり、第1弁体39と第2弁体68との両方が伝達ロッド45に一体形成されている(固定されている)。第1弁体39の境界393と第2弁体68の境界683との距離H3は、第1弁孔36の開口縁361と第2弁孔37の開口縁371との距離K3よりも大きくしてある。
伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36の内部で第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37の内部で第2弁孔37を閉じる両閉状態がもたらされる。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、伝達ロッド45に固定された弁体39,68は、弁孔36,37を閉じる位置にある。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内から所定の変位範囲〔W1,W2〕外へ移行したときには、両弁体39,68の一方が弁孔(36又は37)を開き、他方が弁孔(36又は37)を閉じている。
第5の実施形態では、第1の実施形態における(1−1)項、(1−3)〜(1−6)項、及び第3の実施態における(3−2)〜(3−4)項と同様の効果が得られる。
次に、図9(a),(b),(c)及び図10(a),(b),(c)の第6の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図9(a),(b),(c)及び図10(a),(b),(c)の第6の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図9(a)に示すように、容量制御弁32Aのソレノイド41Aを構成する固定鉄心42Aは、コイル43Aへの電流供給による励磁に基づいて可動鉄心44Aを引き付ける。固定鉄心42Aと可動鉄心44Aとの間には付勢ばね80が介在されている。付勢ばね80は、可動鉄心44Aを固定鉄心42Aから遠ざける方向へ付勢している。可動鉄心44Aには伝達ロッド45Aが止着されている。
感圧室48は、通路53Bを介して絞り281(図1参照)よりも下流の外部冷媒回路28Bに連通されており、感圧室49は、通路53Aを介して絞り281よりも上流の外部冷媒回路28Aに連通されている。つまり、感圧室48内は、外部冷媒回路28Bの圧力になっており、感圧室49内は、外部冷媒回路28Aの圧力になっている。感圧室48内の圧力と、感圧室49内の圧力とは、ベローズ50を介して対抗している。
感圧室49,48及びベローズ50は、絞り281よりも上流の外部冷媒回路28Aの圧力と、絞り281より下流、かつ熱交換器29よりも上流の外部冷媒回路28Bの圧力との差圧に感応する感圧手段54Aを構成する。
容量制御弁32Aを構成するバルブハウジング33A内には弁孔形成部77が設けられている。弁孔形成部77には第1弁孔36A、交流通路78及び第2弁孔37Aが形成されている。第1弁孔36Aと第2弁孔37Aとは、交流通路78を介して連通している。交流通路78は、通路58を経由して制御圧室121に連通している。弁孔形成部77と可動鉄心44Aとの間には収容室79が区画形成されている。収容室79は、通路57を介して吸入室131に連通している。伝達ロッド45Aは、収容室79、第2弁孔37A、交流通路78及び第1弁孔36Aを通って感圧室49内に突出している。伝達ロッド45Aは、端面455を介して可動体52に止着されている。
外部冷媒回路28A,28B(吐出圧領域)における冷媒流量が増大すると、絞り281の前後の圧力の差が増大し、外部冷媒回路28A,28B(吐出圧領域)における冷媒流量が減少すると、絞り281の前後の圧力の差が減少する。絞り281の前後の圧力差が増大すると、感圧室48,49間の差圧が増大し、絞り281の前後の圧力差が減少すると、感圧室48,49間の差圧が減少する。感圧室48,49間の差圧は、第2弁孔37A側から第1弁孔36A側へ向けて可動体52を付勢する力となる。
図9(b)に示すように、第1弁体39Aは、円柱部394とテーパ部395とからなる。テーパ部395は、第2弁孔37A側から第1弁孔36A側へ向かうにつれて拡径してゆく形状である。
収容室79内には第2弁体40Aが収容されている。第2弁体40Aは、伝達ロッド45Aにスライド可能に嵌合されている。第1弁体39Aの円柱部394は、第1弁孔36A内に入り込んで第1弁孔36Aを閉鎖可能であり、第2弁体40Aは、弁孔形成部77に形成された座面771に当接して第2弁孔37Aを閉鎖可能である。
ばね受け81と第2弁体40Aとの間には圧縮ばね82が介在されている。圧縮ばね82は、第2弁孔37Aを閉じる閉位置(座面771に当接する位置)に向けて第2弁体40Aを付勢している。伝達ロッド45Aには段差456が形成されている。第2弁体40Aは、段差456に当接可能である。第2弁体40Aは、圧縮ばね82のばね力によって段差456に向けて付勢されている。
段差456と、第1弁体39Aの円柱部394とテーパ部395との境界396との距離H4〔図9(b)に図示〕は、第1弁孔36Aの開口縁362と座面771との距離K4〔図9(b)に図示〕よりも小さくしてある。
図9(a),(b)では、ソレノイド41Aに対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。この状態では、可動鉄心44Aが固定鉄心42Aに最接近している。伝達ロッド45Aの段差456は第2弁体40Aに当接しており、第2弁体40Aが座面771から離れた開位置にある。第2弁孔37Aが開いているため、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流通路78、第2弁孔37A、収容室79及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。一方、第1弁体39Aの円柱部394は、第1弁孔36A内に入り込んでおり、第1弁孔36Aが閉鎖されている。第1弁孔36Aが閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36A、交流通路78及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10(図1参照)は、最大容量運転を行なう。
図9(c)の状態では、デューティ比が100%に満たないが、比較的大きな比率のデューティ比制御が行われている。この状態では、伝達ロッド45Aの段差456は第2弁体40Aに当接しており、第2弁体40Aが座面771から離れた開位置にある。第2弁孔37Aが開いているため、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流通路78、第2弁孔37A、収容室79及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。一方、第1弁体39Aの円柱部394は、第1弁孔36A内に入り込んでおり、第1弁孔36Aが閉鎖されている。第1弁孔36Aが閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36A、交流通路78及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。
図9(c)における第2弁孔37Aの開度は、図9(b)における第2弁孔37Aの開度よりも小さく、図9(c)の状態では、斜板22の傾角が最大傾角以下の中間容量運転が行なわれている。
図10(a)の状態では、図9(c)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、伝達ロッド45Aの段差456が第2弁体40Aに当接しており、第1弁体39Aの円柱部394が第1弁孔36A内に入り込んでいる(境界396が第1弁孔36A内に入り込んでいる)。第2弁体40Aは、座面771に当接する位置(第2弁孔37Aを閉じる閉位置)にあり、第2弁孔37Aが第2弁体40Aによって閉じられている。
図10(b)の状態では、図10(a)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、伝達ロッド45Aの段差456が第2弁体40Aから離れており、第1弁体39Aの円柱部394が第1弁孔36A内に入り込んでいる(境界396が第1弁孔36A内に入り込んでいる)。第2弁体40Aは、座面771に当接する位置(第2弁孔37Aを閉じる閉位置)にあり、第2弁孔37Aが第2弁体40Aによって閉じられている。
図10(a),(b)は、いずれも、第1弁体39Aの円柱部394が第1弁孔36A内に入り込んでおり、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる閉位置に配置された状態にある。図10(a)の状態(伝達ロッド45Aの端面455が位置W3にある状態)からソレノイド41Aの電磁力を弱めてゆくと、伝達ロッド45Aの端面455が第1弁孔36Aから離れてゆき、段差456が第2弁体40Aから離間してゆく。図10(b)の状態(伝達ロッド45Aの端面455が位置W4にある状態)からソレノイド41Aの電磁力を強めてゆくと、伝達ロッド45Aの端面455が位置W4から位置W3側へ移行してゆき、段差456が第2弁体40Aに接近してゆく。
変位範囲〔W3,W4〕は、第1弁体39Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45Aの所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体39Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、段差456と境界396との距離H4を第1弁孔36Aの開口縁362と座面771との距離K4よりも小さくしたことによって実現可能となっている。
図10(a),(b)では、第2弁孔37Aが閉じているため、制御圧室121内の冷媒が吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。一方、第1弁孔36Aが閉鎖されているため、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36A、交流通路78及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図10(a),(b)では、容量制御弁32Aは、外部冷媒回路28A(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。
図10(b)から更にデューティ比を小さくすると、図10(c)に示すような状態となる(デューティ比0も含む)。
伝達ロッド45Aの段差456は第2弁体40Aから離れており、第2弁体40Aが座面771に接する位置(第2弁孔37Aを閉じる閉位置)にある。第2弁孔37Aが閉じているため、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流通路78、第2弁孔37A、収容室79及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。一方、第1弁体39Aの円柱部394は、第1弁孔36A内から抜け出ており、第1弁孔36Aが開いている。第1弁孔36Aが開いているため、感圧室49内の冷媒は、第1弁孔36A、交流通路78及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
伝達ロッド45Aの段差456は第2弁体40Aから離れており、第2弁体40Aが座面771に接する位置(第2弁孔37Aを閉じる閉位置)にある。第2弁孔37Aが閉じているため、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流通路78、第2弁孔37A、収容室79及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。一方、第1弁体39Aの円柱部394は、第1弁孔36A内から抜け出ており、第1弁孔36Aが開いている。第1弁孔36Aが開いているため、感圧室49内の冷媒は、第1弁孔36A、交流通路78及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
図9(c)あるいは図10(a),(b)の状態において、可変容量型圧縮機10の回転数が高くなると、外部冷媒回路28A,28Bにおける冷媒流量が増大し、外部冷媒回路28A内の冷媒圧力と外部冷媒回路28B内の冷媒圧力との差圧が大きくなる。感圧手段54Aは、この差圧の増大に応じて伝達ロッド45Aを第2弁孔37A側から第1弁孔36A側へ移動させる。第1弁体39Aの円柱部394が第1弁孔36A内から抜け出すと、第1弁孔36Aが開く。第1弁孔36Aが開くと、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36A、交流通路78及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。そうすると、制御圧室121内の圧力が上昇し、斜板22の傾角が減少して吐出容量が減る。
図10(a),(b),(c)の状態において、可変容量型圧縮機10の回転数が低くなると、外部冷媒回路28A,28Bにおける冷媒流量が減少し、外部冷媒回路28A内の冷媒圧力と外部冷媒回路28B内の冷媒圧力との差圧が小さくなる。これにより伝達ロッド45Aが第1弁孔36A側から第2弁孔37A側へ移動する。伝達ロッド45Aの段差456が第2弁体40Aに当接して第2弁体40Aが座面771から離間すると、第2弁孔37Aが開く。第2弁孔37Aが開くと、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流通路78、第2弁孔37A及び通路57を経由して吸入室131へ流出する。そうすると、制御圧室121内の圧力が低下し、斜板22の傾角が増大して吐出容量が増える。
第1弁孔36Aにおける開閉具合は、ソレノイド41Aで生じる電磁力、付勢ばね80のばね力、感圧手段54Aの付勢力のバランスによって決まる。第2弁孔37Aにおける開閉具合は、ソレノイド41Aで生じる電磁力、付勢ばね80のばね力、圧縮ばね82のばね力、感圧手段54Aの付勢力のバランスによって決まる。第1弁孔36Aは、通路53A、感圧室49、交流通路78及び通路58と共に、外部冷媒回路28A(吐出圧領域)の冷媒を制御圧室121に供給する供給通路を構成する。第2弁孔37Aは、通路58、交流通路78、収容室79及び通路57と共に、制御圧室121の冷媒を吸入室131(吸入圧領域)に排出する排出通路を構成する。
容量制御弁32Aは、電磁力を変える(デューティ比を変える)ことによって、第1弁孔36A及び第2弁孔37Aにおける通路断面積を連続的に調整可能な弁開度可変型の制御弁である。
第6の実施形態では、第1の実施形態における(1−1),(1−5)項と同様の効果が得られる。又、第6の実施形態では以下の効果が得られる。
(6−1)第1弁体39Aと第2弁体40Aとの間隔が伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体39Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
(6−1)第1弁体39Aと第2弁体40Aとの間隔が伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体39Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕外にあり、かつ段差456が第2弁体40Aに当接していない状態では、第2弁体40Aは、圧縮ばね82のばね力によって第2弁孔37Aを閉じている。第2弁孔37Aを閉じる閉位置から第2弁体40Aを離すための段差456、及び座面771に第2弁体40Aを当接させるための圧縮ばね82を備えた間隔変更手段は、第1弁体39Aと第2弁体40Aとの間隔を伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
(6−2)伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体39Aが第1弁孔36A内に入り込んで第1弁孔36Aを閉じている。伝達ロッド45Aに固定された第1弁体39Aを第1弁孔36A内に入り込ませて第1弁孔36Aを閉じる構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには第1弁孔36Aを閉じるようにする上で、簡便な構成である。
(6−3)供給通路の一部である第1弁孔36Aにおける通路断面積をきめ細かく変更すれば、きめ細かな容量制御が行える。第1弁体39Aは、テーパ部395を有しており、テーパ部395は、第1弁孔36Aに出入り可能である。テーパ部395は、第1弁孔36Aに入り込んだ第1弁体39Aの位置に応じて第1弁孔36Aにおける通路断面積をきめ細かに変更する上で好適な構成である。又、テーパ部395は、第1弁孔36Aから抜け出ている円柱部394を第1弁孔36A内に円滑に入り込ませる上で有利である。
(6−4)伝達ロッド45Aに第1弁体39Aを一体形成した構成は、部品点数減及び弁機構の簡素化をもたらす。
次に、図11(a),(b)の第7の実施形態を説明する。図9,10の第6の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図11(a),(b)の第7の実施形態を説明する。図9,10の第6の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
第1弁孔36Aと第2弁孔37Aとは、伝達ロッド45Aの周面に形成された区画体としての区画部83によって隔絶されている。第1弁孔36Aは、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2弁孔37Aは、通路66を介して制御圧室121に連通している。段差456と境界396との距離H4は、第1弁孔36Aの開口縁362と座面771との距離K4よりも小さくしてある。
第1弁体39Aの円柱部394が第1弁孔36Aから抜け出ているときには、感圧室49内の冷媒が第1弁孔36A及び通路65を経由して制御圧室121へ流入する。第2弁体40Aが座面771から離間しているときには、制御圧室121内の冷媒が通路66、第2弁孔37A、収容室79及び通路57を経由して吸入室131に流出する。伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕〔図10(b)参照〕内にあるときには、第1弁体39Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる。
第7の実施形態では、第6の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図12(a),(b),(c)及び図13(a),(b),(c)の第8の実施形態を説明する。図9,10の第6の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図12(a),(b),(c)及び図13(a),(b),(c)の第8の実施形態を説明する。図9,10の第6の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図12(a)に示すように、感圧室49内には第1弁体67Aが収容されている。第1弁体67Aは、伝達ロッド45Aにスライド可能に嵌合されている。伝達ロッド45Aには段差457が形成されている。第1弁体67Aは、段差457に当接可能である。
伝達ロッド45Aには第2弁体68Aが一体形成されている(固定されている)。第2弁体68Aは、円柱部684とテーパ部685とからなる。テーパ部685は、第1弁孔36A側から第2弁孔37A側へ向かうにつれて拡径してゆく形状である。第2弁体68Aの円柱部684は、第2弁孔37A内に入り込んで第2弁孔37Aを閉鎖可能であり、第1弁体67Aは、弁孔形成部77に設けられた座面772に当接して第1弁孔36Aを閉鎖可能である。
端壁51と第1弁体67Aとの間には圧縮ばね84が介在されている。圧縮ばね84は、第1弁孔36Aを閉じる閉位置(座面772に当接する位置)に向けて第1弁体67Aを付勢している。第1弁体67Aは、圧縮ばね84のばね力によって段差457に向けて付勢されている。
段差457と、第2弁体68Aの円柱部684とテーパ部685との境界686との距離H5〔図12(b)に図示〕は、第2弁孔37Aの開口縁372と座面772との距離K5〔図12(b)に図示〕よりも小さくしてある。
図12(a),(b)では、ソレノイド41Aに対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。この状態では、伝達ロッド45Aの段差457は第1弁体67Aから離間しており、第1弁体67Aが座面772に当接している。つまり、第1弁孔36Aは、閉じられている。一方、第2弁体68Aの円柱部684は、第2弁孔37Aから抜け出ており、第2弁孔37Aは、開いている。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22(図1参照)の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10(図1参照)は、最大容量運転を行なう。
図12(c)の状態では、デューティ比が100%に満たないが、比較的大きな比率のデューティ比制御が行われている。この状態では、伝達ロッド45Aの段差457は第1弁体67Aから離間しており、第1弁孔36Aが第1弁体67Aによって閉じられている。一方、第2弁体68Aの円柱部684は、第2弁孔37Aから抜け出ており、第2弁孔37Aは、開いている。図12(c)における第2弁孔37Aの開度は、図12(b)における第2弁孔37Aの開度よりも小さく、図12(c)の状態では、斜板22の傾角が最大傾角以下の中間容量運転が行なわれている。
図13(a)の状態では、図12(c)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、伝達ロッド45Aの段差457が第1弁体67Aから離間しており、第2弁体68Aの円柱部684が第2弁孔37A内に入り込んでいる(境界686が第2弁孔37A内に入り込んでいる)。第1弁体67Aは、座面772に当接する位置(第1弁孔36Aを閉じる閉位置)にあり、第1弁孔36Aが第1弁体67Aによって閉じられている。
図13(b)の状態では、図13(a)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、伝達ロッド45Aの段差457が第1弁体67Aに当接しており、第2弁体68Aの円柱部684が第2弁孔37A内に入り込んでいる(境界686が第2弁孔37A内に入り込んでいる)。第1弁体67Aは、座面772に当接する位置(第1弁孔36を閉じる閉位置)にあり、第1弁孔36Aが第1弁体67Aによって閉じられている。
図13(a),(b)は、いずれも、第2弁体68Aの円柱部684が第2弁孔37A内に入り込んでおり、かつ第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じる閉位置に配置された状態にある。図13(a)の状態(伝達ロッド45Aの端面455が位置W3にある状態)からソレノイド41Aの電磁力を弱めてゆくと、伝達ロッド45Aの端面455が第1弁孔36Aから離れてゆき、段差457が第1弁体67Aに接近してゆく。図13(b)の状態(伝達ロッド45Aの端面455が位置W4にある状態)からソレノイド41Aの電磁力を強めてゆくと、伝達ロッド45Aの端面455が位置W4から位置W3側へ移行してゆき、段差457が第1弁体67Aから離間してゆく。
変位範囲〔W3,W4〕は、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体68Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45Aの所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体68Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、段差457と境界686との距離H5を座面772と第2弁孔37Aの開口縁372との距離K5よりも小さくしたことによって実現可能となっている。
図13(b)から更にデューティ比を小さくすると、図13(c)に示すような状態となる(デューティ比0も含む)。伝達ロッド45Aの段差457は第1弁体67Aに当接しており、第1弁体67Aが座面772から離間した位置(第1弁孔36Aを開く開位置)にある。一方、第2弁体68Aの円柱部684は、第2弁孔37A内に入り込んでおり、第2弁孔37Aが閉じている。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
第1弁孔36Aにおける開閉具合は、ソレノイド41Aで生じる電磁力、付勢ばね80のばね力、圧縮ばね84のばね力、感圧手段54Aの付勢力のバランスによって決まる。第2弁孔37Aにおける開閉具合は、ソレノイド41Aで生じる電磁力、付勢ばね80のばね力、感圧手段54Aの付勢力のバランスによって決まる。
第8の実施形態では、第1の実施形態における(1−1),(1−5)項と同様の効果が得られる。又、第8の実施形態では以下の効果が得られる。
(8−1)第1弁体67Aと第2弁体68Aとの間隔が伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体68Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
(8−1)第1弁体67Aと第2弁体68Aとの間隔が伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体68Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕外にあり、かつ段差457が第1弁体67Aに当接していない状態では、第1弁体67Aは、圧縮ばね84のばね力によって第1弁孔36Aを閉じている。第1弁孔36Aを閉じる閉位置から第1弁体67Aを離すための段差457と、座面772に第1弁体67Aを当接させるための圧縮ばね84とを備えた間隔変更手段は、第1弁体67Aと第2弁体68Aとの間隔を伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
(8−2)伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第2弁体68Aが第2弁孔37A内に入り込んで第2弁孔37Aを閉じている。伝達ロッド45Aに固定された第2弁体68Aを第2弁孔37A内に入り込ませて第2弁孔37Aを閉じる構成は、伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには第2弁孔37Aを閉じるようにする上で、簡便な構成である。
(8−3)排出通路の一部である第2弁孔37Aにおける通路断面積をきめ細かく変更すれば、きめ細かな容量制御が行える。第2弁体68Aは、テーパ部685を有しており、テーパ部685は、第2弁孔37Aに出入り可能である。テーパ部685は、第2弁孔37Aに入り込んだ第2弁体68Aの位置に応じて第2弁孔37Aにおける通路断面積をきめ細かに変更する上で好適な構成である。又、テーパ部685は、第2弁孔37Aから抜け出ている円柱部684を第2弁孔37A内に円滑に入り込ませる上で有利である。
(8−4)伝達ロッド45Aに第2弁体68Aを一体形成した構成は、部品点数減及び弁機構の簡素化をもたらす。
次に、図14の第9の実施形態を説明する。図12,13の第8の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図14の第9の実施形態を説明する。図12,13の第8の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
第1弁孔36Aと第2弁孔37Aとは、伝達ロッド45Aの周面に形成された区画部83によって隔絶されている。第1弁孔36Aは、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2弁孔37Aは、通路66を介して制御圧室121に連通している。段差457と境界686との距離H5は、座面772と第2弁孔37Aの開口縁372との距離K5よりも小さくしてある。伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕〔図12(b)参照〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体68Aが第2弁孔37Aを閉じる。
第9の実施形態では、第8の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図15(a),(b)の第10の実施形態を説明する。図9,10の第6の実施形態及び図12,13の第8の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図15(a),(b)の第10の実施形態を説明する。図9,10の第6の実施形態及び図12,13の第8の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
第10の実施形態では、第6の実施形態における第1弁体39Aと、第8の実施形態における第2弁体68Aとが併せて用いられている。つまり、第1弁体39Aと第2弁体68Aとの両方が伝達ロッド45Aに一体形成されている(固定されている)。第1弁体39Aの境界396と第2弁体68Aの境界686との距離H6は、第1弁孔36Aの開口縁362と第2弁孔37Aの開口縁372との距離K6よりも小さくしてある。
伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、第1弁体39Aが第1弁孔36Aの内部で第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体68Aが第2弁孔37Aの内部で第2弁孔37Aを閉じる両閉状態がもたらされる。伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内にあるときには、伝達ロッド45Aに固定された弁体39A,68Aは、弁孔36A,37Aを閉じる位置にある。伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W3,W4〕内から所定の変位範囲〔W3,W4〕外へ移行したときには、両弁体39A,68Aの一方が弁孔(36A又は37A)を開き、他方が弁孔(36A又は37A)を閉じている。
第10の実施形態では、第1の実施形態における(1−1),(1−5)項、第6の実施形態における(6−1)〜(6−4)項、及び第8の実施形態における(8−1)〜(8−4)項と同様の効果が得られる。
次に、図16(a),(b),(c)及び図17(a),(b),(c)の第11の実施形態を説明する。図1〜図3の第1の実施形態及び図5,6の第3の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図16(a)に示すように、容量制御弁32を構成するバルブハウジング33内には一対の弁座85,35が形成されている。弁座85には第1弁孔36が形成されており、弁座35には第2弁孔37が形成されている。伝達ロッド45は、室46及び第2弁孔37を通っている。
弁座85と弁座35との間(第1弁孔36と第2弁孔37との間)の交流室38内には第1弁体67と第2弁体40とが収容されている。第1弁体67と第2弁体40とは、伝達ロッド45にスライド可能に嵌合されている。第1弁体67は、弁座85に当接して第1弁孔36を閉鎖可能であり、第2弁体40は、弁座35に当接して第2弁孔37を閉鎖可能である。
図16(b)に示すように、感圧手段54を構成する可動体52には補助ロッド87が結合面872を介して止着されている。補助ロッド87の端面871は、伝達ロッド45の端面452に常時当接している。伝達ロッド45と共に往復体を構成する補助ロッド87の端面871の径は、伝達ロッド45の端面452の径よりも大きくしてある。第1変位伝達部としての端面871は、第1弁体67に当接可能である。
第1弁体67と弁座35との間には圧縮ばね99が介在されており、第1弁体67と第2弁体40との間には圧縮ばね86が介在されている。圧縮ばね99は、第1弁孔36を閉じる閉位置(弁座85に当接する位置)に向けて第1弁体67を付勢する。圧縮ばね86は、第1弁孔36を閉じる閉位置(弁座85に当接する位置)に向けて第1弁体67を付勢し、かつ第2弁孔37を閉じる閉位置(弁座35に当接する位置)に向けて第2弁体40を付勢している。第1弁体67は、圧縮ばね99のばね力によって端面871に向けて付勢されている。第2弁体40は、圧縮ばね86のばね力によって第2変位伝達部としての段差451に向けて付勢されている。圧縮ばね99は、第1弁体67を端面871(第1変位伝達部)に当接する位置に向けて弾性力で付勢する第1付勢手段である。圧縮ばね86は、第2弁体40を段差451(第2変位伝達部)に当接する位置に向けて弾性力で付勢する第2付勢手段である。
弁座85の座面851と弁座35の座面351との距離K7は、端面871と段差451との距離H7〔図16(b)に図示〕よりも小さくしてある。
図16(a),(b)では、ソレノイド41に対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。この状態では、端面871が第1弁体67から離間しており、段差451が第2弁体40に当接している。つまり、第1弁孔36は、開らかれており、第2弁孔37は閉じられている。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22(図1参照)の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10(図1参照)は、最大容量運転を行なう。
図16(a),(b)では、ソレノイド41に対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。この状態では、端面871が第1弁体67から離間しており、段差451が第2弁体40に当接している。つまり、第1弁孔36は、開らかれており、第2弁孔37は閉じられている。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22(図1参照)の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10(図1参照)は、最大容量運転を行なう。
図16(c)の状態では、デューティ比が100%に満たないが、比較的大きな比率のデューティ比制御が行われている。端面871は、第1弁体67から離間しており、第1弁体67は、座面851に接している。段差451は、第2弁体40に当接しており、第2弁体40は、座面351から離間している。つまり、第1弁孔36は、閉じられており、第2弁孔37は開かれている。図16(c)における第2弁孔37の開度は、図16(b)における第2弁孔37の開度よりも小さく、図16(c)の状態では、斜板22の傾角が最大傾角以下の中間容量運転が行なわれている。
図17(a)の状態では、図16(c)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、端面871が第1弁体67から離間しており、段差451が第2弁体40に当接している。第1弁体67は、第1弁孔36を閉じており、第2弁体40は、第2弁孔37を閉じている。
図17(b)の状態では、図17(a)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、端面871が第1弁体67に当接しており、段差451が第2弁体40から離間している。第1弁体67は、第1弁孔36を閉じており、第2弁体40は、第2弁孔37を閉じている。
図17(a)の状態(補助ロッド87の結合面872が位置W5にある状態)からソレノイド41の電磁力を弱めてゆくと、補助ロッド87の端面871が第1弁体67に接近してゆき、段差451が第2弁体40から離間してゆく。図17(b)の状態(補助ロッド87の結合面872が位置W6にある状態)からソレノイド41の電磁力を強めてゆくと、補助ロッド87の端面871が第1弁体67から離間してゆき、段差451が第2弁体40に接近してゆく。
変位範囲〔W5,W6〕は、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45の所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、端面871と段差451との距離H7を座面851と座面351との距離K7よりも大きくしたことによって実現可能となっている。
図17(b)から更にデューティ比を小さくすると、図17(c)に示すような状態となる(デューティ比0も含む)。
端面871は第1弁体67に当接しており、第1弁体67が座面851から離間した位置(第1弁孔36を開く開位置)にある。一方、段差451は第2弁体40から離間しており、第2弁孔37が閉じている。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
端面871は第1弁体67に当接しており、第1弁体67が座面851から離間した位置(第1弁孔36を開く開位置)にある。一方、段差451は第2弁体40から離間しており、第2弁孔37が閉じている。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
第11の実施形態では、第1の実施形態における(1−1),(1−5)項と同様の効果が得られる。又、第11の実施形態では以下の効果が得られる。
(11−1)第1弁体67と第2弁体40との間隔が伝達ロッド45の変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じる閉位置(一定位置)にあり、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
(11−1)第1弁体67と第2弁体40との間隔が伝達ロッド45の変位位置に応じて変更される。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じる閉位置(一定位置)にあり、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる閉位置(一定位置)にあることを可能にする。このような間隔変更可能な構成は、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす構成として好適である。
伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕外にあり、かつ補助ロッド87の端面871が第1弁体67に当接していない状態では、第1弁体67は、圧縮ばね99のばね力によって第1弁孔36を閉じている。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕外にあり、かつ段差451が第2弁体40に当接していない状態では、第2弁体40は、圧縮ばね86のばね力によって第2弁孔37を閉じている。第1弁孔36を閉じる閉位置から第1弁体67を離すための端面871、第2弁孔37を閉じる閉位置から第2弁体40を離すための段差451、及び圧縮ばね86,99を備えた間隔変更手段は、第1弁体67と第2弁体40との間隔を伝達ロッド45の変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
次に、図18(a),(b)の第12の実施形態を説明する。図16,17の第11の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
弁座85と弁座35との間は、区画体62によって第1室88と第2室64とに区画されている。第1室88は、第1弁孔36に接続されており、第2室64は、第2弁孔37に接続されている。第1室88は、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2室64は、通路66を介して制御圧室121に連通している。弁座85と区画体62との間に介在されている圧縮ばね71は、第1弁体67を弁座85に向けて付勢する。区画体62と第2弁体40との間に介在されている圧縮ばね47は、第2弁体40を弁座35に向けて付勢する。端面871と段差451との距離H7は、座面851と座面351との距離K7よりも大きくしてある。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる。
弁座85と弁座35との間は、区画体62によって第1室88と第2室64とに区画されている。第1室88は、第1弁孔36に接続されており、第2室64は、第2弁孔37に接続されている。第1室88は、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2室64は、通路66を介して制御圧室121に連通している。弁座85と区画体62との間に介在されている圧縮ばね71は、第1弁体67を弁座85に向けて付勢する。区画体62と第2弁体40との間に介在されている圧縮ばね47は、第2弁体40を弁座35に向けて付勢する。端面871と段差451との距離H7は、座面851と座面351との距離K7よりも大きくしてある。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕内にあるときには、第1弁体67が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40が第2弁孔37を閉じる。
第12の実施形態では、第1の実施形態における(1−1),(1−4)項及と同じ効果が得られる。又、第12の実施形態では以下の効果が得られる。
(12−1)伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕外にあり、かつ補助ロッド87の端面871が第1弁体67に当接していない状態では、第1弁体67は、圧縮ばね71のばね力によって第1弁孔36を閉じている。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕外にあり、かつ段差451が第2弁体40に当接していない状態では、第2弁体40は、圧縮ばね47のばね力によって第2弁孔37を閉じている。第1弁孔36を閉じる閉位置から第1弁体67を離すための端面871、第2弁孔37を閉じる閉位置から第2弁体40を離すための段差451、及び圧縮ばね71,47を備えた間隔変更手段は、第1弁体67と第2弁体40との間隔を伝達ロッド45の変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
(12−1)伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕外にあり、かつ補助ロッド87の端面871が第1弁体67に当接していない状態では、第1弁体67は、圧縮ばね71のばね力によって第1弁孔36を閉じている。伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W5,W6〕外にあり、かつ段差451が第2弁体40に当接していない状態では、第2弁体40は、圧縮ばね47のばね力によって第2弁孔37を閉じている。第1弁孔36を閉じる閉位置から第1弁体67を離すための端面871、第2弁孔37を閉じる閉位置から第2弁体40を離すための段差451、及び圧縮ばね71,47を備えた間隔変更手段は、第1弁体67と第2弁体40との間隔を伝達ロッド45の変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
次に、図19(a),(b),(c)及び図20(a),(b),(c)の第13の実施形態を説明する。図9,10の第6の実施形態及び図12,13の第8の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図19(a),(b)に示すように、感圧室49内には第1弁体67Aが収容されている。第1弁体67Aは、伝達ロッド45Aにスライド可能に嵌合されている。第1弁体67Aは、弁孔形成部77に形成された座面772に当接して第1弁孔36Aを閉鎖可能である。伝達ロッド45Aには段差457が形成されている。第1弁体67Aは、段差457に当接可能である。収容室79内には第2弁体40Aが収容されている。第2弁体40Aは、伝達ロッド45Aにスライド可能に嵌合されている。第2弁体40Aは、弁孔形成部77に形成された座面771に当接して第2弁孔37Aを閉鎖可能である。
端壁51と第1弁体67Aとの間には圧縮ばね84が介在されている。圧縮ばね84は、第1弁孔36Aを閉じる閉位置(座面772に当接する位置)に向けて第1弁体67Aを付勢している。第1弁体67Aは、第1付勢手段としての圧縮ばね84のばね力によって段差457に向けて付勢されている。
ばね受け81と第2弁体40Aとの間には圧縮ばね82が介在されている。第2付勢手段としての圧縮ばね82は、第2弁孔37Aを閉じる閉位置(座面771に当接する位置)に向けて第2弁体40Aを付勢している。伝達ロッド45Aには段差456が形成されている。第2弁体40Aは、段差456に当接可能である。第2弁体40Aは、圧縮ばね82のばね力によって段差456に向けて付勢されている。
段差457と段差456との距離H8〔図19(b)に図示〕は、座面772と座面771との距離K8〔図19(b)に図示〕よりも小さくしてある。
図19(a),(b)では、ソレノイド41Aに対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。この状態では、段差457が第1弁体67Aから離間しており、段差456が第2弁体40Aに当接している。つまり、第1弁孔36Aは、閉じられており、第2弁孔37Aは開かれている。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22(図1参照)の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10(図1参照)は、最大容量運転を行なう。
図19(a),(b)では、ソレノイド41Aに対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。この状態では、段差457が第1弁体67Aから離間しており、段差456が第2弁体40Aに当接している。つまり、第1弁孔36Aは、閉じられており、第2弁孔37Aは開かれている。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22(図1参照)の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10(図1参照)は、最大容量運転を行なう。
図19(c)の状態では、デューティ比が100%に満たないが、比較的大きな比率のデューティ比制御が行われている。段差457は、第1弁体67Aから離間しており、段差456は、第2弁体40Aに当接している。つまり、第1弁孔36Aは、閉じられており、第2弁孔37Aは開かれている。図19(c)における第2弁孔37の開度は、図19(b)における第2弁孔37の開度よりも小さく、図19(c)の状態では、斜板22の傾角が最大傾角以下の中間容量運転が行なわれている。
図20(a)の状態では、図19(c)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、段差457が第1弁体67Aから離間しており、段差456が第2弁体40Aに当接している。第1弁体67Aは、第1弁孔36Aを閉じており、第2弁体40Aは、第2弁孔37Aを閉じている。
図20(b)の状態では、図20(a)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図示の場合には、段差457が第1弁体67Aに当接しており、段差456が第2弁体40Aから離間している。第1弁体67Aは、第1弁孔36Aを閉じており、第2弁体40Aは、第2弁孔37Aを閉じている。
図20(a)の状態(伝達ロッド45Aの端面455が位置W7にある状態)からソレノイド41Aの電磁力を弱めてゆくと、段差457が第1弁体67Aに接近してゆき、段差456が第2弁体40Aから離間してゆく。図20(b)の状態(伝達ロッド45Aの端面455が位置W8にある状態)からソレノイド41Aの電磁力を強めてゆくと、段差457が第1弁体67Aから離間してゆき、段差456が第2弁体40Aに接近してゆく。
変位範囲〔W7,W8〕は、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45Aの所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W7,W8〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、段差457と段差456との距離H8を座面772と座面771との距離K8よりも小さくしたことによって実現可能となっている。
図20(b)から更にデューティ比を小さくすると、図20(c)に示すような状態となる(デューティ比0も含む)。段差457は、第1弁体67Aに当接しており、第1弁体67Aが座面772から離間した位置(第1弁孔36Aを開く開位置)にある。段差456は、第2弁体40Aから離間しており、第2弁孔37Aが閉じている。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
第13の実施形態では、第1の実施形態における(1−1),(1−5)項と同様の効果が得られる。又、第13の実施形態では以下の効果が得られる。
(13−1)伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W7,W8〕外にあり、かつ段差457が第1弁体67Aに当接していない状態では、第1弁体67Aは、圧縮ばね84のばね力によって第1弁孔36Aを閉じている。伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W7,W8〕外にあり、かつ段差456が第2弁体40Aに当接していない状態では、第2弁体40Aは、圧縮ばね82のばね力によって第2弁孔37Aを閉じている。第1弁孔36Aを閉じる閉位置から第1弁体67Aを離すための段差457、第2弁孔37Aを閉じる閉位置から第2弁体40Aを離すための段差456、及び圧縮ばね84,82を備えた間隔変更手段は、第1弁体67Aと第2弁体40Aとの間隔を伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
(13−1)伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W7,W8〕外にあり、かつ段差457が第1弁体67Aに当接していない状態では、第1弁体67Aは、圧縮ばね84のばね力によって第1弁孔36Aを閉じている。伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W7,W8〕外にあり、かつ段差456が第2弁体40Aに当接していない状態では、第2弁体40Aは、圧縮ばね82のばね力によって第2弁孔37Aを閉じている。第1弁孔36Aを閉じる閉位置から第1弁体67Aを離すための段差457、第2弁孔37Aを閉じる閉位置から第2弁体40Aを離すための段差456、及び圧縮ばね84,82を備えた間隔変更手段は、第1弁体67Aと第2弁体40Aとの間隔を伝達ロッド45Aの変位位置に応じて変更するための手段として好適である。
次に、図21の第14の実施形態を説明する。図19,20の第13の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
第1弁孔36Aと第2弁孔37Aとは、伝達ロッド45Aの周面に形成された区画部83によって隔絶されている。第1弁孔36Aは、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2弁孔37Aは、通路66を介して制御圧室121に連通している。段差457と段差456との距離H8は、座面772と座面771との距離K8よりも小さくしてある。
第1弁孔36Aと第2弁孔37Aとは、伝達ロッド45Aの周面に形成された区画部83によって隔絶されている。第1弁孔36Aは、通路65を介して制御圧室121に連通しており、第2弁孔37Aは、通路66を介して制御圧室121に連通している。段差457と段差456との距離H8は、座面772と座面771との距離K8よりも小さくしてある。
伝達ロッド45Aが所定の変位範囲〔W7,W8〕内にあるときには、第1弁体67Aが第1弁孔36Aを閉じ、かつ第2弁体40Aが第2弁孔37Aを閉じる。
第14の実施形態では、第13の実施形態と同様の効果が得られる。
第14の実施形態では、第13の実施形態と同様の効果が得られる。
次に、図22(a),(b)の第15の実施形態を説明する。図16,17の第11の実施形態及び図19,20の第13の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
容量制御弁32Bにおける交流室38内には第1弁体89と第2弁体90とが収容されている。第1弁体89と第2弁体90とは、伝達ロッド45Bにスライド可能に嵌合されている。第1弁体89は、弁座91に当接して第1弁孔92を閉鎖可能であり、第2弁体90は、弁座93に当接して第2弁孔94を閉鎖可能である。
容量制御弁32Bにおける交流室38内には第1弁体89と第2弁体90とが収容されている。第1弁体89と第2弁体90とは、伝達ロッド45Bにスライド可能に嵌合されている。第1弁体89は、弁座91に当接して第1弁孔92を閉鎖可能であり、第2弁体90は、弁座93に当接して第2弁孔94を閉鎖可能である。
第1弁体89と第2弁体90との間には圧縮ばね95が介在されている。圧縮ばね95は、第1弁孔92を閉じる閉位置(弁座91に当接する位置)に向けて第1弁体89を付勢し、かつ第2弁孔94を閉じる閉位置(弁座93に当接する位置)に向けて第2弁体90を付勢している。
補助ロッド87は、弁座93を貫通して第2弁孔94内に入り込んでいる。補助ロッド87の端面871は、伝達ロッド45Bの端面452に常に当接している。
弁座91の座面911と弁座93の座面931との距離K9は、補助ロッド87の端面871と段差451との距離H9よりも小さくしてある。
弁座91の座面911と弁座93の座面931との距離K9は、補助ロッド87の端面871と段差451との距離H9よりも小さくしてある。
交流室38は、通路58を介して制御圧室121に連通している。室46は、通路97を介して外部冷媒回路28Bに連通している。室46は、通路441を介して可動鉄心44Aと固定鉄心42Aとの間の背圧空間98に連通している。室46内の伝達ロッド45Bの部位の径D1と補助ロッド87の径D2とは、同一(D1=D2)にしてある。
補助ロッド87の結合面872が所定の変位範囲〔W9,W10〕内にあるときには、第1弁体89が第1弁孔92を閉じ、かつ第2弁体90が第2弁孔94を閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、弁座91の座面911と弁座93の座面931との距離K9を補助ロッド87の端面871と段差451との距離H9よりも小さくしたことによって実現可能となっている。補助ロッド87の結合面872が所定の変位範囲〔W9,W10〕外にあって第2弁孔94が開いているときには、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流室38、第2弁孔94及び通路96を経由して吸入室131へ流出する。補助ロッド87の結合面872が所定の変位範囲〔W9,W10〕外にあって第1弁孔92が開いているときには、外部冷媒回路28B内の冷媒が通路97、室46、第1弁孔92、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。
第15の実施形態では、第1の実施形態における(1−1),(1−5)項、及び第11の実施形態における(11−1)項と同様の効果が得られる。
第1吐出圧室としての背圧空間98内の冷媒圧力によって伝達ロッド45Bに加えられる荷重F1と、第2吐出圧室としての感圧室48内の冷媒圧力によって補助ロッド87に加えられる荷重F2とは、伝達ロッド45Bを介して対抗している。感圧室48内及び背圧空間98内の圧力は、外部冷媒回路28B内の圧力と同等である。室46内の伝達ロッド45Bの部位の径D1と補助ロッド87の径D2とが同一にしてあるため、荷重F1と荷重F2とは相殺される。このような荷重相殺をもたらす構成は、伝達ロッド45Bの位置制御の精度が吐出圧の変動によって低下すること、つまり第1弁孔92における開度の制御精度の低下及び第2弁孔94における開度の制御精度の低下を防止する上で有効である。このような荷重相殺をもたらす構成は、フロンガスよりもかなり高圧となる二酸化炭素を冷媒として用いる可変容量型圧縮機10への適用に特に好適である。
第1吐出圧室としての背圧空間98内の冷媒圧力によって伝達ロッド45Bに加えられる荷重F1と、第2吐出圧室としての感圧室48内の冷媒圧力によって補助ロッド87に加えられる荷重F2とは、伝達ロッド45Bを介して対抗している。感圧室48内及び背圧空間98内の圧力は、外部冷媒回路28B内の圧力と同等である。室46内の伝達ロッド45Bの部位の径D1と補助ロッド87の径D2とが同一にしてあるため、荷重F1と荷重F2とは相殺される。このような荷重相殺をもたらす構成は、伝達ロッド45Bの位置制御の精度が吐出圧の変動によって低下すること、つまり第1弁孔92における開度の制御精度の低下及び第2弁孔94における開度の制御精度の低下を防止する上で有効である。このような荷重相殺をもたらす構成は、フロンガスよりもかなり高圧となる二酸化炭素を冷媒として用いる可変容量型圧縮機10への適用に特に好適である。
次に、図27(a),(b),(c),(d)及び図28(a),(b),(c)の第16の実施形態を説明する。図1〜3の第1の実施形態、図5,6の第3の実施形態及び図8の第5の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図27(a)に示すように、バルブハウジング33内には吐出圧導入室103が形成されている。吐出圧導入室103は、通路53Cを介して吐出室132と熱交換器29との間の外部冷媒回路28Cに連通している。吐出圧導入室103内にはばね受け101及び第1付勢ばね102が収容されている。ばね受け101と端壁51との間には第1付勢ばね102が介在されており、ばね受け101には伝達ロッド45の端面452が当接している。第1付勢ばね102は、第1弁体39と第2弁体68とを有する伝達ロッド45を第1弁孔36側から第2弁孔37側へ付勢している。又、伝達ロッド45は、付勢ばね56(以下、第2付勢ばね56という)によって第1弁孔36側から第2弁孔37側へ付勢されている。
室46は、通路421を介して可動鉄心44と固定鉄心42との間の空間104に連通している。又、室46は、通路421及び通路442を介して可動鉄心44の背面の背圧空間98Aに連通している。
吐出圧導入室103内の圧力は、外部冷媒回路28C内の圧力(吐出圧)と同等であり、空間104内及び背圧空間98A内の圧力は、吸入室131内の圧力(吸入圧)相当である。室46、空間104及び背圧空間98Aは、吸入圧相当の圧力領域の吸入圧導入室を構成する。吐出圧導入室103と吸入圧導入室とは、第1弁孔36と第2弁孔37とを間に挟むように設けられている。伝達ロッド45の一端側は、第1弁孔36を貫通すると共に吐出圧導入室103の圧力を受けており、伝達ロッド45の他端側は、第2弁孔37を貫通すると共に吸入圧導入室の圧力を受けている。
第1弁体39の円柱部391の径D3と第2弁体68の円柱部681の径D4とは、同一(D3=D4)にしてある。つまり、第1弁孔36の孔径と第2弁孔37の孔径とは、同一にしてある。伝達ロッド45は、吸入圧によって第1,2弁タイ9,68における断面積と吸入圧との積の荷重F3を第2弁孔37側から第1弁孔36側へ受ける。又、伝達ロッド45は、吐出圧導入室103内の吐出圧によって第1,2弁体9,68における断面積と該吐出圧との積の荷重F4を第1弁孔36側から第2弁孔37側へ受ける。つまり、吸入圧によって伝達ロッド45に対して第2弁孔37側から第1弁孔36側へ加えられる荷重F3と、吐出圧導入室103内の冷媒圧力によって伝達ロッド45に対して第1弁孔36側から第2弁孔37側へ加えられる荷重F4とは、伝達ロッド45を介して対抗している。従って、伝達ロッド45は、荷重差(F4−F3)によって第1弁孔36側から第2弁孔37側へ付勢される。つまり、荷重差(F4−F3)は、ソレノイド41の電磁力に対抗する。
第1弁孔36及び第2弁孔37における開閉具合は、ソレノイド41で生じる電磁力、第1付勢ばね102のばね力、第2付勢ばね56のばね力、荷重差(F4−F3)による付勢力のバランスによって決まる。吐出圧と吸入圧との差圧が増大すると、荷重差(F4−F3)が大きくなり、吐出圧と吸入圧との差圧が低減すると、荷重差(F4−F3)が小さくなる。荷重差(F4−F3)が増大すると、伝達ロッド45が第1弁孔36側から第2弁孔37側へ変位し、荷重差(F4−F3)が低減すると、伝達ロッド45が第2弁孔37側から第1弁孔36側へ変位する。
図27(a),(b)では、ソレノイド41に対する電流供給制御としてデューティ比を100%とした制御が行われている。第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んでおり、第1弁孔36が閉鎖されている。第1弁孔36が閉鎖されているため、吐出圧導入室103内の冷媒は、第1弁孔36を経由して交流室38へ流入することはなく、吐出圧導入室103内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。一方、第2弁体68の円柱部681は、第2弁孔37内から抜け出ており、第2弁孔37が開いている。第2弁孔37が開いているため、交流室38内の冷媒は、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131へ流出する。つまり、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。
つまり、図27(a),(b)では、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。従って、制御圧室121内の圧力が低く、斜板22(図1参照)の傾角は、最大となっており、可変容量型圧縮機10(図1参照)は、最大容量運転を行なう。
図27(c)の状態では、デューティ比が100%に満たないが、比較的大きな比率のデューティ比制御が行われている。この状態では、第1弁孔36が閉じ、第2弁孔37が開いている。つまり、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。図27(c)における第2弁孔37の開度は、図27(b)における第2弁孔37の開度よりも小さく、図27(c)の状態では、斜板22の傾角が最大傾角以下の中間容量運転が行なわれている。
図28(a)の状態では、図27(c)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図28(b)の状態では、図28(a)の場合よりも小さい比率のデューティ比制御が行われている。図28(a),(b)のいずれにおいても、第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内に入り込んでおり(境界393が第1弁孔36内に入り込んでいる)、第1弁孔36が第1弁体39によって閉じられている。又、第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37内に入り込んでおり(境界683が第2弁孔37内に入り込んでいる)、第2弁孔37が第2弁体68によって閉じられている。
図28(a),(b)は、いずれも、第1弁体39が第1弁孔36を閉じる閉位置に配置され、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる閉位置に配置された状態にある。伝達ロッド45の端面452が位置W1から位置W2に至る変位範囲〔W1,W2〕内にある場合には、第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内に入り込んでおり(境界393が第1弁孔36内に入り込んでおり)、かつ第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37内に入り込んでいる(境界683が第2弁孔37内に入り込んでいる)。
変位範囲〔W1,W2〕は、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45の所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、境界683と境界393との距離H3を開口縁361と開口縁371との距離K3よりも大きくしたことによって実現可能となっている。
図28(a),(b)では、第2弁孔37が閉じているため、制御圧室121内の冷媒が吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。又、第1弁孔36が閉鎖されているため、吐出圧導入室103内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図28(a),(b)では、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。
図28(b)から更にデューティ比を小さくすると、図28(c)に示すような状態となる(デューティ比0も含む)。この状態では、この制御は、可変容量型圧縮機10を低容量の状態で運転する場合や、空調装置作動スイッチ59がON状態にあって、例えば車両エンジンEの回転数が急激に上昇したとき等の場合に行われる。
第2弁体68の円柱部681は第2弁孔37内に入り込んでおり、第2弁孔37が閉じている。そのため、交流室38内の冷媒が第2弁孔37を経由して室46へ流出することはない。つまり、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。一方、第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内から抜け出ており、第1弁孔36が開いている。第1弁孔36が開いているため、吐出圧導入室103内の冷媒は、第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。つまり、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させる状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。従って、制御圧室121内の圧力が高く、斜板22の傾角は、最小となっており、可変容量型圧縮機10は、最小容量運転を行なっている。
図28(c)では、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、第1弁体39が第1弁孔36を開き、第2弁体68が第2弁孔37を閉じている。図27(b),c)では、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあり、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、第2弁体68が第2弁孔37を開いている。つまり、伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕外にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36を閉じる状態と、第2弁体68が第2弁孔37を閉じる状態とのいずれか一方のみがもたらされる。
図27(c)あるいは図28(a),(b)の状態において、吐出圧と吸入圧との差圧が増大すると、伝達ロッド45が荷重差(F4−F3)の増大により第1弁孔36側から第2弁孔37側へ変位する。第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内から抜け出すと、第1弁孔36が開く。第1弁孔36が開くと、吐出圧導入室103内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入する。そうすると、制御圧室121内の圧力が上昇し、斜板22の傾角が減少して吐出容量が減る。
図28(a),(b),(c)の状態において、吐出圧と吸入圧との差圧が低減すると、伝達ロッド45が荷重差(F4−F3)の低減により第2弁孔37側から第1弁孔36側へ変位する。第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37内から抜け出すと、第2弁孔37が開く。第2弁孔37が開くと、制御圧室121内の冷媒が通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131へ流出する。そうすると、制御圧室121内の圧力が低下し、斜板22の傾角が増大して吐出容量が増える。
第16の実施形態では、第5の実施形態と同様の効果が得られる上、以下の効果が得られる。
(16−1)往復体としての伝達ロッド45を介して吐出圧導入室103の圧力と、吸入圧導入室の圧力とを対抗させた構成の容量制御弁32Cは、吐出圧と吸入圧との差圧のみを制御対象とする。つまり、容量制御弁32Cは、吐出圧と吸入圧との差圧がソレノイド41における電磁力とバランスするように制御される。容量制御弁32Cでは、第1の実施形態におけるようなベローズ50を利用した感圧手段54を用いないので、本実施形態の容量制御弁32Cは、感圧手段54を組み込んだ容量制御弁32に比べて、機構が簡素になる。
(16−1)往復体としての伝達ロッド45を介して吐出圧導入室103の圧力と、吸入圧導入室の圧力とを対抗させた構成の容量制御弁32Cは、吐出圧と吸入圧との差圧のみを制御対象とする。つまり、容量制御弁32Cは、吐出圧と吸入圧との差圧がソレノイド41における電磁力とバランスするように制御される。容量制御弁32Cでは、第1の実施形態におけるようなベローズ50を利用した感圧手段54を用いないので、本実施形態の容量制御弁32Cは、感圧手段54を組み込んだ容量制御弁32に比べて、機構が簡素になる。
(16−2)第1付勢ばね102及び第2付勢ばね56のばね特性は、例えば図27(d)のグラフにおける線E1,E2に示すように設定される。横軸Lは、固定鉄心42と可動鉄心44との離間距離を表し、縦軸は、力を表す。Loは、固定鉄心42と可動鉄心44とが最大に離間した距離を表す。線E1は、第1付勢ばね102のばね特性を示し、線E2は、第2付勢ばね56のばね特性を示す。曲線Gは、ソレノイド41の電磁力を表す。
第2付勢ばね56を用いない場合には、第1付勢ばね102のばね特性を例えば鎖線E3に示すように変更する必要があるが、このようなばね特性では、ばね力が強くなり過ぎる。そうすると、ソレノイド41も強力なもの(大型のもの)にする必要がある。第1付勢ばね102と第2付勢ばね56との組み合わせは、ソレノイド41の大型化を抑制しつつ、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度を良好に制御する上で好適である。
(16−3)第1弁体39の円柱部391の径D3と第2弁体68の円柱部681の径D4とは、同一(D3=D4)にしてある。つまり、第1弁孔36の孔径と第2弁孔37の孔径とは、同一にしてある。
第1弁体39の円柱部391の径D3が第2弁体68の円柱部681の径D4よりも小さいとすると、伝達ロッド45は、交流室38(制御圧導入室)内の圧力(制御圧相当)によって、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ付勢される。逆に、第1弁体39の円柱部391の径D3が第2弁体68の円柱部681の径D4よりも大きいとすると、伝達ロッド45は、交流室38内の圧力(制御圧相当)によって、第2弁孔37側から第1弁孔36側へ付勢される。つまり、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御は、交流室38内の圧力(制御圧相当)の影響を受け、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御を良好に行えないおそれがある。
第1弁体39の円柱部391の径D3と第2弁体68の円柱部681の径D4とを同一にした本実施形態では、交流室38内の圧力(制御圧相当)に起因する第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御の不具合を回避することができる。
次に、図29(a),(b),(c)の第17の実施形態を説明する。図1〜3の第1の実施形態及び図27,28の第16の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
交流室38内における伝達ロッド45の周面にはフランジ458が一体形成されている。第2弁体40Bには凹部401が形成されており、凹部401にはフランジ458が挿入されている。フランジ458の一方の端面459は、凹部401の底部402に当接可能である。凹部401の径と第2弁孔37の径D5とは、同一にしてあり、第2弁孔37の径D5は、第1弁孔36の径D6よりも大きくしてある。
図29(a)では、フランジ458の端面459は、底部402に当接しており、第2弁体40Bが弁座35の座面351から離れた開位置にある。第2弁孔37が開いているため、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。一方、第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んでおり、第1弁孔36が閉鎖されている。第1弁孔36が閉鎖されているため、吐出圧導入室103内の冷媒は、第1弁孔36を経由して交流室38へ流入することはなく、吐出圧導入室103内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図29(a)では、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。
図29(b)の状態では、フランジ458の端面459は、底部402に当接している。第2弁体40Bは、弁座35の座面351に接した閉位置にあり、第2弁孔37が第2弁体40Bによって閉じられている。第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んでいる(境界393が第1弁孔36内に入り込んでいる)。
図29(c)の状態では、フランジ458の端面459が底部402から離れている。第2弁体40Bは、弁座35の座面351に当接する位置(第2弁孔37を閉じる閉位置)にあり、第2弁孔37が第2弁体40Bによって閉じられている。第1弁体39の円柱部391は、第1弁孔36内に入り込んでいる(境界393が第1弁孔36内に入り込んでいる)。
図29(b),(c)は、いずれも、第1弁体39が第1弁孔36を閉じる閉位置に配置され、かつ第2弁体40Bが第2弁孔37を閉じる閉位置に配置された状態にある。図29(b)の状態(伝達ロッド45の端面452が位置W1にある状態)からソレノイド41の電磁力を弱めてゆくと、伝達ロッド45の端面452が位置W1から第1弁孔36側へ移行してゆき、端面459が底部402から離れてゆく。図29(c)の状態(伝達ロッド45の端面452が位置W2にある状態)からソレノイド41の電磁力を強めてゆくと、伝達ロッド45の端面452が位置W2から位置W1側へ移行してゆき、端面459が底部402に接近してゆく。伝達ロッド45の端面452が位置W1から位置W2に至る変位範囲〔W1,W2〕内にある場合には、第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内に入り込んでおり(境界393が第1弁孔36内に入り込んでおり)、かつ第2弁体40Bが弁座35の座面351に当接する位置(第2弁孔37を閉じる閉位置)にある。
変位範囲〔W1,W2〕は、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40Bが第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45の所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体39が第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体40Bが第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、端面459と境界393との距離H11と、凹部401の深さH12との和(H11+H12=H1)を開口縁361と座面351との距離K1よりも大きくしたことによって実現可能となっている。
図29(b),(c)では、第2弁孔37が閉じているため、制御圧室121内の冷媒が吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。又、第1弁孔36が閉鎖されているため、吐出圧導入室103内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。つまり、図29(b),(c)では、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。
第17の実施形態では、第16の実施形態における(16−1)項及び(16−2)項と同じ効果が得られる。
又、凹部401内にフランジ458を挿入した構成は、第2弁孔37における通路断面積{(第2弁孔37の孔断面積π(D5/2)2から第2弁孔37内の伝達ロッド45の断面積π(D7/2)2を引いた断面積〔π(D5/2)2−π(D7/2)2〕}を大きくすることに寄与する。D7は、第2弁孔37内の伝達ロッド45の径である。
又、凹部401内にフランジ458を挿入した構成は、第2弁孔37における通路断面積{(第2弁孔37の孔断面積π(D5/2)2から第2弁孔37内の伝達ロッド45の断面積π(D7/2)2を引いた断面積〔π(D5/2)2−π(D7/2)2〕}を大きくすることに寄与する。D7は、第2弁孔37内の伝達ロッド45の径である。
容量制御弁32Cを組み立てる場合には、伝達ロッド45は、第2弁孔37側から第2弁孔37、第2弁体40B及び第1弁孔36に挿通することになるが、第2弁孔37の径D5を大きくし過ぎると、第2弁体40Bと座面351との接触シール性が低下する。そのため、第2弁孔37の径D5は、フランジ458を挿通し得る程度に可及的に小さくされる。この場合、第2弁孔37内の伝達ロッド45の径D7がフランジ458の径と同じとすると、第2弁孔37における通路断面積が非常に小さくなってしまい、制御圧室121から吸入室131への冷媒の適正な流出が阻害される。これは、良好な可変制御の妨げとなる。
凹部401内にフランジ458を挿入した構成は、第2弁孔37における通路断面積を適正に確保して良好な可変制御を遂行する上で有効である。
次に、図30(a),(b),(c)の第18の実施形態を説明する。図5,6の第3の実施形態及び図27,28の第16の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図30(a),(b),(c)の第18の実施形態を説明する。図5,6の第3の実施形態及び図27,28の第16の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
第1弁体67Bには凹部671が形成されており、凹部671には補助ロッド72が挿入されている。補助ロッド72の端面723は、凹部671の底部672に当接可能である。
図30(a)では、補助ロッド72の端面723は、底部402から離間している。第1弁体67Bが弁座69の座面691に当接しており、第1弁孔36が閉鎖されている。第1弁孔36が閉鎖されているため、吐出圧導入室103内の冷媒は、第1弁孔36を経由して交流室38へ流入することはなく、吐出圧導入室103内の冷媒が第1弁孔36、交流室38及び通路58を経由して制御圧室121へ流入することはない。一方、第2弁体68の円柱部681は、第2弁孔37から抜け出ており、第2弁孔37が開いている。第2弁孔37が開いているため、制御圧室121内の冷媒は、通路58、交流室38、第2弁孔37、室46及び通路57を経由して吸入室131(吸入圧領域)へ流出する。つまり、図30(a)では、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させる状態にある。
図30(b)の状態では、補助ロッド72の端面723は、底部672から離間している。第1弁体67Bは、弁座69の座面691に接した閉位置にあり、第1弁孔36が第1弁体67Bによって閉じられている。第2弁体68の円柱部681は、第2弁孔37内に入り込んでおり(境界683が第2弁孔37内に入り込んでいる)、第2弁孔37が第2弁体68によって閉じられている。
図30(c)の状態では、補助ロッド72の端面723は、底部672に当接している。第1弁体67Bは、弁座69の座面691に接しており、第1弁孔36が閉じられている。第2弁体68の円柱部681は、第2弁孔37内に入り込んでおり(境界393が第1弁孔36内に入り込んでいる)、第2弁孔37が第2弁体68によって閉じられている。
図30(b),(c)は、いずれも、第1弁体67Bが第1弁孔36を閉じる閉位置に配置され、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる閉位置に配置された状態にある。図30(b)の状態(補助ロッド72の結合面722が位置W1にある状態)からソレノイド41の電磁力を弱めてゆくと、結合面722が位置W1から第1弁孔36側へ移行してゆき、端面723が底部672に接近してゆく。図30(c)の状態(補助ロッド72の結合面722が位置W2にある状態)からソレノイド41の電磁力を強めてゆくと、結合面722が位置W2から位置W1側へ移行してゆき、端面723が底部672から離間してゆく。補助ロッド72の結合面722が位置W1から位置W2に至る変位範囲〔W1,W2〕内にある場合には、第2弁体68の円柱部681が第2弁孔37内に入り込んでおり(境界683が第2弁孔37内に入り込んでおり)、かつ第1弁体67Bが弁座69の座面691に当接する位置(第1弁孔36を閉じる閉位置)にある。
変位範囲〔W1,W2〕は、第1弁体67Bが第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす伝達ロッド45及び補助ロッド72の所定の変位範囲である。往復体としての伝達ロッド45及び補助ロッド72が所定の変位範囲〔W1,W2〕内にあるときには、第1弁体67Bが第1弁孔36を閉じ、かつ第2弁体68が第2弁孔37を閉じる両閉状態をもたらす。このような状態は、端面723と境界683との距離H21と、凹部671の深さH22との和(H21+H22=H2)を開口縁371と座面691との距離K2よりも大きくしたことによって実現可能となっている。
図30(b),(c)では、第2弁孔37が閉じているため、制御圧室121内の冷媒が吸入室131(吸入圧領域)へ流出することはない。又、第1弁孔36が閉鎖されているため、吐出圧導入室103内の冷媒が制御圧室121へ流入することはない。つまり、図30(b),(c)では、容量制御弁32Cは、外部冷媒回路28C(吐出圧領域)内の冷媒を制御圧室121へ流入させない状態にあり、かつ制御圧室121内の冷媒を吸入室131へ流出させない状態にある。
第18の実施形態では、第16の実施形態における(16−1)項及び(16−2)項と同じ効果が得られる。
次に、図31(a),(b),(c)及び図32の第19の実施形態を説明する。図1〜3の第1の実施形態及び図27,28の第16の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
次に、図31(a),(b),(c)及び図32の第19の実施形態を説明する。図1〜3の第1の実施形態及び図27,28の第16の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
伝達ロッド45には第1弁体39及び第2弁体68Bが形成されている。第2弁体68Bは、円柱部681とテーパ部682とからなる。テーパ部682は、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ向かうにつれて縮径してゆく形状である。第2弁体68Bは、円柱部681が第2弁孔37内に入り込んで(境界683が第2弁孔37内に入り込んで)第2弁孔37を閉鎖可能である。
第2弁体68Bの円柱部681の径D4は、第1弁体39の円柱部391の径D3よりも大きくしてある。つまり、第2弁孔37の孔径は、第1弁孔36の孔径よりも大きくしてある。第1弁孔36の孔径は、第1弁体39の円柱部391の径D3と殆ど同じであるので、第1弁孔36の孔径はD3と見なせる。同様に、第2弁孔37の孔径は、第2弁体68Bの円柱部681の径D4と殆ど同じであるので、第2弁孔37の孔径はD4と見なせる。
第2弁孔37は、往復体としての伝達ロッド45を貫通させる貫通孔105及び貫通孔105に連通する連通路106を介して吸入室131に接続されている。交流室38と室46とは、通路107を介して連通されている。
室46は、通路421を介して可動鉄心44と固定鉄心42との間の空間104に連通している。又、室46は、通路421及び通路442を介して可動鉄心44の背面の背圧空間98Aに連通している。空間104内及び背圧空間98A内の圧力は、交流室38内の圧力(制御圧相当)と同程度である。交流室38は、第1弁孔36と第2弁孔37との間に区画された第1制御圧導入領域である。室46、空間104及び背圧空間98Aは、交流室38(第1制御圧導入領域)と第2弁孔37とに接続するように区画された第2制御圧導入領域である。
伝達ロッド45は、第2弁孔37が閉じているときには第2制御圧導入領域の一部である室46が連通路106から遮断されるように、貫通孔105に貫通されている。
伝達ロッド45は、第1制御圧導入領域(交流室38)内の圧力によって、第1弁孔36の断面積と第2弁孔37における断面積との差と、第1制御圧導入領域内の圧力との積の荷重F5を第1弁孔36側から第2弁孔37側へ受ける。又、伝達ロッド45は、第2制御圧導入領域内の圧力によって、第2弁孔37における断面積と、第2制御圧導入領域内の圧力との積の荷重F6を第2弁孔37側から第1弁孔36側へ受ける。つまり、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ伝達ロッド45に加えられる荷重F5と、第2弁孔37側から第1弁孔36側へ伝達ロッド45側へ加えられる荷重F6とは、伝達ロッド45を介して対抗している。従って、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ伝達ロッド45に加えられる荷重F5は、相殺され、第1,2制御圧導入領域内の圧力によって伝達ロッド45に実質的に影響を与える荷重は、第2弁孔37側から第1弁孔36側へ伝達ロッド45側へ加えられる荷重(F6−F5)のみとなる。
伝達ロッド45は、第1制御圧導入領域(交流室38)内の圧力によって、第1弁孔36の断面積と第2弁孔37における断面積との差と、第1制御圧導入領域内の圧力との積の荷重F5を第1弁孔36側から第2弁孔37側へ受ける。又、伝達ロッド45は、第2制御圧導入領域内の圧力によって、第2弁孔37における断面積と、第2制御圧導入領域内の圧力との積の荷重F6を第2弁孔37側から第1弁孔36側へ受ける。つまり、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ伝達ロッド45に加えられる荷重F5と、第2弁孔37側から第1弁孔36側へ伝達ロッド45側へ加えられる荷重F6とは、伝達ロッド45を介して対抗している。従って、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ伝達ロッド45に加えられる荷重F5は、相殺され、第1,2制御圧導入領域内の圧力によって伝達ロッド45に実質的に影響を与える荷重は、第2弁孔37側から第1弁孔36側へ伝達ロッド45側へ加えられる荷重(F6−F5)のみとなる。
伝達ロッド45に加えられる圧力荷重について図32を参照しながらさらに詳しく説明する。
図32におけるS1は、伝達ロッド45の変位方向における感圧室48内の圧力に対するベローズ50及び可動体52の受圧面積を表す。受圧面積S1は、伝達ロッド45の変位方向における感圧室48内の圧力に対するベローズ50及び可動体52の受圧面積をも表す。S2は、第1弁孔36における孔断面積を表す。孔断面積S2は、π(D3/2)2の大きさである。S3は、第2弁孔37における孔断面積を表す。孔断面積S3は、π(D4/2)2の大きさである。S4は、貫通孔105における孔断面積を表す。本実施形態では、貫通孔105の径D5と第2弁孔37の径D4とは、同じにしてある。貫通孔105の孔断面積S4は、π(D5/2)2=π(D4/2)2=S3の大きさである。
図32におけるS1は、伝達ロッド45の変位方向における感圧室48内の圧力に対するベローズ50及び可動体52の受圧面積を表す。受圧面積S1は、伝達ロッド45の変位方向における感圧室48内の圧力に対するベローズ50及び可動体52の受圧面積をも表す。S2は、第1弁孔36における孔断面積を表す。孔断面積S2は、π(D3/2)2の大きさである。S3は、第2弁孔37における孔断面積を表す。孔断面積S3は、π(D4/2)2の大きさである。S4は、貫通孔105における孔断面積を表す。本実施形態では、貫通孔105の径D5と第2弁孔37の径D4とは、同じにしてある。貫通孔105の孔断面積S4は、π(D5/2)2=π(D4/2)2=S3の大きさである。
感圧室48における圧力をPdH、感圧室49における圧力をPdL、制御圧をPc、吸入圧をPsと表すと、伝達ロッド45に作用する圧力荷重Tは、式(1)で表される。
[数1]
T=S1×(PdH−PdL)+S2×(PdL−Pc)
+S3×(Pc−Ps)−S4×(Pc−Ps)・・・(1)
式(1)は、制御圧Pcの影響が吐出圧Pdと制御圧Pcとの差(PdL−Pc)の形、及び制御圧Pcと吸入圧Psとの差(Pc−Ps)の形で現れることを表す。前記した加重(F6−F5)は、(S3×Pc−S4×Pc)のことである。
T=S1×(PdH−PdL)+S2×(PdL−Pc)
+S3×(Pc−Ps)−S4×(Pc−Ps)・・・(1)
式(1)は、制御圧Pcの影響が吐出圧Pdと制御圧Pcとの差(PdL−Pc)の形、及び制御圧Pcと吸入圧Psとの差(Pc−Ps)の形で現れることを表す。前記した加重(F6−F5)は、(S3×Pc−S4×Pc)のことである。
伝達ロッド45は、感圧室48内の圧力(吐出圧PdH)によって、第1弁孔36の断面積S2と吐出圧PdHとの積の荷重を第1弁孔36側から第2弁孔37側へ受ける。この荷重は、荷重(F6−F5)に対抗し、第1弁孔36の径を適度に設定することにより、荷重(F6−F5)をかなり相殺することができる。
通路107がない場合(つまり、室46が交流室38に連通していない場合)、例えば室46が大気圧になっているとすると、第1弁孔36側から第2弁孔37側へ伝達ロッド45に加えられる荷重F5を相殺することが難しい。つまり、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御は、交流室38内の圧力(制御圧相当)の影響を受け、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御を良好に行えないおそれがある。図示の例では、伝達ロッド45が第1弁孔36側から第2弁孔37側へ所望の位置から行き過ぎてしまうおそれがある。
第1弁孔36側から第2弁孔37側へ伝達ロッド45に加えられる荷重F5を相殺する本実施形態では、交流室38内の圧力(制御圧相当)に起因する第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御の不具合を回避することができる。
本実施形態ではS3=S4であるので、式(1)は式(2)となる。
[数2]
T=S1×(PdH−PdL)+S2×(PdL−Pc)・・・(2)
式(2)は、制御圧Pcの影響が吐出圧Pdと制御圧Pcとの差(PdL−Pc)の形でのみ現れることを表す。つまり、貫通孔105の孔断面積S4と第2弁孔37の孔断面積S3とを同一にした構成では、制御圧Pcと吸入圧Psとの差の形が伝達ロッド45(往復体)に対する圧力荷重として現れない。制御圧Pcと吸入圧Psとは、近似しているため、容量制御弁32Cによって制御圧Pcを制御(変動)させると、(Pc−Ps)にも影響を与える。対して、圧力PdLと制御圧Pcとの圧力差が大きいため、制御圧Pcの変動による(PdL−Pc)の変動は小さい。従って、(Pc−Ps)をキャンセルする構成は、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御を良好に行なう上で好ましい。
T=S1×(PdH−PdL)+S2×(PdL−Pc)・・・(2)
式(2)は、制御圧Pcの影響が吐出圧Pdと制御圧Pcとの差(PdL−Pc)の形でのみ現れることを表す。つまり、貫通孔105の孔断面積S4と第2弁孔37の孔断面積S3とを同一にした構成では、制御圧Pcと吸入圧Psとの差の形が伝達ロッド45(往復体)に対する圧力荷重として現れない。制御圧Pcと吸入圧Psとは、近似しているため、容量制御弁32Cによって制御圧Pcを制御(変動)させると、(Pc−Ps)にも影響を与える。対して、圧力PdLと制御圧Pcとの圧力差が大きいため、制御圧Pcの変動による(PdL−Pc)の変動は小さい。従って、(Pc−Ps)をキャンセルする構成は、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御を良好に行なう上で好ましい。
第1弁体39の円柱部391が第1弁孔36内に入り込んでいない場合には、第1弁孔36における通路断面積は、第1弁孔36の孔断面積π(D3/2)2から伝達ロッド45の小径部45d1の断面積π(D8/2)2を引いた断面積〔π(D4/2)2−π(D8/2)2〕以下となる。D8は、小径部45d1の径である。第1弁孔36における通路断面積が小さくても(つまり、第1弁孔36の径D3が小さくても)、感圧室49から制御圧室121への冷媒の適正な流出が阻害されることはない。
第2弁体68Bの円柱部681が第2弁孔37内に入り込んでいない場合には、第2弁孔37における通路断面積は、第2弁孔37の孔断面積π(D4/2)2から伝達ロッド45の中径部45d2の断面積π(D9/2)2を引いた断面積〔π(D4/2)2−π(D9/2)2〕以下となる。D9は、中径部45d2の径である。第2弁孔37における通路断面積(つまり、第2弁孔37の径D4)が第1弁孔36における通路断面積(つまり、第1弁孔36の径D3)と同様に小さいと、制御圧室121から吸入室131への冷媒の適正な流出が阻害される。これは、良好な可変制御の妨げとなる。
第2弁孔37の径を第1弁孔36の径よりも大きくした構成は、凹部401内にフランジ458を挿入した構成は、第2弁孔37における通路断面積を適正に確保して良好な可変制御を遂行する上で有効である。
次に、図33(a),(b)の第20の実施形態を説明する。図31及び図32の第19の実施形態と同じ構成部には同じ符合が用いてある。
図33(a)に示すように、第2弁孔37の径D10と貫通孔105の径D11とが異ならせてあり、その他の装置構成は、第19の実施形態の場合と同じである。図33(b)に示すS2は、第1弁孔36における孔断面積を表す。孔断面積S2は、π(D3/2)2の大きさである。S5は、第2弁孔37における孔断面積を表す。孔断面積S5は、π(D10/2)2の大きさである。S6は、貫通孔105における孔断面積を表す。貫通孔105の孔断面積S4は、π(D11/2)2の大きさである。本実施形態では、S6=S5−S2にしてある。
図33(a)に示すように、第2弁孔37の径D10と貫通孔105の径D11とが異ならせてあり、その他の装置構成は、第19の実施形態の場合と同じである。図33(b)に示すS2は、第1弁孔36における孔断面積を表す。孔断面積S2は、π(D3/2)2の大きさである。S5は、第2弁孔37における孔断面積を表す。孔断面積S5は、π(D10/2)2の大きさである。S6は、貫通孔105における孔断面積を表す。貫通孔105の孔断面積S4は、π(D11/2)2の大きさである。本実施形態では、S6=S5−S2にしてある。
本実施形態では、S6=S5−S2であるので、式(1)は式(3)となる。
[数3]
T=S1×(PdH−PdL)+S2×(PdL−Ps)・・・(3)
式(3)は、制御圧Pcの影響が伝達ロッド45(往復体)に対する圧力荷重として現れないことを表す。つまり、第2弁孔37の孔断面積S5と貫通孔105の孔断面積S6との差を第1弁孔36の孔断面積S2に一致させた構成では、制御圧Pcが伝達ロッド45に対する圧力荷重として現れない。容量制御弁32Cは、制御圧Pcを制御して可変容量型圧縮機10の吐出容量を制御することを目的としている。従って、このように制御圧Pcをキャンセルして制御圧Pcの影響が圧力荷重Tに影響を与えないようにした構成は、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御を良好に行なう上で、第19の実施形態の場合よりも更に好ましい。
T=S1×(PdH−PdL)+S2×(PdL−Ps)・・・(3)
式(3)は、制御圧Pcの影響が伝達ロッド45(往復体)に対する圧力荷重として現れないことを表す。つまり、第2弁孔37の孔断面積S5と貫通孔105の孔断面積S6との差を第1弁孔36の孔断面積S2に一致させた構成では、制御圧Pcが伝達ロッド45に対する圧力荷重として現れない。容量制御弁32Cは、制御圧Pcを制御して可変容量型圧縮機10の吐出容量を制御することを目的としている。従って、このように制御圧Pcをキャンセルして制御圧Pcの影響が圧力荷重Tに影響を与えないようにした構成は、第1弁孔36及び第2弁孔37における開度制御を良好に行なう上で、第19の実施形態の場合よりも更に好ましい。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
(1)第1の実施形態において、図23に示すように、第1弁体39におけるテーパ部392を無くし、第1弁孔36にテーパ部363を設けてもよい。第1弁孔36におけるテーパ部363は、第1の実施形態におけるテーパ部392と同様の役割を果たす。
(1)第1の実施形態において、図23に示すように、第1弁体39におけるテーパ部392を無くし、第1弁孔36にテーパ部363を設けてもよい。第1弁孔36におけるテーパ部363は、第1の実施形態におけるテーパ部392と同様の役割を果たす。
(2)第3の実施形態において、図24に示すように、第2弁体68におけるテーパ部682を無くし、第2弁孔37にテーパ部373を設けてもよい。第2弁孔37におけるテーパ部373は、第3の実施形態におけるテーパ部682と同様の役割を果たす。
(3)第6の実施形態において、図25に示すように、第1弁体39Aにおけるテーパ部395を無くし、第1弁孔36Aにテーパ部364を設けてもよい。第1弁孔36Aにおけるテーパ部364は、第6の実施形態におけるテーパ部395と同様の役割を果たす。
(4)第8の実施形態において、図26に示すように、第2弁体68Aにおけるテーパ部685を無くし、第2弁孔37Aにテーパ部374を設けてもよい。第2弁孔37Aにおけるテーパ部374は、第8の実施形態におけるテーパ部685と同様の役割を果たす。
(5)吸入圧領域における2地点間の差圧に感応する感圧手段を備えた電磁力可変型の容量制御弁を用いてもよい。
(6)クラッチレスの可変容量型圧縮機に本発明を適用してもよい。このような可変容量型圧縮機では、斜板の傾角が最小のときには外部冷媒回路における冷媒循環が停止する構成となっている。
(6)クラッチレスの可変容量型圧縮機に本発明を適用してもよい。このような可変容量型圧縮機では、斜板の傾角が最小のときには外部冷媒回路における冷媒循環が停止する構成となっている。
(7)第17,18の実施形態において、第1の弁体として第1弁体67Bを用い、第2弁体として第2弁体40Bを用いてもよい。
(8)第19,20の実施形態において、第1の弁体として第1弁体67Bを用いてもよい。
(8)第19,20の実施形態において、第1の弁体として第1弁体67Bを用いてもよい。
(9)第19,20の実施形態において、第2の弁体として第2弁体40Bを用いてもよい。
前記した実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
前記した実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
〔1〕前記往復体を駆動するソレノイドが設けられている請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
〔2〕吐出圧領域内の2地点間又は吸入圧領域内の2地点間の圧力差を拾う感圧手段が設けられており、前記往復体は、前記感圧手段の可動部に連動する請求項1乃至請求項10、前記〔1〕項のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
〔2〕吐出圧領域内の2地点間又は吸入圧領域内の2地点間の圧力差を拾う感圧手段が設けられており、前記往復体は、前記感圧手段の可動部に連動する請求項1乃至請求項10、前記〔1〕項のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
ここにおける可動部は、可動体52のことである。
10…可変容量型圧縮機。121…制御圧室。131…吸入圧領域としての吸入室。132…吐出圧領域としての吐出室。28A,28B…吐出圧領域としての外部冷媒回路。32,32A,32B,32C…容量制御弁。36,36A,92…供給通路の一部となる第1弁孔。37,37A,94…排出通路の一部となる第2弁孔。38…交流室。39,39A,67,67A,89…第1弁体。363,364,373,374,392,395,682,685…テーパ部。40,40A,68,68A,90…第2弁体。45,45A,45B…往復体を構成する伝達ロッド。48…第1吐出圧室としての感圧室。62,73…区画体。72,87…往復体を構成する補助ロッド。451,456,457…間隔変更手段を構成する変位伝達部としての段差。47,71,76,82,84,86,95…間隔変更手段を構成する付勢手段としての圧縮ばね。82…第2付勢手段としての圧縮ばね。84…第1付勢手段としての圧縮ばね。86…第2付勢手段としての圧縮ばね。871…変位伝達部としての端面。99…第1付勢手段としての圧縮ばね。100…第2吐出圧室としての背圧空間。38…制御圧導入室又は第1の制御圧導入領域としての交流室。41…ソレノイド。46…吸入圧導入室又は第2の制御圧導入領域を構成する室。103…吐出圧導入室。104…吸入圧導入室又は第2の制御圧導入領域を構成する空間。98A……吸入圧導入室又は第2の制御圧導入領域を構成する背圧空間。56…第2付勢ばね。102…第1付勢ばね。105…貫通孔。106…連通路。
Claims (18)
- 供給通路を介して吐出圧領域の冷媒を制御圧室に供給すると共に、排出通路を介して前記制御圧室の冷媒を吸入圧領域に排出して前記制御圧室内の調圧を行い、前記制御圧室内の調圧によって吐出容量を制御する可変容量型圧縮機における容量制御弁において、
往復変位される往復体と、
前記供給通路の一部となる第1弁孔と、
前記往復体の変位を伝達されて前記第1弁孔を開閉する第1弁体と、
前記排出通路の一部となる第2弁孔と、
前記往復体の変位を伝達されて前記第2弁孔を開閉する第2弁体とを備え、
前記往復体が所定の変位範囲内にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じ、かつ前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる両閉状態をもたらし、前記往復体が前記所定の変位範囲外にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じる状態と、前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる状態とのいずれか一方のみをもたらすようにした可変容量型圧縮機における容量制御弁。 - 前記第1弁体と前記第2弁体との間隔が前記往復体の変位位置に応じて変更されるように、前記第1弁体と前記第2弁体との少なくとも一方が弁孔を閉じる一定位置にて前記往復体に対して前記往復体の移動方向とは反対方向へ相対変位可能とした間隔変更手段を備え、前記間隔変更手段は、前記往復体が前記所定の変位範囲内にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じ、かつ前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる両閉状態をもたらし、前記往復体が前記所定の変位範囲外にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔を閉じる状態と、前記第2弁体が前記第2弁孔を閉じる状態とのいずれか一方のみをもたらす請求項1に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁体と前記第2弁体とのいずれか一方のみが前記往復体に固定されており、前記往復体が所定の変位範囲内にあるときには、前記往復体に固定された弁体が該弁体に対応する弁孔の内部で該弁孔を閉じ、かつ他方の弁体が他方の弁孔を閉じる両閉状態がもたらされる請求項2に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記往復体に固定された弁体には、該弁体に対応する弁孔に出入りするテーパ部が設けられている請求項3に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記往復体に固定された弁体とは別の弁体が前記往復体にスライド可能に嵌合されており、前記往復体には、前記往復体にスライド可能に嵌合された弁体の閉位置側から該弁体の開位置側への前記往復体の変位を前記別の弁体に当接して伝達する変位伝達部が設けられており、前記間隔変更手段は、前記変位伝達部と、前記往復体にスライド可能に嵌合された弁体を前記変位伝達部に当接する位置に向けて弾性力で付勢する付勢手段とを備えている請求項3及び請求項4のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁体と前記第2弁体とは、前記往復体にスライド可能に嵌合されており、前記往復体には、前記第1弁体の閉位置側から前記第1弁体の開位置側への前記往復体の変位を前記第1弁体に当接して伝達する第1変位伝達部が設けられており、前記往復体には、前記第2弁体の閉位置側から前記第2弁体の開位置側への前記往復体の変位を前記第2弁体に当接して伝達する第2変位伝達部が設けられており、前記間隔変更手段は、前記第1変位伝達部と、前記第2変位伝達部と、前記第1弁体を前記第1変位伝達部に当接する位置に向けて弾性力で付勢する第1付勢手段と、前記第2弁体を前記第2変位伝達部に当接する位置に向けて弾性力で付勢する第2付勢手段とを備えている請求項2に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁体と前記第2弁体との両方が前記往復体に固定されており、前記往復体が所定の変位範囲内にあるときには、前記第1弁体が前記第1弁孔の内部で前記第1弁孔を閉じ、かつ第2弁体が前記第2弁孔の内部で前記第2弁孔を閉じる両閉状態がもたらされる請求項1に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁孔と前記第2弁孔との間には交流室が前記第1弁孔と前記第2弁孔とに接続するように区画されており、前記交流室には前記制御圧室が連通されており、前記第1弁孔には前記吐出圧領域が連通されており、前記第2弁孔には前記吸入圧領域が連通されており、前記第1弁体が前記第1弁孔を開いているときには、前記吐出圧領域と前記交流室とが前記第1弁孔を介して連通し、前記第2弁体が前記第2弁孔を開いているときには、前記交流室と前記吸入圧領域とが前記第2弁孔を介して連通するようにした請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁孔と前記第2弁孔とは、前記往復体の周面に設けられた区画体によって隔絶されており、前記制御圧室と前記吐出圧領域とは、前記第1弁孔を介して接続されており、前記制御圧室と前記吸入圧領域とは、前記第2弁孔を介して接続されており、前記第1弁体が前記第1弁孔を開いているときには、前記吐出圧領域と前記制御圧室とが前記第1弁孔を介して連通し、前記第2弁体が前記第2弁孔を開いているときには、前記制御圧室と前記吸入圧領域とが前記第2弁孔を介して連通するようにした請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁孔と前記第2弁孔とを間に挟むように第1吐出圧室と第2吐出圧室とが設けられており、前記往復体の一端側が前記第1弁孔を貫通すると共に前記第1吐出圧室の圧力を受けており、前記往復体の他端側が前記第2弁孔を貫通すると共に前記第2吐出圧室の圧力を受けており、前記第1吐出圧室の圧力と前記第2吐出圧室の圧力とが前記往復体を介して対抗している請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁孔と前記第2弁孔とを間に挟むように吐出圧導入室と吸入圧導入室とが設けられており、前記往復体の一端側が前記第1弁孔を貫通すると共に前記吐出圧導入室の圧力を受けており、前記往復体の他端側が前記第2弁孔を貫通すると共に前記吸入圧導入室の圧力を受けており、前記吐出圧導入室の圧力と前記吸入圧導入室の圧力とが前記往復体を介して対抗している請求項8及び請求項9のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第2弁孔側から前記第1弁孔側へ前記往復体を付勢するソレノイドが設けられており、前記第1弁孔側から前記第2弁孔側へ前記往復体を付勢する第1付勢ばねと第2付勢ばねとが設けられている請求項11に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁孔と前記第2弁孔との間には制御圧導入室が前記制御圧室と前記第1弁孔と前記第2弁孔とに接続するように区画されており、前記第1弁孔の径と前記第2弁孔の径とが同一にされている請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第1弁孔と前記第2弁孔との間には第1制御圧導入領域が前記制御圧室と前記第1弁孔と前記第2弁孔とに接続するように区画されており、第2制御圧導入領域が前記第2弁孔と前記第1制御圧導入領域とに接続するように区画されており、前記第1制御圧導入領域内の圧力と前記第2制御圧導入領域内の圧力とが前記往復体を介して対抗し、第1弁孔の径と前記第2弁孔の径とが異ならされている請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第2弁孔の径は、前記第1弁孔の径よりも大きくしてある請求項14に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第2弁孔は、前記往復体を貫通させる貫通孔及び前記貫通孔に連通する連通路を介して前記吸入圧領域に接続されており、前記往復体は、前記第2弁孔が閉じているときには前記第2制御圧導入領域が前記連通路から遮断されるように、前記貫通孔に貫通されている請求項14及び請求項15のいずれか1項に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記貫通孔の断面積は、前記第2弁孔の断面積と同一にされている請求項16に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
- 前記第2弁孔の断面積は、前記第1弁孔の断面積よりも大きくしてあり、前記貫通孔の断面積は、前記第2弁孔の断面積から前記第1弁孔の断面積を減算した値と同一にされている請求項16に記載の可変容量型圧縮機における容量制御弁。
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