JP2006097234A - 建築物構造用の耐火性パネルとその製造方法及び施工方法 - Google Patents

建築物構造用の耐火性パネルとその製造方法及び施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内装用の下地材を備えるとともに、耐火性のほか、断熱性、遮音性等にも優れた建築物構造用の耐火性パネルとその効果的な製造方法及び施工方法を提供する。
【解決手段】面材(A)と面材(A’)の間に発泡石膏硬化体からなる耐火層(B)をサンドイッチ状に積層してなる建築物構造用の耐火性パネル、及び、所望のサイズに切断したパネルの切断面から、その内部の発泡石膏硬化体を除去して所定の深さの溝を形成させた後、該形成された溝に、それと適合する木桟を挿入、嵌合させて木桟とパネルを一体化させ、次いで一体化した木桟を介して、パネルを連結又は支持することを特徴とする建築物構造用の耐火性パネルの施工方法などによって提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物構造用の耐火性パネルとその製造方法及び施工方法に関し、さらに詳しくは、内装用の下地材を備えるとともに、耐火性のほか、断熱性、遮音性等にも優れた建築物構造用の耐火性パネルとその効果的な製造方法及び施工方法に関する。
建築物、特に共同住宅等においては、戸境壁、屋根、床、外壁等の主用構造部を耐火構造にすることが求められることがある。その際、前記主用構造部として、RC(鉄筋コンクリート)、ALC(軽量気泡コンクリート)、PC(プレキャストコンクリート)等のコンクリート系の材料で躯体を構築し、その上に、別途、石膏ボード、合板等の内装用の下地板を設けることが行われている。このような構造を用いることによって、共同住宅に求められる耐火性は満足することができるが、施工及び部材コストにおいての改善が求められていた。したがって、躯体と内装用の下地板が一体化され、施工性のよいパネルが求められていた。
ところで、このようなパネルとしては、例えば、断熱材をサンドイッチ構造とした建築物用断熱パネルが用いられている。例えば、金属サイヂング材と炭素入り塗料を塗布した板の間に合成樹脂発泡体を形成したパネル(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。
また、構造用合板の間に発泡ウレタンを注入したパネル面外曲げ強度と断熱性に優れたパネル(Rコントロールパネルと呼ばれる。)が、主に寒冷地の屋根下地パネルとして用いられていた。しかしながら、これらのサンドイッチ構造のパネルは高価であり、また、前記Rコントロールパネルは木桟の無いパネルであり、その構造的使用は、2002年6月施行の建築基準法の改定にともない困難になった。
以上の状況から、内装用の下地材を備えるとともに、耐火性のほか、断熱性、遮音性等にも優れ、構造用に用いられる耐火性パネルが求められている。
特開2003−239418号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、内装用の下地材を備えるとともに、耐火性のほか、断熱性、遮音性等にも優れた建築物構造用の耐火性パネルとその効果的な製造方法及び施工方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、建築物構造用の耐火性パネルについて、鋭意研究を重ねた結果、内装用の下地材を備えた耐火性パネルとして、面材の間に発泡石膏硬化体をサンドイッチ構造としたパネルを用いたところ、耐火性のほか、断熱性、遮音性等にも優れた、建築物構造用として好適なパネルが得られ、さらに、汎用の木桟を用いた施工方法で、パネルの接続及び支持を行うことできることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、面材(A)と面材(A’)の間に発泡石膏硬化体からなる耐火層(B)をサンドイッチ状に積層してなる建築物構造用の耐火性パネルが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記面材(A)、(A’)は、それぞれ合板であることを特徴とする建築物構造用の耐火性パネルが提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記耐火層(B)は、混練時の気泡を包含した発泡石膏硬化体であることを特徴とする建築物構造用の耐火性パネルが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、平行に保持した2枚の面材の間に半水石膏と混練水を含む調合物を注入し凝結させた後、乾燥してなることを特徴とする第1〜3いずれかの発明の建築物構造用の耐火性パネルの製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、所望のサイズに切断したパネルの切断面から、その内部の発泡石膏硬化体を除去して所定の深さの溝を形成させた後、該形成された溝に、それと適合する木桟を挿入、嵌合させて木桟とパネルを一体化させ、次いで一体化した木桟を介して、パネルを連結又は支持することを特徴とする第1〜3いずれかの発明の建築物構造用の耐火性パネルの施工方法が提供される。
本発明の建築物構造用の耐火性パネルによれば、第1の発明においては、内装用の下地材を備えるとともに、耐火性のほか、断熱性、遮音性等にも優れ、建築物構造用として好適な耐火性パネルが提供されるので、その経済的価値は極めて大きい。また、第2又は3の発明によれば、前記耐火性パネルは、市販の合板、又は混練する際の気泡を包含した石膏硬化体を用いて得られるのでコスト的に有利である。また、建築物構造用の耐火性パネルの製造方法である第4の発明でば、本発明の建築物構造用の耐火性パネルが容易に得られる。
さらに、建築物構造用の耐火性パネルの施工方法である第5の発明では、汎用の木桟を用いて、パネルの接続及び支持を確実に行うことができるので、耐火構造物として前述の基準法の改定に適応することができる。
以下、本発明の建築物構造用の耐火性パネルとその製造方法及び施工方法を詳細に説明する。
1.建築物構造用の耐火性パネルとその製造方法
本発明の建築物構造用の耐火性パネルは、面材(A)と面材(A’)の間に発泡石膏硬化体からなる耐火層(B)をサンドイッチ状に積層してなるものである。
本発明の建築物構造用の耐火性パネルにおいて、耐火材である発泡石膏硬化体(耐火層(B))を面材(A)と面材(A’)の間にサンドイッチ構造になるように形成してなることに重要な意義を有する。これによって、構造用として使用されるために十分な強度を有するパネルが得られるとともに、内装用の下地材として好ましい面材を備え、耐火性のほか、断熱性、遮音性等が付与されたパネルとすることができる。
すなわち、上記パネルの剛性は、面材の種類とその厚さに伴なう剛性により付与され、また、上記パネルの強度は、発泡石膏硬化体と面材の付着強度と発泡石膏硬化体の圧縮及び剪断強度で付与される。また、上記パネルの耐火性は、石膏の消火性、すなわち発泡石膏硬化体の結晶水量により付与される。さらに、上記パネルの断熱性及び遮音性は、それぞれ、発泡石膏硬化体の密度と水分量、及び面材と発泡石膏硬化体の質量と発泡石膏硬化体内での減衰性等で付与される。
まず、本発明の具体例を表す図面を用いて、本発明の建築物構造用の耐火性パネルの概要を説明する。
図1は、本発明の耐火性パネルの構造の一例を表す。ここで、図1−aは、パネル1の全体の表面を表し、図中の破線は内部の発泡石膏硬化体3の位置関係を示している。ここで、発泡石膏硬化体3は面材2より小型であることが示される。すなわち、パネルの上、下、及び両横面には、所望の大きさ(深さ、幅)の溝が形成されている。この溝は、木桟によるパネルの接続に用いられる。また、図1−bは、パネル1の断面を表し、面材2の間に、面材2に密着して発泡石膏硬化体3が形成されていることを示す。
次に、本発明の建築物構造用の耐火性パネルの構成と作用の詳細を説明する。
上記耐火性パネルに用いる面材((A)と(A’))の種類としては、特に限定されるものではなく、所望のパネルの剛性が得られる材料、例えば、不燃材料以外のハードボード(HB)、化粧板、合板、パーチクルボード、MDF等の定形ボードが用いられる。すなわち、可燃性の合板を用いても、石膏の耐火性効果によって準不燃材料として使用することができる。この中で、特に、内装の施工性がよい、例えば、ビス留め、釘打ち及び接着性が良好な合板又はパーチクルボードが好ましく、合板がより好ましい。これによって、石膏ボード下地を用いた場合の釘打ち等の不便性を解消することができる
上記耐火性パネルに用いる面材の厚さは、特に限定されるものではなく、汎用される厚さ、例えば、6、9、12mmのものが用途に応じて用いられる。
上記耐火性パネルに用いる発泡石膏硬化体としては、特に限定されるものではないが、該パネルの耐火性、断熱性、遮音性等の特性に良好な影響をもたらす発泡度合(密度)の硬化体であることが好ましい。発泡石膏硬化体の耐火性としては、結晶水量が多いほど好ましいが、発泡度合との兼ね合いから選ばれる。例えば、密度が0.4及び発泡石膏硬化体の厚さが89mmの材料を用いた場合、耐火1時間程度の耐火性能が得られる。また、断熱性としては、発泡石膏硬化体の密度と水分量によるが、ALCと同程度が得られる。
上記発泡石膏硬化体の製造方法としては、特に限定されるものではないが、所望の発泡性と面材との強い付着強度が得られる方法が選ばれるが、例えば、平行に保持した2枚の面材の間に、発泡石膏の混練物を注入し凝結させた後、乾燥する方法が好ましい。
上記発泡石膏の混練物としては、特に限定されるものではなく、半水石膏と混練水を含む調合物が用いられるが、この中で、半水石膏と発泡剤及び/又は軽量骨材と混練水とを含む調合物、又は、半水石膏と混練水を含む混練物に発泡剤を含む水を起泡させて得た気泡を加えた調合物が用いられる。これによって、混練時の気泡を包含した発泡石膏硬化体を生成することができる。
上記発泡剤としては、例えば、界面活性剤と、必要に応じて、気泡安定剤を用いる。また、上記軽量骨材としては、シラスバルーン、パーライト、バーミキュライト等が用いられる。また、混練物には、必要に応じて、凝結調整剤、増粘剤、強度補強材等を用いることができる。
より具体的には、β半水石膏、α半水石膏のいずれかの半水石膏100重量部を、90〜110重量部の所定量の水と混練する。この際、必要に応じて、市販の石膏用凝結調整剤0.01〜1.0重量部を添加して混練物を生成する。混練後、前記混練物を面材の間に構成された形枠に注入する。この後、凝結が終了後に、余剰水を乾燥して除去する。なお、発泡石膏硬化体の密度は、主に、気泡の添加割合で決定されるので、特に限定されるものではないが、0.7以下が好ましく、0.5以下がより好ましい。
上記耐火性パネルの大きさとしては、特に限定されるものではないが、例えば、スパンが1800、2400、2700mm等、幅が600、900、1200mm等、厚さが107、158、202mm等が用いられる。ここで、前記の厚さは、発泡石膏硬化体の厚さを通常は汎用的な木桟の厚さ(89、140、184mm)と同様にし、かつ面材の厚さを9mm×2)とした場合に対応している。なお、パネルの剛性は、厚さの約3乗に比例する。
上記耐火性パネルの仕様は、用途ごとに適切なものが用いられる。これらの仕様の具体例について、以下に説明する。表1は、本発明の建築物構造用の耐火性パネルの具体例を示す。
Figure 2006097234
表1において、床パネルとしては、面材として厚さ9mmの合板と厚さ9mmのパーチクルボードを用い、発泡石膏硬化体の密度が0.4で、厚さ158mmで1800スパン又は厚さ202mmで2700スパンのパネルが挙げられる。
また、屋根パネルとしては、面材として両面を厚さ9mmのパーチクルボードを用い、発泡石膏硬化体の密度が0.3で、厚さ107mmで1800スパン又は厚さ105mmで2700スパンのパネルが挙げられる。
また、外壁パネルとしては、面材として厚さ9mmのパーチクルボードと厚さ6mmのハードボードを用い、発泡石膏硬化体の密度が0.2で、厚さ107mm又は厚さ158mm(高断熱用)のパネルが挙げられる。
また、戸境壁パネルとしては、面材として両面を厚さ6mmの合板を用い、発泡石膏硬化体の密度が0.2で、厚さ107mm(一般用)又は厚さ158mm(高遮音用)のパネルが挙げられる。また、前記パネルは、室内の部屋間の間仕切りとしても使用することができる。
上記戸境壁パネルを共同住宅の戸境壁に用いた場合には、以下の(イ)〜(ハ)に示す作用・効果が得られる。
(イ)耐火性:石膏の結晶水の分解・蒸発熱を利用する。しかも、面材が燃え抜けても、石膏硬化体は崩れ落ちない。
(ロ)遮音性:合板と石膏の質量を利用する。また、発泡石膏硬化体の音の減衰性を活かして伝播音の制御を行うことができる。さらに、表面の合板の厚さを変えて、共鳴の制御が行える。
(ハ)自立性:両面の合板断面とヤング率を利用する。したがって、合板間隔を離すことが有効である。また、合板の複合剛性、すなわち剪断を伝達することができる石膏の剛性と合板との接着性を利用する。
また、各種工法による共同住宅への上記パネルの使用例とその効果としては、以下の具体例が挙げられる。
(a)鉄骨中高層集合住宅:現状は、被覆鉄筋ラーメン+デッキRCスラブ+PCカーテンウォールの構成であるが、上記パネルを下記の用途に使用することによって、高所上屋でのコンクリート工事が省略できる利点がある。
戸境壁:上記(イ)〜(ハ)に示す作用・効果が得られる。
屋根パネル:傾斜屋根の鉄骨の軸組が大幅に削減することができる耐火・断熱下地パネルとして使用する。
非耐力外壁パネル:外装仕上げの自由な軽量・低コストな耐火・断熱壁パネルとして使用する。
床パネル:ALCに代わる内装仕上げの容易な軽量・低コストな耐火床パネルとして使用する。
(b)RC中層集合住宅:現状は、RC壁式又はRCラーメンの構成である。
戸境壁:上記(イ)〜(ハ)に示す作用・効果が得られる。
非耐力外壁パネル:RCラーメンの場合、外装仕上げの自由な軽量・低コストな耐火・断熱壁パネルとして使用する。
(c)低層集合住宅:現状は、RC、鉄骨+パネル、又は枠組壁式(ツウバイフォ工法)であるが、2〜3階建ての小規模アパートをプレハブ手法を活かして建築するとき、上記パネルを下記の用途に使用することで、非耐火の枠組壁式に代わる耐火枠組壁式工法が実現できる。
戸境壁:上記(イ)〜(ハ)に示す作用・効果が得られる。
耐力外壁:部分的に木桟を追加して、面外耐力を強化することで低層の耐力壁として使用する。
非耐力外壁パネル:外装仕上げの自由な軽量・低コストな耐火・断熱壁パネルとして使用する。
床パネル:部分的に木桟を追加して、面外耐力を強化することで低層の剛床として使用する。
屋根パネル:傾斜屋根の鉄骨の軸組が大幅に削減することができる耐火・断熱下地パネルとして使用する。
2.建築物構造用の耐火性パネルの施工方法
上記耐火性パネルを施工する際の、耐火性パネルの接続及び支持の方法としては、所望のサイズに切断したパネルの切断面から、その内部の発泡石膏硬化体を除去して所定の深さの溝を形成させた後、該形成された溝に、それと適合する木桟を挿入、嵌合させて木桟とパネルを一体化させ、次いで一体化した木桟を介して、パネルを連結又は支持することを特徴とする。これによって、汎用の木桟を用いて、パネルの接続及び支持を確実に行うことができるので、耐火構造物として前述の基準法の改定に適応することができる。
上記使用方法で用いる溝の大きさは、深さが20mm程度が好ましい。
上記耐火性パネルの使用方法の具体例を図面を用いて、説明する。
図2は、本発明のパネル同士の接続方法を表す断面図である。図2において、パネル1間の接続部の溝に木桟4が嵌めこまれ、釘5で固定される。さらに、必要に応じて、隙間はパテ6で充填されてもよい。
図3は、本発明のパネルを間仕切り壁等に用いる際の支持方法を表す断面図である。図3において、パネル1は、天井スラブ11にライナー9(溝内のロックウール7をクッションにしてビス8で面材2に固定されている。)で固定され、かつ、楔等で押付けられるとともに、床スラブ12上のグラウト10等で支持される。また、天井スラブ11への固定の仕方としては、ライナー9の代わりに、木桟を用いて支持することもできる。
以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例で用いた発泡石膏硬化体の耐火性の評価方法は以下の通りである。
(1)耐火性の評価方法:建築基準法2条7号(耐火構造)の規定に基づく認定にかかわる性能評価であり、建築試験センターの業務方法書「耐火性能試験・評価方法」に準じて行なった。
(実施例1)
面材の間に発泡石膏硬化体をサンドイッチ構造とした耐火性パネルを製造し、戸境壁パネルとしての評価を行った。
まず、面材として両面を厚さ6mmの合板を用いた一般用のパネル(厚さ107mm)を製造するため、両合板の内部面間隔を95mmに調整して、石膏硬化体を成形するための形枠を作製した。次に、市販のβ半水石膏100重量部、石膏用凝結調整剤として高分子凝結剤0.05重量部、起泡剤として界面活性剤0.05重量部及び水105重量部を高速混練して混練物を作成後、前記形枠に混練物を注入した。その後、石膏の凝結が終了後に、パネル中に含まれる余剰水を乾燥機を用いて除去して、製品パネルを得た。得られた製品パネルの発泡石膏硬化体の密度は、0.2であった。
次いで、製品パネルの耐火性の評価を行った。その結果、非耐力壁1時間耐火構造の耐火性が得られ、戸境壁パネルとして十分な性能であった。また、断熱性、遮音性及び自立性も十分な性能が得られた。
(実施例2)
面材の間に発泡石膏硬化体をサンドイッチ構造とした耐火性パネルを製造し、床パネルとしての評価を行った。
まず、面材として表面を厚さ9mmの合板と裏面を厚さ9mmのパーチクルボードを用いたパネル(厚さ158mm)を製造するため、両合板の内部面間隔を140mmに調整して、石膏硬化体を成形するための形枠を作製した。次に、市販のβ半水石膏100重量部を80重量部の水と混練して混練物を作成後、事前に発泡機を用いて起泡させて得た気泡を該混練物に対して1.8倍(体積比)加えて混練し、その後前記形枠に混練物を注入した。その後、石膏の凝結が終了後に、パネル中に含まれる余剰水を乾燥機を用いて除去して、製品パネルを得た。得られた製品パネルの発泡石膏硬化体の密度は、0.4であった。
次いで、製品パネルの耐火性の評価を行った。その結果、床1時間耐火構造の耐火性が得られ、床パネルとして十分な性能であった。また、断熱性、及び遮音性も十分な性能が得られた。
(実施例3)
面材の間に発泡石膏硬化体をサンドイッチ構造とした耐火性パネルを製造し、屋根パネルとしての評価を行った。
まず、面材として両面を厚さ9mmのパーチクルボードを用いたパネル(厚さ107mm)を製造するため、両合板の内部面間隔を89mmに調整して、石膏硬化体を成形するための形枠を作製した。次に、市販のβ半水石膏100重量部を80重量部の水と混練して混練物を作成後、事前に発泡機を用いて起泡させて得た気泡を該混練物に対して2.9倍(体積比)加えて混練し、その後前記形枠に混練物を注入した。その後、石膏の凝結が終了後に、パネル中に含まれる余剰水を乾燥機を用いて除去して、製品パネルを得た。得られた製品パネルの発泡石膏硬化体の密度は、0.3であった。
次いで、製品パネルの耐火性の評価を行った。その結果、屋根30分耐火構造の耐火性が得られ、屋根パネルとして十分な性能であった。また、断熱性、及び遮音性も十分な性能が得られた。
以上より明らかなように、本発明の建築物構造用の耐火性パネルとその製造方法及び施工方法は、建築物分野で利用される構造物用の耐火性パネルとその製造方法及び施工方法として好適である。また、本発明の建築物構造用の耐火性パネルは、内装用の下地材を備えるとともに、耐火性のほか、断熱性、遮音性等にも優れているので、共同住宅の戸境壁、屋根、床、外壁等の主用構造部に好適に用いられる。
本発明の耐火性パネルの構造の一例を表す図である。ここで、図1−aは、パネル1の全体の表面を表し、図1−bは、パネル1の断面を表す。 本発明のパネル同士の接続方法を表す断面図である。 本発明のパネルを間仕切り壁等に用いる際の支持方法を表す断面図である。
符号の説明
1 パネル
2 面材
3 発泡石膏硬化体
4 木桟
5 釘
6 パテ
7 ロックウール
8 ビス
9 ライナー
10 グラウト
11 天井スラブ
12 床スラブ

Claims (5)

  1. 面材(A)と面材(A’)の間に発泡石膏硬化体からなる耐火層(B)をサンドイッチ状に積層してなる建築物構造用の耐火性パネル。
  2. 前記面材(A)、(A’)は、それぞれ合板であることを特徴とする請求項1に記載の建築物構造用の耐火性パネル。
  3. 前記耐火層(B)は、混練時の気泡を包含した発泡石膏硬化体であることを特徴とする請求項1に記載の建築物構造用の耐火性パネル。
  4. 平行に保持した2枚の面材の間に半水石膏と混練水を含む調合物を注入し凝結させた後、乾燥してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築物構造用の耐火性パネルの製造方法。
  5. 所望のサイズに切断したパネルの切断面から、その内部の発泡石膏硬化体を除去して所定の深さの溝を形成させた後、該形成された溝に、それと適合する木桟を挿入、嵌合させて木桟とパネルを一体化させ、次いで一体化した木桟を介して、パネルを連結又は支持することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築物構造用の耐火性パネルの施工方法。
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