JP2006089571A - インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006089571A
JP2006089571A JP2004275632A JP2004275632A JP2006089571A JP 2006089571 A JP2006089571 A JP 2006089571A JP 2004275632 A JP2004275632 A JP 2004275632A JP 2004275632 A JP2004275632 A JP 2004275632A JP 2006089571 A JP2006089571 A JP 2006089571A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
group
recording
general formula
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004275632A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Sugaya
剛 菅家
Kumiko Mafune
久実子 真船
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2004275632A priority Critical patent/JP2006089571A/ja
Publication of JP2006089571A publication Critical patent/JP2006089571A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】 インクジェット記録特性を満たし、黒色の色再現性が良好で、コート紙上の形成画像においても変色を生じることがなく、高い耐ガス性を示す、ブロンズ現象を起こすことのない黒色画像を与えることができるインクの提供。
【解決手段】一般式(I)及び一般式(II)で表される各色材を有するインク。
Figure 2006089571

【選択図】 なし

Description

本発明は、インク、特に記録信号に応じてオリフィスから吐出させて記録媒体に記録を行う、インクジェット記録に好適に使用できる、色調がブラックであるインク、該インクを用いたインクセット、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット、及び記録装置に関する。
近年、インクジェット記録方式は、カラー画像を容易に形成できる手段として、とりわけオフィスや個人使用において広く用いられるようになっている。こうしたインクジェット記録方式に用いられるインクには、保存安定性が高く、吐出オリフィスの目詰まりを起こさないことや、連続印字した時、長時間放置後の記録開始時に記録画像に擦れ等の不都合を起こさないといった、記録方式に適応するための性能が求められる。更には、画像を形成した際の色調再現性に優れることや、光学濃度が高く、色調が鮮明な画像を与えるといった、記録画像に対する品位性能が求められる。
又、インクジェット記録方式に用いられるインクのうち、ブラックインクは、モノカラー画像は当然のことながら、フルカラー画像にも用いられる重要なインクである。これらのブラックインクに用いられる染料としては、C.I.Food Black 2(例えば、特許文献1参照)等を始め、様々な構造種の染料が用いられてきている。
ところで、近年ではインクジェット記録画像の高画質化が進み、銀塩写真に匹敵するほどの高画質な記録画像の実現が可能となった。そのためインクジェット記録画像に対しては、より高いレベルでの記録画像性能が求められ、画像品位は当然のことながら、形成画像が、太陽光や各種照明光等に対して変腿色を起こすことのない優れた耐光性や、大気中に微量に含まれる酸化性ガス(オゾン、NOx、SOx等)に対して変腿色を起こすことのない優れた耐ガス性、といった画像堅牢性も要求されるようになってきている。
画像堅牢性は、従来は、主として太陽光や各種照明光による褪色が問題視されており、かかる褪色の問題は、耐光性に優れた染料を選択することによって解決が図られている。しかしながら、最近では、画像の褪色の問題に加えて、画像の変色の問題がクローズアップされてきている。即ち、従来のインクによる画像においては、褪色の問題に加えて変色の問題があった。ここで、変色とは、画像の濃度はあまり変化しないが色相が変化することである。
各色インクの中でも特にブラックインクにおいて生じる、黒色画像が茶色に変色する問題が重要である。フルカラー画像の場合においては、この黒色画像の変色によって画像品質が急激に低下する。この黒色画像における変色の問題は、大気中に微量に含まれる酸化性ガス(オゾン、NOx、SOx等)の影響が大きく、太陽光や各種照明光のあたらない環境でも進行する。特に、インクの鮮明性、色調再現性や光学濃度を高めるために、紙等の基材上に、顔料とバインダーとを含むインク受容層を形成した、いわゆるコート紙の場合は、普通紙に対して変色の問題が少ないインクを用いたとしても著しい変色を生じるため、画像の耐ガス性の改良が望まれる。
この技術課題に対しては、色調及びオゾンガスに対する耐変色性の改良がなされているが(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)、銀塩写真に匹敵するほどの高画質な記録画像を得ることができる近年のインクジェット記録方式においては、ブラックインクの色調及び耐ガス性のより一層の改善が依然として求められている。
又、水溶性黒色染料を含むブラックインクでは、染料の凝集による発色性の低下により、本来ならば黒色に発色すべき印刷部分に赤味がかかる現象、即ち、ブロンズ現象が起こり、印刷物の品質に多大な影響をおよぼすことがある。
特開昭59−93766号公報 特許第02919615号公報 特公平8−26263号公報
よって、本発明の目的は、インクジェット記録用インクに要求される性能を満たし、様々な被記録媒体に画像を形成した場合に、黒色の色再現性が良好で、コート紙上に形成した画像においても変色の問題を生じることがなく、画像に高い耐ガス性を与えることのでき、更に、ブロンズ現象を起こすことのない良好な画像を与えることができる(ブラック)インクを提供することにある。
又、本発明の別の目的は、優れた色調を有し、且つその色調が容易に褪せることがなく、ブロンズ現象を起こすことのない良好なブラックの画像を得ることのできる記録方法を提供することにある。更に、本発明の目的は、上記の(ブラック)インクを使用することで、上記優れた効果が得られる記録ユニット、インクカートリッジ、インクセット及びインクジェット記録装置を提供することにある。
上記した目的は、下記の本発明によって達成される。即ち、本発明は、少なくとも下記一般式(I)で表される色材と下記一般(II)で表される色材を含有してなることを特徴とするインクである。
Figure 2006089571
(上記一般式(I)中、R1、R2及びR3は各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表す。R4は、水素原子、或いは、置換若しくは未置換のフェニル基のいずれかを表す。X1は、カルボキシル基又はスルホン酸基、或いはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、若しくは有機アンモニウム塩のいずれかを表す。nは、1又は2の整数を表す。p及びqは各々独立に、0又は1の整数を表し(0の場合は置換基は水素原子)、p+qは、1若しくは2である。Mは、スルホン酸基の対イオンであり、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン或いは有機アンモニウムイオンのいずれかを表す。)
Figure 2006089571
(上記一般式(II)中、R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルカノイルアミノ基、アルコキシ(炭素数1〜4)−アルコキシ(炭素数1〜4)基のいずれかを表し、R5及びR6のうちいずれかは、炭素数1〜4のアルコキシ基である。R7は、水素原子若しくは、置換若しくは未置換のフェニル基、ベンゾイル基、ベンジル基を表す。X2は、カルボキシル基又はスルホン酸基、或いはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、若しくは有機アンモニウム塩のいずれかを表す。Mは、スルホン酸基の対イオンであり、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン或いは有機アンモニウムイオンのいずれかを表す。)
本発明の他の形態にかかるインクジェット記録方法は、前記した本発明の各態様にかかるブラックを呈するインクを、記録信号に応じてオリフィスから吐出する過程を有することを特徴とする。特に、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクから選ばれる少なくとも1色のインクと、前記した本発明にかかるいずれかの形態にかかるブラックのインクとが組み合わされていることを特徴とするインクセットを用いることが好ましい。
本発明にかかる記録ユニットは、前記した本発明にかかるブラックのインクが収容されているインク収容部と、該インクを吐出させるためのヘッド部とが設けられていることを特徴とする。又、本発明にかかる記録ユニットの他の実施態様は、前記した本発明にかかるインクセットを構成する各インクを収容しているインク収容部と、該インクを吐出するためのヘッド部とが設けられていることを特徴とする。
又、本発明にかかるインクカートリッジの一実施態様は、前記した本発明にかかるインクを収容しているインク収容部が設けられていることを特徴とする。又、本発明にかかるインクカートリッジの他の実施態様は、前記した本発明にかかるインクセットを構成している各インクを収容しているインク収容部が設けられていることを特徴とする。
本発明にかかるインクジェット記録装置は、前記した本発明にかかるインクジェット用のブラックのインク、或いは本発明にかかるインクセットのインクを収納しているインク収納部と、該インクを吐出するための記録ヘッドとを有する記録ユニットを具備していることを特徴とする。
本発明によれば、各種の記録用紙に印字した際に、鮮明なブラックの色調を有し、しかも、優れた耐ガス性を示し、ブロンズ現象を起こすことのない画像が得られる、インク、インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置が提供される。
以下、好ましい実施の形態を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。本発明者らは、前記した目的に鑑み、様々な検討を重ねた過程において、下記一般式(I)の色材と下記一般式(II)の色材を組み合わせたインクを調製し、このインク及びこのインクによる画像の評価を行った。その結果、このような構成を有するインクは、インクジェット記録特性を高いレベルで満たし、且つ、写真調の画像形成にも用い得る程度の優れた色味を有し、しかも、かかるインクで形成したブラック画像は、耐オゾン性(耐ガス性)にも極めて優れ、ブロンズ現象の発生が抑制されたものとなることを見出して、本発明をなすに至った。
[第1の実施形態]
(色材)
本発明の一実施態様にかかるインクは、色材と水性媒体とを有し、色材として、下記一般式(I)で表される第1の色材と、下記一般式(II)で表される第2の色材が併用されていることを特徴とする。
Figure 2006089571
(上記一般式(I)中、R1、R2、R3は各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表す。R4は、水素原子、或いは、置換若しくは未置換のフェニル基のいずれかを表す。X1は、カルボキシル基又はスルホン酸基、或いはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、若しくは有機アンモニウム塩のいずれかを表す。nは、1又は2の整数を表す。p及びqは各々独立に、0又は1の整数を表し(0の場合の置換基は水素原子)、p+qは、1若しくは2である。Mは、スルホン酸基の対イオンであり、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン或いは有機アンモニウムイオンのいずれかを表す。)
上記一般式(I)中のR4について詳述すると、R4としては、例えば、水素原子、置換若しくは未置換のフェニル基等であるものが挙げられる。この際のフェニル基の置換基としては、例えば、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、スルホン基若しくはその塩、カルボキシル基若しくはその塩等が挙げられる。X1としては、例えば、−COOMや−SO3M等が挙げられる。このとき、Mは、アルカリ金属(例えば、Li、Na等)、アンモニウム(NH4)、有機アンモニウム等が挙げられる。
Figure 2006089571
(上記一般式(II)中、R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルカノイルアミノ基、アルコキシ(炭素数1〜4)−アルコキシ(炭素数1〜4)基のいずれかを表し、R5及びR6のうちいずれかは、炭素数1〜4のアルコキシ基である。R7は、水素原子若しくは、置換若しくは未置換のフェニル基、ベンゾイル基、ベンジル基を表す。X2は、カルボキシル基又はスルホン酸基、或いはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、若しくは有機アンモニウム塩のいずれかを表す。Mは、スルホン酸基の対イオンであり、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン或いは有機アンモニウムイオンのいずれかを表す。)
上記一般式(II)中のR7について詳述すると、R7としては、例えば、水素原子、置換若しくは未置換のフェニル基等が挙げられる。フェニル基の置換基としては、例えば、炭素数1〜4の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、スルホン基若しくはカルボキシル基、或いはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、若しくは有機アンモニウム塩等が挙げられる。X2としては、例えば、−COOMや−SO3M等が挙げられる。このとき、Mは、水素原子、アルカリ金属(例えば、Li、Na等)、アンモニウム(NH4)、有機アンモニウム等である。
上記した一般式(I)及び(II)で表される第1及び第2の色材が含有されている本発明にかかるインクによって得られるブラック画像は、非常に優れた色調を示し、更に、耐オゾン性に優れ、ブロンズ現象を起こさない。
以下に、上記一般式(I)で示される第1の色材の具体例として、例示化合物1〜4を示すが、本発明で使用する第1の色材は、これらに限定されるものではない。又、本発明においては、下記に挙げるような色材を同時に2種類以上用いてもよい。
Figure 2006089571
Figure 2006089571
Figure 2006089571
Figure 2006089571
上記一般式(II)で示される第2の色材の具体例として、例示化合物5〜8を示すが、本発明で使用する第2の色材は、これらに限定されるものではない。又、本発明においては、下記に挙げるような色材を同時に2種類以上用いてもよい。
Figure 2006089571
Figure 2006089571
Figure 2006089571
Figure 2006089571
上記した形態にかかるインク中に含まれる、上記一般式(I)で表される第1の色材と、上記一般式(II)で表される第2の色材の量は、一般式(I)で表される第1の色材:一般式(II)で表される第2の色材の比が、質量基準で8:2〜2:8の範囲内であることが好ましい。かかる質量比で混合してなるインクによって得られる画像は、これらの第1の色材と第2の色材を組み合わせて混合して使用したことによって得られる、鮮明な色調と十分な画像濃度と、更に優れた耐オゾン性を示す、という本発明の顕著な効果をより発揮できるものとなる。又、インク中の全色材の含有量は、インク全量に対して1.0〜15.0質量%、特には4.0〜10.0質量%の範囲であることが好ましい。
(水性媒体)
本発明に係るインクは、上記した色材を水性媒体に溶解することで得られるが、水性媒体としては、水、又は水と水溶性有機溶剤との混合媒体を用いる。水性媒体に含まれる水溶性有機溶剤は、水溶性を示すものであれば特に制限はなく、例えば、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒等を使用できる。これらの水溶性有機溶剤の含有量は、インクの保湿性維持や色材の溶解性向上、インクの記録紙への効果的な浸透等を考慮すると、インク全体の1〜40質量%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは3〜30質量%の範囲とする。又、色材である染料のインク中における溶解性が良好であり、安定したインク吐出のための粘度を有し、且つ、ノズル先端における目詰まりを生じさせないために、インク中の水の含有量は30〜95質量%の範囲が好ましい。
(添加剤)
インクの保湿性維持のために、本発明にかかるインクおいては、必要に応じて、尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン等の保湿性固形分をインク成分として用いてもよい。尿素、尿素誘導体、トリメチロールプロパン等、保湿性固形分のインク中の含有量は、一般には、インク全量に対して0.1〜20.0質量%の範囲とすることが好ましく、より好ましくは3.0〜10.0質量%の範囲である。更に、本発明にかかるインクには、上記成分以外にも必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤及び水溶性ポリマー等、種々の添加剤を含有させてもよい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施態様にかかるインクは、先に説明した第1の実施形態にかかる、第1及び第2の色材を含有してなるインクの構成に、更に、第3の色材として、イエロー染料を含有させたインクである。第3の色材として、イエロー染料を添加することによって、得られる画像は、より優れた色調を示し、更に優れた耐オゾン性を示すものとなる。
特に、第3の色材であるイエロー染料として、C.I.Direct Yellow 86及びC.I.Direct Yellow 132の少なくとも一方を含有させた態様のインクによって得られる画像の色調は、優れたものとなる。このような、より一層優れた色調と高い耐オゾン性を有する画像の形成が可能な本発明の第2の実施態様にかかるインクは、例えば、特にデリケートな色調の再現が要求される銀塩写真に匹敵する高品位な画像の印刷のためのインクジェットプリンタ用のブラックインクとして、極めて好適に用いることができる。
上記した本発明の第2の実施態様にかかるインク中における、前記一般式(I)で表される第1の色材の量(A)と、前記一般式(II)で表される第2の色材の量(B)と、上記に挙げた第3の色材であるイエロー染料の量(C)との比は、第1の色材の量(A)と、第2の色材の量(B)とを合わせた質量に対して、第3の色材であるイエロー染料の質量の比が、(A+B):C=99:1〜80:20の範囲となるようにすることが好ましい。より好ましくは、(A+B):C=98:2〜85:15の範囲である。上記第1〜第3の色材をこのような範囲で組み合わせた、第1〜第3の色材を含有してなる形態のインクによって形成される画像は、極めて鮮明な色調と高い画像濃度、そして、十分な耐ガス性を達成したものとなる。
上記で説明した本発明にかかるインクは、ブラック色を呈するが、イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクから選ばれる少なくとも1色のインクと組み合わせてインクセットとし、これを用いて画像を形成すれば、色再現性が良好で、コート紙上に形成した画像においても変色の問題を生じることがなく、画像に高い耐ガス性を与えることができ、更に、ブロンズ現象を起こすことのない良好な画像が得られる。
以上説明した本発明にかかるインク或いはインクセットは、熱エネルギーの作用により液滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録方式にとりわけ好適に用いられるが、他のインクジェット記録方法や一般の筆記用具としても使用できることはいうまでもない。以下、これらについて説明する。
(記録装置、インクカートリッジ、記録ユニット、インクセット)
上記で説明した本発明にかかるインクを用いて記録を行うのに好適な記録装置としては、これらのインクが収容されるインク収容部を有する記録ヘッドの室内のインクに、記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該エネルギーによりインク液滴を発生させる装置が挙げられる。
図1〜図3に、その主要部である記録ヘッドの構成例を示した。ヘッド13は、インクを通す溝14を有するガラス、セラミックス、又はプラスチック板等と、感熱記録に用いられる発熱抵抗体を有する発熱ヘッド15(図ではヘッドが示されているが、これに限定されるものではない)とを接着して得られる。発熱ヘッド15は、酸化シリコン等で形成される保護膜16、アルミニウム電極17−1及び17−2、ニクロム等で形成される発熱抵抗体層18、蓄熱層19、アルミナ等の放熱性のよい基板20より成っている。インク21は、吐出オリフィス(微細孔)22まで満たされており、圧力Pによりメニスカス23を形成している。上記ヘッド13の電極17−1及び17−2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のnで示される領域(ヒータ)が急速に加熱し、この表面に接しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が吐出し、インク21がヘッドのノズル14を通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴となり、被記録材に向かって飛翔する。図3には、図1に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの一例の外観図を示す。このマルチヘッドは、マルチノズル26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じような発熱ヘッド28を接着して作られている。
図4に、このヘッドを組み込んだインクジェット記録装置の1例を示した。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端は、ブレード保持部材によって保持されて、固定端となりカンチレバーの形態をなす。ブレード61は、記録ヘッドによる記録領域に隣接した位置に配設され、又、図4に示した例の場合は、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。62はキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して、吐出面と当接しキャッピングを行う構成を具える。更に、図4中の63は、ブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動経路中に突出した形態で保持される。
上記ブレード61、キャップ62、吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及び吸収体63によってインク吐出口面の水分、塵やほこり等の除去が行われる。
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッド、66は、記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部はモータ68(不図示)によって駆動されるベルト69と接続している。これにより、キャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
51は、被記録材を挿入するための給紙部、52は不図示のモータにより駆動される紙送りローラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて、排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙される。
上記構成において、記録ヘッド65が記録終了等でホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。この結果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの移動経路中へ突出するように移動する。
記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピング時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても、記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。上記した記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って、上記ワイピングが行われる。
図5は、ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジ45の一例を示す断面図である。ここで40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にできる。44は廃インクを受容するインク吸収体である。
本発明にかかるインクジェット記録装置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6に示すようにそれらが一体になったものも好適に用いられる。図6において、70は記録ユニットであって、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。72は記録ユニット内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は、図4で示す記録ヘッド65に代えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
次に、本発明にかかる記録装置及び記録ヘッドの他の具体例について説明する。図7は、本発明に好適な吐出時に気泡を大気と連通する吐出方式の液体吐出ヘッドとしての液体吐出ヘッド、及び、この液体吐出ヘッドを用いる液体吐出装置としてのインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。図7に示したインクジェットプリンタは、ケーシング1008内に、長手方向に沿って設けられる被記録材としての用紙1028を、図7に示す矢印Pで示す方向に間欠的に搬送するための搬送装置1030と、該搬送装置1030による用紙1028の搬送方向Pに略直交する方向Sに略平行に、ガイド軸1014に沿って往復運動せしめられる記録部1010と、記録部1010を往復運動させるための駆動手段としての移動駆動部1006とを含んで構成されている。
上記搬送装置1030は、互いに略平行に対向配置されている一対のローラユニット1022a及び1022bと、一対のローラユニット1024a及び1024bと、これらの各ローラユニットを駆動させるための駆動部1020とを備えている。かかる構成により、搬送装置1030の駆動部1020が作動状態とされると、用紙1028が、夫々のローラユニット1022a及び1022bと、ローラユニット1024a及び1024bにより狭持されて、図7に示す矢印P方向に間欠送りで搬送されることとなる。
又、移動駆動部1006は、所定の間隔をもって対向配置される回転軸に配されるプーリ1026a及び1026bに巻きかけられるベルト1016と、ローラユニット1022a及び1022bに略平行に配置され、且つ、記録部1010のキャリッジ部材1010aに連結されるベルト1016を、順方向及び逆方向に駆動させるためのモータ1018とを含んで構成されている。
そして、モータ1018が作動状態とされてベルト1016が図7の矢印R方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは、図7の矢印S方向に所定の移動量だけ移動される。又、モータ1018が作動状態とされてベルト1016が図7の矢印R方向とは逆方向に回転したとき、記録部1010のキャリッジ部材1010aは、図7の矢印S方向とは反対の方向に所定の移動量だけ移動されることとなる。更に、この移動駆動部1006の一端部には、キャリッジ部材1010aのホームポジションとなる位置に、記録部1010の吐出回復処理を行うための回復ユニット1026が、記録部1010のインク吐出口配列に対向して設けられている。
記録部1010には、インクジェットカートリッジ(以下、単にカートリッジと記述する場合がある)1012Y、1012M、1012C及び1012Bが、各色用毎に、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラック用毎に、キャリッジ部材1010aに対して夫々着脱自在に備えられている。
図8に、上述のインクジェット記録装置に搭載可能なインクジェットカートリッジの一例を示した。本例におけるカートリッジ1012は、シリアルタイプのものであり、インクジェット記録ヘッド100と、インク等の液体を収容するための液体タンク1001とで主要部が構成されている。インクジェット記録ヘッド100は、液体を吐出するための多数の吐出口832が形成されており、インク等の液体は、液体タンク1001から図示しない液体供給通路を介して液体吐出ヘッド100の共通液室へと導かれるようになっている。図8に示したカートリッジ1012は、インクジェット記録ヘッド100と液体タンク1001とを一体的に形成し、必要に応じて液体タンク1001内に液体を補給できるようにしたものであるが、この液体吐出ヘッド100に対し、液体タンク1001を交換可能に連結した構造を採用するようにしてもよい。
(インクセット)
又、本発明にかかるインクセットは、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクのうち少なくとも1色と、先に説明したブラックの色を呈する本発明にかかるインクとを組み合わせたものである。その際に使用できる、イエロー、マゼンタ及びシアンの各色のインクに含有される色材としては、例えば、カラーインデックスに記載されている水溶性の、キサンテン系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、モノアゾ系、ビスアゾ系、トリスアゾ系、テトラゾ系の染料等をいずれも好ましく使用できる。
上記に挙げたような本発明にかかるインクセットは、インクセットを構成するインクを各々独立に収納するための収納部が設けられている記録ユニットや、インクカートリッジ等を有するインクジェット記録装置で用いられる。尚、先の説明では、インクジェット記録装置として、インクに熱エネルギーを作用させてインク液滴を吐出する記録装置を例に挙げて説明したが、その他、圧電素子を使用するピエゾ方式のインクジェット記録装置でも同様に利用することができる。
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。尚、特に断りのない限り、実施例及び比較例のインク成分は「質量部」を意味する。
<実施例1〜4>
下記の各成分を混合し、十分攪拌して溶解後、0.20μmフィルターにて加圧濾過を行い、実施例1〜4のインクを夫々調製した。
(実施例1のインク組成)
・一般式(I)で示される前記例示化合物1
2.2部
・一般式(II)で示される前記例示化合物5
2.0部
・C.I.Direct Yellow 132
0.2部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 70.1部
(実施例2のインク組成)
・一般式(I)で示される前記例示化合物2
2.4部
・一般式(II)で示される前記例示化合物6
1.6部
・C.I.Direct Yellow 86
0.5部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 70.0部
(実施例3のインク組成)
・一般式(I)で示される前記例示化合物3
2.0部
・一般式(II)で示される前記例示化合物8
2.4部
・C.I.Direct Yellow 132
0.15部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 69.95部
(実施例4のインク組成)
・一般式(I)で示される前記例示化合物4
2.2部
・一般式(II)で示される前記例示化合物5
2.2部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 70.1部
<比較例1〜3>
下記の各成分を混合し、十分攪拌して溶解後、0.20μmフィルターにて加圧濾過を行い、各々比較例1〜3のインクとした。
(比較例1のインク組成)
・一般式(I)で示される前記例示化合物2
4.2部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 70.3部
(比較例2のインク組成)
・一般式(II)で示される前記例示化合物8
4.0部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 70.5部
(比較例3のインク組成)
・一般式(I)で示される前記例示化合物1
3.8部
・C.I.Direct Yellow 86
0.4部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 70.3部
(比較例4のインク組成)
・C.I.Food Black 2 4.0部
・グリセリン 5.0部
・尿素 5.0部
・エチレングリコール 10.0部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル社製)
0.5部
・エタノール 5.0部
・イオン交換水 70.5部
<インクの評価>
上記で得られた本発明の実施例1〜4、及び比較例1〜4の各インクを記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドを有するインクジェット記録装置であるカラーインクジェットプリンター(BJ F850:キヤノン(株)製)のブラックインクの収納部分にそれぞれ搭載し、以下の(1)〜(3)について下記の方法及び基準に従って評価した。表1に、実施例1〜4と比較例1〜4の各インクに含有されている色材と、これらのインクを用いて得られた評価結果をまとめて示した。
(1)黒色再現性(発色性)
上記したプリンターに所定のインクを充填して、PPC用紙(キヤノン(株)製)及び光沢紙(PR−101;キヤノン(株)製)の2種類の被記録材にベタ部を印字した。印字後、24時間自然乾燥させ、その後の画像について色調を目視で観察し、下記の基準で評価した。
A:鮮明な黒の色調である。
B:鮮明な黒とはやや異なる色味(赤味、青味、緑味等)が感じられる。
C:黒の色調として違和感がある。
(2)耐ガス性(耐オゾン性)
前記したプリンターに所定のインクを充填して、光沢紙(PR−101;キヤノン(株)製)に、評価(1)で用いたものと同様のベタ部を印字した。その後、印字物を24時間自然乾燥させ、オゾンフェードメーターにて、槽内温度40℃、相対湿度55%、3ppmのオゾン雰囲気下の条件で、1時間印字物を投入した。試験前後の印字物の色差、ΔE(CIE L***)をGretag Spectrolino(商品名:Gretag社製)で測定し、これらの測定値を下記の基準で評価した。又、試験前後のベタ部の色相変化の程度について以下の基準で評価した。
(2−1)ΔE
A:ΔE変化量が15未満。
B:ΔE変化量が15以上20未満。
C:ΔE変化量が20以上。
(2−2)色相の変化
A:試験後の色相の変化があまり感じられない。
B:試験後の色相が若干変化している。
C:試験後の色相が明らかに変化(茶変)している。
(3)ブロンズ現象
前記したプリンターに所定のインクを充填して、光沢紙(PR−101;キヤノン製)に、評価(1)で用いたものと同様のベタ部を印字した。その後、印字物を24時間自然乾燥させ、その後の画像についてブロンズの程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。
A:ブロンズなし。
B:ブロンズがやや見られる。
C:ブロンズが目立つ。
Figure 2006089571
以上説明したように、本発明にかかる一実施態様によれば、各種の記録用紙に印字した際に鮮明なブラックの色調を有し、優れた耐ガス性を示し、ブロンズを起こすことのない画像を提供し得るインク、インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置が提供される。
インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面図である。 インクジェット記録装置のヘッド部の横断面図である。 インクジェット記録装置のヘッド部の外観斜視図である。 インクジェット記録装置の一例を示す斜視図である。 インクカートリッジの縦断面図である。 記録ユニットの斜視図である。 液体吐出ヘッドを搭載可能なインクジェットプリンタの一例の要部を示す概略斜視図である。 液体吐出ヘッドを備えたインクジェットカートリッジの一例を示す概略斜視図である。
符号の説明
13:ヘッド
14:インク溝
15:発熱ヘッド
16:保護膜
17−1、17−2:アルミニウム電極
18:発熱抵抗体層
19:蓄熱層
20:基板
21:インク
22:吐出オリフィス(微細孔)
23:メニスカス
24:インク滴
25:被記録媒体
26:マルチノズル
27:ガラス板
28:発熱ヘッド
40:インク袋
42:栓
44:インク吸収体
45:インクカートリッジ
51:給紙部
52:紙送りローラ
53:排紙ローラ
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:記録ヘッド
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モータ
69:ベルト
70:記録ユニット
71:ヘッド部
72:大気連通口
100:インクジェット記録ヘッド
101:気泡
102:メニスカス
1001:液体タンク
1006:移動駆動部
1008:ケーシング
1010:記録部
1010a:キャリッジ部材
1012:カートリッジ
1012Y、M、C、B:インクジェットカートリッジ
1014:ガイド軸
1016:ベルト
1018:モータ
1020:駆動部
1022a、1022b:ローラユニット
1024a、1024b:ローラユニット
1026:回復ユニット
1026a、1026b:プーリ
1028:用紙
1030:搬送装置
P:用紙の搬送方向
R:ベルトの回転方向
S:用紙の搬送方向と略直交する方向

Claims (11)

  1. 少なくとも下記一般式(I)で表される色材と一般式(II)で表される色材を含有してなることを特徴とするインク。
    Figure 2006089571
    (上記一般式(I)中、R1、R2及びR3は各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基を表す。R4は、水素原子、或いは、置換若しくは未置換のフェニル基のいずれかを表す。X1は、カルボキシル基又はスルホン酸基、或いはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、若しくは有機アンモニウム塩のいずれかを表す。nは、1又は2の整数を表す。p及びqは各々独立に、0又は1の整数を表し(0の場合の置換基は水素原子)、p+qは、1若しくは2である。Mは、スルホン酸基の対イオンであり、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン或いは有機アンモニウムイオンのいずれかを表す。)
    Figure 2006089571
    (上記一般式(II)中、R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルカノイルアミノ基、アルコキシ(炭素数1〜4)−アルコキシ(炭素数1〜4)基のいずれかを表し、R5及びR6のうちいずれかは、炭素数1〜4のアルコキシ基である。R7は、水素原子若しくは、置換若しくは未置換のフェニル基、ベンゾイル基、ベンジル基を表す。X2は、カルボキシル基又はスルホン酸基、或いはそれらのアルカリ金属塩、アンモニウム塩、若しくは有機アンモニウム塩のいずれかを表す。Mは、スルホン酸基の対イオンであり、アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン或いは有機アンモニウムイオンのいずれかを表す。)
  2. 前記一般式(I)で表される色材と前記一般式(II)で表される色材との混合比が、質量基準で8:2〜2:8の範囲にある請求項1に記載のインク。
  3. 更に、イエロー染料を含有している請求項2に記載のインク。
  4. 前記イエロー染料の含有量が、全色材の含有量のうちの1〜20質量%である請求項3に記載のインク。
  5. 前記イエロー染料が、C.I.Direct Yellow 86又はC.I.Direct Yellow 132のいずれかである請求項4に記載のインク。
  6. インクジェット記録に用いられるインクである請求項1〜5のいずれか1項に記載のインク。
  7. イエローインク、マゼンタインク及びシアンインクから選ばれる少なくとも1色のインクと、ブラックインクとが組み合わされているインクセットにおいて、ブラックインクが、請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクであることを特徴とするインクセット。
  8. 記録信号に応じてオリフィスから吐出する過程を有するインクジェット記録方法において、請求項6に記載のインク、或いは請求項7に記載のインクセットを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  9. インクが収容されているインク収容部と、該インクを吐出させるためのヘッド部が設けられている記録ユニットにおいて、上記インク収容部に収容されているインクが、請求項6に記載のインク、或いは請求項7に記載のインクセットを構成するインクであることを特徴とする記録ユニット。
  10. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のインク、或いは請求項7に記載のインクセットを構成するインクが収容されているインク収容部が設けられていることを特徴とするインクカートリッジ。
  11. 請求項6に記載のインク、或いは請求項7に記載のインクセットを構成するインクを収容しているインク収容部と、該インクを吐出させるためのヘッド部とを有する記録ユニットを具備していることを特徴とするインクジェット記録装置。
JP2004275632A 2004-09-22 2004-09-22 インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 Pending JP2006089571A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004275632A JP2006089571A (ja) 2004-09-22 2004-09-22 インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004275632A JP2006089571A (ja) 2004-09-22 2004-09-22 インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006089571A true JP2006089571A (ja) 2006-04-06

Family

ID=36230855

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004275632A Pending JP2006089571A (ja) 2004-09-22 2004-09-22 インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006089571A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008038496A1 (fr) * 2006-09-26 2008-04-03 Lion Corporation Composition de shampooing
JPWO2015163338A1 (ja) * 2014-04-24 2017-04-20 ライオン株式会社 シャンプー組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008038496A1 (fr) * 2006-09-26 2008-04-03 Lion Corporation Composition de shampooing
JPWO2015163338A1 (ja) * 2014-04-24 2017-04-20 ライオン株式会社 シャンプー組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2801411B2 (ja) インク、これを用いたインクジェット記録方法及び機器
JP2942319B2 (ja) インク及びこれを用いたインクジェット記録方法
US5110356A (en) Ink, and recording process using the same
JP3833235B2 (ja) インク、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
EP1167467B1 (en) Magenta ink mixture and recording method using it
JP2012126907A (ja) インク
EP1164174B1 (en) Ink set, ink jet recording apparatus, ink jet recording method, recording unit, and ink cartridge
US5231417A (en) Ink jet recording process, device, apparatus and cartridge employing ink
US5256194A (en) Color ink jet recording method
JP3526279B2 (ja) インク、インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP4100880B2 (ja) インクセット、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及び第2の水性インク
JP2006089571A (ja) インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2001354881A (ja) インク、記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ、インクセット及び記録装置
JP5142432B2 (ja) 蛍光インク、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、蛍光増強方法及び蛍光の長寿命化方法
JP3542433B2 (ja) インク、これを用いたインクジェット記録方法及びかかるインクを用いた機器
JP3740243B2 (ja) インク、インクセット及びインクジェット記録方法
JP2000327941A (ja) 液体組成物、インクセット、画像形成方法及び画像形成装置
JP2801410B2 (ja) インク、これを用いたインクジェット記録方法及び機器
JP4262105B2 (ja) インク、インクセット、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ、及びインクジェット記録装置
JP4227329B2 (ja) 記録方法、インクカートリッジ、印刷装置及び情報記録装置
JP4227252B2 (ja) インク、インクジェット記録方法、記録ユニット、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
JP2006089570A (ja) インク、これを用いたインクセット、インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置
JP2003192962A (ja) インクジェット用蛍光インク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置
JP4620936B2 (ja) インクジェット用ブラックインク、インクジェット記録方法、インクカートリッジ、記録ユニット及びインクジェット記録装置
JP4474008B2 (ja) インク、インクジェット記録装置の間欠吐出性の改善方法、画像記録方法及びインクセット