JP2006082224A - ツールマガジン - Google Patents

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Kiyoshi Imai
清 今井
Kaku Ogawa
殻 小川
Yuji Oguchi
裕司 小口
Mochi Takei
持 武井
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S N SEIKI KK
TOYO SEIKI KOGYO CO Ltd
Takashima Sangyo KK
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DAIYA SEIKI CO Ltd
S N SEIKI KK
TOYO SEIKI KOGYO CO Ltd
Takashima Sangyo KK
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Abstract

【課題】デスクトップサイズに好適であり、しかもワークに対して連続的に加工を施すことが可能な卓上サイズの加工装置を用いて連続加工を行う際に用いられるツールマガジンを提供すること。
【解決手段】ワーク12の切削加工に際して加工装置10のスピンドル53に装着されるワーク保持部材60又は切削工具を保持するツールマガジン120であり、回転軸111が挿入される軸受孔126を有する中心部121と、中心部121から延伸すると共に、ワーク保持部材60又は切削工具が位置するツール保持部122を有する複数の延伸部123と、延伸部123に対応する個数分設けられると共に、中心部121から延伸し、かつツール保持部122に位置しているワーク保持部材60又は切削工具を付勢力を有した状態で押さえ付ける撓み保持部124と、を具備している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ツールマガジンに関する。
各種工業製品の生産が中国やアジア等、日本以外の国にシフトし、国内製造業の空洞化が深刻な問題となっている。特に、近年のような、大競争時代においては、人件費等のコストが高い日本国内では、付加価値が低い、大量生産品を製造することが困難となっている。
そこで、近年、少量多品種の生産に対応した生産体系の構築が試みられている。その1つとして、1980年代に出現した、マイクロマシン、マイクロファクトリーといった概念を具現化する試みが為されている。これらのうち、マイクロファクトリーにおいては、加工対象物が一般に微細であると共に、加工装置の小型化も図られている。
また、一般的な旋盤やフライス盤等の各種加工装置では、装置寸法が大きく、工場等の大きな設置スペースを要している。さらに、加工装置の重量も大きく、配置変更等により当該装置を移動させるためには、大掛かりな作業が必要となっている。そのため、小型かつ軽量な加工装置を具現化することにより、かかる問題の解決を図っている。また、加工装置が小さいため、少量多品種生産に対応させ易くなっている。
なお、現状では、マイクロファクトリー関連の先行技術としては、特許文献1および非特許文献1がある。このうち、特許文献1には、化学分野において、マイクロファクトリーが用いられるものについて記載されている。また、非特許文献1には、マイクロファクトリーの一種としての、デスクトップファクトリーの概略について、紹介している。
特開2003−230829号公報(段落番号0003参照) 2002年10月18日付け日経産業新聞第13面
上述の特許文献1に示されているように、マイクロファクトリーは、現状においては、主に化学分野において用いられている。そのため、切削加工等を行う加工装置に、マイクロファクトリーが適用された事例は、少ない。また、非特許文献1には、新しい概念であるデスクトップファクトリーの概略が記載されているのみで、具体的な加工装置を提示するには至っていない。
ところで、上述したマイクロファクトリー(デスクトップファクトリー)の概念を具現化する小型の加工装置は、設置スペースの問題から、旋盤やフライス盤等、複数の加工装置の機能を備える、複合機であることが望ましい。しかしながら、旋盤やフライス盤は、回転させる対象が夫々異なるため、1つの加工装置で両方の機能を実現することは困難である。
すなわち、上述したようなマイクロファクトリーに用いられる小型の加工装置においては、例えばデスクトップサイズ(卓上サイズ)とする必要がある等、設置スペースが限られているので、その実現は困難である。
さらに、一度、ワークに対し、加工装置を用いて切削加工を施した後に、別の加工装置を用いて新たな切削加工を施すことがある。この場合、現状では、最初の切削加工終了後に、その加工装置のチャックからワークを取り外し、その後に再び新たな加工装置のチャックにワークを保持させ、該加工装置で切削加工を行っている。しかしながら、その際に、ワークのチャックに対する保持位置が微小距離ずれるのが通常であり、精度の良い切削加工を行うことが困難となっている。
特に、小型の加工装置を用いて切削加工を行う場合、ワークもマイクロパーツのように小型であることが多く、該ワークの小型化に伴なって切削加工を精度良く行わなければならないケースが増大する。ワークが小型である場合、切削加工に際して要求される精度も高いことが多く、そのような要求下で、チャックからチャックへとワークを付け替えるのでは、精度良い切削加工を行うことは困難である。
また、マイクロパーツの如き小型のワークは、チャックに保持させること自体が困難であり、チャックにワークを保持させるに際して、ワークを落下させて紛失する等の問題が発生することがある。
さらに、現状の大型のマシニングセンタやターニングセンタでは、切削工具やワークを自動的に付け替えるための、ATC機能を備えるタイプも存在する。しかしながら、小型(卓上サイズ)の加工装置においては、小型化の要請があるため、大型化の要因となるATC機能を取り付けることは困難である。
本発明は、上記の事情にもとづきなされたもので、その目的とするところは、デスクトップサイズに好適であり、しかもワークに対して連続的に加工を施すことが可能な卓上サイズの加工装置を用いて連続加工を行う際に用いられるツールマガジンを提供しよう、とするものである。
上記課題を解決するために、本発明は、ワークの切削加工に際して加工装置のスピンドルに装着されると共にワークを保持するワーク保持部材又は切削工具を保持するツールマガジンにおいて、回転軸が挿入される軸受孔を有する中心部と、中心部から延伸すると共に、ワーク保持部材又は切削工具が位置するツール保持部を有する複数の延伸部と、延伸部に対応する個数分設けられると共に、中心部から延伸し、かつツール保持部に位置しているワーク保持部材又は切削工具を付勢力を有した状態で押さえ付ける撓み保持部と、を具備するものである。
このように構成した場合には、ツール保持部に対してワーク保持部材又は切削工具を位置させると、該ワーク保持部材又は切削工具が、撓み保持部によって、付勢力を有した状態で押さえ付けられる。それにより、ワーク保持部材又は切削工具を、ツール保持部と撓み保持部との間で挟持させて、保持させることが可能となる。また、延伸部および撓み保持部は、複数設けられているので、同時に複数のワーク保持部材又は切削工具を保持させることが可能となる。それにより、当該ツール保持部に位置しているワーク保持部材又は切削工具を順次自動的に取り替えて切削加工を行うことができ、ワークの自動加工を実現することが可能となる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて更に、バネ特性に優れた材質からなる一枚部材を用いてツールマガジンが形成されているものである。このように構成した場合には、撓み保持部が優れたバネ特性を奏する状態にすることができる。それにより、ワーク保持部材又は切削工具を、撓み保持部とツール保持部との間で良好に挟持させることができる。
また、他の発明のツールマガジンは、ワーク保持部材又は切削工具を保持するツールマガジンにおいて、回転軸が挿入される軸受孔を有する中心部と、中心部から延伸すると共に、ワーク保持部材又は切削工具が位置するツール保持部を有する複数の延伸部と、延伸部に対応する個数分設けられると共に、中心部から延伸し、かつツール保持部に位置しているワーク保持部材又は切削工具を付勢力を有した状態で押さえ付ける撓み保持部と、を有し、中心部と延伸部と撓み保持部とを、バネ特性に優れた材質からなる一枚部材を用いて形成している。
このように構成した場合には、ツール保持部に対してワーク保持部材又は切削工具を位置させると、該ワーク保持部材又は切削工具が、撓み保持部によって、付勢力を有した状態で押さえ付けられる。それにより、ワーク保持部材又は切削工具を、ツール保持部と撓み保持部との間で挟持させて、保持させることが可能となる。また、延伸部および撓み保持部は、複数設けられているので、同時に複数のワーク保持部材又は切削工具を保持させることが可能となる。それにより、当該ツール保持部に位置しているワーク保持部材又は切削工具を順次自動的に取り替えて切削加工を行うことができ、ワークの自動加工を実現することが可能となる。また、このように構成した場合には、撓み保持部が優れたバネ特性を奏する状態にすることができる。それにより、ワーク保持部材又は切削工具を、撓み保持部とツール保持部との間で良好に挟持させることができる。
さらに、他の発明は、上述の各発明に加えて更に、ワーク保持部材又は切削工具の外周面には、ラジアル方向の全周に亘って嵌合溝が設けられていると共に、ツール保持部には、嵌合溝の窪み部分に嵌め込まれる突起部と、嵌合溝のフランジ部分に当接する台座部とが設けられていて、窪み部分に突起部が嵌め込まれ、かつ撓み保持部で付勢力を有した状態でフランジ部分の外周面を押さえ付けることによって、ワーク保持部材又は切削工具が保持されるものである。
このように構成した場合には、ワーク保持部材又は切削工具がツール保持部に位置する場合、突起部が嵌合溝の窪み部分に嵌め込まれ、台座部が嵌合溝のフランジ部分に当接する。また、フランジ部分の外周面が、撓み保持部で押さえ付けられる。それにより、ワーク保持部材又は切削工具は、嵌合溝を介してツールマガジンに保持される。このようにすれば、ワーク保持部材又は切削工具の保持に際して、位置ずれを来たすことを防止でき、良好にこれらをツールマガジンに保持させることができる。また、位置ずれを来たすことが防止されるので、加工装置に対するワーク又は切削工具を、加工装置に確実に保持させることができる。
本発明によると、デスクトップサイズでありながら、ワークに対して多彩な加工を施すことが可能な卓上サイズの加工装置を実現できる。また、ワーク保持部材を用いることにより、ワークを確実に保持することができると共に、ワークの加工精度の向上を図ることができる。さらに、ツールマガジンを用いることにより、加工装置がデスクトップサイズでありながら、ワークに対して連続的に加工を施すことが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係る卓上サイズの加工装置(以下、加工装置という。)について、図1から図9に基づいて説明する。図1は、本発明の位置実施の形態に係る、加工装置10の構成を示す斜視図である。また、図2は、加工装置10の構成を示す正面図である。さらに、図3は、加工装置10の構成を示す側面図である。また、図4は、加工装置10の構成を示す平面図である。
加工装置10は、デスクトップサイズとなるように形成されており、例えば作業台11(図2、図3参照)の上部に設置可能となっている。この加工装置10は、平面形状が略矩形の基台20を有している。基台20には、その上面部21に各種構成要素が取り付けられている。また、上面部21の一部には、開口22(図1および図4参照)が設けられていて、この開口22を介してワーク12の切り粉等が落とし込まれる。
なお、開口22から落とし込まれる切り粉を受け止めるために、基台20の下面側には、トレイ(不図示)を配置可能となっている。また、基台20には、計4つの脚部23が設けられている。この脚部23は、加工装置10を設置する作業台11側に向かって延伸している。
このような基台20に対して、本実施の形態では、ワーク12と切削工具との間の相対位置を変化させるための、合計3つの駆動機構が設けられている。以下の説明では、基台20に最も近接すると共に、当該基台20の上面部21に対して平行な方向(図1におけるZ軸方向;第1の方向に対応)に、主軸台31およびスピンドル32(第1のスピンドルに対応)を移動させるための、第1の駆動機構に対応する駆動機構を、Z駆動機構30とする。
また、基台20の上面部21の法線方向(Z軸に垂直な方向であって、上面部21に平行な方向;図1におけるX軸方向;第3の方向に対応)に、次に述べるY駆動機構50を移動させるための、第3の駆動機構に対応する駆動機構を、X駆動機構40とする。さらに、上面部21に対して垂直方向(図1におけるY方向;第2の方向に対応)に、主軸台52およびスピンドル53等を移動させるための、第2の駆動機構に対応する駆動機構を、Y駆動機構50とする。
このうち、Z駆動機構30では、Z軸に沿うように、不図示のボールネジが配置される。そして、このボールネジに不図示のナット部が螺合している。ナット部は、主軸台31と一体的に設けられている。また、ボールネジと同一軸線となるように、当該ボールネジを回転させるモータ33が設けられている。また、主軸台31は、摺動ガイド34によって、Z方向へのスライドがガイドされる。このため、ボールネジが回転駆動されると、主軸台31は、摺動ガイド34によってZ方向へのスライドがガイドされる。
なお、上述のボールネジおよびナット部を覆うように、Z駆動機構30には、カバー部材35が設けられている。カバー部材35は、主軸台31等がスライドしても、伸縮自在となるような、例えば蛇腹状の部材から構成されている。なお、蛇腹部は、摺動ガイド34を覆う状態に設けられても良く、また摺動ガイド34を覆わない状態に設けられても良い。
また、Z駆動機構30には、主軸台31に入り込む状態で、スピンドル32が設けられている。このスピンドル32は、上述の主軸台31を貫通する状態で設けられている。また、主軸台31の後端側は、スピンドル32の他端側が突出するように構成されている。かかるスピンドル32の突出部分には、不図示の歯車プーリが取り付けられている。この歯車プーリには、不図示の歯車ベルトが掛け渡される。また、歯車ベルトは、スピンドル32を回転させるモータ36側の歯車プーリにも掛け渡される。それによって、モータ36が回転駆動されると、その駆動が歯車プーリを介して、スピンドル32側に伝達される。
なお、主軸台31の内部には、不図示の軸受が、複数配置されている。また、主軸台31の内部に歯車を配置し、モータ36からの駆動力が減速される構成を採用しても良い。
主軸台31の一端側における内部には、ツール取付部37(図4参照)が設けられている。ツール取付部37は、後述するツールシャンク60および切削工具を取り付けるための部分である。また、ツール取付部37のうち、スピンドル32の軸線方向に沿う部分には、差込孔38が形成されている。差込孔38は、ツールシャンク60を差し込むための部分である。なお、差込孔38には、後述するワーク12を保持するツールシャンク60や切削工具を保持するツールシャンク60やツールシャンク60と外形が同じとなる切削工具のテーパ部67に当接するテーパ孔部38aが設けられている。また、挿入されたツールシャンク60等の脱落を防止する、不図示のロック機構が設けられている。
続いて、差込孔38に差し込まれる、ワーク保持部材としてのツールシャンク60の構成について、図5から図7に基づいて説明する。図5に示すように、ツールシャンク60は、円筒状の本体部61と、円筒状のコレットチャック62と、円筒状のプルロッド63と、コイルバネとなるバネ64と、円筒状のロッドガイド65と、を有している。これらのうち、本体部61の外周面には、軸線方向の中途部分に、プーリ状の嵌合溝66が設けられている。嵌合溝66は、本体部61の全周に亘る状態で、リング状に設けられている。この嵌合溝66を介して、ツールシャンク60は、後述するツールマガジン120のツール保持部122に保持される。
さらに、本体部61の外周面のうち、嵌合溝66よりも他端側(図5中右側)の部位には、円錐状となるテーパ部67が設けられている。テーパ部67は、上述したテーパ孔部38aに当接する部分である。このテーパ部67と、ロッドガイド65とが、装着部に対応する。
なお、後述するように、切削工具付きのツールシャンク60やツールシャンク60と外形が同じとなる切削工具も、差込孔38に差し込み可能となっている。このため、切削工具用のツールシャンク60やツールシャンク60と外形が同じとなる切削工具にも、当該差込孔38への差し込みに対応した部分(テーパ部)が設けられている。そのため、以下の説明では、切削工具付きのツールシャンク60や切削工具自体のテーパ部も、テーパ部67と同一の形状であることから、それらもテーパ部67に含めて説明する。
また、本体部61には、その軸線方向に向かう孔部68が貫通している。この孔部68には、チャック差込部69、小径孔部70、バネ差込部71およびガイド差込部72が設けられている。これらのうち、孔部68の一端側(図5において、左側の部位)は、コレットチャック62が差し込まれるチャック差込部69となっている。なお、チャック差込部69には、その開放端部側(図5において、左側の部位)に、後述するチャック爪75と当接するテーパ面69aが設けられている。
また、孔部68のうち、チャック差込部69に隣接する他端側(図5において、チャック差込部69の右側の部位)には、その内壁面から内径側に向かって突出する突出部73が設けられている。かかる突出部73の存在により、チャック差込部69よりも狭められた小径孔部70が形成されている。また、突出部73は、付勢手段としてのバネ64を受け止めるバネ受けとなっている。さらに、小径孔部70に隣接する他端側(図5において、小径孔部70の右側の部位)には、バネ差込部71が設けられている。バネ差込部71には、バネ64と、後述するプルロッド63のロッド部およびバネ受け部81が位置する。
さらに、孔部68のうち、バネ差込部71に隣接する他端側(図5において、バネ差込部71の右側の部位)には、ガイド差込部72が設けられている。ガイド差込部72には、ロッドガイド65が差し込まれる。そのため、ガイド差込部72の径は、バネ差込部71の外径よりも、僅かに大きくなるように設けられている。
なお、ロッドガイド65は、ガイド差込部72に対して、例えばカシメ加工によって固定された状態となっている。しかしながら、ロッドガイド65を適切に固定可能であれば、カシメ加工に限られずに、例えば溶接やネジ固定といった手法を用いて、ロッドガイド65をガイド差込部72(本体部61)に対して固定した状態としても良い。
また、チャック差込部69に差し込まれる、チャック部材としてのコレットチャック62は、図5に示すように、ワーク12を挿入するための挿入孔74と、図5の左側部に配置されるチャック爪75と、右側部に配置されるコレット基体部77とを有している。また、チャック爪75は、かかる挿入孔74を覆う状態で設けられている。チャック爪75は、本実施の形態では、当該挿入孔74を覆う状態で3つ設けられている。すなわち、夫々のチャック爪75は、コレットチャック62のラジアル方向に沿って、略120度の角度範囲に亘って設けられていて、中心が切り取られた略扇形の正面形状を為すように設けられている。
また、3つのチャック爪75によって、上述の挿入孔74を覆う状態に構成されるが、かかるチャック爪75のうち、ワーク12を保持する保持部76が存在する部位は、チャック爪75の他の部分よりも、厚肉となるように設けられている。また、ワーク12を良好に保持するために、保持部76が存在する部位の挿入孔74は、チャック爪75の他の部分(後述するコレット基体部77側の部分)により構成される挿入孔74と比較して、その内径が小さくなるように設けられている。
なお、チャック爪75の個数は、3つに限られるものではなく、2つ以上設ける構成であれば、例えば4つ等のように、その個数を種々変更可能である。なお、ワーク12の取り外し性を考慮すると、チャック爪75を3つ以上設けるようにするのが好ましい。
また、夫々のチャック爪75は、コレット基体部77と一体的に設けられている。しかも、チャック爪75は、テーパ面69aから抜けた状態では、コレット基体部77に対して、略垂直とはならずに、夫々のチャック爪75が互いに離間する方向に向かって開くように、弾性力を有した状態で設けられている。
すなわち、チャック爪75の先端部分(図5で左側)がテーパ面69aに当接している状態では、チャック爪75は、テーパ面69aによって内径側に向かって押さえ付けられる。それにより、図5に示すように、チャック爪75とコレット基体部77とが略垂直となる。このとき、チャック爪75は、コレット基体部77に対して弾性的に曲げられて、撓んだ状態となる。しかしながら、チャック爪75がチャック差込部69(テーパ面69a)から離れた状態では、当該押さえ付けた状態が解除され、上述の撓みによる弾性力によってチャック爪75が互いに離間する方向に移動する。それによって、チャック爪75部分、特に保持部76の部分の挿入孔74が拡がり、ワーク12の保持が解除される。
また、図5に示すように、コレット基体部77には、その径方向の中心部分を貫通する孔部78が設けられている。この孔部78には、プルロッド63の一端側が挿入される。さらに、孔部78に直交するように、ピン挿入孔79が設けられている。ピン挿入孔79には、ワークストッパピン80が挿入される。それにより、小径のワーク12が挿入孔74に挿入された場合、このワーク12が孔部78側に移動するのを規制している。
また、図5に示すように、ロッド部材としてのプルロッド63は、略棒状部材であり、その一端側が孔部78に挿入された状態で取り付けられている。それにより、プルロッド63とコレットチャック62とが、一体的に設けられている。このプルロッド63のうち、バネ差込部71の他端側に配置される部分には、プルロッド63の他の部分よりも外径側に向かって突出しているリング状のバネ受け部81が設けられている。バネ受け部81は、バネ差込部71に挿入されているバネ64の他端側を受け止めるための部分である。
また、プルロッド63は、他端側(図5において右側)に向かって延出していて、ロッドガイド65の内部の後述する貫通孔82を貫通している。さらに、プルロッド63の先端部分63aは、貫通孔82の開口部分82aから突出可能となっている。すなわち、図5に示すように、プルロッド63の先端部分63aは、ロッドガイド65よりも他端側に向かって突出可能となっている。この先端部分63aは、通常は、バネ64がバネ受け部81を押す付勢力により、当該開口部分82aから突出している。そのため、先端部分63aは、後述する押し当て部101aに押し当てられた場合、貫通孔82の内部に押し込められる。
ロッドガイド65には、その軸線方向を貫くように、貫通孔82が設けられている。また、ロッドガイド65のうち、一端側の部位(図5において左側の部位)は、上述のガイド差込部72に差し込まれる、内挿部83となっている。内挿部83は、ガイド差込部72への差込に対応した内径を有している。この内挿部83がガイド差込部72に挿入され、例えばカシメ加工が施されることにより、ロッドガイド65が本体部61に固定される。また、ロッドガイド65のうち、他端側の部位(図5において右側の部位)は、先端ガイド部84となっている。この先端ガイド部84の外径は、ガイド差込部72の外径よりも小さく設けられている。
また、先端ガイド部84のうち、他端側の部分(図5において右側の部位)は、他の部分よりも外径の大きな係止部85となっている。係止部85は、後述する治具90のシャンク差込孔92の内部に存在するボール99によって係止される部分である。
なお、内挿部83と先端ガイド部84との間の境界部分には、ガイド受け部86が設けられている。ガイド受け部86は、ガイド差込部72の内径よりも大きく設けられている。そのため、ロックガイド65の内挿部83がガイド差込部72に差し込まれた場合、ガイド受け部86が本体部61の他端側の端面で受け止められる状態で、ロックガイド65が本体部61に取り付けられる。
また、上述のツールシャンク60にワーク12を保持させる場合に用いる治具90について、図6および図7に基づいて説明する。図6および図7に示すように、治具90は、本体部91を有していて、この本体部91には、シャンク差込孔92が形成されている。このシャンク差込孔92には、その一端側に向かって内径が拡くなる、円錐状のテーパ孔部93が設けられている。テーパ孔部93には、上述したツールシャンク60のテーパ部67が受け止められる。また、シャンク差込孔92には、テーパ孔部93に続いて、一定の内径を有するガイド孔部94が設けられている。
さらに、ガイド孔部94の中途部分には、ボール逃がし溝95が設けられている。ボール逃がし溝95の内壁面は、ガイド孔部94の他の内壁面よりも、外径側に向かうように設けられている。このボール逃がし溝95には、後述するボール99が位置することを可能としている。
また、図6および図7に示すように、ガイド孔部94には、引き抜きキャップ96が挿入される。引き抜きキャップ96は、図6および図7に示すように、一端側が開放した有底円筒状のキャップ状部材である。この引き抜きキャップ96には、内筒孔97が設けられていて、上述した先端ガイド部84を挿入可能としている。また、引き抜きキャップ96の一端側には、ボール孔98が設けられている。ボール孔98は、引き抜きキャップ96の筒部分を貫く状態で設けられており、少なくとも4つ以上設けられている。
また、図6および図7に示すように、1つのボール孔98には、1つのボール99が挿入される。なお、ボール孔98のうち、内筒孔97側すなわち中心側の開口直径L1は、その外周側の開口直径L2およびボール99の直径よりも小さく設けられている。そのため、ボール孔98にボール99が位置した状態でも、当該ボール99の内筒孔97(中心側)に向かう移動が規制される。また、引き抜きキャップ96が、ガイド孔部94の奥側(図6,7において左側)に向かって挿入されると、ボール99がボール逃がし溝95に位置する状態となる。
また、図6に示すように、引き抜きキャップ96には、当該引き抜きキャップ96を貫く状態で、ロッド挿入孔100が形成されている。ロッド挿入孔100には、押し当てロッド101が挿入される。ここで、引き抜きキャップ96をガイド孔部94で所定距離だけ摺動させた場合に、当該引き抜きキャップ96と押し当てロッド101とが干渉しないように、ロッド挿入孔100は、該押し当てロッド101の直径よりも長さの長い長孔状に形成されている。
図6に示すように、治具本体部91には、シャンク差込孔92に対して直交する方向に向かって、貫通孔102が形成されている。上述の押し当てロッド101は、ロッド挿入孔100と共に、貫通孔102にも挿入される。また、押し当てロッド101には、押し当て部101aが設けられている。押し当て部101aは、図6に示すように、引き抜きキャップ96の内筒孔97に対応する部分に形成されている。この押し当て部101aに、プルロッド63の先端部分63aが押し当て可能となっている。
また、引き抜きキャップ96には、連結部材103を介して、シリンダ104が連結されている。このシリンダ104が治具本体部91に対して接離することにより、引き抜きキャップ96がシャンク差込孔92の内部で摺動可能となっている。なお、シリンダ104と治具本体部91の間には、シリンダ104の摺動をガイドするガイド部材105が設けられている。
図1〜図4に戻り、全体構成についての説明を続ける。図1に示すように、上面部21から上方に向かい、支持フレーム24が立設されている。支持フレーム24は、例えば略箱型状となるように設けられていて、かかる箱型状の内部に、後述するX駆動機構40のボールネジが収納される。
続いて、X駆動機構40について、説明する。X駆動機構40は、図1〜図4に示すように、基台20のうち、Y駆動機構50よりも外縁側に位置している。このX駆動機構40も、上述のZ駆動機構30と同様に、不図示のボールネジおよびナット部を有している。また、ボールネジと同一軸線上となるように、上述の支持フレーム24には、当該ボールネジを回転させるためのモータ41(図3および図4参照)が設けられている。また、ナット部は、Y駆動機構50に対して一体的に設けられている。さらに、X駆動機構40にも、摺動ガイド(不図示)が設けられていて、ボールネジが回転すると、ナット部およびY駆動機構50が、X方向に移動することを可能としている。
続いて、Y駆動機構50について説明する。Y駆動機構50は、上述したように、X駆動機構40のモータ41の駆動により、X方向に移動可能に設けられている。このY駆動機構50は、プレート51を有していて、かかるプレート51の上部に、主軸台52、スピンドル53(第2のスピンドルに対応)、不図示のボールネジを回転させるモータ54、およびスピンドル53を回転させるモータ55が固定的に設けられている。なお、主軸台52、スピンドル53、モータ54,55といった、Y駆動機構50の構成要素は、上述のZ駆動機構30の構成要素と同様となっているため、その詳細についての説明は省略する。
長尺状のプレート51には、刃物台56が取り付けられている。刃物台56は、切削工具としての長尺状のバイト57を取り付ける部分である。また、刃物台56には、複数のバイト57(図2〜図4参照)を取り付けるための取付用溝58(図1および図2参照)および複数のネジ孔(図示省略)が設けられている。かかる取付用溝58およびネジ孔の存在により、バイト57の刃部を支持する支持部を当該取付用溝58に差し込むと共に、バイト57を固定する固定具(図示省略)をネジによって固定可能となる。それにより、刃物台56にバイト57が取り付けられる。
なお、本実施の形態では、スピンドル53に取り付けられる切削工具(フライス)の中心軸と、バイト57の刃先とが、Y軸において同一直線上に配置されている。かかる同一直線上となる配置は、本実施の形態においては、正面(図2参照)から見た場合に、Y軸において同一直線上となるように配置されている。しかも、側面(図3参照)から見た場合、バイト57の刃先がフライスの刃先から図3において右側にずれている。このため、フライス加工のためにY駆動機構50が上下動してもバイト57が邪魔にならない。なお、例えば側面(図3参照)から見た場合に、フライスの先端部分とバイト57の先端部分とが、Y軸において同一直線上となるように、しかもバイト57が図3においてより奥側となるように配置しても良い。
続いて、ATCユニット110について説明する。ATC(Automatic Tool Changer)ユニット110は、自動交換ユニットに対応するものである。このATCユニット110は、ツールマガジン120を有していて、このツールマガジン120によって、ツールシャンク60の外形と同一な外形を有する切削工具や、切削工具を保持したツールシャンク60や、ワーク12を保持した状態のツールシャンク60が保持される。
ツールマガジン120は、例えばベリリウム銅(BeCu)といった、優れたバネ特性を有する材質の、一枚部材によって形成されている。ツールマガジン120が、かかる一枚部材から形成されることにより、ツールマガジン120のサイズの極小化(小型化)が図られている。なお、ツールマガジン120の材質は、ベリリウム銅に限られるものではなく、リン青銅等、バネ特性に優れた材質であれば、どのような材質を用いても良い。
図8に示すように、ツールマガジン120は、その平面形状が略六角形状の中心部121を有していると共に、この中心部121から外部に向かう複数(本実施の形態では、計6つ)のツール保持部122を有している。このツール保持部122は、延伸部123に設けられている。
延伸部123は、中心部121から外方に向かうように設けられている。そして、この延伸部123には、当該延伸部123の外径側から内径側に向かい、半円形状に切り欠かれると共に切り欠かれた残余部分が略J字形状とされたツール保持部122を有している。すなわち、本実施の形態では、延伸部123の一側辺M1は、中心部121から離れる状態で長く突出しているが、延伸部123の他側辺M2は、当該一側辺M1よりも長くは突出していない。また、ツール保持部122と一側辺M1との間の延伸部123の肉厚寸法(周方向の長さ)は、該ツール保持部122と他側辺M2との間の肉厚寸法(周方向の長さ)よりも大きくなるように設けられている。
なお、延伸部123の断面形状を、図9に示す。なお、図9(A)は、ツールシャンク60が取り付けられた状態における、図8におけるA−A線の断面形状を示す図で、図9(B)は、B−B線の断面形状を示す図である。この図9(A)に示すように、ツール保持部122は、突起部123aと、突起根元部123bと、台座部123cと、を有している。突起部123aは、ツール保持部122の幅方向の中央部分に位置していて、台座部123cよりも突出している部分である。この突起部123aと突起根元部123bとは、ツールシャンク60および切削工具の嵌合溝66の窪み部分66aに嵌め込まれる。また、突起部123aと突起根元部123bが窪み部分66aに嵌め込まれた場合、当該嵌合溝66のフランジ部分66bの外周面が、台座部123cに当接する状態となる。
また、延伸部123の近傍には、スリット125を隔てて撓み保持部124が設けられている。すなわち、スリット125の存在により、延伸部123と撓み保持部124とが分離している。撓み保持部124は、幅が狭く、撓み変形することが可能な弾性片部124aと、この弾性片部124aの突出の先端部分に設けられている当接部124bと、を有している。
これらのうち、当接部124bは、弾性片部124aよりも周方向に幅が拡くなるように設けられていて、しかも、当接部124bよりもツール保持部122の円弧中心に対して突出している。そのため、ツール保持部122に上述のツールシャンク60等を押し込む場合、この当接部124bが押されて弾性変形するが、当該ツール保持部122に押し込まれて、保持状態となった場合には、当接部124bは、一度撓んだ弾性片部124aの復元により、ツールシャンク60のフランジ部分66bに当接し(図9(B)参照)、ツールのシャンク60等の脱落を防止する。それにより、ツールシャンク60等は、ツール保持部122に良好に保持される状態となる。
なお、上述のスリット125は、本実施の形態では、上述の延伸部123および撓み保持部124の付け根部分と同程度の位置まで、切り欠かれている。
このようなツールマガジン120が、ATC回転軸111(回転軸に対応)に取り付けられている。なお、図8に示すように、中心部121の中央には、当該中心部121を貫通する軸受孔126が形成されている。また、この軸受孔126の周囲には、複数(本実施の形態では4つ)のネジ孔が形成されている。この軸受孔126にATC回転軸111を差し込み、さらにカバー部材を介してネジを捻じ込むことにより、ATCユニット110のATC駆動機構112に、ツールマガジン120が取り付けられる。また、ATC回転軸111は、X軸と平行に設けられている。
なお、ATC駆動機構112は、図1、図3および図4に示すように、モータ(ステップモータ)113を有していて、このモータ113によって、ツールマガジン120が回転駆動させられる。なお、この際のモータ113の駆動制御は、この実施の形態では、ステップモータを用いることから、フィードバックを行わないオープンループ制御となっているが、他のモータ又はステップモータを用いた閉ループ制御としても良い。
また、ATC駆動機構112は、ATC回転軸111を保持する支持部材114を有していて、この支持部材114に設けられている軸受孔(不図示)の内部にATC回転軸111が、例えばベアリングを介して取り付けられている。また、ATC回転軸111とモータ113との間には、複数の歯車から構成されるギヤ輪列(図示省略)が設けられていて、当該モータ113の駆動を減速可能となっている。
なお、かかる歯車の介在と共に、該歯車のギヤ数を適切に設定する。この設定は、nパルス(nは整数)のパルスがモータ113に与えられたときに、ツールマガジン120が具備するツール保持部122に装着されている切削工具やツールシャンク60に対応した、適切な割り出し角度(図8では、360度÷6個で60度間隔)となるように設定されている。すなわち、nパルス(nは整数)×1パルス当たりの回転角度=割り出し角度となるように、1パルス当たりの回転角度が、歯車によって調整されている。
ここで、図8に示すツールマガジン120は、ツール保持部122を合計6個備えている。しかしながら、ツールマガジン120は、ツール保持部122を6個備える構成には限られず、例えば8個や12個等の、単数又は複数のツール保持部122を備える構成を採用することも、勿論可能である。この場合も、360度をツール保持部122の個数で割った割り出し角度について、nパルス(nは整数)×1パルス当たりの回転角度=割り出し角度となるように、1パルス当たりの回転角度を、歯車によって調整すればよい。
さらに、支持部材114は、ATCテーブル115上に、摺動自在に取り付けられている。このATCテーブル115の摺動方向は、上述したZ駆動機構30の摺動方向(Z軸方向)と、同一である。また、支持部材114をかかるZ軸方向に摺動させるために、不図示のボールネジ、モータおよび摺動ガイド等が設けられているが、上述のZ駆動機構30、X駆動機構40およびY駆動機構50と同様の構成のため、その詳細については説明を省略する。
また、モータ33,36,41,54,55,113は、制御装置130(図1参照)に接続されている。この制御装置130は、記憶部131を具備していて、この記憶部131には、制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、制御装置130が具備するRAMに読み出され、さらに当該制御装置130が具備する中央演算処理手段(不図示)に読み込まれることにより、ワーク12の多彩な切削加工パターンに対応させて、各モータ33,36,41,54,55,113を制御作動させることを可能としている。この実施の形態では、ワーク12や切削工具の移動分解能は、0.5ミクロン(μm)とされているが、0.1ミクロンや0.1ミクロン未満とすることも可能である。
なお、本実施の形態では、制御装置130として、加工装置10と別体のパーソナルコンピュータを用いているが、制御装置130を加工装置10内に組み込んでも良い。その場合、基台20の上部又は基台20の下部に制御装置130を組み込むか、基台20の側方に取り付けるのが好ましい。
また、上述した各構成要素の主要な構成要素の寸法値について、従来の構成要素の寸法値と比較しながら説明する。上述したツールマガジン120は、その外径が、約108mmとなっている。これに対して、従来の一般的な大きさの加工装置における、ATC装置(例えばチェーン駆動式のもの)の大きさとしては、例えば40〜80個等の切削工具を取り付けるため、高さ寸法が1m、幅寸法が1m、厚み方向の寸法が1mのものがある。そのため、本実施の形態のツールマガジン120においては、かなりの小型化が達成されている。
また、チェーン駆動式のATC装置以外にも、切削工具を多数取り付けることが可能な円盤状の下刃物台を具備する構成も存在する。この下刃物台は、その直径が50cm〜1m程度の大きさとなっていることが、一般的である。これに対して、かかる下刃物台のように切削工具を取付可能な、本実施の形態のツールマガジン120は、上述したように外径が約108mmである。同様に、下刃物台のように切削工具を取り付け可能な、刃物台56の幅寸法も、かかるツールマガジン120の直径と同程度となっている。
また、上述したツールシャンク60の大きさは、嵌合溝66のフランジ部分の外周面の直径が23.5mm、嵌合溝66の内周面の直径が16mmとなっている。これに対して、従来の一般的な加工装置のATC装置で用いられているツールシャンクには、その大きさが、例えばビール用の大瓶サイズのものがある。しかも、ツールシャンクのうち、切削工具を取り付ける取付部分に、該切削工具を回転駆動させるためのモータを具備する構成も存在し、大型化の要因となっている。かかる従来の構成と比較して明らかなように、本実施の形態のツールマガジン120に取り付けられるツールシャンク60は、非常に小さくなるように設けられている。
なお、上述したツールマガジン120およびツールシャンク60の寸法は、卓上サイズに適するものとしての一例であり、その寸法の値は、上述の値に限られるものではない。すなわち、卓上サイズに適する寸法値であれば、上述の寸法値は適宜変更可能である。
以上のような構成を有する加工装置10の作用(動作)について、以下に説明する。
まず、ワーク12をツールシャンク60に取り付ける動作について説明する。なお、この場合、ツールシャンク60に取り付けられるワーク12は、細径の円柱状部材である。まず、作業者がツールシャンク60を、治具90のシャンク差込孔92に差し込む。この場合、プルロッド63の先端部分63aが、押し当てロッド101の押し当て部101aに当接するまで、ツールシャンク60が差し込まれる(図6参照)。このとき、係止部85がボール99を外周方向に押しながらボール逃がし溝95を通過し、係止部85以外の先端ガイド部84が、ボール逃がし溝95に位置する状態となる。
また、このとき、引き抜きキャップ96を、ツールシャンク60のシャンク差込孔92への挿入に先立って、当該シャンク差込孔92に挿入しておく。すると、係止部85が、ボール孔98を通過する状態で内筒孔97に挿入される。なお、この引き抜きキャップ96のシャンク差込孔92への挿入と共に、押し当てロッド101を貫通孔102およびロッド挿入孔100に挿入しておく。
続いて、引き抜きキャップ96をシャンク差込孔92の後端側から引っ張る。すると、ボール孔98に嵌め込まれているボール99が押され、ボール逃がし溝95から外れて係止部85にぶつかるが、その状態でさらに引き抜きキャップ96を引っ張る。それによって、プルロッド63の先端部分63aが、押し当てロッド101の押し当て部101aに強く衝突する。すると、係止部85はボール99によって押されて、シャンク差込孔92の後端側に向かって移動する。
ここで、先端部分63aが押し当て部101aに強くぶつかっても、押し当てロッド101は、貫通孔102に差し込まれているため、治具90に対して移動しない。それにより、係止部85と一体的に設けられている、先端ガイド部84および本体部61が、ボール99の移動に伴なって、シャンク差込孔92の後端側に向かって移動する。この移動が進行すると、図7に示すように、先端部分63aが、ロッドガイド65の貫通孔82に押し込められる。
なお、このとき、突出部73がバネ64を押し縮める一方、バネ受け部81は、バネ64の弾性力に抗しながら、当該バネ64を突出部73と協働し押し縮める。すなわち、先端部分63aが押し当て部101aにぶつかった後に、さらに引き抜きキャップ96によって移動させられる場合、バネ64の弾性力に抗しながら、貫通孔82に先端部分63aが押し込められる。
一方、プルロッド63は、治具本体部91に対して移動しないため、かかるプルロッド63と一体的に設けられているコレットチャック62も、治具本体部91に対して移動しない。このため、チャック爪75の保持部76の外周面が、テーパ面69aに当接している状態が解かれ、当該チャック爪75が、僅かに一端側に向かって飛び出る(図7参照)。このとき、チャック爪75は、コレット基体部77に対して弾性力を有して撓んでいる状態が開放され、挿入孔74の内径(図7の左側の部分の内径)が拡げられる。
そして、かかる挿入孔74が拡げられた状態で、ワーク12を挿入孔74に差し込む。この後に、引き抜きキャップ96をシャンク差込孔92の一端側(図6および図7において左側)に向かって押し戻す。それにより、先端部分63aが、押し当て部101aに強く押し当てられた状態から開放される。このとき、バネ64が突出部73を押す力により、本体部61とロットガイド65は押し戻される。それにより、先端部分63aが再び貫通孔82から露出する状態となる。
また、バネ64の復元力により、本体部61が元に戻る(図7で左側へ進行する)ことにより、プルロッド63と一体的に設けられているコレットチャック62のチャック爪75も、再びテーパ面69aに押し当てられる。それにより、チャック爪75は、拡開しようとする弾性力に抗しながら、互いに狭まる方向に移動する。このように、挿入孔74の内径が狭まると、ワーク12が保持部76によって強く保持される。
以上のようにして、ツールシャンク60は、ワーク12のスラスト方向およびラジアル方向への移動を規制する状態で、当該ワーク12を保持する。なお、ワーク12をツールシャンク60から取り外す場合も、同様にツールシャンク60をシャンク差込孔92に差し込めば良いが、その手順は共通するため、詳細については説明を省略する。
続いて、作業者は、ツールシャンク60を治具90から引き抜いて取り外す。その後、ワーク12付きのツールシャンク60をツール取付部37の差込孔38から差し込む状態で、取り付ける。また、かかるツールシャンク60の取り付けに前後して、作業者は、切削工具付きのツールシャンク60又はツールシャンク60の外形と同外形の切削工具を、ツールマガジン120のツール保持部122に複数保持させる。この場合、作業者が切削工具自体又は切削工具付きのツールシャンク60の嵌合溝66を、ツール保持部122に押し込むと、撓み保持部124が弾性変形するが、さらに押し込むと、撓みの変極点を通過して、撓み保持部124が戻ろうとする。それにより、突起部123aと突起根本部123bが嵌合溝66の窪み部分66aに嵌め込まれると、当接部124bがフランジ部分66bの外周面を押さえ付けると共に、台座部123cにフランジ部分66bの外周面が接触する状態となる。このようにして、切削工具が、ツールマガジン120に複数個保持される。
なお、切削工具のツールシャンク60への取り付け、取り外しは、先のワーク12の代わりに切削工具となることが相違するのみで、ワーク12の取り付け、取り外しと全く同様に行われる。また、切削工具をツールシャンク60へ取り付ける場合には、コレットチャック62の構造を異ならせても良い。
次に、ツールマガジン120に保持されている切削工具が、Y駆動機構50に設けられている主軸台52の差込孔(不図示)に差し込まれる際の動作について説明する。まず、モータ113の回転等により、切削工具付きのツールシャンク60又は切削工具自体を保持している特定のツール保持部122が、チャッキングを行うために適切な角度となるように、予めツールマガジン120を回転させておく。この後に、不図示のモータが作動して、支持部材114およびツールマガジン120が、Z軸方向の一端側(図1および図2において左側)に向かって移動させられる。
また、Y駆動機構50に設けられている主軸台52の差込孔が、ツール保持部122に対応した高さ位置となるように、予めモータ54を作動させておく。その状態で、モータ41を作動させ、主軸台52をY軸方向の一端側に向かって移動させる。そして、主軸台52が所定距離進行すると、差込孔に切削工具付きのツールシャンク60又は切削工具自体のテーパ部67および先端部分が差し込まれる。なお、所定だけ差し込みが進行した後に、当該切削工具付きのツールシャンク60又は切削工具自体が確実に保持されると、不図示のモータが作動して、ツールマガジン120および支持部材114を、Z軸方向の他端側に向けて退避させる。それにより、切削工具付きのツールシャンク60又は切削工具自体がツール保持部122から外れ、ワーク12の切削加工を行える状態となる。
ここで、切削工具が、フライス(不図示)である場合には、ワーク12の回転を停止したまま、フライスを回転駆動させつつ、X駆動機構40、Y駆動機構50およびZ駆動機構30を駆動させる。それにより、ワーク12に対して、3軸加工を行うことができる。例えば、Y駆動機構50およびZ駆動機構30の作動により、ワーク12および細径のフライスを適切な位置となるように設定した後に、モータ41の作動により、フライスをX軸方向の一端側に向けて移動させた場合、ワーク12に対して穴開け加工を行うことができる。また、主軸台52にドリルを取り付けて、ワーク12に対して穴開け加工を行うことも可能である。
また、作業者がツールマガジン120に切削工具付きのツールシャンク60又は切削工具自体を保持させずに、バイト57を用いてワーク12に対して切削加工を行うことも可能である。この場合、上述と同様に、主軸台31にワーク12を取り付けると共に、刃物台56の取付用溝58にバイト57を差し込んで、当該バイト57を不図示の固定具で固定する。
その後に、モータ36を駆動させ、スピンドル32およびワーク12を回転駆動させる。その状態で、Z駆動機構30、Y駆動機構50(X駆動機構40)を適宜駆動させ、バイト57の刃先をワーク12に押し当てる。そして、モータ41を作動させて切り込み量の調整を行ったり、モータ33を作動させてワーク12を移動させる等により、ワーク12に対して、外径削り、溝入れ、テーパ削り、突っ切り等の種々の切削加工を行うことができる。
このような構成の加工装置10、ツールシャンク60およびツールマガジン120によると、卓上サイズでありながら、Z駆動機構30、X駆動機構40およびY駆動機構50の作動により、XYZの3方向に、ワーク12とバイト57、又はワーク12とフライスとの間の相対位置を変化させながら、ワーク12を切削加工することができる。
なお、本実施の形態では、Z駆動機構30およびX駆動機構40は、基台20に取り付けられると共に、Y駆動機構50は、X駆動機構40に取り付けられている。このため、スピンドル53および刃物台56は、X駆動機構40およびY駆動機構50の駆動によって形成されるXY平面方向に移動させることができる。また、Z駆動機構30により、スピンドル32がZ方向に移動されるので、ワーク12とバイト57又はワーク12とフライスとの間の相対位置を3軸方向で変化させながら、ワーク12を自在に切削加工させることができる。
また、バイト57が取り付けられる刃物台56と、フライスやツールシャンク60が取り付けられるスピンドル53とが、プレート51を介して一体的に設けられている。そのため、刃物台56とスピンドル53とを別個独立して設ける場合と比較して、省スペース化を実現することが可能となる。すなわち、フライスを具備するフライス盤と、バイト57を具備する旋盤との両方の機能を兼ね備える複合機を、省スペース化を図りながら、実現することができる。
さらに、ツールシャンク60を用いてワーク12を保持させる構成を採用している。この場合、プルロッド63の先端部分63aを押し込むことによって、チャック爪75がテーパ面69aに付勢されている状態が解除され、挿入孔74を容易に拡げることができる。それにより、ワーク12の差し込み、およびワーク12の取り外しを容易に行うことができる。また、ワーク12の代わりにフライスなどの切削工具をツールシャンク60に保持させると、切削工具の取り外しも容易に行うことができると共に部品の共通化により低コスト化が達成される。さらに、切削工具自体の外形をツールシャンク60の外形と同一とすると、ワーク12付きのツールシャンク60と切削工具自体とを、同一感覚で使用でき、扱いやすいものとなると共に、部品の共通化が図れ、低コスト化が達成される。
また、プルロッド63の先端部分63aを押し込まない場合には、バネ64の付勢力によって、チャック爪75がテーパ面69aに付勢される。それにより、チャック爪75が孔部68の内径側に移動し、挿入孔74が狭められる。そのため、ワーク12が挿入孔74に挿入されている場合には、当該ワーク12がチャック爪75によって挟持され、このワーク12を確実に保持することができる。また、切削工具の保持に際し、ツールシャンク60を利用すると、同様の効果が発生する。
さらに、上述のツールシャンク60にワーク12を保持させた状態で、加工装置10のスピンドル32,53に、当該ツールシャンク60を取り付けることができる。そのため、例えばマイクロパーツといった小さなワーク12を、加工装置10の外部において装着させることができる。それにより、当該小さなワーク12を、加工装置10の内部において装着する際に生じていた、ワーク12を落下させて紛失する等の問題が生じなくなる。また、マイクロパーツを加工する切削工具自体も小さくなるので、切削工具の保持に際し、ツールシャンク60を利用すると、紛失する等の問題が生じなくなる。
また、ワーク12を取り外さずに、ツールシャンク60ごと、加工装置10に着脱されるので、最初の加工装置のチャックからワーク12を取り外した後に、再び新たな加工を行う加工装置のチャックにワーク12を保持させる、といったことを行わなくて済む。そのため、ワーク12が小さい場合でも、スピンドル32,53とワーク12との間で微小な位置ずれが生じるのを極力抑えることができ、精度の良い切削加工を行うことができる。
また、本体部61の他端側には、貫通孔82を有するロッドガイド65が取り付けられている。このため、プルロッド63は、ロッドガイド65の貫通孔82によって、その摺動が良好にガイドされる。また、プルロッド63は、ロッドガイド65の貫通孔82に差し込まれると共に、プルロッド63の先端部分63aが、貫通孔82から突出可能となっている。このため、先端部分63aを押し込めば、プルロッド63は、バネ64の付勢力に抗して、貫通孔82の内部に押し込められる。それにより、チャック爪75がテーパ面69aによって付勢された状態を解除させることができ、ワーク12等の挿入孔74に対する挿脱を、容易に行うことが可能となる。
さらに、ロッドガイド65の先端側には、係止部85が設けられている。このため、治具90のシャンク差込孔92に、ロッドガイド65およびテーパ部67を差し込んだ後に、引き抜きキャップ96をシャンク差込孔92の他端側に向けて移動させると、ボール99と係止部85との係合により、ロッドガイド65および本体部61を、その他端側に向けて移動させることができる。それにより、先端部分63aを、シャンク差込孔92の他端側に移動しない押し当て部101aに強く押しつけて、プルロッド63を貫通孔82に押し込めることができる。
また、本体部61の外周面には、嵌合溝66が形成されている。このため、ワーク12付きのツールシャンク60を、嵌合溝66を介してツールマガジン120に対して保持させることができる。それにより、多数のワーク12を連続的、かつ自動的に加工させることができる。
さらに、スピンドル32およびスピンドル53のいずれも、ツールシャンク60を着脱自在としている。このため、スピンドル32,53のいずれか一方にワーク12付きのツールシャンク60を取り付けて、いずれか他方に切削工具付きのツールシャンク60又は切削工具自体を取り付けることにより、例えばワーク12に対してフライス穴開け加工を行うことができる。
また、ツールマガジン120を用いているため、ツールシャンク60に保持された切削工具(フライス)又はツールシャンク60と同外形の切削工具を、当該ツールマガジン120のツール保持部122に複数保持させることができる。このため、ATCユニット110にツールマガジン120を取り付けると、切削工具自体又は切削工具付きのツールシャンク60を順次取り替えて、スピンドル53に装着させることができ、ワーク12の連続的な切削加工を実現することが可能となる。すなわち、ワーク12の自動加工を実現することが可能となる。
また、ツールマガジン120は、ツール保持部122の他に、撓み保持部124を具備しているので、切削工具自体(フライスなど)又は切削工具(フライスなど)付きのツールシャンク60を、付勢力を有した状態で押さえ付けて、確実に保持させることができる。特に、ツールマガジン120は、ベリリウム銅等の、バネ特性に優れた材質を用いて形成されているため、ツール保持部122と撓み保持部124との間で、切削工具自体又は切削工具付きのツールシャンク60を、一層良好に挟持させることができる。なお、ツールマガジン120にワーク12を保持したツールシャンク60を取り付けるようにしても良い。このようにすれば、多数のワーク12をスピンドル32に取り付けたフライスなどの切削工具で連続的に加工することができる。
また、ツールマガジン120のツール保持部122には、突起部123a、突起根本部123bおよび台座部123cが設けられている。そのため、上述の嵌合溝66の窪み部分66aに突起部123aと突起根本部123bを嵌め込み、フランジ部分66bの外周面を台座部123cに当接させることで、ツールシャンク60やツールシャンク60と同外形の切削工具の保持に際して、位置ずれを来たすことを防止できる。それにより、ツールマガジン120にツールシャンク60やツールシャンク60と同外形の切削工具を良好に保持させることができる。また、位置ずれを来たすことが防止されるので、ワーク12又は切削工具を、加工装置10に対して確実に装着させ、又は外すことができる。
さらに、刃物台56に取り付けられるバイト57の刃先と、スピンドル53に取り付けられるフライスの中心軸とは、正面から見た場合に、Y軸に沿う同一直線上に配置されている。このため、ワーク12に対するフライス加工と、該ワーク12に対する旋盤加工とを切り替える際に、フライスとバイト57との間の切り替え時間が短くて済み、切削加工における作業時間を短縮することができる。
また、バイト57の刃先と、フライスの中心軸とが、同じY軸に沿う同一直線上に配置されるため、バイト57又はフライスが、他方に対して不必要に突出するのを抑えることができる。特に正面から見た場合以外に、側面から見た場合に、バイト57の刃先とフライスの先端部分とが、Y軸において同一直線上となるように配置される場合には、一層不必要な突出を抑えることができる。それにより、卓上サイズの加工装置10のコンパクト化を達成することができる。
また、上述のように、フライス加工と旋盤加工の両方を行えるコンパクトな加工装置10を実現することができるので、例えば個人で複合的な切削加工を行える工作機械を所有したい、といった新たなニーズを開拓することができる。すなわち、現状の工作機械の市場は、業務用のみであるが、一般消費者を対象として市場を拡大することが可能となる。そのため、かつてのコンピュータのように、大きな市場を開拓する可能性があり、その点でも、本発明は有用である。
以上、本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となっている。以下、それについて述べる。
上述の実施の形態では、ATCユニット110は、Y駆動機構50に存在する、スピンドル53に対して、ワーク12を保持するツールシャンク60や切削工具(フライス)を保持するツールシャンク60やツールシャンク60と同外形の切削工具を着脱させるために設けられている。しかしながら、スピンドル53に加え、Z駆動機構30に存在するスピンドル32に対しても、ワーク12や切削工具を保持するツールシャンク60又は切削工具自体を着脱させるために、上述のATCユニット110と同様のATCユニットを設けるようにしても良い。また、Z駆動機構30に存在するスピンドル32に対してのみ、上述のATCユニット110と同様のATCユニットを設けるようにしても良い。
なお、スピンドル53やスピンドル32にワーク12や切削工具を供給するATCユニット110又は同様のATCユニットを、切削工具(フライス)を保持するツールシャンク60のみを着脱するものとしたり、ツールシャンク60と同外形の切削工具のみを着脱するものとしたり、両者を混在させ両者を着脱するものとしても良い。また、ATCユニット110又は同様のATCユニットを、ワーク12を保持するツールシャンク60や切削工具を保持するツールシャンク60やツールシャンク60と同外形の切削工具の中のいずれか2種又は3種を着脱させるために使用しても良い。このような使用方法は、スピンドル53やスピンドル32についても適用できる。
また、上述の実施の形態では、プレート51を介して、刃物台56とスピンドル53とが一体的に設けられている。しかしながら、刃物台56と同様の刃物台を、スピンドル32に対して、例えばプレート51と同様の板状部材を介して、一体的に設けるようにしても良い。また、スピンドル32に対してのみ、上述の刃物台56と同様の刃物台を、一体的に設けるようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、ワーク12に対する切削工具の相対位置を、XYZの3軸方向に移動させることを可能としている。しかしながら、3軸方向に移動させるのみならず、ワーク12と切削工具との間の相対位置を、1方向から3方向の間で回転させるようにしても良い。また、2軸方向のみに移動させるように構成しても良い。
さらに、上述の実施の形態では、スピンドル32およびスピンドル53を、夫々第1のスピンドルおよび第2のスピンドルとして用いる場合について説明している。しかしながら、スピンドル32およびスピンドル53のいずれか一方のみしか存在しない構成を採用しても良い。また、第1のスピンドルをスピンドル53とし、第2のスピンドルをスピンドル32として用いると、スピンドル32を、Z軸方向以外のX軸又はY軸方向に移動させることができる。また、主軸台31,52と平行かつ別体にモータ36,55を設けているが、モータ36,55を主軸台31,52の内部又は直列に設けても良い。
また、上述の実施の形態では、第1の駆動機構、第2の駆動機構および第3の駆動機構として、夫々Z駆動機構30、X駆動機構40およびY駆動機構50を用いている。しかしながら、第1の駆動機構をX駆動機構40又はY駆動機構50としても良く、第2の駆動機構をY駆動機構50又はZ駆動機構30としても良く、また第3の駆動機構をX駆動機構40又はZ駆動機構30としても良い。また、基台20を下側にするのではなく、支持フレーム24が下側にくるようにして使用しても良い。すなわち、Z軸が机面に対して垂直となるようにしても良い。
さらに、上述の実施の形態では、ロッド部材として、プルロッド63を用いた場合について説明している。しかしながら、ロッド部材は、コレットチャック62と一体的に摺動する棒状の部材であれば、どのような構成であっても良い。また、上述の実施の形態では、付勢手段として、スプリング状のバネ64を用いた場合について説明している。しかしながら、付勢手段は、バネ64には限られず、例えば板バネ等、一定の付勢力を生じさせる部材であれば、どのような部材を用いても良い。さらに、上述の実施の形態では、ワーク12は、円柱状部材としている。しかしながら、ワーク12は、円柱状部材に限られるものではなく、例えば四角柱形状等、種々のワーク12を適用することが可能である。
また、上述の実施の形態では、いわゆるデスクトップサイズ(卓上サイズ)の加工装置を示したが、卓上サイズより大型の加工装置やデスクトップより小型の加工装置にも各発明を適用することができる。
本発明のツールマガジンは、工作機械を製造する産業、工作機械を用いる産業において利用することができる。特に、加工装置をデスクトップサイズ(卓上サイズ)とする必要がある等、設置スペースが限られている場合に好適となる。
本発明の位置実施の形態に係る加工装置の構成を示す斜視図である。 図1の加工装置の側面から見た状態を示す側面図である。 図1の加工装置の正面から見た状態を示す正面図である。 図1の加工装置の上面から見た状態を示す平面図である。 図1の加工装置の主軸台に装着されるツールチャックの構成を示す側断面図である。 図5のツールチャックが治具のシャンク差込孔に差し込まれた状態を示す側断面図である。 図5のツールチャックが治具のシャンク差込孔に差し込まれると共に、プルロッドの先端部分が押し当てロッドの押し当て部に押し当てられた状態を示す断面図で、図6の紙面に垂直な線で切断した断面図である。 図1の加工装置のATCユニットに装着されるツールマガジンの構成を示す正面図である。 図8のツールマガジンにツールシャンクが取り付けられた状態における部分断面図で、(A)はA−A線に沿う断面形状を示す図で、(B)はB−B線に沿う断面形状を示す図である。
符号の説明
10…加工装置(卓上サイズの加工装置)
11…作業台
12…ワーク
20…基台
21…上面部
22…開口
30…Z駆動機構(第1の駆動機構)
31,52…主軸台
32…スピンドル(第1のスピンドル)
33,36,41,54,55,113…モータ
37…ツール取付部
38…差込孔
40…X駆動機構(第3の駆動機構)
50…Y駆動機構(第2の駆動機構)
53…スピンドル(第2のスピンドル)
56…刃物台
57…バイト(切削工具の一種)
60…ツールシャンク(ワーク保持部材)
61…本体部
62…コレットチャック(チャック部材)
63…プルロッド(ロッド部材)
63a…先端部分
64…バネ(付勢手段)
65…ロッドガイド(装着部の一部)
66…嵌合溝
67…テーパ部(装着部の一部)
68…孔部
69…チャック差込部
69a…テーパ面
74…挿入孔
75…チャック爪
84…先端ガイド部
85…係止部
101…押し当てロッド
110…ATCユニット(自動交換ユニット)
111…ATC回転軸
120…ツールマガジン
122…ツール保持部
123…延伸部
124…撓み保持部
130…制御装置

Claims (4)

  1. ワークの切削加工に際して加工装置のスピンドルに装着されると共にワークを保持するワーク保持部材又は切削工具を保持するツールマガジンにおいて、
    回転軸が挿入される軸受孔を有する中心部と、
    上記中心部から延伸すると共に、上記ワーク保持部材又は上記切削工具が位置するツール保持部を有する複数の延伸部と、
    上記延伸部に対応する個数分設けられると共に、上記中心部から延伸し、かつ上記ツール保持部に位置している上記ワーク保持部材又は上記切削工具を付勢力を有した状態で押さえ付ける撓み保持部と、
    を具備することを特徴とするツールマガジン。
  2. バネ特性に優れた材質からなる一枚部材を用いていることを特徴とする請求項1記載のツールマガジン。
  3. ワーク保持部材又は切削工具を保持するツールマガジンにおいて、
    回転軸が挿入される軸受孔を有する中心部と、
    上記中心部から延伸すると共に、上記ワーク保持部材又は上記切削工具が位置するツール保持部を有する複数の延伸部と、
    上記延伸部に対応する個数分設けられると共に、上記中心部から延伸し、かつ上記ツール保持部に位置している上記ワーク保持部材又は上記切削工具を付勢力を有した状態で押さえ付ける撓み保持部と、を有し、
    上記中心部と上記延伸部と上記撓み保持部とを、バネ特性に優れた材質からなる一枚部材を用いて形成したことを特徴とするツールマガジン。
  4. 前記ワーク保持部材又は前記切削工具の外周面には、ラジアル方向の全周に亘って嵌合溝が設けられていると共に、前記ツール保持部には、上記嵌合溝の窪み部分に嵌め込まれる突起部と、上記嵌合溝のフランジ部分に当接する台座部とが設けられていて、
    上記窪み部分に上記突起部が嵌め込まれ、かつ前記撓み保持部で付勢力を有した状態で上記フランジ部分の外周面を押さえ付けることによって、前記ワーク保持部材又は前記切削工具が保持されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のツールマガジン。
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