JP2006082093A - ハウジング型2段圧延機 - Google Patents
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Abstract
【課題】被圧延材が短尺状薄材であったり、高低二段の高さを備えたフィルム状材であっても、高精度で円滑に圧延を行うことができ、高品質の圧延製品を得ることができる、ミル定数の高い小型のハウジング型2段圧延機を提供する。
【解決手段】上下ロール2,3の各軸受箱7,8が上下の各ロール軸部のロール軸芯P1,P2の位置で水平に分割されて割型軸受箱とし、上軸受箱ほぼ全下面と下軸受箱ほぼ全上面に接する長尺幅広状のロール間隙調整用ウェッジ9を介在させることで、シリンダ10の圧下力がかかった際、高さ方向がロール軸心P1,P2の間で、幅方向がロール軸部の軸直径D1,D2でなる領域Sに剛性を生じるようにし、高いミル定数を備えた2段圧延機とした。
【選択図】 図3
【解決手段】上下ロール2,3の各軸受箱7,8が上下の各ロール軸部のロール軸芯P1,P2の位置で水平に分割されて割型軸受箱とし、上軸受箱ほぼ全下面と下軸受箱ほぼ全上面に接する長尺幅広状のロール間隙調整用ウェッジ9を介在させることで、シリンダ10の圧下力がかかった際、高さ方向がロール軸心P1,P2の間で、幅方向がロール軸部の軸直径D1,D2でなる領域Sに剛性を生じるようにし、高いミル定数を備えた2段圧延機とした。
【選択図】 図3
Description
本発明は、金属板、例えば二次電池の電極板、樹脂フィルムなどの被圧延材を、上下2本のロールで圧延するハウジング型の2段圧延機に係り、詳しくは、より高いミル定数を備え得るよう改善したハウジング型2段圧延機に関する。
従来から、上下ロールの各ロール軸部を軸受けと軸受箱とで回転自在に支持すると共に、上下軸受箱、この軸受箱間に設けたロール間隙調整用ウェッジ、上軸受箱上に設けた圧下用シリンダのこれらをハウジング内に収納し、前記圧下用シリンダで圧延荷重より大きな圧下力がかけられた上で被圧延材を圧延するハウジング型の2段圧延機が知られている(例えば特許文献1参照)。
この種ハウジング型2段圧延機について図4を参照して説明する。同図は従来のハウジング型2段圧延機における軸受部の縦断側面図である。
この2段圧延機は、上ロール2’と下ロール3’の各ロール軸部4’,5’を、夫々上下の軸受け6’とで軸受箱7’,8’に回転自在に支持し、それら上下の軸受箱7’,8’の間の左右部位にロール間隙調整用のウェッジ9’を設けると共に、上軸受箱7’の上部に圧下用の油圧シリンダ10’を設け、それらがハウジング11’内に収納しており、圧延の際には油圧シリンダ10’で、圧延荷重(上下のロールで被圧延材を圧延する際の反力)より大きな圧下力(ロールプレス力)をかけて、上ロール2’と下ロール3’の間に被圧延材1’を通して圧延するようになっている。
この2段圧延機は、上ロール2’と下ロール3’の各ロール軸部4’,5’を、夫々上下の軸受け6’とで軸受箱7’,8’に回転自在に支持し、それら上下の軸受箱7’,8’の間の左右部位にロール間隙調整用のウェッジ9’を設けると共に、上軸受箱7’の上部に圧下用の油圧シリンダ10’を設け、それらがハウジング11’内に収納しており、圧延の際には油圧シリンダ10’で、圧延荷重(上下のロールで被圧延材を圧延する際の反力)より大きな圧下力(ロールプレス力)をかけて、上ロール2’と下ロール3’の間に被圧延材1’を通して圧延するようになっている。
上下の軸受箱7’,8’は角材に円筒孔を形成して軸受孔とした形状であり、上軸受箱7’の下面の左右部位と、下軸受箱8’の上面の左右部位に、ロール間隙調整用のウェッジ9’が挿入される溝9”が形成されている。
ロール間隙調整用のウェッジ9’は、構造上の寸法制限により、前記溝9”に挿入可能な狭幅で短尺の楔式駒状材を積重ねたもので、最下段の駒部材の出し入れ動作により、上下のロール2’,3’の間隙が調整されるようになっている。
ロール間隙調整用のウェッジ9’は、構造上の寸法制限により、前記溝9”に挿入可能な狭幅で短尺の楔式駒状材を積重ねたもので、最下段の駒部材の出し入れ動作により、上下のロール2’,3’の間隙が調整されるようになっている。
ところで、2段圧延機において、被圧延材を圧延する際、上下のロール間に圧延(圧延荷重)の反力が生じて上下のロールを分離させる方向に力が発生し、その力により、圧延機の各部に歪が生じて上下のロールの間隙が広がる。
前述した従来のハウジング型2段圧延機の場合、前記圧延荷重の影響で、上下のロール2’,3’、上下のロール軸部4’,5’、上下の軸受け6’,6’、上下の軸受箱7’,8’を分離する方向に力が働き、これらに歪みを発生して上下のロール2’,3’の間隙が広がる。
すなわち、この種ハウジング型2段圧延機では、上軸受箱7’の上面から下軸受箱8’の下面間に介在する上下のロール2’,3’、軸受け6’,6’、軸受箱7’、8’及びウェッジ9’の剛性が、上下のロール2’,3’の間隙の広がりに関与する。
前述した従来のハウジング型2段圧延機の場合、前記圧延荷重の影響で、上下のロール2’,3’、上下のロール軸部4’,5’、上下の軸受け6’,6’、上下の軸受箱7’,8’を分離する方向に力が働き、これらに歪みを発生して上下のロール2’,3’の間隙が広がる。
すなわち、この種ハウジング型2段圧延機では、上軸受箱7’の上面から下軸受箱8’の下面間に介在する上下のロール2’,3’、軸受け6’,6’、軸受箱7’、8’及びウェッジ9’の剛性が、上下のロール2’,3’の間隙の広がりに関与する。
一般に、圧延荷重とロール間隙の変化量の比率はミル定数と称され、2段圧延機全体の剛性の度合いを表している。
従来の2段圧延機では、圧延荷重によるロール間隙の変化は、主に、ロール2’,5’の歪み、軸受け6’,6’の歪み、軸受箱7’,8’の歪み、ウェッジ9’の歪み、及びその他の歪によるものであって、剛性が低くなる。
よって、上下ロールの間隙の広がりを考慮して被圧延材を所望の厚さに圧延するには、上下ロールの間隙を圧延後の厚さ寸法より狭い間隙に設定して圧延を行う必要がある。
しかし、圧延荷重がかかった際の上下ロール間隙の広がり量が、圧延後の目標厚さ寸法より大きなってしまうミル定数の低い2段圧延機においては、ロール間隙をマイナス間隙(上下ロールが互いに圧着する状態)に設定しなければならない。
従来の2段圧延機では、圧延荷重によるロール間隙の変化は、主に、ロール2’,5’の歪み、軸受け6’,6’の歪み、軸受箱7’,8’の歪み、ウェッジ9’の歪み、及びその他の歪によるものであって、剛性が低くなる。
よって、上下ロールの間隙の広がりを考慮して被圧延材を所望の厚さに圧延するには、上下ロールの間隙を圧延後の厚さ寸法より狭い間隙に設定して圧延を行う必要がある。
しかし、圧延荷重がかかった際の上下ロール間隙の広がり量が、圧延後の目標厚さ寸法より大きなってしまうミル定数の低い2段圧延機においては、ロール間隙をマイナス間隙(上下ロールが互いに圧着する状態)に設定しなければならない。
そのため、前述した従来の2段圧延機では、油圧シリンダ10’の圧下力Wを上軸受箱7’の上面で受け、これを、左右のウェッジ9’を介して下軸受箱8’に伝達するようになるので、図5に示すように、上下の軸受箱7’,8’の左右両側と、上ロール軸部4’の上半部分,下ロール軸部5’の下半部分に反力W1が発生し、この反力W1により、上下のロール2’,3’、上下の軸受け6’,6’、軸受箱7’、8’及びウェッジ9’に所定の歪みが付与され、上下のロール2’,3’の間隙の広がりを抑制するようになる。
換言すれば、従来の2段圧延機では、上下の軸受箱7’,8’の間のウェッジ9’が介在する左右部以外に隙間cが存在し、該隙間cにより前記圧下力Wが分断されるので、圧下方向が上下ロール軸部における各ロール軸心P1,P2の間で、各ロール軸部の軸直径D1,D2になる領域Sに前記反力W1が発生しない構造になって、上下の軸受け6’,6’、軸受箱7’,8’、ウェッジ9’に歪みを生じる。
よって、従来の2段圧延機では、上下ロール2’,3’間に被圧延材1’を通した際、その圧延荷重により上下各々のロール2’,3’、軸受け6’,6’、軸受箱7’,8’に圧延荷重の反力が発生し、上下ロール2’,3’間の間隙の広がりを抑制できず、ミル定数に低い圧延機になるという問題があった。
換言すれば、従来の2段圧延機では、上下の軸受箱7’,8’の間のウェッジ9’が介在する左右部以外に隙間cが存在し、該隙間cにより前記圧下力Wが分断されるので、圧下方向が上下ロール軸部における各ロール軸心P1,P2の間で、各ロール軸部の軸直径D1,D2になる領域Sに前記反力W1が発生しない構造になって、上下の軸受け6’,6’、軸受箱7’,8’、ウェッジ9’に歪みを生じる。
よって、従来の2段圧延機では、上下ロール2’,3’間に被圧延材1’を通した際、その圧延荷重により上下各々のロール2’,3’、軸受け6’,6’、軸受箱7’,8’に圧延荷重の反力が発生し、上下ロール2’,3’間の間隙の広がりを抑制できず、ミル定数に低い圧延機になるという問題があった。
このようなミル定数の低い2段圧延機では、被圧延材が、例えば薄く且つ長さ方向に段付きのあるフィルム状材であって高段部のみを圧延する場合、低段部まで圧延してしまう虞れがある。また、二次電池の電極板の様な薄いフィルム状の基材(低段部)に、電極材を短冊状に貼り合せて高段部とした被圧延材を圧延する場合、又は、短尺な薄い被圧延材を貼り合わせて高段部とした被圧延材の該高段部のみを断続的に圧延する場合に、前記低段部まで圧延してしまう虞れがあり、これによりフィルム状基材が破断し圧延が中断してしまうという問題がある。
また、ミル定数の低い2段圧延機では、被圧延材が、例えば薄く且つ短尺板状材料で圧延に高い圧延力を要する場合、上下のロール間隙がマイナス間隙(上下のロールが互いに圧着する状態)になるよう調整して圧延を行わなければならない。
この場合、上下のロールが常に高い圧着力で接触するため、各ロールの表面の磨耗や損傷が発生する虞れがあると共に、圧延終了時に短尺板状材料がロール間から抜ける時、上下ロールが元の圧着状態に戻るためロール同士が衝突することになり、ロールの損傷が起こりやすい。このような磨耗や損傷によるロール表面の不良は、圧延後の製品の品質低下につながるため好ましくない。
この場合、上下のロールが常に高い圧着力で接触するため、各ロールの表面の磨耗や損傷が発生する虞れがあると共に、圧延終了時に短尺板状材料がロール間から抜ける時、上下ロールが元の圧着状態に戻るためロール同士が衝突することになり、ロールの損傷が起こりやすい。このような磨耗や損傷によるロール表面の不良は、圧延後の製品の品質低下につながるため好ましくない。
また、被圧延材が、例えば厚み偏差や硬度むらがある材料の場合、圧延中の圧延荷重が変動するが、ミル定数が低い2段圧延機では圧延荷重の変動によるロール間隙の変化量が大きく、厚み偏差精度の高い圧延が困難である。
前述した構造である従来の2段圧延機において前記各問題点を解消するには、上下夫々のロール軸部4’,5’、軸受け6’、軸受箱7’,8’を大型化し、これに伴い左右のウェッジ9’とハウジング11’を大型化して圧延機全体のミル定数を大きくしなければならず、製造コストや設置スペース等の関係から圧延機の小型化が進んでいる現状を鑑みると現実的ではない。
本発明はこのような従来事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ロール軸部、軸受け、軸受箱、ウェッジ、ハウジングなどを大型化することなく高いミル定数を得ることができる、新規なハウジング型2段圧延機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明者等は鋭意検討を重ね、前述したように、従来のハウジング型2段圧延機は前記上下ロール軸部における各ロール軸心の間で各ロール軸部の軸直径になる領域Sにおいて反力W1が発生しない構造のため、ミル定数が低いことを知見し、この知見に基づいてさらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
本発明に係るハウジング型2段圧延機は、上ロールと下ロールの各ロール軸部を、夫々上下の軸受けと軸受箱とで回転自在に支持すると共に、前記上下の軸受箱と、これら軸受箱の間に配設したロール間隙調整用のウェッジと、前記上軸受箱の上部に設けた圧下用シリンダとをハウジング内に収納し、前記圧下用シリンダによって、被圧延材の圧延荷重より大きな圧下力をかけて前記上下のロールの間に被圧延材を通して圧延するハウジング型2段圧延機であって、
前記上下の軸受箱が、前記各ロール軸部のロール軸芯の位置で水平に分割された割型軸受箱であると共に、夫々の割型軸受箱の上下の割型が、その分割面の間に隙間を有して支持され、且つ前記ウェッジが、楔状とし、上軸受箱の下割型のほぼ全下面と、下軸受箱の上割型のほぼ全上面とに接し、
前記圧下用シリンダの圧下力が、前記上軸受箱の下割型のほぼ全下面から、前記ウェッジを介して、前記下軸受箱の上割型のほぼ全上面に伝わるよう形成されてより高いミル定数を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上下の軸受箱が、ロール軸芯のレベルで水平に分割しその分割面に隙間を有する割型軸受箱であるので、圧下用シリンダの圧下力が、上軸受箱の上割型から下割型に軸受けを介して伝わり、該下割型のほぼ全下面から、幅広の楔状のウェッジを介して下軸受箱の上割型のほぼ全上面に伝わり、該上割型から下割型に軸受けを介して伝わる。よって、圧下用シリンダの圧下力による反力が、前記上下のロール軸部における各ロール軸心の間で、少なくとも前記各ロール軸部の軸直径になる領域に発生する。これにより、高い剛性の該領域を得て、上下のロール、軸受け、軸受箱の歪みを低減し、高いミル定数を備える2段圧延機を得ることができる。
前記上下の軸受箱が、前記各ロール軸部のロール軸芯の位置で水平に分割された割型軸受箱であると共に、夫々の割型軸受箱の上下の割型が、その分割面の間に隙間を有して支持され、且つ前記ウェッジが、楔状とし、上軸受箱の下割型のほぼ全下面と、下軸受箱の上割型のほぼ全上面とに接し、
前記圧下用シリンダの圧下力が、前記上軸受箱の下割型のほぼ全下面から、前記ウェッジを介して、前記下軸受箱の上割型のほぼ全上面に伝わるよう形成されてより高いミル定数を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上下の軸受箱が、ロール軸芯のレベルで水平に分割しその分割面に隙間を有する割型軸受箱であるので、圧下用シリンダの圧下力が、上軸受箱の上割型から下割型に軸受けを介して伝わり、該下割型のほぼ全下面から、幅広の楔状のウェッジを介して下軸受箱の上割型のほぼ全上面に伝わり、該上割型から下割型に軸受けを介して伝わる。よって、圧下用シリンダの圧下力による反力が、前記上下のロール軸部における各ロール軸心の間で、少なくとも前記各ロール軸部の軸直径になる領域に発生する。これにより、高い剛性の該領域を得て、上下のロール、軸受け、軸受箱の歪みを低減し、高いミル定数を備える2段圧延機を得ることができる。
また本発明は、上ロールと下ロールの各ロール軸部を、夫々上下の軸受けと軸受箱とで回転自在に支持すると共に、前記上下の軸受箱と、それら軸受箱の間に配設したロール間隙調整用のウェッジと、前記下軸受箱の下部に設けた圧下用シリンダとをハウジング内に収納し、前記圧下用シリンダによって、被圧延材の圧延荷重より大きな圧下力をかけて前記上下のロールの間に被圧延材を通して圧延するハウジング型2段圧延機であって、
前記上下の軸受箱が、前記各ロール軸部のロール軸芯の位置で水平に分割された割型軸受箱であると共に、夫々の割型軸受箱の上下の割型が、その分割面の間に隙間を有して支持され、且つ前記ウェッジが、楔状とし、上軸受箱の下割型のほぼ全下面と、下軸受箱の上割型のほぼ全上面とに接し、
前記圧下用シリンダの圧下力が、前記下軸受箱の上割型のほぼ全上面から、前記ウェッジを介して、前記上軸受箱の下割型のほぼ全下面に伝わるよう形成されてより高いミル定数を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上下の軸受箱が、ロール軸芯のレベルで水平に分割しその分割面に隙間を有する割型軸受箱であるので、圧下用シリンダの圧下力が、下軸受箱の下割型から上割型に軸受けを介して伝わり、該上割型のほぼ全上面から、幅広の楔状のウェッジを介して上軸受箱の下割型のほぼ全下面に伝わり、該下割型から上割型に軸受けを介して伝わる。よって、圧下用シリンダの圧下力による反力が、前記上下のロール軸部における各ロール軸心の間で、少なくとも前記各ロール軸部の軸直径になる領域に発生する。これにより、高い剛性の該領域を得て、上下のロール、軸受け、軸受箱の歪みを低減し、高いミル定数を備える2段圧延機を得ることができる。
前記上下の軸受箱が、前記各ロール軸部のロール軸芯の位置で水平に分割された割型軸受箱であると共に、夫々の割型軸受箱の上下の割型が、その分割面の間に隙間を有して支持され、且つ前記ウェッジが、楔状とし、上軸受箱の下割型のほぼ全下面と、下軸受箱の上割型のほぼ全上面とに接し、
前記圧下用シリンダの圧下力が、前記下軸受箱の上割型のほぼ全上面から、前記ウェッジを介して、前記上軸受箱の下割型のほぼ全下面に伝わるよう形成されてより高いミル定数を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上下の軸受箱が、ロール軸芯のレベルで水平に分割しその分割面に隙間を有する割型軸受箱であるので、圧下用シリンダの圧下力が、下軸受箱の下割型から上割型に軸受けを介して伝わり、該上割型のほぼ全上面から、幅広の楔状のウェッジを介して上軸受箱の下割型のほぼ全下面に伝わり、該下割型から上割型に軸受けを介して伝わる。よって、圧下用シリンダの圧下力による反力が、前記上下のロール軸部における各ロール軸心の間で、少なくとも前記各ロール軸部の軸直径になる領域に発生する。これにより、高い剛性の該領域を得て、上下のロール、軸受け、軸受箱の歪みを低減し、高いミル定数を備える2段圧延機を得ることができる。
本発明に係るハウジング型2段圧延機は以上説明したように構成したので、装置を大型化することなく、従来のハウジング型圧延機に比べ高いミル定数を得ることができた。
したがって、被圧延材が短尺状薄物材であったり、高低二段の高さを備えたフィルム状材であっても、上下ロールの間隙をマイナス間隙にすることなく、高精度で円滑に所望の圧延を行うことができ、且つロール面の磨耗や損傷も少なく高品質の圧延製品を得ることができるなど、多くの効果を奏する。
したがって、被圧延材が短尺状薄物材であったり、高低二段の高さを備えたフィルム状材であっても、上下ロールの間隙をマイナス間隙にすることなく、高精度で円滑に所望の圧延を行うことができ、且つロール面の磨耗や損傷も少なく高品質の圧延製品を得ることができるなど、多くの効果を奏する。
以下、本発明に係るハウジング型2段圧延機の実施形態の一例を図1乃至図3を参照して説明する。
本例のハウジング型2段圧延機は、上ロール2及び下ロール3がその両端の各ロール軸部4,5を各々軸受け6で回転自在に支持すると共に、各軸受け6を保持する上下の軸受箱7,8と、それら軸受箱7,8の間に配設したロール間隙調整用のウェッジ9と、上軸受箱7の上部に設けた圧下用油圧シリンダ10をハウジング11内に収納しており、上下のロール2,3を不図示のロール駆動装置で回転駆動させると共に、圧下用油圧シリンダ10で、被圧延材1の圧延荷重より大きな圧下力(ロールプレス力)Wをかけて、上ロール2と下ロール3の間に通す被圧延材1を所望の厚みに圧延するよう構成されている。
本例のハウジング型2段圧延機は、上ロール2及び下ロール3がその両端の各ロール軸部4,5を各々軸受け6で回転自在に支持すると共に、各軸受け6を保持する上下の軸受箱7,8と、それら軸受箱7,8の間に配設したロール間隙調整用のウェッジ9と、上軸受箱7の上部に設けた圧下用油圧シリンダ10をハウジング11内に収納しており、上下のロール2,3を不図示のロール駆動装置で回転駆動させると共に、圧下用油圧シリンダ10で、被圧延材1の圧延荷重より大きな圧下力(ロールプレス力)Wをかけて、上ロール2と下ロール3の間に通す被圧延材1を所望の厚みに圧延するよう構成されている。
上下の軸受箱7,8は、各ロール軸部4,5のロール軸芯P1,P2の位置で水平に分割された割型軸受箱で、夫々の割型軸受箱7,8の上下の割型7a,7b、8a,8bは、内蔵されたピン等により位置決めされると共に、その分割面の間に隙間7c、8cを有して支持されている。
ロール間隙調整用のウェッジ9は、基端から先端に向けて漸次細幅となるテーパー状に形成され、基端側に配したモータ,減速機構,進退軸等からなる押圧機構13aにより先端方向へ向けて往動すると共に、先端側に配した油圧シリンダ,シリンダロッド等からなる押圧機構13bにより基端方向へ向けて復動するようになっており、被圧延材1の厚みや得ようとする圧延寸法等に合わせて、上下のロール2,3間の隙間を適宜に調整し得るようになっている。
また、ロール間隙調整用のウェッジ9は、上軸受箱7の下割型7bのほぼ全下面と、下軸受箱8の上割型8bのほぼ全上面に接し、長尺幅広状に形成されており、圧下用油圧シリンダ10の圧下力Wが、上軸受箱7の下割型7bのほぼ全下面から、ウェッジ9を介して、下軸受箱8の上割型8bのほぼ全上面に伝わるよう形成されている。
上下のロール軸部4,5の両端には、その上下ロール軸部端間にロールベンディング装置12が組み付けられており、圧延荷重がかかった際のロール2,3の撓みを補正し得るようになっている。
このような構成になる本例のハウジング型2段圧延機によれば、圧下用油圧シリンダ10の圧下力Wが、上軸受箱7の上割型7aの下面から下割型7bに軸受け6を介して伝わり、該下割型7bのほぼ全下面から、幅広状のウェッジ9を介して下軸受箱8の上割型8bに伝わり、該上割型8bのほぼ全下面から下割型8aに軸受け6を介して伝わる。
よって、図3に示すように、油圧シリンダ10の圧下力Wによる反力W2が、上下ロール軸部4,5における各ロール軸心P1,P2の間で、少なくとも各ロール軸部4,5の軸直径D1,D2になる領域Sに発生する。これにより、高い剛性の該領域Sを得て、被圧延材1を圧延する際の圧延荷重による上下のロール2,3、軸受け6,6、軸受箱7,8の歪みを大幅に低減し、高いミル定数を備えたハウジング型2段圧延機とすることができた。
よって、図3に示すように、油圧シリンダ10の圧下力Wによる反力W2が、上下ロール軸部4,5における各ロール軸心P1,P2の間で、少なくとも各ロール軸部4,5の軸直径D1,D2になる領域Sに発生する。これにより、高い剛性の該領域Sを得て、被圧延材1を圧延する際の圧延荷重による上下のロール2,3、軸受け6,6、軸受箱7,8の歪みを大幅に低減し、高いミル定数を備えたハウジング型2段圧延機とすることができた。
尚、図4及び図5に示す構造の従来のハウジング型2段圧延機と、図1乃至図3で示す本例の2段圧延機のミル定数(K)を比較した結果、従来の2段圧延機が例えばK=1000t/1mmであるとするのに対し、本例では例えばK=2000t/1mmであり、ほぼ2倍のミル定数を記録し、本発明の優位性を確認することができた。
また、図示は省略するが、前記圧下用油圧シリンダ10を、上軸受箱7の上部に設けることに代えて、下軸受箱8の下部に圧下用油圧シリンダ10を設けることもできる。
この場合、圧下用油圧シリンダ10の圧下力Wが、下軸受箱8の下割型8aの上面から上割型8bに軸受け6を介して伝わり、該上割型8bのほぼ全上面から、幅広状のウェッジ9を介して上軸受箱7の下割型7bに伝わり、該下割型7bのほぼ全上面から上割型7aに軸受け6を介して伝わる。
よって、前述したように、油圧シリンダ10の圧下力Wによる反力W2が、上下ロール軸部4,5における各ロール軸心P1,P2の間で、少なくとも各ロール軸部4,5の軸直径D1,D2になる領域Sに発生する。これにより、高い剛性の該領域Sを得て、被圧延材1を圧延する際の圧延荷重による上下のロール2,3、軸受け6,6、軸受箱7,8の歪みを大幅に低減し、高いミル定数を備えたハウジング型2段圧延機とすることができ、図1乃至図3で示す例と同様の効果を得ることができた。
この場合、圧下用油圧シリンダ10の圧下力Wが、下軸受箱8の下割型8aの上面から上割型8bに軸受け6を介して伝わり、該上割型8bのほぼ全上面から、幅広状のウェッジ9を介して上軸受箱7の下割型7bに伝わり、該下割型7bのほぼ全上面から上割型7aに軸受け6を介して伝わる。
よって、前述したように、油圧シリンダ10の圧下力Wによる反力W2が、上下ロール軸部4,5における各ロール軸心P1,P2の間で、少なくとも各ロール軸部4,5の軸直径D1,D2になる領域Sに発生する。これにより、高い剛性の該領域Sを得て、被圧延材1を圧延する際の圧延荷重による上下のロール2,3、軸受け6,6、軸受箱7,8の歪みを大幅に低減し、高いミル定数を備えたハウジング型2段圧延機とすることができ、図1乃至図3で示す例と同様の効果を得ることができた。
以上、本発明の実施形態の一例を図面を参照して説明したが、本発明に係るハウジング型2段圧延機は図示例に限定されず、特許請求範囲の各請求項に記載された技術的思想の範疇であれば、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
また、本発明に係る一対の上下ロールの上下ロール軸部を上下割型軸受箱とウェッジで支持し、圧下用油圧シリンダによる圧下力をかけて圧延する構造は、2段圧延機以外に、例えば4段圧延機、ミキシングロール機、カレンダー機などの各種ロール機に採用することが可能である。
1:被圧延材
2:上ロール
3:下ロール
4:上ロール軸部
5:下ロール軸部
6:軸受け
7:上軸受箱
7a:上軸受箱の上割型
7b:上軸受箱の下割型
8:下軸受箱
8a:下軸受箱の下割型
8b:下軸受箱の上割型
9:ウェッジ
10:圧下用シリンダ
11:ハウジング
P1,P2:ロール軸心
D1,D2:軸直径
S:領域
W:圧下力
W2:反力
2:上ロール
3:下ロール
4:上ロール軸部
5:下ロール軸部
6:軸受け
7:上軸受箱
7a:上軸受箱の上割型
7b:上軸受箱の下割型
8:下軸受箱
8a:下軸受箱の下割型
8b:下軸受箱の上割型
9:ウェッジ
10:圧下用シリンダ
11:ハウジング
P1,P2:ロール軸心
D1,D2:軸直径
S:領域
W:圧下力
W2:反力
Claims (3)
- 上ロールと下ロールの各ロール軸部を、夫々上下の軸受けと軸受箱とで回転自在に支持すると共に、前記上下の軸受箱と、それら軸受箱の間に配設したロール間隙調整用のウェッジと、前記上軸受箱の上部に設けた圧下用シリンダとをハウジング内に収納し、前記圧下用シリンダによって、被圧延材の圧延荷重より大きな圧下力をかけて前記上下のロールの間に被圧延材を通して圧延するハウジング型2段圧延機であって、
前記上下の軸受箱が、前記各ロール軸部のロール軸芯の位置で水平に分割された割型軸受箱であると共に、夫々の割型軸受箱の上下の割型が、その分割面の間に隙間を有して支持され、且つ前記ウェッジが、楔状とし、上軸受箱の下割型のほぼ全下面と、下軸受箱の上割型のほぼ全上面とに接し、
前記圧下用シリンダの圧下力が、前記上軸受箱の下割型のほぼ全下面から、前記ウェッジを介して、前記下軸受箱の上割型のほぼ全上面に伝わるよう形成されてより高いミル定数を備えることを特徴とするハウジング型2段圧延機。 - 上ロールと下ロールの各ロール軸部を、夫々上下の軸受けと軸受箱とで回転自在に支持すると共に、前記上下の軸受箱と、それら軸受箱の間に配設したロール間隙調整用のウェッジと、前記下軸受箱の下部に設けた圧下用シリンダとをハウジング内に収納し、前記圧下用シリンダによって、被圧延材の圧延荷重より大きな圧下力をかけて前記上下のロールの間に被圧延材を通して圧延するハウジング型2段圧延機であって、
前記上下の軸受箱が、前記各ロール軸部のロール軸芯の位置で水平に分割された割型軸受箱であると共に、夫々の割型軸受箱の上下の割型が、その分割面の間に隙間を有して支持され、且つ前記ウェッジが、楔状とし、上軸受箱の下割型のほぼ全下面と、下軸受箱の上割型のほぼ全上面とに接し、
前記圧下用シリンダの圧下力が、前記下軸受箱の上割型のほぼ全上面から、前記ウェッジを介して、前記上軸受箱の下割型のほぼ全下面に伝わるよう形成されてより高いミル定数を備えることを特徴とするハウジング型2段圧延機。 - 前記圧下用シリンダの圧下力により、前記上下のロール軸部における各ロール軸心の間で、少なくとも前記各ロール軸部の軸直径になる領域に反力を生じることを特徴とする請求項1又は2記載のハウジング型2段圧延機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004266852A JP2006082093A (ja) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | ハウジング型2段圧延機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004266852A JP2006082093A (ja) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | ハウジング型2段圧延機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006082093A true JP2006082093A (ja) | 2006-03-30 |
Family
ID=36161014
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004266852A Pending JP2006082093A (ja) | 2004-09-14 | 2004-09-14 | ハウジング型2段圧延機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006082093A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102581019A (zh) * | 2012-02-20 | 2012-07-18 | 深圳市浩能科技有限公司 | 一种电池极片碾压机机架 |
JP5959777B1 (ja) * | 2016-02-17 | 2016-08-02 | 大野ロール株式会社 | 小型圧延機あるいはロールプレス機に用いられる油圧圧下装置及びこの油圧圧下装置による油圧制御方法 |
JP2018519166A (ja) * | 2015-07-07 | 2018-07-19 | 宝山鋼鉄股▲ふん▼有限公司Baoshan Iron & Steel Co.,Ltd. | 圧延機 |
-
2004
- 2004-09-14 JP JP2004266852A patent/JP2006082093A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102581019A (zh) * | 2012-02-20 | 2012-07-18 | 深圳市浩能科技有限公司 | 一种电池极片碾压机机架 |
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JP5959777B1 (ja) * | 2016-02-17 | 2016-08-02 | 大野ロール株式会社 | 小型圧延機あるいはロールプレス機に用いられる油圧圧下装置及びこの油圧圧下装置による油圧制御方法 |
CN107088583A (zh) * | 2016-02-17 | 2017-08-25 | 大野辊压机株式会社 | 小型轧制机或辊压机所采用的液压下压装置和该液压下压装置的液压控制方法 |
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