JP2006081018A - 積層型方向性結合器 - Google Patents
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Abstract
【課題】パターン配置に要する面積の低減が容易な積層型方向性結合器を提供する。
【解決手段】積層型方向性結合器が、電磁的に結合する第1、第2のインダクタンス素子を有する第1の電磁結合素子と、互いに電磁的に結合する第3、第4のインダクタンス素子を有する第2の電磁結合素子と、第2,第3のインダクタンス素子を電気的に並列接続する接続部と、第1、第2の電磁結合素子間に配置される平板電極と、を具備する。第1〜第4のインダクタンス素子が積層方向に配置されていることから、インダクタンス素子の電極パターンに要する面積の低減が容易である。
【選択図】図1
【解決手段】積層型方向性結合器が、電磁的に結合する第1、第2のインダクタンス素子を有する第1の電磁結合素子と、互いに電磁的に結合する第3、第4のインダクタンス素子を有する第2の電磁結合素子と、第2,第3のインダクタンス素子を電気的に並列接続する接続部と、第1、第2の電磁結合素子間に配置される平板電極と、を具備する。第1〜第4のインダクタンス素子が積層方向に配置されていることから、インダクタンス素子の電極パターンに要する面積の低減が容易である。
【選択図】図1
Description
本発明は、積層型方向性結合器に関する。
携帯電話や無線LAN等の無線情報機器に積層型方向性結合器が用いられる。
ここで、無線情報機器で複数の周波数を利用する場合があることから、複数の周波数を取り扱い可能なデュアルバンド型の積層型方向性結合器が用いられる。
なお、周波数帯域毎に独立して電気特性を最適化ができ、主線路間のアイソレーションが優れた積層型方向性結合器に関する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−330008
ここで、無線情報機器で複数の周波数を利用する場合があることから、複数の周波数を取り扱い可能なデュアルバンド型の積層型方向性結合器が用いられる。
なお、周波数帯域毎に独立して電気特性を最適化ができ、主線路間のアイソレーションが優れた積層型方向性結合器に関する技術が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載の積層型方向性結合器では結合器が平面上に並列して配置されているため、結合器の電極パターンの配置に必要な面積が大きくなり易く、積層型方向性結合器の小型化の障害となっていた。
上記に鑑み、本発明は電極パターン配置に要する面積の低減が容易な積層型方向性結合器を提供することを目的とする。
上記に鑑み、本発明は電極パターン配置に要する面積の低減が容易な積層型方向性結合器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る積層型方向性結合器は、積層して配置され、かつ互いに電磁的に結合する第1、第2のインダクタンス素子を有する第1の電磁結合素子と、前記第1の電磁結合素子と積層して配置される第2の電磁結合素子であって、積層して配置され、かつ互いに電磁的に結合する第3、第4のインダクタンス素子を有する第2の電磁結合素子と、前記第2,第3のインダクタンス素子を電気的に並列接続する接続部と、前記第1、第2の電磁結合素子間に配置される平板電極と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、パターン配置に要する面積の低減が容易な積層型方向性結合器を提供できる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層型方向性結合器10の回路構成を表す回路図である。
図1に示すように積層型方向性結合器10は、端子T1〜T6,インダクタンス素子L1〜L4を備える。インダクタンス素子L1、L2間、およびインダクタンス素子L3、L4間は電磁的に結合され、電磁結合素子を構成する。
図1は本発明の一実施形態に係る積層型方向性結合器10の回路構成を表す回路図である。
図1に示すように積層型方向性結合器10は、端子T1〜T6,インダクタンス素子L1〜L4を備える。インダクタンス素子L1、L2間、およびインダクタンス素子L3、L4間は電磁的に結合され、電磁結合素子を構成する。
端子T1,T3それぞれに信号が入力される。例えば、第1の周波数(一例として、0.9GHz)の第1の信号が端子T1に、第2の周波数(一例として、1.7GHz)の第2の信号が端子T3に入力される。なお、この2つの信号の入力は、どちらか一方のみが行われ、同時には行われないのが通例である。
端子T1,T3にそれぞれ入力される第1、第2の信号は、端子T2、T4から出力される。また、端子T1,T3から端子T2、T4への信号の流れによってインダクタンス素子L1、L4それぞれに磁界が発生し、その磁界によってインダクタンス素子L2、L3に信号が誘起されることで、端子T5から第1、第2の信号それぞれに対応する信号が出力される。
端子T1,T3にそれぞれ入力される第1、第2の信号は、端子T2、T4から出力される。また、端子T1,T3から端子T2、T4への信号の流れによってインダクタンス素子L1、L4それぞれに磁界が発生し、その磁界によってインダクタンス素子L2、L3に信号が誘起されることで、端子T5から第1、第2の信号それぞれに対応する信号が出力される。
このようにして、端子T1,T3に入力される第1、第2の信号に対応して、端子T5に信号が出力される。この結果、端子T5を用いて端子T1,T3それぞれに入出力される第1、第2の周波数の信号をモニタすることができる。
ここで、端子T6は、終端抵抗を介してグランドに接続されるのが通例であり、消費電力の低減のために、端子T1,T3から信号が入力されたときに端子T6から出力される信号の強度が小さい方が好ましい。
ここで、端子T6は、終端抵抗を介してグランドに接続されるのが通例であり、消費電力の低減のために、端子T1,T3から信号が入力されたときに端子T6から出力される信号の強度が小さい方が好ましい。
以上のように、端子T1への信号の入力に対応して端子T2,T5からの信号の出力が行われる。このとき、他の端子T3,T4,T6からはほとんど信号が出力されない。また、端子T3への信号の入力に対応して端子T4,T5からの信号の出力が行われる。このとき、他の端子T1,T2,T6からはほとんど信号が出力されない。逆にいえば、このような出力特性となるように、インダクタンス素子L1〜L4の結合関係が調節される。
図2は、積層型方向性結合器10の外観を表す斜視図である。
積層型方向性結合器10は、基板11〜21を重ね合わせて構成される。基板11〜21に、例えば、ガラスセラミック(比誘電率εr=8、tanδ=3×10-3)からなる2012(2.0mm×1.25mm)タイプの基板を用い、厚膜印刷により銀ペースト等を印刷した電極パターンが形成される。
なお、基板11〜21は、ガラスセラミック以外のセラミック素材であっても良い。
積層型方向性結合器10は、基板11〜21を重ね合わせて構成される。基板11〜21に、例えば、ガラスセラミック(比誘電率εr=8、tanδ=3×10-3)からなる2012(2.0mm×1.25mm)タイプの基板を用い、厚膜印刷により銀ペースト等を印刷した電極パターンが形成される。
なお、基板11〜21は、ガラスセラミック以外のセラミック素材であっても良い。
各基板11〜21の側辺には所定の端子となる切り欠き部31〜38が形成されている。この切り欠き部31〜38は、積層時に基板11〜21の積層方向で一致し、積層方向に延びる溝部を構成する。この溝部に銀ペーストを印刷することで、端子T1〜T6等として機能することになる。切り欠き部31〜36はそれぞれ、端子T1〜T6に対応する。また、切り欠き部37,38は、グランドに接続するための接地端子(「グランド端子」ともいう)Gに対応する。
図3は、積層型方向性結合器10を構成する基板11〜21を分離した状態を表す分解斜視図である。なお、基板21は、積層型方向性結合器10(特に、後述の電極561)を外界から保護するためのものであり、電極が形成されていないことから、図示を省略している。
基板11は、それぞれ切り欠き部31〜38に接続されるランドパターン(実装用の電極のパターン)111a〜111h(図示せず)を下面に有する。ランドパターン111a〜111fはそれぞれ端子T1〜T6に,ランドパターン111g、111hは接地端子Gに対応する。
基板11は、上面に接地(グランド)用の平板電極112および接続部113の電極パターンを有する。平板電極112は、接続部113によって接地端子Gに接続され、後述する線路121等を外界の電気的影響から保護し、積層型方向性結合器10の特性の安定を図っている。
基板11は、上面に接地(グランド)用の平板電極112および接続部113の電極パターンを有する。平板電極112は、接続部113によって接地端子Gに接続され、後述する線路121等を外界の電気的影響から保護し、積層型方向性結合器10の特性の安定を図っている。
基板12は、上面に線路121および接続部122、123の電極パターンを有する。線路121は、インダクタンス素子L4として機能するものであり、後述の線路131,141と電磁的に結合される。
接続部122、123はそれぞれ、端子T3,T4に電気的に接続される。
接続部122、123はそれぞれ、端子T3,T4に電気的に接続される。
基板13は、上面に線路131および接続部132、133の電極パターンを有する。線路131は、後述する線路141と電気的に接続される。線路131,141は同一の方向に巻き回され、全体で1つのインダクタンス素子L3として機能する。前述のように、線路131、141は、線路121と電磁的に結合される。このようにインダクタンス素子L3を線路131,141の組み合わせで構成したのは、基板の面積を増加させることなく、線路長(コイルの巻き数)を確保するためである。
接続部132、133はそれぞれ、端子T6および後述のビア144に接続される。
接続部132、133はそれぞれ、端子T6および後述のビア144に接続される。
基板14は、上面に線路141および接続部142、143の電極パターンを有する。接続部143には基板14を貫通するビア144が配置される。
接続部142は、端子T5に接続される。接続部143は、ビア144を経由して接続部133と電気的に接続される。
接続部142は、端子T5に接続される。接続部143は、ビア144を経由して接続部133と電気的に接続される。
基板15は、上面に接地(グランド)用の平板電極151および接続部152の電極パターンを有する。平板電極151は、接続部152によって、接地端子Gに接続され、線路141、および後述の線路161間の電磁的な干渉を防止している。即ち、平板電極151は、インダクタンス素子L1,L2(第1の電磁結合素子)とインダクタンス素子L3,L4(第2の電磁結合素子)間での信号の混入を防止している。
基板16は、上面に線路161および接続部162、163の電極パターンを有する。線路161は、後述する線路171と電気的に接続される。線路161,171は同一の方向に巻き回され、全体で1つのインダクタンス素子L2として機能する。線路161、171は、後述の線路191と電磁的に結合される。このようにインダクタンス素子L2を線路161,171の組み合わせで構成したのは、基板の面積を増加させることなく、線路長を確保するためである。
接続部162、163はそれぞれ、端子T6および後述のビア174に接続される。
接続部162、163はそれぞれ、端子T6および後述のビア174に接続される。
図3に示すように、インダクタンス素子L2及びL3それぞれを構成する線路がスパイラル状に巻かれている。ここで、第2のインダクタンス素子L2および第3のインダクタンス素子L3それぞれを構成する線路161,171および線路131,141でのスパイラルの巻き方向が同一方向であることが好ましい。積層体としてみたときの、それぞれのスパイラルの巻き方向を同一方向にすることで、基板16、13(基板17、14も)へのパターンの印刷に同一のスクリーンマスクを用いることが可能となる。スクリーンマスクの枚数、ひいては製造コストを低減できる利点がある。
基板17は、上面に線路171および接続部172、173の電極パターンを有する。接続部173には基板17を貫通するビア174が配置される。
接続部172は、端子T5に接続される。接続部173は、ビア174を経由して接続部163と電気的に接続される。
接続部172は、端子T5に接続される。接続部173は、ビア174を経由して接続部163と電気的に接続される。
基板18は、上面に線路181および接続部182、183の電極パターンを有する。線路181は、端子T1と後述の線路181とを接続するためのものである。接続部182、183はそれぞれ、端子T1および後述のビア194と電気的に接続される。
なお、必要であれば、線路181を後述の線路191と同一の方向に巻き回して、線路181、191全体として1つのインダクタンス素子として機能させることも可能である。
なお、必要であれば、線路181を後述の線路191と同一の方向に巻き回して、線路181、191全体として1つのインダクタンス素子として機能させることも可能である。
基板19は、上面に線路191および接続部192、193の電極パターンを有する。接続部193には基板19を貫通するビア194が配置される。線路191は、インダクタンス素子L1として機能するものであり、線路161,171と電磁的に結合される。
接続部192は、端子T2に電気的に接続される。接続部193は、ビア194、線路181を介して端子T1に電気的に接続される。
接続部192は、端子T2に電気的に接続される。接続部193は、ビア194、線路181を介して端子T1に電気的に接続される。
基板20は、上面に接地(グランド)用の平板電極201および接続部202の電極パターンを有する。平板電極201は、接続部202によって、接地端子Gに接続され、線路191等を外界の電気的影響から保護し、積層型方向性結合器10の特性の安定を図っている。
以上のように、積層型方向性結合器10は、インダクタンス素子L1〜L4が縦方向(積層方向)に配置されている。このため、基板11〜20の面積を低減し、積層型方向性結合器10の小型化を図ることが容易である。これは次に述べる比較例と対比するとより明瞭となる。
(比較例)
積層型方向性結合器10の比較例として、同一平面上に複数のインダクタンス素子を配置した積層型方向性結合器50を説明する。
図4は比較例に係る積層型方向性結合器50の回路構成を表す回路図である。
図4に示すように積層型方向性結合器50は、端子T1〜T6,インダクタンス素子L1〜L4を備える。インダクタンス素子L1、L2間、およびインダクタンス素子L3、L4間が電磁的に結合されている。
なお、対応関係の判りやすさの関係で、実施形態と比較例とで、端子T1〜T6,インダクタンス素子L1〜L6に同一の記号を用いているが、これらが電気的特性を含め完全に同一の素子であることを要する訳ではない。
積層型方向性結合器10の比較例として、同一平面上に複数のインダクタンス素子を配置した積層型方向性結合器50を説明する。
図4は比較例に係る積層型方向性結合器50の回路構成を表す回路図である。
図4に示すように積層型方向性結合器50は、端子T1〜T6,インダクタンス素子L1〜L4を備える。インダクタンス素子L1、L2間、およびインダクタンス素子L3、L4間が電磁的に結合されている。
なお、対応関係の判りやすさの関係で、実施形態と比較例とで、端子T1〜T6,インダクタンス素子L1〜L6に同一の記号を用いているが、これらが電気的特性を含め完全に同一の素子であることを要する訳ではない。
積層型方向性結合器50でも、積層型方向性結合器10と同様に、端子T1への信号の入力に対応して端子T2,T5からの信号の出力が行われる。また、端子T3への信号の入力に対応して端子T4,T5からの信号の出力が行われる。
図5は、積層型方向性結合器50を構成する基板を分離した状態を表す分解斜視図である。
積層型方向性結合器50は、基板51〜56を積層して構成される。
基板51の上面に接地用の平板電極511および接続部512の電極パターンを有する。平板電極511は、接続部512によって、接地端子Gに接続され、後述する線路521等を外界の電気的影響から保護している。
積層型方向性結合器50は、基板51〜56を積層して構成される。
基板51の上面に接地用の平板電極511および接続部512の電極パターンを有する。平板電極511は、接続部512によって、接地端子Gに接続され、後述する線路521等を外界の電気的影響から保護している。
基板52の上面に線路521、522および接続部523、524の電極パターンを有する。線路521,522はそれぞれ、端子T1、T4と後述の線路531、532とを接続するためのものである。接続部523,524はそれぞれ、ビアを介して線路531,532と電気的に接続される。
基板53の上面に線路531、532および接続部533、534の電極パターンを有する。接続部533、534それぞれにビアが配置される。線路531,532はそれぞれ、インダクタンス素子L1,L4として機能し、それらの両端には、端子T2、T3と線路521、522とが接続される。
基板54の上面に線路541、542および接続部543、544の電極パターンを有する。線路541,542はインダクタンス素子L2,L3として機能し、その一端には、端子T5、T6が接続される。線路541,542の他端は、ビアおよび後述の線路551を介して互いに電気的に接続される。
基板55の上面に線路551および接続部552,553の電極パターンを有する。接続部552,553はビアを介して線路541、542と電気的に接続される。
基板56の上面に接地用の平板電極561および接続部562の電極パターンを有する。平板電極561は、接続部562によって、接地端子Gに接続される。
基板56の上面に接地用の平板電極561および接続部562の電極パターンを有する。平板電極561は、接続部562によって、接地端子Gに接続される。
以上のように、積層型方向性結合器50では、インダクタンス素子L1、L4およびインダクタンス素子L2、L3それぞれが同一平面上に配置されている。このため、上記実施形態と比して、基板51〜56の面積を低減し、積層型方向性結合器50の小型化を図ることが困難である。
(積層型方向性結合器10の特性)
積層型方向性結合器10の電気的特性を比較例と対比して説明する。
ここで、積層型方向性結合器10では、上方から下方に向かってインダクタンス素子L1〜L4が配置されているが、その配列の順序を変更した。
積層型方向性結合器10の電気的特性を比較例と対比して説明する。
ここで、積層型方向性結合器10では、上方から下方に向かってインダクタンス素子L1〜L4が配置されているが、その配列の順序を変更した。
図6は、積層型方向性結合器10の電気的特性をシミュレーションした結果を示す表である。
実施例1〜6は、積層型方向性結合器10の基板の積層の順序を変更したものであり、このうち実施例1は図3の上方から下方に向かってインダクタンス素子L1〜L4が配置されている。
実施例1〜6は、積層型方向性結合器10の基板の積層の順序を変更したものであり、このうち実施例1は図3の上方から下方に向かってインダクタンス素子L1〜L4が配置されている。
バンド1,2について、挿入損失(Insertion Loss)、反射損失(Return Loss)、結合度(カップリング:Coupling)、分離度(アイソレーション:Isolation)を求めた。バンド1,2はそれぞれ、0.893〜0.960GHz,1.429〜1.453GHzとし、結合度および分離度はこれらの周波数範囲での最小値とした。
分離度Iは、端子T1、T4間(I14)、端子T1、T3間(I13)、端子T1,T6間(I16)、端子T3、T6間(I36)、端子T2,T3間(I23)それぞれでの値を求めた。即ち、分離度I14、I13、I16、I36、I2はそれぞれ、バンド1の入力とバンド2の出力間、バンド1の入力とバンド2の入力間、バンド1の入力と終端間、バンド2の入力と終端間、バンド1の出力とバンド2の入力間に対応する。
分離度Iは、端子T1、T4間(I14)、端子T1、T3間(I13)、端子T1,T6間(I16)、端子T3、T6間(I36)、端子T2,T3間(I23)それぞれでの値を求めた。即ち、分離度I14、I13、I16、I36、I2はそれぞれ、バンド1の入力とバンド2の出力間、バンド1の入力とバンド2の入力間、バンド1の入力と終端間、バンド2の入力と終端間、バンド1の出力とバンド2の入力間に対応する。
実施例1が端子T1,T6間(I16)、端子T3,T6間(I36)の分離度が良好であった。これは端子T1,T3に入力される信号をモニタしたときに終端抵抗での電力損失が小さいことを意味する。結合度と分離度の差(「I16−C1」および「I36−C2」)においても実施例1が最も良好であった。
他の項目(挿入損失、反射損失、結合度、他の分離度(I14,I13、I23)においても他の場合と劣らない結果が得られた。
以上のように、実施例1(インダクタンス素子L1〜L2の順に配置された場合、言い換えればインダクタンス素子L2,L3が対向している場合)が良好な特性を示した。
他の項目(挿入損失、反射損失、結合度、他の分離度(I14,I13、I23)においても他の場合と劣らない結果が得られた。
以上のように、実施例1(インダクタンス素子L1〜L2の順に配置された場合、言い換えればインダクタンス素子L2,L3が対向している場合)が良好な特性を示した。
次に実施例1と比較例のそれぞれにつき積層型方向性結合器を作成し、電気的特性を測定した結果について説明する。
図7、8はそれぞれ、実施例1、比較例のバンド1での挿入損失IL1,反射損失RL1の周波数特性を表すグラフである。また、図9、10はそれぞれ、実施例1、比較例のバンド1での結合度C1,分離度I16の周波数特性を表すグラフである。これら図7〜10は、端子T1から信号を入力した場合に相当する。
図7、8はそれぞれ、実施例1、比較例のバンド1での挿入損失IL1,反射損失RL1の周波数特性を表すグラフである。また、図9、10はそれぞれ、実施例1、比較例のバンド1での結合度C1,分離度I16の周波数特性を表すグラフである。これら図7〜10は、端子T1から信号を入力した場合に相当する。
図11、12はそれぞれ、実施例1、比較例のバンド2での挿入損失IL2,反射損失RL2の周波数特性を表すグラフである。また、図13、14はそれぞれ、実施例1、比較例のバンド2での結合度C2,分離度I36の周波数特性を表すグラフである。これら図11〜14は、端子T3から信号を入力した場合に相当する。
図15、16はそれぞれ、実施例1、比較例の分離度I14,I13,I23の周波数特性を表すグラフである。なお、図15では分離度I14,I23のグラフが近接しているため、図上では1つのラインとして表されている。
図17は、図7〜16の結果をまとめた表であり、図6に対応している。
実測では、実施例1と比較例1で分離度I16、I36に実質的な相違は確認されなかったが、反射損失RL1,RL2のバランスが良好である。
以上のように、シミュレーションおよび実測の双方において、実施例1は比較例と勝るとも劣らぬ電気的特性が得られた。
実測では、実施例1と比較例1で分離度I16、I36に実質的な相違は確認されなかったが、反射損失RL1,RL2のバランスが良好である。
以上のように、シミュレーションおよび実測の双方において、実施例1は比較例と勝るとも劣らぬ電気的特性が得られた。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
10…積層型方向性結合器
L1〜L4…インダクタンス素子
T1〜T6…端子
L1〜L4…インダクタンス素子
T1〜T6…端子
Claims (3)
- 積層して配置され、かつ互いに電磁的に結合する第1のインダクタンス素子と、第2のインダクタンス素子とを有する第1の電磁結合素子と、
前記第1の電磁結合素子と積層して配置される第2の電磁結合素子であって、積層して配置され、かつ互いに電磁的に結合する第3のインダクタンス素子と、第4のインダクタンス素子とを有する第2の電磁結合素子と、
前記第2のインダクタンス素子と,前記第3のインダクタンス素子とを電気的に並列接続する接続部と、
前記第1の電磁結合素子と、前記第2の電磁結合素子との間に配置される平板電極と、
を具備することを特徴とする積層型方向性結合器。 - 前記第2のインダクタンス素子と、前記第3のインダクタンス素子とが、前記平板電極を夾んで、対向して配置される
ことを特徴とする請求項1記載の積層型方向性結合器。 - 前記第2のインダクタンス素子および前記第3のインダクタンス素子が、スパイラル状の線路からなり、これらスパイラル状の線路の巻き方向が同一であることを特徴とする請求項1又は2記載の積層型方向性結合器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004264539A JP2006081018A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 積層型方向性結合器 |
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JP2004264539A JP2006081018A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 積層型方向性結合器 |
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ID=36160083
Family Applications (1)
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JP2004264539A Withdrawn JP2006081018A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 積層型方向性結合器 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006081018A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015211380A (ja) * | 2014-04-28 | 2015-11-24 | 株式会社村田製作所 | 方向性結合器 |
JP2016025554A (ja) * | 2014-07-23 | 2016-02-08 | 株式会社村田製作所 | 方向性結合器 |
JP2018098701A (ja) * | 2016-12-15 | 2018-06-21 | Tdk株式会社 | 平衡不平衡変換器 |
-
2004
- 2004-09-10 JP JP2004264539A patent/JP2006081018A/ja not_active Withdrawn
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US9685688B2 (en) | 2014-07-23 | 2017-06-20 | Murata Manufacturing Co., Ltd | Directional coupler |
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