JP2006078793A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

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高夫 内山
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Abstract

【課題】カラーリバーサルフィルムの透過画像を観察した時の見えの印象を写真プリント上に再現することができる画像処理方法および装置、これを用いる画像形成装置ならびに画像処理方法を実施するプログラムおよび記録媒体を提供する。
【解決手段】カラーリバーサルフィルムの透過画像のデジタルデータを取得して測色値を算出し、観察される透過画像を照明する光源の色度情報および照度情報を取得し、この色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値をもとに透過画像の測色値に対してコントラスト変換および彩度変換の少なくとも一方を行って変換済測色値を得、色度情報および照度情報から変換済測色値に対して色順応補正およびコントラスト補正を行い、透過画像を写真プリント画像として出力する際のフレア量から、出力すべき三刺激値としての、色順応およびコントラスト補正済の変換済測色値を補正することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラーリバーサルフィルムの透過画像を写真プリント(以下、単にプリントともいう)上にハードコピー画像(プリント画像)として再現する画像処理方法および画像処理装置、これを用いる画像形成装置ならびに画像処理方法を実行する画像処理プログラムおよびこれを記録した記録媒体に関し、より具体的には、カラーリバーサルフィルムの透過画像をプリントに出力する際に、特に、透過画像の見えを忠実に再現することに加えて、様々な被写体、シーンに共通した好ましい色再現となる値(明るさ、彩度)への変換を行うことを可能とする画像処理方法および画像処理装置、これを用いる画像形成装置ならびに画像処理方法を実行する画像処理プログラムおよびこれを記録した記録媒体に関する。
なお、本明細書中において、被写体とは、カラーリバーサルフィルムに撮影された撮影シーン中に存在する撮影対象を全て含めたもの(すなわち、人物等の主要被写体のみに限定せず、背景等を含めたシーン全体)を指し、また、画像の見えとは、多数の観察者の主観に基づく評価ともいうべきものであって、実際の観察条件下におけるカラーリバーサルフィルムの透過画像、すなわち透過画像としての被写体画像の見え方に対する多数の観察者の評価指標である。
写真技術の分野においては、被写体(撮影シーン)を、プリント上に如何に再現すべきであるかという問題が、古くから議論されている。この問題については、被写体の内容や撮影状況、あるいは地域や文化などによっても考え方が異なるという事情もあり、画一的な回答は得にくいが、写真の基本的な考え方としては、人間(観察者)が被写体を見たときの印象に近い再現をすることが好ましいといえる。
例えば、特許文献1には、このような観点から、カラーネガフィルムで撮影された画像をデジタル化して、デジタル信号処理によって被写体の測色情報を求め、この測色値をプリント上に再現するという方法が開示されている。この特許文献1では、このように、得られた測色値をそのままプリント上に再現することで、被写体の測色値を忠実に再現することが可能となるとしている。
一方、カラーリバーサルフィルムの透過画像は、プロジェクタやビュアーなどからの高い輝度の光によって輝いた鮮やかな色を表現でき、また、微妙な色や豊富な色を表現できるものであり、主として、プロジェクタやビュアーなどにおいて観察されるものである。
なお、カラーリバーサルフィルムの透過画像も、カラーネガフィルムの撮影画像と同様に、写真プリント(反射画像、ハードコピー画像)として再現され、観察されることも行われている。
上述したように、カラーリバーサルフィルムは、カラーネガフィルムに比べて、輝いた鮮やかな色や微妙な色など、色を豊富に表現できるので、カラーリバーサルフィルムから作製されたプリントは、プロ写真家や写真熟練者(ハイアマチュア)などには用いられているが、一般のユーザには、カラーネガフィルムから作製されたプリントに比べて、利用が少ないのが現状である。
このため、カラーネガフィルムに加え、カラーリバーサルフィルムに撮影された画像をデジタル処理して出力することができるデジタルフォトプリンタもあるが、カラーリバーサルフィルムからのプリントでは、微妙な色や豊富な色の再現が求められており、カラーリバーサルフィルムから直接焼き付ける光学プリント(アナログプリント)が絶対的な存在であったために、光学プリントを超えるようなプリントの開発が行われていなかったのが現状である。このため、デジタルフォトプリンタにおいては、カラーリバーサルフィルムの透過画像独自の色再現について、十分に考慮されているとは言えず、カラーリバーサルフィルムの透過画像からのプリントの仕上がりは、もっぱら、プリント感光材料の性能に左右されているのが現状である。
また、近年、カラーリバーサルフィルムの高彩度化に伴い、光学プリントにおいても、高彩度の色再現が求められるようになってきている。
特開平6−139323号公報
ところで、ユーザは、カラーリバーサルフィルムの透過画像をプロジェクタやビュアーなどにおいて観察した後、透過画像を再現した写真プリントを作製している。すなわち、カラーリバーサルフィルムからプリントを作製する場合、ユーザは、カラーリバーサルフィルムに被写体を撮影した時の被写体画像の見えよりも、プロジェクタやビュアーなどにおいて観察しているカラーリバーサルフィルムの透過画像の見えが、プリントに再現されていることを期待することが多い。
しかしながら、現在市場で販売されているカラーリバーサルフィルムの透過画像を基に作製する写真プリントは、観察される透過画像のオリジナルの持つ階調や、色再現の特徴“輝く美しさ”を忠実に再現しているとは言い難く、透過画像のオリジナルの美しさのプリント上での再現を期待するユーザを十分に満足させることはできていないという問題があった。すなわち、カラーリバーサルフィルムの透過画像を基に作製するプリントは、人間(観察者)が透過画像を見たときの印象に近い再現をするという画像処理方法で作製されているとは言いがたく、プリント感光材料の性能に左右されるものであるという問題があった。
このため、ラボショップなどの写真プリント作製の現場においては、ビュアー等において観察されるカラーリバーサルフィルムの透過画像とプリントとの見えの一致を図るために、オペレータは、カラーリバーサルフィルムの画像からデジタルフォトプリンタ等のスキャナで読み取ったデジタル画像データを、プリンタ出力とその色のマッチングをとったディスプレイ等に表示するとともに、ビュアーに表示されたカラーリバーサルフィルムの透過画像を観察して、出力用ハードコピープリンタと色調整されたディスプレイの表示画像と透過画像との見えが一致するように、デジタル画像データをマニュアル調整しているが、調整は極めて難しいばかりか、極めて面倒であり、特に、不慣れなオペレータでは、調整結果が必ずしも、芳しいものにならないという問題があった。
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解消し、人間がカラーリバーサルフィルムの透過画像、すなわち透過オリジナル画像(透過被写体画像)を観察した時の見えの印象を写真プリント上に再現することができ、さらにこれに加え、透過画像の見えの再現画像に対して、様々な被写体や、シーンに共通する明るさ・コントラスト・彩度強調の最適値を求め、見えの再現プリント画像の最適中心性能として設定することができる画像処理方法および画像処理装置、これを用いる画像形成装置ならびに画像処理方法を実行する画像処理プログラムおよびこれを記録した記録媒体を提供することにある。
すなわち、本発明は、カラーリバーサルフィルムの透過画像を基に作製する写真プリントを、観察される透過画像の測色情報を求め、その測色値をそのまま、あるいはさらに好ましい再現のためのコントラストや彩度強調を施してプリント上に再現するという方法で作製して、透過画像のオリジナルの美しさをプリント上に再現することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、カラーネガフィルムの場合に、特許文献1に記載の方法のようにして作成されたプリントをオリジナルの撮影シーン(すなわち、被写体)と比較してみると、実際には撮影シーンの見えを再現していない場合があるのと同様に、カラーリバーサルフィルムの場合にも、作成されたプリントが、観察される透過画像の見えを再現していないことがわかった。このような見えの不一致がどのような状況下で起きるかを調査したところ、以下の3種の場合に見えが一致しないという現象が起きることが分かった。
すなわち、
1.観察される透過画像の絶対的な明るさとプリントを観察する際の絶対的明るさに差がある場合、
2.観察される透過画像の照明色とプリント観察時の照明色とが異なる場合、
3.プリント観察環境に依存した観察フレアが存在する場合
が挙げられる。
特許文献1に記載の従来のカラーネガフィルムにおける測色値を再現する手法をカラーリバーサルフィルムに適用した場合では、上述の要因が考慮されていなかったことから、たとえ、カラーリバーサルフィルムから推定される測色値を正確にプリント上に再現できていたとしても、観察される透過画像の見えを再現できていないことがあったといえることを知見し、本発明に至ったものである。
すなわち、上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、カラーリバーサルフィルムの透過画像のデジタルデータを取得し、このデジタルデータから前記透過画像の測色値を算出し、観察される前記カラーリバーサルフィルムの透過画像を照明する光源の色度情報および照度情報を取得し、取得された前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値をもとに前記透過画像の測色値に対してコントラスト変換および彩度変換の少なくとも一方を行って前記観察される透過画像の変換済測色値を得、前記光源の色度情報および照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対して色順応補正を行い、前記光源の照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対してコントラスト補正を行い、前記観察される透過画像を写真プリント画像として出力する際のフレア量から前記色順応補正および前記コントラスト補正が行われた前記透過画像の変換済測色値を補正して、出力すべき測色値を得ることを特徴とする画像処理方法を提供するものである。
ここで、前記コントラスト変換において、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が仮想的に30,000〜300,000ルックスの範囲にあることに相当する変換を施すのが好ましい。
また、前記彩度変換において、彩度の増加比が1.0〜1.2倍であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が30,000〜300,000ルックスであるのが好ましい。
さらに、前記彩度変換において、最適値として、彩度の増加比が1.0〜1.05倍の範囲であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が50,000〜200,000ルックスの範囲であるのが好ましい。
前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値は、前記光源に完全にまたはほぼ順応したと仮定した場合の色度値であるのが好ましい。
また、前記コントラスト変換および前記彩度変換の少なくとも1つにおいて設定される強調パラメータは、輝度比、彩度、コントラストおよびカラフルネスの少なくとも1つであるのが好ましい。
また、前記測色値は、三刺激値であるのが好ましい。
また、前記コントラスト変換および前記彩度変換の少なくとも一方、前記色順応補正および前記コントラスト補正ならびに前記フレア量の補正は、前記透過画像の測色値から前記透過画像の測色値を前記出力すべき測色値に変換する3次元色変換テーブルとして作成されるのが好ましい。
また、前記3次元色変換テーブルの一部を変更する色変換を加えるのが好ましい。
さらに、前記3次元色変換テーブルは、色変換用3次元ルックアップテーブルであり、色空間において、色補正の目的となる色から前記3次元ルックアップテーブルの格子点までの距離を求め、求められた距離に応じて前記目的色を目標となる所望の色に変換するのに必要な前記格子点の変換量を求めて、前記3次元ルックアップテーブルを補正することにより、前記3次元色変換テーブルの一部を変更する色変換を加えるのが好ましい。
また、前記光源の色度情報および照度情報は、実際に測定器による測定を行うことによって取得するのが好ましい。
また、前記光源の照度情報は、前記透過画像を観察する環境の測光値からの推定を行うことによって取得するのが好ましい。
また、前記光源の色度情報は、前記観察される透過画像中の白色点もしくは平均色度からの推定を行うことによって取得するのが好ましい。
さらに、前記ハードコピー画像(プリント画像)を観察する際のフレア率を予め取得しておき、取得された前記フレア率を用いて観察環境に応じた前記フレア量を補正するのが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の態様は、カラーリバーサルフィルムの透過画像を光電的に読み取って、この透過画像のデジタルデータを取得し、このデジタルデータから前記透過画像の測色値を算出する撮像手段と、観察される前記カラーリバーサルフィルムの透過画像を照明する光源の色度情報および照度情報を取得する取得手段と、取得された前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値をもとに前記観察される透過画像の測色値に対してコントラスト変換および彩度変換の少なくとも一方を行って前記透過画像の変換済測色値を得る変換手段と、取得された前記光源の色度情報および照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対して色順応補正を行う色順応補正手段と、前記光源の照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対してコントラスト補正を行うコントラスト補正手段と、前記観察される透過画像の写真プリント画像の観察環境に応じたフレア量を前記色順応補正および前記コントラスト補正が行われた前記観察される透過画像の変換済測色値に対して補正するフレア補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置を提供するものである。
ここで、前記変換手段は、前記コントラスト変換として、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が仮想的に30,000〜300,000ルックスの範囲にあることに相当する変換を施すのが好ましい。
また、前記変換手段は、前記彩度変換として、彩度の増加比が1.0〜1.2倍であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が30,000〜300,000ルックスである変換を施すのが好ましい。
また、前記変換手段は、前記彩度変換の最適値として、彩度の増加比が1.0〜1.05倍の範囲であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が50,000〜200,000ルックスの範囲である変換を施すのが好ましい。
また、前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値は、前記光源に完全にまたはほぼ順応したと仮定した場合の色度値であるのが好ましい。
また、前記コントラスト変換および前記彩度変換の少なくとも1つにおいて設定される強調パラメータは、輝度比、彩度、コントラストおよびカラフルネスの少なくとも1つであるのが好ましい。
また、前記測色値は、三刺激値であるのが好ましい。
また、前記取得手段は、実際に前記光源の色度および照度の測定を行う測定器であるのが好ましい。
また、前記取得手段は、前記透過画像の観察環境の測光値からの推定を行って、前記光源の照度情報を取得するものであるのが好ましい。
また、前記取得手段は、前記観察される透過画像中の白色点もしくは平均色度からの推定を行って、前記光源の照度情報を取得するものであるのが好ましい。
さらに、前記ハードコピー画像(プリント画像)を観察する際のフレア率を予め取得するフレア率取得手段を有し、前記フレア補正手段は、取得された前記フレア率を用いて観察環境に応じた前記フレア量を補正するのが好ましい。
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の態様は、本発明の第2の態様の画像処理装置と、この画像処理装置で補正処理を行った画像データに基づいて写真プリント画像(ハードコピー画像)を出力する画像出力手段とを有することを特徴とする画像形成装置を提供するものである。
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の態様は、本発明の第1の態様の画像処理方法をコンピュータ制御により実行させるための画像処理プログラムを提供するものである。
また、上記目的を達成するために、本発明の第5の態様は、本発明の第4態様の画像処理プログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体を提供するものである。
本発明によれば、観察されるカラーリバーサルフィルムの透過画像の見え、特に、観察される透過画像のオリジナルの持つ階調や、色再現の特徴“輝く美しさ”すなわち、透過画像のオリジナルの美しさを忠実に再現することに加えて、適切なまたは自然なコントラスト変換や彩度変換などを行い、様々な被写体、シーンに共通した好ましい色再現を行うことができる。
従って、本発明によれば、カラーリバーサルフィルムの透過オリジナル画像の持つ美しく高品位なイメージを忠実に再現した写真プリント、さらには、このような忠実再現に加え、さらに好ましい色再現を行った写真プリントをユーザに提供することができる。その結果、本発明によれば、観察される透過画像のオリジナルの美しさのプリント上での再現を期待するユーザを満足させることはできる。
また、本発明によれば、この画像処理をソフトに組込み、自動化することで、カラーリバーサルフィルムの透過オリジナル画像のイメージを容易に写真プリント上に再現でき、プリントを作製するラボでのプリント作業効率を大幅に向上させることができる。
以下に、本発明に係る画像処理方法および画像処理装置、これを用いる画像形成装置ならびに画像処理方法を実行する画像処理プログラムおよびこれを記録した記録媒体を、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の態様の画像処理方法を実施する本発明の第2の態様の画像処理装置を備える本発明の第3の態様の画像形成装置の一実施形態のブロック図である。
同図に示すように、画像形成装置10は、被写体を撮像したリバーサルフィルムに記録された透過画像(透過原稿画像)Fを光電的に読み取って、デジタル画像データD0を取得し、透過画像の測色値D1を算出する撮像ユニット16と、観察されているリバーサルフィルムの透過画像Fの見えをそのまま忠実に再現するのみならず、さらに好ましい色再現となるように、撮像ユニット16で取得した画像データ(透過画像の測色値D1)に画像変換処理を行う画像処理ユニット12と、この画像処理ユニット12で見えの忠実再現変換処理を行って得た画像データに基づいてハードコピー画像(写真プリントP)などの目視用画像を出力する画像出力ユニット14とを有する。
撮像ユニット16は、被写体を撮像したリバーサルフィルムに被写体画像として記録された透過画像(以下、透過被写体画像ともいう)を光電的に読み取って、デジタル画像データD0を取得して、取得したデジタル画像データD0から透過被写体画像の各点の測色値D1(ここでは、透過被写体画像の色の三刺激値(XYZ))を算出するものであり、算出された測色値D1は、画像処理ユニット12に入力される。なお、撮像ユニット16は、カラーリバーサルフィルムFに撮影された透過被写体画像の各点の測色値D1を取得できるものであればどのようなものでも良く、例えば、被写体を撮影して得られたカラーリバーサルフィルムFの透過被写体画像をCCDやCMOSセンサなど撮像素子を用いて読み取り、透過被写体画像のデジタルデータとしてRGBデータ(デジタル画像データD0)を得、RGBデータD0を測色値D1、例えば透過被写体画像の色の三刺激値XYZに変換するものであっても良い。なお、本発明において用いる測色値も、色の三刺激値(XYZ)に限定されない。
また、本発明においては、撮像ユニット16を、リバーサルフィルム等の写真フィルムの光電読取を行い、RGBデータなどのデジタル画像データD0を出力するスキャナと、デジタル画像データD0からカラーリバーサルフィルムFの透過被写体画像の測色値D1を算出する算出手段とで構成し、この測色値D1の算出手段をスキャナに内蔵しても良いし、スキャナに外付けとしても良いし、また、撮像ユニット16をスキャナで構成し、測色値D1の算出手段を別体としても良いし、画像処理ユニット12に内蔵させても良い。
画像処理ユニット12は、本発明の第1の態様の画像処理方法を実施する本発明の第2の態様の画像処理装置の一実施形態であって、観察されているリバーサルフィルムの透過画像Fの見えを忠実に再現できるのみならず、さらに好ましい色再現となるように、撮像ユニット16で取得した透過被写体画像の各点の測色値D1(透過被写体画像の色の三刺激値(XYZ))に画像変換処理を行うためのものであって、透過被写体画像の測色値D1を透過被写体画像の測色値D6(透過被写体画像の変換三刺激値(XaYaZa))に変換する好ましい色再現処理ユニット34と、好ましい色再現処理ユニット34で処理された透過被写体画像の測色値D6が入力されて、変換画像の測色値D3(出力用画像の三刺激値(X’Y’Z’))に変換される見えの忠実再現処理ユニット32と、変換画像の測色値D3に対して再現画像の観察環境に応じたフレア量を補正して、再現画像(ハードコピー画像(プリント))として出力するための被写体画像の測色値D4(再現画像の三刺激値(XYZ))を求めるフレア補正部24とを有する。
ここで、本発明における処理の順序は前後するが、本発明の特徴とする好ましい色再現処理ユニット34の説明に先立って、本発明の最も特徴とする見えの忠実再現処理ユニット32について説明する。
図2に、忠実再現処理ユニットの一実施形態のブロック図である。同図に示す忠実再現処理ユニット32は、観察されているリバーサルフィルムFの透過被写体画像の見えを忠実に再現できるように画像処理を行うためのものであって、前段の好ましい色再現処理ユニット34から送られる透過被写体画像の測色値D6(透過被写体画像の変換三刺激値(XaYaZa))を変換画像の測色値D3(出力用画像の三刺激値(X’Y’Z’))に変換するものである。
同図に示すように、忠実再現処理ユニット32は、ビュアーやプロジェクタにおいて観察されているリバーサルフィルムFの透過被写体画像を観察する透過被写体画像の観察照明条件を取得する透過画像観察条件取得ユニット18と、透過被写体画像が再現された再現画像(反射画像)の観察照明条件を取得し、設定する再現画像観察条件取得ユニット20と、透過画像観察条件を用いて透過被写体画像の測色値D6を順変換して色の見えの属性値(色相h、明度J、彩度C)D2を得るとともに、こうして得られた見えの属性値D2を、再現画像観察条件を用いて逆変換して見えの忠実再現補正がなされた変換画像の測色値D3(出力用画像の三刺激値(X’Y’Z’))を得る見えの忠実再現変換ユニット22(22a,22b)とを有する。
透過画像観察条件取得ユニット18は、リバーサルフィルムFの透過被写体画像を観察する際の観察照明条件を取得するためのもので、透過被写体画像を照明している光源の照明光の三刺激値、被写体の輝度および被写体の周囲条件を取得するためのものである。本発明では特に、照明光源の照明光の色度値および絶対照度値を測定し、記録しておくためのものである。
観察条件取得ユニット20は、予め透過被写体画像が再現された再現画像(反射プリント画像)を観察する際の観察照明条件を取得し、設定するためのもので、再現画像を照明している光源の照明光の三刺激値、被写体の輝度および被写体の周囲条件を取得するためのもので、本発明では特に、予め再現画像観察時の照明光の色度値および絶対照度値を測定し、記録しておくためのものである。
見えの忠実再現変換ユニット22は、透過画像観察条件を用いて透過被写体画像の測色値D6(透過被写体画像の変換三刺激値(XaYaZa))を順変換して色の見えの属性値D2(色相h、明度J、彩度C)を得ると共に、こうして得られた見えの属性値D2を、再現画像観察条件を用いて逆変換して、見えの忠実再現補正がなされた変換画像の測色値D3(出力用画像の三刺激値(X’Y’Z’))を得るためのもので、本発明では、CIECAM02(国際照明委員会 ("Commission Internationale de l'Eclairage")の2002年の色の見えモデル(CIECAM02 Color Appearance Model;IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27参照))に基づいて構成されたものであり、色順応補正を行う色順応変換部26と、コントラスト補正を行う非線形信号変換部28と、彩度補正を行う色属性変換部30とを有する。
なお、CIECAM02では、見えの属性値として、マンセル表色系のHVCにそれぞれ相当する色相h、明度Jおよび彩度Cの他、絶対的な明るさ、すなわち人が感じる明るさの絶対的な感覚量を表す指標であるブライトネスQおよび人が感じる鮮やかさの絶対的な感覚量を表す指標であるカラフルネスMの5種があるが、本実施態様では、色相h、明度Jおよび彩度Cを対象とする。
ここで、色順応変換部26は、透過画像観察条件取得ユニット18で取得された照明光源の色度情報(色度値)および照度情報(絶対照度値)から透過被写体画像の変換測色値D6に対して色順応補正を行うものであり、再現画像観察条件取得ユニット20で取得された再現画像観察条件下で再現される測色値を得るものである。ここで、色順応変換部26は、具体的には、例えば、順変換においては、透過画像の観察時の透過被写体画像の絶対照度値から透過被写体画像の照明色に対する順応度(D)を算出し、逆変換時に透過被写体画像の見えをプリントなどの再現画像の観察時の照明下で再現するための対応色の測色値を算出する。
なお、図示例では、色順応変換部26は、CIECAM02によって推奨されるものを用いているが、本発明はこれに限定されず、色順応変換として提案されているものであれば、様々な手法を行うもののいずれも採用することができる。
次に、非線形信号変換部28は、透過画像観察条件取得ユニット18で取得された照明光源の照度情報(絶対照度値)から透過被写体画像の測色値D6に対してコントラスト補正を行い、再現画像観察条件取得ユニット20で取得された再現画像観察条件下で再現される測色値を得るものである。
ここで、非線形信号変換部28は、具体的には、例えば、順変換においては、透過画像観察時の照明の絶対照度値と再現画像観察時の照明の絶対照度値とから、コントラスト変換特性を算出し、色順応変換部26で色順応補正された対応色の測色値に対してコントラスト変換を施す。
なお、図示例では、非線形信号変換部28は、CIECAM02によって推奨されるものを用いているが、本発明はこれに限定されず、コントラスト変換として提案されているものであれば、様々な手法を行うもののいずれも採用することができる。
こうして、見えの忠実再現変換ユニット22において、見えの忠実再現補正が施された透過被写体画像、すなわち変換画像の測色値D3を得ることができ、この変換画像の測色値D3は、フレア補正部24に入力される。
ところで、図示例の見えの忠実再現変換ユニット22では、順変換時に、色順応変換部26、非線形信号変換部28および色属性変換部30においてそれぞれ順に透過画像観察条件による色順応変換、非線形信号変換(コントラスト変換)および色属性変換(彩度変換)を行い、見えの属性値D2(色相h、明度J、彩度C)を算出し、逆変換時に、算出された見えの属性値D2(色相h、明度J、彩度C)に対して、各変換部30、28および26においてそれぞれ順に再現画像観察条件による色属性変換(彩度変換)、非線形信号変換(コントラスト変換)および色順応変換を行い、変換画像の測色値D3を算出しているが、本発明はこれに限定されず、変換部26、28および30の各々において透過画像観察条件による順変換および再現画像観察条件による逆変換を行っても良い。
あるいは、図示例においては、順変換時も逆変換時も同じ、見えの忠実再現変換ユニット22を用いているが、本発明はこれに限定されず、図2に示すように、見えの忠実再現変換ユニット22を、見えの忠実再現順変換ユニット22aと見えの忠実再現逆変換ユニット22bとで構成し、見えの忠実再現順変換ユニット22aを色順応変換部26a、非線形信号変換部28aおよび色属性変換部30aで構成し、見えの忠実再現逆変換ユニット22bを色属性変換部30b、非線形信号変換部28aおよび色順応変換部26bで構成しても良い。
次に、見えの忠実再現処理ユニット32の前段において前処理を行う好ましい色再現処理ユニット34について説明する。
図3は、好ましい色再現処理ユニットの一実施形態のブロック図である。好ましい色再現処理ユニット34は、後段での見えの忠実再現処理ユニット32での処理が、忠実再現に加え、好ましい色再現になるように、予め透過被写体画像上の各点の測色値D1に、所定の色順応変換、コントラストおよび/または彩度変換を行っておくものである。
図3に示すように、好ましい色再現処理ユニット34は、撮像ユニット16から入力された透過被写体画像の測色値D1(透過被写体画像の色の三刺激値(XYZ))を見えの属性値D5(色相h、明度J、カラフルネスM)に変換する色の見え順変換ユニット36aおよび入力された見えの属性値D5を変換された透過被写体画像の測色値D6(透過被写体画像の変換三刺激値(XaYaZa))に変換する色の見え逆変換ユニット36bからなるコントラスト・彩度変換ユニット36と、色の見え順変換ユニット36aで用いる透過画像観察条件を設定する透過画像観察条件設定ユニット38aと、色の見え逆変換ユニット36bで用いる透過画像観察条件を設定する透過画像観察条件設定ユニット38bとを有する。なお、この他、好ましい色再現処理ユニット34においても、見えの忠実再現処理ユニット32と同様に、透過画像観察条件を取得する透過画像観察条件取得ユニット18と、再現画像観察条件を設定する再現画像観察条件取得ユニット20とを備えていても良いが、見えの忠実再現処理ユニット32から透過画像観察条件取得ユニット18で取得した透過画像観察条件および再現画像観察条件取得ユニット20で設定した再現画像観察条件を取得するようにするのが好ましい。
ここで、図3に示すコントラスト・彩度変換ユニット36の色の見え順変換ユニット36aおよび色の見え逆変換ユニット36bは、それぞれ、基本的に、見えの忠実再現変換ユニット22の見えの忠実再現順変換ユニット22aおよび見えの忠実再現逆変換ユニット22bと同様の構成であり、透過画像観察条件設定ユニット38aおよび38bは、基本的に、透過画像観察条件取得ユニット18と同様の構成であるので、その詳細な説明は省略するが、個々のユニットの機能について説明する。
透過画像観察条件設定ユニット38aおよび38bは、透過画像観察条件取得ユニット18と異なり、実際の透過被写体画像の透過画像観察条件を取得するのではなく、それぞれ、後段で行う見えの忠実再現変換ユニット22の各ユニット22aおよび22bでの処理結果が忠実再現に加え好ましい色再現となるように、透過画像観察条件を設定するものである。一方、コントラスト・彩度変換ユニット36の色の見え順変換ユニット36aおよび色の見え逆変換ユニット36bは、見えの忠実再現変換ユニット22の各ユニット22aおよび22bと同様の構成を、透過画像観察条件取得ユニット18によって求められる透過被写体画像の観察照明条件および再現画像観察条件取得ユニット20によって求められる再現画像の観察照明条件での、見えの忠実再現変換に用いるのではなく、後段で見えの忠実再現変換を行っても、好ましい色再現となるように、透過画像観察条件設定ユニット38aおよび38bによってそれぞれ設定された所定の透過画像観察条件での、見えの変換に用いるものである。
なお、色の見え順変換ユニット36aの色の見え変換において、被写体輝度値(輝度比)を実際の値の10〜100倍の範囲で変化させることにより、また、彩度Cの値を1.00〜1.20倍の範囲で変化させることにより、好ましい色再現変換がなされた透過被写体画像の属性値D5を得ることができ、色の見え逆変換ユニット36bにおいて逆変換を行って、好ましい色再現変換がなされた透過被写体画像の測色値D6を得ることができる。
なお、この実施形態では、彩度Cの値を、好ましい色再現処理ユニット34の色の見え順変換ユニット36aにおいて変化させているが、本発明はこれに限定されず、図2に示す後段の見えの忠実再現処理ユニット32の見えの忠実再現順変換ユニット22aにおいて変化させても良い。すなわち、見えの忠実再現順変換ユニット22aにおいて、彩度Cの値を1.00〜1.20倍の範囲で変化させることにより、見えの忠実再現がなされるとともに好ましい色再現変換がなされた透過被写体画像の属性値D2を得るようにしても良い。
こうして、図3に示す好ましい色再現処理ユニット34において好ましい色再現変換がなされた透過被写体画像の測色値D6(透過被写体画像の変換三刺激値(XaYaZa))は、図1に示すように、見えの忠実再現処理ユニット32に入力され、上述したように、図2に示す見えの忠実再現処理ユニット32において見えの忠実再現処理が行われ、変換画像の測色値D3に変換され、フレア補正部24に入力される。
フレア補正部24は、色順応補正およびコントラスト補正が行われた透過被写体画像の測色値、すなわち変換画像の測色値D3に対して再現画像の観察環境に応じたフレア量を補正して、再現画像(ハードコピー画像(プリント))として出力するための透過被写体画像の測色値D4(再現画像の三刺激値(XYZ))を求めるものである。ここで、フレア補正部24は、具体的には、例えば、再現画像の観察時の周囲状況からフレアによる濃度低下の程度を算出し、見えの忠実再現処理ユニット32で求められた変換画像の測色値D3に対して、フレアによる濃度低下分を補うように濃度補正を施す。
こうして、画像処理ユニット12において、透過被写体画像の見えを忠実に再現できるとともに、好ましい色再現がなされた透過被写体画像、すなわち再現画像の測色値D4(三刺激値(XYZ))を得ることができる。こうして得られた再現画像の測色値D4は、画像出力ユニット14に入力される。
画像出力ユニット14は、画像処理ユニット12で好ましい色再現処理および見えの忠実再現補正処理が施され、最終的に得られた再現すべき画像の測色値D4が、ハードコピー画像(プリント)などの目視用再現画像上に再現されるように、写真プリントなどの再現画像を作成して、出力する。
こうして出力された再現画像は、被写体の見えがそのまま忠実に再現されているとともに好ましい色再現がなされた写真プリントなどのハードコピー画像である。すなわち、このようにして得られた再現画像は、見えの忠実再現のみならず、好ましい色再現がなされたものであり、人間にとって自然に感じられる画像である。
なお、画像出力ユニット14は、写真プリントなどのハードコピー画像に代えて、あるいはハードコピー画像に加えてモニタなどに表示されるソフトコピー画像などの目視用再現画像を出力するものであっても良い。
本発明の第2の態様の画像処理装置および第3の態様の画像形成装置は、基本的に以上のように構成される。
次に、図3に示す好ましい色再現処理ユニット34において行われる好ましい色再現処理について詳細に説明するとともに、本発明の第2の態様の画像処理装置および第3の態様の画像形成装置の作用ならびに第1の態様の画像処理方法を説明する。
1)上述したように、図1に示す画像形成装置10において、まず、撮像ユニット16によって、リバーサルフィルムの透過被写体画像が撮像され、これがデジタル化され、透過被写体画像上の各点の測色値D1(透過被写体画像の三刺激値(XYZ))が算出される。
2)また、画像処理ユニット12の透過画像観察条件取得ユニット18(図2参照)によって、透過被写体画像が観察される際に透過被写体画像を照明している照明光の絶対照度値等の照度情報と色度値等の色度情報とが測定され、記録されている。
3)さらに、再現画像観察条件取得ユニット20(図2参照)によって、予めプリント等の再現画像を観察する際の照明の絶対照度値等の照度情報と色度値等の色度情報とが設定されている。
4)撮像ユニット16において算出された、透過被写体画像上の各点の測色値D1(透過被写体画像の三刺激値(XYZ))が好ましい色再現処理ユニット34に入力される。
図3に示す好ましい色再現処理ユニット34においては、透過被写体画像上の各点の測色値D1(被写体画像の三刺激値(XYZ))が、コントラスト・彩度変換ユニット36に入力される。
ここで、コントラスト・彩度変換ユニット36の見え順変換ユニット36aでは、透過画像観察条件設定ユニット38aによって設定された透過画像観察条件に基づく色の見えの変換式を用いて、コントラスト変換、彩度変換を行い、見えの属性値D5として、明度J、色相hおよびカラフルネスMの値を求める。この際、観察者は、照明色に対して、透過画像観察条件取得ユニット18によって得られる透過画像観察条件で定まる順応輝度より高い順応輝度に設定されたときの順応度(Da)で順応する、好ましくは、ほぼ、もしくは完全に順応する(D=1)と仮定して、見え順変換ユニット36aの色順応変換部40aによる色順応変換を行い、また、コントラストおよびカラフルネスMは、輝度が5〜150倍、好ましくは15〜150倍、また、人物画像の肌色優先では、さらに好ましくは5〜20倍、概略10〜100倍程度に相当する変化量として、それぞれ非線形信号変換部42aによるコントラスト変換、色属性変換部44aによる彩度変換を行う。
なお、ここでは、見え順変換ユニット36aおよび見え順変換ユニット36bにおける色の見えの変換式は、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27「CIECAM02色の見えモデル」に記載されているものを用いる。
すなわち、
1.色順応変換部40aによる色順応変換では、順応度DをDa(透過画像観察条件で定まる順応輝度より高い順応輝度の輝度値LAに設定されたときの順応度;後述する式(1)で計算する)、最も好ましくは、Da=1とし、
2.非線形信号変換部42aによるコントラスト変換(非線形応答変換)では、パラメータFLの値(後述する式(2))を透過画像観察条件で定まる順応輝度より高い順応輝度の輝度値LAで計算し、
3.色属性変換部44aによる彩度変換(色知覚属性計算)では、カラフルネスMの計算(後述する式(3))に用いる透過被写体画像の輝度値LAを、透過画像観察条件で定まる順応輝度より高い順応輝度の輝度値、ここでは、実際の透過被写体画像の輝度値の5倍から150倍、概略10倍から100倍にする。
以上の手順で、明度J、色相h、カラフルネスMの値を求める。
また、彩度Cの値を1.00〜1.20倍変化させる。
なお、ここでは、リバーサルフィルムの透過画像の写真プリント画像への好ましい色再現および見えの忠実再現を得る強調パラメータとして、輝度比および彩度Cを用いているが、本発明は、これらに限定されず、輝度比および彩度Cの一方でも良いし、輝度比および彩度Cの少なくとも一方の代わりに、もしくはこれらに加えて、コントラストおよびカラフルネスMの一方、または両方を用いても良い。
ここで、順応度D、パラメータFLおよびカラフルネスMは、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27「CIECAM02色の見えモデル」に従って、下記式(1)、(2)および(3)で与えられるものとする。なお、色相h、明度J、彩度C、カラフルネスM、ブライトネスQも、順応度DおよびパラメータFLと同様に、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27「CIECAM02色の見えモデル」に従って与えられるものであるが、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27「CIECAM02色の見えモデル」に詳細に記載されているので、その記載を省略する。
なお、コントラストに関連するものとしては、下記式(2)に示されるように、輝度値LAの変化に対して、パラメータFLの値は、単調増加する。また、カラフルネス(彩度知覚)に関連するものとしては、下記式(3)に示されるように、カラフルネスMは、パラメータFLの(1/4)乗に比例しているので、これらの関係からも、仮想的に、より高い輝度値LAを設定すると、カラフルネスMが向上して、鮮やかな印象が得られることがわかる。
Figure 2006078793
5)次に、こうして見え順変換ユニット36aで得られた見えの属性値D5(明度J、色相hおよびカラフルネスMの値)から、色の見え変換を色の見え逆変換ユニット36bにおいて逆変換として利用し、再び、透過被写体画像の三刺激値に相当する画像値である透過被写体画像の測色値D6(被写体の変換三刺激値(XaYaZa))を求める。
この際に、透過画像観察条件取得ユニット38bによって設定される観察条件パラメータとしては、順応度Dとして見え順変換ユニット36aで用いた順応度Daを用いる以外は、透過画像観察条件取得ユニット18によって得られる透過画像観察条件そのものを用いる。
従って、具体的には、見え逆変換ユニット36bにおいては、実際の観察される透過被写体画像の輝度値を用いて色属性変換部44bによる彩度変換および非線形信号変換部42bによるコントラスト変換を行い、順応度Dを前述のDaに設定して、色順応変換部40aによる色順応変換を行う。
こうすることで、透過被写体画像が仮想的に観察環境下でのコントラストを持ち、また、彩度が所定量アップしたデータとなる。
このようなコントラスト・彩度変換は、人間の明るさ変化を伴うコントラスト・彩度変化の感覚を模したものであり、人間にとって自然に感じられる好ましい色再現を実現するコントラスト・彩度変換手法であるといえる。
6)図3に示す好ましい色再現処理ユニット34では、コントラスト・彩度変換ユニット36において、好ましい色再現変換がなされた透過被写体画像の測色値D6(透過被写体画像の変換三刺激値(XaYaZa))が得られ、図1に示すように、見えの忠実再現処理ユニット32に入力される。
見えの忠実再現処理ユニット32に入力された透過被写体画像の測色値D6は、上述したように、図2に示す見えの忠実再現処理ユニット32の見えの忠実再現変換ユニット22に入力される。
見えの忠実再現変換ユニット22(見えの忠実再現順変換ユニット22aおよび逆変換ユニット22b)においては、まず、透過画像の観察時の透過被写体画像の絶対照度値から透過被写体画像の照明色に対する順応度(D)を算出し、透過被写体画像の見えをプリントなどの再現画像の観察時の照明下で再現するための対応色の測色値を算出する色順応変換を行う(色順応変換部26(26aおよび26b)参照)。
次に、透過画像観察時の照明の絶対照度値と再現画像(プリント画像)観察時の照明の絶対照度値とから、コントラスト変換特性を算出し、色順応変換部26で色順応補正された対応色の測色値に対してコントラスト変換を施す(非線形信号変換部28(28aおよび28b)参照)。
こうして、見えの忠実再現処理ユニット32では、透過被写体画像の測色値D6から、見えの忠実再現補正が施された変換画像の測色値D3を得ることができ、この変換画像の測色値D3は、忠実再現処理ユニット32からフレア補正部24に入力される。
7)図1に示すフレア補正部24では、再現画像(プリント画像)の観察時の周囲状況からフレアによる濃度低下の程度を算出し、見えの忠実再現処理ユニット32で求められた変換画像の測色値D3に対して、フレアによる濃度低下分を補うように濃度補正を施して、透過被写体画像の見えを忠実に再現できるとともに、見えの好ましい色再現がなされた透過被写体画像、すなわち再現画像の測色値D4(三刺激値(XYZ))を得ることができる。
こうして、画像処理ユニット12において、得られた再現画像の測色値D4は、画像出力ユニット14に入力される。
8)画像出力ユニット14では、画像処理ユニット12で最終的に得られた再現すべき画像の測色値D4が、ハードコピー画像(プリント画像)などの目視用再現画像上に再現されるように、写真プリントなどの再現画像を作製して、出力する。
こうして出力された再現画像は、被写体の見えがそのまま忠実に再現されているとともに好ましい色再現がなされた写真プリントなどのハードコピー画像である。すなわち、このようにして得られた再現画像は、見えの忠実再現のみならず、好ましい色再現がなされたものであり、人間にとって自然に感じられる画像である。
なお、上述した例では、彩度Cの値を、図3に示す好ましい色再現処理ユニット34のコントラスト・彩度変換ユニット36の色の見え順変換ユニット36aにおいて変化させているが、本発明はこれに限定されず、図2に示す見えの忠実再現処理ユニット32の見えの忠実再現変換ユニット22の見えの忠実再現順変換ユニット22aにおいて変化させても良い。すなわち、順変換ユニット22aにおいて、彩度Cの値を1.00〜1.20倍(20%アップ)の範囲で変化させることにより、見えの忠実再現がなされるとともに好ましい色再現変換がなされた透過被写体画像の属性値D2、さらには、逆変換ユニット22bで逆変換して、変換画像の三刺激値D3を得るようにしても良い。
以下に、本発明の第1の態様の画像処理方法、第2の態様の画像処理装置および第3の態様の画像形成装置を実施例を挙げて具体的に説明する。
〔実施例1〕
以下、本発明の第1の態様に係る画像処理方法により算出したR,G,B信号を本発明の第3の態様の画像形成装置としてのカラーデジタルプリンタに入力して再現画像として好ましい彩度変換(コントラスト変換)プリント画像を得る場合について、図4を用いて説明する。
図4は、銀塩写真感光材料を用いる場合の本実施形態における一連の処理の流れを説明するフローチャートである。
ステップS1:
富士写真フィルム製カラーリバーサルフィルムRPOVIA l00F professionalによって撮影された透過画像を、大日本スクリーン製スキャナSG‐1000により収録してデジタル画像データを濃度値として得た。
ステップS2:
前記カラーリバーサルフィルムの透過画像を観察するイルミネーター((株)プロラボクリエイト製クリエイトビュアー、光源としては色温度5000Kの色評価蛍光灯を使用)の発光面をトプコン製SR−3を用い測定し、分光輝度および輝度のXYZ三刺激値を測定した。また、絶対照度3000Luxの値を得た。
ステップS3:
前記カラーリバーサルフィルムの透過画像に対して、SPIE vol.1079 pp90‐98に記載されているレーザーカラープリンタを用いてRGBの露光量をそれぞれ変化させた複数のパッチを出力し,前記スキャナSG‐1000で収録して,感光材料に与えた各露光量と発色濃度の関係を記述したテーブル(1)を作成した。
また、同パッチの分光反射率を東京電色社製TC‐1800Mにて分光測色した。この分光測色データより、ステップS2のデータを観察光源の分光分布と考えて,各パッチのCIE XYZ三刺激値を求め、感光材料に与えた各露光量とCIE XYZ三刺激値の関係を記述したテーブル(2)を作成した。
ステップS4:
ステップS1で得た濃度のデジタル画像データに対して、ステップS3で作成したテーブル(1)を適用して画像データの各点に与えられた露光量R,G,Bを算出した。
ステップS5:
ステップS4で求められた露光量R,G,Bに対して、ステップS3で作成したテーブル(2)を適用して画像データの各点で観測されるCIE XYZ三刺激値を求めた。
ステップS6:
色温度5000Kの色評価蛍光灯により照度300Luxで照明された写真プリント観察環境のプリントを置く位置と同じ位置に標準白色板を設置し、色彩輝度計CS‐100により三刺激値を測定した。
ステップS7:
IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の式を用いて、透過被写体画像(測色値D1;三刺激値(XYZ))に対して彩度変換(コントラスト変換)を施した画像(見えの属性値D5)を作成した。ここでは、カラーリバーサルフィルムの透過画像観察環境のX,Y,Z値からプリント観察環境下で再現すべき三刺激値X’,Y’,Z’を算出し、また、観察者がカラーリバーサルフィルムの透過画像を照明する光源に完全に順応する(上記式(1)で表される順応度Dの値を強制的に1とする)(設定観察条件)として計算を行い、また、コントラスト変換では、LA=1000cd/m2(設定観察条件;カラーリバーサルフィルムの透過画像観察環境相当)として計算し、色相h、明度J、カラフルネスMの3つの見えの属性値D5の値を算出した画像を作製した。
ステップS8:
次に、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の式を用いて、ステップS7で算出された色相h、明度J、カラフルネスMの3つの見えの属性値D5からカラーリバーサルフィルムの透過画像の照明条件(設定観察条件)を用いて、彩度変換後の透過被写体画像の三刺激値(XaYaZa)(測色値D6)で表される画像を一連算出した。
ステップS9:
この後、ステップS8で得られた三刺激値(XaYaZa)(測色値D6)の画像を出発として、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の手法により、ステップS2で求めた透過画像観察条件を用いて、色順応変換およびコントラスト変換を行い、色相h、明度J、彩度Cの3つの見えの属性値D2を算出した一連の画像を作製した。
ステップS10:
次に、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の見えの変換式を用いて、ステップS9で算出された色相h、明度J、彩度Cの3つの見えの属性値D2から、ステップS6で求められたプリントを観察する際の観察照明条件を用いて、プリント上に出力すべき変換画像の三刺激値(X’,Y’,Z’)(測色値D3)で表される見えの忠実再現処理および好ましい色再現処理がなされた再現画像を一連算出した。
ステップS11:
プリント装置として、SPIE vol.1079 pp90‐98に記載されているレーザカラープリンタを使用することとし、予め、R,G,Bの入力信号をそれぞれ変化させたパッチを富士写真フィルム社製プロフェッショナルカラーペーパ・プロレーザークリスタルTYPE II‐Eに出力し、各パッチの分光反射率を東京電色社製TC‐1800Mにて分光測色した。
ステップS12:
ステップS11で測定された分光反射率データR(λ)に対して、下記の式(4)によりフレア補正後の分光反射率R’(λ)を算出した。
Figure 2006078793
ここで、hは、上記分光測色計TC−1800Mにおけるフレア率であり、h’は、プリント観察環境下におけるフレア率である。
ステップS13:
ステップS12で求めたフレア補正後の分光反射率R’(λ)に対して、プリント観察照明の分光分布を掛け合わせてX,Y,Z三刺激値を求め、プリンタの入力信号と、フレア補正後のX,Y,Z三刺激値(測色値D4)の関係を示すテーブルを作成した。
ステップS14:
ステップS10で算出された観察環境下で出力すべき三刺激値X’,Y’,Z’(測色値D3)と、ステップS13で求めたテーブルからプリンタに入力すべきR,G,B信号を算出し、これを前記プリンタに入力して、最終的な出力画像(プリント画像)を得た。
ステップS15:
得られた出力画像をプリント観察条件下で観察し、カラーリバーサルフィルムのオリジナル透過画像の見えと比較したところ,非常に良く一致したプリント画像であることが確認できた。
〔実施例2〕
次に、図4に示す本実施形態の画像処理方法を実施して、カラーデジタルプリンタにより、再現画像としてプリント画像を得、コントラスト変換・彩度変換の最適値を評価する場合について説明する。
ステップS1:
実施例1と同じカラーリバーサルフィルムに撮影された11種類の異なるシーンの透過画像を収録した以外は、実施例1と同様にして、11種類のシーンの透過画像を、大日本スクリーン製造(株)製のスキャナSG−1000により収録して、デジタル画像データを得た。
ステップS2〜S6:
実施例1と全く同様にして、カラーリバーサルフィルムの透過画像を観察する時の透過画像観察条件(照明条件)、プリント観察時の観察条件(照明条件)および11種類のシーンの透過被写体画像の測色値D1(被写体の三刺激値(XYZ))を求めた。
ステップS7:
IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の式を用いて、11種類(シーン)の透過被写体画像(測色値D1;三刺激値(XYZ))に対してコントラスト・彩度変換を施した画像(見えの属性値D5)を作成した。ここでは、カラーリバーサルフィルムの透過画像観察環境のX,Y,Z値からプリント観察環境下で再現すべき三刺激値X’,Y’,Z’を算出し、また、観察者がカラーリバーサルフィルムの透過画像を照明する光源に完全に順応する(上記式(1)で表される順応度Dの値を強制的に1とする)(設定観察条件)として計算を行い、また、コントラスト変換では、カラーリバーサルフィルムの透過オリジナル画像の観察照度値を定数倍(輝度比)に変化させた(Fを計算する際に使用する上記式(2)のLの値を変化させる(設定観察条件))ことに相当する値を複数代入し、色相h、明度J、カラフルネスMの3つの見えの属性値D5の値を算出し、彩度Cのみを定数倍に変化させた画像を一連作製した。
ステップS8:
次に、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の式を用いて、ステップS7で算出された見えの属性値D5の色相h、明度J、彩度Cの3つの値からカラーリバーサルフィルムの透過オリジナル画像の照明条件(設定観察条件)を用いて、彩度変換後の透過被写体画像の三刺激値(XaYaZa)(測色値D6)で表される画像を一連算出した。
ステップS9:
この後、ステップS8で得られた三刺激値(XaYaZa)(測色値D6)の画像を出発として、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の手法により、ステップS2で求めた透過画像観察条件を用いて、色順応変換およびコントラスト変換を行い、色相h、明度J、彩度Cの3つの見えの属性値D2を算出し、一連の画像を作製した。
ステップS10:
次に、IS&T/SID 10th Color Imaging Conference 予稿集pp.23-27に記載の見えの変換式を用いて、ステップS9で算出された色相h、明度J、彩度Cの3つの見えの属性値D2から、ステップS56で求めたプリントを観察する際の観察照明条件を用いて、プリント上に出力すべき変換画像の三刺激値(X’,Y’,Z’)(測色値D3)で表される見えの忠実再現処理および好ましい色再現処理がなされた再現画像を一連算出した。
ステップS11〜S14:
実施例1と全く同様にして、ステップS10で得られた、プリント上に出力すべき変換画像の三刺激値(X’,Y’,Z’)(測色値D3)で表される画像を一連算出し、プリンタに入力すべきR,G,B信号を算出し、これを前述のプリンタに入力して、最終的な出力画像(全11種類のシーン)を得た。
ステップS15:
プリント観察条件下にて得られた出力画像(11種類のシーン)について10名の観察者(いずれも富士写真フィルム社の社員であり、カラーリバーサルフィルムの設計開発評価業務に携わる者)によって好ましさの心理評価を行った。その結果を図5に示す。図5から、全シーンを平均して、輝度比30倍、彩度C2.5%向上させた値を強度パラメータの最適値とする結果が得られた。
ステップ16:
こうして得られた輝度比30倍、彩度C2.5%向上させた強度パラメータの最適値を用いて、カラーリバーサルフィルムの透過画像からプリントを作成して、上述の10名の観察者によって好ましさの心理評価を行ったところ、いずれの観察者にも好ましいという結果が得られた。
ところで、上述した実施形態および上述した実施例1および2においても、画像処理ユニット12では、撮像ユニット16において算出された透過被写体画像上の各点の測色値D1(透過被写体画像の三刺激値(XYZ))を、好ましい色再現処理ユニット34によって好ましい色再現となるように色変換し、見えの忠実再現処理ユニット32によって見えの忠実再現がなされるように色変換して、再現画像の測色値D4(三刺激値(XYZ))を出力している。すなわち、画像処理ユニット12においては、カラーリバーサルフィルムの透過画像の観察照明条件および写真プリント画像の観察照明条件が設定され、色の見えの変換式における順応度(D)、彩度C、輝度値、輝度比、コントラスト、明度J、色相h、カラフルネスMなどを種々の強調パラメータを適切に設定することにより、透過被写体画像上の各点の測色値D1(透過被写体画像の三刺激値(XYZ))から再現画像の測色値D4(三刺激値(XYZ))への色変換テーブル(プロファイル)を作成することができる。
従って、本発明においては、こうして作製された見えの一致の色変換テーブル、例えば実施例2の輝度比30倍、彩度C2.5%向上させた最適値を用いて作製された色変換テーブルを使って、カラーリバーサルフィルムの透過原稿画像の見えが写真プリント上に好ましくかつ忠実に色再現されるデジタル画像データを得ることができる。
なお、上述した例では、測色値D1を測色値D4に変換する色変換テーブルは、コントラスト変換、彩度変換、色順応補正、コントラスト補正およびフレア補正の各変換および各補正の全てをまとめて1つの色変換テーブルとするものであるが、本発明はこれに限定されず、上述の各変換や各補正の1つ1つ毎にそれぞれ定義しても良いし、いくつかをまとめて1つの色変換テーブルとしても良い。
例えば、本発明の画像処理方法における処理プロセスは、好ましい色再現処理ユニット34におけるコントラスト変換および彩度変換を有する好ましい見えの再現処理と、見えの忠実再現処理ユニットにおける色順応補正およびコントラスト補正を有する見えの忠実再現処理と、フレア補正部24におけるフレア補正処理との3つの処理として考えることができる。このため、好ましい見えの再現処理、見えの忠実再現処理およびフレア補正処理の3つの処理を1つの色変換テーブルとしても良いし、これらの3つの処理をそれぞれ1つの色変換テーブルとし、3つの色変換テーブルを用いても良いが、見えの忠実再現処理およびフレア補正処理は、透過画像および写真プリント等の反射画像の観察環境によって固定的に決められるのに対し、好ましい見えの再現処理は、観察者に依存することもあるので、好ましい見えの再現処理を1つの色変換テーブルとし、見えの忠実再現処理およびフレア補正処理の3つの処理をもう1つの色変換テーブルとしても良い。
ところで、本発明のさらに好ましい実施形態として、こうして作成した色変換テーブル(色変換プロファイル)に変更を加えることが挙げられる。
これは、
1.本発明の画像処理方法による色変換のマッピングの目標と、システムの色再現域との関係から、
a)色が飽和するような現象(高彩度色の明暗コントラストが上手く表現されないケース)、および
b)高彩度域で必要以上にコントラストが発生するケースが生じる可能性があるためである。
2.再現色をさらに好みの方向(色相、彩度、明度)へ再現することを可能にすることで、より好ましい画像再現を達成するためである。
すなわち、上記理由1のようなケースでは、本発明の画像処理方法の色変換のみの場合には、システムの色再現域の制限が原因で、色域外へのマッピングの必要が生じてしまうことがある。従って、本発明においては、システムの色再現域を考慮した色変換を行うことがさらに好ましいからである。
作成した色変換テーブル(色変換プロファイル)に変更を加える方法としては、以下のような方法、すなわち本出願人の出願に係る特開平11−205620号公報に開示された色変換テーブル(3次元ルックアップテーブル;3DLUT)の補正法を用いることができる。
この補正法は、色変換テーブルに対し、現状の色と目標色を与え、色変換テーブル(3DLUT)を部分的に変更する方法である。
図6に、本補正法の一例のフローチャートを示す。
まず、高精度3DLUT(M×M×M段)が生成され、メモリに格納されているとする。一方、目的色および所望色は、予め決定され、その濃度が計測され、それぞれ目的色データおよび所望色データとして入力され、メモリに格納され、もしくは、画像処理ユニット12のCPUなどの作業用メモリ等に保持され、いつでも利用可能であるものとする。
例えば、目的色としては、ユーザが仕上がりの色を変えたいと思う色であれば、どのような色であってもよく、特に限定されないが、例えば、肌色、青空色、草木色(緑色)などの重要色であってもよい。また、これらの目的色を色変換して仕上げる目標となる所望色は、ユーザの好みや色の見えや色再現の忠実性や観察条件に応じて適宜設定すれば良く、特に制限されない。例えば、本発明法においては、任意の感光材料に再現される肌色を目的色とし、この目的色を目標とする別の感光材料の肌色に合わせるようにしてもよいし、任意の感光材料に再現される青空色を目的色として目標とするカラーチャートの青空色に合わせるようにしてもよい。ここで、目的色としては、カラーチャートを用いる場合には同一色について1点でもよいが、好ましくは、特に別種の感光材料を用いる場合には、同一色について複数の点を求め、その平均値をデータとして用いるのがよい。なお、目的色として複数の色を選択することも可能である。
次に、3DLUTは、メモリから読み出され、3DLUTの格子点データと、取得されている目的色データとを用いて、色空間での3DLUTの格子点と目的色との距離を、例えば下記式(5)および(6)に従って演算する。格子点と目的色との距離を演算する色空間は、特に制限的ではなく、例えばL*** 空間やXYZ空間などの測色空間でも、RGB色空間やCMY色空間などの濃度空間であってもよい。
このような色空間における2つの色間の距離は、例えばL*** 空間およびRGB濃度空間において、以下のように定義される。
・L*** 空間の距離
色空間上の2点(L1、a1、b1)と(L2、a2、b2)との距離の定義は、色差の式と同じで下記式(5)で定義される。
ΔE=√{(L1−L2)2+(a1−a2)2+(b1−b2)2} ……(5)
・RGB濃度空間の距離
濃度の場合も同様に色空間上の2点(Db1、Dg1、Dr1)と(Db2、Dg2、Dr2)との距離は、下記式(6)で定義される。
ΔD=√{(Db1−Db2)2 +(Dg1−Dg2)2 +(Dr1−Dr2)2 } …… (6)
こうして演算された距離に応じて目的色を目標となる所望色に変換するのに必要な変換量を算出する。このようにして算出された変換量だけ、対応する格子点データを補正して、補正格子点データを決定し、補正された3DLUT(M×M×M段)を作成することができる。
この距離に応じた変換量の算出および補正格子点データの決定ならびに補正3DLUTの作成を行う簡単な方法としては、色空間上のある目的色の濃度点を目標となる所望色に変換する濃度変更データを中心にして、その周囲の点には中心からの距離に比例して濃度変更データが減少していくように操作すればよい。例えば、データ点からの距離が視覚と対応するように、濃度データを一旦L*** 値に変換し、L*** 色空間上で上記の操作を行うようにすることができる。
なお、本発明における色変換テーブルに変更を加える方法は、上述した3DLUTの補正法に限定されず、マトリックス変換法やその他の色変換法で色変換テーブルを変更しても良い。また、この色変換の変更を、色変換テーブルそのものを変更すること以外に、これと同様の効果を生じる多段プロセスとして実現しても良い。
〔実施例3〕
次に、図4に示す本実施形態の画像処理方法を実施して得られた複数の色変換テーブルの中の1つによって、カラーリバーサルフィルムの透過画像からプリント画像への色変換を行ったところ、赤色の再現が飽和気味にて、明暗の描写が乏しい画像再現であった。
表1に示す修正前の現状色と目標色との組み合わせを与え、図6に示す補正法で修正した色変換テーブルを作成した。
Figure 2006078793
なお、表1において、色データのNo.2〜No.12までが、赤色を示しており、目標色と現状色の差(色差、明度差、ab差)が大きく、変更が望まれるが、その他の色データは、変更されないようにする必要があることがわかる。
こうして得られた修正色変換テーブルは、表2に示すように、目標色に対して以下の精度で作成できた。
Figure 2006078793
なお、表2において、色データのNo.2〜No.12までの赤色領域では、目標色と修正後の出力色の差(色差、明度差、ab差)が小さくなり、修正後の出力色が、目標色に近づき、大きく改善された一方、変更が望まれていないその他の色データでも、目標色と修正後の出力色の差(色差、明度差、ab差)は小さいままで、大きくなっておらず、あまり変更されていないことがわかる。
こうして修正された色変換テーブル(プロファイル)を用いて作成した画像は、修正前の画像に対し、目標の赤色領域(表2の色データのNo.2〜No.12)でコントラスト感が豊富となり、さらに好ましい画像が得られた。
上記実施例は、いずれも本発明の一例を示したものであり、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更や改良を行ってもよいことはいうまでもない。
例えば、リバーサルフィルムの透過画像を観察するための光源の照度は、リバーサルフィルムの透過画像を観察するビュアーやプロジェクタの性能値から推測することが可能である。
また、透過画像は、リバーサルフィルムの透過画像に限定されず、透過画像を観察する観察照明条件を取得することができれば、どのような透過画像やソフトコピー画像であっても良い。
また、前述の観察環境のフレア率は、通常、モニタまたはプリントの表面で直接反射される光の割合で示される。この値は、プリントを観察する環境の周囲の状況に大きく依存し、周囲が白い壁で覆われているような場合には、フレア率は高くなる。ちなみに、真上からの照明で周囲がグレーの壁で覆われているような環境下におけるプリントのフレア率は約2%であり、観察環境のフレア率が予め予測できない場合には、この値を使用することが好ましい。
さらに、式(4)で表わされるフレア補正は、いわゆる階調変更として実装することが可能であり、通常は、フレア率に対応した複数の1DLUTを用意しておくことで対応可能である。
なお、上述の本発明の第1の態様の画像処理方法は、これをコンピュータ制御により実行させることが可能であり、本発明の技術的範囲は、そのようなコンピュータ制御のためのプログラム、さらにはこのプログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体にも及ぶものである。
本発明の画像処理装置を備えた本発明の画像形成装置の一実施形態のブロック図である。 図1に示す画像処理装置の見えの忠実再現処理ユニットの一実施形態のブロック図である。 図1に示す画像処理装置の好ましい色再現処理ユニットの一実施形態のブロック図である。 本発明の画像処理方法の一実施形態における処理の流れの一例を説明するフローチャートである。 本発明の実施例2において得られたプリント出力画像の心理評価の結果を示すグラフである。 本発明の画像処理方法に用いられる色変換テーブルの補正法の処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 画像形成装置
12 画像処理ユニット
14 画像出力ユニット
16 撮像ユニット
18 透過画像観察条件取得ユニット
20 再現画像観察条件取得ユニット
22 見えの忠実再現変換ユニット
22a 見えの忠実再現順変換ユニット
22b 見えの忠実再現逆変換ユニット
24 フレア補正部
26,26a,26b,40a,40b 色順応変換部
28,28a,28b,42a,42b 非線形信号変換部
30,30a,30b,44a,44b 色属性変換部
32 見えの忠実再現処理ユニット
34 好ましい色再現処理ユニット
36 コントラスト・彩度変換ユニット
36a 色の見え順変換ユニット
36b 色の見え逆変換ユニット
38a,38b 透過画像観察条件設定ユニット

Claims (20)

  1. カラーリバーサルフィルムの透過画像のデジタルデータを取得し、このデジタルデータから前記透過画像の測色値を算出し、
    観察される前記カラーリバーサルフィルムの透過画像を照明する光源の色度情報および照度情報を取得し、
    取得された前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値をもとに前記透過画像の測色値に対してコントラスト変換および彩度変換の少なくとも一方を行って前記観察される透過画像の変換済測色値を得、
    前記光源の色度情報および照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対して色順応補正を行い、
    前記光源の照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対してコントラスト補正を行い、
    前記観察される透過画像を写真プリント画像として出力する際のフレア量から前記色順応補正および前記コントラスト補正が行われた前記透過画像の変換済測色値を補正して、出力すべき測色値を得ることを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記コントラスト変換において、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が仮想的に30,000〜300,000ルックスの範囲にあることに相当する変換を施す請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記彩度変換において、彩度の増加比が1.0〜1.2倍であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が30,000〜300,000ルックスである請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 前記彩度変換において、最適値として、彩度の増加比が1.0〜1.05倍の範囲であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が50,000〜200,000ルックスの範囲である請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理方法。
  5. 前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値は、前記光源に完全にまたはほぼ順応したと仮定した場合の色度値である請求項1〜4のいずれかに記載の画像処理方法。
  6. 前記コントラスト変換および前記彩度変換の少なくとも1つにおいて設定される強調パラメータは、輝度比、彩度、コントラストおよびカラフルネスの少なくとも1つである請求項1〜5のいずれかに記載の画像処理方法。
  7. 前記測色値は、三刺激値である請求項1〜6のいずれかに記載の画像処理方法。
  8. 前記コントラスト変換および前記彩度変換の少なくとも一方、前記色順応補正および前記コントラスト補正ならびに前記フレア量の補正は、前記透過画像の測色値から前記透過画像の測色値を前記出力すべき測色値に変換する3次元色変換テーブルとして作成される請求項1〜7のいずれかに記載の画像処理方法。
  9. 前記3次元色変換テーブルに、その一部を変更する色変換を加える請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記3次元色変換テーブルは、色変換用3次元ルックアップテーブルであり、
    色空間において、色補正の目的となる色から前記3次元ルックアップテーブルの格子点までの距離を求め、求められた距離に応じて前記目的色を目標となる所望の色に変換するのに必要な前記格子点の変換量を求めて、前記3次元ルックアップテーブルを補正することにより、前記3次元色変換テーブルに、その一部を変更する色変換を加える請求項9に記載の画像処理方法。
  11. カラーリバーサルフィルムの透過画像を光電的に読み取って、この透過画像のデジタルデータを取得し、このデジタルデータから前記透過画像の測色値を算出する撮像手段と、
    観察される前記カラーリバーサルフィルムの透過画像を照明する光源の色度情報および照度情報を取得する取得手段と、
    取得された前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値をもとに前記観察される透過画像の測色値に対してコントラスト変換および彩度変換の少なくとも一方を行って前記透過画像の変換済測色値を得る変換手段と、
    取得された前記光源の色度情報および照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対して色順応補正を行う色順応補正手段と、
    前記光源の照度情報から前記観察される透過画像の変換済測色値に対してコントラスト補正を行うコントラスト補正手段と、
    前記観察される透過画像の写真プリント画像の観察環境に応じたフレア量を前記色順応補正および前記コントラスト補正が行われた前記観察される透過画像の変換済測色値に対して補正するフレア補正手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  12. 前記変換手段は、前記コントラスト変換として、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が仮想的に30,000〜300,000ルックスの範囲にあることに相当する変換を施す請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 前記変換手段は、前記彩度変換として、彩度の増加比が1.0〜1.2倍であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が30,000〜300,000ルックスである変換を施す請求項11または12に記載の画像処理装置。
  14. 前記変換手段は、前記彩度変換の最適値として、彩度の増加比が1.0〜1.05倍の範囲であり、前記カラーリバーサルフィルムの前記透過画像の観察照度が50,000〜200,000ルックスの範囲である変換を施す請求項11〜13のいずれかに記載の画像処理装置。
  15. 前記光源の色度情報および照度情報から求められる順応輝度より高い順応輝度に設定した場合の色度値は、前記光源に完全にまたはほぼ順応したと仮定した場合の色度値である請求項11〜14のいずれかに記載の画像処理装置。
  16. 前記コントラスト変換および前記彩度変換の少なくとも1つにおいて設定される強調パラメータは、輝度比、彩度、コントラストおよびカラフルネスの少なくとも1つである請求項11〜15のいずれかに記載の画像処理装置。
  17. 前記測色値は、三刺激値である請求項11〜16のいずれかに記載の画像処理装置。
  18. 請求項11〜17のいずれかに記載の画像処理装置と、
    この画像処理装置で補正処理を行った出力画像データに基づいて写真プリント画像を出力する画像出力手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  19. 請求項1〜10のいずれかに記載の画像処理方法をコンピュータ制御により実行させるための画像処理プログラム。
  20. 請求項19に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
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