JP2006077897A - ダンパ付きヒンジ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
自動車等のラゲージルームに設けられたデッキボードを開閉する際に用いられ、部品点数が少なく構造が簡単で、ダンパを簡単に固定可能で、組立て作業性を向上させる、ダンパ付きヒンジ装置を提供する。
【解決手段】
このダンパ付きヒンジ装置10は、外側ヒンジ板20と内側ヒンジ板30とが樹脂板40を介して、回転軸60により回転可能に連結され、回動時に制動力を付与するダンパ50が取付けられている。ダンパ50は、ケース51と、ケース51との間で制動力を付与する回転子55とを有し、内側ヒンジ板30は、回転子55から延出されたアーム58と連結されている。樹脂板40は、軸方向に延出した係合片43を有し、外側ヒンジ板20は、起立壁24に係合片43の中間部が嵌合する嵌合部27を有し、ケース51には、係合片43の係合爪44が係合固定される係合部53が設けられている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車等のラゲージルームに設けられたデッキボードや、リッド等を開閉する際に用いられるダンパ付きヒンジ装置に関する。
自動車等のラゲージルームには、スペアタイヤを収納する収容スペースが設けられており、該収容スペースの開口部はデッキボードによって開閉可能とされている。このデッキボートを開閉させるために、ヒンジ装置がラゲージルームの床等に取付けられている。
下記特許文献1には、デッキボートに取付けられるアッパーブラケットを、第1のロアブラケット及びラゲージルームの床に固定される第2のロアブラケットとにピンを介して回動可能に取付け、該ピンの外周に配置したコイルスプリングによってデッキボードが開く方向に付勢すると共に、このアッパーブラケットから突設されたリンクの先端部を、第1のロアブラケットに設置したオイルダンパの回転子アームに設けたU字状溝にスライド可能に嵌合させ、デッキボードが開くときに、アッパーブラケットから突設されたリンクがオイルダンパの回転子アームを回動させることにより、デッキボードが緩やかに回動して開くようにした回動機構(ヒンジ装置)が開示されている。
特開2004−58721号公報
しかしながら、上記ヒンジ装置においては、アッパーブラケットから突設されたリンクの先端部を、第1のロアブラケットに設置したオイルダンパの回転子アームに設けたU字状溝にスライド可能に嵌合させ、デッキボードが開くときに、アッパーブラケットから突設されたリンクがオイルダンパの回転子アームを回動させるようにしているので、構造が複雑で、装置全体が大きくなり、構成部品も多くなり、組立作業性、部品コストがかかるという問題点があった。
したがって、本発明の目的は、部品点数が少なく構造が簡単で、かつ、ダンパを簡単に固定可能で、組立て作業性を向上させる、ダンパ付きヒンジ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の第1は、一対のヒンジ板を回動可能に連結し、該回動に際して制動力を付与するダンパを取付けたダンパ付きヒンジ装置において、
前記一対のヒンジ板は、それぞれ両側に一対の起立壁を有し、一方のヒンジ板の起立壁が、樹脂板を介して、他方のヒンジ板の起立壁の内側に入り、該起立壁同士が回転支持手段によって回転可能に連結された構造をなし、
前記ダンパは、ケースと、該ケース内に組み込まれて該ケースとの間で制動力を付与する回転子とを有し、
前記一対のヒンジ板のうち、前記起立壁が内側に配置された内側ヒンジ板は、前記回転子から延出されて半径方向外方に伸びるアームと連結されており、
前記樹脂板は、その外周から軸方向に延出された係合片を有し、
前記一対のヒンジ板のうち、前記起立壁が外側に配置された外側ヒンジ板は、その起立壁に上記係合片の中間部が嵌合する嵌合部を有し、
前記ケースには、前記係合片の先端部が係合固定される係合部が設けられていることを特徴とするダンパ付きヒンジ装置を提供するものである。
本発明の第2は、前記第1の発明において、前記ダンパの前記ケース及び前記回転子のそれぞれには、同心的に配置された複数の円筒壁が設けられ、前記ケースの円筒壁間に前記回転子の円筒壁が粘性流体を介して挿入されており、前記回転子の円筒壁の軸方向基部側には連通孔が形成されているダンパ付きヒンジ装置を提供するものである。
本発明の第3は、前記第1又は第2の発明において、前記内側ヒンジ板及び前記外側ヒンジ板の各起立壁と、前記樹脂板とを貫通する回転軸が設けられ、該回転軸の端部が前記回転子の回転中心部に挿入されているダンパ付きヒンジ装置を提供するものである。
本発明の第4は、前記第1〜3の発明のいずれか1つにおいて、前記回転子から延出されたアーム先端部が更に周方向に伸びており、この周方向に伸びる先端部の複数箇所に係合突起が形成され、これらの係合突起が前記内側ヒンジ板の起立壁に形成された孔に係合して連結されているダンパ付きヒンジ装置を提供するものである。
本発明のダンパ付きヒンジ装置によれば、外側ヒンジ板の起立壁の嵌合部に、樹脂板の係合片を係合させて樹脂板を仮固定した後、この樹脂板の内側に内側ヒンジ板の起立壁を挿入し、起立壁同士を回転支持手段により連結することにより、それぞれの起立壁間に樹脂板を挟持した状態で、外側ヒンジ板と内側ヒンジ板とを回転可能に組立てることができる。そして、樹脂板の係合片の先端部にダンパのケースの係合部を係合させ、ダンパの回転子から延出されたアームを内側ヒンジ板の起立壁に連結するだけで、ダンパを簡単に固定することができるので、組立作業性を向上させることができる。
また、内側ヒンジ板と、外側ヒンジ板と、ダンパとを同一軸上に配置して、ダンパの回転子から延出されたアームを内側ヒンジ板の起立壁に直接連結した構造をなすので、装置全体がコンパクトとなる。更に、部品点数が少なくてすみ、上記のように組立作業性もよいので、製造コストを低減することができる。
以下、図1〜10を参照して、本発明によるダンパ付きヒンジ装置の一実施形態を説明する。
このダンパ付きヒンジ装置10は、図10に示すような、自動車等のラゲージルームの床面に設けられた、スペアタイヤ等を収納する収容スペース70の開口部に取付けられたデッキボード72等の開閉に用いられる。
図1に示すように、このダンパ付きヒンジ装置10は、一対のヒンジ板、すなわち、外側ヒンジ板20と、外側ヒンジ板20の内側に配置される内側ヒンジ板30とを有している。更に、外側ヒンジ板20と内側ヒンジ板30との間に、樹脂板40が配置された状態で回転軸60により回転可能に連結されている。また、回転軸60外周には、コイルスプリング62が配置され、外側ヒンジ板20と内側ヒンジ板30とを、常時開くように付勢している。更に、外側ヒンジ板20の軸方向の両外側には、樹脂板40を介してダンパ50が取付けられ、回動に際しての制動力を付与している。すなわち、外側ヒンジ板20を収容スペース70の側壁71に固定した場合、内側ヒンジ板30を緩やかに開くようにしている(図10参照)。これら各部材のうち、外側ヒンジ板20、内側ヒンジ板30、回転軸60は、剛性が必要とされるため金属製で、樹脂板40及びダンパ50は合成樹脂製である。以下、各部材について詳述する。
外側ヒンジ板20は、図2(a)、(b)を併せて参照すると、中央がやや窪んだ形状をなし、この周囲に所定間隔でネジ孔22が形成された基板21を有している。このネジ孔22に、ボルト等が挿入されラゲージルームの収容スペース70の側壁71に固定される。また、基板21の長さ方向の一側端近傍には、一対の爪23,23が所定間隔をおいて、基板21から切り起こされており、後述するコイルスプリング62の延長部63の係止部となる。
更に、図2(c)に示すように、基板21の幅方向の両側端から、所定幅で垂直に立ち上がって一対のストッパ壁24a,24aが形成され、該ストッパ壁24aを介して、基板21端部寄りに起立壁24,24が立設している。ストッパ壁24aには、内側ヒンジ板30の突起36が当接して、内側ヒンジ板30の回転が規制される。また、起立壁24の中央には、回転軸60が挿通される軸孔25が形成されている。また、起立壁24の周縁一箇所には半径方向外方に向けて突出したストッパ部26が形成され、該ストッパ部26に、内側ヒンジ板30の突起36が当接し、内側ヒンジ板30の回転を規制している。更に、起立壁24の周縁の対向する部分には、樹脂板40の係合片43の中間部と嵌合する、扇状に切欠かれた一対の嵌合部27が形成され、樹脂板40の位置決め及び回転止めとなる。
嵌合部27に嵌合する係合片43を有する樹脂板40は、図4(a)を併せて参照すると、中央に回転軸60が挿通される軸孔42が形成された基部41を有している。また、係合片43は、図4(b)、(c)に示すように、基部41の長さ方向の両端周縁から垂直に立ち上がって、前記起立壁24の扇状の嵌合部27に対応する形状をなしている。更に、係合片43,43の先端内面のそれぞれに、一対の係合爪44,44が対向して形成され、後述するダンパ50のフランジ部52表面周縁と係合して、該ダンパ50を係合固定する。すなわち、樹脂板40は、外側ヒンジ板20とダンパ50との双方を連結するとともに、ダンパ50の位置決め及び回転止めとなる。
係合爪44には、基部41側に向かうほど内側に突出するテーパ面が形成されており、ダンパ50を組付けるときに組付けが容易となっている。また、係合爪44の係合面44aと基部41表面との間隔は、外側ヒンジ板20の嵌合部27及びダンパ50のフランジ部52の厚さが適合する間隔とされている。なお、係合片43とフランジ部52との係合構造は、上記構造に限定されるものではなく、例えば、フランジ部52の周縁に突起を設け、係合片43にこの突起が嵌合する凹部又は孔を設けてもよい。
上記樹脂板40を外側ヒンジ板20に嵌合させた後、樹脂板40の内側となるように内側ヒンジ板30が組付けられる。この内側ヒンジ板30は、図3(a)、(b)を併せて参照すると、中央がやや窪んだ形状をなし、この周囲に所定間隔でネジ孔32が形成された基板31を有している。このネジ孔32に、ボルト等が挿入され収容スペース70の開口部を開閉するデッキボード72に固定される。
また、図3(c)に示すように、基板31の長さ方向両側端から、垂直に立ち上がった一対の起立壁33,33が形成されている。この起立壁33,33の間隔は、前記外側ヒンジ板20の起立壁24,24の内側に前記樹脂板40の基部41を当接させたとき、それらの内側にフィットして挿入できる間隔とされる。また、起立壁33の高さ方向のほぼ中間で、基板31の端部寄りの位置には、回転軸60が挿通される軸孔34が形成されている。更に、軸孔34から所定間隔をおいて連結孔35が形成されており、後述するダンパ50のアーム58の先端部58aが挿入され、ダンパ50と内側ヒンジ板30とを連結する部分となる。また、起立壁33には、その周方向一箇所から突出して外側方向に折曲された突起36が形成され、外側ヒンジ板20のストッパ部26及びストッパ壁24aに当接して、内側ヒンジ板30の回転角を規制する。
上記外側ヒンジ板20及び内側ヒンジ板30には、樹脂板40の基部41がそれぞれの起立壁24、33間に挟み込まれ、整合した各軸孔25、42、34に金属製の回転軸60が挿通され回転可能に連結される。この回転軸60が本発明における回転支持手段をなしている。また、図1に示すように、回転軸60は合成樹脂製の外筒61内周に収容され、該外筒61はコイルスプリング62内周に収容される。また、コイルスプリング62には、両端から延長部63,63が延出し、一方の延長部63が、外側ヒンジ板20の爪23,23間に係止されて基板21に当接し、他方の延長部63が、内側ヒンジ板30の基板31に当接する。
外側ヒンジ板20に固定され、内側ヒンジ板30に連結されて、回動時に制動力を付するダンパ50は、図1に示すように、ケース51と、該ケース51内に組み込まれ、ケース51との間で制動力を付与する回転子55とを有している。
図5(a)を併せて参照すると、ケース51は、一端が底壁51aにより閉塞した略円筒形状をなし、他端に開口部51bが形成され、開口部51b周縁から半径方向外側に延出したフランジ部52を有している。フランジ部52周縁には、前記外側ヒンジ板20の嵌合部27と同一形状で、扇状に切り欠かれた係合部53が形成され、この係合部53に、樹脂板40の係合爪44が係合し、ダンパ50を外側ヒンジ板20の軸方向外側に固定する。
ケース51内部には、回転子55の軸部57を挿入可能な内径で、底壁51a中央から円筒壁54が突出し、該円筒壁54外周に所定間隔をおいて、同心的に複数の円筒壁54a,54bが設けられている。これら円筒壁54,54a,54bには、図5(b)に示すように、底壁51aまで延びる連通溝54cが設けられ、各円筒壁間が連通して粘性流体を流動可能としている。また、ケース51周壁に近接した円筒壁54bは、シールリング64が配置可能なように、他の円筒壁よりも軸方向に短く形成されている。更に、底壁51a中央から、ケース51内部と通じる突出部51cが突出し、この突出部51c内周の奥側に環状溝51dが形成され、回転子55の軸部57の環状突起57cと嵌合する。
回転子55は、図6(a)に示すように、ケース51内周より小さい径で形成され、一端が基部56aで閉塞され、他端が開口部56bにより開口した略円筒状の本体56を有している。なお、基部56aの外側中央は、やや凹んで回転中心部56cが形成され、この回転中心部56cに回転軸60の端部が挿入される。
そして、ケース51の円筒壁54a内径に適合する外径で、基部56a中央から本体56内部に向けて軸部57が突出している。該軸部57外周に、ケース51の円筒壁54,54a,54bが挿入可能な間隔をおいて、同心的に複数の円筒壁57a,57bが形成されている。更に、円筒壁57a,57b及び本体56周壁のそれぞれには、開口部56b側に第1連通孔57dが形成され、基部56a側には第2連通孔57eが形成されており、各間が連通して粘性流体が流動可能とされている。また、軸部57の先端周縁が突出して環状突起57cが形成され、回転子55の環状溝51dと嵌合する部分となる。
本体56の基部56a寄りの位置には、環状の凹溝56dが形成され、この凹溝56dに、弾性樹脂製のシールリング64が装着される。また、基部56aの半径方向外側にアーム58が伸びており、このアーム58端部から、先端部58aが垂直に突出している。この先端部58aが内側ヒンジ板30の連結孔35に挿入され、内側ヒンジ板30に連結される。また、先端部58aはネジ等が螺着可能な開口部を有している。
ダンパ50を組付ける際には、まず、ケース51の各円筒壁54,54a,54b間にシリコンオイル等の粘性流体を充填し、次いで、シールリング64を装着した回転子55を、軸部57の環状突起57cからケース51の円筒壁54a内に挿入する。その際、回転子55の軸部57、円筒壁57a,57bの挿入に伴って、ケース51内の粘性流体の液面により押された空気は、回転子55の第1連通孔57dを通って外部へ逃がされる。更に回転子55を押し込むと、第1連通孔57dで逃しきれなかった空気を、第2連通孔57eを通して外部へ逃がすことができる。そして、回転子55の環状突起57cと、ケース51の環状溝dとが嵌合するまで押し込むことにより、シールリング64がケース51の内周壁面に当接して、ケース51の開口部51bを気密的にシールして組付けがなされて、空気の混入が少なく回動動作がスムーズなダンパ50を得られる。
このダンパ50においては、回転子55が回転すると、ケース51内に充填された粘性流体が剪断され、それに伴い抵抗力が発生して、ケース51と回転子55との回動が制動されるようになる。
次に、本発明のダンパ付きヒンジ装置10の、組立て方法の一例を説明する。
まず、外側ヒンジ板20の起立壁24の嵌合部27のそれぞれに、内側から樹脂板40の係合爪44を差し込んで、係合片43を弾性変形させ嵌合部27を乗り越えさせて、係合片43を嵌合部27に嵌合させることにより、外側ヒンジ板20に樹脂板40を仮固定する。すると、樹脂板40の軸孔42と、起立壁24の軸孔25とが整合し、樹脂板40の係合片43が外側ヒンジ板20の軸方向外側に突出した状態となる。
そして、樹脂板40の基部41を外側ヒンジ板20に当接させておき、その状態で内側ヒンジ板30の起立壁33のそれぞれを、樹脂板40の基部41の内側に挿入する。
次いで、内部に外筒61を収容したコイルスプリング62を、内側ヒンジ板30の起立壁33,33の内側に配置し、既に整合している軸孔42、25に、内側ヒンジ板30の軸孔34を整合させて、外側ヒンジ板20の軸方向外側から回転軸60を各軸孔に挿入していくことで、それぞれの起立壁24、33間に樹脂板40を挟持した状態で、外側ヒンジ板20と内側ヒンジ板30とを回転可能に組立てることができる。なお、外側ヒンジ板20と外側ヒンジ板20とは、前記突起36とストッパ部26及びストッパ壁24aとで規制される回動角の範囲で、コイルスプリング62により常時開くように付勢される。
なお、上記組立の際、内側ヒンジ板30の突起36が、外側ヒンジ板20のストッパ部26に当接して係止されるので、コイルスプリング62の付勢力の影響を少なくして組立てることができる。更に、金属製である、外側ヒンジ板20の起立壁24と、内側ヒンジ板30の起立壁33との間に、樹脂板40が挟み込まれているので、起立壁24と起立壁33とが互いに擦れあうことにより発生する不快な摩擦音を防止するとともに、摩擦抵抗を少なくして内側ヒンジ板30の回動動作をスムーズにすることができる。
そして、ダンパ50の先端部58aを、内側ヒンジ板30の連結孔35に整合させ、かつ、フランジ部52の係合部53を、樹脂板40の係合片43に整合させて、ダンパ50を押し込むことにより、樹脂板40の係合爪44が係合部53を乗り越え、係合部53の縁部に係合することにより、ダンパ50が外側ヒンジ板20の軸方向外側に固定される。こうして樹脂板40により、外側ヒンジ板20とダンパ50との双方が連結されることとなる。次いで、ダンパ50の先端部58aを連結孔35に挿入し、ワッシャ77を介してボルト78で固定することにより、アーム58が内側ヒンジ板30に連結されて、図8(a)、(b)に示すように、本発明のダンパ付きヒンジ装置10が組立てられる。
このように、樹脂板40を挟持した状態で、外側ヒンジ板20と内側ヒンジ板30とを回転可能に組立てた後、ダンパ50を簡単に固定することができるので、組立て作業性を向上させることができる。また、ダンパ50のケース51が樹脂板40により固定され、アーム58が内側ヒンジ板30に連結されて、アーム58によってダンパ50の制動力が得られるようになるので、上記特許文献1のようなリンク機構が不要となり、構造が簡単で部品点数も少なくなり製造コストを低減することができる。また、組立て時の部品点数が少ないので、各部品の管理も容易となる。更に、リンク機構が不要で、外側ヒンジ板20、内側ヒンジ板30、ダンパ50が回転軸60上に組付けられているので、比較的コンパクトとなり干渉部材等の心配がなく軽量化も図れる。
この際、図9に示すようにダンパ50は、樹脂板40の係合爪44により係合固定されるとともに、回転子55の回転中心部56c内に、回転軸60の端部が挿入される状態となる。そのためダンパ50は、半径方向外側から樹脂板40の係合爪44により係合固定されるだけでなく、軸方向内側から回転軸60によって軸支されるので、強固に支持固定される。したがって、事故等によって、ダンパ50に予期せぬ外力等が加わった場合であっても、破損等の恐れが少なくなり、更に回転軸60からのずれ等を防止して、安定した制動力を発揮させることができる。
図10には、本発明のダンパ付きヒンジ装置10の使用状態が示されている。このダンパ付きヒンジ装置10は、例えば、自動車等のラゲージルームの床面に設けられた、スペアタイヤや工具、或いは荷物等を収納する収容スペース70を開閉するために用いられる。収容スペース70の開口部は、デッキボード72により開閉されるようになっており、更に、該開口部には図示しないロック装置が取付けられている。
収容スペース70の側壁71、及び、デッキボード72には、ネジ止め用孔が形成されている。そして、側壁71に外側ヒンジ板20を当接させ、ネジ孔22及びネジ止め用孔を整合させて、ボルト73とナット74とで締付固定し、同様にデッキボード72に内側ヒンジ板30を当接させ、ネジ孔32及びネジ止め用孔を整合させて、ボルト75とナット76とで締付固定する。こうして、ダンパ付きヒンジ装置10が、収容スペース70の側壁71及びデッキボード72に固定され、デッキボード72が収容スペース70の開口部に対して、開閉動作がなされるようになる。
デッキボード72は常時開くように付勢されるので、収容スペース70の開口部に取付けられた図示しないロック装置によってデッキボード72縁部を係止して、開口部を閉じた状態にロックしている。そして、収容スペースからスペアタイヤ等を取出す際には、図示しないロック装置を操作して、ロック状態を解除する。この際、ダンパ付きヒンジ装置10には、回動時に制動力を付与するダンパ50が固定されており、デッキボード72は緩やかに開くようになるので、使用者の安全を確保して、ヒンジ装置に過度の負担をかけることもない。
図11には、ダンパ50のアーム58と内側ヒンジ板30との連結構造の他の例が示されている。
図11(b)、(d)に示すように、回転子55から延出したアーム58の先端部58bが、T字状をなして周方向に伸びている。この先端部58bの両端には、アーム58に対して直角方向に延出された一対の係合突起59が設けられている。各係合突起59は、両側に突出する爪部59aを有し、先端には弾性的に縮径できるようにスリット59bが形成されている。
一方、内側ヒンジ板30の起立壁33には、上記係合突起59が係合する連結孔が形成されている。この例の場合、連結孔は2種類の形状となっている。
図11(a)、(b)の例では、一対の係合突起59の間隔に適合する幅で、幅広の連結孔35aが形成されている。そして、アーム58の一対の係合突起59を連結孔35aに挿入すると、連結孔35aの両端部分に、係合突起59の爪部59aが係合し、アーム58が起立壁33に連結される。
図11(c)、(d)の例では、一対の係合突起59のそれぞれに整合する位置に一対の連通孔35b,35bが形成されている。そして、アーム58の一対の係合突起59を対応する連結孔35aにそれぞれ挿入すると、各連結孔35a周縁に、係合突起59の爪部59aが係合し、アーム58が起立壁33に連結される。
このように、アーム58の先端部58bを、T字状をなして周方向に延出させ、その両端に係合突起59を設けて、周方向に離れた2箇所の係合突起59で、起立壁33に係合させるようにしたので、回動力に対して強固に固定できる。
また、アーム58の係合突起59を起立壁33の連結孔に押し込むだけで、ワンタッチで簡単にアーム58を起立壁33に連結することができるので、図1に示すボルトやワッシャ等が不要となり、部品点数を減らし、かつ、ダンパ50固定時の作業性を向上させることができる。
なお、このダンパ付きヒンジ装置10においては、ダンパ50のケース51及び回転子55のそれぞれには、同心的に配置された複数の円筒壁54,54a,54b及び57a,57bが設けられ、ケース51の円筒壁54,54a,54b間に回転子55の円筒壁57a,57bが粘性流体を介して挿入されており、回転子55の円筒壁57a,57bの軸方向基部56a側には連通孔57eが形成されている。このため、ダンパ50を組付けるときに、回転子55の挿入に伴って、ケース51内の粘性流体の液面により押された空気を、連通孔57eを通して外部へ逃がすことができるので、空気の混入が少なく回動動作がスムーズなダンパ50を得られる。
更に、このダンパ付きヒンジ装置10においては、内側ヒンジ板30及び外側ヒンジ板20の各起立壁33,24と、樹脂板40とを貫通する回転軸60が設けられ、回転軸60の端部が回転子55の回転中心部56cに挿入されている。このため、ダンパ50は、係合爪44と回転軸60とにより強固に支持固定されるので、事故等によりダンパ50に外力が加わっても破損等の恐れが少なく、回転軸60からのずれ等も防止し安定した制動力を発揮できる。
なお、上記実施形態においては、回転軸60が本発明における回転支持手段をなし、係合爪44が本発明における係合片の先端部をなし、連結孔35,35a,35bが本発明における内側ヒンジ板の起立壁に形成された孔をなしている。
本発明は、例えば、自動車等のラゲージルームに設けられたデッキボードを開閉する際に用いられ、部品点数が少なく構造が簡単で、ダンパを簡単に固定可能で、組立て作業性を向上させる、ダンパ付きヒンジ装置として利用することができる。
本発明のダンパ付きヒンジ装置の一実施形態を示す分解斜視図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を構成する外側ヒンジ板を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は左側面図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を構成する内側ヒンジ板を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を構成する樹脂板を示しており、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は断面図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を構成するダンパのケースを示しており、(a)は片断面図、(b)は右側面図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を構成するダンパの回転子を示しており、(a)は片断面図、(b)は右側面図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を構成するダンパを示しており、(a)は片断面図、(b)は右側面図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を組立て終えた状態を示しており、(a)は正面図、(b)は左側面図である。 同ダンパ付きヒンジ装置のダンパが固定された位置の部分拡大図である。 同ダンパ付きヒンジ装置を、ラゲージルーム床面の収容スペース開閉用とした場合の、使用状態を示す説明図である。 ダンパのアーム、及び、内側ヒンジ板の連結孔の形状の他の例を示しており、(a)は連結孔を長孔とした場合の連結状態を示す説明図、(b)は(a)の場合の連結前の状態を示す斜視図、(c)は連結孔を2つとした場合の連結状態を示す説明図、(d)は(c)の場合の連結前の状態を示す斜視図である。
符号の説明
10 ダンパ付きヒンジ装置
20 外側ヒンジ板
21 基板
24 起立壁
24a ストッパ壁
25 軸孔
26 ストッパ部
27 嵌合部
30 内側ヒンジ板
31 基板
33 起立壁
34 軸孔
35,35a,35b 連結孔
36 突起
40 樹脂板
41 基部
42 軸孔
43 係合片
44 係合爪
50 ダンパ
51 ケース
52 フランジ部
53 係合部
54,54a,54b 円筒壁
55 回転子
56 本体
56c 回転中心部
57 軸部
57a,57b 円筒壁
57d 第1連通孔
57e 第2連通孔
58 アーム
58a,58b 先端部
59 係合突起
60 回転軸
61 外筒
62 コイルスプリング
64 シールリング
70 収容スペース
72 デッキボード

Claims (4)

  1. 一対のヒンジ板を回動可能に連結し、該回動に際して制動力を付与するダンパを取付けたダンパ付きヒンジ装置において、
    前記一対のヒンジ板は、それぞれ両側に一対の起立壁を有し、一方のヒンジ板の起立壁が、樹脂板を介して、他方のヒンジ板の起立壁の内側に入り、該起立壁同士が回転支持手段によって回転可能に連結された構造をなし、
    前記ダンパは、ケースと、該ケース内に組み込まれて該ケースとの間で制動力を付与する回転子とを有し、
    前記一対のヒンジ板のうち、前記起立壁が内側に配置された内側ヒンジ板は、前記回転子から延出されて半径方向外方に伸びるアームと連結されており、
    前記樹脂板は、その外周から軸方向に延出された係合片を有し、
    前記一対のヒンジ板のうち、前記起立壁が外側に配置された外側ヒンジ板は、その起立壁に上記係合片の中間部が嵌合する嵌合部を有し、
    前記ケースには、前記係合片の先端部が係合固定される係合部が設けられていることを特徴とするダンパ付きヒンジ装置。
  2. 前記ダンパの前記ケース及び前記回転子のそれぞれには、同心的に配置された複数の円筒壁が設けられ、前記ケースの円筒壁間に前記回転子の円筒壁が粘性流体を介して挿入されており、前記回転子の円筒壁の軸方向基部側には連通孔が形成されている請求項1記載のダンパ付きヒンジ装置。
  3. 前記内側ヒンジ板及び前記外側ヒンジ板の各起立壁と、前記樹脂板とを貫通する回転軸が設けられ、該回転軸の端部が前記回転子の回転中心部に挿入されている請求項1又は2記載のダンパ付きヒンジ装置。
  4. 前記回転子から延出されたアーム先端部が更に周方向に伸びており、この周方向に伸びる先端部の複数箇所に係合突起が形成され、これらの係合突起が前記内側ヒンジ板の起立壁に形成された孔に係合して連結されている請求項1〜3のいずれか1つに記載のダンパ付きヒンジ装置。
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