JP2006073829A - 強誘電体メモリ及び強誘電体メモリの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 強誘電体材料でなる強誘電体層107、強誘電体層の下部に設けられる下部電極105b、強誘電体層107の上部に設けられる上部電極105aでなるキャパシタ101を含む強誘電体メモリにおいて、下部電極下105bにあって、強誘電体層107に水素が拡散することを防止する水素拡散防止膜103bと、上部電極上105aにあって、強誘電体層107に水素が拡散することを防止する水素拡散防止膜105bとを設ける。
【選択図】 図1
Description
ところで、強誘電体材料は、水素によって還元されやすいことでも知られている。還元された強誘電体材料は、分極特性が低下して強誘電体メモリとしての特性が劣化する。このため、従来から、強誘電体メモリにおける強誘電体材料の還元を抑制する技術が提案されている。
このような発明によれば、上部水素拡散防止膜と下部水素拡散防止膜とを同時にパターニングすることができる。したがって、1回のパターニングでキャパシタ周辺の水素拡散防止膜周辺を同時に除去することができる。このため、絶縁層にコンタクトホールを設ける工程で改めて下部水素拡散防止膜を除去する必要がなく、水素拡散防止膜形成によって後に強誘電体メモリの製造工程が増加することを防ぐことができる。
このような発明によれば、Al2O3をエッチングせずに絶縁膜の一部として使用することが可能になり、水素拡散防止膜を除くためのエッチング工程を省くことが可能になる。
また、本発明の強誘電体メモリは、前記上部水素拡散防止膜及び前記下部水素拡散防止膜が、Al203材料であることを特徴とする。
また、本発明の強誘電体メモリは、前記上部水素拡散防止膜及び前記下部水素拡散防止膜が、5〜100nmの厚さを有することを特徴とする。
このような発明によれば、水素拡散の防止と絶縁性との観点、さらに強誘電体メモリのプロセス上から水素拡散防止膜の厚さを適正な値に設定することができる。
このような発明によれば、比較的簡易でありながら膜の厚さが正確で、しかも膜品質の高い水素拡散防止膜を得ることができる。
このような発明によれば、本発明の強誘電体メモリを一般的な構成のメモリに適用することができる。
また、本発明の強誘電体メモリの製造方法は、水素が拡散することを防止する水素拡散防止膜を絶縁層上に形成する下部水素拡散防止膜形成工程と、前記下部水素拡散防止膜形成工程で形成された水素拡散防止膜の上に下部電極、強誘電体層、上部電極でなる強誘電体キャパシタを形成するキャパシタ形成工程と、前記強誘電体キャパシタの上に水素拡散防止膜を形成する上部水素拡散防止膜形成工程と、を含むことを特徴とする。
このような発明によれば、上部水素拡散防止膜のパターニング時に下部水素拡散防止膜をも同時に除去することができる。このため、絶縁層にコンタクトホールを設ける工程で改めて下部水素拡散防止膜を除去する必要がなく、水素拡散防止膜形成によって後に強誘電体メモリの製造工程が増加することを防ぐことができる。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1の強誘電体メモリを示した図である。図示した強誘電体メモリは、キャパシタ101を備えた強誘電体メモリである。キャパシタ101は、強誘電体層107、強誘電体層107の下部に設けられる下部電極105b、強誘電体層107の上部に設けられる上部電極105aを備えている。実施形態1では、このキャパシタ101の下部電極下に、強誘電体層107に水素が拡散することを防止する下部水素拡散防止膜である水素拡散防止膜103bを設けている。さらに、上部電極105a上に、強誘電体層107に水素が拡散することを防止する上部水素拡散防止膜である水素拡散防止膜103aを備えている。
以上の強誘電体メモリにおいて、実施形態1では、上部電極105a、下部電極105bにいずれも200nmのIr/IrOx/Ptの複合膜を用いた。複合膜におけるIr膜、IrOx膜、Pt膜それぞれの厚さは、以下のとおりである。
・Ir 100nm
・IrOx 50nm
・Pt 50nm
また、実施形態1では、水素拡散防止膜103a、103bにAl203を用いた。ただし、実施形態1は、水素拡散防止膜にAl203を用いるものに限定されるものでなく、水素の拡散を防止し、かつ、絶縁性を有する材料であれば他の膜を水素拡散防止膜として使用するものであってもよい。
図1に示した強誘電体メモリでは、層間絶縁膜111中の水素が図中Aで示す方向に拡散し、強誘電体層107に達することがある。しかし、実施形態1の強誘電体メモリは、層間絶縁膜111上に水素拡散防止膜103bを備えるため、拡散してきた水素が水素拡散防止膜103bからキャパシタ101内に入ることができない。このため、実施形態1の強誘電体メモリは、強誘電体層107が層間絶縁膜111中の水素によって還元されることを防ぐことができる。
実施形態1の強誘電体メモリは、図1(a)に示すように、Si基板上にトランジスタ117を設け、このソース、ドレインとして不純物層113を形成する。また、トランジスタ117上に層間絶縁膜111を形成し、層間絶縁膜111の内部にプラグ電極115の一部となる電極115aを形成する。電極115aの上端には回路的な設計自由度を高める目的でローカルインターコネクト119が設けられている。
なお、図示した構成の強誘電体メモリでは、層間絶縁膜111が二層になっていて、各々の層の厚さは下層が300nm、上層が200nmである。
次に、実施形態1では、図3(d)に示すように、レジストパターン201を剥離する。続いて、コンタクトホール203上から化学気性蒸着法または物理気性蒸着法によって金属で埋め込み(図3(e))、プラグ電極115を形成する。そして、図3(f)に示すように、水素拡散防止膜103b上をCMP(Chemical Mechanical Polishing)することによって水素拡散防止膜103b上に付着した金属膜を除去すると共に水素拡散防止膜103b表面を平坦化する。CMPの終了後、プラグ電極115の金属表面が露出する。
以上述べた実施形態1によれば、キャパシタ101を水素拡散防止膜103aで覆い、空気中の水素がキャパシタ101内部の強誘電体層107の内部に拡散してくることを防ぐことができる。さらに、キャパシタ101とキャパシタ101下層の層間絶縁膜111との間にも水素拡散防止膜103bを形成し、水素拡散防止膜103b内の水素が強誘電体層107の内部に拡散してくることを防ぐことができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2について説明する。なお、本発明の実施形態2の説明にあたり、図1で説明した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
図6(a)、(b)、(c)は、実施形態2の強誘電体メモリによって得られる効果を説明するための図である。なお、図6では、キャパシタ101と基板の不純物層と等を電気的にコンタクトするため、層間絶縁膜111にコンタクトホールを形成する工程を例に挙げるものとする。
以上述べた実施形態2によれば、水素拡散防止膜500aのパターニング時、水素拡散防止膜500bを水素拡散防止膜500aと共にキャパシタ周辺を除いて除去することができる。このため、コンタクトホール601の形成時に水素拡散防止膜500bをエッチングする必要がなく、強誘電体メモリの製造工程を1つ少なくすることができる。
なお、以上述べた実施形態2において、水素拡散防止膜500a及び水素拡散防止膜500bは、実施形態1と同様に5〜100nmの厚さに形成される。また、水素拡散防止膜500a、500bは、スパッタリング法、化学気相蒸着法、物理気相蒸着法の少なくとも1つを用いて形成される。
さらに、ウェットエッチングによってコンタクトホール203をエッチングする場合、エッチング液に酸系の薬液を用いることが望ましい。
さらに、以上述べた実施形態1、実施形態2は、いずれも強誘電体メモリをスタック型のメモリとして構成した。しかし、本発明の強誘電体メモリはスタック型に限定されるものでなく、例えばプレーナ型のメモリとしても構成することができる。
105a 上部電極、105b 下部電極、107 強誘電体層、
111,603 層間絶縁膜、113 不純物層、115 プラグ電極、
117 トランジスタ、119 ローカルインターコネクト、
201 レジストパターン、203,601,605 コンタクトホール。
Claims (9)
- 強誘電体材料でなる強誘電体層、該強誘電体層の下部に設けられる下部電極、前記強誘電体層の上部に設けられる上部電極でなる強誘電体キャパシタを含む強誘電体メモリであって、
前記下部電極下にあって、前記強誘電体層に水素が拡散することを防止する下部水素拡散防止膜と、
前記上部電極上にあって、前記強誘電体層に水素が拡散することを防止する上部水素拡散防止膜と、
を備えることを特徴とする強誘電体メモリ。 - 前記下部水素拡散防止膜の平面視外形形状は、前記上部水素拡散防止膜の平面視外形形状と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の強誘電体メモリ。
- 前記上部水素拡散防止膜及び前記下部水素拡散防止膜は、絶縁性を有することを特徴とする請求項1または2に記載の強誘電体メモリ。
- 前記上部水素拡散防止膜及び前記下部水素拡散防止膜は、Al203材料であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の強誘電体メモリ。
- 前記上部水素拡散防止膜及び前記下部水素拡散防止膜は、5〜100nmの厚さを有することを特徴とする請求項3または4に記載の強誘電体メモリ。
- 前記上部水素拡散防止膜及び前記下部水素拡散防止膜は、スパッタリング法、化学気相蒸着法、物理気相蒸着法の少なくとも1つを用いて形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の強誘電体メモリ。
- 前記強誘電体キャパシタが絶縁層上に形成され、前記絶縁層内にあって前記下部電極と前記絶縁層下の導電層とを電気的に接続するプラグ電極をさらに備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の強誘電体メモリ。
- 水素が拡散することを防止する水素拡散防止膜を絶縁層上に形成する下部水素拡散防止膜形成工程と、
前記下部水素拡散防止膜形成工程で形成された水素拡散防止膜の上に下部電極、強誘電体層、上部電極でなる強誘電体キャパシタを形成するキャパシタ形成工程と、
前記強誘電体キャパシタの上に水素拡散防止膜を形成する上部水素拡散防止膜形成工程と、
を含むことを特徴とする強誘電体メモリの製造方法。 - 前記下部水素拡散防止膜を、前記上部水素拡散防止膜と共にパターニングして前記絶縁層表面から除去する下部水素拡散防止膜除去工程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の強誘電体メモリの製造方法。
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