JP2006072256A - 色信号処理装置、画像表示装置、および、色ずれ補正方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3色の水平方向重心を近づけることによってエッジ付近での色ずれを防止する。
【解決手段】 R、G、Bの3色の画素トリオ(pixel trio)が所定の色配列となっている表示パネルに出力すべき3色の色信号に対し色補正処理を実行する色ずれ補正回路を備える。この回路が行う処理では、色信号による画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近に対応する信号内タイミングに、前記3色の任意の1色を示す所定の色信号のレベル値を基準に、前記画像パターンのエッジ付近で前記所定の色信号の画素に対し幾何学的に対応する他の2色の画素の色信号のレベル値を、前記所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するように補間演算により生成する。これにより色重心差(色ごとの位相差)が小さくなり、エッジでの色ずれが防止される。
【選択図】図15

Description

本発明は、表示パネル上の画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近での色ずれを補正する色信号処理装置、画像表示装置、および、色ずれ補正方法に関するものである。
固定ピクセルの表示装置では三色の発光部(画素)が、所定の配列で繰り返して配置されている。たとえば、表示パネルの左から順に赤(R),緑(G),青(B)の画素が繰り返している配列のほかに、G,B,Rの順、B,G,Rの順といった配列が採用されている。通常の固定ピクセルの駆動装置では、水平駆動クロックから生成した狭ピッチパルス(サンプリングパルス)の間隔に対応したRGB画素群の1ピッチ(以下、この1ピッチを構成する3画素を画素トリオ(pixel trio)または単にトリオ(trio)という)の単位で、映像信号が固定ピクセルに供給される。その供給方法としては映像信号を色ごとに供給する場合と、点順次(1トリオごとに順次)で供給する場合とがある。
このような表示装置では画素の配置が1/3ピッチずつずれているため、色ずれが発生していた。
以下、図17(A)〜図17(E)を用いて色ずれを説明する。
図17(A)に示す元画像を図17(B)に示す間隔のサンプリングポイントでサンプリングし、つぎのサンプリング点までホールドすると、サンプリング画像は図17(C)のようになる。このサンプリング画像は固定ピクセルの表示装置の駆動信号波形を表している。
そのような駆動信号を図17(D)に示す配列(本例ではBGR配列を例とする)の表示パネルに供給すると、各画素は駆動信号レベルに応じて発光するため、たとえば図17(E)に示すような画素発光状態となる。
図17(E)から明らかなように、トリオ内色配列の中心色(本例では緑(G))に対して、青(B)の水平方向重心が左にずれ、逆に赤(R)の水平方向重心が右にずれている。
そのため、たとえば白抜きの文字等を表示させた場合、向かって左側のエッジ付近に青みがかったようになり、右側のエッジ付近に赤みがかったようになる現象(エッジの色ずれ)が発生していた。
以上はBGR配列の場合であるが、他の色配列の場合も、その色配列に応じた色が水平方向の両エッジ付近で目立つ現象が生じる。
これに対し、CRTではビーム電流(アナログ信号)を蛍光面に当てる直前に色選別構造(アパーチャーグリルやシャドウーマスク)により、発光する輝度信号が選択される。このため、発光素子が水平にずれて配置されていても原理的に色ずれは発生しなかった。
一方、固定ピクセルの表示装置では各色の発光画素の幾何学的な位置に対応した映像信号を供給しないと原理的に色ずれが発生する。
このことは、たとえば特許文献1に記載されているように良く知られている。特許文献1では、補間演算により1/3ピッチずれた色を相対的に他の色に合わせる処理を行っている。これは、固定ピクセルを有する表示装置を前提として作成された図17(C)のような波形の映像信号が他の表示装置、たとえば3つの液晶パネルの画像をスクリーン上で重ねる投射型の表示装置に入力された場合、スクリーン上での色ずれを防止するとの要請に基づいている。特許文献1に記載の補間処理では、たとえば左側の色を中心の色位置にずらし、右側の色を中心の色位置にずらし、3色を同じ位置(スクリーン上の位置)で合成させるものである。
特開2003−122338号公報
ところが、この補間演算は、たとえば液晶パネル、PDPパネルを有する固定ピクセルの表示装置に対しては適用できない。固定ピクセルで表示できる色は一色に限られるためである。
本発明が解決しようとする課題は、たとえば図17(F)に示すように3色の水平方向重心を揃える、あるいは、できるだけ近づけることによって、とくにエッジ付近での色ずれを防止する固定ピクセル表示装置用の補間演算を行う色信号処理装置、固定ピクセルを有する画像表示装置、および、色ずれ補正方法を新たに提案することである。
本発明に係る色信号処理装置は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素トリオ(pixel trio)が所定の色配列となっている表示パネルに出力すべき3色の色信号に対し、色ずれ補正の処理を施す色信号処理装置であって、前記3色の色信号を入力し、当該色信号による画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近に対応する信号内タイミングに、前記3色の任意の1色を示す所定の色信号のレベル値を基準に、前記画像パターンのエッジ付近で前記所定の色信号の画素に対し幾何学的に対応する他の2色の画素の色信号のレベル値を、前記所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するように補間演算により生成し、前記色配列に起因したパターンエッジの色ずれを補正する色ずれ補正回路を備える。
この色信号処理装置で、前記色ずれ補正回路は、好適に、前記画素トリオの右端に出力される第3色信号のレベル値間で線形に漸減するように、第1色信号のレベル値を補間による算出する第1の色演算部と、前記画素トリオの右端に出力される第3色信号のレベル値間で線形に漸減し、あるいは、前記画素トリオの左端に出力される第1色信号間で線形に漸増するように、第2色信号のレベル値を補間により算出する第2の色演算部と、前記画素トリオの左端に出力される第1色信号間で線形に漸増するように、第3色信号のレベル値を補間により算出する第3の色演算部とを有する。
さらに好適に、前記色ずれ補正回路は、入力する色配置信号に基づいて第1〜第3の色演算部に対する前記3色の色信号の入力を制御する第1のセレクタと、前記色配置信号に基づいて3系統の出力に対する前記第1〜第3の色演算部の出力を制御する第2のセレクタとをさらに有する。
さらに好適に、前記第1〜第3の色演算部は、前記画像パターンのレベル変化の向きが変化する頻度を所定数の画素トリオ範囲で検出し、当該頻度が高いほど小さく当該頻度が低いほど大きな値を有する補正係数を算出する係数生成部と、前記他の二色の何れかの画素データを補間演算により求め、求めた画素データと元画素データとを前記補正係数に応じた比率で混合して出力する補間演算部とをそれぞれ有する。
さらに好適に、前記色ずれ補正回路は、前記画像パターンの彩度レベルを算出する彩度レベル演算部をさらに備え、前記第1〜第3の色演算部の各々は、前記補正係数を前記彩度レベルに応じて変化させる回路をそれぞれ有する。
このような構成の色信号処理装置によれば、3色の色信号を表示パネルに出力したときの表示パネル上の画像パターンにおいて、そのエッジ付近の色が補間演算により生成される。より詳細には、3色の画素トリオの任意の一色の信号(所定の色信号)のレベル値を基準として、表示画面上の前記エッジ付近で幾何学的に対応する画素の他の二色が補間演算により生成される。このとき二色の色信号のレベル値を、所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するようにする。したがって、この傾きが画像パターンの水平方向の両側のエッジで同じとするならば、画素トリオ内の左端の色と右端の色の水平方向重心の偏りが打ち消しあって、当該重心位置は3色で揃う。この傾きが同じでない場合でも、水平方向重心の偏りは大幅に低減する。
本発明では、画像パターンの左端のレベルが増加傾向の立ち上がりエッジ付近では、画素トリオの左端の色(第1色信号)を基準とし、画像パターンの右端のレベルが減少傾向の立ち下がりエッジ付近では、右端(第3色信号)を基準とした補間演算を行うことが可能である。これは、補正前の元信号部分では信号レベルが変化しないようにするためである。
本発明では、さらに、最終的に生成される色信号内で補間演算による成分比率を変化させることができ、この比率を、画像パターンのレベル変化の向きが変化する頻度に応じて変えることができる。つまり、映像周波数が高い、輝度レベルが頻繁に大きく変化するような画像(たとえば文字画像)では、レベル変化の向きが変化する頻度も高く、このような場合は補正比率を下げることができる。逆に、映像周波数が低い(たとえば風景画像)では、レベル変化の向きが変化する頻度が低く、このような場合は補正比率を上げることができる。この補正率の制御は、映像周波数が高い映像(たとえば文字画像)で線が太く見える、あるいは、元信号が変化して色が付いたように見えることを防止するためである。
本発明に係る画像表示装置は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素トリオ(pixel trio)が所定の色配列となっている表示パネルと、当該表示パネルに出力すべき3色の色信号に対し、当該色信号による画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近に対応する信号内タイミングに、前記3色の任意の1色を示す所定の色信号のレベル値を基準に、前記画像パターンのエッジ付近で前記所定の色信号の画素に対し幾何学的に対応する他の2色の画素の色信号のレベル値を、前記所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するように補間演算により生成し、前記色配列に起因したパターンエッジの色ずれを補正する色ずれ補正回路とを備える。
本発明に係る色ずれ補正方法は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素トリオ(pixel trio)が所定の色配列となっている表示パネルに出力すべき3色の色信号に対し、前記色配列に起因したパターンエッジの色ずれを補正する色ずれ補正方法であって、前記3色の色信号を入力し、当該色信号による画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近に対応する信号内タイミングに、前記3色の任意の1色を示す所定の色信号のレベル値を基準に、前記画像パターンのエッジ付近で前記所定の色信号の画素に対し幾何学的に対応する他の2色の画素の色信号のレベル値を、前記所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するように補間演算により生成するステップを含む。
本発明によれば、3色の水平方向重心を揃える、あるいは、できるだけ近づけることによって、とくにエッジ付近での色ずれを防止しあるいは抑制することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
本実施の形態では、3色の色信号のうち任意の1色の所定の色信号を基準に他の2色の補間演算を、画像パターンの両側エッジ付近に対応した信号内タイミングで行う。所定の色信号に限定はなく、基準とする色(信号)は、画像パターンを構成する画素トリオの中央色、左側色、右側色の何れでもよい。
本実施の形態で採用可能な最も単純な色ずれ補正方法では、画素トリオの中央の色を基準として他の二色の色信号レベルを変化させる補間演算後の色信号をそのまま出力する。この方法を、以下、「完全補間による色ずれ補正方法」という。
<完全補間による色ずれ補正方法>
図1(A)〜図1(D)は、画素トリオの中央色として緑(G)を基準とした完全補間による色ずれ補正方法の説明図である。この例ではBGRの色配列であることから、緑(G)が基準色となる。各図に画像ラインと、その信号レベルのヒストグラムとを示す。図1(A)に示す1トリオ幅のラインを補間演算した結果を図1(B)に示し、図1(C)に示す2トリオ幅のラインを補間演算した結果を図1(D)に示す。
ここで「補間演算の基準にする」ということは、ヒストグラム上でエッジ付近の基準色レベル間を直線により結んだレベルまで他の二色の信号レベルを補間演算(直線補間法)により算出することをいう。後述する他の色ずれ補正方法では補間演算後の色信号と元の色信号とを混合して出力するが、完全補間による色ずれ補正方法では補間演算後の色信号をそのまま出力する。
図1(B)および図1(D)のヒストグラムに示すように、この補間演算によって、左側エッジでは青(B)が下げられ、新たに赤(R)の画素が発生していることから、青みがかっていた色ずれが緩和されている。同様に、右側エッジでは赤(R)が下げられ、新たに青(B)の画素が発生していることから、赤みがかっていた色ずれが緩和されている。
ところが、実際の補正画像を見ると、元画像より暗く、かつ緑がかった色に見える。これは、人間の目は最も輝度が高い部分に反応することから、元画像の両端で信号レベルが低下し、相対的に緑(G)の信号レベルが上がったことに起因する。このような現象は、画像ライン幅が短いと顕著であり、条件にもよるが3〜5画素トリオ以上では余り気にならなくなる。
このことを一般化すると、固定画素の1〜4トリオピッチ程度でオン(パターン有り)とオフ(パターン無し)を繰り返すような周波数が高い画像では、補間演算によって輝度およびコントラストが低下し、またホワイトバランスが崩れる。また、水平方向の幅が広い画像では余り気にならないが、元々細い幅では相対的に線幅が拡がるため解像感も低下する。
これらの現象を防止するために、本実施の形態では、映像周波数の高域側で補正(補間演算)を行わないか、あるいは、周波数が高くなるにつれて補正率を下げるようにすることが望ましい。補正率を変化させる具体的な方法としては、前述したように補間演算後の色信号と元の色信号との混合比を変化させることが望ましい。
本実施の形態で、より望ましい色ずれ補正方法としては、以下の2つがある。
<両側エッジ持ち上げ型の色ずれ補正方法>
この色ずれ補正方法は、元画像の映像信号の水平方向両側のエッジより外側の色を持ち上げて補間画像を生成し、この補間画像と元画像との混合比(以下、補正率)を映像周波数が高くなるほど補間画像が含まれる割合が低くなるように設定し、この画像混合により色ずれ補正画像を生成する方法である。この方法では、元画像が1トリオ幅のラインである場合は補正率0%、すなわち元画像のままのとする。また、この方法では補間演算の基準を、立ち上がりエッジではトリオ内の左端の色、立ち下がりエッジではトリオ内の右端の色にする。このような基準の取り方を行うと、元画像のレベル値は変わらないことから、以下、この色ずれ補正方法を「両側エッジ持ち上げ型の色ずれ補正方法」という。
図2(A)〜図2(D)は、両側エッジ持ち上げ型の色ずれ補正方法の説明図である。各図に画像ラインと、その信号レベルのヒストグラムとを示す。図1と同様、図2(A)に示す1トリオ幅のラインを補間演算した結果を図2(B)に示し、図2(C)に示す2トリオ幅のラインを補間演算した結果を図2(D)に示す。
補間方法は基準色が異なるのみで図1の場合と同様に行っている。また、図1の場合と異なり、1画素トリオの画像では補間演算(色ずれ補正)を行っていない。これによって、最大周波数に近い画像で輝度およびコントラストの低下ならびにホワイトバランスの低下を防止し、かつ、それ以外の画像で色ずれを補正することが可能となる。
このとき図3に示すように、映像周波数を上げるにしたがって、パターンの繰り返しピッチが、たとえば3〜5トリオピッチまでは100%の色ずれ補正を行い、3〜5トリオピッチから1トリオピッチまで徐々に色ずれ補正率が低下するようにすることが望ましい。
このような映像周波数に応じた補正率を変化させる手法は、前述した完全補間による色ずれ補正方法に適用することができる。この適用後の方法を「映像周波数反比例型の単純色ずれ補正方法」という。ここで「単純色ずれ補正方法」としたのは、上記「両側エッジ持ち上げ型」と区別するためである。
<映像周波数反比例型の単純色ずれ補正方法>
前述したように、図2に示す両側エッジ持ち上げ型の色ずれ補正方法は、元画像に比べ輝度およびコントラストが低下すること、さらには全体的に色が変化するホワイトバランスの低下を有効に防止できる。その一方で、エッジ外側に補間演算により画像データを付加することから、ラインが太くなり尖鋭度が低い画像となってしまう。つまり、両側エッジ持ち上げ型の色ずれ補正では、画像の高域周波数において補正率を上げると、色付の発生を防止することを優先する結果として、たとえば細い白線が太く見えることが目立ってしまうことがある。
これに対し、以下に説明する映像周波数反比例型の単純色ずれ補正方法は、映像周波数が高い、たとえば細い白線が余り太くならず、かつ色付も目立たなくすることを目的とする。
図4(A)〜図5(D)は、映像周波数反比例型の単純色ずれ補正方法の説明図である。各図に画像ラインと、その信号レベルのヒストグラムとを示す。図1および図2の場合と同様、図4(A)に示す1トリオ幅のラインを補間演算した結果を図4(B)に示し、図4(C)に示す2トリオ幅のラインを補間演算した結果を図4(D)に示す。
基準色は図1の場合と同様に画素トリオの中央色(本例では緑(G))とする。また、図2の場合と同様に、1画素トリオの画像では補間演算(色ずれ補正)を行っていない。
この色ずれ補正方法では、元画像の映像信号の水平方向両側のエッジ部分の色レベルを若干下げることを許容する代わりに、元画像より外側の色を持ち上げることをできるだけ抑制して補間画像を生成し、この補間画像と元画像との混合比(補正率)を映像周波数が高くなるほど補間画像が含まれる割合が低くなるように設定し、この画像混合により色ずれ補正画像を生成する。
たとえば、中央色(本例では緑(G))を基準として補間画像(図4(D))を生成し、この補間画像に補正係数H(0<H<1)を乗算し、一方、元画像(図4(C))に補正係数Hの補数h=|1−H|を乗算し、この2つの乗算結果を加算して、色ずれ補正画像を算出する。
この補正係数Hは、映像周波数に応じて変化させることにより概略的には図3に示すように補正率に映像周波数依存性をもたせる。つまり、1画素トリオピッチだけ発光している場合は補正をしない(補正率(補正係数H)が0)。2画素トリオピッチで発光している場合は、たとえば50%程度の補正を加える(補正率50%、補正係数H=0.5)。この場合、100%補正(図1に示す完全補間による色ずれ補正)比べると基準色に対する補正色の輝度低下が小さいので、色付が低減される。低域周波数では100%補正されるが、全体の発光面積に比べ補正色の輝度低下の割合が小さいのでので、全体として色ずれは目立たない。
このように、映像周波数反比例型の単純色ずれ補正方法では、色ずれを抑えつつ、尖鋭度確保と色付防止のバランスがとれた見やすい映像を生成することが可能となる。
以下、図3のような効果を得ることができる色ずれ補正機能を有する色信号処理装置の具体的構成例を詳細に説明する。なお、本発明の画像表示装置は、この色信号処理装置に特徴があるため、以下の説明をもって、その実施の形態とする。また、色ずれ補正方法は、色信号処理装置の処理手順の説明をもって、その実施の形態とする。
以下の説明では、図2に示す両側エッジ持ち上げ型の色ずれ補正方法を例に説明するが、図4に示す映像周波数反比例型の単純色ずれ補正方法では基準とする色を変更することにより、また、図1に示す完全補間による色ずれ補正方法では、補正係数を生成する構成、係数を補間画像と元画像に乗算して加算する構成、および、それらの説明を省略することにより、以下の説明を類推適用できる。
図5に、本発明の実施の形態に係る色信号処理装置としてのパネル画素補間器(Panel Pixel Interpolator)を、所定の処理を行うデジタル処理ロジックIC100とLVDS(Low Voltage Differential Signaling)インターフェース101との間に設けた配置例を示す。
本例の色信号処理装置1は、色ごとの映像信号、すなわち赤(R)信号、緑(G)信号および青(B)信号の入力を前提とする。したがって、このような信号を受け取ることができれば、表示パネルに出力する画像を生成または処理するデジタル信号処理内での位置は任意である。したがって色信号処理装置1は、図5に示すように単独のICとして設けてもよいし、あるいは、デジタル処理LSIの中に組み込むことも可能である。以下、図5に示す構成を前提として説明する。
デジタル処理ロジックIC100から、デジタル化されたR、G、Bの映像データ(たとえば8から10ビットのパラレルデータ)を色信号処理装置1に入力する。本例では各色8ビットの場合であり、R信号の各ビットが、デジタル処理ロジックIC100の8つの出力ROUT[7..0]から色信号処理装置1の8つの入力RIN[7..0]にパラレルに出力される。同様に、G信号の各ビットが、デジタル処理ロジックIC100の8つの出力GOUT[7..0]から色信号処理装置1の8つの入力GIN[7..0]にパラレルに出力され、B信号の各ビットが、デジタル処理ロジックIC100の8つの出力BOUT[7..0]から色信号処理装置1の8つの入力BIN[7..0]にパラレルに出力される。
色補正の内容は後述するが、色信号処理装置1で色補正されたR信号の各ビットが、色信号処理装置1の8つの出力ROUT[7..0]からLVDSインターフェース101の8つの入力RIN[7..0]にパラレルに出力される。同様に、色信号処理装置1で色補正されたG信号の各ビットが、色信号処理装置1の8つの出力GOUT[7..0]からLVDSインターフェース101の8つの入力GIN[7..0]にパラレルに出力され、色信号処理装置1で色補正されたB信号の各ビットが、色信号処理装置1の8つの出力BOUT[7..0]からLVDSインターフェース101の8つの入力BIN[7..0]にパラレルに出力される。
LVDSインターフェース101からは、24ビット(8ビット×3色)のパラレル信号をシリアル化した信号が、クロックCKに同期して不図示の表示パネルに1本のケーブルで送られる。図示例でクロックCKは、表示パネルの1ピッチ(RGBの3画素トリオのピッチ)に同期したクロック信号である。図示例でクロックCKは、デジタル処理ロジックIC100から、色信号処理装置1とLVDSインターフェース101の各クロック入力(CK IN)に与えられるようになっている。
色信号処理装置1は、3ビットの色配列信号Sの各ビットS0,S1およびS2をパラレルに入力して、表示パネル(不図示)の色配列に適合した処理を行う。この色配列信号Sは、図6に示すようにビットS0〜S2の組み合わせに応じて色配列、すなわちRGB,RBG,GBR,GRB,BRG,BGRの何れかを規定する。色配列信号Sは表示パネルから入力してもよいし、外部から与えられたものでもよい。
図7に、色信号処理装置1のブロック図を示す。
色信号処理装置1は、入力セレクタ2−1、2−2および2−3と、出力セレクタ4−1、4−2および4−3とを備える。各入力セレクタ2−1〜2−3は、入力した3つの色信号Rin,GinおよびBinから、色配列信号Sに応じて1つの色信号と、その色演算(補間処理)に必要な他の色信号を選択するものである。以下、入力セレクタ2−1、2−2および2−3のそれぞれから出力される、これらの選択された複数の信号をLyin、CyinおよびRyinにより表記する。
入力セレクタ2−1の出力に左側色演算部3Lが、入力セレクタ2−2の出力に中央色演算部3Cが、入力セレクタ2−3の出力に右側色演算部3Rが、それぞれ接続されている。これら左側色演算部3L、中央色演算部3Cおよび右側色演算部3Rの各出力が、3つの出力セレクタ4−1、4−2および4−3の入力にパラレルに接続されている。以下、左側色演算部3L、中央色演算部3Cおよび右側色演算部3Rの各出力を、Lyout、CyoutおよびRyoutにより表記する。各出力セレクタ4−1、4−2または4−3は、入力した3つの色演算後の信号から、色配列信号Sに応じて出力ラインに適した色の信号を選択するものである。
以上の構成は、表示パネルの色配列がどのような配列であっても、それに応じた補間演算を可能とするものである。つまり、色配列信号Sに応じて1トリオ内の色配列はRGB,RBG,GBR,GRB,BRG,BGRの何れかが規定されるが、トリオ内の表示位置(左、中央、右)に応じて補間演算内容が異なるため、色信号Rin,Gin,Binを入力セレクタ2−1、2−2および2−3によって3つの演算部、すなわち左側色演算部3L、中央色演算部3Cおよび右側色演算部3Rに振り分ける。これとは逆に、出力セレクタ4−1、4−2および4−3は演算後の信号を規定色の出力ラインに戻す。これによって、出力セレクタ4−1からはR信号が出力され(Rout)、出力セレクタ4−2からはG信号が出力され(Gout)、出力セレクタ4−3からはB信号が出力され(Bout)。
色信号処理装置1は、入力色信号Rin,GinおよびBinに基づいて彩度レベルPkを求める彩度レベル演算部5を有する。彩度レベルPkは、3つの色演算部、すなわち左側色演算部3L、中央色演算部3Cおよび右側色演算部3Rのそれぞれに出力される。彩度レベル演算部5の詳細は後述する。
図8に左側色演算部3Lのブロック図を示す。同様に、図9に右側色演算部3Rのブロック図を、図10に中央色演算部3Cのブロック図をそれぞれ示す。
各色演算部は、大まかには補間演算部10と、この補間演算に用いる係数(補正係数Hおよびその補数h)を生成する係数生成部20とに大別できる。係数生成部20は各色演算部で同様な構成であり、その詳細は後述する。
図8に示す左側色演算部3Lの補間演算部10は、トリオ内で右側色である赤(R)を基準に、左側色の青(B)の信号レベルを補間演算により求めるものである。
この補間演算部10は、2つのラッチ11Aと11B、比較器12L、補間演算器13L、セレクタ14L、2つの乗算器15Aと15B、および、加算器16を有する。
左側色演算部3Lは、青(B)および赤(R)の映像信号を時系列に入力する。以下、映像信号の1画素分の信号、すなわち8ビット(0〜255レベル)色信号をB信号、R信号、G信号という。
B信号yb(n)はセレクタ14Lと乗算器15Aに入力され、同時に、R信号yr(n)は、直列接続された2つのラッチの前段のラッチ11Aに入力される。ここで、各色信号の「n」は現時点の信号であることを表しており、表示パネルの水平方向n番目の画素トリオに対応する。ラッチは画素トリオごとの表示間隔、すなわち1水平サンプリング周期と同期したクロック信号(不図示)により、1水平サンプリング周期と同じ時間だけ、0〜255レベルのR信号を保持する。このため、現時点においてラッチ11Aからは前回のクロックパルス入力時のR信号yr(n-1)が出力され、ラッチ11Bからは前々回のクロックパルス入力時のR信号yr(n-2)が出力される。R信号yr(n-1)はラッチ11B、比較器12Lおよび補間演算器13Lに出力され、R信号yr(n-2)は比較器12Lに出力される。
比較器12Lは、入力したR信号yr(n-1)とyr(n-2)の大きさから現時点でレベル値変化が減少傾向にあるか否かを前回と前々回のR信号の大きさで調べる。比較器12Lは、R信号のレベル値が条件式「y(n-1)<y(n-2)」を満たせば減少傾向にあるとしてフラグC=1とし、その他の場合はフラグC=0とする。このフラグCはセレクタ14Lを制御する。なお、側色演算左側色演算部3LはB信号レベルを求めるものであるが、トリオ内で3色は同じレベルであることから、R信号のレベル比較でB信号の変化傾向を求めてもよいことは明らかである。
一方、補間演算器13Lは所定の演算式「yc=(y(n)−y(n-1))/3+y(n-1)」によって補間信号ycを算出する。この補間演算式の導出については後述する。
セレクタ14Lは、フラグC=1の場合に補間信号ycを出力し、C=0の場合にB信号yb(n)を出力する。セレクタ14Lからの信号はB画素の信号Yb(n)として、以後、取り扱われる。R信号のレベルを用いて生成した補間信号ycを信号Yb(n)に置き換え可能なことは、トリオ内で3色は同じレベルであることから明らかである。また、信号レベル変化がないときは、上記演算式よりyc=y(n-1)(=y(n))であることから、セレクタ14がどちらの信号を選んでもセレクタ出力信号レベルは同じである。
セレクタ14LからのB信号Yb(n)は、係数生成部20により算出された係数hの補数|1−h|(この係数を補正係数Hと定義する)と乗算器15Bで乗算される。一方、現時点のB信号yb(n)は係数hと乗算器15Aで乗算される。2つの乗算器15Aと15Bの出力は加算器16で加算されるが、2つの乗算係数が相補関係にあることから、加算器16から出力されるB信号Lyoutは、エッジ付近以外の信号レベルは元のB信号yb(n)と同じとなる。
図9に示す右側色演算部3Rの補間演算部10の基本構成は、図8の場合と共通する。
ただし、ここではB信号を基準としたR信号の生成を目的とすることから、補間信号ycの生成経路にはB信号yb(n)が入力されること、比較器12Rの条件式が「y(n-1)<y(n-2)」と図8の場合と逆になっていること、補間演算器13Rの補間演算式が異なることである。なお、比較器12Lと12Rの条件式を図8と図9で同じとし、セレクタ14Lと14Rの選択をフラグCの値に対して反対とする構成も可能である。
図9に示す他の構成は図8と同じであり、ここでの説明を省略する。
図10に示す中央色演算部3Cの補間演算部10が、図9の場合と異なる点は、補間信号ycの生成経路にはR信号yr(n)とB信号yb(n)の双方が入力されること、比較器12Cの条件式が満たされない場合にフラグCを「2」とすること、補間演算器13Cの補間演算式が異なることである。
図10に示す他の構成は図8または図9と同じであり、ここでの説明を省略する。
つぎに増加と減少の場合の補間演算式の導出について、図11を用いて説明する。
図11は、線形補間の場合の画素ピッチデータxと色データ値yの対応を示すグラフである。
とくに図示していないが、本実施の形態の色信号処理装置1は、現時点のクロックパルス数を計数することによって、処理中に水平表示ライン上の画素ピッチ番号nをインクリメントするカウンタを備える。図11において「x1」は、この画素ピッチカウンタの保持データのある時点での値であり、そのときの基準となる色のレベル値を「y1」とする。また、1ピッチ隣の時点での画素ピッチカウンタの保持データを「x2」とし、そのときの基準色レベル値を「y2」とする。
この基準色の1ピッチ間隔内に、トリオを構成する他の二色のデータが等間隔で存在する。基準色を1番目の色とした場合、2番目の色のタイミング位置を「2ndX」、そのときの当該色レベル値を「2ndY」、3番目の色のタイミング位置を「3rdX」、そのときの当該色レベル値を「3rdY」とする。
任意の位置xの色レベル値yは次式(1-1)のように表すことができ、(x2−x1)=1(ピッチ)であるから、式(1-1)は式(1-2)のように簡素化できる。
[数1]
y=(yy2−y1)(x−x1)/(x2−x1)+y1…(1-1)
=(yy2−y1)(x−x1)+y1 …(1-2)
2番目の色の位置2ndXは基準位置x1の値に1/3を足した値でるから(x−x1)=1/3となり、これを式(1-2)に代入すると次式(2-1)が得られ、同様に、3番目の色の位置3rdXの場合は(x−x1)=2/3であるから次式(2-2)が得られる。
[数2]
y=(yy2−y1)/3+y1 …(2-1)
y=(yy2−y1)*2/3+y1…(2-2)
図8に示す左側色演算部3Lは赤(R)を基準に青(B)、すなわち1番目の色の補間出力を求める演算であることから、その補間演算器13Lでは上記式(2-1)と等価な式を用いている。また、図9に示す右側色演算部3Rは青(B)を基準に赤(R)、すなわち2番目の色の補間出力を求める演算であることから、その補間演算器13Rでは上記式(2-2)と等価な式を用いている。
これに対し、図10に示す中央色演算部3Cは、その比較器12CからのフラグCの値に応じて上記式(2-1)と式(2-2)とを切り替えるような構成となっている。中央色演算部3Cは増加傾向のとき(C=1)は、青(B)を基準に緑(G)、すなわち1番目の色の補間出力を求める演算を行う必要から式(2-1)を用い、減少傾向のとき(C=2)のときは、赤(R)を基準に緑(G)、すなわち2番目の色の補間出力を求める演算を行う必要から式(2-2)を用いる。したがって、中央色演算では、増加と減少に対する式の用い方が左側色演算時と右側色演算時と逆になる。
つぎに、これらの式を用いて直線補間が実際に可能なことを、図12〜図14を用いて説明する。
図12は左側色演算、図13は右側色演算、図14は中央色演算の各説明図である。これらの図において(A)は色信号レベルが増加、(B)は減少、(C)は一定の場合である。
図12に示す左側色演算では、比較器12Lの条件式(図8参照)を満たさない増加および一定のときは、セレクタ14Lから現時点のB信号yb(n)がそのまま出力される。
上記条件式を満たす減少時は、図8中の補間演算器13Lに示す式、すなわち「yc=(y(n)−y(n-1))/3+y(n-1)」により補間信号ycが算出される。つまり、図12(B)に示す例では、中央の画素トリオを求める状態[1]で基準となるR信号においてレベル差「yr(n)−yr(n-1)」が求められる(破線部)。減少傾向の場合、この値は負であり、その1/3の値も負である。したがって、図中の左側の画素トリオでR信号yr(n-1)に、この1/3差分を加算することは、現時点のR信号yr(n)に2/3差分を足すことになる。その加算したR信号(補間信号yc)は、セレクタ14Lによって現在のB信号のレベル値yb(n)に置き換えられて出力される。この動作は、1クロック進んだ状態[2]の場合も同様である。
図13に示す右側色演算では、比較器12Rの条件式(図9参照)を満たさない減少および一定のときは、図13(B)および図13(C)に示すように、セレクタ14Rから現時点のR信号yr(n)がそのまま出力される。
上記条件式を満たす増加時は、図9中の補間演算器13Rに示す式、すなわち「yc=(y(n)−y(n-1))*2/3+y(n-1)」により補間信号ycが算出される。つまり、図13(A)に示す例では、中央の画素トリオを求める状態[1]では左側の画素トリオに示すように基準となるB信号においてレベル差「yr(n)−yr(n-1)」が求められる(破線部)。増加傾向の場合、この値は正であり、その2/3の値も正である。したがって、そのレベル差を加えたB信号(補間信号yc)は、セレクタ14Rによって現在のR信号のレベル値yr(n)に置き換えられて出力される。この動作は、1クロック進んだ状態[2]の場合も同様である。
図14に示す中央色演算の場合は、上記2つの場合の合成であることから詳しい説明を省略するが、注意する点は、増加と減少に対し演算式の係数1/3と2/3の用い方が逆となるため、減少時の図14(B)では差分レベルの1/3が補間増分となる。一方、増加時の図14(A)の場合も差分レベルの1/3が補間増分となる。このように、基準色とのタイミング位置(位相差)が半分のときは補間増分も半分となる。
その結果、たとえば図15(A)に示すように少しすそ引きがあるほぼ2トリオ幅の画像パターンを補間計算して得た画像パターンは、図15(B)に示すように立ち上がりエッジおよび立下りエッジで直線上に揃った色レベルとなる。これによって色ごとの水平方向位置重心(位相重心)がほぼ揃った画像が生成できる。
なお、上述した演算式(2-1)と(2-1)をハードウエア演算ロジックで求める場合、割り算が入ると動作が遅くなるので、色信号レベルが256(8ビット)の例では、3で割る代わりに3=p/256の式で「p」を求めるとよい。これは、ハードウエア演算ロジックでは2のn乗で割る操作はビットシフトするだけなので、割り算ロジックは不要だからである。本例ではp=85となるが、もっと精度がいる場合は色データのビット数を増やして256の代わりに、512もしくは1024を用いるとよい。
ハードウエア演算ロジックに適した演算式(2-1)と(2-1)の代替式を示すと次式(3-1)と(3-2)のようになる。
[数3]
y=(yy2−y1)*85/256+y1 …(3-1)
y=(yy2−y1)*170/256+y1…(3-2)
つぎに、つぎに係数生成部20の構成および動作を、たとえば図8を用いて説明する。
係数生成部20は、2つの減算器21Aと21B、加算器22、1/2倍の絶対値計算部23、第1の3画素最大値保持部24、第2の3画素最大値保持部25、割り算器26、乗算器27、および、2つの補数計算部28Aと28Bを有する。
まず、現在の色信号(図8の場合yb(n))が第2の3画素最大値保持部25と減算器21Aに入力される。このとき同時に、減算器21Aには前回(1クロック分前)の色信号yb(n-1)が入力され、減算器21Bには前回の色信号yb(n-1)と前々回(2クロック分前)の色信号yb(n-2)が入力される。
第2の3画素最大値保持部25には少なくとも2クロック分前までの色信号が保持されており、次のクロックタイミングで、その3画素分の最大値ykを割り算器26に送る。
減算器21A、減算器21B、加算器22、1/2倍の絶対値計算部23を用意した目的は画像信号の任意のタイミングにおいて、1画素だけ最大値となるような信号の時に出力が最大となるような演算することである。
2つの減算器21Aと21Bの各出力は、最大輝度差で「1(255レベル)」、最小輝度差で「−1(−255レベル)」をとり、その間では輝度差に応じた1未満0以上の値をとる。また、減算器21Aは輝度低下で正、輝度減少で負の値をとり、減算器21Aは、その逆の値をとる。その2つの値を加算器23で加算すると、次式(4)に示す値yが得られる。
[数4]
y=abs((y(n-1)−y(n))+(y(n-1)−y(n-2))) …(4)
画像が同一ピッチで増加傾向にある場合は「y(n-1)−y(n)」と「y(n-1)−y(n-2)」は同一値で符号が逆となるので、計算結果はゼロとなる。1/2倍の絶対値計算部24で絶対値をとって半分にすると、その出力の値dは、0〜1までの範囲でレベル変化の頻度に応じた値をとる。つまり、この値dは、単調減少や単調増加では0、増減する信号では変化の向きが反転する極数が多いほど1に近い値をとる。つまり、ワンオン・ワンオフのような信号では最大となる。
この値dを、煩雑にレベルが変動して補正レベルが変動しないように、フィルタを用意する。本説明では3画素(クロック間)の最大値検出保持部24を用いて、高域信号が来たら保持するようにしている。
フィルタを通してから、割り算部26で、色信号レベルの4画素保持結果で割り算する。この出力fは変動度の大きい信号では1になり、変動度の小さい信号では0に近づく。
この係数fは図7に示す彩度レベル演算部5からの彩度レベルPkに応じてさらに他の値に変換される。
図16は、彩度レベル演算部5のブロック図である。
彩度が高い(カラーレベルが強い信号)信号では色ずれは目立たないが、白黒信号では目立つので、このことを色ずれ補正に反映せるために図16に示す彩度レベル検出ロジックにて彩度レベルPkを求める。
精度レベル演算部5は、入力したR信号、G信号およびB信号から色レベルが最小値Pminを検出部する最小値検出部51、最大値Pmaxを検出する最大値検出部52、その差分Mdを求める差分演算部53、差分Mdを最大値Pmaxで割る処理を行う彩度パラメータUの演算部54および3画素最大値保持部55を有する。
この演算ロジックでは、白のときに「0」、単色の時に「1」を出力し、中間色ではその度合いに応じて「0」から「1」の値を有する彩度パラメータUを求め、これを4画素トリオ分保持して、その最大値を彩度レベルPkとして出力する。
より詳細には、最初に、同一トリオ内の3色の色信号の最大値Pmax、最小値Pminを見つける。最小値Pminを最大値Pmaxで割るとその値Mdは、白黒信号では「0」となり、単色信号では「1」となる。1画素単位で単色になったり、白黒になったりする画像が来たときに、煩雑にレベルが変動して、補正レベルが変動しないように、フィルタ(3画素最大値保持部55)を用意している。
このようにして求めた彩度レベルPkを図8に示す補数計算部28Aで補数にしてから乗算器27に入力する。
図8に示す乗算器27は、既に求めておいた係数fと、この補数計算部28Aの出力を掛け合わせ係数hを算出する。この係数hは、映像周波数が高い画像では「1」または「1」に近い値をとるが、映像周波数が低い画像では「0」となる。また、色つき画像では、その彩度に応じて値が小さくなる。
その結果、係数hは乗算器15Aで補正なしの色信号と掛け算され、係数hの補数をとって生成した補正係数Hが乗算器15Bで補間信号ycまたは元の色信号からなる信号Yb(n)と掛け算され、両者が加算される。
したがって、補正係数Hが「1」で100%補正率の画像、補正係数Hが「0」で補正なしの画像が得られ、補正係数が0より大きく1未満のときは、その値に応じた補正率となる。
左側色ブロックの減少傾向時の計算式は、次式(5)のようになる。
[数5]
yl=(y(y(n)−y(n-1))/3+y(n-1))*1/(Cl*Dl)+y(n)*(Cl*Dl)…(5)
ここで「Cl」は彩度係数Pk、「Dl」は高域係数を示す。
この結果、図3に示すように、映像周波数が高いたとえば文字画像等では、信号レベルが増減を繰り返し信号変化の向きが変わる頻度が高いので係数hが周波数に応じて高くなり補正率が低下する。逆に、映像周波数がある程度低いと補正率100%の画像となる。ただし、色つき画像では補正がされないか、補正されても補正率は低下する。
本実施の形態によれば、補間演算することにより、画像の位置が画素の位置の水平ずれを補正した状態となるので、とくにエッジ付近で目立つような色ずれがなくなる、あるいは大幅に抑制される。
また、PDPやLCDディスプレイでは原理的なものとして補正していなかった水平色ずれ(2/3ピッチ)が発生しなくなる。
さらに、ピッチ周波数に迫った周波数領域やメニュー表示では精細度を落とさずに表示できる。
(A)〜(D)は、画素トリオの中央色を基準とした完全補間による色ずれ補正方法を示す説明図である。 (A)〜(D)は、両側エッジ持ち上げ型の色ずれ補正方法を示す説明図である。 本発明の効果を示す映像周波数と補正率との関係を示すグラフである。 (A)〜(D)は、映像周波数反比例型の単純色ずれ補正方法を示す説明図である。 本発明の実施の形態に係る色信号処理装置としてのパネル画素補間器の実装例を示すブロック図である。 色配置の組み合わせと色配置信号との対応を示す図表である。 本実施の形態に係る色信号処理装置のブロック図である。 左側色演算部のブロック図である。 右側色演算部のブロック図である。 中央色演算部のブロック図である。 線形補間の場合の画素ピッチデータと色データ値の対応を示すグラフである。 (A)〜(C)は左側色演算の説明図である。 (A)〜(C)は右側色演算の説明図である。 (A)〜(C)は中央色演算の説明図である。 (A)は3つの色演算部による補間結果を統合して示す例で、元画像パターンのレベルヒストグラム、(B)は、その補間処理後のヒストグラムである。 彩度レベル演算部のブロック図である。 (A)〜(F)は色ずれの発生および理想状態を説明するための図である。
符号の説明
1…色信号処理装置、2−1等…入力セレクタ、3L…左側色演算部、3R…右側色演算部、3C…中央色演算部、4−1…出力セレクタ、5…彩度レベル演算部、10…補間演算部、12L等…比較器、13L等…補間演算器、14L等…セレクタ、20…係数生成部、y(n)…色信号、yc…補間信号

Claims (7)

  1. 赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素トリオ(pixel trio)が所定の色配列となっている表示パネルに出力すべき3色の色信号に対し、色ずれ補正の処理を施す色信号処理装置であって、
    前記3色の色信号を入力し、当該色信号による画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近に対応する信号内タイミングに、前記3色の任意の1色を示す所定の色信号のレベル値を基準に、前記画像パターンのエッジ付近で前記所定の色信号の画素に対し幾何学的に対応する他の2色の画素の色信号のレベル値を、前記所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するように補間演算により生成し、前記色配列に起因したパターンエッジの色ずれを補正する色ずれ補正回路を備える
    色信号処理装置。
  2. 前記色ずれ補正回路は、
    前記画素トリオの右端に出力される第3色信号のレベル値間で線形に漸減するように、第1色信号のレベル値を補間による算出する第1の色演算部と、
    前記画素トリオの右端に出力される第3色信号のレベル値間で線形に漸減し、あるいは、前記画素トリオの左端に出力される第1色信号間で線形に漸増するように、第2色信号のレベル値を補間により算
    出する第2の色演算部と、
    前記画素トリオの左端に出力される第1色信号間で線形に漸増するように、第3色信号のレベル値を補間により算出する第3の色演算部と
    を有する請求項1に記載の色信号処理装置。
  3. 前記色ずれ補正回路は、
    入力する色配置信号に基づいて第1〜第3の色演算部に対する前記3色の色信号の入力を制御する第1のセレクタと、
    前記色配置信号に基づいて3系統の出力に対する前記第1〜第3の色演算部の出力を制御する第2のセレクタと
    をさらに有する請求項2に記載の色信号処理装置。
  4. 前記第1〜第3の色演算部は、
    前記画像パターンのレベル変化の向きが変化する頻度を所定数の画素トリオ範囲で検出し、当該頻度が高いほど小さく当該頻度が低いほど大きな値を有する補正係数を算出する係数生成部と、
    前記他の二色の何れかの画素データを補間演算により求め、求めた画素データと元画素データとを前記補正係数に応じた比率で混合して出力する補間演算部と
    をそれぞれ有する請求項3に記載の色信号処理装置。
  5. 前記色ずれ補正回路は、前記画像パターンの彩度レベルを算出する彩度レベル演算部をさらに備え、
    前記第1〜第3の色演算部の各々は、前記補正係数を前記彩度レベルに応じて変化させる回路をそれぞれ有する
    請求項4に記載の色信号処理装置。
  6. 赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素トリオ(pixel trio)が所定の色配列となっている表示パネルと、
    当該表示パネルに出力すべき3色の色信号に対し、当該色信号による画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近に対応する信号内タイミングに、前記3色の任意の1色を示す所定の色信号のレベル値を基準に、前記画像パターンのエッジ付近で前記所定の色信号の画素に対し幾何学的に対応する他の2色の画素の色信号のレベル値を、前記所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するように補間演算により生成し、前記色配列に起因したパターンエッジの色ずれを補正する色ずれ補正回路と
    を備える画像表示装置。
  7. 赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素トリオ(pixel trio)が所定の色配列となっている表示パネルに出力すべき3色の色信号に対し、前記色配列に起因したパターンエッジの色ずれを補正する色ずれ補正方法であって、
    前記3色の色信号を入力し、当該色信号による画像パターンの立ち上がりおよび立ち下がりのエッジ付近に対応する信号内タイミングに、前記3色の任意の1色を示す所定の色信号のレベル値を基準に、前記画像パターンのエッジ付近で前記所定の色信号の画素に対し幾何学的に対応する他の2色の画素の色信号のレベル値を、前記所定の色信号のレベル値に向かって線形に漸増し、または、当該所定の色信号のレベル値から線形に漸減するように補間演算により生成するステップを
    含む色ずれ補正方法。
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