JP2006071527A - 波形観測装置、及び波形表示方法 - Google Patents

波形観測装置、及び波形表示方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006071527A
JP2006071527A JP2004256747A JP2004256747A JP2006071527A JP 2006071527 A JP2006071527 A JP 2006071527A JP 2004256747 A JP2004256747 A JP 2004256747A JP 2004256747 A JP2004256747 A JP 2004256747A JP 2006071527 A JP2006071527 A JP 2006071527A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waveform
data
signal
predetermined
change
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004256747A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Kinoshita
健一 木下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2004256747A priority Critical patent/JP2006071527A/ja
Publication of JP2006071527A publication Critical patent/JP2006071527A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Abstract

【課題】 所定の信号変化が含まれる箇所を時間軸の設定や画面解像度に関係なく識別できるように表示させる波形観測装置を提供する。
【解決手段】 比較回路11、サンプリング処理部12、ピーク検出回路13、サンプリングデータと信号状態変化データとが時系列に記憶されるデータ記録メモリ14、及び波形表示制御手段18aとを備えた波形観測装置10であって、読み出された拡縮単位のサンプリングデータ、又は信号状態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含まれているか否かを判断する信号変化判断手段18bを備え、所定の信号変化を示すデータが含まれていると判断された場合、波形表示制御手段18aが、所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示する制御を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は波形観測装置、及び波形表示方法に関し、より詳細には、信号波形を画面上に
表示させてユーザーに波形を観測させることのできる波形観測装置及び波形表示方法に関
する。
ロジック・アナライザ等の波形観測装置は、被計測装置から取り込んだ入力信号をHレ
ベル又はLレベルに2値化し、該2値化された信号を所定周期でサンプリングし、これら
サンプリングされたデータをメモリに記憶し、該メモリに記憶されたサンプリングデータ
を適宜読み出して、指定した形式の信号波形として画面上に表示するように構成されてい
る。
このような波形観測装置では、短時間の信号変化でも取り込めることが重要な性能の一
つとなっている。近年では、数百MHzから数GHzまでサンプリング周波数(速度)を
高めることができるようになってきており、サンプリング速度等の信号変化の取り込み性
能は、飛躍的に向上してきている。
一方、取り込んだサンプリングデータを波形にして表示させる表示装置の性能、例えば
、表示画面の解像度は、水平方向(時間軸方向)で600〜1000ドット程度に制限さ
れている。したがって、高いサンプリング周波数を用いてサンプリングされたデータの全
てを波形表示させようとすると、1画面中に表示できる波形の観測時間(すなわち、時間
軸)が非常に短くなり、膨大な数の画面切替を行わなければならず、観測効率が悪くなる
例えば、サンプリング周波数が100MHzに設定されている場合、この速度でデータ
をサンプリングすると、1秒間に100万個のデータが得られる。時間軸方向の波形表示
領域の解像度が1000ドットの場合、1ドット当たり1サンプリングデータを割り当て
て1秒間のデータを表示させると、1000画面の切替を行わなければならず、非常に効
率が悪くなる。そこで、効率よく信号波形を観測するため、サンプリングデータを圧縮(
間引き)して、時間軸方向に圧縮した信号波形を表示させる方法が採られている。
図9は、従来の波形観測装置において、画面上に表示された信号波形を段階的に時間軸
方向に圧縮させた場合の表示例を示しており、(a)は時間軸が0.1秒、(b)は時間
軸が0.2秒、(c)は時間軸が0.4秒にそれぞれ設定されたときの信号波形を示して
いる。なお図9(b)、(c)では、簡略化のため図9(a)に対応する波形部分のみを
示している。
また、波形観測装置のサンプリング周波数は100MHzに設定され、1秒間に100
万個のサンプリングデータが記憶できるように構成されており、波形表示領域の時間軸方
向の解像度が1000ドットに設定されているものとして説明する。
図9(a)に示した画面上に表示されている小幅の信号変化A1部分の波形は、時間軸の設定を大きくする(すなわち波形の圧縮度を高める)と、単位時間における表示領域が
小さくなる(すなわち単位時間に割り当てられる解像度が少なくなる)。例えば、0.0
1秒間の信号波形を表示するのに、図9(a)では100ドット、図9(b)では50ド
ット、図9(c)では25ドットとなり、圧縮度を高めると単位時間当たりの解像度が低
くなる。
また、図9(a)では、0.1秒間のデータ10万個のうちの100個づつがまとめて
1ドットに圧縮した形で表示されるようになっており、図9(b)では、0.2秒間のデ
ータ20万個のうちの200個づつがまとめて1ドットに圧縮した形で表示されるように
なっている。また、図9(c)では0.4秒間のデータ40万個のうちの400個づつが
まとめて1ドットに圧縮して表示されるようになっており、時間軸の設定が大きくなるほ
ど小さな信号変化が抜け落ちやすくなっていた。したがって、時間軸の設定を大きくして
、波形の圧縮レベルを高めると小幅な信号変化を表示させることができなくなってしまい
、実際に検出された信号の変化と、表示された信号波形とが異なることとなり、実際に検
出されている誤動作等の評価に必要な小さな信号変化の発生箇所をユーザーに把握させる
ことができず、被計測装置の評価の効率を高めることが難しいという問題があった。
また、被計測装置から取り込んだ入力信号には、グリッチと呼ばれる急峻なパルス状の
信号が混入することがある。前記グリッチは、回路上の伝播遅延時間の誤差などにより発
生し、しばしば誤動作の原因となる。そのため、グリッチの存在を捕捉できることも、波
形観測装置に要求される性能の一つとなっている。
入力信号に含まれるグリッチを捕捉する方法としては、サンプリング周波数(速度)を
高めたり、等価時間サンプリング(等価的にサンプリング速度を上げる)で繰り返し波形
を記録したり、ピーク検出回路によりサンプリング間における信号変化を検出する方法な
どが知られている。また、下記の特許文献1には、入力信号波形を微分して基準値と比較
することによりグリッチのピーク値を検出し、該ピーク値をサンプリングデータのデータ
間に挿入して表示するように構成された波形測定器が開示されている。
このように従来においても、グリッチを捕捉する機能を備えた装置が知られており、こ
のような装置には、サンプリングしたデータのみを表示するサンプルモードや、グリッチ
が検出された箇所も表示するグリッチモードなどの波形表示モードを備えている。
図10は、従来の波形観測装置におけるサンプリングデータを圧縮せず(等倍)に表示
させた場合の信号波形の表示例を示しており、(a)は2値化された入力信号の波形、(
b)はサンプリングクロックの波形、(c)はサンプルモードの表示波形、(d)はグリ
ッチモードの表示波形を示している。
図10(a)からサンプリングクロックのカウント3−4間、7−8間、11−12間
の入力信号にグリッチG1〜G3が含まれていることが分かる。グリッチG1は、サンプリングのタイミング(カウント4)に一致しているので、図10(c)、(d)どちらの表示モードでも表示される。グリッチG3は、サンプリング間にあるためグリッチモードでのみ表示される。グリッチG2は、サンプリング間にあるためサンプルモードでは表示することができず、またグリッチモードでは、グリッチG2を検出することはできるものの、表示の際に、後に続くHレベルの信号波形とつながるため、サンプリングクロック7−8間にグリッチG2が検出されていることをユーザーに知らせることができない。
このように従来の波形観測装置では、グリッチを表示させるモードが装備されているも
のもあるが、グリッチの検出波形と、サンプリングデータの信号波形とがともにHレベル
かLレベルかの2値波形で表示されるため、グリッチの検出と、サンプリングデータの信
号変化とが連続して検出されると、表示させた際にグリッチが検出されていることを識別
することができないという問題があった。
また、波形観測装置に入力されるディジタル信号波形は、教科書的には0(Lレベル)
と1(Hレベル)との2値で表されるものであるが、実際には、0から1、1から0への
過渡時に、1と0の中間的な値を取っている。通常、この時間はシステムとして問題が発
生しないような短時間になるように設計されているが、何らかの要因によりユーザーが予
想しないほどの長い時間になると、システムの誤動作の原因となることもある。しかしな
がら、従来の波形観測装置では、入力信号が、1又は0に確定していない状態、すなわち
1と0の中間的な値が続いている状態をユーザーに知らせることができなかった。
特開2003−315367号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、入力信号の1(Hレベル)又は0(L
レベル)が確定しているが、短い周期で変化する、誤動作等の要因となる信号変化が含ま
れる箇所を時間軸の拡縮度や画面の解像度に関係なく識別できるように表示させることが
でき、また、入力信号の1(Hレベル)又は0(Lレベル)か確定していない、誤動作等
の要因となる信号変化が検出された箇所も時間軸の拡縮度や画面の解像度に関係なく識別
できるように表示させることのできる波形観測装置、及び波形表示方法を提供することを
目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る波形観測装置(1)は、入力信号を2値化する
2値化手段と、該2値化された信号を所定周期でサンプリングする信号処理手段と、前記
所定周期の間に入力されてくる信号の状態変化を検出する信号状態検出手段と、前記信号
処理手段でサンプリングされたデータと、前記信号状態検出手段により検出された信号の
状態変化を示すデータとが時系列に記憶される記憶手段と、所定の表示条件に基づいて、
所定の拡縮単位のサンプリングデータと、該サンプリングデータの捕捉区間の信号状態変
化データとを前記記憶手段から読み出し、前記所定の拡縮単位毎に波形データに変換して
画面上に波形表示する波形表示制御手段とを備えた波形観測装置であって、前記読み出さ
れた拡縮単位のサンプリングデータ、又は前記信号状態変化データの中に所定の信号変化
を示すデータが含まれているか否かを判断する信号変化判断手段を備え、該信号変化判断
手段により前記所定の拡縮単位のサンプリングデータ、又は前記信号状態変化データの中
に所定の信号変化を示すデータが含まれていると判断された場合、前記波形表示制御手段
が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対
応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示する制御を行うものであるこ
とを特徴としている。
上記波形観測装置(1)によれば、前記信号変化判断手段により前記所定の拡縮単位の
サンプリングデータ、又は前記信号状態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが
含まれていると判断された場合、該所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位
のサンプリングデータに対応する波形箇所が他の部分の波形とは異なる形態で表示される
ので、時間軸方向に圧縮(縮小)した波形を表示させた場合や、圧縮していない、すなわ
ち拡大した波形を表示させている場合でも、前記所定の信号変化が含まれている箇所をユ
ーザーに的確に把握させることができる。したがって、ユーザーは、前記所定の信号変化
が含まれている箇所の詳細な観測調査を効率よく行うことができ、被計測対象の誤動作等
の評価性能を高めることができる。
また本発明に係る波形観測装置(2)は、入力信号を2値化する2値化手段と、該2値
化された信号を所定周期でサンプリングする信号処理手段と、該サンプリングされたデー
タが時系列に記憶される記憶手段と、所定の表示条件に基づいて、所定の拡縮単位のサン
プリングデータを前記記憶手段から読み出し、前記所定の拡縮単位毎に波形データに変換
して画面上に信号波形として表示する波形表示制御手段とを備えた波形観測装置であって
、前記読み出された所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号変化を示すデ
ータが含まれているか否かを判断する信号変化判断手段を備え、該信号変化判断手段によ
り前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号変化を示すデータが含まれ
ていると判断された場合、前記波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが
含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異
なる形態にして表示する制御を行うものであることを特徴としている。
上記波形観測装置(2)によれば、前記信号変化判断手段により前記所定の拡縮単位の
サンプリングデータの中に所定の信号変化を示すデータが含まれていると判断された場合
、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応
する波形箇所が他の部分の波形とは異なる形態で表示されるので、圧縮した波形を表示さ
せている場合や、拡大した波形を表示させている場合でも、前記所定の信号変化が含まれ
ている箇所をユーザーに的確に把握させることができる。したがって、前記所定の信号変
化が含まれている箇所が分かれば、拡大表示などの詳細な観測を行うべき箇所が分かりや
すくなり、効率よく詳細な調査を行うことができ、被計測対象の誤動作等の評価性能を高
めることができる。
また本発明に係る波形観測装置(3)は、上記波形観測装置(1)又は(2)において
、前記信号変化判断手段が、前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中の所定の信号
変化を示すデータとして、1(Hレベル)から0(Lレベル)又は0(Lレベル)から1
(Hレベル)に変化しているデータが含まれているか否かを判断するものであり、前記波
形表示制御手段が、前記1から0又は0から1に変化しているデータが含まれている拡縮
単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表
示する制御を行うものであることを特徴としている。
上記波形観測装置(3)によれば、前記1から0又は0から1に変化しているデータが
含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所が他の部分の波形とは異
なる形態で表示されるので、短い周期で信号状態が変化している箇所をユーザーに的確に
把握させることができる。
また本発明に係る波形観測装置(4)は、上記波形観測装置(1)又は(2)において
、前記2値化手段が、入力信号がHレベルか否かを判断する閾値が設定された第1の比較
器と、Lレベルか否かを判断する閾値が設定された第2の比較器とを含んで構成され、前
記信号処理手段が、前記第1の比較器及び前記第2の比較器から出力されてくる各2値信
号をそれぞれサンプリングするものであり、前記信号変化判断手段が、前記所定の拡縮単
位のサンプリングデータの中の所定の信号変化を示すデータとして、HレベルでもLレベ
ルでもない中間ゾーンを示すデータが含まれているか否かを判断するものであり、前記波
形表示制御手段が、前記中間ゾーンを示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリング
データに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示する制御を行うも
のであることを特徴としている。
上記波形観測装置(4)によれば、前記第1の比較器及び前記第2の比較器から出力さ
れてくる各2値信号がそれぞれサンプリングされるので、これらのサンプリングデータを
比較することにより、HレベルでもLレベルでもない中間ゾーン(すなわち入力信号がグ
レーゾーンにあること)を示すデータが含まれているか否かを判断することができ、前記
中間ゾーンを示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇
所を他の部分の波形とは異なる形態で表示させることができ、前記中間ゾーンを示すデー
タが含まれている箇所、すなわち、素子の性能によってHやLの判定にばらつきが生じ、
システムの誤動作の原因となる箇所をユーザーに的確に把握させることができる。
また本発明に係る波形観測装置(5)は、上記波形観測装置(1)〜(4)のいずれか
において、前記波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡
縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を、1(Hレベル)と0(Lレベル)の
中間的な値を示す波形にして表示する制御を行うものであることを特徴としている。
上記波形観測装置(5)によれば、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている波
形箇所が、1(Hレベル)と0(Lレベル)の中間的な値を示す波形で表示されるので、
前記中間的な値を示す波形により、他の部分の波形(1(Hレベル)と0(Lレベル)と
で表されている部分の波形)と明確に識別することができ、前記所定の信号変化を示すデ
ータが含まれている箇所をユーザーに一目で容易に把握させることができる。
また本発明に係る波形観測装置(6)は、上記波形観測装置(1)〜(4)のいずれか
において、前記波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡
縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を、波形の立上がり又は立下がりエッジ
の形態を変化させた波形にして表示する制御を行うものであることを特徴としている。
上記波形観測装置(6)によれば、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡
縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所が、波形の立上がり又は立下がりエッジ
の形態を変化させた波形で表示される、例えば、前記波形箇所のエッジを示す線の太さを
他の部分より太く又は細くしたり、エッジを示す線を点線にしたり、点滅させたり、ある
いはエッジの線の色を他の部分と異なるように表示させることにより、前記エッジの形態
の違いにより前記所定の信号変化を示すデータが含まれている箇所をユーザーに一目で容
易に把握させることができる。
また本発明に係る波形観測装置(7)は、上記波形観測装置(1)〜(4)のいずれか
において、前記波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡
縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所に所定のマークを追加して表示する制御
を行うものであることを特徴としている。
上記波形観測装置(7)によれば、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡
縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所に所定のマークが追加して表示されるの
で、該所定のマークにより前記所定の信号変化を示すデータが含まれている箇所をユーザ
ーに一目で容易に把握させることができる。
また本発明に係る波形表示方法(1)は、入力信号を2値化して、該2値化された信号
を所定周期でサンプリングするとともに、前記所定周期の間に入力されてくる信号の状態
変化を検出し、前記サンプリングされたデータと、前記検出された信号の状態変化を示す
データとを時系列に記憶手段に記憶し、所定の表示条件に基づいて、所定の拡縮単位のサ
ンプリングデータと、該サンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データとを前記記
憶手段から読み出し、前記所定の拡縮単位毎に波形データに変換して画面上に信号波形と
して表示する波形表示方法であって、前記記憶手段から読み出された所定の拡縮単位のサ
ンプリングデータ、又は前記信号状態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含
まれているか否かを判断するステップと、該ステップにより前記所定の拡縮単位のサンプ
リングデータ、又は前記信号状態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含まれ
ていると判断された場合、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサ
ンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示するス
テップとを含んでいることを特徴としている。
上記波形表示方法(1)によれば、前記記憶手段から読み出された所定の拡縮単位のサ
ンプリングデータ、又は前記信号状態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含
まれているか否かを判断するステップと、該ステップにより前記所定の拡縮単位のサンプ
リングデータ、又は前記信号状態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含まれ
ていると判断された場合、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサ
ンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示するス
テップとを含んでいるので、時間軸方向に圧縮した波形を表示させた場合や、拡大した波
形を表示させた場合でも、前記所定の信号変化が含まれている箇所をユーザーに的確に把
握させることができる。したがって、ユーザーは、前記所定の信号変化が含まれている箇
所の詳細な観測調査を効率よく行うことができ、被計測対象の誤動作等の評価性能を高め
ることができる。
また本発明に係る波形表示方法(2)は、入力信号を2値化して、該2値化された信号
を所定周期でサンプリングし、該サンプリングされたデータを時系列に記憶手段に記憶し
、所定の表示条件に基づいて、所定の拡縮単位のサンプリングデータを前記記憶手段から
読み出し、前記所定の拡縮単位毎に波形データに変換して画面上に信号波形として表示す
る波形表示方法において、前記記憶手段から読み出された所定の拡縮単位のサンプリング
データの中に所定の信号変化を示すデータが含まれているか否かを判断するステップと、
該ステップにより前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号変化を示す
データが含まれていると判断された場合、前記所定の信号変化を示すデータが含まれてい
る拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態に
して表示するステップとを含んでいることを特徴としている。
上記波形表示方法(2)によれば、前記記憶手段から読み出された所定の拡縮単位のサ
ンプリングデータの中に所定の信号変化を示すデータが含まれているか否かを判断するス
テップと、該ステップにより前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号
変化を示すデータが含まれていると判断された場合、前記所定の信号変化を示すデータが
含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する箇所の波形を他の部分の波形とは
異なる形態にして表示するステップとを含んでいるので、時間軸方向に圧縮した波形を表
示させた場合や、拡大させた波形を表示させた場合でも、前記所定の信号変化が含まれて
いる箇所をユーザーに的確に把握させることができる。前記所定の信号変化が含まれてい
る箇所が分かれば、拡大表示等を行うべき箇所が分かりやすくなり、効率よく詳細な調査
を行うことが可能になる。
以下、本発明に係る波形観測装置、及び波形表示方法の実施の形態を図面に基づいて説
明する。図1は、実施の形態に係る波形観測装置の要部を概略的に示したブロック図であ
る。
波形観測装置10は、比較回路11、サンプリング処理部12、ピーク検出回路13、
データ記録用メモリ14、表示メモリ15、表示器16、クロック生成部17、マイコン
18、及び操作部19を含んで構成されており、図中20は、マイコン18と各部とを接
続する制御ラインを示している。
比較回路11は、図示しない被計測装置から取り込んだ入力信号の電圧値と所定の基準
電圧値とを比較して、入力信号を2値化するものであり、ここではHレベルの閾値電圧値
が設定された比較器11aとLレベルの閾値電圧値が設定された比較器11bとを含んで
構成されている。比較器11a、11bからHレベル又はLレベルに論理整形された2値
信号が、サンプリング処理部12とピーク検出回路13とに出力されるようになっている
サンプリング処理部12は、比較回路11を構成する比較器11a、11bから出力さ
れてくる2値信号を、クロック生成部17から出力されてくる所定のサンプリングクロッ
クのタイミングに合わせて、それぞれサンプリングする処理を行うように構成されており
、マイコン18の制御に従って、サンプリングされた各データが、データ記録用メモリ1
4に時系列に記憶されるようになっている。
図2は、サンプリング処理部12におけるサンプリング処理を説明するためのタイミン
グチャートであり、(a)は、比較回路11に入力される信号波形(ディジタル信号波形
)、(b)は比較器11a、(c)は比較器11bから出力されてくる2値信号の波形、
(d)はサンプリングクロックを示している。
比較回路11に入力されてくるディジタル信号波形は、一般的には0(Lレベル)と1
(Hレベル)との2値信号として表せますが、実際の世界では、0から1、1から0への
過渡時に1と0との中間的な値をとるので、比較器11bで入力信号がLからHに切り替
わるタイミングt1は、比較器11aでLからHに切り替わるタイミングt2よりも僅かに早く、また、比較器11aでHからLに切り替わるタイミングt3は、比較器11bがHからLに切り替わるタイミングt4よりも僅かに早くなっている。ただし、t1−t2、t3−t4の遅延時間は、十分に短い時間となっており、通常システムとして問題が発生しないように設計されている。
しかしながら、何らかの要因により入力信号の立上がり時間が長くなると、図示してい
るように比較器11aで入力信号がLからHに切り替わるタイミングt6が、比較器11bでLからHに切り替わるタイミングt5よりもかなり遅れてしまう現象が生じることとなる(入力信号の立下がり時間が長い場合も同様な現象が生じる)。
したがって、比較器11a、11bから出力された2値信号のサンプリングデータを比
較すると、入力信号がHレベルでもLレベルでもない中間ゾーン(グレーゾーン)にある
か否かを判別することができる。すなわち、比較器11a、11bのサンプリングデータ
がともに1のときは、入力信号はHレベル、ともに0のときは、入力信号はLレベル、一
方が0で他方が1のとき(図2では、クロック9、10のタイミング)は、入力信号はH
レベルでもLレベルでもない中間ゾーン(グレーゾーン)であることが判別できる。
また、ピーク検出回路13は、入力信号に含まれるグリッチなどの小幅な信号変化を検
出するためのもので、フリップフロップ回路(図示せず)を含んで構成されており、比較
回路11から出力されてくる2値信号を取り込み、所定の検出時間(サンプリング間)内
に、比較回路11からの信号がH→L→H、又はL→H→Lへ変化したか否かをサンプリ
ング時間毎に検出するように構成されている。
すなわち、サンプリングクロック間において、比較器11a、11bからの信号がとも
にHレベル、又はともにLレベルに保持されている場合(入力信号に変化がない場合)、
ピーク検出回路13は、信号状態変化データとして0を出力する。一方、サンプリングク
ロック間において、少なくとも比較器11a又は比較器11bからの信号が、H→L→H
、又はL→H→Lに変化した場合(入力信号に変化があった場合)、ピーク検出回路13
は、信号状態変化データとして1を出力するようになっている。ピーク検出回路13から
出力された信号状態変化データは、どのサンプリング区間に信号変化が検出されたのかが
分かるようにデータ記録用メモリ14に時系列に記憶されるようになっている。
マイコン18は、CPU、RAM、ROM(いずれも図示せず)を含んで構成されてお
り、前記ROMに格納されている制御プログラムに従って、制御バス20を介して接続さ
れた各部の制御を行うようになっている。
マイコン18には、所定の表示条件(表示波形の時間軸の設定や表示画素の設定などの
条件)に基づいて、データ記録用メモリ14から所定の拡縮単位(例えば、1、10、1
00、1000個単位など、前記表示条件に対応した単位)のサンプリングデータと、該
サンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データとを順次読み出し、前記所定の拡縮
単位毎に、LCDやCRTから構成される表示器16に表示するための波形データに変換
して、変換した波形データをVRAMから構成される表示メモリ15に格納し、表示メモ
リ15から読み出した波形データを表示器16に信号波形として表示する制御を行う波形
表示制御手段18aが装備されている。
また、マイコン18には、データ記録用メモリ14から読み出された拡縮単位のサンプ
リングデータの中に所定の信号変化(例えば、0から1又は1から0への変化やグレーゾ
ーン)を示すデータ、又は信号状態変化データの中に所定の信号変化(グリッチなどのサ
ンプリング間における信号変化)を示すデータが含まれているか否かを判断する信号変化
判断手段18bが装備されている。
信号変化判断手段18bにより所定の拡縮単位のサンプリングデータ、又は信号状態変
化データの中に上記したような所定の信号変化を示すデータが含まれていると判断された
場合、波形表示制御手段18aが、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮
単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形(1(H)と0(L)と
で表される波形)とは異なる形態、ここでは、1(Hレベル)と0(Lレベル)中間的な
値を示す波形にして表示する制御を行うように構成されている。
クロック生成部17は、サンプリング処理、ピーク検出処理、記憶処理等の制御に必要
なクロック信号をマイコン18の制御に従って発生するものである。
操作部19は、表示波形の時間軸の設定つまみや、表示波形の拡大・縮小表示ボタンな
どを備え、それらのユーザー操作に応じた操作信号が出力されるようになっており、マイ
コン18では、操作部19からの操作信号を取り込み、該操作信号に応じた制御が行われ
るようになっている。
次に、実施の形態に係る波形観測装置10における表示器16への信号波形の表示処理
及び表示形態について説明する。図3は、サンプリングしたデータを圧縮(間引き)せず
に表示させた場合の信号波形の表示形態の一例を説明するための図であり、(a)は比較
回路11へ入力される信号(ディジタル信号)波形、(b)は比較器11aから出力され
る2値信号の波形とサンプリングデータ、(c)は比較器11bから出力される2値信号
の波形とサンプリングデータ、(d)はサンプリング間における信号変化の状態を示す信
号状態変化データ、(e)はサンプリングクロック、(f)は表示波形と波形データを示
している。なお、各信号波形の対応関係が分かりやすいように時間軸を合わせた形で示し
ている。
マイコン18は、データ記録用メモリ14から読み出した比較器11a、11bのサン
プリングデータを比較して、一致するか否かにより、入力信号がグレーゾーンにあるか否
かを判定する。図3においては、クロックカウント11、12において、サンプリングデ
ータが異なっており、この区間がグレーゾーンであることが判別される。
また、データ記録用メモリ14から読み出した信号状態変化データから、クロックカウ
ント4−5、17−18の間に、入力信号に含まれるグリッチが検出されていることが判
別され、これらグレーゾーン、グリッチの検出区間の波形データを、1(Hレベル)と0
(Lレベル)の中間的な値を示す波形データ(図3では、0.5と表示している)に変換
することにより、図3(f)のような信号波形を表示させることができるようになってい
る。
次に、データ記録メモリ14に記憶されたデータを用いて、時間軸方向に圧縮(縮小)
した信号波形の表示処理及び表示形態について説明する。
図4は、所定の表示条件に基づいて、データ記録メモリ14から読み出された所定の圧
縮単位毎のサンプリングデータ(なお、上段は比較器11a、下段は比較器11bから出
力された2値信号のサンプリングデータで、100個単位で示している)、及び該圧縮単
位のサンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データと、各圧縮単位毎に変換された
波形データとの関係を説明するための図である。なお、本実施の形態では、サンプリング
周波数が100MHz、表示器16における波形表示領域の水平方向の解像度が1000
画素、1画素に1つの波形データが割り当てられた場合を想定して説明する。
まず、時間軸が0.1秒に設定された場合、1画面の波形表示に対して10万個のサン
プリングデータ(各比較器11a、11bからの出力をサンプリングしたデータ)と、該
サンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データとが読み出される。10万個のサン
プリングデータの全てを1000画素で表示することはできないので、次にサンプリング
データを圧縮して波形データに変換する処理を行う。すなわち、各サンプリングデータの
100個づつを圧縮単位(すなわち、1/100に圧縮)として、100個の各サンプリ
ングデータが全て0、かつ、該サンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データが全
て0であれば、0表示の波形データに変換し、100個の各サンプリングデータが全て1
、かつ該サンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データが全て0であれば、1表示
の波形データに変換する。また、100個のサンプリングデータのいずれかに1と0とが
混在(すなわち、グレーゾーンが存在)する、又は該サンプリングデータの捕捉区間の信
号状態変化データに1(サンプリング間に信号変化を示すデータ)が含まれていれば、0
と1の中間的な値を表示する波形データ(図4では、0.5と表示している)に変換する
。このように圧縮すれば、10万個のサンプリングデータが1000個の波形データに変
換され、1000画素の表示領域での表示が可能となる。
さらに、操作部19を通じて時間軸設定が0.2(0.4、0.5、…)秒に変更され
た場合には、1画面の波形表示に対して20万(40万、50万)個の各サンプリングデ
ータと、該サンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データとを読み出し、各サンプ
リングデータの200(400、500、…)個づつを圧縮単位として上記同様の処理に
より圧縮し、図3に示したように、各圧縮単位毎に対応する波形データに変換されるよう
になっている。
図5は、図4に示した圧縮変換された波形データを表示させた場合の信号波形の表示例
を示した部分拡大図であり、(a)は時間軸が0.1秒、(b)は時間軸が0.2秒、(
c)は時間軸が0.4秒、(d)は時間軸が0.5秒に設定された場合を示している。な
お、図5(b)、(c)、(d)では、簡略化のため、図5(a)に示した波形領域部分
のみの圧縮波形を示している。
図4に示した各時間軸の波形データと対比すると分かるように、各圧縮単位のサンプリ
ングデータの中に0→1、1→0、又はグレーゾーンを通過する信号変化を示すデータ、
又は対応する各拡縮単位のサンプリングデータの捕捉区間の信号状態変化データの中に小
幅な信号変化を示すデータ(すなわち、1)が含まれていると判断された場合には、これ
ら所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する
波形箇所が、他の通常の波形(0と1を示す波形)とは異なる形態、すなわち、1(Hレ
ベル)と0(Lレベル)の中間的な値(0.5)を示す波形にして表示されるようになっ
ている。
このように時間軸方向に圧縮表示した場合においても、上記した信号変化が含まれる箇
所をユーザーに把握させることが可能となる。さらに信号変化箇所の正確な波形を観察し
たい場合には、操作部19に設けられた拡大表示ボタンを操作すれば、圧縮時と逆の処理
が行われ、信号変化箇所を拡大表示させることができるようになっている。
次に実施の形態に係る波形観測装置10におけるマイコン18の行う波形表示処理動作
を図6に示したフロ−チャ−トに基づいて説明する。なお、本処理動作は、信号波形を時
間軸方向に圧縮して表示するように設定されている場合に実行される。
まず、ステップS1では、信号波形を表示する時間軸の設定に基づいて、画面表示に必
要な区間のデータ(サンプリングデータ及び信号状態変化データ)をデータ記録用メモリ
14から読み出し、その後ステップS2に進む。ステップS2では、時間軸の設定と表示
画素の設定(1波形データを何画素で表示させるのか)に基づいて、サンプリングデータ
の圧縮単位を求める処理を行い、その後ステップS3に進む。
ステップS3では、圧縮単位のサンプリングデータ、又は該圧縮単位のサンプリングデ
ータの捕捉区間の信号状態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含まれている
か否かを判断し、前記データのいずれかに所定の信号変化を示すデータが含まれていると
判断すればステップS4に進み、ステップS4では、前記圧縮単位のサンプリングデータ
に対応する波形箇所を0と1の中間的な値で示す波形データに変換する処理を行い、その
後ステップS8に進む。
一方、ステップS3において、前記各データのいずれかに所定の信号変化を示すデータ
が含まれていないと判断すればステップS5に進み、ステップS5では、圧縮単位のサン
プリングデータが全て0か否かを判断し、全て0であると判断すればステップS6に進み
、ステップS6では、圧縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を0(Lレベル
)表示する波形データに変換する処理を行い、その後ステップS8に進む。
一方、ステップS5において、全て0でない、すなわち全て1であると判断すればステ
ップS7に進み、ステップS7では、圧縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所
を1(Hレベル)表示する波形データに変換する処理を行い、その後ステップS8に進む
ステップS8では、圧縮単位毎の波形データへの変換が全て完了したか否かを判断し、
完了していないと判断すればステップS3に戻り、処理を繰り返す一方、完了したと判断
すればステップS9に進む。ステップS9では、変換された波形データを表示メモリ15
に格納する処理を行い、その後ステップS10に進む。ステップS10では、表示メモリ
15に格納された波形データを表示器16に表示出力する処理を行い、その後処理を終了
する。
上記実施の形態に係る波形観測装置10によれば、信号変化判断手段18bにより所定
の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号変化を示すデータ(1から0、又は0
から1に変化しているデータやグレーゾーンを示すデータ)、又は信号状態変化データの
中に所定の信号変化を示すデータ(グリッチなどの小幅な信号変化を示すデータ)が含ま
れていると判断された場合、これら所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位
のサンプリングデータに対応する波形箇所が他の部分の波形とは異なる形態、すなわち、
1(Hレベル)と0(Lレベル)の中間的な値を示す波形で表示されるので、時間軸方向
に圧縮した波形を表示させた場合や、圧縮していない、すなわち拡大した波形を表示させ
た場合でも、短い周期で信号状態が変化している箇所や、グレーゾーンを示すデータが含
まれている箇所、すなわち、素子の性能によってHやLの判定にばらつきが生じ、システ
ムの誤動作の原因となる箇所をユーザーに的確に把握させることができる。したがって、
ユーザーは、これらの所定の信号変化が含まれている箇所の詳細な観測調査を効率よく行
うことができ、被計測対象の誤動作等の評価性能を高めることができる。
なお上記実施の形態では、所定の信号変化が含まれる箇所を1(Hレベル)と0(Lレ
ベル)の中間的な値を示す波形で表示するようになっているが、別の実施の形態では、図
7に示したように、所定の信号変化が含まれる箇所の波形の立上がりエッジを示す線の太
さを他の波形部分より太くなるように表示するようにしてもよい(なお、図7に示した波
形は、図6(a)に示した波形に対応させている)。あるいは、圧縮波形の立上がりまた
は立下がりエッジの線を点線にしたり、点滅させたり、あるいはエッジの線の色を他の波
形部分と異なるように変化させて表示するようにしてもよい。
またさらに別の実施の形態では、図8に示したように、所定の信号変化が含まれる箇所
に所定のマークBを追加して表示するようにしてもよく、このように表示した場合も上記
実施の形態と略同様の効果を得ることができる(なお、図8に示した波形は、図6(a)
に示した波形に対応させている)。
また、所定の信号変化が含まれる箇所の波形の表示形態は、上記表示形態以外であって
もよく、時間軸方向に圧縮した波形に含まれる所定の信号変化箇所や圧縮していない波形
における所定の信号変化箇所が分かるように、0(Lレベル)と1(Hレベル)とで表さ
れる通常の2値信号の波形とは異なる形態にして表示させるようになっていればよい。
また、上記実施の形態に係る波形観測装置10では、ピーク検出回路13が装備されて
いる場合について説明したが、ピーク検出回路13を設けない構成としてもよく、係る構
成であっても、サンプリング周波数を高めることで、ある程度の小幅な信号変化を捕らえ
ることができ、上記同様の処理により圧縮表示や拡大表示したときに、所定の信号変化が
含まれる部分をユーザーが認識できるように表示させることができる。
また、上記実施の形態に係る波形観測装置10では、比較回路11として、Hレベルと
Lレベルとの閾値電圧が設定された2つの比較器11a、11bを含んで構成されている
場合について説明したが、別の実施の形態では、1つの比較器を用いて、指定した閾値電
圧を越えたか否かでHレベルとLレベルとを判定する構成としてもよい。ただし、その場
合は、グレーゾーンの判定が行えないので、グレーゾーンの判定機能を装備させるのであ
れば、被計測装置からの入力信号を取り込むウインドウコンパレータを設ける構成とすれ
ばよい。
本発明の実施の形態に係る波形観測装置の要部を概略的に示したブロック図である。 サンプリング回路で行われる処理を説明するためのタイミングチャートであり、(a)は、比較回路への入力信号の波形、(b)、(c)はそれぞれ比較器から出力される2値信号の波形、(d)はサンプリングクロックの波形を示している。 サンプリングデータを圧縮(間引き)せずに表示させた場合の信号波形の表示形態の一例を説明するための図であり、(a)は比較回路への入力信号の波形、(b)、(c)は比較器から出力される2値信号の波形、(d)は信号状態変化データ、(e)はサンプリングクロックの波形、(f)は表示器に表示された信号波形を示している。 データ記録メモリから読み出されたサンプリングデータ及び信号状態変化データと、これらサンプリングデータ及び信号状態変化データから変換された波形データとの関係を示した図である。 図4に示した各時間軸で求められた波形データを表示させた場合の信号波形の表示例を示した部分拡大図であり、(a)は時間軸が0.1秒、(b)は時間軸が0.2秒、(c)は時間軸が0.4秒、(d)は時間軸が0.5秒にそれぞれ設定された場合の表示例を示している。 実施の形態に係る波形観測装置におけるマイコンが行う波形表示処理動作を示したフローチャートである。 別の実施の形態に係る表示器に表示される圧縮波形の表示例を示した部分拡大図である。 さらに別の実施の形態に係る表示器に表示される圧縮波形の表示例を示した部分拡大図である。 従来の波形観測装置において、画面上に表示された信号波形を段階的に時間軸方向に圧縮させた場合の表示例を示しており、(a)は、時間軸が0.1秒、(b)は、時間軸が0.2秒、(c)は時間軸が1.0秒にそれぞれ設定されたときの信号波形を示している。 従来の波形観測装置におけるサンプリングデータを圧縮せずに表示させた場合の信号波形の表示例を示しており、(a)は2値化された入力信号とサンプリングクロックの波形、(b)はサンプルモードの表示波形、(b)はグリッチモードの表示波形を示している。
符号の説明
11 比較回路
12 サンプリング処理部
13 ピーク検出回路
14 データ記録用メモリ
15 表示メモリ
16 表示器
17 クロック生成部
18 マイコン
18a 波形表示制御手段
18b 信号変化判断手段
19 操作部

Claims (9)

  1. 入力信号を2値化する2値化手段と、
    該2値化された信号を所定周期でサンプリングする信号処理手段と、
    前記所定周期の間に入力されてくる信号の状態変化を検出する信号状態検出手段と、
    前記信号処理手段でサンプリングされたデータと、前記信号状態検出手段により検出さ
    れた信号の状態変化を示すデータとが時系列に記憶される記憶手段と、
    所定の表示条件に基づいて、所定の拡縮単位のサンプリングデータと、該サンプリング
    データの捕捉区間の信号状態変化データとを前記記憶手段から読み出し、前記所定の拡縮
    単位毎に波形データに変換して画面上に波形表示する波形表示制御手段とを備えた波形観
    測装置であって、
    前記読み出された拡縮単位のサンプリングデータ、又は前記信号状態変化データの中に
    所定の信号変化を示すデータが含まれているか否かを判断する信号変化判断手段を備え、
    該信号変化判断手段により前記所定の拡縮単位のサンプリングデータ、又は前記信号状
    態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含まれていると判断された場合、前記
    波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサンプ
    リングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示する制御を
    行うものであることを特徴とする波形観測装置。
  2. 入力信号を2値化する2値化手段と、
    該2値化された信号を所定周期でサンプリングする信号処理手段と、
    該サンプリングされたデータが時系列に記憶される記憶手段と、
    所定の表示条件に基づいて、所定の拡縮単位のサンプリングデータを前記記憶手段から
    読み出し、前記所定の拡縮単位毎に波形データに変換して画面上に信号波形として表示す
    る波形表示制御手段とを備えた波形観測装置であって、
    前記読み出された所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号変化を示すデ
    ータが含まれているか否かを判断する信号変化判断手段を備え、
    該信号変化判断手段により前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号
    変化を示すデータが含まれていると判断された場合、前記波形表示制御手段が、前記所定
    の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇
    所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示する制御を行うものであることを特徴とす
    る波形観測装置。
  3. 前記信号変化判断手段が、前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中の所定の信号
    変化を示すデータとして、1(Hレベル)から0(Lレベル)又は0(Lレベル)から1
    (Hレベル)に変化しているデータが含まれているか否かを判断するものであり、
    前記波形表示制御手段が、前記1から0又は0から1に変化しているデータが含まれて
    いる拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態
    にして表示する制御を行うものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の波形
    観測装置。
  4. 前記2値化手段が、入力信号がHレベルか否かを判断する閾値が設定された第1の比較
    器と、Lレベルか否かを判断する閾値が設定された第2の比較器とを含んで構成され、
    前記信号処理手段が、前記第1の比較器及び前記第2の比較器から出力されてくる各2
    値信号をそれぞれサンプリングするものであり、
    前記信号変化判断手段が、前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中の所定の信号
    変化を示すデータとして、HレベルでもLレベルでもない中間ゾーンを示すデータが含ま
    れているか否かを判断するものであり、
    前記波形表示制御手段が、前記中間ゾーンを示すデータが含まれている拡縮単位のサン
    プリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態にして表示する制御
    を行うものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の波形観測装置。
  5. 前記波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位の
    サンプリングデータに対応する波形箇所を、1(Hレベル)と0(Lレベル)の中間的な
    値を示す波形にして表示する制御を行うものであることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかの項に記載の波形観測装置。
  6. 前記波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位の
    サンプリングデータに対応する波形箇所を、波形の立上がり又は立下がりエッジの形態を
    変化させた波形にして表示する制御を行うものであることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかの項に記載の波形観測装置。
  7. 前記波形表示制御手段が、前記所定の信号変化を示すデータが含まれている拡縮単位の
    サンプリングデータに対応する波形箇所に所定のマークを追加して表示する制御を行うも
    のであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の波形観測装置。
  8. 入力信号を2値化して、該2値化された信号を所定周期でサンプリングするとともに、
    前記所定周期の間に入力されてくる信号の状態変化を検出し、前記サンプリングされたデ
    ータと、前記検出された信号の状態変化を示すデータとを時系列に記憶手段に記憶し、所
    定の表示条件に基づいて、所定の拡縮単位のサンプリングデータと、該サンプリングデー
    タの捕捉区間の信号状態変化データとを前記記憶手段から読み出し、前記所定の拡縮単位
    毎に波形データに変換して画面上に信号波形として表示する波形表示方法であって、
    前記記憶手段から読み出された所定の拡縮単位のサンプリングデータ、又は前記信号状
    態変化データの中に所定の信号変化を示すデータが含まれているか否かを判断するステッ
    プと、
    該ステップにより前記所定の拡縮単位のサンプリングデータ、又は前記信号状態変化デ
    ータの中に所定の信号変化を示すデータが含まれていると判断された場合、前記所定の信
    号変化を示すデータが含まれている拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を
    他の部分の波形とは異なる形態にして表示するステップとを含んでいることを特徴とする
    波形表示方法。
  9. 入力信号を2値化して、該2値化された信号を所定周期でサンプリングし、該サンプリ
    ングされたデータを時系列に記憶手段に記憶し、所定の表示条件に基づいて、所定の拡縮
    単位のサンプリングデータを前記記憶手段から読み出し、前記所定の拡縮単位毎に波形デ
    ータに変換して画面上に信号波形として表示する波形表示方法において、
    前記記憶手段から読み出された所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号
    変化を示すデータが含まれているか否かを判断するステップと、
    該ステップにより前記所定の拡縮単位のサンプリングデータの中に所定の信号変化を示
    すデータが含まれていると判断された場合、前記所定の信号変化を示すデータが含まれて
    いる拡縮単位のサンプリングデータに対応する波形箇所を他の部分の波形とは異なる形態
    にして表示するステップとを含んでいることを特徴とする波形表示方法。
JP2004256747A 2004-09-03 2004-09-03 波形観測装置、及び波形表示方法 Pending JP2006071527A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004256747A JP2006071527A (ja) 2004-09-03 2004-09-03 波形観測装置、及び波形表示方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004256747A JP2006071527A (ja) 2004-09-03 2004-09-03 波形観測装置、及び波形表示方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006071527A true JP2006071527A (ja) 2006-03-16

Family

ID=36152312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004256747A Pending JP2006071527A (ja) 2004-09-03 2004-09-03 波形観測装置、及び波形表示方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006071527A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010016675A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Hitachi Kokusai Electric Inc 伝送状態表示装置
JP2010091521A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Anritsu Corp 光パルス試験器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010016675A (ja) * 2008-07-04 2010-01-21 Hitachi Kokusai Electric Inc 伝送状態表示装置
JP2010091521A (ja) * 2008-10-10 2010-04-22 Anritsu Corp 光パルス試験器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8374811B2 (en) High waveform throughput with a large acquisition memory
CN102012457B (zh) 使用频率掩模触发的幅度鉴别
JP3378166B2 (ja) パルス信号分類装置
CN103713170B (zh) 测试与测量仪器中罕见异常的触发
US7079060B2 (en) Test circuit for evaluating characteristic of analog signal of device
JP2005223911A (ja) データ依存アイ・ダイヤグラムを測定・表示するための方法及びデバイス
JP2009531666A (ja) ノー・デット・タイム・データ・アクイジション
US8421802B2 (en) Peak visualization enhancement display system for use with a compressed waveform display on a non-destructive inspection instrument
JP4819386B2 (ja) シングルエンド信号をシリアル併合して分析する測定回路及びその方法
JP2006071527A (ja) 波形観測装置、及び波形表示方法
KR100772840B1 (ko) 아날로그/디지털 변환기의 선형특성 테스트장치 및 그 방법
US6876936B2 (en) Measurement of inductance using a digital storage oscilloscope under real-time operating environments
JP5290213B2 (ja) 誤り率測定装置及び方法
JP5154585B2 (ja) 誤り率測定装置及び方法
CN111487447B (zh) 一种用于实现快速测量的数字示波器
JP4407507B2 (ja) 波形表示装置
JP4646599B2 (ja) 超音波探傷装置
JP2005114614A (ja) 検査信号モニタ機能付き検査装置とリモート検査システム。
CN110806501A (zh) 一种波形测量方法
JP2005189065A (ja) 波形判定装置
JP2005181182A (ja) 波形測定装置および波形測定方法
JP7373275B2 (ja) 部分放電検出装置および部分放電検出方法
JP5158424B2 (ja) 波形測定装置
JP2007101293A (ja) 信号測定装置
EP2605024A2 (en) Signal-sensitive data compression

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060804

A977 Report on retrieval

Effective date: 20081106

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20090623

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20091020

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02