JP2006070476A - 駅舎屋根用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノンアスベスト材料で製造され、駅舎屋根の軒先部材または鋸棟部材への使用に好適な新規の駅舎屋根用部材の提供。
【解決手段】駅舎屋根に設置した際に雨水の流路をなす流れ部と、駅舎屋根に設置した際に先端部が鉛直下方に配向するタレ部とが湾曲部を介して連続する湾曲形状を有し、
先端側または基端側から見た端面形状が、山部と谷部とが交互に配置される波板形状である、ハンドレイアップ法を用いて成形されるガラス繊維強化樹脂製の駅舎屋根用部材。
【選択図】なし

Description

本発明は、駅舎屋根の軒先部材または鋸棟部材として使用される駅舎屋根用部材に関する。
駅舎屋根の軒先部材または鋸棟部材として使用される駅舎屋根用部材には、石綿とセメントを主成分とする石綿スレートが従来使用されていた。しかしながら、発ガン性の問題から、石綿を1質量%以上含有する石綿スレートの製造および使用は、労働安全衛生法によって現在禁止されている。このため、一般家屋や工場、倉庫またはホールといった建屋の屋根部材または壁面部材等、従来石綿スレートが使用されていた分野では、石綿の代わりに木質パルプ等のセルロース系繊維、ポリプロピレン系繊維、アクリル系繊維等の有機質繊維とセメントを主成分とするノンアスベストスレートや金属材料といった代替部材への材料転換が図られている。ノンアスベストスレートの組成の一例を挙げると、質量比でセメントを80%含有し、有機質繊維としてパルプまたはビニロン等を含有し、随意に含まれる他の成分として例えば雲母を含有する。
しかしながら、これらの代替部材は、駅舎屋根用部材に適用するには問題を有している。例えば、従来のノンアスベストスレートは、機械的強度、および耐久性の点で石綿スレートに劣っていた。特に駅舎屋根の軒先部材または鋸棟部材として使用するため湾曲形状に成形する場合、プレス工程を経ないのでさらに機械的強度に劣ることとなる。このため、湾曲形状のスレートの場合、セメントを主成分とすることによる自重の大きさと、上記した機械的強度に劣ることにより、流れ部の長さ450mm、タレ部の長さ450mmのものが製造可能な最大寸法であった。一方、高圧架線に近接して使用される駅舎屋根用部材(特に軒先部材)として金属材料を使用した場合、誘導電流が発生し地絡を生じるおそれがある。
また、軒先部材は、軒先部をつたって屋根裏面側に雨水が移動することを防止し、かつ軒先部から落下する雨水が駅舎構内側に飛散するのを防止するために、先端部が鉛直下方に配向するように湾曲した形状を有している。また、鋸棟部材も、駅舎屋根構造を所望の鋸歯状とするため、先端部が鉛直下方に配向するように湾曲した形状を有している。したがって、軒先部材または鋸棟部材として使用されるこれらの駅舎屋根用部材は所望の湾曲形状に成形できるよう成形性に優れることが好ましい。
また、従来の石綿スレートは、湾曲形状に成形する場合、プレス工程を経ないので平板状のものに比べて機械的強度に劣っており、屋根用部材の設置もしくは取り替え作業または点検作業のため屋根上で作業する際に、誤って屋根用部材を踏み抜く等により、破損するおそれがあった。上記した従来のノンアスベストスレートの場合も、湾曲形状に成形する際はプレス工程を経ないので、同様の問題を有しており、さらに従来のノンアスベストスレート自体が石綿スレートに比べて機械的強度に劣っているため、この問題はさらに深刻である。
また、従来の石綿スレートもセメントを主成分とするため、かなりの重量を有するものであり、屋根用部材設置時または取り替え時の作業上の要請から軽量化が求められていた。上記した従来のノンアスベストスレートもセメントを主成分とするため、石綿スレートと同様に、製造される屋根用部材は必然的にかなりの重量を有するものとなる。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解決するため、ノンアスベスト材料で製造され、駅舎屋根の軒先部材または鋸棟部材への使用に好適な新規の駅舎屋根用部材を提供することを目的とする。
上記の目的のため、本発明は、駅舎屋根に設置した際に雨水の流路をなす流れ部と、駅舎屋根に設置した際に先端部が鉛直下方に配向するタレ部とが湾曲部を介して連続する湾曲形状を有し、
先端側または基端側から見た端面形状が、山部と谷部とが交互に配置される波板形状である、ハンドレイアップ法を用いて成形されるガラス繊維強化樹脂製の駅舎屋根用部材を提供する。
本発明の駅舎屋根用部材は、流れ部の山部表面に滑り止め構造が設けられていてもよい。
前記滑り止め構造は、前記山部表面に形成された突起構造または粗面構造であることが好ましい。
本発明の駅舎屋根用部材は、ガラス繊維強化樹脂製であるため、健康上有害な石綿を構成材料として含まない。
本発明の駅舎屋根用部材は、ガラス繊維強化樹脂製であるため、耐久性、耐候性に優れている。また、施工時および供用時のいずれにおいても十分な機械的強度を有している。
本発明の駅舎屋根用部材は、ハンドレイアップ法により成形されるガラス繊維強化樹脂の成形体であるため、成形性に優れ、所望の湾曲形状に成形することができる。
本発明の駅舎屋根用部材は、ガラス繊維強化樹脂製であるため、従来の石綿スレートに比べてはるかに軽量である。このため、屋根用部材の設置作業または取り替え作業の際の負担が大幅に軽減される。
本発明の駅舎屋根用部材は、ガラス繊維強化樹脂製であるため、電気絶縁性に優れている。このため、高圧架線に近接して設置される軒先部材として使用した場合に、誘導電流が発生することがなく地絡が防止される。
流れ部の山部表面に滑り止め構造が設けられた本発明の駅舎屋根用部材を使用すれば、屋根用部材の設置もしくは取り替え、または屋根構造の点検のために、屋根構造上で作業をする際に作業員が滑りにくくなるため、作業がしやすくなるという効果を奏する。前記した屋根構造上での作業は、夜間に実施されることが多く、雨天時にも実施される場合もあるが、流れ具の山部表面に滑り止め構造が設けられた本発明の駅舎屋根用部材を使用することで、これらの作業の効率が向上される。
前記滑り止め構造は流れ部の山部表面にのみ設けられているため、雨水の流れが阻害されない。
以下、図面を用いて本発明の駅舎屋根用部材について説明する。
図1は、駅舎の概略模式図である。図1の駅舎100では、プラットホーム10上に屋根支持構造20が設けられている。屋根支持構造20は、プラットホーム10上に直立する支柱21と、該支柱21から斜め上方に延びる屋根支持用のフレーム部22で構成されている。該フレーム部22上には、屋根本体30が取り付けられている。屋根本体30は、波板形状をした石綿スレートまたはノンアスベストスレートで形成されており、波板形状の谷部分が雨水の流路をなす。屋根本体30は、該屋根本体30を支持するフレーム部22の傾斜方向に沿って、支柱21側から斜め上方に傾斜している。これにより、屋根本体30上の雨水は、波板形状の谷部に沿って支柱21側へと移動する。屋根本体30の支柱21側の端部には、雨水を受けるための雨樋40が設けられている。
以下、図1中において、屋根本体30の支柱21側を基端側、その反対側を先端側として説明する。
図1において、屋根本体30の先端には、本発明の駅舎屋根用部材が軒先部材1として接合されている。図2は、図1の軒先部材1の拡大図であり、図3は図2の軒先部材1を矢印A方向から見た端面図であり、図4は図2の軒先部材1を矢印B方向から見た平面図である。図2に示すように、本発明の軒先部材1は、流れ部11とタレ部12とが、湾曲部13を介して連続しており、全体形状がくの字状に湾曲した形状となっている。流れ部11は、屋根本体30の先端部と接合される部分であり、屋根本体30と連続して雨水の流路をなす。タレ部12は、軒先部材1の先端側、したがって駅舎屋根構造の先端部に位置し、その先端は鉛直下方に延びている。該タレ部12の存在により、駅舎構内側への雨水の飛散が防止される。具体的には、タレ部12が鉛直下方に延びていることにより、屋根構造の裏面側に雨水が移動することが防止される。また、図1から明らかなように、タレ部12は、プラットホーム10の外側に存在する。タレ部12が鉛直下方に延びていることにより、図1に示す駅舎100に列車が到着した際、タレ部12の先端と列車の屋根との距離が近くなり、タレ部12の先端から落下する雨水は列車の屋根へと効果的に誘導される。この結果、タレ部12の先端から落下する雨水が、周囲、特に駅舎構内側に飛散することが防止される。
図3および4に示すように、軒先部材1は、その端面形状が、山部14と谷部15とが交互に配置された波板形状である。この軒先部材1の波板形状は、屋根本体30の波板形状と一致することが好ましい。両者の波板形状が一致すれば、軒先部材1の流れ部11と屋根本体30の先端部とを嵌合させることで確実な接合が保証される。また、波板形状をした屋根構造(屋根本体30および軒先部材1の流れ部11)の谷部15に沿って雨水が効果的に誘導される。
図2および図4に示すように、軒先部材1は、流れ部11上、より具体的には流れ部11の山部14の表面に滑り止め構造16が設けられていることが好ましい。軒先部材1の設置作業もしくは取り替え作業、または駅舎屋根構造の点検作業は、屋根構造上での作業を伴う。列車の運行の都合上、これらの作業は通常、列車の運行の終了した深夜に実施される。また、このような作業は、雨天に実施される場合もあり、作業時足元が非常に滑りやすくなっている場合もある。
図2および図4に示すように、流れ部11の山部14表面に滑り止め構造16を設けることで、屋根構造上での作業の際に作業員の足元が滑ることが防止されるため、作業がしやすくなるという効果を奏する。この結果、これら屋根構造上での作業の効率が大幅に向上される。
図2および図4において、滑り止め構造16は、ランダムに形成された多数の突起構造として示されている。該突起構造の高さは必要に応じて適宜選択することができ、具体的には例えば0.3〜0.7mmとすればよい。
本発明において、山部14表面に形成される滑り止め構造16は、滑り止め効果を発揮する限り、その形状および構造は特に限定されない。例えば、滑り止め構造16は、山部14表面に形成された粗面構造であってもよい。
滑り止め構造16の幅および長さも必要に応じて適宜選択することができる。例えば、図示した例では、滑り止め構造16は、その幅が山部14中心から谷部15方向に40mmずつ、全幅で80mmとなるように形成されており、長さが流れ部11の基端部から900mmとなるように形成されている。
本発明の駅舎屋根用部材は、図2〜図4に示した形状に限定されず、駅舎屋根に設置した際に雨水の流路をなす流れ部と、駅舎屋根に設置した際に先端部が鉛直下方に配向するタレ部とが湾曲部を介して連続して、全体として湾曲形状をなすものを広く含む。したがって、上記の条件を満たす限り、駅舎屋根構造の規模および形状に合わせて適宜選択することができる。
また、図1〜図4では、軒先部材としての使用を例に本発明の駅舎屋根用部材について説明したが、本発明の駅舎屋根用部材は、鋸棟部材としても好適に使用される。したがって、上記の条件を満たす限り、鋸棟部材としての必要に応じて、その形状を適宜選択することができる。
軒先部材または鋸棟部材として使用可能な本発明の駅舎屋根用部材の形状の具体例を図5(a)〜(f)に示した。なお、図中の寸法はmm表記である。図5(a)〜(f)から明らかなように、上記の条件を満たす限り、本発明の駅舎屋根用部材において、流れ部11およびタレ部12の長さならびに湾曲部13の曲率半径Rは必要に応じて適宜選択することができる。
本発明の駅舎屋根用部材において、端面形状、すなわち波板形状も図示した形状に限定されず、必要に応じて適宜選択することができる。
本発明の駅舎屋根用部材は、ハンドレイアップ法により成形される繊維強化樹脂成形体である。本発明の駅舎屋根用部材の成形手順を以下に説明する。
石綿スレート製の既存の駅舎屋根軒先部を型取りする等により作成した雌型を準備する。該雌型のモールド面には、成形体の取り出しを容易にするため離型剤を塗布しておく。滑り止め構造を有する駅舎屋根用部材を製造するためには、雌型のモールド面の所望の部位に、滑り止め構造に対応する構造、例えば、滑り止め構造が突起構造である場合、これに対応する凹構造を設けておけばよく、または滑り止め構造が粗面構造である場合、これに対応する粗面構造を設けておけばよい。
次に、製造される駅舎屋根用部材の外観を良くするために、促進剤および硬化剤が適量混合されたゲルコート用樹脂をモールド面に厚さ0.3mm〜0.4mmになるように、スプレーまたは塗布し、室温で硬化させる。
ゲルコート用樹脂は、繊維強化樹脂のマトリクス材として通常使用される樹脂材料に増粘剤を添加して粘度を高めたものである。したがって、ゲルコート用樹脂の樹脂成分としては、不飽和ポリエステル樹脂またはビニルエステル樹脂を使用することができる。
増粘剤としては、シリカ系の揺変性付与剤が通常使用される。市販品としては、例えば、東新化成株式会社製のアエロジルが挙げられる。
ゲルコート用樹脂の粘度は、通常5〜22dPa・s程度であり、好ましくは14〜18dPa・s程度である。
硬化剤としては、常温硬化系の硬化剤として、有機過酸化物が通常使用され、具体的にはメチルエチルケトンパーオキサイドのようなケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が使用される。
促進剤としては、上記有機過酸化物と組み合わせて使用されるものとして、ナフテン酸コバルトのような金属石けん、芳香族第3級アミン等が使用可能である。
硬化剤は、樹脂材料100質量部に対して、0.8質量部〜3質量部、好ましくは1質量部〜1.5質量部となる量混合する。
促進剤は、樹脂材料100質量部に対して、0.05質量部〜0.7質量部となる量、好ましくは0.2質量部〜0.4質量部となる量混合する。
次に、促進剤および硬化剤を混合したバックアップ用樹脂を、上記で硬化させたゲルコート表面にローラまたは刷毛等を用いて塗布する。ここで、バックアップ用樹脂に使用される樹脂成分、促進剤および硬化剤としては、ゲルコート用樹脂について例示したものから適宜選択することができる。
なお、ゲルコート樹脂およびバックアップ用樹脂は、上記以外の成分を充填剤として含んでもよい。使用可能な充填剤としては、具体的には例えば、難燃剤として水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、炭酸亜鉛等、増量剤として炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ等が挙げられる。
これらの充填剤は、樹脂材料100質量部に対して0質量部超100質量部以下、好ましくは20質量部〜50質量部添加することができる。
また、ゲルコート用樹脂およびバックアップ用樹脂には、着色目的で染料または顔料を含めてもよい。この場合染料または顔料は、ゲルコート用樹脂またはバックアップ用樹脂のどちらに含めてもよく、両方に含めてもよい。
続いて、シート状のガラス繊維マットを雌型のモールド面に沿って樹脂上に載置し、含浸ローラ、脱泡ローラ等を用いて樹脂になじませる。シート状のガラス繊維マットの具体例としては、例えば、短繊維を含んだクロス、チョップドストランドマット、コンティニュアストランドマット等が挙げられる。
製造される駅舎屋根用部材の所望の厚さになるまで、上記したバックアップ用樹脂の塗布およびシート状のガラス繊維の載置を複数回繰り返す。後述する実施例では、この手順を3回繰り返している。
その後室温で放置して樹脂を硬化させる。樹脂が硬化した後脱型することにより、本発明の駅舎屋根用部材が得られる。
本発明の駅舎屋根用部材において、ガラス繊維含有率は部材の質量基準で15〜35質量%であることが好ましく、20〜30質量%であることがより好ましい。ガラス繊維含有量が上記であると、駅舎屋根用部材が機械的強度に優れている。
本発明の駅舎屋根用部材はガラス繊維強化樹脂製であるため、セメントを主成分とする従来の石綿スレート製のものに比べて機械的強度に優れている。したがって、従来の石綿スレート製のものと同程度の機械的強度を得るのであれば、部材の厚さは石綿スレート製のものよりも少なくしてもよい。
セメントを主成分とする従来のノンアスベストスレートとの比較においても、本発明の駅舎屋根用部材は機械的強度に優れている。
本発明の駅舎屋根用部材はガラス繊維強化樹脂製であるため、セメントを主成分とする従来の石綿スレート製のものよりも軽量である。上記した機械的強度に優れるという利点を活かして、部材の厚さを少なくすることにより、さらなる軽量化を図ることができる。
セメントを主成分とする従来のノンアスベストスレートとの比較においても、本発明の駅舎屋根用部材は、はるかに軽量である。後述する実施例では、厚さを除いて同一の寸法の駅舎屋根軒先部材について、ガラス繊維強化樹脂製の本発明の軒先部材と、セメントを主成分とするノンアスベストスレート製のものを比較したところ、本発明の軒先部材の重量は1/2以下であることを確認している。
以下、実施例を用いて本発明の駅舎屋根用部材についてより具体的に説明する。
本実施例では、石綿スレート製の既存の駅舎屋根軒先部を型取りして雌型を作成し、該雌型を用いてハンドレイアップ法により、図2〜図4に示すガラス繊維強化樹脂製の軒先部材1を成形した。なお、既存の駅舎屋根軒先部の型取りの際に、成形する軒先部材の滑り止め構造16に相当する部位に、高さ0.3mm〜0.7mmの突起形状を多数設けた型紙を貼り付けておくことで、雌型のモールド面上に滑り止め構造16に対応する形状を形成した。
雌型のモールド面に離型剤を塗布した後、促進剤および硬化剤を混合させたゲルコート用樹脂を厚さ0.3mmになるようにモールド面にスプレーし、室温で硬化させた。なお、使用したゲルコート用樹脂は、樹脂成分として不飽和ポリエステル樹脂を使用し、これに増粘剤としてアエロジル(東新化成株式会社製)を混合して粘度15dPa・sとしたものである。硬化剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイドを樹脂成分100質量部に対して1.5質量部混合させた。促進剤としては、ナフテン酸コバルトを樹脂成分100質量部に対して0.3質量部混合させた。
次に、硬化させたゲルコート表面上に促進剤および硬化剤を混合させたバックアップ用樹脂を刷毛塗りした。バックアップ用樹脂には、不飽和ポリエステル樹脂を使用した。硬化剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイドを樹脂成分100質量部に対して1.5質量部混合させた。促進剤としては、ナフテン酸コバルトを樹脂成分100質量部に対して0.3質量部混合させた。この他、増量剤として炭酸カルシウムを樹脂成分100質量部に対して20質量部混合させた。
続いて、所望の大きさに切断したチョップドストランドマット#450(450g/m2)を雌型のモールド面に沿って載置し、含浸ローラを用いて樹脂になじませた。厚さ3mmの部材を得るために、バックアップ用樹脂の刷毛塗りとチョップドストランドマットの載置を3回繰り返した。その後、室温で放置して樹脂を硬化させ、脱型することにより図2〜4に示す駅舎屋根軒先部材を得た。
得られた部材の寸法は以下の通りであった。
流れ部11長さ:1300mm
タレ部12長さ:500mm
湾曲部13曲率半径:220mm
山部14幅:130mm
山部14高さ:35mm
山数:7.5
全幅:950mm
厚さ3mm
滑り止め構造16幅:80mm
滑り止め構造16長さ:900mm
滑り止め構造16突起高さ:0.3〜0.7mm
得られた本発明の軒先部材の質量を測定したところ約10kgであった。これに対し、厚さが6.3mmである点を除いて同一寸法の、セメントを主成分とする従来のノンアスベストスレート製の軒先部材(ノンアス波型スレート(無石綿)、近畿スレート販売協同組合)の質量を測定したところ約26kgであった。
[特性評価]
本発明の軒先部材とセメントを主成分とする従来のノンアスベストスレート製の軒先部材の機械的特性、具体的には曲げ強度および曲げ弾性率を比較する。但し、湾曲形状をした部材を用いて曲げ強度および曲げ弾性率を測定することは困難であるため、特性評価には平板状の試験片を用いる。
各々使用した試験片は以下の通りである。
ガラス繊維強化樹脂試験片(試験片1)
JIS K6911に従って作成(厚さ3mm)。
樹脂成分:不飽和ポリエステル樹脂
ガラス繊維:チョップドストランドマット#450(450g/m2)3枚積層
硬化剤:メチルエチルケトンパーオキサイド(樹脂成分100質量部に対して2質量部)
促進剤:ナフテン酸コバルト(樹脂成分100質量部に対して0.3質量部)
増量剤:炭酸カルシウム(樹脂成分100質量部に対して20質量部)
ガラス繊維含有量:29質量%
成形方法:ハンドレイアップ法
ノンアスベストスレート材料(セメント主成分)試験片(試験片2)
商品名セルフレックス(株式会社エーアンドエーマテリアル)からJIS A5430に従って作成(厚さ4mm)。
これらの試験片に用いて曲げ強度および曲げ弾性率を測定する。ここで、ガラス繊維強化樹脂試験片については、JIS K6911にしたがって曲げ強度および曲げ弾性率を測定する。一方、ノンアスベストスレート材料試験片については、JIS A5430にしたがって曲げ強度および曲げ弾性率を測定する。結果を以下に示す。
測定結果
曲げ強度(N/mm2) 曲げ弾性率(N/mm2
ガラス繊維強化樹脂試験片 140以上 7500以上
ノンアスベストスレート材料試験片 28以上 16500
図1は、駅舎の概略模式図である。 図2は、図1の軒先部材1の拡大図である。 図3は、図2の軒先部材1を矢印A方向から見た端面図である。 図4は、図2の軒先部材1を矢印B方向から見た平面図である。 図5(a)〜(f)は、本発明の駅舎屋根用部材の具体例を示した図である。
符号の説明
1:軒先部材
11:流れ部
12:タレ部
13:湾曲部
14:山部
15:谷部
16:滑り止め構造
10:プラットホーム
20:屋根支持構造
21:支柱
22:フレーム部
30:屋根本体
40:雨樋
100:駅舎

Claims (3)

  1. 駅舎屋根に設置した際に雨水の流路をなす流れ部と、駅舎屋根に設置した際に先端部が鉛直下方に配向するタレ部とが湾曲部を介して連続する湾曲形状を有し、
    先端側または基端側から見た端面形状が、山部と谷部とが交互に配置される波板形状である、ハンドレイアップ法を用いて成形されるガラス繊維強化樹脂製の駅舎屋根用部材。
  2. 流れ部の山部表面に滑り止め構造が設けられている請求項1に記載の駅舎屋根用部材。
  3. 前記滑り止め構造は、前記山部表面に形成された突起構造または粗面構造である請求項2に記載の駅舎屋根用部材。
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