JP2006068760A - レーザマーキング方法及びレーザマーキング装置 - Google Patents

レーザマーキング方法及びレーザマーキング装置 Download PDF

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慎司 今井
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Abstract


【課題】 煩雑な手間を必要とせず、ガラス等の透明部材からなるマーキング対象物に付着した付着物を除去可能なレーザマーキング方法及びレーザマーキング装置を提供する。
【解決手段】 YAGレーザ光を用いて、透明部材30を透過させ、透明部材30の裏面30A側に配された金属部材40に収束させ走査することにより透明部材30の形状を変化させ非直接的に透明部材30の裏面30A側に文字・図形・記号等をマーキングし、このマーキング動作後に、金属部材40から飛散して透明部材30の裏面30A側に付着した付着物Mに、付着物Mが除去されるエネルギー密度のレーザ光を照射して付着物Mを除去する付着物除去動作を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レーザマーキング方法及びレーザマーキング装置に関する。
従来より、ガラス等の透明部材からなるマーキング対象物に文字・図形・記号等をマーキングするに際して、CO2(炭酸ガス)レーザ(波長10.6μm)によりマーキングする方法が用いられていた。しかし、CO2レーザによりマーキング対象物に直接マーキングすると、マーキングの際にクラックが生じることがあり問題となっていた。
そこで、レーザ光源としてYAGレーザ(波長1.06μm)を用いるとともに、ガラス等の透明部材からなるマーキング対象物の背面(裏面)側に金属部材を配置して、マーキング対象物を透過して金属部材に焦点を合わせたレーザ光を照射・走査し、マーキング対象物と金属部材との間に発生したプラズマ現象により金属部材表面から放出された金属の衝突等でマーキング対象物裏面が削られることにより、非直接的に当該マーキング対象物に文字・図形・記号等をマーキングするものが考えられた。
特開平10−230377号公報
ところで、上記した構成では、マーキング対象物と金属部材との間に発生したプラズマ現象により金属部材表面から放出された金属の衝突等によりマーキングを施す構成であるため、マーキングされた文字・図形・記号等の周辺に当該金属等の付着による金属薄膜(付着物)が形成されしまい、通常、マーキングの後にこの金属薄膜を除去するための酸処理が必要とされていた。このように酸処理を行う場合には酸処理のための設備が必要になるだけでなく、処理後の廃液の処理等の煩雑な手間が生じていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、煩雑な手間を必要とせず、ガラス等の透明部材からなるマーキング対象物に付着した付着物を除去可能なレーザマーキング方法及びレーザマーキング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、透明部材を透過する波長を有するレーザ光を用いて、前記透明部材からなるマーキング対象物を透過させた前記レーザ光を、前記マーキング対象物の裏面側に配された金属部材に収束させ走査することにより前記マーキング対象物の形状を変化させ非直接的に前記マーキング対象物の裏面側に文字・図形・記号等をマーキングするレーザマーキング方法であって、
マーキング動作後に、前記金属部材から飛散して前記マーキング対象物の裏面側に付着した付着物に、前記付着物が除去されるエネルギー密度のレーザ光を照射するとともに、当該レーザ光を少なくとも前記マーキングされる領域よりも広い領域に照射することにより前記付着物を除去する付着物除去動作を行う構成としたところに特徴を有する。
なお、エネルギー密度とは、単位面積当たりのレーザ光の強度(レーザーパワー)のことをいう。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記付着物除去動作時には、前記金属部材を前記マーキング対象物がマーキングされない位置に退避させた状態とするところに特徴を有する。
請求項3の発明は、レーザ光を出射するレーザ光源と、
前記レーザ光の方向を変えるガルバノミラーと、
前記ガルバノミラーからのレーザ光を収束させる収束レンズと、
透明部材からなるマーキング対象物にマーキングしようとする文字・記号・図形等のマークの加工用マーキング情報を構成する各線分の始点、終点を含む複数の点の座標データを生成して出力するマーキング制御手段とを備え、
前記収束レンズからのレーザ光を前記マーキング対象物に透過させるとともに、前記マーキング対象物の裏面側に配された金属部材上に前記レーザ光を収束させて、前記マーキング制御手段により出力された前記複数の点の座標データに基づき前記ガルバノミラーを駆動することで、前記収束されたレーザ光が前記金属部材上を走査することにより前記マーキング対象物の形状を変化させ非直接的に前記マークを前記マーキング対象物にマーキングするレーザマーキング装置であって、
前記マーキング動作後に、前記マーキング対象物の裏面側における前記マークの形成領域の少なくとも周辺の所定領域に、前記マーキングの際に前記金属部材から飛散して前記マーキング対象物の裏面側に付着した付着物を除去するエネルギー密度のレーザ光を前記レーザ光源から照射する付着物除去動作を行わせる補助制御手段を備えたところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記付着物除去動作の際に、前記補助制御手段は、前記レーザ光源のレーザ出力強度を高めることで、前記マークの形成領域の少なくとも周辺の所定領域おけるエネルギー密度を前記付着物が除去されるエネルギー密度とするレーザ出力可変手段を備えるところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項3に記載のものにおいて、前記付着物除去動作の際に、前記補助制御手段は、前記収束レンズで収束されるレーザ光の、前記マーキング対象物の裏面におけるスポット径の大きさを可変するスポット可変手段が設けられ、このスポット可変手段により前記付着物が除去されるスポット径に設定されるところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記スポット可変手段により、前記付着物を除去可能なスポット径に変更した状態で、
前記ガルバノミラーが走査可能な範囲である印字エリア全体を走査するところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項5に記載のものにおいて、前記スポット可変手段により、前記付着物を除去可能なスポット径に変更した状態で、
前記マーキング制御手段により、前記マーキング動作を行った前記加工用マーキング情報に基づいて、当該加工用マーキング情報を構成する座標データの近傍の座標データが含まれる太文字データを生成し、この太文字データに基づいて、前記収束されたレーザ光が前記マーキング対象物裏面側を走査することにより前記付着物を除去するところに特徴を有する。
なお、太文字データは、マーキング動作時に太文字でマーキングした場合には、さらに近傍(太文字の周囲)の座標データが含まれる。
請求項8の発明は、請求項3ないし請求項7のいずれかに記載のものにおいて、前記付着物の除去動作時に、前記金属部材を前記マーキング対象物がマーキングされない位置に動かす退避手段が備えられているところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項3ないし請求項8のいずれかに記載のものにおいて、前記マーキング対象物裏面側近傍に空気流を発生させる空気流発生手段を備えるところに特徴を有する。
<請求項1及び請求項3の発明>
本構成によれば、補助制御手段によりマーキングの際にマーキング対象物に付着した付着物に、当該付着物を除去するエネルギー密度のレーザ光をレーザ光源から照射させるという簡単な処理で当該付着物が除去されるから、例えば、酸処理等の付着物除去のための煩雑な手間が必要でない。
<請求項2及び請求項8の発明>
本構成によれば、付着物の除去動作時には、金属部材がマーキング対象物がマーキングされない位置に動かされるから、付着物の除去時にマーキング対象物が再度削られることを防止することができる。
<請求項4の発明>
本構成によれば、レーザ出力可変手段により、レーザ光源のレーザ出力強度を高めることで、マークの形成領域の周辺におけるエネルギー密度を付着物が除去されるエネルギー密度とするから、レーザ光の焦点位置等を変えなくても付着物を除去することができる。
<請求項5の発明>
本構成によれば、レーザ光の出力強度を変更しなくても付着物を除去できる。
<請求項6の発明>
本構成によれば、印字エリア全体を走査するから、印字すべき特定のエリアの情報の生成・記憶等を必要とせずにマーキング対象物裏面に付着する付着物を除去することができる。
<請求項7の発明>
本構成によれば、加工用マーキング情報を構成する座標データの近傍の座標データが含まれる太文字データの部分を走査するから、より付着物の付着しやすい部分を走査することにより全てのエリアを走査せずに付着物を除去することができる。
<請求項9の発明>
本構成によれば、空気流発生手段により、金属部材から蒸散等した物質を空気流で放散できるから、マーキング対象物裏面に付着物が付着しない。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図5によって説明する。
本実施形態のレーザマーキング装置は、ガラス等の透明部材30(マーキング対象物)の背面(裏面)側に金属部材40を配置して、透明部材30を透過して金属部材40に焦点を合わせたレーザ光を照射・走査することにより、透明部材30と金属部材40との間に発生したプラズマ現象により金属部材40表面から放出された金属の衝突等で透明部材30の裏面30Aを削って当該透明部材30にマーキングを施すものである。
1.レーザマーキング装置の全体的構成
図1において、符号10は、例えば、YAGレーザ光(波長1.06μm)を出射するレーザ光源であって、ここから出射されたレーザ光はガルバノスキャナ20によって光路が変更されて金属部材40表面に照射される。
ガルバノスキャナ20は、一対のガルバノミラー22X,22Yと収束レンズ23を備えており、一方のガルバノミラー22Yは、ガルバノ駆動手段21Yによって縦(Y軸)方向に反射角度を変移させることができ、他方のガルバノミラー22Xは、ガルバノ駆動手段21Xによって横(X軸)方向に反射角度を変移させることができる。これら両ガルバノミラー22X,22Yによりレーザ光は直交する方向において向きを調整可能とされ、その結果、レーザ光の照射点が金属部材40表面(XY平面上)のいずれの位置にも移動可能となる。
収束レンズ23は、例えばfθレンズから構成されており、ガルバノミラー22X,22Yで反射されたレーザ光を収束して当該レンズの構成より定まる焦点位置に焦点を結ばせる機能を有する。また、この収束レンズ23には、収束レンズ23の位置を上下方向(Z軸方向)に移動させて収束レンズ23の焦点位置を上下方向に移動させる焦点移動装置24が接続されている。この焦点移動装置24を駆動させることにより、マーキング動作時には、図2に示すように、収束レンズ23の焦点位置が金属部材40表面に合わされる一方で、マーキング終了後の付着物除去動作時には、図3に示すように、収束レンズ23の焦点位置が透明部材30の裏面30A(付着物M)に合わされて、当該付着物Mに照射されるレーザ光のエネルギー密度が付着物Mを除去可能な大きさとなるようになっている。
収束レンズ23の下方には、裏面側(背面側)がマーキングすべき面となるように透明部材30が配置されるとともに、当該透明部材30から所定間隔を空けた下方に金属部材40が配置される。なお、この所定間隔は、レーザ光の強度や透明部材30の材質等によってマーキングするのに最も適切な間隔が定められるものである。
また、透明部材30の側方には吸気装置50(本発明の「空気流発生手段」に相当)が設けられており、この吸気装置50を作動させることにより、透明部材30と金属部材40の間(透明部材裏面30A側近傍)に空気流が生じ、マーキングの際に飛散する金属が透明部材裏面30Aに付着しにくくなる。なお、この吸気装置50は、透明部材30の近傍に開口する吸気ダクト51と吸気ファン52とからなり、吸気ファン52を駆動することにより透明部材30の近傍の空気を吸引して図1の矢印に示すような方向に流れる空気流を生じさせ、これにてレーザ照射によって発生した煙や放散した金属を吸気ダクト51に吸引して排出する。
2.コントローラ
上記ガルバノスキャナ20の各駆動手段21X,21Yはコントローラ60により制御される。このコントローラ60には、コンソール等で構成された入力装置(図示しない)が接続されており、この入力装置を用いて、マーキングすべき文字、記号、図形等のマークからなる加工用マーキング情報(例えば入力すべき文字等の選択、配置、大きさ等)が入力される。また、この入力装置には、図示しない表示部が備えられ、入力した文字等を確認することができる。
また、コントローラ60は、記憶手段としてのメモリ62と、CPU61とを備えており、上記入力装置で、マーキングすべき文字等のマークが設定されると、CPU61は、当該マークを構成する線分について始点及び終点を含む複数点の座標データを生成する。CPU61は、生成された線分の座標データを一時的にメモリ62に記憶し、マーキング動作時には、所定のタイミングでD/A変換しつつガルバノスキャナ20のガルバノ駆動手段21X,21Yに順次与える。
また、CPU61は、生成したマーキングすべき各線分(例えば、図4の線分A1等)の座標データ(例えば、同図のa1〜a1'等)に基づいて、各線分について、当該生成した座標データのうち始点と終点の座標データを当該線分とは直交する左右方向(場合によっては上下方向にも)にシフト(移動)させた座標データ(例えば、同図のa2,a2',a3,a3'等)を生成するとともに、当該シフトした始点・終点間の複数の座標データを生成する。なお、マーキングすべき始点及び終点を含む複数点の全てのマーキングすべき線分の座標データを基準として、これら全ての点について左右方向(場合によっては上下方向にも)にシフトした点の座標データを生成するようにしてもよい。
ここで、座標データをシフトさせる距離としては、レーザ光の強度や、透明部材30と金属部材40の間隔等に基づいてマーク付近の付着物Mが除去される距離が定められる。
そして、マーキングすべき線分の座標データ(A1等)と、これをシフトした線分の座標データ(A2,A3等)とを含めて太文字データとしてメモリ62に記憶し、付着物除去動作時には、所定のタイミングでD/A変換してガルバノスキャナ20のガルバノ駆動手段21X,21Yに与えて、各線分ごとにスキャン動作を実施させる。なお、マークすべき文字が太文字(複数の線分が並列に近接した状態)である場合には、そこから更にシフトさせたデータを太文字データとして記憶する。したがって、CPU61が本発明の「マーキング制御手段」に相当する。
3.レーザマーキング装置の動作
<マーキング動作>
CPU61は、マーキング開始の信号を受けると、図2に示すように、レーザ光源10からレーザ光を出射させるとともに、マーキングすべきマークの座標データをガルバノ駆動手段21X,21Yに順次与えることにより、透明部材30と金属部材40との間にプラズマ現象を生させ、このプラズマ現象により金属が飛散して透明部材30の裏面30Aが削られ、設定されたマークが透明部材30の裏面30Aに形成される。
ここで、マークの形成時に発生するプラズマ現象により、当該金属が飛散して透明部材30の裏面30Aにおけるマークの周囲に金属薄膜の付着物Mが付着する(図2,図5(A)参照)。
そして、加工用マーキング情報の最後に走査される点の座標データには、付着物除去動作の開始(マークの終了)のデータが含まれており、CPU61は、付着物除去動作の開始(マークの終了)の信号を検出すると、次の付着物除去動作を開始させる。
<付着物除去動作>
CPU61は、焦点移動装置24を駆動させ、図3に示すように、収束レンズ23の焦点位置が透明部材30の裏面30A(即ち、ほぼ付着物Mの位置に等しい)に移動するように収束レンズ23を上昇させる。これにより、透明部材裏面30Aにおける付着物Mが除去される大きさまで当該位置のエネルギー密度が大きくなる(スポット径が小さくなる)。したがって、CPU61が本発明の「補助制御手段及びスポット可変手段」に相当する。
次に、CPU61は、レーザ光の出力強度を変えず(マーキング動作時の出力強度のまま)に、レーザ光源10からレーザ光を出射させるとともに、生成した太文字データをメモリ62から読み出し、この読み出した太文字データの各線分(A1,A2,A3等)ごとに座標データをガルバノスキャナ20のガルバノ駆動手段21X,21Yに順次与えてスキャン動作を開始させる。
これにより、マークの周辺部分における付着物Mに、当該付着物Mを蒸散させるエネルギー密度のレーザ光が照射されるから、当該付着物Mが除去される(図5(B)参照)。
4.本実施形態の効果
このように、CPU61(補助制御手段)によりマーキングの際に透明部材裏面30A(マーキング対象物裏面)に付着した付着物Mに、当該付着物Mを除去するエネルギー密度のレーザ光をレーザ光源10から照射させるという簡単な処理で当該付着物Mが除去されるから、例えば、酸処理等の付着物M除去のための煩雑な手間が必要でない。
また、加工用マーキング情報を構成する座標データをシフトさせた(座標データの近傍の)座標データが含まれる太文字データの部分を走査するから、より付着物Mの付着しやすい部分を走査することにより全てのエリアを走査せずに付着物Mを除去することができる。
さらに、吸気装置50(空気流発生手段)により、金属部材40から放出等した物質を空気流で吸気(放散)できるから、透明部材(マーキング対象物)裏面30Aに付着物Mが付着しない。
<実施形態2>
次に、本発明の実施形態2を図6によって説明する。上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
実施形態1では、太文字データを生成し、レーザ光を照射可能なエリアのうち太文字データの部分のみを付着物除去動作の際に走査することとしたが、実施形態2では、図6(B)に示すように、付着物除去動作に際にマーキング可能なエリア(ガルバノ駆動手段の駆動によりガルバノミラーが走査可能な範囲)の全てを走査するものである。
このように、マーキング可能な印字エリア全体を走査するから、印字すべき特定のエリアの情報の生成・記憶等を必要とせずに透明部材(マーキング対象物)裏面30Aに付着する付着物Mを除去することができる。
<実施形態3>
図7は本発明の実施形態3を示す。
上記実施形態では、付着物除去動作に際に、レーザ光源10の出力強度を可変せずに、レーザ光の焦点位置を変えることにより、透明部材30に付着する付着物Mに照射するレーザ光のエネルギー密度を変えることとしたが、実施形態3では、レーザ光の焦点位置は変えずに、レーザ光源10の出力強度を変えることにより、付着物Mに照射するレーザ光のエネルギー密度を変える構成としたものである。
具体的には、焦点位置を変えずに付着物Mを除去可能なレーザ光源10の出力強度が予めメモリ62に記憶されており、付着物除去動作が開始すると、CPU61がメモリ62に記憶された出力強度を読み出し、レーザ光源10の出力強度を変更(高く)する(本発明の「レーザ出力可変手段」に相当)。なお、マークの周辺の付着物Mがレーザ光の照射範囲に含まれる必要があるため、透明部材30と金属部材40の間隔や、収束レンズ23の構成等の条件は、マークの周辺の除去すべき付着物Mがレーザ光の照射範囲に含まれるという要件を満足する必要がある。
また、金属部材40には、この金属部材40を上下方向に移動可能な駆動装置70(本発明の「退避手段」に相当。図1参照)が設けられており、この駆動装置70を駆動させることにより、図7(B)に示すように、金属部材40を退避(下方に移動)可能となっており、付着物除去動作時には、CPU61が駆動装置70を駆動させることにより、レーザ光源10の出力強度を上げた状態でも透明部材30がマーキングされない位置まで金属部材40を退避させる。なお、この退避は、金属部材40を下方に移動するものでなくてもよく、例えば、図7(A)に示すように、金属部材40を透明部材30がマーキングされない位置まで側方(又は他の位置)に移動(どかす)ようにしてもよい。
その後、レーザ光源10の出力強度を上げた状態で、マーキング動作時にマーキングした経路(座標データ)と同じ経路(座標データ)を再び走査することにより、マーク近傍の付着物Mが蒸散して除去される。
このように、CPU61(レーザ出力可変手段)により、レーザ光源10のレーザ出力強度を高めることで、マークの形成領域の周辺におけるエネルギー密度を付着物Mが除去されるエネルギー密度とするから、レーザ光の焦点位置等を変えなくても付着物Mを除去することができる。
また、付着物Mの除去動作時には、金属部材40が透明部材30(マーキング対象物)がマーキングされない位置に動かされるから、付着物Mの除去時に透明部材30が再度削られることを防止することができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、レーザ光源10の出力強度又はレンズの焦点位置(Z軸方向の位置)のいずれかを変更する構成としたが、レーザ光源10の出力強度とレンズの焦点位置を共に変更して付着物Mを除去するようにしてもよい。
(2)第3実施形態では、付着物除去動作の際には、透明部材30がマーキングされない位置に金属部材40を退避する構成としたが、これに限らず、付着物除去動作の際に、透明部材30と金属部材40の間に遮蔽部材(図示しない)を介装し、この遮蔽部材により透明部材30が再びマーキングされない(削られない)ようにする構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、マーキングすべき線分(A1等)の座標データをシフトした線分(A2、A3等)の座標データと、その元となったマーキングすべき線分(A1等)の座標データとの両方を太文字データとして記憶したが、マーキングすべき座標データをシフトした線分(A2、A3等)の座標データのみを太文字データとして記憶し、元となったマーキングすべき線分(A1等)の座標データを削除したデータを太文字データ(白抜き文字としての太文字データ)として記憶等する構成としてもよい。なお、第1実施形態では、レーザ光源10の出力強度を変えずに、線分(A1等)をシフトした線分(A2,A3等)を生成し、これらを太文字データとして記憶等したが、この限りではなく、レンズの焦点位置を変えてスポット径を大きくするとともに、レーザ光のスポット径(エネルギー密度)が付着物が除去されるエネルギー密度となるようにレーザ光源10の出力強度を変えるように構成してもよく、また、例えば、第3実施形態のように、レーザ光源10の出力強度のみを変更することにより、線分(A1等)をシフトした線分のデータを生成等せずに、マーキングすべき線分(A1等)の座標データ(加工用マーキング情報)を用いて、図5(B)に示すようなハッチング部分のエネルギー密度を上げて付着物Mを除去する場合であっても、マーキングすべき線分(A1等)の座標データ(加工用マーキング情報)を太文字データとして扱うようにしてもよい。要は、透明部材30(ガラス等)裏面側に照射されるレーザ光の照射範囲が加工幅(加工用マーキング情報)よりも幅広のものを太文字データとして扱うということである。
(4)上記実施形態では、焦点移動装置24により、収束レンズ23を移動して、収束レンズ23の焦点の位置を透明部材30の裏面30A側に移動する構成としたが、透明部材30を上下(Z軸)方向に移動可能に構成し、かかる透明部材30を移動することにより、収束レンズ23の焦点の位置を透明部材30の裏面30A側に移動する構成としてもよい。
(5)透明部材30の材質は、レーザ光が透過する材質であればガラス以外の他の材質であってもよく、また、レーザ光源10も透明部材を透過するのであれば、YAGレーザ以外のレーザ光を照射するものであってもよい。
(6)上記実施形態では、吸気装置50によって透明部材30の近傍に空気流を生じさせるようにしたが、これに限らず、送風装置によって風を透明部材30の近傍に吹き付けることにより空気流を発生させるようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、マーキングの際に、透明部材30と金属部材40との間に所定間隔空ける構成としたが、透明部材30と金属部材40が接する状態でマーキングするようにしてもよい。
(8)第3実施形態では、駆動装置70を用いて金属部材を退避させる構成としたが、これに限らず、マーキング動作終了後に、作業者自身が金属部材をどかす(退避させる)ようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、プラズマ現象を用いて透明部材30を加工するものであったが、この限りではなく、例えば、金属部材40にレーザ光を照射することにより金属部材40に発生する熱量で透明部材30を溶融させることにより加工するようにしてもよい。要は、金属部材40にレーザ光を照射することにより、非直接的に透明部材30を変形(傷つける・彫る・溶かす等)により加工するものであればよい。
(10)透明部材30をマーキング動作後にひっくり返し(即ち、マーキングされた面が上面側となるから付着物Mも上面側に位置する)、その状態で付着物Mを除去する構成としてもよい。このようにすれば、付着物除去動作の際に、レーザ光により蒸発した付着物Mが再び透明部材30裏面に付着するおそれがより少なくなり、効率よく付着物Mを除去することができる。
(11)第1実施形態では、太文字データの部分を走査させ、第2実施形態では、印字エリア全体を走査させることで、付着物Mを除去する構成であったが、この限りではなく、加工用マーキング情報が含まれる形状・大きさの領域であればよく、要は、加工用マーキング情報よりも大きな形状・大きさの領域であればよい。
第1実施形態のレーザマーキング装置の全体構成図 マーキング時の様子を示す概略図 焦点位置を変えて付着物除去動作を行う様子を示す概略図 太文字データの各線分の座標データを示す概略図 (A)透明部材の裏面に付着物が付着した様子を示す図 (B)太文字データの部分の付着物除去動作を行う様子を示す概略図 (A)第2実施形態における透明部材の裏面に付着物が付着した様子を示す図 (B)印字エリア全体の付着物除去動作を行う様子を示す概略図 第3実施形態における付着物除去動作の際に、金属部材を退避させる様子を示す概略図
符号の説明
10…レーザ光源
20…ガルバノスキャナ
22X,22Y…ガルバノミラー
23…収束レンズ
24…焦点移動装置
30…透明部材(マーキング対象物)
30A…透明部材裏面
40…金属部材
50…吸気装置
60…コントローラ
61…CPU
70…駆動装置(退避手段)
M…付着物

Claims (9)

  1. 透明部材を透過する波長を有するレーザ光を用いて、前記透明部材からなるマーキング対象物を透過させた前記レーザ光を、前記マーキング対象物の裏面側に配された金属部材に収束させ走査することにより前記マーキング対象物の形状を変化させ非直接的に前記マーキング対象物の裏面側に文字・図形・記号等をマーキングするレーザマーキング方法であって、
    マーキング動作後に、前記金属部材から飛散して前記マーキング対象物の裏面側に付着した付着物に、前記付着物が除去されるエネルギー密度のレーザ光を照射するとともに、当該レーザ光を少なくとも前記マーキングされる領域よりも広い領域に照射することにより前記付着物を除去する付着物除去動作を行うことを特徴とするレーザマーキング方法。
  2. 前記付着物除去動作時には、前記金属部材を前記マーキング対象物がマーキングされない位置に退避させた状態とすることを特徴とする請求項1記載のレーザマーキング方法。
  3. レーザ光を出射するレーザ光源と、
    前記レーザ光の方向を変えるガルバノミラーと、
    前記ガルバノミラーからのレーザ光を収束させる収束レンズと、
    透明部材からなるマーキング対象物にマーキングしようとする文字・記号・図形等のマークの加工用マーキング情報を構成する各線分の始点、終点を含む複数の点の座標データを生成して出力するマーキング制御手段とを備え、
    前記収束レンズからのレーザ光を前記マーキング対象物に透過させるとともに、前記マーキング対象物の裏面側に配された金属部材上に前記レーザ光を収束させて、前記マーキング制御手段により出力された前記複数の点の座標データに基づき前記ガルバノミラーを駆動することで、前記収束されたレーザ光が前記金属部材上を走査することにより前記マーキング対象物の形状を変化させ非直接的に前記マークを前記マーキング対象物にマーキングするレーザマーキング装置であって、
    前記マーキング動作後に、前記マーキング対象物の裏面側における前記マークの形成領域の少なくとも周辺の所定領域に、前記マーキングの際に前記金属部材から飛散して前記マーキング対象物の裏面側に付着した付着物を除去するエネルギー密度のレーザ光を前記レーザ光源から照射する付着物除去動作を行わせる補助制御手段を備えたことを特徴とするレーザマーキング装置。
  4. 前記付着物除去動作の際に、前記補助制御手段は、前記レーザ光源のレーザ出力強度を高めることで、前記マークの形成領域の少なくとも周辺の所定領域おけるエネルギー密度を前記付着物が除去されるエネルギー密度とするレーザ出力可変手段を備えることを特徴とする請求項3記載のレーザマーキング装置。
  5. 前記付着物除去動作の際に、前記補助制御手段は、前記収束レンズで収束されるレーザ光の、前記マーキング対象物の裏面におけるスポット径の大きさを可変するスポット可変手段が設けられ、このスポット可変手段により前記付着物が除去されるスポット径に設定されることを特徴とする請求項3記載のレーザマーキング装置。
  6. 前記スポット可変手段により、前記付着物を除去可能なスポット径に変更した状態で、
    前記ガルバノミラーが走査可能な範囲である印字エリア全体を走査することを特徴とする請求項5記載のレーザマーキング装置。
  7. 前記スポット可変手段により、前記付着物を除去可能なスポット径に変更した状態で、
    前記マーキング制御手段により、前記マーキング動作を行った前記加工用マーキング情報に基づいて、当該加工用マーキング情報を構成する座標データの近傍の座標データが含まれる太文字データを生成し、この太文字データに基づいて、前記収束されたレーザ光が前記マーキング対象物裏面側を走査することにより前記付着物を除去することを特徴とする請求項5記載のレーザマーキング装置。
  8. 前記付着物の除去動作時に、前記金属部材を前記マーキング対象物がマーキングされない位置に動かす退避手段が備えられていることを特徴とする請求項3ないし請求項7のいずれかに記載のレーザマーキング装置。
  9. 前記マーキング対象物裏面側近傍に空気流を発生させる空気流発生手段を備えることを特徴とする請求項3ないし請求項8のいずれかに記載のレーザマーキング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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