JP2006067890A - 核酸抽出方法および核酸抽出キット - Google Patents

核酸抽出方法および核酸抽出キット Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、多様な特性を持つ土壌試料から、安全な試薬のみを使用して、迅速、低コスト、かつ高純度に核酸を抽出できる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、被検試料から核酸を抽出精製する方法であって、抽出緩衝液の中で前記被検試料を破砕して破砕液を得る工程と、前記破砕液の上清に終濃度1M以上の塩溶液を添加し、生じた固形物を除去する工程と、前記固形物を除去後の上清に含まれる核酸を濃縮する工程と、前記濃縮された核酸を含む溶液を弱イオン交換カラムで精製する工程と、を含む方法を提供するものである。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被検試料から核酸を抽出精製する方法、および被検試料から核酸を抽出精製するためのキットに関する。
近年、環境試料からのDNA抽出技術は、新規有用遺伝子の探索や、ヒトまたは動植物の病原体に関する環境中での特定微生物の疫学的検査、環境微生物の群集構造解析による
環境汚染のモニタリング等に利用され、バイオテクノロジー、生態学、環境科学などの幅広い研究および産業分野における基盤技術となっている。
環境試料の中でも、土壌は生物多様性が非常に大きいことが明らかになっており、有用遺伝子源として注目されている。土壌からのDNAを抽出することによって、これまで人工培養が不可能であった多くの微生物のDNAを回収できるようになり、土壌環境中の莫大な新規遺伝子、および遺伝子多様性を解析することが可能となる。
これまでに報告されている土壌からの核酸抽出方法は、間接抽出法と直接抽出法の二つに大別される。間接抽出法は、緩衝液を用いて土壌から微生物細胞を抽出し、分別遠心法によってさらに土壌粒子と微生物細胞を分画してから細胞を破砕してDNAを抽出する方法である(例えば非特許文献1を参照)。
一方、直接抽出法は、土壌から微生物細胞を分離せずに、抽出緩衝液中で土壌試料ごと細胞を破砕して核酸を抽出する方法である(例えば非特許文献2を参照)。土壌試料ごと細胞を破砕して得られた破砕液は、まず遠心分離等によって大きな固形物を除かれ、塩析による夾雑物の除去やシリカゲルによる核酸の吸着を行って、核酸を抽出精製する。
間接抽出法は、比較的純度も高く、断片化も少ない良質のDNAを得ることができるが、土壌粒子からの細胞の分離効率が微生物種により大きく異なる場合がある。一方、直接抽出法によれば、幅広い種類の微生物細胞からのDNA回収が期待できるが、同時に夾雑物が多くなるという問題がある。
土壌試料の場合は特に、夾雑物として、植物の葉や茎が腐食してできる腐植物質の混入が問題となる。腐植物質に含まれる腐植酸は、様々な有機物の部分分解物からなっており低濃度の混入でもPCRや制限酵素反応などを強く阻害し、精製操作が煩雑になると共に、抽出されたDNAの分析の障害となる。しかし、物理化学的特性がDNAと類似することから、DNAを含む試料から腐植酸のみを除去することは非常に困難である(例えば非特許文献3〜5を参照)。
近年、直接抽出法も改善が重ねられ(例えば非特許文献6または7を参照)、土壌試料から直接抽出法によってDNAを抽出するためのキットも市販されている。しかしながら、現在までに提案されている土壌塊からのDNA直接抽出法では、高純度のDNAを抽出するために、フェノール、クロロホルムなどの毒性の高い有機溶媒が使用されることが多い。また、DNAをシリカ等に吸着させて精製するため、この吸着を促進させるカオトロピック剤が用いられるが、カオトロピック剤としては、グアニジンチオシアン酸塩などの強力なタンパク質変性剤が用いられることが多く、取扱に注意を要する。
また、カオトロピック剤の使用により、サンプルあたりの解析コストが高くなり、統計的に有意な結果を得るために多数の試料からの抽出が求められる生態学的解析や疫学的解析には適していない。さらに、得られるDNAの純度・収量も土壌試料の種類に大きく依存し、十分に安定した結果が得られていないという問題がある。
Torsvik, V.L. et al.; Soil Biol. Biochem. (1978) 10, 7-12 Orgam, A. et al.; J. Microbiol. Methods (1988) 7, 57-66 Smalla, K. et al.; J. Appl. Bacteriol. (1993) 74, 78-85 Tsai, Y.L. et al.; Appl. Environ. Microbiol. (1992) 58, 754-757 Porteous L.A. et al.; Curr. Microbiol. 22, 345-348 Steffan, R.J. et al.; Appl. Environ. Microbiol. (1988) 54, 2185-2191 Kresk, M. et al.; J. Microbiol. Methods (1999) 39, 1-16
従来の直接抽出法では、上述のように有機溶媒やタンパク質変性剤が用いられるため、作業の安全性や溶媒の廃棄の点で問題があり、このことが大規模な商業利用における障害となっている。
また、土壌の複雑な物理化学的特性から広い地域で利用可能な汎用性のある土壌DNAの抽出法は確立されていない。日本の土壌は特に腐植酸の含有量が高く、DNAが吸着しやすい火山灰土壌が広く存在し、分析に用いるのに十分な質と量のDNAサンプルを確保するための精製は、依然として困難である。
そこで、本発明は、多様な特性を持つ土壌試料から、安全な試薬のみを使用して、迅速、低コスト、かつ高純度に核酸を抽出できる方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、直接抽出法において、一定濃度以上の塩溶液を加えた塩析を行って不純物を除去すること、およびDEAEセルロースカラムを用いた精製を行うことの2つの工程を行うことにより、多様な土壌試料から、毒性の少ない試薬のみを使用して十分高純度なDNAを抽出できることを見出した。
さらに、土壌の破砕液を得るための抽出緩衝液に一定濃度以上のEDTAを添加することによって、DNAの回収量を向上させることができること、また、抽出緩衝液にスキムミルクまたはウシ血清アルブミン(以下「BSA」と略すこともある)を添加することによって、DNA分子の土壌粘土粒子への付着を防止してより多量のDNAを安定に得ることができることを見出した。
さらに、この方法によれば、食品を含む他の生物試料からも高純度なDNAの抽出が可能であることを確認し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、〔1〕被検試料から核酸を抽出精製する方法であって、抽出緩衝液の中で前記被検試料を破砕して破砕液を得る工程と、前記破砕液の上清に終濃度1M以上の塩溶液を添加し、生じた固形物を除去する工程と、前記固形物を除去後の上清に含まれる核酸を濃縮する工程と、前記濃縮された核酸を含む溶液を弱イオン交換カラムで精製する工程と、を含む方法;〔2〕前記塩溶液が、塩化ナトリウム水溶液、塩化セシウム水溶液、酢酸ナトリウム水溶液、酢酸カリウム水溶液、酢酸アンモニウム水溶液および硫酸アンモニウム水溶液からなる群から選択される、上記〔1〕に記載の方法;〔3〕前記弱イオン交換カラムが、DEAEセルロースカラムである、上記〔1〕または〔2〕に記載の方法;〔4〕前記抽出緩衝液が、終濃度で25mM以上のEDTAを含む、上記〔1〕から〔3〕のいずれか1項に記載の方法;〔5〕前記抽出緩衝液が、さらにスキムミルクまたはウシ血清アルブミンを含む、上記〔1〕から〔4〕のいずれか1項に記載の方法;〔6〕前記抽出緩衝液が、前記スキムミルクを前記被検試料1gに対して2mg以上含む、上記〔5〕に記載の方法;〔7〕前記抽出緩衝液が、前記ウシ血清アルブミンを前記被検試料1gに対して1mg以上含む、上記〔5〕に記載の方法;〔8〕前記抽出緩衝液が、さらにイオン性界面活性剤を含む、上記〔1〕から〔7〕のいずれか1項に記載の方法;〔9〕前記抽出緩衝液が、さらにTris−NaCl緩衝液およびリン酸緩衝液を含む、上記〔1〕から〔8〕のいずれか1項に記載の方法;〔10〕前記破砕液を得る工程は、前記被検試料を含む前記抽出緩衝液にガラスビーズを加え、これを振とうすることによって行われる、上記〔1〕から〔9〕のいずれか1項に記載の方法;〔11〕前記核酸がDNAである、上記〔1〕から〔10〕のいずれか1項に記載の方法;〔12〕反応容器、試薬、および精製カラムを含む、上記〔1〕から〔11〕のいずれか1項に記載の方法に用いるキット;〔13〕前記試薬がスキムミルクまたはウシ血清アルブミンを含む、請求項12に記載のキット、を提供する。
本発明に係る核酸抽出方法によれば、一定濃度以上の塩溶液を用いる塩析と、弱イオン交換カラムを用いた精製と組み合わせることにより、純度の高い核酸を得られるとともに、従来技術に比較して多様な被検試料から十分な量の核酸を抽出することができる。本方法はまた、危険性の高い試薬を使用せず、化学的に非常に穏やかな条件で、全操作を1つの容器の中で連続して実行することが可能であり、操作性および迅速性にも優れている。操作者への安全性や廃棄溶液に関する問題もなく、キットとしての商用化にも適している。
以下に、本明細書で用いる用語等の意味を明示して、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る核酸抽出精製方法は、抽出緩衝液中で被検試料を破砕して破砕液を得る工程の後、破砕液の上清に終濃度1M以上の塩溶液を添加して不純物を塩析によって除去することと、その後核酸を含む溶液を弱イオン交換カラムで精製することとを特徴とする。
被検試料の破砕液に、塩溶液を添加すると、塩析によってタンパク質等の夾雑物を固形物として除去することができる。塩析のために加える塩溶液は終濃度で1M以上とし、約1.3Mとすることが最も好ましい。
加える塩溶液としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化セシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、硫酸アンモニウムなどの一連の金属塩の水溶液を用いることができるがこれらに限定されず、当業者であれば適宜選択することができる。塩析により沈殿した不純物は、遠心分離等によって抽出緩衝液から除去することができる。
塩析による沈殿の除去後、核酸の含まれる上清を濃縮する。濃縮工程も公知の方法またはそれに準ずる方法に従って行うことができ、例えば、イソプロパノールを加えて核酸を沈殿させせればよい。沈殿が生じたら、上清を除き、その沈殿をエタノール等で洗浄し風乾させ、これに滅菌水を加えて溶出させる。
こうして濃縮された核酸溶液を、弱イオン交換カラムに通して精製する。カラムは樹脂としてDEAEセルロースを含むものが好ましいが、これに限定されず、弱イオン交換樹脂であればいずれの樹脂を含むものであってもよい。
このように、一定濃度以上の塩溶液を用いた塩析と弱イオン交換カラムによる精製とを組み合わせることによって、土壌試料からの直接抽出法等、不純物の多い試料からも高純度な核酸を得ることができる。また、非常に穏やかな条件で精製できるので、核酸が断片化せず、高分子の核酸を得ることができ、分析にも好適である。さらに従来法のように有機溶媒やカオトロピック剤等毒性の高い試薬を使用しないので、操作性や迅速性にも優れ、廃棄溶媒等の問題も生じない。
また、本発明に係る核酸抽出精製方法は、抽出緩衝液に、EDTAを終濃度で25mM以上となるように添加することが好ましい。EDTAを高濃度にすると核酸の回収量が増加することが知られているが、不純物の混入も多くなるため、従来法ではEDTAは低濃度に抑えられることが通常であった。しかしながら、本発明に係る方法では、高濃度の塩溶液を用いた塩析と、弱イオン交換カラムによる精製により、抽出緩衝液に比較的高濃度のEDTAを添加しても高純度の核酸を回収することができる。また、特に土壌試料から核酸を抽出する場合、抽出緩衝液中のEDTAをこのように高濃度とすることによって、核酸回収率を向上させることができるとともに、土壌中に含まれるDNA分解酵素の活性が抑制されるという利点もあり、抽出精製のすべての工程を室温で行うことが可能となる。より好ましくは、EDTAの終濃度を40mM以上、さらに好ましくは45mM以上、最も好ましくは約50mMとなるようにする。なお、EDTAの終濃度は150mM以下とすることが好ましい。なお、本明細書において終濃度とは、抽出緩衝液の全ての成分を混合した後の濃度を意味する。
本発明に係る核酸抽出精製方法では、抽出緩衝液にスキムミルクを添加することが好ましい。スキムミルクは、破砕液中の不純物に核酸が吸着するのを防ぎ、核酸の回収率を向上させることが知られる。特に、土壌試料の場合、スキムミルクの添加によって、土壌粘土粒子に核酸が吸着するのを防ぐことができるので(例えば、Volossiouk, T. et al.; Appl. Environ. Microbiol. (1995) 61, 3972-3976や、Frostegard, A. et al.; Appl. Environ. Microbiol. (1999) 5409-5420を参照)、火山灰土壌の多い日本の土壌からの核酸抽出に好適である。スキムミルクは食品として用いられるように安全性が高く、操作性の面でも好ましい。スキムミルクは、被検試料1gに対して2mg以上添加し、好ましくは被検試料1gに対して4mg以上、さらに好ましくは被検試料1gに対して6mg以上、最も好ましくは被検試料1gに対して約8mg以上とする。
スキムミルクをBSAに代えても同一の効果、すなわち不純物(特に土壌粘土粒子)への核酸の吸着を防ぐ効果が得られ、核酸の回収率を向上させることができる。BSAの場合は、被検試料1gに対して1mg以上、好ましくは被検試料1gに対して2mg以上添加する。
抽出緩衝液には、さらに、イオン性界面活性剤を添加することが好ましい。イオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(以下「SDS」と省略する。)やサルコシン酸ナトリウム等が挙げられる。中でもSDSは安価であって好ましい。SDSが析出してしまうような低温下で抽出工程を行う場合には、サルコシン酸ナトリウム等を用いるとよい。なおイオン性界面活性剤は終濃度で、約1%となるように添加することが好ましい。
本発明に係る核酸抽出精製方法に用いられる抽出緩衝液は、Tris−NaCl緩衝液を基本として、これに上述した他の成分や、リン酸緩衝液を加えることによって作製することができる。具体的には、例えば、終濃度で、250mMのTris(pH8.0)、50mMのNaCl、1%のSDS、50mMのEDTA、150mMのリン酸緩衝液を撹拌して得られる緩衝液に、試料1gあたり8mgのスキムミルクを添加して作製した緩衝液が好適に用いられる。
本発明に係る核酸抽出精製方法では、抽出緩衝液に被検試料を添加し、該被検試料を破砕する。被検試料の破砕は、公知の方法またはそれに準ずる方法に従って当業者であれば容易に行うことができ、例えば、被検試料を含む抽出緩衝液にガラスビーズを加え、これを振とうすることによって行うとよい。この方法によれば、温和な条件で短時間に破砕できるので核酸の断片化が起こりにくい。また、例えば、リゾチーム、プロテアーゼ、キチナーゼなどの微生物細胞壁を分解する酵素を利用する酵素法や、加熱処理と液体窒素による凍結とを繰り返すことにより細胞構造を破壊する凍結融解法などが利用可能であり、微生物の種類によってはボルテックス処理によって行うこともできる。
本発明に係る核酸抽出精製方法は、被検試料が土壌試料である場合に特に好適である。EDTAの添加および高濃度の塩溶液と弱イオン交換カラムを用いた精製により、核酸が付着しやすく腐植物質が多く含まれる日本の土壌試料を用いても、高品質な核酸抽出物を得ることができる。
また、本発明に係る核酸抽出精製方法は、特にDNAの抽出精製に用いることが好ましい。DNAは安定であり、土壌微生物のDNAを得ることによって、土壌環境中の病原微生物のモニタリング、人工培養が不可能な微生物群からの有用遺伝子の検索を行うことができる。また、土壌微生物に限らず、食品を含む生物試料からDNAを抽出し、これをPCR法やマイクロアレイ法で分析することにより、加工食品や農産物の輸入検査等を行うこともできる。
本発明はまた、本発明に係る核酸抽出精製方法に用いる核酸抽出用キットも提供する。本発明に係るキットは、反応容器と、必要な試薬と、ガラスビーズと、精製カラムを含む。反応容器は、その中ですべての工程を行うことのできるものが好ましく、例えば密閉可能なマイクロチューブ等が挙げられる。また、本発明に係るキットは、本発明に係る抽出精製方法に用いる試薬をすべて含むものが好適であるが、通常実験室に備えられている試薬は含んでいなくてもよい。精製カラムは、適当な容積のチューブの中にDEAEセルロースを含むものとすることができる。
また、本発明に係るキットは、試料破砕用のガラスビーズを備えることも好ましく、これにより、採取した試料を用いて、遠心分離機や振とう器等の実験室の設備を使用し、本発明に係る抽出精製方法の全工程を容易に行うことが可能となる。
本発明に係る核酸抽出キットは、危険性の高い物質を含まず、キットに含まれるチューブの中で全ての工程を行うことができる操作性および安全性に優れたものであり、大量生産にも好適である。また、廃棄物処理のためのコストもかからず、教育機関で行われる実習用としても好ましい。
以下に示す本発明の参考例、実施例、試験例は例示的なものであり、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。
<抽出緩衝液の組成の検討>
本発明に係る核酸抽出精製方法によって土壌試料からDNAを抽出するのに先立ち、抽出緩衝液に添加する、リン酸緩衝液、スキムミルクおよびEDTAの至適濃度を検討した。
抽出緩衝液は、まず、Trisを終濃度で250mM(pH8.0)、NaClを終濃度で50mM、スキムミルクを5mg、SDSを1%とし、EDTAとリン酸緩衝液の濃度を変動させてDNAの回収量を測定し、それぞれの最適な濃度を決定することとした。次に、EDTAとリン酸緩衝液をこうして決定された最適な濃度で抽出緩衝液に添加し、スキムミルクの濃度を変動させてDNAの回収量を測定し、その最適濃度を決定することとした。
具体的には、まず、筑波大学付属実験圃場から土壌を採取後、直径2mmの篩にかけたサンプルを2mlのマイクロチューブに0.5gずつ分取し、使用直前まで-80℃で保存した。
マイクロチューブに抽出緩衝液と0.5gのガラスビーズ(直径0.1mm)を加え、振とう機(Micro-Dismembrator S, B. Braun Biotech International)で2600rpm、1分間の条件で撹拌した。16,000×g、1分間の条件で遠心分離後、上澄み液を新しいマイクロチューブ
に移し、等量のイソプロパノールを加えて5分間室温放置した。16,000×g、5分間の条件で遠心分離によりDNAを沈殿画分として得た後、70%エタノールで洗浄した。風乾後、沈殿を50μl滅菌水に溶解した。
DNAの定量は、DNA溶液を滅菌水で1000倍に希釈し、等量の蛍光試薬(PicoGreen, Molecular Probes, Inc, Eugene, OR)と混合後、2本鎖DNAと特異的な結合により発生する蛍光を蛍光スキャナーにより測定し、得られた蛍光強度に基づいて行った。
また、DNAの物理的純度を検討するため、得られたDNA(各5μl)を0.5倍に希釈したトリスホウ酸緩衝液(TBE溶液)中で1%のアガロースを用いて100Vで45分間電気泳動した。
図1に、EDTA濃度を変動させた場合のDNAの定量結果を示す。スキムミルクを加えたことにより、通常よりかなり高濃度の50mM(終濃度)のときに最も回収量が多く、25mM〜150mM(終濃度)のときに、EDTAを加えない場合よりも多くDNAを回収できた。
リン酸緩衝液濃度を変動させた場合、DNAの回収量はサンプルによる差が大きく(データ図示せず)、最も安定した収量を示した終濃度75mMをリン酸緩衝液の最適濃度として採用した。
図2に、EDTAの終濃度を50mM、リン酸緩衝濃度を75mMとし、スキムミルク濃度を変動させた場合のDNAの定量結果を示す。スキムミルクは、土壌試料1gに対して終濃度で2mg以上添加すると効果を示し、8mgのときにDNA収量が最大となった。スキムミルクをそれ以上の濃度にしてもDNAの収量に変化は見られなかった。
また、スキムミルクに代えて、BSA(フラクションV)を使用した場合、土壌試料1gに対し、終濃度で1mg以上添加すると効果を示し、2mgのときにDNA収量が最大となった(データ図示せず)。
さらに、電気泳動実験の結果から、上記の最適条件(EDTA50mM、リン酸緩衝液濃度75mM、スキムミルク8mg/土壌試料1g)で得られたDNAが、DNA分析に耐え得る高分子DNAであることが確認できた。そこで、EDTA50mM、リン酸緩衝液75mM、及びスキムミルクを土壌試料1gに対して8mg含む抽出緩衝液を用いて、DNAを抽出精製することとした。
<本発明に係る抽出精製方法に従った土壌試料からのDNA抽出>
実施例1で決定した最適濃度に各成分を調整した抽出溶媒を用い、図3に示す手順に従ってDNAの抽出精製を行った。以下に詳しく手法を示す。
まず、2μlのマイクロチューブに土壌試料(0.5g)、4mg スキムミルク、500mM Tris (pH8.0)、100mM EDTA、100mM NaCl、2% SDS、を含む溶液を0.5ml調整し、リン酸緩衝液(300mM、pH8.0)を0.5ml加え、各成分の終濃度が最適濃度となるようにした。
次に、同チューブに0.5gのガラスビーズ(直径0.1mm)を加え、振とう機(Micro-Dismembrator S,B.Braun Biotech International)で2600rpm、1分間の条件で撹拌し、土壌試料に含まれる細胞が破砕された破砕液を得た。16,000×g、1分間の条件で遠心分離後、上清を新しいマイクロチューブに移し、0.2倍容の8M酢酸カリウム(終濃度で約1.3M)を加え、混合後5分間室温で放置し、塩析させた。16,000×g、5分間の条件で遠心分離後、上清を新しいマイクロチューブに移し、0.6倍容のイソプロパノールを加えて5分間室温で放置した。16,000×g、1分間の条件で遠心分離によりDNAを沈殿画分として得た後、70%エタノールで沈殿物を洗浄した。風乾後、沈殿物を100μlの滅菌水で溶解し、等量の0.2M NaClを含むTEバッファー(pH7.6)と混合した。
次に、DEAEセルロースカラム(べッドボリューム約0.8ml)を、0.6M NaClを含むTEバッファー(pH7.6)、TEバッファー(pH7.6)、0.1M NaClを含むTEバッファー(pH7.6)の順に各3mlずつで洗浄した後、上記のDNAの沈殿溶解物をカラムにかけた。
3mlの0.3M NaClを含むTEバッファー(pH7.6)でカラムを洗浄後、0.5mlの0.6M NaClを含むTEバッファー(pH7.6)で3回に分けて溶出した。2回目と3回目のDNA溶出画分に等量のイソプロパノールを加え、室温で5分間放置した。16,000×g、10分間の条件で遠心分離後、上清を捨て、沈殿を70%エタノールで洗浄した。風乾後、50μlの滅菌水で沈殿物を溶解し、最終標品とした。
<従来法による抽出>
従来から用いられている抽出精製方法として、以下の3つのキットを用いて、土壌試料からDNAを抽出した。3つのキットは、抽出・精製にクロロホルムおよび/またはDNAの吸着を促進させるカオトロピック剤としてグアニジンチオシアン酸塩を用いるものであり、取扱に注意を要するものである。
キット1:UltraClean soil DNA isolation kit (MoBio Inc., Solana, CA, USA)
土壌試料1gあたり8mgのスキムミルクをDNA抽出緩衝液に添加または無添加の条件でDNAを抽出し、洗浄ステップは3回行った。
キット2:Bio101 Fast DNA extraction kit for soil (Qbiogene, Carlsbad, CA, USA)
土壌試料1gあたり8mgのスキムミルクをDNA抽出緩衝液に添加または無添加の条件でDNAを抽出し、洗浄ステップは3回行った。
キット3:SiolMaster DNA Extraction Kit (Epicentre, Madison, WI, USA)
土壌試料1gあたり8mgのスキムミルクをDNA抽出緩衝液に添加または無添加の条件でDNAを抽出した。
上述の抽出実験の結果、キット1およびキット3では、スキムミルクの添加の有無に関わらずDNAの回収は不可能であった。キット2では、スキムミルク添加時のみDNAの回収が可能であった。
<電気泳動>
こうして得られたDNA(5μl)を、0.5×TBE溶液中で1%アガロースゲルを用いて100Vで45分間電気泳動した。結果を図4Aに示す。本発明に係る抽出精製方法で得られたDNAはレーン1〜3、キット2(スキムミルク添加時)で得られたDNAはレーン4〜6に対応する。この結果、本発明に係る抽出精製方法では、有機溶媒やカオトロピック塩を使用していないにもかかわらず、それらを使用するキットと同等またはそれ以上に断片化されていない高品質な高分子DNAが得られ、DNAの分析に適していることが示された。
<PCR増幅反応実験>
次に、抽出されたDNAを鋳型DNAとして、細菌の16Sリボソーム遺伝子をターゲットとしたPCR増幅反応実験を行った。PCR実験には、Ex Taq DNA polymerase (タカラ)を用い、終濃度が0.2μg/μlとなるようにBSAを加えた点以外は、使用説明書の指示に従った。プライマーは、Blackwoodらの方法(Appl. Environ. Microbiol. (2003)69,926-932)に従い、細菌リボソーム遺伝子を標的とし、約1.4kbの断片増幅を可能とする8-27Fと1392-1406Rを用いた(Blackwood et al. 2003)。PCRサイクルは、94℃5分を1サイクル、94℃30秒-55℃30秒−72℃2分を25サイクル、72℃−7分を1サイクルとした。得られたPCR産物(5μl)を、0.5×TBE溶液中で1%アガロースゲルを用いて100Vで45分間電気泳動した。結果を図4Bに示す。本発明に係る抽出精製方法で得られたDNAを用いた結果はレーン1〜3、キット2(スキムミルク添加時)で得られたDNAを用いた結果はレーン4〜6にそれぞれ対応する。本発明に係る抽出精製方法で得られたDNAは、有機溶媒やカオトロピック塩を使用していないにも関わらず、従来法と同様にPCRの鋳型DNAとしてPCR増幅に耐え得るものであることが示された。
<分光学的分析>
続いて、DNAの回収量と純度を、分光学的手法によって測定した。DNAの回収量は波長260nmでの吸光度A260によって求め、純度は多糖類の混入程度を示す波長260nmでの吸光度と波長230nmでの吸光度の比A260/A230と、タンパク質類の混入を示す波長260nmでの吸光度と波長280nmでの吸光度の比A260/A280から求めた。結果を表1に示す。
Figure 2006067890
この結果から、本発明に係る抽出法は、従来法に比較して、腐植物質等の多糖類の混入を特に抑制することが確認された。
DNAの回収量は、本発明に係る方法の方が、従来法による抽出よりも低いが、電気泳動の結果(図4A)から、これは本発明に係る方法により得られたDNAサンプルに断片化DNAの混入が少ないことを反映しているものと考えられる。
多糖類や断片化されたDNAの混入はPCR実験の精度を低下させるとの報告もあり、本発明に係る方法により抽出されたDNAの質が高く、続く分析等に好適に用いられることが示された。
<キット>
上述の本発明に係るDNAの抽出精製方法を容易に行うためのキットの一例の概念図を図6に示す。
キットの要素はすべて箱10に収められて流通される。箱10には、例えば、2μlのマイクロチューブ12、試薬入りチューブ14、ガラスビーズの入ったチューブ16、精製カラム18がそれぞれ適当な数量格納されている。
試薬入りチューブ14には、例えば、EDTA、スキムミルク、BSA、界面活性剤、リン酸緩衝液、Tris-NaCl緩衝液、塩析用の塩溶液等が使いやすいようにそれぞれ分類して入れられる。試薬入りチューブ14から、試料を入れたマイクロチューブ12に緩衝液の材料、スキムミルク、界面活性剤等を適量ずつ入れ、ガラスビーズを加えて振とうすることにより、破砕液を得ることができる。
破砕液に、試薬入りチューブ14から塩溶液を加え、塩析させる。析出した固形物を遠心分離等によって沈殿させ、上清を別のマイクロチューブ12に移す。これを濃縮後、DEAEセルロースを含む精製カラム18によって、精製することができる。
このように、本発明に係るキットを用いれば、教育機関等でも容易かつ安全にDNAの抽出を行うことができる。また、得られたDNAの品質も良好で、PCR等の分析にも用いることも可能である。
<日本各地の土壌サンプルを用いた新規DNA抽出法の評価試験>
日本各地の土壌試料を用いて、本発明に係るDNA抽出法の評価試験を行った。
試料の収集地および土壌特性を表2に示す。
Figure 2006067890
DNA抽出は、実施例2に示す方法と同様の抽出精製方法で行った。また比較例として抽出緩衝液にスキムミルクを添加せずにDNA抽出を行った。得られたDNA溶液(5μl)を、0.5×TBE溶液中で1%アガロースゲルを用いて100Vと45分間電気泳動したところ、本発明に係る方法で得られた溶液からは全サンプルについて高分子のDNAの回収が確認された。一方、スキムミルクを加えなかった群では、24サンプル中14サンプルしかDNAが確認されなかった。結果を表3に示す。
なお、比較例として、上述したキットを用いてこれらの土壌試料からDNAを抽出したところ、スキムミルクを加えても、CS、CS2、およびUT2の3つの試料ではDNAは抽出されなかった(データ図示せず)。このことから、本発明に係る方法は、有機溶媒、カオトロピック塩等を使用しないにも関わらず、幅広い種類の土壌試料に対して頑健性を有するといえる。
Figure 2006067890
なお、分光学的な分析結果から、スキムミルク添加群の多くは、非添加群より明らかにDNAの回収量が多いこと、得られたDNA溶液にはDNA分析に適した高純度なものであることがわかった。さらに、得られた全てのDNAは、実施例2と同様の方法によるPCR増幅が可能であることが確認された。
<食品を含む動植物性生物試料を用いた、本発明に係るDNA抽出精製方法の評価試験>
次に、食品を含む動植物性生物試料を用いて、本発明に係る方法によりDNAを抽出した。対象試料として、植物(インゲン、メロン、トマト、スイカ)、農産物(ニンジン、インゲン、トマト)、動植物加工食品(七味唐辛子、練りワサビ、ウィンナー、日干し白魚)を用いた。スキムミルク無添加のDNA抽出緩衝液を使用し、実施例2と同様の方法に従ってDNAを抽出した。
得られたDNA画分(各5μl)を0.5×TBE溶液中で1%アガロースを用いて100Vで45分間電気泳動した。結果を図5に示す。すべての試料から高分子DNAを抽出できた。
得られたDNAの純度を分光学的に検討した結果、大部分の試料で非常に高純度な核酸が得られていることが示された。実施例2の方法に従い、分光学的分析を用いて、DNAの定量を行ったところ、植物組織からは1gあたり約160〜180μg、食品でも1gあたり約8〜110μgのDNAが回収されたことがわかった(表4)。
Figure 2006067890
EDTA濃度を変動させた場合のDNA抽出量を示す。 スキムミルク濃度を変動させた場合のDNA抽出量を示す。 本発明に係るDNA抽出精製方法の概略を示すフローチャートである。 本発明に係る抽出精製方法と従来法で抽出されたDNAの回収量と純度を測定した結果である。 食品試料から抽出されたDNAを用いた電気泳動の結果である。 本発明に係るDNA抽出精製用キットの概略を示す説明図である。

Claims (13)

  1. 被検試料から核酸を抽出精製する方法であって、
    抽出緩衝液の中で前記被検試料を破砕して破砕液を得る工程と、
    前記破砕液の上清に終濃度1M以上の塩溶液を添加し、生じた固形物を除去する工程と、
    前記固形物を除去後の上清に含まれる核酸を濃縮する工程と、
    前記濃縮された核酸を含む溶液を弱イオン交換カラムで精製する工程と、を含む方法。
  2. 前記塩溶液は、塩化ナトリウム水溶液、塩化セシウム水溶液、酢酸ナトリウム水溶液、酢酸カリウム水溶液、酢酸アンモニウム水溶液および硫酸アンモニウム水溶液からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記弱イオン交換カラムが、DEAEセルロースカラムである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記抽出緩衝液が、終濃度で25mM以上のEDTAを含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記抽出緩衝液が、さらにスキムミルクまたはウシ血清アルブミンを含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記抽出緩衝液が、前記スキムミルクを前記被検試料1gに対して2mg以上含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記抽出緩衝液が、前記ウシ血清アルブミンを前記被検試料1gに対して1mg以上含む、請求項5に記載の方法。
  8. 前記抽出緩衝液が、さらにイオン性界面活性剤を含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記抽出緩衝液が、さらにTris−NaCl緩衝液およびリン酸緩衝液を含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記破砕液を得る工程は、前記被検試料を含む前記抽出緩衝液にガラスビーズを加え、これを振とうすることによって行われる、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記核酸がDNAである、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 反応容器、試薬、および精製カラムを含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法に用いるキット。
  13. 前記試薬がスキムミルクまたはウシ血清アルブミンを含む、請求項12に記載のキット。

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